ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2回目の洋上試験を開始した
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦

『アドミラルティ造船所』公式サイトより
2022年4月4日配信
【株式会社『アドミラルティ造船所』は潜水艦「クロンシュタット」の工場航行試験の第2段階へ着手した】
株式会社『アドミラルティ造船所』は、プロジェクト677潜水艦「クロンシュタット」の工場航行試験の第2段階へ着手した。
試験の第2段階の枠組みは、更にフィンランド湾の射爆場でも行なわれ、潜水艦の潜航、艦のシステムの点検が行なわれる。
2021年12月末に完了した第1段階では、当社の専門家とロシア連邦海軍の乗組員は潜水艦の速力及び機動性の試験を成功裏に実施し、潜水艦の水平化と傾斜を行ない、水中音響複合体、航法複合体と通信複合体を点検し、水上マスト装置の試験を実施した。
株式会社『アドミラルティ造船所』は、トップ艦の運用経験の結果に基づいて調整されたプロジェクトの下で潜水艦「クロンシュタット」を建造した。
艦は、艦載技術的手段の制御システム、電子推進システム、航法複合体を近代化した。
2022年初頭、当社は第4及び第5のプロジェクト677潜水艦のプレートカットを開始した。
これらの建造の国家契約は、フォーラム『アルミヤ-2019』の枠組みにおいて株式会社『アドミラルティ造船所』とロシア連邦国防省の間で締結された。
プロジェクト677潜水艦は第4世代非核潜水艦に属しており、今日において、戦闘有効性、他の戦術-技術的特性の観点で最も現代的かつ先進的な国内製非核潜水艦と認められている。
株式会社『アドミラルティ造船所』は、このクラスの艦の国内唯一の建造工場である。
ロシア海軍の第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」の2番艦B-586「クロンシュタット」は2005年7月28日に起工されました。
しかし、「ラーダ」級の1番艦「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、建造工事は2009年に一旦凍結されました。
その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦と3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]
2番艦以降は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]
「クロンシュタット」は2018年9月20日に進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]
2019年7月28日にサンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

その後、また『アドミラルティ造船所』へ戻りました。

「クロンシュタット」のロシア海軍への引き渡しは、2021年11月25日に予定されていました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2021年11月にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、潜水艦へ搭載する機器の一部が所定性能に達していない為、建造工事は遅れている事が明らかにされました。
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキの建造は遅延している]
この為、「クロンシュタット」のロシア海軍への引き渡しは2022年に延期されました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2022年にロシア海軍へ引き渡される]
そして2021年12月17日、ようやく「クロンシュタット」の最初の洋上試験(工場航行試験)がフィンランド湾で始まりました。


[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットの洋上試験が始まった]
最初の工場航行試験(第1段階)は12月28日に完了し、「クロンシュタット」は一旦クロンシュタット港へ戻りました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットの最初の洋上試験は完了した]

2022年4月4日、2度目の工場航行試験(第2段階)が始まりました。

何段階かの工場航行試験が終われば、その次には最終洋上試験となる国家試験が行なわれ、それが終わればロシア海軍への引き渡しの準備が整います。