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ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月29日9時31分配信
【「ミストラル」の電子機器はロシア海軍へ引き渡される】
モスクワ、2月29日-ロシア通信社ノーボスチ

「ミストラル」型揚陸ヘリコプター母艦に配置されていたロシア製電子機器は完全にフランス領から撤去され、ロシア海軍へ引き渡される。
月曜日、『統合機器製造営団』(『ロシアン・テクノロジーズ』へ加わっている)の代理人は記者団へ伝えた。

「それ(機器)は完全にフランスから撤去され、船員の操作訓練の為、ロシア海軍へ引き渡されます」
営団の代理人は伝えた。

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡さなければならなかったが、ウクライナ情勢及びロシアに対する制裁が導入されたが故に実現には至らなかった。
(2015年)8月初頭、モスクワパリは、「ミストラル」型ドック艦2隻の建造及び供給契約の終了を決定した。

フランスは、「ミストラル」に設置されていたロシア製機器の返却後にヘリコプター空母を処置できるようになる。
以前、フランス大統領フランソワ・オランドは、彼のエジプトの同僚であるアブドルファッターフ・アッ=シーシーと、ロシアの為の「ミストラル」型ヘリコプター空母2隻の売却条件で合意に達したと報じられた。
その結果、パリエジプトへ2隻の艦を売却できるようになり、契約は10月10日に署名された。
エジプトへの艦の到着は2016年夏になるだろう。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月29日9時35分配信
【「ミストラル」の為の機器に関するカイロとの交渉は進展している】
モスクワ、2月29日-ロシア通信社ノーボスチ

エジプト海軍の特別な必要条件へ対応する為の新たな機器一式の製造計画に基づく「ミストラル」型揚陸ヘリコプター母艦の為の電子機器の製造と供給の問題に関するロシア連邦エジプトの交渉は大幅な進展を見せている。
月曜日、『統合機器製造営団』(『ロシアン・テクノロジーズ』へ加わっている)の代理人は記者団へ伝えた。

「ヘリコプター空母ミストラルの為の電子機器供給に関するエジプトとの交渉は続けられています。
既にミストラルから取り外された機器は、ロシア海軍が使用する為に意図されており、エジプトへ引き渡されない事は明確に理解しております。
今は、ロシアが、エジプト・アラブ共和国の為、別途に特別な機器一式を製造する可能性について議論しております」

営団の代理人は伝えた。

彼はロシア製機器「完全にフランスから撤去され、船員の操作訓練の為、ロシア海軍へ引き渡される」事を指摘した。

「エジプトにおける他の必要条件は、この国の軍の仕様に対応した異なる特性を有する他の機器のセットを必要とします」
『統合機器製造営団』
の代理人は話した。

彼によると「我々の製造機構は、この発注を期限内に履行する事は明確に理解しております」

「交渉の成り行きに関しては未だお話しできませんが、エジプト側は、大いなる関心を寄せております」
営団の代理人は指摘した。

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡さなければならなかったが、ウクライナ情勢及びロシアに対する制裁が導入されたが故に実現には至らなかった。
(2015年)8月初頭、モスクワパリは、「ミストラル」型ドック艦2隻の建造及び供給契約の終了を決定した。

その後、メディアは、フランス大統領フランソワ・オランドが、彼のエジプトの同僚であるアブドルファッターフ・アッ=シーシーと、ロシアの為の「ミストラル」型ヘリコプター空母2隻の売却条件で合意に達したと報じた。
その結果、パリエジプトへ2隻の艦を売却できるようになり、契約は10月10日に署名された。
エジプトへの艦の到着は2016年夏になるだろう。

『統合機器製造営団』は2014年に設立されたロシア国営法人であり、『ロシアン・テクノロジーズ』の一員である。
ロシア連邦軍及び他の特殊組織の為の通信装置、通信システム、自動管理システム、電子戦闘複合体及びロボット化複合体、更には民間及び(軍民)兼用の製品などといった競争力のある製品を高度技術で組織的に製造する事を目的とする。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月、フランスDCNS社ロシア「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約を締結しました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

その後、フランス議会から正確な金額~9億4975万4849ユーロが公表されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

9月20日、「ミストラル」級へ設置済みのロシア製機器を取り外す為、ロシア人専門家グループフランスへ向かいました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器を取り外す為のロシア人専門家グループはフランスへ向かった]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器は2015年11月末までに取り外され、ロシアへ発送される]

その第1陣として、10月初頭には「戦闘情報管理システム」「ミサイル・砲兵装管制システム」が取り外され、ロシアへ発送されました。
[ロシア海軍向けだったミストラル級ヘリコプター空母から戦闘情報管理システムが取り外され、ロシアへ発送された]

その他の機器(衛星通信システムなど)の取り外しも進められ、11月下旬に全て完了しました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは進められている]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは完了した]

2015年12月中旬、取り外された機器はロシアヴィボルグへ到着しました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]

「ミストラル」級から取り外されたロシア製機器は、具体的には以下の通りです。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月8日17時54分配信
【「ミストラル」の欠片:どのようなロシア製機器がフランスから返されるのか】

電波位置特定識別装置67R
戦闘情報管理システム「シグマ-E」
多機能光学電子テレヴィジョン複合体MTK-201ME
衛星通信ステーションR-793-M「プリンツェプ-M」
衛星通信ステーションR-794-1「ツェンタヴル-NM1」
16チャンネル電波受信装置R-693
電波受信装置R-774SD1.1



その後、取り外された機器は、船員の操作訓練に使う為、ロシア海軍へ引き渡される事になりました。

つまり、ロシア海軍訓練センターで艦船乗組員の研修や訓練の為に使われるという事です。
[ロシア海軍訓練センターは新世代艦の乗組員の訓練を行なっている]


