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ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・ハルラモフは就役30周年を迎える

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年2月27日16時59分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「アドミラル・ハルラモフ」は30歳になる】

2月29日、北方艦隊主要基地で、大型対潜艦「アドミラル・ハルラモフ」30年に捧げられる行事が開催される。
30年前、艦は北方艦隊へ加わり、ソヴィエト社会主義共和国連邦海軍旗が掲揚された。

記念日へ捧げられる式典には、北方艦隊及びコラ多種戦力小艦隊大型対潜艦「アドミラル・ハルラモフ」が含まれる連合部隊の司令部の代表、更には艦の退役将兵が参加する。

ニコライ・ミハイロヴィチ・ハルラモフ大将の家族、娘と孫娘が初めて艦上へ集まる。
将校大集会室の前の廊下で、ヒトラー主義者への勝利に大きな役割を果たした提督の私物、北極圏護送船団大西洋の戦いとヨーロッパ第2戦線の開設に関する第2次世界大戦時イギリスの記録からの写真文書が展示される。
この日、展示会はセヴェロモルスクに駐留する水上艦連合部隊の将兵の為に開放される。

[参照]
プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・ハルラモフ」
は、カリーニングラード工場『ヤンターリ』で建造され、1990年2月25日に北方艦隊へ軍備採用された。
勤務の初期には、カナダ、アメリカ合衆国、スウェーデン、ノルウェー、他の数か国を訪問した。
1997年と1998年の2年連続で同艦はロシア海軍最高の艦の称号を保持した。

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艦は、ニコライ・ミハイロヴィチ・ハルラモフ大将(1905-1983年)に敬意を表して命名された。
戦時中、ニコライ・ハルラモフ少将は、グレートブリテンソヴィエト社会主義共和国連邦軍事ミッションを率いてヨーロッパ第2戦線の開設を交渉し、ソヴィエト潜水艦及び最新兵器を有する艦の修理と再装備を保障し、グレートブリテンを通したレンドリースプログラム下で軍用製品と兵器の供給を監督した。

1944年春、彼は連合軍アメリカ海上戦術グループへ助言し、スコットランドでの訓練演習「海王星」作戦へ参加し、1944年6月の連合軍ノルマンディー上陸では、ソヴィエト社会主義共和国連邦の公式オブザーバーを務めた。

1949年、彼は大将の階級を授与された。
1950年代にはバルト艦隊司令官を務めた。
1959年5月、彼は中国人民解放軍海軍の軍事顧問の職に従事した。
1961年、海軍の海洋科学技術委員会の代表に任命され、1971年8月に退役した。
第4回及び第5回召集のソヴィエト社会主義共和国連邦最高会議代議員であった。



プロジェクト1155大型対潜艦の11番艦「アドミラル・ハルラモフ」は、1986年8月7日にカリーニングラードヤンターリ造船所で起工され、1988年6月29日に進水し、1989年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1990年2月29日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、北方艦隊へ編入されました。

1993年にカナダハリファクス港アメリカボストン港を訪問しました。


1994年にはネーデルラントロッテルダム港を訪問しました。

1997年と1998年には、対潜訓練においてロシア海軍最高の艦と認められました。

2001年7月を最後に海上へ出る事は無くなりました。
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2004年12月には乗組員30名が工業用アルコール中毒で病院へ運ばれました。

2006年には予備役に編入され、現在に至っています。
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「アドミラル・ハルラモフ」セヴェロモルスク基地に係留されていましたが、2019年2月にはスネシュノゴルスク艦船修理工場『ネルパ』で船体の修理が行なわれました。
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2020年2月29日、「アドミラル・ハルラモフ」は就役30周年を迎えます。


ロシア海軍に在籍するプロジェクト1155大型対潜艦は近代改装が予定されているので、予備役の「アドミラル・ハルラモフ」も今後近代化されるかもしれません。
[近代化改装されるプロジェクト1155大型対潜艦はフリゲートへ艦種変更される]
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ロシア海軍の大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは南極を去り、ウルグアイへ向かった

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2020年2月28日0時10分配信
【ロシア海軍の船は南極西部の調査を完了し、ウルグアイのモンテビデオ港へ進路を取った】
モスクワ、2月28日、インタファクス

世界一周探検を行なっているロシア海軍大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」は、南極西部ベリングスハウゼン海での海洋学研究調査を完了し、モンテビデオ港(ウルグアイ)へ進路を取った。
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部は発表した。

「大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーはベリングスハウゼン海での海洋学研究調査を完了し、モンテビデオ港(ウルグアイ)へ進路を取りました。
3月5日に到着します。
船の乗組員は健常であり、機材設備と海洋調査機器は正常モードで動作しております」
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将
は、大洋研究調査船に乗っている世界一周探検指揮官オレグ・オシポフ1等海佐より報告を受けた。

大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」は、(2019年)12月3日にクロンシュタット市を去り、ロシア船員による南極発見200周年及びイワン・フョードロヴィチ・クルゼンシュテールン提督生誕250周年記念日へ捧げられる大規模世界一周大洋探検を開始した。
探検は2020年6月まで続く。



