ロシア海軍北方艦隊に諸兵科連合軍が創設される
- カテゴリ:ロシア北方艦隊(2020年-)
『イズベスチヤ』より
2023年7月3日0時1分配信
【北極管区:北方艦隊の一員として諸兵科連合軍が創設される】
何故ロシア北極は戦車と歩兵で強化されるのか

北方艦隊の一員として新たな諸兵科連合軍が形成される。
この決定はロシア国防省により下されたと『イズベスチヤ』は軍当局の情報筋より伝えられた。
それはフィンランド及びノルウェーを含む北方のロシア国境をカバーする。

そこに戦略水中ロケット艦が駐留している事を含め、コラ半島の防衛はロシアにとって重要な任務である。
新たな軍の創設は、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟を背景に、特に不可欠であると専門家は指摘する。
[今、貴方は軍に居る]
ロシア国防省は北方艦隊の一員として新たな諸兵科連合軍の形成を決定したと軍当局の情報筋は『イズベスチヤ』へ話した。
連合軍は軍団を基にして配備される。
軍の構成には、自動車化射撃旅団、連隊、師団が加わる。
その要員は北極の条件下での戦闘行動を訓練する。
10年以上前の軍事改革までは、北西方向はレニングラード軍管区の担当ゾーンに入っていた。
そこには軍どころか師団すら無く、独立旅団のみだった。
改革中にレニングラード軍管区はモスクワ軍管区と統合され、その結果、西方軍管区が形成された。
しかし、北極に位置する部門と連合部隊は、構造的に北方艦隊へ加わっている。
「スウェーデンとフィンランドが条件付き中立国であった頃には、この地域には如何なる大規模部隊も保持する必要はありませんでした」
軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは『イズベスチヤ』へ説明した。

「ですが今、フィンランドがNATOへ加盟し、スウェーデンもその道を進んでおり、北西方向を強化する必要が有ります」
専門家は、今、そこには第200独立親衛自動車化射撃旅団、第80北極旅団、第61独立海軍歩兵旅団が駐留している事を指摘した。
彼は、第200旅団と第80旅団が師団に再編され、現在所属している第14軍団が軍に再編される可能性を排除しなかった。
最も重要なのは、この方向に軍が創設されると、そこにはロケット旅団、対空防衛旅団などの強力な個別の連合部隊が出現する事である。
これにより、この地域のグループの能力は大幅に向上する。
ドミトリー・ボルテンコフによると、そこに戦略水中ロケット艦が駐留している事により、コラ半島の防衛は我が国にとって極めて重要である。
「ヨーロッパ情勢が不安定な現在、これら境界線の軍事的強化は特に不可欠です。
トルコがスウェーデンの同盟への仮名を長期間阻止できる可能性は低く、遅かれ早かれ圧力を受け、拒否権を撤回するでしょう」
ロシア国家経済・行政高等学院(RANKhiGS)北西研究所の社会技術管理科の主任教授インナ・ヴェトレンコは『イズベスチヤ』へ話した。

