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ボスポラス海峡北方海域でウクライナ軍の小型無人艇の攻撃を撃退したロシア海軍黒海艦隊の中型偵察艦イワン・フルスの乗組員は勲章を授与された


『タス通信』より
2023年5月27日17時49分配信
【軍艦「イワン・フルス」乗組員の軍人は軍表彰を授与された】
モスクワ、5月27日/タス通信

ボスポラス海域無人水上装置の攻撃を撃退した「イワン・フルス」の乗組員の軍人は、軍表彰を授与された。
ロシア国防省は土曜日に報道機関へ伝えた。

「偵察艦イワン・クルスへのテロ攻撃へ参加した無人艇を破壊した黒海艦隊の軍人は、軍事国家勲表彰を授与されました」
軍当局の声明では、こう述べられた。
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ロシア国防省が説明したように、高速目標が艦への攻撃を試みた時、任務遂行海域の水上状況を監視する当直には、砲術チーム長エフゲニー・シチェルバ准尉、マキシム・パネージン化学軍曹、ダニール・ネステロフ放射線測定上等兵、ワレンチン・ネイマン上級信号上等水兵が就いていた。
彼らは、ロシア連邦の艦へ接近する目標を適時に発見した。
「艦長イーゴリ・タラン3等海佐の命令により、ウクライナ軍の無人艇は安全距離で標準兵装からの射撃により破壊されました。
軍務の遂行で示された勇気と勇敢さに対して、軍人には『海軍功労勲章』と『ウシャコーフ勲章』が授与されました」

当局は話した。

5月24日、ボスポラス海峡の北東140キロメートルで「イワン・フルス」ウクライナの3隻の無人高速艇に攻撃され、艦の標準兵装~14.5mm機関銃塔からの射撃により破壊した。



プロジェクト18280中型偵察艦の2番艦「イワン・フルス」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]

起工から3年半後の2017年5月16日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新世代偵察艦イワン・フルスはサンクトペテルブルクで進水した]

「イワン・フルス」は2017年5月末から造船所の岸壁で係留試験を開始し、2018年2月7日に工場航行試験へと出発しました。

[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは洋上試験を開始した]

それから2ヶ月以上経った4月20日の時点で、工場航行試験は80パーセントが完了していました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスはバルト海で洋上試験を行なっている]

「イワン・フルス」は4月27日までにサンクトペテルブルク『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは工場航行試験を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

その後、5月中旬から最終試験となる国家受領試験が始まり、6月18日までに完了しました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは全ての試験を完了した]

そして6月25日、「イワン・フルス」は、『北方造船所』で正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト18280偵察艦の2番艦イワン・フルスはロシア海軍へ就役した]

「イワン・フルス」は、2017年4月27日にトルコ沖で民間船と衝突して沈没した偵察艦「リマン」の代わりとして、黒海艦隊へ編入されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦リマンはイスタンブール沖で民間船と衝突し沈没した]

「イワン・フルス」は就役後も暫くはバルト海に留まっていましたが、2018年12月末に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ回航されました。
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2019年初頭からは、黒海へ進入するアメリカ海軍の軍艦の監視任務に就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスと哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海へ進入したNATOのフリゲートを監視する]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォと偵察艦イワン・フルスは黒海へ進入したアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]


その後も黒海でのみ活動していた「イワン・フルス」でしたが、2019年11月28日にセヴァストーポリを出航し、11月30日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭偵察艦イワン・フルスは地中海へ入った]

その後、「イワン・フルス」スエズ運河を通過して紅海へ入り、アラビア海へ進出しました。

2020年1月9日、アラビア海で行動中の「イワン・フルス」は、アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ファラガット」と異常接近しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスはアラビア海でアメリカ海軍駆逐艦と異常接近した]


その後もインド洋地中海アメリカNATOの軍艦を監視していたようですが、4月21日には黒海へ入り、4月30日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスはセヴァストーポリへ帰投した]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』にはセヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
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その後の動向は明らかにされていませんが、度々黒海へ出航していたようです。
おそらくは、黒海で行動するNATO軍の艦艇を監視していたのでしょう。

2020年10月19日
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2020年11月16日
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2020年11月19日
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2021年1月初頭から浮きドックへ入渠し、2月下旬までに出渠しました。
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2021年3月30日、ボスポラス海峡を南下し、その後にダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスは地中海へ向かった]

2021年4月10日には紅海沿岸のポートスーダンへ寄港しました。
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【『Asian OSINT』の2021年4月11日のツイート】

2021年8月30日にボスポラス海峡を北上し、その後セヴァストーポリへ帰投しました。
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以後は黒海で行動しています。
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2023年5月24日、ボスポラス海峡の北東140キロメートルの海域で行動していた「イワン・フルス」は、ウクライナ軍の3隻の小型無人艇の攻撃を受けましたが、撃退に成功しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の中型偵察艦イワン・フルスはボスポラス海峡北方海域でウクライナ軍の小型無人艇の攻撃を撃退した]

しかしウクライナ側は、「イワン・フルス」小型無人艇の攻撃により大破し、修理には少なくとも6ヶ月掛かり、浸水の危険が有るなどというフェイクニュースを流布しました。
『クリミアニュース』より
2023年5月26日12時55分配信
【フェイク:ロシアの偵察艦イワン・フルスは無人機による攻撃の後に深刻な損傷を受けた】
しかも、2000年10月のアメリカ駆逐艦襲撃事件の際に損傷した「コール」の写真を、「ウクライナ軍の無人艇の攻撃で損傷したロシアの偵察艦イワン・フルス」などと偽って拡散させるという悪質さです。
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5月26日午前、「イワン・フルス」セヴァストーポリへ無事帰投しました。
当然ながら船体には損傷は全く無く、ウクライナ側のフェイクニュースがバレただけという結末に終わりました。
[ボスポラス海峡北方海域でウクライナ軍の小型無人艇の攻撃を撃退したロシア海軍黒海艦隊の中型偵察艦イワン・フルスはセヴァストーポリへ帰投した]
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ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクとオジンツォボはバルト海で巡航ミサイルの仮想発射訓練を実施した

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『クラースナヤ・ヴェスナ』より
2023年5月26日21時29分配信
【バルト艦隊のロケット艦はバルト海でミサイル射撃を実行した】

複合ミサイル射撃は、艦隊バルチースク海軍基地小型ロケット艦「オジンツォボ」「ソヴィェツク」で構成されるバルト艦隊打撃艦グループにより実行された。
5月26日に西方軍管区広報サービスはロシア国防省公式インターネットポータルで発表した。