プロジェクト852大洋研究調査船の3番船「アドミラル・ウラジーミルスキー」は、ポーランドで1973年12月1日に起工され、1974年4月4日に進水、1975年5月31日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。

1990年から1994年までポーランドでオーバーホールを行ない、その後、バルト艦隊へ転属し、クロンシュタットへ回航されました。

2014年8月18日には北極海遠征に出発し、北極海を横断して10月下旬にはウラジオストクへ入港しました。

その後、太平洋を横断してパナマ運河を通過し、カリブ海へ行き、大西洋を横断して2015年1月17日にクロンシュタットへ帰投しました。

2015年11月6日には南極遠征へ出発し、2016年4月に帰投しました。
この間、アルジェ(アルジェリア)、スエズ(エジプト)、ジッダ(サウジアラビア)、ヴィクトリア(セーシェル諸島)、マダガスカル、マプト(モザンビーク)、ケープタウン(南アフリカ)、マラボ(赤道ギニア)、ルアンダ(アンゴラ)、リスボン(ポルトガル)を訪問しました。

南極遠征


帰港



なお、この「アドミラル・ウラジーミルスキー」の南極遠征に関し、全く根も葉もないデマを流布している者達が居ます。

2016年3月21日
【古代プラズマ兵器「ガブリエルの箱舟」ついに発見される!? 現在プーチンが南極に輸送中!】

2016年3月24日
【ガブリエルの箱舟】

2017年3月20日
【ロシア海軍が南極に運んだ究極のプラズマ兵器「ガブリエルのアーク」】

無論言うまでもなく、これらのページに書いてある事は全てデタラメです。
少し・・・頭冷やそうか・・・

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2017年12月にはインド洋の調査航海へ出発しました。


なお、「アドミラル・ウラジーミルスキー」には、2018年3月の時点で17名の女性乗組員が居ました。
(同船は乗組員170名+研究要員80名)
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2019年3月8日3時1分配信
【(ロシア)海軍総司令官は国際女性デーに艦隊の女性(将兵)への祝辞を述べた】

2018年6月8日に帰投しました。


2018年7月初頭からクロンシュタットでオーバーホール及び近代化改装が始まりました。
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オーバーホール完了後、2019年11月に洋上試験を行ない、バルト艦隊へ復帰しました。
[ロシア海軍の大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーはオーバーホール後の航行試験を開始した]


2019年12月3日にクロンシュタットを出航し、南極調査航海へ向かいました。
[ロシア海軍の大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは2020年に南極へ行く]
[ロシア海軍の大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは南極調査航海へ出発した]


2019年12月12日にはポルトガルリスボンへ寄港し、大西洋中部で2020年の新年を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイと大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは洋上で新年を迎える]
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2020年1月11日から15日までブラジルリオデジャネイロを訪問しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2020年1月15日1時2分配信
【ロシア海軍の大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」はリオデジャネイロ港への業務寄港を完了した】

2020年1月19日から21日までウルグアイモンテビデオを訪問しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2020年1月19日22時15分配信
【ロシア海軍の大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」はモンテビデオへ入った】

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その後、北方艦隊プロジェクト22010海洋学調査船「ヤンターリ」(2015年5月23日就役)と合流し、1月27日に南極べリングスハウゼン基地へ到着しました。
[ロシア海軍の大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは南極大陸へ到着した]
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記事中にロシア海軍の探検家提督アーダム・ヨハン・フォン・クルーゼンシュテルン(イワン・フョードロヴィチ・クルゼンシュテールン)の名前が出てきますが、同氏は1770年11月19日生まれですから、生誕250周年は2020年11月19日になります。
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この航海は南極発見200周年を記念するものでもありますが、ロシアでは、海軍軍人ファビアン・ゴットリープ・フォン・べリングスハウゼン(ファッデイ・ファッデーイヴィチ・べリンスガウゼン)が1820年1月28日に南極大陸を最初に発見したとされています。
(この他にも2名の候補が居る)

「アドミラル・ウラジーミルスキー」べリングスハウゼン基地周辺で1ヶ月間に渡り海洋調査を行ない、2月28日に同基地を去り、ウルグアイモンテビデオへ向かいました。

モンテビデオ到着は3月5日に予定されています。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった

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『タス通信』より
2020年2月28日配信
【黒海艦隊のフリゲートは地中海への道程でボスポラス及びダーダネルス海峡を通行する】
セヴァストーポリ、2月28日/タス通信

黒海艦隊フリゲートは、既に黒海艦隊の同シリーズの艦が居る地中海への道程でボスポラス及びダーダネルス海峡を通行する。
金曜日に公表された黒海艦隊情報供給部の声明では、こう述べられた。

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「黒海艦隊のフリゲート2隻は同時に、地中海へ向けてトルコ海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を開始しました。
高精度ミサイル複合体カリブル-NKを装備するフリゲート"アドミラル・マカロフ"と"アドミラル・グリゴロヴィチ"は、セヴァストーポリから遠海ゾーンへの計画移動を行ない、地中海の海軍常設グループの構成戦力として加わります」

