ロシア海軍太平洋艦隊の親衛原子力巡洋潜水艦サマーラは2023年に近代化改装を完了する

『タス通信』より
2021年1月14日16時26分配信
【「シチューカ」シリーズ潜水艦「サマーラ」は2023年に修理及び近代化を完了する】
モスクワ、1月14日/タス通信
太平洋艦隊のプロジェクト971(コード名「シチューカ-B」)原子力潜水艦の修理及び近代化は2023年に完了する。
『タス通信』は木曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。
「艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』におけるサマーラの修理及び近代化は、2023年の完了が計画されています」
彼は話し、その後、兵装として有翼ミサイル「カリブル-PL」を受け取る更新された潜水艦の試験が開始されなければならない事を指摘した。
『タス通信』への他の情報提供者によると、2020年8月の時点で、潜水艦は修理及び近代化の最初の段階を行なっていた。
作業は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合造船業営団』へ加入)の専門家により実行された。
『ズヴェズドーチカ』広報サービスは、この情報についてコメントしなかった。

当初、原子力潜水艦「ブラーツク」と「サマーラ」は、カムチャツカのヴィリュチンスクに位置する『北東修理センター』での修理が計画されていたが、2013年3月にロシア国防相セルゲイ・ショイグ上級大将が同社を訪問した後、潜水艦の近代化を別の実行者へ移管する決定が採択された。
このような決定の原因は、2008年の開始が予定されていた修理作業時期の遅延によるものであった。
当初のスケジュールによれば、原子力潜水艦「ブラーツク」の航行試験は2012年12月の開始が計画されていた。
修理及び高度な近代化を完了した後の原子力潜水艦「ブラーツク」は、インド海軍へリースの為に引き渡される第3の原子力潜水艦となる事が知られている。
以前に情報提供者が『タス通信』へ説明したように、ロシア-インド製のミサイル「ブラーモス」の為に改造される「ブラーツク」の引き渡しは、2026年の第1四半期(1月~3月)に計画されている。

プロジェクト971原子力巡洋潜水艦K-295は、1993年11月7日にコムソモリスク・ナ・アムーレの『アムール造船工場』で起工され、1994年7月15日に進水し、1995年7月17日にロシア海軍へ納入され、同年7月29日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
1995年12月29日に「ドラコン」と命名されました。
1998年9月18日にはプロジェクト627A原子力潜水艦K-133から親衛称号と親衛海軍旗を引き継ぎ、親衛原子力巡洋潜水艦となりました。

1999年8月30日に「サマーラ」と改名されました。

2010年春にはロシア連邦軍の戦略演習『ヴォストーク-2010』へ参加し、同年10月~11月には同型艦「ネルパ」(インド海軍へリース)の洋上試験をサポートしました。
2013年には修理待ちで非稼働状態となりました。
その後、「サマーラ」は、同型艦「ブラーツク」と共にセヴェロドヴィンスク市の艦船修理工場『ズヴェズドーチカ』で近代化改装を行なう事になりました。
[セヴェロドヴィンスクの艦船修理センターはアクラ級原潜を近代化する]
[ロシア太平洋艦隊のアクラ級原潜2隻はセヴェロドヴィンスクで修理される]
[ロシア太平洋艦隊のアクラ級原潜2隻はセヴェロドヴィンスクで近代化される]
2014年8月下旬、ネーデルラントのドック型輸送船に載せられ、北極海経由でセヴェロドヴィンスクへ向かいました。
[ロシア太平洋艦隊のアクラ級原潜2隻は近代化改装の為に北極海経由でセヴェロドヴィンスクへ送られる]
[ロシア太平洋艦隊の3隻の原潜は近代化改装の為に移送された]
2隻は2014年9月25日に『ズヴェズドーチカ』へ到着しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の原潜ブラーツクとサマ―ラはセヴェロドヴィンスクの艦船修理工場へ到着した]
しかし、他の作業が優先された為に「サマーラ」(と「ブラーツク」)の近代化改装工事は後回しにされ、『ズヴェズドーチカ』の岸壁に係留されたままとなりました。

先延ばしされていた近代化改装工事は、2020年8月に始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力巡洋潜水艦ブラーツクとサマーラの近代化改装は2020年秋に始まる]
「サマーラ」は、2023年に近代化改装を終えてロシア海軍へ、即ち太平洋艦隊へ復帰する予定です。
[ロシア海軍太平洋艦隊の親衛原子力巡洋潜水艦サマーラの近代化改装は2023年に完了する]
一方、「ブラーツク」は、2026年3月までに近代化改装を終え、インド海軍へリースされる事になるようです。

インド海軍には、2012年4月からプロジェクト971原子力巡洋潜水艦の最終艦「ネルパ」がリースされていますが、同艦のリースが終わった後、代わりに「ブラーツク」がリースされるようです。
[原潜ネルパはインド海軍へ就役した]
[原潜チャクラ(ネルパ)は10億ドルで10年間リースされる]
[原子力潜水艦チャクラ(ネルパ)はコンポーネントを交換する]
ロシア太平洋艦隊の971原潜は、K-419「クズバス」が沿海地方のボリショイ・カーメニ市の艦船修理工場『ズヴェズダー』で近代化改装を行ない、2016年3月に復帰しました。
[近代化された原子力巡洋潜水艦クズバスはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
この他、艦船修理工場『ズヴェズダー』では、K-331「マガダン」の近代化改装が行なわれており、2022年末までの完了が予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装は2022年に完了する]
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