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ロシア海軍バルト艦隊航空隊の艦上対潜ヘリコプターKa-27MとKa-27PLはバルト海で対潜戦闘訓練を実施した

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『タス通信』より
2022年9月27日0時3分配信
【バルト艦隊のヘリコプター乗員は航空爆弾で「敵」潜水艦を破壊した】
カリーニングラード、9月26日/タス通信

バルト艦隊の約10機の対潜ヘリコプターKa-27は、対潜航空爆弾で仮想敵潜水艦の破壊へ取り組む演習へ参加した。
月曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「艦隊海上航空隊の混成ヘリコプター連隊の艦上対潜ヘリコプターKa-27M及びKa-27PLの乗員は、計画演習の枠組みにおいて艦隊の海上射爆場で仮想敵潜水艦を捜索、追跡し、破壊する任務を遂行しました」
広報サービスは話した。

演習計画の下、ロシア連邦領海で「敵」潜水艦が発見された。
対潜ヘリコプター乗員には、水中の物体を探知し、破壊する任務が与えられた。

「海上航空隊のヘリコプターKa-27M及びKa-27PLは海上の指定区画へ送られ、そこで乗員は電波位置測定手段(レーダー)と水中音響手段(ソナー)を使用して潜水艦の正確な場所を特定し、特殊地標海上航空爆弾OMAB-25Nの助力によりそれを探知し、その後、対潜航空爆弾で水中目標を『破壊』しました」
広報サービスは指摘し、演習で任務へ取り組む為に練習爆弾UPLAB-50が使用された事を明らかにした。

戦闘訓練活動には約10機の航空機材が関わったと広報サービスは話した。

Ka-27は、等級5までの海上の波と、昼間及び夜間に良好及び困難な気象条件下において、駐留艦から200キロメートルまで離れた捜索海域で、深度500メートルまでの時速75キロメートルで移動する潜水艦を探知、追跡、破壊する為に意図されている艦載対潜ヘリコプターである。
ヘリコプターは、単独或いはグループの一員として、全ての地理的緯度で艦と連携し、戦術任務の遂行を保障できる。
ヘリコプターは、沿岸飛行場と艦の両方から動作できる。



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現在、ロシア海軍は、艦載対潜ヘリコプターKa-27PLを50機以上保有しており、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊海軍航空隊で運用されています。
これらのKa-27PLは、電子機器を換装する近代化改装が行なわれ、Ka-27Mへアップグレードされます。
[ロシア海軍は艦載ヘリコプターKa-27Mを発注する]

2018年1月11日、バルト艦隊航空隊の基地へ1機目のKa-27Mが到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]

2018年10月6日、バルト艦隊航空隊は更に5機のKa-27Mを受領しました。
これでバルト艦隊Ka-27Mは合計6機になりましたが、おそらくは、同艦隊所属のプロジェクト11540警備艦2隻とプロジェクト20380コルベット4隻への搭載用でしょう。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを5機受領した]


バルト艦隊ヘリコプターは、カリーニングラード州ドンスコエ飛行場に駐留する第396混成ヘリコプター連隊へ配備されています。
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[第396混成ヘリコプター連隊]
・第125独立ヘリコプター飛行隊:Mi-8、Mi-24
・第396独立艦上対潜ヘリコプター飛行隊:Ka-27、Ka-29

ロシア海軍太平洋艦隊の輸送戦闘ヘリコプターKa-29はカムチャツカ半島で実弾射撃訓練を実施した


『Aviation EXplorer』より
【カムチャツカの打撃ヘリコプターKa-29は海上射爆場でロケット発射を実行した】
2022年7月18日、AEX.RU

ロシア北東集団混成航空連隊打撃ヘリコプターKa-29乗員は、射爆場で実際にロケット発射と機関砲射撃を実行する演習を行なった。
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演習の筋書きによると、アヴァチャ湾ハラクティルスキー海岸地域の太平洋艦隊戦闘訓練射爆場で、仮想敵の海上揚陸部隊の上陸が発見された。
敵を捜索し、破壊する為、指定地域へ海上航空隊ヘリコプターKa-29が向かった。
「敵」グループの探知後、飛行士は無誘導航空ロケット機関砲兵器の助力を得て地上目標を破壊した。

