
『タス通信』より
2022年7月13日9時20分配信
【プロジェクト「ボレイ」及び「ヤーセン」の為、更に2隻の原子力潜水艦が建造されるかもしれない】モスクワ、7月13日/タス通信「ボレイ」/「ボレイ-A」級及び
「ヤーセン」/「ヤーセン-M」級原子力潜水艦シリーズは、各々が2隻の
潜水艦を追加して増加するかもしれない。
『タス通信』は
防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。
「10隻のプロジェクト"ボレイ"/"ボレイ-A"ロケット艦と9隻のプロジェクト"ヤーセン"/"ヤーセン-M"打撃原子力潜水艦に加え、各プロジェクトの潜水艦が少なくとも2隻建造されるかもしれません」対談者は話した。
彼は、これらの内の何隻かの起工が、今年に
造船所『セヴマシュ』で行なわれる事を否定しなかった。
『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。
以前、
『タス通信』は情報提供者の談話を引用し、
2隻のプロジェクト955A(コード名「ボレイ-A」)戦略用途ロケット水中巡洋艦が2023年に『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)で起工されると伝えた。
現在までに
造船所『セヴマシュ』は、
ロシア海軍へ5隻の
「ボレイ」を引き渡している。
更なる5隻の
プロジェクト「ボレイ-A」潜水艦が様々な建造段階に在る。
プロジェクト「ヤーセン」/「ヤーセン-M」多目的原子力潜水艦に関しては、
海軍へ3隻の
潜水艦が引き渡され、更なる6隻が様々な建造段階に在る。
ロシア海軍の
第4世代戦略原子力潜水艦となる
プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦シリーズは、10隻が
セヴェロドヴィンスク市の
『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工され、この内の5隻が就役しています。
1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、
北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した][新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日に
ロシア海軍へ就役し、
太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]2015年9月30日に
太平洋艦隊の
原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役し、
太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]2016年9月26日に
太平洋艦隊の
原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]4番艦からは改良型の
プロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦
K-549「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日に
セヴェロドヴィンスク造船所
「セヴマシュ」で起工され、2017年11月17日に進水、2020年6月12日に就役し、、
北方艦隊へ配備されました。
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルはロシア海軍へ就役した][ロシア海軍北方艦隊の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは常駐基地ガジエヴォへ到着した]955「ボレイ」と
955A「ボレイ-A」は、セイルや艦尾の形状が異なっています。
(上が
「ボレイ」、下が
「ボレイ-A」)
5番艦(
「ボレイ-A」級としては2隻目)
K-552「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工され、2020年7月17日に進水、2021年12月21日に就役し、
太平洋艦隊へ編入されました。
[戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグと原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]6番艦(
「ボレイ-A」級としては3隻目)
「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工され、2022年1月11日に進水しました。
[最新の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは2022年12月末にロシア海軍へ引き渡される]就役は2022年に予定されており、
太平洋艦隊へ配備されます。
7番艦(
「ボレイ-A」級としては4隻目)
「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]就役は2023年に予定されており、
太平洋艦隊へ配備されます。
8番艦(
「ボレイ-A」級としては5隻目)
「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]就役は2024年に予定されており、
北方艦隊へ配備されます。
当初は
「クニャージ・ポジャールスキー」を以って
プロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了する筈でしたが、2隻が追加建造される事になり、9番艦
「ドミトリー・ドンスコイ」と10番艦
「クニャージ・ポチョムキン」は2021年8月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻、プロジェクト20380コルベット1隻、、プロジェクト20385コルベット1隻、プロジェクト06363潜水艦2隻はプーチン大統領の号令下で一斉に起工された]この2隻は2026年と2027年の就役が予定されています。
ロシア海軍の
第4世代原子力潜水艦となる
プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦シリーズは、9隻が
『セヴマシュ』で起工され、この内の3隻が就役しています。
プロジェクト885の1番艦
K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、
北方艦隊の
第11潜水艦師団(対空母師団)へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]2番艦
K-561「カザン」からは改良型の
プロジェクト885M「ヤーセン-M」となり、2009年7月24日に起工され、2017年3月31日に進水し、2021年5月7日に就役、
北方艦隊へ配備されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の
885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなっています。
3番艦(
「ヤーセン-M」としては2隻目)
K-573「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工され。2019年12月25日に進水、2021年2月21日に就役し、
太平洋艦隊へ編入されました。
[戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグと原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]2022年夏以降に
太平洋艦隊基地へ回航されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2022年7月末に巡航ミサイル「カリブル」と「オーニクス」を発射する]4番艦(
「ヤーセン-M」としては3隻目)
「クラスノヤルスク」は、2014年7月27日に起工されました。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]2022年6月末から洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクは白海で洋上試験を開始した]ロシア海軍への引き渡しは2022年以降に予定されており、
太平洋艦隊へ配備されます。
5番艦(
「ヤーセン-M」としては4隻目)
「アルハンゲリスク」は、2015年3月19日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降に予定されており、
北方艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為のヤーセン級多用途原潜5番艦アルハンゲリスクは起工された]6番艦(
「ヤーセン-M」としては5隻目)
「ペルミ」は、2016年7月29日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降に予定されており、
太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為の第6のヤーセン級原子力水中巡洋艦ペルミはセヴェロドヴィンスクで起工された]7番艦(
改「ヤーセン」級としては6隻目)
「ウリヤノフスク」は、2017年7月28日に起工されました。
[ロシア海軍北方艦隊の為の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級7番艦(最終艦)ウリヤノフスクは起工された]ロシア海軍への引き渡しは2024年に予定されており、
北方艦隊へ配備されます。
これで
「ヤーセン」シリーズの建造は終了する筈でしたが、その後、2隻が追加建造される事になり、2020年7月20日に8番艦(
「ヤーセン-M」としては7隻目)
「ヴォロネジ」と9番艦(
「ヤーセン-M」としては8隻目)
「ウラジオストク」が一斉に起工されました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクはセヴェロドヴィンスクで起工された]2021年春から船体の形成が始まりました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦ウラジオストクとヴォロネジの船体の形成が始まった]現在の所、この2隻の
ロシア海軍への引き渡しは、2027~2028年に予定されおり、
「ヴォロネジ」は
北方艦隊、
「ウラジオストク」は
太平洋艦隊へ配備されます。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクは2027-2028年にロシア海軍へ就役する]
そして最近、更に2隻の
「ボレイ-A」と2隻の
「ヤーセン-M」の追加建造が検討されているようです。
(未だ正式に決まったわけでは無いようですが・・・)
「ボレイ-A」は1隻230億ルーブル、
「ヤーセン-M」は1隻300億ルーブル程度であり、これを2隻ずつ計4隻の総価格は、
「イワン・ロゴフ」型汎用揚陸ヘリコプター母艦2隻分とほぼ同じになります。