6月初頭、ロシア連邦軍参謀本部組織動員総局局長エフゲニー・ブルディンスキーは、今年にモスクワ軍管区とレニングラード軍管区が作成されると話した。

彼は更に、2個軍~諸兵科軍と航空軍~を創設する計画も発表した。
ブルディンスキーは、それらが形成される方面については明らかにしなかった。
[重要な方面]
近年、NATO諸国は北極地域への関心を高めている事を示している。
ノルウェーでは2年に1度、同盟の大規模演習『コールド・レスポンス』が実施されている。
2022年春には、それに3万名以上の軍人、200機以上の航空機、50隻以上の艦船が参加した。
昨年、ジョー・バイデン政権は2032年までの北極地域に関する国家戦略の更新版を発表した。
そこでは特に、北極におけるアメリカ合衆国の軍のプレゼンスを強化し、「主としてロシア側からの北極圏侵略を阻止する」為にパートナー諸国との演習を活発化し、NORADの対空防衛体制を近代化する必要性に言及されている。
ロシア軍は定期的に極緯度で演習を実施している。
特に、毎年の演習『ウムカ』では、要員の訓練と極地調査の両方が行われている。
昨年、演習の結果を受けて国防省は、太平洋艦隊の有翼ミサイル水中巡洋艦「オムスク」と「ノヴォシビルスク」がチュクチ海エリアから水上位置で対艦有翼ミサイル「グラニート」と「オーニクス」を発射したと発表した。
これに加え、演習の枠組みで潜水艦「マガダン」は北方海上航路(北極海航路)に沿って太平洋への移動を行なった。
7月1日、北方艦隊広報サービスは、コラ艦隊多種戦力小艦隊の戦闘艦を含む北極グループが伝統的な北極航海を行ない、大陸沿岸、島嶼、そして北氷洋の海域での複合戦術演習へ取り組むと発表した。
今年春、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」率いる15隻の艦、潜水艦、支援船が複合演習へ参加した。
[新たな受け入れ]
近年、北方艦隊はロシア産業界が作成した最新艦を受け入れている。
特に、2023年には、静音潜水艦プロジェクト677「クロンシュタット」がそこへ補充される。
これらの潜水艦は排水量1800トン、速力21ノット、潜航深度は300メートル以上である。
これに加え、北方艦隊には最新のプロジェクト「ボレイ-A」水中戦略ロケット艦が加わっている。
更に、現代的なプロジェクト885「ヤーセン」及び885M「ヤーセン-M」多目的潜水艦と、プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」も勤務に就いている。
これらの艦は有翼ミサイル「カリブル」を搭載し、間もなく極超音速の「ツィルコン」で武装する。
ロシアは過去10年の半ばから北極緯度への軍集団の作成を開始した。
統合戦略司令部「北方艦隊」が創設され、軍管区と同等の地位となった。
それは、西方軍管区から割り当てられた領域と軍部隊をその管理下に受け入れた。
その後、北極グループは北極に位置する中央軍管区および東方軍管区の軍部隊により強化された。
第80及び第200独立自動車化射撃旅団で構成される第14軍団が艦隊の沿岸部隊へ加わった。
部隊の戦闘員はスキーで戦い、トナカイや犬のチームを使い、雪上でエスキモーの住居であるイグルーを建てる。


沿岸ミサイル複合体「バル」及び「バスチオン」、対空防衛手段が北極の島へ配置されている。
極地の飛行場は再建され、そこでは戦闘機が勤務に就いている。
これに加え、定期的に他の地域からの陸上及び海上からの部隊の移動へ取り組んでいる。
2021年、北方艦隊艦船支隊は、演習中に北極海航路に沿った海上揚陸部隊の上陸訓練を行なった。
様々な地域で、極地の海岸を海軍歩兵及び北極自動車化射撃部隊部隊が襲撃した。
2010年のロシア軍再編により、ロシア連邦軍は、西方軍管区、南方軍管区、中央軍管区、東方軍管区の4つの軍管区構成となりました。

ロシア海軍の各艦隊も、これらの軍管区に含まれています。
太平洋艦隊:東方軍管区
バルト艦隊:西方軍管区
黒海艦隊:南方軍管区
カスピ小艦隊:南方軍管区
北方艦隊は、以前には西方軍管区に含まれていたのですが、2014年12月1日に北極圏統合戦略司令部として独立しました。
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]
2021年1月1日から、北方艦隊は完全に軍管区と同等の扱いとなりました。
[ロシア海軍北方艦隊は2021年1月1日から正式に独立軍事管理単位となる]
[ロシア海軍北方艦隊は2021年1月1日からロシア連邦軍の軍管区となった]
軍管区としての北方艦隊は、コミ共和国、アルハンゲリスク州、ムルマンスク州、ネネツ自治管区を管轄下に置いています。

2017年4月には北方艦隊の地上部隊として第14軍団が編成されています。
(海軍歩兵部隊とは別)

[第14軍団]
司令部(ムルマンスク)
第80独立自動車化射撃旅団(アラクルッチ)
ペチェンガ赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第200独立親衛自動車化射撃旅団(ペチェンガ)
第58独立管理大隊(ムルマンスク)
第71戦術グループ(アレクサンドラ島)
第99戦術グループ(コテリヌイ島)
2023年にはロシア連邦軍の大規模な改編が予定されており、モスクワ軍管区とレニングラード軍管区が新たに創設されます。
おそらくは、現行の西方軍管区をモスクワ軍管区とレニングラード軍管区に分割するのでしょう。
これに関連し、隣接する北方艦隊の地上部隊も増強され、第14軍団を拡大して諸兵科連合軍が創設される事になるようです。
2023年7月3日0時1分配信
【北極管区:北方艦隊の一員として諸兵科連合軍が創設される】
何故ロシア北極は戦車と歩兵で強化されるのか

