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ロシア海軍の戦略用途原子力水中巡洋艦リャザンは近代化改装を終えて太平洋艦隊へ復帰し、カムチャツカ半島のヴィリュチンスク基地へ戻った

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『タス通信』より
2017年2月15日10時7分配信
【原子力潜水艦「リャザン」は近代化の後にカムチャツカへ戻った】
ウラジオストク、2月15日/タス通信

戦略用途原子力水中巡洋艦「リャザン」は、修理と近代化の後にカムチャツカの常時駐留地点へ戻り、伝統に従って乗組員には桟橋子豚の丸焼きが手渡された。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は発表した。

「桟橋で潜水艦乗員は太平洋艦隊潜水部隊司令部、潜水艦連合部隊本部の士官、家族と親類に出迎えられました。
太平洋艦隊潜水部隊司令官セルゲイ・レキシ少将は、基地へ戻ってきた潜水艦船員を祝福し、伝統に従って艦長へ子豚の丸焼きを手渡しました」
マトヴェーエフ
は伝えた。

プロジェクト667BDR「カリマール」原子力潜水艦「リャザン」は、第2世代のソヴィエト原子力潜水艦である。
それは、1980年1月31日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』の船台で起工され、2008年までは北方艦隊に所属していた。

2008年9月、「リャザン」は、北方艦隊から太平洋艦隊の常時駐屯地ヴィリュチンスク市への移動を行なった。
それ以後は、太平洋艦隊潜水部隊の一員として任務を遂行している。



ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト667BDR、K-44「リャザン」】

プロジェクト667BDR(デルタIII級)ロケット水中巡洋艦K-44は1980年1月31日にセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」で起工され、1982年1月19日に進水、1982年9月17日に海軍へ納入、9月18日に海軍旗初掲揚式典が開催され、ソ連海軍へ就役しました。

1982年11月24日、赤旗北方艦隊に編入されました。
翌1983年から1987年まで毎年「自立戦闘任務」(戦略パトロール)を実施し、1987年からはセヴェロドヴィンスクで修理が行なわれました。

1990年7月28日から1993年12月31日までセヴェロドヴィンスク「ズヴェズドーチカ」工場で定期修理と近代化が実施されました。

1992年7月3日、「戦略用途原子力水中巡洋艦」に類別変更されました。

1995年6月7日には弾道ミサイルを使ってドイツブレーメン大学が開発した観測機器を打ち上げました。

1995年12月3日、結氷下の北極圏で浮上した際に損傷し、第10艦船修理工場で修理されました。

1998年1月にリャザン州と後援協定を締結し、同年1月10日に「リャザン」と命名されました。

2005年から2007年まで「ズヴェズドーチカ」で定期整備が行なわれました。
[戦略原潜「リャザン」(デルタIII型)は定期整備を終える]
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」は、定期修理後のテストを終えた]

2008年8月1日、バレンツ海から弾道ミサイルを発射しました。
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」、弾道ミサイル試射]

2008年8月末に北方艦隊原潜基地を出航し、9月30日にカムチャツカへ到着しました。
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」、太平洋艦隊へ回航]

そして「リャザン」北方艦隊から太平洋艦隊へ転属しました。

2009年10月7日、オホーツク海から弾道ミサイルを発射しました。
[太平洋艦隊のデルタIII型戦略原潜、弾道ミサイル発射]

2011年、修理のために沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場へ回航されました。
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2015年4月末に「ズヴェズダー」工場
ドックでの修理作業が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のデルタIII級戦略原潜リャザンのドック修理が始まった]

当初、「リャザン」は2015年末までには修理を終えて復帰する予定だったのですが、2015年12月末になっても修理は終わらず、結局、復帰は1年延びる事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略原潜リャザンは2016年末までにオーバーホールを終えて復帰する]

そして、2017年2月15日にカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ到着しました。
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ヴィリュチンスク基地へ戻った「リャザン」は、「長期航海」を終えて帰港した艦の艦長へ手渡される「子豚の丸焼き」を受け取っています。
ただ単にボリショイ・カーメニからヴィリュチンスクへ回航しただけでは、「子豚の丸焼き」は貰えない筈です。

つまり「リャザン」は、2016年12月末までに近代化改装を終えてボリショイ・カーメニを出航し、改装後の試験を兼ねて1ヶ月以上に渡り洋上に滞在した後、ヴィリュチンスクへ戻ったのかもしれません。


「リャザン」の復帰により、太平洋艦隊には5隻の戦略原子力潜水艦(弾道ミサイル原潜)が勢揃いしました。

[プロジェクト667BDR「カリマール」戦略用途原子力水中巡洋艦]
K-223「ポドリスク」(1980年1月23日就役)
K-433「聖大致命者凱旋者ゲオルギイ」(1980年12月31日就役)
K-44「リャザン」(1982年9月18日就役)

[プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦]
K-550「アレクサンドル・ネフスキー」(2013年12月23日就役)
K-551「ウラジーミル・モノマーフ」(2014年12月19日就役)



プロジェクト667BDRプロジェクト955と交代して退役していく事になりますが、近代化改装を終えたばかりの「リャザン」は、2020年代前半まで現役に留まるでしょう。
[ロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級は太平洋艦隊のデルタIII級を代替する]

ロシア海軍太平洋艦隊の戦略原潜リャザンは2016年末までにオーバーホールを終えて復帰する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月23日2時51分配信
【「リャザン」は今年末までに修理を終えて太平洋艦隊へ復帰する】
モスクワ、11月23日-ロシア通信社ノーボスチ

