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ロシア海軍太平洋艦隊の小型対潜艦コレーエツはピョートル大帝湾で対潜戦闘演習を実施した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年3月6日9時6分配信
【小型対潜艦「コレーエツ」はピョートル大帝湾で「敵」潜水艦を追跡した】

太平洋艦隊の小型対潜艦「コレーエツ」はピョートル大帝湾で仮想敵潜水艦を破壊する演習を実施した。
ロシア連邦国防省広報サービスが伝えたように、演習計画で小型対潜艦は「仮想敵の部隊及び手段の積極的な対抗行動の状況」下で行動した。


軍当局は、「敵」潜水艦の捜索の為、「コレーエツ」ヘリコプターKa-27PLとの連携に取り組んだ。

潜水艦を探知した後、小型対潜艦の要員は、噴射推進深海爆弾を仮想使用して水中目標を破壊した。

仮想敵潜水艦役として、太平洋艦隊潜水艦の内の1隻が関わったと国防省は付け加えた。

MPK-222「コレーエツ」プロジェクト1124M小型対潜艦であり、1990年2月から勤務に就いている。

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プロジェクト1124M小型対潜艦潜水艦の捜索、探知、分類、破壊の為に意図されている。
2基の2連装533mm魚雷発射管12連装噴射推進爆撃装置RBU-6000高射ミサイル複合体「オサー-MA」、砲装置AK-176及びAK-630で武装している。



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プロジェクト1124M「アリバトロース」小型対潜艦MPK-222は、極東『ソヴィエト社会主義共和国連邦60周年記念ハバロフスク造船工場』で1987年1月7日に起工され、1987年4月29日に進水し、1990年2月28日に就役しました。

2003年11月24日、ロシア-日本戦争時の砲艇「コレーエツ」に因んで「コレーエツ」と命名されました。
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現在はウラジオストク南部ウリス湾に駐留しています。


2015年8月後半に日本海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』第2段階へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

2018年9月中旬にロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

2019年6月下旬には最新コルベット「グロームキー」(2018年12月25日就役)と共にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"グロームキー"と小型対潜艦2隻はピョートル大帝湾で対潜演習を行なった]

2019年11月初頭に日本海で対潜戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦は日本海で魚雷攻撃訓練を行なった]

2020年6月下旬に日本海で対潜戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の小型対潜艦ソヴィエツカヤ・ガヴァニとコレーエツは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜艦部隊と対潜哨戒機は日本海で潜水艦捜索演習を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊のディーゼル潜水艦と小型対潜艦は日本海で『対決』した]

2021年7月13日にはピョートル大帝湾で空中目標及び海上目標への砲撃訓練と機雷掃討訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の小型対潜艦コレーエツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を実施した]

2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で行なわれた演習へ参加しました。
(2022年2月1日にウラジオストクを出航、3月14日に帰投)
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]

2022年3月29日にピョートル大帝湾で同型艦3隻と共に戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の4隻の小型対潜艦はピョートル大帝湾で戦闘訓練を実施した]

2022年5月下旬頃にオホーツク海へ入り、6月17日に宗谷海峡を西進して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年6月17日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年9月1日から7日まで極東で実施されたロシア連邦軍東方軍管区戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加しました。
[ヴォストーク-2022演習と露中海軍の太平洋合同パトロール(2022年9月)]
[戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加しているロシア海軍太平洋艦隊の小型対潜艦2隻、ロケット艇4隻、掃海艦2隻は日本海で対空目標への実弾射撃訓練を実施した]

2023年3月6日にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。


1124シリーズは、原型の1124が1970年~1985年に38隻、改型の1124Mが1982年~1995年に31隻就役しました。

現在、ロシア海軍で現役に留まっているのは、1124が2隻(「ホルムスク」「アレクサンドロヴェツ」)、1124Mが17隻です。

プロジェクト1124(アレクサンドロヴェツ)
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プロジェクト1124M(スーズダレツ)
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[北方艦隊]
・第270親衛小型対潜艦大隊(ポリャールヌイ)
小型対潜艦「ブレスト」、「ユンガ」、「モンチェゴルスク」、「スネシュノゴルスク」

・第43独立水域保護艦大隊(セヴェロドヴィンスク・白海海軍基地)
小型対潜艦「ナリヤン-マル」、「オネガ」

[太平洋艦隊]
・第11水域保護艦大隊(ウラジオストク・ウリス湾)
小型対潜艦MPK-221、「コレーエツ」、「メチェーリ」、「ウスチ-イリムスク」

・第117水域保護艦大隊(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)
小型対潜艦「ホルムスク」、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」、MPK-107、MPK-82

[黒海艦隊]
・第400対潜艦大隊(セヴァストーポリ)
小型対潜艦「アレクサンドロヴェツ」、「ムーロメツ」、「スーズダレツ」

・第181対潜艦大隊(ノヴォロシースク)
小型対潜艦「エイスク」、「カシモフ」


なお、バルト艦隊にはプロジェクト1124/1124Mは1隻も居ませんが、その代わりに旧東ドイツで建造されたプロジェクト1331M小型対潜艦が6隻在籍しています。

これらの小型対潜艦の直接の後継となる新型艦は有りませんが、将来的に小型対潜艦の役割はプロジェクト20380コルベット20385コルベットが受け継ぐ事になるでしょう。

ロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で再び通信演習を実施した

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『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2023年3月3日8時9分配信
【太平洋艦隊の指揮艦「マルシャル・クルイロフ」は沿海地方で通信演習を実施した】
ウラジオストク、2月27日、インテルファクス-極東

太平洋艦隊指揮艦「マルシャル・クルイロフ」は、沿海地方ピョートル大帝湾艦隊の部隊との通信演習を実施した。
太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「艦の乗組員の一員である通信の専門家は、衛星通信チャンネルの使用を含め、かなり長距離の指揮信号の送信及び信号の再送信の安定、保護された海上通信ネットワークを構築する為の行動へ取り組みました」
声明では、こう述べられた。