北方艦隊の一員として新たな諸兵科連合軍が形成される。
この決定はロシア国防省により下されたと『イズベスチヤ』は軍当局の情報筋より伝えられた。
それはフィンランド及びノルウェーを含む北方のロシア国境をカバーする。

そこに戦略水中ロケット艦が駐留している事を含め、コラ半島の防衛はロシアにとって重要な任務である。
新たな軍の創設は、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟を背景に、特に不可欠であると専門家は指摘する。
[今、貴方は軍に居る]
ロシア国防省は北方艦隊の一員として新たな諸兵科連合軍の形成を決定したと軍当局の情報筋は『イズベスチヤ』へ話した。
連合軍は軍団を基にして配備される。
軍の構成には、自動車化射撃旅団、連隊、師団が加わる。
その要員は北極の条件下での戦闘行動を訓練する。
10年以上前の軍事改革までは、北西方向はレニングラード軍管区の担当ゾーンに入っていた。
そこには軍どころか師団すら無く、独立旅団のみだった。
改革中にレニングラード軍管区はモスクワ軍管区と統合され、その結果、西方軍管区が形成された。
しかし、北極に位置する部門と連合部隊は、構造的に北方艦隊へ加わっている。
「スウェーデンとフィンランドが条件付き中立国であった頃には、この地域には如何なる大規模部隊も保持する必要はありませんでした」
軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは『イズベスチヤ』へ説明した。

「ですが今、フィンランドがNATOへ加盟し、スウェーデンもその道を進んでおり、北西方向を強化する必要が有ります」
専門家は、今、そこには第200独立親衛自動車化射撃旅団、第80北極旅団、第61独立海軍歩兵旅団が駐留している事を指摘した。
彼は、第200旅団と第80旅団が師団に再編され、現在所属している第14軍団が軍に再編される可能性を排除しなかった。
最も重要なのは、この方向に軍が創設されると、そこにはロケット旅団、対空防衛旅団などの強力な個別の連合部隊が出現する事である。
これにより、この地域のグループの能力は大幅に向上する。
ドミトリー・ボルテンコフによると、そこに戦略水中ロケット艦が駐留している事により、コラ半島の防衛は我が国にとって極めて重要である。
「ヨーロッパ情勢が不安定な現在、これら境界線の軍事的強化は特に不可欠です。
トルコがスウェーデンの同盟への仮名を長期間阻止できる可能性は低く、遅かれ早かれ圧力を受け、拒否権を撤回するでしょう」
ロシア国家経済・行政高等学院(RANKhiGS)北西研究所の社会技術管理科の主任教授インナ・ヴェトレンコは『イズベスチヤ』へ話した。