計画グループ訓練はバルト海で実施された。
打撃艦グループは、海上発射有翼ミサイル複合体「カリブル」による仮想敵の艦支隊及び沿岸施設への打撃へ取り組んだ。

小型ロケット艦のミサイル-砲術戦闘部門の専門家は、仮想敵の地上目標、模擬戦闘艦支隊、ミサイル複合体発射装置、集中した戦闘車両及び兵員、輸送ジャンクション、飛行場、防護施設、指揮所への単一及び一斉の電子(仮想)発射を行なった。

任務を困難にする為、人為的に困難な妨害環境が作成された。
妨害の存在にも関わらず、電子発射の結果、全ての指定目標は撃破された。

艦の乗組員は更に、一連の艦上演習を実施した。
軍事船員はダメージコントロールと、基地へ停泊時の対破壊工作防衛の課題へ取り組んだ。



プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦2番艦「ソヴィェツク」(577)は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工され、2017年11月24日に進水し、2019年10月12日にロシア海軍へ引き渡され、バルト艦隊へ編入されました。
[カラクルト級小型ロケット艦2番艦ソヴィェツクはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]
バルチースクに駐留する第36ロケット艇旅団第106小型ロケット艦大隊へ配属されました。

2020年8月上旬には同型艦「ムィティシ」(2018年12月17日就役)と共にロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、北海へ進出してミサイル模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

2021年3月15日にも「ムィティシ」と共にバルト海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ムィティシとソヴィェツクはバルト海で砲撃訓練を行なった]

2021年8月にロシア内陸水路経由でバルト海から白海へ移動し、8月下旬に有翼ミサイル「カリブル」チジャ射爆場へ発射しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクは白海から巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後、再びロシア内陸水路経由でバルト海へ移動し、9月20日にはバルチースク基地へ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2021年9月20日12時20分配信
【バルト艦隊の小型ロケット艦「ソヴィェツク」は白海からバルト海へ戻った】

2022年2月中旬にバルチースク『第33艦船修理工場』浮きドックへ入り、オーバーホールを開始しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクはバルチースクでオーバーホールを開始した]

オーバーホールは2022年3月中旬頃に完了し、3月21日にはバルト海へ出航して戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクはバルト海で対空砲撃訓練を実施した]


プロジェクト22800小型ロケット艦の3番艦「オジンツォボ」(584)は、2016年7月29日に『ペラ』造船所で起工され、2018年5月5日に進水し、2020年11月21日に就役しました。

[カラクルト級小型ロケット艦3番艦オジンツォボはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]
バルト艦隊へ編入され、バルチースクに駐留する第36ロケット艇旅団第106小型ロケット艦大隊へ配属されました。

就役前の2020年8月にはロシア内陸水路経由でバルト海から白海へ回航され、兵器の試験を行なっています。
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[ロシア海軍バルト艦隊の最新小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとオジンツォボは北方艦隊基地へ到着した]
[ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦3番艦オジンツォボは白海での試験を終えた]

「オジンツォボ」は、ロシア海軍で初めて高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」を装備しています。
(22800の1番艦と2番艦はAK-630M 6連装30mm機関砲2基を装備)
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2021年6月23日~27日にサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロンIMDS-2021で展示されました。
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[2021年6月23日~27日にサンクトペテルブルクで開催される国際海軍サロンIMDS-2021でロシア海軍の最新艦が展示される]

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2021年7月25日の『ロシア海軍の日』にはサンクトペテルブルク(ネヴァ川)の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

[2021年7月25日のクロンシュタット及びサンクトペテルブルク(ネヴァ川)の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へインド、パキスタン、イランのフリゲートが参加する]

2021年7月末にバルト海インド海軍と合同演習を行ないました。
[インド海軍とロシア海軍バルト艦隊の艦はバルト海で合同演習を行なった]

2021年9月上旬に実施された戦略演習『ザーパド-2021』へ参加しました。
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2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環としてバルト海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦3隻はカリーニングラード州沖で対空射撃訓練を実施した]

3月上旬に対空戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦オジンツォボ、ゲイゼル、ロケット艇モルシャンスクはバルト海で対空戦闘訓練を実施した]

3月下旬には小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(2015年12月12日就役)と共に戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦オジンツォボとゼリョヌイ・ドルはバルト海で対空戦闘訓練と対艦攻撃訓練を実施した]


「ソヴィェツク」「オジンツォボ」は、2022年4月上旬にバルト海で実施された大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の水上艦はバルト海で砲撃戦訓練を実施した]

2022年7月31日の『ロシア海軍の日』には、「ソヴィェツク」クロンシュタットの観艦式、「オジンツォボ」サンクトペテルブルク(ネヴァ川)の観艦式へ参加しました。


9月下旬にバルト海で実施された大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の15隻以上の艦船はバルト海で演習を開始した]
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海で演習を実施した]
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海で砲撃訓練を実施した]
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海で対空射撃訓練を実施した]

11月中旬と11月末にもバルト海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海で対空実弾射撃訓練を実施した]
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海で海上砲撃戦闘訓練を実施した]

12月5日~6日にはバルト艦隊「カリブル」搭載小型ロケット艦(2163122800)全てが参加した戦闘演習が行なわれました。
[ロシア海軍バルト艦隊の巡航ミサイル「カリブル」搭載小型ロケット艦5隻はバルト海で戦闘演習を実施する]
[ロシア海軍バルト艦隊の10隻の小型ロケット艦及びロケット艇はバルト海で実弾射撃訓練を実施した]

12月13日には「オジンツォボ」単独で対空射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦オジンツォボはバルト海で対空射撃訓練を実施した]

12月18日~19日に実弾射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海で実弾射撃訓練を実施した]
[ロシア海軍バルト艦隊の5隻の小型ロケット艦及びロケット艇はバルト海で対空実弾射撃訓練を実施した]

2023年2月末にバルト海で実弾射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海で実弾射撃演習を開始した]

3月3日にバルト海で実弾射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドル、ソヴィェツク、オジンツォボはバルト海で実弾射撃演習を実施した]

3月20日には小型海洋給油船「アレクサンドル・グレベンシコフ」(プロジェクト03180、2014年12月30日就役)とバルト海で洋上補給訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクとオジンツォボはバルト海で洋上補給訓練を実施した]

3月23日にバルト海で実弾射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクとオジンツォボはバルト海で実弾射撃訓練を実施した]

4月6日には2隻揃って大ベルト海峡を通過しました。
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その後にバルチースクへ帰投し、5月3日に再び2隻揃って大ベルト海峡を通過して北海へ進出しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクとオジンツォボは北海へ向かった]

