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ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月12日9時00分配信
【地中海部隊司令部は2013年夏に創設される】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

ロシア連邦海軍地中海常設作戦部隊司令部は2013年夏に形成される。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「司令部は今年夏に形成され、その士官は、地中海における何れかの旗艦に滞在します。
旗艦(司令艦)は、黒海艦隊司令官と海軍総司令官の合意により個別に決定されます」

総司令官は話した。

彼は、この艦(旗艦)が、安定した通信機能、電波機器装備、常設部隊司令部のスタッフが宿泊できる能力を有するという必要条件を満たしている艦が海軍の何れかの艦隊から派出されると説明した。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

以前には、地中海作戦部隊司令部は今年末までに創設される事になっていましたが、その予定は早まりました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年末までに創設される]

現在、地中海にはロシア海軍3艦隊(北方、バルト、黒海艦隊)から派遣された部隊が行動しており、5月15日には太平洋艦隊から派遣された部隊も地中海へ到着します。
[バルト艦隊地中海派遣部隊はギリシャを訪れる]
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は5月15日に地中海へ入る]
これらの部隊を統一指揮する司令部を早急に作成する必要が生じたという事でしょう。

チルコフ提督は、地中海作戦部隊の旗艦が何れかの艦隊(黒海、バルト、北方、太平洋艦隊)から派出されるとだけ述べており、具体的な名前を出していませんが、各種条件を満たす艦として、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」が選ばれる可能性が高いでしょう。
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ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年末までに創設される

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『イタル-タス』より
2013年3月19日10時42分配信
【海軍地中海作戦部隊の管理システムは今年末までに作成される-黒海艦隊司令部】
セヴァストーポリ、3月19日(アルムス-タス)

地中海に常時展開するロシア海軍作戦部隊の管理組織の作成は、今年末までに黒海艦隊司令部での形成が終了する。
2014年、グループ管理システムは、海軍の艦隊間演習中に最初のテストを行なう。
イタル-タスは、黒海艦隊司令部より伝えられた。

「作戦部隊管理部の作成作業は始まっています。
作業グループは、黒海艦隊の第30水上艦師団司令部の士官で構成されています。
現在は、記録保管所にあるソヴィエト時代の海軍第5地中海作戦戦隊の司令部構成に関する記録文書の研究と、今年1月の艦隊間演習における黒海での艦船の行動経験の分析が行なわれています。
この作業には、ソヴィエト時代の第5戦隊の退役軍人も参加しています」

情報提供者は話した。

「年末には新たな組織の形成が完了し、2014年夏、地中海における艦隊間演習中に最初のテストが行なわれます」
彼は指摘した。

「最終的に、海軍作戦部隊は2015年までには形成を完了しなければなりません。
この時期までに我々は部隊の管理の完全な仕上げを見込んでおります。
最も重要な点は、グループの編成に新たな艦が加わる事です」

黒海艦隊司令部の情報提供者は追加した。

彼が伝達した所によれば、作戦部隊の構成には、黒海艦隊の戦力~今年1月の地中海での海軍艦隊間演習に参加していたロケット巡洋艦「モスクワ」、警備艦「スメトリーヴイ」、大型揚陸艦及び補助船が加入する。

3月17日、海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督が発表したように
「5-6隻の艦を地中海に常時展開させるべきであり、それは黒海艦隊司令部により管理されなければなりません」

以前、チルコフ提督は国防省危機管理センターにおいて、地中海に常時駐留し行動する海軍作戦部隊の編成という課題を遂行していると表明した。

総司令官はその後に、現在、海軍総司令部は、部隊を作成する課題について分析していると指摘した。
「作戦部隊を管理する為、今後、地中海へ派遣される要員の準備が行なわれます」
提督は話した。

ソヴィエト社会主義共和港連邦海軍第5地中海戦隊の艦船は、「冷戦」期間中、地中海の軍事行動舞台で戦闘任務を遂行していた。
その主な相手は、アメリカ合衆国海軍第6作戦艦隊だった。
戦隊は、ソヴィエト連邦解体の翌年の1992年12月31日に解散した。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月19日14時43分配信
【地中海戦隊の管理組織のスタッフは25名の士官から成る】
モスクワ、3月19日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海戦隊の管理組織のスタッフの数は25名の士官で構成され、続いて管理文書が準備される。
ロシア通信社ノーボスチは、ロシア連邦国防省の高位の代理人より伝えられた。

「現在、組織の編成は開発中です。
その基礎は、水上艦師団司令部の25名の士官です」

対談者は話した。
彼は、文書が準備される正確な時期は設定されていない事を強調したが
「作業は進行中であり、士官は黒海艦隊司令部要員から集められます」

同時に、軍当局の代理人は、戦隊管理部が置かれる場所についての問題~セヴァストーポリノヴォロシースクか~が解決されていない事を指摘した。
彼は、この作業が近い内に完了する事への期待を表明した。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。
ロシア下院国防委員会委員長ウラジーミル・コモエドフ提督は、地中海戦隊は10隻の(戦闘)艦及び保障船で構成され、複数のグループ~打撃艦、対潜艦、掃海艦~が加入すべきであるとロシア通信社ノーボスチに表明した。

