ロシア太平洋艦隊艦船部隊は真珠湾に到着した

本日(6月30日)、環太平洋合同演習「リムパック-2012」に参加するロシア太平洋艦隊の艦船部隊は、ハワイ諸島真珠湾(パールハーバー)へ入港しました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【太平洋艦隊艦船支隊は、真珠湾での演習の為、ウラジオストクから来着した】
ウラジオストク、6月30日-ロシア通信社ノーボスチアナトリー・イリューホフ

土曜日、ロシア太平洋艦隊艦船支隊は、大規模国際海軍演習「リムパック-2012」に参加する為、ウラジオストクからアメリカ合衆国の海軍基地パールハーバーへ来着した。
太平洋艦隊公式代理人ローマン・マルトフ1等海佐は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、6月13日にウラジオストクを去り、沿岸で大規模国際海軍演習「リムパック-2012」が実施されるハワイ諸島(アメリカ合衆国)へ進路を取った。
演習の活動段階は、7月11日から8月2日に行なわれる。
同演習には、世界の22カ国から100機の航空機、約2万名の海軍将兵、45隻の戦闘艦及び支援船が参加する。
ロシア海軍は、1971年から行なわれている国際演習に初めて参加する。

「ウラジオストクから真珠湾への長期航海期間中に、艦船乗員は公開上で何回かの演習を実施し、火災に備え、全ての標的を成功裏に破壊しました」
代理人は述べた。

彼によると、海軍歩兵支隊に所属する偵察上陸中隊は、テロリスト対処任務に従事していた。

「2週間の航海中に、艦船乗員と"黒ベレー "(海軍歩兵隊員)は、10数回の組織的な対潜、対空、対艦防衛訓練を仕上げました」
マルトフは述べた。

彼は、今後の演習が極めて現実に近い条件下において行なわれ、10回の作戦行動及び教練を仕上げる予定である事を想起した。
特に、人道支援及び捜索救助活動の為、異なる国の海軍将兵との連携行動が行なわれる。

演習期間中に、海洋接舷作戦における民間人の避難活動、更には、合同組織による対潜、対空、対艦防衛が行なわれる。

「演習プログラムにおいて、セルゲイ・ソボコル1等海佐指揮下のロシア海軍将兵は、魚雷及びミサイルの戦闘射撃、海洋ゾーンの封鎖確立、自由な航行の保障、海賊や、武器及び麻薬密輸との戦いといった課題を遂行しなければなりません」
代理人は述べた。

以前、ロシアは2年ごとに開催される世界最大の国際海軍演習「リムパック」に軍事オブザーバーとしてのみ参加していた。
演習主催者は、2012年に初めてロシアを演習へ招待した。

最初の「リムパック」演習は、アメリカ合衆国の主導下で1971年に実施された。
最初は、合衆国、カナダ、グレートブリテン、オーストラリア、ニュージーランドの艦船が参加した。

今回の演習の主な目的は、「環太平洋」諸国海軍との連携行動に習熟し、海賊、テロリストへの対処、更には自然或いは人工災害発生時の人道的支援の為の協同作戦準備を強化する事にある。
(2012年6月30日06時29分配信)


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより。
2012年6月30日13時42分配信
【太平洋艦隊艦船支隊は、アメリカ合衆国海軍基地パールハーバーに到着した】


[ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012に参加する]
[ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012参加準備を終えた]
[ロシア太平洋艦隊艦艇部隊は環太平洋演習リムパック-2012へ参加する為にハワイへ向かった]

今回、「リムパック-2012」に参加する3隻(大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」)は、2011年10月から2012年1月までアデン湾海賊対処任務に就き、2月12日にウラジオストクへ帰港しています。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]

「アドミラル・パンテレーエフ」は、2009年4月から6月にもアデン湾での海賊対処任務に参加しています。
[ロシア海軍第3次ソマリア遠征]

2009年4月28日には、ソマリア海賊29名を拘留しました。
[ロシア海軍第3次ソマリア派遣隊、海賊を拘留]
[ロシア海軍第3次ソマリア派遣隊、海賊を拘留(イタルタス通信)]

なお、「アドミラル・パンテレーエフ」は、17年前の1995年9月1日にも真珠湾を訪問しています。
この時には、対日戦勝50周年記念観艦式に参列する為の訪問でした。
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あれから17年・・・・「アドミラル・パンテレーエフ」、そしてロシア海軍、ロシア太平洋艦隊を取り巻く環境は、大きく変わりました。
むろん、良い方向へ。



その「アドミラル・パンテレーエフ」が17年ぶりに入港した真珠湾には、アメリカ海軍戦艦が「2隻」居ます。

アイオワ級戦艦「ミズーリ」
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1945年9月2日、東京湾に居た「ミズーリ」艦上で日本帝国の降伏文書調印式が行なわれています。
この時、日本からは全権代表として外務大臣重光葵、帝国軍代表として陸軍参謀総長梅津美治郎大将(更には、海軍代表として軍令部第一部長富岡定俊少将)などが出席しました。

戦艦「アリゾナ」メモリアル
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1941年12月8日日本海軍空母部隊による真珠湾奇襲攻撃で爆沈した戦艦「アリゾナ」の上に建てられた記念碑です。
うっすらと船体の形が見えますが、これが沈没した「アリゾナ」です。

フォード島
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1941年12月8日の日本海軍空母部隊による真珠湾奇襲攻撃時、ここにはアメリカ海軍太平洋艦隊所属の戦艦8隻などが停泊していました。
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今週のロシア太平洋艦隊

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テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより

ロシア太平洋艦隊の今週の主な動き


2012年6月27日09時27分配信
【太平洋艦隊将兵は大規模演習のの準備を行なう】

フォーキノ基地(ストレロク)に停泊していた大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、太平洋艦隊の演習に参加する為に出港しました。


2012年6月28日16時17分配信
【太平洋艦隊は大規模演習を開始した】

沿海地方において、第155独立海軍歩兵旅団の上陸演習が実施されました。
動画を見る限り、少なくともプロジェクト775/775M大型揚陸艦(ロプーチャ級)2隻(1隻は775M「ペレスウェート」)、そしてプロジェクト1171大型揚陸艦(アリゲーター級)「ニコライ・ヴィルコフ」の3隻の大型揚陸艦が参加しているようです。


2012年6月29日9時44分配信
【軍艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は太平洋艦隊の大規模演習の準備を行なう】

大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の訓練の様子です。
対テロリスト、対破壊工作の訓練を行なっているようです。


2012年6月28日22時09分配信
【太平洋艦隊の艦載航空隊及び海軍歩兵は国際演習「リムパック-2012」の準備を行なう】

環太平洋演習「リムパック-2012」に参加する為にハワイへ向かってるロシア太平洋艦隊の艦船部隊は、ハワイ近くで艦載ヘリコプター及び海軍歩兵部隊(第155独立海軍歩兵旅団の一部)の訓練を実施しました。


ロシア太平洋艦隊は、6月28日から大規模演習を開始しています。
演習実施海域は、ピョートル大帝湾沖、タタール海峡(間宮海峡)、オホーツク海南部の3ヶ所になるとの事です。

[ロシア太平洋艦隊(東方軍管区)は大規模演習を行なう]

上記の動画ニュースで取り上げられているのは、3ヶ所の内のピョートル大帝湾沖での演習でしょう。

これとは別に、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」の3隻は、環太平洋演習「リムパック-2012」に参加する為にハワイへ向かっています。
[ロシア太平洋艦隊艦艇部隊は環太平洋演習リムパック-2012へ参加する為にハワイへ向かった]

インド空母ヴィクラマーディティヤ、セヴェロモルスク入港(2012年6月26日)

6月8日に最初の海洋試験の為、セヴェロドヴィンスクを出港したインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は、最初の試験を無事に終えました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験の為に出航した]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの最初の航海試験は成功裏に完了する]

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そして「ヴィクラマーディティヤ」は、6月26日、ロシア北方艦隊の主要基地セヴェロモルスクへ到着しました。
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「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」/旧ソ連海軍「バクー」)セヴェロモルスクに入港したのは、約20年ぶりの事です。

かつて同艦は、ソ連/ロシア海軍北方艦隊に所属し、セヴェロモルスクに駐留していました。

重航空巡洋艦「バクー」(1989年)
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重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」(1990年)
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いわば、約20ぶりの「里帰り」とも言えます。

ロシア太平洋艦隊(東方軍管区)は大規模演習を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍東方軍管区発表。
2012年6月28日10時15分配信
【太平洋艦隊の艦艇は、演習の為、海洋へと去った】

今日(6月28日)、太平洋艦隊の複数の艦艇グループが基地を去り、東方軍管区の軍及び部隊双方の指揮幕僚演習に参加する為、公海へ進路を取った。

太平洋艦隊の為の演習の主な目的は、艦隊の各部隊の準備状況及び異種グループ間の行動状況を点検し、ロシア連邦の極東における国家の安全を保障する事にある。
太平洋艦隊からは、沿海地方ソヴィエツカヤ-ガヴァニカムチャツカ領域に駐留する艦船、更には、海洋航空隊及び艦隊沿岸軍が参加する。

演習は、ピョートル大帝湾エリアタタール海峡及びオホーツク海南部の3つのステージでの実施が予定されており、8日間にわたって続けられる。

演習期間中に太平洋艦隊将兵は、艦隊各部隊及び東方軍管区の他の組織や部隊との相互連携の課題を仕上げ、艦船乗員及び海洋航空隊の航空機の海洋及び飛行における技量を向上させる。

太平洋艦隊各部隊に加え、極東に配置されている国防省管理当局並びに他の部隊、そしてロシア連邦部局も演習に参加する。
艦隊は、テロリスト活動の影響や、日本海及びオホーツク海エリア沿岸で発生する石油ガス複合施設における人工及び自然の事故の影響を排除し、遭難した船舶の安全を保障する為の協同作戦を行なう。

全ての演習には、太平洋艦隊所属の約40隻の艦及び艇、20隻の支援船、40機の航空機およびヘリコプター、7000名の軍人及び民間の専門家が参加する。

演習は、特定の国を敵として想定したものではない。
東方軍管区の各軍及び部隊の行動は、艦船及び航空機に対する国家組織の指示を受けないテロリスト、密輸、その他の違法行為を想定したものである。


というわけで、ロシア太平洋艦隊所属の約40隻の「艦」корабль及び「艇」катер、そして20隻の支援船が参加する大規模演習が実施されるようです。
今回の演習実施海域は、ピョートル大帝湾タタール海峡(間宮海峡)オホーツク海南部の3ヶ所になるとの事です。

ロシア太平洋艦隊は、昨年にはカムチャツカ方面で大規模演習を実施しております。

昨年(2011年)9月9日、カムチャツカ方面で行なわれるロシア軍演習に参加する為、沿海地方ロシア太平洋艦隊所属艦20隻が宗谷海峡を通過した事がありました。

日本国防衛省統合幕僚監部2011年9月10日発表
【ロシア海軍艦艇の動向】

この時(2011年9月9日)に宗谷海峡を通過したのは、この20隻です。
スラヴァ型ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」
ソブレメンヌイ型駆逐艦「ブイストルイ」
ウダロイ型大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
グリシャ級小型対潜艦「コレーツ」「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」
タランタル級ロケット艇R-14、R-18、R-11、R-24、R-298、R-19
ロプーチャ級大型揚陸艦BDK-98、「ペレスウェート」
アリゲーター級大型揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」
ドゥブナ型給油船「イルクト」
エリブルス型潜水艦救助船「アラゲズ」
イングル級救助曳航船「マシュク」
カツンII級救助船PZHS-92
オビ型病院船「イルティシュ」


この内、「イルクト」、「アラゲズ」、「マシュク」、PZHS-92、「イルティシュ」「支援船」R-14、R-18、R-11、R-24、R-298、R-19「艇」、その他は「艦」になります。


今回の演習でも、「約40隻の艦艇」と「20隻の支援船」全てではないにせよ、何隻かの艦艇は宗谷海峡を通過する事になるかもしれません。

或いは、沿海地方に駐留する艦艇はピョートル大帝湾沖で、ソヴィエツカヤ・ガヴァニ付近に駐留する艦艇はタタール海峡(間宮海峡)で、カムチャツカ方面に駐留する艦艇はオホーツク海南部で別個に演習を実施するという可能性も考えられます。
この場合は、宗谷海峡を通過する必要は有りません。

ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は今年秋から開始される

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は秋に開始される】
2012年6月26日

プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は2012年秋に開始される。
6月26日火曜日、同プロジェクトシリーズの計画局である株式会社「北方計画設計局」総取締役ウラジーミル・イリイチ・スピリドプロは、『中央海軍ポータル』特派員に伝えた。

「2012年秋、株式会社"造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ"において建造されているアドミラル・ゴルシコフ、フリゲートの試験が開始されます」
株式会社「造船商会アルマーズ」において行なわれたロシア連邦保安庁の境界線上勤務の為の国家境界線警備艦「ブリリアーント」の引き渡し-受領の署名の際、ウラジーミル・スピリドプロ氏は、『中央海軍ポータル』特派員に伝えた。

ウラジーミル・スピリドプロ氏によれば、セーヴェルナヤ・ヴェルフィにおいて、まず手始めに同艦の係留試験が、そしてその後、航海試験が行なわれる。

以前、海軍総司令部は、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」が2012年に海軍の一員となる計画であると発表した事が想い起される。
ロシア海軍へのフリゲートの引き渡しは、既に2011年から延期されている。

フリゲート「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ」は、2006年にセーヴェルナヤ・ヴェルフィで起工された。
2010年11月29日、サンクト-ペテルブルクで進水した。

軍艦プロジェクト22350は、近海及び遠海、そして大洋ゾーンにおける戦闘行動の為に設計されている。
フリゲートの排水量は約4500トン、最大長-130メートル以上、最大幅-16メートル以上、航続距離-4000海里以上、耐航性に制限は無い。
フリゲート艦上には、常時ヘリコプターが駐留する。

