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建造中のロシア海軍の新型中型海洋給油船ワシーリー・ニキーチンへメインエンジンが搭載された

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年5月30日10時9分配信
【第2のプロジェクト23130中型海洋給油船「ワシーリー・ニキーチン」へメインエンジンが積載された】

造船所『ネヴァ川造船・修理工場』(『統合造船業営団』へ加入)は、ロシア海軍の為に建造しているプロジェクト23130中型海洋給油船「ワシーリー・ニキーチン」へメインエンジンを積載した。
同社広報サービスは発表した。


造船所によると、メインエンジンの重量は約60トンであり、出力とエネルギー効率は著しく向上した。
『ネヴァ川造船・修理工場』の代理人が言ったように、この動力ユニットにより、ロシア海軍の艦の遠距離航海の確実な支援が可能となる。

大型貨物は、このような物体を輸送する最も便利な方法である水上輸送により企業へ送り届けられた。
エンジンを設置した後、工場作業員は機関室、船体後部、上部構造物の形成を続ける。

プロジェクト23130中型海洋給油船のトップ船「アカデミック・パシン」『ネヴァ川造船・修理工場』で建造され、2020年に海軍へ引き渡された事が想い起こされる。

このタイプの第1、第2の生産船「ワシーリー・ニキーチン」「インジェネル-アドミラル・コトフ」は、それぞれ2021年と2022年に起工された。
第3の給油船「アレクセイ・シェイン」と命名され、2023年3月に起工された。

プロジェクト23130給油船は貨物タンク区画の二重船体を持つ単一甲板船であり、北方緯度での航行が可能である。
船は、戦闘艦の為の燃料、航空燃料、食料品の移送の為に意図されている。
航続距離は9000海里であり、主な任務の1つは、航空艦への随伴であると言われている。

「アカデミック・パシン」は、係留される事無く、海上で並行貨物移送システムにより他の船或いは艦へ数種類の液体貨物:ディーゼル燃料(軽油)、重油、ケロシン(航空燃料)、潤滑油、水の移送あるいは受け入れ、更には乾燥貨物(食料、用具、技術資産)の受入、保管、輸送及び移送の為に意図されている。

プロジェクト23130給油船の全長は130メートル、幅約21メートル、最大速力16ノット、自立航行期間60日、乗組員24名。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

2020年1月21日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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就役後は何度か地中海への遠距離航海を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは8ヶ月間の地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した]


プロジェクト23130の2番船以降の建造計画は具体化されていませんでしたが、2020年12月には3隻の建造契約が締結されました。
(つまり、「アカデミック・パシン」を含めれば合計4隻)
[ロシア海軍の為に4隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]

2021年3月26日、プロジェクト23130の2番船「ワシーリー・ニキーチン」が起工されました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為の新たな中型海洋給油船ワシーリー・ニキーチンが起工された]

2023年5月末にメインエンジンが搭載されました。


プロジェクト23130の3番船「アレクセイ・シェイン」は、2023年3月16日に起工されました。
[ロシア海軍のアカデミック・パシン型中型海洋給油船アレクセイ・シェインは起工された]
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ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは8ヶ月間の地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した


『ズヴェズダーテレビ』より
2023年3月22日15時47分配信
【北方艦隊の給油船「アカデミック・パシン」は遠距離航海からムルマンスクへ到着した】

中型海洋給油船「アカデミック・パシン」は遠距離航海からムルマンスクへ到着した。
北方艦隊は伝えた。

給油船の乗組員は8ヶ月に渡り、ロシア海軍の艦船の物資-装備供給任務を遂行した。
それは北東大西洋、地中海、ノルウェー海、バレンツ海エリアで行われた。

「アカデミック・パシン」は、約19000海里を走破した。
船員は艦船へ118回の給油を行ない、地中海大西洋で18500トン以上の物資を補充した。

給油船は昨年8月6日にムルマンスクから出航し、230日間の航海を行なった事が想い起こされる。
「アカデミック・パシン」は、シリアタルトゥース港へ無事に入港した。

給油船の船長ミハイル・スハノフは、乗組員は健常であり、船体には異常が無い事を報告した。
備蓄の補充後、給油船は再び任務を遂行する準備が整う。



ロシア海軍の新世代補給船・プロジェクト23130中型海洋給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日にシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で起工され、2016年5月26日に進水し、2020年1月21日に就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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2020年3月6日にはフリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上補給を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で洋上補給訓練を行なった]

その後に英仏海峡海域へ進出し、2020年4月下旬まで滞在していました。
[ロシア海軍はフランス海軍最新鋭原潜の情報を収集していた?]

2020年8月にムルマンスクを出航し、9月上旬に地中海東部大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と合流し、以後、同艦と行動を共にしました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部(キプロス南方沖)で最新給油船アカデミック・パシンから洋上補給を受けた]

2020年10月19日から22日までギリシャピレウス港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のヴィツェ・アドミラル・クラコーフはギリシャのピレウス港を去った]

2020年10月末にシリアタルトゥース港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシリアのタルトゥース港を去った]

その後、地中海を西へ進み、2020年11月8日にはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を去り、大西洋へ入った]

2020年11月16日に英仏海峡を通過して北海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンと救助曳船アルタイは北海へ入った]

その後、暫くグレートブリテン島北部(スコットランド)のマレー湾(Moray Firth)付近に滞在していました。
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2020年12月11日にムルマンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した]

2021年8月~12月にも大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の遠距離航海(大西洋、地中海、ギニア湾)へ同行しました。
[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2021年8月-12月)]


