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ロシア海軍のプロジェクト20380/20385コルベットの歴史

『タス通信』より
2023年5月13日17時52分配信
【プロジェクト20380/20385コルベットの歴史と特徴】

2023年5月13日、バルチースクで新たなプロジェクト20380コルベット「水星」(メルクーリイ)ロシア海軍への受け入れ式典が開催された。
艦は造船工場『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)が黒海艦隊の為に建造した。
『タス通信』は、このタイプの戦闘艦に関する資料を用意した。

[基本情報と歴史]
プロジェクト20380/20385艦
は、ロシア海軍のために作成された近海ゾーン多目的コルベット(警備艦)シリーズである。

1990年代に大部分の造船計画が凍結された結果、艦隊ロケット巡洋艦、駆逐艦、水中戦略ロケット艦のみならず、2等艦及び3等艦~警備艦、小型対潜艦、掃海艦などの受け入れを停止した。
新世代のプロジェクト12441警備艦シリーズの建造の試みは失敗し、1997年に起工されたシリーズのトップ艦「ノヴィーク」は完成しなかった。

海洋戦略核戦力の維持及び開発が公式に海軍の優先事項と考えられており、資金調達の優先権を持っていた事実により、状況は更に悪化した。

その結果、2008年初めまでに海軍警備艦は6隻のみとなり、これはロケット巡洋艦と同数で戦略用途水中ロケット艦の2.5分の1であった。
太平洋艦隊北方艦隊警備艦を全く持っていなかったが、沿岸海域で水中ロケット艦の展開と戦闘安定性を保障するのは警備艦でなければならない。
同時に、使用可能な6隻の警備艦は、5つの様々なモデルに属しており、その平均艦齢は28年であった。

艦隊は、近海ゾーンでの護衛及び打撃任務、沿岸水域の哨戒と巡視勤務を遂行する為の新たな艦シリーズを必要としていた。
このような状況の中、1990年代末、ロシア連邦国防省は新たな警備艦の設計の為の入札を公表し、中央海洋設計局『アルマーズ』(サンクトペテルブルク)が落札した。

それまでに中央海洋設計局『アルマーズ』は、ロケット艇、小型ロケット艦、エアクッション揚陸艦などを専門としていた。
同社が設計したプロジェクト12441「グロム」警備艦は完成せず、1990年代半ばに用意された「輸出用」コルベットシリーズも実現しなかった。

にも関わらず、既に2000年には設計局『アルマーズ』20380警備艦プロジェクト(設計コード名-「コルベット-1」)の設計草案の8つのヴァージョンを提示し、その内の1つが発注者へ受け入れられた。
同年に技術プロジェクトが承認され、同時に設計文書が作成され、2001年末には警備艦のトップの起工が可能になった。
艦の総合設計はアレクサンドル・シリャフテンコ、設計主任はイーゴリ・イワノフであった。

設計者は設計に「モジュール原理」を使用し、これにより製造コストが削減されたのみならず、艦のライフサイクル全体(30年)を通した高い近代化の余地が確保された。
更に電波位置測定(レーダー)視認性の低減、複合材料の使用、新たな要素の基礎などにも特別な注意が払われた。
これに加え、国内造船史上において、初めてこのような小さな排水量の艦へヘリコプターの為の格納庫を設置出来た。

コルベットを生産する権利の為の国防省の競争入札には、造船企業『ヤンターリ』(カリーニングラード)、『バルト工場』(サンクトペテルブルク)、『ゼレノドリスク工場』(ゼレノドリスク、タタールスタン)、そして勝者となったサンクトペテルブルク『北方造船所』が参加した。
契約金額は明らかにされていない。

プロジェクト20380コルベットの作成と開発により、エンジニア、設計者、造船所のグループが2011年に科学技術分野でロシア連邦政府賞を受賞した。
受賞者には、『アルマーズ』総取締役アレクサンドル・シリャフテンコ、同局主任技師コンスタンチン・ゴルベフ、艦の設計主任イーゴリ・イワノフ『北方造船所』総取締役アンドレイ・フォミチェフ、同工場副建造主任アレクサンドル・ウリヤシェフ、その他の専門家が含まれていた。

[特徴、武器]
コルベット
の全長は100メートルを超え、満載排水量は2000トンを超える。
主動力装置は2軸ディーゼルエンジンである。

コルベットは、「ウラン」或いは「カリブル-NK」対艦ミサイル発射装置 (艦のモデルによる)、高射ミサイル複合体砲塔、機関砲、擲弾発射装置で武装する。
対潜及び対魚雷防護を備えている。
艦にはヘリコプターが駐留できる。

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[派生型]
・20380P
及び20383-境界線警備艦プロジェクト(未実現)

・20382「チグル」-遠海ゾーンでの任務遂行が可能な輸出バージョン(未実現)