原子力潜水艦「リャザン」は2016年末までにボリショイ・カーメニ極東工場『ズヴェズダー』での修理を終えて太平洋艦隊へ復帰する。
水曜日にロシア連邦国防省下の海軍の代理人イーゴリ・ディガロは報道陣へ伝えた。

「原子力潜水艦リャザン(プロジェクト667BDR)は2016年末までに極東工場ズヴェズダーでの修理と技術的準備状態の回復を終え、太平洋艦隊潜水艦部隊へ復帰し、その常時駐屯所へ到着します」
ディガロ
は伝えた。

ディガロが話したように、「リャザン」は、就役中に北方艦隊太平洋艦隊で戦闘任務を遂行し、計画下で弾道ミサイル発射を行ない、海洋戦略核戦力の信頼性をチェックした。

彼は、原子力潜水艦「リャザン」の勤務記録のエピソードの1つとして、1995年6月にバレンツ海エリアから運搬ロケット「ヴォルナ」の発射を行なって世界の潜水艦隊の歴史に名を刻んだ事を指摘した。
郵便物と科学機器を搭載した降下モジュールは、20分後にカムチャッカ半島へ到達した。
このエピソードは、後に、世界の郵便物配達の最速記録としてギネスブックへ登録された事を海軍の代理人は付け加えた。

原子力潜水艦「リャザン」(プロジェクト667BDR「カリマール」)は、1980年1月31日にセヴェロドヴィンスク企業『セヴマシュ』で起工された。
潜水艦の主な兵装は、16基の海洋配置大陸間弾道ミサイルである。
「リャザン」第3世代潜水艦プロジェクト667に属しており、太平洋艦隊海洋戦略核戦力の基礎を成している。
2008年、「リャザン」は浮上せずに北極圏の氷の下を北方艦隊から太平洋艦隊へ異動し、今は太平洋艦隊の戦闘編制へ含まれている。



ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト667BDR、K-44「リャザン」】

プロジェクト667BDR(デルタIII級)ロケット水中巡洋艦K-44は1980年1月31日にセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」で起工され、1982年1月19日に進水、1982年9月17日に海軍へ納入、9月18日に海軍旗初掲揚式典が開催され、ソ連海軍へ就役しました。

1982年11月24日、赤旗北方艦隊に編入されました。
翌1983年から1987年まで毎年「自立戦闘任務」(戦略パトロール)を実施し、1987年からはセヴェロドヴィンスクで修理が行なわれました。

1990年7月28日から1993年12月31日までセヴェロドヴィンスク「ズヴェズドーチカ」工場で定期修理と近代化が実施されました。

1992年7月3日、「原子力戦略用途水中巡洋艦」に類別変更されました。

1995年6月7日には弾道ミサイルを使ってドイツブレーメン大学が開発した観測機器を打ち上げました。

1995年12月3日、結氷下の北極圏で浮上した際に損傷し、第10艦船修理工場で修理されました。

1998年1月にリャザン州と後援協定を締結し、同年1月10日に「リャザン」と命名されました。

2005年から2007年まで「ズヴェズドーチカ」で定期整備が行なわれました。
[戦略原潜「リャザン」(デルタIII型)は定期整備を終える]
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」は、定期修理後のテストを終えた]

2008年8月1日、バレンツ海から弾道ミサイルを発射しました。
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」、弾道ミサイル試射]

2008年8月末に北方艦隊原潜基地を出航し、9月30日にカムチャツカへ到着しました。
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」、太平洋艦隊へ回航]

そして「リャザン」北方艦隊から太平洋艦隊へ転属しました。

2009年10月7日、オホーツク海から弾道ミサイルを発射しました。
[太平洋艦隊のデルタIII型戦略原潜、弾道ミサイル発射]

2011年、修理のために沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場へ回航されました。
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2015年4月末にドックでの修理作業が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のデルタIII級戦略原潜リャザンのドック修理が始まった]


当初、「リャザン」は2015年末までには修理を終えて復帰する予定だったのですが、2015年12月末になっても修理は終わらず、結局、復帰は1年延びる事になりました。


太平洋艦隊プロジェクト667BDRは、新世代戦略原潜「ボレイ」級と交代して退役する事になりますが、今年末までにオーバーホールを終える「リャザン」は、まだ暫くの間は現役に留まるでしょう。
[ロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級は太平洋艦隊のデルタIII級を代替する]

ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜ノヴォモスコフスクはカムチャツカへ向けて弾道ミサイルを発射した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月12日16時37分配信
【原子力艦「ノヴォモスコフスク」は大陸間弾道ミサイル「シネーワ」をカムチャツカの射爆場へ発射した】
モスクワ、10月12日-ロシア通信社ノーボスチ

原子力潜水艦「ノヴォモスコフスク」は戦闘訓練の枠組みにおいて大陸間弾道ミサイル「シネーワ」バレンツ海からカムチャツカの射爆場へ発射した。
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部は水曜日に発表した。

「戦闘訓練の最終活動の枠組みにおいて、北方艦隊の原子力水中ロケット艦ノヴォモスコフスクは、バレンツ海エリアからカムチャツカのクラ射爆場への大陸間弾道ミサイル"シネーワ"の発射を実行しました」
声明では、こう述べられた。

ロシア連邦国防省によると、発射は水中位置から実施された。
ミサイルの弾頭部は指定時間にロシア北東部クラ射爆場へ着弾した。

戦略用途ロケット水中巡洋艦「ノヴォモスコフスク」海洋配置弾道ミサイルの発射成功は、北方艦隊の潜水部隊の即応水準の高さを示し、海洋戦略核戦力の戦闘管理システムの有効性が確認された事が指摘された。