ソヴィエト連邦時代の1967年から1992年まで、海軍第5地中海戦隊の艦船が地中海で活動していた。
同戦隊には、様々な時期に30~50隻の艦船が居た。
それ(第5地中海戦隊)は「冷戦」期間中、地中海の軍事行動舞台で戦闘任務を遂行し、特に、アメリカ合衆国海軍第6艦隊に対抗する為に設立された。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

今回のイタル-タス及びロシア通信社ノーボスチの記事によると、地中海作戦部隊司令部は、ロシア黒海艦隊第30水上艦師団司令部から集められるとの事です。
第30水上艦師団には、ロシア黒海艦隊大型水上艦(巡洋艦、大型対潜艦、警備艦、大型揚陸艦)が所属しています。

イタル-タスの報道によれば、地中海作戦部隊司令部は今年末までに編成を終え、来年夏には再びロシア海軍の艦隊合同演習が実施され、そこで合同艦隊グループを実際に指揮するとの事です。

また、地中海作戦部隊には黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「スメトリーヴイ」などが最初に加入するようです。

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「新たな艦」も加わるとの事ですが、この艦は、黒海艦隊へ配属される「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲートでしょう。
[フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」の建造は計画通りに進んでいる]
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ロシア海軍地中海作戦部隊には5-6隻の戦闘艦が加わる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ロシア連邦海軍地中海グループは5-6隻の艦から成る】
モスクワ、3月17日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海ロシア海軍グループは5-6隻の艦から成る。
日曜日、(ロシア)海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は発表した。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「5-6隻の艦を地中海に常時展開させるべきであり、それは黒海艦隊司令部により管理されなければなりません」
チルコフ氏は、テレビ局『ズヴェズダー』の番組に出演し、こう話した。

彼は、基礎グループには1等艦、即ちフリゲート巡洋艦が加わると付け加えた。
また、その編制には保障船が含まれると提督は付け加えた。

総司令官によると、現在、部隊の規定文書の調整、グループの司令部組織の編成作業が行なわれている。

更にロシア連邦海軍総司令部は、必要な場合、我が国の指導部の指令により、太平洋及びインド洋常時展開作戦艦船部隊を創設するだろう-地中海のように。

「ソ連海軍の歴史において、私達はインド洋及び太平洋に戦隊を有していた経験があります。
どうしても必要な場合、我々は、国防省指導部、政府、大統領に対し、更なる常時展開作戦部隊の創設を提案するでしょう」

海軍総司令官ヴィクトル・チルコフは、地中海に戦隊を創設する試みは、他の地域に拡大するのかという質問に対し、こう話した。
(2013年3月17日10時17分配信)


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、3月上旬、既に地中海作戦部隊の編成作業は始まっていると述べています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊の編成作業は始まっている]

今回のチルコフ提督の発言ですが、提督が言う地中海作戦部隊を構成する「5-6隻の艦」とは、水上戦闘艦を指しています。

この他に各種保障船(給油船、救助曳船など)を含めると、地中海作戦部隊は計10隻になるという事です。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は10隻の艦船から成る]

チルコフ提督によると、この「5-6隻の艦」は、フリゲート巡洋艦になるとの事です。

現在、ロシア海軍北方艦隊、黒海艦隊に在籍する「巡洋艦」は、この4隻です。
(バルト艦隊巡洋艦は居ない)

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(北方艦隊)
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重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(北方艦隊)
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(北方艦隊、セヴェロドヴィンスクでオーバーホール中)
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親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊)
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「フリゲート」は、バルト艦隊「ネウストラシムイ」型警備艦2隻や、厳密には「フリゲート」ではありませんが、北方艦隊「ウダロイ」型大型対潜艦を指しているのでしょう。

そして、近い将来に黒海艦隊へ配備される予定のプロジェクト11356R/Mフリゲート(3隻建造中、更に3隻起工予定)、現在の所3隻が建造中のプロジェクト22350フリゲート地中海作戦部隊に参加する事になるでしょう。

更には、ヘリコプター空母「ミストラル」級も。

ロシア下院国防委員長はロシア海軍地中海作戦部隊について語った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【艦船グループと潜水艦は地中海戦隊の基礎である】
モスクワ、3月15日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

ロシア連邦海軍地中海戦隊は10隻の(戦闘)艦及び保障船で構成され、複数のグループ~打撃艦、対潜艦、掃海艦~が加入すべきである。
金曜日、元黒海艦隊司令官でロシア下院国防委員会委員長ウラジーミル・コモエドフ提督はロシア通信社ノーボスチに表明した。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「2-3隻の艦から成る1つの打撃艦グループ、1つの対潜・掃海艦グループが必要です。
指示された任務に応じ、これらのグループの基礎ローテーションは変更できます。
地中海の状況を明るみにする為には、3艦隊(黒海、北方、バルト)の10隻の艦船で十分でしょう」

コモエドフは話した。

彼によると、これらの艦は、特定ゾーンの作戦状況を支援し、潜水艦を探索し、通信に従事する為、定期的に演習を実施しなければならない。

黒海艦隊司令官は管理組織を編成し、司令部を艦に乗せて直接に地中海へ出動させなければならない事をコモエドフは指摘した。

[潜水艦は必要である]
更に、部隊の編制には潜水艦を有している事が望ましい。
「この場合、最良の選択肢は、北方艦隊の原子力潜水艦の参加か、或いは、間もなく黒海艦隊に来るディーゼル潜水艦の加入でしょう」
提督は話した。