・20385-強化された高射ミサイル及び対艦兵器による基礎プロジェクトの近代化。
対艦ミサイル複合体「ウラン」の4連装コンテナ発射装置2基は、ミサイル「カリブル」及び「オーニクス」の為の8セルの汎用艦載射撃複合体(UKSK)と置き換えられた。
高射ミサイル複合体「リドゥート」の弾数は増加した。
2011年に国防省は、9隻のプロジェクト20385を建造する契約を公開株式会社・造船工場『北方造船所』と締結した。
当初、同プロジェクト艦にはドイツの企業MTUフリードリヒスハーフェンディーゼルユニットの設置が計画されていたが、2014年のロシア連邦に対する制裁に関連し、同社がエンジンの供給を拒否した為、ロシア製ユニットの使用が決定された。
2015年5月、工場の代表は、プロジェクト20385は輸入コンポーネントの問題が故に建造されるのは2隻のみ(「グレミャーシチー」「プロヴォールヌイ」、外国製コンポーネントを国産に置き換える)で、残りは近代化されたプロジェクト20380として建造すると発表した。
にも関わらず、2017年6月30日、ロシア連邦海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ少将は、20385シリーズは4隻のコルベットで構成されると報道陣へ伝えた。

・20386-モジュール兵装、複合材料製の上部構造物、前任者と比較した電波位置測定視認性の低減、排水量(3400トン)と航続距離(9260キロメートル)の増加、乗組員の削減(80名)による新世代コルベットプロジェクト。

[艦シリーズ]
2023年5月の時点で、8隻のプロジェクト20380コルベット(「メルクーリイ」を含む)がロシア海軍で勤務に就いており、更に4隻の建造が進められている。

プロジェクト20380のトップ艦「ステレグーシチー」(舷側番号530、工場番号-1001)は、2001年12月21日に『北方造船所』で起工され、2006年5月16日に進水し、2008年2月28日からバルト艦隊の一員である。

最初の生産コルベット「ソーブラジテルヌイ」(舷側番号531、工場番号1002)は、2003年5月20日に『北方造船所』で起工され、2010年3月31日に進水し、2011年10月14日からバルト艦隊の一員である。

「ボイキー」(舷側番号532、工場番号1003)は2005年5月27日に『北方造船所』で起工され、2011年4月15日に進水し、2013年5月16日からバルト艦隊の一員である。

「ソヴェルシェーンヌイ」(工場番号2101)は2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で起工され、2015年5月22日に進水し、2017年7月20日から太平洋艦隊の一員である。

「ストイーキー」(舷側番号545、工場番号1004)は2006年11月10日に『北方造船所』で起工され、2012年5月30日に進水し、2014年7月18日からバルト艦隊の一員である。

「グロームキー」(工場番号2102)は2012年4月20日に『アムール造船工場』で起工され、2017年7月28日に進水し、2018年12月19日に海軍へ納入された。聖アンドレイ旗は同年12月25日に艦へ掲揚され、太平洋艦隊の一員となった。

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(工場番号2103)は2015年7月22日に『アムール造船工場』で起工され、2019年9月12日に船台を出て艤装ドックへ置かれた。
コルベットは、駆逐艦「ブイストルイ」の水兵アルダル・ツィジェンジャポフに敬意を表して命名された。
彼は2010年9月24日に艦の機関室の火災を防ぎ、数日後、火傷により死亡した。船員の行動により、艦と他の乗組員の生命を救う事が出来た。
2010年11月16日、アルダル・ツィジェンジャポフは死後にロシア連邦英雄の称号を授与された。
2020年12月25日、艦は太平洋艦隊へ加わった。

「リェーズキー」(工場番号2104)は2016年7月1日に『アムール造船工場』で起工され、2021年7月1日に工場の船台から出渠し、輸送-進水ドックへ置かれた。

「メルクーリイ」(工場番号1007)は2015年2月20日に『北方造船所』「リェチーヴイ」の名で起工され、2020年3月12日に進水し、2021年10月に改名され、2023年5月13日に海軍へ受け入れられた。

「ストローギー」(工場番号1008)は2015年2月20日に『北方造船所』で起工された。

「グローズヌイ」(工場番号2105)は2021年8月23日に『アムール造船工場』で起工された。

「ブラーヴイ」は2021年9月29日に『アムール造船工場』で起工された。

改訂プロジェクト20385による1隻が完成し、更に4隻が建造されている。

「グレミャーシチー」(工場番号1005)は2012年2月1日に『北方造船所』で起工され、2017年6月30日に進水した。2020年12月29日に太平洋艦隊へ引き渡された。

「プロヴォールヌイ」(工場番号1006)は2013年7月25日に『北方造船所』で起工され、2019年9月に造船台から出た。
2021年12月17日、建造中のコルベットで火災が発生した。艦の上部構造物は損傷したが、船体に損傷は無かった。

「ブーイヌイ」(工場番号2107)は2021年8月23日に『アムール造船工場』で起工された。

「ラズムヌイ」は2022年6月12日に『アムール造船工場』で起工された。

「ブイストルイ」は2022年7月1日に『アムール造船工場』で起工された。

もう1隻のコルベットプロジェクト20386により『北方造船所』で建造されている。

・工場番号の艦は、2016年10月28日に「ジェルズキー」として起工され、後に「メルクーリイ」と改名されたが、その後、起工時の艦名へ戻された。
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ロシア海軍の100隻以上の艦船が世界の海で行動している

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『タス通信』より
2022年10月20日0時8分配信
【ロシア連邦国防省:ロシアの100隻以上の艦、潜水艦、船が世界の大洋で任務を遂行している】
モスクワ、10月19日/タス通信