5月6日に大ベルト海峡を南下してバルト海へ入り、その後にバルチースクへ帰投しました。
【WarshipCam氏の2023年5月7日1時39分のツイート】

5月26日にバルト海巡航ミサイル「カリブル」の仮想発射訓練を行ないました。

ボスポラス海峡北方海域でウクライナ軍の小型無人艇の攻撃を撃退したロシア海軍黒海艦隊の中型偵察艦イワン・フルスはセヴァストーポリへ帰投した

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『クリミアニュース』より
2023年5月26日11時58分配信
【イワン・フルスはセヴァストーポリへ戻ってきた-ウクライナの情報心理作戦センターが悔しがっている艦は無事で無傷である】

中型偵察艦「イワン・フルス」セヴァストーポリへ戻る様子の映像が登場した。
如何なる損傷の影響も見えず、艦は自力で湾内へ入った。

艦はウクライナ海上無人機による攻撃を成功裏に撃退したが、この数日間、様々な中傷の標的となった。
しかし今や、フェイクニュースを拡散させようとしたウクライナ人の精神ヒステリーは沈静化するであろう。



プロジェクト18280中型偵察艦の2番艦「イワン・フルス」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]

起工から3年半後の2017年5月16日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新世代偵察艦イワン・フルスはサンクトペテルブルクで進水した]

「イワン・フルス」は2017年5月末から造船所の岸壁で係留試験を開始し、2018年2月7日に工場航行試験へと出発しました。

[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは洋上試験を開始した]

それから2ヶ月以上経った4月20日の時点で、工場航行試験は80パーセントが完了していました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスはバルト海で洋上試験を行なっている]

「イワン・フルス」は4月27日までにサンクトペテルブルク『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは工場航行試験を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

その後、5月中旬から最終試験となる国家受領試験が始まり、6月18日までに完了しました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは全ての試験を完了した]

そして6月25日、「イワン・フルス」は、『北方造船所』で正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト18280偵察艦の2番艦イワン・フルスはロシア海軍へ就役した]

「イワン・フルス」は、2017年4月27日にトルコ沖で民間船と衝突して沈没した偵察艦「リマン」の代わりとして、黒海艦隊へ編入されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦リマンはイスタンブール沖で民間船と衝突し沈没した]

「イワン・フルス」は就役後も暫くはバルト海に留まっていましたが、2018年12月末に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ回航されました。
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2019年初頭からは、黒海へ進入するアメリカ海軍の軍艦の監視任務に就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスと哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海へ進入したNATOのフリゲートを監視する]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォと偵察艦イワン・フルスは黒海へ進入したアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]


その後も黒海でのみ活動していた「イワン・フルス」でしたが、2019年11月28日にセヴァストーポリを出航し、11月30日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭偵察艦イワン・フルスは地中海へ入った]

その後、「イワン・フルス」スエズ運河を通過して紅海へ入り、アラビア海へ進出しました。

2020年1月9日、アラビア海で行動中の「イワン・フルス」は、アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ファラガット」と異常接近しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスはアラビア海でアメリカ海軍駆逐艦と異常接近した]


その後もインド洋地中海アメリカNATOの軍艦を監視していたようですが、4月21日には黒海へ入り、4月30日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスはセヴァストーポリへ帰投した]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』にはセヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
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その後の動向は明らかにされていませんが、度々黒海へ出航していたようです。
おそらくは、黒海で行動するNATO軍の艦艇を監視していたのでしょう。

2020年10月19日
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2020年11月16日
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2021年1月初頭から浮きドックへ入渠し、2月下旬までに出渠しました。
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2021年3月30日、ボスポラス海峡を南下し、その後にダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスは地中海へ向かった]

2021年4月10日には紅海沿岸のポートスーダンへ寄港しました。
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【『Asian OSINT』の2021年4月11日のツイート】

2021年8月30日にボスポラス海峡を北上し、その後セヴァストーポリへ帰投しました。
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以後は黒海で行動しています。
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2023年5月24日、ボスポラス海峡の北東140キロメートルの海域で行動していた「イワン・フルス」は、ウクライナ軍の3隻の小型無人艇の攻撃を受けましたが、撃退に成功しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の中型偵察艦イワン・フルスはボスポラス海峡北方海域でウクライナ軍の小型無人艇の攻撃を撃退した]

しかしウクライナ側は、「イワン・フルス」小型無人艇の攻撃により大破し、修理には少なくとも6ヶ月掛かり、浸水の危険が有るなどというフェイクニュースを流布しました。
『クリミアニュース』より
2023年5月26日12時55分配信
【フェイク:ロシアの偵察艦イワン・フルスは無人機による攻撃の後に深刻な損傷を受けた】
しかも、2000年10月のアメリカ駆逐艦襲撃事件の際に損傷した「コール」の写真を、「ウクライナ軍の無人艇の攻撃で損傷したロシアの偵察艦イワン・フルス」などと偽って拡散させるという悪質さです。
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5月26日午前、「イワン・フルス」セヴァストーポリへ無事帰投しました。
当然ながら船体には損傷は全く無く、ウクライナ側のフェイクニュースがバレただけという結末に終わりました。

クリル群島(千島列島)のマトゥア島(松輪島)のロシア海軍太平洋艦隊の超音速地対艦ミサイル「バスチオン」部隊は交替した

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『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2023年5月26日配信
【ロシア軍はクリル諸島のマトゥア島の「バスチオン」要員のローテーションを実施した】
モスクワ、5月26日、インテルファクス-AVN

ロシア太平洋艦隊は、マトゥア島(クリル諸島)で当直に就いているミサイル複合体「バスチオン」要員のローテーションを実施した。

部隊及び装備の計画ローテーションは、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」により支援されたと太平洋艦隊広報サービスは金曜日に発表した。
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「島への当直交代員の輸送活動中、大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイは太平洋艦隊のミサイル連合部隊の軍用装備と要員を送り届け、その後、艦上へ戦闘当直を完了した軍用装備と将兵が乗船しました」
艦隊は声明で述べた。

太平洋艦隊によると、沿岸ミサイル複合体「バスチオン」大隊は、2021年12月1日にマトゥア島の隣接海域と海峡ゾーンを監視する24時間当直へ就き始めた。

「太平洋艦隊の沿岸ミサイル複合体バスチオンの要員は、何度も演習や艦隊の抜き打ち査察へ参加し、海上目標への実際のミサイル射撃を成功裏に実施しました」
声明では、こう指摘された。

(2022年)9月6日、マトゥア「バスチオン」は、戦略演習『ヴォストーク-2022』の最中に有翼ミサイル「オーニクス」の発射を実行したとロシア連邦国防省は伝えた。

複合体「バスチオン」(科学生産合同『機械製造』、コーポレーション『戦術ミサイル兵器』)は、海岸を防護し、様々なクラス及びタイプの水上艦の撃破の為に意図されている。
この複合体ロシア海軍の全ての艦隊へ配備されている。

