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ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはフィンランド湾で洋上訓練を開始した

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『クラースナヤ・ヴェスナ』より
2023年6月9日15時39分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は錬成任務へ着手した】

第2錬成任務の要素(海上における単艦での意図された行動)は、バルト艦隊練習艦「ペレコプ」の乗組員によりフィンランド湾で実施された。
6月9日に西方軍管区広報サービスはロシア国防省の公式インターネットポータルで発表した。

海上への出航に先立ち、船員は駐留所で特殊錬成任務K-1の様々な活動へ参加した。
基地における航行の為の艦の準備、戦闘及び日常活動の組織化へ取り組んだ。

海上で乗組員は、ダメージコントロール、そして更に無防備の泊地へ停泊中の対破壊工作防衛の艦内演習及び訓練を実施する。
練習艦の乗組員は更に、模擬海上および空中目標への実際の砲射撃を行なう。

バルト艦隊練習艦「ペレコプ」には、特殊クラス及び航海士を含む訓練複合体が作成された事が注目される。
艦はは天文学甲板、艦のダメージコントロール区画、6本オール漕ぎボートを有する。

同時に300名までの将来の航海士、機関士、操縦士が「ペレコプ」で海上実習を行なえる。

2016年の練習艦「ペレコプ」の修理中、ロシア国防省第51艦船修理中央設計-技術研究所の専門家は、航海士クラスの更新と自動化、練習用シミュレーター、無電池電話の導入を含め、一連の様々な技術的解決策を開発し、導入した事が想い起こされる。
設備の更新には、ロシアの企業『海上技術』、『クリゾ』、『フォルス・テクノロジー』、『特殊船舶修理』、『計器科学研究所』が参加した。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]

2019年の遠洋実習航海では、先ず地中海へ行った後、大西洋へ戻って北極海を横断して極東へ行き、その後、インド洋を通過して再び地中海へ入りました。
(2019年7月5日出航、同年12月30日帰港)
[2019年度の練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2019年7月-12月)]
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ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海でミサイルの模擬発射訓練を実施した

『クラースナヤ・ヴェスナ』より
2023年6月9日15時24分配信
【バルト艦隊の艦は仮想敵の施設を破壊した】

作戦演習の枠組みにおける水上及び沿岸の目標への電子ミサイル発射は、バルト艦隊ロケット艦により実行された。
6月8日に西方軍管区広報サービスはロシア国防省の公式インターネットポータルで発表した。

演習はバルト艦隊の海上射爆場で行なわれた。
小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」「グラード」ロケット艇「チュバシヤ」、「ディミトロフグラード」で構成される打撃艦グループは、ミサイル複合体「カリブル」及び「モスキート」の電子ミサイル発射を実行した。

発射は、艦からかなり離れた距離に配置された仮想敵の戦闘艦支隊及び沿岸施設を模した標的へ行なわれた。
客観的観測手段は、全ての指定目標へ成功裏に命中した事を確認した。

戦闘演習任務の遂行中、軍事船員は一連の艦上演習を実施した。
乗組員はダメージコントロール、無防備の泊地へ停泊中の対破壊工作防衛、そして更に艦の間の組織的連携及び通信の技量を向上させた。

これに加え、合同航行の要素へ取り組んだ。
バルト艦隊の作戦演習には、40隻の水上戦闘艦艇支援船が参加している。

演習の参加者には、警備艦コルベット、小型ロケット艦、ロケット艇、小型対潜艦エアクッション小型揚陸艦、高速艇、基地掃海艦、泊地掃海艦、物資-装備供給船も含まれる。

演習には35000名以上の軍人、25機の航空機及びヘリコプター、500両の戦闘車両と特殊車両が関わっている事が指摘された。



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現在、バルト艦隊には、新旧合わせて16隻の小型ロケット艦/ロケット艇が配備されており、全てカリーニングラード州バルチースク海軍基地に駐留しています。
この内の5隻は、2010年代後半以降に配備された新型艦(プロジェクト21631プロジェクト22800)です。
[第36ロケット艇旅団]
第1親衛ロケット艇大隊
・プロジェクト12411ロケット艇
R-129「クズネツク」(1985年12月28日就役)
R-257(1986年10月31日就役)
R-187「ザレチヌイ」(1989年3月4日就役)
R-291「ディミトロフグラード」(1991年5月30日就役)
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R-293「モルシャンスク」(1992年3月23日就役)

R-2「チュヴァシヤ」(2000年2月26日就役)
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・プロジェクト22800小型ロケット艦
「ムィティシ」(2018年12月17日就役)
「ソヴィェツク」(2019年10月12日就役)
「オジンツォボ」(2020年11月21日就役)

