ロシア海軍の為のエアクッション揚陸艦ズーブル級の建造が再開される

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『イズベスチヤ』より
2017年6月15日0時1分配信
【船員は飛ぶ艦を造る】

ロシアは巨大な高速エアクッション揚陸艦の製造を再開する。
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ロシアは、比類無きエアクッション揚陸艦プロジェクト12322「ズーブル」型の製造再開を計画している。
それは、無防備の海岸へ計150トンまでの3両の戦車、或いは10両の装甲兵員輸送車と海軍歩兵隊員を送り届ける事が出来る。
新たな「ズーブル」は、積載量の少ない空気空洞揚陸艦プロジェクト21820「ジュゴン」を代替する。
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最初の完全なロシア製「ズーブル」の建造は、2018年に開始されなければならない。

『イズベスチヤ』(ロシア)海軍総司令部より伝えられたように、今、請負業者の問題は解決される。
競争入札には、サンクトペテルブルク造船工場『アルマーズ』フェオドシヤ『モーリェ』ハバロフスク『ハバロフスク造船工場』が招かれ、更には、カリーニングラード『ヤンターリ』も可能性が有る。
これらの企業は全て、様々な時期にエアクッション艦を建造或いは整備した。

このリストの中で『アルマーズ』は、最も気に入られているように見える。
同社は、ソヴィエト海軍の為に10隻の「ズーブル」を建造している。
工場は、ギリシャへのプロジェクト12322艦の供給へ参加した。
その一方、同社は海上クレーン境界線警備艦の建造で忙しい。

フェオドシヤ工場『モーリェ』は、クリミアロシアへ復帰する前、中国の為の『ウクロボンプロム』の契約下で2隻の「ズーブル」を建造した。
同社には、エアクッション艦の未完成の船体1隻が残された。
株式会社『ハバロフスク造船工場』は、2004~2006年に大韓民国の為にプロジェクト12061「ムレナ」艇を建造した。

カリーニングラード工場『ヤンターリ』も競争入札への参加者として招かれる。
同社は、バルト艦隊の2隻の「ズーブル」の内の1隻~「エフゲニー・コチェシコフ」の修理の経験が有る。
しかしながら、海軍本部が指摘したように、同社の入札への招待は、むしろ形式的なものである。
近い内に『ヤンターリ』は、3隻のプロジェクト11356フリゲートの完成へと集中する。
その建造は、以前にロシアが代金を支払い済みのニコラエフ企業『ゾーリャ機械設計』のエンジンの供給をウクライナが拒否したが故に中断していた。

「ズーブルの建造再開は、先ず初めに、工場『サトゥルン』でのガスタービン装置の生産開始に関連しています」
雑誌『兵器輸出』編集長アンドレイ・フロロフ『イズベスチヤ』へ説明した。
「これらは、常にニッチな需要が有る良い艦です。
このような高速揚陸艦は、黒海、バルト海、或いはカスピ海のような閉ざされた舞台で必要となります。
また、我々は、このような大規模なエアクッション艦の建造能力を保持しております」


専門家によると、現有の揚陸艦プロジェクト「ジュゴン」「ギュルザ」は、海軍と海軍歩兵が直面する課題の解決の為には不十分である。

「我々は、ジュゴンの問題で輸入されたような良いディーゼルを持っていません」
アンドレイ・フロロフ
は付け加えた。
「ズーブルは既に実績が有り、その良好さは示され、そして海外でも需要が有ります」

軍艦プロジェクト12322「ズーブル」の全長は57メートル、幅20メートル。艦の排水量は535トン。吃水2メートル。
それは高温ガスタービンエンジンを有する。
4基の直径2.5メートルのファンは、艦のエアクッションを提供する。
そして、着水移動は可変迎角を有する直径5.5メートルの3枚のプロペラによる。
そのお蔭により、艦は、海上船としては未曽有の速力70ノット(時速約130km、通常の戦闘艦は35ノットよりも速くは動かない)を発揮する。