太平洋艦隊公式新聞『戦闘当直』は、2016年秋にクリル諸島イトゥルプ(択捉)島クナシル(国後)島沿岸対艦ミサイル複合体「バスチオン」「バル」が配置されたと報じた。

2020年12月1日、ロシア連邦国防省は、長距離対空防衛システムS-300V4(コンツェルン『アルマーズ-アンテイ』)がクリル諸島で戦闘当直へ入ったと発表した。

日本は、1855年の貿易及び国境に関する条約を根拠に、クリル諸島南方の4島、イトゥルプ島、クナシル島、シコタン島、ハボマイ島の領有権を主張している。
モスクワの立場は、南クリル諸島第2次世界大戦後にソヴィエト社会主義共和国連邦へ加わり、国際的な法的枠組みを持つロシアの主権には疑いの余地が無いというものである。




沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」(ヤーホント)の地上発射ヴァージョンです。

ロシア海軍では、2009年から黒海艦隊第11独立沿岸ロケット-砲旅団への配備が始まり、現在は北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊にも配備されています。

[北方艦隊]
第536独立沿岸ロケット-砲旅団(スネシュノゴルスク、コテリヌイ島)

[太平洋艦隊]
第72独立沿岸ロケット旅団(沿海地方スモリャノヴォ)
第520独立沿岸ロケット-砲旅団(ペトロパヴロフスク・カムチャツキーイトゥルプ島マトゥア島パラムシル島)

[黒海艦隊]
第15独立沿岸ロケット旅団(セヴァストーポリ)
第11独立沿岸ロケット-砲旅団(クラスノダール地方ウタシュ)

[バルト艦隊]
第25独立沿岸ロケット旅団(カリーニングラード州ドンスコエ)
第55独立沿岸ロケット大隊(クロンシュタット)


黒海艦隊「バスチオン」部隊はシリアにも派遣されており、2016年11月15日にはシリア領内テロリスト施設を攻撃しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]

2022年2月下旬に始まったロシア連邦軍『ウクライナ特殊軍事作戦』でも、何度か「バスチオン」ウクライナの地上目標へ使用されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の沿岸ミサイル部隊はウクライナ軍の70の各施設を攻撃した]


太平洋艦隊への「バスチオン」配備は2016年から始まり、同年3月初頭、沿海地方スモリャニノヴォに駐留する第72沿岸ロケット旅団へ配備されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ超音速地対艦ミサイル"バスチオン"が配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊沿岸部隊は超音速地対艦ミサイル"バスチオン"を初めて発射した]

2016年11月下旬には、クリル諸島南部のイトゥルプ島(択捉島)「バスチオン」が配備されました。
配備された部隊は、第520独立沿岸ロケット-砲旅団所属の第574独立沿岸ロケット砲大隊です。
[ロシア海軍太平洋艦隊は南クリル(千島)に新型地対艦ミサイルを配備した]

2017年2月、ロシア太平洋艦隊原潜基地と、更には第520独立沿岸ロケット-砲旅団司令部が在るカムチャツカ半島にも「バスチオン」の配備が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はカムチャツカ半島へ超音速対艦ミサイル"バスチオン"を配備した]

2019年3月、新たな「バスチオン」カムチャツカ半島へ到着しました。
[カムチャツカ半島へロシア海軍太平洋艦隊沿岸部隊の新たな超音速対艦ミサイル"バスチオン"が到着した]
[ロシア海軍太平洋艦隊は2019年初頭にカムチャツカ半島へ新型地対艦ミサイルを配備した]

2021年12月初頭、クリル諸島マトゥア島にも「バスチオン」が配備されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊はクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)へ超音速地対艦ミサイル"バスチオン"を配備した]

マトゥア島「バスチオン」は、2022年9月初頭に実施されたロシア連邦軍東方軍管区戦略指揮参謀演習『ヴォストーク-2022』の最中の9月6日に初めて超音速対艦ミサイルを発射しました。

[クリル諸島(千島列島)のマトゥア島(松輪島)に駐留するロシア海軍太平洋艦隊の地対艦ミサイル「バスチオン」部隊は戦略演習『ヴォストーク-2022』で超音速対艦ミサイルを発射した]

2022年12月初頭にはクリル諸島北部のパラムシル島(幌筵島)「バスチオン」が配備されました。
[クリル群島(千島列島)のパラムシル島(幌筵島)へロシア海軍太平洋艦隊の超音速地対艦ミサイル「バスチオン」が配備された]

「バスチオン」(超音速対艦ミサイル「オーニクス」)の射程は300km以上であり、この配置でクリル群島は殆ど全て「バスチオン」の射程内に入りました。
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2023年5月26日、マトゥア島「バスチオン」部隊の将兵は交替しました。
ローテーションでカムチャツカ半島「バスチオン」部隊の将兵がマトゥア島へ派遣されているようです。

ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」の支援を受けピョートル大帝湾で多機能レーダーの試験を実施した

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『世界兵器貿易分析センター』より
2023年5月25日14時50分配信
【太平洋艦隊のコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はコルベット「リェーズキー」の工場航行試験実施を支援する】
世界兵器貿易分析センター、5月25日

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太平洋艦隊のコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、太平洋艦隊の為に建造されたコルベット「リェーズキー」のピョートル大帝湾での多機能電波位置測定(レーダー)複合体の点検の実施を支援した。

海上への出航中、コルベット「リェーズキー」の試運転チームは乗組員と共に、艦載電波位置測定(レーダー)複合体の試験を成功裏に実施した。

コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」との訓練への取り組みを開始する前日、コルベット「リェーズキー」の乗組員は多機能電波位置測定複合体の調整、更には構造物の較正を仕上げた。

更に、戦闘訓練海上射爆場の1つで、コルベット「リェーズキー」の乗組員は、練習砲射撃を実行する汎用砲装置A-190の強度試験を実施した。

これらに加え、試運転チームは、水中音響ステーション(ソナー)「ミノタヴル-M」及び水中音響複合体「ザーリャ-2」の試験を実施した。

以前、太平洋艦隊海上航空隊Ka-27PS及びKa-27PLの乗員は、ピョートル大帝湾コルベットの甲板試験を実施し、その間に電波技術兵装、通信システム及び航空管制システムを点検する為に数回の艦の上空飛行を行なった。

[参照]
コルベット「リェーズキー」
は、プロジェクト20380多目的警備艦(コルベット)シリーズの4隻目である。
それは『アムール造船工場』で2016年に起工された。
2021年10月末、『アムール造船工場』の試運転基盤での艤装と追加装備の為、輸送ドック「ゼーヤ」ウラジオストクへ送り届けられたと東方軍管区広報サービスは発表した。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
「リェーズキー」は、「激しい」「強烈な」といった意味の形容詞です。