同艦は、海軍の卓越した指導者及び理論家でもあり、その指導下においてソヴィエトの大洋ミサイル核艦隊を創り上げたソヴィエト連邦海軍元帥セルゲイ・ゲオルギエヴィチ・ゴルシコフに因んで命名された。
彼の指揮下にあったソヴィエト連邦海軍の1000隻以上の戦闘艦艇は、国家の外交政策における重要な道具となった。


[建造中の大型警備艦"ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ"近影(2012年5月)]

プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月28日に進水しました。

「アドミラル・ゴルシコフ」に装備される新型高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」は、今年末までに海洋試験を終える予定です。
[新世代艦載防空複合体ポリメント-リドゥートの試験は2012年末までに完了する]

「アドミラル・ゴルシコフ」には、各種の新開発の艦載兵器が搭載されます。
[新世代の艦対空ミサイルシステム3K96「リドゥート」]
[汎用ミサイル垂直発射機3R-14UKSK]
[A-192-5P-10 130mm砲]
[新型CIWS「パラシ」]


最新情報によると、大型警備艦「ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ」は、2013年11月にロシア海軍へ納入される予定です。

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
【「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、5月にプロジェクト20380コルベットの3番目のシリーズ艦「ストイーキー」 を進水させる】
2012年4月2日配信


ロシア連邦「2011-2020年の国家軍備プログラム」によると、「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲートは2020年までに8隻が調達される計画です。
[2011-2020年のロシア兵器プログラムにおけるロシア海軍の艦艇調達数]

[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲートの建造計画]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
【ロシア連邦海軍の為の新世代駆逐艦建造計画は、海軍総司令部に承認された】
2012年6月26日

対弾道ミサイル及び宇宙防衛の要素を有するロシア海軍の新世代駆逐艦の建造計画は、海軍総司令部に承認された。
6月26日火曜日、株式会社「北方計画設計局」総取締役ウラジーミル・スピリドプロは、『中央海軍ポータル』特派員に伝えた。

「北方計画設計局では、対弾道ミサイル及び宇宙防衛の機能を有する将来駆逐艦プロジェクトを開発しております。
海軍の為の最新艦には、特殊な動力装置が提供されます」

株式会社「造船商会アルマーズ」において行なわれたロシア連邦保安庁の境界線上勤務の為の国家境界線警備艦「ブリリアーント」の引き渡し-受領の署名の際、ウラジーミル・スピリドプロは、『中央海軍ポータル』特派員に伝えた。

株式会社「北方計画設計局」ウラジーミル・スピリドプロによると、この艦のヴィジョンは、海軍総司令官ヴィクトル・チルコフを含む海軍の高位の管理職に提示され、同プロジェクトに関する激励を受けている。
「現時点で、同プロジェクトの開発は、発起段階です」
設計局の総取締役は述べた。
「ですが私共は、近い内に、国家防衛発注下において、この作業を行える事を願っております」

以前、統合造船業営団社長ローマン・トロチェンコがメディアに対し述べた次の事が想起される。
「海軍の為の駆逐艦は2016年に起工される見通しであり、同艦の建造は、セーヴェルナヤ・ヴェルフィ及びバルチースキー・ザヴォードでの展開が計画されています」


『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
2012年6月27日配信
【新たな駆逐艦はS-500の艦載版を装備する-メディア

『イズべスチア』紙によると、ロシア海軍新世代駆逐艦には、現在開発中の新型防空システムS-500の艦載ヴァージョンの装備が計画されているとの事です。

ただし、S-500艦載ヴァージョンは、2016年に起工予定の新世代駆逐艦のトップ艦(1番艦)には間に合わないだろうから、トップ艦の新造時には、「ポリメント-リドゥート」(S-400の艦載版)が装備されるとの事です。
[新世代の艦対空ミサイルシステム3K96「リドゥート」]
[新世代艦載防空複合体ポリメント-リドゥートの試験は2012年末までに完了する]

ロシア海軍の為の新世代駆逐艦の建造計画は、2007年に初めて公表されました。
当初は、8000~9000トン程度の通常動力艦(ガスタービン機関)として構想されていたようですが、最近の情報によると、1万トン超えの原子力艦となる事が確定しています。
[ロシア新駆逐艦]
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]

サンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、新世代駆逐艦の受注を視野に入れて造船所の設備を拡張します。
[サンクトペテルブルク北方造船所は、原子力艦の建造を準備する]
[サンクトペテルブルク北方造船所はコルベット6隻とフリゲート6隻の建造契約を締結した]

「統合造船業営団」は、新たな駆逐艦航空母艦「共通プラットフォーム」を開発すると表明しています。
[ロシア海軍水上艦の共通プラットフォームが開発される]

新任の海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ中将も、この計画を続行する意向を表明しました。
[ロシアは新たな駆逐艦及び巡洋艦及び空母の建造計画を続行する]

なお、上の記事中で触れられているロシア国家境界線警備隊向けの国家境界線警備艦「ブリリアーント」は、プロジェクト22460国家境界線警備艦の2番艦であり、2012年6月26日に就役しました。
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ロシアは新たな駆逐艦及び巡洋艦及び空母の建造計画を続行する

2005年以降、歴代のロシア海軍総司令官が繰り返し述べている「新世代航空母艦」の建造計画ですが、新たな総司令官ヴィクトル・チルコフ中将も、この計画を続行する意向を表明しました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【ロシアは航空母艦を建造する事を海軍総司令官は確認した】
サンクト-ペテルブルク、6月25日-ロシア通信社ノーボスチ

月曜日、新たなロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ中将は、空母グループの設立計画を確認した。

今年2月、チルコフの前任の海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに応じ、海軍の為の新たな航空母艦の技術設計は2014年に立案され、艦は2020年以降に建造されると述べた。
彼は、新たな艦が、古典的な単語の意味における航空母艦では無いと述べた。
彼によると「先立つ一歩となります」

「僕達(海軍及び産業界)は、海軍が新たな駆逐艦、巡洋艦、及び航空艦を受領する計画立案作業を行なっております。
僕達は、この為の知識、そう、これらの武器を使用する為のものを必要としています」

チルコフは、サンクト-ペテルブルクロシア海軍大学校の卒業式典の席上で、こう述べた。

中将は、近い内に、海軍の戦闘編制へプロジェクト955潜水艦「ボレイ」が加入すると付け加えた。
「そして、出来るだけ早期にプロジェクト885ヤーセンが、更には、プロジェクト20380及び20385コルベットが」

2011年11月、アナトーリー・セルジュコフ国防相は、初めて空母建造計画について発表した。
彼は、軍当局は、統合造船業営団へ艦の予備設計を発注したが、2011年から2020年のロシア国家軍備プログラムにおいて航空母艦の建造資金は拠出されない事を指摘した。
艦の予備設計は、2012年末までに準備されなければならない。

現在、ロシア連邦海軍に在籍している航空母艦は、1980年代半ばに建造された北方艦隊グループの「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」のみである。
(2012年6月25日14時44分配信)


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2005年以降、歴代のロシア海軍総司令官は、新たな航空母艦建造について繰り返し表明しています。
[ロシアは2015年まで空母を建造しない]
[ロシアは、2015年以降に新たな航空母艦を建造する]
[ロシア空母は潜水艦と水上艦を保護しなければならない]
[ロシアは、2060年までに5~6隻の空母を保有する]
[ロシアは、北方艦隊と太平洋艦隊に5~6隻の空母を配備する]
[ロシア海軍は、海洋航空複合体を構築する]
[ロシア新空母、2020年までに完成?]
[ロシア海軍の新空母は2020年以降に建造を開始する]

新世代空母は、当初は「40000トン以上50000トン未満」の原子力艦として構想されていました。
[ロシア新空母]

しかしその後、60000トン級の原子力空母になりました。
[ロシアは、5~6万トンの新世代原子力空母を建造する]
[ロシアは、新たな空母建造を設定する]

新空母は、セヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」で建造される可能性が高いようです。
[「セヴマシュ」は、ロシア海軍の為の航空母艦の建造を志望する]

更には、ロシア海軍の為の新たな駆逐艦の建造計画も公表されています。
当初は通常動力(ガスタービン機関)の予定でしたが、最近では原子力推進が有力視されています。
[ロシア新駆逐艦]
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]

サンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、新世代駆逐艦の受注を視野に入れて造船所の設備を拡張します。
[サンクトペテルブルク北方造船所は、原子力艦の建造を準備する]
[サンクトペテルブルク北方造船所はコルベット6隻とフリゲート6隻の建造契約を締結した]

「統合造船業営団」は、新たな駆逐艦航空母艦「共通プラットフォーム」を開発すると表明しています。
[ロシア海軍水上艦の共通プラットフォームが開発される]


今回のチルコフ中将の発言は、ロシア海軍及びロシア造船業界が、今後も、これらの艦の建造計画の続行(つまり、中止も凍結もしない)を表明したものです。

加えて、今回のチルコフ中将の発言では、ロシア海軍が、新たな「巡洋艦」の建造計画も有している事が明らかにされました。

ロシアは、2000年に新型巡洋艦の予備設計案を立案しています。
[新型巡洋艦プロジェクト2145]

むろん、この当時は、新たな巡洋艦を建造する資金など有る筈もなく、単なるスタディでした。

これまでに公表された情報によれば、「新たな駆逐艦」は排水量1万トン越えの原子力艦となるようです。

新たな「巡洋艦」ともなれば、それよりも大型になるのは確実でしょう。
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新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは7月29日までにロシア海軍へ就役する

6月23日にサンクト-ペテルブルク市「クズネツォフ記念海軍大学校」卒業式に出席したロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ中将は、6月25日、メディアのインタビューを受け、新世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級及び新型潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」について述べました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より。

2012年6月25日13時18分配信
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は7月に海軍の戦闘編制へ加入する-総司令官】
サンクト-ペテルブルク、6月25日-ロシア通信社ノーボスチ

最新の戦略原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」(プロジェクト955、整理名「ボレイ」)は、今年7月に海軍の戦闘編制へ加入する。
月曜日、サンクト-ペテルブルクにおいて、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ中将はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「海軍記念日(7月29日)までに、僕達は原子力潜水艦ユーリー・ドルゴルーキーをロシア海軍の戦闘編制へ加入させます」
チルコフは述べた。

彼は、今年末までに原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」(プロジェクト885、整理名「ヤーセン」)、そして予定表には、更にプロジェクト955潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」の海軍への制式採用が載せられている事を指摘した。


2012年6月25日15時09分配信
【海軍は、事実上「ブラヴァー」ミサイルを制式採用していると総司令官は述べた】
サンクト-ペテルブルク、6月25日-ロシア通信社ノーボスチ

海洋弾道ミサイル「ブラヴァー」は、事実上、既に海軍へ制式採用されている。
月曜日、サンクト-ペテルブルクにおいて、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ中将はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「"ブラヴァー"ミサイル" は、事実上既に海軍へ制式採用されており、法的に技術登録文書は発送されています」
彼は述べた。

彼は、今年に原子力潜水艦 「アレクサンドル・ネフスキー」から「ブラヴァー」発射が行なわれる事を認めた。
この発射結果により、この潜水艦を制式採用するか否かの決定が下される。

海洋配置大陸間弾道ミサイルR-30 3M30「ブラヴァー-30」(国際条約呼称RSM-56、NATO分類SS-NX-30)は、潜水艦に配備されるロシアで最新の3段固体ロケットである。
このミサイルの開発は、1998年に決定された。
(註:原文では「1988年」と記されていますが、おそらく「1998年」の間違いでしょう)

「ブラヴァー」は、完全にロシア防衛産業企業体の手により設計・製造されており、戦略用途地上ミサイル複合体「トーポリ-M」と最大限の共通化が図られている。
ミサイルは、最新原子力潜水艦プロジェクト955(「ボレイ」型)の武装として設計されている。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]

[新世代戦略原潜ボレイ級]

[新型SLBM「ブラヴァー」(旧ブログ)]

「ユーリー・ドルゴルーキー」の今年7月29日までの就役については、以前にも報じられています。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは7月末までにロシア海軍へ就役する]
この時は造船業界側からの発言でしたが、今回、ロシア海軍総司令官も、この情報を認めたという事です。

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、北方艦隊へ配備されます。
[ボレイ級戦略原潜1番艦ユーリー・ドルゴルーキーは2012年に北方艦隊へ配備される]

「ボレイ」級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」については、今年に弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験を同艦から実施し、その結果次第で今年に就役させるか否かを決定するという事のようです。
(つまり、発射に失敗したら、ロシア海軍「アレクサンドル・ネフスキー」の受領に同意しないよ、という事でしょう)

「ボレイ」級は、「2011-2020年の国家兵器プログラム」において8隻の調達が計画されています。
[ロシア国防省は、戦略原潜ボレイ級8隻と多用途原潜ヤーセン級8隻を2020年までに調達する]


「ボレイ」級に搭載される弾道ミサイル「ブラヴァー」は、これまでに18回の発射試験が実施され、11回が成功しました。

『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年2月9日配信
【海洋弾道ミサイル「ブラヴァー」試射の年表】

1回目:2004年6月24日-失敗
2回目:2004年9月23日-成功
3回目:2005年9月27日-成功
4回目:2005年12月21日-成功
5回目:2006年9月7日-失敗
6回目:2006年10月25日-失敗
7回目:2006年12月24日-失敗
8回目:2007年6月29日-成功
9回目:2008年11月28日-成功
10回目:2008年12月23日-失敗
11回目:2009年7月15日-失敗
12回目:2009年12月9日-失敗
13回目:2010年10月7日-成功
14回目:2010年10月29日-成功
15回目:2011年6月28日-成功
16回目:2011年8月27日-成功
17回目:2011年10月28日-成功
18回目:2011年12月23日-成功

2010年以降に実施された6回の発射試験は連続で成功しました。

重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、浮きドックから出渠(2012年6月23日)

2012年5月初頭からムルマンスク近郊ロスリャコヴォ村第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50に入渠していたロシア北方艦隊所属の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、6月23日に浮きドックから出ました。

