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フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す

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『タス通信』より
2015年4月27日12時32分配信
【ペスコフ:プーチンとオランドは、パリが「ミストラル」か、或いは前払い金を返す事で合意した】
モスクワ、4月27日/タス通信

ロシア大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは、フランスロシアヘリコプター空母「ミストラル」か、或いは支払い済みの前払い金を返す事で合意した。
この義務の履行時期は、未だ知られていない。
ロシア国家元首の広報秘書官ドミトリー・ペスコフは発表した。

「いいえ、特定の日付に関しましては、何も聞いておりません」
彼は、プーチンオランドエレバン会議における「ミストラル」問題の決定時期に関する話し合いについての質問に答え、こう述べた。

ペスコフは確認した。
「このテーマと方向性については以前にも取り上げられており、パリでの記者会見(4月22日)でフランス大統領が述べています」
「実の所、このポジションは確認されております。
ポジションは非常にシンプルであります-商品(ミストラル級)か、或いは既に支払い済みの前払い金か。
双方が、このポジションで同意している事が確認されました」

広報秘書官は確認した。

[「ミストラル」のテーマでの議論]
ロシアフランスの指導者は、4月24日のエレバン会議「ミストラル」のテーマについて話し合った。
「ミストラルについても触れられました。
この場合、何ら問題は有りません」

その後、ペスコフは通知した。

プーチンとの会談後、オランドは、ヘリコプター空母の最終決定は未だ下されていないと表明した。
「ミストラルについてですが、この問題の主な部分について要約いたしますと、ミストラルを引き渡すのか、今日、私共は、そのような決定を下してはおりません。
或いは、どのような形で補償を行なうのかについて、私共は、更なる話し合いを行ないます。
現時点では、いかなる決定も下されてはおりません」
フランス
の指導者は表明した。

[艦の供給契約]
ロシア
の為に建造され、「ウラジオストク」と命名された「ミストラル」級1番艦は2013年10月に進水し、2014年11月にロシアへ引き渡されなければならなかった。
最後の段階でパリウクライナ情勢を理由にロシア側へのヘリコプター空母の引き渡しを無期限に延期した。
2番艦「セヴァストーポリ」は、当初はロシア側へ2015年後半に引き渡される計画であったが、1番艦と同様に、引き渡しの凍結が決定された。

4月22日、パリにおけるウクライナ大統領ペトロ・ポロシェンコとの共同記者会見の席上でオランドは、ロシアへの「ミストラル」引き渡しの為の条件は未だ形作られていないと表明した。
モスクワは繰り返し、状況展開の双方の選択肢が手配されると表明している:ヘリコプター空母か、或いは金銭を受け取るか。



[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、今年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金(約11億ユーロ)を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用(約10億ユーロ)は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金(約10億ユーロ)の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

その後、フランスのメディア『ル・ジャーナル・デュ・ディマンシュ』(Le Journal du Dimanche)紙は、フランスロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母2隻の引き渡しを中止し、代わりに合計11億ユーロをロシア側へ補償するという方向で双方が合意していると報じました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡さず、ロシアへ金銭補償を行なう]

そして4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
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しかし、この期に及んで「ミストラル」級のロシアへの引き渡しが実現するなどとは、もはやロシア政府でさえ誰1人して信じてはいないでしょう。
そうなると、ロシアが払った金を返す事になります。

ペスコフ氏は相変わらず具体的な事には言及していませんが、少なくとも、上記のフランスメディアの報道の内容(ロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母2隻の引き渡しを中止し、代わりに合計11億ユーロをロシア側へ補償する)を否定するものではありません。


ロシアは以前から「ミストラル」級のような艦を自国で建造する事は可能であり、その計画が有ると何度も表明して来ましたが、その設計原案は既に出来上がっています。
[ロシア造船業界はミストラル級のようなヘリ空母を建造する用意がある]