5年後の2021年7月1日に造船台から出渠しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

『アムール造船工場』では、コルベットの出渠(進水)式典でシャンパンを割る役目を担う「コルベットの花嫁」を同社の女性職員から選定していますが、「リェーズキー」「花嫁」には、工場コルベット試運転チームの一員であるクセニア・ザヴゴロドネワが選ばれました。
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輸送浮きドックへ載せられた「リェーズキー」は、最終艤装と試験の為、10月6日にウラジオストクへ出発しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月6日9時20分配信
【コルベット「リェーズキー」は試験の為にウラジオストクへ向かった】

10月下旬にウラジオストクへ到着し、同月末にドックから出渠しました。
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2021年11月上旬、ウラジオストク『アムール造船工場』艤装岸壁で「リェーズキー」の係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"の係留試験が始まった]

当初、係留試験は造船所の技術者だけで行なわれていましたが、12月初頭には乗組員が艦内へ居住し、係留試験へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"へ乗組員が居住した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"乗組員は係留試験へ参加する]

「リェーズキー」の最初の洋上試験~工場航行試験は2022年1月の開始が予定されていましたが実現せず、出航前の消磁作業が始まったのは4月上旬になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年1月に洋上試験を開始する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は洋上試験開始前の消磁作業を行なっている]

4月13日、「リェーズキー」は洋上試験の最初の段階~工場航行試験を開始する為にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を開始した]

その後も工場航行試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を続けている]

12月中旬には兵装の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で砲撃試験を実施した]

12月25日から最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

2023年1月27日には艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターの発着艦試験を実施した]

1月31日までに対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」の発射試験を完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」の発射試験を完了した]

5月17日にも艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は再びピョートル大帝湾でヘリコプターの発着艦試験を実施した]

5月25日には同型艦「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2020年12月25日就役)が協力してピョートル大帝湾多機能レーダー「ザスロン」の試験を行ないました。

「ザスロン」は、太平洋艦隊向けの20380コルベットの3隻目「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」から装備されており(1隻目と2隻目は「フルケ-2」)、この為に同艦が同じレーダーを装備する「リェーズキー」の試験に協力したようです。


国家試験が終われば、ロシア海軍への引き渡しの準備が整います。

「リェーズキー」ロシア海軍への引き渡しは、2023年7月末に予定されています。
[最新鋭コルベット「リェーズキー」は2023年7月末にロシア海軍太平洋艦隊へ就役する]
7月30日が『ロシア海軍の日』なので、その少し前頃になるようです。

ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ボイキー」はバルト海で対潜/対魚雷複合体(短魚雷)パケートを発射した

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『クラースナヤ・ヴェスナ』より
2023年5月25日22時27分配信
【コルベット「ボイキー」は対潜複合体「パケート」の射撃を実行した】

仮想敵潜水艦の破壊への取り組みは、バルト艦隊コルベット「ボイキー」乗組員によりバルト海エリアで実施された。
5月25日に西方軍管区広報サービスはロシア国防省公式インターネットポータルで発表した。

バルト艦隊の海上射爆場における計画演習の枠組みで、コルベットの乗組員は対潜兵器を使用して潜水艦を捜索、探知する行動へ取り組んだ。
「敵」潜水艦として、現在海上で任務を遂行している潜水艦「ウファ」が役割を演じた。
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演習計画に沿って、潜水艦の乗組員には、最大限隠密裏に魚雷攻撃距離までコルベットへ接近し、兵器を使用する任務が与えられた。
コルベットの乗組員は、潜水艦の捜索、分類、追跡活動を実施し、その後、実地射撃の実行による小型対潜複合体「パケート」の助力で目標を破壊した。


対潜複合体「パケート」は、艦の近距離ゾーンで潜水艦及び魚雷の破壊の為に意図されている。
複合体には、管制システム、特殊目標指示水中音響ステーション(ソナー)、発射装置、そして熱機関の対潜及び対魚雷ヴァージョンの小型魚雷自体が含まれる。

艦の水中音響複合体及びステーションからのデータを使用し、「パケート」は自律的に、或いは艦の対潜及び対魚雷防護回路の一部として、自動或いは自動モードで目標指示の選択、探知、分類、艦を攻撃する魚雷の動きの数値の決定を保障する。




プロジェクト20380コルベットの3番艦「ボイキー」(532)は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水し、2013年5月16日に就役、バルト艦隊へ編入されました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]

就役以来バルト海でのみ行動していた「ボイキー」でしたが、2016年6月、同型艦「ストイーキー」(545、2014年7月27日就役)と共に初めて北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]

2016年10月には同型艦「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)と共に北大西洋へ進出しました。
(2016年10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]

「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、2017年4月にも北大西洋へ進出しました。

(2017年4月7日バルチースクを出航し、5月1日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はバルチースクへ帰投した]

2017年6月には同型艦「ステレグーシチー」(550、2008年2月27日就役)と共に北海へ進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット"ボイキー"と"ステレグーシチー"は北海での戦闘演習を終えてバルト海へ戻った]

2017年7月下旬にはバルト海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』第1段階へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2017』第1段階はバルト海で実施された]

2017年10月14日から2018年1月14日まで、同型艦「ソーブラジテルヌイ」と共に地中海、アデン湾への遠距離航海を行ないました。
ただし「ボイキー」地中海東部までしか進出しませんでした。


[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベットは地中海・アデン湾遠征を終えて帰投した]

2018年6月中旬、同型艦「ストイーキー」と共に北大西洋へ進出し、7月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた]

2018年8月初頭にはバルト海北方艦隊及び黒海艦隊の艦と合同演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

2019年1月下旬にはバルト海へ入ったアメリカ合衆国海軍駆逐艦を追尾しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット"ソーブラジテルヌイ"と"ボイキー"は、バルト海でアメリカ海軍のミサイル駆逐艦グレーヴリーとポーターを監視する]

2019年6月9日から21日までバルト海で実施されたNATO海軍演習『バルトップス-2019』を監視しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の軍艦はバルト海のNATO海軍演習『バルトップス-2019』を監視する]

2019年6月25日、同型艦「ストイーキー」と共に北大西洋への航海へ出発し、7月8日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルチースクへ帰投した]

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』にはカリーニングラード州バルチースクで行なわれた観艦式へ参加しました。


2019年8月にはバルト海で行なわれたロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

2019年8月末には同型艦「ステレグーシチー」、「ストイーキー」と共にバルト海の演習へ参加しました。

2019年9月末には同型艦が4隻揃ってバルト海の演習へ参加しました。

2020年3月初頭にバルト海で演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"はバルト海で対潜戦闘訓練を行なった]

2020年3月下旬、「ボイキー」は、大型揚陸艦「ミンスク」、「カリーニングラード」と共に北海へ進出し、対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と大型揚陸艦2隻は北海で演習を行なった]

その後、「ボイキー」は単独で英仏海峡海域まで進出し、この間、北方艦隊最新鋭給油船「アカデミック・パシン」(2020年1月21日就役)から補給を受けました。
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4月30日、「ボイキー」英仏海峡を北上しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"は英仏海峡を通過した]

「ボイキー」は、シェルブール造船所で建造されたフランス海軍最新鋭原子力潜水艦「シュフラン」(2007年12月19日起工、2019年7月12日進水、2020年4月27日洋上試験開始)の情報収集を行なっていたようです。
[ロシア海軍はフランス海軍最新鋭原潜の情報を収集していた?]

