ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海遠征を終えて祖国へ戻った

『タス通信』より
2014年1月5日11時06分配信
【軍艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」はロシアの現代史上で最長の航海を完了した】
ムルマンスク、1月5日/タス通信特派員イリヤ・ヴィノグラードフ
北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は遠距離航海を完了し、艦隊主要基地-セヴェロモルスク市へ戻った。
タス通信が北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガから伝えられた所によれば、同艦の歓迎式典において、北方艦隊参謀長ニコライ・エフメロフ中将は、世界の大洋の戦略的に重要な海域における北方艦隊将兵の活動を高く評価した。
「大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフの遠距離航海は、ロシア現代史における水上艦の航海継続期間の新記録となりました。
それは、北方艦隊主要基地-セヴェロモルスク市を出た2014年4月15日からは始まり、265日間に渡って継続されました。
この期間の大部分を、乗組員は地中海でロシア海軍作戦連合部隊の一員として過ごしました」
艦隊の代理人は指摘した。
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、地中海の5か国の港へ11回の寄港を行なった。
北方艦隊将兵は約35000海里を航行し、十数回の戦闘演習を実施し、更に、対空及び対潜防衛の保障、救難活動及び対テロ活動といった一連の練習及び訓練を行なった。
この航海の主な目的の一つは、ロシアの海洋船舶航行及びその他のロシア連邦の海洋経済活動の安全を保障する事に有った。
近い内に大型対潜艦の乗組員には休暇が与えられる。
遠距離航海任務遂行の結果、将兵には一連の国家及び(軍)当局からの表彰が授与される。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフの地中海遠征(2014年4月-) ]
北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、2014年4月15日にセヴェロモルスク基地を出港し、地中海へ向かいました。
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海へ向かった]
4月28日に地中海へ入り、12月下旬まで約8ヶ月間に渡り同海域(と黒海)へ滞在していました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海を去る]
地中海を出た後、スペイン、ポルトガル、フランス沖を進み、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過して北海へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは英仏海峡を通過した]
2015年の新年は、大西洋で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは大西洋上で新年を迎えた]
そして2015年1月5日、母港セヴェロモルスクへ帰港しました。
「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、2014年4月15日に母港を出て以来、約8ヶ月半に渡る長期航海を行ないましたが、これは、ソ連邦解体後の北方艦隊水上艦の長期航海の新記録となりました。
以前には北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が、7ヶ月弱に渡る地中海への長期航海を行なっています。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]
同じく北方艦隊の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」も、ほぼ5ヶ月に渡る地中海への長期航海を行ないました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-2014年5月)]
なお、北方艦隊以外では、バルト艦隊の大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」が2012年12月から2014年1月まで約13ヵ月間の長期航海を行なっており、これがロシア海軍全体での「最長記録」となります。
[バルト艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・シャバリンは地中海から母港バルチースクへ帰ってきた]
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