ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機事故(2016年11月13日/12月5日)・続報


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年3月10日10時25分配信
【情報筋は「アドミラル・クズネツォフ」の2機の航空機の事故の原因について語った】
モスクワ、3月10日-ロシア通信社ノーボスチ

2016年のシリアへの航海中の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上戦闘機MiG-29KSu-33の事故の原因は、航空拘束装置ケーブルの切断に在り、航空機は何ら非難される事は無い。
『ロシア通信社ノーボスチ』は金曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「MiG-29Kの喪失の場合は、航空機が甲板へ極限の角度で着艦した結果、ケーブルが引きちぎられた事によるものでした。
これに対しSu-33の着艦は正常に行なわれており、このケースでは、ケーブルが低品質だったと予め申し上げる事が出来ます。
ですが、双方のケースにおいて、航空機に対しては、如何なる非難も出来ません」

対談者は話した。

他の防衛産業企業体の情報提供者は、航空機の事故で悪いのは航空拘束装置ケーブルであるという意見には同意しなかった。
「事件の全ての状況の調査は継続中であり、専門家は、この見解を未だ認めておりません」
対談者は話した。
本当の原因は、陸上で航空拘束装置ケーブルを詳細に調査した後でのみ確立する事が出来ると彼は指摘した。

航空拘束装置は、航空機航空艦へ着艦する為の特殊装置である。
これは、ケーブル制動機構のシステムから構成されている。
着艦の際に戦闘機ケーブルへ特殊なフックを引っ掛ける。
強力な油圧制動により、航空機の滑走距離は(飛行)甲板の長さまで短縮される。

「アドミラル・クズネツォフ」に設置されている航空拘束発着艦複合体「スヴェトラーナ-2」は、サンクトペテルブルクプロレタリア工場で製造されている。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする航空打撃艦グループは、2016年10月15日に地中海東部(シリア沖)へ向けて出航し、2017年2月8日に帰港しました。

2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加し、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。


今回の記事で取り上げられているように、「アドミラル・クズネツォフ」艦上戦闘機2機は、シリア沖での作戦中、事故により失われています。

2016年11月13日には、艦上戦闘機MiG-29Kが墜落しました。
パイロットは脱出に成功しました。
[地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機MiG-29KRの墜落事故(2016年11月13日)・続報]

2016年12月5日、艦上戦闘機Su-33「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦した際、着艦拘束装置のケーブルを切ってしまった為に停止できず、海中に落ちました。
パイロットは脱出に成功しました。
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は地中海東部(シリア沖)で空母への着艦に失敗して海中へ落ちた]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の海中落下事故(2016年12月5日)・続報]

事故の原因については様々な憶測が流れていますが、今回の記事に登場する「防衛産業企業体の(匿名希望の)情報提供者」の1人は、着艦拘束装置ケーブルに問題が有ったと見ています。
「ケーブルが低品質だった」と言うのは、要するに、切れたケーブルは製造不良だったという事でしょう。

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「アドミラル・クズネツォフ」着艦拘束装置「スヴェトラーナ-2」は、サンクトペテルブルクプロレタリア工場で製造されたものです。
【公開株式会社「プロレタリア工場」公式サイト】

プロレタリア工場は、ロシア海軍向け以外に、インド海軍向けにも着艦拘束装置を製造しています。
[ロシアは着艦拘束装置の製造を再開した]

当然ながら、ケーブルを含めた着艦拘束装置のパーツもプロレタリア工場で製造されています。


これに対し、もう1人の「防衛産業企業体の(匿名希望の)情報提供者」は、ケーブルに問題が有ったという見方には否定的です。
要するに、現時点でケーブルに問題が有ったと決めつけるのは早計であると言う事です。


事故原因については、『コメルサント』紙が、パイロットの操作ミス(着艦拘束装置ケーブルの真ん中付近では無く、そこから外れた位置に着艦フックを引っ掛けた為に多大な負荷が掛かって切れた)と報じましたが、即座にロシア国防省広報部から名指しで否定されています。
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シリア軍事作戦へ参加したロシア海軍北方艦隊の空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けた


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年2月24日9時30分配信
【北方艦隊の40名以上の将兵はクレムリンで国家表彰を受けた】

