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ロシア海軍の電池魚雷TE-2

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『タス通信』より
2023年6月28日9時11分配信
【開発者:電池魚雷TE-2は射撃後に水面へ浮上できる】
クロンシュタット、6月28日/タス通信

コンツェルン『海洋水中兵器-ギドロプリボール』(コーポレーション『戦術ミサイル兵器』へ加入)が開発した電池魚雷TE-2は、実用射撃距離を通過した後、水面への浮上が可能である。
国際海軍サロン(IMDS-2023)の枠組みにおいて、コンツェルンの代表ミハイル・ケットゥエフ『タス通信』へ話した。

「電池魚雷TE-2の実用ヴァージョン。
この魚雷は、戦闘動作の為の要員の行動へ習熟する為に使用されます。
頭部は赤色に塗装されている為、その射程の最後で水面へ浮上した際、私達は簡単に見つける事が出来ます」

彼は話した。

ケットゥエフによると、この魚雷はマイナスの浮力を持っている。
「緑のシールドがフロートを覆っており、射程の最後でフロートはシリンダーから送られるガスにより膨張し、この製品を水面へ上げます。
最初にそれは沈まなければなりませんが、作業後は水面へ上げる必要が有ります」

開発会社の代表は付け加えた。

彼は更に、TE-2は誘導システムのお陰により、水中及び水上目標へ動作できる事を指摘した。
「中央に配置されたこの小さな区画は、計器区画であり、そこには軌道上の魚雷の進路を制御する頭脳が有ります。
頭部区画には誘導システムが含まれています。
アンテナは2つ有り、その1つは右側に配置されており、先端部に沿って潜水艦に対し動作する対潜モードでの魚雷の動作。
そして、上部に配置され、水上艦の航跡に対して動作する対艦モードでの魚雷の使用、これら全ては射撃前に設定されます」
ケットゥエフ
は話した。

製品のメインの大きな区画には電源が​​収納されている~そこにはリチウムイオン電池があり、魚雷は32ノット(時速約60キロメートル)の速力で25キロメートルの航走距離が保障される。

「しかし、ここにはまだ制御コイルがあり、その中には5キロメートルのワイヤーがあり、魚雷の中には20キロメートルのワイヤーがあります。
従いまして、魚雷は射撃後に搭載艦から25キロメートルの距離へ送られ、その軌道が修正され、航走深度は450メートルです」
ケットゥエフ
は締め括った。

『IMDS-2023』は6月21日から25日までクロンシュタットで開催された。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催した。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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参加企業の総数は290を超えた。
『タス通信』は、国際海軍サロンの戦略メディアパートナーだった。
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ロシア海軍の新たな汎用小型魚雷UMTは試験が進められている

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『タス通信』より
2023年6月27日9時30分配信
【開発者は新たな小型魚雷UMTの試験が成功したと発表した】
クロンシュタット、6月27日/タス通信

コンツェルン『海洋水中兵器-ギドロプリボール』が開発した新たな汎用小型魚雷UMTは成功裏に試験を行なった。
国際海軍サロン(IMDS-2023)の枠組みにおいて、コンツェルンの代表ミハイル・ケットゥエフ『タス通信』へ話した。

「重要な注目すべき事は、コンツェルン『ギドロプリボール』が新たな口径をマスターした事です:この小型魚雷は現在試験が行なわれており、それは順調に進んでおります」
彼は話した。

コンツェルンの代表は、UMTは小型かつ比較的軽量のお陰によりUMTは、艇、ヘリコプター、無人機や無兵装の船へ配置でき、その為に魚雷は射撃を用意する為の発射装置とデータ入力コンソールを備えた複合体として販売出来ると付け加えた。
彼によれば、全てのシステムは電子化及びデジタル化されているので、搭載媒体のコンピューターとの容易な接続を可能にする。

「その口径は220mm、長さは2メートルです。
これらの魚雷には十分な量の爆発物が有り、TNT換算で言えば、この小さな製品には35kgの爆発物が搭載されています」
ケットゥエフ
は話した。
魚雷の航走距離-5~7キロメートル、速力-27ノット(時速約50キロメートル)、航走深度-450メートル、この深度で行動する潜水艦全ての攻撃が可能な範囲である。
特殊な潜水艦も有るが、その数は少ない。

UMTは、『IMDS-2023』コーポレーション『戦術ミサイル兵器』の単一展示場で発表された。

『IMDS-2023』は6月21日から25日までクロンシュタットで開催された。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催した。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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参加企業の総数は290を超えた。
『タス通信』は、国際海軍サロンの戦略メディアパートナーだった。

ロシアは新たな対潜滑空ミサイルを設計した

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年6月14日3時10分配信
【ロシアは水中目標を撃破する為の滑空ミサイルを開発した】
モスクワ、6月14日-ロシア通信社ノーボスチ