第106小型ロケット艦大隊
・プロジェクト12341小型ロケット艦
「ズイビ」(1989年9月26日就役)
「ゲイゼル」(1989年12月27日就役)
「パッサート」(1990年12月6日就役)
「リヴェン」(1991年10月25日就役)

・プロジェクト21631小型ロケット艦
「ゼリョヌイ・ドル」(2015年12月12日就役)
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「セルプホフ」(2015年12月12日就役)

「グラード」(2022年12月29日就役)

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カリーニングラード州に駐留するバルト艦隊の艦船部隊は2023年6月5日から15日までバルト海で大規模演習を行なっており、小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」、「グラード」、ロケット艇「チュバシヤ」、「ディミトロフグラード」も参加しています。
[ロシア海軍バルト艦隊は2023年6月5日~15日までバルト海で大規模演習を実施する]

ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20385コルベット6番艦(最終艦)「リェチーヴイ」はコムソモリスク・ナ・アムーレで起工された

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『タス通信』より
2023年6月9日15時13分配信
【アムール造船工場で太平洋艦隊の為のコルベット「リェチーヴイ」の起工式典が開催された】
ウラジオストク、6月9日/タス通信

ロシア海軍の為の新たなプロジェクト20385コルベット「リェチーヴイ」の起工式典は『統合造船業営団』へ加入している『アムール造船工場』で開催された。
金曜日に太平洋艦隊情報供給部は通知した。

「海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の指示に沿って、新たなコルベットはリェチーヴイと命名されました。
式典行事は、『アムール造船工場』の最初の産業施設が敷設されてから90周年に合わせられました」

声明では、こう述べられた。

「新たなコルベットの起工式典の開始に先立ち、太平洋艦隊司令官は、プロジェクト22800小型ロケット艦ルジェフウドムリャウスリースクパヴロフスク、プロジェクト20380コルベット・グローズヌイブラーヴイ、そして更にプロジェクト20385コルベット~ブーイヌイラズムヌイブイストルイを含め、工場の太平洋艦隊の為の全ての艦の建造進捗状況を視察しました。
アムール造船工場から太平洋艦隊への引き渡しが最も近い戦闘艦は、プロジェクト20380コルベット・リェーズキーになります」

声明では、こう説明された。

コルベット「リェチーヴイ」太平洋艦隊の艦構成へ補充する為に建造される。
同プロジェクトのトップ艦、コルベット「グレミャーシチー」は2021年から太平洋艦隊で勤務している。
更なる3隻のプロジェクト20385コルベット「ブーイヌイ」、「ラズムヌイ」、「ブイストルイ」は、太平洋艦隊向けとして船台で様々な建造段階に在る。

プロジェクト20385コルベットは、強力な対艦、対潜、対空防衛兵器を持つ現代的な戦闘艦である。
それは有翼ミサイル「カリブル」「オーニクス」、そして更に極超音速ミサイル「ツィルコン」を装備できる。
ヘリコプターKa-27ヘリコプターを配置する為の発着場と格納庫を有する。
排水量が比較的小さい事により、近海及び遠海ゾーンで任務を遂行できる。
近代化と将来の海上兵器システムの再装備の為の大きな潜在力を有している。



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プロジェクト20385コルベットプロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]
[ロシア海軍のプロジェクト20380/20385コルベットの歴史]

20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、20385は対地攻撃も可能な打撃巡航ミサイル「カリブル」を装備します。

プロジェクト20385の1番艦「グレミャーシチー」(337)は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工され、2017年6月30日に進水し、2020年12月29日に就役、太平洋艦隊へ編入されました。
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[プロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2021年11月30日にウラジオストクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはウラジオストクへ到着した]

2022年7月下旬以降はカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に駐留しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」は宗谷海峡を西進して日本海へ入った]

2番艦「プロヴォールヌイ」は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]

2021年12月17日18時22分頃(モスクワ時間)に発生した火災で損傷した為、上部構造物を新たに造り直す事になり、就役は2024年以降に延期されました。
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就役後は太平洋艦隊へ配備されます。
[2021年12月17日の火災事故により損傷したロシア海軍の最新コルベット「プロヴォールヌイ」の新たな上部構造物が完成した]
[2021年12月17日の火災事故により損傷した最新コルベット「プロヴォールヌイ」は2024年にロシア海軍へ就役する]


2020年12月15日、極東コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』は、太平洋艦隊向けとして2隻のプロジェクト20380コルベットと4隻のプロジェクト20385コルベットの建造契約をロシア国防省と締結しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]
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これにより20385コルベットの3番艦以降は『アムール造船工場』で建造される事になり、2021年8月23日に3番艦(『アムール造船工場』建造艦としては1番艦)「ブーイヌイ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻、プロジェクト20380コルベット1隻、、プロジェクト20385コルベット1隻、プロジェクト06363潜水艦2隻はプーチン大統領の号令下で一斉に起工された]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第3のプロジェクト20385(グレミャーシチー型)コルベット「ブーイヌイ」の船体の組み立てが始まる]

