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プロジェクト23900汎用揚陸艦(イワン・ロゴフ型)の開発・建造元『アク・バルス』のトップは語る

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2020年7月20日に起工されたプロジェクト23900汎用揚陸艦を設計、建造する造船コーポレーション『アク・バルス』の総取締役レナート・ミスタホフ氏へのインタビュー。
(プロジェクト23900汎用揚陸艦は、『アク・バルス』傘下の『ゼレノドリスク設計局』が設計し、同じく傘下のケルチ造船工場『ザリフ』で建造される)
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『タス通信』より
2020年8月27日14時0分配信
【造船団体『アク・バルス』トップ:我々のヘリコプター母艦は北極圏で動作できる】

2020年7月20日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンの臨席の下、ケルチ造船工場『ザリフ』で、『アク・バルス』グループが開発したロシア海軍の現代史上初めての2隻の汎用揚陸艦「イワン・ロゴフ」と「ミトロファン・モスカレンコ」が起工された。
国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』において『アク・バルス』総取締役レナート・ミスタホフは、『タス通信』へ、ロシアの艦が遂行する平和任務、それはフランスのヘリコプター母艦「ミストラル」型を超える事について話し、更には、シリアキャンペーンのものとは異なる新世代小型ロケット艦の開発を開始した事を伝えた。


汎用揚陸艦が建造されるのは何時になりますか?

工場『ザリフ』は、艦の建造準備を完全に整えており、建造の準備が進められています。
並行して、機器及び資材を供給する供給者との事前契約及び契約の作業が進行中です。
主要な建造は2021年第一四半期に始まります。

我々の2隻の汎用揚陸艦は、以前にフランス「ミストラル」をベースにして計画された技術プロジェクトとは異なっております。
特に、これらの艦は温暖な海域のみならず、北方海域でも勤務へ就きます。
汎用揚陸艦は、北極ゾーンでの運用要件に沿っております。
砕氷船と共に、これらは氷海でも運用できます。

我々の艦は、更に「ミストラル」とは幅、全高、吃水、機能性、居住性、輸送揚陸能力、揚陸-上陸手段の構成が異なります。
我々の航空グループには10機以上の重ヘリコプターが含まれ、Ka-31、Ka-27ベースの海上ヘリコプターのみならず、更に多目的軍用ヘリコプターも含まれます。

『カラシニコフ』は、産業貿易省の発注の下で建造されるエアクッション揚陸艦を発表しました。
これは、汎用揚陸艦へ適用されるコンセプトへ協力するものなのですか?

―いいえ。
現在、御客様は、汎用揚陸艦のドック室へ駐留する為の揚陸艇は、どのようなプロジェクトにするのかを考えておりますが、如何なるものであっても試験設計作業の枠組みにおける試験モデルでは有りません。
我々の艦の内部へ配置される高速船は、既にシリーズの枠組みで売り込まれているものでなければなりません。

―艦へ国防省が提示した特別な要件は何でしょうか?

―そこで、再び「ミストラル」との比較になるんですが、我々のプロジェクト艦は、配置される海軍歩兵隊員の数でフランスヘリコプター母艦を上回っております。
次に、我々の艦は、これらの艦よりも多くの車両を輸送できます。
第三に、揚陸作戦の為、パトロールの為に必要であり、艦尾部分に配置される水上航行手段を、より多く配置できます。

重要な特徴は、航行手段の為の場所へ、必要に応じ、装甲車両、例えば装甲兵員輸送車或いは戦車を配置できる事です。
私達の艦が、ある種の陸上部隊の車両の輸送の枠組みで使用される場合、それは純粋に車両の輸送の為に使用できます。
更に装甲車両は、艦の航空機格納庫のヘリコプター駐留場所にも配置できます。
更に、機材もそこから出入りする事が出来ますし、全ての必要なものが保障されます。
つまり、特定の任務に応じ、移送するグループ及び機材の構成を柔軟に組み合わせる事が出来るのです。

注目して頂きたいのは、私共が「ミストラル」のみならず、中国、オランダ、アメリカなどの揚陸艦の汎用揚陸艦の様々な建造コンセプトを入念に研究した事です。
外国の同類の技術的評価が行なわれました。
課題は、同じ排水量で、より優れた機能性と汎用性を得る事に在りました。

このような課題が『アク・バルス』グループへ与えられました。
当然ながら、私共は御客様の御希望を注意深く見つめました~特定の作戦においてこのような艦を使用する為の必要性。

―多機能性、様々なタイプの作戦において、どのような要望が考慮されたのですか?

