近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2023年12月に洋上試験を開始する

『タス通信』より
2023年6月21日16時58分配信
【「アドミラル・ナヒーモフ」は(2023年)12月或いは(2024年)5月に試験へ入る】
クロンシュタット、6月21日/タス通信
重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、『セヴマシュ』での修理及び近代化の後、2023年12発或いは2024年5月には航行試験へ入る事が出来るだろう。
『タス通信』は、国際海軍サロン(IMDS-2023)の最中に『セヴマシュ』総取締役ミハイル・ブドニチェンコより伝えられた。
「上手く行った場合、巡洋艦は今年12月には航行試験へ向かいます。
そうではない場合、それは来年5月の航行開始となるでしょう」
彼は話した。
ブドニチェンコによると、巡洋艦は修理及び近代化の最終段階に在る。
船室の仕上げが進み、艦の機器とシステムが調整されている。
作業には3000名以上が参加している。
同時に艦の係留試験が進められている。
そこへ乗組員が居住する準備が進んでいる。
巡洋艦は1999年から修理中である。
実際の作業は2013年春から行なわれている。
近代化の主な結果は、巡洋艦の打撃力の著しい増加に在り、極超音速ミサイル「ツィルコン」を含む最新の高精度長距離兵器が装備される。
それは特に、各々が8基の有翼ミサイル「カリブル-NK」/「オーニクス」の汎用艦載射撃複合体10基を搭載する。
『IMDS-2023』は6月21日から25日までクロンシュタットで開催される。

行事はロシア連邦産業・貿易省が主催する。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。

造船所及び造船産業企業の展示会では、250を超えるロシア及び外国の参加者がプレゼンテーションを行なう。
『タス通信』は、『IMDS-2023』の戦略メディアパートナーである。

プロジェクト1144/11442重原子力ロケット巡洋艦の3番艦「カリーニン」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)の『バルト工場』で1983年5月17日に起工され、1986年4月25日に進水し、1988年12月30日にソヴィエト連邦海軍へ納入されました。
1989年4月25日に赤旗北方艦隊へ編入されました。
1989年と1991年に地中海へ派遣されました。

1992年4月22日付で「アドミラル・ナヒーモフ」と改名されました。

1999年8月にオーバーホールの為、セヴェロドヴィンスクの『セヴマシュ』造船所へ回航されましたが、実際には殆ど作業は行なわれず(核燃料が撤去された程度)、岸壁に係留されていました。

近代化改装の為の契約は2013年6月に締結され、以後、近代化改装工事が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の契約が締結された]

2014年10月24日に『セヴマシュ』の屋外ドック(貯水池)へ入渠しました。

[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはセヴマシュ造船所の屋外ドックへ入渠した]
近代化改装に当たり、「アドミラル・ナヒーモフ」は兵装やレーダー等を含む古い各種機器を撤去、解体しました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの古い各種機器の解体・撤去は2015年中に完了する]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの機器の解体・撤去作業は完了した]
タービンエンジンはメーカー(サンクトペテルブルクの『キーロフ・エネルゴマシュ』工場)へ送られ、修復されました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフのタービンエンジンの修復が開始された]
「アドミラル・ナヒーモフ」へ設置される新たな各種機器(兵装)も発注されました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]
「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為、『セヴマシュ』は新たなガントリークレーン「ヴィーチャズィ」を導入しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな大型クレーンが導入された]
「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化改装により新たな情報管理システムが装備されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装により新たな情報管理システムを受け取る]
2017年から大型機器の設置が始まりました。

[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2017年に大型機器の設置を開始する]

近代化される「アドミラル・ナヒーモフ」には、遠距離高射ミサイル複合体「フォルト-M」、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」、そして超音速対艦ミサイル「オーニクス」及び打撃有翼ミサイル「カリブル」を発射できる汎用ミサイル垂直発射機3S-14、対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」、対潜ミサイル複合体「オトヴェート」などが装備されます。
つまり、搭載兵器はロシア海軍の新世代水上艦と同等になります。
[近代化改装される重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはロシア海軍の新世代水上艦と同じ兵装を得る]
2020年3月末から、以前にメーカー修理へ出したタービンエンジンの取り付けが始まりました。
[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは修復されたタービンエンジンを設置する]

2020年8月18日、「アドミラル・ナヒーモフ」は『セヴマシュ』の屋外ドック(貯水池)から再進水し、同社の艤装岸壁へ移動しました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは屋外ドックから再進水した]
その後、兵装の取り付け作業が始まりました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフへの兵装の取り付けが始まる]
「アドミラル・ナヒーモフ」の新たな乗組員チームは、北方艦隊のみならず他の艦隊(バルト艦隊、黒海艦隊、太平洋艦隊)からも集められ、2022年末までには訓練が始まります。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの乗組員の形成が始まる]
2023年1月には「アドミラル・ナヒーモフ」への燃料(核燃料)の積載と艦内への電力供給が始まりました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは核燃料を搭載する]
「アドミラル・ナヒーモフ」の洋上試験は、早ければ2023年12月に始まります。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは試験を準備する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2023年に洋上試験を開始する]
「アドミラル・ナヒーモフ」の乗組員は、同型艦「ピョートル・ヴェリキー」の乗組員を中核として編成されるようです。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの乗組員は同型艦ピョートル・ヴェリキーの乗組員を中核として編成される]

兵装や電子機器類の殆ど全てを入れ替える「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は、当初は2018年末~2019年前半頃に完了すると伝えられましたが、その後、2020年末、2021年末、2022年、2023年と何度も延期されてきました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2022年に完了する]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年に延期される]
そして現在、「アドミラル・ナヒーモフ」のロシア海軍への復帰は2024年末に予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2024年に完了する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2023年末に洋上試験を開始し、2024年末に再就役する]
近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」は、30~40年に渡り現役に留まります。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装を終えた後、30-40年間に渡り現役に留まる]
スポンサーサイト