なお、ロシア海軍「ミストラル」級に代わる汎用揚陸艦の建造を計画しており、現在の所、2018年からの建造開始が予定されています。
[ロシア将来汎用揚陸艦]


既に報じられているように、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級は、エジプトへ売却されます。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月23日15時15分配信
【ロシアのミストラルはエジプトが購入する】
エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス大統領フランソワ・オランドは、ロシア海軍向けだった「ミストラル」級2隻の購入で合意しました。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月24日8時48分配信
【フランスはミストラルの為にロシアへ支払ったものと同じ金額を受け取る】
2隻の「ミストラル」級の購入価格は9億5000万ユーロになるとの事です。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年10月10日15時45分配信
【エジプトは2隻のミストラルをフランスから購入する協定書へ署名した】
10月10日午後、エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス首相マニュエル・ヴァルスは、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級ヘリ空母を購入する協定書へ署名しました。
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エジプトロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母を買って何に使うのかという疑問を持っている方が多いようですが、以前の報道によると、この話の背後にはサウジアラビアが居り、同国が資金援助してエジプト「ミストラル」級ヘリ空母を購入・保有させ、いざという時(例えばイエメンのような事態)には、アラブ諸国連合の軍事介入や軍事作戦の後方支援などに使いたいという事のようです。

2015年12月15日には、サウジアラビアが中心となり、34の国と地域が参加する「イスラム軍事連合」が結成されました。
『AFP通信』より
2015年12月15日19時19分配信
【「対テロ」でイスラム34か国軍事連合、サウジ主導で結成】

「イスラム軍事連合」には、新たに2隻の「ミストラル」級ヘリ空母を購入するエジプトも参加しています。

ロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母2隻は、「イスラム軍事連合」艦隊の中核戦力となる事が期待されているようです。


2015年12月末、ロシアエジプトへ46機のKa-52攻撃ヘリコプターを売却する契約を締結しました。
『タス通信』より
2015年12月30日17時2分配信
【ロシアン・ヘリコプターズはエジプトとの46機のヘリコプターKa-52の契約について確認した】

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年12月30日18時27分配信
【ロシアはエジプトへ46機のヘリコプターKa-52K「アリガートル」を供給する】

エジプトへ売却する46機すべてが艦載型のKa-52K(「ミストラル」級の艦載機)になるという情報も有りますが、おそらくは、以前にロシア海軍向けとして発注されたKa-52Kエジプトへ振り向けられる事になるようです。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは最新鋭の目標探知システムを装備する]


そして今回、「ミストラル」級2隻から取り外されたロシア製機器とは別に、エジプトが購入する事になった「ミストラル」級の為の各種機器をロシア企業が新たに製造し、エジプトへ売却する為の交渉が進められている事が明らかにされました。

ロシア海軍向けとエジプト海軍向けでは、運用条件や環境などが異なるので、ロシア海軍向けの各種機器を、そのままエジプト海軍向けとして使う訳には行かないという事です。
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ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した

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『タス通信』より
2015年12月15日9時5分配信
【情報筋:「ミストラル」のロシア製機器はフランスからロシア連邦へ送り届けられた】
モスクワ、12月15日/タス通信

「ミストラル」型ヘリコプター空母の全てのロシア製機器ヴィボルグへ送り届けられ、受領-引渡証書への署名は数日中に行なわれる。
タス通信軍事外交筋より伝えられた。

「全ての機器は取り外され、ロシアへ送られました。
12月13日、それは海上輸送によりヴィボルグへ到着しました」

対談者は話した。

「明日或いは2日後、貨物の完全性を点検する為、ヴィボルグへサンナゼール造船所の代表が到着し、同時に通関手続きが開始され、その後、受領-引渡証書への署名が行なわれます」
彼は説明し、全ての配送費用はフランス側が負担している事を強調した。

情報提供者によると、11月に20トンのコンテナと2個の規格外貨物-大型アンテナを備えたプラットフォーム-が送り届けられた。
「この貨物の中には、以前にフランス製戦闘管理システムSENIT-9と結合されたロシア製戦闘管理システムが有りました」
彼は付け加えた。

「これらの機器をエジプトが使用する問題については、未だ決着していません」
彼は指摘した。
情報提供者が強調したように「エジプトが、これらの装置を購入しなかった場合、それはロシアの戦闘艦へ使用されます」

[乗組員の解散]
「ミストラル」型ヘリコプター空母
の為に用意されたロシア人乗組員は解散し、他の艦へ配属されると情報提供者は伝えた。

「ミストラルの乗組員は解散し、ロシア連邦海軍の他の水上戦闘艦へ配属されます」
彼は話した。

以前、ロシア海軍総参謀部の情報提供者は、ヘリコプター空母の乗組員は2015年夏-これらの艦の供給契約が公式に終了する前-から様々な艦隊、主に太平洋艦隊で研修を開始したと伝えた。

ロシアは2011年にフランス「ミストラル」型ヘリコプター空母を発注したが、2014年にパリウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結した。

2015年、ロシア連邦フランス「ミストラル」の契約終了で合意し、今後、「ミストラル」エジプトへ到着する。
以前、艦は2016年にフランス製揚陸艇と共に新たな購入者へ引き渡されると報じられた。

ロシア大統領府のトップ、セルゲイ・イワノフは、カイロ「ミストラル」の為のロシア製ヘリコプター及び機器を10億ドル以上で購入するかもしれないと述べている。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月、フランスDCNS社ロシア「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約を締結しました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

その後、フランス議会から正確な金額~9億4975万4849ユーロが公表されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