2020年8月初頭のロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、8月8日には北海へ進出して模擬ミサイル発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

その後にバルト海へ戻り、対潜戦闘訓練などを行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット3隻はバルト海で対潜戦闘訓練を行なった]

2020年11月下旬に北海へ進出し、12月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ステレグーシチー"は北東大西洋での行動後に母港バルチースクへ帰投した]

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2021年2月中旬、大型揚陸艦「ミンスク」、「カリーニングラード」、「コロリョーフ」と共にバルチースクを出航し、バルト海を出て北海へ進出し、3月20日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して大西洋へ出ました。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦3隻とコルベット"ボイキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して大西洋へ出た]

その後、「ミンスク」共にバルト海へ戻り、3月30日には砲撃訓練などを行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と大型揚陸艦ミンスクはバルト海で砲撃訓練を行なった]

2021年4月3日に母港バルチースクへ帰投しました。
[英本土付近へ進出したロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と大型揚陸艦ミンスクはバルチースクへ帰投した]

2021年6月にバルト海で実施されたNATO諸国海軍合同演習『BALTOPS』を監視しました。
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その後は定期修理を行なっていました。

2023年春に定期修理を終えて復帰し、5月3日にはバルト海対艦ミサイル「ウラン」の模擬発射訓練などの演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ボイキー」はバルト海で対艦ミサイルの模擬発射訓練を実施した]

5月11日に艦載ヘリコプターKa-27の発着艦訓練を行ない、翌12日には実弾射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ボイキー」はバルト海で艦載ヘリコプターの発着艦訓練と実弾射撃訓練を実施した]http://rybachii.blog84.fc2.com/blog-entry-8154.html

2023年5月23日に同型艦「ソーブラジテルヌイ」、「ストイーキー」と共にバルト海へ出航し、対潜演習を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、「ストイーキー」はバルト海で対潜演習を開始した]

5月24日には、プロジェクト1331M小型対潜艦「ウレンゴイ」(304、1987年3月24日就役)と共に対潜戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ボイキー」と小型対潜艦ウレンゴイはバルト海で太平洋艦隊の潜水艦ウファを相手に対潜戦闘演習を実施した]

5月25日には対潜/対魚雷複合体(短魚雷)「パケート」を発射しました。

ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦セルプホフはバルト海で実弾射撃演習を実施した

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『クラースナヤ・ヴェスナ』より
2023年5月25日22時42分配信
【バルト艦隊のロケット艦はバルト海で砲撃任務へ取り組んだ】

仮想敵空中攻撃手段の攻撃を撃退し、海上及び沿岸の目標へミサイルと砲による打撃を与える任務を、バルト艦隊バルチースク海軍基地小型ロケット艦「セルプホフ」乗組員は遂行した。
5月25日に西方軍管区広報サービスはロシア国防省公式インターネットポータルで発表した。

訓練は、錬成任務K-2の要素への取り組みの枠組みで実行された。
砲射撃の実施中、全ての安全の基準及び要件は厳密に遵守された。
戦闘訓練実施中の安全の保障は、バルト艦隊水上艦及び支援船により行なわれた。

艦の乗組員は、艦載砲複合体A-190及びAK630-M2から、模擬空中目標と特殊照明弾へ実地射撃を行なった。
目標は、タラン岬152mm師団自走砲「アカーツィヤ」により設定された。
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軍事船員は更に、仮想敵戦闘艦を模した海上盾船への砲射撃を行なった。
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艦のミサイル-砲撃戦闘班の専門家は、電子ミサイル発射により、海上及び沿岸の目標へ大規模ミサイル打撃を与える課題へ取り組んだ。
目標は、かなり離れた距離に在った。



プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の5番艦「セルプホフ」は、ロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』で2013年1月25日に起工され、2015年4月3日に進水、2015年12月12日に同型艦「ゼリョヌイ・ドル」と共に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[巡航ミサイル"カリブル"を装備する最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

2016年2月8日から12日まで行なわれたロシア南方軍管区(黒海艦隊を含む)の抜き打ち演習では、上陸部隊の支援砲撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はクリミア半島で上陸演習を行なった]

2016年3月30日にセヴァストーポリを出航して地中海東部へ向かい、 7月24日に帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦セルプホフは地中海東部へ向かった]

2016年7月31日にセヴァストーポリで行なわれた「ロシア海軍の日」観艦式へ参加しました。



8月11日、地中海東部で演習を行なう為、同型艦「ゼリョヌイ・ドル」と共にセヴァストーポリを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフは射撃演習の為に地中海東部へ向かった]
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8月12日にはボスポラス海峡を南下しました。
【alper böler氏のツイート:2016年8月12日13時13分】
ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M級ミサイルコルベットの602ゼリョヌイ・ドルと603セルプホフはボスポラス海峡を南下した。

8月15日までに地中海東部(シリア沖)へ到着し、演習が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフは地中海東部で演習を開始した]

8月19日、2隻の小型ロケット艦シリア領内のテロ組織「アル=ヌスラ戦線」の施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]


それから約1ヶ月後の9月17日にセヴァストーポリへ帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリア沖から帰投した]


そして10月4日、同型艦「ゼリョヌイ・ドル」と共に再びセヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。

翌10月5日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフは再び地中海東部へ向かった]

その後、2隻の小型ロケット艦は進路を西へ取り、10月9日にマルタ島ヴァレッタ港へ入港しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフは地中海中部のマルタ島を訪れた]

10月16日には北アフリカスペイン領セウタへ寄港しました。


その後、ジブラルタル海峡を通過し、ヨーロッパ大陸沿いに北上し、バルト海へ入り、10月28日にはバルト艦隊基地バルチースクへ到着しました。
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そして2隻はバルト艦隊へ転属し、バルチースク海軍基地第36ロケット艇旅団第106小型ロケット艦大隊へ編入されました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドル&セルプホフ近影]

その後はバルト海で行動しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の巡航ミサイル「カリブル」搭載小型ロケット艦5隻はバルト海で戦闘演習を実施する]

2023年5月12日には同型艦「ゼリョヌイ・ドル」と共にバルト海で戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはバルト海で戦闘演習を実施した]

