ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はセヴェロモルスクへ帰投した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年9月29日16時26分配信
【北方艦隊の戦闘艦・支援船支隊は北極航海任務を完遂し、セヴェロモルスクへ到着した】
本日(9月29日)、北方艦隊主要基地-セヴェロモルスクでは、北氷洋海域において遠距離航海任務を遂行した北方艦隊の戦闘艦・支援船支隊の歓迎式典が開催された。
北方艦隊司令官でロシア英雄のアレクサンドル・モイセーエフ中将は、指示された任務を成功裏に完遂したとの報告を受けた。
艦隊司令官は、北極航海へ参加し、遠距離航海を成功裏に完了して故郷へ戻った北方艦隊将兵を祝福した。
彼は指摘した。
「大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフが基地へ帰ってきた事により、北方艦隊の北極への習熟の今次段階は完了しました」
アレクサンドル・モイセーエフ中将は述べた。
「支隊は北極の北方海上航路のコース上のノヴァヤ・ゼムリャ諸島、セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島、フランツ・ヨシフ諸島、そして更にはタイミル半島で活動しました」
北方艦隊司令官は強調した。
「航海の全期間において、海上および地上で10回以上の大規模な演習が実施され、戦闘艦支隊の要員は、タイミルの重要な産業施設を防衛する兵種間戦術演習と、セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島及びフランツ・ヨシフ諸島地域で島嶼ゾーンを防衛する演習へ参加しました」
彼は更に、北方艦隊将兵が重要な任務を遂行した事を指摘した。
「実施された遠距離航海は、ロシアの北極への習熟の次なる一歩となり、北方艦隊統合戦略司令部の安全保障の能力の良き検証となりました」
アレクサンドル・モイセーエフ中将は表明した。
北方艦隊の艦及び支援船の北極航海は8月5日に始まり、約2ヶ月間続いた。
これは、コラ多種戦力小艦隊司令官オレグ・ゴルべフ中将の将旗の下で実施された。
支隊の一員として、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、給油船「セルゲイ・オシポフ」が行動した。
航海の個々の段階で、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」が支隊の一員として任務を遂行した。
航海中、5600海里以上を走破した。
北方艦隊艦船支隊は、境界線警備隊員と連携して北方海上航路のコース上の安全保障へ取り組み、200回以上の艦上演習を実施した。
航海のキーとなる段階の1つは、北方艦隊の戦闘艦のエニセイ川の移動、タイミルでの兵種間戦術演習の実施、ボリシェヴィク島への支隊の上陸、カラ海のヴィゼ島とウエジネニヤ島の調査、フランツ・ヨシフ諸島地域で実施された一連の演習となった。
ヴィリキツキー海峡の航行は、困難な航海環境の下で行なわれた。
結氷海域では、支隊の艦船へ国営法人『ロスアトム』の砕氷船「ヴァイガチ」が同行した。

ロシア北方艦隊の8度目の北極圏への遠距離航海は、2019年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極遠征へ出発した]
参加艦船は、2018年の北極遠征とほぼ同じです。
(指揮官も同じ)
[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(626)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
救助曳船「パミール」
中型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
8月6日にバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はバレンツ海で演習を行なう]
8月7日、北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャ付近へ到達し、対テロ演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャで対テロ演習を行なう]
8月8日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]
8月9日、北極遠征部隊はカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はカラ海へ入った]
8月12日、北極遠征部隊はディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はディクソンへ到着した]
8月13日、北極遠征部隊はディクソン港を抜錨し、エニセイ川の南下を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はエニセイ川を南下する]

翌8月14日、北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]

8月17日、2隻の大型揚陸艦に乗ってきた海軍歩兵(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)及び北極圏旅団(第80独立自動車化射撃兵旅団)の将兵は、ドゥディンカ付近で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はエニセイ川沿岸のドゥディンカで上陸演習を行なった]
演習には、北極遠征部隊の他に、空挺軍部隊と航空部隊も参加したようです。
その後、大型揚陸艦に乗ってきた海軍歩兵部隊は、ドゥディンカの東方に位置するノリリスク市(ニッケル、コバルト、銅を産出)へ派遣され、同地で8月26日に実施された工業施設防衛演習へ参加しました。


演習の総指揮官は、北方艦隊(北方統合戦略コマンド)司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将が務めました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月26日15時21分配信
【北方艦隊は北極で大規模産業施設を防衛する演習を実施した】
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月26日16時30分配信
【北方艦隊の爆撃航空隊はタイミルで仮想敵グループを撃破した】
8月29日には、クラスノヤルスク地方知事アレクサンドル・ヴィクトロヴィチ・ウスス氏がドゥディンカに滞在する遠征部隊旗艦の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフをクラスノヤルスク地方知事が訪れた]
8月30日、ノリリスクの演習へ参加した海軍歩兵部隊と空挺軍部隊はドゥディンカへ戻り、2隻の大型揚陸艦へ乗艦しました。
[ロシア海軍歩兵部隊と空挺軍部隊はドゥディンカで北方艦隊の大型揚陸艦へ乗艦した]
8月31日、ドゥディンカ港で地元アーチストによるコンサートが開催されました。
[ドゥディンカ港でロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊の為のコンサートが行なわれた]
9月3日、北極遠征部隊はドゥディンカ港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]
北極遠征部隊は9月5日にディクソン港へ到着し、ここで砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は遠征部隊と別れ、バレンツ海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の砕氷船イリヤー・ムーロメツはバレンツ海へ向かった]
その他の艦船は、引き続き北極海を東へ進みました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は北極海を東へ進む]

9月9日にはラプテフ海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年9月9日13時16分配信
【北方艦隊北極グループはラプテフ海へ入った】
北極遠征部隊は、『アトムフロート』(ロスアトム)の原子力砕氷船「ヴァイガチ」に先導されて結氷海域を航行しました。

9月13日にはボリシェヴィク島付近でロシア連邦保安庁所属の境界線警備隊と合同で不審船の臨検訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はラプテフ海で不審船の臨検訓練を行なった]
翌9月14日、大型揚陸艦に乗ってきた海軍歩兵部隊と空挺軍部隊は、ボリシェヴィク島で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はボリシェヴィク島で上陸演習を行なった]
9月17日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の艦載ヘリコプターKa-27PSは、ヴィゼ島とウエジネニヤ島の調査を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年9月17日9時2分配信
【北方艦隊北極グループはカラ海の島嶼の調査を行なった】

9月19日、北極遠征部隊はフランツ・ヨシフ諸島付近で対空戦闘訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はフランツ・ヨシフ諸島海域で対空戦闘訓練を実施した]
9月21日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、北極横断中の帆船「パンゲア」を発見しましたが、無線による問いかけに応答しなかった為、同船の臨検を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で帆船パンゲアを臨検した]
その後も北極遠征部隊はフランツ・ヨシフ諸島付近に留まりました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はフランツ・ヨシフ諸島で行動している]
9月25日にはフランツ・ヨシフ諸島のアレクサンドラ島でホッケーの試合を開催しました。

9月29日にセヴェロモルスクへ帰投しました。

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