2022年8月6日にムルマンスクを出航し、地中海へ向かいました。

8月16日頃に英仏海峡を通過しました。
【The Lookout氏のツイート・2022年8月17日17時50分】

8月24日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
【Daniel Ferro氏のツイート・2022年8月24日16時19分】

その後は地中海に滞在し、同海域で行動中のロシア海軍艦船への洋上補給に従事しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは再びイタリア沖へ進出した]

2023年3月8日午後に「アドミラル・カサトノフ」と共ににジブラルタル海峡を西進し、大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・カサトノフ」はジブラルタル海峡を通過して地中海を去った]

その後、スペイン・ポルトガル沖、ビスケー湾を進み、グレートブリテン島へ接近しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・カサトノフ」はイギリス本土へ接近する]

その後、英仏海峡へ入り、3月15日にはパ・ド・カレー海峡(ドーバー海峡)を通過して北海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・カサトノフ」は北海へ入った]

3月22日にムルマンスクへ帰投しました。

ロシア海軍のアカデミック・パシン型中型海洋給油船アレクセイ・シェインは起工された

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『KORABEL.RU』より
2023年3月21日8時10分配信
【プロジェクト23130中型海洋給油船シリーズの3隻目となる「アレクセイ・シェイン」が起工された】

船は3月16日にシュリッセブルク『ネヴァ川造船・修理工場』で起工された~プロジェクト23130中型海洋給油船のシリーズは続く。
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この船はプロジェクト23130中型海洋給油船の第3の生産船であり、給油船のトップ「アカデミック・パシン」と、そして更に第1、第2の生産船「ワシーリー・ニキーチン」、「インジェネル-アドミラル・コトフ」に続くものである。
給油船ロシア連邦国防省との契約の枠組みで建造されると『軍事評論』は伝えた。

起工された船は、ピョートル大帝の戦友であるアレクセイ・セミョノヴィチ・シェイン大元帥に敬意を表して命名された。
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給油船は貨物タンク区画の二重船体を持つ単一甲板船であり、北方緯度での航行が可能である。
係留される事無く、海上で並行貨物移送システムにより他の船或いは艦へ数種類の液体貨物ディーゼル燃料(軽油)、重油、ケロシン(航空燃料)、潤滑油、水の移送あるいは受け入れ、更には乾燥貨物の受入、保管、輸送及び移送が出来る。
油の流出を止める為にも使用できる。
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最大貨物積載時の排水量-約9000トン、全長-130メートル、幅-約21メートル、喫水-約7メートル。
最大速力-16ノット。
自立航行期間-60日。
乗組員-24名。
航行距離-9000海里。
主な任務の1つは、航空艦への随伴である。



『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」(工場番号901)は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

2020年1月21日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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2020年8月~12月には初の地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した]


プロジェクト23130の2番船以降の建造計画は具体化されていませんでしたが、2020年12月には3隻の建造契約が締結されました。
(つまり、「アカデミック・パシン」を含めれば合計4隻)
[ロシア海軍の為に4隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]

2021年3月26日、プロジェクト23130の2番船「ワシーリー・ニキーチン」(工場番号902)が起工されました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為の新たな中型海洋給油船ワシーリー・ニキーチンが起工された]
「ワシーリー・ニキーチン」の就役時期は明らかにされていませんが、配備先は黒海艦隊となるようです。

続く3番船は、当初は「インジェネル-アドミラル・コトフ」(工場番号903)の名で2022年中の起工が予定されていましたが、結局実現しませんでした。

そして2023年3月16日、3番船「アレクセイ・シェイン」(工場番号904)が起工されました。
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ロシア海軍黒海艦隊の為の新たな中型海洋給油船ワシーリー・ニキーチンが起工された

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『統合造船業営団』公式サイトより
2021年3月26日配信
【『ネヴァ川造船・修理工場』で国防省の為の給油船のキールが起工された】

『ネヴァ川造船・修理工場』(『統合造船業営団』へ加入)で、プロジェクト23130中型海洋給油船(工場番号902)の起工が行なわれた。

プロジェクト23130中型海洋給油船3隻から成るシリーズの最初の船は、2020年12月にロシア連邦国防省と締結した計画の枠組みで建造される。

キールの起工式典には、ロシア連邦国防省の国家防衛発注保障部門、ロシア海上船舶運航登録庁設計局『特殊船設計』の代表が参加した。
新たな船は、ロシア連邦領内では類似するものが無いプロジェクト23130中型海洋給油船の2隻目となる。

プロジェクト23130中型海洋給油船の主な用途は、艦隊の為の様々な液体貨物の受け入れ、貯蔵、輸送及び移送である:重油、ディーゼル燃料(経由)、エンジンオイル、航空機用灯油、真水
更に、様々な機材、用具、食料を含む乾燥貨物を移送できる。

給油補給船は、他の船へ係留する事無く液体貨物を移送し、受け入れ、更には貨物横断輸送システムの助力により、海上で乾燥貨物を受け入れ、貯蔵、輸送及び移送が可能である。

給油船の機能は、距離50~100メートルで進む3隻の船へ同時に舷側或いは縦列方法で燃料を供給できる。

非北極圏海域における船の自立航行には制限が無い。
それは氷の増幅カテゴリー「Arc4」に対応しており、夏~秋には0.8メートル、冬~春には0.6メートルの厚さの年間の様々な北極圏の氷で自立航行能力を持つ。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