演習には、水上艦、潜水艦、、そして更に地上指揮所海上航空隊航空機を含む合計10以上の加入者が関わった。

演習の枠組みで「マルシャル・クルイロフ」の乗組員は、太平洋艦隊海上航空隊ヘリコプターKa-27PSKa-27PLを艦上へ受け入れる訓練を実施した。

公開情報によると、「マルシャル・クルイロフ」は、新たな風貌のロケット-宇宙技術の飛行-設計試験の為の複合測量艦である。
その全長は約200メートル、乗組員は350名。
艦上には2機までの艦上ヘリコプターKa-27が駐留できる。



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プロジェクト1914複合測定艦の2番艦「マルシャル・クルイロフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)『アドミラルティ造船所』で1982年7月22日に起工され、1987年7月24日に進水し、1989年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1990年2月23日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式に就役しました。
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なお、1番艦「マルシャル・ニェジェーリン」は1977年11月19日に起工され、1981年10月30日に進水、1984年8月20日に就役し、太平洋艦隊へ配備されましたが、1998年5月30日に除籍されました。
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「マルシャル・クルイロフ」は1990年5月18日にサンクトペテルブルクから出航し、7月9日にカムチャツカ半島クラシェニーンニコフ湾(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。20-0519c.jpg
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1991年8月15日に初めて弾道ミサイルを追尾しました。

1992年にはアメリカ西海岸シアトルを訪問しました。


1996年6月末にはクリル諸島シムシル島を訪れました。


その後はカムチャツカ半島を拠点として弾道ミサイルの追尾などに従事しました。


2004年4月には大陸間弾道ミサイル「トーポリ-M」の最大射程での発射試験のモニタリング、2011年8月には戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」からの弾道ミサイル「ブラヴァー」の最大射程での発射試験のモニタリングに従事しました。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]

2011年~2012年10月にウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で修理を行ない、一旦カムチャツカ半島へ戻りました。
[複合測定艦マルシャル・クルイロフは修理を終えて艦隊に復帰した]
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2014年9月8日の「マルシャル・クルイロフ」
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2014年10月17日に再びウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』へ到着し、近代化改装が始まりました。
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近代化改装が完了したのは2018年秋でした。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフは近代化改装を終える]

近代化改装完了後、「マルシャル・クルイロフ」沿海地方多種戦力小艦隊へ転属し、ウラジオストクへ配備されました。


2018年9月に実施されたロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加し、その中で行なわれた沿海地方での上陸演習では、上陸作戦の指揮統制艦として行動しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍歩兵部隊は沿海地方で上陸演習を行なった]

2019年8月末からオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]


2020年3月末から4月上旬までオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の戦術演習へ参加し、2020年5月初頭にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

5月19日、「マルシャル・クルイロフ」ピョートル大帝湾へ出航し、艦載ヘリコプターKa-27PS(第7062航空基地所属、普段は沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留)の発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2020年8月15日に太平洋艦隊の他の水上艦と共にウラジオストクを出航し、オホーツク海、カムチャツカ半島およびチュクチ半島沖でのロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、9月16日に帰投しました。
[ロシア海軍演習『大洋の盾-2020』(2020年8月)]

この間、8月24日にベーリング海北西部で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはベーリング海北西部で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2021年6月に太平洋中央部で実施されたロシア太平洋艦隊の大規模演習へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊のアジア-太平洋遠征と太平洋中央部演習(2021年5月-7月)]

2021年10月中旬に日本海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2021』へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2021』(2021年10月14日~17日)]

2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航し、オホーツク海での演習を終えた後、3月14日に宗谷海峡を通過して日本海へ入り、その後、帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月28日に太平洋艦隊ロケット艇ピョートル大帝湾対艦ミサイル発射訓練を行ないましたが、この時の動画を見ると「マルシャル・クルイロフ」も一緒に出航していたようです。

[ロシア海軍太平洋艦隊のロケット艇R-298とR-29はピョートル大帝湾の演習で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した]

3月31日には、ピョートル大帝湾太平洋艦隊水上艦、潜水艦、地上基地、対潜哨戒機Il-38Nとの通信や通信中継の訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で通信訓練を実施した]

2022年5月20日にウラジオストクを出航し、5月末~6月上旬までオホーツク海太平洋で演習を行なった後、6月23日に帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の太平洋演習(2022年6月上旬)]
[2022年6月上旬の太平洋演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]

2022年7月31日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクの祝賀行事へ参加しました。
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2022年8月10日に他の太平洋艦隊水上艦と共にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、「ソヴェルシェーンヌイ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」は2022年8月10日にウラジオストクから遠距離航海へ出発する]

「マルシャル・クルイロフ」は8月11日にピョートル大帝湾付近でヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターKa-27の発着訓練を実施した]

その後、宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入り、同海域で行動した後、8月21日に宗谷海峡を東進して日本海へ入り、その後、ウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦船、宗谷海峡通過(2022年8月20-21日)]

2022年9月上旬のロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加した後にチュクチ海へ進出し、9月中旬に北極探検演習『ウムカ-2022』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクとオムスクはチュクチ海で超音速対艦ミサイル「オーニクス」とグラニートを発射した]

9月25日にウラジオストクへ帰投しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』と北極探検演習『ウムカ-2022』へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはウラジオストクへ帰投した]


2023年2月27日にピョートル大帝湾へ出航し、太平洋艦隊所属の水上艦、潜水艦、航空機、地上指揮所との通信演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で通信演習を実施した]

3月3日にもピョートル大帝湾太平洋艦隊所属の水上艦、潜水艦、航空機、地上指揮所との通信演習を行ないました。
同日には潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」日本海有翼ミサイル「カリブル」の発射演習を行なっており、これと関連した演習だったようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは距離1000km以上の地上目標へ日本海から巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

ロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で通信演習を実施した

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『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2023年2月27日12時32分配信
【指揮艦「マルシャル・クルイロフ」は演習の為に日本海へ出航した】
モスクワ、2月27日、インテルファクス

太平洋艦隊沿海地方の南方で複合演習を行なっている。
月曜日にロシア連邦国防省は発表した。

「太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフは、艦隊の部隊と共に複合艦船演習へ参加する為、ピョートル大帝湾へ出航しました。
戦闘訓練活動中、乗組員は水上艦及び潜水艦、そして更には地上の艦隊指揮所との組織的通信へ取り組みます。
これに加え、マルシャル・クルイロフは太平洋艦隊海上航空隊のヘリコプターKa-27を艦上へ受け入れます」

声明では、こう述べられた。

「マルシャル・クルイロフ」との通信演習には、10以上の加入者が関わり、その中には水上艦、潜水艦、地上指揮所、航空機がある。
演習は計画されたものである。

公開情報によると、「マルシャル・クルイロフ」は、新たな風貌のロケット-宇宙技術の飛行-設計試験の為の複合測量艦である。
その全長は約200メートル、乗組員は350名。
艦上には2機までの艦上ヘリコプターKa-27が駐留できる。



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プロジェクト1914複合測定艦の2番艦「マルシャル・クルイロフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)『アドミラルティ造船所』で1982年7月22日に起工され、1987年7月24日に進水し、1989年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1990年2月23日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式に就役しました。
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なお、1番艦「マルシャル・ニェジェーリン」は1977年11月19日に起工され、1981年10月30日に進水、1984年8月20日に就役し、太平洋艦隊へ配備されましたが、1998年5月30日に除籍されました。
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「マルシャル・クルイロフ」は1990年5月18日にサンクトペテルブルクから出航し、7月9日にカムチャツカ半島クラシェニーンニコフ湾(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。20-0519c.jpg
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1991年8月15日に初めて弾道ミサイルを追尾しました。

1992年にはアメリカ西海岸シアトルを訪問しました。


1996年6月末にはクリル諸島シムシル島を訪れました。


その後はカムチャツカ半島を拠点として弾道ミサイルの追尾などに従事しました。


2004年4月には大陸間弾道ミサイル「トーポリ-M」の最大射程での発射試験のモニタリング、2011年8月には戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」からの弾道ミサイル「ブラヴァー」の最大射程での発射試験のモニタリングに従事しました。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]

2011年~2012年10月にウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で修理を行ない、一旦カムチャツカ半島へ戻りました。
[複合測定艦マルシャル・クルイロフは修理を終えて艦隊に復帰した]
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2014年9月8日の「マルシャル・クルイロフ」
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2014年10月17日に再びウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』へ到着し、近代化改装が始まりました。
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近代化改装が完了したのは2018年秋でした。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフは近代化改装を終える]

近代化改装完了後、「マルシャル・クルイロフ」沿海地方多種戦力小艦隊へ転属し、ウラジオストクへ配備されました。


2018年9月に実施されたロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加し、その中で行なわれた沿海地方での上陸演習では、上陸作戦の指揮統制艦として行動しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍歩兵部隊は沿海地方で上陸演習を行なった]

2019年8月末からオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]


2020年3月末から4月上旬までオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の戦術演習へ参加し、2020年5月初頭にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

5月19日、「マルシャル・クルイロフ」ピョートル大帝湾へ出航し、艦載ヘリコプターKa-27PS(第7062航空基地所属、普段は沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留)の発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2020年8月15日に太平洋艦隊の他の水上艦と共にウラジオストクを出航し、オホーツク海、カムチャツカ半島およびチュクチ半島沖でのロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、9月16日に帰投しました。
[ロシア海軍演習『大洋の盾-2020』(2020年8月)]

この間、8月24日にベーリング海北西部で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはベーリング海北西部で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2021年6月に太平洋中央部で実施されたロシア太平洋艦隊の大規模演習へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊のアジア-太平洋遠征と太平洋中央部演習(2021年5月-7月)]

2021年10月中旬に日本海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2021』へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2021』(2021年10月14日~17日)]

2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航し、オホーツク海での演習を終えた後、3月14日に宗谷海峡を通過して日本海へ入り、その後、帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月28日に太平洋艦隊ロケット艇ピョートル大帝湾対艦ミサイル発射訓練を行ないましたが、この時の動画を見ると「マルシャル・クルイロフ」も一緒に出航していたようです。

[ロシア海軍太平洋艦隊のロケット艇R-298とR-29はピョートル大帝湾の演習で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した]

3月31日には、ピョートル大帝湾太平洋艦隊水上艦、潜水艦、地上基地、対潜哨戒機Il-38Nとの通信や通信中継の訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で通信訓練を実施した]

2022年5月20日にウラジオストクを出航し、5月末~6月上旬までオホーツク海太平洋で演習を行なった後、6月23日に帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の太平洋演習(2022年6月上旬)]
[2022年6月上旬の太平洋演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]

2022年7月31日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクの祝賀行事へ参加しました。
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2022年8月10日に他の太平洋艦隊水上艦と共にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、「ソヴェルシェーンヌイ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」は2022年8月10日にウラジオストクから遠距離航海へ出発する]

「マルシャル・クルイロフ」は8月11日にピョートル大帝湾付近でヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターKa-27の発着訓練を実施した]

その後、宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入り、同海域で行動した後、8月21日に宗谷海峡を東進して日本海へ入り、その後、ウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦船、宗谷海峡通過(2022年8月20-21日)]

2022年9月上旬のロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加した後にチュクチ海へ進出し、9月中旬に北極探検演習『ウムカ-2022』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクとオムスクはチュクチ海で超音速対艦ミサイル「オーニクス」とグラニートを発射した]

9月25日にウラジオストクへ帰投しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』と北極探検演習『ウムカ-2022』へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはウラジオストクへ帰投した]


2023年2月27日にピョートル大帝湾へ出航し、太平洋艦隊所属の水上艦、潜水艦、航空機、地上指揮所との通信演習を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の中型偵察艦SSV-535カレリアはハワイ沖に居る