艦は、世界中の無防備の海岸の78パーセントへの揚陸部隊の上陸が可能である。
艦首開口部ランプを有する通常の揚陸艦が行なえるのは、14パーセントのみである。
「ズーブル」のもう1つの特徴は、電波位置特定ステーション(レーダー)から見えない事に有る。
このような効果は、艦の移動中に水しぶきが巨大な雲を発生させ、レーダー画面上で、その輪郭を「洗い流す」が故に達成される。

揚陸部隊の移送に加え、「ズーブル」は機雷源の設置を行ない、必要ならば揚陸の為の火力支援を与える事が出来る。
艦には、2基の一斉射撃反応火力システム「グラード-M」が設置されている。
1990年代初頭のソヴィエト海軍には、8隻の「ズーブル」が有った。
ソヴィエト社会主義共和国連邦の解体後、この内の5隻はウクライナへ、3隻はロシアへ行った。




『中央設計局アルマーズ』公式サイトより
【揚陸艦プロジェクト12322「ズーブル」】

プロジェクト12322「ズーブル」エアクッション小型揚陸艦は、サンクトペテルブルク『沿海造船工場』(現『造船商会アルマーズ』)で7隻(内3隻はギリシャ海軍向け)、クリミア半島フェオドシヤ『造船工場モーリェ』で7隻(この内の1隻はギリシャ海軍、2隻は中国海軍向け)が建造されました。

『造船商会アルマーズ』公式サイトより
【揚陸艦プロジェクト12322「ズーブル」】

『造船工場モーリェ』公式サイトより
【軍用艇及び軍用艦】
(ページの一番下にプロジェクト12322「ズーブル」エアクッション小型揚陸艦の解説が有る)

現在、ロシア海軍では、バルト艦隊に2隻が残っているのみです。

エアクッション揚陸艦「エフゲニー・コチェシコフ」
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エアクッション揚陸艦「モルダヴィヤ」
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その「ズーブル」の建造が、来年(2018年)から再開されることになるようです。

建造再開の理由の1つには、2010年代に5隻が就役した最新の揚陸艇プロジェクト21820「ジュゴン」への不満も有るようです。
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建造所の候補として挙げられているのは、『造船商会アルマーズ』(サンクトペテルブルク)、『造船工場モーリェ』(フェオドシヤ)、『ハバロフスク造船工場』(ハバロフスク)、そして『造船工場ヤンターリ』(カリーニングラード)ですが、最有力候補は『アルマーズ』『モーリェ』になるようです。

なお、2017年3月にはロシア国防次官ユーリー・ボリソフ氏が、『モーリェ』での「ズーブル」建造再開に言及しています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年3月17日19時4分配信
【国防省はクリミアで「ズーブル」艇の建造再開を意図している】
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バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する為にクロンシュタットでメンテナンスを行なう

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年5月11日18時35分配信
【警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はサンクトペテルブルクの海軍の日を前にクロンシュタットでドック修理を行なう】

プロジェクト11540警備艦(コード名「ヤストレブ」)「ヤロスラフ・ムードルイ」は、5月8日・月曜日に『クロンシュタット海洋工場』でドック修理を行なう為、クロンシュタットへ入った。
『海軍産業』(フロートプロム)は同社広報サービスより伝えられた。


「計画ドック修理は今週末までに始まり、6月中旬あたりに完了します」
『クロンシュタット海洋工場』
広報サービス部長グレブ・チュビンスキーは『海軍産業』へ話した。
修理は、フョードル・ミトロファノフ記念ドックで実施される。
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同社の専門技術者は、船体の水中部分、推進軸機構と船底外部機器を検査する。
必要な場合、工場は、これらの機構の修理を行なう。
最後の艦の水中部分が塗装される。

同社は、クロンシュタットへの「ヤロスラフ・ムードルイ」の到着が、バルト艦隊の艦がサンクトペテルブルクから予定外に去った事と、バルト海での戦闘準備状態の抜き打ち査察とは何の関係も無い事を強調した。