また彼は、潜水艦の支援の為、戦隊の編成には、必要とあらば乗組員を避難させ、高い空気圧を提供し、火災を消し止め、放射線を測定する為の救助船「釣鐘」(深海潜水艇)と共に有している必要が有る事を想起させた。

加えてコモエドフは、ディーゼル潜水艦の持続力の保障の為には、海洋における燃料補給が必要である事を強調した。
「この為には、浮上しなければなりません。バッテリーを充電した後、10日間水中で行動する為に。
通常、燃料補給は、水上で行なわれます。
ですがこれは、彼ら(潜水艦)の隠密性に反しております。何故なら、彼らは海上で"騒音"を発する事になるからです」

提督は話した。

[主要問題は基地である]
ロシア海軍作戦部隊の常時展開場所となる地中海には、艦船が寄港する基地、或いは、乗組員が休養し、水、食料、燃料を補充する為の基地が必要である。

「我々は、タルトゥース(シリア)に滞在しておりますが、そこには基礎となるものは無く、小型艦のみの駐留・補給所しか有りません。
これは、そう、常に低速で海上を移動しているか、或いは、投錨していなければならない事を意味します。
それは、艦の動力にとって負担になります」

コモエドフは話した。
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同時に彼は、休養と物資補充の為にロシア艦が短期寄港する機会を提供できる可能性を有する複数の地中海諸国と交渉を行なう必要が有ると表明した。

「選択肢といたしましては、ギリシャ、キプロス、シリア、レバノンを検討する事が出来ます。
ですが残念な事に、フランス沿岸コート・ダジュールのヴィルフランシュのような完全な基地を近い将来にロシアが得る事は無いでしょうね」

提督は話した。
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軍港ヴィルフランシュは16世紀半ばに登場し、1770年、アレクセイ・オルロフ伯爵が指揮する戦隊のロシア戦闘艦が初めて停泊した。
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湾の深さ65メートルは、地中海で最も安全な場所の一つであると見られた。
オルロフ兄弟は、地中海におけるロシア戦隊の常時駐留地を探していたエカチェリーナ2世によって派遣され、自費で同湾を購入し、その後、国へ移管した。
それ故に、戦隊の艦は、有名なチェスマの戦いへ加わった。
ヴィルフランシュロシア海軍基地は1880年まで存続した。
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以前、参謀本部の高位の代理人は、物資補充と乗組員の休養の為、艦の外国港への寄港の問題について検討する必要が有るとロシア通信社ノーボスチに表明した。
ソヴィエト社会主義共和国連邦時代には、エジプト、シリア、アルジェリア、リビア、その他の国の港が、この(物資補充と乗組員の休養)為に使用されていた。
現在、寄港出来る港として検討されている国は、キプロス、モンテネグロ、ギリシャ、更にはシリアタルトゥースが有ると対談者は後に話した。

[ソヴィエト社会主義共和国連邦時代の地中海戦隊]
1967年から1992年まで、海軍第5地中海戦隊の艦船が地中海で活動していた。
同戦隊には、様々な時期に30~50隻の艦船が居た。
それ(第5地中海戦隊)は「冷戦」期間中、地中海の軍事行動舞台で戦闘任務を遂行し、特に、アメリカ合衆国海軍第6艦隊に対抗する為に設立された。

「むしろ、その結果、何も残らず、今、それは割れたガラスの山のようです。
それは全体を透明化し、地中海全体を見渡すことが出来ました。
今、リビア、シリア、エジプトを見渡す事は出来ず、ユーゴスラビアは全く見えません」

コモエドフは話した。
(2013年3月15日15時00分配信)


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

3月初頭、元黒海艦隊司令官(1996年2月-1998年7月)のヴィクトル・アンドレイヴィチ・クラフチェンコ提督(1943年12月5日生まれ)は、『インタファクス』の取材に対し、地中海作戦部隊創設は非現実的であると述べています。
[元ロシア海軍総参謀長はロシアに地中海作戦部隊を運用する能力が無いと言った]
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今回の記事に登場するウラジーミル・ペトロヴィチ・コモエドフ提督(1950年8月14日生まれ)は、クラフチェンコ提督の後任として黒海艦隊司令官を務めています。
(1998年7月-2002年10月)
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クラフチェンコ提督は潜水艦乗りでしたが、コモエドフ提督は対潜艦乗りでした。

現在、クラフチェンコ提督は民間の軍事評論家として活動しており、コモエドフ提督はロシア共産党の下院議員で下院の国防委員長を務めています。

「元黒海艦隊司令官」である以外は全く正反対の二人ですが、ロシア海軍地中海作戦部隊の創設に関しても意見は正反対です。

クラフチェンコ提督が黒海艦隊司令官を務めた1990年代末期(1996年2月-1998年7月)はロシア海軍が最もどん底に在った時期であり、おまけに、当時の黒海艦隊ロシア・ウクライナ間で帰属分割問題に揺れており、クラフチェンコ提督は指揮下に在る筈の艦隊を殆ど動かす事も出来ない有様でした。
現在、黒海艦隊の旗艦を務めているロケット巡洋艦「モスクワ」は、クラフチェンコ提督の在任時にはオーバーホール中でした。