2:57からロシア独自設計のヘリコプター揚陸ドック艦の模型が出てきます。
この動画では、艦の中央部分しか写されていませんが・・・

ロシア将来ヘリコプター揚陸ドック艦
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この艦の全長は大体230mくらい。
兵装は、確認できるものだけで130mm単装砲が1基、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が6基です。

搭載機は、Ka-52K、Ka-29、Ka-27辺りが想定されているようです。

フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡さず、ロシアへ金銭補償を行なう

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『タス通信』より
2015年4月26日13時09分配信
【メディア:フランスはロシアへ「ミストラル」の費用を補償する意向である】
パリ、4月26日/タス通信特派員ミハイル・チモフェーエフ

フランスは、ロシアプロジェクト「ミストラル」ヘリコプター空母の費用を補償する意向であり、それ(ミストラル級)はロシア海軍へ引き渡される事は無い。
『ル・ジャーナル・デュ・ディマンシュ』(Le Journal du Dimanche)紙は報じた。

「法的には、未だこの決定は正式に下されていないが、ロシアとフランスの双方は、この1ヶ月以内にロシア連邦への軍艦ミストラル級の供給契約の解約の正確な条件を定める事で合意した事が知られた」
同紙は記した。

同紙によると、「既に決定は事実上下されており、パリはロシアへ支払い済みの8億ユーロを返し、そして更に3億ユーロになる同プロジェクトの他の費用を補償する」
新聞は、「ミストラル」に関する交渉に精通しているフランス大統領府のスタッフのデータを引用した。
そのデータによると、この為に必要な共和国の資金は、総額20億ユーロになるポーランドへのヘリコプター供給契約から受け取る事になるだろう。

同紙が報じたように「フランスは、完成した2隻のヘリコプター空母を転売する権利をロシアから取得する」
複数のNATO諸国が、これらの購入への関心を示している事を『ル・ジャーナル・デュ・ディマンシュ』は明らかにした。

[「ミストラル」の運命]
ロシア
の為に建造され、「ウラジオストク」と命名された「ミストラル」級1番艦は2013年10月に進水し、2014年11月にロシアへ引き渡されなければならなかった。
最後の段階でパリウクライナ情勢を理由にロシア側へのヘリコプター空母の引き渡しを無期限に延期した。
2番艦「セヴァストーポリ」は、当初はロシア側へ2015年後半に引き渡される計画であったが、1番艦と同様に、引き渡しの凍結が決定された。

以前、外交筋が伝えたように、ロシア「許容できるオプション」として、フランスが、ほぼ15億ユーロの前払い金をロシアへ返す事を考慮している。
従って「フランスは、その面子を保つでしょう」
彼は付け加え、艦の為の金銭を返すというパリの決断をモスクワ「高く評価」した事を指摘した。

[フランスのポジション]
以前、西側のメディアは、ロシア連邦の為に建造された2隻のヘリコプター空母ミストラルの供給契約が破棄された場合、フランスロシアへ10億ポンド(15億ドル)を支払わなければならないと報じた。
メディアの報道によると、ヘリコプター空母の取り引きの停止の結果、フランス側は毎月300万ユーロの費用が生じている。

水曜日にフランス大統領フランソワ・オランドパリで表明したように、フランスは未だロシアへのヘリコプター空母「ミストラル」の引き渡しが可能であるとは考えていない。
「(ミストラル級の)引き渡しについてですが、今、既知の情勢(ウクライナの)を考えますと、それは不可能です」
フランス
の指導者は話した。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、今年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金(約11億ユーロ)を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用(約10億ユーロ)は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金(約10億ユーロ)の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

そして今回、フランスのメディア『ル・ジャーナル・デュ・ディマンシュ』(Le Journal du Dimanche)紙は、フランスロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母2隻の引き渡しを中止し、代わりに合計11億ユーロをロシア側へ補償するという方向で双方が合意していると報じました。



ロシアは以前から「ミストラル」級のような艦を自国で建造する事は可能であり、その計画が有ると何度も表明して来ましたが、その設計原案は既に出来上がっています。
[ロシア造船業界はミストラル級のようなヘリ空母を建造する用意がある]

