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ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦トムスクは極東で近代化改装を行なう

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2022年12月15日8時8分配信
【メディアはもう1隻の「アンテイ」の近代化を知った】

太平洋艦隊のプロジェクト949A(「アンテイ」)多目的原子力潜水艦「トムスク」は、『極東造船・造修センター』の企業の1つで修理と近代化を行なう。
『タス通信』は造船業界の情報筋より伝えられた。


対談者は作業量は明らかにしなかったが、このタイプの2隻の潜水艦極東工場『ズヴェズダー』で修理とプロジェクト949AMへの近代化を行なっている事を知らせた。
極東工場『ズヴェズダー』は、プロジェクト949A潜水艦「チェリャビンスク」の修理とプロジェクト949AMへの近代化を行なっている。

『タス通信』は、原子力潜水艦「トムスク」についての公式な情報は持っていない。
以前、潜水艦の修理は2014年に極東工場『ズヴェズダー』で完了した。

「トムスク」は1997年に運用へ入った。
潜水艦の排水量は24000トン、船体の長さは154メートル、幅18メートル以上。
潜水艦は32ノットの水中速力を発揮し、深度600メートルまで潜航する。

「アンテイ」の主な用途は、敵航空母艦連合部隊の破壊である。
基礎兵装は有翼ミサイルP-700「グラニート」と6門の魚雷発射管である。





プロジェクト949A巡洋潜水艦の11番艦K-150は、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所で1991年8月27日に起工されました。

1992年4月28日、原子力水中巡洋艦へ種別変更されました。

1993年4月13日、「トムスク」と命名されました。

1996年7月20日に進水し、1996年12月30日にロシア海軍へ納入されました。

1997年3月17日に赤旗北方艦隊第1潜水艦小艦隊・第11潜水艦師団へ編入されました。
「トムスク」の次の949A12番艦「ベルゴロド」特殊用途原子力潜水艦として完成した為、「トムスク」949Aの最終艦となりました。

1998年に太平洋艦隊へ転属し、カムチャツカ半島ヴィリュチンスクへ回航されました。

2008年11月、定期修理を行なう為、沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場「ズヴェズダー」へ到着しました。

2013年9月16日4時30分頃(モスクワ時間)、修理中に火災が発生しました。

[オスカーII級原潜トムスク火災事故]
[オスカーII級原潜トムスク火災事故・続報]

2014年6月12日に進水しました。
[オスカーII級原潜トムスクは進水した]

2014年12月25日に海軍へ引き渡された後、カムチャツカに向かいました。

12月27日に宗谷海峡を東へ通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2014年12月28日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
この「オスカーII級巡航ミサイル原子力潜水艦」「トムスク」です。

2014年12月31日にヴィリュチンスク基地へ到着しました。

その後の動向は公表されませんでしたが、2015年12月には長期航海を終えてヴィリュチンスク基地へ戻っています。
おそらくは、オホーツク海のパトロール任務を遂行していたのでしょう。

2016年7月27日、「トムスク」は、任務遂行後にヴィリュチンスク基地へ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦トムスクは任務を終えてカムチャツカへ帰港した]
この時の「任務」は、オホーツク海のパトロールと、更には、カムチャツカに駐留する太平洋艦隊航空隊迎撃戦闘機MiG-31超音速有翼ミサイル迎撃訓練の為の「グラニート」発射だったようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は原潜から発射された超音速巡航ミサイルを撃墜した]

2017年7月12日、「トムスク」は、オホーツク海からカムチャツカ半島クラ射爆場地上目標有翼ミサイル「グラニート」を発射しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦トムスクはカムチャツカ半島の地上目標へ巡航ミサイル"グラニート"を発射した]
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2017年10月9日、オホーツク海太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と共に海上目標への有翼ミサイル発射訓練を行ないました。
(「トムスク」対艦ミサイル「グラニート」「ワリャーグ」対艦ミサイル「ヴルカーン」を発射)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月9日3時47分配信
【巡洋艦「ワリャーグ」及び潜水艦「トムスク」は水上標的への有翼ミサイル射撃を実施した】

2018年7月23日にはオホーツク海で海上目標へ有翼ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦トムスクはオホーツク海で対艦ミサイル"グラニート"を発射した]

2022年7月15日、同型艦「トムスク」と共に3ヶ月間の洋上行動を終えてヴィリュチンスク基地へ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスク、トムスク、原子力巡洋潜水艦クズバスは太平洋で3ヶ月間行動した後にカムチャツカ半島のヴィリュチンスク基地へ帰投した]
この2隻は公式には太平洋で行動していたとしか発表されておらず、具体的に太平洋の何処で何をしていたのかといった詳細は全く公表されていませんが、2022年春と初夏の北極海での演習にも参加していたようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦は2022年春~初夏に北極海で演習を行なった]


「トムスク」は、『極東造船・造修センター』傘下の工場の1つ(おそらくはボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』)で修理と近代化改装が行なわれる事になりました。

「トムスク」の近代化改装の内容までは明らかにされていませんが、同型艦「イルクーツク」「チェリャビンスク」『ズヴェズダー』対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装を行なっています。
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[近代化改装される原子力水中巡洋艦イルクーツクは2023年末にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦チェリャビンスクの近代化改装の本格的な作業は2022年に始まる]
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ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦は2022年春~初夏に北極海で演習を行なった

『イズベスチヤ』より
2022年7月28日0時0分配信
【氷への配置:原子力潜水艦は北方海上航路の保護へ参加する】

プロジェクト949潜水艦は戦略的に重要な航路の援護への取り組みを始めた
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ロシア海軍太平洋艦隊は、北方海上航路海域で原子力潜水艦の演習を実施したとロシア連邦国防省の情報筋は『イズベスチヤ』へ話した。
演習は春と初夏に行われた。
軍は、この海域での行動中にプロジェクト949潜水艦の能力をテストした。
北極の氷が溶けて北方海上航路に沿った輸送の進捗に伴い、この航路を援護する任務は、ますます関連性が高くなると専門家は指摘する。
プロジェクト949潜水艦は、水上と水中の双方で最も効果的な艦のハンターであると見られている。
それは兵器庫に魚雷と、そして超音速有翼ミサイルの多くの発射台が在る。