2022年6月12日、4番艦(『アムール造船工場』建造艦としては2番艦)「ラズムヌイ」が起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20385コルベット「ラズムヌイ」起工(2022年6月12日)]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20385コルベット「ラズムヌイ」の艦首部分は2023年5月初頭に完成する]

2022年7月1日、5番艦(『アムール造船工場』建造艦としては3番艦)「ブイストルイ」が起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第5のプロジェクト20385コルベット「ブイストルイ」はコムソモリスク・ナ・アムーレで起工された]


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そして2023年6月9日、プロジェクト20385コルベットの最終艦となる6番艦(『アムール造船工場』建造艦としては4番艦)「リェチーヴイ」が起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20385コルベット6番艦(最終艦)「リェチーヴイ」は2023年6月9日にコムソモリスク・ナ・アムーレで起工される]

「リェチーヴイ」の名は、元々は2015年2月20日にサンクトペテルブルク『北方造船所』で起工されたプロジェクト20380コルベット(2023年5月13日就役)に付けられていたのですが、同艦が2021年10月15日に「メルクーリイ」(2023年5月13日就役)と改名された為、今度はプロジェクト20385コルベット6番艦に付けられる事になりました。

その前の「リェチーヴイ」ソ連海軍プロジェクト1135警備艦(クリヴァクI級)でした。

プロジェクト1135警備艦「リェチーヴイ」
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1976年6月12日起工/1976年8月15日進水/1976年12月28日就役
赤旗太平洋艦隊へ配備
1995年8月5日除籍、1996年に韓国で解体


太平洋艦隊へ配備されるプロジェクト20385コルベット6隻は、全てカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に駐留する事になるようです。

ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機と爆撃機は夏季訓練期間の飛行訓練を開始した

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『Aviation EXplorer』より
2023年6月8日配信
【バルト艦隊海上航空隊の連合部隊は夏季訓練期間の最初の指揮飛行を開始した】
2023年6月8日、AEX.RU

バルト艦隊海上航空隊の連合部隊は、夏季訓練期間の最初の指揮飛行を開始した。
ロシア国防省西方軍管区広報サービスは発表した。

これらの飛行の主な課題は、戦闘訓練コースにおける最も困難な演習を実施する際の飛行要員の単一の訓練方法の開発に在る。

この数日間、航空部隊の指揮官とその副司令官は、戦闘機Su-27、多目的戦闘機Su-30SMとSu-30SM2、 前線爆撃機Su-24Mで昼間及び夜間の飛行訓練を実施する。
合計20機の航空機、そして更に様々な飛行場の機材が飛行訓練活動へ関わる。

飛行士は夜間及び悪天候の条件下での離陸と着陸、低高度及び超低高度での水面上での操縦術へ取り組む。
これに加え、飛行士は集団飛行任務やその他の戦闘訓練を実行する。

指揮飛行の特徴は、飛行士の編隊飛行の実施形態、飛行場に在る指揮グループと乗員の模範的連携、そして飛行交代勤務を支援する全ての部隊との連携に在る。



現在、バルト艦隊海軍航空隊航空機ヘリコプターは全てカリーニングラード州へ配備されています。
2019年にはカリーニングラード州に駐留する海軍航空隊の全部隊を統合する第34混成航空師団が新編されています。
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カリーニングラード州チカロフスク飛行場に駐留するサンドミル・アレクサンドル・ネフスキー勲章授与・航空元帥A.I.ポクルイシキン記念第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
ロシア海軍戦闘機Su-27を保有しているのは、バルト艦隊航空隊のみです。
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第689親衛戦闘機航空連隊は1939年9月5日に創設され、大祖国戦争に参戦し、1953年秋に海軍航空隊へ移管されたものの、1978年には空軍へ戻り、1986年には防空軍へ移管され、1994年12月には再び海軍へ移管され、現在に至っています。
現在の装備機Su-27は1990年に導入されました。
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チェルニャホフスク飛行場に駐留するノヴゴロド-クライペダ赤旗・航空元帥I.I.ボルゾフ記念第4親衛独立海洋襲撃機航空連隊は、20機程度の前線爆撃機Su-24Mと6機程度の偵察機Su-24MRを保有しています。
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2016年12月初頭から第4親衛独立海洋襲撃機航空連隊への多用途複座戦闘機Su-30SMの配備が始まり、2018年7月初頭までに計8機のSu-30SMが配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊へ2機の多用途複座戦闘機Su-30SMが到着した]