これに対し、コモエドフ提督が黒海艦隊司令官に就任した時(1998年7月-2002年10月)には、ロシア・ウクライナ間の黒海艦隊問題はとうに解決されており、クラフチェンコ提督の在任時よりは多少は状況が好転しておりました。
1999年のロシア黒海艦隊所属艦のユーゴスラビア沖展開はコモエドフ提督の指揮下で実施され、彼の在任中、ロケット巡洋艦「モスクワ」はオーバーホールを終えて現役に復帰、黒海艦隊旗艦に返り咲きました。

地中海作戦部隊の創設に関する両者の見解の違いには、このような過去の事情も在るのかもしれません。

しかし、コモエドフ提督は、現在のロシア海軍物資・技術供給所タルトゥースには満足していないようです。
特に、タルトゥース港へ接岸できる艦船のサイズが制限されているが故に。
一例をあげると、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」タルトゥース港に接岸出来ません。
同艦は、以前に3回タルトゥースへ寄港していますが、沖合に錨を降ろして停泊したのみでした。
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記事中に登場するアレクセイ・グリゴリエヴィッチ・オルロフ(1737-1807年)は、ロシア帝国の貴族軍人です。
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1762年のピョートル3世に対するクーデターに参加し、女帝エカチェリーナ2世の政権奪取に加担しました。
一般にはピョートル3世を獄中で殺害したのは彼であると信じられていますが、明白な証拠は有りません。

エカチェリーナ2世即位後、少将に昇進し、伯爵位を授けられました。
1770年、ロシア・トルコ戦争チェスマ海戦に艦隊を率いて参加し、トルコ艦隊に勝利を収めました。
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ロシア海軍地中海作戦部隊は北方艦隊の艦船を中核とする

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『イタル-タス』より
【ロシア海軍地中海作戦部隊は北方艦隊の艦船をベースにして構成される】
モスクワ、3月11日/イタル-タス

地中海ロシア海軍作戦部隊は、北方艦隊の戦闘艦をベースにして編成される。
本日(3月11日)、イタル-タスは、ロシア軍当局の情報提供者より伝えられた。

「ロシア海軍地中海作戦グループにおける北方艦隊の艦船の割合は60-70パーセントになります。
他の艦船は、黒海艦隊から参加する事になるでしょう。
時が経てば、この部隊には、太平洋艦隊の艦船が含まれる事になるかもしれませんが、今の所、彼ら(太平洋艦隊)の参加は検討されていません」

彼は話した。

対談者は、この決定が採択されたのは、北方艦隊が、今のロシア連邦海軍において「最も多くの、そして現代的な艦船」を有しているという事に関連するものであると説明した。

情報提供者によると、(地中海作戦)グループ司令部は、サンクト-ペテルブルクの海軍総司令部の建物内に配置され、そこから(地中海作戦部隊を)管理する。
時が経てば、(地中海作戦)部隊司令部は、何れかの艦隊の管轄下に移される。
作戦グループが形成される度に新たな旗艦が割り当てられ、作戦グループの司令部が置かれる。

本日(3月11日)、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「海軍部隊は地中海ゾーンに常時展開し、海軍作戦部隊の管理部を形成する」決定を採択したと表明した。
「僕が思いますに、我々は、このような部隊を創設し、維持する為、あらゆる可能性を有しております。
これは、明らかに海軍が力強く発展した事を示すものと確信します」

軍指導部要員の拡大会議において国防省のトップは表明した。

海軍兵器の専門家で専門雑誌「Moscow Defense Brief」編集長ミハイル・バラバノフ「イタル-タス」に表明した。
海軍増強の為の出費は莫大なものとなり、この問題の範囲は拡大している。
「更には、地政学的見地から、地中海における海軍グループの存在は、ロシアの"ショー・ザ・フラッグ"を可能とします。
それは、必要な場合、政治的問題を解決する為の潜在的な手段となります。
最後に、ロシア海軍のプレゼンスは、常時の航行、簡単に申し上げますと"海洋演習"により提供されます。
それは既に、彼ら(ロシア海軍)自身が成果を見せております」

専門家は指摘した。
(2013年3月11日14時38分配信)


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月には地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

今回の記事によると、新たな地中海作戦部隊の中核となるのは、北方艦隊の水上艦になるとの事です。

記事中で触れられていますが、北方艦隊は、ロシア海軍で最大規模の艦隊です。
[ロシア海軍現有艦艇]

現在のロシア海軍大型水上艦(大洋・遠海ゾーン艦)の大半は1990年までに就役したものであり、1991年以降の就役艦は9隻ですが、この内の4隻が北方艦隊に所属しています。

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年就役)
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駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」(1993年就役)
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重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年就役)
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大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(1999年就役)

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この他、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は元々1981年就役ですが、2000年代に近代化改装を実施し、2010年に再就役しています。
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2012年には、北方艦隊による地中海遠征が2度実施されました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]
[空母クズネツォフ地中海遠征(2011年12月-2012年2月)]