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[水上と水中で]
北方海上航路
海域で行動するプロジェクト949A潜水艦の能力は今年にテストされたと軍当局の情報筋は『イズベスチヤ』へ伝えた。
春と初夏に太平洋艦隊潜水艦はこの海域で演習を実施した。
潜水艦北方海上航路海域で行動し、結氷状況での浮上を行なった。
今、国防省の計画には、北方艦隊の艦による同様の演習が在る。

プロジェクト949潜水艦は、ソヴィエトの造船における最後の発展の内の1つである。
シリーズは1980年代から1990年代に建造された。
今日において、その代表3隻~「トヴェリ」、「オムスク」、「トムスク」太平洋艦隊の一員として加わっている。
もう2隻~「スモレンスク」、「オリョール」北方艦隊で勤務に就いている。
プロジェクト949潜水艦は、当初は水上艦連合部隊と戦う為に設計された。
それは魚雷とミサイル「グラニート」を搭載する。

太平洋艦隊プロジェクト949潜水艦第10潜水艦師団の一員として加わっており、北方艦隊では第11師団の一員である。
これらの連合部隊は公式に対空母部隊と呼ばれている事は注目される。
その任務の中には、航空母艦連合部隊との戦いに加え、敵の揚陸部隊の破壊、海上船団の狩りが有る。
少し前にプロジェクト949潜水艦の乗組員は、地上目標へのミサイル打撃への取り組みを始めた。

明らかに太平洋艦隊潜水艦北方海上航路の東部を保護する作戦へ取り組んでいたと軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは確信している。
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「明らかに、彼らは太平洋北部で対潜及び対艦作戦の訓練を行なっていました」
彼は『イズベスチヤ』へ話した。
「その任務は、おそらく非友好国の艦隊の海域への進入の阻止です。
北方艦隊は演習により北方海上航路の西部の防護へ取り組みます。
プロジェクト949潜水艦は、非常に強力で正確な兵器であるミサイル"グラニート"を装備しています。
将来的に近代化される可能性は除外されませんし、その暁には兵器庫へミサイル"カリブル"と"オーニクス"が補充されます」


北氷洋の氷の被覆面積は近い将来に減少する。
これにより、航空母艦を含む敵側の水上部隊からの脅威は増大するだろうと軍事専門家ワシーリー・カシン『イズベスチヤ』へ話した。
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「この見通しに備え、ロシア海軍司令部は、北極での行動の為のプロジェクト949潜水艦の準備を始めたと考えられます。
北方海上航路の援護は、とても責任のある任務です。
このルート上の管理は、ロシアの最も重要なアドバンテージの1つです。
これに加え、アメリカ合衆国側からの様々な攻撃が北の方向から来る可能性も有ります。
そして将来、気候変動に伴いアメリカ海軍の部隊がそこへ出現した場合、この方向の援護が必要になります」


[北方への注意]
ここ10年間の半ば以降、ロシア北方海上航路に沿って、そして極地緯度全体で積極的に軍事インフラを作成してきた。
昨年、統合戦略司令部「北方艦隊」は、軍管区と同等の地位を獲得した。
北極の島には、沿岸ミサイル複合体「バル」「バスチオン」高射ミサイルシステムの部隊が配置されている。
約20ヶ所の飛行場が修復或いは再建された。
フランツ・ヨシフ諸島アレクサンドル島ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島に全天候年間滑走路が建設された。
北方の飛行場では迎撃戦闘機が常時の当直に就いている。

北極への恒久部隊の配置に加え、部隊の移動は地域で定期的に行なわれている。
これにより、昨年11月に作戦-戦術ミサイル複合体「イスカンデル-M」は警報を受け、輸送航空機ノヴァヤゼムリャへ移送され、そこで訓練射撃が実施された。

2021年、北方艦隊艦支隊は演習を行ない、その中で北方海上航路に沿った海上揚陸部隊の上陸へ取り組んだ。
様々な地域で海軍歩兵部隊北極自動車化射撃部隊は揚陸を行なった。

軍事的構成に加え、北極地域の開発は他にも有る。
ウラジーミル・プーチン大統領は昨年、ロシア北極圏へ自然保護に関連するインフラを作成すると言った。

これに加え、水上での人の救助の為、環境の保護の為に使用できる緊急事態省の為の基地が作成される。
国家元首によると、気候の変動と最新砕氷船の就航に伴い、北方海上航路に沿った航海は一年中行なわれるようになる。



プロジェクト949A「アンテイ」原子力水中巡洋艦(1992年6月2日までは巡洋潜水艦)は、1980年代後半から1990年代後半にかけてセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で計14隻が起工され、この内11隻が就役しました(この他に特務原潜へ改造された1隻が就役)。
就役した11隻の内、1隻は事故により沈没し、2隻は退役、解体されています。

現在、稼働状態に在るのは5隻であり、2隻は大規模な近代化改装中、1隻は予備役です。

K-148「クラスノダール」
1982年7月22日起工/1985年3月3日進水/1986年10月12日就役
北方艦隊へ配備、1998年7月28日退役、2013年以降に解体

K-173「クラスノヤルスク」
1983年8月4日起工/1986年3月27日進水/1986年12月31日就役
太平洋艦隊へ配備、1999年4月13日退役、2014年以降に解体

K-132「イルクーツク」
1985年5月8日起工/1987年12月29日進水/1988年12月30日納入/1989年1月4日就役
太平洋艦隊へ配備、1997年11月予備役編入、2014年以降にプロジェクト949AM近代化改装開始

K-119「ヴォロネジ」
1986年5月8日起工/1988年12月16日進水/1989年12月29日納入/1989年12月30日就役
北方艦隊へ配備、2011年11月寿命延長近代化改装完了、2020年以降予備役