2022年1月末には、アップグレード型のSu-30SM2が4機チェルニャホフスク飛行場へ配備されています。

[ロシア海軍バルト艦隊航空隊へ4機の多用途複座戦闘機Su-30SM2が配備された]

ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機と爆撃機は迎撃戦闘訓練を実施した

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『Aviation EXplorer』より
2023年6月8日配信
【バルト艦隊の航空機の乗員は攻撃下からの航空機材の離脱へ取り組んだ】
2023年6月8日、AEX.RU

バルト艦隊グループの作戦演習の枠組みで、海上航空隊航空機の乗員は攻撃下からの航空機材の離脱へ取り組んだ。
ロシア国防省西方軍管区広報サービスは発表した。

活動の第1段階で、航空連隊の飛行士と技術要員は警報を受け、航空機Su-27、Su-24、Su-30SM、Su-30SM2ロケット-機関砲兵器複合体を装備する任務へ取り組んだ。
同時に、飛行場を防衛し、連合部隊の主力の攻撃からの離脱を援護する為に当直部隊が空へ上がった。

上空で戦闘機Su-27及びSu-30SMの飛行士は、爆撃機Su-24の乗員が演じる仮想敵との空中戦闘を行なった。
空襲を撃退した飛行士は、地域の作戦飛行場へ移転した。

この作戦演習のエピソードには、合計で約15機が関わった。

近い内に、前線爆撃機Su-24、多目的戦闘機Su-30SMSu-30SM2の乗員は、艦隊の射爆場の水上および沿岸の目標へミサイル爆弾による打撃を与える。
そして戦闘機航空隊航空機Su-27の飛行士は、空中戦闘の要素、航空攻撃手段の使用、対空防衛手段からの離脱の動作へ取り組む。



現在、バルト艦隊海軍航空隊航空機ヘリコプターは全てカリーニングラード州へ配備されています。
2019年にはカリーニングラード州に駐留する海軍航空隊の全部隊を統合する第34混成航空師団が新編されています。
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カリーニングラード州チカロフスク飛行場に駐留するサンドミル・アレクサンドル・ネフスキー勲章授与・航空元帥A.I.ポクルイシキン記念第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
ロシア海軍戦闘機Su-27を保有しているのは、バルト艦隊航空隊のみです。
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第689親衛戦闘機航空連隊は1939年9月5日に創設され、大祖国戦争に参戦し、1953年秋に海軍航空隊へ移管されたものの、1978年には空軍へ戻り、1986年には防空軍へ移管され、1994年12月には再び海軍へ移管され、現在に至っています。
現在の装備機Su-27は1990年に導入されました。
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チェルニャホフスク飛行場に駐留するノヴゴロド-クライペダ赤旗・航空元帥I.I.ボルゾフ記念第4親衛独立海洋襲撃機航空連隊は、20機程度の前線爆撃機Su-24Mと6機程度の偵察機Su-24MRを保有しています。
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2016年12月初頭から第4親衛独立海洋襲撃機航空連隊への多用途複座戦闘機Su-30SMの配備が始まり、2018年7月初頭までに計8機のSu-30SMが配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊へ2機の多用途複座戦闘機Su-30SMが到着した]

2022年1月末には、アップグレード型のSu-30SM2が4機チェルニャホフスク飛行場へ配備されています。

[ロシア海軍バルト艦隊航空隊へ4機の多用途複座戦闘機Su-30SM2が配備された]

ロシア海軍黒海艦隊司令官ヴィクトール・ソコロフは大将に昇進した

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『タス通信』より
2023年6月6日23時39分配信
【プーチンは黒海艦隊司令官ヴィクトール・ソコロフに大将の階級を授与した】
モスクワ、6月6日/タス通信

ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、ロシア連邦黒海艦隊司令官ヴィクトール・ソコロフへ大将の軍事階級を授与する法令へ署名した。
対応する法令は火曜日に法的情報公式ポータルサイトで公表された。

更に、海軍副総司令官ウラジーミル・カサトノフへ大将の階級が授与された。

ソコロフは2020年からクズネツォフ記念海軍大学校を率いており、2022年8月19日に黒海艦隊司令官代理に任命され、このポストに在ったイーゴリ・オシポフ大将と交代した。