2020年1月21日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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2020年8月~12月には初の地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した]


プロジェクト23130の2番船以降の建造計画は具体化されていませんでしたが、2020年12月には3隻の建造契約が締結されました。
(つまり、「アカデミック・パシン」を含めれば合計4隻)
[ロシア海軍の為に4隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]

そして2021年3月26日、プロジェクト23130の2番船「ワシーリー・ニキーチン」が起工されました。
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「ワシーリー・ニキーチン」の就役時期は明らかにされていませんが、配備先は黒海艦隊となるようです。

ロシア海軍の為に4隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年3月16日11時0分配信
【海軍の為に更なる3隻のプロジェクト23130給油船が建造される】

ロシア海軍の為に、更なる3隻のプロジェクト23130中型海洋給油船が建造される。
『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューでロシア連邦国防省輸送支援部の補助艦隊のチーフ、セルゲイ・エピファノフ1等海佐が述べたように、然るべき契約は2020年に署名された。

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彼によると、給油船の最初の生産船は「ワシーリー・ニキーチン」の名を受ける。
この船の建造開始及び完了時期をセルゲイ・エピファノフは明らかにしなかった。

プロジェクト23130中型海洋給油船のトップ「アカデミック・パシン」『ネヴァ川造船・修理工場』で建造され、2020年1月に海軍へ引き渡された事が想い起こされる。
この時、セルゲイ・エピファノフは、更なる5隻のこのような船の発注を計画していると述べたが、シリーズの建造時期については言わなかった。

その後、『イズベスチヤ』ロシア連邦国防省の情報筋は、2028年に北極で6隻のプロジェクト23130給油船から成る補助艦隊の作成が計画されていると話した。

プロジェクト23130給油船は貨物タンク区画の二重船体を持つ単一甲板船であり、北方緯度での航行が可能である。
船は、戦闘艦の為の燃料、航空燃料、食料品の移送の為に意図されている。
航続距離は9000海里であり、主な任務の1つは、航空艦への随伴であると言われている。

「アカデミック・パシン」は、係留される事無く、海上で並行貨物移送システムにより他の船或いは艦へ数種類の液体貨物:ディーゼル燃料(軽油)、重油、ケロシン(航空燃料)、潤滑油、水の移送あるいは受け入れ、更には乾燥貨物(食料、用具、技術資産)の受入、保管、輸送及び移送の為に意図されている。

プロジェクト23130給油船の全長は130メートル、幅約21メートル、最大速力16ノット、自立航行期間60日、乗組員24名。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

進水後は、造船所の岸壁で艤装工事が進められていました。

2018年3月初頭の「アカデミック・パシン」
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そして2018年5月18日、シュリッセリブルク市のすぐ近くのラドガ湖で航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの航行試験が始まった]

2018年8月には洋上補給システムの試験が行なわれました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは洋上補給システムの試験を続けている]

「アカデミック・パシン」ラドガ湖での試験は完了し、2018年9月11日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはクロンシュタットへ行く]

2018年9月29日にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾での試験を開始しました。



当局からの発表は有りませんが、2018年6月20日に就役し、10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した最新の大型揚陸艦「イワン・グレン」(135)がバルト海に居た頃、「アカデミック・パシン」から洋上補給を受けた事も有りました。
双方の行動履歴から見て、おそらくは2018年10月初頭あたりでしょう。
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[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

フィンランド湾での試験を終えた「アカデミック・パシン」は、2018年11月初頭にバルチースクへ移動しました。
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その後、バルチースクをベースにバルト海で洋上試験を行なっていました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの洋上試験は最終段階へ入る]

2019年1月中旬には、バルト海に居た北方艦隊偵察艦「ユーリー・イワノフ」への洋上給油を行なったようです。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新偵察艦ユーリー・イワノフは長期任務を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

2019年1月下旬、バルト艦隊航空隊艦載ヘリコプターKa-27PSが協力し、ヘリコプターによる船上への貨物移送試験が実施されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる船上への貨物移送試験を行なった]

その後もバルト海で洋上試験は続けられ、6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上給油を行ないました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

7月初頭までに「アカデミック・パシン」ヘリコプターによる船上への貨物移送試験を完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる物資補給試験を完了した]

その後、「アカデミック・パシン」バルチースクを出航し、ムルマンスクへ向かい、7月16日に到着しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはムルマンスクへ行く]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

2019年8月23日の「アカデミック・パシン」
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その後もバレンツ海で洋上試験は続けられ、10月18日~19日に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」への洋上補給(貨物移送)を行ないました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]
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「アカデミック・パシン」の洋上試験は12月中旬頃に完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海での洋上試験を完了する]

2020年1月21日、北方艦隊基地セヴェロモルスクで、「アカデミック・パシン」の海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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2020年8月~12月には初の地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した]


以前には、「アカデミック・パシン」を含め合計6隻のプロジェクト23130中型海洋給油船の建造が計画されていましたが、2020年の契約では、3隻のプロジェクト23130中型海洋給油船しか発注されていないようです。
(つまり、「アカデミック・パシン」を含めれば合計4隻)
[ロシア海軍の為に6隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]
[6隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)がロシア海軍北方艦隊へ配備される]

未だ起工時期は明らかにされていませんが、23130の2番船は「ワシーリー・ニキーチン」と命名されます。
船名の由来は、おそらくはソヴィエト連邦軍の燃料サービス部門の責任者を務めたワシーリー・ニキーチン大将(1914年11月12日~1994年8月3日)でしょう。
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ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
北方艦隊広報サービス発表
2020年12月11日19時0分配信
【給油船「アカデミック・パシン」は地中海及び大西洋への遠距離航海からムルマンスクへ到着した】