現在、ロシア海軍の100隻以上の艦、潜水艦、船が世界の大洋の様々な海域で任務を遂行している。
水曜日にロシア国防省は発表した。

「今日において、世界の大洋の様々な海域で100隻以上の艦、潜水艦、支援船が、割り当てられた海軍のプレゼンス任務を遂行しています」
軍は、海軍退役将兵組織のアドミラルティ調整評議会の計画会合における海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の言葉を引用した。

彼が述べたように、ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、給油船「ボリス・ブトマ」が加わっている太平洋艦隊艦船支隊は、地中海東部で割り当てられた任務を遂行している。

更にエフメノフは、退役将兵へ建造中の艦について知らせた。
「最近、ロシアの造船企業は毎年10数隻の海軍の為の艦船を起工しております」
国防省
は指摘した。



今回のロシア国防省公式発表で言う所の「世界の大洋の様々な海域で任務を遂行しているロシア海軍の100隻以上の艦、潜水艦、支援船」とは、母港から離れて行動している艦船を指しています。
(例えば、母港から離れ、他の港へ寄港中の艦船もカウントされる)

今年(2022年)1月1日の時点では、70隻以上の艦船が行動していました。
[ロシア海軍の70隻以上の艦船が洋上で行動している]

ロシア太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、2021年12月末にウラジオストクを出航し、2022年2月初頭に地中海へ入り、以後、現在まで同海域に滞在しています。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2021年12月-)]

この3隻を含め、地中海には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「クラスノダール」:2021年9月中旬から地中海に滞在

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年10月末から地中海に滞在
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小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2022年1月下旬から地中海に滞在


対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」2022年1月下旬から地中海に滞在
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対工作艇P-191「カデート」:2021年11月上旬から地中海に滞在

[太平洋艦隊]
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
2022年2月初頭から地中海に滞在
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」:2022年2月初頭から地中海に滞在
大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」:2022年2月初頭から地中海に滞在

[北方艦隊]
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」
:2022年2月中旬から地中海に滞在
救助曳船SB-406:2022年2月中旬から地中海に滞在
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」:2022年8月下旬から地中海に滞在
原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」2022年9月初頭から地中海に滞在

[バルト艦隊]
コルベット「ソーブラジテルヌイ」
2022年10月中旬から地中海に滞在
コルベット「ストイーキー」:2022年10月中旬から地中海に滞在
工作船PM-82:2022年3月末から地中海に滞在

バルト艦隊コルベット2隻は、つい最近に地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ソーブラジテルヌイ」と「ストイーキー」は地中海へ入った]

2隻のコルベットに同行している給油船「エリニヤ」も洋上行動中です。


2022年2月上旬以降、北方艦隊大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」、「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「ゲオルギー・ポベドノーセツ」バルト艦隊大型揚陸艦「コロリョーフ」、「ミンスク」、「カリーニングラード」(計6隻)が黒海へ入り、現在も同海域に滞在しています。

2022年10月19日の時点では、ロシア海軍の9隻の艦(大型揚陸艦2隻、「カリブル」搭載水上艦2隻を含む)が黒海で行動しています。
『QirimNews』より
2022年10月19日8時24分配信
【ロシアは黒海に16基のミサイル「カリブル」を用意している】

オホーツク海では太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」などが行動しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはオホーツク海で対潜戦闘訓練を実施した]

未だロシア海軍へ就役していませんが、太平洋艦隊向けに建造された新世代対機雷防衛艦(掃海艦)「ピョートル・イリイチョーフ」「アナトーリー・シレモフ」北極海カムチャツカ半島へ向けて移動中です。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ピョートル・イリイチョーフとアナトーリー・シレモフは北極海経由でカムチャツカ半島へ向かっている]

黒海艦隊所属で2022年8月上旬にクロンシュタット港へ到着した中型偵察艦「キルディン」小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」、10月中旬に到着した潜水艦「ノヴォロシースク」海洋曳船「セルゲイ・バルク」も、おそらくは今回の100隻以上の艦船に含まれているでしょう。
[ロシア海軍黒海艦隊の中型偵察艦キルディンはクロンシュタットへ到着した]
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ノヴォロシースクは地中海からレニングラード海軍基地(クロンシュタット)へ到着した]

この他にも、北方艦隊太平洋艦隊戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦(弾道ミサイル原子力潜水艦)及び多用途原子力潜水艦、ディーゼル潜水艦などが洋上で行動しています。

ロシア海軍はウクライナ紛争後に強化されるとドイツ海軍総監代理は言った

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『タス通信』より
2022年9月26日1時41分配信
【ドイツ連邦共和国海軍総監(代理)はウクライナ紛争後にロシア連邦海軍は遥かに強力になると考えている】
ベルリン、9月25日/タス通信

ロシア海軍の戦闘準備態勢は、ウクライナ紛争終結後に増加する。
ドイツ海軍総監(代理)ヤン・クリスティアン・カーク提督は、日曜日に『ヴェルト・アム・ゾンターク』紙へ掲載されたインタビューで意見を表明した。
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「僕はロシアの新たな海洋ドクトリンを見た時、この種の軍は以前よりも優先度が高くなると感じましたね。
僕は、ロシア海軍はウクライナ戦争から非常に強力になると思いますよ」
カーク
は話した。
「現在、僕達は、高性能の機器を装備した新しい現代的な部隊の絶え間ない形成を目の当たりにしております」
彼は付け加えた。

