原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフ近代化に50億ルーブルが拠出される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」近代化には50億ルーブ​​ルが割り当てられる】
モスクワ、8月31日-ロシア通信社ノーボスチセルゲイ・サフロノフ

原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」(プロジェクト1144、整理名「オルラン」)の修理および近代化を開始する決定は、今年9月に下される。
今年、この目的に為に50億ルーブルが割り当てられる。
「統合造船業営団」国家防衛発注部長アナトーリー・シレモフ氏は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューで、こう述べた。

以前、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、巡洋艦の修理及び近代化が2016年に完了すると述べた。

「国家防衛発注において、この目的の為には50億ルーブルが有ります。
この記事で打ち明けますが、適切な関係書類に署名する必要があります」

シレモフは述べた。

彼によると、戦闘潜在力の向上プランも含め、近代化を開始するかどうかの決定は、まだ下されていない。
「この問題は、2012年の国家防衛発注に含まれていますが、それについての決定は、9月に下されなければなりません」
シレモフは述べた。

プロジェクト1144「オルラン」重原子力ロケット巡洋艦 「アドミラル・ナヒーモフ」は、1989年に海軍の戦闘編制へ加入した。
巡洋艦の基準排水量は24300トン、満載排水量は26100トン、速力は32ノット(時速59キロ)である。
乗組員は727名(士官97名を含む)である。

「アドミラル・ナヒーモフ」は、130mm自動艦載砲AK-130、6基の高射ミサイル砲複合体「コールチク」、20基の対艦ミサイルP-700「グラニート」反応爆雷装置(RBU-12000)、2基のRBU-1000、12基の高射ミサイル複合体S-300F「フォルト」、2基の発射装置「オサ-M」(ミサイル40発)、対潜誘導ロケット「ヴォドパード」を装備しており、更には3機のヘリコプターKa-27PLで構成される航空グループが有る。
(2012年8月31日10時15分配信)


[キーロフ型重原子力ロケット巡洋艦近代化計画]
[キーロフ型原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は2012年に開始される]

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年8月31日10時00分配信
【アナトーリー・シレモフ氏へのインタビュー】

この中で、シレモフ氏は、「アドミラル・ナヒーモフ」以外の「キーロフ」型初期建造艦2隻の近代化の有無についての質問に答えています。

インタビュアー:「アドミラル・ナヒーモフ」の同型艦は修理されるのですか?
シレモフ:「ラーザレフ」と「ウシャコーフ」については、残念ですが、見限る必要が有るでしょう。
これらは「死んだ」艦です。
「ウシャコーフ」は31歳です。
それを近代化するには、2隻の新たな駆逐艦を建造するよりも多くの費用が掛かります。


というわけで、1番艦「キーロフ」(アドミラル・ウシャコーフ)2番艦「アドミラル・ラーザレフ」の近代化の可能性は消えました。

1番艦「キーロフ」
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2番艦「アドミラル・ラーザレフ」
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3番艦「アドミラル・ナヒーモフ」
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更にシレモフ氏は、プロジェクト956駆逐艦(ソブレメンヌイ型)についても触れています。

インタビュアー:駆逐艦プロジェクト956も解体されるのでしょうか?
シレモフ:いいえ、そんな事は考えておりません。
私共は艦を修理しており、現在、7隻が海軍の戦闘編制に在ります。
これらの(艦の)機器準備状態は支援されております。
例えば、太平洋艦隊の駆逐艦「ブールヌイ」は、「ダーリザヴォード」で修理されております。
作業場では、既に主要動力装置が修復されています。
彼ら(駆逐艦の乗員)は、同プロジェクトの全ての艦の修理の実現を期待しています。


ウラジオストクで修理中の駆逐艦「ブールヌイ」(2012年8月上旬)
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シレモフ氏は新世代駆逐艦にも言及しており、従来の動力と原子力の2つの選択肢が存在し、2013年に国防省がどちらを選択するのかの決定を下し、この時に駆逐艦の規模(排水量)も決定されます。
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北方艦隊の大型揚陸艦はセヴェロモルスクへ戻った

8月29日、大西洋及び地中海遠征を終えた北方艦隊大型揚陸艦3隻は、セヴェロモルスクへ帰港しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年8月29日16時33分配信
【北方艦隊戦闘艦船支隊は遠距離航海からセヴェロモルスクへ戻った】

地中海から北東大西洋エリアへ移動した大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」で構成される北方艦隊戦闘艦船支隊は、 8月29日にセヴェロモルスクへ戻った。

北方艦隊主要基地で開催された艦船乗員の歓迎式典には、北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョフ中将が出席した。

彼は、遠距離航海任務を成功裏に実施した海軍将兵を祝福し、合同艦隊間グループを構成し、北東大西洋及び地中海の様々な海域での行動に高い評価を与えた。

北方艦隊将兵は、大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」に座乗する北方艦隊コラ異種戦力小艦隊司令官ウラジーミル・カサトノフ少将の統一指揮下の元、バルト艦隊及び黒海艦隊の艦船と合同で複合任務を完全に仕上げた。

数十回の演習及び訓練が行なわれた。
それは、対空及び対潜防衛、海洋での救出作戦の実施、艦の移動中及び停泊中の積み荷の移動、航海の安全保障、組織的な通信及び管理であった。

大型揚陸艦に乗っていた海軍歩兵部隊は、海洋での技量を向上させた。
航海中に、彼らは数十回の射撃準備業務を行ない、異なるタイプの小火器の実弾射撃を実施した。

北方艦隊戦闘艦の遠距離航海は、約2ヶ月に渡って続けられた。
この間に、艦は1万海里を航行し、バレンツ海、ノルウェー海及び北海大西洋、更には地中海の様々な海域で行動した。


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2012年8月29日22時14分配信
【北方艦隊の戦闘艦は遠距離航海からセヴェロモルスクへ戻ってきた】


大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」
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左が大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、右は「コンドポガ」
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大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」及び「コンドポガ」の乗組員
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左が艦船部隊指揮官ウラジーミル・カサトノフ少将、右は北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョフ中将
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遠距離航海を成功裏に終えた証である「子豚の丸焼き」を受け取った3隻の大型揚陸艦艦長
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[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征]

北方艦隊大型揚陸艦3隻は、7月10日にセヴェロモルスクを出港しました。
[ロシア北方艦隊の艦船グループは北大西洋へ行く]

7月16日、バルト艦隊の艦船と合流しました。
[北方・バルト艦隊合同グループの航海が始まった]

7月24日、合同艦隊グループは地中海へ入りました。
[ロシア海軍合同艦船グループはジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入った]

8月4日、地中海東部で元アデン湾海賊対処部隊と合流しました。
[ロシア海軍合同艦船グループは地中海東部で元アデン湾海賊対処部隊と合流する]

当初は黒海へ行くと報じられていましたが実現せず、反転して西へ向かいました。
[ロシア海軍合同艦船グループは西へ向かう]

その後、バルト艦隊及び黒海艦隊の艦船と別れ、大型揚陸艦3隻は地中海を去りました。
[ロシア海軍合同艦船グループは二手に分かれる]
[北方艦隊の大型揚陸艦は地中海を去った]


今回の発表によると、この合同艦船グループ「旗艦」は、大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」だったようです。
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戦略原潜エカテリンブルクはドック入りした

2011年12月末、ムルマンスク近郊ロスリャコヴォ村の浮きドックで修理中に火災事故で損傷したロシア海軍北方艦隊所属の原子力戦略任務水中巡洋艦K-84「エカテリンブルク」(プロジェクト667BDRM、デルタIV級)は、本日(8月29日)、修理の為にドック入りしました。
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『アルムス-タス』より
【火災で損傷した弾道ミサイル原子力潜水艦「エカテリンブルク」は、セヴェロドヴィンスクのドックに設置された】
アルハンゲリスク、8月29日(アルムス-タス)

2011年12月の火災で損傷した弾道ミサイル原子力潜水艦K-84「エカテリンブルク」は、本日(8月29日)、セヴェロドヴィンスクの防衛造船所である艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」の造船台に設置された。
工廠の広報サービス部長ナジェージダ・シェルビニナイタル-タスに伝えた。

「ロケット艦は、計画された機器準備状態回復及び火災の影響の除去の為、6月下旬にズヴェズドーチカ水域へ到着しました。
ドックにおいて原子力艦のシステム及び機器の検査と問題点検出に関する作業を開始します」

同社の代理人は述べた。

「作業遂行スケジュールによると、エカテリンブルクは、2014年に海軍の編制へ復帰しなければなりません」
彼女は説明した。
(2012年8月29日10時26分配信)


戦略原子力潜水艦K-84「エカテリンブルク」の火災事故は、2011年12月29日16時20分(モスクワ時間)に発生しました。
12月30日1時40分、火災は沈静化されました。
[ロシア海軍戦略原潜「エカテリンブルク」で火災]
[ロシア原潜「エカテリンブルク」火災事故・続報]
[戦略原潜「エカテリンブルク」は修理後に復帰する]

この火災により、「エカテリンブルク」は、艦首の水中音響探知ステーション(スカート-BDRM)が損傷しました。
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[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理費用は減少する]
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理は2012年末に開始される]

2012年6月22日、セヴェロドヴィンスクに到着しました。
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクは修理の為、セヴェロドヴィンスクへ到着した]

ロシア海軍艦船は舞鶴へ入港した

2012年8月28日、日本の舞鶴港へロシア太平洋艦隊の艦船が入港しました。
[ロシア海軍艦船は日本の舞鶴を訪問する]
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍・東方軍管区広報サービス部発表
2012年8月29日08時31分配信
【太平洋艦隊戦闘艦船支隊は日本の舞鶴海軍基地への業務訪問を継続する】

8月28日、太平洋艦隊戦闘艦船支隊舞鶴海軍基地東港南埠頭への係留を終えた後、ロシア海軍将兵の歓迎式典が開催された。
ロシア側からは、日本大使館の軍事補佐官S.シャシコフ大佐が、日本側からは、舞鶴海軍管区参謀長キタガワ少将が参加した。
軍楽隊が双方の国家を演奏した後、ロシア支隊指揮官セルゲイ・ソボカリ1等海佐が集会に登場した。

太平洋艦隊将兵の滞在初日は、主催国の伝統的な訪問歓迎である日の出で迎えられた。
特に、ロシア代表団の記録には、海軍基地司令官及び舞鶴市長の訪問が記された。

その後、両国の海軍軍人のホスト艦の駆逐艦「ミネユキ」及び大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」の相互訪問が行なわれ、その後にロシア艦乗組員代表による海軍軍人の死者の慰霊碑への献花が行なわれた。

今日(8月29日)、ロシア及び日本の海軍将兵は、ミニサッカーを行ない、夕方に大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」でロシア支隊指揮官主催のレセプションが開催される。