ロシア将来ヘリコプター揚陸ドック艦
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この艦の全長は大体230mくらい。
兵装は、確認できるものだけで130mm単装砲が1基、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が6基です。

搭載機は、Ka-52K、Ka-29、Ka-27辺りが想定されているようです。

フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年4月24日17時51分配信
【オランド:「ミストラル」をロシアへ引き渡す決定は採択されない】
パリ、4月24日-ロシア通信社ノーボスチ

フランス大統領フランソワ・オランドは、ロシアの国家指導者ウラジーミル・プーチンとの会談後、ロシア「ミストラル」型ヘリコプター空母を引き渡す決定は未だ採択されないと表明した。

大統領同士の会合は、オスマン帝国によるアルメニア人虐殺から100年目の追悼行事が開催されたエレバンで金曜日に行なわれた。

「ミストラルについてですが、それを(ロシアへ)引き渡すか、今日、私共は、そのような決定は下しておりません。
その費用の返還は、私共が合意する形で実現するでしょう」
『ロイター』紙
オランドの談話を引用して報じた。

その前夜、パリフランス大統領「ミストラル」型ヘリコプター空母の資金について、もしもそれがロシアへ引き渡されない場合には、順当に返却すると考えていると表明した。

以前、オランドパリ「ミストラル」に関する状況から抜け出す方法​​を模索していると述べた。
引き渡しに関しては、彼によると、ウクライナ危機の展開に依存する。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、昨年11月に1番艦「ウラジオストク」を引き渡さなければならず、その日時を11月14日と発表したが、それは実行されなかった。
ロシアフランスに対し、艦の引き渡し、或いは返金を求めている。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年4月24日22時17分配信
【ペスコフ:ロシアとフランスは「ミストラル」の問題に関してはノープロブレムである】
モスクワ、4月24日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアの指導者ウラジーミル・プーチンフランスの指導者フランソワ・オランド「ミストラル」引き渡し問題について話し合った。
ロシア連邦大統領広報秘書官ドミトリー・ペスコフは発表した。

「ミストラルについても触れられました。
この場合、何ら問題は有りません」

エレバンにおけるプーチンオランドの会談の詳細に関する質問に答え、こう話した。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
14-0919a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、今年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金(約11億ユーロ)を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用(約10億ユーロ)は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金(約10億ユーロ)の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。


なお、この会談と同時期、ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージン氏は、ロシア「ミストラル」級の件でフランスと裁判を起こすべきではないと明言しています。
以前には「ミストラル級を引き渡さないのなら金を返せ」としつこく公言し、裁判も辞さない態度だったロゴージン氏が。
『タス通信』より
2015年4月24日14時34分配信
【ロゴージン:ロシアとフランスはミストラルの裁判を起こすべきではない】


つまり、フランス「ミストラル」級ヘリ空母ロシアへ引き渡す事は無いが、にも関わらず、ロシアが満足できる(少なくとも不満が無い)方向で話が進められているという事でしょう。
具体的には、ロシアが支払った金を返すという形で。


ロシアは以前から「ミストラル」級のような艦を自国で建造する事は可能であり、その計画が有ると何度も表明して来ましたが、その設計原案は既に出来上がっています。
[ロシア造船業界はミストラル級のようなヘリ空母を建造する用意がある]


2:57からロシア独自設計のヘリコプター揚陸ドック艦の模型が出てきます。
この動画では、艦の中央部分しか写されていませんが・・・

ロシア将来ヘリコプター揚陸ドック艦
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この艦の全長は大体230mくらい。
兵装は、確認できるものだけで130mm単装砲が1基、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が6基です。

搭載機は、Ka-52K、Ka-29、Ka-27辺りが想定されているようです。

フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある

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『タス通信』より
2015年4月22日16時42分配信
【オランド:ロシアへのミストラル引き渡しの条件は未だ形作られていない】
パリ、4月22日/タス通信