声明では、こう述べられた。

海上移動を行なう艦の乗組員は、黒海の艦隊射爆場で複合艦上戦闘演習を実施した事が明らかにされた。

黒海艦隊の同シリーズの第3のフリゲート「アドミラル・エッセン」は、2019年12月から地中海で任務を遂行している事を広報サービスは想い起こした。

黒海艦隊の艦は、新たなシリーズ・プロジェクト11356R/Mフリゲート
(更に11357という呼称も使用されている)により代表される。
これらのプロジェクト艦は、高射ミサイル複合体「シチーリ-1」砲複合体AK-630M、口径100mmの汎用砲A-190、魚雷発射管、反応爆撃装置RBU-6000で武装する。
フリゲートは、対潜ヘリコプターKa-27(或いはKa-31)の為の発着場と格納庫を有する。



ロシア黒海艦隊プロジェクト11356Rフリゲート~1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)と3番艦「アドミラル・マカロフ」(499、2017年12月27日就役)は、これまでに何度も地中海へ派遣されています。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、2019年4月下旬から8月末まで地中海大西洋で行動しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はセヴァストーポリへ帰投した]

「アドミラル・マカロフ」は2019年9月下旬から12月末まで地中海で行動しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部から母港セヴァストーポリへ帰投した]

2隻とも地中海から戻ってきた後は、黒海での演習へ参加していました。


2020年2月27日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」「アドミラル・マカロフ」セヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
2月28日にはボスポラス海峡へ入りました。

記事中で触れられていますが、同型艦(11356Rの2番艦)「アドミラル・エッセン」(490、2016年6月7日就役)は、2019年12月下旬から地中海東部に滞在しています。
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[ロシア海軍黒海艦隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「クラスノダール」
2019年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・エッセン」2019年12月下旬から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」2020年1月中旬から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2020年1月末から地中海東部に滞在
軍用輸送船「ドヴィニツァ-50」:2020年2月下旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「キネリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
救助曳船「シャフテル」:2020年2月下旬から地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2020年1月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2019年11月上旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった

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『タス通信』より
2020年2月27日10時23分配信
【情報筋:極超音速ミサイル「ツィルコン」は初めて艦でテストされた】
モスクワ、2月27日/タス通信

最新のロシア極超音速ミサイル「ツィルコン」は、初めて艦~プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」でテストされ、1月に「ツィルコン」バレンツ海エリアから戦闘射爆場の地上目標へ発射された。
『タス通信』は、北西連邦管区の法執行機関の2名の情報提供者より伝えられた。

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「ツィルコンの国家試験プログラムに沿って、今年1月初頭にアドミラル・ゴルシコフは、バレンツ海エリアから北ウラルの戦闘射爆場の1つの地上目標に対し、このミサイルの発射試験を行ないました」
対談者の1人は話した。

他の情報提供者は、この情報を確認し、「ツィルコンの飛翔距離は500キロメートルを超えた」事を指摘した。

対談者は更に、2020年に海上搭載艦での「ツィルコン」の試験を続けると述べた。
「アドミラル・ゴルシコフでの発射試験プログラム完了後、このミサイルの発射は、原子力潜水艦により行なわれます」
情報提供者は話した。

科学生産合同『機械製造』は、『タス通信』へ、情報提供者より提示された情報へのコメントを拒否した。

昨年11月、北方艦隊広報サービスは、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」が新たな種類の兵器の試験の準備の為、白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク市)へ到着したと伝えた。

[ミサイル「ツィルコン」]
ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン
は、連邦教書演説において、ミサイル「ツィルコン」の作業はスケジュール通りに進んでいると述べた。
国家元首によると、ミサイルは、およそマッハ9の速度を発揮し、距離1000km以上の水上目標や地上目標を撃破できる。
この時プーチンは、ミサイル「ツィルコン」の使用は、有翼ミサイル「カリブル」の為に製造及び建造されたものを含め、一連の水上艦及び潜水艦へ提供されると説明した。

2019年11月、ロシア国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは、近代化が行なわれているフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」及びプロジェクト949A多目的原子力潜水艦「イルクーツク」への「ツィルコン」配置を計画していると述べた。
2019年12月、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、極超音速ミサイル「ツィルコン」は、ロシアの全ての新たなプロジェクト艦へ配置できると発言した。

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」は4500トンの排水量を有し、全長は135メートルである。
艦の主要兵装は、有翼ミサイル「カリブル」である。



極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。
[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]
[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]
[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」に関しては、ミサイルの名前以外の確たる情報は出ていませんが、射程距離は400~500km程度、飛翔速度はマッハ6以上になるようです。

「ツィルコン」の発射試験は2015年秋頃から始まっています。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

「ツィルコン」の試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれていますが、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

これまでに「ツィルコン」は、ネノクサ村ミサイル発射試験場から10回以上の発射試験が行なわれています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

これまでに地上からの発射試験のみが行なわれていた「ツィルコン」ですが、海上での発射試験は、北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]


そして2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。

潜水艦(水中)からの発射試験は、2020年に最新鋭の原子力水中巡洋艦K-561「カザン」(2020年就役予定)で行なわれる事になるようです。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2020年に原子力水中巡洋艦カザンで水中からの発射試験を行なう]