9月20日、「ミストラル」級へ設置済みのロシア製機器を取り外す為、ロシア人専門家グループフランスへ向かいました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器を取り外す為のロシア人専門家グループはフランスへ向かった]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器は2015年11月末までに取り外され、ロシアへ発送される]

その第1陣として、10月初頭には「戦闘情報管理システム」「ミサイル・砲兵装管制システム」が取り外され、ロシアへ発送されました。
[ロシア海軍向けだったミストラル級ヘリコプター空母から戦闘情報管理システムが取り外され、ロシアへ発送された]

その他の機器の取り外しも進められ、11月下旬に全て完了しました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは進められている]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは完了した]

そして12月中旬、取り外された機器はロシアヴィボルグへ到着しました。
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「ミストラル」級から取り外されたロシア製機器は、具体的には以下の通りです。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月8日17時54分配信
【「ミストラル」の欠片:どのようなロシア製機器がフランスから返されるのか】

電波位置特定識別装置67R
戦闘情報管理システム「シグマ-E」
多機能光学電子テレヴィジョン複合体MTK-201ME
衛星通信ステーションR-793-M「プリンツェプ-M」
衛星通信ステーションR-794-1「ツェンタヴル-NM1」
16チャンネル電波受信装置R-693
電波受信装置R-774SD1.1



既に報じられているように、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級は、エジプトへ売却されます。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月23日15時15分配信
【ロシアのミストラルはエジプトが購入する】
エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス大統領フランソワ・オランドは、ロシア海軍向けだった「ミストラル」級2隻の購入で合意しました。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月24日8時48分配信
【フランスはミストラルの為にロシアへ支払ったものと同じ金額を受け取る】
2隻の「ミストラル」級の購入価格は9億5000万ユーロになるとの事です。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年10月10日15時45分配信
【エジプトは2隻のミストラルをフランスから購入する協定書へ署名した】
10月10日午後、エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス首相マニュエル・ヴァルスは、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級ヘリ空母を購入する協定書へ署名しました。
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エジプトロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母を買って何に使うのかという疑問を持っている方が多いようですが、以前の報道によると、この話の背後にはサウジアラビアが居り、同国が資金援助してエジプト「ミストラル」級ヘリ空母を購入・保有させ、いざという時(例えばイエメンのような事態)には、アラブ諸国連合の軍事介入や軍事作戦の後方支援などに使いたいという事のようです。


なお、2015年12月15日、サウジアラビアが中心となり、34の国と地域が参加する「イスラム軍事連合」が結成されました。
『AFP通信』より
2015年12月15日19時19分配信
【「対テロ」でイスラム34か国軍事連合、サウジ主導で結成】

「イスラム軍事連合」には、新たに2隻の「ミストラル」級ヘリ空母を購入するエジプトも参加しています。

ロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母2隻は、「イスラム軍事連合」艦隊の中核戦力となる事が期待されているようです。
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「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の名前は、将来に建造される大型ヘリコプター揚陸艦(ロシア版「ミストラル」)へ与えられる事になります。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
[ロシア海軍の将来汎用ヘリコプター揚陸艦の建造にはミストラル級の経験が生かされる]

ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは完了した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年11月23日17時33分配信
【DCNS:「ミストラル」のロシア製機器の取り外しは完了した】
パリ、11月23日-ロシア通信社ノーボスチ

フランスヘリコプター空母「ミストラル」型ロシア製機器の取り外しは完了し、近い内にロシア連邦へ送られる。
月曜日にロシア通信社ノーボスチフランス国営軍事造船所DCNSの代理人より伝えられた。

「取り外された機器はロシア連邦へ引き渡されます。
来週の12月には、それはロシアのサンクトペテルブルクへ送り届けられます」

対談者は話した。

彼は、2016年前半に艦のエジプト人乗組員が訓練を開始する事を指摘した。
艦には、エジプト側が必要とする機器が設置され、その後でのみ「ミストラル」カイロへの引き渡しが準備される。

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡さなければならなかったが、ウクライナ情勢及びロシアに対する制裁が導入されたが故に実現には至らなかった。
(2015年)8月初頭、モスクワパリは、「ミストラル」型ドック艦2隻の建造及び供給契約の終了を決定した。

フランスは、「ミストラル」に設置されていたロシア製機器の返却後にヘリコプター空母を処置できるようになる。
以前、フランス大統領フランソワ・オランドは、彼のエジプトの同僚であるアブドルファッターフ・アッ=シーシーと、ロシアの為の「ミストラル」型ヘリコプター空母2隻の売却条件で合意に達したと報じられた。
その結果、パリエジプトへ2隻の艦を売却できるようになり、契約は10月10日に署名された。
エジプトへの艦の到着は2016年夏になるだろう。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月、フランスDCNS社ロシア「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約を締結しました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

その後、フランス議会から正確な金額~9億4975万4849ユーロが公表されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

9月20日、「ミストラル」級へ設置済みのロシア製機器を取り外す為、ロシア人専門家グループフランスへ向かいました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器を取り外す為のロシア人専門家グループはフランスへ向かった]

「ミストラル」級ロシア製機器は今年11月までに取り外しが完了し、鉄道あるいは海路(船)でロシアへ送られます。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器は2015年11月末までに取り外され、ロシアへ発送される]

その第1陣として、10月初頭には「戦闘情報管理システム」「ミサイル・砲兵装管制システム」が取り外され、ロシアへ発送されました。
[ロシア海軍向けだったミストラル級ヘリコプター空母から戦闘情報管理システムが取り外され、ロシアへ発送された]

その他の機器の取り外しも進められ、11月下旬に全て完了しました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは進められている]