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『ソヴィエト連邦海軍元帥クズネツォフ記念海軍大学校』の科学者は、水中目標を撃破する為の誘導発射体を備えた滑空ミサイルを設計した。
『ロスパテント』のサイトで公開された文書に記載された。

それは水上艦航空機からの使用が計画されており、その開発の特徴は、小サイズで飛行距離が増加している事に在る。

発明の要約から分かるように、新たな滑空ミサイルは、搭載本体と積載物、それを分離する装置とスタビライザーを備えた後部の始動用ジェットエンジンを有する。
ミサイル本体の前部区画には、誘導水中発射体が配置される。

発射体には、搭載制御システムに非接触でデータを入力する装置が装備されている。
ミサイル本体の後部区画には、逆止弁を備えたフロートと、着水後にミサイルを指定深度に保持する為の本体との柔軟な接続が在る。

著者は、フランス対潜滑空ミサイル「マラフォン」を含むこのタイプの他のミサイルとは異なり、その発明は小サイズの特性と攻撃距離の増大を有している事により、その開発の合理性を実証した。
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このような結果は、発射体の弾道軌道からの離脱と、例えば滑空爆弾で使用されているような翼の空力揚力の使用により達成できる。

文書によると、ロシアの新たな滑空ミサイルは次のように動作する:
飛行任務はミサイル及び発射体の遠隔制御システムへ入力され、その後、計算地点まで射出される。

燃料の燃焼後、始動ジェットエンジン及びスタビライザーはミサイルから分離され、計画モード~飛行高度を維持する空力原理による水平飛行~へ移行する。

その後、計算軌道地点でミサイルは水中へ突入し、パラシュートによりフロートが解放され、着水する。
水中目標を探知すると、水中発射体滑空ミサイル本体から分離され、敵物体に接近し、命中する。

ロシア海軍の新たな潜水艦発射弾道ミサイルの開発が始まる

『イズベスチヤ』より
2023年5月15日0時1分配信
【水中の位置:海軍の為に新たな大陸間ミサイルが作成される】
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それは「ブラヴァー」を代替し、敵の将来の対ミサイル防衛を突破しなければならない

ロシア国防省は、新たな海上発射大陸間ミサイルの戦術-技術的要件の作成を完了すると軍当局の情報筋は『イズベスチヤ』へ話した。
それは将来の水中原子力ロケット艦の為に意図されており、時が経てば現用兵装の「ブラヴァー」を代替しなければならない。
以前、海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、新たなミサイルはあらゆる対ミサイル防衛システムを突破し、飛行距離の延長と高精度を確保しなければならないと話した。
専門家は、ミサイルの特性が次世代潜水艦の外観を大きく決めると指摘している。

[将来の水中]
現在、根本的に新しい水中大陸間弾道ミサイルの戦術-技術的要件の形成作業は完了しているとロシア国防省及び軍事産業複合体の情報筋は『イズベスチヤ』へ話した。
新製品は、次世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の主兵装とならなければならない。
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文書が承認され、発注者及び履行者と調整された後、開発者は最新戦略複合体の外観及び設計の形成へ直接に着手する。
『イズベスチヤ』へ対談者の1人が説明したように、搭載潜水艦そのものはミサイルの設計に基づいて設計される。
この作業は「ミサイルの為の潜水艦」の原則に基づく。

以前、海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、潜水艦の打撃能力及び隠密行動の要件の改訂を発表した。
これは、根本的に新しい戦術-技術的特性を持つ将来潜水艦の開発が必要となる。
提督によると、戦略レベルの戦闘任務遂行を保証する為には、新たな弾道ミサイルを搭載する潜水艦ミサイル複合体が、あらゆる敵の将来の対ミサイル防衛システムを突破し、世界の大洋の遠隔海域からの飛行距離の増大と精度のより高い要件が必要となる。

「原則として、兵器及び潜水艦の開発は並行して進められます」
潜水艦艦長フセヴォロド・フムイロフ少将は『イズベスチヤ』へ話した。
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「ですが、兵器設計者は何時も早いテンポで作業をしてきました。
そして、搭載艦の作成に従事している設計者は、これらの兵器を使用できるように搭載艦を作成していました」


原子力潜水艦の作成は継続的なプロセスであると軍事専門家ドミトリー・ボルテンコフ『イズベスチヤ』へ話した。
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「それらは一定年数を勤務し、科学と技術は立ち止まる事は有りません」
彼は指摘した。
「従いまして、新世代潜水艦は、既に今から検討し、設計開発を進める必要が有ります。
それに応じて、25~30年後に勤務へ就く新たなミサイルが必要となります。
新たな材料、技術が登場しております。
我々の安全を保障するこのような重要な兵器の作成は、継続的なプロセスです:1つのミサイルが作られ、発射され、納入されれば、既に、10~15年後に代替する次を考えなければなりません」