「ツィルコン」の海上での発射試験は2022年末までには完了し、2023年にはロシア海軍の軍備として採用されます。
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2023年にロシア海軍へ制式採用される]



「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2022~2023年に完了する]

同様に大規模な近代化改装が行なわれる4隻のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)は近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務を続ける

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2020年2月26日16時30分配信
【遠距離航海中のバルト艦隊艦船支隊は海上で水と燃料の在庫を補充した】

遠距離航海中の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、給油船「エリニヤ」、救助曳船「ヴィクトール・コネツキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、インド洋での任務遂行を継続している。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」乗組員は、航海の枠組みで錬成任務の要素へ取り組み、戦闘班の計画艦内訓練とダメージコントロール演習を行なった。

計画戦闘演習任務の遂行中、艦の乗組員は、移動航路上で海洋給油船「エリニヤ」から縦列方式で水と燃料の在庫の補充を行なった。

次に、対テロ即応部隊は、仮想テロリストグループによる艦船支隊への攻撃を撃退する訓練を実施した。
現在、警備艦及び給油船には、バルト艦隊海軍歩兵連合部隊海軍歩兵特殊即応グループが乗っている。

[参照]
計画遠距離航海任務を遂行しているバルト艦隊艦船支隊は、2019年10月1日に軍港バルチースク市を去り、インド洋へ進路を取った。
支隊は、2019年12月に初めてロシア-インド演習『インドラ-2019』海上部門中華人民共和国及びイランとの3ヶ国演習『海上安全の帯-2019』、対海賊へ指向されるロシア-日本演習へ参加した。
現在、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」インド洋で対海賊当直任務の遂行を継続している。



バルト艦隊プロジェクト11540警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(2009年7月24日就役)は、2019年7月24日に就役10周年を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは就役10周年を迎えた]

これまでに何度もインド洋へ行った事のある「ヤロスラフ・ムードルイ」ですが、今度はインド海軍との合同演習『インドラ-2019』へ参加する事になり、10月1日にバルチースクを出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインドへ向かった]

「ヤロスラフ・ムードルイ」に随伴する支援船は、この2隻です。

プロジェクト745MBS海洋曳船「ヴィクトール・コネツキー」(2014年1月14日就役)
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プロジェクト160中型海洋給油船「エリニヤ」(1968年6月就役)
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「ヤロスラフ・ムードルイ」随伴船は、10月5日に北海へ入りました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは北海へ入った]

10月7日までにラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、ビスケー湾へ出ました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは英仏海峡を通過した]

10月11日までにジブラルタル海峡の通過を完了し、地中海へ入りました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海へ入った]

10月13日に地中海西部海域で給油船からの洋上補給を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年10月13日13時54分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海で物資を補充した】

10月21日にキプロスリマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスのリマソール港へ入港した]

10月25日にリマソール港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを去った]

10月28日にシリアタルトゥース港へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアを訪れた]

11月初頭には地中海東部の演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を実施した]

11月5日にギリシャピレウス港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはギリシャのピレウス港を訪れた]

11月8日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはギリシャを去った]

その後、地中海東部で演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で演習を行なった]

11月16日に再びシリアタルトゥース港へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥース港へ入港した]

その後、再びキプロスリマソール港を訪れ、11月25日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは再びキプロスのリマソール港を訪れた]

「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、11月27日までにスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

12月2日には紅海からアデン湾を通過してアラビア海へ向かう3隻の民間船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で民間船団を護衛する]

12月5日に民間船の護衛を完了し(つまりアラビア海へ到達した)、インドへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾を通過する民間船団の護衛を完了した]

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12月10日にインド東岸マルマガオ(パナジ)へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインドへ到着した]

12月10日から15日までマルマガオへ滞在した後、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、12月16日からインド海軍との合同演習『インドラ-2019』を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習『インドラ-2019』を開始した]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習『インドラ-2019』で砲撃訓練を行なった]

合同演習は12月19日に完了し、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、イランチャーバハール港へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習を終えてイランへ向かった]

12月27日にチャーバハール港へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド洋北部でイラン海軍及び中国海軍と合同演習を行なう]

翌12月28日、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船インド洋北部へ出航し、イラン海軍及び中国海軍の艦との合同演習『海上安全の帯-2019』を開始しました。
[ロシア・イラン・中国海軍合同演習はインド洋北部で始まった]

合同演習は12月30日に完了し、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船イランを去りました。

1月4日~7日にオマーンサラーラ港へ寄港し、物資を補充しました。

1月9日、「ヤロスラフ・ムードルイ」アデン湾を西方向(紅海)へ通過するロシア民間船団の護送を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾を通過する民間船団を護送する]

アデン湾民間船団を護送した後、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、日本海上自衛隊護衛艦「はるさめ」(1997年3月24日就役)と合同演習を行なう為に合流しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは2020年1月下旬にアデン湾で日本海上自衛隊との合同演習へ参加する]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアラビア海で日本海上自衛隊の護衛艦はるさめと合同演習を行なう]
無論、「ヤロスラフ・ムードルイ」日本との合同演習へ参加するのは、今回が初めてとなります。