取り外された機器はロシアサンクトペテルブルクへ送られ(おそらくは船便で)、2015年12月初頭に到着するとの事です。

「ミストラル」級から取り外されたロシア製機器は、具体的には以下の通りです。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月8日17時54分配信
【「ミストラル」の欠片:どのようなロシア製機器がフランスから返されるのか】

電波位置特定識別装置67R
戦闘情報管理システム「シグマ-E」
多機能光学電子テレヴィジョン複合体MTK-201ME
衛星通信ステーションR-793-M「プリンツェプ-M」
衛星通信ステーションR-794-1「ツェンタヴル-NM1」
16チャンネル電波受信装置R-693
電波受信装置R-774SD1.1



既に報じられているように、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級は、エジプトへ売却されます。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月23日15時15分配信
【ロシアのミストラルはエジプトが購入する】
エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス大統領フランソワ・オランドは、ロシア海軍向けだった「ミストラル」級2隻の購入で合意しました。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月24日8時48分配信
【フランスはミストラルの為にロシアへ支払ったものと同じ金額を受け取る】
2隻の「ミストラル」級の購入価格は9億5000万ユーロになるとの事です。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年10月10日15時45分配信
【エジプトは2隻のミストラルをフランスから購入する協定書へ署名した】
10月10日午後、エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス首相マニュエル・ヴァルスは、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級ヘリ空母を購入する協定書へ署名しました。
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エジプトロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母を買って何に使うのかという疑問を持っている方が多いようですが、以前の報道によると、この話の背後にはサウジアラビアが居り、同国が資金援助してエジプト「ミストラル」級ヘリ空母を購入・保有させ、いざという時(例えばイエメンのような事態)には、アラブ諸国連合の軍事介入や軍事作戦の後方支援などに使いたいという事のようです。


「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の名前は、将来に建造される大型ヘリコプター揚陸艦(ロシア版「ミストラル」)へ与えられる事になります。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]

ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは進められている

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年11月2日17時18分
【ロシアとフランスの専門家は「ミストラル」の機器の取り外しを進めている】
モスクワ、11月2日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアフランスの専門家は、現在、揚陸ヘリコプター母艦「ミストラル」型の機器の取り外しに関与している。
月曜日、ロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)のトップ、アナトーリー・イサイキンは発表した。
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「現在、ロシアの作業班は、フランスの専門家と共に、これらの機器の取り外しへ関与しております。
これらの機器がロシア連邦の境界線上を横切った後でのみ、私達の企業とフランス国防省は、望む事を全て自由に行えるようになります」
イサイキン
テレビ局『ロシア-24』の生放送で話した。

彼は、フランス「ミストラル」建造の為の「全ての費用をロシアへ完全に払い戻した」事を指摘した。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月、フランスDCNS社ロシア「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約を締結しました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

その後、フランス議会から正確な金額~9億4975万4849ユーロが公表されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

9月20日、「ミストラル」級へ設置済みのロシア製機器を取り外す為、ロシア人専門家グループフランスへ向かいました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器を取り外す為のロシア人専門家グループはフランスへ向かった]

「ミストラル」級ロシア製機器は今年11月までに取り外しが完了し、鉄道あるいは海路(船)でロシアへ送られます。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器は2015年11月末までに取り外され、ロシアへ発送される]

その第1陣として、10月初頭には「戦闘情報管理システム」「ミサイル・砲兵装管制システム」が取り外され、ロシアへ発送されました。
[ロシア海軍向けだったミストラル級ヘリコプター空母から戦闘情報管理システムが取り外され、ロシアへ発送された]

今回の記事で述べられているように、その他の機器の取り外しも進められています。


既に報じられているように、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級は、エジプトへ売却されます。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月23日15時15分配信
【ロシアのミストラルはエジプトが購入する】
エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス大統領フランソワ・オランドは、ロシア海軍向けだった「ミストラル」級2隻の購入で合意しました。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月24日8時48分配信
【フランスはミストラルの為にロシアへ支払ったものと同じ金額を受け取る】
2隻の「ミストラル」級の購入価格は9億5000万ユーロになるとの事です。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年10月10日15時45分配信
【エジプトは2隻のミストラルをフランスから購入する協定書へ署名した】
10月10日午後、エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス首相マニュエル・ヴァルスは、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級ヘリ空母を購入する協定書へ署名しました。
15-1103b.jpg

エジプトロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母を買って何に使うのかという疑問を持っている方が多いようですが、以前の報道によると、この話の背後にはサウジアラビアが居り、同国が資金援助してエジプト「ミストラル」級ヘリ空母を購入・保有させ、いざという時(例えばイエメンのような事態)には、アラブ諸国連合の軍事介入や軍事作戦の後方支援などに使いたいという事のようです。

エジプト「ミストラル」級ヘリ空母の為にロシア製機器ヘリコプター(Ka-52K)を購入するなどとも報じられていますが、「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)総取締役アナトーリー・イサイキン氏は、現時点では、そのような話は無いと述べています。

『タス通信』より
2015年10月27日12時2分配信
【ロシア連邦はエジプトからミストラルの為のヘリコプターや機器を購入するという申し出は受けていない】
イサイキン氏は、エジプトへ売却される事になった元ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻に関し、その搭載用のヘリコプター(Ka-52K)や各種機器を購入する為のロシアへの公式な打診は無いし、そのような話は時期尚早であると言っています。


「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の名前は、将来に建造される大型ヘリコプター揚陸艦(ロシア版「ミストラル」)へ与えられる事になります。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]

ロシア海軍向けだったミストラル級ヘリコプター空母から戦闘情報管理システムが取り外され、ロシアへ発送された

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『タス通信』より
10月6日13時37分配信
【情報筋:「ミストラル」のロシア製機器の一部は既にロシア連邦へ発送された】
モスクワ/10月6日/タス通信