専門家の見立てでは、現用の軍備である「ブラヴァー」水中ロケット艦は、この先20年は勤務に就く事が出来るが、将来の代替の開発は今既に始まっていなければならない。

「潜水艦はミサイルを中心に建造されています」
ドミトリー・ボルテンコフ
は説明した。
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「R-39ミサイルという典型的な例があります。
軍は製品の必要な数値を開発者へ説明しましたが、重量と寸法を示す事を忘れておりました。
それは巨大なモンスターとなる事が判明しました。
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そして、この巨大な寸法のミサイルの下で、世界最大のプロジェクト941アクラ潜水艦が建造されました。
他の例は、長い間、プロジェクト955ボレイロケット艦の為のミサイルを作成できなかった事です。
この為に、このシリーズのトップ艦は勤務へ入る事ができませんでした」


「開発者には、多くの難しい課題の解決が待ち受けています。
先ず初めに、潜水艦は出来るだけ小さくしなければならず、これは視認性を低減します。
これに応じてミサイルも比較的小さな寸法にしなければなりません。
新しい技術は、同じ特性を有し、寸法を減らしたミサイルを作る事が出来ます。
これに加えて、将来のミサイルは、今では無く、将来の対ミサイル防衛を突破しなければなりません。
これはかなり難しい課題であり、今から取り組まなければなりません」


「潜水艦の建造には特筆すべき問題はありません。
ですが、新たなミサイルの作成には問題がある事が判明しました。
ミサイル"ブラヴァー"は長い間標準状態に達する事が出来ず、多くの発射が失敗しました。
ミサイルは、どのような発射管になるのかに依ります。
そして潜水艦の寸法は、全てこれに依存します」
ドミトリー・ボルテンコフ
は指摘した。

[「クニャージ」シリーズ]
今日において最も近代的な戦略水中ロケット艦は、プロジェクト955「ボレイ」及び955A「ボレイ-A」潜水艦である。
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これらは今世紀半ばまでロシア海洋戦略核戦力の土台であり続けなければならない。
トップ艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は1996年に起工された。
この時は、ミサイル「バルク」の搭載が想定されていた。

しかし、その後、このシリーズ及び後続シリーズ艦は、当時『モスクワ熱工学研究所』が開発していた地上配備型ミサイル「トーポリ-M」と共通化した将来の「ブラヴァー」への適合が決定された。
海上バージョンの作成には多くの時間と労力が費やされた。
多くの試験発射がトラブルに見舞われた。
しかし最終的に「ブラヴァー」は無事に完成し、2018年から生産に着手された。

これは、最も先進的な固体燃料弾道ミサイルの1つと考えられている。
ミサイルの射程は9000キロメートルを超える。
これには、3つの飛行段、弾頭搭載段、そして3~6個の個別慣性誘導弾頭が含まれる。
各ブロックは目標へ送られ、威力150キロトンの熱核弾薬を搭載する。
1隻の水中ロケット艦には16基のミサイルを搭載できるので、1回の斉射で最大96個の弾頭を目標へ送る事が出来る。

プロジェクト955のトップ艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は2013年に海軍へ加入した。
その後、「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」が建造された。
そして、「ボレイ」シリーズ4番艦以降は近代化プロジェクトの下で建造されている。
「クニャージ・ウラジーミール」は2020年に、「クニャージ・オレグ」は2021年に海軍へ加わり、昨年末には「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」海軍へ引き渡された。

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近代化されたロケット艦は基礎バージョンと外見が異なる。
それらはセイルのすぐ後ろにある、いわゆる「こぶ」~ミサイル発射プラットフォームが無くなった。
巡洋艦の艦首にあった特徴的な突起も無くなり、輪郭はより流線型になった。
船室の構造も変更され、上部構造が甲板近くで狭くなる事も無くなった。

海軍司令部は、近代化「ボレイ」は水中移動時の機動性と静粛性が向上している事を指摘した。
さらに、それらは改善された兵器管制システムを得た。
最後に、新たな輪郭により、潜水艦は深海でより長く停止できるようになった。

プロジェクト955のトップ艦「ユーリー・ドルゴルーキー」プロジェクト955Aのトップ艦「クニャージ・ウラジーミル」北方艦隊で、両シリーズの残りの代表は太平洋艦隊で勤務に就いている。
計画によると、この10年間の末までに計12隻の「ボレイ」が就役しなければならない。

シリーズの建造が完了するまで、ソヴィエト時代に建造されたプロジェクト667BDRM「デリフィン」潜水艦は戦闘勤務に留まる。
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以前、北方艦隊第31潜水艦師団司令官ステパン・ケリバス少将は『イズベスチヤ』のインタビューで、「ボレイ」を受け入れていくに従い、「デリフィン」は退役していくと話した。



これまでソ連/ロシア海軍弾道ミサイル原子力潜水艦の設計を手掛けてきた『ルビーン』設計局は、現在、第5世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「アルクトゥル」の開発を進めています。
[ロシア海軍の将来第5世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦概念設計案「アルクトゥル」]
[中央設計局『ルビーン』はロシア海軍の将来第5世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「アルクトゥル」の開発を進めている]