1月21日、「ヤロスラフ・ムードルイ」「はるさめ」は、海賊に乗っ取られたという想定下の船(給油船「エリニヤ」)を解放する演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦はるさめと対海賊合同演習を行なった]
同日夕方までにバルト艦隊日本海上自衛隊の合同演習は完了しました。
[ロシア海軍バルト艦隊と日本海上自衛隊の合同演習は完了した]

日本との合同演習を行なっていた1月21日、「ヤロスラフ・ムードルイ」に随伴する海洋曳船「ヴィクトール・コネツキー」は、アデン湾で故障したニュージーランドヨットを助けました。
[ロシア海軍バルト艦隊艦船支隊はアデン湾でニュージーランドのヨットを助けた]

1月26日、「ヤロスラフ・ムードルイ」は再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港を訪れた]
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1月29日にサラーラ港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港を去った]

2月10日、「ヤロスラフ・ムードルイ」は三度オマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは再びオマーンのサラーラ港を訪れた]

2月18日にサラーラ港を出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンを去り、アデン湾へ向かった]

2月26日には給油船「エリニヤ」から水と燃料を補給しました。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は、当面の間はアデン湾で海賊対処任務へ従事します。

ロシア海軍黒海艦隊の早期警戒ヘリコプターKa-31Rはフリゲート"アドミラル・マカロフ"で発着艦訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年2月26日11時30分配信
【黒海艦隊海上航空隊の偵察ヘリコプターKa-31Rは艦の甲板での発艦及び着艦へ取り組んだ】

黒海艦隊対空防衛・海上航空隊偵察ヘリコプターKa-31R乗員は、黒海エリアにおいてフリゲート「アドミラル・マカロフ」の甲板での実地飛行を行なった。

飛行任務に沿ってヘリコプター乗員はフリゲートの乗組員と協同で、航行中及び投錨停泊中の艦の甲板での発艦及び着艦を実行する行動へ取り組んだ。

意図された任務遂行の枠組みでKa-31R乗員は、フリゲートの偵察監視所の要員と協同で情報の交換へ取り組んだ。

更に、艦の全ての航空複合システムの整然とした動作を点検する目的で、ヘリコプターの飛行を保障する艦内班の訓練を行なった。

訓練中にヘリコプターKa-31R乗員は、艦の甲板での発艦及び着艦を合計20回行なった。



電波位置測定巡視ヘリコプターKa-31は、対潜ヘリコプターKa-27の派生型である戦闘輸送ヘリコプターKa-29をベースにした早期警戒ヘリコプターです。

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元々は、ソ連海軍重航空巡洋艦「キエフ」型に搭載する為に開発されたのですが、試作機の初飛行は1987年になり、開発作業が進められている内にソ連邦は解体され、その後の財政難によりロシア海軍「キエフ」型は全て退役してしまいました。

除籍後の重航空巡洋艦「キエフ」(1993年9月)
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一方、ソ連/ロシア海軍「本格的な正規空母」である「アドミラル・クズネツォフ」型への搭載を目指して開発が進められていた固定翼早期警戒機Yak-44ソ連邦解体後に開発中止となりました。
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そこで、既に試作機が飛行し、ある程度開発が進んでいたものの、搭載艦が無くなってしまったKa-31「アドミラル・クズネツォフ」へ搭載される事になりました。
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Ka-31は、試作機が2機製造された後、外国向けに合計23機が製造されました(インド向けに14機、中国向けに9機)。

Ka-31試作1号機
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Ka-31試作2号機
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インド海軍Ka-31
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中国海軍Ka-31
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ロシア海軍には、長らく2機の試作機しか無かったのですが、2013年以降に量産機Ka-31Rが2機引き渡されました。
[ロシア海軍の為の早期警戒ヘリKa-31が発注される]

Ka-31R量産1号機
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Ka-31R量産2号機
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その後、地上用のKa-31SV試作機が2機製造され、シリアで運用試験が行なわれました。

Ka-31SV試作1号機
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Ka-31SV試作2号機
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シリアラタキアで飛行試験を行なうKa-31SV



そして今回、Ka-31R黒海艦隊フリゲート「アドミラル・マカロフ」(2017年12月27日就役)で発着艦訓練を行ないました。
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このKa-31Rは2019年12月に黒海艦隊へ引き渡された機体のようです。
『赤旗黒海艦隊情報リソース』より
【電波位置測定巡視ヘリコプターKa-31】

ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは空中戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年2月26日8時35分配信
【北方艦隊の艦上飛行士は空中戦闘戦術を仕上げた】

北方艦隊独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、飛行技術を維持し、空中戦闘戦術を仕上げる為、北極圏上空で練習-訓練飛行を行なった。

経験豊富な飛行士と若い飛行士が艦上戦闘機MiG-29K及びMiG-29KUBで空へ上がった。
彼らは、戦闘機の攻撃を回避し、更には、仮想敵の有人機及び無人機を迎撃し、撃破する空中戦闘戦術動作へ実地で取り組んだ。