北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ中将に率いられる北方艦隊航空艦グループの40名以上の遠距離航海の参加者は、『祖国防衛者の日』に捧げられたクレムリンでの受賞式典へ出席した。
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招待者には、ロシア海軍最大の艦である重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」の艦長セルゲイ・アルタモノフ1等海佐、更には地中海東部シリア沖で戦闘任務を果たした艦上飛行士達が含まれていた。
遠距離航海の結果、彼らには、クレムリンでの受賞式典の開催中に国家表彰が授与された。

[参照]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」
「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」で構成される北方艦隊航空艦グループの遠距離航海は、2016年から2017年に実施された。

2016年11月8日から2017年1月6日まで、艦船と艦上飛行士は、シリア・アラブ共和国領内のテロリスト施設への攻撃へ参加した。
420回の戦闘飛行中、1250以上の拠点、本部、人員及び装甲車両の集積所、更には弾薬と武器の倉庫、そして、これらを製造する工場が破壊された。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする航空打撃艦グループ(空母機動部隊)は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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航空打撃艦グループは、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

航空打撃艦グループブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、航空打撃艦グループラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。

[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、航空打撃艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

航空打撃艦グループは、10月27日から29日に掛けてアルジェリア沖で支援船(給油船「セルゲイ・オシポフ」、「ドゥブナ」、「カーマ」)から洋上補給を行ないました。
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[ロシア国防相セルゲイ・ショイグはロシア海軍空母部隊の地中海遠征について語った]

11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行ないました。
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[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る]

その後、航空打撃艦グループ地中海を東へ進みました。


11月3日にセヴァストーポリを出航し、11月4日にボスポラス海峡を通過した黒海艦隊警備艦(フリゲート)「アドミラル・グリゴロヴィチ」航空打撃艦グループへ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]

航空打撃艦グループは、11月9日にはロードス島の南東海域で訓練飛行を実施しました。
11月10日~15日、11月17日~22日の期間には、キプロス島シリアの間の海域で訓練飛行とミサイル発射を実施します。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊はシリアのアレッポ空爆を準備する]

11月9日、航空打撃艦グループ大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

11月10日にはキプロス島南東海域へ進出し、シリア上空へ作戦の事前調査の為に艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRを飛ばしました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は作戦行動の事前調査の為にシリア上空を飛行する]

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航空打撃艦グループは11月12日までにシリア沖へ到着し、艦載機の飛行訓練を始めました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

11月13日には艦上戦闘機MiG-29Kが墜落しました。
[地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機MiG-29KRの墜落事故(2016年11月13日)・続報]

11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(艦上戦闘機Su-33)は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]


同じ11月15日には、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」シリア有翼ミサイルを発射しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」Su-33は、2016年に地上爆撃用の特殊計算サブシステムSVP-24を装備しています。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は爆撃精度を向上させる為のシステムを装備している]

Su-33イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃し、3名の野戦司令官を含む30名以上の戦闘員が死亡しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]


11月17日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機Tu-95MSシリア領内のテロ組織『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』の施設へ有翼ミサイルを発射した事に呼応して、再び「アドミラル・クズネツォフ」艦上戦闘機Su-33シリア領内を爆撃しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は再びシリアのテロ組織を空爆した]

11月20日頃、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(8機のSu-33と1機のMiG-29KR)は、初めてシリアフマイミーン航空基地(ラタキア郊外)へ着陸しました。
その後、艦載機は「アドミラル・クズネツォフ」へ戻りました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリアのフマイミーン基地へ着陸した]

12月5日、1機のSu-33「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦した際、着艦拘束装置のケーブルを切ってしまった為に停止できず、海中に落ちました。
パイロットは脱出に成功しました。
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は地中海東部(シリア沖)で空母への着艦に失敗して海中へ落ちた]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の海中落下事故(2016年12月5日)・続報]

航空打撃艦グループは、その後もシリアタルトゥース沖に留まりました。
[空母アドミラル・クズネツォフを中核とするロシア海軍空母群は完全に自立して行動している]

航空打撃艦グループは、2017年の新年を地中海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の空母アドミラル・クズネツォフは地中海で新年(2017年)を迎える]

シリアではロシアトルコ主導による停戦が成立し(2016年12月30日から発効)、国連安全保障理事会も、これを支持しています。

これを受け、航空打撃艦グループは、2017年1月6日以降にシリア沖を離れる事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは2017年1月に地中海を去る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはシリア沖を去る]

航空打撃艦グループは、1月10日にはクレタ島西方海域へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部を去る]