この「アルクトゥル」に搭載する新型の弾道ミサイルの開発も始まります。

今回の記事では、何処の会社が新型弾道ミサイルを開発するのかは明らかにされていませんが、以前に『マケーエフ記念国立ロケットセンター』は2023年から海軍用の新型弾道ミサイルの開発をスタートさせると言っているので、おそらくはこれの事でしょう。
[『V.P.マケーエフ国立ロケットセンター』は2023年からロシア海軍の新たな弾道ミサイルの開発を開始する]

宇宙監視用レーダー「スラ」はロシア海軍の軍艦に設置できる

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『タス通信』より
2023年月日時分配信
【「スラ」システムの開発者は、それが海上配置の為に適合できると述べた】
モスクワ、3月3日/タス通信

宇宙物体を監視する為の最新電波位置測定ステーション(レーダー)「スラ」は、海上船へ設置できる可能性を有する。
『タス通信』公開株式会社『ラジオフィジカ』(航空宇宙防衛コンツェルン『アルマーズ-アンテイ』へ加入)の代理人より伝えられた。

「スラは、スペースデブリを監視する為のレーダーであり、その動作範囲はSバンドで6000キロメートルに達します。
レーダーアンテナ装置は、デジタル・アクティブ・フェーズドアレイアンテナの要素技術を使用して作られております。
御客様がこのような電波位置測定ステーションの艦への設置を御望みの場合、これを行なう事は可能であり、御客様の御要望に沿って、技術的特性を失う事無くアンテナの寸法を変更できます」

彼は話し、この場合、ステーションの出力と動作半径は減少すると付け加えた。

コンツェルンの代理人が明らかにしたように、10平方メートルの電子スピン共鳴を持つ物体の探知距離は6000キロメートルであり、距離1500キロメートルで僅か10センチメートルの寸法の物体を探知する。

以前、「スラ」の特徴は、アンテナがターンテーブル上にあるため、より広範囲を捉える事が可能になると報じられた。
ステーションは、プレハブモジュールで作られたコンピューティング指揮所から制御される。

電波位置測定ステーション「スラ」は、2月にアブダビ(アラブ首長国連邦)で開催された国際軍事技術・兵器展示会『IDEX 2023』航空宇宙防衛コンツェルン『アルマーズ-アンテイ』のブースで発表された。
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ロシア海軍の救助用モジュールコンテナセットは運用を開始した

『イズベスチヤ』より
2023年1月16日0時1分配信
【コンテナの移送:ロシア海軍は新たな潜水艦救助システムを受け取った】

特別な複合体は曳船からフェリーまで事実上あらゆる船へ配置できる
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ロシア海軍の救助手段の在庫には、遭難した艦、船、そして潜水艦にさえ援助を提供できる新たな複合体が補充された。
その全ての機器は、通常の海上輸送コンテナに搭載されている。
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それは必要に応じて、適切な船の甲板や準備の整っていない海岸へ配置できる。
複合体は、水を汲み上げる為の特殊システム、消火救助機器、そして更には深海作業の為の必要な全てで構成されている。
専門家によると、これは、被災地での専用の救助船の存在に依存せず、船員へ必要な全ての援助を迅速に提供する事を可能にする。

[3個のコンテナ]
最新救助システムのロシア海軍部隊への引き渡しは昨年秋に始まったと軍当局の情報筋は『イズベスチヤ』へ話した。
最初の複合体は、既に北方艦隊太平洋艦隊へ受け入れられている。
新製品には、救助機器が設置された複数の海上コンテナが含まれる。

最初のコンテナには、遭難した艦船や潜水艦からの水の汲み上げが可能なシステムが装備されている。
第2には、消火システムと救助作業実施に必要な道具が装備されている。
第3のコンテナには、潜水艦の深海作業の為の機器が有る。

対談者によると、既に艦隊は、新たな救助システムへ習熟する為の演習を何度か行なっている。
特に、コンテナは通常の船、そして更には戦闘艦へ配置された。
それらは、道路、鉄道、そして更に航空輸送により運ばれた。

「ロシアとソヴィエト連邦は、残念な事に、注目を集めた潜水艦の緊急事態から学びました」
軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフ『イズベスチヤ』へ話した。
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「クルスクの件は今でも覚えています。
従いまして、潜水艦と水上艦の捜索救助支援の任務は、我々にとって非常に重要です。
コンテナの利点は、例えば、現在建設中の曳船やクレーンを備えたフェリータイプの船など、適切な寸法の展開場所を持つあらゆる船へ積載できる事です。
専門の船を持つ必要は有りません(それは必要な時点で修理中、或いは他の海域に居るかもしれない)。
遥かに効果的なのは、モジュールコンテナと、手元にある船で海上へ出航できる救助チームです。
これは、将来性のある最先端の開発方法です」