空中戦闘実施動作の仕上げに加え、艦上戦闘機飛行士は、航法訓練及び戦闘機操縦技術を改善し、高度、速度、過負荷の全ての範囲における高等かつ複雑な旋回飛行を行なった。

飛行は日中に行なわれ、10名の飛行士が参加した。
4機の航空機が関わった。

飛行実施に先立ち、地上勤務員及び飛行訓練任務を保障する専門家により、航空機材の入念な準備、更には発着場の準備が行なわれた。



[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]
[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]

ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の新たな艦上戦闘機は、当初、Su-27KUB(1999年初飛行)とMiG-29K/KUB(2007年初飛行)の2機種から選ぶ事になっていました。
[ロシア海軍は、2016年以降に新しい艦上戦闘機を採用する]

艦上戦闘機Su-27KUB(Su-33UB)
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その後、2009年2月にはMiG-29K/KUBに絞られる事になりました。
[ロシア海軍、MiG-29KUBを導入]

艦上戦闘機MiG-29K/KUB24機の購入契約が締結されたのは、それから3年後の2012年2月29日でした。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]

ロシア海軍向けのMiG-29KUB量産1号機は2013年10月下旬に初飛行しました。
[ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29KUB量産1号機は飛行試験を開始した]

2013年11月下旬、当初の計画通りに2機のMiG-29K(単座型)と2機のMiG-29KUB(複座型)ロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍は最初の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受領した]

2014年12月2日までに8機のMiG-29Kと2機のMiG-29KUBが、当初の計画通りにロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍へ10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBが引き渡された]

2015年12月末までに10機のMiG-29Kが引き渡され、契約分全機の納入が完了しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]

MiG-29Kは、現用の艦上戦闘機Su-33と共に重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]

2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]

2016年3月20日、第100独立艦上戦闘機航空連隊としての本格的な飛行訓練が始まりました。
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板を模した艦上戦闘機発着艦訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行ないました。
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2016年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

母艦となる「アドミラル・クズネツォフ」には、MiG-29K/MiG-29KUBを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]


重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とするロシア海軍空母機動部隊は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

この遠征において「アドミラル・クズネツォフ」には、少なくとも4機のMiG-29K(機体番号41、46、47、49)と3機のMiG-29KUB(機体番号50、52、53)が搭載されていました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは40機程度の搭載機を有する]

2016年11月13日には1機のMiG-29K「アドミラル・クズネツォフ」への着艦時に墜落しました。
機体は海中に没しましたが、パイロットは無事に救助されました。
[地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機MiG-29KRの墜落事故(2016年11月13日)・続報]

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月15日からシリア領内のテロ組織への空爆を開始し、MiG-29K/MiG-29KUBも参加しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33とMiG-29K/KUBは2016年11月~2017年1月にシリア領内のテロ組織を空爆した]

「アドミラル・クズネツォフ」の帰投後、空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けました。
[シリア軍事作戦へ参加したロシア海軍北方艦隊の空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けた]


この動画で6:04から登場する士官(キリール・エフゲニエヴィチ・レヴャキン大尉)は、MiG-29Kパイロット(第100独立艦上戦闘機航空連隊の飛行中隊長)です。
レヴャキン大尉は2016年8月に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦し、この前のシリア遠征では17回のフライト(発着艦)を行ないました。


現在、第100独立艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、艦上戦闘機Su-33と共にセヴェロモルスク-3飛行場へ駐留しています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kは空中戦闘訓練を行なった]
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2018年4月10日には、Su-33と共にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の対空防衛訓練で「敵機役」を務めています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを相手に対空戦闘訓練を行なった]

2018年6月8日、第100艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、発着艦訓練を行なう為、クリミア半島サキ飛行場艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはクリミア半島の発着艦訓練施設ニートカで訓練飛行を行なう]
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2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、クロンシュタット及びサンクトペテルブルクで行なわれた主要海軍パレードへ参加しました。
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第100艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、ムルマンスク州セヴェロモルスク-3飛行場に駐留し、訓練飛行を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは悪天候下で飛行訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはコラ半島及びバレンツ海で戦闘飛行訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは戦闘飛行訓練を行なった]

2019年9月25日、第100艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、再びクリミア半島艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカで訓練を行なう]

10月11日からニートカでの着艦訓練を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカで着艦訓練を行なった]

10月29日までに訓練は完了し、その後、セヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカでの訓練を完了した]

その後はコラ半島バレンツ海で訓練飛行を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは夜間飛行訓練を行なった]


MiG-29K/KUB「母艦」アドミラル・クズネツォフは、2018年4月末から近代化改装工事が行なわれています。
2019年12月12日には火災事故が発生しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2020年9月に進水する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年2月24日3時13分配信
【警備艦「セルゲイ・コトフ」は(2020年)9月に進水する】
モスクワ、2月24日-ロシア通信社ノーボスチ

第4のプロジェクト22160警備艦「セルゲイ・コトフ」は9月に進水する。
『ロシア通信社ノーボスチ』『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』の代理人より伝えられた。