それ以前には、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊の地中海遠征が実施されました。
[ロシア空母部隊の大西洋・地中海遠征(2008年12月~2009年3月)]
[ロシア空母部隊の大西洋・地中海遠征(2007年12月~2008年2月)]

原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2008年9月から半年間にわたる遠距離航海を実施しましたが、その途中で地中海へ行っています。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]


更に遡ったソヴィエト連邦時代、北方艦隊の水上艦の地中海遠征は、同艦隊の「日常業務」でした。

[原子力巡洋艦キーロフ・最後の地中海遠征・その1(1989年12月22日)]
[原子力巡洋艦キーロフ・最後の地中海遠征・その2(1989年12月末)]
[原子力巡洋艦キーロフ・最後の地中海遠征・その3(1990年1月)]

重航空巡洋艦「キエフ」(1985年)
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原子力巡洋艦「カリーニン」(1991年)
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大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(1988年)
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駆逐艦「ソヴレメンヌイ」(1986年)
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駆逐艦「オチャヤンヌイ」(1986年)
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駆逐艦「オトリーチヌイ」(1986年)
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駆逐艦「ベズプレチヌイ」(1990年)
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駆逐艦「オクルイレンヌイ」(1989年)
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親衛駆逐艦「グレミャーシチー」(1990年)

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今では活動が不活発な「ソヴレメンヌイ」級駆逐艦も、ソ連邦時代には地中海遠征の常連でした。

ロシア海軍地中海作戦部隊の編成作業は始まっている

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【地中海で行動する為の海軍戦隊の編成は開始された】
モスクワ、3月11日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍は、ロシアの国益を保護する為、地中海に常時駐留し行動する作戦部隊の編成を開始した。
月曜日、海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は記者団に伝えた。

「国防相は僕達に、地中海に常時駐留し行動する海軍作戦部隊の編成という任務を与えました。
僕達は、この作業を開始しており、我々が以前から関心を有していた作業は進んでいます」

チルコフは、国防省危機管理センターで開催された電話会議の後に話した。

海軍総司令官によれば、現在、海軍総司令部は、部隊を作成する課題について分析している。

「作戦部隊を管理する為、今後、地中海へ派遣される要員の準備が行なわれます」
チルコフ大将は話した。

先だってロシア国防相セルゲイ・ショイグは、ロシアは、地中海に常時配置される海軍作戦部隊を設立し、それを運用する為、あらゆる可能性を持っていると表明した。
(2013年3月11日13時55分配信)


2013年1月下旬、地中海東部及び黒海において、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習が実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、ロシア海軍地中海作戦部隊を創設する話が出てきました。
[ロシア海軍の地中海常設作戦部隊が2015年に創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部が創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊は10隻の艦船から成る]
[ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない ]

これに対し、元ロシア海軍総参謀長ヴィクトル・クラフチェンコ氏は、『インタファクス』の取材に応え、これらの動きに疑念を表明しました。
[元ロシア海軍総参謀長はロシアに地中海作戦部隊を運用する能力が無いと言った]

この疑念に対し、ショイグ国防相は、ロシア地中海作戦部隊を運用する事は可能であると発言しました。
[地中海でロシア海軍作戦部隊を運用する事は可能である]

これまでに地中海作戦部隊の話は、ロシア連邦軍参謀本部ロシア連邦国防省からしか出ていませんでしたが、今回、ロシア海軍総司令官が初めて地中海作戦部隊について公的に発言しました。
既に、その編成作業は始まっていると。

地中海でロシア海軍作戦部隊を運用する事は可能である

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ショイグ:地中海に海軍の常駐グループを作成する事は可能である】
モスクワ、3月11日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアは、地中海に常時配置される海軍作戦部隊を設立し、それを運用する為、あらゆる可能性を持っている。
月曜日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、軍指導部要員の拡大会議において表明した。

以前、元(ロシア)海軍総参謀長ヴィクトル・クラフチェンコ提督は、ロシアには、地中海において常時作戦行動を行なう部隊を設立するだけの能力は無いとメディアに表明した。
充分な戦闘艦と信頼できる物資・技術供給所を欠いているが故に。
彼は、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊は、今や、地中海において1-2年の常時展開を提供できる程度の戦闘艦しか持っていないと評した。

「地中海ゾーンにおける海軍作戦部隊管理部を創設する決定は採択されており、海軍戦力は常時駐留します」
軍当局のトップは話した。

「僕が思いますに、我々は、このような部隊を創設し、維持する為、あらゆる可能性を有しております。
これは、明らかに海軍が力強く発展した事を示すものと確信します」

国防相は強調した。

彼は指摘した。
「ロシアには、世界の大洋の様々な海域において効果的に活動できる海軍が必要であります。
今年1月に黒海及び地中海エリアで実施された演習は、遠海ゾーンにおいて統一艦隊間グループが指示された任務を遂行できる事を示しました」


同時に、セルゲイ・ショイグは表明した。
「総合的な海軍の業務遂行状態は、良好であるとは言えません」
「まず第一に」国防相は説明した。
「これは、海軍は長期間に渡って新たな艦船を受領しておらず、機器整備の実施が遵守されていない事に関連しております」