[発見し、救助する]
このようなシステムは艦隊にとって関連すると元海軍総参謀長ワレンチン・セリヴァノフ提督は『イズベスチヤ』へ話した。
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「とは言え、私自身が勤務していた頃には、艦上で緊急時にどのように救助するのかは考えておりませんでした。
潜水艦を沈め、航空母艦と戦う事のみを考えておりました。
ですが、国、艦隊、そして設計者は、艦が損傷した場合、乗組員は救助隊に頼る事が出来るように注意しなければなりません。
特に重要なのは、新たなシステムは、コンテナを事実上あらゆる船へ設置できる事です」

彼は強調した。

同様に潜水艦には、現在、特殊浮上救助室が装備されている事をワレンチン・セリヴァノフは想い起こした。
しかし、緊急事態の条件下で乗組員はそれを使用する機会は常に有るわけでは無い。

「従いまして、現在発明されている全ての革新は、乗組員にとって非常に重要です」
彼は締め括った。

近年、海軍は遭難した潜水艦に援助を与えるシステムを変更している。
現在、緊急事態サービス船のみならず、潜水艦の乗組員を救助する為の作戦には、全ての可能な手段が関与している。
事故に遭った潜水艦の捜索には、対潜艦、掃海艦、対破壊工作艇が関わる。

潜水艦「クルスク」事故の後、ロシアの造船業者は、海底に横たわる、或いは水上位置に在る事故潜水艦の乗組員を救助する為の特殊船を開発する課題を与えられた。
こうして設計されたのがプロジェクト21300S「デリフィン」シリーズである。
トップ船~大洋クラス救助船「イーゴリ・べロウソフ」は2005年に起工され、2012年に進水した。
現在、同船は太平洋艦隊で勤務に就いている。
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2018年~2027年の国家軍備プログラムにおいて、4隻の「デリフィン」の建造が計画されていると以前に報じられたが、公開情報源では作業の進捗に関する情報はない。

「イーゴリ・べロウソフ」は、その機能で世界に類似するものが無い。
それは事故潜水艦の乗組員の避難のみならず、艦内へ空気、電気、救助手段の供給を用意できる。
有人及び無人の水中装置「デリフィン」の助力を得て事故物体の捜索と調査を行なえる。

船の救助装備の基礎は、深海潜水複合体GVK-450である。
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深度450メートルまで潜航し、事故潜水艦から船員を水面まで上げることができ、同時に60名の潜水夫へ圧力室内での減圧を提供する。
複合体には、5つの圧力室、潜水鐘、深度720メートルでの動作が可能な水中救助深海装置「べステル-1」が含まれる。

太平洋艦隊では「イーゴリ・ベロウソフ」に加え、ソヴィエト時代に建造された救助船「アラゲズ」が勤務に就いている。
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黒海艦隊では、「エプロン」が昨年(2022年)に60周年を迎えた。
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現在、ロシア海軍には最古の「コムーナ」(1915年就役)から最新の「イーゴリ・べロウソフ」(2015年就役)まで計9隻の潜水艦救助船が在籍しています。

[プロジェクト21300S救助船]
「イーゴリ・べロウソフ」:2015年12月25日就役、太平洋艦隊

[プロジェクト537救助船]
「アラゲズ」:1989年1月28日就役、太平洋艦隊

[プロジェクト05360/05361救助船]
「ミハイル・ルドニツキー」:1978年12月23日就役、北方艦隊
「ゲオルギー・コジミン」:1979年10月31日就役、太平洋艦隊
「ゲオルギー・チトフ」:1982年12月24日就役、北方艦隊
「サヤヌイ」:1983年11月24日就役、黒海艦隊

[プロジェクト527M救助曳船]
「エプロン」:1959年10月27日就役、黒海艦隊

[プロジェクト141S救助船]
SS-750:1990年6月30日就役、バルト艦隊

救助船「コムーナ」:1915年7月14日就役、黒海艦隊


現在の所、新たな救助船の具体的な建造計画は未だ無く、当面の間は、これらの救助船を使用し続ける事になります。


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以前からロシア海軍向けとして、水上戦闘艦へ搭載する為の汎用戦闘モジュールコンテナの開発が進められていますが、このモジュールコンテナ(海上コンテナ)に救助・事故対処装備一式を載せた3点セット(排水装備、消火・救助用装備、深海作業用装備)が開発され、2022年秋以降に北方艦隊太平洋艦隊へ配備されています。

この3点セットコンテナは、ある程度の大きさの艦船であれば搭載できるので、このコンテナを載せれば、如何なる艦船も救助船の機能を果たす事が可能となり、当面の間は、これを救助船新規建造の代替措置にするつもりのようです。

『V.P.マケーエフ国立ロケットセンター』は2023年からロシア海軍の新たな弾道ミサイルの開発を開始する

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『タス通信』より
2022年12月30日20時5分配信
【「サルマート」の開発者は2023年に海軍の利益の為の新たなプロジェクトの実行を計画している】
モスクワ、12月30日/タス通信