なお、PD-50には、「ピョートル・ヴェリキー」が入渠する前、北方艦隊所属の原子力潜水艦が入渠しています。
[大型浮きドックPD-50のオスカーII級原潜オリョール]

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デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクは修理の為、セヴェロドヴィンスクへ到着した

2011年12月末、ムルマンスク近郊ロスリャコヴォ村の浮きドックで修理中に火災事故で損傷したロシア海軍北方艦隊所属の原子力戦略任務水中巡洋艦K-84「エカテリンブルク」(プロジェクト667BDRM、デルタIV級)は、修理の為、6月22日にセヴェロドヴィンスク市へ入港しました。

セヴェロドヴィンスクへ入港する「エカテリンブルク」(2012年6月22日)
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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
【原子力潜水艦「エカテリンブルク」は修理の為に造船所へ到着した】
2012年6月25日

2011年末に大規模な火災が発生した原子力潜水艦「エカテリンブルク」は、6月22日金曜日、修理の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した。
『インタファクス』は報じた。

原子力潜水艦「エカテリンブルク」に関する作業は、艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」で行なわれる。
同社の代理人によると、 「ズヴェズドーチカ」の専門技術者は、最初に、原子力潜水艦のシステムの検査及び障害検出を行なう。
その後、同艦の機器準備状態の復元が開始される。
とりわけ、火災時に損傷した水中音響探知ステーションの修理が予定される。

修理作業は、2014年の完了が見込まれている。
その後、原子力潜水艦の就役期間は2019年まで延長される。

原子力潜水艦「エカテリンブルク」の火災は、ムルマンスク地域の工場で計画修理を受けていた2011年12月末に発生した。
火災は、約20時間後に鎮火され、9名が負傷した。

原子力潜水艦「エカテリンブルク」の火災という事実は、2つの刑事事件を提起する。
それはロシア刑法第3部の第286条(重大な結果を伴う過剰な権力の濫用)及び刑法第347条(過失による軍事的財産の破壊並びに損傷)である。


『ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンのツイッター』
【2012年6月25日17時24分】
原子力潜水艦「エカテリンブルク」は、修理の為、セヴェロドヴィンスクに到着した。
修復されるよ。それは新品同様になる。多分、ちょうど2年で海軍へ復帰するよ。

【2012年6月25日17時34分】
@ shwidenko あんた、混乱してるの?
この艦の就役期間は、更に5年間延長されるよ。
その間に、僕達は新たな「必要な量の戦略」を構築するから。



戦略原子力潜水艦K-84「エカテリンブルク」の火災事故は、2011年12月29日16時20分(モスクワ時間)に発生しました。
12月30日1時40分、火災は沈静化されました。
[ロシア海軍戦略原潜「エカテリンブルク」で火災]
[ロシア原潜「エカテリンブルク」火災事故・続報]
[戦略原潜「エカテリンブルク」は修理後に復帰する]

この火災により、「エカテリンブルク」は、艦首の水中音響探知ステーション(スカート-BDRM)が損傷しました。
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その修理を行なう為、セヴェロドヴィンスク市艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」に到着したという事です。

艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」
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[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理費用は減少する]
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理は2012年末に開始される]


北方艦隊667BDRM戦略原潜6隻は、1990年代末以降より「ズヴェズドーチカ」で第1次近代化改装を行ない、寿命を延長しました。
K-51「ヴェルホトゥリエ」:1999年近代化完了
K-84「エカテリンブルク」:2003年近代化完了
K-114「トゥーラ」:2006年近代化完了
K-117「ブリャンスク」:2008年近代化完了
K-18「カレリア」:2010年近代化完了
K-407「ノヴォモスコフスク」:2012年近代化完了予定

一巡したので、また「ヴェルホトゥリエ」から第2次近代化に着手されています。
[デルタIV級戦略原潜ヴェルホトゥリエは造船台を出た]

「ヴェルホトゥリエ」の次は「エカテリンブルク」の番になるので、火災の損傷修理と一緒に第2次近代化も合わせて行なおうというわけです。

ロシア海軍667BDRM戦略原潜6隻は、寿命を35年に延長し、2020年代まで現役に留まります。
[全てのデルタIV級戦略原潜は寿命を35年に延長する]

現在、667BDRM戦略原潜潜水艦発射弾道ミサイルR-29RMU2「シネーワ」を装備していますが、今後は改良型のR-29RMU2.1「ライネル」が装備されます。
[ロシア海軍のデルタIV及びデルタIII級原潜は「ライネル」を装備する]

ロシアにおけるヘリ空母ミストラルの船体建造は27億ルーブル掛かるだろう

ロシア国内の造船所で製造されるロシア海軍の為のヘリコプター空母「ミストラル」型2隻分の船体艦尾部分の費用は、約27億ルーブルになります。
(1ルーブルは約2.4円)
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[バルト工場はヘリ空母ミストラル級の船体ブロック建造を8月から開始する]
[「バルト工場-造船」はヘリ空母ミストラルの船体の一部を建造する]


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【ロシア連邦での「ミストラル」船体建造には27億ルーブルがかかるだろう】
モスクワ、6月22日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアにおいて「ミストラル」型軍艦の船体艦尾部分(1番艦及び2番艦)を建造する費用は、約27億ルーブルになるだろう。
金曜日、有限会社「バルト工場-造船」総取締役の広報・秘書官パーヴェル・ゴロシコフは、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

現時点での株式会社「バルト工場」監視手続過程における継承会社は、新たに設立された「バルト工場-造船」である。

「艦の船体区画の建造の為の契約費用は、およそ27億ルーブルになります」
ゴロシコフは述べたす。

彼はまた、バルト工場の造船契約の中で、砕氷船を建造する為の約8億ルーブルの契約を履行すると述べた。

2隻のヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」の供給契約は、ロシア連邦国防省とフランスのDCNS社の間で2011年6月に署名された。
「統合造船業営団」は、下請け業者として、この取引に関与する。
これにより、24の船体ブロック(船体の40パーセント)を建造しなければならない。
その後、船体ブロックはフランスへ送られ、同地でヘリコプター空母は完成する。

以前、「バルト工場」広報サービスは、最初の「ミストラル」のプレートカットは2012年8月1日から、2隻目は2013年5月から開始されると発表した。
(2012年6月22日11時54分配信)


[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ヘリ空母ミストラル型]

ロシアがフランスの指揮・戦力投射艦「ミストラル」型を購入するかもしれないという話が最初に出たのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍及び国防省の高官は、この「噂話」を相次いで肯定しました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]
[ロシア海軍は、「ミストラル」型揚陸艦1隻を購入し、4隻をライセンス建造する]

ロシア向けの「ミストラル」型の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』2017年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」1番艦は、今年2月1日にフランスのサン・ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

フランス海軍「ミストラル」型1番艦及び2番艦は、複数の造船所で船体を分割建造し、それを1ヶ所に集めて結合完成させるという方法を採っていますが、ロシア海軍「ミストラル」も同様の方法で建造されます。

ロシア「ミストラル」型の船体の建造を担当するのが、今回の記事に登場するサンクト-ペテルブルク市「バルト工場-造船」(旧「バルト工場」)です。
【『バルト工場』公式サイト】
1856年創業の老舗企業です。

「バルト工場-造船」(旧「バルト工場」)「ミストラル」型の船体の一部を製造する為の契約は、昨年12月に同社と「統合造船業営団」との間で締結されています。
[バルチースキー・ザヴォートは「ミストラル」型の船体を建造する]

「バルト工場-造船」(旧「バルト工場」)ロシア海軍向け艦船の建造に携わるのは、10数年ぶりの事です。
同社では、1998年に就役した重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を最後に、ロシア海軍向けの艦船は全く建造していませんでした。

その後はインド海軍のフリゲート3隻や、各種民間船を建造していたのですが、150億ルーブルの負債を抱えて破産し、新たに「バルト工場-造船」として再生されました。


日本では「強襲揚陸艦」と呼ばれ、フランス海軍の正式分類は「指揮・戦力投射艦」となっている「ミストラル」型ですが、ロシアでは、「ヘリコプター空母」Вертолётоносецと呼ばれる事が多いです。
この他に「汎用揚陸艦」Универсальный Десантный Корабль「ヘリコプター揚陸ドック艦」Десантный Вертолётный Корабль-Докと書かれる事も有ります。

ロシア側の報道、更にはロシア軍当局者の発言を見ても、「ヘリ空母」としての運用がメインとなっているようです。

フランス海軍「ミストラル」は2009年11月末にサンクト・ペテルブルクを訪れ、ロシア軍ヘリコプター(Ka-27対潜ヘリ、Ka-29強襲ヘリ、Ka-52戦闘ヘリ)の適合試験を実施しています。
[ロシア製ヘリコプター、強襲揚陸艦「ミストラル」に初着艦]
[ロシア軍ヘリコプター、強襲揚陸艦「ミストラル」に初着艦(2009年11月27日)]

ロシア海軍「ミストラル」級には、現用の主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化タイプKa-27Mが搭載されるようです。
[ロシア海軍は艦載ヘリコプターKa-27Mを発注する]

ロシア海軍向けの「ミストラル」型は、オリジナルよりも武装が強化されます。
[ロシア海軍向け「ミストラル」型には巡航ミサイル、対空・対潜ミサイルなどが装備される]
[ロシア海軍向け「ミストラル」型はロシア製兵器を装備する]

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「ミストラル」型は艦後部にヘリコプター格納庫が有りますから、各種ミサイルの垂直発射機を設置するとすれば、艦前部(艦橋の前)でしょうか。


ロシア海軍向けの最初の「ミストラル」型2隻の艦名は「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」です。
[ロシア海軍向け「ミストラル」型の艦名は「ウラジオストク」と「セヴァストーポリ」になる]

「ミストラル」型太平洋艦隊にも配備される計画であり、これを見越して極東方面においても、今年から造修施設などのインフラ整備が進められます。

『REGIONS.RU』より。
2012年4月11日配信
【ウラジオストク最大の艦船修理工場は再建される】

『ロシア通信社ノーボスチ・極東管区ニュース』より。
2012年4月11日21時03分配信
【ウラジオストクの艦船修理工場は「ミストラル」の為に13億ルーブルを掛けて再建される】

ウラジオストク第178艦船修理工場は、「ミストラル」型を含む新世代艦に対応できるように施設を近代化し、35600トン級浮きドックの導入、ディーゼル潜水艦修理用の5000トン級ドックの建設、現在の第1乾ドックの全天候型への改装などが行なわれるとの事です。
近代化計画の実施期間は、今年(2012年)から2027年までの16年間に渡ります。
近代化計画の最初の5年間で13億ルーブルが拠出されます。

最後のカーラ級ミサイル巡洋艦ケルチ近影(2012年6月)

ロシア黒海艦隊所属のプロジェクト1134B大型対潜艦「ケルチ」

西側では、「カーラ」級ミサイル巡洋艦として知られています。

「カーラ」級ソヴィエト連邦時代の1970年代に7隻が就役しましたが、「ケルチ」は、その最後の1隻です。
[最後のカーラ型ミサイル巡洋艦「ケルチ」]

写真は、2012年6月にウクライナセヴァストーポリで撮影された大型対潜艦「ケルチ」です。

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「ケルチ」後部ヘリコプター格納庫
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RBU-6000ロケット爆雷12連装発射機
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高射ミサイル複合体「シトルム」(SA-N-3)連装発射機
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AK-726 76mm連装砲
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対潜ミサイル複合体「メチェーリ」(SS-N-14)4連装発射筒
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533mm5連装長魚雷発射管
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RBU-1000ロケット爆雷6連装発射機
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「ケルチ」艦橋内
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「ケルチ」の鐘
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大型対潜艦「ケルチ」は、現在、予備役に編入されています。

ロシア太平洋艦隊近況

この1週間のロシア太平洋艦隊の主な動向。
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『ロシア通信社ノーボスチ・極東管区ニュース』より。
2012年6月19日20時02分配信
【太平洋艦隊艦船支隊は、太平洋のハワイへの進路上において演習を行なった】

ハワイ周辺で実施される環太平洋合同演習「リムパック-2012」に参加するロシア太平洋艦隊の艦船部隊(大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」)は、太平洋上において対潜、対空、対艦戦闘訓練を実施しました。
この時点(6月19日)で、リムパック参加部隊は、ウラジオストクを出発して以来、約1500海里を航行しています。

リムパック参加部隊は、6月13日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア太平洋艦隊艦艇部隊は環太平洋演習リムパック-2012へ参加する為にハワイへ向かった]

6月14日夕方、津軽海峡を通過しました。
『統合幕僚監部公式サイト』より
【ロシア海軍艦艇の動向について(6月15日)】


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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦国防省報道サービス・情報管理部公式発表
2012年6月22日11時22分配信
【本日(6月22日)、太平洋艦隊の戦闘訓練射爆場において、緊急事態の潜水艦を捜索・救助する為の演習が行なわれる】

2012年6月22日、沿海地方沖で事故に遭った潜水艦を捜索・救助する演習が実施されました。

演習には、ディーゼル電気推進潜水艦B-260大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」及び「アドミラル・ヴィノグラードフ」小型対潜艦、そして海軍航空隊の捜索救助部隊が参加しました。

つまり、潜水艦B-260が「遭難した潜水艦」に扮するという事です。

「小型対潜艦」というのは、ウラジオストク(ウリス湾)に駐留するプロジェクト1124「アリバトロース」、西側コード名「グリシャ」級を指しています。

ウリス湾
画面上中央にディーゼル潜水艦2隻、左下に小型対潜艦4隻が停泊しています。

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ロシア太平洋艦隊には4隻の大型対潜艦が所属しており、この内の1隻(「アドミラル・パンテレーエフ」)はハワイへ向かう途中、他の2隻(「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」)が6月22日の潜水艦捜索救助演習に参加しました。

残る1隻は「マルシャル・シャーポシニコフ」です。
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「マルシャル・シャーポシニコフ」は、4月下旬に実施された中国海軍との合同演習には参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」]