地上に配置されている大隊の全ての中隊を一緒に艦へ乗せる事です。
我々は、戦闘任務を遂行する為、大隊の半分を沿岸へ残し、半分を艦へ乗せたりする事は出来ませんし、より多くの機材を載せる事は望んでおりません。
このような理由により、どのようなタイプの作戦へ汎用揚陸艦を使用するのかを検討し、これにより、配置の為に必要な装甲兵員輸送車、戦車、ヘリコプターの数を計画しました。

―パンデミック期間中、国防省病院船を参加させ、その後、新たなものの入手へ関心を寄せました。
フランスでも、「ミストラル」は人道支援作戦に使用されています。
汎用揚陸艦は、人道支援作戦に使用できるのでしょうか?

―あらゆる軍艦は、平和目的の為に使用できます。
我々の御客様は、今日において、病院船の為にこの艦を編成する問題へ取り組んでいる事を示しました。
何故なら、ヘリコプター母艦には、全ての必要なものが有ります~船室、調理室、独立した船室、ヘリコプター格納庫、ドック室。
従いまして、現在、設計過程において、常設でなければならず、艦内に存在しなければならない医療機器を選択しました。
そして御客様へ私共は、当初に定められた機器、例えば酸素吸入器を常設にする事を提案いたしました。
戦闘作戦には必要無い残りの機器は、汎用揚陸艦には据え付けられません~その為の場所が確保され、配置するオプションが選択されました。
つまり、必要により、汎用揚陸艦は、基本セットに加えて当初に規定された医療機器及び資材で満たされ、完全な病院船へ変わります。

―プロジェクトにおいて、モジュール原則は、どの程度考慮されているのでしょうか?
防衛兵器の迅速な交換や、その構成の変更の可能性は、如何なるものでしょうか?

―このような艦の主要な機能は、遠征部隊の移送と、その揚陸です。
最大限の兵装を試みれば、プロジェクトの費用が跳ね上がり、加えて、あらゆる兵装は、航空団が配置されるべき甲板下の区画が食われます。
現在、汎用揚陸艦には、防衛兵器のみが提供されております~艦首と艦尾の高射ミサイル複合体
汎用揚陸艦の適用コンセプトは、当初から打撃艦からの護衛、その防護の保障を予定しておりますので、他は全て考慮しておりません。

―航空団のヘリコプターは、艦上配置だけではないと御話しされましたね?

―御客様から与えられた課題は、この艦が陸上部隊と連携出来る事です。
我々に与えられた課題は、海上ヘリコプターのみならず、陸上多目的軍用ヘリコプターを使用できる事であり、他の集団の着艦或いは下船を保障する為、それが一時的にこのような艦へ着艦できるようにしました。

Ka-52K「カトラン」汎用揚陸艦で使用されますか?

Ka-52Kも、汎用揚陸艦への駐留の為に検討されており、そのような課題が与えられています。

(以下はプロジェクト21631プロジェクト11661の話になるので省略)

ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は艦上無人攻撃機を搭載する

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『タス通信』より
2020年8月14日9時42分配信
【情報筋:ロシアのヘリコプター母艦は艦上打撃無人機を受け取る】
モスクワ、8月14日/タス通信

クリミア工場『ザリフ』で起工された2隻のロシア汎用揚陸艦は、戦術-技術的特性の変更により、16機の重ヘリコプターと、更に艦上打撃無人飛行装置を搭載する。
艦の設計排水量は3万トンに増加する。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「艦の戦術-技術的特性は、設計中、めっきりと変更されました。
その排水量は30000トン(以前は25000トン)に増加し、一覧表の全てのヘリコプターを16機、更には艦上偵察・打撃無人機を搭載します。
艦は1000名の海軍歩兵を移送できます」

対談者は話した。

彼は、どのようなプロジェクトの無人機についての話であるのかは明らかにしなかった。

情報提供者によると、各々の汎用揚陸艦ドック室には、4隻までの揚陸艇が配置される。
彼は付け加えた。
「最初のヘリコプター母艦の海軍への引き渡しは2025年、2隻目は2027年に予定しております」

5月、ロシア国防省は、費用約1000億ルーブルの2隻のヘリコプター母艦の建造契約を締結した。
当初、1隻のヘリコプター母艦の排水量は25000トン、900名の海軍歩兵を移送し、20機の重ヘリコプターを搭載するものと見られていた。

[汎用揚陸艦]
ヘリコプター母艦
とも呼ばれる汎用揚陸艦は、様々な用途の重ヘリコプターグループの搭載(「ミストラル」は16機、アメリカ「ワスプ」型は30機以上)、数百名から1000名の海軍歩兵の移送が可能である。
汎用揚陸艦は、揚陸部隊の上陸と装甲車両の移送を保障するの為のドックを装備する。