修理中、乗組員の一部は艦に滞在する。

以前、「ヤロスラフ・ムードルイ」の修理はカリーニングラード造船所『ヤンターリ』で実施されており、この際に艦のタービンの1基はヴォルガ領域内の公開株式会社『メタリスト-サマーラ』で修復された。
『クロンシュタット海洋工場』沿バルト工場『ヤンターリ』は、『統合造船業営団』へ加入している。

海軍は、警備艦サンクトペテルブルク海軍の日のパレードへ参加させる為、クロンシュタットでの修理の為に艦を向かわせる事を決定した
「それはロジスティックの観点から便利です」
バルト艦隊
の情報提供者は『中央海軍ポータル』(フロートコム)へ話した。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は2009年から海軍の一員として加わっている。
これは、第2のプロジェクト11540警備艦である。
このシリーズのフリゲートは、水中及び水上からの攻撃からの戦闘艦と船の防護、潜水艦の捜索、探知、追尾、艦船への攻撃、揚陸部隊の支援、その他の任務を果たす為に意図されている。

艦の兵装は、6門の533mm魚雷発射管、2基の対潜ロケット魚雷複合体「ヴォドパード-NK」、対潜ロケット爆雷装置RBU-6000、4基の高射ミサイル複合体「キンジャール」、2基のミサイル-砲複合体「コールチク」、更にはAK-100 100mm砲がある。
艦上には対潜ヘリコプターKa-27が駐留する。



バルト艦隊所属のプロジェクト11540警備艦の2番艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(2009年6月19日竣工/7月24日就役)は、2014年8月から2015年2月まで長期遠洋航海を行ない、太平洋方面のインドネシアまで進出しました。
[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-2015年2月)]

その後、ガスタービンエンジン(高速航行用)の1基が破損し、修理されることになりました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦(フリゲート)ヤロスラフ・ムードルイは2016年初頭に復帰する]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦(フリゲート)ヤロスラフ・ムードルイはガスタービンエンジン修理後の係留試験を行なった]

修理完了後にロシア海軍へ復帰し、2016年4月にはコルベット「ボイキー」(2013年5月16日就役)と共にバルト艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはコルベット"ボイキー"と共に砲撃訓練を行なった]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはコルベット"ボイキー"と共に対潜戦闘訓練を行なった]


「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2016年6月1日にバルチースクを出航し、6月11日には地中海中部マルタ島を訪問、6月14日にマルタを出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイ、マルタ島訪問(2016年6月11日)]
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはロシア海軍地中海作戦連合部隊へ参加する]

その後、地中海東部へ到着し、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の一員として行動していました。

6月17日にはアメリカ海軍駆逐艦「ニアミス」を起こしました。
[地中海東部でアメリカ海軍駆逐艦はロシア海軍の警備艦ヤロスラフ・ムードルイへ接近した]

その後の動向は一切明らかにされていませんでしたが、地中海を出て紅海へ移動し、ジブチ港へ寄港していました。
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8月18日にジブチを出航し、アフリカの角(アデン湾)海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務に就いた]

9月初頭にオマーンサラーラ港へ寄港し、9月6日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務を続ける]

「ヤロスラフ・ムードルイ」は、以前にも2014年9月~10月にアデン湾海賊対処任務に就いており、今回で2度目になります。
[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-2015年2月)]

その後、「ヤロスラフ・ムードルイ」海賊対処任務を終えて地中海東部へ戻り、9月20日にキプロスリマソール港へ寄港しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

10月7日に北アフリカスペイン領セウタへ寄港しました。


その後、大西洋を横断してカリブ海へ行き、10月26日にはキューバハバナ港へ寄港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキューバを訪れた]
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11月17日にはトリニダード・トバゴポイント・フォーティン港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはトリニダード・トバゴを訪れた]
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その後もカリブ海に居たようですが、12月初頭には母港(バルチースク)への帰路に就きました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはカリブ海を去り、母港への帰路に就いた]