飛行及び実地射撃は、戦闘訓練計画に沿って太平洋艦隊海上射爆場海域の上空で実施された。
飛行実施に先立ち、飛行士は、飛行訓練任務を保障する整備技術要員、地上要員、専門家と共に準備状態を点検する綿密な準備を行なった。



カムチャツカ方面に駐留するロシア太平洋艦隊北東軍集団に配備されているヘリコプター(対潜ヘリコプターKa-27PL、捜索救助ヘリコプターKa-27PS、戦闘輸送ヘリコプターKa-29)は、エリゾヴォ飛行場に駐留する第175独立艦上対潜ヘリコプター飛行隊に所属しています。
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この内の戦闘輸送ヘリコプターKa-29は、1990年代以降に一旦予備役として保管されていましたが、2016年から修復が開始されました。
[ロシア海軍航空隊へ戦闘輸送ヘリコプターKa-29が復活する]

2016年末以降、太平洋艦隊へのKa-29の再配備が始まりました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29が修復された]
[ロシア海軍太平洋艦隊は修復された戦闘輸送ヘリコプターKa-29を受領する]

現在、太平洋艦隊には、12機程度のKa-29が配備されており、その一部はカムチャツカ方面へ配備されています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の輸送戦闘ヘリコプターKa-29はカムチャツカ半島で海軍歩兵部隊の火力支援訓練を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の輸送戦闘ヘリコプターKa-29はカムチャツカ半島で海軍歩兵部隊の降下訓練を行なう]

ロシア海軍太平洋艦隊の輸送戦闘ヘリコプターKa-29はカムチャツカ半島で海軍歩兵部隊の降下訓練を行なう

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『インテルファクス』極東ニュースより
2022年3月17日4時49分配信
【軍用ヘリコプターはカムチャツカで揚陸部隊の降下戦術へ取り組んだ】
ペトロパヴロフスク・カムチャツキー、3月17日、インテルファクス極東

カムチャツカ太平洋艦隊海上航空隊ヘリコプター飛行隊の飛行戦術演習が始まった。
木曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「演習中、Ka-29及びKa-27の様々なモデルの対潜、捜索救助、輸送戦闘ヘリコプターの戦闘動作の演習任務へ取り組みます」
声明では、こう述べられた。

乗員は水上艦及び水中艦の捜索訓練を行ない、アヴァチャ湾と沿岸地域の湾で海上偵察を行なう。

「更に、揚陸部隊の降下と戦闘行動地域から仮想負傷兵士を避難させる戦術動作へ取り組みます。
飛行士は、ペア及び編隊を構成しての空中行動、そして更に揚陸グループとの協同行動に特別な注意を払います」

声明では、こう述べられた。

地上支援部隊は、主要及び予備周波数で乗員と通信し、更には仮想敵が電波電子制圧手段を使用する条件を含め、飛行の電波技術支援を提供する。

演習中に20回以上の離陸が計画されている。



カムチャツカ方面に駐留するロシア太平洋艦隊北東軍集団に配備されているヘリコプター(対潜ヘリコプターKa-27PL、捜索救助ヘリコプターKa-27PS、戦闘輸送ヘリコプターKa-29)は、エリゾヴォ飛行場に駐留する第175独立艦上対潜ヘリコプター飛行隊に所属しています。
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この内の戦闘輸送ヘリコプターKa-29は、1990年代以降に一旦予備役として保管されていましたが、2016年から修復が開始されました。
[ロシア海軍航空隊へ戦闘輸送ヘリコプターKa-29が復活する]

2016年末以降、太平洋艦隊へのKa-29の再配備が始まりました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29が修復された]
[ロシア海軍太平洋艦隊は修復された戦闘輸送ヘリコプターKa-29を受領する]

現在、太平洋艦隊には、12機程度のKa-29が配備されており、その一部はカムチャツカ方面へ配備されています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の輸送戦闘ヘリコプターKa-29はカムチャツカ半島で海軍歩兵部隊の火力支援訓練を実施した]