「注目されるのは、部隊は超音速兵器或いは作戦-戦術ミサイル複合体イスカンデルを装備する事ですね。
これに僕達は適応しなければならないのです」
ドイツ連邦海軍
総監は確認した。
彼は、フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」が何度も試験へ参加した最新極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」が間もなくロシア海軍へ出現するのは深刻な事態である事を認めた。


「バルト海や大西洋の海底には、情報技術の為のパイプラインや海底ケーブルといった重要なインフラが多く存在します。
この事は、エストニアなどの国において迅速な停電を可能とし、グローバル通信網にとって脅威となり、特別な注意を払うべきものです」
ヤン・クリスティアン・カーク
は付け加えた。

7月31日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、サンクトペテルブルク主要海軍パレードにおいて、最新の極超音速複合体「ツィルコン」は今後数ヶ月でロシア連邦軍へ供給され、このミサイルで最初に戦闘当直へ就くのはフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」になると言った。
彼は、ロシア連邦海軍兵装は常に改善されている事を指摘した。

以前、ロシア連邦軍当局に近い情報筋は、ロシア海軍水上艦の為の最新極超音速ミサイル「ツィルコン」は、2022年9月に軍備採用されるだろうと『タス通信』へ伝えた。



ドイツ海軍総監代理ヤン・クリスティアン・カーク少将は、1962年12月24日に生まれ、1982年10月に旧西ドイツ海軍へ入隊し、1983年10月~1984年9月までフレスブルクミュルヴィク海軍兵学校で学び、1984年10月~1987年12月にはハンブルク連邦軍大学で経済学と組織学を学び、1988年1月から水上戦闘の研修を開始し、1989年4月~1991年8月には高速艇部隊の兵器担当士官を務め、1991年9月~1992年6月にはフランス海軍練習艦「ジャンヌ・ダルク」へ出向し、同艦で教官を務めました。
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1992年~1994年にはティーガー級(148型)ミサイル艇S-49「ウォルフ」S50「パンター」の艇長を務めました。

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1995年12月から1997年9月まで駆逐艦「ロンメル」の作戦士官として勤務し、1997年10月~1999年9月までハンブルクドイツ軍軍大学校で学びました。

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1999年10月~2001年3月まで駆逐艦「メルダーズ」の1等航海士を務め、2001年4月~2002年12月まで連邦統合軍司令部の参謀を務め、2003年1月~3月まで育児休暇を取った後、2003年4月~2004年6月にフリゲート「バイエルン」艦長を務めました。
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2004年7月~2006年6月にドイツ連邦軍参謀次長を務めた後、アメリカ合衆国海軍大学校へ留学し、2007年8月~2008年8月にドイツ軍軍大学校の海軍将官教育部長を務め、2008年9月~2012年9月にキール第1機動隊群副司令官兼参謀長を務め、2012年10月~2014年9月に連邦国防省の軍事政策・作戦(アフリカ、アメリカ、北極圏担当)部長を務め、2014年10月~2015年4月までロストックの海軍本部の国際協力部長を務めました。

2015年5月~2018年4月まで第1機動隊群司令官とNATO浅海域作戦研究センター所長を兼任し、この間、2016年3月23日~8月6日にはヨーロッパ連合ソマリア欧州連合海軍部隊「アタランタ作戦」指揮官を務めました。
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2018年5月からドイツ軍統合支援本部参謀長を務め、その後、NATO統合軍副司令官として2019年7月からノルウェーで勤務しました。

2022年1月22日、ロシア・ウクライナ情勢を巡る発言により引責辞任したカイ=アヒム・シェーンバッハ中将の後任のドイツ連邦海軍総監代理に任命されました。

ロシア海軍総司令官はロシア潜水艦隊について語った

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テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年3月18日1時33分配信
【深海のロシアの盾:海軍総司令官は国の潜水艦部隊の発展について話した】

1日後(3月19日)、ロシア連邦海軍潜水艦部隊は、次の記念日を祝う~創設日から116年。
祭日の前日、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、水中造船と潜水艦使用の分野における集中的な発展の道が現在にどう繋がったのかについて話した。
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海軍総司令官によると、今日において潜水艦部隊の発展のテンポは高く、海軍の水中構成は、大洋及び海からの国の安全に対する脅威の予防と除去の保証の重要な要素の役割を果たしている。
ロシアの地理的特徴(我が国は世界最長の海上境界を有する)と潜在的な海上の危険の予測により、潜水艦部隊の発展プロセスは絶え間なく進んでいる。

今、エフメノフが指摘したように、ロシア連邦の産業界は水中造船の新たな水準に到達しており、原子力潜水艦通常動力潜水艦の作成と建造に費やす時間の著しい削減を可能にしている。
更には、世界に同じ物が無い水中の海洋兵器の分野において、極めて重要な実際の措置が取られている。