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年1月20日12時45分配信
【ロシアの偵察艦は再びハワイ諸島の近くで発見された】

この数週間、アメリカ合衆国沿岸警備隊は、ハワイ沖の国際水域を航行するロシアの偵察艦を監視している。
『Navy Recognition』が伝えたように、これはおそらく、NATO分類「ヴィシュニャ」型のSSV-535「カレリア」についての話である。


アメリカ軍によると、ロシア艦は国際法規の枠組みで行動しており、船舶航行にとっての危険は示されていない。
しかし、それは自動識別システムの信号を送信していない事が示されている。

ロシア海軍偵察艦は、アメリカ沿岸沖に出現する事が多いのは注目される。
特に2021年春には、同じSSV-535「カレリア」ハワイ諸島近くで行動していた事が報じられた。

アメリカのジャーナリストが示したように、ロシア軍は特に、カウアイ島射爆場バーキング・サンズで行なわれている事に関するデータに関心を持っていたようである:アメリカ合衆国海軍対ミサイル防衛局は、この施設で様々なミサイルの試験を行なっている。
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SSV-535「カレリア」は、プロジェクト864(コード名「メリディアン」)中型偵察艦である。
ポーランドグダニスク北方造船所で1986年に起工された。
1988年夏に太平洋艦隊へ加入した。
2014年から2017年まで艦船修理センター『ダーリザヴォード』で近代化が行なわれた。

1980年代にこのような艦は計7隻建造された。
それは無線交信を傍受し、ソナーの能力を調査し、様々な種類のセンサーの助力による情報収集の為に意図されている。

プロジェクト864艦の排水量は約3400トン、船体の長さ-94.4 メートル、幅-14.6メートル。
最大速力-16.5 ノット、航続距離-7900海里。乗組員-150名。
これに加えて70名まで乗艦できる。

自艦防護の為、「メリディアン」型偵察艦30mm砲複合体AK-630M高射ミサイル複合体「オサー-M」を装備している。



プロジェクト864中型偵察艦SSV-535「カレリア」は、ポーランドグダニスク造船所で1986年に起工され、1987年に進水、1988年8月9日にソヴィエト海軍へ就役しました。
1988年中にウラジオストクへ回航され、早速太平洋上で行動を開始しました。
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西部大西洋アメリカ海軍原子力ミサイル巡洋艦「テキサス」を追尾するSSV-535
(1988年12月15~16日)
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1989年10月~11月にハワイ諸島付近へ進出し、その後、韓国沖や日本付近へ行き、国際合同演習『チームスピリット』を監視しました。

1990年末から1991年初頭にもハワイ諸島付近へ進出しました。

1992年には沖縄付近へ進出しました。

2002年には予備役となり、翌2003年には艦上のアンテナなどが取り外され、同型艦SSV-208「クリルイ」へ移設されました。
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2012年、SSV-535「カレリア」の近代化改装と現役復帰が決定され、2013年7月にウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』へ移動しました。
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2014年から近代化改装が始まり、2017年7月20日に第515独立偵察艦大隊へ復帰しました。
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2021年5月21日には、アメリカ海軍太平洋ミサイル試射場が在るハワイ諸島カウアイ島西岸バーキング・サンズの西方21kmで確認されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の偵察艦カレリアはハワイ沖に出現した]

2022年3月20日に対馬海峡を南下して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部』公式サイトより
2022年3月22日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年3月29日にも対馬海峡を南下して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部』公式サイトより
2022年3月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年12月3日にも対馬海峡を南下して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部』公式サイトより
2022年12月5日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

その後に太平洋へ進出し、2023年1月中旬にはハワイ諸島沖で確認されました。

ロシア海軍北方艦隊の小型対潜艦「スネシュノゴルスク」はバレンツ海で対潜演習を実施した

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通信社『クラースナヤ・ヴェスナ』より
2022年12月6日19時0分配信
【対潜艦「スネシュノゴルスク」はバレンツ海で射撃を実施した】

北方艦隊コラ多種戦力艦隊小型対潜艦「スネシュノゴルスク」の乗組員は、バレンツ海の戦闘訓練射爆場で対潜射撃を実施した。
12月6日に艦隊広報サービスは発表した。

艦の乗組員は、噴射推進爆撃装置RBU-6000から模擬水中目標への実地爆撃を行なった。
これに加え、水中破壊工作部隊及び手段へ対処する為、固定式及び手動の擲弾筒からの実際の投擲及び射撃を含む複合措置へ取り組んだ。

以前の11月、バレンツ海小型対潜艦「スネシュノゴルスク」の乗組員は、潜水艦捜索の複合活動を行ない、そして更に対潜操艦及び水中物体の追跡へ取り組んだ。

小型対潜艦「スネシュノゴルスク」は、高射砲複合体AK-176M及びAK-630M噴射推進爆撃装置RBU-6000、533mm魚雷発射管で武装している事が想い起こされる。
艦は最新の水中音響複合体を持っている。
小型対潜艦「スネシュノゴルスク」は、沿岸及び近海ゾーンで潜水艦を捜索、追跡し、破壊する為に意図されている。



プロジェクト1124M「アリバトロース」小型対潜艦MPK-59は、ロシア内陸部の『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で1990年11月20日に起工され、1993年5月22日に進水し、1994年11月17日にロシア海軍へ就役しました。

1999年8月17日付で「スネシュノゴルスク」と命名されました。

2003年には白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ移転しました。

その後、ポリャールヌイ第7水域保護艦旅団第270親衛小型対潜艦大隊へ転属し、現在に至っています。
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1124シリーズは、原型の1124が1970年~1985年に38隻、改型の1124Mが1982年~1995年に31隻就役しました。