6月初頭、ロシア連邦軍参謀本部組織動員総局局長エフゲニー・ブルディンスキーは、今年にモスクワ軍管区とレニングラード軍管区が作成されると話した。

彼は更に、2個軍~諸兵科軍と航空軍~を創設する計画も発表した。
ブルディンスキーは、それらが形成される方面については明らかにしなかった。
[重要な方面]
近年、NATO諸国は北極地域への関心を高めている事を示している。
ノルウェーでは2年に1度、同盟の大規模演習『コールド・レスポンス』が実施されている。
2022年春には、それに3万名以上の軍人、200機以上の航空機、50隻以上の艦船が参加した。
昨年、ジョー・バイデン政権は2032年までの北極地域に関する国家戦略の更新版を発表した。
そこでは特に、北極におけるアメリカ合衆国の軍のプレゼンスを強化し、「主としてロシア側からの北極圏侵略を阻止する」為にパートナー諸国との演習を活発化し、NORADの対空防衛体制を近代化する必要性に言及されている。
ロシア軍は定期的に極緯度で演習を実施している。
特に、毎年の演習『ウムカ』では、要員の訓練と極地調査の両方が行われている。
昨年、演習の結果を受けて国防省は、太平洋艦隊の有翼ミサイル水中巡洋艦「オムスク」と「ノヴォシビルスク」がチュクチ海エリアから水上位置で対艦有翼ミサイル「グラニート」と「オーニクス」を発射したと発表した。
これに加え、演習の枠組みで潜水艦「マガダン」は北方海上航路(北極海航路)に沿って太平洋への移動を行なった。
7月1日、北方艦隊広報サービスは、コラ艦隊多種戦力小艦隊の戦闘艦を含む北極グループが伝統的な北極航海を行ない、大陸沿岸、島嶼、そして北氷洋の海域での複合戦術演習へ取り組むと発表した。
今年春、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」率いる15隻の艦、潜水艦、支援船が複合演習へ参加した。
[新たな受け入れ]
近年、北方艦隊はロシア産業界が作成した最新艦を受け入れている。
特に、2023年には、静音潜水艦プロジェクト677「クロンシュタット」がそこへ補充される。
これらの潜水艦は排水量1800トン、速力21ノット、潜航深度は300メートル以上である。
これに加え、北方艦隊には最新のプロジェクト「ボレイ-A」水中戦略ロケット艦が加わっている。
更に、現代的なプロジェクト885「ヤーセン」及び885M「ヤーセン-M」多目的潜水艦と、プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」も勤務に就いている。
これらの艦は有翼ミサイル「カリブル」を搭載し、間もなく極超音速の「ツィルコン」で武装する。
ロシアは過去10年の半ばから北極緯度への軍集団の作成を開始した。
統合戦略司令部「北方艦隊」が創設され、軍管区と同等の地位となった。
それは、西方軍管区から割り当てられた領域と軍部隊をその管理下に受け入れた。
その後、北極グループは北極に位置する中央軍管区および東方軍管区の軍部隊により強化された。
第80及び第200独立自動車化射撃旅団で構成される第14軍団が艦隊の沿岸部隊へ加わった。
部隊の戦闘員はスキーで戦い、トナカイや犬のチームを使い、雪上でエスキモーの住居であるイグルーを建てる。


沿岸ミサイル複合体「バル」及び「バスチオン」、対空防衛手段が北極の島へ配置されている。
極地の飛行場は再建され、そこでは戦闘機が勤務に就いている。
これに加え、定期的に他の地域からの陸上及び海上からの部隊の移動へ取り組んでいる。
2021年、北方艦隊艦船支隊は、演習中に北極海航路に沿った海上揚陸部隊の上陸訓練を行なった。
様々な地域で、極地の海岸を海軍歩兵及び北極自動車化射撃部隊部隊が襲撃した。
2010年のロシア軍再編により、ロシア連邦軍は、西方軍管区、南方軍管区、中央軍管区、東方軍管区の4つの軍管区構成となりました。

ロシア海軍の各艦隊も、これらの軍管区に含まれています。
太平洋艦隊:東方軍管区
バルト艦隊:西方軍管区
黒海艦隊:南方軍管区
カスピ小艦隊:南方軍管区
北方艦隊は、以前には西方軍管区に含まれていたのですが、2014年12月1日に北極圏統合戦略司令部として独立しました。
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]
2021年1月1日から、北方艦隊は完全に軍管区と同等の扱いとなりました。
[ロシア海軍北方艦隊は2021年1月1日から正式に独立軍事管理単位となる]
[ロシア海軍北方艦隊は2021年1月1日からロシア連邦軍の軍管区となった]
軍管区としての北方艦隊は、コミ共和国、アルハンゲリスク州、ムルマンスク州、ネネツ自治管区を管轄下に置いています。

2017年4月には北方艦隊の地上部隊として第14軍団が編成されています。
(海軍歩兵部隊とは別)

[第14軍団]
司令部(ムルマンスク)
第80独立自動車化射撃旅団(アラクルッチ)
ペチェンガ赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第200独立親衛自動車化射撃旅団(ペチェンガ)
第58独立管理大隊(ムルマンスク)
第71戦術グループ(アレクサンドラ島)
第99戦術グループ(コテリヌイ島)
2023年にはロシア連邦軍の大規模な改編が予定されており、モスクワ軍管区とレニングラード軍管区が新たに創設されます。
おそらくは、現行の西方軍管区をモスクワ軍管区とレニングラード軍管区に分割するのでしょう。
これに関連し、隣接する北方艦隊の地上部隊も増強され、第14軍団を拡大して諸兵科連合軍が創設される事になるようです。
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