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ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年6月18日9時7分配信
【フランスはロシアへ「ミストラル」建造技術の一端を渡した】
クビンカ(モスクワ州)、6月18日-ロシア通信社ノーボスチ

フランスロシア「ミストラル」型ヘリコプター空母の建造に用いられた大規模ブロック組立技術を渡した。
木曜日、ロシア通信社ノーボスチ「統合造船業営団」軍事技術協力部門取締役アレクセイ・ディキンより伝えられた。

「ロシア連邦国防省とフランスのDCNSとの間の契約下では、3つのタイプの技術が渡されました。
3者が、これらの技術を取得し、最初の2つは国防省のニーズにより使われ、第3はアドミラルティ造船所へ提供されました。
それは、ミストラルの建造に用いられた大規模ブロック組立技術です」
ディキン
フォーラム『軍-2015』で表明した。

彼は、エンジニアリング・センター「アドミラルティ造船所」フランス側から「ミストラル」後部の図面を受け取り、それはバルト工場の生産設備に適応され、大規模ブロック組立により建造が実施されたと説明した。

ディキンは、統合造船業営団の企業は、ヘリコプター空母の為の後部を製造する契約下での全ての義務を履行し、彼らの業務への支払いを受けており、艦の運命に関する交渉には、もはや関係が無い事を強調した。

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ロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。
現在は、「ミストラル」級の引き渡しを取り止め、ロシアへの代金返却及び補償の方向で話が進められています。
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]

2011年6月に締結された「ミストラル」級売買契約には、フランスからロシアへの技術移転も含まれています。

今回の記事で触れられているフランスからロシアへ渡された3つの技術は、具体的には戦闘情報管理システム、通信管理システム、そして大規模ブロック組立技術です。
[ロシアは2番艦セヴァストーポリの引き渡し後にミストラル級ヘリ空母に関する契約上の支払いを完済する]

アレクセイ・ディキン氏によると、最初の2つ(戦闘情報管理システム通信管理システム)はロシア国防省へ渡され、大規模ブロック組立技術「アドミラルティ造船所」へ渡されたとの事です。

そして「アドミラルティ造船所」から更に技術移転された「バルト工場」は、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦2隻「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」の後ろ半分を建造しています。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]

建造技術(大規模ブロック組立技術)の導入に関しては、2009年9月下旬にロシア国防省「ミストラル」級購入の為の交渉が進められている事を公式に認めた際にも言及されています。
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]
この時、ウラジーミル・ポポフキン国防相代理は、かつてのロシア帝国皇帝ピョートル1世(ピョートル大帝)を引き合いに出し、「将来の航空母艦建造の為の基礎を学ぶ」と述べています。


「ミストラル」級ヘリ空母そのものをロシアが入手する可能性はもはや無くなってしまいましたが、「ミストラル」級の導入により得た大規模ブロック組立技術は、今後のロシア海軍大型水上艦の建造に大いに役立つでしょう。

例えば、将来駆逐艦「リデル」級とか、その先の将来正規空母とか。
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ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう

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『タス通信』より
2015年4月14日0時55分配信
【ヘリコプター空母「セヴァストーポリ」は2度目の試験の為にサンナゼールから出航する】
モスクワ、4月14日/タス通信

ロシアの発注により建造されたヘリコプター空母「セヴァストーポリ」は、火曜日にフランスサンナゼール港から海洋試験の為に出航する。
この出航は、同艦にとっては2度目となる。

以前、造船会社DCNSの代理人エマニュエル・ガウデは、「セヴァストーポリ」の4月の航海は3月の時よりも長くは無く、同艦はフランス沿岸で約1週間ほど過ごす事になると伝えた。

「この時点で、試験は3日間に渡り続けられ、以前の時に比べて乗組員の数は少なくなります」
造船所の代理人は話した。
彼は、試験中に航海機器の動作、艦の安定性と操縦性がチェックされると説明した。

ロシアは2011年夏にフランス「ミストラル」型ヘリコプター空母を発注した。
1番艦「ウラジオストク」は2013年10月23日に進水した。
同艦は2014年秋にロシア海軍へ引き渡されなければならなかったが、パリウクライナ情勢が故にモスクワへの艦の引き渡しを無期限に延期した。
「セヴァストーポリ」と命名された2番艦に関しては、2015年後半にロシアへ引き渡されなければならない。