K-410「スモレンスク」
1986年12月9日起工/1990年1月20日/1990年12月22日就役
北方艦隊へ配備、2013年12月寿命延長近代化改装完了

K-442「チェリャビンスク」
1987年5月21日起工/990年6月16日進水/1990年12月28日納入/1990年12月29日就役
太平洋艦隊へ配備、1999年5月予備役編入、2014年以降にプロジェクト949AM近代化改装開始

K-456「トヴェリ」
1988年2月9日起工/1991年6月28日進水/1992年8月18日納入/1992年8月29日就役
太平洋艦隊へ配備

K-266「オリョール」
1989年1月19日起工/1992年5月22日進水/1992年12月30日納入/1993年1月20日就役
北方艦隊へ配備、2017年4月寿命延長近代化改装完了

K-186「オムスク」
1989年7月13日起工/1993年5月8日進水/1993年12月10日納入/1993年12月15日就役
太平洋艦隊へ配備、2019年6月寿命延長近代化改装完了

K-141「クルスク」
1990年3月22日起工/1994年5月16日進水/1994年12月30日納入/1995年1月20日就役
北方艦隊へ配備、2000年8月20日爆発事故により沈没

K-150「トムスク」
1991年8月27日起工/1996年7月20日進水/1996年12月30日就役
太平洋艦隊へ配備

K-329「ベルゴロド」
1992年7月24日起工/2006年に完成度80パーセントで工事中止
プロジェクト09852特殊用途原潜として2012年12月20日再起工/2019年4月23日進水/2022年7月8日就役

K-135「ヴォルゴグラード」
1993年9月2日起工/1998年1月22日に完成度49パーセントで工事中止、2012年以降に解体

K-160「バルナウル」
1993年建造開始/1998年に完成度40パーセントで工事中止、2012年以降に解体


2021年9月中旬には北方艦隊「オリョール」が、9月末には太平洋艦隊「オムスク」対艦ミサイル「グラニート」発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の長距離対艦ミサイル(グラニート/ヴルカーン)発射訓練(2021年9月)]

2022年7月15日、太平洋艦隊原子力水中巡洋艦「オムスク」「トムスク」は3ヶ月間の洋上行動を終えてヴィリュチンスク基地へ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスク、トムスク、原子力巡洋潜水艦クズバスは太平洋で3ヶ月間行動した後にカムチャツカ半島のヴィリュチンスク基地へ帰投した]
この2隻は公式には太平洋で行動していたとしか発表されておらず、具体的に太平洋の何処で何をしていたのかといった詳細は全く公表されていません。

「3ヶ月間」という事は2022年4月上旬から洋上で行動しており、今回の記事の「2022年春と初夏の北極海での演習」と時期が一致します。

北極海演習へ参加したのは「オムスク」「トムスク」で間違いないでしょう。

近代化改装される原子力水中巡洋艦イルクーツクは2023年末にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する

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『タス通信』より
2022年6月24日9時4分配信
【近代化される原子力潜水艦「イルクーツク」は2023年に太平洋艦隊の戦闘編制へ復帰する】
モスクワ、6月24日/タス通信

戦闘能力を強化する近代化が行なわれているプロジェクト949AM「アンテイ」原子力潜水艦「イルクーツク」は、2023年末に太平洋艦隊の戦闘編制へ復帰する。
『タス通信』造船分野の情報提供者より伝えられた。

「プロジェクト949AM原子力潜水艦イルクーツクは、近代化の後、2023年末に太平洋艦隊へ復帰します。
現在、潜水艦は工場航行試験を行なっています」

彼は話した。

対談者によると、この原子力潜水艦の戦闘能力は少なくとも2倍に増加する~48基のミサイル「オーニクス」「カリブル-PL」を搭載する。
「海軍へ引き渡されるまでに、イルクーツクはこれらのミサイルの発射を実行します」
彼は付け加えた。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

以前、『タス通信』の情報筋は、近代化中に「イルクーツク」プロジェクト949AM潜水艦となるだけでは無いと述べた。
24基の対艦ミサイル「グラニート」に代わり48基の根本的に新しいミサイル「カリブル-PL」、「オーニクス」を搭載する能力を得る。
つまり、潜水艦は沿岸目標へ打撃を与える事が出来るようになる。

潜水艦の艦内の手持ちのミサイルの具体例は、それの前に与えられた任務に依る。

「イルクーツク」は、最初は2017年、次に2019年、そして2022年に太平洋艦隊潜水艦部隊の戦闘編制へ復帰する予定であった。

原子力潜水艦「イルクーツク」(当初はK-132)は、造船所『セヴマシュ』(今は『統合造船業営団』へ加入)で1985年5月8日に起工された。
1987年12月29日に進水し、1988年12月30日に海軍へ引き渡された。
1990年に太平洋艦隊への艦隊間移動を行なった。
1993年に「イルクーツク」と命名された。
1997年には予備役に編入された。
2001年には修理の為、極東工場『ズヴェズダー』へ到着した。
修理及び近代化は2019年にようやく始まった。
プロジェクト949A原子力潜水艦の主要打撃兵装は、24基の対艦ミサイル「グラニート」である。



プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦の3番艦K-132は、1985年5月8日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1987年12月29日に進水、1988年12月30日にソ連海軍へ納入され、1989年1月4日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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1989年10月31日に赤旗北方艦隊に編入され、同年11月16日にザーパドナヤ・リツァ基地へ配備されました。
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1990年8月30日~9月27日にザーパドナヤ・リツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動し、1990年10月29日付で赤旗太平洋艦隊へ転属しました。
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1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「イルクーツク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1997年11月には予備役に編入され、2001年11月には沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。
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しかし、修理の為の予算の割り当ては無く、10数年に渡り『ズヴェズダー』の岸壁に係留されていました。
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その後、主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれる事になりました。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]