このようなクラスの最初の2隻の国産艦~「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」は、造船工場『ザリフ』で7月20日に起工された。
ロシアヘリコプター母艦は、ゼレノドリスク設計局が開発したプロジェクト23900の下で建造される。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、実際にロシア海軍向けとして建造される汎用ヘリコプター揚陸艦が設計されました。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

当初、2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日に予定されており、起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定でした。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される]

しかし、最近の新型コロナウイルス流行の影響により艦の起工は延期され、これに伴い建造契約の締結も先送りされ、5月22日までに締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]
[クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている]

2隻の汎用揚陸艦の起工は6月29日に予定されていましたが、またも延期となりました。
[ロシア海軍のプロジェクト23900(セヴァストーポリ型)汎用揚陸艦の起工は延期された]

その後、起工日は7月16日に決まりましたが、これも延期され、2020年7月20日に起工式典が開催されました。

[ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された]

ゼレノドリスク設計局が設計したプロジェクト23900汎用揚陸艦は、フランス「ミストラル」級の影響を大きく受けているようです。
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2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前には「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」が有力視されていましたが、結局、旧ソ連時代のプロジェクト1174大型揚陸艦の1番艦と3番艦の名前を受け継いだ「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」となりました。

プロジェクト1174大型揚陸艦「イワン・ロゴフ」(1978年6月15日就役、1995年8月4日除籍)
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プロジェクト1174大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」(1990年9月23日就役、2006年12月18日除籍)
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プロジェクト23900汎用揚陸艦は、指揮艦としての能力も付与されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は指揮艦として使用される]
この場合は、例えば、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の旗艦としての使用などが考慮されているようです。

以前には、プロジェクト23900汎用揚陸艦は満載排水量25000トン、ヘリコプター20機搭載、海軍歩兵900名を積載すると言われておりましたが、設計変更されて満載排水量は30000トンとなり、ヘリコプター16機搭載、海軍歩兵1000名積載、そして艦上無人攻撃機も搭載する事になりました。

どのような無人攻撃機を搭載するのかは明らかにされていませんが、例えば、コンツェルン『ベガ』が2010年代初頭から開発を進めている戦術打撃無人飛行装置「ルチ」は主翼を折り畳めるので、艦上用に適しているでしょう。
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ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は指揮艦として使用される

『イズベスチヤ』より
2020年7月24日0時1分配信
【海上戦闘:ロシアのヘリコプター母艦は浮かぶ司令部となる】

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汎用揚陸艦は、司令部とその職員の為の超遠距離通信システムと作業場所を備える。

ロシア初のヘリコプター母艦プロジェクト23900「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」は、浮かぶ司令部となる。
建造中に艦は、最新の遠距離通信システム、自動指揮システムと衛星端末ステーションを受け取る。
更に、司令部要員を配置する為の場所も備えられる。
専門家によると、ヘリコプター母艦から直接に艦船連合部隊、航空機、地上部隊を指揮する能力は、軍の作戦行動の効率性を急激に向上させる。

[「寄せ波」の力]
汎用揚陸艦プロジェクト23900
の能力は、ヘリコプター海軍歩兵隊員の輸送に限定されない。
『イズベスチヤ』軍当局及び軍事産業委員会の情報提供者より伝えられたように、これらは、海上、地上、航空グループの戦闘指揮の為に必要な全ての機器が設置される。

ヘリコプター母艦は、超遠距離通信システム、自動指揮システムと他の司令部用の設備を備える。
汎用揚陸艦の艦内には、コンピュータ端末と作業場を有する特殊司令室が据え付けられる。

7月20日・月曜日、ウラジーミル・プーチン大統領は、シリーズのトップ艦「イワン・ロゴフ」の起工記念板を取り付けた。
国家元首は、最新の汎用揚陸艦には最先端の兵装、指揮、遠距離通信システムが装備される事を指摘した。
彼は、このような艦はロシア海軍全体の戦闘ポテンシャルを大幅に強化し、その戦略的能力を向上させる事を強調した。

プロジェクト23900「プリボイ」汎用揚陸艦は、制裁が故にロシアへ引き渡されなかったフランスヘリコプター母艦を代替しなければならない。
これに関し、2010年代初頭に「ミストラル」購入交渉が進められた時、それは先ず第一に指揮艦として使用される計画である事が特に指摘された。

新たな汎用揚陸艦は、例えば、飛行中隊を指揮できると元海軍総参謀長ワレンチン・セリヴァノフは考える。

「指揮所を配置する為には、大型艦が必要です」
専門家は指摘した。
「司令部要員の為の船室が必要です。
指揮所が配置される大広間は、沿岸司令部とのスムーズな情報交換を維持できる現代的かつ保護された通信手段を備える必要が有ります。
モニターで、当直士官は、リアルタイムモードで特定地域の全ての艦及び航空機の動向を追跡できます。
必要に応じ、司令官は、その隣人の事情を確認できます。
即ち、黒海に居て、地中海たバルト海で何が起こっているのかを見る事~徹底した情報は、司令部が正しい決定を下すのを助けます」