K-407「ノヴォモスコフスク」は、プロジェクト667BDRM戦略原潜(デルタIV級)の最終艦であり、1990年11月27日、当時のソ連邦海軍へ納入されました。

2008年10月11日には、バレンツ海から太平洋上へ弾道ミサイル「シネーワ」を発射し、最大飛翔距離11,547kmを記録しました。
[デルタIV型原潜、弾道ミサイル「シネーワ」を「最大射程」で発射]

2008年11月にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航され、修理及び近代化が開始されました。

2012年7月27日、近代化を終えてロシア海軍へ引き渡されました。
[デルタIV級戦略原潜ノヴォモスコフスクは近代化改装後の航海試験を終えた]
[デルタIV級戦略原潜ノヴォモスコフスクはロシア海軍へ復帰した]

8月13日、常駐基地ガジエヴォへ到着しました。
[デルタIV級戦略原潜ノヴォモスコフスクは常駐基地へ戻った]

その後の動向は全く公表されませんでしたが、2016年10月12日、バレンツ海からカムチャツカ半島クラ射爆場弾道ミサイル「シネーワ」を発射しました。


なお、同日には太平洋艦隊戦略原潜「聖大致命者凱旋者ゲオルギイ」オホーツク海からロシア北西部チジャ射爆場弾道ミサイルを発射しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦『聖大致命者凱旋者ゲオルギイ』はオホーツク海から弾道ミサイルを発射した]

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦『聖大致命者凱旋者ゲオルギイ』はオホーツク海から弾道ミサイルを発射した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月12日14時48分配信
【ロシア太平洋艦隊の水中巡洋艦は大陸間弾道ミサイルの発射を実施した】
モスクワ、10月12日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊戦略用途ロケット水中巡洋艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」は、ロシア北部チジャ射爆場海洋配置大陸間弾道ミサイルの発射を成功裏に実施した。
水曜日にロシア国防省は発表した。

「イーゴリ・ジューク1等海佐が艦長を務める太平洋艦隊の原子力水中ロケット艦ゲオルギー・ポベドノーセッツは、戦闘訓練の最終活動の枠組みにおいて、オホーツク海エリアからロシア北部のチジャ射爆場への弾道ミサイル発射を実施しました」
声明では、こう述べられた。

発射は水中位置から実行された事が明らかにされた。
ミサイルの弾頭部は指定時間にロシア北部チジャ射爆場へ着弾したとロシア連邦国防省は付け加えた。

ロケット水中巡洋艦海洋配置弾道ミサイルの発射成功は、太平洋艦隊潜水部隊の高い即応水準を示し、海洋戦略核戦力の戦闘管理システムの有効性が確認された事が強調された。
潜水艦の艦長と潜水艦乗組員の行動はプロ意識を示し、乗組員は常時即応部隊の一員として任務を遂行する準備を整えている。



プロジェクト667BDR(NATOコード名「デルタIII」)ロケット水中巡洋艦K-433は1979年8月24日にセヴェロドヴィンスクで起工され、1980年6月20日に進水、1980年12月15日に海軍へ引き渡されました。
1980年12月31日に赤旗北方艦隊・第3潜水艦小艦隊・第13潜水艦師団へ編入され、原潜基地オレニヤへ配備されました。
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1981年から戦闘勤務(戦略パトロール任務)を開始しましたが、1983年11月3日、太平洋艦隊・第2潜水艦小艦隊・第25潜水艦師団へ転属し、北極海経由でカムチャツカ半島原潜基地ヴィリュチンスクへ回航されました。
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ソ連邦解体後の1992年6月3日、「原子力戦略用途水中巡洋艦」に類別変更されました。

1993年2月から2003年7月まで沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場でオーバーホールが実施されました。
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この間、1998年9月15日に「スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ」(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)と命名されました。
【光榮なる聖大致命者凱旋者ゲオルギイの祭日】

2003年6月から8月まで日本海で航行試験が行われ、8月29日に海軍へ引き渡されました。

2004年11月2日、オホーツク海から白海方面へ弾道ミサイルR-29Rを発射しました。

2005年9月30日にも弾道ミサイルを発射しました。

2006年9月10日にも弾道ミサイルを発射しました。
[太平洋艦隊の戦略原潜、クリル諸島でミサイル発射]

2008年9月25日にはロシア連邦大統領ドミトリー・メドベージェフの視察を受けました。
[ロシア大統領、カムチャツカ原潜基地視察]

2009年10月6日にも弾道ミサイル発射を実施しました。
[太平洋艦隊のデルタIII型戦略原潜、弾道ミサイル発射]

2010年10月28日にも弾道ミサイル発射を実施しました。

2011年9月21日には漁船「ドネツ」と衝突事故を起こしました。

2012年10月19日に弾道ミサイルを発射しました。
[ロシア太平洋艦隊の戦略原潜はオホーツク海から弾道ミサイルを発射した]

2013年10月30日には「抜き打ち」弾道ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍の戦略原潜は「抜き打ち」で弾道ミサイルを発射した]

2014年9月に実施された戦略演習「ヴォストーク-2014」へ参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2014年9月23日01時00分配信
【太平洋艦隊潜水艦部隊は演習「ヴォストーク-2104」の枠組において戦闘訓練任務を遂行する為に海へ出た】

2014年12月末、「戦闘訓練任務」を遂行した後、カムチャツカ原潜基地ヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略原潜スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツは任務遂行後に基地へ戻った]

2015年の動向は全く明らかにされませんでしたが、12月29日、「戦闘任務」を遂行した後、原潜基地ヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)は任務完了後に基地へ戻った]