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「ヤロスラフ・ムードルイ」大西洋を東へ進み、12月16日にはラマンシュ海峡)英仏海峡)を通過しました。
この時、ブリテン海軍フリゲート「サザーランド」が追尾しました。

12月19日に母港バルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは遠洋航海を終えて母港バルチースクへ戻った]


その後もバルチースクに居たようですが、2017年5月8日にクロンシュタット『クロンシュタット海洋工場』へ到着しました。
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「ヤロスラフ・ムードルイ」は、今年7月30日にサンクトペテルブルクで行なわれる「ロシア海軍の日」記念観艦式へ参加する予定であり、その為に『クロンシュタット海洋工場』でメンテナンスが行なわれます。


「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2012年4月からロシア皇帝家(ロマノフ家)の後援を受けています。
[ロマノフ家は警備艦ヤロスラフ・ムードルイを後援する]

セヴァストーポリ海洋工場はロシア海軍黒海艦隊の潜水艦救助船サヤヌイのオーバーホールを行なう

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年4月12日12時32分配信
【『セヴモルザヴォード』は救助船「サヤヌイ」を修理する】

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』支所の『セヴァストーポリ海洋工場』(セヴモルザヴォード)は、黒海艦隊の救助船「サヤヌイ」のメンテナンスと修理を実施する。

『セヴモルザヴォード』は、近海及び遠海ゾーンで意図された任務を遂行する為に救助船の技術的準備状態を回復させる。
セヴァストーポリ造船所は、「サヤーヌイ」の船体を清掃及び塗装し、推進スクリュー群、船外部品、甲板機械及びシステム、配管、主動力装置の各要素を修復する。

プロジェクト05361救助船「サヤヌイ」は、1982年6月にヴィボルグ造船工場で起工され、1983年5月に進水し、同年11月に太平洋艦隊へ加入した。

2016年、ロシア海軍総司令部は、「サヤヌイ」黒海艦隊へ移管した。
この決定は、(黒海)艦隊が新たな潜水艦(プロジェクト636.3「ワルシャワンカ」)を受領し、その戦闘演習活動の為の緊急救助船の存在の必要性に基づくものである。

プロジェクト05361船は、水中救助装置及び器具を搭載する。
沈んだ物体の探知と調査、水中装置を使用した救助作戦の実行の為に意図されている。

救助船「サヤヌイ」の排水量は7980トン、全長132メートル、幅17.3メートル。
最大速力16.6ノット、航続距離6500海里、乗組員84名。



『黒海艦隊情報リソース』より
【救助船「サヤヌイ」】

プロジェクト05361救助船「サヤヌイ」(サヤン山脈)は、ヴィボルグ造船所で1982年6月1日に起工され、1983年5月20日に進水、1983年11月24日に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
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就役後は太平洋艦隊に配備され、同艦隊で長らく活動してきましたが、2015年6月17日にウラジオストクを出航して地中海へ向かい、9月17日にボスポラス海峡を北上し、9月20日にセヴァストーポリへ到着しました。

2015年10月24日にボスポラス海峡を南下して地中海へ進出し、同年12月下旬にセヴァストーポリへ戻りました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年12月22日5時20分配信
【太平洋艦隊の救助船「サヤヌイ」は地中海で任務を遂行した】

2016年1月3日、「サヤヌイ」は正式に黒海艦隊へ転属しました。

以前には黒海艦隊潜水艦救助船は、1915年就役のオールドタイマー「コムーナ」くらいしか有りませんでした。
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[ロシア海軍最古参・救助船「コムーナ」が見つめた93年]
[ロシア海軍最古参・救助船コムーナはオーバーホールを終えた]