前日、「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)総裁アナトーリー・イサイキンは、『コメルサント』紙のインタビューに対し、モスクワパリ「ミストラル」引き渡しについて合意する為、更に約2ヶ月待つと表明した。
「おそらくは、この期間の間に、私共は交渉し、何らかの妥協点を見出す事が出来るでしょう」
彼は指摘した。

彼によると、ロシアの会社は、如何なる状況の展開にも対応する用意は有るが、条件で合意し、妥協点を模索する事は可能である。
「裁判に向かうことなく、あらゆる思い切った行動に頼ることなく」

以前、連邦軍事技術協力局のトップであるアレクサンドル・フォミンは、モスクワは、パリに対する法的制裁措置の為の手続きを未だ開始していないと述べた。
この件に関し、ロシア連邦国防省は繰り返し強調している。
あらゆる「このような状況に対する文明社会の結末」が待ち受けているだろう。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]

2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

2014年11月下旬に進水しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

未だサンナゼールに留め置かれている「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」ですが、2015年2月12日、「セヴァストーポリ」自動船舶識別装置(AIS:Automatic Identification System)に登録されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

2015年3月16日、「セヴァストーポリ」サンナゼールから出航し、最初の洋上試験を実施しました。

[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリはフランス人の手により出航した]

そして4月14日、2度目の洋上試験の為に再びサンナゼールを出航しました。

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリはフランス人の手により出航した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年3月16日17時21分配信
【ヘリコプター空母「ミストラル」は大西洋での試験の為に造船所を去った】
モスクワ、3月16日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアの為にフランスで建造された第2の「ミストラル」型揚陸ヘリコプター母艦は、月曜日に公海での航行試験へ出発した。

ヘリコプター空母「セヴァストーポリ」は、3隻の曳船の助けを借りて現地時間13時00分にサンナゼール市造船所を去った事をAFP通信社は指摘した。
同艦は金曜日に港へ戻る予定である。

艦は、造船所の従業員により構成された乗組員と共に航行試験へ向かった。
フランス造船産業の代理人がロシア通信社ノーボスチへ伝えたように、もしもサンナゼールロシア人船員が到着したのならば、(試験)プログラムを繰り返す事になる。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS社「ロソボロネクスポルト」の間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡す事になっており、その日付は11月14日であると発表されたが、それは実現には至っていない。

(2014年)12月、フランス首相はマニュエル・ヴァルスは、取り引きが挫折する可能性について話すのは「時期尚早」と考えていると表明した。
ロシアは、フランスに対し、艦の引き渡し、或いは代金の返済を望んでいる。

現在、アメリカ合衆国は、艦の引き渡しには積極的に反対している。
パリは、一方ではロシアとの契約は履行されなければならないと表明し、そしてもう一方では、ウクライナ状況解決の進展と艦の引き渡しをリンクさせている。

以前、ロシア通信社ノーボスチ造船業界の情報提供者より伝えられたように、アメリカ合衆国アメリカ民間客船建造の発注を実行する為、「ミストラル」STX造船所へ建造を提示した。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]

2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

2014年11月下旬に進水しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

未だサンナゼールに留め置かれている「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」ですが、2015年2月12日、「セヴァストーポリ」自動船舶識別装置(AIS:Automatic Identification System)に登録されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

「セヴァストーポリ」が2015年3月から洋上試験を開始するという話は、以前から何度も出ていました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2015年3月後半に洋上試験を開始する]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリはフランス人の手により2015年3月に洋上試験を行なう]

そして3月16日、「セヴァストーポリ」サンナゼールから出航しました。


3月20日に帰港する予定です。

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリはフランス人の手により2015年3月に洋上試験を行なう

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年3月3日11時05分配信
【第2の「ミストラル」は3月に試験へ出る】
サンナゼール(フランス)、3月3日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアの為に建造されている第2の「ミストラル」型揚陸ヘリコプター母艦は、3月に造船所の乗員が乗って航行試験へ出る。

しかし、サンナゼールに位置する造船所へ、もしも近い内にロシア人船員が到着したのならば、(試験)プログラムを繰り返す事になる。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチフランス造船産業の代理人より伝えられた。

「軍艦セヴァストーポリは、造船所の従業員が乗り込んで3月に試験へ出る予定です。
ですが、もしもウラジオストク(ロシア連邦が未だ受領していない1隻目の「ミストラル」)に関する決定が下され、ロシアからサンナゼールへ乗組員が到着した場合、私共は、同様のプログラム下で再び海へ出る事を余儀なくされるでしょう。
造船所にとっての追加費用を伴って」