続いて太平洋艦隊将兵には、舞鶴の歴史的名所への小旅行、同市住民によるロシア艦訪問が用意されている。

9月1日、ロシア海軍将兵は日本の港を去り、祖国の沿岸へと向かう。

思い起こして欲しい。
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」、給油船「ボリス・ブートマ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦船支隊ウラジオストクを去った後、ハワイ諸島エリアにおける国際演習「リムパック-2012」へ滞りなく参加した事を。


日本海上自衛隊公式サイトより
【ロシア海軍艦艇の訪日に伴うホストシップの派出等について】

ロシア艦は、8月30日の10時~12時、13時~16時に一般公開されます。

日本側では「太平洋艦隊艦艇団司令」などと紹介されているロシア艦船支隊指揮官セルゲイ・ソボカリ氏は、第36水上艦師団司令官代理(副司令官)です。

右から2人目の黒いスラックスの士官がセルゲイ・ソボカリ氏です。
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日本側のホストシップを務める「みねゆき」(DD-124)は、「はつゆき」型護衛艦の3番艦であり、1984年1月に就役しました。
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「アドミラル・パンテレーエフ」は、「ウダロイ」型大型対潜艦の12番艦で1991年12月に就役しました。
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[ウダロイ級12番艦アドミラル・パンテレーエフ]


クリル諸島への新型地対艦ミサイル配備は2014年までに完了する

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『ロシア通信社ノーボスチ・極東管区ニュース』より
【クリル諸島における軍集団の増強は2014年までに完了する-ロシア連邦軍参謀本部総長】
モスクワ、8月28日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアは2014年までにクリル諸島の軍集団の増強を完了する。
軍は沿岸複合体「バスチオン」及び「バル」を装備する事になるだろう。
火曜日、ロシア連邦軍参謀本部総長ニコライ・マカロフ上級大将は記者団に伝えた。

「クリルにおける計画は大統領により承認されました。
2つの最新の軍事都市が建設されます。
機器及び兵器の供給は計画通りです。
むろん私共は、大統領の決定の実行を1-2年で完了させます」

マカロフ氏は述べた。

クリル諸島に配備される武器が何であるかと言う質問に応え、マカロフ氏は、部隊が戦車で増強される事は無いと答えた。
「時には4メートルも雪が積もるような所に、戦車を置く理由が有るんですか?」
マカロフ氏は述べた。

「私共は、そこに集団を配置します。私共は、これが地域の安全保障を提供するものと期待しております。
それは、複合体バスチオン、複合体バルになるでしょう」

参謀本部総長は述べた。
(2012年8月28日10時28分配信)


記事中で述べられている複合体「バスチオン」は、「オーニクス」超音速対艦ミサイルの地上発射ヴァージョンです。
ミサイルの最大射程は300kmです。


複合体「バル」は、「ウラン」亜音速対艦ミサイルの地上発射ヴァージョンです。
ミサイルの最大射程は120kmです。


現在、クリル諸島に配備されているロシア太平洋艦隊沿岸軍地対艦ミサイルは、旧式化した「リドゥート」です。
[ロシア太平洋艦隊の地対艦ミサイル部隊]

「リドゥート」は、シムシル島О. Симуширイトゥルプ島О. Итурупに配備されています。

これらの旧式化した装備を「バスチオン」及び「バル」で更新するという事です。

ベトナム向けキロ級潜水艦の1番艦は進水した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ベトナム海軍の為の6隻の潜水艦の1隻目がサンクトペテルブルクで進水する】
サンクトペテルブルク/モスクワ、8月28日-ロシア通信社ノーボスチ

サンクトペテルブルク株式会社「アドミラルティ造船所」は、火曜日に外国の発注者の為のプロジェクト636ディーゼル電気推進潜水艦「キロ」を進水させる。
造船工場の代理人はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

防衛産業企業体の情報提供者がロシア通信社ノーボスチに伝えた所によると、それは、ベトナムの為の6隻のプロジェクト636ディーゼル電気推進潜水艦の1隻目である。

ベトナム首相グエン・タン・ズンは、2009年12月、ロシアと総額約20億ドル6隻のプロジェクト636潜水艦の供給契約に署名したと発表した。

「契約に従い、最初の潜水艦は火曜日に進水した後、一連の試験を開始します」
情報提供者は話した。

彼は更に、2012年末までに、最初の潜水艦が発注主に引き渡されると述べた。

全ての契約の履行は、2016年までに完了する。

プロジェクト636潜水艦は満載排水量3100トン、速力20ノット、潜航深度300メートル、乗員52名である。
武装は、533mm魚雷発射管(6門)、機雷、打撃ミサイル複合体「カリブル」である。

ロシア最古の造船所である株式会社「アドミラルティ造船所」は、1704年11月5日に設立された。
同社は、民間船舶の設計、建造及び近代化、更には軍事用途艦船の建造を専門としている。
現在、同社の生産力は完全に満たされている。
特に、建造においては、6隻のシリーズ2つが在る。それは外国海軍の為のプロジェクト636及びロシア海軍の為のプロジェクト636.3である。
第4世代のプロジェクト677(ラーダ)潜水艦「サンクトペテルブルク」の修理は完了した。
(2012年8月28日01時03分配信)


『アルムス-タス』より
【外国の発注者の為の6隻のプロジェクト636潜水艦の1隻目が「アドミラルティ造船所」で進水した】
サンクトペテルブルク、8月28日(アルムス-タス)

今日(8月28日)、外国の発注者の為の輸出用ディーゼル電気推進潜水艦プロジェクト636.1のトップ艦が「アドミラルティ造船所」で進水した。
防衛発注の枠組内で計6隻の潜水艦が造られる。
サンクトペテルブルクの造船所は、イタル-タス通信に伝えた。

潜水艦プロジェクト636は、第3世代ディーゼル電気推進潜水艦である。
それは、 海洋工学中央設計局「ルビーン」により設計されており、その高い戦術-技術特性の為、世界的に知られている有名なプロジェクト877「ワルシャワンカ」の改正型である。

潜水艦プロジェクト877NATO分類で「キロ」と呼ばれており、潜水艦プロジェクト636「改キロ」(Improved Kilo)と呼ばれている。
非常に低い騒音の為、NATOの専門家は、それを「海中のブラックホール」と呼んでいる。

プロジェクト636潜水艦は、水中排水量は3100トン、限界潜航深度300メートル、水中速力20ノット、自立行動期間45日である。
これらの潜水艦は、機雷を敷設し、有翼ミサイルを発射できる口径533mmの魚雷発射管6門を装備している。
(2012年8月28日11時07分配信)


[ベトナム海軍向けキロ級潜水艦の1番艦は8月末に進水する]

両社の記事を読む限り、建造元のアドミラルティ造船所自体は、「外国の発注者の為の潜水艦」としか発表しておらず、その国名には一切言及していません。

ベトナム海軍の為のプロジェクト636.1潜水艦の1隻目・工場番号01340は、2010年11月にアドミラルティ造船所で起工されました。

ロシア通信社ノーボスチの記事によると、2016年までに全ての契約の履行完了(つまり2016年までに6隻を引き渡す)との事ですが、未だに2隻目以降の起工時期は不明であり、今回も言及されていません。

その一方で、ロシア海軍向けのプロジェクト06363潜水艦は、計画された6隻の内3隻が起工済みです。
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ポンプジェット潜水艦アルローサは英仏海峡を通過した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍南方軍管区広報サービス発表
2012年8月27日17時14分配信
【黒海艦隊の潜水艦「アルローサ」はラ・マンシェを通過する】

黒海艦隊ディーゼル潜水艦「アルローサ」は、8月中旬に計画修理を終えてクロンシュタットを去り、セヴァストーポリへの移動を続けている。

現在、潜水艦にはバルト艦隊救助曳船SB-921が同行し、ラ・マンシェ海峡へ入っている。

9月の初日、スペインセウタ港において、潜水艦とSB-921は、数日前に地中海へ出て、今日はマルタ海峡の通航を開始している黒海艦隊海洋救助曳船「シャフテル」と会合するだろう。

黒海へのロシア艦船支隊の到着は9月後半になるだろう。


[ポンプジェット潜水艦アルローサ(旧ブログ)]

潜水艦「アルローサ」は、2011年6月にスペインでの国際演習に参加した後、バルト海クロンシュタットへ回航され、オーバーホールが行なわれました。

そして8月下旬にクロンシュタットを出港し、母港セヴァストーポリへ向かいました。
[ポンプジェット潜水艦アルローサは黒海へ戻る]

ロシア海軍艦船は日本の舞鶴を訪問する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍・東方軍管区広報サービス部発表
2012年8月27日12時21分配信
【8月28日、ロシア戦闘艦は日本の舞鶴港へ入港する】

太平洋で戦闘勤務を行なっている大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」、給油船「ボリス・ブートマ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦船支隊は、8月28日、業務訪問の為、舞鶴海軍基地(日本)へ入港する。

ロシア海軍将兵代表団は、舞鶴海軍基地司令官、同市市長、並びに要人と会見する。
更に太平洋艦隊将兵は、持続した大洋航海の後に休養し、水と食料を補充する。
9月1日、ロシア艦は祖国の海岸へ向かう。

そして9月23日には、太平洋艦隊主要基地ウラジオストク日本自衛海軍の艦船支隊が訪問する。
太平洋艦隊将兵との合同演習に参加する為に。

ロシア艦船ウラジオストクを去った後、ハワイ諸島エリアにおける国際演習「リムパック-2012」へ滞りなく参加した事が想い起される。


大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」、給油船「ボリス・ブートマ」の3隻は、ハワイ沖で実施された環太平洋演習「リムパック-2012」に参加しました。
[ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012に参加する]
[ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012参加準備を終えた]
[ロシア太平洋艦隊艦艇部隊は環太平洋演習リムパック-2012へ参加する為にハワイへ向かった]
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊は真珠湾に到着した]

その帰りに日本へ立ち寄るという事です。

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2011年8月27日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

ロシア海軍「リムパック-2012」参加部隊の3隻は、8月24日午後に津軽海峡を通過しています。
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日本側の発表によると、舞鶴を訪問するのは、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」給油船「ボリス・ブートマ」の2隻です。
【ロシア海軍艦艇の訪日に伴うホストシップの派出等について】
8月30日の10時~12時、13時~16時には一般公開されます。


更に、今回のロシア東方軍管区(太平洋艦隊)発表によると、9月23日に日本海上自衛隊の艦船がウラジオストクを訪れ、ロシア太平洋艦隊と合同演習を行なうとの事です。

ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した

2012年8月20日、ウクライナキエフ市において、ロシア連邦国防相アナトーリー・セルジュコフウクライナ国防相ドミトーリー・サラマチンは、ウクライナクリミア半島サキ飛行場に在る艦上航空機訓練複合体「ニートカ」使用に関する契約の改訂文書に署名しました。
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[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年8月20日13時38分配信
【ロシア連邦及びウクライナは訓練場「ニートカ」に関する協定の内容を変更した】