ヴィクトール・ニコラエヴィチ・ソコロフは、1962年4月4日にモルダヴィア・ソヴィエト社会主義共和国ベンデルィで生まれ、1982年8月1日にM.V.フルンゼ記念海軍高等学校へ入学し、1985年6月30日に卒業しました。
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1985年8月~1987年8月に太平洋艦隊警備艦SKR-61の水雷戦闘班長、1987年8月~1989年10月に海洋掃海艦「ヤコリ」水雷戦闘班長、1989年10月~1990年12月に基地掃海艦BT-51水雷戦闘班長、1990年12月~1991年12月に海洋掃海艦「ヤコリ」副長、1992年9月~1993年9月に海洋掃海艦「ザリャド」艦長を務めました。
1993年9月~1994年9月に太平洋艦隊第187掃海艦大隊参謀長、1994年9月~1995年8月に第81掃海艦大隊司令を務めました。

1995年9月1日にN.G.クズネツォフ記念海軍大学校へ入学し、1998年7月30日に卒業しました。

1998年8月~2000年6月に太平洋艦隊作戦管理部長、2000年6月~2002年9月に第165水上艦旅団参謀長、2002年9月~2004年9月に第165水上艦旅団司令を務めました。

2004年9月にロシア連邦軍参謀本部アカデミーへ入学し、2006年7月に卒業しました。

2006年8月~2010年8月に沿海地方多種戦力小艦隊副司令官、2010年8月~2012年9月に沿海地方多種戦力小艦隊司令官を務めました。

この間、2009年1月~4月には太平洋艦隊第1次アデン湾派遣海賊対処部隊指揮官を務めました。
[ロシア海軍第2次ソマリア遠征]

2011年に少将へ昇進しました。

2012年9月~2013年8月には北方艦隊コラ多種戦力小艦隊司令官を務めました。

2013年8月~2019年12月に北方艦隊副司令官を務め、2014年には中将に昇進しました。

2016年10月~2017年2月には重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする「空母機動部隊」の指揮官として地中海遠征を行ない、シリア空爆作戦の指揮を取りました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2020年1月~2022年8月初頭までN.G.クズネツォフ記念海軍大学校校長を務めました。

2022年8月10日付でイーゴリ・オシポフ大将に代わり黒海艦隊司令官代行に任命されました。
[ヴィクトール・ソコロフ中将はロシア海軍黒海艦隊司令官代行に任命された]

2022年9月には正式に黒海艦隊司令官に任命され、10月7日にはセヴァストーポリの艦隊司令部で司令官旗の授与式典が開催されました。
[ヴィクトール・ソコロフ中将は正式にロシア海軍黒海艦隊司令官に就任した]

2023年6月6日付で大将に昇進しました。


ソコロフ提督以外にも、同日付でロシア海軍副総司令官(2019年12月13日から)ウラジーミル・リヴォヴィチ・カサトノフ中将(1962年6月17日生まれ)も大将に昇進しました。
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ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する


『タス通信』より
2023年6月6日11時15分配信
【ロシア海軍艦船支隊はインドネシアで国際演習『コモド-2023』へ参加する】
モスクワ、6月6日/タス通信

ロシア太平洋艦隊艦船支隊は、インドネシア海域で実施される多国間海軍演習『コモド-2023』へ参加する。
ロシア連邦国防省は発表した。

「コルベット"グロームキー"、"ソヴェルシェーンヌイ"、中型海洋給油船ペチェンガで構成される太平洋艦隊艦船支隊は、6月5日から8日までインドネシア沖で実施される国際多国間演習『コモド-2023』へ参加します。
演習は沿岸部門と海上部門で構成されます」

当局は指摘した。
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月曜日にロシア艦インドネシアスラウェシ島マカッサル港泊地へ到着し、そこでは演習参加艦の海上パレードが開催された事が明らかにされた。
30ヶ国以上からの船員は、インドネシア大統領ジョコ・ウィドドに出迎えられた。

国防省は、軍事演習の目的は海上でのパートナーシップの強化である事を説明した。
「合同行動の過程で、人道的任務の遂行及び自然災害や自然大変動時の支援の提供における各国の戦闘艦の乗組員の間の連携の問題に特別な注意を払うことが計画されています」
ロシア連邦国防省
は付け加えた。



ロシア太平洋艦隊コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、2023年5月10日にピョートル大帝湾艦載ヘリコプターKa-27の着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はピョートル大帝湾でヘリコプターの着艦訓練を実施した]

その後、中型海洋給油船「ペチェンガ」と共に日本海を南下し、5月12日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入り、5月14日には与那国島西表島の間の海域を通過しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はアジア・太平洋地域への遠距離航海へ出発した]

その後、南シナ海へ移動し、5月16日には戦闘演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

「グロームキー」は5月下旬にシンガポール海峡を通過し、5月24日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡へ入った]

「グロームキー」インド洋新造砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」と合流し、同船をエスコートしてマラッカ海峡シンガポール海峡を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡とシンガポール海峡を通過する新造砕氷船エヴパチー・コロヴラトをエスコートした]