ソヴィエト時代には、このような目的の為に巡洋艦潜水母艦が使用され、指揮所を配置する為の充分な区画が有ったとワレンチン・セリヴァノフは付け加えた。

今日においては、アメリカのみに指揮艦が存在する事を軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは指摘した。
それらは新しくは無いが、現代的な設備を装備している。
ソヴィエト連邦でも、このようなものだった。
それはロシアも必要としている。

「汎用揚陸艦が遠距離通信複合体を得ると大統領が話した事は偶然では有りません。
そのお陰により、司令官は艦内から中央司令部へ状況を報告し、新たなる導入を受け取る事が出来ます」
ドミトリー・ボルテンコフ
『イズベスチヤ』へ話した。
「汎用揚陸艦の寸法は、指揮組織の配置に、より適切です。
司令部士官は、彼らが居住し、作業する場所が必要です。
そして、それは1人や2人では無く、数十人です。
普通の戦闘艦で、たくさんの要員と指揮システムを配置する事は、かなりの問題です。
何れにせよ、汎用揚陸艦は単独では行動せず、護衛付きのみで航行しますから、従いまして、浮揚司令部の役割の為の最良の候補は、他に見出せません」


[見える場所で]
司令部艦
の作成は、切実な決定であると専門家は考えている。
世界の大洋におけるロシア海軍の存在は常に増しており、グループのより効果的な指揮を保障する必要性は拡大している。

「インド洋や地中海の何処かに居る艦船グループは、モスクワからよりも、そこから直接指揮する方が良いでしょう。
その場所の司令官は、状況をより良く見て、より素早く決定を下す事が出来ます」
ドミトリー・ボルテンコフ
は締め括った。

以前に『イズベスチヤ』が伝えたように、今週にケルチで起工された艦の為、既にチームが選ばれている。
海軍総司令部は、乗組員の組織構造とスタッフの配置へ取り組んでいる。
船員に加え、その構成には、航空隊及び海軍歩兵の代表が加わる。
航空機材の地位に特別な注意が払われる。
専門家の資格は、ロシアの基地から離れて機材の戦闘能力を維持し、限られた器具や機器の一式を持ち、困難な条件下で、あらゆる複雑な修理を行なう為、高度の要件に沿っていなければならない。

チームは2022年には充足しなければならない。
この時期までに、乗組員の訓練の為の練習プログラムが作られる。
その承認後、船員は訓練へ着手し、その後、彼らは建造される艦へ受け入れられる。

プロジェクト23900「プリボイ」汎用揚陸艦は、『ネヴァ川計画設計局』により開発された。
艦を建造するのは、ケルチ造船工場『ザリフ』である。
以前、今春に国防省と同社が締結した契約の価格は1000億ルーブルになると伝えられた。

この数十年間、ロシアには汎用揚陸艦は1隻も無かった。
ソヴィエトヘリコプター母艦プロジェクト1123「コンドル」対潜巡洋艦「モスクワ」「レニングラード」は、1990年代にスクラップの為にインドへ売却された。
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ヘリコプターは、重航空巡洋艦にも配置できた。
しかし、ソヴィエト連邦崩壊後、「アドミラル・クズネツォフ」を除き、全て海軍から除籍された。

ポストソヴィエト時代には、ヘリコプター母艦の建造の問題は提起されなかった。
それは、この時に採用されていた軍事ドクトリンでは提示されていなかった遠く離れた沿岸で行動する為に必要であると考えられた。
そして、2011年のフランスへの「ミストラル」の発注の決定には、このような艦は、如何なる任務を遂行できるのかという長期の議論を伴った。

パリ・モスクワ間の合意の条件において、フランスは2隻のヘリコプター母艦の建造を約束した。
更に2隻の艦が、フランスのプロジェクトの下でロシアの工場で建造されなければならなかった。
このタイプの最初の2隻の汎用揚陸艦の乗組員の募集は2013年秋に始まった。
400名から成る乗組員グループは、練習艦「スモールヌイ」で2014年6月にサンナゼールへ到着した。
9月と10月には、建造されたヘリコプター母艦の内の1隻がロシア人を乗せ、2度に渡って10日間出航した。
しかし、ロシア人乗組員が既に海上で「ミストラル」をマスターしていた2015年、第5共和国のトップ、フランソワ・ホランドは、制裁が故にロシア連邦への艦の引き渡しを拒否した。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、実際にロシア海軍向けとして建造される汎用ヘリコプター揚陸艦が設計されました。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