現在、ロシア海軍で現役に留まっているのは、1124が2隻(「ホルムスク」「アレクサンドロヴェツ」)、1124Mが17隻です。

プロジェクト1124(アレクサンドロヴェツ)
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プロジェクト1124M(スーズダレツ)
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[北方艦隊]
・第270親衛小型対潜艦大隊(ポリャールヌイ)
小型対潜艦「ブレスト」、「ユンガ」、「モンチェゴルスク」、「スネシュノゴルスク」

・第43独立水域保護艦大隊(セヴェロドヴィンスク・白海海軍基地)
小型対潜艦「ナリヤン-マル」、「オネガ」

[太平洋艦隊]
・第11水域保護艦大隊(ウラジオストク・ウリス湾)
小型対潜艦MPK-221、「コレーエツ」、「メチェーリ」、「ウスチ-イリムスク」

・第117水域保護艦大隊(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)
小型対潜艦「ホルムスク」、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」、MPK-107、MPK-82

[黒海艦隊]
・第400対潜艦大隊(セヴァストーポリ)
小型対潜艦「アレクサンドロヴェツ」、「ムーロメツ」、「スーズダレツ」

・第181対潜艦大隊(ノヴォロシースク)
小型対潜艦「エイスク」、「カシモフ」


なお、バルト艦隊にはプロジェクト1124/1124Mは1隻も居ませんが、その代わりに旧東ドイツで建造されたプロジェクト1331M小型対潜艦が6隻在籍しています。


これらの小型対潜艦の直接の後継となる新型艦は有りませんが、将来的に小型対潜艦の役割はプロジェクト20380コルベット20385コルベットが受け継ぐ事になるでしょう。

ロシア海軍バルト艦隊の小型対潜艦アレクシンとカバルディノ・バルカリヤはバルト海で対潜戦闘訓練を実施した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2022年9月20日17時48分配信
【小型対潜艦「アレクシン」と「カバルディノ・バルカリヤ」は仮想敵潜水艦を狩った】

小型対潜艦「アレクシン」と「カバルディノ・バルカリヤ」はバルト艦隊の海上射爆場で仮想敵潜水艦を捜索、探知、破壊する為の演習任務へ取り組んだ。
9月20日・火曜日、ロシア連邦国防省広報サービスは発表した。


軍当局によると、双務指揮参謀演習の枠組みで2隻の小型対潜艦の乗組員は成功裏に目標を分類し、対潜兵器の助力を得てそれを仮想破壊した。

訓練中、船員は噴射推進爆撃装置RBU-6000からの射撃を行ない、そして更に魚雷兵器の実地使用へ取り組んだ。

艦の乗組員は更に、対空防衛手段からの実地射撃を伴う様々な高度と方向からの空中攻撃を撃退する訓練を実施した。

「アレクシン」「カバルディノ・バルカリヤ」プロジェクト1331M小型対潜艦であり、1989年から勤務に就いている。
巡視勤務へ就き、水域を保護し、潜水艦との戦闘の為に意図されている。

プロジェクト1331M艦の排水量は935トン、船体の長さは75.2 メートル、幅9.78メートル。
24.5ノットまでの速力を発揮し、航続距離は2200海里。
乗組員80名。

艦は、76mmAK-176砲装置30mm砲AK-630噴射推進爆撃装置RBU-6000、533mm魚雷発射管、そして更に高射ミサイル複合体「ストレラ-3」及び「イグラ-1」で武装する。



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プロジェクト1331M小型対潜艦の10番艦MPK-224は旧東ドイツヴォルガスト市ペーネ造船所で1987年2月28日に起工され、1988年3月30日に進水、1989年4月21日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
2005年3月5日付で「アレクシン」と命名されました。

プロジェクト1331M小型対潜艦の11番艦MPK-227は旧東ドイツヴォルガスト市ペーネ造船所で1987年9月2日に起工され、1988年8月16日に進水、1989年6月29日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
2015年5月25日付で「カバルディノ・バルカリヤ」と命名されました。


現在は2隻とも第64水域保護艦旅団第264対潜艦大隊に所属し、バルチースク基地に駐留しています。


「アレクシン」(318)と「カバルディノ・バルカリヤ」(322)は、2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環としてバルト海で行なわれた演習へ参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型対潜艦アレクシンとカバルディノ・バルカリヤはバルト海で対空防衛戦闘訓練を実施した]

4月9日には他のバルト艦隊水上艦と共に砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍バルト艦隊の水上艦はバルト海で砲撃戦訓練を実施した]


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プロジェクト1331M小型対潜艦は1986年~1990年に掛けて合計12隻がソヴィエト連邦海軍へ就役しましたが、現在も現役に留まっているのは6隻です。

MPK-192(2011年1月28日から「ウレンゴイ」
1985年2月26日起工/1985年8月29日進水/1986年12月19日就役

MPK-205(1998年2月10日から「カザネツ」)
1985年1月4日起工/1985年12月28日進水/1986年4月28日就役

MPK-67
1985年3月28日起工/1986年4月19日進水/1987年6月30日就役
2005年6月22日除籍

MPK-99(2004年10月28日から「ゼレノドリスク」)
1985年6月25日起工/1986年8月12日進水/1987年12月28日就役

MPK-105
1985年12月30日起工/1986年11月20日進水/1988年3月16日就役
2014年除籍

MPK-213
1986年4月8日起工/1987年2月28日進水/1988年7月29日就役
2004年5月28日除籍

MPK-216
1986年6月22日起工/1987年6月25日進水/1988年9月30日就役
2005年6月22日除籍

MPK-219
1986年11月7日起工/1987年9月30日進水/1988年12月23日就役
2002年4月10日除籍

MPK-224(2005年3月5日から「アレクシン」)
1987年2月28日起工/1988年3月30日進水/1989年3月31日就役

MPK-227(2015年5月25日から「カバルディノ・バルカリヤ」)
1987年9月2日起工/1988年8月16日進水/1989年6月29日就役

MPK-228(1999年9月2日から「バシコルトスタン」)
1987年11月20日起工/1988年10月31日進水/1989年9月26日就役
2010年5月除籍