フランスは未だロシアへのヘリコプター空母「ミストラル」の引き渡しが可能であるとは考えていない。
この声明は、エリゼ宮において、ウクライナのトップ、ペトロ・ポロシェンコとの共同記者会見の席上でフランス大統領フランソワ・オランドにより出された。

「(ミストラル級の)引き渡しについてですが、今、既知の情勢(ウクライナの)を考えますと、それは不可能です」
フランス
の指導者は話した。

オランドが指摘したように、「ミストラル」に関するテーマは、金曜日(4月24日)にエレバンで開催されるロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンとの会談のポイントの1つになる。
「全ての選択肢について話しあいます」
彼は述べた。

更にオランドは、艦の供給契約を破棄する最終決定が下された場合、フランスロシア側へ支払うべき違約金を支払う用意がある事を明らかにした。
「それ(ミストラル級)が引き渡されなかった場合、幾ら支払う事になるのか、僕は想像する事も出来ません」
彼は話した。
「様々な展開に応じて、支払われるのか、或いは違約金になるのか」

[「大丈夫です。我々は生き残ります」]
4月16日、「ダイレクト・ライン」の間にロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、ロシア「ミストラル」供給挫折に関し、フランスへ違約金を請求しないが、金銭と全ての掛かった費用は返還されなければならないと表明した。

「私は、現在のフランス首脳と、フランスの誠実な人々は、お金を私共へ返してくれるものと考えております。
我々は、如何なる違約金も法外な罰金も請求するつもりは有りません。
ですが、我々が負担した全ての費用は返して頂かなければなりません」
プーチン
は話した。

彼は、「ミストラル」供給の挫折は、国家の防衛には如何なる影響も与えない事を指摘した。

[ヘリコプター空母建造の為の契約]
ロシア海軍
の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された1隻目の艦は2013年10月に進水し、(2014年)11月にロシアへ引き渡されなければならなかった。
最後の段階でパリウクライナ情勢を理由にロシア側へのヘリコプター空母の引き渡しを無期限に延期した。
2番艦「セヴァストーポリ」は、当初はロシア側へ2015年後半に引き渡される計画であったが、1番艦と同様に、引き渡しの凍結が決定された。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年4月22日16時46分配信
【オランドはロシアへ「ミストラル」の代金を返す用意があると表明した】
パリ、4月22日-ロシア通信社ノーボスチ

フランス大統領フランソワ・オランドは、「ミストラル」型ヘリコプター空母の資金について、もしもそれがロシアへ引き渡されない場合には、順当に返却すると考えている。

「もしも船が引き渡されない場合、どれくらい支払う事になるのかは分かりません。
ロシア大統領のポジションは完全に理解しています」
オランド
は、支払われた「ミストラル」の資金の補償に関するロシア連邦のトップ、ウラジーミル・プーチンの声明に関するコメントを求められた事に応じ、こう話した。

「これは、かなりシンプルな概念であります、やるのかやらないのか?
もしも引き渡せば、支払ってもらう事になるでしょう。
そうでなければ、支払ったものは返すべきです。
全く持って、貴方達へ、より多くの支払いを求める事は出来ないでしょう」
フランス大統領フランソワ・オランド
は付け加えた。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
14-0919a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、今年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

そして4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。

今までは、それ以上の事には言及しなかったオランド氏ですが、今回は、「ミストラル」級の契約が破談になった場合についても言及しました。

これまでにロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金(約10億ユーロ)の返還について。


ロシアは以前から「ミストラル」級のような艦を自国で建造する事は可能であり、その計画が有ると何度も表明して来ましたが、その設計原案は既に出来上がっています。
[ロシア造船業界はミストラル級のようなヘリ空母を建造する用意がある]

ロシア将来ヘリコプター揚陸ドック艦
15-0420a.jpg

この艦の全長は大体230mくらい。
兵装は、確認できるものだけで130mm単装砲が1基、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が6基です。

搭載機は、Ka-52K、Ka-29、Ka-27辺りが想定されているようです。

フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う

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『タス通信』より
2015年4月19日15時13分配信
【オランドはアルメニアでのプーチンとの会談において「ミストラル」の状況について話しあう事を約束した】
パリ、4月19日/タス通信特派員ミハイル・チモフェーエフ