2016年7月5日、海上での任務を遂行した後にヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦『聖大致命者凱旋者ゲオルギイ』は任務を終えて帰港した]
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そして10月12日、オホーツク海からネネツ自治管区チジャ射爆場へ向けて弾道ミサイル(R-29RKU-2)を発射しました。
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現在、ロシア太平洋艦隊には5隻の戦略原潜(プロジェクト955「アレクサンドル・ネフスキー」、「ウラジーミル・モノマーフ」、プロジェクト667BDR「聖大致命者凱旋者ゲオルギイ」、「リャザン」、「ポドリスク」)が配備されており、うち1隻(「リャザン」)は沿海地方でオーバーホール中です。


現在のロシア連邦海軍における原子力潜水艦の分類は以下の通りです。

重原子力戦略用途水中巡洋艦:プロジェクト941「アクラ」(タイフーン)
原子力戦略用途水中巡洋艦:プロジェクト667BDRM「デリフィン」(デルタIV)、プロジェクト667BDR「カリマール」(デルタIII)、プロジェクト955「ボレイ」
原子力水中巡洋艦:プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)、プロジェクト885「ヤーセン」
原子力巡洋潜水艦:プロジェクト971「シチューカ-B」(アクラ)
原子力大型潜水艦:プロジェクト945「バラクーダ」(シエラI)、プロジェクト945A「コンドル」(シエラII)、プロジェクト671RTMK「シチューカ」(ヴィクターIII)


弾道ミサイル或いは有翼ミサイルの専用垂直発射機を装備する原潜西側で言う所のSSBNSSGNに該当する艦は「水中巡洋艦」に分類されています。
つまり、「水中のロケット巡洋艦」という事です。
一方、いわゆる「魚雷攻撃型原潜」は、「原子力大型潜水艦」に分類されています。

ただ、プロジェクト971のみは「原子力巡洋潜水艦」と、「原子力水中巡洋艦」「原子力大型潜水艦」の中間的な分類となっております。
上記の分類はソ連邦解体後の1992年に定められたものですが、この当時、971魚雷発射管から発射できる長射程有翼ミサイル「グラナート」(SS-N-21)を搭載し、原子力戦略用途水中巡洋艦を補完する戦力と見なされていた為、他の魚雷攻撃型原潜と区別して「巡洋潜水艦」となりました。

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦『聖大致命者凱旋者ゲオルギイ』は任務を終えて帰港した

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『タス通信』より
2016年7月5日4時27分配信
【原子力潜水艦「スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ」(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)の乗組員はヴィリュチンスクで子豚の丸焼きに出迎えられた】
ウラジオストク、7月5日/タス通信特派員ナターリヤ・ニクーリナ

原子力水中巡洋艦「スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ」(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)は海洋での計画任務遂行後、太平洋艦隊潜水部隊の常時駐留所であるカムチャツカ閉鎖行政地域ヴィリュチンスクへ戻ってきた。
タス通信ウラジオストク東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス代表ローマン・マルトフより伝えられた。

「桟橋で潜水艦乗員は太平洋艦隊潜水部隊司令官、潜水艦連合部隊本部の士官、ヴィリュチンスク都市地区管理部、家族や親戚に出迎えられました」
マルトフ
は話した。

水中巡洋艦の艦長イーゴリ・ジューク1等海佐は太平洋艦隊潜水部隊司令官イーゴリ・ムハメツィン中将へ、乗組員は与えられた任務を遂行し、水中巡洋艦の構成材に異常は無く、乗員は健常であると報告した。

イーゴリ・ムハメツィン中将は、海洋での任務を成功裏に果たした乗組員を祝福し、艦長と乗組員へ伝統的な子豚の丸焼きを贈った。


プロジェクト667BDR(NATOコード名「デルタIII」)ロケット水中巡洋艦K-433は1979年8月24日にセヴェロドヴィンスクで起工され、1980年6月20日に進水、1980年12月15日に海軍へ引き渡されました。
1980年12月31日に赤旗北方艦隊・第3潜水艦小艦隊・第13潜水艦師団へ編入され、原潜基地オレニヤへ配備されました。
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1981年から戦闘勤務(戦略パトロール任務)を開始しましたが、1983年11月3日、太平洋艦隊・第2潜水艦小艦隊・第25潜水艦師団へ転属し、北極海経由でカムチャツカ半島原潜基地ヴィリュチンスクへ回航されました。
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ソ連邦解体後の1992年6月3日、「原子力戦略用途水中巡洋艦」に類別変更されました。

1993年2月から2003年7月まで沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場でオーバーホールが実施されました。
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この間、1998年9月15日に「スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ」(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)と命名されました。
【光榮なる聖大致命者凱旋者ゲオルギイの祭日】

2003年6月から8月まで日本海で航行試験が行われ、8月29日に海軍へ引き渡されました。

2004年11月2日、オホーツク海から白海方面へ弾道ミサイルR-29Rを発射しました。

2005年9月30日にも弾道ミサイルを発射しました。

2006年9月10日にも弾道ミサイルを発射しました。
[太平洋艦隊の戦略原潜、クリル諸島でミサイル発射]

2008年9月25日にはロシア連邦大統領ドミトリー・メドベージェフの視察を受けました。
[ロシア大統領、カムチャツカ原潜基地視察]

2009年10月6日にも弾道ミサイル発射を実施しました。
[太平洋艦隊のデルタIII型戦略原潜、弾道ミサイル発射]