「その結果、ほとんどの艦船は、修理期間を越えて運航する事を余儀なくされており、多くの艦船は、兵器や軍用機器の使用が制限されています」
ショイグは明言した。

会議には、国防省指導部、ロシア連邦政府軍事産業委員会、産業貿易省、統合造船業営団の代表が出席した。
特に、海軍の艦船の実際の状態、彼ら(海軍)が指示された任務を解決する能力について討議された。

以前、ロシア連邦軍参謀本部の高位の代理人は、地中海ロシア連邦海軍作戦部隊には合計で10隻の艦船が加わるかもしれず、それは黒海艦隊司令官に従わなければならないとロシア通信社ノーボスチに伝えた。
情報提供者は、物資補充及び乗組員の休養の為の外国の港への寄港に関する課題を検討する必要が有ると指摘した。

それよりも前に国防相セルゲイ・ショイグは、国防省役員会の会議において、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

ソヴィエト社会主義共和国連邦時代の1967年から1992年まで、海軍第5地中海戦隊の艦船が地中海で活動していた。
同戦隊には、様々な時期に30~50隻の艦船が居た。
それ(第5地中海戦隊)は「冷戦」期間中、地中海の軍事行動舞台で戦闘任務を遂行し、特に、アメリカ合衆国海軍第6艦隊に対抗する為に設立された。
(2013年3月11日10時45分配信)


2013年1月下旬、地中海東部及び黒海において、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習が実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、ロシア海軍地中海作戦部隊を創設する話が出てきました。
ショイグ国防相も、この話を認めました。
[ロシア海軍の地中海常設作戦部隊が2015年に創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部が創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊は10隻の艦船から成る]
[ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない ]

これに対し、元ロシア海軍総参謀長ヴィクトル・クラフチェンコ氏は、『インタファクス』の取材に応え、これらの動きに疑念を表明しました。
[元ロシア海軍総参謀長はロシアに地中海作戦部隊を運用する能力が無いと言った]


今回のショイグ国防相の発言は、これらの批判や疑念に対する「解答」という事になるようです。
ロシア地中海作戦部隊を運用する事は可能であると。

しかしながら、ショイグ国防相も、ロシア海軍の苦しい台所事情については認めております。

現在のロシア海軍の水上艦の大半はソ連邦時代、つまり1990年より以前に建造されたものであり、その運用と維持には大変な苦労を伴う事を。


今のロシア海軍で、1991年以降に就役した大型水上艦は、これだけです。

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年就役、北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1991年就役、太平洋艦隊)
駆逐艦「ベスパコーイヌイ」(1991年就役、バルト艦隊、予備役)
駆逐艦「ナストーイチヴイ」(1992年就役、バルト艦隊)
警備艦「ネウストラシムイ」(1993年就役、バルト艦隊)
駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」(1993年就役、北方艦隊)
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年就役、北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(1999年就役、北方艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(2009年就役、バルト艦隊)


この他、北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は元々1981年就役ですが、2000年代に近代化改装を実施し、2010年に再就役しているので、他の1980年代建造艦よりは良好な状態に在ります。

今後はプロジェクト22350フリゲート、11356R/Mフリゲートなどといった水上戦闘艦が就役しますが、その数が揃うまでは、「前世紀」に建造された艦が地中海作戦部隊の中核となります。

元ロシア海軍総参謀長はロシアに地中海作戦部隊を運用する能力が無いと言った

『インタファクス』より
【専門家:ロシア戦隊の艦船は地中海に1年以上留まることは出来ない】
モスクワ、3月1日、インタファクス

ロシアには、地中海において常時作戦行動を行なう部隊を設立するだけの能力は無い。
充分な戦闘艦と信頼できる物資・技術供給所を欠いているが故に。
元(ロシア)海軍総参謀長ヴィクトル・クラフチェンコ提督「インタファクス-AVN」に表明した。

「地中海戦隊を復活させるなどという話が何処から飛び出して来たのか、僕には理解できませんね。
このような声明は、 現実のリソースの裏付けを欠いた願望を、再び大声で叫んでいるに過ぎませんよ。
例え海軍に残されているもの(艦)からグループを集めたとしてもね、艦は全て1年で寿命が尽き、修理が必要になるでしょうよ」

ラフチェンコ氏は話した。
(2013年3月1日11時44分配信)


今回の記事に登場するヴィクトル・アンドレイヴィチ・クラフチェンコ氏は、1943年12月5日に生まれました。
現在、69歳です。
1968年にフルンゼ海軍高等学校を卒業して海軍士官となり、以後、1991年まで一貫して黒海艦隊ディーゼル潜水艦乗りとして勤務したサブマリナーです。

1991年にバルト艦隊司令官第1代理に就任、初めて黒海艦隊以外の部隊で勤務した後、1996年には古巣の黒海艦隊へ戻り、同艦隊司令官に就任しました。
ちょうどロシアウクライナ黒海艦隊帰属分割問題の真っ最中でした。
1996年に海軍大将へ昇進し、彼が司令官在任中の1997年にはロシアウクライナ黒海艦隊協定が成立し、この問題は一応解決しました。
黒海艦隊司令官在任中は大型対潜艦「ケルチ」に将旗を掲げました。
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1998年7月、ロシア連邦海軍総参謀長に栄転し、2005年2月まで務めました。
2005年に海軍を去りました。

今では、軍事評論家としてロシアメディアに出ています。
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[未完のネウストラシムイ型フリゲート3番艦トゥマンの建造が再開される ]