ロシア海軍太平洋艦隊の輸送戦闘ヘリコプターKa-29はカムチャツカ半島で海軍歩兵部隊の火力支援訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア軍管区(艦隊)広報サービス発表
2022年1月26日14時30分配信
【カムチャツカで海軍歩兵の火力支援の為に太平洋艦隊海上航空隊のヘリコプターKa-29が使用された】

カムチャツカ太平洋艦隊海上航空隊ヘリコプターKa-29乗員は、海軍歩兵部隊の火力支援任務へ取り組んだ。

2機の輸送-戦闘ヘリコプターの乗員は指定ルート上の飛行を実施し、戦術課題を解決し、指定目標へ兵器を使用した。
ヘリコプターの目標指定は、航空管制官と戦術フィールドでの特殊発煙指示信号により行なわれた。

海軍歩兵部隊の地上支援の為のヘリコプターの使用は、仮想敵に対する高い戦術優位性を高い効率で示した。

活動は、カムチャツカ太平洋艦隊海軍歩兵連合部隊の一連の計画戦闘射撃の枠組みにおいてラドイギノ射爆場で行なわれ、800名以上の将兵が参加した。
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カモフ対潜ヘリコプターKa-27の派生型である戦闘輸送ヘリコプターKa-29は、プロトタイプKa-252TBが1976年7月28日に初飛行した後、1984年から1991年までに『クメルタウ工場』で59機が生産されました。
海軍への軍備採用(制式採用)は1987年8月8日です。

ソ連邦時代には、プロジェクト1174大型揚陸艦(イワン・ロゴフ型)へ搭載されていましたが、1990年代以降に1174が退役した為、搭載艦が無くなり、殆どが予備役として保管されました。
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現在、ロシア海軍が保有するKa-29は28機であり、2015年頃までは極一部の機体だけが稼働状態に在りましたが、2016年から修復が開始されました。
[ロシア海軍航空隊へ戦闘輸送ヘリコプターKa-29が復活する]

2016年12月、太平洋艦隊向けのKa-29の修理が完了し、沿海地方へ送られました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29が修復された]
[ロシア海軍太平洋艦隊は修復された戦闘輸送ヘリコプターKa-29を受領する]

2017年11月上旬にも太平洋艦隊Ka-29が再配備されました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月9日8時20分配信
【太平洋艦隊海軍航空隊へ6機の更新されたヘリコプターKa-29が補充された】

現在、太平洋艦隊には、12機程度のKa-29が配備されており、沿海地方ニコラエフカ飛行場カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留しています。

エリゾヴォ飛行場Ka-29は、第175独立艦上対潜ヘリコプター飛行隊に所属しています。

ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の技術仕様は合意された

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『タス通信』より
2021年7月24日19時8分配信
【『ロシアン・ヘリコプターズ』はプロジェクト「ミノーガ」の技術的課題で供給者と合意した】
ジュコーフスキー/モスクワ州、7月24日/タス通信

国営法人『ロステック』ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』は、将来海洋ヘリコプター「ミノーガ」プロジェクトの技術的課題(技術仕様)で供給者と合意した。
『タス通信』国際航空宇宙サロンMAKS-2021ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』総取締役アンドレイ・ボギンスキーより伝えられた。

「今、2023年までに作成される複合設計文書の開発作業が進められています。
昨年、我々は前払い金を受け取り、それを供給者へ送りました。
全ての技術的課題で、各々の供給者とは合意しています」

彼は話した。

フォーラム『アルミヤ-2020』の枠組みで、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』国防省将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の試験設計作業の契約へ署名した。
将来的には、これは多目的艦載ヘリコプターKa-27を代替しなければならない。
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ヘリコプターは、先ず第一に、潜水艦の探知、追尾、破壊の為に意図されている。
ヘリコプターの寸法は、艦の規格に合わせられており、機体自身は兵器を設置する為のモジュールを受け取る。



ロシア(ソ連)ヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。

Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

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Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

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そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。
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現在は、ロシア海軍主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍の近代化された艦上ヘリコプターKa-27Mは黒海艦隊へ重点的に配備される]

しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]