当初、2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日に予定されており、起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定でした。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される]

しかし、最近の新型コロナウイルス流行の影響により艦の起工は延期され、これに伴い建造契約の締結も先送りされ、5月22日までに締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]
[クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている]

2隻の汎用揚陸艦の起工は6月29日に予定されていましたが、またも延期となりました。
[ロシア海軍のプロジェクト23900(セヴァストーポリ型)汎用揚陸艦の起工は延期された]

その後、起工日は7月16日に決まりましたが、これも延期され、2020年7月20日に起工式典が開催されました。

[ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された]

プロジェクト23900汎用揚陸艦は、フランス「ミストラル」級の影響を大きく受けているようです。
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2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前には「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」が有力視されていましたが、結局、旧ソ連時代のプロジェクト1174大型揚陸艦の1番艦と3番艦の名前を受け継いだ「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」となりました。

プロジェクト1174大型揚陸艦「イワン・ロゴフ」(1978年6月15日就役、1995年8月4日除籍)
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プロジェクト1174大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」(1990年9月23日就役、2006年12月18日除籍)
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ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された


『タス通信』より
2020年7月20日20時18分配信
【ロシアで初めて汎用揚陸ヘリコプター母艦2隻が起工された】
ケルチ、7月20日/タス通信

ロシアで初めての最新の汎用揚陸ヘリコプター母艦2隻は、月曜日にケルチ造船工場『ザリフ』で起工された。
艦の起工式典で、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、その1隻目の起工記念板を取り付けた。
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「本日、ロシアの3つの造船所で、同時に6隻の新たな遠海ゾーン艦が起工されました。
このケルチでは、2隻の汎用揚陸艦が、サンクトペテルブルクの『北方造船所』では2隻のフリゲート、セヴェロドヴィンスクの『セヴマシュプレドプリャーチェ』では2隻の原子力水中巡洋艦」

大統領は話した。

大統領が説明したように、汎用揚陸艦「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」の名を受けた。

「伝統として、新世代の汎用揚陸艦とフリゲートは、海軍を強化する為に数多くの貢献を成した輝かしい軍司令官と艦隊司令官の名前を帯びます。
それは、イワン・ロゴフ、ミトロファン・モスカレンコ、アドミラル・ユマシェフ、アドミラル・スピリドノフです」
プーチン
は述べた。
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[建造の継続]
ロシア
は、汎用揚陸ヘリコプター母艦の建造の継続を計画しているが、その決定は、これらを使用した実績に基づいて採択されるとプーチン工場『ザリフ』労働者との会合中に行った。

「そうですね、私共は、それを進めますが、使用実績の結果に依りますね」
プーチンは、このタイプの艦の建造を続ける計画が有るのかという質問に答え、こう話した。

大統領は指摘した。
「このような更新の種類において、これは最初の艦です」
今後は更に「試験プログラム、更なる追加設計作業の為のプログラム、これらの動作に関する研究があります」

「ですが、これらは良いものであり、現代的です。
私共は、そう考えておりますが、今、サンクトペテルブルクで話を聞いている長官(産業相デニス・マントゥロフ)については分かりませんね。
他の目的の為に何らかの変更を加え、作り直して使用する事を計画しているようですが。
実質的に、それは他の目的の為だけでは有りません。
ですが今は未だ、これについてはお話しできません」

国家元首は付け加えた。

汎用揚陸艦の起工は、当初、6月29日に計画されていたが、延期された。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられたように、ロシア国防省は、約1000億ルーブルの2隻のヘリコプター母艦の建造契約を締結した。
ヘリコプター母艦の排水量は25000トン、全長約220メートルと予想される。
1隻の艦は20機以上の重ヘリコプターを搭載し、900名の海軍歩兵を移送できる。
以前のソヴィエト社会主義共和国連邦ロシアでは、このクラスの艦は建造されていなかった。
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2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦が設計され、実際に建造されることになります。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

当初、2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日に予定されており、起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定でした。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される]

しかし、最近の新型コロナウイルス流行の影響により艦の起工は延期され、これに伴い建造契約の締結も先送りされ、5月22日までに締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]
[クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている]

2隻の汎用揚陸艦の起工は6月29日に予定されていましたが、またも延期となりました。
[ロシア海軍のプロジェクト23900(セヴァストーポリ型)汎用揚陸艦の起工は延期された]

その後、起工日は7月16日に決まりましたが、これも延期され、7月20日に起工式典が開催されました。
[ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが出席するプロジェクト23900汎用揚陸艦の起工式典は2020年7月20日に延期された]

2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前には「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」が有力視されていましたが、結局、旧ソ連時代のプロジェクト1174大型揚陸艦の1番艦と3番艦の名前を受け継いだ「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」となりました。