黒海艦隊司令官を務めたクラフチェンコ氏は、最近出てきたロシア海軍地中海作戦部隊の創設には批判的かつ懐疑的です。
[ロシア海軍の地中海常設作戦部隊が2015年に創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部が創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊は10隻の艦船から成る]
[ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない ]

地中海東岸のシリアタルトゥースにはロシア海軍物資・技術供給所が置かれていますが、シリアは2011年1月以降内戦状態です。
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さすがにロシア海軍将兵が少数とはいえ滞在しているタルトゥース周辺には反政府軍も手を出しておらず、この地域に戦火が及ぶ可能性は有りませんが、不安定な地域にロシア海軍物資・技術供給所が置かれているという事実は変わりません。
クラフチェンコ氏は、そのようなタルトゥース「信頼できる物資・技術供給所」とは見ていません。

タルトゥース以外では、最近はキプロスリマソール港やギリシャピレウス港へロシア海軍艦船が寄港する機会が増えています。
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或いは、タルトゥースに代わる物資・技術供給所の候補として考えられているのかもしれませんが、今の所は具体的な話は有りません。

ロシア海軍地中海作戦部隊は、黒海艦隊、北方艦隊、バルト艦隊の艦船が派出されますが、北方艦隊バルト艦隊の基地(セヴェロモルスク、バルチースク)から地中海まで遠征できる大型水上艦(稼働状態に在る艦)は限られています。
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最も近い黒海艦隊からでも、地中海へ出せる比較的大型の水上戦闘艦は多いとは言えません。
2012年には、黒海艦隊から地中海へ派遣された水上艦は、ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「スメトリーヴイ」以外は大型揚陸艦です。

クラフチェンコ氏は、その限られた大型水上艦地中海に常時展開させたとしても長続きせず、せいぜい1年くらいしか持たないだろうと見ております。

ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【(ロシア連邦軍)参謀本部は、ミストラルを司令部艦として使用する事を提案する】
モスクワ、2月28日-ロシア通信社ノーボスチ

汎用揚陸ヘリコプター空母「ミストラル」は、地中海ロシア連邦海軍作戦部隊の為の司令部艦として使用できる。
木曜日、(ロシア連邦軍)参謀本部の高位の代理人は、ロシア通信社ノーボスチに語った。

前日(2月27日)、(ロシア連邦)国防長官セルゲイ・ショイグは、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「仮に、これらの艦を、この作戦部隊の為の司令部として検討する事は出来ます。
ですが、艦自体は未だ存在せず、加えて、南方には、これら(の艦)の駐留に対応したインフラストラクチュアが必要となります」

参謀本部の代理人は話した。

同時に、状況に精通している他の情報提供者は、司令部機能を持つ艦として、(ミストラル級以外に)巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊旗艦)、または「マルシャル・ウスチーノフ」(北方艦隊)を使用できると指摘した。
大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」型の使用は除外されない。

先だって参謀本部の代理人は、地中海ロシア連邦海軍作戦部隊には合計で10隻の艦船が加わるかもしれず、それは黒海艦隊司令官に従わなければならないとロシア通信社ノーボスチに伝えた。

ロシアフランスの契約により、最初の「ミストラル」は2014年に、2隻目は2015年に受領されなければならない。

これらの艦の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノット以上の速力発揮が可能である。
航続距離は20000海里である。
乗員は160名であり、更に、ヘリコプター空母の艦内には450名を収容できる。

航空群には16機のヘリコプターが含まれ、6機が同時に甲板から離艦できる。
「ミストラル」は、司令部艦、病院、戦力投射、揚陸ヘリコプター空母としての機能を実行できる。
(2013年2月28日15時25分配信)


[ヘリ空母(強襲揚陸艦)ミストラル級]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]
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ロシア向けの「ミストラル」級の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』2017年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスのサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

ただし、船体後部はロシアのサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で建造されます。
1番艦「ウラジオストク」の船体後部は2012年8月1日からプレートカットを開始し、2012年10月1日に正式に起工されました。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]
ロシア海軍への引き渡しは2014年を予定しています。

今の所、1番艦「ウラジオストク」2番艦「セヴァストーポリ」は、太平洋艦隊へ配備される予定となっており、ウラジオストク南部に駐留基地を建設する計画も進んでいます。
[ヘリ空母ミストラル型はウラジオストク市へ配置される]
[ヘリ空母ミストラルのウラジオストク(ウリス湾)配備には2-3億ルーブルを要する]
[太平洋艦隊はヘリ空母ミストラルの為の基地建設を準備する]

基地の建設には、フランスも協力を申し出ています。
[フランスはヘリ空母ミストラルの為の極東の基地建設に協力する]


その「ミストラル」級ですが、今回の記事によると、近い内に創設されるロシア海軍地中海作戦部隊の旗艦候補に挙げられているとの事です。
[ロシア海軍の地中海常設作戦部隊が2015年に創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部が創設される]
[ロシア海軍地中海作戦部隊は10隻の艦船から成る]

「ミストラル」級は指揮艦としての機能も充実しており、地中海作戦部隊の旗艦としては適任でしょう。

今回の記事に登場する「ロシア連邦軍参謀本部の高位の代理人」氏の発言を見る限り、「ミストラル」級は「筆頭候補」では無さそうですが、可能性は排除されないという事でしょう。

