fc2ブログ

ロシア国内でのヘリ空母ミストラルの建造開始は2016年に延期される

12-1207g.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ロシア連邦での「ミストラル」建造開始は2016年に延期される】
モスクワ、12月21日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア国防省は、ロシア連邦でのヘリコプター空母「ミストラル」型の建造開始を2013年から2016年に延期する。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチロシア国防当局の情報提供者より伝えられた。

以前、ロシアでの「ミストラル」型軍艦の建造開始は2013年初頭に予定されていた。
フランスでは最初の「ミストラル」建造は2011年末に開始され、フランスの造船所では、同クラスの2隻の艦を建造する。
金曜日、メディアは、ロシア(国防省)は、ロシア連邦での「ミストラル」建造を断念すると報じた。

「ロシア連邦国防省は、ロシアでのミストラル型軍艦の建造を断念していません。
ですが、建造開始時期は2013年から2016年に延期されました」

対談者は話した。

これらの艦の建造開始の延期は、ロシアの造船所の能力を査定する必要により決められた。
「私共は、まず最初に、これらの艦のロシア海軍の戦闘編制における役割と位置を決定しなければならない事を理解しております。
効率的な運用と技術的サービスの為の」

情報提供者は話した。

更に、彼によれば、おそらくは、ロシアに駐留する条件の特異性を考慮し、艦の設計を幾つか変更する必要が有るだろう。

「ロシア兵器輸出公社(ロソボロネクスポルト)」フランスの造船会社DCNSは、2011年6月にロシア海軍の為の「ミストラル」型軍艦の最初の2隻を建造する契約に署名した。
統合造船業営団は、DCNSの下請け業者であるサン-ナゼールSTXフランス造船所の下請けとして関わっている。
同クラスの他の2隻の艦は、フランスからの技術移転によりロシアで建造されなければならない。

フランスで最初に建造される「ミストラル」は2014年に、2隻目は2015年にロシアへの引き渡しが計画されている。

ロシアで3隻目と4隻目の「ミストラル」を建造する為の資金は、2020年までの国家軍備プログラムに入れられている。

汎用ヘリコプター空母「ミストラル」は排水量21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。乗組員160人の他に450人を収容可能である。
航空グループは16機のヘリコプターで構成され、このうち同時に飛行甲板から6機が発着できる。
これらの艦には、8機のKa-52Kと8機のKa-29の配備が計画されている。
(2012年12月21日15時41分配信)


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]

ロシア海軍向け「ミストラル」型1番艦「ウラジオストク」は、今年2月1日にフランスのサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

ただし、船体後部はロシアのサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で建造されます。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]

ロシア海軍は、ヘリ空母「ミストラル」型を4隻調達する計画であり、この内最初の2隻はフランスサン-ナゼールで建造し、後の2隻はロシア国内の造船所(おそらくはセヴェロドヴィンスク市のセヴマシュサンクトペテルブルク市のバルト工場)でライセンス建造する事になっています。

生産合同セヴマシュ
12-1221d.jpg

バルト工場-造船
12-1221c.jpg

12月21日、ロシア国内でのヘリ空母「ミストラル」型2隻の建造を中止すると一部のメディアが報じ、ロシア造船業の総元締めである統合造船業営団が公式に否定しました。
[ロシア海軍向けヘリ空母ミストラル型3、4番艦はキャンセルされていない]


今回の記事によると、ロシア国内での「ミストラル」建造は2016年に延期されるとの事です。

おそらくは、「建造開始を2016年に延期」が「建造中止」と勘違いされたのでしょう。

ロシア海軍向けヘリ空母ミストラル型3、4番艦はキャンセルされていない

12-1221a.jpg
『ロシアの声』より
【ロシア ミストラル級のヘリ空母 自国で建造せず】

しかし、ロシア造船業の総元締めである統合造船業営団は、公式に否定しました。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年12月21日10時35分配信
【「ミストラル」建造の為の国防省と統合造船業営団の契約は有効なままである】
モスクワ、12月21日-プライム

(ロシア)国防省統合造船業営団の間の2隻のヘリコプター空母「ミストラル」建造契約は、以前のまま残されている。
(ロシア通信社ノーボスチの)代理店「プライム」は、「統合造船業営団」公式代理人より伝えられた。