フランス大統領フランソワ・オランドは、4月24日に予定されているアルメニアでのロシア大統領ウラジーミル・プーチンとの会談において、「ミストラル」型ヘリコプター空母の状況について話しあう。

「アルメニアでのウラジーミル・プーチン君との会談では、ミストラルの件について話し合います。
解決策を見出し、この危機から抜け出す事が必要であります」
オランド
は、テレビ局『カナル+』の生放送で表明した。

ロシアとの関係の性質についてのコメントで、フランスの指導者は、こう話した。
「これは国家間レベルの関係であります」
「僕は、この約3年間、ウラジーミル・プーチン君については良く知っております。
彼は正直な男であると申し上げる事が出来るでしょう。
彼は、秘密裡に計画するような事は致しません」
オランド
は話した。

更に彼は、ドイツアンゲラ・メルケル首相とのウクライナに関する3国間交渉におけるロシア連邦大統領の立ち位置を積極的に評価した。
「ウラジーミル・プーチン君は、ウクライナの現実的な状況を充分に認識しておりますよ」
オランド
は話した。

[セヴァストーポリ」と「ウラジオストク」]
汎用揚陸ヘリコプター艦「ミストラル」型「セヴァストーポリ」は、フランスDCNS社ロシア連邦海軍の為に建造した。
それは、部隊及び貨物の輸送、揚陸、戦闘行動統制の為に意図されている。
電波電子戦手段、対魚雷防御手段、電波位置特定装置、通信システム、戦闘管理システムを装備する。
艦は、16機までの重ヘリコプター或いは32機までの軽ヘリコプター、900名までの兵士、装甲車両、更には4隻の揚陸艇を搭載できる。
同艦は2013年6月19日に起工され、2014年11月20日に進水し、今年3月16日にフランスのサンナゼールから工場航行試験を実施した。

「セヴァストーポリ」は、「ミストラル」型の2番艦であり、フランスロシアの為に開発・製造した。
このような艦2隻を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された1隻目の艦は2013年10月に進水し、その1年後にはロシアへ引き渡されなければならなかった。
しかし、最後の段階でパリウクライナ情勢を理由にロシア側へのヘリコプター空母の引き渡しを無期限に延期した。
2番艦「セヴァストーポリ」は、当初はロシア側へ今年後半に引き渡される計画であったが、1番艦と同様に、引き渡しの凍結が決定された。

[「大丈夫です。我々は生き残ります」]
4月16日、「ダイレクト・ライン」の間にロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、ロシア「ミストラル」供給挫折に関し、フランスへ違約金を請求しないが、金銭と全ての掛かった費用は返還されなければならないと表明した。

「私は、現在のフランス首脳と、フランスの誠実な人々は、お金を私共へ返してくれるものと考えております。
我々は、如何なる違約金も法外な罰金も請求するつもりは有りません。
ですが、我々が負担した全ての費用は返して頂かなければなりません」
プーチン
は話した。

彼は、「ミストラル」供給の挫折は、国家の防衛には如何なる影響も与えない事を指摘した。
「我々は、この契約を、私達のパートナーを支援し、造船所の仕事を保障する為に締結したのです」
プーチン
は話した。

同時に、彼は、「ミストラル」供給の挫折は、NATOブロックからのパートナーの信頼性について疑問が持たれるという事実に注目した。
「彼らは主権の一部を失っております」
「この信頼性には問題が有ります。そして私達は、無論、更なる協力及び軍事技術提携について考慮いたします」
プーチン
は話した。

違約金の提示を放棄する事によりフランス「安堵」できるのかという司会者の発言に答え、プーチンは話した。
「そうですね、大丈夫ですよ、我々は生き残ります」


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、今年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

もはや「ミストラル」級の商談は完全に御破算になったと言わんばかりのプーチン大統領の素っ気ない態度に慌てたのか、これまでプーチン氏と会っても「ミストラル」級に関する話を避けていたオランド氏も、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。