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2012年8月22日配信
【ロシアとウクライナはクリミア飛行場の為の現金支払いに移行する】


ウクライナ国防相ドミトーリー・サラマチンは、改訂契約への署名後、こう述べました。
「この文書への署名は、ロシア艦上航空隊飛行士への訓練サービスを提供するに当たり、現金での支払いを可能とし、更には、使用できる航空機の種類制限を撤廃します」
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以前の「ニートカ」使用協定(1997年2月に締結)では、ロシアは、「ニートカ」の使用料(年間約70万ドル)を、ウクライナが保有する「Su」(スホーイ)タイプの航空機のスペアパーツの(無償)提供という形で支払う事とされており、更には、「ニートカ」を使用できるのは、「Su」(スホーイ)タイプの航空機だけという制限が有りました。

つまり、Su-33艦上戦闘機Su-27KUB艦上戦闘機Su-25UTG艦上練習機の3機種しか「ニートカ」を使用できなかったのです。

以前の協定内容では、ロシア海軍へ新たに導入されるMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機も、「ニートカ」を使用できないという事になります。

今回の契約改定により、この制限は撤廃されました。
第3国の「ニートカ」使用も可能となりました。
具体的には、インド中国「ニートカ」の使用を望んでいるようです。

「ニートカ」НИТКАは、"Научно-Испытательный Тренажер Корабельной Авиации"(艦上航空隊練習試験トレーナー)の略です。
元々は、1970年代に計画されたプロジェクト1153重原子力航空巡洋艦の為の各種航空艤装(蒸気カタパルト、着艦フック、航空機管制レーダー)の試験用に作られたものです。
[幻と消えた原子力空母・プロジェクト1153]
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スキージャンプ台「ニートカ」の計画時には存在せず、後から追加されたものです。
この為、「ニートカ」本体から数百メートル離れた場所に在ります。
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現在、黒海沿岸クラスノダール地方エイスク市では、新「ニートカ」の建設工事が進められています。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]
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小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルは2012年8月29日に起工される

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場は、4隻目のプロジェクト21631小型ロケット艦を起工する】
2012年8月24日

ゼレノドリスク計画設計局により開発された小型ロケット艦プロジェクト21631シリーズの4隻目の起工式典は、株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」(グループ企業・株式会社「ホールディングカンパニー"アク-バルス"」に属する)で2012年8月29日に開催される。

ロシア海軍の為に建造される小型ロケット艦プロジェクト21631は、「河川-海洋」級の多用途艦であり、最新の艦砲、対潜及び高射ミサイル、電波兵装を装備する。

同プロジェクト艦の用途は、国家経済水域の保全並びに保護である。

プロトタイプの小型砲艦プロジェクト21630とは異なり、小型ロケット艦プロジェクト21631は、ほぼ2倍の排水量とミサイル兵器を有する。

[小型ロケット艦プロジェクト21631の主要目]
全長-75メートル
幅-11メートル
吃水-2.5メートル
排水量-949トン
速力-25ノット


プロジェクト21631のトップ艦「グラード・スヴィヤージスク」は2010年8月27日に起工された。
2011年7月22日、同プロジェクトの最初の生産艦「ウグリーチ」が起工された。
2011年8月27日、「ヴェリキー・ウスチュグ」と命名された3番艦が起工された。
第4の艦は、タタールスタン共和国記念日前夜並びにゼレノドリスク市創立80周年に因み、「ゼリョヌイ・ドル」と命名される。

同プロジェクト艦は、計5隻の建造が計画されている。

現在、同工場では、同社の生産設備の機器の再装備及び近代化についての技術プロジェクトのプログラムを段階的に実施しており、この重要な日に、工場の船体作業場では、プラズマ切断機「OmniMat L5000」(ドイツのメッサーカッティングシステムで製造)が起動される。
これは完全に自動化された装置であり、厚さ2~50mmの金属板を高精度で切断する。その起動は、造船工場の近代化段階の一つであり、近い将来の計画の増加と生産効率の向上を意図する。

(以後はゼレノドリスク工場が主催するヨットクラブの話が延々と続きますが、直接関係ないので省略)


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[小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」]

主兵装は、垂直発射機3R-14UKSKから発射される対艦/対地ミサイル「カリブル」です。
[汎用ミサイル垂直発射機3R-14UKSK]

記事中で触れられているように、既に3隻が起工済みです。
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プロジェクト21631は、カスピ小艦隊或いは黒海艦隊へ配備される予定です。

ロシア海軍はシリアのタルトゥースを放棄しない

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2012年8月22日配信
【ロシア海軍基地タルトゥースの要員は浮揚基地へ引き揚げている-イズべスチヤ】

ロシア海軍総司令部の情報提供者が『イズべスチヤ』に伝えた所によると、シリアタルトゥース海軍物資・技術供給所で勤務する約80名(正確には78名)のロシア海軍軍人は、同港に停泊する黒海艦隊浮揚工場(工作船)PM-138へ引き揚げており、いつでもタルトゥースを退去する準備が出来ているとの事です。

タルトゥース補給物資供給所の3つの倉庫と1つの管理所は、シリア側への引き渡し準備が進められているとの事です。

タルトゥースには、11名の軍人と、他に民間人の専門技術者が残留しており、工作船PM-138には、タルトゥースから引き揚げてきた78名の他に、対水中工作特殊部隊員と、同船の乗員65名が居るとの事です。

『イズべスチヤ』の元記事
2012年8月22日配信
【シリアのロシア海軍将兵は浮揚基地へ引き揚げている】


しかし、この情報はロシア黒海艦隊司令部より否定されました。

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2012年8月22日配信
【黒海艦隊司令部はタルトゥース基地から浮揚基地への引き揚げを否定した】

ロシア黒海艦隊司令部によると、タルトゥースに駐留する浮揚工場(工作船)PM-138は、9月下旬にセヴァストーポリへ帰港し、代わりに別の工作船タルトゥースへ来るとの事です。


ロシア黒海艦隊には、4隻の浮揚工場(工作船)が在籍しています。

浮揚工場PM-24(1965年就役)
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浮揚工場PM-26(1965年就役)
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浮揚工場PM-56(1973年就役)
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浮揚工場PM-138(1969年就役)
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今回登場したPM-138以外では、PM-56タルトゥースへ頻繁に派遣されています。

ロシア海軍艦船グループは北大西洋と地中海で任務を遂行する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年8月22日13時18分配信
【北方艦隊戦闘艦船支隊はラ・マンシェ海峡を通過した】

地中海を出て北大西洋エリアへの航路に沿って進む大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」で構成される北方艦隊戦闘艦船支隊は、8月22日、ラ・マンシェ海峡を通過した。

ビスケー湾でロシア艦乗員は、艦のダメージコントロール、合同艦船複合訓練、連携機動、狭い海路における航行の安全保障の戦闘訓練任務を仕上げた。

これまでに北方艦隊支隊は9000海里以上を航行し、バルト艦隊及び黒海艦隊の艦船と共同でロシア海軍合同艦隊間グループを構成し、一連の戦闘訓練任務を滞りなく遂行した。

大西洋を移動する北方艦隊艦船乗員は、北緯度の海洋での技量を向上させ続ける。

戦闘艦船支隊は、来週末に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ到達するだろう。


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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2012年8月23日18時35分配信
【ロシア海軍戦闘艦戦術グループは地中海での任務遂行を開始した】

8月23日、バルト艦隊警備艦「ネウストラシムイ」及び「ヤロスラフ・ムードルイ」、更には黒海艦隊給油船「イワン・ブブノフ」で構成されるロシア海軍戦術グループは、地中海エリアでの存在を高める任務を開始した。

計画に従い、艦船は、新たな海上の脅威:麻薬の密売、武器の違法輸送及びテロリスト対処への反応に関連した一連の戦術演習及び訓練を行なう。

以前、艦船は、合同艦隊間グループを構成し、北大西洋エリア、地中海の西部、中央、東部での計画任務を滞りなく実施した。

現在、北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」で構成される第2の戦術グループは、北大西洋で任務を遂行している。


[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征]

現在、北大西洋地中海に居るロシア海軍の2つのグループは、以下の艦船で構成されています。

[北方艦隊戦闘艦船支隊]:北大西洋
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」


[ロシア海軍戦術グループ]:地中海
警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊)



この2つのグループは、以前は合同艦船グループを形成し、一緒に行動していました。
[ロシア海軍合同艦船グループは二手に分かれる]

空母アドミラル・クズネツォフはオーバーホールを終えた

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は戦闘勤務へ出発する】
2012年8月23日

株式会社「艦船修理センター"ズヴェズドーチカ"」ムルマンスク支所は、北方艦隊プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の機器準備状態の回復作業を完了した。
8月23日(木曜日)、艦は海軍へ引き渡され、戦闘勤務の為に出発する。


航空母艦(計画時の名前は「ソヴィェツキー・ソユーズ」)は、黒海造船工場において「リガ」の名前で1982年9月1日に起工され、「レオニード・ブレジネフ」の名前で1985年12月4日に進水し、1987年8月11日に「トビリシ」と改名された。
1990年10月4日、「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」と改名された。
1991年1月20日に北方艦隊の編制へ加わった。

[戦術-技術特性]
速力:29ノット
自立行動期間:45日
乗組員:1960人
蒸気タービン出力:50000馬力×4
タービン発電機出力:1500キロワット
ディーゼル発電機出力:1500キロワット×6

[寸法]
全長:302.3メートル
吃水線の長さ:270メートル
幅:72.3メートル
吃水線幅:35.4メートル
吃水:9.14メートル
基準排水量:43000トン
満載排気量:55000トン
最大排水量:58600トン

[兵装]
航空母艦は、ミサイル発射装置(12基の対艦ミサイル「グラニート」と60基のロケット「ウダフ-1」)、高射ミサイル複合体「キンジャール」(ミサイル192発、発射装置24基)及び「カシターン」(ミサイル256発)を有する。

甲板上には、24機の多用途ヘリコプターKa-27と12機の艦上戦闘機Su-27Kが配置されている。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

記事中の「機器準備状態の回復作業」というのは、要するにオーバーホールの事です。

艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」ムルマンスク支所とは、ムルマンスク市郊外の第35艦船修理工場「セヴモルプーチ」を指しています。
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ムルマンスク周辺には幾つかの艦船修理工場が在りますが、現在、これらの工場は、セヴェロドヴィンスク艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」の傘下に入っているようです。