2010年代初頭までなら、黒海艦隊潜水艦は事実上「アルローサ」1隻しか無かった為、「コムーナ」だけでも間に合ったのですが、2014年以降に新造のプロジェクト06363潜水艦が6隻就役した為、「コムーナ」だけでは力不足となり、太平洋艦隊から「サヤヌイ」が回される事になりました。
[プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)]

「サヤヌイ」と共に、バチスカーフAS-28(2008年に近代化改装)も黒海艦隊へ移管されました。
[小型潜水艇AS-28、現役復帰]
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「サヤヌイ」黒海艦隊へ転属してから1年数ヶ月が経った2017年4月、『セヴァストーポリ海洋工場』でオーバーホールが始まりました。
[セヴァストーポリ海洋工場はセヴェロドヴィンスク艦船修理工場ズヴェズドーチカの傘下に入る]

ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クリロフは近代化改装を終える

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年3月8日9時19分配信
【「マルシャル・クリロフ」は修理後に太平洋艦隊艦船グループの一員として航海へ出る】
ウラジオストク、3月8日-ロシア通信社ノーボスチ

複合測定艦「マルシャル・クリロフ」は近い内に修理を終えて太平洋艦隊へ引き渡され、7月には航海へ出る。
ロシア連邦国防相代理(国防次官)ユーリー・ボリソフ『ダーリザヴォード』を訪れた際に報道陣へ伝えた。

「マルシャル・クリロフは『ダーリザヴォード』での修理とメンテナンスを完了後、今年7月に太平洋艦隊艦船グループの一員として航海へ出ます」
軍当局の次官は話した。

昨年(2016年)11月、ウラジオストク艦船修理センター『ダーリザヴォード』で行なわれている「マルシャル・クリロフ」の主エンジン及び補助エンジン、航法装備と電波工学兵装、更には日常生活システムと調理機器の修理作業に関する近代化について報じられた。

「マルシャル・クリロフ」は、プロジェクト1914複合測定艦の2番艦であり、新たな宇宙ロケット複合体の見本の試験と仕上げの支援、宇宙軍部隊の戦闘当直手段の軌道への投入と突入、宇宙設備の降下装置の捜索、救助と乗員の避難、水上の網羅:艦船、潜水艦、航空機の検出、全種類の情報の中継、宇宙飛行士飛行管理センターとの通信の確保の為に意図されている。



プロジェクト1914複合測定艦の2番艦「マルシャル・クリロフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)『アドミラルティ造船所』で1982年7月22日に起工され、1987年7月24日に進水し、1989年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1990年2月23日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式に就役しました。

1990年7月9日にカムチャツカ半島ペトロパヴフスク・カムチャツキー港へ到着しました。
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その後はカムチャツカ半島を拠点として弾道ミサイルの追尾などに従事しました。

2011年~2012年10月にウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で修理を行ない、またカムチャツカ半島へ戻りました。
[複合測定艦マルシャル・クリロフは修理を終えて艦隊に復帰した]

2014年10月17日に再びウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』へ到着し、近代化改装が始まりました。
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近代化改装された「マルシャル・クリロフ」は、ロシア極東に建設中のヴォストーチヌイ宇宙基地から打ち上げられるロケットの追跡にも使われます。

ロシア海軍は今後も巡洋艦を維持する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年2月19日21時48分配信
【ロシア海軍の艦船構成には巡洋艦クラスが維持される】
モスクワ、2月19日-ロシア通信社ノーボスチ

原子力及び通常動力の巡洋艦ロシア海軍の艦船構成において維持される。
(ロシア)海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は表明した。

「最近、北方艦隊では、常時駐屯場所へロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフが到着しました。
重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフ(活動中の巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の同型艦)の修理と高度な近代化は2020年までの完了が計画されています。
この作業はセヴマシュで進められています。
工場は、艦の居住保障システム、電波技術兵装、艦載動力システムの交換と更新を行なっております。
近代化計画では、ミサイル及び砲兵装複合体の交換が提供されます」
コロリョーフ
は、『ロシア新聞』サイト版で日曜日に公開されたインタビューで、こう話した。