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1月11日にはリビア沖(おそらくはリビア東部沖)へ到達した「アドミラル・クズネツォフ」を、リビア国民軍司令官ハリーファ・ベルカシム・ハフタル元帥が訪れました。
[リビア国民軍司令官はロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフを訪れた]

1月17日の時点では地中海西部に居ました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海西部に居る]

1月20日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを中核とするロシア海軍航空打撃艦グループはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出た]

航空打撃艦グループポルトガル沿岸を北上し、1月23日には同国沿岸海域を離脱しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを含むロシア海軍航空打撃艦グループはポルトガル沖を去った]

1月24日の午後にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを含むロシア海軍航空打撃艦グループはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入った]
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1月25日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)から北海へ入りました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを含むロシア海軍航空打撃艦グループは北海へ入った]

1月30日にはノルウェー沖を北上していました。
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[正規空母アドミラル・クズネツォフ率いるロシア海軍空母機動部隊はノルウェー沖を北上している]

航空打撃艦グループは1月31日~2月1日にルイバチー半島の東方海域で実弾射撃演習を行なったようです。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを伴うロシア海軍航空打撃艦グループは帰投前にバレンツ海で演習を行なう]

2月3日、「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、セヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はセヴェロモルスク-3飛行場への移動を開始した]

2月8日、航空打撃艦グループセヴェロモルスク泊地へ帰港しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア沖から北方艦隊基地セヴェロモルスクへ帰投した]

帰港から一夜明けた2月9日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦内(航空機格納庫)で航空打撃艦グループ将兵の歓迎式典が開催されました。
[シリア沖から帰投したロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフで歓迎式典が開催された]

「アドミラル・クズネツォフ」は、翌2月10日に本来の「母港」であるムルマンスク北方の第35艦船修理工場の埠頭へ戻りました。
[シリア沖から凱旋したロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフはムルマンスクの母港へ戻る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの艦長はシリア遠征について語った]


今回のシリア遠征において、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB、救難ヘリコプターKa-27PS、対潜ヘリコプターKa-27PL、輸送戦闘ヘリコプターKa-29、早期警戒ヘリコプターKa-31、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kを合計で約40機程度搭載しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは40機程度の搭載機を有する]

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月中旬から12月末頃までにシリアテロ組織(イスラム国アル=ヌスラ戦線)の施設1252を破壊しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]

北方艦隊広報部発表によると、「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行なったとの事です。
「420回の戦闘飛行」は、艦上戦闘機シリア上空を飛行した回数であり、これ以外にも艦載ヘリコプターが750回のフライトを行なっていたという事でしょう。

3隻の給油船と2隻の曳船航空打撃艦グループシリア沖での活動を支援しました。
[ロシア海軍北方艦隊の支援船は空母アドミラル・クズネツォフのシリア遠征をサポートした]


帰港から約2週間後の2月23日は、ロシアの祝日「祖国防衛者の日」(1918年2月23日にドイツ軍へ対抗する為、労働者・農民から成る最初の「赤軍」が組織された事を記念する日)でしたが、この日、「アドミラル・クズネツォフ」艦長セルゲイ・アルタモノフ1佐を始めとする航空打撃艦グループの代表40名以上はモスクワクレムリン宮殿へ招待され、ウラジーミル・プーチン大統領と会いました。
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフはシリア軍事作戦で新たな艦載機の試験を行なった]

40名以上の北方艦隊将兵は、プーチン大統領から国家表彰を受けました。
今回の発表を見る限り、クレムリンで表彰を受けたのは、アルタモノフ艦長と、シリア領内への空爆作戦へ参加した艦上戦闘機(Su-33MiG-29K/KUB)のパイロットがメインだったようです。
この他、今回の発表では名前が出ていませんが、航空打撃艦グループ指揮官のヴィクトール・ソコロフ中将(北方艦隊副司令官)も居ました。


今回、クレムリンで表彰を受けた40名以上の将兵以外のシリア遠征参加者は、2月9日の航空打撃艦グループ乗員の歓迎式典の最中か、それ以後に表彰を受けています。


なお、プーチン大統領は、表彰式において、「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする「空母機動部隊」シリア派遣は、彼の個人的なイニシアチブにより発案・計画され、実行された事を初めて明らかにしました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのシリア軍事作戦への参加はウラジーミル・プーチン大統領の個人的な発意により実行された]