MPK-229(1996年4月19日から「カルムイキア」)
1988年2月23日起工/1989年1月30日進水/1990年4月6日就役

ロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターKa-27の発着訓練を実施した

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『インテルファクス』極東ニュースより
2022年8月11日5時16分配信
【軍艦「マルシャル・クルイロフ」乗組員は遠海地方で艦上ヘリコプターの演習を実施した】
ウラジオストク、8月11日、インテルファクス-極東

沿海地方ピョートル大帝湾指揮艦「マルシャル・クルイロフ」乗組員は海上航空隊艦上ヘリコプターKa-27乗員の訓練を実施した。
木曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「乗員は指揮艦の甲板で数回の発艦及び着艦へ取り組み、その電波技術兵装、通信システム及び航空管制システムを点検する目的で上空飛行を行ないました」
声明では、こう述べられた。

訓練飛行の後、双方のヘリコプターは艦内へ留まった~乗員は指示された任務の海上での遂行を続ける。

指揮艦「マルシャル・クルイロフ」の艦上には2ヶ所のヘリコプター格納庫が有り、同時に2機のヘリコプターが駐留できる。
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プロジェクト1914複合測定艦の2番艦「マルシャル・クルイロフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)『アドミラルティ造船所』で1982年7月22日に起工され、1987年7月24日に進水し、1989年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1990年2月23日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式に就役しました。
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なお、1番艦「マルシャル・ニェジェーリン」は1977年11月19日に起工され、1981年10月30日に進水、1984年8月20日に就役し、太平洋艦隊へ配備されましたが、1998年5月30日に除籍されました。
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「マルシャル・クルイロフ」は1990年5月18日にサンクトペテルブルクから出航し、7月9日にカムチャツカ半島クラシェニーンニコフ湾(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。20-0519c.jpg
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1991年8月15日に初めて弾道ミサイルを追尾しました。

1992年にはアメリカ西海岸シアトルを訪問しました。


1996年6月末にはクリル諸島シムシル島を訪れました。


その後はカムチャツカ半島を拠点として弾道ミサイルの追尾などに従事しました。


2004年4月には大陸間弾道ミサイル「トーポリ-M」の最大射程での発射試験のモニタリング、2011年8月には戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」からの弾道ミサイル「ブラヴァー」の最大射程での発射試験のモニタリングに従事しました。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]

2011年~2012年10月にウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で修理を行ない、一旦カムチャツカ半島へ戻りました。
[複合測定艦マルシャル・クルイロフは修理を終えて艦隊に復帰した]
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2014年9月8日の「マルシャル・クルイロフ」
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2014年10月17日に再びウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』へ到着し、近代化改装が始まりました。
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近代化改装が完了したのは2018年秋でした。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフは近代化改装を終える]

近代化改装完了後、「マルシャル・クルイロフ」沿海地方多種戦力小艦隊へ転属し、ウラジオストクへ配備されました。


2018年9月に実施されたロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加し、その中で行なわれた沿海地方での上陸演習では、上陸作戦の指揮統制艦として行動しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍歩兵部隊は沿海地方で上陸演習を行なった]

2019年8月末からオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]


2020年3月末から4月上旬までオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の戦術演習へ参加し、2020年5月初頭にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

5月19日、「マルシャル・クルイロフ」ピョートル大帝湾へ出航し、艦載ヘリコプターKa-27PS(第7062航空基地所属、普段は沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留)の発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2020年8月15日に太平洋艦隊の他の水上艦と共にウラジオストクを出航し、オホーツク海、カムチャツカ半島およびチュクチ半島沖でのロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、9月16日に帰投しました。
[ロシア海軍演習『大洋の盾-2020』(2020年8月)]

この間、8月24日にベーリング海北西部で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはベーリング海北西部で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2021年6月に太平洋中央部で実施されたロシア太平洋艦隊の大規模演習へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊のアジア-太平洋遠征と太平洋中央部演習(2021年5月-7月)]

2021年10月中旬に日本海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2021』へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2021』(2021年10月14日~17日)]

2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航し、オホーツク海での演習を終えた後、3月14日に宗谷海峡を通過して日本海へ入り、その後、帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月28日に太平洋艦隊ロケット艇ピョートル大帝湾対艦ミサイル発射訓練を行ないましたが、この時の動画を見ると「マルシャル・クルイロフ」も一緒に出航していたようです。

[ロシア海軍太平洋艦隊のロケット艇R-298とR-29はピョートル大帝湾の演習で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した]

3月31日には、ピョートル大帝湾太平洋艦隊水上艦、潜水艦、地上基地、対潜哨戒機Il-38Nとの通信や通信中継の訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で通信訓練を実施した]

2022年5月20日にウラジオストクを出航し、5月末~6月上旬までオホーツク海太平洋で演習を行なった後、6月23日に帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の太平洋演習(2022年6月上旬)]
[2022年6月上旬の太平洋演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]

2022年7月31日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクの祝賀行事へ参加しました。
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8月11日にはピョートル大帝湾で2機の艦載ヘリコプターKa-27の発着艦訓練を行ないました。
いつもなら訓練終了後、ヘリコプターは駐留飛行場(沿海地方ニコラエフカ飛行場)へ戻るのですが、今回はそのまま「マルシャル・クルイロフ」に留まり、同艦と共に海上行動を続けます。

ロシア海軍北方艦隊の小型対潜艦ユンガとブレストはバレンツ海で対潜演習を実施した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年7月12日19時8分配信
【バレンツ海で北方艦隊の演習が始まった】
モスクワ、7月12日-ロシア通信社ノーボスチ

バレンツ海潜水艦と戦う為の戦術演習が始まった。
北方艦隊広報サービスは発表した。

「北方艦隊の小型対潜艦ユンガとブレストは、捜索打撃艦グループを構成して戦闘訓練計画活動へ取り組む為、バレンツ海へ出航しました。
グループは、仮想低潜水艦を捜索、破壊する試験戦術演習の実行へ着手しました」