2010年10月28日にも弾道ミサイル発射を実施しました。

2011年9月21日には漁船「ドネツ」と衝突事故を起こしました。

2012年10月19日に弾道ミサイルを発射しました。
[ロシア太平洋艦隊の戦略原潜はオホーツク海から弾道ミサイルを発射した]

2013年10月30日には「抜き打ち」弾道ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍の戦略原潜は「抜き打ち」で弾道ミサイルを発射した]

2014年9月に実施された戦略演習「ヴォストーク-2014」へ参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2014年9月23日01時00分配信
【太平洋艦隊潜水艦部隊は演習「ヴォストーク-2104」の枠組において戦闘訓練任務を遂行する為に海へ出た】

2014年12月末、「戦闘訓練任務」を遂行した後、カムチャツカ原潜基地ヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略原潜スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツは任務遂行後に基地へ戻った]

2015年の動向は全く明らかにされませんでしたが、12月29日、「戦闘任務」を遂行した後、原潜基地ヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)は任務完了後に基地へ戻った]

そして2016年7月5日、海上での任務を遂行した後にヴィリュチンスクへ帰港しました。
おそらくは、オホーツク海での戦略パトロール任務を終えて。
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現在、ロシア太平洋艦隊には4隻の戦略原潜(プロジェクト955「アレクサンドル・ネフスキー」、プロジェクト667BDR「聖大致命者凱旋者ゲオルギイ」、「リャザン」、「ポドリスク」)が配備されており、うち1隻(「リャザン」)は沿海地方でオーバーホール中です。

従いまして、現時点で稼働状態に在る戦略原潜3隻(「アレクサンドル・ネフスキー」、「聖大致命者凱旋者ゲオルギイ」、「ポドリスク」)でローテーションを組んで1隻ずつオホーツク海での戦略核パトロール任務へ出しているという事になります。


現在のロシア連邦海軍における原子力潜水艦の分類は以下の通りです。

重原子力戦略用途水中巡洋艦:プロジェクト941「アクラ」(タイフーン)
原子力戦略用途水中巡洋艦:プロジェクト667BDRM「デリフィン」(デルタIV)、プロジェクト667BDR「カリマール」(デルタIII)、プロジェクト955「ボレイ」
原子力水中巡洋艦:プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)、プロジェクト885「ヤーセン」
原子力巡洋潜水艦:プロジェクト971「シチューカ-B」(アクラ)
原子力大型潜水艦:プロジェクト945「バラクーダ」(シエラI)、プロジェクト945A「コンドル」(シエラII)、プロジェクト671RTMK「シチューカ」(ヴィクターIII)


弾道ミサイル或いは有翼ミサイルの専用垂直発射機を装備する原潜西側で言う所のSSBNSSGNに該当する艦は「水中巡洋艦」に分類されています。
つまり、「水中のロケット巡洋艦」という事です。
一方、いわゆる「魚雷攻撃型原潜」は、「原子力大型潜水艦」に分類されています。

ただ、プロジェクト971のみは「原子力巡洋潜水艦」と、「原子力水中巡洋艦」「原子力大型潜水艦」の中間的な分類となっております。
上記の分類はソ連邦解体後の1992年に定められたものですが、この当時、971魚雷発射管から発射できる長射程有翼ミサイル「グラナート」(SS-N-21)を搭載し、原子力戦略用途水中巡洋艦を補完する戦力と見なされていた為、他の魚雷攻撃型原潜と区別して「巡洋潜水艦」となりました。

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)は任務完了後に基地へ戻った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年12月29日10時22分配信
【水中巡洋艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」は駐留所へ戻った】
ウラジオストク、12月29日-ロシア通信社ノーボスチ

原子力水中巡洋艦「スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ」は戦闘任務遂行後、カムチャツカの常時駐留所へ戻った。
太平洋艦隊は発表した。

「常時駐留所-ヴィリュチンスクへ、イーゴリ・ジューク1等海佐が艦長を務める原子力戦略用途水中巡洋艦スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツが戦闘任務遂行後に戻りました。
桟橋で潜水艦乗員は、太平洋艦隊潜水艦部隊、潜水艦連合部隊本部の士官、ヴィリュチンスク市の幹部、家族と友人に出迎えられました」

声明では、こう述べられた。

ジュークの報告によると、乗組員は戦闘任務を遂行し、水中巡洋艦の構成材に異常は無く、乗員は健常である。
太平洋艦隊潜水艦部隊司令官イーゴリ・ムハメツィン中将は、与えられた全ての任務を成功裏に遂行した潜水艦船員を祝福した。

現在、水中巡洋艦は、全ての種類の物資の補充に着手し、そして新たなる任務遂行の準備を始めている。


プロジェクト667BDR(NATOコード名「デルタIII」)ロケット水中巡洋艦K-433は1979年8月24日にセヴェロドヴィンスクで起工され、1980年6月20日に進水、1980年12月15日に海軍へ引き渡されました。
1980年12月31日に赤旗北方艦隊・第3潜水艦小艦隊・第13潜水艦師団へ編入され、原潜基地オレニヤへ配備されました。
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1981年から戦闘勤務(戦略パトロール任務)を開始しましたが、1983年11月3日、太平洋艦隊・第2潜水艦小艦隊・第25潜水艦師団へ転属し、北極海経由でカムチャツカ半島原潜基地ヴィリュチンスクへ回航されました。
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ソ連邦解体後の1992年6月3日、「原子力戦略用途水中巡洋艦」に類別変更されました。

1993年2月から2003年7月まで沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場でオーバーホールが実施されました。
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この間、1998年9月15日に「スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ」(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)と命名されました。
【光榮なる聖大致命者凱旋者ゲオルギイの祭日】