対談者は話した。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS社「ロソボロネクスポルト」の間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡す事になっており、その日付は11月14日であると発表されたが、それは実現には至っていない。

(2014年)12月、フランス首相はマニュエル・ヴァルスは、取り引きが挫折する可能性について話すのは「時期尚早」と考えていると表明した。
ロシアは、フランスに対し、艦の引き渡し、或いは代金の返済を望んでいる。

現在、アメリカ合衆国は、艦の引き渡しには積極的に反対している。
パリは、一方ではロシアとの契約は履行されなければならないと表明し、そしてもう一方では、ウクライナ状況解決の進展と艦の引き渡しをリンクさせている。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]

2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

2014年11月下旬に進水しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

未だサンナゼールに留め置かれている「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」ですが、2015年2月12日、「セヴァストーポリ」自動船舶識別装置(AIS:Automatic Identification System)に登録されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

フランス側の情報筋によると、「セヴァストーポリ」は2015年3月後半から洋上試験を開始するとの事です。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2015年3月後半に洋上試験を開始する]

今回の記事に登場する「フランス造船産業の代理人」によると、この洋上試験は造船所の職員により実施されるとの事です。

「ミストラル」級乗組員に予定されているロシア海軍将兵は、現在、サンクトペテルブルクに居ます。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母の乗員は休暇後にサンクトペテルブルクへ戻った]

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2015年3月後半に洋上試験を開始する

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『bmpd』より
2015年2月28日11時27分配信
【ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の航行試験は3月に始まる】

ポータルサイト『ウエスト・フランス』の報道により知られたように、サンナゼールSTXフランス造船所で艤装中のヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の最初の海洋への出航は、2015年3月16日から22日の間に実施される。

ポータルによると、艦の準備率は非常に高く96パーセントであるが、今後の運命は未定のままである。

理論的には、2015年秋に同艦はロシアへ曳航されなければならない。
しかし、周知のようにトップ艦「ウラジオストク」は、フランスの造船所の岸壁へ停泊したままである。
フランス大統領フランソワ・オランドにより課せられた引き渡し禁止令が故に。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]

2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

2014年11月下旬に進水しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

未だサンナゼールに留め置かれている「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」ですが、2015年2月12日、「セヴァストーポリ」自動船舶識別装置(AIS:Automatic Identification System)に登録されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

そしてフランス側の情報筋によると、「セヴァストーポリ」は2015年3月後半から洋上試験を開始するとの事です。

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母の乗員は休暇後にサンクトペテルブルクへ戻った

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月27日12時45分配信
【「ミストラル」の乗組員はサンクトペテルブルクへ戻ってきた】

ロシアの為に建造された1隻目の「ミストラル」型艦であるヘリコプター空母「ウラジオストク」乗組員は、休暇の後にサンクトペテルブルクへ戻ってきた。
「セヴァストーポリ」乗組員は、太平洋艦隊基地ウラジオストク市に未だ留まっている。


月曜日・3月2日、最初に構成された乗組員は、2ヶ月の休暇の後にクロンシュタットへ行く。
『中央海軍ポータル』は海軍の情報提供者より伝えられた。
船員がサンクトペテルブルクへ留まるのか、或いは再びフランスへ向かうのかは、未だ発表されていない。

現在、軍人たちは、市内のホステルの1つに滞在している。
しかし、フランスへ向かうまで、彼等はサンクトペテルブルク海軍アカデミー海軍科学訓練センターの敷地内で生活し、訓練を行なう。

以前、『中央海軍ポータル』は、1隻目の「ミストラル」乗組員は2015年3月2日にサンクトペテルブルクへ戻る事になっていると記した。
これに先立ち、双方の乗組員は、練習艦「スモーリヌイ」クロンシュタットへ戻った後、1月初頭から2ヶ月間の休暇に入っていた。

[『中央海軍ポータル』参考資料]
現在までに、ロシア「ミストラル」型ヘリコプター空母を引き渡す為のプロセスは中断している。
以前に公表されたエリゼ宮の発表によると、これはウクライナの不安定な政治情勢に関連している。

2015年1月、欧州議会、ロシアへのヘリコプター空母「ミストラル」の引き渡しを凍結したフランスの意思決定を支持する決議案を採択した。
このような背景により、モスクワは、「ミストラル」の供給契約の挫折に関する公式な説明をパリへ要求した。
国防相セルゲイ・ショイグは、ロシアが6ヶ月以内にフランスに対して訴訟を起こすかもしれないと表明した。