リリースではこう述べられた。

演習は数段階で行なわれ、それには更に対潜航空隊対空防衛部隊が参加する。

それに加えて船員は、捜索打撃艦グループの一員としての合同操艦の要素へ取り組み、緊急事態班の要員は、艦の航行中のダメージコントロールの訓練を行なう。

演習が終わると軍艦「ユンガ」「ブレスト」コラ小艦隊の主要基地~ポリャールヌイ市へ戻る。

プロジェクト「アリバトロース」小型対潜艦は、兵装として砲複合体AK-176M高射複合体AK-630M、噴射推進爆撃装置RBU-6000、魚雷、そして更に現代的な水中音響複合体を有する。
このクラスの艦は、水域の保護及び近海ゾーンで潜水艦と戦う為に意図されている。



プロジェクト1124M「アリバトロース」小型対潜艦MPK-203は、『ゼレノドリスク造船工場』で1988年3月26日に起工され、1989年7月19日に進水し、1989年12月28日に海軍へ納入、1990年2月28日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、北方艦隊へ編入されました。
就役前の1990年2月8日に「ユンガ」と命名されました。
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2013年にはムルマンスク『第35艦船修理工場』でオーバーホールが行なわれました。


プロジェクト1124M「アリバトロース」小型対潜艦MPK-194は、『ゼレノドリスク造船工場』で1987年5月11日に起工され、1988年7月30日に進水し、1988年9月27日に海軍へ納入、1988年11月9日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、北方艦隊へ編入されました。
1988年7月22日に「ブレストスキー・コムソモーレツ」と命名されましたが、1992年2月15日にはMPK-194へ戻され、2000年7月に「ブレスト」と命名されました。
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就役後はコラ半島原潜基地グレミハに駐留していましたが、同基地の廃止後はポリャールヌイ基地へ移転しました。

2016年にはムルマンスク『第35艦船修理工場』でオーバーホールが行なわれました。


1124シリーズは、原型の1124が1970年~1985年に38隻、改型の1124Mが1982年~1995年に31隻就役しました。

現在、ロシア海軍で現役に留まっているのは、1124が2隻(「ホルムスク」「アレクサンドロヴェツ」)、1124Mが18隻です。

プロジェクト1124(アレクサンドロヴェツ)
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プロジェクト1124M(スーズダレツ)
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[北方艦隊]
・第270親衛小型対潜艦大隊(ポリャールヌイ)
小型対潜艦「ブレスト」、「ユンガ」、「モンチェゴルスク」、「スネシュノゴルスク」

・第43独立水域保護艦大隊(セヴェロドヴィンスク・白海海軍基地)
小型対潜艦「ナリヤン-マル」、「オネガ」

[太平洋艦隊]
・第11水域保護艦大隊(ウラジオストク・ウリス湾)
小型対潜艦MPK-221、「コレーエツ」、「メチェーリ」、「ウスチ-イリムスク」

・第117水域保護艦大隊(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)
小型対潜艦「ホルムスク」、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」、MPK-107、MPK-82

[黒海艦隊]
・第400対潜艦大隊(セヴァストーポリ)
小型対潜艦「アレクサンドロヴェツ」、「ムーロメツ」、「スーズダレツ」

・第181対潜艦大隊(ノヴォロシースク)
小型対潜艦「ポヴォリノ」、「エイスク」、「カシモフ」


なお、バルト艦隊にはプロジェクト1124/1124Mは1隻も居ませんが、その代わりに旧東ドイツで建造されたプロジェクト1331M小型対潜艦が6隻在籍しています。


これらの小型対潜艦の直接の後継となる新型艦は有りませんが、将来的に小型対潜艦の役割はプロジェクト20380コルベット20385コルベットが受け継ぐ事になるでしょう。

ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは就役20周年を迎えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2022年1月29日8時20分配信
【ノヴォロシースク海軍基地は海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」の(海軍)旗掲揚20周年を迎えた】

黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」艦上で、聖アンドレイ旗掲揚20周年及び艦の命名20周年に捧げられる行事が開催された。

艦の日は、乗組員が艦隊の一員として演習へ参加した海上への出航を終えた後に祝われた。

恒久駐留所へ到着した艦の乗組員の為に行事が開催され、演習中に顕著な働きを見せた将兵の表彰で終わった。

艦は2000年に進水し、その仕事の大部分をロシア及びソヴィエト海軍の歴史へ捧げた作家ワレンチン・サヴィチ・ピクリに因んで命名された。
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(海軍)旗掲揚式典は、ロモノソフ市(レニングラード州)で2002年1月26日に開催され、その後、艦は黒海艦隊への移動を行ない、ノヴォロシースク海軍基地の一員として加わった。



【海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」】
プロジェクト266ME海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は、元々はインド海軍向けとして1990年にレニングラード『中部ネヴァ川造船工場』で起工されましたが、その後、インドが発注をキャンセルした為にロシア海軍へ引き取られる事になり、2000年5月30日に進水し、2002年1月26日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。

2002年6月~7月、「ワレンチン・ピクリ」ノヴォロシースクへ回航され、黒海艦隊へ編入されました。

就役以来、一度も黒海から出た事のない「ワレンチン・ピクリ」でしたが、2016年5月12日-13日頃にノヴォロシースクを出航し、5月14日にボスポラス海峡を南下しました。
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2016年5月17日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリはシリア沖に到着した]

「ワレンチン・ピクリ」は、2016年8月17日にボスポラス海峡を北上し、その後ノヴォロシースクへ帰港しました。

それから7ヶ月ほど経過した2017年3月24日、「ワレンチン・ピクリ」ボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、3月27日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは再び地中海東部(シリア沖)へ派遣された]