太平洋艦隊大型対潜艦4隻は、交代でアデン湾海賊対処任務へ派遣されています。

現在は北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」アデン湾に居ますが、仮に、この次太平洋艦隊から海賊対処部隊を派遣するとなれば、これまでの順番から見て、「マルシャル・シャーポシニコフ」になります。

ちなみに、これまでの派遣順序は、こうなっています。
「アドミラル・ヴィノグラードフ」→「アドミラル・パンテレーエフ」→「アドミラル・トリブツ」→「マルシャル・シャーポシニコフ」→「アドミラル・ヴィノグラードフ」→「アドミラル・パンテレーエフ」→「アドミラル・トリブツ」

ロシア海軍は2012年に新世代原子力潜水艦2隻を受領する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【統合造船業営団は今年に海軍へ2隻の原潜を引き渡す事を確認した】
サンクト-ペテルブルク、6月22日-ロシア通信社ノーボスチ

統合造船業営団は、2012年にロシア連邦海軍へ2隻の原子力潜水艦を引き渡す計画である。
金曜日、営団のトップであるローマン・トロチェンコは確認した。

「近日中の出来事として、原子力潜水艦"ユーリー・ドルゴルーキー"(「ボレイ」シリーズ)をロシア海軍へ引き渡します」
彼は、サンクト-ペテルブルク国際経済フォーラムにおいて記者団に語った。

更にトロチェンコによれば、海軍へ潜水艦「セヴェロドヴィンスク」が引き渡される。
「今年、私共は、海軍へ新たな多用途原子力潜水艦"セヴェロドヴィンスク"の引き渡しを終えます。
これは、"ヤーセン"シリーズです」

統合造船業営団のトップは述べた。

以前、前ロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」(「ボレイ」型の2番艦)からの弾道ミサイル「ブラヴァー」ミサイル発射に成功した場合、潜水艦は、同時に今年末に海軍へ正式採用できると述べた。

ロシア連邦国防省統合造船業営団は、5隻の近代化された戦略原子力水中ロケット艦「ボレイ」型(プロジェクト955A)の開発・建造契約に署名した。
ロシア連邦国防省及び統合造船業営団には、これらの潜水艦の費用について意見の相違があったが、結局は合意された。

原子力潜水艦「ボレイ」は、最新の海洋配置大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」搭載艦である。
この潜水艦は8隻の建造が計画されている。
3隻の「ボレイ」を供給する以前の契約においては、国防省及び統合造船業営団間の 「価格戦争」が生じた。

潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の海軍への引き渡し時期は繰り返し延期されている。
最初は2010年から2011年へ、そして、2011年から2012年に。
原子力潜水艦は「セヴマシュ」で建造された。

「セヴェロドヴィンスク」は、2重船体で1軸の原子力潜水艦であり、音響場水準は減少している。
切断面は合理化された楕円形フォルムであり、強度船体は10個の区画に分割されている。

我が国の造船所で初めての試みとして、魚雷発射管と制御室区画を艦首に配置せず、新たな水中音響複合体のアンテナを艦首に配置した。

ミサイル兵装の為、8基の垂直発射装置が使用される。
有力な複合装備として、超音速有翼ミサイル及び汎用深海誘導魚雷が含まれる。
更に同艦は、最新の通信及び航海複合体を受け取り、根本的に新しい核動力装置を備えている。

新たな最新動向として、ロシア軍事産業企業体が有する開発能力は、原子力潜水艦へ外国の同類に対する低騒音及び低視認性における優位性を提供する。
(2012年6月22日14時23分配信)


[新世代戦略原潜ボレイ級]

[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]

[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]

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新世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」級のトップ艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、今年7月末までにロシア海軍へ引き渡されます。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは近い内にロシア国防省(ロシア海軍)へ納入される]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは7月末までにロシア海軍へ就役する]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、北方艦隊へ配備される予定です。
[ボレイ級戦略原潜1番艦ユーリー・ドルゴルーキーは2012年に北方艦隊へ配備される]


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新世代多用途原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」級のトップ艦「セヴェロドヴィンスク」は、今年中にロシア海軍へ引き渡されます。
[新型多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」は2012年にロシア海軍へ引き渡される]
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ロシア黒海艦隊の揚陸艦はシリアではなくノヴォロシースクへ到着した

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6月21日にセヴァストーポリを出港したロシア黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、6月22日午後に黒海沿岸のノヴォロシースクに入港しました。
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはノヴォロシースクへの輸送任務に就いた]


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【黒海艦隊揚陸艦はノヴォロシースクへ到着し、シリアへの寄港は無い】
セヴァストーポリ/ノヴォロシースク、6月22日-ロシア通信社ノーボスチ

前日に軍用装備を積んでセヴァストーポリを出港したロシア黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、金曜日午後、ノヴォロシースクへ到着した。
同艦隊の公式代理人ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

以前、複数の西側(欧米)及びロシアのメディアは、黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」及び「ニコライ・フィリチェンコフ」が、タルトゥース港のロシア基地の安全を保障する為、軍事貨物と海軍歩兵支隊を乗せてシリア沿岸への遠距離航海の準備を完了したと報じた。

「本日、大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはノヴォロシースクへ到着しました。
同艦は、計画定期整備作業を受けなければならない軍用機器を配達しました」

トルハチェフは述べた。

更に彼は、同艦は機器を降ろした後にセヴァストーポリへ戻ると述べた。
出港は6月24日に予定されている。

トルハチェフもまた、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」セヴァストーポリに居る事を強調した。

「黒海艦隊の全ての艦船は、司令部の計画により、黒海エリアで日常の戦闘訓練任務を遂行しております」
黒海艦隊の代理人は、黒海艦隊艦船のシリア沿岸への航海計画が有るのかというロシア通信社ノーボスチの質問に対し、こう答えた。
(2012年6月22日16時08分配信)


ロシア黒海艦隊所属の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」を巡る「馬鹿騒ぎ」の発端は、このニュースでした。

【ロシア軍艦船がシリアへ出航、兵器や兵士積み 米国が追跡】

この記事によると、6月7日に黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリアへ向けて出港したとの事です。

無論、これは全くのデタラメであり、ロシア側の複数の関係者から否定されました。
その中には、渦中の「ニコライ・フィリチェンコフ」乗員も含まれます。
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは出動態勢にない]
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かっていない]
[ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する]

確かに、「ニコライ・フィリチェンコフ」は、軍用装備を積み込んで6月21日に出港しました。
しかしそれは、「外国」であるウクライナのセヴァストーポリ周辺に駐留するロシア海軍部隊(海軍歩兵部隊や海軍航空隊)の軍用装備を、ロシア本国でメンテナンスする為、ノヴォロシースクへ運んでいたのです。


『黒海艦隊公式サイト』より
【大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」】
最後に、こう書かれています。
「現在、大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは第197揚陸艦旅団に所属し、艦隊の戦闘訓練及び演習に活用されている」
「ニコライ・フィリチェンコフ」は、この10数年間は黒海から出ていません。

ロシア海軍は2013年から艦上戦闘機MiG-29Kを受領する

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『LENTA.RU』より。
【ロシアは最初の戦闘機MiG-29Kを2013年に受領する】
2012年6月20日13時27分配信

ロシア海軍は、2013年に最初の艦上戦闘機MiG-29Kを受領するだろう。
水曜日、「ミグ」コーポレーション総取締役セルゲイ·コロトコフ『インタファクス』に伝えた。

コロトコフによると、既に同社は、ロシア国防省との契約の履行を開始している。
2012年2月、軍当局は、合計して20機の戦闘機MiG-29Kと4機の戦闘訓練機MiG-29KUBを発注した。
契約に基づく条件において、顧客は2012年から2015年までに航空機を取得しなければならない。

当初、24機のMiG-29K/KUBを供給する契約は、2011年より前に署名される予定だったが、2011年8月、契約締結の延期が決定された。

24機の戦闘機は、全て航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」上のロシア海軍第279艦上航空連隊への編入が計画される。
現在、「アドミラル・クズネツォフ」航空グループは、10機の艦上戦闘機Su-33及び2機の襲撃機Su-25UTGで構成されている。

戦闘機MiG-29Kは、2015年に就役期間が切れる現用軍備のSu-33と置き換えられると見られている。
しかし同時に、この航空機(Su-33)は、2025年まで寿命を延長できるとも報じられている。

第4世代の多機能戦闘機MiG-29Kは、排水量28000トン以上の航空母艦に配置できる。
航空機は、時速2200キロの速度まで到達でき、1500キロを飛行できる。
戦闘機の基本武装は30ミリ機関砲であり、更には誘導対艦ミサイル及び対電波妨害ミサイル、「空対空」級ミサイル、誘導航空爆弾などが、7ヶ所の懸架ポイントに搭載される。


[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]

[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]

ロシア海軍の為のMiG-29Kの導入の話が最初に出たのは2009年2月です。
[ロシア海軍、MiG-29KUBを導入]

しかし結局、ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約が締結されたのは、それから3年後の2012年2月29日でした。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]

2012年1月には、地中海重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で試験が実施されました。
[艦上戦闘機MiG-29Kは地中海上の空母「アドミラル・クズネツォフ」で試験を行なった]

MiG-29K/MiG-29KUBは、2011年末までにインド海軍へ第1バッチの16機が納入されています。
[空母「ヴィクラマーディティヤ」の為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの納入は2011年末までに完了する]

続いて、インド海軍向けの第2バッチ(29機)の納入が2012年から開始される予定です。
[インド向け艦上戦闘機MiG-29K/KUB第2バッチの納入は今年(2012年)から始まる]


現在、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」には、12機程度の艦上戦闘機Su-33が配備されています。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]


2009年9月の時点で、ロシア海軍航空隊には19機のSu-33が在籍していました。
[ロシア海軍、MiG-29Kを24機購入?]

Su-33「ソヴィエト連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念・第279独立艦上戦闘機航空連隊」に所属しています。
これまでの報道によると、Su-33は2015年には機体寿命に達し、今回のMiG-29K/KUBは、その代替として導入が計画されたのですが、その一方で、現用のSu-33を近代化して寿命を延長し、2025年まで使用するとも言われています。

将来の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」搭載機は、24機の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBと、12機程度の寿命延長された重艦上戦闘機Su-33、そして他のヘリコプター~近代化された対潜ヘリコプターKa-27M及び追加発注される早期警戒ヘリコプターKa-31(合計20機程度)で構成される事になるでしょうか。

[ロシア海軍は艦載ヘリコプターKa-27Mを発注する]
[ロシア海軍の為の早期警戒ヘリKa-31が発注される]

大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはノヴォロシースクへの輸送任務に就いた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【黒海艦隊の艦はシリアではなく、ノヴォロシースクへ行ったと艦隊は説明した】
セヴァストーポリ、6月21日-ロシア通信社ノーボスチ

木曜日にロシア黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」が軍用機器を積んでセヴァストーポリから出港したのは、地中海ではなくノヴォロシースクへ向かう為である。
黒海艦隊揚陸艦部隊の士官の一人はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

以前、複数の西側(欧米)及びロシアのメディアは、黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」及び「ニコライ・フィリチェンコフ」が、タルトゥース港のロシア基地の安全を保障する為、軍事貨物と海軍歩兵支隊を乗せてシリア沿岸への遠距離航海の準備を完了したと報じた。

「本日、大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは、司令部の計画により、計画定期整備作業を受けなければならない軍用機器を積んでセヴァストーポリを出港し、ノヴォロシースクへ進路を取りました」
士官は述べた。

彼によると、同艦がセヴァストーポリへ戻るのは、6月25日になるだろう。

更に彼は、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」セヴァストーポリに居る事を強調した。
(2012年6月21日16時19分配信)


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ロシア黒海艦隊所属の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」を巡る「馬鹿騒ぎ」の発端は、このニュースでした。

【ロシア軍艦船がシリアへ出航、兵器や兵士積み 米国が追跡】

この記事によると、6月7日に黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリアへ向けて出港したとの事です。

無論、これは全くのデタラメであり、ロシア側の複数の関係者から否定されました。
その中には、渦中の「ニコライ・フィリチェンコフ」乗員も含まれます。
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは出動態勢にない]
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かっていない]
[ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する]

この「馬鹿騒ぎ」の中、話題の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、6月21日にセヴァストーポリから出港しました。

しかしそれはシリアへ向かう為ではなく、黒海沿岸のロシア領ノヴォロシースクへ機器を輸送する為です。
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要するに、「外国」であるウクライナのセヴァストーポリ周辺に駐留するロシア海軍部隊(海軍歩兵部隊や海軍航空隊)の装備機器を、ロシア本国でメンテナンスする為にノヴォロシースクまで運ぶという事でしょう。

『黒海艦隊公式サイト』より
【大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」】
最後に、こう書かれています。
「現在、大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは第197揚陸艦旅団に所属し、艦隊の戦闘訓練及び演習に活用されている」
「ニコライ・フィリチェンコフ」は、この10数年間は黒海から出ていません。

インド空母ヴィクラマーディティヤの最初の航海試験は成功裏に完了する

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6月8日に最初の海洋試験の為に出港したインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は、今週中に試験を終えます。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは6月8日に出港する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験の為に出航した]


『アルムス-タス』より
【インド空母「ヴィクラマーディティヤ」は、白海の試験において必要な航行性能を超えた】
モスクワ、6月21日(アルムス-タス)

インド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(元ロシア航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は、今週に白海での工場航海試験を成功裏に完了する。
造船業界の情報提供者は、イタル-タス通信に伝えた。

「セヴマシュの専門技術者により近代化された空母には、とても満足しております。
そう、6月8日から始まった海洋での試験において、同艦は必要な航行性能を超えました。
それは持続こそされなかったものの、超えた事は嬉しく思います」

