ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは黒海でヘリコプターの着艦訓練を実施した
- カテゴリ:プロジェクト23120多機能後方支援船

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2022年2月1日12時15分配信
【最新後方支援船「フセヴォロド・ボブロフ」の乗組員は、海上航空隊のヘリコプターの船上への受け入れに取り組んだ】
最新後方支援船「フセヴォロド・ボブロフ」の乗組員は、演習中に甲板へのヘリコプターKa-27PSの受け入れに取り組み、船の全ての航空複合システムの動作を点検した。
これに加え、演習活動中に艦隊の海上航空隊のヘリコプター乗員は、船の上へ貨物を届ける行動、更には海上での捜索と遭難艦の乗組員の救助へ取り組んだ。
船の乗組員は、電波位置測定機器及び水中音響機器を点検し、沈んだ物体の捜索と海底の地形の地図作成を行なった。
造船工場『北方造船所』で建造されたプロジェクト23120後方支援船「フセヴォロド・ボブロフ」は、救助船と輸送船の特性が組み合わされ、沿岸及び艦への貨物の移送を行ない、更には救助作戦及び水路調査へ参加できる。
以前、船の乗組員は艦船支隊の一員としてバルト艦隊から黒海艦隊への艦隊間移動を行なった。
船は2021年8月に海軍へ加わった。

プロジェクト23120多機能後方支援船の2番船MB-75は、2013年12月19日にサンクトペテルブルクの『北方造船所』で起工されました。


2015年2月5日に「フセヴォロド・ボブロフ」と改名されました。
2016年11月14日に進水しました。

その後、岸壁で艤装作業が進められました。

「フセヴォロド・ボブロフ」の洋上試験は、2020年12月初頭にバルト海で開始される予定でしたが、延期されました。
[ロシア海軍の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは洋上試験の準備を進めている]
2021年3月20日、「フセヴォロド・ボブロフ」は洋上試験の最初の段階となる工場航行試験を開始する為にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは洋上試験を開始した]
3月31日に補給の為、一旦クロンシュタットへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフはフィンランド湾で洋上試験の第1段階を終えた]
補給を終えた「フセヴォロド・ボブロフ」は4月4日に工場航行試験を再開し、同等の排水量(つまり9500トン前後)の船の曳航試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフはフィンランド湾で洋上試験を再開した]
4月中旬に洋上試験を一旦終え、船体外部の点検の為にサンクトペテルブルクの『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは船体の点検の為にサンクトペテルブルクへ戻った]
5月17日にサンクトペテルブルクを出航し、工場航行試験を再開しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは洋上試験を再開した]
その後、工場航行試験が完了し、最終洋上試験となる国家試験が始まりました。
国家試験は8月2日までに完了しました。

[最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは2021年8月中旬にロシア海軍へ就役する]
8月6日には国家試験の受領証書への署名が行なわれました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年8月6日17時31分配信
【後方支援船「フセヴォロド・ボブロフ」は海軍へ納入された】
2021年8月21日、クロンシュタット港でロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。
[最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフはロシア海軍へ就役した]
就役後もバルト海に留まっていましたが、2021年12月に対機雷防衛艦「ゲオルギー・クルバトフ」(2021年8月20日就役)と共に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ回航される事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは黒海艦隊基地セヴァストーポリへ向かう]
2隻の艦船は12月中旬にバルチースクを出航し、北海、英仏海峡、ビスケー湾を通過し、12月25日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフと多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは地中海へ入った]

2022年1月7日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、1月13日までにノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
(対機雷防衛艦「ゲオルギー・クルバトフ」は1月9日にセヴァストーポリへ到着)
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフはノヴォロシースクへ到着した]
2月1日には艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの着艦や貨物移送、更には海上捜索救助訓練を行ないました。

プロジェクト23120の1番船「エリブルス」は2018年4月9日に就役しました。
[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2019年2月~7月にはフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と共に世界一周航海を行ないました。
[フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"遠距離航海(2019年2月-7月)]
プロジェクト23120の3番船「カピタン・シェフチェンコ」は2014年7月24日に起工されており、太平洋艦隊への配備が予定されています。

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