「アドミラル・クズネツォフ」は、2010年6月から9月に掛けてオーバーホールを行なっています。
今回のオーバーホールは、ほぼ2年ぶりになります。

「アドミラル・クズネツォフ」は、2011年12月6日に大西洋地中海への遠距離航海へ出航し、2012年2月16日に帰港しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ地中海遠征2011-2012]

この間、2012年1月8日にはシリアタルトゥースへ入港しています。
[ロシア空母「アドミラル・クズネツォフ」、シリアに入港]


2012年7月29日のロシア海軍記念日には、セヴェロモルスクの観艦式にインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧「アドミラル・ゴルシコフ」)と共に参加しました。

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「アドミラル・クズネツォフ」は、以前から近代化改装の話が度々出ています。
[空母アドミラル・クズネツォフ近代化計画]

以前は2012年から5年掛けて近代化改装を行なうと言われていましたが、今回、オーバーホールが実施されたので、今年どころか、来年(2013年)から近代化改装に着手される可能性も低くなりました。


ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、7月末の記者会見で「アドミラル・クズネツォフ」近代化に言及しています。

『アルムス-タス』より
2012年7月26日15時57分配信
【海軍総司令官は近い将来のロシア海軍の発展を展望する】

チルコフ提督は、こう述べています。
「2020年までの近代化プログラムが存在します。
この枠内で航空巡洋艦は新たな航空機MiG-29Kを受け取ります」


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年7月27日10時00分配信
【ヴィクトル・チルコフへのインタビュー】

こちらでは、こう述べています。
「私共の唯一の航空母艦アドミラル・クズネツォフは、2020年までの国家軍備プログラムにより近代化される計画です。
この為に、新たな戦闘機MiG-29Kが購入されます」



「アドミラル・クズネツォフ」の近代化は、搭載機の近代化がメインのようです。

[艦上戦闘機MiG-29K/KUB(旧ブログ)]
[ロシア海軍は2013年から艦上戦闘機MiG-29Kを受領する]

ポンプジェット潜水艦アルローサは黒海へ戻る

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍南方軍管区広報サービス発表
2012年8月21日14時58分配信
【黒海艦隊のディーゼル潜水艦「アルローサ」はクロンシュタットからセヴァストーポリへの移動を実行する】

アントン・ザイツェフ2等海佐が艦長を務める黒海艦隊ディーゼル潜水艦「アルローサ」は、クロンシュタットから定置港セヴァストーポリへの移動を実行する。

昨年5月~6月、「アルローサ」は、黒海艦隊の救助船支隊の一員としてスペインカルタヘナ港への航海を実施し、遭難した潜水艦乗組員の捜索救助の為の国際演習「ボールド・モナーク-2011」に初めて参加した。
その後、計画修理の為、クロンシュタットへ移動した。

大洋ゾーンにおいて、潜水艦にはバルト艦隊救助曳船SB-921が随伴する。
しかし、9月上旬にスペインセウタ港で、救助曳船はバルト艦隊から黒海艦隊「シャフテル」に交代する。
セヴァストーポリへの「アルローサ」到着は、9月後半になるだろう。

ディーゼル潜水艦「アルローサ」は、1988年5月7日に造船工場「クラースノエ・ソルモーヴォ」の船台で起工された。
それは、試験プロジェクト877Vにより建造された。

1989年11月、潜水艦は内陸水路で黒海へ移動し、海軍旗を掲揚した。
2004年1月、ロシア海軍総司令官により、潜水艦は「アルローサ」と命名された。

1997年以降、潜水艦の乗組員は、5回に渡り魚雷発射で海軍総司令官から表彰を受けた。


[ポンプジェット潜水艦アルローサ(旧ブログ)]
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潜水艦「アルローサ」は、ジャッキー・チェン主演の映画「First Strike」(ファイナル・プロジェクト)に登場しています。

0:45から登場する潜水艦がB-871(アルローサ)です。

この映画が撮影された1995年頃には、まだ「アルローサ」と命名されていません。

記事中で触れられているように、潜水艦「アルローサ」は、1997年以降、5回に渡り海軍総司令官から表彰されています。
5度目の表彰は、2007年12月でした。
[ポンプジェット実験艦B-871「アルローサ」近況(イタル・タス)]

潜水艦「アルローサ」は、2011年6月にスペインでの国際演習に参加した後、バルト海クロンシュタットへ回航され、オーバーホールが行なわれました。

今年7月29日のロシア海軍記念日には、バルチースク軍港の観艦式に参加しました。
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そして今回、母港の黒海沿岸セヴァストーポリへ戻る事になりました。

「アルローサ」には、ジブラルタル海峡までバルト艦隊救助曳船SB-921が随伴します。
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地中海に入った後は、黒海艦隊救助曳船「シャフテル」と交代します。
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この2隻は同型船(プロジェクト712海洋救助曳船シルヴァ級)です。


ロシア黒海艦隊には、2隻のディーゼル電気推進潜水艦B-871「アルローサ」B-380「シヴャトイ・クニャージ・ゲオルギー」が在籍していますが、B-380は稼働状態に在りません。
[最後のタンゴ級潜水艦B-380近影(2012年1月)]

この為、黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦が6隻建造されます。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦]
3隻目のB-262「スタールイ・オスコル」は2012年8月17日に起工されました。
[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルは起工された]

6隻のプロジェクト06363潜水艦は2016年末までに就役し、「アルローサ」と共に黒海艦隊の潜水艦旅団を編成します。
[ロシア黒海艦隊は2017年に7隻の潜水艦を有する]

北方艦隊の大型揚陸艦は地中海を去った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【北方艦隊艦船は、地中海を去り大西洋へ出た】
モスクワ、8月20日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊戦闘艦支隊は、ジブラルタル海峡を通過して地中海を去り、大西洋へと出た。
北方艦隊情報供給課長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。

北方艦隊戦闘艦支隊は、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」で構成されている。

「週末、北方艦隊戦闘艦支隊は、ジブラルタル海峡を通過して地中海を去り、大西洋へと出ました」
ロシア連邦北方艦隊の代理人は述べた。

彼によると、月曜日、大西洋海域でロシア艦乗組員は、様々な高度並びに方向からの航空攻撃への反撃の艦船演習の複合訓練を仕上げた。
近い内に大型揚陸艦乗組員は、ダメージコントロールと、更には遭難船の救助を目的とした計画艦船演習を実施する。

北方艦隊大型揚陸艦は、北方艦隊戦闘艦支隊のセヴェロモルスク出航以来、8200海里以上を航行し、バルト艦隊艦船と共同でロシア海軍合同艦隊間グループを構成し、一連の戦闘訓練任務を滞りなく仕上げた。

北方艦隊大型揚陸艦は、北大西洋地域への移動中、北緯度で相互連携機動の一連の任務を仕上げる。
(2012年8月20日15時08分配信)


[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征]

記事中に登場する北方艦隊大型揚陸艦3隻は、数日前まではバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、「ネウストラシムイ」と合同艦船グループを形成していましたが、先週末に分かれて大西洋へ出たようです。
[ロシア海軍合同艦船グループは二手に分かれる]

今後、北方艦隊大型揚陸艦3隻は北大西洋へ行きますが、バルト艦隊警備艦2隻は、引き続き地中海で行動します。


今回の記事によると、北方艦隊大型揚陸艦は対空戦闘訓練を行なったようです。
ちなみにプロジェクト775大型揚陸艦(ロプーチャ級)の対空兵装は、「イグラ」近接防空ミサイル発射機と、2基の57mm連装砲です。

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アクラ級原潜、メキシコ湾に潜伏?

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2012年8月15日配信
【アメリカのメディアは、メキシコ湾のロシア潜水艦を暴露した】

「The Washington Free Beacon」は、アメリカ合衆国沿岸のメキシコ湾でロシアの原子力潜水艦プロジェクト「アクラ」が発見されたと報じた。
アメリカ合衆国の国家機関の匿名の情報提供者によると、潜水艦は、約一ヶ月の間、同湾で行動しており、同エリアから離れる際に発見された。

ロシア潜水艦は、2012年6月~7月までの間、アメリカ合衆国の領海付近に存在していた。

日付の特定のみならず、この期間中に潜水艦が居た場所は、はっきりしていない。


『The Washington Free Beacon』の元記事
1021年8月14日配信
【Silent Running】


この情報をツイッターで紹介したら、このような御意見を頂きました。
【ツイッター:JSF】
この「The Washington Free Beacon」というアメリカの保守系Webサイトは僅か半年前に設立されたばかりで、信用性がかなり疑わしいです。


8月16日、アメリカ国防総省は、この報道を公式に否定しました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年8月16日16時59分配信
【ペンタゴンはメキシコ湾のロシア連邦潜水艦に関する報道を否定した】

米国防総省報道官ウェンディ・スナイダー
「私は、この報道に関し、何も申し上げる事は御座いません-嘘ですから」



一方、ロシア国防省は、この件に関するコメントを拒否しました。

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2012年8月17日配信
【ロシアは、アメリカ合衆国沿岸での潜水艦発見に関するコメントを拒否した】

ロシア国防省
「現在、ロシア海軍の潜水艦は、世界の大洋の様々な海域において、スケジュールに従い戦闘勤務を行なっております。
海軍の潜水艦部隊は、その航海ルートや、更には戦闘勤務については、世界的な慣行により、公式の報告書には記載される事は有りません。
それは10年後でも非公開情報です」



ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト971「シチューカ-B」】

ロシア北方艦隊所属のプロジェクト971原潜6隻の内、作戦可能状態に在るのは4隻です。

K-417「パンテーラ」(1990年就役)
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K-461「ヴォルク」(1991年就役)
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K-154「チグル」(1993年就役)
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K-335「ゲパルト」(2001年就役)
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この他の2隻、K-328「レオパルト」(1992年就役)は、修理及び近代化を行なう為にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」へ回航されています。
K-157「ヴェプリ」(1995年就役)は、現在予備役となっており、修理を待っています。


2009年8月にも、ロシア原潜アメリカ東海岸沖で行動中と報じられた事が有りました。
この時も、ロシア海軍当局は「ノーコメント」でした。
[ロシア原潜、米東海岸沖で活動]

同月、カナダ沖でもロシア原潜が確認されています。
[ロシア原子力潜水艦、カナダ沖に出現]


2009年3月、ロシア海軍総司令部の関係者(将官)は、ロシア海軍の原潜10隻が世界中に展開していると述べました。
[ロシア海軍は、世界の海に10隻の原潜を展開している]

ラーダ級潜水艦は近い将来にロシア海軍へ就役する

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『アルムス-タス』より
【第4世代潜水艦「ラーダ」級は、近い将来にロシア海軍の編制へ加入する】
サンクト-ペテルブルク、8月17日(アルムス-タス)