「セルゲイ・コトフは、2020年9月です」
対談者は、対応する質問に答え、こう話した。

彼は、このような艦の3隻目である「パーヴェル・デルジャーヴィン」が2019年に進水した事を想い起こした。
これに加え、2021年4月と2022年4月には、同プロジェクトの5番艦及び6番艦である「ヴィクトール・ヴェリキー」「ニコライ・シピャーギン」の進水が計画されている。

プロジェクト22160のトップ艦「ワシーリー・ブイコフ」は、2018年12月にロシア海軍へ受け入れられた。
最初の生産艦「ドミトリー・ロガチョフ」が2019年末に海軍へ加入した。

以前に国防省が伝えたように、プロジェクト22160艦『北方計画設計局』により設計された。
それは、海上経済圏の防護及び保護の為、更には護送及び対海賊活動の任務を果たし、捜索救助機能を遂行する為に意図されている。

この艦の排水量は約1700トン、自立航行期間は60日である。
それは30ノットの速力を発揮できる。
乗組員数は約80名である。
艦の航続距離は6000海里。
標準兵装として76mm砲、高射ミサイル複合体、機関銃が有る。
艦には、ヘリコプターKa-27PSの駐留能力が提供される。

遂行する任務に応じ、プロジェクト22160艦は、汎用・対艦ミサイル複合体、高射ミサイル複合体、電波電子戦闘手段、機雷兵器、遠隔操作水中機雷捜索複合体のモジュールを配置できる。



プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゼレノドリスク造船所』です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】


プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」は、2016年5月8日に起工されました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]

その後、クリミア半島ケルチ市に在る『ゼレノドリスク造船所』の子会社造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められています。
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この動画で3:50辺りから写っている赤茶色の船体が「セルゲイ・コトフ」です。


「セルゲイ・コトフ」は2020年9月に進水し、2021年末までの就役が予定されています。


プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、2隻が就役しています。

「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役

「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役

「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年就役予定

「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2020年9月進水予定/2021年就役予定

「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2021年4月進水予定/2022年就役予定

「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2022年4月進水予定2023年就役予定


プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]

ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される

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『タス通信』より
2020年2月24日14時5分配信
【情報筋:ロシア連邦初の2隻のヘリコプター母艦の契約は(2020年)4月末までに署名される】
モスクワ、2月24日/タス通信

ロシア連邦国防省は、最初の2隻のロシア製汎用揚陸艦の建造契約への署名を4月末までに計画している。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「軍当局は4月末までに、クリミアの工場ザリフで起工される2隻の汎用揚陸艦の建造契約への署名を予定しております」
対談者は話した。
彼は付け加えた。
「海軍総司令部が形成した技術的課題の下で、この艦の技術的設計が準備されています」

情報提供者は、ヘリコプター母艦の起工は、大祖国戦争戦勝75周年に合わせ、5月初頭に計画されている事を指摘した。
彼は、予想される取り引きの金額は明らかにしなかった。

『タス通信』は、情報提供者から提示された情報を公式に確認していない。

『タス通信』造船分野の情報提供者より伝えられたように、自国海軍の為のこのクラスの新たな艦の排水量は25000トン、最大長は約220メートルになる。
1隻のロシア製汎用揚陸艦は20機以上の重ヘリコプターを搭載し、900名の海軍歩兵を移送でき、揚陸艇の為のドック室を得る。

(2020年)1月、ケルチ造船工場『ザリフ』広報サービスは、ロシア海軍の為のヘリコプター母艦を建造する技術的準備が整っている事を『タス通信』へ確認した。

[汎用揚陸艦について]
ヘリコプター母艦
とも呼ばれる汎用揚陸艦は、様々な用途の重ヘリコプターグループの搭載、数百名から1000名の海軍歩兵の移送が可能であり、装甲車両を運ぶの為のドックを装備する。
ロシア連邦及びソヴィエト社会主義共和国連邦は、このクラスの艦を建造していない。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
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この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦が設計され、実際に建造されることになります。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日になるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]

起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定です。


2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前にはロシア向け「ミストラル」型に命名されていた「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」になるようです。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)はセヴァストーポリ、ウラジオストクと命名される]

以前、セヴァストーポリ市の要望に応え、汎用ヘリコプター揚陸艦の1番艦は「セヴァストーポリ」と命名されると報じられているので、2番艦が「ウラジオストク」になるようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の1番艦はセヴァストーポリと命名される]

ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ヴェルホトゥリエは2020年3月にオーバーホールを開始する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年2月20日15時59分配信
【水中巡洋艦「ヴェルホトゥリエ」は3月にドックへ入る】

2020年3月、プロジェクト667BDRM(コード名「デリフィン」)戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「ヴェルホトゥリエ」は修理の為にドックへの設置が計画されている。
この情報は、『第82艦船修理工場』の買付文書に記載されている。


この買付データによると、『第82艦船修理工場』浮きドックPD-0002への「ヴェルホトゥリエ」の設置は3月に予定されている。
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特に、潜水艦機雷-魚雷発射管の修復が計画されている。
技術課題で述べられているように、作業中に魚雷発射管の管内部表面の保護材が交換され、防波シートの開閉機構の検査、魚雷装填装置の修復などが行なわれる。