2019年7月から本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]

近代化改装により、「イルクーツク」は計48基の各種巡航ミサイル(「カリブル」「オーニクス」「ツィルコン」を搭載できるようになります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]
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「イルクーツク」太平洋艦隊への復帰は2023年末に予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2023年に完了する]


なお、プロジェクト949Aの近代化改装に関しては、以前から計72基の各種巡航ミサイルを搭載できるようになるという情報も出ています。
[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト949AM原子力水中巡洋艦は72基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)4隻が近代化改装され、72基の巡航ミサイルを搭載する]
プロジェクト949A巡航ミサイルの他に総計24基の魚雷を搭載できますが、巡航ミサイル「カリブル」魚雷発射管からも発射できるので、魚雷の代わりに「カリブル」を搭載すれば、ミサイル発射機の分も合わせて理論上は計72基の巡航ミサイルを搭載できるという事なのかもしれません。
(無論実際には、魚雷を全く積まないという事は有り得ませんが)

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2022年12月に完了する

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『タス通信』より
2022年3月29日18時55分配信
【原子力潜水艦「イルクーツク」は2022年に近代化される】
モスクワ、3月29日/タス通信

『極東造船・艦船修理センター』は、2022年に原子力潜水艦「イルクーツク」を近代化し、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」を修復する。
ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは火曜日の電話会議で述べた。
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「今年には、原子力潜水艦イルクーツクの近代化と、大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフの修復、恒久配備所での原子力水中ロケット巡洋艦トムスクの技術的準備状態の回復の実現が控えております」
ショイグ
は、2022年の『極東造船・艦船修理センター』の為の国家防衛発注についての話で、こう指摘した。

彼は、2021年に『極東造船・艦船修理センター』の企業は、海軍の112隻の艦船の修理と整備を行なったと述べた。
更に、最新の効果的な打撃複合体によるフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の更新を完了した。
「その結果、太平洋艦隊の技術及び戦闘準備態勢は指定水準で保障されます」
ショイグ
は強調した。

彼は、今日の会議では、『極東造船・艦船修理センター』の企業の2022年の国家防衛発注の実行の進捗状況が討議されると述べた。



プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦の3番艦K-132は、1985年5月8日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1987年12月29日に進水、1988年12月30日にソ連海軍へ納入され、1989年1月4日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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1989年10月31日に赤旗北方艦隊に編入され、同年11月16日にザーパドナヤ・リツァ基地へ配備されました。
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1990年8月30日~9月27日にザーパドナヤ・リツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動し、1990年10月29日付で赤旗太平洋艦隊へ転属しました。
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1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「イルクーツク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1997年11月には予備役に編入され、2001年11月には沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。
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しかし、修理の為の予算の割り当ては無く、10数年に渡り『ズヴェズダー』の岸壁に係留されていました。
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その後、主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれる事になりました。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]

2019年7月から本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]

近代化改装により、「イルクーツク」は計72基の各種巡航ミサイル(「カリブル」「オーニクス」「ツィルコン」を搭載できるようになります。
[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト949AM原子力水中巡洋艦は72基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]
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「イルクーツク」の近代化改装は2022年12月の完了が予定されています。


今回、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」も2022年末までに修復されると言っています。
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「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、以前にはウラジオストク艦船修理工場で主要兵装を殆ど全て新型に換装する大規模な近代化改装を行なうと言われていましたが、今回、ショイグ国防相は「近代化」には一切言及していません。
[ウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』はロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフの大規模な近代化改装を行なう]
近代化は棚上げし、オーバーホールだけを行なうのでしょうか。

この他、ショイグ国防相は、原子力水中巡洋艦「トムスク」も2022年にオーバーホールを行なうと言っていますが、それは「恒久配備所」で行なうとも言っているので、ヴィリュチンスク(クラシェニーンニコフ湾)『北東修理センター』で作業を行なうようです。
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ロシア海軍太平洋艦隊は近代化されたプロジェクト949AM原子力水中巡洋艦を得る

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年1月17日8時0分配信
【「一度の斉射で充分」:ロシアは航空母艦に対する新たな兵器を得る】
モスクワ、1月17日-ロシア通信社ノーボスチ、アンドレイ・コツ

太平洋艦隊は高度な補充を待っている~近代化されたプロジェクト949AM「アンテイ」原子力潜水艦
『ロシア通信社ノーボスチ』の造船分野の情報提供者によると、これらは、海軍の他のあらゆる艦よりも多くの有翼ミサイルの搭載が可能となる。
そして、特性と戦闘能力において、最新の第4世代原子力潜水艦の直ぐ側まで近付くだろう。

[ミサイルプラットフォーム]
8隻のプロジェクト949A原子力水中ロケット巡洋艦北方艦隊太平洋艦隊で勤務に就いている。
潜水艦は定期的に世界の大洋で長期間のパトロールへと出かけ、演習へ参加している。
「アンテイ」は、爆撃機Tu-22M3のように、航空母艦打撃グループに対するロシア艦隊の切り札である。
その唯一の問題は、年齢である。

最も若い潜水艦K-150「トムスク」は、今年で26歳になり、残りは既に30歳以上であり、海軍の装備にとっては少々高齢に過ぎる。
しかし国防省は、次世代の原子力潜水艦が建造されているのにも関わらず、「アンテイ」を急いで除籍する事は無い。

近代化プログラムは2010年代に開発された。
最初にプロジェクト949AMとして更新される原子力水中ロケット巡洋艦は、K-132「イルクーツク」(1988年から勤務している)になる。
巡洋艦は13年以上修理されているが、幾つもの理由により実際の近代化は2019年に始まった。
原子力潜水艦太平洋艦隊への復帰は今年に予定されている。

先ず初めに、「イルクーツク」は兵装を更新する:重超音速対艦ミサイルP-700「グラニート」に代わり、より軽量かつ強力な「オーニクス」「カリブル」へ。
その上、数は72基に増加する。
このような弾数は、ロシア海軍では1隻も無い。
同時に、「アンテイ」は船体を造り直す必要は無い~変更されるのは発射コンテナのみである。