その後、「ソヴェルシェーンヌイ」及び「ペチェンガ」と合流してジャワ海へ入り、6月2日には消火(ダメージコントロール)訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はジャワ海で消火訓練を実施した]

6月5日、国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する為、インドネシアマカッサル港へ到着しました。



6月5日~8日にインドネシア沖で実施される国際演習『コモド-2023』には、主催国インドネシアを始め、ロシア、中国、アメリカ、イギリス、日本、韓国など36ヶ国が参加します。

大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはロシア海軍太平洋艦隊の大規模演習へ参加する

『ズヴェズダーテレビ』より
2023年6月6日0時0分配信
【太平洋艦隊船員は10キロメートル離れた敵の捕捉が可能な複合体の動作を示した】

太平洋艦隊の軍人は海上演習の準備を始めた。砲兵は戦闘複合体の状態を確認し、偵察兵は極限に近い条件下での仮想砲火へ対処した。


ウラジオストク金角湾太平洋艦隊の主要基地の係留岸壁は空いている。
そしてこれは、戦闘艦支隊が次の遠洋航海へ出発する事を意味している。

太平洋艦隊の艦はグループ全体の一員として大規模海上演習へと向かう。
今年の開催ゾーンは広大である~それはアジア太平洋地域全体である。

艦がウラジオストクの狭い海域に居る間、航海士の肩には大きな責任が掛かっている。
彼らは航行期間中、民間船、コンテナ船、小型艇が居る中で最適な移動コースを計画しなければならない~この作業はよく知られているが、常に最も意味あるものである。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」の砲手も又、海上演習実施海域への移動中でさえ、手を休める事は無い。
彼らは毎日兵器及び機器設備の状態を点検し、戦闘演習中の必要な時点で単一機構が故障しないように心掛けている。

「複合体の全ての動作性能を点検しております。
全てのメカニズムは戦闘ですぐに使用できるように準備しております。
ここでは全てが重要です。
1つのメカニズムが機能しなければ、砲塔も戦闘準備が整いません。
射撃が出来ませんから。
油圧装置が無ければ、十分な圧力を得られません」

砲塔長ゲオルギー・ガビドゥリンは話した。

砲手がAK-100砲塔の状態を点検している間、偵察兵は防寒着を着用している。
艦上でのダメージコントロールの技量は、自動的になるまで洗練されなければならない。

筋書きの下、区画の1つで仮想火災が発生した。
偵察チームの任務は、煙と火災の発生源を迅速に特定する事である。

条件は可能な限り極限状態に近付けられる。
部屋には電気が供給されず、視界は殆どゼロになる為、偵察兵の作業は複雑になる。
携帯照明を使用して火災源を探さなければならない。

艦の乗組員の演習準備の詳細は、『ズヴェズダー』特派員マキシム・ニズコドゥボフのレポートを参照されたい。


これに先立ち、太平洋艦隊の艦は日本海オホーツク海で演習を開始した。
演習は、2023年6月5日から20日まで続く。



ロシア太平洋艦隊は、6月5日から大規模演習を開始しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2023年6月5日~20日まで日本海とオホーツク海で大規模演習を実施する]

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」も演習へ参加します。

ロシア海軍バルト艦隊は2023年6月5日~15日までバルト海で大規模演習を実施する

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『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2023年6月5日10時7分配信
【ロシア連邦バルト艦隊は約40隻の艦船、25機の航空機とヘリコプターが参加する演習を開始した】
モスクワ、6月5日、インテルファクス

約40隻の艦船、25機の航空機ヘリコプター、3500名以上の軍人は、6月5日から15日までカリーニングラード州で演習を実施する。
艦隊広報サービスは月曜日に発表した。

「演習の枠組みで、バルト艦隊の戦術艦グループは駐留所から出航し、バルト海の指定海域で演習任務を遂行する為、艦隊の艦グループの展開を行ないました」
声明では、こう述べられた。

軍によると、演習には40隻の水上艦艇、支援船、3500名以上の軍人、25機の航空機ヘリコプター、500両の軍用及び特殊車両が関わる。

「演習の枠組みで、海上交通線と艦隊駐留所の保護及び防衛の任務へ取り組みます」
広報サービスは伝えた。

バルト艦隊によると、演習の目的は、艦隊の軍事統制組織の即応性の水準の向上、「連携、艦の乗組員の海上技量、艦隊の沿岸部隊の要員の実地技量の改善、そして更に部隊を指揮する司令官と参謀の実地訓練」に在る。

「演習開始までに、バルト艦隊は全ての種類の支援の為の一連の特別演習を実施し、そして更にバルト艦隊の軍部隊の戦闘準備段階を高める問題へ取り組みました」
バルト艦隊
は伝えた。