本日(12月11日)、ムルマンスク英雄市の埠頭では、地中海及び大西洋への遠距離航海から戻ってきた中型海洋給油船「アカデミック・パシン」乗組員の歓迎式典が開催された。
給油船は4ヶ月に渡り、遠海ゾーンにおいて、ロシア海軍及び北方艦隊戦闘艦及び支援船の行動を保障した。
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」は、大部分の時間を、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」率いる北方艦隊艦船支隊の一員として行動した。

ムルマンスクの埠頭で船は、軍楽隊、補助艦隊幹部及び北方艦隊司令部、更には船員の家族に出迎えられた。
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歓迎式典は、ムルマンスク上級海上指揮官~北方艦隊副司令官(物資-技術サービス供給担当)ドミトリー・ウクラインツァ少将の主催下で行なわれた。
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彼は、船の船長から、乗組員は全ての与えられた任務を成功裏に遂行し、遠距離航海から戻ってきたとの報告を受けた。
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遠距離航海全般において、給油船の船上には船員と共に、海賊の攻撃、潜在的な破壊工作、テロリストの脅威から船の安全を保障する北方艦隊海軍歩兵グループが乗っていた。

北方艦隊副司令官は、遠距離航海の全ての参加者への感謝の意を表し、与えられた任務の遂行の結果に基づき、優秀な船員への表彰を指示した。
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8月から続いた遠距離航海中、給油船は20000海里以上を航行し、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と共に地中海諸国の国の港への業務寄港を何度か行った。

船員にとっては、遠海ゾーンでの航海を完了したのは、これが歴史上初めてである。
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」は、2020年初頭に北方艦隊へ加わった。
大洋で船は、自信をもって材料部分及び特殊機器の点検を行ない、演習実施中にロシア海軍の艦船への液体貨物及び固形貨物を移送した。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

進水後は、造船所の岸壁で艤装工事が進められていました。

2018年3月初頭の「アカデミック・パシン」
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そして2018年5月18日、シュリッセリブルク市のすぐ近くのラドガ湖で航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの航行試験が始まった]

2018年8月には洋上補給システムの試験が行なわれました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは洋上補給システムの試験を続けている]

「アカデミック・パシン」ラドガ湖での試験は完了し、2018年9月11日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはクロンシュタットへ行く]

2018年9月29日にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾での試験を開始しました。



当局からの発表は有りませんが、2018年6月20日に就役し、10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した最新の大型揚陸艦「イワン・グレン」(135)がバルト海に居た頃、「アカデミック・パシン」から洋上補給を受けた事も有りました。
双方の行動履歴から見て、おそらくは2018年10月初頭あたりでしょう。
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[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

フィンランド湾での試験を終えた「アカデミック・パシン」は、2018年11月初頭にバルチースクへ移動しました。
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その後、バルチースクをベースにバルト海で洋上試験を行なっていました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの洋上試験は最終段階へ入る]

2019年1月中旬には、バルト海に居た北方艦隊偵察艦「ユーリー・イワノフ」への洋上給油を行なったようです。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新偵察艦ユーリー・イワノフは長期任務を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

2019年1月下旬、バルト艦隊航空隊艦載ヘリコプターKa-27PSが協力し、ヘリコプターによる船上への貨物移送試験が実施されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる船上への貨物移送試験を行なった]

その後もバルト海で洋上試験は続けられ、6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上給油を行ないました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

7月初頭までに「アカデミック・パシン」ヘリコプターによる船上への貨物移送試験を完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる物資補給試験を完了した]

その後、「アカデミック・パシン」バルチースクを出航し、ムルマンスクへ向かい、7月16日に到着しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはムルマンスクへ行く]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

2019年8月23日の「アカデミック・パシン」
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その後もバレンツ海で洋上試験は続けられ、10月18日~19日に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」への洋上補給(貨物移送)を行ないました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]
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「アカデミック・パシン」の洋上試験は12月中旬頃に完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海での洋上試験を完了する]

2019年12月30日にロシア海軍への正式な就役式典となる海軍旗初掲揚式典が開催される予定でしたが、延期されました。
[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは2019年12月30日にロシア海軍へ就役する]


2020年1月21日、北方艦隊基地セヴェロモルスクで、「アカデミック・パシン」の海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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3月6日にはフリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上補給を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で洋上補給訓練を行なった]

その後に英仏海峡海域へ進出し、4月下旬まで滞在していました。
[ロシア海軍はフランス海軍最新鋭原潜の情報を収集していた?]

2020年8月にムルマンスクを出航し、9月上旬に地中海東部大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と合流し、以後、同艦と行動を共にしました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部(キプロス南方沖)で最新給油船アカデミック・パシンから洋上補給を受けた]

10月19日から22日までギリシャピレウス港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のヴィツェ・アドミラル・クラコーフはギリシャのピレウス港を去った]

10月末にシリアタルトゥース港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシリアのタルトゥース港を去った]

その後、地中海を西へ進み、11月8日にはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を去り、大西洋へ入った]

11月16日にラ・マンシュ海峡を通過して北海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンと救助曳船アルタイは北海へ入った]

その後、暫くグレートブリテン島北部(スコットランド)のマレー湾(Moray Firth)付近に滞在していました。
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大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は12月10日にセヴェロモルスクへ帰投しましたが、「アカデミック・パシン」は、それより1日後にムルマンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海遠征を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

6隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)がロシア海軍北方艦隊へ配備される

『イズベスチヤ』より
2020年8月7日0時1分配信
【給油へ行く:北極へ海軍は「浮きガソリンスタンド」を作成する】

北方艦隊は最新給油船プロジェクト23130のグループを差し向ける。
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国防省北極海軍「浮きガソリンスタンド」を作成する。
これはプロジェクト23130給油船についての話である。
シリーズのトップ船は、今年に北方艦隊へ補充された。
数年を経過すれば、北極圏では、このような船のグループが活動を開始する。
これらは、海上での艦への燃料補給のみならず、全てのロシア北極インフラストラクチュアの重要なロジスティック要素となる事が計画されている。

[2ヶ月間の自立]
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」
への(海軍)旗掲揚式典は、1月に開催された。
次の船を海軍が受け取るのは2024年に予定されており、6隻から成る船のシリーズの完了は2028年に計画されていると軍当局の情報提供者は『イズベスチヤ』へ伝えた。
特に、これらは北方艦隊の支援船グループへ加わる。
給油船は、海上での戦闘艦への燃料補給のみならず、北極の沿岸インフラストラクチュアのリソースを保障する。

プロジェクト23130中型海洋給油船は9000トンの排水量を有しており、その全長は130メートル、幅は21メートル。
最大航行速度は16ノット。
船は、2ヶ月間までの長期の自立航海を行なう事が出来る。
最大航行距離は8000海里。
船は、北極以外の海を制限なしで自力航行し、北氷洋では厚さ0.8メートルまでの氷上で動作できる。

船は、船内に3000トンの重油、2500トンのディーゼル油(軽油)、500トンの航空機用ケロシン、150トンの潤滑油、1000トンの真水、更には100トンの食糧及び弾薬を運ぶことが出来る。

プロジェクト23130給油船の建造契約は、2013年11月1日に署名された。
船は2016年の就役が計画されていた。
しかし、当初の計画では一部の機器を輸入製品にしなければならなかったが、制裁が故に、これらのコンポーネントを交換する必要が生じた為、その時期は修正された。

[海上でも、陸上でも]
現代的な給油船グループの存在は、北方艦隊の艦の航行地理の拡大を可能にする。

「北方艦隊の基地を離れた戦闘艦は、経済航行で行く場合には、ジブラルタルへ到達できます」
元海軍総参謀長ワレンチン・セリヴァノフ提督は『イズベスチヤ』へ話した。
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「遠距離航海の為には、給油が必要です。
地中海、インド洋或いはキューバへ向かう1隻の艦でさえ、通常は給油船が同行します。
そして、3~4日ごとに燃料を給油します。
現在、海軍で勤務している全ての給油船は、前世紀に建造されました。
25年前、海軍総参謀長の職に在った私は、常に、こう言っておりました『我々は、1隻の新たな給油船を欲しております』」


北方艦隊は、最も大きく、最も活動的である為、給油船の補充の為の最優先事項として選択されると提督は付け加えた。

「北方艦隊の艦は、地中海、南アメリア沖、デジニョフ岬までの北方海上航路を航行します」
ワレンチン・セリヴァノフ
は説明した。
「これに加え、給油船は、艦への給油の為のみならず、近年に北極沿岸へ作成されている海上基地の燃料の保障の為にも使用されます。
我々の民間海上船隊には、これらの船は有りません。
特に、彼らは、今、それを有しておらず、海外では借りる必要が有るでしょう。
我々の海軍は、とても給油船を必要としております」


近年、コテリヌイ島と他の北極領域では、大規模なインフラストラクチュアの建設が進められている。
これらの施設全ては、燃料、部品、機器、他のリソースを補給する必要が有ると軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフ『イズベスチヤ』へ話した。
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海軍の既存の給油船は数十年前に建造されており、これらの船は間もなく活動を停止し、退役する。

「これに加え、当時は給油船の環境要件が全然異なっておりました。
言うまでもなく、それは変更しなければなりません」

彼は指摘した。

ロシアは、この10年間の半ばから北極への軍の存在を強化し始めた。
2014年12月には、セヴェロモルスクを基地とする統合戦略司令部「北方艦隊」が作成された。
これは、西方軍管区から引き抜かれた領域と軍部隊を管理する。
その後、北極グループは、北極圏に配置されていた中央軍管区及び東方軍管区の部隊により強化された。

北極領域の北方境界線上の安全保障の為、軍事基地が作成された~有名な「北極のクローバー」
このような施設には、指揮所、偵察及び通信手段、機材の為のボックス、倉庫及び貯蔵庫、自律発電ユニットが配置されている。
「北極のクローバー」は、150名までの将兵の居住が考慮されている。
基地は完全に自立しており、その守備隊は、1年半に渡り補給を受けずに任務を遂行できる。

以前、『イズベスチヤ』は、今年に黒海艦隊へ最初のプロジェクト03182特殊給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」を送る計画であると伝えた。
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船は、最も厳しい気象条件下での動作が可能である。                     
それは他の艦へ燃料、潤滑油材料をポンプで汲み移し、更には貨物を移送できる。
この他、給油船には救助任務を遂行する用意がある~被災者の捜索から、遭難した船の修理と曳航まで。
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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

進水後は、造船所の岸壁で艤装工事が進められていました。

2018年3月初頭の「アカデミック・パシン」
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そして2018年5月18日、シュリッセリブルク市のすぐ近くのラドガ湖で航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの航行試験が始まった]