[原子力潜水艦の新たな生活]
このような原子力水中ロケット巡洋艦の1度の不完全なミサイル一斉射撃でも、航空母艦多目的グループの破壊を保証する為には充分であろう~一度に数十基の高速弾の撃退が可能な艦載対空防衛システムは存在していない。
それと同時に、「アンテイ」の戦闘力は成長するのみである。
間もなく、「カリブル」と同じ装置へ配置される極超音速ミサイル「ツィルコン」が兵装として大量に来る。
西側でさえ認めている:最新のロシア対艦ミサイルを撃墜するものは何も無い事を。

戦闘情報管理システム「オムニブス-M」は、多くの過程を簡素化及び自動化する。
これに加え、電子の中身の殆ど全てが更新され、潜水艦には現代的な通信システムと水中音響複合体が設置される。

「近代化は、運用時期を少なくとも10年延長し、太平洋艦隊の戦闘能力を拡張するでしょう」
セルゲイ・ショイグ国防相
は以前に話した。

「イルクーツク」に続き、造船所へK-442「チェリャビンスク」が向かう。
作業は2025年まで続く。

[原子力の狩人]
949A潜水艦
は1980~90年代には本当にブレイクスルーであった。
これは、非対称応答の概念に沿った航空母艦打撃連合部隊に対抗する原子力巡洋艦の開発の新たな段階であった。
前任のプロジェクト659及び675と比較して、これらの原子力潜水艦は「騒々しさ」が低く、より高速であり、3倍の弾薬を有し、兵装はドラスティックに改善された。

その主な「論拠」は、25メートルから17キロメートルの高度で目標へ行き、マッハ2.5へと加速する24基の超音速対艦ミサイル「グラニート」である。
750キログラムの単通弾頭を持つ弾1つだけで、1等水上艦を排除できると考えられている。
「グラニート」は、強化船体の外側へ、40度に傾斜した側面コンテナへ配置される。
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これに加え、各艦は、2基の650mmと4基の533mm魚雷発射管が有り、28基の魚雷を持つ。
主動力装置はブロック建設である:2基の原子炉と2基の蒸気タービンで総出力は98000馬力である。
補助機能の為に、1組の8700馬力のディーゼル発電機が有る。
航行距離は無制限であり、自立行動期間は約120日。
乗組員は比較的少なく、107名の潜水艦乗りである。
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[打撃のタンデム]
ただし、艦隊司令部は近代化のみを当てにしているのでは無い。
最優先事項は、第4世代多目的原子力水中ロケット巡洋艦プロジェクト885M「ヤーセン-M」の購入である。
今、海軍には3隻の巡洋艦が有る~K-561「カザン」K-573「ノヴォシビルスク」、そしてトップのK-560「セヴェロドヴィンスク」

これらは船体の輪郭を最適化し、電波電子兵装、先進的な機器及び材料の基礎要素を更新した。
注目すべきは、全てのコンポーネントがロシアで製造されている事に在る。
以前には多くのものが旧ソヴィエト社会主義共和国連邦構成国から購入されていた。

10基の533mm魚雷発射管に加え、「ヤーセン」の8基の汎用垂直発射装置は、各々に5基の「カリブル」が有る。
任務に応じて、様々な変更がある:対艦、対潜或いは地上目標への打撃の為に。
潜水艦は、大型の水上目標へ射撃する為のより強力なP-800「オーニクス」、更に将来的には「ツィルコン」を搭載できる。

新世代と前世代の巡洋艦は、綿密に連携した使用が計画されている。
「アンテイ」「浮かぶ弾薬庫」となり、より目立たない「ヤーセン」は、偵察を行ない、目標指示を出す。

近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト949AM原子力水中巡洋艦は72基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年1月11日3時46分配信
【情報筋:949AM潜水艦はロシア海軍で最も多くの有翼ミサイルを搭載する】
モスクワ、1月11日-ロシア通信社ノーボスチ

近代化されるプロジェクト949AM潜水艦は、最も有翼ミサイルを搭載したロシア潜水艦となり、艦内には72基の「カリブル」「オーニクス」或いは「ツィルコン」を搭載できる。
造船分野の情報提供者は『ロシア通信社ノーボスチ』へ話した。

「近代化されるプロジェクトAMアンテイ潜水艦は、艦内へ72基の有翼ミサイル"カリブル"、"オーニクス"或いは"ツィルコン"を搭載できます。
そして実際にロシア海軍で最も有翼ミサイルを搭載する潜水艦となります」

対談者は話した。

彼は、1隻のプロジェクト949AM潜水艦の総弾数は、約100基のミサイル、魚雷及びロケット魚雷兵器となると付け加えた。

「このような潜水艦の1度の不完全なミサイル一斉射撃でも、航空母艦多目的グループの破壊を保証する為には充分でしょう」
情報提供者は付け加えた。

現在、極東工場『ズヴェズダー』では、プロジェクト949A(コード名「アンテイ」)原子力潜水艦「イルクーツク」の近代化を伴う修理作業が進められている。
潜水艦プロジェクト949AMへ近代化される。
以前に『ロシア通信社ノーボスチ』の情報提供者が伝えたように、プロジェクト949AMにより再武装する次の原子力潜水艦プロジェクト949A原子力巡洋艦「チェリャビンスク」になる。

2019年に極東工場『ズヴェズダー』を訪問した際、ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは、原子力水中ロケット巡洋艦「イルクーツク」は近代化の後に極超音速ミサイル「ツィルコン」が使用できると述べた。