「海軍は、新しく先進的な第4世代の原子力潜水艦と通常潜水艦を装備しており、第5世代潜水艦が開発されています。
これらが全て兵器と技術的手段において卓越した特性を持っている事は議論の余地のない事実です」

海軍総司令官は話した。

原子力潜水艦造船の分野において、軍用船の構成は、セヴェロドヴィンスクの企業『セヴマシュ』で建造されている新たなプロジェクト「ボレイ-A」戦略用途ロケット水中巡洋艦及びプロジェクト「ヤーセン」原子力水中巡洋艦による補充が続いている。
同時に、計画-設計組織、潜水艦造船所、海軍軍事訓練研究センターは、防衛産業企業体と連携し、第5世代の戦略用途原子力水中巡洋艦及び多目的原子力潜水艦の作成へ取り組んでいる。

通常動力潜水艦造船の分野では、ディーゼルエレクトリック潜水艦の建造は、指定されたスケジュールに完全に沿って、時には計画よりも早く進行している。
製造された潜水艦の一部は、設定された全ての実際に特性が既に確認されている。

「太平洋艦隊の潜水艦部隊の為に、高精度兵器を装備したプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦が『アドミラルティ造船所』で建造されています。
計画されているように、プロジェクト636.3通常動力潜水艦6隻が建造され、2024年までに太平洋艦隊へ引き渡されます。
以前の最初の段階において、最も低騒音として正当に認められている同プロジェクト潜水艦は、黒海艦隊へ装備されました

軍の指導者は新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し、こう言った。

この他に、海軍総司令部の計画に沿って、プロジェクト949A971潜水艦の修理と近代化の作業が続けられている。
その結果、更新されたプロジェクト949A-M及び971潜水艦は、当初から著しい近代化のリソースを持って製造されたお陰により、勤務期間が増加する。
これに加え、海軍は既に整備サービスと艦船修理のシステムを実際に作成している。

「その課題は、様々なクラスの艦、支援船、そして最も重要な事は、潜水艦の運用サイクル全体を通し、必要な技術的準備を維持する事です」
エフメノフ
は説明した。

今年(2022年)昨年(2021年)ロシアの潜水艦は、NATO軍航空母艦グループにより監視されている地中海東部での兵種間グループの演習中に高い実績を達成した。
更に2021年、太平洋艦隊は、仮想の外敵の航空母艦打撃グループの捜索、追跡、そして「破壊」へ取り組む太平洋中央部での原子力潜水艦の作戦-戦術演習を実施する慣行を長期の中断後に再び復活させた。

「今年、ロシア連邦軍最高司令官の指揮下での戦略的攻撃力の管理に関する訓練の枠組みにおいて、北方艦隊と黒海艦隊の潜水艦は、重要な海上および沿岸の標的への海上配置の弾道ミサイル及び巡航ミサイルの実地発射を行ないました
海軍総司令官は付け加えた。

エフメノフは、ロシア潜水艦乗員は、現代の経験のお陰も含め、北極圏へのより強固な感情を持ち続けていると話した。
原子力水中巡洋艦は、北氷洋エリアの氷の下で行動する為、定期的に積極的な準備を続けている。

複合北極探検『ウムカ-2021』が行なわれた際、魚雷兵器の実際の使用により氷の下で対潜任務を果たす為の軍事-技術的実験は、海軍の潮流の現代の記録の貴重な経験での補充を可能にした。
この記録の最も傑出した1つは、北極圏の氷原の限られた地域にロシア連邦海軍の3隻の原子力潜水艦が同時に浮上した事である。

締め括りとしてエフメノフは、今日、原子力潜水艦及びディーゼルエレクトリック潜水艦の駐留インフラの開発は、海軍総司令部の主な作業の方向性の1つである事を指摘した。

「複合基地の作成に関する大量の作業は、閉鎖行政区域ガジエヴォ(北方艦隊)、ヴィリュチンスク(太平洋艦隊)で実行されました。
ガジエヴォでは、潜水艦部隊の為の最も現代的な駐留所の作成が完了しました。
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2021年にはヴィリュチンスク駐留所の施設の建設と試運転が完了しました。
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合計でヴィリュチンスクとガジエヴォには、潜水艦駐留の為の約40の施設が建設されました」

海軍総司令官は説明した。

彼は、このインフラは将来に海軍の為に建造される新たな潜水艦の駐留を完全に保障できる事を指摘した。
同時に、バルト艦隊では、既に潜水艦の為の埠頭フロントの70パーセント以上の再建が行なわれた。
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大西洋におけるロシア海軍潜水艦の活動は増大し続けている

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『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2022年1月8日11時0分配信
【ブリテン軍総司令官はロシア潜水艦の積極的活動の著しい増加を指摘する】
ロンドン、1月8日、インテルファクス

グレートブリテン軍総司令官トニー・ラダキンは、ロシア潜水艦の積極的活動が著しく増加していると言った。
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「この20年間ロシア潜水艦の積極的行動は、非常に増加しております」
彼は『The Times』誌のインタビューに対してこう話し、これは「全世界の水中ケーブルを使用する世界的情報システムにとってはリスクとなる可能性がある」事を含めた話であると指摘した。