将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]

「ミノーガ」の概略設計は2019年7月までに完了しました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は完了した]

2020年8月25日、モスクワ州クビンカ『愛国者公園』で開催されている国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』の最中に、「ミノーガ」の第1段階設計作業(試験-設計作業)の契約が締結されました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の第1段階設計作業の契約が締結された]

「ミノーガ」の試作1号機の初飛行は、早ければ2025~2026年頃になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の試作1号機は2025~2026年に初飛行する]

「ミノーガ」の開発が完了し、量産が始まるのは2020年代後半になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は2025年頃から生産を開始する]

「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]

更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]

ロシア海軍の近代化された艦上ヘリコプターKa-27Mは黒海艦隊へ重点的に配備される

『イズベスチヤ』より
2021年7月16日0時0分配信
【水上から届ける:黒海艦隊航空隊はKa-27Mで再装備する】

更新された対潜ヘリコプターは地中海地域のロシア軍の能力をどのように高めるのか。
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南西の境界は「スーパーハンター」ヘリコプターで強化される。
黒海艦隊航空隊は、最初に近代化された最新機Ka-27Mで再装備される。
今日において、これは最も効果的な対潜ヘリコプターの1つと見なされている。
潜水艦の捜索に加え、更新された機材は、海上および沿岸目標へミサイル超音速の「ヤーホント」極超音速の「ツィルコン」を効果的に誘導する。
専門家によると、有力な偵察手段を有するヘリコプターは、地中海地域ロシア軍を著しく強化する。

[発見と破壊]
国防省
は、黒海艦隊航空隊近代化ヘリコプターKa-27Mで完全に再装備する決定を下したと『イズベスチヤ』軍当局の情報提供者より伝えられた。
新たな機体は、セヴァストーポリカーチャ飛行場に駐留する第318独立混成航空連隊の一団へ補充される。
現在、この軍部隊に含まれる飛行隊は、Ka-27の基本ヴァージョンで構成されている。

対潜ヘリコプターKa-27の近代化ヴァージョンの試験は、この10年間の半ばに完了した。
2016年から更新された機体は海上航空隊の一部への引き渡しが開始されたが、その量は限られていた。
今、幾つかのヘリコプターが、バルト艦隊、北方艦隊、太平洋艦隊で勤務に就いている。
黒海艦隊は、初めてKa-27Mで完全に構成される。

このヘリコプターは、尾部ローターが無いが故に2重同軸ローター形式で製造され、それは高い機動性を持つ。
折り畳み式ブレードは、小さな艦の甲板でも機体の配置を可能にする。
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近代化ヴァージョンは、最新機器を装備する。
水上へワイヤーロープで下げられる強力な水中音響ステーションは、基礎ヴァージョンの手段よりも遥かに長距離での潜水艦の探知を可能にする。

機体には更に、潜水艦の金属船体の発見が可能な磁気測定システムが設置される。
これに加え、ヘリコプターは水面上へ、水中音響状況に関するデータを機上へ転送する特殊ブイを配置できる。

Ka-27Mは、対潜魚雷を含む様々なタイプの弾薬を機内へ搭載できる。
しかし、その主な特徴は、アクティブフェーズドアレイアンテナ方式の強力な機上電波位置測定ステーション「コピョー-A」に在る。
これは潜水艦の捜索のみならず、捜索救助ミッションも遂行できる。

目標探知の為の超最新装置のお陰により、新たなヘリコプター偵察-打撃複合体の構成として使用できる~特に、識別された対象物へミサイル打撃を与える為のデータを指揮所へ転送する。
これにより、ロシア海軍部隊は、目標を超音速ミサイル「ヤーホント」、そして今後は将来極超音速ミサイル「ツィルコン」で効果的に撃破できる。

Ka-27の象徴は、鮫を押さえ付ける足を持つ鳥である。
この為、更新されたKa-27Mは、艦隊から「鮫のハンター」というニックネームを受けた。

「近代化された機体では、事実上全ての機器が交換され、改善された電波位置測定機器、航空電子機器、磁力計、水中音響サブシステムが設置されました」
軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフ『イズベスチヤ』へ話した。
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「その特性は数倍に増加します。
このようなヘリコプターは、その多くの国が潜水艦部隊を有している地中海地域における作戦実施の上で必要不可欠です。
機上には強力なレーダーを有し、効果的に目標を探知し、他の撃破手段~航空機、艦、潜水艦へ座標を送信できます」