949「アンテイ」潜水艦海洋工学中央設計局『ルビーン』により開発された。
1985年~1996年にこのクラスの潜水艦11隻が建造された。
潜水艦は24000トン以上の排水量を有し、最大長は155メートルになる。
プロジェクト949A潜水艦の主要兵装は、24基の超音速対艦ミサイル「グラニート」である。
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プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦の3番艦K-132は、1985年5月8日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1987年12月29日に進水、1988年12月30日にソ連海軍へ納入され、1989年1月4日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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1989年10月31日に赤旗北方艦隊に編入され、同年11月16日にザーパドナヤ・リツァ基地へ配備されました。
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1990年8月30日~9月27日にザーパドナヤ・リツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動し、1990年10月29日付で赤旗太平洋艦隊へ転属しました。
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1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「イルクーツク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1997年11月には予備役に編入され、2001年11月には沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。
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しかし、修理の為の予算の割り当ては無く、10数年に渡り『ズヴェズダー』の岸壁に係留されていました。
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その後、主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれる事になりました。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]

2019年7月から本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]

工事が順調に進めば、「イルクーツク」は2023年に太平洋艦隊へ復帰します。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2023年に完了する]


プロジェクト949A巡洋潜水艦の6番艦K-442は、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で1087年5月21日に起工され、1990年6月16日に進水しました。
1990年11月26日から国家試験が始まり、その完了後の1990年12月28日にソヴィエト連邦海軍へ納入され、翌12月29日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役しました。

1991年3月14日に北方艦隊第11潜水艦師団へ編入され、ザオゼルスク(ザーパドナヤ・リツァ)へ駐留しました。

1991年8月18日にザオゼルスクを出航し、北極海経由で9月12日にカムチャツカ半島ヴィリュチンスクへ到着しました。

1991年9月24日付で太平洋艦隊第10潜水艦師団へ転属しました。

1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ艦種変更されました。

1993年4月13日付で「チェリャビンスク」と命名されました。

1994年には太平洋南部への遠距離航海を実施しました。

1999年5月から予備役となり、2002年11月にヴィリュチンスクでの修理が完了しました。

修理後、2002年12月から太平洋艦隊の演習へ参加しましたが、2008年にはまた予備役へ編入され、修理待ちとなりました。

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その後、沿海地方ボリショイ・カーメニ艦船修理工場『ズヴェズダー』で近代化改装が実施される事になり、2014年8月末に中国の輸送船で運ばれました。
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[ロシア太平洋艦隊の3隻の原潜は近代化改装の為に移送された]
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「チェリャビンスク」の近代化改装の本格的な工事は2022年に始まります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦チェリャビンスクの近代化改装の本格的な作業は2022年に始まる]


近代化されたプロジェクト949AM原子力水中巡洋艦は、合計72基の有翼ミサイル「カリブル」超音速対艦ミサイル「オーニクス」、そして極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載できるようになります。

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦チェリャビンスクの近代化改装の本格的な作業は2022年に始まる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年12月14日3時39分配信
【情報筋:潜水艦「チェリャビンスク」は「ツィルコン」搭載艦へ改造される】
モスクワ、12月14日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト949A(コード名「アンテイ」)原子力潜水艦「チェリャビンスク」は、有翼ミサイル「オーニクス」「ツィルコン」を搭載するプロジェクト949AMへと改造され、艦の作業は同型潜水艦「イルクーツク」の近代化の完了後に始まる。
『ロシア通信社ノーボスチ』造船分野の情報提供者より伝えられた。

「チェリャビンスクの修理と近代化の主要段階の活動局面の開始時期は、K-132イルクーツクの作業完了の直後~2022年に予定されています。
極東工場『ズヴェズダー』はチェリャビンスクへミサイル"オーニクス"及び"ツィルコン"発射の為の汎用発射装置を装備し、これは戦闘能力を何倍にも高めます」

対談者は指摘した。

情報提供者は付け加えた。
「チェリャビンスクでの作業は、それ以前の開始が計画されておりましたが、資金不足が故に後日へ延期されました」

2019年に極東工場『ズヴェズダー』を訪問した際、ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは、原子力水中ロケット巡洋艦「イルクーツク」は近代化の後に極超音速ミサイル「ツィルコン」が使用できると述べた。
ミサイル複合体の交換が予定される949AMレベルへの「チェリャビンスク」の近代化プランは、以前には公式に発表されていなかった。

「チェリャビンスク」プロジェクト949Aとして1987年に起工され、1990年に進水した。
太平洋艦隊の一員として加わっている。

949「アンテイ」潜水艦海洋工学中央設計局『ルビーン』により開発された。
1985年~1996年にこのクラスの潜水艦11隻が建造された。
潜水艦は24000トン以上の排水量を有し、最大長は155メートルになる。
プロジェクト949A潜水艦の主要兵装は、24基の超音速対艦ミサイル「グラニート」である。
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「ツィルコン」は、ルート全距離で自身のエンジン推力を使用し、大気圏の密度の濃い層で機動する空気力学飛行を継続して行なう事が可能な世界初の極超音速有翼ミサイルである。
サイルの速度はマッハ9に達し(音速の約9倍、時速10000キロメートル以上)、最大距離は1000キロメートルまでとなる。
「ツィルコン」は、水上艦及び潜水艦~将来の、そして建造中の~の武装となる事が求められている。



プロジェクト949A巡洋潜水艦の6番艦K-442は、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で1087年5月21日に起工され、1990年6月16日に進水しました。
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1990年11月26日から国家試験が始まり、その完了後の1990年12月28日にソヴィエト連邦海軍へ納入され、翌12月29日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役しました。

1991年3月14日に北方艦隊第11潜水艦師団へ編入され、ザオゼルスク(ザーパドナヤ・リツァ)へ駐留しました。
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1991年8月18日にザオゼルスクを出航し、北極海経由で9月12日にカムチャツカ半島ヴィリュチンスクへ到着しました。
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1991年9月24日付で太平洋艦隊第10潜水艦師団へ転属しました。

