『タス通信』より
2018年11月5日16時28分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」は地中海へ進出する】セヴァストーポリ、11月5日/タス通信黒海艦隊の
フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、
セヴァストーポリから
地中海へ向かい、
ロシア連邦海軍部隊の一員として任務を遂行する。
月曜日に
黒海艦隊広報サービスは発表した。
「戦闘訓練計画に沿って、黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリから黒海海峡へ進路を取りました。
与えられた任務に沿って、艦の乗組員は、地中海のロシア海軍常設連合部隊の一員として行動します」声明では、こう述べられた。
説明によると、基地での航海準備過程及び出航において
フリゲート「アドミラル・マカロフ」乗組員は、様々な艦内演習を実施した。
特に、船舶航行密集海域における航行と操艦の課題へ取り組み、海上および空中目標への砲射撃を実施し、仮想敵への攻撃の為の
ミサイル複合体「カリブル-NK」の電子発射へ取り組んだ。
フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、
海洋ゾーンフリゲート・プロジェクト11356の3隻目であり、
ロシア海軍の
ステパン・オシポヴィチ・マカロフ中将に敬意を表して命名された。
フリゲートの
海軍への引き渡しは2017年12月27日に行なわれた。
恒久駐留地点
セヴァストーポリへの到着は、2018年10月になってからだった。
この間に、
地中海の海軍部隊の一員として任務を遂行した。
艦の排水量は約4000トン、速力30ノット、自立航行期間30日。
「アドミラル・マカロフ」は、
有翼ミサイル「カリブル-NK」、自衛ミサイル複合体「シチーリ-1」、口径100mmの
A-190砲、高射砲、反応爆弾装置、魚雷で武装し、更には
艦上ヘリコプターKa-27(或いは
Ka-31)を搭載できる。
[プロジェクト11356Rフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型) ]プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日に
カリーニングラードの
『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]2016年4月1日、
造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]2016年7月9日に
『ヤンターリ』造船所から
バルチースク海軍基地へ移動しました。

2016年7月29日、
工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]工場航行試験は2016年9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる
国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]2016年10月16日、
「アドミラル・マカロフ」は、
有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、
バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]2016年10月24日に
北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]2016年11月初頭には
バレンツ海で沿岸目標への
有翼ミサイル「カリブル」発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]その後も各種兵装の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのバレンツ海における兵装試験は完了した]バレンツ海での試験を終えた
「アドミラル・マカロフ」は、2016年11月25日に
バルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフは北方での兵装試験を終えてバルチースクへ戻った]2016年12月8日から
バルト海で最終洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバルト海で最終洋上試験を行なう]この試験が終わった後、2016年12月末に
ロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、年末までに試験は終了せず、2017年1月以降も試験は続けられる事になりました。
[第3のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのロシア海軍への引き渡しは延期された]2017年1月16日までに
バルト海で
高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフはバルト海で艦対空ミサイルの発射試験を行なった]試験後、
「アドミラル・マカロフ」は、一旦
『ヤンターリ』造船所へ戻ってきました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦アドミラル・マカロフは艦対空ミサイル発射試験後にカリーニングラード造船所へ戻った]2017年4月1日、
「アドミラル・マカロフ」は
『ヤンターリ』造船所から
バルチースク基地へ移動しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの洋上試験の最終段階が始まる]その後、
バルト海へ出航して
高射ミサイル複合体「シチーリ-1」などの試験を行ない、2017年4月28日には
バルト艦隊の防空演習へ参加しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフはバルト艦隊の防空演習へ参加した]2017年6月28日から7月2日まで
サンクトペテルブルクで開催された
国際海軍サロン(IMDS-2017)で展示され、7月2日に
サンクトペテルブルクを出ました。
2017年7月30日には
サンクトペテルブルクの
『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
その後、洋上試験が再開され、2017年9月4日には
バルト海で
高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"はバルト海で艦対空ミサイルの発射試験を行なった]「アドミラル・マカロフ」の
ロシア海軍への引き渡しは何度も延期され、2017年9月末になっても具体的な時期は決まらず、洋上試験は続行されました。
[第3のプロジェクト11356Rフリゲート"アドミラル・マカロフ"のロシア海軍への具体的な引き渡し時期は未だ決まっていない]2017年11月8日には
バルト艦隊の
小型ロケット艦「ゲイゼル」と
「リヴェン」から発射された
ミサイル標的を
高射ミサイル「シチーリ-1」で撃墜しました。
『タス通信』より
2017年11月8日17時30分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」はバルト海でミサイル射撃を実施した】これで
「アドミラル・マカロフ」の国家受領試験は終了し、
ロシア海軍への引き渡しの準備の為、
『ヤンターリ』造船所へ戻ってきました。
2017年12月25日、
受領-引渡証書への署名が行なわれ、
ロシア国防省(ロシア海軍)へ納入されました。
[第3のプロジェクト11356Rフリゲート"アドミラル・マカロフ"はロシア海軍へ納入された]その2日後の2017年12月27日、
ロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)の初掲揚式典が開催され、正式に
ロシア海軍へ就役し、
黒海艦隊へ編入されました。
[プロジェクト11356Rフリゲート3番艦アドミラル・マカロフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]就役後も
バルト海に留まって慣熟訓練を行ない、2018年7月29日の
『ロシア海軍の日』には
サンクトペテルブルク(ネヴァ川)の
観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
観艦式が終わった後、
北方艦隊及び
バルト艦隊の参加艦と共に
バルト海で合同演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]2018年8月18日、
「アドミラル・マカロフ」は
黒海艦隊基地
セヴァストーポリへの移動を開始しました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ向かった]2018年8月末までに
地中海東部へ到着し、同海域で9月1日から8日まで実施された
ロシア海軍と
ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]その後も
地中海東部に留まっていましたが、10月4日に
ダーダネルス海峡へ入り、
地中海を去りました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去り、黒海へ向かった]翌10月5日、
黒海艦隊基地
セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]その後は乗組員の慣熟訓練を行なってましたが、11月5日に
セヴァストーポリを抜錨し、
地中海へ向かいました。
なお、
「アドミラル・マカロフ」の舷側番号は、以前は
「799」でしたが、
セヴァストーポリ到着後、
「499」に変更されています。
現在、
地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下の
ロシア海軍の艦船が滞在しています。
[北方艦隊]
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
[バルト艦隊]
工作船PM-82
[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
潜水艦「コルピノ」
フリゲート「アドミラル・エッセン」
小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」
大型揚陸艦「オルスク」
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」
中型海洋給油船「イマン」
試験船「セリゲル」