ロシア連邦海軍の非核動力潜水艦グループは、近い将来に第4世代のプロジェクト667で更新される。
これらの第4世代艦は、株式会社「アドミラルティ造船所」で建造される。
統合造船業営団総裁アンドレイ・ジャチコフは、イタル-タス通信に伝えた。

彼は今日(8月17日)、同社(アドミラルティ造船所)で開催された黒海艦隊の為のディーゼル電気推進潜水艦「スタールイ・オスコル」の起工式典に出席している。

「これらの潜水艦は、海軍に必要です」
統合造船業営団総裁は述べた。
「ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将との話し合いにより、私共は、このクラスの艦の建造を継続する事で合意に達しました。近い内に、造船所での建造は再開されます」

「ラーダ」級潜水艦は、海洋工学中央設計局「ルビーン」により設計された。
「サンクト-ペテルブルク」と命名された同シリーズのトップ潜水艦は、ロシア海軍の編制へ加入している。
現在、「アドミラルティ造船所」の造船台では、プロジェクト667の2隻の艦-「クロンシュタット」及び「セヴァストーポリ」が、異なる進捗段階にある。

「ラーダ」級潜水艦の特徴は、兵器、音響並びに航海機器の高い能力にある。
(2012年8月17日11時27分配信)


[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]

ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、7月末に「ラーダ」級潜水艦の建造再開を表明しています。
[ロシア海軍はラーダ級潜水艦の建造を再開する]

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プロジェクト677「ラーダ」級に関しては、これまでにも何度か調達中止の可能性が報じられています。
[「ラーダ」級潜水艦、建造中止?]
[潜水艦「ラーダ」級は2013年までに改良される]
[ロシア海軍はラーダ級潜水艦の建造を打ち切る]
[ロシア海軍はラーダ級を放棄しない]

2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクト-ペテルブルク」に対する不満を述べています。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】

「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。

インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・

ヴィソツキー
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクト-ペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置は、欠陥が有るのですよ。

僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。

インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?

ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・


同日のインタビューにおいて、ヴィソツキー提督は、非大気依存装置(AIP)を搭載する新たな潜水艦を建造すると述べています。
[ロシア海軍は新たな非大気依存動力潜水艦を建造する]

これは、「ラーダ」級潜水艦「クロンシュタット」「セヴァストーポリ」を指しているようです。

建造中の「クロンシュタット」
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「ラーダ」級1番艦「サンクト-ペテルブルク」にはAIP機関は搭載されていませんが、2番艦以降からAIP機関が搭載されるようです。

新たなAIPは、昨年末に(陸上の)試験台におけるテストを完了しています。
[ロシアは新たなAIP機関の試験を終えた]


ラーダ/アムール級潜水艦は、1番艦「サンクト-ペテルブルク」が2010年に就役、2番艦「クロンシュタット」3番艦「セヴァストーポリ」アドミラルティ造船所の造船台で建造中ですが、この他に、もう1隻の「アムール」級が在ります。

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この艦は、1997年12月26日に輸出用のプロジェクト667E/アムール-1650として起工されましたが、2009年1月に建造工事は中止され、造りかけの船体は2011年11月に造船台から外へ出されました。

ロシア海軍合同艦船グループは二手に分かれる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【地中海のロシア連邦海軍グループは、2つのグループに分かれる】
モスクワ、8月17日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍艦隊間グループは、地中海における任務遂行後、2つの艦船戦術グループに分かれる。
金曜日、ロシア連邦国防省の海軍の公式代理人は記者団に伝えた。

「8月17日、ロシア海軍合同艦隊間グループは、地中海中部において一連の任務を滞りなく遂行し、指定海域のアルボラン海(地中海の水域で最も西方にある海)で物資を補充する予定です」
彼は述べた。

グループは、北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」、そして更にはバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、「ネウストラシムイ」で構成されている。

国防省によると、艦隊間グループの遠距離大洋航海の次なる段階では、2つの艦船戦術グループに分かれる。
北方艦隊大型揚陸艦3隻から成る第1グループは、北大西洋へ移動し、北緯度で相互連携機動の一連の任務を仕上げる。

バルト艦隊警備艦と2隻の保障船で構成される第2グループは、地中海で任務を遂行する。
その目的に応じ、艦船は、新たな海上の脅威:麻薬の密売、武器の違法輸送及びテロリスト対処への反応に関連した一連の戦術演習及び訓練を仕上げる。
(2012年8月17日16時58分配信)


『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2012年8月17日16時29分配信
【ロシア海軍合同艦隊間グループは、アルボラン海(地中海西部)へ移動し、水と燃料を補充する】

内容は同じです。


[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征]

現在、地中海西部に居る北方・バルト・艦隊合同艦船グループは、以下の艦船で構成されています。

[北方・バルト艦隊合同艦船グループ]
指揮官:コラ異種戦力小艦隊司令官ウラジーミル・カサトノフ少将

大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」(北方艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
大型揚陸艦「コンドポガ」(北方艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)



しかし今後は、2つのグループに分かれて行動します。

[北方艦隊艦船グループ]
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」


このグループは、北大西洋へ行きます。


[バルト艦隊艦船グループ]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
警備艦「ネウストラシムイ」
保障船(給油船?)
保障船(海洋曳船?)


こちらのグループは、引き続き地中海に留まります。

プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルは起工された

2012年8月17日、サンクトペテルブルク市アドミラルティ造船所で、ロシア黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦B-262「スタールイ・オスコル」が起工されました。

[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルは8月17日に起工される]
[改キロ級潜水艦スタールイ・オスコルは8月17日に起工される]
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『アルムス-タス』より。
【「アドミラルティ造船所」の造船台で黒海艦隊の為のプロジェクト636潜水艦の2隻目の生産艦が起工された】
サンクトペテルブルク、8月17日(アルムス-タス)

ロシア連邦海軍の発注により、サンクトペテルブルクの企業「アドミラルティ造船所」で建造されるプロジェクト636は、黒海艦隊のディーゼル電気推進潜水艦グループを完全に更新する。
本日(8月17日)、同社において、黒海艦隊の為の2隻目の生産潜水艦「スタールイ・オスコル」の起工式典が開催された。
造船台には、サンクトペテルブルク市庁ロシア連邦海軍司令部、計画及び設計組織の代表が集まった。

現在、同社の造船台には、同シリーズの2隻の潜水艦が異なる進捗段階にあると同社の広報サービスは発表した。
2010年8月に起工されたトップ潜水艦「ノヴォロシースク」は、2013年に進水する予定である。
「ロストフ-ナ-ドヌー」と命名された最初の生産潜水艦は、2011年11月に起工された。

海洋工学中央設計局「ルビーン」が設計したプロジェクト636非核動力潜水艦の6隻のシリーズは、全てアドミラルティ造船所での建造が計画されている。

専門家によると、同プロジェクトの潜水艦は、高い戦術-技術特性を有している。
ディーゼル電気推進潜水艦の全長は73.8m、経済速力での航海距離は、水中でディーゼルを作動させた場合11200km、水中でモーター使用時に740kmである。

「アドミラルティ造船所」は1704年にネヴァ川左岸に建てられた。
現在、同社は「統合造船業営団」の一員となっている。
この3世紀の間、約2500隻の様々な用途やトン数の商船、科学研究船、漁船、水上戦闘艦、水中戦闘艦、深海装置が建造された。
(2012年8月17日10時04分配信)


この記事では「プロジェクト636」と書かれていますが、正確には「プロジェクト06363」です。

プロジェクト06363潜水艦は、黒海艦隊向けに6隻が建造される計画です。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦]
[改キロ級潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」起工]

[ロシア黒海艦隊は2017年に7隻の潜水艦を有する]
[ロシア海軍潜水艦ノヴォロシースクは2013年末に進水する]

1隻目の「ノヴォロシースク」は、2014年に黒海艦隊へ配備される予定です。
[ロシア黒海艦隊は2014年に新造艦を受領する]

潜水艦「スタールイ・オスコル」起工記念板
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大型ディーゼル電気推進魚雷ロケット潜水艦
「スタールイ・オスコル」B-262
プロジェクト06363

と書かれています。


「スタールイ・オスコル」起工式典の動画
【アドミラルティ造船所で新たな潜水艦が起工された】

新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは今年末に就役する

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【海軍総司令官:原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は今年末にアンドレイ旗を掲げる】
2012年8月17日

第4世代多用途原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」「セヴェロドヴィンスク」は、今年末までに海軍の編制へ加入する。
今日(8月17日)、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、『中央海軍ポータル』特派員へ伝えた。

「ヤーセンの試験は、プログラム通りに進められています。
僕達は、今年末までにセヴェロドヴィンスクへ海軍旗が掲揚される事を願っております」

ヴィクトル・チルコフ氏は、文字通り表明した。

以前、原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は、核動力装置の問題の為、2013年より前に軍備として採用される事は無いと報じられた。
『インタファクス』が報じた情報提供者の談話によると、
「セヴェロドヴィンスクの試験では、核動力装置が予定の出力を発揮しない事が明らかにされました。
加えて、潜水艦は、静穏性の必要水準に達していません。
かかる重大な欠陥を持つ艦を、海軍の軍備として採用する事など出来ません」


しかし、8月15日、統合造船業営団の公式代理人は、このような原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の試験失敗に関するメディアの情報を否定した
「潜水艦セヴェロドヴィンスクは、 承認されたプログラムによる白海における工場航海試験を全て成功裏に実施しております」
代理人は指摘した。

第4世代多用途原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」のトップ艦「セヴェロドヴィンスク」は、2010年6月15日に進水した。
昨年9月、同艦は航海試験の為、海洋へ出航した。

2隻目の艦「カザン」は、改善されたプロジェクト885M「ヤーセン-M」に基づいて建造されている。
2020年までに、少なくとも8ユニットが取得されるだろう。

原子力潜水艦の水中速力は30ノット、限界潜航深度600メートル、自立行動期間100日、乗員90名(士官32名)である。
「セヴェロドヴィンスク」の価格は、約470億ルーブルである。

「ヤーセン」の騒音レベルは、アメリカ潜水艦「ヴァージニア」に匹敵すると見られる。


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年8月17日11時25分配信
【総司令官:原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は今年に海軍の編制へ加入できる】
内容は、ほぼ同じですが、こちらの記事では、プロジェクト677「ラーダ」級潜水艦の建造再開についても触れられています。


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

8月13日、ロシアの一部メディア(インタファクスなど)で、ロシア海軍新世代多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」の試験が失敗したと報じられました。
[新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験は失敗した]

しかし、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」は、公式にこの情報を否定しました。
2度に渡って。

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[新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験失敗という報道は事実ではない]
[新型原潜セヴェロドヴィンスクの動力に問題は無い]