ロシア製機器の第1バッチは既に「ミストラル」型ヘリコプター空母から撤去され、ロシアへ発送された。
タス通信軍事外交筋より伝えられた。

「我々の機器は成功裏に取り外され、既にコンテナで(ロシアへ)発送されています」
対談者は話した。

彼は、それが戦闘情報管理システム、ミサイル・砲兵装管制システムである事を明らかにした。
既に報じられているように、「ミストラル」ロシア製機器の取り外しは9月末に始まった。
艦の建造に従事したDCNS社は、このプロセスが年末までに完了すると発表した。
その後、軍事技術協力組織の情報提供者は、フランスは11月末までに7億ルーブル以上の価格になる「ミストラル」型ヘリコプター空母ロシア製機器ロシア連邦へ発送するとタス通信へ伝えた。

[エジプトの「ミストラル」購入]
以前、エジプトは、元々はロシアの為に建造されたヘリコプター空母「ミストラル」を両方とも取得する事が知られるようになった。
「フランス大統領フランソワ・オランドは、本日、エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーと電話で会談しました。
両国の指導者は、2隻のヘリコプター空母ミストラルの購入条件に関する基本合意に達しました」
エリゼ宮
の声明では、こう述べられた。

[どのようにフランスはロシアの為に「ミストラル」を建造したのか]
ロシア連邦海軍
の為に2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された1番艦は2013年10月に進水し、2014年11月にロシア海軍へ引き渡されなければならなかった。
2番艦「セヴァストーポリ」は、元々は2015年後半にロシアへの引き渡しが計画されていたが、1番艦と同様に引き渡しの凍結が決定された。
土壇場になってバリウクライナ情勢を口実にしてヘリコプター空母の引き渡しを無期限に停止した。

長い待ち時間の後、8月に当事者は、取引の最終的な終了を発表した。
達せられた合意によると、ロシアへは計9億4900万ユーロが返金され、更には、艦へ設置されたロシア製機器も返却される。
その後、フランスは独自の裁量で、建造された艦を処分できるようになる。

9月17日、共和国国民議会(下院議会)は、契約終了法案を承認した。

ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは、エジプトは「ミストラル」ロシア製機器を受け取る事が出来ると表明した。
軍事技術協力組織の情報提供者は、カイロは未だこれらの機器に興味を持っていないとタス通信へ伝えた。
その後、「統合器具製造営団」は、外国の発注者の為に「ミストラル」の機器を適応させる用意があると発表した。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約が締結されたのは、最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月になりました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

その後、フランス議会から正確な金額~9億4975万4849ユーロが公表されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

9月20日、「ミストラル」級へ設置済みのロシア製機器を取り外す為、ロシア人専門家グループフランスへ向かいました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器を取り外す為のロシア人専門家グループはフランスへ向かった]

「ミストラル」級ロシア製機器は今年11月までに取り外しが完了し、鉄道あるいは海路(船)でロシアへ送られます。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器は2015年11月末までに取り外され、ロシアへ発送される]

その第1陣として、「戦闘情報管理システム」「ミサイル・砲兵装管制システム」が既に取り外され、ロシアへ発送されているとの事です。

「戦闘情報管理システム」「シグマ-E」を指しています。
【戦闘情報管理システム「シグマ-E」】
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦セヴァストーポリにはフランス製戦闘管理システムSENIT-9は搭載されない]


既に報じられているように、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級は、エジプトへ売却される事になりました。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月23日15時15分配信
【ロシアのミストラルはエジプトが購入する】
エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス大統領フランソワ・オランドは、ロシア海軍向けだった「ミストラル」級2隻の購入で合意しました。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月24日8時48分配信
【フランスはミストラルの為にロシアへ支払ったものと同じ金額を受け取る】
2隻の「ミストラル」級の購入価格は9億5000万ユーロになるとの事です。

エジプトロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母を買って何に使うのかという疑問を持っている方が多いようですが、以前の報道によると、この話の背後にはサウジアラビアが居り、同国が資金援助してエジプト「ミストラル」級ヘリ空母を購入・保有させ、いざという時(例えばイエメンのような事態)には、アラブ諸国連合の軍事介入や軍事作戦の後方支援などに使いたいという事のようです。


なお、「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の名前は、将来に建造される大型ヘリコプター揚陸艦(ロシア版「ミストラル」)へ与えられる事になります。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]

ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器は2015年11月末までに取り外され、ロシアへ発送される

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『タス通信』より
2015年9月29日10時8分配信
【フランスは11月末までにロシア連邦へ7億ルーブルの「ミストラル」の機器を発送する】
モスクワ、9月29日/タス通信

フランスは11月末までに7億ルーブル以上の価格になる「ミストラル」型ヘリコプター空母ロシア製機器ロシア連邦へ発送する。
火曜日、タス通信軍事技術協力組織の情報提供者より伝えられた。

「私共は、11月末までに彼らは我々の監督下で2隻のミストラルのロシア製機器を取り外し、設置されていたもの全てをロシアへ発送する事でフランスと合意しております」
対談者は話した。

彼によると、これらの装置の価格は「7億ルーブル以上になります」
「それは、戦闘管理システム、通信システム、戦闘情報管理システム、ヘリコプター制御モジュールになります」