ロシアは以前から「ミストラル」級のような艦を自国で建造する事は可能であり、その計画が有ると何度も表明して来ましたが、その設計原案は既に出来上がっています。
[ロシア造船業界はミストラル級のようなヘリ空母を建造する用意がある]

ロシア将来ヘリコプター揚陸ドック艦
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この艦の全長は大体230mくらい。
兵装は、確認できるものだけで130mm単装砲が1基、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が6基です。

搭載機は、Ka-52K、Ka-29、Ka-27辺りが想定されているようです。

ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む

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『タス通信』より
2015年4月16日14時56分配信
【ロシアは「ミストラル」供給挫折に関してフランスへ違約金を請求しない】
モスクワ、4月16日/タス通信

ロシア「ミストラル」供給挫折に関し、フランスへ違約金を請求しないが、金銭と全ての掛かった費用は返還されなければならない。
これは、「ダイレクト・ライン」の間にロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが表明した。

[「大丈夫です。我々は生き残ります」]
「私は、現在のフランス首脳と、フランスの誠実な人々は、お金を私共へ返してくれるものと考えております。
我々は、如何なる違約金も法外な罰金も請求するつもりは有りません。
ですが、我々が負担した全ての費用は返して頂かなければなりません」

プーチンは話した。

彼は、「ミストラル」供給の挫折は、国家の防衛には如何なる影響も与えない事を指摘した。
「我々は、この契約を、私達のパートナーを支援し、造船所の仕事を保障する為に締結したのです」
プーチンは話した。

同時に、彼は、「ミストラル」供給の挫折は、NATOブロックからのパートナーの信頼性について疑問が持たれるという事実に注目した。
「彼らは主権の一部を失っております」
「この信頼性には問題が有ります。そして私達は、無論、更なる協力及び軍事技術提携について考慮いたします」
プーチンは話した。

違約金の提示を放棄する事によりフランス「安堵」できるのかという司会者の発言に答え、プーチンは話した。
「そうですね、大丈夫ですよ、我々は生き残ります」

[ヘリコプター空母建造の為の契約]
ロシア海軍
の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された1隻目の艦は2013年10月に進水し、(2014年)11月にロシアへ引き渡されなければならなかった。
最後の段階でパリウクライナ情勢を理由にロシア側へのヘリコプター空母の引き渡しを無期限に延期した。
2番艦「セヴァストーポリ」は、当初はロシア側へ2015年後半に引き渡される計画であったが、1番艦と同様に、引き渡しの凍結が決定された。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ウラジーミル・プーチン氏は、昨年12月にも「ミストラル」級に関し
「契約の履行を期待している。そうならなかった場合は、支払った金が戻る事を望む」
と表明しています。
[ロシア大統領はミストラル級ヘリ空母引き渡し問題についてフランス大統領とは何も話さなかった]

ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った

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『タス通信』より
2015年2月13日14時15分配信
【フランソワ·オランド:ロシアへの「ミストラル」引き渡しの為の条件は未だ成立していない】
ブリュッセル、2月13日/タス通信

ロシアへの「ミストラル」引き渡しの為の条件は未だ成立していない。
フランス大統領フランソワ・オランドベルギー首都で表明した。

「ロシアへのミストラル引き渡しの為の条件は、未だ成立していませんね。
何時の日か、それが形作られる事を願ってはおりますが」
オランド
は話した。

「それは、(今後の)停戦の遵守と、それが効果的に行われているか否かに依るでしょう。
そして、合意により提示された事が全て達成されたのならば、制裁は徐々に解除されます」
オランド
は表明した。

[「ミストラル」に関連する制裁]
「しかしながら、ミストラル引き渡しの問題は、如何なる制裁の導入にも直接関わってはおりませんし、フランスには、その引き渡しの期日を更に後日へ延期する義務は決して有りません。
ですが、(ミストラル級に関する)全ての予定が実行された場合、ヨーロッパ連合レベルで制裁の更なる促進が決定される事は完全に明確であります。
もしも(停戦の)合意が遵守されなければ、より厳しい制裁が続くでしょう。
既に明らかになっているように、その責任は誰にでも存在します」
フランス大統領
は話した。

