ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは遠距離航海を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年2月8日12時45分配信
【北方艦隊の巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と支援船は遠距離航海を完了した】
本日(2月8日)、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、中型海洋給油船「ヴャジマ」、救助曳船SB-406は、遠距離航海任務の遂行を成功裏に完了し、コラ半島の恒久駐留所へ到着した。
巡洋艦は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクの定繋埠頭~その反対側には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が居る~へ係留された。
遠距離航海から到着した北方艦隊の巡洋艦と支援船へ捧げられる会合は、水上艦連合部隊の軍陣地の練兵場で開催された。
それには、遠距離航海から戻ってきた船員のみならず、セヴェロモルスクに駐留する全ての戦闘艦の乗組員、更には艦隊司令部、公共機関、地域当局、市当局の代表も参加した。
北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将は、母基地へ戻ってきた部隊を祝福した。
彼は北方艦隊将兵の戦闘及び作戦の訓練任務の遂行、更には外国港及び世界の大洋における聖アンドレイ旗のデモンストレーションの使命の重要性を指摘した。
艦隊司令官は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」及び支援船の乗組員に感謝の意を示し、更に、顕著な功績のあった軍事船員及び民間船員へ報奨、表彰状、贈り物を授与した。
更に北方艦隊司令官は、巡洋艦の艦長ウラジーミル・クジミン1等海佐及び航海指揮官~ロケット艦師団司令官アンドレイ・サロシン1等海佐(遠距離航海へ出発した時には連合部隊の参謀長であり、海上で、より上級のポストへ任命された)より、指示された遠距離航海任務を成功裏に遂行したとの報告を受けた。
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と支援船:給油船「ヴャジマ」と曳船SB-406の遠距離航海は、(2019年)7月3日から続き、7ヶ月以上(220日)掛かった。
最初に北方艦隊将兵は、主要海軍パレードへ参加する為にクロンシュタットへ到着した。
パレードの後、巡洋艦と支援船の乗組員は、ロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加した。
その後、北方艦隊将兵は2ヶ月間に渡り地中海で行動し、一連の演習を実施し、アルジェリア、エジプト、トルコ、ギリシャ、キプロスを訪れた。
大西洋でロシア船員は、カーボベルデ共和国のプライア港と赤道ギニアのマラボ港への業務寄港を行なった。
(2019年)11月末、北方艦隊将兵は、船舶航行及び海上経済活動の安全を保障する為の初のロシア-中国-南アフリカ合同演習を実施した。
それには、中国人民解放軍海軍のフリゲート「ウェイファン」、南アフリカ共和国海軍のフリゲート「アマトラ」、更には南アフリカ共和国海軍の支援船が参加した。
2020年1月上旬、巡洋艦は、黒海における北方艦隊と黒海艦隊の合同演習へ旗艦として参加した。
ロシア連邦軍最高司令官ウラジーミル・プーチンは、艦内へ設置された指揮所から演習を視察した。
航海中にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は約42000海里(この距離は77000キロメートル以上になり、赤道上での地球の半径は40000キロメートルである)を進んだ。
北方艦隊将兵は、北半球、そして南半球で指示された任務を遂行した。
赤道で彼らは座標ゼロの黄金地点を横切った。
ロシア北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船SB-406は、2019年7月3日にセヴェロモルスクを出航し、7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月中旬にクロンシュタットへ到着しました。
[2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した]
これらの艦船は、7月28日の『ロシア海軍の日』の主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクのネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】
主要海軍パレードが終わった後、これらの艦船はクロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]
2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]
8月5日には北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]
その後は北海とノルウェー海で演習を行なっていたようですが、8月12日、「マルシャル・ウスチーノフ」と救助曳船SB-406は他の北方艦隊艦船と別れ、南下して遠距離航海を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは遠洋航海を開始した]
この2隻に中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。

「マルシャル・ウスチーノフ」と随伴船は北海を南下し、8月15日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは英仏海峡を通過する]
8月17日にラマンシュ海峡を通り抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは英仏海峡を通過してビスケー湾へ入った]
8月22日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
8月26日にアルジェリアの首都アルジェ港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはアルジェリアを訪れた]

8月29日にアルジェ港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはアルジェリアを去った]

その後、「マルシャル・ウスチーノフ」と随伴船は地中海中央部へ移動して投錨停泊し、9月4日には中型海洋給油船「ヴャジマ」からディーゼル燃料(軽油)と真水の補給を受け、ダメージコントロールなどの艦内演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海中部で演習を行なった]
9月9日、中型海洋給油船「ヴャジマ」と救助曳船SB-406は、キプロスのリマソール港へ入港しました。