プロジェクト1174大型揚陸艦「イワン・ロゴフ」(1978年6月15日就役、1995年8月4日除籍)
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プロジェクト1174大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」(1990年9月23日就役、2006年12月18日除籍)
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ロシア海軍のプロジェクト23900(セヴァストーポリ型)汎用揚陸艦の起工は延期された

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『タス通信』より
2020年6月27日14時15分配信
【情報筋:6月29日に計画されていた揚陸艦の起工は延期された】
モスクワ、6月27日/タス通信

6月29日に計画されていたケルチ工場『ザリフ』での2隻の汎用揚陸艦の起工は、後日に延期された。
土曜日に『タス通信』造船分野に近い情報提供者より伝えられた。

「6月29日の起工は有りません。
それは延期されました。
正確な日時は決まっておらず、それは未だ変動するでしょう。
工場は、起工の準備を整えております」

対談者は話した。

以前、『ザリフ』広報サービスは、新たな将来プロジェクトを実行する準備を進めている工場は、そのインフラストラクチュアの回復及び近代化の複合プログラムを実行していると伝えた。

5月にロシア国防省は、約1000億ルーブルの費用で2隻のヘリコプター母艦の建造契約を締結した。
「契約は署名され、その総額は、およそ100億ルーブルになります。
艦の起工は、数週間以内に行なわれなければなりません」

対談者は話した。

ヘリコプター母艦の排水量は25000トン、全長約220メートルと予想される。
1隻の艦は20機以上の重ヘリコプターを搭載し、900名の海軍歩兵を移送できる。
以前のソヴィエト社会主義共和国連邦ロシアでは、このクラスの艦は建造されていなかった。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦が設計され、実際に建造されることになります。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
19-0222b.jpg
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

当初、2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日に予定されており、起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定でした。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される]

しかし、最近の新型コロナウイルス流行の影響により艦の起工は延期され、これに伴い建造契約の締結も先送りされ、5月22日までに締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]
[クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている]

2隻の汎用揚陸艦の起工は6月29日に予定されていましたが、またも延期となりました。

現時点では、具体的な起工の日時は未だ決まっていないようです。


2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前にはロシア向け「ミストラル」型に命名されていた「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」になるようです。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)はセヴァストーポリ、ウラジオストクと命名される]

以前、セヴァストーポリ市の要望に応え、汎用ヘリコプター揚陸艦の1番艦は「セヴァストーポリ」と命名されると報じられているので、2番艦が「ウラジオストク」になるようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の1番艦はセヴァストーポリと命名される]

クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている


『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年5月29日9時50分配信
【情報筋:ロシア製汎用揚陸艦の為の機器の納入業者との作業が始まった】

造船工場『ザリフ』とゼレノドリスク計画設計局は、将来汎用揚陸艦へ供給される船舶設備の製造業者との連絡を晩春から始めた。
2名の業界の消息筋は『Mil.Press FlotProm』へ話した。


プロジェクトは、23900のコードを受け取る予定である。
2隻の汎用揚陸艦は、4~5月の起工が計画されていたが、コロナウイルス流行に関連する制限が故に、その時期は延期された。
起工は、『海軍の日』に合わせられるかもしれないと対談者の1人は付け加えた。

以前、2隻の艦の供給契約へ署名された事が知られるようになった。
その費用は約1000億ルーブルになる。
公式には、この情報は未だ確認されていない。

ケルチ造船工場『ザリフ』は、企業の大規模な技術的再装備の後にのみ、ヘリコプター母艦或いは大洋ゾーン大型戦闘艦を建造できる。
ロシア造船業界の2名の高位の情報提供者は『Mil.Press FlotProm』記者の質問に対し、こう考えている。

何れにせよ、『ザリフ』は高度な近代化を必要としていると対談者の1人は見なしている。
これまでの所、その専門は、小型の哨戒艦及び小型ロケット艦、更には補助艦隊の船である。
より大規模なサンクトペテルブルク『北方造船所』の近代化が予定通りに完了しなかった事を考慮すれば、『ザリフ』の大規模な再装備は短期間では実行不可能であると彼は締め括った。

2014年から2018年に掛けて、企業はロシア連邦からの「材料」の供給、更には電力に客観的な問題を抱えていた。
しかし、クリミア橋の建設後、これらの問題は解決された。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
将来汎用揚陸艦
の用途は、揚陸部隊及び車両の海上輸送と上陸:敵の対抗防衛施設の破壊、沿岸部で行動する部隊の輸送である。
排水量は、フランス「ミストラル」以上の約25000トン。
全長200メートル以上、幅47メートル、揚陸部隊1000名。
艦は75両までの車両に加え、6隻の艇をドック室に収容できる。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦が設計され、実際に建造されることになります。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