「国家間の情報の大部分は、このような方法(水中を通して)送信されます。
ロシアは、これらの水中ケーブルの脅威を作りだし、これらの水中ケーブルの脆さを利用する能力を拡大させております」
ラダキン
は話した。

これについて、これらのケーブルを損傷させる事は戦争行動であると考えられるのかという質問に答え、彼は回答した。
「そうですね、それは否定されません」

『The Times』は、グレートブリテンは積極的に水中ケーブルを使用して大西洋を通したインターネットデータを送信しており、そこで特にロシア潜水艦の積極的行動が復活した事を想い起こした。



記事中に登場するサー・アントニー・デヴィッド・ラダキン(Sir Antony David Radakin)大将は1956年11月10日生まれで現在56歳、2021年10月7日から連合王国軍のトップである防衛本部総長(ロシアのメディアなのでロシア風に「総司令官」とされているが)を務めています。
海軍少尉任官後、フリゲート「ノーフォーク」艦長やイラク派遣の連合王国海軍部隊司令官などを歴任した後、2019年6月に連合王国海軍第1海軍卿(連合王国海軍のトップ)に就任しました。

そのラダキン提督は、『The Times』誌のインタビューを受け、最近の大西洋におけるロシア海軍潜水艦の活動の増大について話し、特に、ロシア潜水艦大西洋を横断する海底ケーブルを切断する危険性にも言及しています。

大西洋におけるロシア海軍潜水艦の活動の増大については、2016年2月にもNATO連合海軍部隊司令官が述べています。
この時のクライヴ・ジョンストン提督も連合王国海軍です。
[ロシア海軍潜水艦の大西洋での活動は増大した]

つまり、6年前よりもさらに増大しているという事でしょう。

ロシア海軍でも潜水艦の洋上活動は原則として非公開であり、具体的な内容が公表される事は殆ど有りませんが、2018年3月、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、2012~2017年の5年間で潜水艦の海上滞在時間が3倍に増えたと発言しています。
ただし、これは大西洋に限定した話では有りませんが。
[ロシア海軍潜水艦の海洋への滞在時間は5年間(2012-2017年)で3倍に増えた]

ロシア海軍の70隻以上の艦船が洋上で行動している

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2022年1月1日7時0分配信
【海軍総司令官は世界の大洋における海軍の存在の任務を遂行しているロシア海軍の70隻以上の戦闘艦及び支援船の乗組員へ新年を祝福した】

大洋及び海上ゾーンにおける海軍の存在の任務を遂行している70隻以上の戦闘艦及び支援船の司令部及び乗組員は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将から彼等へ宛てられた祝電を受け取った。
海軍総司令官は、今後も世界の大洋で聖アンドレイ旗を立派に示す事を確信していると表明し、更に部下が与えられた任務を成功裏に遂行し、手腕とプロ意識を示し、軍事船員の親類の確固たる健康を望んだ。

「2021年は海軍にとって全ての面において安定した発展段階となりました。
承認された計画に沿って、水中、水上、沿岸、航空構成の装備プロセスが継続されました。
2021年に海軍の部隊は全ての計画戦闘訓練活動へ積極的に参加し、海上、空、沿岸でのクオリティの数値と手腕を改善しました。

最重要課題の1つ~世界の大洋への海軍の存在は高水準で解決されました。
ロシア海軍は、大洋での地位を持ち、全ての緯度で効果的な行動が可能である事を毎日示しました」
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将
は祝電で指摘した。

海上に在る海軍の艦船で新年の御祝い行事が行なわれた。
水兵、准士官、先任士官、士官は家族や親類からの祝辞を受け取った。

ロシア海軍総司令官の祝辞は、更に、遠隔駐屯地の要因と海軍灯台サービスの灯台守に宛てて送られた。



ロシア太平洋艦隊旗艦のナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」の3隻は、2021年12月29日にセーシェル諸島への遠距離航海へ出発しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはセーシェル諸島へ向かった]


現在、地中海東部(シリア沖を含む)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」
2021年3月中旬から地中海東部に滞在
潜水艦「クラスノダール」:2021年9月中旬から地中海東部に滞在

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年10月末から地中海東部に滞在
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月28日9時57分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海へ進路を取った】

哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2021年10月末から地中海東部に滞在
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年10月26日15時50分配信
【黒海艦隊の哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」は黒海海峡ボスポラスの通行を開始した】

小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」:2021年10月上旬から地中海東部に滞在
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月6日8時55分配信
【小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は地中海へ進路を取った】

海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」:2021年11月上旬から地中海東部に滞在
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年11月8日9時38分配信
【掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は地中海へ向かった】

大型揚陸艦「オルスク」2021年12月中旬から地中海東部に滞在
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中型偵察艦「キルディン」:2021年10月上旬から地中海東部に滞在
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小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」:2021年10月初頭から地中海東部に滞在
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年10月2日14時0分配信
【黒海艦隊の小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」は海峡を地中海へ向けて通行する】

海洋曳船MB-304:2021年12月上旬から地中海東部に滞在
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対水中工作艇P-191「カデート」:2021年11月上旬から地中海東部に滞在


2021年8月下旬に就役した対機雷防衛艦「ゲオルギー・クルバトフ」多機能後方支援船「フセヴォロド・ボブロフ」は12月25日に地中海へ入り、黒海艦隊基地セヴァストーポリへの移動を行なっています。
[ロシア海軍黒海艦隊の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフと多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは地中海へ入った]