2003年6月から8月まで日本海で航行試験が行われ、8月29日に海軍へ引き渡されました。

2004年11月2日、オホーツク海から白海方面へ弾道ミサイルR-29Rを発射しました。

2005年9月30日にも弾道ミサイルを発射しました。

2006年9月10日にも弾道ミサイルを発射しました。
[太平洋艦隊の戦略原潜、クリル諸島でミサイル発射]

2008年9月25日にはロシア連邦大統領ドミトリー・メドベージェフの視察を受けました。
[ロシア大統領、カムチャツカ原潜基地視察]

2009年10月6日にも弾道ミサイル発射を実施しました。
[太平洋艦隊のデルタIII型戦略原潜、弾道ミサイル発射]

2010年10月28日にも弾道ミサイル発射を実施しました。

2011年9月21日には漁船「ドネツ」と衝突事故を起こしました。

2012年10月19日に弾道ミサイルを発射しました。
[ロシア太平洋艦隊の戦略原潜はオホーツク海から弾道ミサイルを発射した]

2013年10月30日には「抜き打ち」弾道ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍の戦略原潜は「抜き打ち」で弾道ミサイルを発射した]

2014年9月に実施された戦略演習「ヴォストーク-2014」へ参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2014年9月23日01時00分配信
【太平洋艦隊潜水艦部隊は演習「ヴォストーク-2104」の枠組において戦闘訓練任務を遂行する為に海へ出た】

2014年12月末、「戦闘訓練任務」を遂行した後、カムチャツカ原潜基地ヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略原潜スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツは任務遂行後に基地へ戻った]

2015年の動向は全く明らかにされませんでしたが、12月29日、「戦闘任務」を遂行した後、原潜基地ヴィリュチンスクへ帰港しました。

例によって同艦の「戦闘任務」の具体的な内容は一切明らかにされていませんが、戦略パトロール任務でしょう。


現在のロシア連邦海軍における原子力潜水艦の分類は以下の通りです。

重原子力戦略用途水中巡洋艦:プロジェクト941「アクラ」(タイフーン)
原子力戦略用途水中巡洋艦:プロジェクト667BDRM「デリフィン」(デルタIV)、プロジェクト667BDR「カリマール」(デルタIII)、プロジェクト955「ボレイ」
原子力水中巡洋艦:プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)、プロジェクト885「ヤーセン」
原子力巡洋潜水艦:プロジェクト971「シチューカ-B」(アクラ)
原子力大型潜水艦:プロジェクト945「バラクーダ」(シエラI)、プロジェクト945A「コンドル」(シエラII)、プロジェクト671RTMK「シチューカ」(ヴィクターIII)


弾道ミサイル或いは有翼ミサイルの専用垂直発射機を装備する原潜西側で言う所のSSBNSSGNに該当する艦は「水中巡洋艦」に分類されています。
つまり、「水中のロケット巡洋艦」という事です。
一方、いわゆる「魚雷攻撃型原潜」は、「原子力大型潜水艦」に分類されています。

ただ、プロジェクト971のみは「原子力巡洋潜水艦」と、「原子力水中巡洋艦」「原子力大型潜水艦」の中間的な分類となっております。
上記の分類はソ連邦解体後の1992年に定められたものですが、この当時、971魚雷発射管から発射できる長射程有翼ミサイル「グラナート」(SS-N-21)を搭載し、原子力戦略用途水中巡洋艦を補完する戦力と見なされていた為、他の魚雷攻撃型原潜と区別して「巡洋潜水艦」となりました。

ロシア海軍北方艦隊の戦略用途ロケット水中巡洋艦ヴェルホトゥリエはバレンツ海からカムチャツカへ弾道ミサイルを発射した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2015年12月12日12時4分配信
【戦略用途ロケット水中巡洋艦「ヴェルホトゥリエ」はバレンツ海から弾道ミサイル「シネーワ」の発射を成功裏に実行した】

本日、北方艦隊戦略用途ロケット水中巡洋艦「ヴェルホトゥリエ」ドミトリー・ゼリコフ1等海佐と乗組員は、バレンツ海の指定海域からカムチャツカクラ射爆場への大陸間弾道ミサイル「シネーワ」発射を成功裏に実施した。

発射は水中位置から実行された。
大陸間弾道ミサイル「シネーワ」の飛翔軌道の数値は正常モードで推移した。
客観的な観測データにより、ミサイルの弾頭は成功裏にカムチャツカクラ射爆場の指定地域への着弾が確認された。

発射の準備と実行において、乗組員は高い専門性と海洋技量を示した。

大陸間弾道ミサイル「シネーワ」の発射は、海洋戦略核抑止力の信頼性のチェックの枠組みにおいて実行された。
戦略用途ロケット水中巡洋艦「ヴェルホトゥリエ」にとって、これは27回目の弾道ミサイル発射成功である。

[参照]
戦略用途ロケット水中巡洋艦「ヴェルホトゥリエ」
は、近代化されたプロジェクト667BDRM「デリフィン」艦である。
同艦は造船企業「セヴマシュ」(セヴェロドヴィンスク)で建造され、2012年には高度な近代化を実施した。

現在、同プロジェクト艦は大陸間弾道ミサイル「シネーワ」で武装しており、ロシア海軍の海洋核抑止力の基礎を形成する。


北方艦隊戦略用途ロケット水中巡洋艦K-51「ヴェルホトゥリエ」(1984年12月30日就役)は、プロジェクト667BDRM「デリフィン」(NATOコード名「デルタIV」)の1番艦であり、1993年3月~1999年12月に第1次近代化改装を、2010年8月~2012年12月に第2次近代化改装を実施しています。
[デルタIV級戦略原潜「ヴェルホトゥリエ」は2010年に定期修理を行なう]
[デルタIV級戦略原潜ヴェルホトゥリエはロシア海軍へ復帰した]