金曜日、『ヴェドモスチ』紙は、ロシア連邦国防省の新たな指導部は、ロシアでのヘリコプター空母「ミストラル」型2隻の建造を断念し、フランスでの建造が予定される2隻については完成させる決定を下したと報じた。

「私共は、国防省がそのような決定(更なる2隻のヘリ空母の建造を断念する)を下したなどとは聞いておりません。 現在、契約は、当初のままで残っております。 最初に建造される2隻の艦と同様、私共は全ての仕事を行ないます」
代理人は伝えた。

ロシア海軍の為の最初の2隻の「ミストラル」型汎用ヘリコプター空母は、以前の2国間の12億ユーロの契約の枠組みにおいてフランスで建造される。
最初の艦は2014年に、2隻目は2015年に納入される予定である。

以前、フランス国営軍事造船会社DCNSは、ロシアの為の最初のヘリコプター空母「ミストラル」の建造は順調に進んでいると発表した。

3隻目と4隻目の「ミストラル」の船体はロシア連邦において建造されるだろう。
同プロジェクトの枠組みにおいて、特に、今年8月1日、ロシア「ミストラル」の最初の2隻のトップ艦「ウラジオストク」建造の枠組み内において、サンクトペテルブルクバルト工場でプレートカットが開始された。

2013年5月には、「セヴァストーポリ」と命名された2隻目のヘリコプター空母の為のプレートカットが開始される予定である。


『イタル-タス通信』より
2012年12月21日11時08分配信
【統合造船業営団はヘリ空母「ミストラル」の2番目のペアの建造を断念するという公式の通知を受けていない】
モスクワ、12月21日/イタル-タス

統合造船業営団ヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型の2番目のペア(3隻目と4隻目)の建造を断念するという公式の通知を受けていない。
今日(12月21日)、イタル-タスは、「統合造船業営団」公式代理人アレクセイ・クラフチェンコより伝えられた。

「私共は、報じられているような国防省の決定については聞いておりません。
ミストラルの2番目のペアの建造契約を締結しないなどという公式な決定を、統合造船業営団は知らされておりません」

彼は話した。

統合造船業営団の他の情報提供者は、数ヶ月前、アナトリー・セルジュコフロシア連邦国防長官だった時、「ミストラル」の最終文書を同社が受け取ったとイタル-タスに伝えた。
「その後、統合造船業営団は、ミストラルの2番目のペアをロシア国内で建造する為の予備原価計算要求を受けました」
情報提供者は話した。

彼は、そのような原価計算は、2011年末までに適切な下請け業者が署名しなかったが故に、同艦(ミストラル)の2番目のペアの建造決定が下されなかった為に必要とされた事を説明した。
「最初の2隻のミストラルを12億ユーロで建造する最初の契約は、2011年6月に署名されました。
一方、2番目のペアの建造が2011年末までに決まった場合には、以前と同様の12億ユーロのままだったのですが、この時期を過ぎた場合には、改めて費用について合意しなければなりませんでした」

対談者はイタル-タスに対し詳細に説明した。

既に複数のメディアが報じているように、軍当局は、伝えられる所によれば、ロシアの造船所での「ミストラル」型軍艦の3隻目と4隻目の建造を断念したという。

ロシアフランスは、2011年6月に4隻のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型の建造契約に署名した。
契約条件によると、最初の2隻の艦の建造及び進水はサン-ナゼールで行なわれ、一部の作業はロシアの専門技術者により、統合造船業営団へ加入しているバルト工場で行なわれる。


『ヴェドモスチ』の元記事
2012年12月21日配信
【国防省は、ロシアにおける2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型の建造を断念する】


12-1221b.jpg
[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]

ロシア海軍向け「ミストラル」型1番艦「ウラジオストク」は、今年2月1日にフランスのサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

ただし、船体後部はロシアのサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で建造されます。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]

ロシア海軍は、ヘリ空母「ミストラル」型を4隻調達する計画であり、この内最初の2隻はフランスサン-ナゼールで建造し、後の2隻はロシア国内の造船所(おそらくはセヴェロドヴィンスク市のセヴマシュサンクトペテルブルク市のバルト工場)でライセンス建造する事になっています。

