ロシア海軍のラーダ級潜水艦は非大気依存発電装置(AIP)やリチウムイオン電池を装備できる
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年6月21日10時40分配信
【中央設計局『ルビーン』は潜水艦「ラーダ」及び「ワルシャワンカ」の近代化について話した】
モスクワ、6月21日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

プロジェクト677「ラーダ」非核(通用動力)潜水艦は、非大気依存発電装置を備えた区画を埋め込んだり、鉛蓄電池をリチウムイオン電池に換える事が出来、それは水中での自立性を大幅に向上させる。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、海洋工学中央設計局『ルビーン』総取締役イーゴリ・ヴィリニトは語った。
海洋工学中央設計局『ルビーン』は、ロシアの戦略潜水艦、非核(通常動力)潜水艦、そして更に海上無人機の主要開発者である。
「ラーダは同じ原則により作成されており(プロジェクト877/636のような大幅な近代化の可能性を持つ)、従いまして、時が経てば、その電波電子兵装及び電気動力は改善できます:
非大気依存発電装置を備えた区画を埋め込んだり、鉛蓄電池をリチウムイオン電池に換える事が出来、それは水中での自立性を大幅に向上させます。
プロジェクト"ラーダ"は、新たな艦載システムと新たな兵装を配置する事が可能です」
ヴィリニトは話した。
彼は、「ラーダ」シリーズ潜水艦は、改善プロジェクトの下、『アドミラルティ造船所』で建造されている事を想い起こした。
全ての電波電子兵装複合体は最新の要素のベースへ移され、その能力と信頼性は向上した。
電気推進システム、ディーゼル発電機、水中ディーゼル動作装置(シュノーケル)を含む艦載機器は近代化された。
プロジェクト「ラーダ」の発展の可能性は、これらに限定されない。
プロジェクト877/636を例に挙げれば、近代化のポテンシャルは、艦が何十年にも渡り現代的なままで居る事を可能にする。
嫌気性(非大気依存)発電装置の主な利点は、潜水艦の隠密性の向上に在る。
潜水艦はバッテリーを充電する為に浮上する事無く水中に滞在する機会を得る。
海洋工学中央設計局『ルビーン』は、ロシアの非大気依存発電装置の試験-設計作業の実行者である。
プロジェクト636「ワルシャワンカ」非核(通用動力)潜水艦は、新たなプロジェクト677「ラーダ」の開発も入れて、更に改善できる。
海洋工学中央設計局『ルビーン』総取締役イーゴリ・ヴィリニトは語った。
「プロジェクト636は、受注から受注まで、特に電波電子兵装について近代化されており、更には艦の隠密性も増加しております。
プロジェクトには、幾つかの開発が導入され、次世代のラーダ型潜水艦にも採用されています。
プロジェクト636は更に改善でき、近代化の余力は未だ尽きていません」
ヴィリニトは話した。
彼によると、プロジェクト636の限界耐用期間は、プロジェクト877の場合のように、その運用により点検される。
一部のプロジェクト636潜水艦は25年の耐用期間に達している。
『統合造船業営団』は、ロシア連邦黒海艦隊の為の636.3ディーゼル潜水艦シリーズを建造し、現在、このような潜水艦を太平洋艦隊の為に作成する契約を履行している。
以前に『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、これらの潜水艦が前世紀末に設計された事を指摘した。
一連の近代化を考慮すれば、現役の古いディーゼルエレクトリック潜水艦よりも確実に優れた効果的な兵器を得る事が出来る。
ロシア海軍の第4世代通常動力潜水艦・プロジェクト677「ラーダ」は、現在までに5隻が起工され、このうち1隻が就役、2隻が進水しています。
B-585「サンクトペテルブルク」:1997年12月26日起工/2004年10月28日進水/2010年5月8日就役
B-586「クロンシュタット」:2005年7月28日起工/2018年9月20日進水/2023年就役予定
B-587「ヴェリーキエ・ルーキ」:2006年11月10日起工/2015年3月19日再起工/2022年12月23日進水/2023年就役予定
「ヴォログダ」:2022年6月12日起工/2023年12月進水予定/2025年就役予定
「ヤロスラヴリ」:2022年6月12日起工//2024年12月進水予定/2026年就役予定
1番艦「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2番艦と3番艦は一旦建造工事が凍結され、2013年2月に建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]
2番艦以降は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改設計されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]
現在の所は従来と同様のディーゼルエレクトリック推進方式で鉛蓄電池を使用している「ラーダ」級ですが、非大気依存発電装置(AIP)区画を挿入、或いはリチウムイオン電池への換装も可能となっています。
「ラーダ」級を設計した『ルビーン』設計局は、潜水艦用の非大気依存発電装置(改質型燃料電池)とリチウムイオン電池も開発しており、既に陸上での試験に成功しています。
[ルビーン設計局はロシア海軍の通常動力潜水艦の為の非大気依存発電装置(改質型燃料電池)の開発を進めている]
[ロシアは潜水艦用のリチウムイオン電池の試験に成功した]
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