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのシリア軍事作戦への参加はウラジーミル・プーチン大統領の個人的な発意により実行された

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年2月23日16時38分配信
【プーチンは個人的に「アドミラル・クズネツォフ」のシリア派遣を決定したと表明した】
モスクワ、2月23日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、シリアへの航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」船員の航海が、彼の個人的な発意であったと表明した。

「僕は、軍の展開を監視しなければなりません、将来も、今も。
(国防)相と参謀本部長は、貴方達の航海と、航海の準備が誰の発意であるのかを知っております。
これは、僕の個人的な発意です」
プーチン
ロシア軍との会合において話した。

プーチンは、この指示を昨年に受けた国防相、参謀本部のトップ、産業界の代表へ感謝の意を表した。
大統領は、彼等が、短い期間で設備、物資、人員を準備した事を指摘した。

「この時に僕は、複数の意見を基にして、国防相へ、この課題を纏めさせました。
1991年から巡洋艦は軍へ存在しており、より早く演習任務を遂行し、それ故に業界の前には、然るべき準備を行ない、航空団を作成する課題が置かれました。
ここにあるMiG-29は、最終ヴァージョンとして登場しました」
プーチン
は付け加えた。

「貴方達は、戦闘任務遂行中に対面した困難さについて話しました。
僕が思いますに、困難さを貴方達は乗り越え、そして貴方達は全てを行なう必要が有ります」
大統領
は付け加えた。

彼によると、任務は「困難かつ複雑でした」
「貴方達が、その全ての構成要素をやり遂げた事を非常に嬉しく思います。
そして、これは疑いなく全てのコンポーネントにおいてロシア海軍の発展の為の素晴らしい一歩です。
僕は、もう一度、貴方達の祭日を祝福し、貴方達の前に置かれた任務を見事に遂行したグループの要員全てに感謝したいと思います。
貴方達の成功を」
国家元首
は付け加えた。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフはシリア軍事作戦で新たな艦載機の試験を行なった

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『タス通信』より
2017年2月23日16時52分配信
【シリア作戦への参加は「アドミラル・クズネツォフ」の新たな航空機の試験を可能にした】
モスクワ、2月23日/タス通信

シリア沖での軍事行動は、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」乗組員の新たな航空機の試験を可能にした。
同艦の艦長セルゲイ・アルタモノフは、国家元首であるロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンと軍事船員の会合において述べた。

「この航海では、新たな航空機MiG-29(K)が、地上施設へ打撃を与える任務の下、初めて戦闘環境下で使用されました」
彼は話した。
「我々は更に、最新の艦上ヘリコプターKa-52(K)の試験を行ない、それが同様に信頼できるものであると認められました」
アルタモノフ
は指摘した。
「このヘリコプターの軍備採用が期待されます」
彼は付け加えた。

同時に艦長は、この航海における戦闘任務の遂行中、経験豊かな将兵のみならず、将来の航空隊を担う若い飛行士も働いた事を強調した。

「現在、巡洋艦はムルマンスクに係留され、全ての戦闘任務を遂行できます」
艦長は報告した。
「乗組員は完全に戻っており、次の任務を果たす準備を整えております」
彼は語った。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする航空打撃艦グループ(空母機動部隊)は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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航空打撃艦グループは、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

航空打撃艦グループブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、航空打撃艦グループラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。

[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、航空打撃艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

航空打撃艦グループは、10月27日から29日に掛けてアルジェリア沖で支援船(給油船「セルゲイ・オシポフ」、「ドゥブナ」、「カーマ」)から洋上補給を行ないました。
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[ロシア国防相セルゲイ・ショイグはロシア海軍空母部隊の地中海遠征について語った]

11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行ないました。
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[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る]

その後、航空打撃艦グループ地中海を東へ進みました。


11月3日にセヴァストーポリを出航し、11月4日にボスポラス海峡を通過した黒海艦隊警備艦(フリゲート)「アドミラル・グリゴロヴィチ」航空打撃艦グループへ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]

航空打撃艦グループは、11月9日にはロードス島の南東海域で訓練飛行を実施しました。
11月10日~15日、11月17日~22日の期間には、キプロス島シリアの間の海域で訓練飛行とミサイル発射を実施します。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊はシリアのアレッポ空爆を準備する]