[戦力の投射]
黒海艦隊
は、ロシアの戦略的利益が在る地中海地域での作戦に焦点を当てている事を『地政学問題高等学院』校長レオニート・イワショフ大将は指摘した。
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「我々は地中海、アラブ東部へ戻り、多くの国との協力が在り、ロシアはシリアでテロリストとの戦いへ参加しています」
専門家は想い起こした。
「今日において軍事力は、重要な戦略施設を掌握する問題において決定的な役割を果たし続けております。
ロシアにとって、地中海における我々の艦及び航空グループの存在は非常に重要です。
ですが、それは包括的な戦闘及び航法支援を必要とします。
近代化されたKa-27Mは多機能ヘリコプターであります。
これは、効果的に偵察を行ない、航法に関連する任務と、必要ならば戦闘適用の為の任務を遂行できます」


最近、ロシア軍は、ロシア境界から遠く離れた地域で戦力を投射する活動へ定期的に取り組んでいる。
その中で重要な役割は、地中海海軍常設作戦連合部隊により果たされている。
今年6月、艦船連合部隊航空宇宙軍部隊の大規模な演習が行なわれた。
これには、黒海艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」も参加した。
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演習中、極超音速ミサイル「キンジャール」を持つ戦闘機MiG-31Kを含むミサイル兵器搭載航空機及び艦への目標指定データの送信へ取り組んだ。
単一指揮システムの枠組みにおいて、水上艦及び水中艦航空機及び沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は一緒に行動した。



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現在、ロシア海軍は、艦載対潜ヘリコプターKa-27PLを50機以上保有しており、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊海軍航空隊で運用されています。
これらのKa-27PLは、電子機器を換装する近代化改装が行なわれ、Ka-27Mへアップグレードされます。
[ロシア海軍は艦載ヘリコプターKa-27Mを発注する]

Ka-27M試作機(0909号機)は、北方艦隊での試験が行なわれました。
[艦載ヘリコプターKa-27Mの試験は北方艦隊で行なわれている]

2014年12月には、北方艦隊所属の4機のKa-27PLが近代化改修を行なう事になりました。
[ロシア海軍の対潜ヘリコプターKa-27PLの近代化改修が始まる]

近代化改装されたKa-27Mの最初の8機は、2015年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でした。
[ロシア海軍の8機の対潜ヘリコプターKa-27が2015年に近代化される]

しかし、引き渡しは1年遅れて2016年12月になりました。
[ロシア海軍航空隊は8機の近代化改装された艦載対潜ヘリコプターKa-27Mを2016年12月に受領する]

2016年12月19日、近代化されたKa-27Mの第1号機がロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mの第1号機を受領した]

その後、残りの7機も2016年12月末~2017年1月初頭までに引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は8機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]

この内の6機は、北方艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍北方艦隊は2017年に6機の近代化された艦上ヘリコプターKa-27Mを受け取る]

この他、2017年末までに、もう2機が引き渡されたようです。
(合計10機)

何機かのKa-27Mは、クラスノダール地方エイスク基地で各種試験や乗員の訓練などに使われているようです。
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Ka-27Mへの近代化改修作業は『クメルタウ航空機製造事業』で実施されています。
[ロシアン・ヘリコプターズはロシア海軍航空隊へ近代化されたヘリコプターKa-27Mを供給する準備を整えている]
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2018年1月9日、次のKa-27Mグループがロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]

2018年1月11日、バルト艦隊航空隊の基地へ1機目のKa-27Mが到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]

2018年10月6日、バルト艦隊航空隊は更に5機のKa-27Mを受領しました。
これでバルト艦隊Ka-27Mは合計6機になりましたが、おそらくは、同艦隊所属のプロジェクト11540警備艦2隻とプロジェクト20380コルベット4隻への搭載用でしょう。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを5機受領した]