この他にも大小合わせて50隻以上の各種艦船が母港を離れ、洋上で行動しているようです。

女性は未だロシア海軍の艦で勤務する事は無い

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『タス通信』より
2021年4月21日6時5分配信
【中将は女性は未だ海軍の艦と潜水艦で勤務しないと言った】
モスクワ、4月21日/タス通信

女性は未だロシア海軍戦闘艦潜水艦で勤務する事は無い。
ソヴィエト連邦海軍元帥N.G.クズネツォフ記念海軍アカデミー校長ヴィクトール・ソコロフ中将は新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し話し、少女達は海軍教育へ積極的な関心を持っている事を確認した。
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「無論、戦闘艦や潜水艦で女性軍人を見る事は未だ有りません。
これは、訓練の水準や、肉体的に女性は戦闘艦で公務を遂行する事が不可能であるという事に関連するものではありません。
ロシア海軍の確立された伝統は、歴史的に順応しております。
軍事船員は、母、娘、妻に特別な態度をとっています。
従いまして、艦における勤務の全ての重荷は、常に男の肩に掛かっています。
ですが御存知のように、幾ばくかの時間が過ぎれば、見方は変わってくるでしょう」
ソコロフ
は話した。

彼は、女性の間では海軍アカデミーへの入学競争が高く、その訓練の為の最適な条件が作成されている事を指摘した:組織的な教育プロセス、スポーツへの取り組み、様々な文化的行事への参加。

「多くの志願者は、子供の頃から祖国の利益の為の軍での勤務を夢見ています。
成長後、彼らは軍の階級の授与により、地位、将来、安定を得る事を知ります。
現在、海軍軍事練習研究センターで、少女達は、高等及び中等専門技量教育の2つの軍事専門分野で教育を受けています」

アカデミー校長は話した。
その後、彼女達は、~戦略的から戦術的までの様々なレベルの軍指揮組織、更には海軍沿岸部門へ受け入れられると彼は説明した。

報じられているように、黒海艦隊哨戒艇の最初の女性乗組員の作成実験が完了し、それは成功と認められた。
実験中、女性軍人は集中総合兵科訓練コースを受け、艇長、機関士、操舵信号の専門分野を学習した。

ロシア海軍の60隻以上の艦船が世界の海で行動している

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2020年1月1日7時0分配信
【60隻以上のロシア海軍艦船が世界の大洋の様々な海域で新年を迎えた】

ロシア海軍の60隻以上の戦闘艦、大洋調査船水路調査船、更には支援船が、世界の大洋での海軍の存在の枠組みにおいて任務を遂行しており、海上で新年を迎える。
恒久駐留所を遠く離れた場所に居る艦船の乗組員及び司令部へ宛てられたロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の祝電が受け取られ、その中で彼は、聖アンドレイ旗の下で与えられた任務を遂行する部下の成功と不屈、家族の無事と健常を祈った。

海上に居る海軍の艦船は、新年の祝賀行事を行なった。
軍事船員は、家族及び親類からの贈り物を受け取った。

ロシア海軍総司令官の祝電は、更に、海軍の各駐屯地の要員、灯台守に宛てて送られた。



今回のロシア海軍広報部発表によると、現在、60隻以上のロシア海軍の艦船が洋上で行動中との事ですが、これはおそらく、母港から離れている艦船を指しているものと思われます。

バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」支援船2隻はインド洋南極へ向かう大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」大西洋中部に居ます。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイと大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは洋上で新年を迎える]

北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」黒海、大型揚陸艦「コンドポガ」バルト海に居ます。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは黒海艦隊基地セヴァストーポリで新年を迎える]

地中海には、10隻以上のロシア海軍の艦船が滞在しています。
この大部分は黒海艦隊所属ですが、この他に少なくとも北方艦隊支援船2隻、バルト艦隊工作船1隻が行動中です。
[地中海東部でロシア海軍の10隻以上の艦船が行動している]

ロシア海軍当局からの発表は一切ありませんが、北方艦隊の偵察艦「ヴィクトール・レオーノフ」大西洋東部に居ます。
[ロシア海軍の偵察艦ヴィクトール・レオーノフはアメリカ東岸沖に現れた]

北方艦隊大洋調査研究船「ヤンターリ」は12月9日にパナマ運河を通過して太平洋へ入っています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月9日17時16分配信
【北方艦隊の大洋調査研究船「ヤンターリ」はパナマ運河を通過して太平洋へ入った】
同船も「アドミラル・ウラジーミルスキー」南極遠征へ参加するので、現在は太平洋南部に居るでしょう。

これらの艦船以外にも、例えば、洋上行動中の戦略原子力潜水艦多用途原子力潜水艦、ディーゼル潜水艦、各種水上艦船などが居るようです。

ロシア海軍の70隻以上の艦船は洋上で新年(2019年)を迎えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア海軍情報供給部発表
2018年12月31日15時30分配信
【海軍の70隻以上の艦及び支援船は海上で新年を迎える】