彼が通知した所によると、巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化作業と、その他の艦の修理及び建造スケジュールの各段階に関する報告を、ロシア海軍総司令部は定期的に受けている。

「このように、巡洋艦~原子力と通常動力~は、海軍の構成において維持されます。
それは正に、全ての組織的な艦船勤務の問題と、艦隊の伝統の維持に等しいものであります」
ロシア海軍
総司令官は締め括った。



プロジェクト1144「オルラーン」重原子力ロケット巡洋艦は、1980年から1998年までに4隻が就役し、書類上は3隻が在籍しておりますが、稼働状態に在るのは4番艦「ピョートル・ヴェリキー」のみです。

[プロジェクト1144「オルラーン」重原子力ロケット巡洋艦](レニングラード/サンクトペテルブルク市のバルト工場で建造)
「キーロフ」(1992年5月27日から「アドミラル・ウシャコーフ」)工場番号800
1974年3月26日起工/1977年12月27日進水/1980年12月30日納入/1981年4月12日就役
北方艦隊へ配備、2004年3月30日除籍、解体予定

「フルンゼ」(1992年5月27日から「アドミラル・ラーザレフ」)工場番号801
1978年7月26日起工/1981年5月26日進水/1984年10月31日納入/12月7日就役
太平洋艦隊へ配備、1999年7月以降予備役

「カリーニン」(1992年5月27日から「アドミラル・ナヒーモフ」)工場番号802
1983年5月17日起工/1986年4月25日進水/1988年12月30日納入/1989年4月21日就役
北方艦隊へ配備、1999年8月以降予備役、2013年から大規模な近代化改装

「ユーリー・アンドロポフ」(1992年5月27日から「ピョートル・ヴェリキー」)工場番号803
1986年10月25日起工/1989年4月29日進水/1998年4月19日納入・就役
北方艦隊へ配備



プロジェクト1164「アトラント」ロケット巡洋艦は1983年から1990年に掛けて3隻が就役し、現在も全艦が現役に在りますが、稼動状態に在るのは2隻です。

[プロジェクト1164「アトラント」ロケット巡洋艦](ニコラエフ市の第61コムーナ造船工場で建造)
「スラヴァ」(1995年5月15日から「モスクワ」)工場番号2008
1976年5月11日起工/1979年7月27日進水/1982年12月30日納入/1983年4月7日就役
黒海艦隊へ配備

「アドミラル・フロータ・ロボフ」(1986年11月5日から「マルシャル・ウスチーノフ」)工場番号2009
1978年5月10日起工/1982年2月25日進水/1986年9月15日納入/11月5日就役
北方艦隊へ配備、2012年-2016年に近代化改装を実施

「チェルヴォナ・ウクライナ」(1995年12月21日から「ワリャーグ」)工場番号2010
1979年7月31日起工/1983年8月28日進水/1989年12月25日納入/1990年1月7日就役
太平洋艦隊へ配備



現在、プロジェクト1144重原子力ロケット巡洋艦の3番艦「アドミラル・ナヒーモフ」は大規模な近代化改装工事を行なっております。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2020年までの完了が予定されている]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装が終わった後、同型艦「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装が行なわれます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備するかもしれない]

プロジェクト1164ロケット巡洋艦の方は、2番艦「マルシャル・ウスチーノフ」の近代化改装が2016年12月末に完了し、北方艦隊へ復帰しました。
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[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]

今後は、他の同型艦~1番艦「モスクワ」を含む~も近代化改装が行なわれる予定です。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴェロドヴィンスクで近代化改装を始めるかもしれない]

近代化改装された巡洋艦は、2020年代にも現役に留まります。
[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]


そして今回、ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ提督は、改めて巡洋艦を今後も維持する方針を示しました。

ただ、コロリョーフ提督は、新たな巡洋艦の建造には全く言及していません。


ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦の後継は、今後建造される原子力駆逐艦「リデル」級になるようです。
[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]