今回のロシア海軍総司令官チルコフ提督の発言は、『インタファクス』の報道を直接否定するものではありませんが、同紙が報じた「セヴェロドヴィンスクの引き渡しは2013年以降」という情報は、間接的に否定しています。


【2012/08/15 覚え書き(「原子力潜水艦セヴェロドヴィンスク」のインタファクス誤報の件)】

新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2012年9月に就役する

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」の戦術-技術特性は確認された】
2012年8月17日

プロジェクト955「ボレイ」戦略原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、2012年9月にロシア連邦海軍の編制へ加入する。
「統合造船業営団」総裁アンドレイ・ジャチコフは、『中央海軍ポータル』に伝えた。

彼によると、潜水艦の全ての指定された戦術-技術特性は、現在確認されている。
それは特に、国家受領委員会の委員長を務めるロシア連邦海軍総参謀長アレクサンドル・タタリノフ大将が署名した文書により示されている。

以前、同艦は2012年7月29日に海軍の軍備として採用されると見られていた。

「統合造船業営団」総裁アンドレイ・ジャチコフ『中央海軍ポータル』特派員に話したところでは、海洋配置ミサイル複合体「ブラヴァー」の主要開発者であるモスクワ熱技術研究所は、9月には割り当てられた量の作業を完全に終えるだろう。

2012年12月、プロジェクト「ボレイ」2隻目の潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」ロシア海軍への引き渡しが予定されている。
ロシア軍は、2020年までに合計してプロジェクト955原子力潜水艦8隻を取得するだろう。

原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」(プロジェクト955、整理名「ボレイ」)は、排水量-14700/24000トンである。
寸法-170×13.5×9メートル。最大潜航深度-450メートル。
速力-15/29ノット、乗組員-55名の士官を含む107名。
全てのプロジェクト955「ボレイ」潜水艦は、新たなミサイル複合体「ブラヴァー」を装備する。


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年8月17日9時56分配信
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は9月にロシア海軍へ引き渡される】

内容は同じですが、こちらは、「統合造船業営団」の高位の代理人が、ロシア通信社ノーボスチに語った事です。


『アルムス-タス』より
2012年8月17日13時19分配信
【最新の水中ロケット艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は9月中旬にロシア海軍の軍備として採用される】

こちらも「統合造船業営団」の高位の代理人の発言ですが、就役時期が「9月中旬」と、他社の報道よりもやや具体化されています。


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年8月17日10時09分配信
【「ブラヴァー」は11月に「アレクサンドル・ネフスキー」から発射される】

こちらも「統合造船業営団」の高位の代理人の発言です。

「ボレイ」級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」は、今年11月に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射します。

これが成功した場合、同艦は今年末にロシア海軍の軍備として採用されます。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

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以前、「ユーリー・ドルゴルーキー」は、今年秋に就役すると報じられました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは今年秋にロシア海軍へ就役する]

「ユーリー・ドルゴルーキー」「アレクサンドル・ネフスキー」は、就役後、北方艦隊へ配備されますが、将来的には太平洋艦隊へ配置換えされます。
[ボレイ級戦略原潜1番艦ユーリー・ドルゴルーキーは2012年に北方艦隊へ配備される]
[新世代戦略原潜ボレイ級1、2番艦は最終的に太平洋艦隊へ配置換えされる]

太平洋艦隊への「ボレイ」級の配備は2014年以降になる予定です。
[2014年にロシア太平洋艦隊へ新世代戦略原潜ボレイ級が配備される]

ただし現時点では、カムチャツカ半島の原潜基地に「ボレイ」級を配備する用意が整っていないので、然るべきインフラ整備が行なわれます。
[カムチャツカ半島の基地設備はボレイ級戦略原潜に適していない]
[ボレイ級戦略原潜の為、カムチャツカ半島に新たな設備が建設される]

新型原潜セヴェロドヴィンスクの動力に問題は無い

数日前(8月13日)、ロシアの一部メディア(インタファクスなど)で、ロシア海軍新世代多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」の試験が失敗したと報じられました。
[新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験は失敗した]

しかし、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」は、公式にこの情報を否定しました。
[新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験失敗という報道は事実ではない]

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その第2弾


『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の動力に問題は無いと統合造船業営団は述べた】
モスクワ、8月16日-ロシア通信社ノーボスチ

造船工場「セヴマシュ」は、多用途原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」のトップ艦「セヴェロドヴィンスク」を今年末にロシア海軍へ引き渡す予定である。
木曜日、統合造船業営団の高位の代理人は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

彼は、原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」が核動力装置の問題の為に2013年より前に海軍の編制へ加入する事は無いという複数のメディアの報道に対してコメントした。

「国家軍備プログラムによるセヴェロドヴィンスクの試験は計画通りに進んでおります。
今年は2度の航海試験を実施し、近い内に3度目が行なわます。
最後の計画国家試験を行ない、潜水艦は今年末に御客様へ引き渡す予定です」

代理人は述べた。

彼は、潜水艦の動力装置には何ら問題が無い事を指摘した。
「潜水艦は、新たな武器、長距離有翼ミサイルに関する課題を仕上げています」
統合造船業営団の代理人は述べた。

2011年、当時の「セヴマシュ」総取締役アンドレイ・ジャチコフ(現「統合造船業営団」社長)は、原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」有翼ミサイル「オーニクス」と、公開情報によれば射程距離2500kmの「カリブル」を装備するとロシア通信社ノーボスチに伝えた。

原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は、プロジェクト885「ヤーセン」のトップ艦として「セヴマシュ」で1993年に起工された。
ロシア海軍の為に、8隻の最新潜水艦が建造される。

「セヴェロドヴィンスク」は排水量8600/13800t、寸法119×13.5×9.4m、速力16/31ノット、潜航深度600mである。
潜水艦の乗組員は、32名の士官を含む90名で構成される。
主な兵装は、有翼ミサイル、魚雷、ロケット魚雷、そして機雷である。
(2012年8月16日14時50分配信)

改キロ級潜水艦スタールイ・オスコルは8月17日に起工される

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【黒海艦隊の為の潜水艦「スタールイ・オスコル」は8月17日にアドミラルティ造船所で起工される】
2012年8月15日

2012年8月17日、株式会社「アドミラルティ造船所」の第12船台で、ロシア黒海艦隊の為のディーゼル電気推進潜水艦「スタールイ・オスコル」起工式典が開催される。

式典には、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将、株式会社「統合造船業営団」社長アンドレイ・ジャチコフ、株式会社「アドミラルティ造船所」総取締役アレクサンドル・ブザコフサンクトペテルブルク市庁及びアドミラルティ地区の代表、レニングラード海軍基地司令官、他の関係者や政府高官が招待される。

プロジェクト06363潜水艦「スタールイ・オスコル」(工場番号01672)は、ロシア連邦海軍の発注により株式会社「アドミラルティ造船所」が建造する3隻目となる。
トップ艦及び最初の量産艦、そしてディーゼル電気推進潜水艦「スタールイ・オスコル」は、黒海艦隊の潜水艦部隊の強化を意図している。
海軍司令部の計画によると、「アドミラルティ造船所」は、このタイプの潜水艦6隻を建造する。

潜水艦シリーズのトップB-261「ノヴォロシースク」(工場番号01670)は、2010年8月に起工され、 2隻目の艦であり最初の生産潜水艦であるB-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(工場番号01671)は2011年11月に起工された。
2012年春に「アドミラルティ造船所」総取締役アレクサンドル・ブザコフが述べたように、潜水艦のトップは、2013年末までに進水する予定である。

近代化されたプロジェクト06363潜水艦は、サンクトペテルブルク海洋工学中央設計局「ルビーン」により設計され、ベースプロジェクトと比較して、戦闘能力は増加している。

前型と異なり、潜水艦の打撃能力は、新たなミサイル複合体「カリブル-PL」の装備により大幅に強化されている。
これは、水上目標のみならず、地上目標、それも敵の領土の奥深くまで発射する機会を有する。

音響ステルスと目標探知範囲の最適な組み合わせは、新たな慣性航法複合体、最新の自動化情報管理システム、強力な高速魚雷ロケット兵器は、世界中の同クラスの非核水中艦に対し優位をもたらす。

NATOの潜水艦分類によれば、このタイプは、改キロ級と呼ばれている。

[プロジェクト06363ディーゼル電気推進潜水艦の簡単な戦術-技術特性]
排水量:水上2350t、水中3950t
速力:水上12ノット/水中20ノット
潜航深度:通常240m/最大300m
兵装:533mm魚雷発射管6門
ミサイル及び魚雷搭載数:18基
自立行動期間:45日
乗員:52名



[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルは8月17日に起工される]

現在、ロシア黒海艦隊向けに6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造が計画されており、この内2隻が起工済みです。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦]
[改キロ級潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」起工]

[ロシア黒海艦隊は2017年に7隻の潜水艦を有する]
[ロシア海軍潜水艦ノヴォロシースクは2013年末に進水する]

1隻目の「ノヴォロシースク」は、2014年に黒海艦隊へ配備される予定です。
[ロシア黒海艦隊は2014年に新造艦を受領する]

記事中にある打撃ミサイル複合体「カリブル」は、以前は「クラブ」と呼ばれていた対艦/対地有翼ミサイルです。
対艦/対地/対潜ヴァージョンが存在し、潜水艦の533mm魚雷発射管から水中発射出来ます。
[対艦(対地)巡航ミサイル「クラブ」]

「カリブル」対地攻撃型は、最大射程2500kmになるとの事です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]


いわゆる「キロ」級(「ワルシャワンカ」級)は、大きく分けて以下のタイプがあります。

プロジェクト877(ソ連/ロシア海軍向け)
プロジェクト877後期型(ソ連/ロシア海軍向け、877の改良型)
プロジェクト877EKM(輸出用のダウングレード版)
プロジェクト636(877EKMの改良型、輸出用)
プロジェクト636M(636の改良型、輸出用)


今回のプロジェクト06363(ロシア海軍向け)は、更なる改良型であり、636Mよりも高性能になっているようです。

新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験失敗という報道は事実ではない

数日前(8月13日)、ロシアの一部メディア(インタファクスなど)で、ロシア海軍新世代多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」の試験が失敗したと報じられました。
[新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験は失敗した]
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しかし、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」は、公式にこの情報を否定しました。
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『アルムス-タス』より
【潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の試験が失敗したという情報は事実に対応していない】
モスクワ、8月15日(アルムス-タス)

複数のメディアによるプロジェクト885(整理名「ヤーセン」)ロケット魚雷兵器原子力潜水艦(PLAT)「セヴェロドヴィンスク」の試験が失敗したという報道は、事実に対応していない。
「統合造船業営団」の公式代理人は、イタルータス通信に伝えた。

「複数のメディアから出てきた情報には、全く価値が無いと断言できます。
第4世代原子力潜水艦セヴェロドヴィンスクの試験中に関する(メディアの)発表には、ただ一つたりとも根拠は存在しません」