5月25日にバルト海で実弾射撃演習を行ないました。

ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で演習『クムジャ-2023』を実施した


『ズヴェズダーテレビ』より
2023年5月25日6時38分配信
【バレンツ海で航空隊、水上部隊及び潜水部隊の連携へ取り組む演習『クムジャ-2023』が実施された】

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」小型ロケット艦補助支援船駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」で構成される艦船支隊バレンツ海へ向かった。
そこには北方艦隊の海上射爆場が在り、大規模演習『クムジャ-2023』が実施された。
その様子を『ズヴェズダー』特派員エレーナ・シヴォネンが見守った。

20年以上に渡り毎年行われている演習の目的は、水上部隊、潜水艦部隊、そして航空隊の連携への取り組みである。
この海上への出航は、北方艦隊将兵にとってだけでは無く、ゲストであるロシア連邦軍参謀本部アカデミーの学生にとっても重要であった。
駆逐艦には、乗組員よりも多くの人々が集まった。
彼らは信号艦橋から演習を注意深く観察した。

提督に加え、多くの将軍や大佐も居た。
その中にはロシア連邦軍参謀本部アカデミーの学生、セルゲイ・ブルンドゥコフも含まれている。
同時に、彼は北方艦隊において、人生で初めて艦へ乗った。

「北方艦隊の大規模演習は、我々の海軍の海軍力が存在する場所がある事を示しています」
彼は語った。

航路の安全は掃海艦により保障された。
彼らはケーブル3本の距離で支隊の前を進み、機雷を捜索した。
しかし、ゲストの注意は全て空へ向けられていた:ヘリコプターは海上でホバリングした。
それは水中音響(ソナー)システムのケーブルを投下し、潜水艦を探知する為に水柱を「探った」と言えるかもしれない。

「これらの実地行動は、戦闘行動や平時の両方における現代の状況における艦隊の部隊の能力を示しています」
北方艦隊
ロケット艦師団副司令官アナトリー・コズロフは説明した。

彼は、多くの人が戦闘艦の本格的な行動を初めて見たと付け加え、更に同意した。
「これは興味深く、ある種の疑問が生じ、特定のテーマについて議論が盛り上がっています」

最も壮観な段階は対空防衛である。
艦の乗組員は射撃の準備が整っていると報告した。
目標は500メートルで、信号ロケットを模したものである。
初めて乗る人には、音が大きいと警告される。
砲火が開かれた。
射撃は大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」により開始された。

「この複合体は、空中目標のみならず、更には海上及び沿岸目標への射撃にも使用されます。
20キロメートル以上離れた敵へ毎分90発の発射速度で射撃が出来ます」
特派員エレナ・シヴォネン
は話した。

俯瞰で見ると、演習は更にカラフルに見えた。
飛行士は空中から捜索し、仮想海上遭難者を速やかに発見し、救助した。

『ズヴェズダー』特派員は、司令部が演習は成功裏に実施されたと評価した事を指摘した。
軍事アカデミーの学生は海軍の編合部隊及び連合部隊の戦闘能力について、より多くの知識を得て、北方艦隊将兵は夏季訓練期間が始まる前にその経験を上乗せした。



北方艦隊演習『クムジャ-2023』は、2023年5月19日~20日にバレンツ海で実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で演習を開始した]
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で対潜演習を実施した]

ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ボイキー」と小型対潜艦ウレンゴイはバルト海で太平洋艦隊の潜水艦ウファを相手に対潜戦闘演習を実施した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年5月25日8時6分配信
【バルト艦隊のコルベットと小型対潜艦は太平洋艦隊の潜水艦を「狩った」】

バルト艦隊の海上射爆場で、コルベット「ボイキー」と小型対潜艦「ウレンゴイ」は、対潜兵器複合体を用いた仮想敵潜水艦の捜索、探知、破壊の課題へ取り組んだ。
ロシア連邦国防省広報サービスが伝えたように、敵潜水艦の役割は、『アドミラルティ造船所』が太平洋艦隊の為に建造したディーゼルエレクトリック潜水艦「ウファ」が演じた。

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軍当局が話したように、潜水艦の捜索には、バルト艦隊海上航空隊対潜ヘリコプターKa-27PLが参加した。

演習の枠組みで艦は目標を成功裏に分類し、対潜兵器の助力により仮想破壊した。
小型対潜艦「ウレンゴイ」の乗組員は、指定座標への対潜深海爆雷の一斉射撃を行なった。

艦は更に潜水艦に対して魚雷兵器を成功裏に使用し、潜水艦魚雷攻撃の撃退と報復打撃へ取り組んだ。

対潜行動に加え、小型対潜艦コルベットの乗組員は、合同操艦、電波電子妨害の設定訓練の任務を遂行し、敵空中攻撃手段を撃退する演習、そして更に放射線・化学・生物防護及びダメージコントロールの艦内訓練を実施した。

「ボイキー」は、バルト艦隊の為に『北方造船所』が建造した第3のプロジェクト20380コルベットである。
2013年に就役した。
このタイプの艦の全長は100メートル以上、排水量2220トン。
それは4000海里の距離を航行できる。
兵装は、対艦ミサイル複合体「ウラン」高射ミサイル複合体「リドゥート」、魚雷及び強力な弾薬、電波位置測定機器及び電波電子機器、100mm砲装置A-190大口径機関砲及び擲弾発射機である。

「ウレンゴイ」プロジェクト1331M小型対潜艦であり、1980年代後半にドイツ民主共和国の都市で建造された。
巡視勤務へ就き、水域を保護し、潜水艦との戦闘の為に意図されている。
小型対潜艦の排水量は935トン、船体の長さは75.2 メートル、幅9.78メートル。
24.5ノットまでの速力を発揮し、航続距離は2200海里。
乗組員80名。
兵装には、76mmAK-176砲装置30mm砲AK-630噴射推進爆撃装置RBU-6000533mm魚雷発射管、そして更に高射ミサイル複合体「ストレラ-3」及び「イグラ-1」が含まれる。



バルト艦隊20380コルベット3隻(「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、「ストイーキー」)は、2023年5月23日からバルト海で対潜演習を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、「ストイーキー」はバルト海で対潜演習を開始した]

5月24日には、「ボイキー」(532)とプロジェクト1331M小型対潜艦「ウレンゴイ」(304、1987年3月24日就役)が対潜戦闘演習を行ないました。

「敵役」は、昨年(2022年)11月16日に就役した太平洋艦隊向けの06363潜水艦「ウファ」が務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭潜水艦ウファはバルト海で潜航訓練を実施した]

セヴァストーポリの北方でウクライナ軍の無人機が撃墜された

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年月日時分配信
【セヴァストーポリで無人機の攻撃が撃退された】
シンフェローポリ、5月25日-ロシア通信社ノーボスチ