11月9日、航空打撃艦グループ大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

11月10日にはキプロス島南東海域へ進出し、シリア上空へ作戦の事前調査の為に艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRを飛ばしました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は作戦行動の事前調査の為にシリア上空を飛行する]

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航空打撃艦グループは11月12日までにシリア沖へ到着し、艦載機の飛行訓練を始めました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

11月13日には艦上戦闘機MiG-29Kが墜落しました。
[地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機MiG-29KRの墜落事故(2016年11月13日)・続報]

11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(艦上戦闘機Su-33)は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]


同じ11月15日には、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」シリア有翼ミサイルを発射しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」Su-33は、2016年に地上爆撃用の特殊計算サブシステムSVP-24を装備しています。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は爆撃精度を向上させる為のシステムを装備している]

Su-33イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃し、3名の野戦司令官を含む30名以上の戦闘員が死亡しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]


11月17日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機Tu-95MSシリア領内のテロ組織『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』の施設へ有翼ミサイルを発射した事に呼応して、再び「アドミラル・クズネツォフ」艦上戦闘機Su-33シリア領内を爆撃しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は再びシリアのテロ組織を空爆した]

11月20日頃、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(8機のSu-33と1機のMiG-29KR)は、初めてシリアフマイミーン航空基地(ラタキア郊外)へ着陸しました。
その後、艦載機は「アドミラル・クズネツォフ」へ戻りました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリアのフマイミーン基地へ着陸した]

12月5日、1機のSu-33「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦した際、着艦拘束装置のケーブルを切ってしまった為に停止できず、海中に落ちました。
パイロットは脱出に成功しました。
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は地中海東部(シリア沖)で空母への着艦に失敗して海中へ落ちた]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の海中落下事故(2016年12月5日)・続報]

航空打撃艦グループは、その後もシリアタルトゥース沖に留まりました。
[空母アドミラル・クズネツォフを中核とするロシア海軍空母群は完全に自立して行動している]

航空打撃艦グループは、2017年の新年を地中海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の空母アドミラル・クズネツォフは地中海で新年(2017年)を迎える]

シリアではロシアトルコ主導による停戦が成立し(2016年12月30日から発効)、国連安全保障理事会も、これを支持しています。

これを受け、航空打撃艦グループは、2017年1月6日以降にシリア沖を離れる事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは2017年1月に地中海を去る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはシリア沖を去る]

航空打撃艦グループは、1月10日にはクレタ島西方海域へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部を去る]

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1月11日にはリビア沖(おそらくはリビア東部沖)へ到達した「アドミラル・クズネツォフ」を、リビア国民軍司令官ハリーファ・ベルカシム・ハフタル元帥が訪れました。
[リビア国民軍司令官はロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフを訪れた]

1月17日の時点では地中海西部に居ました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海西部に居る]

1月20日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを中核とするロシア海軍航空打撃艦グループはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出た]

航空打撃艦グループポルトガル沿岸を北上し、1月23日には同国沿岸海域を離脱しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを含むロシア海軍航空打撃艦グループはポルトガル沖を去った]

1月24日の午後にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを含むロシア海軍航空打撃艦グループはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入った]
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1月25日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)から北海へ入りました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを含むロシア海軍航空打撃艦グループは北海へ入った]

1月30日にはノルウェー沖を北上していました。
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[正規空母アドミラル・クズネツォフ率いるロシア海軍空母機動部隊はノルウェー沖を北上している]

航空打撃艦グループは1月31日~2月1日にルイバチー半島の東方海域で実弾射撃演習を行なったようです。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを伴うロシア海軍航空打撃艦グループは帰投前にバレンツ海で演習を行なう]

2月3日、「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、セヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はセヴェロモルスク-3飛行場への移動を開始した]

2月8日、航空打撃艦グループセヴェロモルスク泊地へ帰港しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア沖から北方艦隊基地セヴェロモルスクへ帰投した]

帰港から一夜明けた2月9日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦内(航空機格納庫)で航空打撃艦グループ将兵の歓迎式典が開催されました。
[シリア沖から帰投したロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフで歓迎式典が開催された]

「アドミラル・クズネツォフ」は、翌2月10日に本来の「母港」であるムルマンスク北方の第35艦船修理工場の埠頭へ戻りました。
[シリア沖から凱旋したロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフはムルマンスクの母港へ戻る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの艦長はシリア遠征について語った]


