原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフ近代化に50億ルーブルが拠出される

『ロシア通信社ノーボスチ』より
【巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」近代化には50億ルーブルが割り当てられる】
モスクワ、8月31日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ
原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」(プロジェクト1144、整理名「オルラン」)の修理および近代化を開始する決定は、今年9月に下される。
今年、この目的に為に50億ルーブルが割り当てられる。
「統合造船業営団」国家防衛発注部長アナトーリー・シレモフ氏は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューで、こう述べた。
以前、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、巡洋艦の修理及び近代化が2016年に完了すると述べた。
「国家防衛発注において、この目的の為には50億ルーブルが有ります。
この記事で打ち明けますが、適切な関係書類に署名する必要があります」
シレモフは述べた。
彼によると、戦闘潜在力の向上プランも含め、近代化を開始するかどうかの決定は、まだ下されていない。
「この問題は、2012年の国家防衛発注に含まれていますが、それについての決定は、9月に下されなければなりません」
シレモフは述べた。
プロジェクト1144「オルラン」重原子力ロケット巡洋艦 「アドミラル・ナヒーモフ」は、1989年に海軍の戦闘編制へ加入した。
巡洋艦の基準排水量は24300トン、満載排水量は26100トン、速力は32ノット(時速59キロ)である。
乗組員は727名(士官97名を含む)である。
「アドミラル・ナヒーモフ」は、130mm自動艦載砲AK-130、6基の高射ミサイル砲複合体「コールチク」、20基の対艦ミサイルP-700「グラニート」、反応爆雷装置(RBU-12000)、2基のRBU-1000、12基の高射ミサイル複合体S-300F「フォルト」、2基の発射装置「オサ-M」(ミサイル40発)、対潜誘導ロケット「ヴォドパード」を装備しており、更には3機のヘリコプターKa-27PLで構成される航空グループが有る。
(2012年8月31日10時15分配信)
[キーロフ型重原子力ロケット巡洋艦近代化計画]
[キーロフ型原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は2012年に開始される]
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年8月31日10時00分配信
【アナトーリー・シレモフ氏へのインタビュー】
この中で、シレモフ氏は、「アドミラル・ナヒーモフ」以外の「キーロフ」型初期建造艦2隻の近代化の有無についての質問に答えています。
インタビュアー:「アドミラル・ナヒーモフ」の同型艦は修理されるのですか?
シレモフ:「ラーザレフ」と「ウシャコーフ」については、残念ですが、見限る必要が有るでしょう。
これらは「死んだ」艦です。
「ウシャコーフ」は31歳です。
それを近代化するには、2隻の新たな駆逐艦を建造するよりも多くの費用が掛かります。
というわけで、1番艦「キーロフ」(アドミラル・ウシャコーフ)と2番艦「アドミラル・ラーザレフ」の近代化の可能性は消えました。
1番艦「キーロフ」

2番艦「アドミラル・ラーザレフ」

3番艦「アドミラル・ナヒーモフ」

更にシレモフ氏は、プロジェクト956駆逐艦(ソブレメンヌイ型)についても触れています。
インタビュアー:駆逐艦プロジェクト956も解体されるのでしょうか?
シレモフ:いいえ、そんな事は考えておりません。
私共は艦を修理しており、現在、7隻が海軍の戦闘編制に在ります。
これらの(艦の)機器準備状態は支援されております。
例えば、太平洋艦隊の駆逐艦「ブールヌイ」は、「ダーリザヴォード」で修理されております。
作業場では、既に主要動力装置が修復されています。
彼ら(駆逐艦の乗員)は、同プロジェクトの全ての艦の修理の実現を期待しています。
ウラジオストクで修理中の駆逐艦「ブールヌイ」(2012年8月上旬)

シレモフ氏は新世代駆逐艦にも言及しており、従来の動力と原子力の2つの選択肢が存在し、2013年に国防省がどちらを選択するのかの決定を下し、この時に駆逐艦の規模(排水量)も決定されます。
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