メディアの報道によると、STXフランス造船所で建造された1隻目のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」ロシア側への引き渡しプロセスは、近い内に再開されるかもしれない事は注目される。
これは、ドンバスの状況を解決する為の合意の枠組で行なわれたに行われたドイツ、フランス、ウクライナ、ロシアの指導者によるミンスク会議の後に知られるようになった。
それにも関わらず、パリの公式声明は、ロシアにとっては否定的なトーンを保ち続けている。
「条件は未だ成立されていません。何時の日か、それが形作られる事を願ってはおりますが」
非公式のヨーロッパ連合首脳会議の後、2月12日にフランスの指導者フランソワ・オランドは表明した。

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の供給契約は、2011年6月に「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)フランスDCNS社との間で締結された。
費用は12億ユーロになる。
最初の艦(ウラジオストク)の引き渡しは2014年11月1日に、2隻目(セヴァストーポリ)は2015年11月1日に予定されていた。
ヘリコプター空母の引き渡しが挫折した場合のペナルティ及び罰金の額は、30億ユーロに達するかもしれない。

ヘリコプター空母「ミストラル」型の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
航空グループには16機のヘリコプター(Ka-52K)が含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」は2014年11月に進水しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]


2014年6月末以降フランスサンナゼールに滞在し、操艦訓練を受けていた「ミストラル」級ヘリ空母2隻の乗組員約400名は、2014年12月30日にロシアへ戻りました。
[ヘリ空母ミストラル級乗員のロシア海軍将兵はクロンシュタットへ到着した]

その後、彼等は2ヶ月間の休暇を貰って沿海地方へ帰郷しました。
(「ミストラル」級の乗員は、配備先となる太平洋艦隊から集められた)

その休暇が終わり、まず初めに1番艦「ウラジオストク」の乗組員がサンクトペテルブルクへ戻ってきました。

2番艦「セヴァストーポリ」乗組員は未だウラジオストク市に居るとの事ですが、こちらも近い内にサンクトペテルブルクへ戻る事になるでしょう。

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された

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『タス通信』より
2015年2月12日11時33分配信
【ヘリコプター空母「セヴァストーポリ」は国際識別システムに登録された】
パリ、2月12日/タス通信特派員イワン・バチリェフ

ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の搭載機器は、本日、国際自動識別システムAIS(Automatic Identification System)への信号発信を開始した。
これは、ロシアとの契約によりフランスサンナゼール市で建造されている第2の「ミストラル」型ヘリコプター空母である。

同艦は、フランス国旗の下でシステムに表示される。
更に、位置はサンナゼール港を示しており、加えて、速力-0ノット、技術仕様:全長-199メートル、幅-32メートルも表示された。
最初の登録は、搭載日付記録媒体から行なわれた。

ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」は、サンナゼールで2013年6月に起工された。
後部はサンクトペテルブルクバルト工場で別個に建造され、(2014年)6月には、前部と接合する為、フランスへ曳航された。
同艦の進水は昨年11月に行なわれ、現在は艤装が実施されている。
送信機器が有効にされた事は、ヘリコプター空母の公海上での試験の準備であると言う事が出来るだろう。

AIS機器の使用は、国際航路に従事する300総トン以上の船と、そのような航路に従事しない500総トンを超える船にとって必要である。
それは、全ての客船への装備が義務付けられている。

AISシステムは、VHF帯で動作し、船あるいは艦へ4グループのデータを送信する:オブジェクトの識別情報、自動的に制御機器から削除されたオブジェクトの情報、グローバル測位システムGPSを利用して得られた地理-時間データ、乗組員が手動で入力したデータ。

ロシア海軍の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された1隻目の艦は2013年10月位進水し、(2014年)11月にロシアへ引き渡されなければならなかった。
最後の段階でパリウクライナ情勢を理由にロシア側へのヘリコプター空母の引き渡しを無期限に延期した。
その後もヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」サンナゼールの岸壁に留まっている。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]

2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

2014年11月下旬に進水しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

未だサンナゼールに留め置かれている「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」ですが、2015年2月12日、「セヴァストーポリ」自動船舶識別装置(AIS:Automatic Identification System)に登録されました。