情報提供者は説明した。

対談者は、機器は、鉄道あるいは海路によってロシアへ発送され、全ての輸送費用フランスが支払う事になると話した。
装置は製造企業へ戻されると彼は付け加えた。

ロシアは2011年夏にフランス「ミストラル」を発注した。
2014年秋にロシア海軍は1隻目のヘリコプター空母「ウラジオストク」を受領する事になっていたが、バリウクライナ情勢に関連して艦の引き渡しを中止した。
(2015年)8月初頭、当事者は契約の終了で合意し、それから間もなくして、フランスは、ロシア連邦の為に建造した双方の「ミストラル」エジプトへ売却する事が知られるようになった。

契約破棄に対する補償は、約9億5000万ルーブル(この額には、約9億ルーブルに達するロシア側の前払い金が含まれる)になり、それは「ロシアが負担した全ての費用を完全にカバーします」と対談者は語った。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約が締結されたのは、最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月になりました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

その後、フランス議会から正確な金額~9億4975万4849ユーロが公表されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

9月20日、「ミストラル」級へ設置済みのロシア製機器を取り外す為、ロシア人専門家グループフランスへ向かいました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器を取り外す為のロシア人専門家グループはフランスへ向かった]

今回の記事によると、ロシア製機器は今年11月までに取り外しが完了し、鉄道あるいは海路(船)でロシアへ送られるとの事です。


なお、既に報じられているように、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級は、エジプトへ売却されます。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月23日15時15分配信
【ロシアのミストラルはエジプトが購入する】
エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス大統領フランソワ・オランドは、ロシア海軍向けだった「ミストラル」級2隻の購入で合意しました。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月24日8時48分配信
【フランスはミストラルの為にロシアへ支払ったものと同じ金額を受け取る】
2隻の「ミストラル」級の購入価格は9億5000万ユーロになるとの事です。

エジプトロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母を買って何に使うのかという疑問を持っている方が多いようですが、以前の報道によると、この話の背後にはサウジアラビアが居り、同国が資金援助してエジプト「ミストラル」級ヘリ空母を購入・保有させ、いざという時(例えばイエメンのような事態)には、アラブ諸国連合の軍事介入や軍事作戦の後方支援などに使いたいという事のようです。


なお、「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の名前は、将来に建造される大型ヘリコプター揚陸艦(ロシア版「ミストラル」)へ与えられる事になります。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]

ロシア海軍向けだったミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器を取り外す為のロシア人専門家グループはフランスへ向かった

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『タス通信』より
2015年9月20日10時31分配信
【情報筋:ロシア連邦の専門家は「ミストラル」の機器を取り外す為にフランスへ向かった】
モスクワ、9月20日/タス通信

「ミストラル」型ヘリコプター空母ロシア製機器の取り外しは、フランスへ向かった専門家グループにより月曜日から開始される。
ロシア連邦と外国の軍事技術協力分野の情報提供者はタス通信へ伝えた。

「本日、専門家グループはフランスへ出発しました。
明日、彼らは、フランスの同僚との調整会議を開き、その後、予定された機器の取り外しを始めます。
現時点において、全てはスケジュールに沿って実施されています」

対談者は話した。

以前、情報提供者は、ロシア連邦の為に建造された「ミストラル」型ヘリコプター空母の機器の取り外しは9月下旬から始まるとタス通信へ伝えた。
彼によると、機器の取り外しは、フランス側の監督下でロシアの専門家が進める。

取り外される装置の構成には、通信システムミサイル兵装及びを含む管理システム戦闘情報管理システムヘリコプター着艦管理モジュールが含まれる。

以前、統合機器製造組合(ロシアテクノロジー」へ含まれる)総取締役は、ロシア連邦の為に建造された「ミストラル」の機器の開発に従事した事により得られた経験は、ロシア連邦海軍の為の新世代管理システムの作成に使用されるとタス通信へ表明した。

[艦の建造の為の発注]
ロシア連邦海軍
の為に2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。

「ウラジオストク」と命名された1番艦は2013年10月に進水し、2014年11月にロシア海軍へ引き渡されなければならなかった。
土壇場になってバリウクライナ情勢を口実にしてヘリコプター空母の引き渡しを無期限に停止した。
第2のヘリコプター空母「セヴァストーポリ」は、元々は2015年後半にロシアへの引き渡しが計画されていたが、1番艦と同様に引き渡しの凍結が決定された。

「ミストラル」型ヘリコプター空母は、軍部隊の移送、揚陸部隊の上陸の為に意図されており、更には、統制艦としての機能を遂行できる。

フランスで製造された同級の艦は、16機までの重ヘリコプター或いは32機の軽ヘリコプター、更には900名の兵士と装甲車両及び揚陸艇を搭載できる。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約が締結されたのは、最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月になりました。
14-0919a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

その後、フランス議会から正確な金額~9億4975万4849ユーロが公表されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

そして9月20日、「ミストラル」級へ設置済みのロシア製機器を取り外す為、ロシア人専門家グループフランスへ向かいました。

「ミストラル」級から取り外されるロシア製機器は、具体的には以下の通りです。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月8日17時54分配信
【「ミストラル」の欠片:どのようなロシア製機器がフランスから返されるのか】

電波位置特定識別装置67R
戦闘情報管理システム「シグマ-E」
多機能光学電子テレヴィジョン複合体MTK-201ME
衛星通信ステーションR-793-M「プリンツェプ-M」
衛星通信ステーションR-794-1「ツェンタヴル-NM1」
16チャンネル電波受信装置R-693
電波受信装置R-774SD1.1


これらのロシア製機器の取り外しが終わった後、フランスは2隻の「ミストラル」級を第3国へ転売できる権利を取得します。


なお、「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の名前は、将来に建造される大型ヘリコプター揚陸艦(ロシア版「ミストラル」)へ与えられる事になります。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]

ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年9月3日2時12分配信
【フランスはロシアへの「ミストラル」の正確な補償金額を言った】
パリ、9月3日-ロシア通信社ノーボスチ、ヴィクトール・イワノフ