今回のシリア遠征において、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB、救難ヘリコプターKa-27PS、対潜ヘリコプターKa-27PL、輸送戦闘ヘリコプターKa-29、早期警戒ヘリコプターKa-31、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kを合計で約40機程度搭載しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは40機程度の搭載機を有する]

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月中旬から12月末頃までにシリアテロ組織(イスラム国アル=ヌスラ戦線)の施設1252を破壊しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]

北方艦隊広報部発表によると、「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行なったとの事です。
「420回の戦闘飛行」は、艦上戦闘機シリア上空を飛行した回数であり、これ以外にも艦載ヘリコプターが750回のフライトを行なっていたという事でしょう。

3隻の給油船と2隻の曳船航空打撃艦グループシリア沖での活動を支援しました。
[ロシア海軍北方艦隊の支援船は空母アドミラル・クズネツォフのシリア遠征をサポートした]


帰港から約2週間後の2月23日は、ロシアの祝日「祖国防衛者の日」(1918年2月23日にドイツ軍へ対抗する為、労働者・農民から成る最初の「赤軍」が組織された事を記念する日)でしたが、この日、「アドミラル・クズネツォフ」艦長セルゲイ・アルタモノフ1佐を始めとする航空打撃艦グループの代表はモスクワへ招待され、ウラジーミル・プーチン大統領と会いました。

会合の席上でセルゲイ・アルタモノフ1佐は、シリア作戦における新型艦載機の運用についてプーチン大統領へ報告しました。

今回の遠征において「アドミラル・クズネツォフ」には、新型の艦上戦闘機MiG-29K/KUBと、試作中の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kが搭載されました。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kの試験はシリアで行なわれた]

アルタモノフ艦長によると、艦上戦闘機MiG-29K/KUBも、シリア領内テロ組織への空爆作戦に参加したようです。
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ロシア海軍北方艦隊の支援船は空母アドミラル・クズネツォフのシリア遠征をサポートした

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年2月19日20時29分配信
【(ロシア)海軍はシリア沖で補助艦隊の船が遂行した戦闘任務について説明した】
モスクワ、2月19日-ロシア通信社ノーボスチ

補助艦隊の船は、北方艦隊航空艦グループシリア沖での戦闘へ使用された航海の全てに渡り、その自立性を確保した。
ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は述べた。

航空艦グループの一員として行動していたのは、給油船セルゲイ・オシポフ、カーマ、救助曳船ニコライ・チケル、アルタイ、中型海洋給油船ドゥブナです。
これら補助艦隊の船の助力により、航空艦グループは航海の全てに渡り、完全な自律性を提供する事が可能となりました」
コロリョーフ
は、『ロシア新聞』サイト版で日曜日に公開されたインタビューで、こう話した。

彼が通知した所によると、2隻の支援船「アルタイ」「ドゥブナ」は、現在、遠海ゾーンにおける海軍の存在(プレゼンス)任務の遂行を続けている。

「地中海での戦闘任務が成功裏に遂行された事により、ロシア海軍は、世界の大洋のあらゆる海域においても、自己完結グループを構成して効果的に活動できる事が確認されました」
ロシア海軍
総司令官は指摘した。

以前、北方艦隊艦船グループの一員であるロシア航空母艦は、戦闘勤務からセヴェロモルスクへ戻ってきた。
2月9日、海軍総司令官は、航空艦グループの艦船乗組員の歓迎式典中に「アドミラル・クズネツォフ」艦上で、遠距離航海で功績があった船員を表彰した。

2016年10月15日重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられ、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」支援船で構成される北方艦隊航空艦グループは、北東大西洋及び地中海エリアへと出航した。
11月8日以降、北方艦隊航空艦グループは、シリア・アラブ共和国領内のテロリストとの戦闘任務を遂行した。

ロシア航空母艦の艦上には、40機以上の航空機ヘリコプターが在った。
11月15日、ロシアの歴史上初めて艦上戦闘機Su-33の戦闘への使用が実現した。
2ヶ月間の戦闘勤務で「アドミラル・クズネツォフ」航空団の海洋飛行士は、420回の戦闘飛行(この内の117回は夜間)を行ない、シリア・アラブ共和国領内の国際テロリストの1200以上の施設を破壊した。
航空母艦の艦上から700回以上のフライトが行なわれた。
北方艦隊航空艦グループの艦は、シリアの指定目標へ有翼ミサイルで打撃を与えた。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]