1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ艦種変更されました。

1993年4月13日付で「チェリャビンスク」と命名されました。

1994年には太平洋南部への遠距離航海を実施しました。

1999年5月から予備役となり、2002年11月にヴィリュチンスクでの修理が完了しました。

修理後、2002年12月から太平洋艦隊の演習へ参加しましたが、2008年にはまた予備役へ編入され、修理待ちとなりました。

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その後、沿海地方ボリショイ・カーメニ艦船修理工場『ズヴェズダー』で近代化改装が実施される事になり、2014年8月末に中国の輸送船で運ばれました。
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[ロシア太平洋艦隊の3隻の原潜は近代化改装の為に移送された]
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「チェリャビンスク」は、同型艦「イルクーツク」と同様に主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれます。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]
この改装により、「チェリャビンスク」有翼ミサイル「カリブル」超音速対艦ミサイル「オーニクス」、そして極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の運用が可能になります。

しかし、「チェリャビンスク」の本格的な作業開始は、「イルクーツク」の近代化改装作業が終わった後になります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2023年に完了する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは洋上任務を終えてカムチャツカへ帰投した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年8月4日7時15分配信
【海上で任務を遂行した後の原子力水中巡洋艦「オムスク」の歓迎式典がカムチャツカで行なわれた】

カムチャツカ地方太平洋艦隊潜水部隊の駐留所で、指示された任務を遂行した後に戻ってきた原子力水中巡洋艦「オムスク」の歓迎式典が行なわれた。

太平洋艦隊潜水部隊司令官ウラジーミル・ドミトリエフ中将は、戦闘任務を成功裏に遂行した乗組員を祝福し、伝統により潜水艦乗員子豚の丸焼きを贈った。
司令官は、乗組員が再度高いプロ意識を示し、如何なる指示された任務も遂行する準備を整えている事を指摘した。

祝賀行事の後、ウラジーミル・ドミトリエフ中将は、最も功績の有った将兵に当局表彰、賞状、高価な贈り物を授与した。

潜水艦乗員は、地方行政の管理部の代表、退役軍人、少年軍隊運動の参加者、そして更には水中巡洋艦の女性評議会の代表により祝福された。

昨年、プロジェクト949A原子力水中巡洋艦「オムスク」は、海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の総指揮の下、ベーリング海で行われた演習『大洋の盾-2020』へ参加した。



ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【K-186「オムスク」 プロジェクト949A】

プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-186は、1989年7月13日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1993年5月8日に進水、1993年12月10日にロシア海軍へ納入され、同年12月15日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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この間、1992年7月3日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「オムスク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1994年1月21日に赤旗北方艦隊に編入され、ザーパドナヤ・リッツァ基地へ配備されました。
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1994年9月14日付で赤旗太平洋艦隊へ転属し、同年8月18日から9月10日にザーパドナヤ・リッツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動しました。
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2007年~2008年にボリショイ・カーメニ市極東工場『ズヴェズダー』でオーバーホールを行ないました。
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2008年7月25日の『ロシア海軍の日』にはウラジオストクの観艦式へ参加しました。
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2010年7月~8月には戦略演習『ヴォストーク-2010』へ参加しました。

2012年12月末に遠距離航海から帰投しました。
[オスカーII級原潜オムスクはヴィリュチンスク基地へ戻った]


2014年9月には戦略演習『ヴォストーク-2014』へ参加しました。

2015年に再び極東工場『ズヴェズダー』へ回航され、修理及び近代化改装工事が始まりました。


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2019年5月に日本海で航行試験を行なった後、6月29日に太平洋艦隊へ引き渡され、現役に復帰しました。
[近代化改装を終えた原子力水中巡洋艦オムスクはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
「オムスク」の近代化改装の具体的な内容には触れられていませんが、おそらくは艦の寿命延長や核燃料の交換、一部の機器の更新などでしょう。

現役に復帰した「オムスク」は、7月28日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクの観艦式へ参加した後、8月9日にカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。
[近代化改装を終えたロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクはカムチャツカ半島の基地へ戻った]

2019年9月初頭から実施されたロシア太平洋艦隊オホーツク海演習の一環として、「オムスク」は9月16日に対艦ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは太平洋で長距離対艦ミサイルグラニート""を発射した]


2019年9月25日、太平洋艦隊プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」(2013年12月23日就役)を「敵役」として魚雷攻撃訓練を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは敵潜水艦への魚雷攻撃訓練を行なった]

2020年8月13日、「オムスク」は、長期にわたる海上任務を終えてカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。
「任務」の具体的な内容には一切触れられていませんが、おそらくはオホーツク海でのパトロールでしょう。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは長期任務を終えてカムチャツカへ帰投した]

その後、ベーリング海で行なわれた海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、8月27日にはナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と共に対艦ミサイルを発射しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと原子力水中巡洋艦オムスクはベーリング海で対艦ミサイルを発射した]

その後の動向は明らかにされませんでしたが、2021年8月4日に海上任務を終えてカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する

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『タス通信』より
2020年12月29日14時9分配信
【近代化後の潜水艦「イルクーツク」の打撃能力は2倍に増加できる】
モスクワ、12月29日/タス通信

プロジェクト949A多目的原子力潜水艦「イルクーツク」の打撃能力は、近代化の後に少なくとも2倍に増加する~それは48基の新たなミサイル「カリブル-PL」「オーニクス」、そして「ツィルコン」を搭載できる。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「イルクーツクは近代化中にプロジェクト949AM(近代化されたプロジェクト949A)となるだけでは無く、24基の対艦ミサイル"グラニート"に替えて48基の根本的に新しいミサイル"カリブル-PL"、"オーニクス"、そして"ツィルコン"を搭載する能力を得ます。
つまり、潜水艦は沿岸目標へ打撃を与える事が出来るようになります」

対談者は話した。

彼によると、原子力潜水艦太平洋艦隊の戦闘編制への復帰は、2023年末に予定されている。
「潜水艦の艦内の手持ちのミサイルの具体例は、それの前に与えられた任務に依ります」
彼は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