近い内に同艦は航海試験を開始するかもしれません。

ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている

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『タス通信』より
2015年1月24日19時33分配信
【国防省:ロシアは既にフランスへ「ミストラル」の為に約10億ユーロを支払っている】
モスクワ、1月24日/タス通信

ロシア「ミストラル」購入の為に約10億ユーロを前払いしている。
ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは発表した。

「私共は、元手の返還に関心を持っております。
我々は約10億ユーロを前払いしました」
ボリソフ
は、ラジオ局『ロシアニュースサービス』の生放送で話した。

更に彼は、ロシアが如何なる結末にも備えている事を想い起した。
「私共が(艦を)得た場合、我々は、それを使用する術を知っております。
金銭を得た場合にも、それを使う方法は心得ております。
それは決して海軍の機器の再装備のペースには影響を及ぼしません」
ボリソフ
は強調した。 

[「ミストラル」の建造]
ロシア海軍
の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
艦の排水量21,000トン、船体最大長210m、速力18ノット、航続距離は最大で20000海里。
ヘリコプター空母の乗組員は170名であり、加えて更に450名を艦内へ収容できる。
艦の航空グループには16機のヘリコプターが含まれており、離艦甲板へ同時に6機が展開できる。
艦の貨物甲板には数十両の装甲車両を収容できる。

1隻目のヘリコプター空母「ウラジオストク」は2014年秋の引き渡しが計画されていた。
しかし、ウクラ​​イナ情勢が悪化したが故に、パリは公式にロシアへの艦の引き渡し日時を無期限延期した。

(2015年)1月初頭、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアンは、艦を引き渡す為の主要条件はウクライナ東部での停戦合意は遵守される事であると述べた。
「それには、ヨーロッパのこの部分(ウクライナ)で停戦合意の遵守というプロセスが起こり、解決の為の政治的ロードマップが作られる事が必要であります」
防衛当局のトップは表明した。
「この時点で、フランス大統領は、ロシアへミストラルを引き渡す為の条件が形作られているかどうかの評価を始めることが出来るようになります」


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向け「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月にフランスで起工され(艦の後部は同年10月にロシアで起工)、2013年10月に進水、2014年3月から洋上試験が開始されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア人乗員の手により三度出航した]

「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]

なお、「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」は、2014年11月下旬に進水しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

この件に関し、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、2014年12月初頭に
「契約の履行(ミストラル級の引き渡し)を期待している。そうならなかった場合は、支払った金が戻る事を望む」
と述べました。
[ロシア大統領はミストラル級ヘリ空母引き渡し問題についてフランス大統領とは何も話さなかった]

「ミストラル」級ヘリ空母2隻の為にロシアフランスへ支払い済みの金額については、これまでに非公式筋からは何度か情報が出ており、2014年3月の時点で7億ユーロ以上、同年10月末までに計9億4000万ユーロが支払われたと言われていました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母1番艦ウラジオストクの納入時期は延期される]

今回、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏は、支払い済みの金額について「約10億ユーロ」と明言しました。

プーチン大統領以外にも、ロシア政府要人は「支払った金の返還」について述べています。
例えば、ドミトリー・ロゴージン副首相など。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母の引き渡しよりも代金返却の方が望ましい]

一方、フランス側では、2014年12月初頭にマニュエル・ヴァルス首相「フランスは、ミストラル建造の為に既に支払われた金をロシアへ返す用意がある」と表明しています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母売却契約が挫折したというのは時期尚早であるとフランス首相は述べた]

ヘリ空母ミストラル級乗員のロシア海軍将兵はクロンシュタットへ到着した

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『タス通信』より
2014年12月30日13時39分配信
【ヘリコプター空母「ミストラル」のロシア人乗員はサンナゼールからクロンシュタットへ戻ってきた】
モスクワ/サンクトペテルブルク、12月30日/タス通信

ヘリコプター空母「ミストラル」ロシア人乗員を乗せた練習艦「スモーリヌイ」は、本日(12月30日)、クロンシュタットへ戻ってきた。
タス通信は、ロシア連邦国防省の情報提供者より伝えられた。

「クロンシュタットへ係留された艦の乗組員は訓練課程を経ています」
対談者は話した。

艦は12月18日にフランスサンナゼール港を出た。
艦上には、ロシアの為に意図されている2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母-「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の乗組員である400名以上のロシア軍事船員が乗っている。
以前、「スモーリヌイ」は、大体12月26日頃にはクロンシュタットへ到着すると報じられた。