北方艦隊には8機程度のKa-27Mが配備されています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上対潜ヘリコプターの3分の1が近代化されたKa-27Mとなった]

黒海艦隊でも数機のKa-27Mが運用されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌー及び対潜哨戒機は黒海で演習を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部へ到着した]
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今後は、黒海艦隊へ重点的にKa-27Mが配備される事になるようです。

約50機のKa-27PLKa-27Mへ近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]


既にKa-27の後継機となる将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の開発も始まっています。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の本格的な設計作業は2020年に始まる]

ロシア海軍北方艦隊の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29はコラ半島で戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年10月11日14時30分配信
【北方艦隊の強襲ヘリコプターKa-29乗員は射爆場で海上目標と沿岸目標を撃破した】

強襲ヘリコプターKa-29乗員は、夏季訓練期間のテスト戦闘訓練活動実施の枠組みにおいて、白海コラ半島沿岸に位置するルムボフカ射爆場北方艦隊海軍歩兵の支援任務へ取り組んだ。
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ヘリコプターは、仮想敵の及び装甲車両を模した標的への無誘導航空ロケット弾の射撃を実施した。
彼らは、数回の捕捉で16発のロケットにより目標を撃破し、更に地上の攻撃からの回避機動へ取り組んだ。

射撃実施後、乗員は北方艦隊航空・防空軍独立艦載ヘリコプター連隊の駐留飛行場へ戻った。

ヘリコプターKa-29は、カモフ設計局輸送-戦闘ヘリコプターである。
それは同軸配置型ローターを有し、艦からの海軍歩兵部隊の上陸、貨物の移送、外部懸架装置への軍用装備、更には海軍歩兵の火力支援、敵の要員、車両、沿岸防御施設の撃破の為に意図されている。
医療後送、人員の移送、母船及び補給船から戦闘艦への貨物移送の為にも使用できる。

輸送ヴァージョンのヘリコプターは、個人用兵器を持つ16名の揚陸隊員、或いは担架の4名を含む10名の負傷者、或いは輸送用キャビンに2000kgの貨物、或いは外部懸架装置へ4000kgの貨物を載せる事が出来る。

ヘリコプターKa-29は、4銃身内蔵可動機関銃、航空機銃、無誘導航空ロケット弾で武装する。
爆弾を搭載できる。




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カモフ対潜ヘリコプターKa-27の派生型である戦闘輸送ヘリコプターKa-29は、プロトタイプKa-252TBが1976年7月28日に初飛行した後、1984年から1991年までに『クメルタウ工場』で59機が生産されました。
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海軍への軍備採用(制式採用)は1987年8月8日です。

Ka-29試作2号機
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ソ連邦時代には、プロジェクト1174大型揚陸艦(イワン・ロゴフ型)へ搭載されていましたが、1990年代以降に1174が退役した為、搭載艦が無くなり、殆どが予備役として保管されました。
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現在、ロシア海軍が保有するKa-29は28機であり、2015年頃までは極一部の機体だけが稼働状態に在りましたが、2016年から修復が開始されました。
[ロシア海軍航空隊へ戦闘輸送ヘリコプターKa-29が復活する]

2016年12月、太平洋艦隊向けのKa-29の修理が完了し、沿海地方へ送られました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29が修復された]
[ロシア海軍太平洋艦隊は修復された戦闘輸送ヘリコプターKa-29を受領する]

2017年11月下旬からバルト艦隊にもKa-29が再配備されました。
なお、2018年4月13日に同艦隊のKa-29が墜落事故を起こしています。
[ロシア海軍バルト艦隊の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29はバルト海に墜落した]

北方艦隊へ再配備されたKa-29の内の数機は、ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」シリア作戦(2016年11月~2017年1月)へ参加しました。
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[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは40機程度の搭載機を有する]
[ロシア海軍の艦載ヘリコプターKa-27とKa-29の近代化改修には重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのシリア遠征の経験が生かされる]