翌9月10日、「マルシャル・ウスチーノフ」はエジプトのアレクサンドリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはエジプトのアレクサンドリア港を訪れた]
9月13日、「マルシャル・ウスチーノフ」はアレクサンドリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはエジプトのアレクサンドリア港を去った]
その後、地中海東部を北上し、9月24日にはマルマリス近郊のトルコ海軍基地アクサズを訪問しました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはトルコのアクサズ海軍基地を訪れた]
一方、中型海洋給油船「ヴャジマ」と救助曳船SB-406は、9月26日にギリシャのピレウスを訪問しました。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船と救助曳船はギリシャのピレウスを訪問した]
9月27日、「マルシャル・ウスチーノフ」はトルコ海軍基地アクサズから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはトルコのアクサズ海軍基地を去った]
その後、「マルシャル・ウスチーノフ」は中型海洋給油船「ヴャジマ」及び救助曳船SB-406と合流し、10月2日に地中海東部で各種の演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海東部で演習を実施した]
10月8日、「マルシャル・ウスチーノフ」はギリシャのピレウスを訪問しました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはギリシャのピレウスを訪れた]
10月10日にピレウスを出航しました。
10月14日にキプロスのリマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはキプロスのリマソールを訪れた]
10月17日にリマソール港を出航し、西へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはキプロスのリマソールを去った]
その後、「マルシャル・ウスチーノフ」と2隻の支援船は地中海を西へ進み、10月22日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海を去り、大西洋へ入った]
10月27日、アフリカ西方海域に居る「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員は、ロシア地理学協会(総裁はロシア国防相セルゲイ・ショイグ)のイベント『地理学ディクテーション-2019』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはアフリカ西方海域でロシア地理学協会のイベントへ参加した]
翌10月28日には停泊中の対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはアフリカ西方海域で対空防衛訓練を行なった]
11月2日、2隻の支援船はカーボベルデを訪問しました。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船と救助曳船はカーボベルデを訪れた]

一方、「マルシャル・ウスチーノフ」は大西洋の南下を続けました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは大西洋中部に居る]
2隻の支援船は11月5日にカーボベルデを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船と救助曳船はカーボベルデを去った]
11月7日、「マルシャル・ウスチーノフ」は赤道を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは大西洋上で赤道を通過した]
11月8日に赤道ギニアのマラボ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは赤道ギニアを訪れた]


「マルシャル・ウスチーノフ」は11月11日にマラボ港を出航し、2隻の支援船との合流地点へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは赤道ギニアを去った]
支援船と合流して洋上補給を行なった後、「マルシャル・ウスチーノフ」は南アフリカへ向かい、11月24日にケープタウンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは南アフリカのケープタウンへ到着した]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはケープタウンに居る]
「マルシャル・ウスチーノフ」と2隻の支援船は11月28日にケープタウンを出航し、喜望峰沖で南アフリカ海軍及び中国海軍との合同演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは南アフリカ沖で中国及び南アフリカ海軍と合同演習を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは喜望峰沖で中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習を開始した]
合同演習は11月30日に完了し、「マルシャル・ウスチーノフ」と2隻の支援船は南アフリカ沖を去りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは喜望峰沖での中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習を完了し、北大西洋へ向かった]
「マルシャル・ウスチーノフ」と2隻の支援船は大西洋を北上し、12月10日には赤道を越えて北半球へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは赤道を越えて北半球へ入った]
12月18日にジブラルタル海峡を通過し、再び地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは再び地中海へ入った]
12月24日、「マルシャル・ウスチーノフ」はダーダネルス海峡へ入り、その後、黒海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは黒海へ入った]
12月29日、「マルシャル・ウスチーノフ」はセヴァストーポリへ到着しました。
2020年1月9日、黒海で行なわれた北方艦隊と黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]

1月11日にセヴァストーポリを出航し、1月13日に地中海へ入りました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海へ入った]
1月15日にキプロスのリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは再びキプロスのリマソールを訪れた]
1月18日にリマソール港を出航し、地中海西部へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはキプロスを去り、地中海西部へ向かった]
その後、地中海中部で以前に行動を共にしていた2隻の支援船、更には2019年12月3日から大西洋、地中海、黒海への遠距離航海を行なっている大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と合流しました。
[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの遠距離航海(2019年12月-)]
北方艦隊艦船支隊は1月22日にシチリア海峡を通過して地中海西部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海西部へ入った]
1月24日、北方艦隊艦船支隊は、地中海西部で給油船「ヴャジマ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海西部で洋上給油を行なった]
1月26日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を去った]
その後、ビスケー湾を北東へ進みました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾に居る]

1月31日にラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入り、セーヌ湾で投錨停泊しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはセーヌ湾へ投錨した]

2月1日にラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、北海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは北海へ入った]
なお、行動を共にしていた大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は北方艦隊艦船支隊と別れ、2月3日に大型揚陸艦「コンドポガ」と合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大型揚陸艦コンドポガと合流した]
2020年2月8日、北方艦隊艦船支隊は母港セヴェロモルスクへ到着しました。
スポンサーサイト