もう1人の軍の情報提供者は、「スモーリヌイ」が火曜日未明に同港へ到着した事をタス通信へ確認した。
「ミストラルの乗組員は休暇へと向かいます。
今、彼等は勤務場所へ航空機で送り届けられます」

彼は話した。

海軍総本部の情報提供者はタス通信へ、フランスが1隻目の「ミストラル」「ウラジオストク」ロシアへ引き渡した場合にのみ、ロシア人船員サンナゼールへ戻る事を指摘した-ロシア側が契約の挫折により提訴するという事が無ければ。

「もちろん、ヘリコプター空母の問題に関して肯定的な結果が出た場合、ウラジオストク乗組員はフランスへ戻り、艦をサンクトペテルブルクへ回航します。
ロシア製兵装を装備し艤装を行なう為に」

対談者は説明した。
彼によると、フランスが契約を全て履行した場合、第2乗組員は2015年8月頃にサンナゼールへ到着し、秋には「セヴァストーポリ」サンクトペテルブルクへ回航する。

ロシアは2011年夏に「ミストラル」建造契約をフランスと締結した。
1番艦「ウラジオストク」は2011年秋にロシア海軍への引き渡しが予定されていたが、フランス側ウクライナでの出来事を理由に引き渡しを延期した。
「セヴァストーポリ」と命名された2番艦は今年11月に進水した。

12月初頭、ロシア連邦大統領補佐官ウラジーミル・コジンは、ヘリコプター空母「ミストラル」が契約下で引き渡されなかった場合、ロシアフランスに対する訴訟を起こす為の全ての書類を用意していると述べた。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

「強襲揚陸艦」ミストラル級はロシアの軍事ドクトリンには適合しない

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『タス通信』より
2014年12月22日11時15分配信
【ロシア連邦軍事産業委員会:「ミストラル」はロシアの軍事ドクトリンに適合していない】
モスクワ、12月22日/タス通信

フランスヘリコプター空母「ミストラル」は、ロシア軍事ドクトリンに適合していない。
ロシア連邦軍事産業委員会協議会副議長ユーリー・ミハイロフは表明した。

「私が、ここで新たに公表するまでも無い事ですが、本質的に、揚陸艦としてのミストラルは、我々の防衛ドクトリンには適合しておりません」
ミハイロフ
は、ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送で話したが、どの種類の兵器についての話であるのかについては明確にしなかった。

ミハイロフは、ロシア「ミストラルが無くても生き残る」と付け加えた。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア連邦軍事産業員会は、ウラジーミル・プーチン大統領が委員長を務めています。
ドミトリー・ロゴージン副首相、ユーリー・ボリソフ国防相代理、デニス・マントゥロフ産業貿易相、セルゲイ・ショイグ国防相も委員会のメンバーです。

軍事産業委員会協議会の議長はドミトリー・ロゴージン副首相が務めており、彼を補佐するのが、協議会副議長ユーリー・ミハイロフ氏です。
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ロシア軍事産業委員会の幹部では、2013年1月末に第1副委員長イワン・ハルチェンコ氏が、「ミストラル」級の導入を「馬鹿げた決定」と批判しています。
[ロシア軍事産業委員会はフランスからのミストラル級購入という「馬鹿げた決定」を再検討する]

そして今回、軍事産業委員会協議会副議長ユーリー・ミハイロフ氏は、「揚陸艦」としての「ミストラル」級ロシア軍事ドクトリンに適合していないと述べました。

ミハイロフ氏は、「ミストラル」級ロシア軍事ドクトリンに適合していない具体的な理由については何も言いませんでしたが、おそらくは、以前にロシア連邦政府海洋協議会第1副議長セルゲイ・シシカレフ氏が「ロシアはミストラル級を必要としていない」と述べたのと同様の理由でしょう。
[ロシアはミストラル級のような「強襲揚陸艦」を必要としていない]

「ミストラル」級は、フランスでの正式分類は「指揮・戦力投射艦」となり、西側では一般的に「強襲揚陸艦」と呼ばれています。

「強襲揚陸艦」は、搭載するヘリコプターや揚陸艇を使い、上陸部隊の兵員や戦闘車両を海岸へ迅速に上陸させる事が出来ます。

しかしながら、ロシア連邦軍は、現在も将来も、そのような揚陸作戦を実行する可能性は有りません。
それが、「ロシアの軍事ドクトリンに適合していない」という事でしょう。