北方艦隊Ka-29は、セヴェロモルスク-1飛行場に駐留するキルケネス赤旗・第830独立艦上対潜ヘリコプター連隊(2個混成飛行中隊で構成)へ配備されています。。
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ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の試作1号機は2025~2026年に初飛行する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年9月29日8時6分配信
【最新ヘリコプター「ミノーガ」の最初の見本は2025年に作成される】
モスクワ、9月29日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍の為の最新ヘリコプター「ミノーガ」の試験見本が作成され、2025年に空中へ上がる。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』総取締役アンドレイ・ボギンスキーは言った。

「5年で私共は、最初の飛行見本を作成し、最初の"空中停止"を行なう準備を整えます。
私は、試験見本を2025年あるいは2026年には受け取ると正確に御話しできます。
これは、『ロシアン・ヘリコプターズ』が他の『ロステフ』企業と協力して行なう大いなる複合作業であります」

彼は話した。

将来艦上ヘリコプター(以前には「ミノーガ」として知られていた)作成の為の試験設計作業実行の契約は、フォーラム『アルミヤ-2020』の枠組みでロシア連邦国防省ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』により署名された。
以前、同社の副総取締役アンドレイ・シビトフは、新たな艦上ヘリコプターKa-27を代替すると報道陣へ伝えた。
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彼によると、海軍の為の将来艦載ヘリコプターの開発者である『カモフ』の前には、機器の標準化及び統合、更には新たな材料および技術を使用する為の新たな課題が置かれている。

その後、エンジン製造事業『統合エンジン製造営団カモフ』執行取締役アレクサンドル・ヴァターギンは、この機体はヘリコプター動力装置TV7-117の軍用ヴァージョンを受け取ると報道陣へ伝えた。
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ロシア(ソ連)ヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。

Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

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Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

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そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。
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現在は、ロシア海軍主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]

しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]

将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]

「ミノーガ」の概略設計は2019年7月までに完了しました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は完了した]

2020年8月25日、モスクワ州クビンカ『愛国者公園』で開催されている国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』の最中に、「ミノーガ」の第1段階設計作業(試験-設計作業)の契約が締結されました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の第1段階設計作業の契約が締結された]

「ミノーガ」の試作1号機の初飛行は、2025年~2026年に予定されています。
開発が完了し、量産が始まるのは2020年代後半になります。

「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]

更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]

ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の艦載機となる

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『タス通信』より
2020年9月29日14時1分配信
【ロシア海軍の汎用揚陸艦の為にヘリコプター「ミノーガ」を装備できる】
モスクワ、9月29日/タス通信

将来海上ヘリコプター「ミノーガ」は、今年にクリミアで起工された汎用揚陸艦への駐留が可能である。
『タス通信』ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』(『ロステフ』へ加入)総取締役アンドレイ・ボギンスキーより伝えられた。

「『アルミヤ-2020』において私共が試験設計作業の契約へ署名した海上配置将来ヘリコプター、これは、我々の第一の御客様が、海上の主題の観点から自身で見る事が出来る見込みの高いものです」
ホールディングス
のトップは話した。

フォーラム『アルミヤ-2020』の枠組みで、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』は、国防省との将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の試験設計作業の契約へ署名した。
将来的に、それは多目的艦載ヘリコプターKa-27を代替しなければならない。
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ヘリコプターは、先ず第一に、潜水艦の探知、追尾、破壊の為に意図されている。
ヘリコプターの寸法は、艦の規格に合わせられており、機体自身は兵器を設置する為のモジュールを受け取る。

最初の2隻の国産汎用揚陸艦「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」は、ケルチ造船工場『ザリフ』で7月20日に起工された。

『タス通信』の情報提供者によると、ロシア汎用揚陸艦の排水量は3万トン以上になり、飛行甲板の長さは220メートルを超え、艦は16機の重打撃ヘリコプターを搭載し、1000名の海軍歩兵隊員を移送できる。



ロシア(ソ連)ヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。

Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

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Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

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そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。
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現在は、ロシア海軍主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]

しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]

将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]

「ミノーガ」の概略設計は2019年7月までに完了しました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は完了した]

2020年8月25日、モスクワ州クビンカ『愛国者公園』で開催されている国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』の最中に、「ミノーガ」の第1段階設計作業(試験-設計作業)の契約が締結されました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の第1段階設計作業の契約が締結された]