以前、2020年のミサイル「ツィルコン」の飛翔-設計試験において、3回の発射が実施されたと報じられた:2回は海上目標へ、1回は地上目標へ。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者によると、2021年に始まるミサイルの国家試験と、その中と、それに先立つ段階の飛翔設計試験において、少なくとも7回の発射フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」及びプロジェクト885原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」で実施される。

原子力潜水艦「イルクーツク」は、造船所『セヴマシュ』(今は『統合造船業営団』へ加入)で1985年5月8日に起工された。
1987年12月29日に進水し、1988年12月30日に海軍へ引き渡された。
1990年に太平洋艦隊への艦隊間移動を行なった。
1993年に「イルクーツク」と命名された。
1997年には予備役に編入された。
2001年には修理の為、極東工場『ズヴェズダー』へ到着した。
修理及び近代化は2019年にようやく始まった。
プロジェクト949A原子力潜水艦の主要打撃兵装は、24基の対艦ミサイル「グラニート」である。


『タス通信』より
2020年12月29日17時6分配信
【2023年末には海軍へ7隻の潜水艦「アンテイ」が加入している】
モスクワ、12月29日/タス通信

ロシア海軍総司令部は、2023年末に北方艦隊太平洋艦隊の潜水艦構成へ、7隻のプロジェクト949A及び949AM「アンテイ」原子力潜水艦の保有を計画している。
『タス通信』は火曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「指定された時期(2023年)には、機器構成の修理を行なった6隻のプロジェクト949Aと、プロジェクト949AMへ近代化された原子力潜水艦イルクーツクとなります」
対談者は説明した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

現在、「イルクーツク」は、極東工場『ズヴェズダー』で修理と近代化を行なっている。
以前、情報提供者は『タス通信』へ、この潜水艦の打撃能力は、近代化の後に少なくとも2倍に増加すると伝えた~それは48基の新たなミサイル「カリブル-PL」「オーニクス」、そして「ツィルコン」を搭載できる。

公開情報源によると、現在、5隻のプロジェクト949A潜水艦北方艦隊太平洋艦隊に在り、1隻は修理中である。
その主要打撃兵装は、24基の対艦ミサイル「グラニート」である。
同プロジェクト潜水艦1隻~「クルスク」は2020年に失われた。
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プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-132は、1985年5月8日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1987年12月29日に進水、1988年12月30日にソ連海軍へ納入され、1989年1月4日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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1989年10月31日に赤旗北方艦隊に編入され、同年11月16日にザーパドナヤ・リツァ基地へ配備されました。
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1990年8月30日~9月27日にザーパドナヤ・リツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動し、1990年10月29日付で赤旗太平洋艦隊へ転属しました。
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1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「イルクーツク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1997年11月には予備役に編入され、2001年11月には沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。
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しかし、修理の為の予算の割り当ては無く、10数年に渡り『ズヴェズダー』の岸壁に係留されていました。
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その後、主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれる事になりました。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]

2019年7月から本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]

工事が順調に進めば、「イルクーツク」は2023年末に太平洋艦隊へ復帰します。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2023年に完了する]

「イルクーツク」は近代化改装により、計48基の巡航ミサイル:「カリブル」/「オーニクス」/「ツィルコン」を搭載可能になります。


以前には、「イルクーツク」以外にも何隻かの949Aプロジェクト949AMへ改装されると報じられていましたが、今回の記事の情報提供者の発言を見る限り、949AMとなるのは「イルクーツク」1隻のみであり、2023年の時点で現役に留まる他の6隻は949Aのまま(つまり、「イルクーツク」のようにミサイル発射機を換装しない)になるようです。

おそらく2023年末の時点では、こうなっているでしょう。

[北方艦隊]
K-410「スモレンスク」(949A)
K-266「オリョール」(949A)

[太平洋艦隊]
K-132「イルクーツク」(949AM)
K-442「チェリャビンスク」(949A)
K-456「トヴェリ」(949A)
K-186「オムスク」(949A)
K-150「トムスク」(949A)

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦はカムチャツカ沖で魚雷を発射した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年10月22日6時0分配信
【太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦は太平洋で仮想敵艦支隊への魚雷攻撃を行なった】

戦闘訓練計画に沿って、太平洋艦隊潜水部隊原子力水中巡洋艦の内の1隻は、計画戦術演習中に太平洋で仮想敵艦支隊への魚雷攻撃を行なった。

潜水艦に対抗する小型対潜艦「ウスチ・イリムスク」及び「ホルムスク」小型ロケット艦「スメルチ」及び「ラズリーフ」で構成される2個戦術艦グループは、海上航空隊対潜航空機Il-38の支援を受け、カムチャツカ沖の戦闘訓練射爆場で行動した。

対潜部隊の積極的な行動にも関わらず、原子力水中巡洋艦は気付かれずに演習海域へ入り、4本の実弾魚雷で艦を攻撃した。

更に原子力潜水艦の乗組員は、水中音響手段を使用し、追跡から逃れる為の全ての措置を取った。



今回の太平洋艦隊広報部発表では、「原子力水中巡洋艦」の艦名は明らかにされていませんが、現在、太平洋艦隊で行動可能状態に在るプロジェクト949A原子力水中巡洋艦は、この3隻ですから、この内の1隻が今回の演習へ参加した事になります。

K-186「オムスク」(1993年12月15日就役)
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K-456「トヴェリ」(1992年8月29日就役)
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K-150「トムスク」(1997年3月17日就役)
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原子力水中巡洋艦魚雷発射訓練の相手役を務めたのは、この4隻です。

プロジェクト1124M小型対潜艦「ウスチ・イリムスク」(1992年2月11日就役)
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プロジェクト1124小型対潜艦「ホルムスク」(1986年1月7日就役)
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プロジェクト12341小型ロケット艦「ラズリーフ」(1992年2月11日就役)
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プロジェクト12341小型ロケット艦「スメルチ」(1985年3月4日就役)
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