当初、2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日に予定されており、起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定でした。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される]

しかし、最近の新型コロナウイルス流行の影響により艦の起工は延期され、これに伴い建造契約の締結も先送りされ、5月22日までに締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]

2隻の汎用揚陸艦の具体的な起工時期は未だ決まっていないようですが、最近では、『ロシア海軍の日』(7月の最終日曜日、今年は7月26日)が有力視されているようです。


2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前にはロシア向け「ミストラル」型に命名されていた「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」になるようです。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)はセヴァストーポリ、ウラジオストクと命名される]

以前、セヴァストーポリ市の要望に応え、汎用ヘリコプター揚陸艦の1番艦は「セヴァストーポリ」と命名されると報じられているので、2番艦が「ウラジオストク」になるようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の1番艦はセヴァストーポリと命名される]

ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された

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『タス通信』より
2020年5月22日9時6分配信
【情報筋:国防省は2隻のヘリコプター母艦の契約へ署名した】
モスクワ、5月22日/タス通信

国防省ケルチ造船工場『ザリフ』と、総額約100億ルーブルになる最初の2隻のロシア製汎用揚陸艦の建造契約へ署名した。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「契約は署名され、その総額は、およそ100億ルーブルになります。
艦の起工は、数週間以内に行なわれなければなりません」

対談者は話した。

『タス通信』は、情報提供者から提示された情報を公式に確認していない。
工場『ザリフ』広報サービスは、同社がロシア海軍の為のヘリコプター母艦を建造する技術的準備を整えていると『タス通信』へ伝えたが、艦の取引額と起工時期に関する情報は持っていないと述べた。

『タス通信』が以前に造船分野情報提供者より伝えられたように、国内海軍の新たなクラスの艦の排水量は満載排水量は25000トン、最大長は約220メートルになる。
1隻のロシア製汎用揚陸艦は20機以上の重ヘリコプターを搭載し、900名の海軍歩兵を移送でき、揚陸艇の為のドック室を得る。

ヘリコプター母艦とも呼ばれる汎用揚陸艦は、様々な用途の重ヘリコプターグループの搭載、数百名から1000名の海軍歩兵の移送が可能であり、装甲車両を運ぶの為のドックを装備する。
ロシア連邦及びソヴィエト社会主義共和国連邦は、このクラスの艦を建造していない。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
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この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦が設計され、実際に建造されることになります。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
19-0222b.jpg
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

当初、2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日に予定されており、起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定でした。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される]

しかし、最近の新型コロナウイルス流行の影響により艦の起工は延期され、これに伴い建造契約の締結も先送りされ、5月22日までに締結されました。

2隻の汎用揚陸艦の起工は、早くても2020年5月末~6月上旬になるようです。


2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前にはロシア向け「ミストラル」型に命名されていた「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」になるようです。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)はセヴァストーポリ、ウラジオストクと命名される]

以前、セヴァストーポリ市の要望に応え、汎用ヘリコプター揚陸艦の1番艦は「セヴァストーポリ」と命名されると報じられているので、2番艦が「ウラジオストク」になるようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の1番艦はセヴァストーポリと命名される]

ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる

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『タス通信』より
2020年4月10日9時6分配信
【情報筋:ロシアは最初の2隻のヘリコプター母艦の建造に1000億ルーブルを費やす】
モスクワ、4月10日/タス通信

クリミア工場『ザリフ』で建造される最初の2隻のロシア製汎用揚陸艦の費用は、ほぼ1000億ルーブルとなり、契約は4月末までに署名される。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「艦の建造契約は、4月下旬に署名されなければなりません。
ヘリコプター母艦の費用は、1000億ルーブルよりも僅かに少ないです」

対談者は話した。

彼は、ケルチ工場『ザリフ』での汎用揚陸艦の起工は、5月上旬でなければならないと指摘した。
「トップ艦の海軍への引き渡しは2026年、第2のヘリコプター母艦は2027年に計画されております」
情報提供者は伝えた。

『タス通信』は、情報提供者から提示された情報を公式に確認していない。

『タス通信』が以前に防衛産業企業体及び造船分野情報提供者より伝えられたように、双方の艦の技術的設計は、海軍総司令部の技術的課題に沿って準備されている。
ヘリコプター母艦の満載排水量は25000トン、最大長は約220メートルになる。

1隻の艦は20機以上の重ヘリコプターを搭載し、900名の海軍歩兵を移送でき、揚陸艇の為のドック室を得る。

ヘリコプター母艦とも呼ばれる汎用揚陸艦は、様々な用途の重ヘリコプターグループの搭載、数百名から1000名の海軍歩兵の移送が可能であり、装甲車両を運ぶの為のドックを装備する。
ロシア連邦及びソヴィエト社会主義共和国連邦は、このクラスの艦を建造していない。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
17-0526g.jpg