「ミノーガ」の開発が完了し、量産が始まるのは2020年代後半になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は2025年頃から生産を開始する]

「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]

更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]


「ミノーガ」は、2020年7月20日にクリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で2隻(「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」)が起工されたプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦にも搭載される事になります。
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[プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)]

アルセーニエフ航空機会社プログレスはロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの量産準備を整えている


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年9月17日3時19分配信
【開発者は戦闘ヘリコプター「カトラン」の試験の完了について話した】
モスクワ、9月17日-ロシア通信社ノーボスチ

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海上ヘリコプターKa-52K「カトラン」は全ての試験を経ており、量産の準備は出来ているが、国防省サイドからの確固たる意見は無い。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、国立ヘリコプター製造センター『ミル・カモフ』の設計主任でロシア英雄セルゲイ・ミヘーエフより伝えられた。

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「アルセーニエフ工場は、完全に技術を習得しており、量産開始の為に必要なのはボタンを押す事だけです。
私にとっては少しも疑いは無く、今日において作成された機体と、その更なる近代化型は、無論海軍へ行きます」

対談者は話した。

同時に彼は、Ka-52Kは、現在、新たなフリゲート及びコルベットの納入時の試験へ参加している事を指摘した。

「そこ(新たな艦)でのヘリコプターの着艦プログラムは、必ず実行され、Ka-52Kはそこで動作します。
各々の艦には、その特性、構成、空気動力学、渦が有りますから。
従いまして、ヘリコプターの上空飛行を行なう事が必要であり、これは作業のプロセスです」

設計主任は話した。

彼は、一般的にはヘリコプターの試験は、搭載システムと動力装置のみの変更では無く、機器、兵器が変更される限りにおいて、その運用サイクル全体で行なわれる事を強調した。

以前、ヘリコプターKa-52Kは、2016年11月の航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海への航海中にシリアで使用されたと伝えられた。

戦闘ヘリコプターKa-52Kは、株式会社『カモフ』が開発し、ロシア海軍へ軍備採用された「海上」ヘリコプター(Ka-25、Ka-27、Ka-29、Ka-31)のラインの延長である。
それは、パトロール、沿岸へ上陸する揚陸部隊の火力支援、戦術的縦深を持つ最前線での対上陸防衛の課題の解決の為に意図されている。
現代的な機上機器は、海上での位置が不明な場合のヘリコプターの航法を保障する。



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艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」(空軍のKa-52「アリガートル」の艦載機型)の試作1号機は、2015年3月7日に沿海地方で初飛行しました。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kの試作1号機が初飛行した]

Ka-52Kは、元々はロシアフランスへ発注した2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の搭載機として開発されたのですが、フランスウクライナ情勢に関連して艦の引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。

しかし、「ミストラル」級の動向とは関係なしにKa-52Kの開発と生産は続行されます。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kの開発と生産は続行される]

Ka-52Kには、対艦ミサイルKh-35(ウラン)及び対レーダー/対艦ミサイルKh-31の運用能力が付与されます。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kは対艦ミサイルの運用能力を付与される]
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは最新鋭の目標探知システムを装備する]

「ミストラル」級へ搭載される筈だったKa-52Kは、当面の間は重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」へ搭載されることになりました。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]


北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を中核とする航空打撃艦グループは、2016年10月15日にセヴェロモルスク基地を出航し、2017年2月8日に帰投しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は2機の試作機「アドミラル・クズネツォフ」に搭載され、シリア沖で各種試験に従事しました。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kの試験はシリアで行なわれた]


「アドミラル・クズネツォフ」が帰投した後、2機のKa-52K試作機『カモフ』本社へ送られ、調査と分析が行なわれました。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの海洋試験第1段階は完了した]

現在までにKa-52Kは4機の試作機が製造されています。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]

2020年7月20日、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で、Ka-52Kの母艦となる2万5千トン級の汎用揚陸ヘリコプター母艦「イワン・ロゴフ」型2隻が起工されました。

[ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された]
[艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランはロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の艦載機となる]
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