情報提供者は述べた。

「同艦の試験においては、我が海軍の将兵が操縦しており、艦上にはセヴマシュを代表する受領チームと、インド海軍士官が乗り組んでおります」
彼は付け加えた。

情報提供者は、「ヴィクラマーディティヤ」が来週に燃料や水、食料を補充した後、白海からバレンツ海へ進路を取ると述べた。
「同艦の甲板では、艦上配置航空グループによるロシア製艦上戦闘機MiG-29Kの飛行試験が開始されます」

以前、「セヴマシュ」広報サービス部長アナスタシア・ニキーチンスカヤは発表した。
「試験プログラムは124日を予定しております」

造船業界の情報提供者は、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」が今年12月にインド海軍へ納入される事を確認した。

以前、統合造船業営団の公式代理人アレクセイ・クラフチェンコが発表したように、
航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」白海における工場航海試験では
「同艦のメインシステム及びコンポーネント、メイン及びサブ動力装置、通信システム、航海システム、その他の機能確認が計画されています」

2004年1月にニューデリーで署名された政府間の一括合意により、ロシアの航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の船体は、「セヴマシュ」での近代化と、ロシア製の艤装品と航空機を付けるという条件で、インドへ無償譲渡された。
更にロシアは、航空母艦のインド人乗員約1500名の教育と、インド洋水域への艦の基地施設建設を実施する。

総契約額は、当初15億ドルと見積もられ、同艦を本格的な空母へ改造する為の全ての作業は、2008年に完了する計画だった。
しかし、契約時期は延期された。
ロシア側は、作業量の過少評価と、艦の近代化への追加支払の必要を表明した。

2010年3月12日、ウラジーミル・プーチンのインド訪問中に、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(全能の神)の修理及び近代化に関する改訂された費用の追加契約が締結された。
インド側によると、ロシアからの航空母艦の購入の為に23億3000万ドルの費用が掛かる。
同艦の就役期間は30年と見られている。

2004年以来、ネフスキー計画設計局及び請負業者「セヴマシュ」は、膨大な量の作業を行なった。
艦の甲板装備は改装され、戦闘機MiG-29Kの発艦の為のトランポリン台が装備され、新たな課題である巡洋艦の船体を近代的な設備~システム及び各種機器で充実させ、合計で長さ2000km以上の新たなケーブルラインが敷設された。
航空母艦は、新たな航行複合体及び電波位置特定複合体、通信複合体及び航空機管制を受け取った。
その結果、実際には完全に新たな艦が作られた。

以前は「バクー」という名前だった「アドミラル・ゴルシコフ」は、1987年に北方艦隊の編制へ加入した。
修理及び改造終了後、航空母艦の排水量は45000トンになり、最大長は283.5m、最大幅は59.8m(8.8m増加)となった。
同艦にはMiG-29K戦闘機およびヘリコプターを含む30機の航空機を搭載できる。
乗組員は1924名である。
(2012年6月21日14時44分配信)


当初、「ヴィクラマーディティヤ」の出航日は5月25日の予定でしたが、様々な理由により延期されました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤの最初の航海試験は延期されるかもしれない]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの最初の航海試験は嵐の為に延期されるかもしれない]

しかも、延期後の6月1日夕方には小火が発生しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤの小火は航海試験に影響しない]

しかし、「ヴィクラマーディティヤ」は、幾多の困難や挫折を乗り越え、ついに最初の航海試験に漕ぎ着けました。
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「ヴィクラマーディティヤ」の試験航海には、ロシア海軍空母「アドミラル・クズネツォフ」乗員も参加しており、彼らが同艦を動かしているようです。
[空母ヴィクラマーディティヤは消磁作業を行なう]

以前の報道によると、「ヴィクラマーディティヤ」の試験航海には、350名のロシア海軍将兵が参加します。
[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」の最初の海上公試は2012年5月25日に予定されている]

バルト工場はヘリ空母ミストラル級の船体ブロック建造を8月から開始する

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ロシアサンクト-ペテルブルク市の造船所において、ロシア海軍の為の「ミストラル」級ヘリコプター空母の船体の一部の建造が8月から開始されます。
[「バルト工場-造船」はヘリ空母ミストラルの船体の一部を建造する]


『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
【サンクト-ペテルブルクにおける軍艦「ミストラル」級のブロック建造は8月に開始される】
2012年6月21日

8月、サンクト-ペテルブルクに在るロシア造船所「バルト造船工場」は、ロシア海軍の為の指揮・戦力投射艦(Bâtiment de Projection et de Commandement、BPC)級軍艦の船体ブロック建造作業を開始する。
技術移転に関する合意下で指揮・戦力投射艦級軍艦の一部をロシアで建造する契約は、2011年6月に「ロシア兵器輸出公社(ロソボロネクスポルト)」DCNS社の間で締結された。

契約の目的は、ロシア造船所における生産設備及び作業方法の近代化の為、このプログラムの恩恵を受ける事にある。

サンクト-ペテルブルクは、STXフランスを含むフランスの造船所の指導下で指揮・戦力投射艦のブロックを組み立てる。
指揮・戦力投射艦は、DCNSが開発し、サン-ナゼール造船所で建造されている。

数週間遅れて2011年末に完成した最後の艦「ディズミュド」は、フランス海軍の為の3番目の指揮・戦力投射艦である。
STXフランスは、最初のロシア艦の船体製造作業を開始している。

サン-ナゼール造船所における指揮・戦力投射艦の船体ブロック建造により、ロシアチームはフランス造船所の作業方法を習得する。
軍艦「ウラジオストク」及び「セヴァストーポリ」の納入は、2014年及び2015年を予定している。
最初の輸出艦の建造の80パーセントはSTXで、20パーセントはバルト工場で行なわれる。
契約によると、2番目の指揮・戦力投射艦の場合、建造におけるバルト造船工場のシェアは倍増される。
最初の2隻の指揮・戦力投射艦サン・ナゼールで結合されるが、ロシアで2隻の艦を追加建造する為の交渉が進行中である。


[ヘリ空母ミストラル型]

ロシア海軍向け「ミストラル」1番艦は今年2月1日にフランスのサン・ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

サン・ナゼール造船所
艤装中の「ミストラル」級3番艦「ディズミュド」が居ます。
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「バルト工場-造船」(バルチースキー・ザヴォード)「ミストラル」型の船体の一部を製造する為の契約は、昨年12月に同社と「統合造船業営団」との間で締結されています。
[バルチースキー・ザヴォートは「ミストラル」型の船体を建造する]

バルト工場-造船
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フランス海軍「ミストラル」型は船体を幾つかのブロックに分けて複数の造船所で建造し、それを一ヶ所に集めて結合するという方法を採っていますが、ロシア海軍「ミストラル」も同様の方法で建造されます。

ロシア海軍向けの「ミストラル」型は、オリジナルよりも武装が強化されます。
[ロシア海軍向け「ミストラル」型には巡航ミサイル、対空・対潜ミサイルなどが装備される]
[ロシア海軍向け「ミストラル」型はロシア製兵器を装備する]

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「ミストラル」型は艦後部にヘリコプター格納庫が有りますから、各種ミサイルの垂直発射機を設置するとすれば、艦前部(艦橋の前)でしょうか。
(ロシア側の報道を読む限り、ヘリコプター搭載・運用能力を減らすつもりなど毛頭無いだろうし)


日本では「強襲揚陸艦」と呼ばれ、フランス海軍の正式分類は「指揮・戦力投射艦」となっている「ミストラル」型ですが、ロシアでは、「ヘリコプター空母」Вертолётоносецと呼ばれる事が多いです。
この他に「汎用揚陸艦」Универсальный Десантный Корабль「ヘリコプター揚陸ドック艦」Десантный Вертолётный Корабль-Докと書かれる事も有ります。

ロシア側の報道、更にはロシア軍当局者の発言を見ても、「ヘリ空母」としての運用がメインとなっているようです。

フランス海軍「ミストラル」は2009年11月末にサンクト・ペテルブルクを訪れ、ロシア軍ヘリコプター(Ka-27対潜ヘリ、Ka-29強襲ヘリ、Ka-52戦闘ヘリ)の適合試験を実施しています。
[ロシア製ヘリコプター、強襲揚陸艦「ミストラル」に初着艦]
[ロシア軍ヘリコプター、強襲揚陸艦「ミストラル」に初着艦(2009年11月27日)]

ロシア海軍「ミストラル」級には、現用の主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化タイプKa-27Mが搭載されるようです。
[ロシア海軍は艦載ヘリコプターKa-27Mを発注する]

ロシア海軍向けの最初の「ミストラル」型2隻の艦名は「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」です。
[ロシア海軍向け「ミストラル」型の艦名は「ウラジオストク」と「セヴァストーポリ」になる]

記事文末で触れられていますが、現在、ロシア国内の造船所で「ミストラル」級2隻をライセンス建造する為の交渉が進められています。
[ヘリ空母ミストラル型のライセンス建造の為の交渉は進んでいる]


「ミストラル」型太平洋艦隊にも配備される計画であり、これを見越して極東方面においても、今年から造修施設などのインフラ整備が進められます。

『REGIONS.RU』より。
2012年4月11日配信
【ウラジオストク最大の艦船修理工場は再建される】

『ロシア通信社ノーボスチ・極東管区ニュース』より。
2012年4月11日21時03分配信
【ウラジオストクの艦船修理工場は「ミストラル」の為に13億ルーブルを掛けて再建される】

ウラジオストク第178艦船修理工場は、「ミストラル」型を含む新世代艦に対応できるように施設を近代化し、35600トン級浮きドックの導入、ディーゼル潜水艦修理用の5000トン級ドックの建設、現在の第1乾ドックの全天候型への改装などが行なわれるとの事です。
近代化計画の実施期間は、今年(2012年)から2027年までの16年間に渡ります。
近代化計画の最初の5年間で13億ルーブルが拠出されます。

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大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは4度目の船団護衛を開始する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【大型対潜艦は、アデン湾を通過するロシア人船員の乗る船を送り届ける】
モスクワ、6月20日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、アデン湾を通過する最初のロシア人船員の乗る船舶コンボイの先導を開始した。
水曜日、ロシア北方艦隊広報サービス部長代行エフゲニー・キリーロフ2等海佐は発表した。

「大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは、アデン湾において4番目の船団の先導を開始しました。
この船団は、ソマリア海賊の活動が活発な海域における戦闘当直において、初めてロシア人船員の乗る2隻の石油タンカー"トランスシブ-ブリージ"及び"タウリチェスキー-ブリージ"(両方ともリベリア船籍)、そしてシンガポール船籍の商船で構成されています」

彼は述べた。

ロシア連邦北方艦隊の代理人によると、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」乗組員は、アラビア海及びアデン湾を通過し、長さ1000海里以上の紅海東部の指定ポイントまで外国船舶に随伴する。
今年6月23日、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、5番目の船団の支援を開始する予定である。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、5月からアデン湾及びアフリカの角における民間船舶航行を保護する任務に就いた。
以前、世界の大洋の同海域において、北方艦隊の他の艦艇は、商船団の先導を成功裏に実施した。
それは、重原子力ミサイル巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、「アドミラル・チャバネンコ」、「アドミラル・レフチェンコ」が含まれる。
北方艦隊将兵は、合計で30以上の国際船団を先導し、100隻以上のロシアおよび外国船を護衛し、紅海及びインド洋海域で海賊に襲撃された貨物船「オーシャン·ダイヤモンド」およびタンカー「ユナイテッドエンブレム」の乗っ取りを防いだ。

ロシア海軍は、2008年以来、海賊と戦う為にアデン湾海域及びソマリア沖においてパトロールを行なう国際部隊へ参加している。

海賊の活動は減少している。
4月、AP通信は国際海事局による報告書を引用し、2012年第1クオーター(1~3月)は、前年の同じ時期と比較してアフリカ沖での海賊攻撃数が減少したと報じた。
同局によると、その理由は、アデン湾において効果的な活動を行なっている国際部隊にある。
(2012年6月20日10時11分配信)


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北方艦隊所属の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、4月6日にセヴェロモルスクを出港しました。
[北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフはアデン湾へ向かった]

4月16日、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」ジブラルタル海峡を通過し、その後、スペインセウタに寄港しました。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフはジブラルタル海峡を通過した]

4月下旬にはギリシャクレタ島北西部スーダ港を訪れました。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフはクレタ島を訪問した]

4月29日、地中海東部で黒海艦隊給油船「イワン・ブブノフ」及び海洋曳船MB-304と合流しました。
[ロシア海軍海賊対処部隊は地中海で合流した]

5月初頭、サウジアラビアジェッダを訪問しました。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ、サウジアラビア訪問]
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今回のロシア海軍海賊対処部隊は、この3隻で構成されています。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊)
海洋曳船MB-304(黒海艦隊)


大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は1982年に就役しましたが、1991年以降は活動を停止し、クロンシュタットに係留されたまま放置状態でした。
[ウダロイ級2番艦ヴィツェ・アドミラル・クラコフ]
[大型対潜艦「クラコフ海軍中将」就役28周年]

しかし、2002年以降にサンクトペテルブルクで修理が開始され、2010年に現役復帰しました。

「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」乗員は、ロシア海軍で初めて契約軍人(志願兵)のみで構成されています。
[北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」乗員は、契約軍人だけで構成される]

なお、記事中において原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の名前が出てきますが、正確には、同艦は海賊対処任務の為にアデン湾へ派遣されたわけではなく、2008年秋からの半年に渡る遠距離航海の一環として2009年初頭にインド西岸を訪問し、その帰りにアデン湾を通過する途中、ソコトラ島沖でソマリア海賊と遭遇し、これを拘留したものです。
[ロシア海軍原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、3隻の海賊船を拘留]

[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]

大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフ及びカリーニングラードはシリアへ向かっていない

先週末から続いているロシア海軍大型揚陸艦を巡る「馬鹿騒ぎ」ですが、まだ収まりそうにありません。

[大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフは地中海へ向かっていない]
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは出動態勢にない]
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かっていない]
[ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する]