2018年8月には洋上補給システムの試験が行なわれました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは洋上補給システムの試験を続けている]

「アカデミック・パシン」ラドガ湖での試験は完了し、2018年9月11日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはクロンシュタットへ行く]

2018年9月29日にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾での試験を開始しました。



当局からの発表は有りませんが、2018年6月20日に就役し、10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した最新の大型揚陸艦「イワン・グレン」(135)がバルト海に居た頃、「アカデミック・パシン」から洋上補給を受けた事も有りました。
双方の行動履歴から見て、おそらくは2018年10月初頭あたりでしょう。
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[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

フィンランド湾での試験を終えた「アカデミック・パシン」は、2018年11月初頭にバルチースクへ移動しました。
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その後、バルチースクをベースにバルト海で洋上試験を行なっていました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの洋上試験は最終段階へ入る]

2019年1月中旬には、バルト海に居た北方艦隊偵察艦「ユーリー・イワノフ」への洋上給油を行なったようです。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新偵察艦ユーリー・イワノフは長期任務を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

2019年1月下旬、バルト艦隊航空隊艦載ヘリコプターKa-27PSが協力し、ヘリコプターによる船上への貨物移送試験が実施されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる船上への貨物移送試験を行なった]

その後もバルト海で洋上試験は続けられ、6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上給油を行ないました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

7月初頭までに「アカデミック・パシン」ヘリコプターによる船上への貨物移送試験を完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる物資補給試験を完了した]

その後、「アカデミック・パシン」バルチースクを出航し、ムルマンスクへ向かい、7月16日に到着しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはムルマンスクへ行く]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

2019年8月23日の「アカデミック・パシン」
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その後もバレンツ海で洋上試験は続けられ、10月18日~19日に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」への洋上補給(貨物移送)を行ないました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]
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「アカデミック・パシン」の洋上試験は12月中旬頃に完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海での洋上試験を完了する]

2019年12月30日にロシア海軍への正式な就役式典となる海軍旗初掲揚式典が開催される予定でしたが、延期されました。
[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは2019年12月30日にロシア海軍へ就役する]

2020年1月21日、北方艦隊基地セヴェロモルスクで、「アカデミック・パシン」の海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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現在の所、プロジェクト23130中型海洋給油船は計6隻の建造が計画されています。
[ロシア海軍の為に6隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]

ロシア海軍北方艦隊の最新給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で洋上補給訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年3月6日21時31分配信
【北方艦隊の給油船「アカデミック・パシン」はバレンツ海でフリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」と演習を実施した】

本日(3月6日)、北方艦隊中型海洋給油船「アカデミック・パシン」は、航行中に縦列方式で固体および液体貨物を移送する計画演習をバレンツ海で実施した。
演習へは更に、北方艦隊の戦闘訓練射爆場で試験プログラムの実行を続けているプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」が参加した。

貨物移送演習は、海況2~3の海上の波と風速毎秒10~15メートルの困難な気象条件下のバレンツ海で実施された。

貨物移送の際、フリゲート給油船は、互いの距離50~70メートルで速力12ノットで移動した。
演習実施の枠組みで、給油船からフリゲートへ数トンの乾燥貨物および液体貨物が移送された。
この行動の実施中、必要な環境安全の遵守に特別な注意が払われた、

プロジェクト23130中型海洋補給・給油船「アカデミック・パシン」は、今年1月21日に北方艦隊へ加入した。
船は『ネヴァ川造船・修理工場』で建造された。
それは、単推進軸ディーゼル装置、船首操舵装置を装備する。
砕氷クラス「Arc4」を持つ。

船は、航行中に液体貨物及び乾燥貨物を縦列及び並列で移送する事を可能にする為の設備が備えられている。
その貨物システムは、同時に8種類の貨物を移送する。

給油船の全長と幅は、それぞれ130メートルと21メートルである。
最大速力16ノット。
自立航行期間60日。
乗組員24名。
最大排水量9000トン。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
18-0519e.jpg
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

進水後は、造船所の岸壁で艤装工事が進められていました。

2018年3月初頭の「アカデミック・パシン」
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そして2018年5月18日、シュリッセリブルク市のすぐ近くのラドガ湖で航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの航行試験が始まった]

2018年8月には洋上補給システムの試験が行なわれました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは洋上補給システムの試験を続けている]

「アカデミック・パシン」ラドガ湖での試験は完了し、2018年9月11日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはクロンシュタットへ行く]

2018年9月29日にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾での試験を開始しました。



当局からの発表は有りませんが、2018年6月20日に就役し、10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した最新の大型揚陸艦「イワン・グレン」(135)がバルト海に居た頃、「アカデミック・パシン」から洋上補給を受けた事も有りました。
双方の行動履歴から見て、おそらくは2018年10月初頭あたりでしょう。
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[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

フィンランド湾での試験を終えた「アカデミック・パシン」は、2018年11月初頭にバルチースクへ移動しました。
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その後、バルチースクをベースにバルト海で洋上試験を行なっていました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの洋上試験は最終段階へ入る]

2019年1月中旬には、バルト海に居た北方艦隊偵察艦「ユーリー・イワノフ」への洋上給油を行なったようです。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新偵察艦ユーリー・イワノフは長期任務を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

2019年1月下旬、バルト艦隊航空隊艦載ヘリコプターKa-27PSが協力し、ヘリコプターによる船上への貨物移送試験が実施されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる船上への貨物移送試験を行なった]