ロシア北方艦隊に所属する6隻の667BDRM戦略用途ロケット水中巡洋艦は、毎年交代で弾道ミサイルを発射していますが、「ヴェルホトゥリエ」からの発射は久しぶりになります。

ロシア海軍の戦略原潜ブリャンスクとポドリスクは弾道ミサイルを発射した


2015年10月30日、北方艦隊原子力戦略用途水中巡洋艦K-117「ブリャンスク」(プロジェクト667BDRM、デルタIV級)バレンツ海から、太平洋艦隊原子力戦略用途水中巡洋艦K-223「ポドリスク」(プロジェクト667BDR、デルタIII級)オホーツク海から弾道ミサイルを発射しました。

『タス通信』より
2015年10月30日15時27分配信
【ロシア連邦軍は査察中に有翼ミサイル及び戦略ミサイルの発射を実行した】

記事中では、この2隻が弾道ミサイルを発射したとしか書かれていませんが、北方艦隊「ブリャンスク」バレンツ海からカムチャツカ半島クラ射爆場へ、「ポドリスク」オホーツク海からロシア北西部チジャ射爆場弾道ミサイルを発射したようです。

「ブリャンスク」は、2013年10月30日にもバレンツ海から弾道ミサイルを発射しています。
[ロシア海軍の戦略原潜は「抜き打ち」で弾道ミサイルを発射した]

「ポドリスク」は、2014年5月8日にもオホーツク海から弾道ミサイルを発射しています。
[ロシア海軍の2隻の戦略原潜はバレンツ海とオホーツク海から同時に弾道ミサイルを発射した]


今回の弾道ミサイル発射はロシア連邦軍の抜き打ち査察の一環として実施されており、ロシア海軍関連では、戦略原潜以外にカスピ小艦隊「ヴェリキー・ウスチュグ」有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を発射しております。

この他、戦略用途ロケット軍弾道ミサイル「トーポリ」を発射し、航空宇宙軍戦略爆撃機Tu-160から戦略有翼ミサイルを発射し、陸上からは戦術弾道ミサイル「イスカンデル」が発射されています。

ロシア海軍太平洋艦隊のデルタIII級戦略原潜リャザンのドック修理が始まった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年4月30日2時46分配信
【ロシア太平洋艦隊の原子力潜水艦「リャザン」は修理に取り掛かった】
ウラジオストク、4月30日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊戦略原子力潜水艦「リャザン」のドック修理は、ボリショイ・カーメニ極東工場「ズヴェズダー」で始まった。
ロシア通信社ノーボスチは、同社の代理人より伝えられた。

「極東工場ズヴェズダー(統合造船業営団の極東造船・艦船修理センターの一員として業務を行なう)は、原子力潜水艦リャザンを無事に造船台へ据え付けました。
この操作は、ちょうど1日間に渡り続けられました。
潜水艦の入渠に関して、専門家は"真剣だった"と言いました。
正午に受注376号は第8船台へ入りました」

対談者は話した。

彼によると、約1ヶ月間に渡り係留岸壁で修理作業が実施された。
現在はドック修理が始まっている。

「受注品の設備の検査が進行中であり、解体及び洗浄作業が行なわれています。
修理のための附属品及び製品の製造は始まっています。
それは総合スケジュールに沿っています」
「ズヴェズダー」
総取締役代行(生産担当)イーゴリ・ワシコは話した。

「リャザン」第3世代潜水艦プロジェクト667に属しており、太平洋艦隊の海洋戦略核戦力の基礎を形成している。

2008年、「リャザン」は、北極の氷の下を浮上する事無く北方艦隊から太平洋艦隊への移動を行ない、今は太平洋艦隊の戦闘編制に含まれている。


ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト667BDR、K-44「リャザン」】

ロケット水中巡洋艦K-44は1980年1月31日にセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」で起工され、1982年1月19日に進水、1982年9月17日に海軍へ納入、9月18日に海軍旗初掲揚式典が開催され、ソ連海軍へ就役しました。

1982年11月24日、赤旗北方艦隊に編入されました。
翌1983年から1987年まで毎年「自立戦闘任務」(戦略パトロール)を実施し、1987年からはセヴェロドヴィンスクで修理が行なわれました。

1990年7月28日から1993年12月31日までセヴェロドヴィンスク「ズヴェズドーチカ」工場で定期修理と近代化が実施されました。

1992年7月3日、「戦略用途原子力水中巡洋艦」に類別変更されました。

1995年6月7日には弾道ミサイルを使ってドイツブレーメン大学が開発した観測機器を打ち上げました。

1995年12月3日、結氷下の北極圏で浮上した際に損傷し、第10艦船修理工場で修理されました。

1998年1月にリャザン州と後援協定を締結し、同年1月10日に「リャザン」と命名されました。

2005年から2007年まで「ズヴェズドーチカ」で定期整備が行なわれました。
[戦略原潜「リャザン」(デルタIII型)は定期整備を終える]
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」は、定期修理後のテストを終えた]

2008年8月1日、バレンツ海から弾道ミサイルを発射しました。
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」、弾道ミサイル試射]

2008年8月末に北方艦隊原潜基地を出航し、9月30日にカムチャツカへ到着しました。
[デルタIII型戦略原潜「リャザン」、太平洋艦隊へ回航]