「ワレンチン・ピクリ」は、2017年8月7日にボスポラス海峡を北上し、その後ノヴォロシースクへ帰港しました。

それから1年後の2018年8月下旬、「ワレンチン・ピクリ」は、三度シリア沖へ派遣される事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海東部(シリア沖)へ向かった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に滞在していましたが、2018年12月27日、ダーダネルス海峡及びボスポラス海峡を通過して黒海へ入り、その後、母港ノヴォロシースクへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海を去り、母港ノヴォロシースクへ向かった]

その後は黒海で行動していましたが、2019年10月15日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、2019年7月から地中海に居た海洋掃海艦「コヴロヴェツ」と交代しました。
(「コヴロヴェツ」対水中工作艇「スヴォーロヴェツ」、海洋曳船MB-304と共に11月3日にボスポラス海峡を北上)

2020年1月30日にダーダネルス海峡及びボスポラス海峡を通過し、母港への帰路に就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海を去った]

2020年12月初頭、「ワレンチン・ピクリ」地中海東部へ派遣される事になりました。
「ワレンチン・ピクリ」と共に救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」地中海東部へ向かいました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海東部(シリア沖)へ派遣される]

地中海東部で2021年の新年を迎えました。
[ロシア海軍黒海艦隊の10隻以上の艦船が地中海に滞在している]

2021年1月26日には地中海東部(シリアタルトゥース港沖)で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリはシリアのタルトゥース沖で砲撃訓練を行なった]
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2021年2月25日に地中海東部を去り、ダーダネルス海峡へ入り、その後に母港ノヴォロシースクへ帰投しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海を去り、母港ノヴォロシースクへの帰路に就いた]

2021年7月上旬にケルチ海峡で掃海訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2022年7月7日11時20分配信
【黒海艦隊の海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」乗組員はケルチ海峡で対機雷行動へ取り組んだ】


2021年1月末から始まった黒海艦隊の大規模演習へ参加し、1月26日に掃海訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦は黒海で掃海訓練を実施した]

掃海訓練を終えた後、ノヴォロシースク海軍基地へ帰投し、1月28日に就役20周年記念式典を開催しました。

ロシア海軍カスピ小艦隊のロケット艦タタールスタンはアストラハンで近代化改装を行なう

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『タス通信』より
2022年1月27日9時7分配信
【ロケット艦「タタールスタン」はアストラハン工場で近代化される】
モスクワ、1月27日/タス通信

カスピ小艦隊プロジェクト11661ロケット艦「タタールスタン」は、修理と近代化の為にアストラハン艦船修理工場のドックへ入る。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「初めて冬季条件下でロケット艦タタールスタンは、修理及び近代化を行なう為にアストラハン艦船修理工場のドックへ入ります。
以前、このような操作は夏季のみに行なわれておりました」

彼は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

ゼレノドリスク造船工場(造船営団『アク・バルス』へ加入)は6隻のプロジェクト11661及び11661Eを建造した:2隻(「タタールスタン」「ダゲスタン」)はカスピ小艦隊の為に、4隻はベトナム海軍の為に。

「タタールスタン」は、プロジェクト11661(コード名「ゲパルト」)警備艦である。
2003年にロシア海軍の戦闘編制へ加入し、一時期はカスピ小艦隊の旗艦だった。
艦は、複合任務遂行の為に意図されている:水中、水上、空中目標の捜索と戦闘、巡視勤務へ就く、護送作戦の実施、更には海上経済ゾーンの保護。
その主要打撃兵器は、射撃距離260キロメートルの有翼ミサイルKh-35を持つミサイル複合体「ウラン」である。



[遅れて来た「新型」~プロジェクト11661「ゲパルト」型]
プロジェクト11661Kロケット艦の1番艦「タタールスタン」は、ロシア内陸部の『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で1990年5月5日に起工され、1993年7月1日に進水しました。
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2002年7月27日にカスピ海沿岸のマハチカラ港へ到着し、2003年8月31日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
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以後、カスピ小艦隊旗艦としてカスピ海で行動しました。

2014年9月から『アストラハン艦船修理工場』で近代化改装工事が始まりました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(カスピ小艦隊)広報サービス発表
2016年1月4日17時0分配信
【カスピ小艦隊のロケット艦「タタールスタン」の近代化作業が実行されている】
「タタールスタン」は近代化により各種電子機器(レーダーなど)が更新されました。

2016年5月中旬までに近代化改装は完了し、カスピ小艦隊へ復帰しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊旗艦・ロケット艦タタールスタンは近代化改装を終えて復帰した]

2019年にカスピ小艦隊の旗艦を2番艦「ダゲスタン」(2012年11月28日就役)と交代しました。


2020年10月中旬にアプシェロン半島沖の演習へ参加しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊はアプシェロン半島沖で軍事演習を始めた]

2022年1月末に『アストラハン艦船修理工場』へ回航され、再び近代化改装が行なわれる事になりました。


プロジェクト11661シリーズは、輸出型を含め合計6隻が建造されました。

2番艦「ダゲスタン」は2012年11月28日に就役し、「タタールスタン」と同様にカスピ小艦隊へ配備されました。
現在はカスピ小艦隊の旗艦を務めています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊旗艦・ロケット艦ダゲスタンはカスピースク基地で訓練を実施した]
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あとの4隻は輸出型のプロジェクト11661E(「ゲパルト3.9」型フリゲート)として建造され、艦尾にヘリコプター発着スペースを設け、高射複合体「パラシ」のフルスペック版を装備するなどの改正が行なわれました。

「ゲパルト3.9」型フリゲートは2011年~2018年に計4隻がベトナム海軍へ引き渡されました。

HQ-011「ディン・ティエン・ホアン」(2011年3月5日就役)
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HQ-012「ル・タイ・ト」(2011年7月25日就役)
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HQ-015「チャン・フン・ダオ」(2018年2月6日就役)
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HQ-016「グエン・フエ」(2018年2月6日就役)
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2021年8月には「ル・タイ・ト」「グエン・フエ」ウラジストクを訪問しています。

[国際海軍競技会『海洋杯-2021』へ出場するベトナム海軍のフリゲートはウラジオストクへ到着した]