その後もバルト海で洋上試験は続けられ、6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上給油を行ないました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

7月初頭までに「アカデミック・パシン」ヘリコプターによる船上への貨物移送試験を完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる物資補給試験を完了した]

その後、「アカデミック・パシン」バルチースクを出航し、ムルマンスクへ向かい、7月16日に到着しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはムルマンスクへ行く]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

2019年8月23日の「アカデミック・パシン」
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その後もバレンツ海で洋上試験は続けられ、10月18日~19日に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」への洋上補給(貨物移送)を行ないました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]
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「アカデミック・パシン」の洋上試験は12月中旬頃に完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海での洋上試験を完了する]

2019年12月30日にロシア海軍への正式な就役式典となる海軍旗初掲揚式典が開催される予定でしたが、延期されました。
[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは2019年12月30日にロシア海軍へ就役する]

2020年1月21日、北方艦隊基地セヴェロモルスクで、「アカデミック・パシン」の海軍旗初掲揚式典が開催され、正式に就役しました。
[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2020年3月6日、バレンツ海で洋上試験中のプロジェクト22350フリゲート2番艦「アドミラル・カサトノフ」への洋上補給演習を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で洋上試験を続ける]


プロジェクト23130中型海洋補給船(「アカデミック・パシン型」)は、合計6隻の建造が予定されています。
[ロシア海軍の為に6隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]

ロシア海軍の為に6隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される

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『タス通信』より
2020年1月21日配信
【(ロシア)海軍の為に更なる5隻の給油船~「アカデミック・パシン」と同類の船が建造される】
モスクワ、1月21日/タス通信

ロシア海軍は更なる5隻のプロジェクト23130給油船~火曜日に北方艦隊へ加入した「アカデミック・パシン」と同類の船を受け取る。
ロシア連邦国防省輸送支援部補助艦隊のチーフ、セルゲイ・エピファノフは報道陣へ伝えた。
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「これらの船の将来に触れますと、2019年にロシア連邦国防省は、更なる5隻の同プロジェクト給油船の建造を決定しました」
彼は、ムルマンスク州における船への(海軍)旗掲揚式典において話した。

エピファノフは更に、これと同様の給油船が2024年に北方艦隊へ引き渡される事を指摘した。
残りの同プロジェクト船が何時引き渡されるのか、何時建造するのかを彼は伝えなかった。

「この給油船は、北方艦隊専用では無く、海軍全体にとって、全ての給油船は汎用かつ多機能であり、全ての艦隊の為に、それは航行海域に制限は無く、船体は結氷海域でも使えるようにに造られます」
エピファノフ
へは話した。

1月21日、北方艦隊は、改善された特性を持つ海洋給油船「アカデミック・パシン」を受け取った。
船上で(海軍)旗掲揚式典が開催され、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将が出席した。
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」プロジェクト23130のトップ船であり、『ネヴァ川造船・修理工場』で2014年に起工された。
その全長は130メートル、幅21メートル。
船は16ノットまでの速力の発揮が可能であり、自立作業期間は60日間である。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

進水後は、造船所の岸壁で艤装工事が進められていました。

2018年3月初頭の「アカデミック・パシン」
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そして2018年5月18日、シュリッセリブルク市のすぐ近くのラドガ湖で航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの航行試験が始まった]

2018年8月には洋上補給システムの試験が行なわれました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは洋上補給システムの試験を続けている]

「アカデミック・パシン」ラドガ湖での試験は完了し、2018年9月11日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはクロンシュタットへ行く]

2018年9月29日にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾での試験を開始しました。



当局からの発表は有りませんが、2018年6月20日に就役し、10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した最新の大型揚陸艦「イワン・グレン」(135)がバルト海に居た頃、「アカデミック・パシン」から洋上補給を受けた事も有りました。
双方の行動履歴から見て、おそらくは2018年10月初頭あたりでしょう。
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[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

フィンランド湾での試験を終えた「アカデミック・パシン」は、2018年11月初頭にバルチースクへ移動しました。
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その後、バルチースクをベースにバルト海で洋上試験を行なっていました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの洋上試験は最終段階へ入る]

2019年1月中旬には、バルト海に居た北方艦隊偵察艦「ユーリー・イワノフ」への洋上給油を行なったようです。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新偵察艦ユーリー・イワノフは長期任務を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

2019年1月下旬、バルト艦隊航空隊艦載ヘリコプターKa-27PSが協力し、ヘリコプターによる船上への貨物移送試験が実施されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる船上への貨物移送試験を行なった]

その後もバルト海で洋上試験は続けられ、6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上給油を行ないました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

7月初頭までに「アカデミック・パシン」ヘリコプターによる船上への貨物移送試験を完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる物資補給試験を完了した]

その後、「アカデミック・パシン」バルチースクを出航し、ムルマンスクへ向かい、7月16日に到着しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはムルマンスクへ行く]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

2019年8月23日の「アカデミック・パシン」
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その後もバレンツ海で洋上試験は続けられ、10月18日~19日に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」への洋上補給(貨物移送)を行ないました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]
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「アカデミック・パシン」の洋上試験は12月中旬頃に完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海での洋上試験を完了する]

2019年12月30日にロシア海軍への正式な就役式典となる海軍旗初掲揚式典が開催される予定でしたが、延期されました。
[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは2019年12月30日にロシア海軍へ就役する]

2020年1月21日、北方艦隊基地セヴェロモルスクで、「アカデミック・パシン」の海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]