今回、『ヴェドモスチ』は、ロシア国内でライセンス建造される予定の後期建造艦2隻がキャンセルされたと報じたのですが、即日に統合造船業営団から否定されました。

統合造船業営団によると「そんな話は国防省から知らされていない」との事です。

仮に、ロシア国防省がロシア国内での「ミストラル」型ヘリ空母建造をキャンセルする決定を下したのならば、真っ先に統合造船業営団に通知する筈です。

それ(通知)が無いという事が何を意味するのかは、言うまでもないでしょう。

ロシア海軍のミストラル3、4番艦の建造は、1番艦ウラジオストクの運用実績を見て決定される

12-1114d.jpg
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【3隻目及び4隻目の「ミストラル」建造の決定は、最初の艦の運用経験に基づいて下される-国防省の情報提供者】
2012年11月14日

ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、明日11月15日に汎用ヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」の建造及び運用問題に関する造船業界代表者会議を開催する。
これは、『中央海軍ポータル』ロシア連邦国防省の情報提供者より伝えられた事である。

会議には、株式会社「統合造船業営団」、連邦単一企業「クリロフスキー国家科学センター」、その他のロシア防衛産業企業体の代表が出席する。

情報提供者によると、海軍司令部は、ロシア海軍の為のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」の2番目のペアの建造を、ロシア連邦海軍の為の「ミストラル」のトップ艦「ウラジオストク」の運用状況を審査してから決定する。
ロシア連邦海軍が3隻目及び4隻目の艦を購入する必要が有るか否かは、この経験を元にして決定される。

12億ユーロで2隻の「ミストラル」を建造するモスクワ-パリ間の契約は、2011年6月に署名された事が想い起される。

ロシア海軍の為のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型の名前は「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」となる。
更に、全ての「ミストラル」は、超音速有翼ミサイルを含む最新の打撃及び防衛用途のロシア兵器システムを設置する。

10月13日、ロシア海軍総参謀長代理・海軍開発計画管理部長のワシーリー・リャショク少将は、揚陸ヘリコプター母艦「ミストラル」型は、2014年及び2015年に太平洋艦隊へ加入すると表明した。

10月1日、「統合造船業営団」の一員となっているサンクトペテルブルク有限会社「バルト工場-造船」は、1隻目及び2隻目のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」の船体建造を開始した。
これは、ロシアフランスからライセンスを取得して独自に製造する。

8月、ロシアでは、「ミストラル」の為の艦載ヘリコプターKa-52Kの試作1号機の製造が開始された。

ロシア海軍ドック艦「ミストラル」型の乗組員となる士官及び水兵は、2013年に選考に基づいて集められる。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]

ロシア向けの「ミストラル」型の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』2017年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」型1番艦「ウラジオストク」は、今年2月1日にフランスのサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

ただし、船体後部はロシアのサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で建造されます。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]

ロシア海軍「ミストラル」に搭載されるヘリコプターKa-52K試作機の製造は8月初頭から開始されています。
[艦載ヘリコプターKa-52K試作機の製造が開始された]

記事中の「全てのミストラルは超音速有翼ミサイルを含むロシア最新の打撃及び防衛兵器システムを設置する」というのは、この事です。
[ロシア海軍向け「ミストラル」型には巡航ミサイル、対空・対潜ミサイルなどが装備される]
[ロシア海軍向け「ミストラル」型はロシア製兵器を装備する]

ヘリ空母「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」は太平洋艦隊へ配備される予定です。
[ヘリ空母ミストラル型はウラジオストク市へ配置される]
[ヘリ空母ミストラルのウラジオストク(ウリス湾)配備には2-3億ルーブルを要する]


ロシア海軍は、ヘリ空母「ミストラル」型を4隻調達する計画であり、この内最初の2隻はフランスサンナゼールで建造し、後の2隻はロシア国内の造船所でライセンス建造する事になっています。

しかし今回の記事によると、ロシア海軍向け「ミストラル」の3番艦及び4番艦を建造するか否かは、1番艦「ウラジオストク」の運用実績を見てから決められるとの事です。

1番艦「ウラジオストク」の就役は2014年の予定ですが、同艦を極東へ回航し、太平洋艦隊である程度運用してからとなると、「ウラジオストク」型の3番艦及び4番艦を建造するか否かの決定は、早くても2016年頃になるでしょう。


むろん、「ウラジオストク」型の3番艦及び4番艦の建造がキャンセルされる可能性も有ります。