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の引き渡し取り止めに関し、フランスロシアへ支払う正確な金額は、9億4975万4849ユーロになる。
パリモスクワが合意、批准した法案は、フランス国民議会(下院議会)のサイトで示された。

提出された文書によると、和解合意は2015年8月5日にモスクワで署名された。
フランスから合意へ署名したのは、「ミストラル」問題解決のためのフランス特別代表ルイ・ゴーティエロシアからは副首相ドミトリー・ロゴージンだった。

支払額に加え、文書においては、フランスは、ロシアが全ての補償と未済金を受け取るまでは、艦を第3国へ転売する如何なる権利も有していない事が示されている。

合意のもう1つのポイントは、第3国は、「ミストラル」供給契約破棄による損失を被る可能性も、補償金を請求する権利も無い事に有る。

法案は、9月16日にフランス議会の外交委員会へ提出される。

8月初頭、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは、「ミストラル」型ドック艦2隻の建造及び供給契約の終了を決定した事が知られるようになった。

パリからモスクワへの支払金額は、以前には公表されていなかった。
フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアンは、フランスが事前に受け取った金額の12億ユーロ未満であると何度も表明した。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスのDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡さなければならなかったが、ウクライナ情勢が故に実現には至らなかった。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約が締結されたのは、最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月になりました。
14-0919a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]

その後、「ミストラル」級に設置済みのロシア製通信システムを取り外す為、ロシアの技術者がフランスへ渡る事になりました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

7月28日、フランス大統領フランソワ・オランドは、今後数週間以内に「ミストラル」級に関する最終決定を下すと発表しました。
[フランス大統領はロシア海軍向けミストラル級の供給問題に関する最終決定を下す]

そして2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

そして今回、フランス議会は、正確な金額を公表しました。
それは、9億4975万4849ユーロです。

補償金額に関しては、8億5千万ユーロから12億ユーロまで様々な数字が報道されましたが、フランス『フィガロ』紙が報じた「10億ユーロ弱」が最も近い金額でした。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母の契約終了によりフランスはロシアへ10億ユーロ弱を支払う]

「ミストラル」級ヘリ空母の売買契約終了の合意文書へロシア側から署名したのは副首相ドミトリー・ロゴージン氏でしたが、同氏にとって、これは望みどおりの結末だったようです。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母の引き渡しよりも代金返却の方が望ましい]
そしておそらくは、「ミストラル」級の導入に批判的だったロシア造船業界や、業界と繋がりの深い政治家達、特にロシア連邦軍事産業委員会にとっても。
(ロシア側から「ミストラル」級の購入キャンセルを申し出れば、ロシアフランスへ「違約金」を支払わなければならなくなるが、フランス側からキャンセルすれば、その必要は無い)
[ロシア軍事産業委員会はフランスからのミストラル級購入という「馬鹿げた決定」を再検討する]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]


既にロシア海軍「ミストラル」級ヘリ空母には見切りを付けており、新たな汎用揚陸艦の建造を計画しています。

新型汎用揚陸艦「プリボイ」級の建造は2016年から開始され、計8隻の調達が計画されています。
[ロシア海軍の為の新型汎用揚陸艦プリボイ級が建造される]
[ロシア海軍の新世代大型揚陸艦は2020年に就役する]

「プリボイ」級の後に、ロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦の建造も検討されています。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]

ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年8月6日8時15分配信
【プーチンとオランドは「ミストラル」の物語に終止符を打った】

フランスはロシアへ「ミストラル」型ヘリコプター空母の建造の為に支払い済みの代金を返還する。
クレムリンは、この問題が決着したと見ていると公式に表明した。


ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、彼のフランスの同僚(大統領)フランソワ・オランドと電話会談を行なった。
ロシア連邦大統領府広報サービスは、両首脳が「2011年6月に署名されたミストラル型ヘリコプター揚陸ドック艦2隻の建造・供給の為の契約を終了する為の共同決定を下した」と伝えた。

専門家の協議過程で「過去の伝統的なロシアとフランスの友好的な関係が鍵となり、契約下で支払ったロシア側への補償金、更には、設置されたロシア製機器及び材料の返還で相互合意に達した」事は注目される。

更にロシア大統領府広報サービスは、フランスが既に資金を振り込んでいると発表した。
ロシア製機器の返還後、(フランスは)財産権を取得し、双方の艦を処分出来るようになる。

「モスクワは、ミストラルに関する問題は完全に決着したと考えております」
広報サービスは表明した。

ロシア「ミストラル」を供給する為の契約を凍結するとフランス当局が初めて発表したのは2014年9月3日であった。
後にフランソワ・オランドは、全てはウクライナ紛争の展開に依ると説明した。
(2014年)11月末、ロシアへの艦の引き渡しの一時停止が正式に決定された。
メディアの報道によると、2015年5月、契約終了の条件に関する交渉が始まった。
最新報道によると、補償金の額は、ほぼ12億ユーロになる。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年8月6日9時29分配信
【フランス国防省:「ミストラル」の為の支払いは12億ユーロよりは少なくなる】
モスクワ、8月6日-ロシア通信社ノーボスチ

フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアンは、パリ「ミストラル」型ヘリコプター空母2隻の建造契約下の資金を満額支払うつもりであると表明した。
支払額は、12億ユーロよりは少なくなると『ロイター通信』は伝えた。

「2隻の艦の初期費用は12億ユーロでした。
(新たな)合意による支払いは・・・それよりは少なくなります。
今回に限り、ロシアへはユーロ金融債務で返還され、彼らは、それを現金に換える事が出来ます」
国防相
ラジオ局『RTL』の生放送で表明した。