今度は、イランのメディアと、そしてドバイの放送局『アル-アラビーヤ』などが壮大な「茶番」ニュースを流し、更には、黒海艦隊のみならず、バルト艦隊の大型揚陸艦の名前まで出てくる有様です。


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
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2012年6月20日11時18分配信
【ロシア連邦黒海艦隊の艦は基地へ戻り、シリアへの航海は計画されていない-士官】
セヴァストーポリ/モスクワ、6月20日-ロシア通信社ノーボスチ

水曜日、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、艦隊の戦闘訓練射爆場における戦闘訓練任務を終え、ロシア黒海艦隊の主要基地セヴァストーポリへ戻った。

「シリアへの遠距離航海計画は指示されていません」
黒海艦隊揚陸艦部隊の士官は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

ロシア通信社ノーボスチの特派員は、「ツェーザリ・クニコフ」セヴァストーポリ中央岸壁に係留されている事を個人的に確認した。

以前、複数の西側(欧米)及びロシアのメディアは、黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」及び「ニコライ・フィリチェンコフ」が、タルトゥース港のロシア基地の安全を保障する為、軍事貨物と海軍歩兵支隊を乗せてシリア沿岸への遠距離航海の準備を完了したと報じた。
しかし、前夜に黒海艦隊揚陸艦部隊の士官の一人がロシア通信社ノーボスチに伝えた所によると、火曜日にロシア黒海艦隊の大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」セヴァストーポリから出港したのは、地中海ではなく、艦隊の戦闘訓練射爆場の一つへ進路を取った為である。

代理人によると、「ツェーザリ・クニコフ」は、フィールド測定後に基地へ戻り、「ニコライ・フィリチェンコフ」は6月20日にノヴォロシースクへ出航し、6月25日にセヴァストーポリへ帰港する予定である。
彼は、艦が燃料及び食糧を補充していない事を指摘した。

最近、黒海艦隊の情報提供者はロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」がシリアのタルトゥース港へ派遣されたというメディアの報道を否定した。
メディア(アメリカのテレビ局CNNを含む)は、アメリカ国防総省(ペンタゴン)の情報提供者の話を引用して伝えた。

シリアでは、一年以上前から反政府活動が続いており、国家治安機関との武力闘争へと拡大している。
新たな武力闘争事件及び犠牲者に関する報道は、国際連合特使コフィ・アナンの計画に従って同国の休戦が宣言され、国際連合オブザーバーが監視しているという事実にも関わらず、4月中旬から途絶える事は無い。

国際連合の統計によると、シリア紛争の犠牲者総数は12000名を超え、23万名の難民が出ており、約100万人が人道援助を必要としている。
シリア当局は、反政府武装勢力との衝突により、2500人以上の軍人とシリア治安機関職員が死亡し、武装勢力による民間人の死者は3200名を超えたと主張している。


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2012年6月19日18時15分配信
【ロシア連邦国防省:シリアでの演習は計画されていない】
モスクワ、6月19日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦国防省は、バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」が地中海のシリアのタルトゥース港を訪問し、今後、シリア領土内で軍事演習を実施するという複数のメディアの報道を否定する。

「これらの報道の中で、本当に正確な箇所は、大型揚陸艦カリーニングラードがバルト艦隊所属であるという一点のみであります」
ロシア連邦国防省の公式代理人は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「現在、大型揚陸艦カリーニングラードは、キールウィークに参加し、その後、母基地へ戻ります。
遠距離航海への参加は計画されていません」

代理人は述べた。

「キールウィーク」は、毎年6月の最終週に開催されている。
そのメインイベントはボートレースであり、 毎年、約2000隻のボートと約3万人の観光客が

ロシアも参加し、シリア領土で大規模国際演習が計画されているというメディアの報道への指摘において、国防省の代理人は述べた。
「先週から、複数のメディアにより、様々な情報源及び衛星情報を参照したと称される偽情報の報道が増加し、シリア情勢は更に悪化の方向へ向かっていると言われていますが、それは現実に対応しておりません」

以前、イランのメディアと、更にアラブのテレビ放送局は、今後数週間以内に、シリア領内の海域において演習が実施されると報じた。
更に、エジプトはスエズ運河を12隻の中国艦船が通航する事を許可したとも報じられた。
シリア大統領の政治・情報顧問ブセイナ・シャッバンは、今後数週間以内にシリア領土においてロシア、中国、イラン、シリアが参加する軍事演習が計画されているという外国メディアの情報は事実ではない事を表明した。


記事中で触れられていますが、今度は、イランのメディアと、ドバイの国際ニュース衛星放送局『アル-アラビーヤ』などが、今後数週間以内にシリア領内の海域でロシア、中国、イラン、そしてシリアも参加する大規模な軍事演習が実施されるなどという壮大な「茶番」ニュースを流しました。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
【メディア:ロシア、中国、イランはシリアで軍事演習を行なう】

この記事によると、演習参加兵力は以下の通りです。
・約90000名の陸上部隊が参加
・約400機の航空機が参加
・約1000両の戦車が参加
・ロシア海軍からは、潜水艦、駆逐艦、航空母艦が演習に参加

専門家は「馬鹿げた無意味な情報であり、分析する価値は無い」と一刀両断に切り捨てています。


日本では、毎日新聞が、この茶番ニュースに飛びつきました。
2012年06月20日20時05分
【シリア:イラン露中と領内で合同軍事演習か】

…毎日新聞は馬鹿なの?情弱なの?
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そもそも、ロシア海軍「航空母艦」アドミラル・クズネツォフは、インド空母ヴィクラマーディティヤの航海試験に乗員を参加させているので、作戦行動を取れる状態に有りません。
ましてや、シリアへ行くなど、夢のまた夢でしかありません。

というか、ここまで来ると、もはや誇大妄想以外の何物でもないでしょう。

大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフは地中海へ向かっていない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【黒海艦隊の艦は地中海ではなく、射爆場へ進路を取る-士官】
モスクワ、6月19日-ロシア通信社ノーボスチ

火曜日にロシア黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」セヴァストーポリから出港したのは、地中海ではなく、艦隊の戦闘訓練射爆場の一つへ進路を取った為である。
黒海艦隊揚陸艦部隊の士官の一人は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

以前、複数の西側(欧米)及びロシアのメディアは、黒海艦隊の大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」及び「ニコライ・フィリチェンコフ」が、タルトゥース港のロシア基地の安全を保障する為、軍事貨物と海軍歩兵支隊を乗せてシリア沿岸への遠距離航海の準備を完了したと報じた。

「ツェーザリ・クニコフは、艦隊の戦闘訓練射爆場において、磁気及び音響フィールドの測定を行ないます」
代理人は述べた。

彼によると、同艦は、沿岸および海上の双方における定期整備が予定されている。
艦は、海上において機器の状態の検査を受け、乗組員の訓練を経る必要がある。

「ツェーザリ・クニコフは、フィールド測定後に基地へ戻ります。
ニコライ・フィリチェンコフは6月20日にノヴォロシースクへ出航し、6月25日にセヴァストーポリへ帰港する予定です」

士官は述べた。
彼は、艦が燃料及び食糧を補充していないと付け加えた。

最近、黒海艦隊の情報提供者はロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリアタルトゥース港へ派遣されたというメディアの報道を否定した。
メディア(アメリカのテレビ局CNNを含む)は、アメリカ国防総省(ペンタゴン)の情報提供者の話を引用して伝えた。

シリアでは、一年以上前から反政府活動が続いており、国家治安機関との武力闘争へと拡大している。
新たな武力闘争事件及び犠牲者に関する報道は、国際連合特使コフィ・アナンの計画に従って同国の休戦が宣言され、国際連合オブザーバーが監視しているという事実にも関わらず、4月中旬から途絶える事は無い。

国際連合の統計によると、シリア紛争の犠牲者総数は12000名を超え、23万名の難民が出ており、約100万人が人道援助を必要としている。
シリア当局は、反政府武装勢力との衝突により、2500人以上の軍人とシリア治安機関職員が死亡し、武装勢力による民間人の死者は3200名を超えたと主張している。
(2012年6月19日11時22分配信)


ここ数日間の黒海艦隊の揚陸艦を巡る「馬鹿騒ぎ」の発端は、このニュースでした。
『CNN』より。
2012年6月16日配信
【ロシア軍艦船がシリアへ出航、兵器や兵士積み 米国が追跡】
「NBC放送が最初に報じた」と書かれています。

この記事によると、6月7日に黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリアへ向けて出港したとの事です。

CNNなどのアメリカの報道を引用し、ロシアでも報じられました。

『イタルタス通信』より。
2012年6月15日21時44分配信
【アメリカ合衆国は、ロシアがタルトゥース港を保護する為、シリアへ軍を派遣したという情報を有する】

『InoTV』より。
2012年6月16日配信
【「ニコライ・フィリチェンコフ」はアメリカに懸念を生じさせた】

このニュースは、複数のロシア軍関係者により否定されました。
[ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する]
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かっていない]

すると今度は、ロシアの非政府系メディア『インタファクス』が、黒海艦隊大型揚陸艦シリア行きが計画されていると報じました。
2012年6月18日11時42分配信
【ロシアはシリア沿岸への戦闘艦派遣を計画する】

2012年6月18日12時24分配信
【ロシア艦はシリアの海軍駐留拠点の安全を保障する】

『インタファクス』は、「ロシア海軍総司令部の情報提供者」の話を引用し、ロシア黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」、「ツェーザリ・クニコフ」、救助曳船SB-15が、シリアタルトゥースへ行く準備を整えていると報じました。

これを受け、ロシア通信社ノーボスチは、渦中の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」乗組員へのインタビューを行ないました。
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは出動態勢にない]

6月17日のセヴァストーポリ
左が大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(152)、右は大型揚陸艦「オルスク」(148)

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『インタファクス』の報道内容が否定されたにも関わらず、今度は、ロイター通信などが飛びつきました。
2012年6月19日配信
【ロシア揚陸艦がシリアに出航準備、有事の国民保護などで=報道】

>ロシア海軍と国防当局からのコメントは得られていない。

得られていますが・・・
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そこで今回、ロシア通信社ノーボスチは、黒海艦隊揚陸艦部隊(第197揚陸艦旅団)の関係者に話を聞いたというわけです。
その結果は、上の記事の通りです。


今回の記事によると、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、近い内にオーバーホールを行なうようです。
同艦は数日前に地中海(イタリアシチリア島)から戻ってきたばかりだし、その前にも黒海沿岸諸国の合同演習に参加しているし、黒海艦隊の大型揚陸艦7隻の中で最も活発に動いている艦ですから、そろそろオーバーホール時期を迎えるのでしょう。

6月18日のセヴァストーポリ
左から大型揚陸艦「ヤーマル」(156)、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(158)、警備艦「スメトリーヴイ」(810)

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それにしても、この数日間、他社の報道記事が配信される度、その当事者に話を聞きに行き、他社の記事内容を真っ向から否定する記事を配信する『ロシア通信社ノーボスチ』って・・・
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大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは出動態勢にない

6月17日の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(セヴァストーポリ)
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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【黒海艦隊の船の戦闘準備体制は高レベルへ移行していないと艦隊は発表した】
モスクワ、6月18日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」乗組員は、毎日通常のスケジュールに従い勤務しており、艦隊司令部から戦闘準備態勢を高レベルへ移行させる指示は下されていない。
月曜日、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」の士官はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

彼は、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」及び「ツェーザリ・クニコフ」シリアへの航海準備を完了したという一部メディアの報道に対しコメントした。

「毎日、乗組員の30パーセントは沿岸へ行っており、我が艦は戦闘準備態勢の高レベルへの移行ケースから除外されています」
士官は述べた。

彼は、黒海艦隊の戦闘艦全ては、常に12時間ごとに航海準備を行なう事を指摘した。
戦闘任務の指示を受けた時、艦の戦闘準備は「通常」から「高レベル」へ移行する。

「戦闘準備態勢が高レベルの場合、乗組員が沿岸へ行く事は禁止されます。
ですがフィリチェンコフ乗組員は、毎日市内へ出かけており、士官と家族は、契約により朝まで家に居ます」

士官は述べた。

彼によると、この状況は、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」を含め、全ての部隊所属の揚陸艦においても同様である。

前日、黒海艦隊の情報提供者はロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」タルトゥースロシア連邦国防省の施設保護の為、海軍歩兵支隊を乗せてシリアタルトゥース港へ派遣されたというメディアの報道を否定した。
メディア(アメリカのテレビ局CNNを含む)は、アメリカ国防総省(ペンタゴン)の情報提供者の話を引用して伝えた。


シリアでは、一年以上前から反政府活動が続いており、国家治安機関との武力闘争へと拡大している。
新たな武力闘争事件及び犠牲者に関する報道は、国際連合特使コフィ・アナンの計画に従って同国の休戦が宣言され、国際連合オブザーバーが監視しているという事実にも関わらず、4月中旬から途絶える事は無い。

国際連合の統計によると、シリア紛争の犠牲者総数は12000名を超え、23万名の難民が出ており、約100万人が人道援助を必要としている。
シリア当局は、反政府武装勢力との衝突により、2500人以上の軍人とシリア治安機関職員が死亡し、武装勢力による民間人の死者は3200名を超えたと主張している。
(2012年6月18日13時47分)


『インタファクス』より。
2012年6月18日11時42分配信
【ロシアはシリア沿岸への戦闘艦派遣を計画する】

2012年6月18日12時24分配信
【ロシア艦はシリアの海軍駐留拠点の安全を保障する】

『インタファクス』は、「ロシア海軍総司令部の情報提供者」の話を引用し、ロシア黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」、「ツェーザリ・クニコフ」、救助曳船SB-15が、シリアタルトゥースへ行く準備を整えていると報じました。

そこで今回、ロシア通信社ノーボスチは、渦中の「ニコライ・フィリチェンコフ」の乗組員(士官)に直接話を聞いたというわけです。

そして「ニコライ・フィリチェンコフ」の士官は、上記の『インタファクス』などの報道を完全に否定したという事です。

大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリア行きの情報は、これまでにも何度も否定されています。
[大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かっていない]
[ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する]