セヴァストーポリ無人機の攻撃が撃退され、その内の2機は撃墜され、他は無力化された。
同市知事ミハイル・ラズヴォジャエフテレグラムチャンネルで伝えた。
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「早朝に我々の軍はセヴァストーポリへの次の無人機の攻撃を撃退しました。
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カチャ地区で黒海艦隊の部隊は射撃兵器(小火器)で2機の無人飛行装置を撃墜し、更に数機の無人機は電波電子戦闘手段により無力化され、墜落しました」
ラズヴォジャエフ
は投稿した。

彼によると、市内の如何なる施設にも損害はない。

全ての職員は引き続き状況を監視していると市のトップは締め括った。

同市の道路交通インフラ開発局によると、セヴァストーポリ湾では小艇の移動は出来るが、フェリー航路は運航されてない。



2022年2月24日にウクライナ特殊軍事作戦が始まって以来、セヴァストーポリには何度もウクライナ軍無人機が侵入し、撃墜されています。

1度目は3月26日でした。
[セヴァストーポリへ接近したウクライナの無人機が撃墜された]

4月12日には黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」クリミア半島西方沖でウクライナ軍無人機「バイラクタル」を撃墜しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」はウクライナ軍の無人機バイラクタルを高射ミサイル「シチーリ-1」で撃墜した]

8月20日は黒海艦隊本部の建物が攻撃されました。
[ロシア黒海艦隊本部は無人機の攻撃を受けた]

8月23日にも無人機が撃墜されました。
[セヴァストーポリ沖で無人機が撃墜された]

9月21日にはセヴァストーポリ近郊で水中無人機が破壊されました。
[セヴァストーポリ付近で水中無人機が破壊された]

10月29日には大規模な無人機攻撃が行なわれ、海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」が軽微な損傷を受けました。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦はセヴァストーポリ湾でウクライナ軍の無人機を撃墜した]
[セヴァストーポリ湾でロシア海軍黒海艦隊の掃海艦及び民間船がウクライナ軍無人機の攻撃を受けた]
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦ラードヌイはセヴァストーポリへ侵入したウクライナのドローンを破壊した]

なお、日本では、この10月29日の無人機攻撃により黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・マカロフ」が大破したなどと信じている人が多いようですが、現地からの情報により無傷である事が確認されています。
(つまりデマ)

【ZOKA氏の2022年10月30日午後9時23分のツイート】
【AZ氏の2022年11月1日午前6時29分のツイート】
【Lorena氏の2022年11月1日午前6時31分のツイート】

10月31日の「アドミラル・マカロフ」
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10月31日の「アドミラル・エッセン」
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11月1日と11月8日にもセヴァストーポリ近郊で無人機が撃墜されました。
[セヴァストーポリ上空でウクライナ軍の無人機が撃墜された]

11月22日夜、セヴァストーポリ東方のバラクラバ火力発電所付近でウクライナ軍の2機の無人機が、セヴァストーポリ近辺で3機の無人機が撃墜されました。
[セヴァストーポリ付近でウクライナ軍の5機の無人機が撃墜された]

11月23日には黒海(クリミア半島西方)のガス田近くとセヴァストーポリ近郊でウクライナ軍の5機の無人機が撃墜されました。
[黒海のガス田及びセヴァストーポリの近くでウクライナ軍の5機の無人機が撃墜された]

12月6日夜にはセヴァストーポリ沖の海上で2機の無人機が破壊されました。
[セヴァストーポリ沖でウクライナ軍の2機の無人機が破壊された]

12月8日朝にはセヴァストーポリへ接近する無人機が、付近の海域で行動中のロシア黒海艦隊の艦により撃墜されました。
それ以上の詳細は明らかにされていませんが、セヴァストーポリ付近に居た艦が対空兵器(おそらくは対空ミサイル)で撃墜したようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦はセヴァストーポリ近海でウクライナ軍の無人機を撃墜した]

2023年1月2日にはセヴァストーポリへ接近する2機の無人機が海上で撃墜されました。
[セヴァストーポリ沖でウクライナ軍の2機の無人機が撃墜された]

1月7日未明にもセヴァストーポリへ接近する2機の無人機が海上で撃墜されました。
『タス通信』より
2023年1月7日9時32分配信
【セヴァストーポリで対空防衛部隊は無人機を撃墜した】

1月16日には合計10機の無人機セヴァストーポリ沖で撃墜されました。
[セヴァストーポリ沖でウクライナ軍の10機の無人機が撃墜された]

2月16日には2機の無人機セヴァストーポリ沖で撃墜されました。
この他、クリミア半島の他の地域でも数機の無人機が撃墜されました。
[セヴァストーポリ沖でウクライナ軍の2機の無人機が撃墜された]

3月22日にはセヴァストーポリへ接近する3機の無人機が破壊されました。
[ロシア海軍黒海艦隊はセヴァストーポリ港へ接近するウクライナ軍の水上無人機を破壊した]

この時、無人機を撃墜したのは、黒海艦隊の2人の女性軍人でした。
[ロシア海軍黒海艦隊の女性軍人はセヴァストーポリへ接近したウクライナ軍の無人機を撃墜した]

4月24日早朝、セヴァストーポリ港の外部泊地(ストリェリェーツ湾)でウクライナ軍水上無人機が破壊されました。
[ロシア海軍黒海艦隊はセヴァストーポリ港の外でウクライナ軍の水上無人機を破壊した]

4月29日早朝、セヴァストーポリ港の外のコサック湾の燃料タンクがウクライナ軍無人機の攻撃により炎上しました。
[セヴァストーポリ市郊外の燃料タンクは無人機の攻撃により炎上した]
ただ、突入に成功したのは1機だけであり、他は撃墜されたようです。

なお、日本では勘違いしている人が多いようですが、4/29に炎上したのは「ロシア黒海艦隊」用の燃料タンクでは有りません。
(艦隊用の燃料タンクはセヴァストーポリ軍港の東側に在る)

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この「成功」に気を良くしたのか、ウクライナ軍は5月1日にセヴァストーポリの外部泊地(おそらくは4/24と同じストリェリェーツ湾)へ無人機攻撃を行ないましたが、流石に「二匹目のドジョウ」とは行かなかったようで、撃墜されました。
[ロシア海軍黒海艦隊はセヴァストーポリ外部泊地でウクライナ軍の無人機を撃墜した]

5月7日にはウクライナ軍の3機の無人機セヴァストーポリ周辺で撃墜されました。
[セヴァストーポリ周辺でウクライナ軍の無人機が撃墜された]

5月25日早朝、セヴァストーポリの北方のカチャ(黒海艦隊航空隊飛行場がある)でウクライナ軍無人機が撃墜されました。