彼は述べた。
「潜水艦セヴェロドヴィンスクは、 承認されたプログラムによる白海における工場航海試験を全て成功裏に実施しております」
代理人は指摘した。

「統合造船業営団」国家防衛発注部長アナトーリー・シレモフ中将は、イタル-タスに説明した。
「この試験プログラムは、計画に従って厳密に実施されております。
2011年、セヴェロドヴィンスクは、3度に渡る海洋での試験を成功裏に実施し、今年は、2度の出航を成功裏に終えています。
現在、潜水艦は、新たな出航の準備中です」


シレモフ氏は更に、潜水艦の核動力装置の問題に関する最近のメディアの疑わしい報道を否定した。
「艦の核動力装置の試験において、要求される戦術-技術特性を完全に満たしており、これは試験中に確認されております」
統合造船業営団の部長は述べた。

「セヴェロドヴィンスク」の構造は部分複殻式の1軸潜水艦であり、音響水準は減少している。
司令塔は合理化された。

楕円形のフォルムの脱出室は全ての乗組員を収容できる。
強度船体は9区画に分けられている。

ロシア造船業の最初の試みとして、魚雷発射管が艦首ではなく、中央区核に配置されている。
これにより、新たな水中音響複合体のアンテナを配置する為、艦首先端部分は完全に自由となった。
ミサイル兵器の為に垂直発射装置が使用され、弾道ミサイル原子力潜水艦と同様、魚雷発射管と共に強度船体へ配置される。

騒音を減少させる為、広範囲に渡る防音材と、全ての機器の土台の為のクッション、吸音カバーなどが使用されている。
専門家によると、部分複殻式構造は、隠密性を更に大幅に向上させる。
(2012年8月15日13時20分配信)


『イタル-タス通信』の記事
2012年8月15日13時20分配信
【潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の試験が失敗したという情報は事実に対応していない】

内容は全く同一です。


というわけで、当ブログで昨日にアップした
[新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験は失敗した]
は、「事実に対応していない」との事です。
(匿名の情報提供者の談話を元にしたロシアの非政府系メディアの報道は誤報も多い)


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第4世代多用途原潜のトップである「セヴェロドヴィンスク」は、本来ならば出力200メガワットの新型原子炉(KTP-6)を搭載する事になっていましたが、これが間に合わない為、前世代の出力190メガワットの原子炉OK-650V(プロジェクト949A有翼ミサイル原潜用)を搭載しています。
(おそらくは、建造が中止された949A原潜のものを流用)

つまり、OK-650Vが定格出力を発揮しても、当初の設計より原子炉の出力は若干不足しているという事になります。

この辺りが曲解されて伝えられたのでしょうか。


なお、多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」は、最大射程2500kmの長距離巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型を装備します。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
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ロシア太平洋艦隊艦船は「追憶の航海」を行なう

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『ロシア通信社ノーボスチ・極東管区版』より
【太平洋艦隊艦船は、「追憶の航海」でクリル諸島を訪れる】
モスクワ、8月14日-ロシア通信社ノーボスチ

大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」、海洋曳船「カラール」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、 海軍の「追憶の航海」の枠内でクリル諸島への訪問を行なう。
火曜日、東方軍管区の公式代理人ローマン・マルトフ1等海佐は記者団に伝えた。

「航海プログラムにより、艦船は、クナシル島、パラムシル島、イトゥルプ島を訪問します。
更には、ハバロフスク地方のオホーツク市へ到着し、退役将兵及び太平洋艦隊将兵が参加する同市創設365周年記念式典が開催されます」

マルトフは述べた。

彼は、太平洋艦隊将兵が、軍務の最中に死亡したロシア及びアメリカ潜水艦乗組員を追悼する事を指摘した。

「海洋を移動中、ピョートル・ヴェリキー湾では、大型揚陸艦の艦上で潜水艦乗組員を追悼する式典が開催されます。
それは沈没した潜水艦M-49及びM-63の乗組員を追悼し、そして、ラ・ペルーズ海峡で死亡したソヴィエト潜水艦L-19及びアメリカ海軍潜水艦ワフー乗員を追悼するものです」

1等海佐は、こう述べた。

彼によると、航海の過程で、1945年8月に海軍歩兵の揚陸と戦闘行動が行われたサハリン及びクリル諸島への訪問が予定されている。
「航海の参加者は、戦闘場所で、破壊された艦船、そして祖国防衛に殉じた人々を追悼し、敬意を表します」
マルトフは述べた。

5回目の海洋軍事史「追憶の航海」は、オホーツク市創立365周年に捧げられ、第二次世界大戦において、クリル諸島及びサハリン島の解放中に死亡したソ連海軍将兵への敬意を表す。
この行事は、8月25日から2012年9月17日に掛けて実施される。
(2012年8月14日21時35分配信)


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というわけで、今回のロシア太平洋艦隊艦船のオホーツク(クリル諸島)行きは、第2次世界大戦末期の古戦場巡りオホーツク市創設365周年を祝う為のものであり、現在の極東情勢とは全く関係ありません。

なぜ太平洋艦隊オホーツク市の創立記念を祝うのかと言えば、それは、オホーツク市がロシア太平洋艦隊発祥の地であるからです。
[ロシア太平洋艦隊278周年]
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記事中に登場するソ連潜水艦L-19(レーニネッツ型)は、8月24日頃にラ・ペルーズ海峡(宗谷海峡の国際名称)付近で沈没したと見られています。
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ソ連/ロシア潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【L-19(L型)】

L-19は8月23日午後の通信を最後に消息を絶ち、沈没と認定されました。

8月23日15時22分:L-19艦長からの報告
「10時22分に北緯45度13分・東経140度で敵潜水艦の攻撃を受けた。19時には海峡から抜け出す」

以後、L-19からの通信は途絶えました。

沈没の原因は未だ不明ですが、このサイトでは、機雷によるものと推定しています。


潜水艦M-49M-63は、1941年8月にウラジオストク沖(ピョートル大帝湾)で沈没しました。
原因は機雷に触れたものと推定されています。

同じく記事中に登場するアメリカ海軍潜水艦「ワフー」は、1943年10月11日にラ・ペルーズ海峡付近で撃沈されました。


『msm産経ニュース』より
2012年8月15日1時4分配信
【国後、択捉に揚陸艦派遣 ロシア、第2次大戦記念行事で】

「オホーツク市創立365周年記念」「アメリカ海軍を含む潜水艦乗員の追悼」の件は完全無視ですか。
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ロシア海軍合同艦船グループはイタリア沖で演習を実施した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【海軍グループは、地中海でテロリスト対処演習を実施した】
モスクワ、8月14日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍艦隊間グループの艦船は、地中海中部でテロリストの攻撃に対処する為の演習を実施した。
火曜日、ロシア連邦国防省の代理人はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「8月13日から14日に掛けてロシア海軍合同艦隊間グループは、地中海中部において、航海中の突発的な空中攻撃及びテロリストの攻撃に対処する演習を実施しました」
彼は述べた。

グループは、北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」、そして更にはバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、「ネウストラシムイ」で構成されている。

国防省の代理人によると、艦船は地中海西方へ移動しており、水曜日午前には、イタリアサルデーニャ島南西に居るだろう。
(2012年8月14日20時21分配信)


[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征]

現在、イタリア沖に居る北方・バルト・艦隊合同艦船グループは、以下の艦船で構成されています。

[北方・バルト艦隊合同艦船グループ]
指揮官:コラ異種戦力小艦隊司令官ウラジーミル・カサトノフ少将

大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」(北方艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
大型揚陸艦「コンドポガ」(北方艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)


数日前までは、元アデン湾海賊対処部隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)、給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊)、海洋曳船MB-304(黒海艦隊)の3隻が加わっていましたが、現在はグループから分離しているようです。

以前、合同艦船グループ大型揚陸艦3隻は、黒海沿岸のノヴォロシースク海軍基地へ寄港すると発表されました。
[北方艦隊の大型揚陸艦3隻は黒海沿岸のノヴォロシースクを訪れる]
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しかし結局、ノヴォロシースク寄港は実現する事無く、合同艦船グループは西へ向かいました。
[ロシア海軍合同艦船グループは西へ向かう]


なお、数日前まで合同艦船グループに参加していた北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、一足先に大西洋へ向かっています。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年8月14日17時23分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、大西洋へ進路を取る】

今後、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、ポルトガルリスボン港グレートブリテンポーツマス港アイルランドコーク港を訪問する予定です。

巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する

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『イタル-タス通信』より
【潜水艦「セヴェロドヴィンスク」が装備する有翼ミサイルは2500kmの最大飛翔距離を有する】
モスクワ、8月14日/イタル-タス通信

プロジェクト885「ヤーセン」級打撃原子力潜水艦 「セヴェロドヴィンスク」が装備する有翼ミサイル「カリブル」は、他に類似するものが無い。
地上目標攻撃用の亜音速ヴァージョンでは、このミサイルの最大飛翔距離は約2500kmになる。
ロシア防衛産業企業体の情報提供者は記者に伝えた。

「ミサイルは、発射の精度、打撃効果と目標への飛行中の生残性といったロシア連邦国防省の必要条件範囲をすべて満たしております。
このように唯一無地の戦術-技術特性を有するミサイルは、他に世界中の何処にも存在しないでしょう」

情報提供者は述べた。

彼は、有翼ミサイル「カリブル」は、 多様なヴァリエーションを有する戦闘機器である事を確認した。
「ミサイルは、一体型の弾頭を搭載します。
従来の弾頭を装備する場合、ミサイルの最大飛翔距離は、およそ2500kmになります」

情報提供者は述べた。

「カリブルは高精度兵器であり、数千キロメートル離れた目標へ発射されても、予想される誤差範囲は2-3メートルを超える事は有りません」
彼は強調した。

「カリブル」の対艦用の超音速ヴァージョンでは、最大飛翔距離は375kmである。

比較の為に、公開情報によると、アメリカが装備する有翼ミサイル「トマホーク」の飛翔距離は、潜水艦搭載用の非核ヴァージョンで約1150kmである。
(2012年8月14日13時10分配信)


以前から、多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」などには、「長射程の有翼(巡航)ミサイル」が搭載されると報じられて来ました。

それは、「カリブル」(クラブ)の対地攻撃用長射程型の事でした。
「カリブル」は、輸出用巡航ミサイル「クラブ」シリーズのロシア海軍向けヴァージョンです。
[対艦(対地)巡航ミサイル「クラブ」]
「クラブ」の対地攻撃用ヴァージョン3M-14Eの最大射程は300kmですが、「カリブル」対地攻撃用ヴァージョンの最大射程は2500kmに達するとの事です。