作業は、2020年~2020年の北方艦隊艦船のドック修理作業実施に関し、ロシア連邦国防省『第82艦船修理工場』が2019年12月28日に締結した国家契約第2022187301131432209025360号の枠組みで行なわれる。

分野の情報筋が『Mil.Press FlotProm』へ話したように、「ヴェルホトゥリエ」は、プロジェクト667BDRM「デリフィン」戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の最も古い代表である。
「2019年には、潜水艦を艦隊から除籍するかもしれないという情報が出てきました。
ですが、プロジェクト955Aボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルの引き渡し時期が延期され、これに代わるものは未だ無い為、巡洋艦は更に勤務する事になりました」

彼は話した。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
K-51「ヴェルホトゥリエ」
プロジェクト667BDRM「デリフィン」戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦は、第2世代原子力潜水艦に属する。
1981年2月23日に「ソヴィエト連邦共産党第26回大会記念」の名でセヴェロドヴィンスク『セヴマシュプレドプリャーチェ』で起工された。
1984年3月7日に進水し、同年に潜水艦海軍へ受け入れられた。
1999年2月9日、「ヴェルホトゥリエ」に改名された。



プロジェクト667BDRM「デリフィン」戦略用途ロケット水中巡洋艦(デルタIV級)の1番艦K-51「ソヴィエト連邦共産党第26回大会記念」は、セヴェロドヴィンスク造船所『北方機械製造事業』(セヴマシュ)で1981年2月23日に起工されました。

1984年3月7日に進水し、翌1984年6月12日に原子炉が起動されました。

1984年8月から12月に掛けて、岸壁係留試験、工場航行試験、国家試験が行なわれ、この間に弾道ミサイルR-29RMの発射試験が計8回行なわれました。
最初の6回は1発のみの発射でしたが、12月19日の7回目の試射では2発、12月26日の8回目の試射では4発を同時に発射しました。

1984年12月30日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にソ連海軍へ就役しました。

1985年1月1日に母港となるオレニヤ湾へ到着し、3月4日に赤旗北方艦隊第3潜水艦小艦隊第13潜水艦師団へ編入されました。
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1985年7月26日に弾道ミサイル2発を水中から発射しました。

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1985年8月から9月に掛けて遠距離航海を行ない、北緯82度線に到達しました。

1986年8月末から9月末に掛けて遠距離航海を行ない、東経87度線に到達しました。

更に1986年には弾道ミサイルR-29RMの最終試験に従事し、R-29RMは同年に軍備採用されました。

1987年8月7日に弾道ミサイル1発を水中から発射しました。

1987年9月2日から29日まで北極海遠征を行ない、この間の9月15日には結氷海域に浮上して弾道ミサイル2発を発射しました。

1989年2月15日から4月26日まで戦闘勤務(北極海の戦略パトロール)を行ないました。

1990年秋から冬に戦闘勤務(北極海の戦略パトロール)を行ないました。

1991年夏に戦闘勤務(北極海の戦略パトロール)を行ないました。

1992年6月3日付で戦略用途原子力水中巡洋艦に変更されました。

1992年6月11付で「ソヴィエト連邦共産党第26回大会記念」の名前は抹消されました。

1992年夏に戦闘勤務(北極海の戦略パトロール)を行ないました。

1993年3月1日、オーバーホールと近代化改装の為、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されました。
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1999年3月28日付で「ヴェルホトゥリエ」と命名されました。

1999年11月18日から航行試験を開始し、12月17日に一旦完了しました。

1999年12月25日、近代化改装を終えた「ヴェルホトゥリエ」ロシア海軍へ引き渡されました。

2000年6月14日から22日まで航行試験を行ない、7月8日にヤーゲリナヤ湾ガジエヴォ基地へ到着しました。
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2000年9月1日付で赤旗北方艦隊第3潜水艦小艦隊第31潜水艦師団へ転属しました。

2001年6月5日にバレンツ海弾道ミサイルを発射しました。

2003年春に戦闘勤務(北極海の戦略パトロール)を行ないました。

2005年春に戦闘勤務(北極海の戦略パトロール)を行ないました。

2006年夏~秋に戦闘勤務(北極海の戦略パトロール)を行ない、この間に北方艦隊太平洋艦隊の戦略演習へ参加しました。

2010年8月23日、第2次近代化改装の為、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されました。
[デルタIV級戦略原潜「ヴェルホトゥリエ」は2010年に定期修理を行なう]

2012年3月に再進水しました。
[デルタIV級戦略原潜ヴェルホトゥリエは造船台を出た]

2012年11月から航海試験を開始しました。
[デルタIV級戦略原潜ヴェルホトゥリエは修理後の試験の為に出航した]

2012年12月30日にロシア海軍へ引き渡されました。
[デルタIV級戦略原潜ヴェルホトゥリエはロシア海軍へ復帰した]


既に艦齢は35年になる「ヴェルホトゥリエ」ですが、後継となる「ボレイ-A」型の就役が遅れている為、2020年3月からロスリャコヴォ『第82艦船修理工場』の浮きドックへ入り、オーバーホールが行なわれます。
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