ちなみに、『インタファクス』の記事でシリアへ行くと報じられた救助曳船SB-15について。

『黒海艦隊公式サイト』より
【救助曳船SB-15】

1966年に就役した同船は、1997年にウクライナ海軍へ譲渡されており、もはやロシア海軍には在籍していません。

大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かっていない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【黒海艦隊はシリアへ艦艇が派遣されたという情報を否定する】
モスクワ、6月17日-ロシア通信社ノーボスチ

大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」タルトゥースロシア連邦国防省の施設保護の為、海軍歩兵支隊を乗せてシリアタルトゥース港へ派遣されたというメディアの報道は、現実に対応しておらず、同艦はセヴァストーポリに居る。
ロシア連邦黒海艦隊の情報提供者は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

日曜日、複数のウクライナのメディアは、CNNを含むアメリカの放送局の報道を引用し、ロシア戦闘艦「ニコライ・フィリチェンコフ」が軍事貨物と海軍歩兵支隊を乗せてシリアへ派遣されたと報じた。
(アメリカの)放送局は、アメリカ国防総省(ペンタゴン)の情報提供者の話を引用して伝えた。
更にアメリカのメディアは、アメリカ合衆国軍の情報部がシリアへ向かう同艦の動向を追跡していると主張した。

ロシア通信社ノーボスチの特派員は、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」セヴァストーポリの北方桟橋の一つに停泊している事を個人的に確認した。
同艦は係留されており、動いていない事が分かる。
士官の一人は、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」が2012年6月8日には停泊していたと説明した。

「同艦は、いつでも出港できる準備を整えており、艦隊の全ての戦闘艦も同様です。
海軍歩兵は乗せられておらず、シリアへ向けて航海するという指示は下っておりません。
乗組員は、日常の業務に従事しています」

情報提供者は述べた。
(2012年6月17日12時11分配信)


記事中で取り上げられている「CNNを含むアメリカの放送局の報道」は、これです。
2012年6月16日配信
【ロシア軍艦船がシリアへ出航、兵器や兵士積み 米国が追跡】

この記事によると、6月7日に黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリアへ向けて出港したとの事です。

この報道は、ロシア連邦軍参謀本部の関係者により否定されました。
[ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する]

そして今回、ロシア黒海艦隊の関係者、そして、ロシア通信社ノーボスチ特派員により、完全に否定されました。

大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、セヴァストーポリに居ます。

ロシア黒海艦隊艦艇はシリアへの航海を準備する

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『イタル-タス通信』より。
【ロシア黒海艦隊の戦闘艦はシリア沿岸への出発を準備する】
モスクワ、6月15日/イタル-タス通信

ロシア黒海艦隊の戦闘艦数隻は、シリアへの遠距離航海を準備している。
ロシア連邦軍参謀本部の情報提供者は、イタル-タス通信に伝えた。

「地中海は、我が黒海艦隊の担当であるという事実に関連し、ロシア海軍物資・技術供給所としてロシアがシリアからリースしているタルトゥースの安全を保障する任務を遂行する為に必要な場合、戦闘艦はそこへ向かいます」
対談者はイタル-タス通信に説明した。

「黒海艦隊の数隻の戦闘艦チームは、遠距離航海の為の準備を完全に整えています。それは海軍歩兵部隊を乗せた大型揚陸艦も含まれます」
連邦軍参謀本部の情報提供者は述べた。

対談者はイタル-タス通信に対し、黒海艦隊の戦闘艦1隻が既にタルトゥースへ向かっているというアメリカの一部メディアの報道を断固として否定した。
「我々の艦は、全てセヴァストーポリに居ます。大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフを除いては。
同艦はイタリアのメッシナ港に滞在した後、土曜日にセヴァストーポリへ到着します。
黒海から地中海へ、ではなく、地中海から黒海へ、です」

連邦軍参謀本部の情報提供者は述べた。

「或いは、アメリカ人は探索作業が不十分なのか、もしくは、学校で地理を学んでいなかったんでしょうね」
ロシア軍人は示唆した。

イタル-タス通信ワシントン特派員イワン・ レベデフは、ロシアシリアタルトゥース港防衛の為、小規模の軍人グループを派遣したとアメリカが報じた事を伝えてきた。
情報テレビ局NBCがアメリカ公式筋を引用して報じた所によると、ロシア軍タルトゥース「1隻のロシア連邦海軍艦艇」を送った。

アメリカ合衆国大統領外交政策顧問ベン·ローズは、ホワイトハウスにおいて、NBCの「精通した」報道に関して、原則として、情報筋から得られた情報に基づくコメントはしないと述べた。
次に、国務省の公式代理人ヴィクトリア・ニューランドは、NBCテレビの報道について知っているが、この情報を確認する事は出来ないと述べた。

今年1月、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」に率いられたロシア海軍艦艇航空グループタルトゥースを訪れた。
シリアの港への航海は、物資を補充し、艦の機器の定期的整備を実施する必要により行なわれた。

タルトゥースは、ソヴィエト連邦後のロシア軍の唯一の海外拠点である。
物資・技術供給所は、我が国の戦闘艦が駐留し、地中海における任務遂行を保障する事が出来る。
タルトゥースに滞在する拠点は、シリア政府との正式合意により、1971年に設立された。
(2012年6月15日22時13分配信)


上の記事中で取り上げられている「アメリカの一部メディアの報道」は、これです。
2012年6月16日配信
【ロシア軍艦船がシリアへ出航、兵器や兵士積み 米国が追跡】

「NBC放送が最初に報じた」と書かれています。

この記事によると、6月7日に黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」シリアへ向けて出港したとの事です。
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ロシアでも報じられました。

『イタルタス通信』より。
2012年6月15日21時44分配信
【アメリカ合衆国は、ロシアがタルトゥース港を保護する為、シリアへ軍を派遣したという情報を有する】

『InoTV』より。
2012年6月16日配信
【「ニコライ・フィリチェンコフ」はアメリカに懸念を生じさせた】

「ロシア連邦軍参謀本部の情報提供者」は、この報道について否定しているわけです。

ただ、「ロシア連邦軍参謀本部の情報提供者」は、今後に黒海艦隊大型揚陸艦などがシリアへ向けて出港する可能性までは否定していません。
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事実上の内戦状態にあるシリアの今後の情勢次第によっては、いつでも出港できる体制を整えているという事です。

ロシア連邦空軍も、出動態勢を整えています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年6月16日14時05分配信
【空軍にはシリアのロシア連邦市民の為に派遣される海軍艦艇を援護する用意がある】

ロシア連邦空軍総司令官代理ウラジーミル・グラジュソフ少将は
「シリア在住のロシア人の保護及び避難の為にロシア海軍艦艇が派遣された場合、ロシア空軍は、それを援護するのか?」
という記者の質問に答え
「空軍は、いかなる任務も遂行する用意を整えています」
と述べています。


『黒海艦隊公式サイト』より
【大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」】
最後に、こう書かれています。
「現在、大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフは第197揚陸艦旅団に所属し、艦隊の戦闘訓練及び演習に活用されている」
「ニコライ・フィリチェンコフ」は、この10数年間は黒海から出ていません。


ロシア黒海艦隊には、上記の「ニコライ・フィリチェンコフ」(プロジェクト1171)を含む7隻の大型揚陸艦が在籍し、全て第197揚陸艦旅団に所属しています。

プロジェクト775大型揚陸艦(ロプーチャI級)
【BDK-46「ノヴォチェルカススク」】
【BDK-67「ヤーマル」】
【「ツェーザリ・クニコフ」】

プロジェクト775M大型揚陸艦(ロプーチャII級)
【BDK-54「アゾフ」】

プロジェクト1171大型揚陸艦(アリゲーター級)
【BDK-65「サラトフ」】
【BDK-69「オルスク」】
【「ニコライ・フィリチェンコフ」】

この内、ロプーチャ級地中海にも進出していますが、アリゲーター級は、この10数年間は黒海から出ていません。

2008年8月の南オセチア紛争には、黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」、「ヤーマル」、「サラトフ」の3隻が参加しました。

「ツェーザリ・クニコフ」「サラトフ」は、アブハジアへの空挺部隊輸送途中にグルジア海軍の襲撃を受けています。
(直接には戦闘へ参加していませんが)
[アブハジア沖の海上戦闘(2008年8月9~10日)とセルゲイ・メニャイロ中将]

グルジアポチ港突入作戦には、「ヤーマル」「サラトフ」が参加しました。
[グルジア海軍艦艇は、ロシア海軍スペツナズにより破壊された]


黒海艦隊ロプーチャ級3隻-大型揚陸艦「アゾフ」「ヤーマル」「ノヴォチェルカススク」は、2009年8~9月にバルト海まで遠征し、実地戦略演習「ザーパド(西方)-2009」に参加しています。
[ロシア黒海艦隊の揚陸艦、バルト海へ]
[ロシア海軍の8隻の揚陸艦は、バルト海の演習に参加する]


今回のイタルタス通信の記事で触れられている大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、イタリアメッシナ港を訪問し、1908年のメッシナ地震の慰霊祭に参加した後、セヴァストーポリへの帰路に就きました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
2012年6月16日配信
【大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」乗組員は地中海における任務遂行を完了した】

何故ロシア海軍メッシナ地震の慰霊祭に参加するのかというと、この地震が発生した時、たまたま地中海に居たロシア艦隊が住民救助の為にメッシナへ行ったからです。
[巡洋艦「モスクワ」は、シチリア島を訪問する]

新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは近い内にロシア国防省(ロシア海軍)へ納入される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は近い内にロシア連邦国防省へ納入される】
モスクワ、6月14日-ロシア通信社ノーボスチ

株式会社「統合造船業営団」は、近い内にロシア連邦国防省へ新たな戦略潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」を納入する。
木曜日、同社は発表した。

「国家軍備プログラム-2020の規定に基づき、近い内に顧客であるロシア国防省へ原子力潜水艦ユーリー・ドルゴルーキー~第4世代ロケット水中巡洋艦プロジェクト955ボレイのトップ艦であり、海洋工学中央設計局ルビーンにより開発された~の納入が計画されています」
同社の声明文では、こう述べられた。

以前、 「セヴマシュ」代理人は、原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」が6月7日は海洋へと去り、検査を実施すると述べた。
彼によると、試験が正常に完了すれば、同艦はすぐに正式採用される。

近日中に、「セヴマシュ」で建造され、サンクトペテルブルク機械製造海洋設計局「マラヒート」により開発されたプロジェクト885多用途原子力潜水艦「ヤーセン」のトップ艦である原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は、工場航海試験の為、海洋へ出航する。

セヴェロドヴィンスク造船所では、「ボレイ」ファミリーの2隻目の原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」の工場航海試験における航海訓練を完了している。

ロシア連邦国防省「統合造船業営団」は、5隻の近代化された戦略原子力水中ロケット艦「ボレイ」型(プロジェクト955A)の開発・建造契約に署名した。
ロシア連邦国防省及び「統合造船業営団」には、これらの潜水艦の費用について意見の相違があった。

原子力潜水艦「ボレイ」は、最新の海洋配置大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」搭載艦である。
この潜水艦は8隻の建造が計画されている。

3隻の「ボレイ」を供給する以前の契約においては、国防省及び「統合造船業営団」間の 「価格戦争」が生じた。
(2012年6月14日21時31分配信)


『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
【最初の「ボレイ」は航海試験を成功裏に完了する】
2012年6月15日配信

大体同じような内容ですが(同じ「統合造船業営団」の公式発表を元にしているから当然ですが)、
現在、原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」白海における工場航海試験を成功裏に終え、国家受領試験の最終段階に取り掛かります。


[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは7月末までにロシア海軍へ就役する]

[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは最終試験の為に出港する]

[ロシア海軍総司令官は新世代戦略原潜ボレイ級を配備する北方艦隊の準備状況を視察する]


戦略原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は1996年11月2日に起工され、2007年4月15日に進水しました。
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2008年11月21日、原子炉が起動されました。
[新型戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」、原子炉始動]

2009年6月18日、初めて海洋へ出航しました。
[新型戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」、工廠航海試験開始]

2011年には4回の弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施し、全て成功しました。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]
特に、8月27日の試験では9300kmの飛翔距離を記録しました。

2011年12月23日には「ブラヴァー」2発の一斉発射に成功しました。
[潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、北方艦隊へ配備される予定です。
[ボレイ級戦略原潜1番艦ユーリー・ドルゴルーキーは2012年に北方艦隊へ配備される]

ゲパルト級警備艦ダゲスタンは今年7-8月に就役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【最新ロケット艦「ダゲスタン」は夏の終わりまでに海軍の編制へ加入する】
モスクワ、6月14日-ロシア通信社ノーボスチ

最新ロケット艦「ダゲスタン」は、7月~8月にカスピ小艦隊の編制へ加入する。
木曜日、ロシア連邦国防省・海軍の公式代理人は記者団に伝えた。

「ダゲスタン」は、ロシア海軍で最初に汎用ミサイル複合体「カリブル-NK」を装備した艦である。
これは、最大で300kmまでの水上及び沿岸目標に対して複数のタイプの高精度ミサイルを使用できる。
艦は、敵の電波位置特定監視による探知の機会を減少させる技術を用いて建造されている。

「7月下旬~8月上旬に、国家試験の最終段階を完了し、プロジェクト11661ロケット艦ダゲスタンは海軍の編制へ加入します」
海軍当局の代理人は述べた。
彼によると、試験の最終段階はカスピ海で実施される。

同艦は既に黒海における試験段階を完了し、7月に常駐展開場所であるカスピ海へ移動する。

「この先、カスピ小艦隊は、同小艦隊のインフラ基地であるアストラハンとマハチカラの復興と発展の為、新たな艦の補充を待っております」
彼は述べた。

プロジェクト11661多機能ロケット艦「ダゲスタン」ゼレノドリスク設計局により設計され、A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場(タタールスタン)で建造された。
同艦は、近海域において敵の艦艇及び航空機と戦う為に設計されている。
(2012年6月14日15時04分配信)