広報サービスによると、2023年の計画に沿って、6月5日から15日まで、バルト艦隊司令官ウラジーミル・ヴォロビョフ中将の指揮下でバルト海及びカリーニングラード州で作戦演習が始まった。

先だって月曜日に太平洋艦隊は、日本海及びオホーツク海で60隻以上の艦船と11000人以上の軍人が参加する大規模演習の開始を発表した。



記事の最後で触れられていますが、ロシア太平洋艦隊も6月5日から大規模演習を開始しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2023年6月5日~20日まで日本海とオホーツク海で大規模演習を実施する]

ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭潜水艦ウファは2023年秋に極東へ回航される

『イズベスチヤ』より
2023年6月5日0時1分配信
【太平洋の為の静音:太平洋艦隊へ新たな無騒音潜水艦「ウファ」が増強される】

潜水艦は北方海上航路(北極海航路)を利用してバルト海から太平洋へ移動できる
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太平洋艦隊「ブラックホール」が増強される~専門家は、今年秋に太平洋艦隊へ加わるプロジェクト636.3ディーゼル潜水艦「ウファ」をこう呼んでいる。
潜水艦は昨年に海軍へ引き渡されたが、未だバルト海に在る。
現在、潜水艦の恒久駐留場所への移動が計画されている。
特に、北方海上航路(北極海航路)を横断する選択肢が検討されている。
プロジェクト636.3潜水艦は、その超低騒音のお陰により、この綽名が付けられた。
専門家によると、この地域の状況に鑑み、このクラスの艦は太平洋で必要とされている。

[全てを北方海上航路で]
『イズベスチヤ』
軍当局の情報筋が話したように、潜水艦「ウファ」太平洋艦隊への艦隊間移動は既に計画されている。
それは秋に予定されている。
北方海上航路を含め、幾つかのルートの選択肢が検討されている。
航海中、乗組員は艦、そして更に海上航空隊航空機と共に何度かの演習を行なう。

プロジェクト636.3潜水艦は、北方海上航路を含む北極での行動に適合していると認識されている。
この判断は、ロシア北東部におけるこのシリーズの潜水艦の行動を分析した後、昨年の晩秋に下された。
点検は、複合北極探検『ウムカ-2022』の枠組みで行なわれた。
試験には潜水艦「マガダン」が参加した。
それは北方海上航路を通過して太平洋へ入った。
この航海において、艦は北極緯度で戦闘演習任務を遂行した。


「北方艦隊には、強力な分岐支援システムが構築されました」
潜水艦艦長でロシア英雄フセヴォロド・フムイロフ『イズベスチヤ』へ話した。
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「唯一、このような移動の為には、複殻式船体の構造的な強化が必要です。
艦は、艦隊間移動を行なう計画へ十分に対応できます。
これには船員の技量、人員の訓練が必要です。
ですが、これらは全て計画されたものです。
そして、今日の支援システムにおいては、そこに如何なる特殊性も見当たりません」


[艦隊に必要]
太平洋
ディーゼルエレクトリック潜水艦は、オホーツク海原子力水中ロケット艦の戦闘行動海域を護る為を含め使用されている。
軍事専門家ワシーリー・カシン『イズベスチヤ』へ話した。
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「このような潜水艦は、我々のロケット艦にとって脅威となる可能性が有る潜在敵の原子力潜水艦の侵入を阻止する為、クリル諸島の間の海峡を監視する為に使用されています」
彼は説明した。

「これに加え、現在の状況下では、このような潜水艦はミサイル"カリブル"を使用でき、それに応じて、地域の様々な目標へのミサイル攻撃の為に必要なロシアの非核戦略抑止システムとして使用される事も有り得ます。
アジア太平洋地域は、主として中国とアメリカ合衆国といった大国間の対立の場となっている事からも、これは重要です。
従いまして、太平洋艦隊は目に見える更新と言う点において特別な立場に有ります。
それは一定の水準に維持する必要があります」


当初、636シリーズ艦は、ワルシャワ条約機構加盟国への輸出の為に開発された。
1990年代後半以降、中華人民共和国、アルジェリア、ベトナムの為の潜水艦が、同プロジェクト及びその改正型の下で建造された。
その後、ロシア海軍の為、この潜水艦の購入が決定された。
それは、近代化ヴァージョン636.3の下で作成された。
これらの潜水艦は、より優れた航行特性、低減された騒音レベル、自動制御システム、最新の航法複合体の存在により基礎ヴァージョンとは異なる。