『V.P.マケーエフ国立ロケットセンター』は、来年にロシア海軍の利益の為の将来プロジェクトの実行を計画している。
同社の総取締役ウラジーミル・デグチャリは述べた。

彼は、2022年にミサイル「サルマート」の発射を成功裏に実施した事を想い起こした。
「来たる2023年、我々の努力は、地上配置戦略複合体の作成作業を完了し、海軍の利益及び平和的な宇宙探査の為の新たな将来プロジェクトの実行、その他、国立ロケットセンターのスタッフが直面する緊急の課題の解決へ指向されます」
金曜日に配布された新年の挨拶でデグチャリは述べた。

同社総取締役によると、『V.P.マケーエフ国立ロケットセンター』は高い潜在力を持っている。
「私は、全ての課題が遂行され、我々の共通の計画と企図が疑い無く実現する事を確信しております」
彼は強調した。

大陸間弾道ミサイル「サルマート」『V.P.マケーエフ国立ロケットセンター』により開発され、製造社は工場『クラスマシュ』(両社はロステックへ加入している)である。
大陸間弾道ミサイル「サルマート」の最初の発射は、4月20日にアルハンゲリスク州プレセツク宇宙港から行なわれた。

それは成功裏に実施され、ミサイルの飛行の全段階で設計特性が確認された。
国立ロケットセンターは、ミサイル複合体「スタンツィヤ-2」「シネーワ」「ライネル」の作成者である。



【『アカデミー会員V.P.マケーエフ記念国立ロケットセンター』公式サイト】

『アカデミー会員V.P.マケーエフ記念国立ロケットセンター』は、ソ連/ロシア海軍戦略潜水艦(原子力潜水艦)の為の弾道ミサイルを数多く開発しています。

現在の主力弾道ミサイルは、1986年2月に制式採用された液体燃料弾道ミサイルR-29RM(SS-N-23)シリーズの改良型です。

基本型のR-29RMに続き、1988年3月にR-29RMUが制式採用されました。

2002年にはR-29RMU1が制式採用されました。

1999年からR-29RMU2「シネーワ」の開発が始まり、2007年7月9日に制式採用されました。
[ロシア海軍戦略原潜デルタIV型は「シネーワ」で武装している]

その後、更なる改良型R-29RMU2.1「ライネル」が開発され、2014年4月に制式採用されました。
[ロシア海軍の新たな潜水艦用弾道ミサイル「ライネル」は制式採用された]

現在は北方艦隊プロジェクト667BDRM戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦(「デルタIV」)「シネーワ」「ライネル」を搭載しています。

最近では、2022年10月26日のロシア連邦軍戦略核抑止戦力演習戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「トゥーラ」「シネーワ」を発射しています。

[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦トゥーラはロシア連邦軍の戦略核抑止戦力の演習で弾道ミサイル「シネーワ」を発射した]

667BDRMは2030年までに全艦退役する事が決まっており、これに伴い、搭載ミサイル(「シネーワ」「ライネル」)も2030年には退役します。
[ロシア海軍の潜水艦発射弾道ミサイル「シネーワ」と「ライネル」は2030年まで使用される]

R-29シリーズは液体燃料ですが、この他に『マケーエフ』は、1970年代に固体燃料弾道ミサイルR-39(プロジェクト941重戦略原子力水中巡洋艦に搭載)を開発し、1980年代初頭から実戦配備されました。
(2004年までに全て退役)

1990年代にはR-39の発展型であるR-39UTTkh「バルク」を開発しましたが、資金不足により開発は難航し、1998年には中止されてしまいました。
[幻と消えたSLBM「バルク」]


最近では、地上発射の重大陸間弾道ミサイルRS-28「サルマート」を開発していますが、2023年からロシア海軍用の弾道ミサイルの開発を始めます。
[マケーエフ記念国立ロケットセンターはロシア海軍の為の新型SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を開発する?]

それ以上詳しい事は明らかにされていませんが、おそらくは、『ルビーン』設計局が開発を進めている第5世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「アルクトゥル」が搭載する新型潜水艦用弾道ミサイルの開発社として『マケーエフ』が選定されたのでしょう。
[ロシア海軍の将来第5世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦概念設計案「アルクトゥル」]
[中央設計局『ルビーン』はロシア海軍の将来第5世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「アルクトゥル」の開発を進めている]

ロシア海軍の水中デコイMG-74


『ズヴェズダーテレビ』より
2022年12月11日15時0分配信
【主要な水中の詐欺師:水中欺瞞複合体MG-74はどのように動作するのか】

潜水艦魚雷発射管から、魚雷に非常によく似た製品を発射できる。
これは実は魚雷では無い。

「これはMG-74です。
自走式水中音響探知抑制装置です。
敵潜水艦部隊の注意を逸らし、更には誘導魚雷を逸らす為に意図されています」
コンツェルン『ギドロプリボル』
の生産部長セルゲイ・クチェロフは話した。