今回の記事によると、「カリブル」対艦攻撃型の射程距離も375kmに延長されているようです。
(「クラブ」対艦攻撃型の最大射程も300km)

ロシアも参加している「ミサイル技術管理レジーム」により、射程距離300kmを超えるミサイルの輸出は禁止されています。
【ミサイル技術管理レジーム】

この為、輸出用の「クラブ」は最大射程が300kmに抑えられていますが、輸出を前提としない自国向けの場合には、この制限を遵守する義務は有りません。

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多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」は、セイルの後ろにミサイル発射機3R-14Vを8基装備しています。
このミサイル発射機3R-14Vからは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」を発射できます。

水上艦用として、3S-14UKSKも有ります。
[汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSK]

ベトナム海軍向けキロ級潜水艦の1番艦は8月末に進水する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ロシアはベトナム海軍の為の6隻の潜水艦の内の1隻目を完成させる-情報提供者】
モスクワ、8月14日-ロシア通信社ノーボスチ

ベトナムが発注した6隻のディーゼル電気推進潜水艦プロジェクト636の1隻目は、造船工場「アドミラルティ造船所」(サンクトペテルブルク)で今年8月に進水する。
火曜日、防衛産業企業体の情報提供者は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。

ベトナム首相グエン・タン・ズンは、2009年12月、ロシアと6隻のプロジェクト636潜水艦の供給契約に署名したと発表した。

「契約に従い、最初の潜水艦は今年8月に進水し、その後、一連の試験を行ないます」
代理人は、その式典が8月28日に行なわれると付け加えた。

彼は更に、2012年末までに、最初の潜水艦が顧客に引き渡されると述べた。

全ての契約の履行は、2016年までに完了する。

プロジェクト636潜水艦は満載排水量3100トン、速力20ノット、潜航深度300メートル、乗員52名である。
武装は、533mm魚雷発射管(6門)、機雷、打撃ミサイル複合体「カリブル」である。
(2012年8月14日10時09分配信)


ベトナム海軍の為のプロジェクト636M潜水艦の1隻目・工場番号01340は、2010年11月にアドミラルティ造船所で起工されました。

右側に在るのが工場番号01340(2011年11月22日)
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ソ連/ロシア潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト636M・工場番号01340】
情報は少なく、2010年11月に起工され、2014年に引き渡し予定としか書かれていません。

【プロジェクト636(NATOコード名「改キロ」】
ベトナム海軍向けの636Mは、1隻目が2014年就役、6隻目は2019年就役予定と書かれています。

今回の記事によると、2016年までに全ての契約の履行完了(つまり2016年までに6隻を引き渡す)との事ですが、未だに2隻目以降の起工時期は不明であり、今回の記事でも言及されていません。

或いは、「2016年までに全て(6隻)」というのは、、ロシア海軍向けのプロジェクト06363潜水艦(2016年までに6隻納入予定)と混同しているのかもしれません。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦]
[ロシア黒海艦隊は2017年に7隻の潜水艦を有する]

2012年8月17日には、プロジェクト06363潜水艦の3番艦「スタールイ・オスコル」が起工されます。
[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルは8月17日に起工される]


記事中にある打撃ミサイル複合体「カリブル」は、以前は「クラブ」と呼ばれていた対艦/対地有翼ミサイルです。
対艦/対地/対潜ヴァージョンが存在し、潜水艦の533mm魚雷発射管から水中発射出来ます。
[対艦(対地)巡航ミサイル「クラブ」]

新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験は失敗した

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『Newsland』より
2012年8月13日14時25分配信
【原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の試験は失敗した】

プロジェクト885「ヤーセン」多用途原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は、2013年より前に軍備として採用される事は無いだろう。
『インタファクス』が報じた防衛産業企業体の情報提供者の談話によると、潜水艦の原子炉試験では、必要な出力を発揮できなかった。
更に加えて、潜水艦は静粛性の必要水準を満たしていない。

「そうです、重大な欠陥を抱える艦を、海軍の軍備として採用する事など出来ません」
代理人は述べた。

現在、「ダグディーゼル」工廠は、プロジェクト「ヤーセン」原子力潜水艦の為の新たな誘導魚雷の供給契約により、その生産を行なっている。

「新たな魚雷は、必要な特性を満たしていません。
この作成された製品は、爆発の危険性を示しており、潜水艦の兵器として使用できません」

防衛産業企業体の代理人は話した。

「ダグディーゼル」の魚雷供給が更に遅延した場合、原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は、プロジェクト949A潜水艦(原子力艦「クルスク」も属する)が装備している古いタイプの魚雷を装備する事になる。

プロジェクト885「ヤーセン」のトップ艦である原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は、2010年6月15日に進水し、2011年9月、航海試験の為に海洋へ出航した。
更に現在、設計を近代化したプロジェクト885M潜水艦「カザン」が建造されている。
ロシア海軍は2021年までに、プロジェクト885潜水艦を合計で7隻~8隻取得しなければならない。

プロジェクト「ヤーセン」潜水艦は、30ノット以上の速力を可能とし、600メートルまで潜航し、100日までの自立行動日数を備えている。
艦の乗員は、士官32名を含む90名である。
同プロジェクト潜水艦は、低騒音の要求に基づいて開発され、その数値は、アメリカ潜水艦「ヴァージニア」に匹敵する。

(以下、デルタIV級戦略原潜「ノヴォモスコフスク」復帰についての記述が続きますが、関係ないので省略させて頂きます)


「セヴェロドヴィンスク」用の新型魚雷の不具合については、以前にも報じられています。
[新型多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」は2012年にロシア海軍へ引き渡される]

「ダグディーゼル」が生産する新型魚雷との事ですから、おそらくは、現用の潜水艦用533mm魚雷UGST(2002年制式採用)の改良型UGST-Mを指しているのでしょう。
「爆発の危険性」に言及されていますが、UGST-M電気式魚雷では無く、熱タービンエンジン19DTを搭載する熱走魚雷です。

533mm魚雷UGST(汎用深海誘導魚雷)
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「古いタイプの魚雷」は、おそらく1980年に制式採用された汎用電池式誘導魚雷USET-80の事でしょう。
こちらは、電気式魚雷です。
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3月初頭には、原潜「セヴェロドヴィンスク」は2012年末までにロシア海軍へ納入されると報じられました。
[ロシア新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2012年11~12月に就役する]

「ヤーセン」型は、2021年までに7隻がロシア海軍へ納入される予定です。
[ロシア海軍は2021年までに多用途原潜ヤーセンを7隻保有する]
P885

今回の記事では、魚雷の不具合に加え、原潜「セヴェロドヴィンスク」自体にも問題が有る事が明らかにされました。

原潜「セヴェロドヴィンスク」は、新型の原子炉(KTP-6)と新型の蒸気タービンエンジンが装備される事になっていますが、最近の情報によると、少なくとも原子炉は以前のタイプ(OK-650V)が装備されており、新型原子炉は2番艦「カザン」から装備される事になるようです。

原潜「セヴェロドヴィンスク」が搭載する原子炉OK-650Vは、元々はプロジェクト949A有翼ミサイル原潜(オスカーII級)用の原子炉です。

建造が中止された949A原潜用の原子炉を流用したのでしょうか。
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今回の件と直接関係ありませんが、こういう報道も有ります。
『アルムス-タス』より
2012年8月13日13時48分配信
【2012年、政府は防衛産業複合体企業の為の国家保証に60億ルーブル以上を拠出する】

ロシア連邦政府は、この2社を含む3社に対し、合計60億ルーブル以上の資金を貸出しするとの事です。

生産連合「北方機械製造組合(セヴマシュ)」:32億57万ルーブル
サンクトペテルブルク海洋工学設計局「マラヒート」:20億3040万ルーブル


ちなみに、生産連合「北方機械製造組合(セヴマシュ)」は、多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」を建造した会社、サンクトペテルブルク海洋工学設計局「マラヒート」は、多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」(プロジェクト885「ヤーセン」)を設計した会社です。


【追記】
2012年8月15日、ロシア造船業の総元締め「統合造船業営団」は、原潜セヴェロドヴィンスクの試験失敗という情報を公式に否定しました。

[新型多用途原潜セヴェロドヴィンスクの試験失敗という報道は事実ではない]

ロシア海軍合同艦船グループは西へ向かう

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ロシア連邦海軍の軍艦は、ノヴォロシースクへ寄港せず、西方へ進路を取る】
モスクワ、8月13日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍艦隊間グループの艦船は、ノヴォロシースクへ寄港せず、地中海西部へ進路を取っている。
月曜日、ロシア軍当局の情報提供者はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

以前、ロシア連邦国防省は、同グループを構成する大型揚陸艦が、8月12日にノヴォロシースクへ寄港すると発表した。
それは、北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、「ネウストラシムイ」黒海艦隊給油船「イワン・ブブノフ」、曳船MB-304で構成されている。

「今現在、グループを構成する艦船はイタリア沿岸を通過して西方へ移動しており、地中海中部で戦闘訓練任務を仕上げます」
代理人はこう述べたが、北方艦隊揚陸艦の移動ルートが変更された理由については説明しなかった。

彼によると、艦は、船舶が集中するエリアにおける組織的な協同動作と連携機動、沿岸ゾーンにおける組織的な対空防衛及び対潜防衛、組織的な捜索救助活動、そして戦闘艦船支隊の物資-機器の保障を含む一連の複合任務を遂行する。

先週末、艦船グループは、艦載砲及びミサイル複合体を使用する戦術訓練を成功裏に実施し、更に、水と燃料を補充した。
(2012年8月13日15時29分配信)


[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征]

現在、イタリア沖に居る北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループは、以下の艦船で構成されています。

[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループ]
指揮官:コラ異種戦力小艦隊司令官ウラジーミル・カサトノフ少将

大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」(北方艦隊)
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大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
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大型揚陸艦「コンドポガ」(北方艦隊)
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大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)
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警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
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警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
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大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊)
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海洋曳船MB-304(黒海艦隊)

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この内、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」、給油船「イワン・ブブノフ」、海洋曳船MB-304の3隻は元アデン湾海賊対処部隊であり、8月4日に合流しました。
[ロシア海軍合同艦船グループは地中海東部で元アデン湾海賊対処部隊と合流する]

以前、合同艦船グループ大型揚陸艦3隻は、黒海沿岸のノヴォロシースク海軍基地へ寄港すると発表されました。
[北方艦隊の大型揚陸艦3隻は黒海沿岸のノヴォロシースクを訪れる]
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しかし結局、ノヴォロシースク寄港は実現する事無く、合同艦船グループは西へ向かったようです。

その理由については明らかにされていませんが、トルコ政府が、3隻の大型揚陸艦ボスポラス海峡及びダータネルス海峡の通航許可を与えなかったのかもしれません。
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