「しかし、より良い出来事への展開というシナリオへ進む場合、ヨーロッパ連合は一連の制裁を解除できるでしょう。
この場合、フランスは、そのプロセスへ加わる事が出来ます。
ですが、現時点では、そこまでは行ってませんね」
オランド
は話した。

[「ミストラル」の建造]
ロシア海軍
の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
艦の排水量21,000トン、船体最大長210m、速力18ノット、航続距離は最大で20000海里。
ヘリコプター空母の乗組員は170名であり、加えて更に450名を艦内へ収容できる。
艦の航空グループには16機のヘリコプターが含まれており、離艦甲板へ同時に6機が展開できる。
艦の貨物甲板には数十両の装甲車両を収容できる。

1隻目のヘリコプター空母「ウラジオストク」は2014年秋の引き渡しが計画されていた。
しかし、ウクラ​​イナ情勢が悪化したが故に、パリは公式にロシアへの艦の引き渡し日時を無期限延期した。

(2015年)1月初頭、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアンは、艦を引き渡す為の主要条件はウクライナ東部での停戦合意は遵守される事であると述べた。
「それには、ヨーロッパのこの部分(ウクライナ)で停戦合意の遵守というプロセスが起こり、解決の為の政治的ロードマップが作られる事が必要であります」
防衛当局のトップは表明した。
「この時点で、フランス大統領は、ロシアへミストラルを引き渡す為の条件が形作られているかどうかの評価を始めることが出来るようになります」


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」は2014年11月に進水しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。


2015年2月12日、ベラルーシミンスクロシア、ウクライナ、ドイツ、フランスの首脳が集まり、16時間に渡る会談の後、ウクライナ紛争に関する新たな停戦合意が成立しました。
フランスからはフランソワ・オランド大統領が出席しました。
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【ウクライナ停戦合意を巡る「かすかな希望」 その内容と注目点】
【ミンスク合意の履行に関する複合的な措置】

そのオランド大統領は、会談を終えてミンスクから戻る途中にベルギーブリュッセルへ立ち寄り、声明を発表しました。
停戦合意の成立だけではなく、それが実際に(確実に)履行されなければ「ミストラル」級は引き渡せないという事です。

もしもミストラル級ヘリ空母が引き渡されない場合、ロシアは半年以内にフランスへの訴訟を起こすかもしれない

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『タス通信』より
2015年1月15日13時26分配信
【ショイグ:「ミストラル」が引き渡されない場合、ロシアからフランスへの訴訟は、6ヶ月以内に提出できる】
モスクワ、1月15日/タス通信

ヘリコプター空母「ミストラル」が引き渡されない場合、ロシアからフランスへの訴訟は、6ヶ月以内に提出できる。
ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは記者団へ伝えた。

「契約は存在しており、全てが(履行されなければなりません)それに厳密に沿って」
国防省
のトップは強調した。
「契約が履行されない場合には、当然のことですが、訴訟が提出されます」

彼によると、このプロセスが満たされるには、6ヶ月掛かるかもしれない。
1月にロシア側は艦の供給契約で予定されていた事を履行しない理由についての公式な説明を要求した。

[双方の選択肢:艦あるいは金銭]
ロシア連邦
は2011年夏にヘリコプター空母の建造契約をフランスと締結した。
1番艦は2014年秋にロシア海軍へ引き渡される予定だったが、フランス側は、ウクライナでの出来事を口実に引き渡しを延期した。
2番艦「セヴァストーポリ」は(2014年)11月に進水した。
契約条件により、ロシア海軍は同艦を2015年に受領しなければならない。