状況を想像してみよう。
私達は潜水艦へ乗っている。
彼ら(敵)は魚雷を発射する。

「私達は、それにデータを入力し、魚雷発射管から発射します。
その後、潜水艦の騒音を模倣して独自の方向へ進み、私達は離脱へと向かいます」
クチェロフ
は話した。

つまり、これは我々の潜水艦の水中音響の肖像である。
各々の潜水艦の騒音が記録され、これらのデータがこの装置へ入力される。
MG-74装置は多目的水中音響装置であり、今日のロシアにおける最高の水中詐欺師である。
より正確には、未分類のものの中では最高である。

「事実上、これは現実の潜水艦のサイズを模倣できる装置であり、それを何万倍も超える事が出来ます」
コンツェルン『ギドロプリボル』
の水中音響対潜装置部門の副設計主任ミハイル・ケトゥエフは話した。

そして敵の対潜航空機対潜艦でさえ、この赤ん坊を巨大な潜水艦と真剣に受け止めてしまう。

「この為、電波水中音響ブイを持つ対潜航空機、水中音響複合体を持つ水上艦、そして水中音響複合体を持つ潜水艦が、私達の製品を本物の潜水艦として認識できるようにしました」
ケトゥエフ
は話した。

この論理により、熱囮は艦や航空機で動作する。
ミサイルは光の熱いスポットを見て、それをエンジンであると判断し、囮へと急ぐ。
しかし、これは魚雷でどのように起こるのか?

「動くと、スクリュー、舵、船体の輪郭が音響ノイズを発生させます。
これを私達は音響肖像と呼んでいます。
この肖像を記憶媒体へ記録し、物体から同様の肖像を海へ放射させる機会があります」
ケトゥエフ
は話した。

つまり、今日のMG-74「ワルシャワンカ」、明日は巨大な「アクラ」、明後日には「ボレイ」となるのである。

番組『軍の受領品』の新放送を御覧下さい。
テレビ局『ズヴェズダー』、そして更にアプリケーション『SMART.TV』による『深海からの武器・パート4』
これは、多くの人は、その存在すら知らない「海洋水中兵器」クラスの最も珍しい代表へ捧げられる。
その上、番組で示された海洋水中兵器のモデルの幾つかは、極秘機密であった為に、これまで一般に公開された事は無かった。




ソヴィエト/ロシア海軍水中デコイMG-74「コルヌド」中央研究所『ギドロプリボル』により開発され、1974年に軍備採用されました。
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MG-74は、533mm魚雷発射管から射出される水中デコイです。

基本型のMG-74「コルヌド-2」と改良型のMG-74M「コルヌド-2M」、そして輸出型のMG-74E「コルヌド-2」及びMG-74ME「コルヌド-2M」といった派生型が存在します。

現在でもMG-74M「コルヌド-2M」/MG-74ME「コルヌド-2M」が現役に有ります。

ロシア海軍の533mm汎用誘導電池魚雷USET-80


『ズヴェズダーテレビ』より
2022年12月11日18時0分配信
【「最高の1つ」:近代化された魚雷USET-80は原型と何が異なるのか】

このモデルは、当初の予定では放送に含まれるべきものでは無かった。
結局の所、これは古い533mm口径(魚雷)である。
しかし、この魚雷はこれまでテレビで放送された事が一度も無かったので、私達は例外として取り上げる事にした。

「これは USET-80魚雷を近代化したものです。
我々の会社は、この魚雷の為の近代化セットを製造しております。
我々は誘導装置を交換し、艦隊は事実上、戦闘使用の為に最適な新たな魚雷の1つを得る事になります」
コンツェルン『ギドロプリボル』
魚雷兵器方面の設計主任ボリス・コプテフは話した。

USET汎用電池誘導魚雷である。
80は軍備採用された年である。

「主な違いは、射程内で遥かに大きく動作する誘導システムと、その分類能力です。
即ち、目標からの相当な圧力により、存在する目標から偽目標を分類できます」
コプテフ
は話した。

これは、航空母艦、潜水艦、駆逐艦、水雷艇やその他を区別できる。

番組『軍の受領品』の新放送を御覧下さい。
テレビ局『ズヴェズダー』、そして更にアプリケーション『SMART.TV』による『深海からの武器・パート4』
これは、多くの人は、その存在すら知らない「海洋水中兵器」クラスの最も珍しい代表へ捧げられる。
その上、番組で示された海洋水中兵器のモデルの幾つかは、極秘機密であった為に、これまで一般に公開された事は無かった。




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USET-80(80式汎用誘導電池魚雷)は、ソヴィエト連邦研究所『ギドロプリボル』が1960年代後半から開発した533mm電動魚雷であり、1980年に軍備採用されました。