これまでにプロジェクト23130中型海洋給油船の2番船以降の建造計画は明確にされていませんでしたが、今回の「アカデミック・パシン」就役式典において、ロシア国防省が更なる5隻の同型船の建造を計画している事が明らかにされました。

つまり、1番船「アカデミック・パシン」を含めれば、合計6隻のプロジェクト23130中型海洋給油船が建造される事になります。
2番船も北方艦隊へ配備されるようですから、おそらく6隻の配置は、こうなるでしょう。
北方艦隊:2隻
太平洋艦隊:2隻
黒海艦隊:1隻
バルト艦隊:1隻

新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された

本日(2020年1月21日)、プロジェクト23130中型海洋給油船「アカデミック・パシン」はロシア連邦海軍へ就役しました。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年1月21日14時11分配信
【最新の海洋給油船「アカデミック・パシン」は北方艦隊へ加わった】

本日(1月21日)、セヴェロモルスクで、中型海洋給油船「アカデミック・パシン」へのロシア海軍補助艦隊旗の初掲揚式典が開催された。
この日は、船の北方艦隊への就航の公式日となる。

式典には、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将が出席した。
彼は給油船の乗組員と北方艦隊補助艦隊の幹部へ重要な出来事を祝福し、北方艦隊は、駐留所から離れた水上部隊の動作能力を大幅に拡大する汎用後方支援船を受け取ったことを指摘した。

「給油船の試験は成功裏に実施され、その改善された戦術-技術的特性と、海上で戦闘艦へ乾燥貨物および液体貨物を移送する能力の増加が確認されました」
アレクサンドル・モイセーエフ中将
は話し、試験の際、同時に3隻の戦闘艦への縦走及び並走方式での燃料給油へ取り組んだ事を強調した。

昨年、新たな海洋給油船「アカデミック・パシン」は、バレンツ海での完全な試験プログラムを成功裏に実施した。
給油船の試験の各段階には、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」を含む艦隊の戦闘艦が参加した。

[参照]
プロジェクト23130中型海洋補給・給油船「アカデミック・パシン」
は、『ネヴァ川造船・修理工場』で建造された。

給油船は、単推進軸ディーゼル装置、船首操舵装置を装備する。
砕氷クラス「Arc4」を持つ。
乗組員及び乗客の船室、更に勤務区画は船尾居住区に配置されている。

船は、航行中に液体貨物及び乾燥貨物を縦列及び並列で移送する事を可能にする為の設備が備えられている。
その貨物システムは、同時に8種類の貨物を移送する。

給油船の全長と幅は、それぞれ130メートルと21メートルである。
最大速力16ノット。
自立航行期間60日。
乗組員24名。
最大排水量9000トン。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

進水後は、造船所の岸壁で艤装工事が進められていました。

2018年3月初頭の「アカデミック・パシン」
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そして2018年5月18日、シュリッセリブルク市のすぐ近くのラドガ湖で航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの航行試験が始まった]

2018年8月には洋上補給システムの試験が行なわれました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは洋上補給システムの試験を続けている]

「アカデミック・パシン」ラドガ湖での試験は完了し、2018年9月11日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはクロンシュタットへ行く]

2018年9月29日にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾での試験を開始しました。



当局からの発表は有りませんが、2018年6月20日に就役し、10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した最新の大型揚陸艦「イワン・グレン」(135)がバルト海に居た頃、「アカデミック・パシン」から洋上補給を受けた事も有りました。
双方の行動履歴から見て、おそらくは2018年10月初頭あたりでしょう。
19-0127e.jpg
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

フィンランド湾での試験を終えた「アカデミック・パシン」は、2018年11月初頭にバルチースクへ移動しました。
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その後、バルチースクをベースにバルト海で洋上試験を行なっていました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの洋上試験は最終段階へ入る]

2019年1月中旬には、バルト海に居た北方艦隊偵察艦「ユーリー・イワノフ」への洋上給油を行なったようです。
2019-0117.jpg
[ロシア海軍北方艦隊の最新偵察艦ユーリー・イワノフは長期任務を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

2019年1月下旬、バルト艦隊航空隊艦載ヘリコプターKa-27PSが協力し、ヘリコプターによる船上への貨物移送試験が実施されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる船上への貨物移送試験を行なった]

その後もバルト海で洋上試験は続けられ、6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上給油を行ないました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

7月初頭までに「アカデミック・パシン」ヘリコプターによる船上への貨物移送試験を完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる物資補給試験を完了した]

その後、「アカデミック・パシン」バルチースクを出航し、ムルマンスクへ向かい、7月16日に到着しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはムルマンスクへ行く]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

2019年8月23日の「アカデミック・パシン」
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その後もバレンツ海で洋上試験は続けられ、10月18日~19日に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」への洋上補給(貨物移送)を行ないました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]
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「アカデミック・パシン」の洋上試験は12月中旬頃に完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海での洋上試験を完了する]

2019年12月30日にロシア海軍への正式な就役式典となる海軍旗初掲揚式典が開催される予定でしたが、延期されました。
[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは2019年12月30日にロシア海軍へ就役する]

2020年1月21日、北方艦隊基地セヴェロモルスクで、「アカデミック・パシン」の海軍旗初掲揚式典が開催され、正式に就役しました。
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準同型船のプロジェクト23131汎用海洋給油船は、クリミア半島ケルチ市ザリフ造船所で2014年12月26日に2隻が同時起工され、建造中です。
[クリミア半島のケルチ造船所でロシア海軍の為の新たな給油船2隻が起工された]
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