そして「リャザン」北方艦隊から太平洋艦隊へ転属しました。

2009年10月7日、オホーツク海から弾道ミサイルを発射しました。
[太平洋艦隊のデルタIII型戦略原潜、弾道ミサイル発射]

2011年、修理のために沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場へ回航されました。
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その後は音沙汰が無かったのですが、今回の記事の通り、ドックでの修理作業が始まりました。

「リャザン」は、14隻建造されたプロジェクト667BDR(デルタIII級)戦略原潜で一番最後に就役した艦です。

太平洋艦隊に残る667BDRは、今後配備される新世代戦略原潜「ボレイ」級と交代する事になります。
[ロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級は太平洋艦隊のデルタIII級を代替する]

しかし、「リャザン」は修理して使い続けるようです。

ロシア海軍のデルタIV級戦略原潜エカテリンブルクは北方艦隊原潜基地ガジエヴォに到着した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年12月30日13時38分配信
【原子力潜水艦「エカテリンブルクは常時駐留地へ到着した】
モスクワ、12月30日-ロシア通信社ノーボスチ

修理を経た後の12月19日に海軍へ復帰した戦略用途ロケット水中巡洋艦「エカテリンブルク」は、火曜日に常時駐留地へ到着した。
ロシア通信社ノーボスチ北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

原子力潜水艦「エカテリンブルク」は、2012年6月からセヴェロドヴィンスク「ズヴェズドーチカ」に在った。
水中巡洋艦は、就役期間延長修理と2011年末の火災時に損傷した水中音響ステーションの緊急修理の為、同社へ到着した。

「この艦(原子力潜水艦「エカテリンブルク」)は、常時駐留地であるガジエヴォへ到着しました」
セルガ
は伝えた。

「エカテリンブルク」の火災は、第82艦船修理工場(ムルマンスク州)の浮きドックに居た2011年12月末に発生した。
火災の結果、水中音響複合体は損傷し、修理には4億ルーブルの費用が必要であると報告された。

プロジェクト667BDRM潜水艦は、ロシア海洋核戦力の基礎であり、このクラスの潜水艦6隻が海軍の戦闘編制に在る(全て北方艦隊第31潜水艦師団の一員である)。

戦略用途ロケット水中巡洋艦「エカテリンブルク」は、1982年に北方機械製造組合の造船台で起工された。
1985年、潜水艦ソヴィエト社会主義共和国連邦海軍へ加入した。

原子力潜水艦「エカテリンブルク」は、全長167メートル、幅12メートル、排水量約12000トンである。
最大潜航深度400メートル、水中巡航速力24ノット、乗員140名。
ロケット艦は16基の大陸間弾道ミサイル「シネーワ」で武装している。


プロジェクト667BDRM(デルタIV級)の2番艦K-84「エカテリンブルク」は、2011年12月29日16時20分(モスクワ時間)、ムルマンスク近郊ロスリャコヴォの大型浮きドックで修理中に火災が発生しました。
12月30日1時40分、火災は沈静化されました。
[ロシア海軍戦略原潜「エカテリンブルク」で火災]
[ロシア原潜「エカテリンブルク」火災事故・続報]
[戦略原潜「エカテリンブルク」は修理後に復帰する]

この火災により、「エカテリンブルク」は、艦首の水中音響探知ステーション(スカート-BDRM)が損傷しました。
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理費用は減少する]
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理は2012年末に開始される]

2012年6月22日、セヴェロドヴィンスクに到着しました。
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクは修理の為、セヴェロドヴィンスクへ到着した]

8月29日、修理の為にセヴェロドヴィンスク「ズヴェズドーチカ」工場のドックへ入りました。
[戦略原潜エカテリンブルクはドック入りした]
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理作業は進んでいる]

修理と共に第2次近代化改装工事も行なわれ、これまでの「シネーワ」に代わる新たな弾道ミサイル「ライネル」を搭載しました。
[ロシア海軍の新たな潜水艦用弾道ミサイル「ライネル」は制式採用された]

2014年6月6日、「ズヴェズドーチカ」の造船台から出渠しました。
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクは造船台を出渠した]


7月27日には進水しました。

11月14日、修理後の点検の為、海洋試験へと出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜エカテリンブルクは修理後初の海洋試験を行なう]

しかし、海洋試験の最中、同艦に乗っていた「ズヴェズドーチカ」の従業員が足に重傷を負いました。
この為、「エカテリンブルク」は、急遽試験を中断してセヴェロドヴィンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜エカテリンブルクの海洋試験中に工場従業員は重傷を負った]

11月24日には再び出航し、海洋試験(工場航行試験)の第2段階が始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜エカテリンブルクは海洋試験を再開した]

全ての試験が完了した後、2014年12月19日にロシア海軍へ引き渡されました。
[火災で損傷したデルタIV級戦略原潜エカテリンブルクは修理を終えてロシア海軍へ復帰した]

その後、セヴェロドヴィンスクを出航し、12月30日に北方艦隊原潜基地ガジエヴォへ到着しました。


なお、前日(12月29日)には、ロシア海軍へ就役したばかりの最新鋭戦略原潜「ウラジーミル・モノマーフ」ガジエヴォに入港しています。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは北方艦隊原潜基地ガジエヴォに到着した]

12月29日深夜-12月30日未明には、「ボレイ」級戦略原潜2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」ガジエヴォへ入港しています。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月30日9時45分配信
【原子力ロケット艦「アレクサンドル・ネフスキー」は基地へ到着した】

この2隻は書類上は太平洋艦隊第25潜水艦師団に所属しており、来年夏以降にカムチャツカへ回航されます。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフとアレクサンドル・ネフスキーは2015年夏以降にカムチャツカへ回航される]