プロジェクト11661警備艦の2番艦「ダゲスタン」は1990年頃に起工され、2011年4月4日に進水しました。
2011年末までにロシア海軍へ納入される予定だったのですが、黒海沿岸で試験中だった2011年11月、嵐により船体が損傷した為、就役が遅れました。
[「ゲパルト」級2番艦「ダゲスタン」修理費負担問題]

そして今年(2012年)夏に就役する目途が立ちました。
[ゲパルト級警備艦ダゲスタンは2012年夏に就役できる]

[ゲパルト級警備艦ダゲスタンはカリブルの発射試験を行なった]

プロジェクト11661警備艦の2番艦「ダゲスタン」は、1番艦「タタールスタン」と兵装が異なっています。

「タタールスタン」対艦ミサイル複合体「ウラン」を装備していましたが、「ダゲスタン」「カリブル」(クラブ)発射機に換装されています。

この他、1番艦で装備されていた高射ミサイル複合体「オーサ-MA2」は廃止されています。

更に、近接防御用として新型の高射ミサイル砲複合体「パラシ」を装備しています。

ロシア海軍総司令官は新世代戦略原潜ボレイ級を配備する北方艦隊の準備状況を視察する

ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ中将は、新世代戦略原潜「ボレイ」級(ユーリー・ドルゴルーキー)が今年中に配備される北方艦隊を視察し、その受け入れ準備の進捗状況などを確認します。


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【海軍総司令官は、新たな原子力潜水艦を受領する北方艦隊の準備状況を点検する】
モスクワ、6月13日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ中将は、水曜日から2日間に渡る北方艦隊への出張業務を開始し、最新の原子力潜水艦を受領する同艦隊の管理準備情況を視察する。
国防省海軍広報サービス・情報管理部代表はモスクワで記者団に伝えた。

最新の戦略潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」(プロジェクト955、整理名「ボレイ」)は、7月に海軍の戦闘編制へ加入し、今年末までに「ブラヴァー」ミサイルと共に正式採用される。

「海軍総司令官は、新世代原子力水中巡洋艦の受け入れを保障する施設の建設の優先順位、国防省及び海軍総司令部の計画の枠内における作業の進捗率、潜水艦及び水上艦艇を建造する拠点の設計及び建造について、北方艦隊司令部の報告を聞きます」
海軍の代理人は述べた。

彼によると、総司令官の出張業務プログラム作業の一部として、最初の新世代原子力潜水艦を2012年から海軍の編制へ加入させる事を可能とする条件を作成する為の組織作業の研究がある。

さらに海軍総司令官は、北方艦隊の現状が、海軍部隊の異種グループ及び他種グループ、その他の軍種部隊との連携行動の技量を向上させる為のロシア連邦国防省及びロシア連邦海軍総司令部の必要条件に適しているかどうかを確認する。
(2012年6月13日11時29分配信)


ボレイ級戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」は、北方艦隊へ配備される事が今年3月19日に公式発表されています。
[ボレイ級戦略原潜1番艦ユーリー・ドルゴルーキーは2012年に北方艦隊へ配備される]
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「ユーリー・ドルゴルーキー」は、今年7月29日までにロシア海軍へ引き渡されます。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは7月末までにロシア海軍へ就役する]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、6月7日に最終試験を行なう為、出港しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは最終試験の為に出港する]


ところで・・・・
日本国防衛省防衛研究所『東アジア戦略概観 2012』(2012年4月12日刊行)より。
【第5章 ロシア -中国を意識した東アジア外交の模索-(PDF形式)】

「ボレイ級戦略原子力潜水艦ユーリー・ドルゴルキーも2011年中に同艦隊(太平洋艦隊)に配備されたもようである」

・・・・・はあ?
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ちなみに、同書には、続けてこう書かれています。
「ボレイ級に関しては、搭載するSLBMブラヴァの発射試験が2011年12月の試験により完了したとされるが、まだ配備には至っていない」

その「2011年12月の試験」が、どの場所から、どの艦によって行なわれたのかを知らないのでしょうか?
それを知ってれば、「2011年中に同艦隊に配備されたもよう」などとは書けない筈です。
[潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した]
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少し・・・・頭、冷やそうか・・・・
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ちなみに、ロシア海軍の最新の公式発表によると、太平洋艦隊への「ボレイ」級の配備は2014年以降になる予定です。
[2014年にロシア太平洋艦隊へ新世代戦略原潜ボレイ級が配備される]

ただし現時点では、カムチャツカ半島の原潜基地に「ボレイ」級を配備する用意が整っていないので、然るべきインフラ整備が行なわれます。
[カムチャツカ半島の基地設備はボレイ級戦略原潜に適していない]
[ボレイ級戦略原潜の為、カムチャツカ半島に新たな設備が建設される]

ロシア太平洋艦隊艦艇部隊は環太平洋演習リムパック-2012へ参加する為にハワイへ向かった

本日(6月13日)、環太平洋合同演習「リムパック-2012」に参加するロシア太平洋艦隊の艦艇部隊がウラジオストクを出発しました。
[ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012参加準備を終えた]


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【太平洋艦隊艦艇支隊は、演習「リムパック」の為にウラジオストクからハワイへ向かった】
ウラジオストク、6月13日-ロシア通信社ノーボスチ、アナトーリー・イリューホフ

水曜日、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」で構成されるロシア太平洋艦隊艦艇支隊ウラジオストクを去り、7月11日から20ヶ国以上の海軍将兵が参加する大規模国際演習「リムパック-2012」が開始されるハワイ諸島(アメリカ合衆国)へ進路を取った。
太平洋艦隊公式代理人ローマン・マルトフ1等海佐はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

演習は3週間に渡って続き、8月2日に終了する。
同演習には、世界の22カ国から45隻の艦艇及び支援船が参加すると見られる。
ロシア海軍は、1971年から行なわれている国際演習に初めて参加する。

「見送りに来た司令部代表は、友人及び同僚に、古くからの海軍の伝統であるキール下の7フィートを支隊に望むと共に、この演習でロシア海軍を立派に代表する事を望みました」
代理人は述べた。

彼によると、同支隊のハワイへの長期航海は、太平洋艦隊水上艦部隊司令官代理セルゲイ・ソボコル1等海佐が指揮を執る。
航海中に、艦載ヘリコプターの参加を含む幾つかの艦艇演習が実施される。

「3週間に及ぶ演習は極めて現実に近い条件下において行なわれ、10回の作戦行動及び教練を仕上げる予定です。
それは、異なる国の海軍との連携行動、人道支援及び捜索救助活動の他、テロリストや海賊、密輸への対処を含みます」

マルトフは述べた。

彼は、1971年に行なわれた最初の「リムパック」演習にはアメリカ合衆国、カナダ、オーストラリアの艦艇が参加した事を指摘した。
現在、同演習には23ヶ国が参加している。
「これまで、ロシア海軍のリムパック演習への参加はオブザーバーとしてのみでした。
今年、国際演習の主催者は、太平洋艦隊艦艇を参加させる決定を下し、招待状が届きました」

代理人は述べた。
(2012年6月13日09時01分配信)


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより。
2012年6月13日18時13分配信
【太平洋艦隊艦艇は国際演習「リムパック-2012」に参加する】

00:33から登場する士官が艦艇支隊指揮官セルゲイ・ソボコル氏です。


[ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012に参加する]

今回、「リムパック-2012」に参加する3隻(大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」)は、2011年10月から2012年1月までアデン湾海賊対処任務に就き、2月12日にウラジオストクへ帰港しています。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
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大型海上給油船「ボリス・ブートマ」
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海洋救助曳船「フォーチィ・クリロフ」
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記事中の「キール下の7フィートを」(семь футов под килем)と言うのは、要するに「航海の無事を祈る」(幸多からん事を)といった意味です。

また、セルゲイ・ソボコル氏が司令官代理を務める「太平洋艦隊水上艦部隊」は、第36水上艦師団を指しています。

第36水上艦師団には、ロシア太平洋艦隊の大型航洋水上戦闘艦全てが所属しています。
ただし、全ての艦が稼働状態に有るわけではありません。

[第36水上艦師団]
重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」(非稼働)
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
駆逐艦「ブイストルイ」
駆逐艦「ブールヌイ」(修理中)
駆逐艦「ベスボヤズネンヌイ」(予備役)
駆逐艦「ボエヴォイ」(非稼働)

重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
北方艦隊旗艦の重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」紹介ページ。
【重航空巡洋艦プロジェクト1143.5「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」】

北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同クラスの5隻目の艦としてソヴィエト連邦で建造された。
計画時には「ソヴィェツキー・ソユーズ」という名前であり、船体の起工時には「リガ」、進水時には「レオニード・ブレジネフ」、航海試験時には「トビリシ」という名前だった。

巡洋艦は黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水した。
1989年6月9日から係留試験が開始された。
1989年10月21日、同艦は海洋へ出航し、航空機MiG-29KSu-27K及びSu-25UTGの飛行開発試験を実施した。

艦は北方艦隊へ加入し、そして1991年1月20日、乗組員は初めて海軍旗を掲揚した。同年末、巡洋艦はヴィジャエヴォへ移動した。
続く1992~1994年、同艦及び航空隊の様々な兵装及び機器の試験が行なわれた。
巡洋艦は3-4ヶ月に渡り、海洋で訓練に参加した。
1993年、艦載戦闘機Su-33の最初のシリーズ(量産機)が採用された。

ロシア海軍創設300周年の前年の1995年12月23日、多用途艦で構成される巡洋艦グループは、地中海での戦闘勤務の為に出港した。
艦上航空グループは、13機のSu-33、2機のSu-25UTG、そして11機のヘリコプターで構成されていた。
航海中、同艦は、ロシアのヘリコプターのアメリカ空母への着艦を含むアメリカ合衆国海軍艦艇との連携行動を実施した。
更にロシアのパイロットは、アメリカ合衆国航空機により運ばれた。
艦はタルトゥース(シリア)クレタ島及びマルタ島(ヴァレッタ港)への業務寄港を行なった。
航海の最終ステージで、同艦は北方艦隊の指揮幕僚演習に参加した。
1996年3月22日、基地へ戻った。
この航海中に14156海里を航行し、524回の航空機のフライト(400回以上のSu-33の飛行を含む)と996回のヘリコプターのフライトが行なわれた。

[1996年のアドミラル・クズネツォフ(ヴィジャエヴォ)]
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1998年、同艦は北方艦隊の大規模演習に参加した。
1999年、戦闘訓練任務遂行の為に海へ出た。
2000年、原子力水中ロケット巡洋艦「クルスク」救助作戦に参加した。

2004年2月、同艦は、ロシア連邦軍参謀本部総長の指揮の下に海洋で任務を遂行した。
この演習は、ロシア連邦軍の最高司令官であるロシア大統領ウラジーミル.V.プーチンの視察を受けた。

2004年9月22日から10月22日、同艦及び重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、艦隊水雷艇「アドミラル・ウシャーコフ」を含む北方艦隊の9隻の艦及び支援船で構成される艦船航空グループは、北東大西洋航海に参加した。

2007年12月5日、艦船打撃グループは2度目の地中海航海の為に出港し、2008年2月3日に帰港した。

2008年10月、戦略指揮幕僚演習「スタビリノースチ」の海洋フェイズを、ロシア連邦軍最高司令官であるロシア連邦大統領ドミトリー.A.メドベージェフは本艦の艦上から視察した。

2008年12月から2009年2月まで同艦は地中海及び大西洋への遠距離航海任務を遂行し、友好国の港であるタルトゥース(シリア)及びマルマリス(トルコ)を訪問した。

2009年9月、同艦は航空機MiG-29K及びMiG-29KUBの国家試験を成功裏に実施した。
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2010年9-10月、同艦はバレンツ海で戦闘訓練任務を遂行した。
航行期間中、乗組員は12回の飛行当直を行ない、艦上航空隊は222回のフライトを実施、これにより17名の艦上戦闘機飛行士は航空機Su-33Su-25UTGによる発着艦の技量を向上させた。
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2011年12月6日から2012年2月16日まで、同艦の艦船航空グループは、バレンツ海、ノルウェー海、北海、地中海、大西洋における遠距離航海任務を遂行した。
地中海においては、バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」及び黒海艦隊警備艦「ラードヌイ」と艦隊間グループを構成し、連携行動を行なった。
艦は出航以来、15000海里以上を航行した。
遠距離航海中に航空巡洋艦の甲板上で重戦闘機Su-33の150回の着艦が行なわれた。
艦載ヘリコプターの乗員は200回以上の発艦を実施した。この内の約80回は夜間の条件下だった。
この遠距離航海の結果、50名の北方艦隊海軍将兵が国家及び海軍当局から表彰を受けた。


これまでの同艦の艦長は、V.S.ヤルイーギン1等海佐、I.F.サニコ海軍少将、A.V.チェルパノフ海軍少将、A.V.トゥリーリン1等海佐、A.P.シェフチェンコ1等海佐、V.N.ロジオノフ1等海佐が務めた。

現在の重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」艦長は、S.G.アルタモノフ1等海佐が務めている。
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[技術特性]
満載排水量:55000t
全長:302.3m
最大幅:72.3m
吃水:9.14m
動力装置:蒸気タービン
蒸気タービン出力:50000馬力×4基
最大速力:29ノット
航続距離:3850海里(29ノット)、8500海里(18ノット)
乗員:1969名
自立行動期間:45日


[兵装]
対艦ミサイル複合体「グラニート」:発射機12(ミサイル12発)
高射ミサイル複合体「キンジャール」:垂直発射機24(ミサイル192発)
高射ミサイル砲複合体「カシターン」:8基(ミサイル256発及び機銃弾4800発)
30mm高射砲複合体AK-630:6基(弾数24000発)
対水中・対魚雷複合システム「ウダフ-1」:60発


[航空隊]
航空機Su-27(Su-33)×12機
ヘリコプターKa-27×24機

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