ロシア海軍の70隻以上の及び支援船は、遠海ゾーン及び大洋ゾーンで、確立された戦闘準備態勢のレベルを落とす事無く新たな2019年を迎える。

及びでは祝賀行事が行なわれ、当直から解放された全ての乗組員が参加する。
監視所で当直に就いている将兵には、慣例によりジェド・マロースが訪れ、軍事船員へ甘美な贈り物を配る。

祝祭の前の特別な配給サービスでは、全てのロシア人が好きなサラダ「オリヴィエ」、更にはフルーツと甘いパンを含む伝統の祝祭メニューが用意される。

更に新年の夜、祖国の沿岸から離れて任務を遂行している水兵、下士官、准士官、士官へ、彼らの家族及び親類からの手紙、祝賀状、贈り物が渡される。



現在、太平洋艦隊ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」の3隻は、太平洋上を航行中です。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は洋上で新年(2019年)を迎えた]

また、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも10隻のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」2017年9月初頭から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
2018年11月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」:2018年12月中旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「プリアゾヴィエ」:2018年12月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2017年8月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
2018年12月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「カーマ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在


今回のロシア海軍広報部発表では触れられていませんが、この他にも、例えばパトロール中の北方艦隊及び太平洋艦隊戦略原子力潜水艦大西洋地中海で行動中の原子力潜水艦ロシア本土近海で行動中の通常動力潜水艦小型水上艦、特殊任務に就いている偵察艦調査船、測量船なども有り、大小の艦船を総計すると70隻以上が洋上に居るようです。

2018年にロシア海軍へ25隻以上の艦艇が就役した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年12月30日9時22分配信
【2018年にロシア海軍へ25隻以上の戦闘艦及び支援船が補充された】

「2018年、ロシア海軍には、25隻以上の戦闘艦、支援船及び支援艇が補充されました。
その中には、プロジェクト22350フリゲート"アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ"、プロジェクト20380コルベット"グロームキー"、プロジェクト11711大型揚陸艦"イワン・グレン"、小型ロケット艦"ヴイシニー・ヴォロチョーク"、"オレホヴォ・ズエヴォ"、"ムィティシ"、哨戒艦"ワシーリー・ブイコフ"、対水中工作艇及び哨戒艇、プロジェクト23120複合後方支援船"エリブルス"、泊地曳船及び曳航艇、更には幾つかの水路調査船及び捜索救助支援船が含まれます」

海軍総司令部造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ少将は述べた。
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「現在、兵器複合体を含む一連の能力値において、我々は、外国が建造した艦に優越していると確信できます。
今、ロシア海軍に在籍する小型ロケット艦は、既に、恒常駐留所を大きく離れた地中海での活動において、その効果性を示しております」
ウラジーミル・トリャピチニコフ
少将は付け加えた。

彼によると、既に今、同時並行で近海ゾーン艦が建造され、設計局は遠海ゾーン艦プロジェクトを開発し、既存のプロジェクト艦の近代化を行なっている。

計画によると、近い将来、大洋ゾーンの艦船グループの基礎は、増加した打撃戦闘能力と防衛潜在力を有する新世代多機能艦で構成される。



2018年にロシア海軍へ就役した主な艦船は、以下の通りです。

4月9日:プロジェクト23120多機能後方支援船「エリブルス」(北方艦隊)
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[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

6月1日:プロジェクト21631小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」(黒海艦隊)

[プロジェクト21631小型ロケット艦の6番艦ヴイシニー・ヴォロチョークはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

6月20日:プロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」(北方艦隊)

[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

6月25日:プロジェクト18280中型偵察艦「イワン・フルス」(黒海艦隊)
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[プロジェクト18280偵察艦の2番艦イワン・フルスはロシア海軍へ就役した]

7月28日:プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(北方艦隊)

[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

12月10日:プロジェクト21631小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」(黒海艦隊)

[プロジェクト21631小型ロケット艦の7番艦オレホヴォ・ズエヴォはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

12月17日:プロジェクト22800小型ロケット艦「ムィティシ」(バルト艦隊)

[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦1番艦ウラガーン改めムィティシはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

12月20日:プロジェクト22160哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」、プロジェクト22870救助曳船「カピタン・グルイエフ」(黒海艦隊)

[新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

12月25日:プロジェクト20380コルベット「グロームキー」(太平洋艦隊)


[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

この他にも15隻以上の各種船艇(哨戒艇、水路調査艇、捜索救助艇、自走海上クレーン、泊地曳船など)が就役しました。

プロジェクト22350フリゲート、プロジェクト11711大型揚陸艦、プロジェクト20380コルベット、プロジェクト22160哨戒艦、プロジェクト21631小型ロケット艦、プロジェクト22800小型ロケット艦、プロジェクト23120多機能後方支援船は、同型艦が建造中です。

記事の最後で触れられていますが、より大型の遠海ゾーン艦、具体的には、プロジェクト22350Mフリゲート、汎用揚陸艦(ヘリコプター揚陸艦)、新世代原子力駆逐艦「リデル」の設計作業も進められています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350Mフリゲート(改アドミラル・ゴルシコフ型)の草案設計の契約が締結された]
[新世代汎用揚陸艦セヴァストーポリ型]
[プロジェクト「リデル」原子力駆逐艦]