プロジェクト636.3潜水艦は、世界で最も静かな潜水艦の1つと考えられており、そのため海軍では「ブラック・ホール」と呼ばれている。
これらの潜水艦は、水上及び水中の目標の破壊、哨戒あるいは偵察の実施といった広範囲の任務を遂行できる。

プロジェクト636.3潜水艦6隻から成る最初のシリーズは2014年~2016年に建造され、これらの艦は全て黒海での勤務の為に向かった。
2016年9月、太平洋艦隊の為の更なる6隻の潜水艦の契約へ署名された。
現在、シリーズの4隻が建造されている。
「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は2019年に艦隊へ引き渡され、2020年には「ヴォルホフ」が引き渡され、2021年には潜水艦「マガダン」海軍へ加わった。
「ウファ」は昨年に海軍へ加入した。
プロジェクト636.3潜水艦の排水量は3900トン以上、全長74メートル、速力20ノット。
それは45日間に渡って海上へ滞在できる。
艦内へ533mm魚雷発射管6門を搭載し、魚雷及び機雷、そして更に有翼ミサイル「カリブル-PL」を使用できる。

[『イズベスチヤ』参照]
長期に渡り新たな艦を受け入れていなかった太平洋艦隊は、近年、大幅に更新されている。
2020年末、プロジェクト20385のトップ艦であり、ミサイル「カリブル」「オーニクス」を使用できるコルベット「グレミャーシチー」が就役した。
同時に、プロジェクト20380コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」が加入した。
更に、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の高度な近代化も完了した。
対艦ミサイル及び有翼ミサイルを搭載し、対空防衛の強化の後、旧対潜艦は専門を変更し、フリゲートへ再分類された。
これに加え、2020年には新たな基地掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」太平洋艦隊へ加わった。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の4番艦(黒海艦隊向けを含めた06363潜水艦全体では通算10番艦)B-588「ウファ」は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で2019年11月1日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦マガダンとウファはサンクトペテルブルクで起工された]

2022年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト06363潜水艦ウファはサンクトペテルブルクで進水した]

2022年6月25日に洋上試験の第1段階である工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト06363潜水艦ウファはバルト海で洋上試験を行なっている]
[ロシア海軍バルト艦隊は最新潜水艦ウファとクロンシュタットの洋上試験をサポートする]
[ロシア海軍の最新潜水艦ウファとクロンシュタットはバルト海で潜航試験を行なう]

工場航行試験は9月下旬に終了し、一旦『アドミラルティ造船所』へ戻りました。
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2022年10月初頭から最終洋上試験となる国家試験を開始し、10月5日には深度190メートルまでの潜航試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト06363潜水艦ウファはバルト海で潜航試験を行なった]

国家試験は10月11日までに完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト06363潜水艦ウファは洋上試験を完了した]

2022年11月16日、『アドミラルティ造船所』「ウファ」への聖アンドレイ旗初掲揚式典(正式なロシア海軍への就役式典)が開催され、太平洋艦隊へ編入されました。
[プロジェクト06363潜水艦ウファはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
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就役後もバルト海で乗組員の慣熟訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭潜水艦ウファはバルト海で乗組員の慣熟訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭潜水艦ウファはバルト海で沈底訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭潜水艦ウファはバルト海で訓練を続けている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭潜水艦ウファはバルト海で潜航訓練を実施した]

この他に、バルト艦隊の艦の各種訓練の相手役も務めています。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ボイキー」と小型対潜艦ウレンゴイはバルト海で太平洋艦隊の潜水艦ウファを相手に対潜戦闘演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の深海救難艇AS-30はバルト海で救助訓練を実施した]

「ウファ」は2023年秋に極東方面(常駐基地となるウラジオストクウリス湾)への移動を開始します。

ただ、その移動ルートが、1番艦・2番艦と同じインド洋経由か、3番艦のような北極海経由になるのかは未だ最終的には決まっていないようです。


ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦は6隻が起工され、4隻が就役しています。

B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」
Б-274 «Петропавловск-Камчатский»(工場番号01614)
2017年7月28日起工/2019年3月28日進水/2019年11月25日就役

B-603「ヴォルホフ」Б-603 «Волхов»(工場番号01615)
2017年7月28日起工/2019年12月26日進水/2020年10月24日就役

B-602「マガダン」Б-602 «Магадан»(工場番号01616)
2019年11月1日起工/2021年3月26日進水/2021年10月12日就役

B-588「ウファ」Б-588 «Уфа»(工場番号01617)
2019年11月1日起工/2022年3月31日進水/2022年11月16日就役

「モジャイスク」«Можайск»(工場番号01618)
2021年8月23日起工/2023年4月27日進水/2023年末就役予定

「ヤクーツク」«Якутск»(工場番号01619)
2021年8月23日起工/2024年進水予定/2024年就役予定