ル・ドリアンによると、正確な金額と合意の基本内容は議会で議論され、当事者間で達した合意を批准しなければならない。

以前、クレムリン(ロシア連邦大統領府)広報サービスは、双方の当事者が「ミストラル」型ヘリコプター空母2隻の建造・供給の為の契約の終了を決定したと発表した。
更に、フランスは既に契約下での資金を振り込んでおり、機器の返還後に艦を処置出来るようになる事が知られるようになった。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡さなければならなかったが、実現には至らなかった。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約が締結されたのは、最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月になりました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]

その後、「ミストラル」級に設置済みのロシア製通信システムを取り外す為、ロシアの技術者がフランスへ渡る事になりました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

7月28日、フランス大統領フランソワ・オランドは、今後数週間以内に「ミストラル」級に関する最終決定を下すと発表しました。
[フランス大統領はロシア海軍向けミストラル級の供給問題に関する最終決定を下す]

そして2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。

以前の報道によると、この金額は約11億ユーロ~11億6300万ユーロになります。
[フランスはミストラル級ヘリ空母契約終了により約12億ユーロをロシアへ補償する]

ロシアフランスへ支払い済みの「ミストラル」級の為の代金が約9億ユーロ、それに幾ばくかの補償金がプラスされる事になるようです。

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]


既にロシア海軍「ミストラル」級ヘリ空母には見切りを付けており、新たな汎用揚陸艦の建造を計画しています。

新型汎用揚陸艦「プリボイ」級の建造は2016年から開始され、計8隻の調達が計画されています。
[ロシア海軍の為の新型汎用揚陸艦プリボイ級が建造される]
[ロシア海軍の新世代大型揚陸艦は2020年に就役する]

「プリボイ」級の後に、ロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦の建造も検討されています。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]

ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の乗員団は解散した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年7月17日12時23分配信
【「ミストラル」のロシア人乗員は解散した】

フランス側からロシアへ引き渡されなかった2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の乗組員は解散した。
船員たちは、太平洋艦隊の他の艦で勤務を続ける。


『中央海軍ポータル』は、太平洋艦隊の情報提供者より伝えられた。

最近、ヘリコプター空母の乗員メンバーの一部は、2015年になってから2回目の60日間の休暇を終えた。
以前(の60日間休暇)は、ロシア人船員フランスサンナゼールから到着した後の1月から始まった。
彼等は、ロシア側への引き渡しが予定されていたヘリコプター空母の制御訓練を(フランスで)受けていた。

パリ「ミストラル」を引き渡すか、或いは引き渡しを断念するかの最終決定を下していなかった時、ロシアの為に建造された最初のヘリコプター空母「ウラジオストク」の乗組員はサンクトペテルブルクに居た。
不安定性と手当金の減少は、チームと船員の一部の士気に影響を与え、辞表或いは転属願を提出していると伝えられた。

今日、揚陸艦「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」を巡る状況は、解決に近づいている。
メディアの報道によると、モスクワパリは、フランス「ミストラル」引き渡し拒否に起因する資金問題の解決の為の合意草案を用意している。
最も可能性の高い選択肢と言われているのは、ロシア側が艦の金銭的補償を受け取る事である。

2011年6月に締結された12億ユーロの契約下で、フランスロシアへ2隻の「ミストラル」型軍艦を引き渡さなければならなかった。
最初のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」の引き渡し時期は2014年11月に期限が切れた。
2番艦「セヴァストーポリ」フランスは2015年11月1日までに顧客へ引き渡さなければならなかった。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
14-0919a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻の乗組員は、ロシア太平洋艦隊から集められ、2013年11月に編成されました。
[ロシア太平洋艦隊はミストラル級2隻の乗組員を編成する]

その後、サンクトペテルブルクで研修(ミストラル級の操作説明)を行ない、2014年6月30日にフランスサンナゼールへ到着しました。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

2014年8月初頭からはロシア海軍将兵による「ウラジオストク」の操作訓練が始まりました。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]

9月13日、「ウラジオストク」は、ロシア海軍将兵の手により初めて出航しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア海軍乗員の手でサンナゼールを出航した]

9月22日にサンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはサンナゼールへ帰港した]

9月23日夜、「ウラジオストク」は、2番艦「セヴァストーポリ」の乗組員により再び出航しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクは再び出航した]

10月3日にサンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはロシア人乗員による2度目の訓練航海を完了した]

10月17日、ロシア人乗員による3度目の出航が行なわれました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア人乗員の手により三度出航した]

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、今年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

一方、「ウラジオストク」が引き渡されなかったため、ロシア海軍の乗員達は2014年12月30日ににロシアへ戻りました。
[ヘリ空母ミストラル級乗員のロシア海軍将兵はクロンシュタットへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母の乗員は休暇後にサンクトペテルブルクへ戻った]

その後も「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の乗員団は陸上で待機していましたが(実際には長期休暇を与えられ、殆ど軍務から外されていた)、最早、この2隻をロシア海軍が受領できる見込みは無く、乗員団の士気も低下して辞職や転属を希望する者も相次いだ為か、ついに解散する事になりました。

元乗員達は、古巣である太平洋艦隊の艦船へ戻る事になるようです。


既にロシア海軍「ミストラル」級ヘリ空母には見切りを付けており、新たな汎用揚陸艦の建造を計画しています。
[ロシア海軍の為の新型汎用揚陸艦プリボイ級が建造される]
[ロシア海軍の新世代大型揚陸艦は2020年に就役する]
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]

「ミストラル」級乗組員の中には、近い将来に新たな汎用揚陸艦(プリボイ級)へ乗る者も居るでしょう。