この場合、1番艦「ウラジオストク」(2014年就役予定)よりも、2番艦「セヴァストーポリ」(2015年就役予定)がロシア海軍地中海作戦部隊の旗艦に充てられる可能性の方が高そうです。


当初、ロシア海軍「ミストラル」級を4隻導入し、1、2番艦は太平洋艦隊、3、4番艦は北方艦隊へ配備する構想だったのですが、最近、3、4番艦の建造を白紙に戻そうとする動きも有ります。
[ロシアのミストラル級導入見直し問題]

3、4番艦の建造は、早くても2016年以降になるとも言われており、北方艦隊「ミストラル」級が配備される具体的な予定は立っておりません。

2番艦「セヴァストーポリ」北方艦隊、或いは、ロシア海軍地中海作戦部隊の独立旗艦として配備される可能性も無いとは言えません。


今回の記事では、ロシア海軍地中海作戦部隊の他の旗艦候補として、この3隻が挙げられています。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊旗艦、1982年就役)
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ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(北方艦隊、1987年就役)
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大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(北方艦隊、1999年就役)

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この3隻の内、「マルシャル・ウスチーノフ」は長期修理中です。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]

「ミストラル」級を除いた旗艦の最有力候補は、「マルシャル・ウスチーノフ」でしょうか。

ロシア海軍地中海作戦部隊は10隻の艦船から成る

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【地中海のロシア連邦海軍部隊には10隻の艦船が加わるかもしれない】
モスクワ、2月28日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海ロシア連邦海軍作戦部隊には合計で10隻の艦船が加わるかもしれず、それは黒海艦隊司令官に従わなければならない。
木曜日、(ロシア連邦軍)参謀本部の高位の代理人は、ロシア通信社ノーボスチに語った。

前日(2月27日)、(ロシア連邦)国防相セルゲイ・ショイグは、国防省役員会の会議において、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「黒海艦隊には地中海グループを管理する為の指揮所及び派遣管理所の作成が必要であり、それは黒海艦隊司令官に従属しなければなりません。
このグループには、保障船を入れて合計で10隻の艦船が加わる事になるでしょう」

参謀本部の代理人は話した。

更に彼は、同部隊司令部の士官が乗っている司令艦は、直接に海洋上に居なければならない事を指摘した。

同時に、状況に精通している他の情報提供者は、(地中海作戦部隊の)司令部は、海軍総司令部と参謀本部が連携して設立する事が出来ると指摘した。
「これらの問題は検討段階に在ります。
この司令部は、担当ゾーンにおける艦船の使用及び保障(後方支援)といった課題に対処します」

対談者は話した。

更に彼は、そのような部隊は、6~10隻の艦船で構成されるかもしれないと指摘した。
「この艦隊間グループは3艦隊:黒海艦隊、北方艦隊、バルト艦隊の艦船から成り、例えば、ここ半年間は地中海東部のシリア沿岸近くで定期的に演習を行なってきました」
情報提供者は話した。

彼によると、このグループは常に海上に存在し、異なる艦隊の艦船は僚友と交代でローテーションを組む事が出来た。

情報提供者は、物資補充及び乗組員の休養の為の外国の港への寄港に関する課題を検討する必要が有ると指摘した。
ソヴィエト社会主義共和国連邦時代には、エジプト、シリア、アルジェリア、リビア、その他の国の港を使う事が出来ました。
現在、寄港できる港を有する国としては、キプロス、モンテネグロ、ギリシャが在り、更に、シリアタルトゥースが在ります」
対談者は話した。

更に彼は、ソヴィエト社会主義共和国連邦時代の1967年から1992年まで、海軍第5地中海戦隊の艦船が地中海で活動していた事を想起した。
同戦隊には、様々な時期に30~50隻の艦船が居た。
それ(第5地中海戦隊)は「冷戦」期間中、地中海の軍事行動舞台で戦闘任務を遂行し、特に、アメリカ合衆国海軍第6艦隊に対抗する為に設立された。
(2013年2月28日15時19分配信)


2013年1月下旬、地中海東部及び黒海において、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習が実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

この結果を受け、ロシア国防省は、地中海東部ロシア海軍の艦船を常時展開させる事を決定しました。
[ロシア海軍の大型揚陸艦4隻は地中海東部へ向かう]

更に、ロシア連邦軍参謀本部関係者の話として、2015年までにロシア海軍地中海作戦部隊が設立されると報じられました。
[ロシア海軍の地中海常設作戦部隊が2015年に創設される]

ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、ロシア海軍地中海作戦部隊独立司令部の創設を明らかにしました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部が創設される]


これまでにも、地中海には、ロシア黒海艦隊、北方艦隊、バルト艦隊の艦船が派遣され、合同艦船グループを形成して地中海で活動しています。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]
[空母クズネツォフ地中海遠征(2011年12月-2012年2月)]

2011年12月-2012年2月のクズネツォフ機動部隊は計9隻、2012年7月-9月の3艦隊合同部隊は6~8隻の艦船で構成されていました。

近い内に創設されるロシア海軍地中海作戦部隊も、この程度の規模になるようです。