それまでのソヴィエト海軍魚雷は、対水上艦用対潜水艦用に分かれていましたが、このUSET-80は、ソヴィエト初の対水上/対潜両用魚雷となりました。

1980年から各艦隊への配備が始まったものの、北方艦隊では発射の失敗が続出した為に改良型が開発され、1989年にUSET-80Kとして軍備採用されました。

1993年には更なる改良型USET-80KMが軍備採用されました。

1999年にはUSET-80KMの輸出ヴァージョンUETT/TE-2が開発されました。
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その後も魚雷の近代化改修キットが作られていますが、ロシア海軍では既に後継となる汎用電池魚雷UET-1「イフチオザーヴル」の配備が始まっています。
[ロシア海軍の為の新型電池魚雷UET-1イフチオザーヴルの生産数は2023年以降に増加する]

ロシア海軍の対潜ミサイルRPK-6「ヴォドパード」


『ズヴェズダーテレビ』より
2022年12月11日13時5分配信
【ロケット魚雷:対潜複合体「ヴォドパード」はどのように動作するのか】

『ギドロプリボル』社は、独自の開発~RPK-6を示した。
これは、水中や、空中へ舞い上がって移動できるロケット動力を持つ魚雷である。

「これは製品RPK-6~対潜ミサイル複合体ヴォドパードと呼ばれております。
これはロケットです。
固体燃料です。
口径533mmの魚雷発射管、或いは艦へ配置された装置から発射されます」
コンツェルン『ギドロプリボル』
の財団法人『海洋水中兵器博物館』館長オレグ・ソロフツォフは話した。

発射された「ヴォドパード」は水面へ落ち、魚雷のように進み、固体燃料エンジンを作動させ、ロケットのように空中へ舞い上がり、空中から目標へ到達する。

「ヴォドパード」は多くの水上艦へ装備されている。
これを潜水艦へ装備する事が試みられた。
だが・・・1990年代には連邦が崩壊し、プロジェクトは全く潜水艦へ根付く事は無かった。
ミサイルについては、これに代わる物が来たと言えなくも無い。
それは、有名な「カリブル」である。

番組『軍の受領品』の新放送を御覧下さい。
テレビ局『ズヴェズダー』、そして更にアプリケーション『SMART.TV』による『深海からの武器・パート4』
これは、多くの人は、その存在すら知らない「海洋水中兵器」クラスの最も珍しい代表へ捧げられる。
その上、番組で示された海洋水中兵器のモデルの幾つかは、極秘機密であった為に、これまで一般に公開された事は無かった。




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RPK-6「ヴォドパード」は、エカテリンブルク試作設計局『ノヴァトール』(旧第9試作設計局)が開発した対潜ミサイルです。

「ヴォドパード」の開発は1969年12月に始まり、黒海艦隊プロジェクト633RV潜水艦S-11及びS-49で試験が行なわれた後、1981年に制式採用されました。

潜水艦S-49
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「ヴォドパード」UMGT-1魚雷(口径400mm)を装備する固体燃料ロケットエンジンミサイルであり、533mm魚雷発射管から発射されます。
最大射程は50キロメートル程度です。

UMGT-1魚雷
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水上艦から発射する場合は、専用の固定式発射管(通常の533mm魚雷も発射できる)が必要です。


「ヴォドパード」は、「ラストルブ」に代わる水上艦用の対潜ミサイルとして、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦(「キーロフ」型2番艦「フルンゼ」以降)、プロジェクト11551大型対潜艦(アドミラル・チャバネンコ)プロジェクト11540警備艦(ネウストラシムイ型)へ装備されました。

しかし、1991年12月のソヴィエト連邦崩壊以降の混乱と財政難により、「ヴォドパード」を装備する水上戦闘艦の建造は停止してしまい、結局、完成したのは11442重原子力ロケット巡洋艦3隻(「フルンゼ」「カリーニン」「ピョートル・ヴェリキー」)、11551大型対潜艦1隻(「アドミラル・チャバネンコ」)、11540警備艦2隻(「ネウストラシムイ」「ヤロスラフ・ムードルイ」)のみでした。

「ヴォドパード」ロシア海軍原子力潜水艦にも搭載されていると言われていましたが、今回の『ズヴェズダーテレビ』の番組によると、実際には、潜水艦にはあまり行き渡らなかったようです。

ただ、例えば北方艦隊親衛原子力巡洋潜水艦「ゲパルト」は2021年6月下旬にバレンツ海「対潜ミサイル」(おそらくは「ヴォドパード」)の発射訓練を実施しているので、一部の潜水艦は搭載しているようです。
[ロシア海軍北方艦隊の親衛原子力巡洋潜水艦ゲパルトはバレンツ海で対潜ミサイル発射訓練を実施した]


既に「ヴォドパード」の後継として、有翼ミサイル「カリブル」の対潜型である「オトヴェート」が開発され、「カリブル」搭載艦への配備が進められています。
[ロシア海軍の最新対潜ミサイル複合体オトヴェート(91R1対潜ミサイル)の射程距離は2倍に延伸される]