以前、タス通信ロシア連邦国防省の高位の情報提供者より伝えられたように、パリモスクワへ1月末までに1隻目の「ミストラル」を納入しなければならず、そうでなければ、契約は破棄できる。
同時に、対談者は、この状況を解決する為の妥協という選択肢を見出す可能性を否定しなかった。
「私共と、相手方は、その方向へ向かうでしょう」
彼は説明した。

以前からロシアの公人は、モスクワは、問題解決のための双方の選択肢を整えている事を繰り返し強調している:ヘリコプター空母を受け取るか、或いは補償を受け取るか。
「我々は、原則として、双方の選択肢を整えております:艦か、或いは金銭か」
特に、ロシア連邦大統領補佐官ユーリー・ウシャコーフは語った。

そして、クレムリン管理部のトップ、セルゲイ・イワノフによると、国の防衛は「ミストラル」無しでも困る事は無く、この双方の方法は、状況を解決する為に満足出来るものである。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

契約によりフランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しを引き延ばす事が出来る

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『タス通信』より
2014年1月12日23時02分配信
【ロシア連邦軍事産業委員会:フランスはまだ「ミストラル」のロシアへの引き渡しを「引き延ばす」事が出来る】
モスクワ、1月12日/タス通信

引き渡し実施時期に関し、フランス「引き延ばす」事が出来なくなった時、ロシア「ミストラル」が引き渡されない件に関する制裁をフランスへ提示する。
ロシア連邦軍事産業委員会専門家会議幹部会議長ミハイル・レミゾフは述べた。

「契約には、彼ら(フランス)が引き延ばす事が可能な期間が有ります。
その期間の後に、制裁罰金が有るでしょう」
レミゾフ
は、ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送で話した。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ミハイル・レミゾフ氏が言う所の契約上の「ミストラル」級の引き渡しの「引き延ばし」可能期間というのは、以前に報じられたこの事を指しているようです。
[契約によりフランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを最長で3ヶ月間遅らせる事が出来る]

ロシア政府はミストラル級ヘリ空母の引き渡しが実行されていない件に関する公式の説明をフランスへ求めた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年1月13日11時07分配信
【ロシアは「ミストラル」が引き渡されない件に関する説明をフランスへ公式に要求した】
モスクワ、1月13日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアフランス国防省に対し、「ミストラル」に関する契約の不履行の理由の公式な説明を求める要望書を送った。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチ連邦軍事技術協力庁の高位の代理人より伝えられた。

「連邦軍事技術協力庁は、この問題に関する公式な回答を得る為、(フランス)装備総局への要望書を送りました」
対談者は話した。

装備総局DGA(Direction générale de l'Armement)は、海外への兵器供給を担当するフランス国防省の機関である。

連邦軍事技術協力庁の代理人は、ロシアは、個々の政治家の口から出た声明を指針とする事は出来ないと説明した。
例えそれが一国の大統領であっても。

「今後の決断~裁判に持ち込むのか、或いは、更なる時間をフランス側へ与えるのか~を下す為、ロシアは、状況説明を記載した文書を有している必要が有ります」
対談者は指摘した。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS社「ロソボロネクスポルト」の間で締結された。
契約額は12億ユーロになり、これは両国の軍事技術協力分野における最大の契約である。

1隻目の艦「ウラジオストク」は2014年に、2隻目の「セヴァストーポリ」は2015年にロシアへ向かわなければならなかった。
アメリカ合衆国は、艦の引き渡しに反対である。
次に、DCNSは、アメリカの制裁は「ミストラル」の建造と納入を妨げるものではない事を指摘した。

2014年9月中旬、フランスは、ウクライナ危機に関連して「ミストラル」型ヘリコプター空母の引き渡しを差し止めるとロシアを威嚇した。
その後、エリゼ宮の代理人は、艦の引き渡しは法的には停止されていない事をロシア通信社ノーボスチに説明した。
これはフランソワ・オランド大統領が政治的立場から言ったものであり、彼によると、ウクライナ情勢が改善されない場合、艦の引き渡しは承認できない。

汎用ヘリコプター空母「ミストラル」の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航空グループには16機のヘリコプター(Ka-52K)が含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]