一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
16-0909g.jpg

この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦が設計され、実際に建造されることになります。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
19-0222b.jpg
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日になるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]

起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定です。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される]

2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。

因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。


2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前にはロシア向け「ミストラル」型に命名されていた「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」になるようです。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)はセヴァストーポリ、ウラジオストクと命名される]

以前、セヴァストーポリ市の要望に応え、汎用ヘリコプター揚陸艦の1番艦は「セヴァストーポリ」と命名されると報じられているので、2番艦が「ウラジオストク」になるようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の1番艦はセヴァストーポリと命名される]

ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される

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『タス通信』より
2020年2月24日14時5分配信
【情報筋:ロシア連邦初の2隻のヘリコプター母艦の契約は(2020年)4月末までに署名される】
モスクワ、2月24日/タス通信

ロシア連邦国防省は、最初の2隻のロシア製汎用揚陸艦の建造契約への署名を4月末までに計画している。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「軍当局は4月末までに、クリミアの工場ザリフで起工される2隻の汎用揚陸艦の建造契約への署名を予定しております」
対談者は話した。
彼は付け加えた。
「海軍総司令部が形成した技術的課題の下で、この艦の技術的設計が準備されています」

情報提供者は、ヘリコプター母艦の起工は、大祖国戦争戦勝75周年に合わせ、5月初頭に計画されている事を指摘した。
彼は、予想される取り引きの金額は明らかにしなかった。

『タス通信』は、情報提供者から提示された情報を公式に確認していない。

『タス通信』造船分野の情報提供者より伝えられたように、自国海軍の為のこのクラスの新たな艦の排水量は25000トン、最大長は約220メートルになる。
1隻のロシア製汎用揚陸艦は20機以上の重ヘリコプターを搭載し、900名の海軍歩兵を移送でき、揚陸艇の為のドック室を得る。

(2020年)1月、ケルチ造船工場『ザリフ』広報サービスは、ロシア海軍の為のヘリコプター母艦を建造する技術的準備が整っている事を『タス通信』へ確認した。

[汎用揚陸艦について]
ヘリコプター母艦
とも呼ばれる汎用揚陸艦は、様々な用途の重ヘリコプターグループの搭載、数百名から1000名の海軍歩兵の移送が可能であり、装甲車両を運ぶの為のドックを装備する。
ロシア連邦及びソヴィエト社会主義共和国連邦は、このクラスの艦を建造していない。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
17-0526g.jpg


一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
16-0909g.jpg

この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦が設計され、実際に建造されることになります。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
19-0222b.jpg
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日になるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]

起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定です。


2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前にはロシア向け「ミストラル」型に命名されていた「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」になるようです。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)はセヴァストーポリ、ウラジオストクと命名される]

以前、セヴァストーポリ市の要望に応え、汎用ヘリコプター揚陸艦の1番艦は「セヴァストーポリ」と命名されると報じられているので、2番艦が「ウラジオストク」になるようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の1番艦はセヴァストーポリと命名される]

ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年1月21日14時20分配信
【ロシアの揚陸ヘリコプター母艦は戦勝記念日に起工される】
モスクワ、1月21日-ロシア通信社ノーボスチ

2隻の汎用揚陸ヘリコプター母艦は今年5月9日にロシアで起工される。
『ロシア通信社ノーボスチ』ロシア連邦海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将より伝えられた。

「艦は2020年5月9日に起工されます。
これは全く新しいプロジェクトであります。
その排水量は、2万トン以上となり、(「ミストラル」と比べて)航海性能、操作性、設計上の特性、揚陸隊員及びヘリコプターの搭載数は、より良くなります」
エフメノフ
は話した。

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター母艦の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を2014年11月に引き渡さなければならなかったが、ウクライナ情勢及びロシアに対する制裁が導入されたが故に、同国の大統領フランソワ・オランドは契約履行の中止を決定した。
フランスは約10億ユーロの違約金を支払った。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
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この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦が設計され、実際に建造されることになります。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは4機のプロトタイプが製造された]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]


そして今回、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ提督は、2隻の汎用揚陸艦が2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日に起工されると発言しました。


2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前にはロシア向け「ミストラル」型に命名されていた「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」になるようです。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)はセヴァストーポリ、ウラジオストクと命名される]

以前、セヴァストーポリ市の要望に応え、汎用ヘリコプター揚陸艦の1番艦は「セヴァストーポリ」と命名されると報じられているので、2番艦が「ウラジオストク」になるようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の1番艦はセヴァストーポリと命名される]