ロシア海軍、ベリエフA-42対潜水陸両用機を採用?
- カテゴリ:ロシアの対潜哨戒機

『ロシア通信社ノーボスチ』より
【国防省は2012年に対潜航空機作成の為の入札を公布する】
ゲレンジク、9月7日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシア連邦国防省は、(ロシア)海軍の兵器として使用されているIl-38を代替する対潜航空機作成の為の入札を今年末に公布する。
「ベリエフ記念タガンロク航空科学技術複合体」総取締役ヴィクトル・コブゼフは記者団に伝えた。
「私共が開発した航空機A-42になるでしょう。
国防省は、ようやく技術的目標を形成し、そして、遠距離航空対潜複合体を作成する開発者全てにそれを提示しました。
私共は、それに取り組んでおり、今年末の国防省の入札に参加する意向を有しております」
コブゼフは、ゲレンジクの展示会「ギドロアヴィアサロン-2012」において、こう述べた。
(2012年9月7日13時53分配信)
【株式会社「G.M.ベリエフ記念タガンロク航空科学技術複合体」公式サイト】
ベリエフが開発した水陸両用機A-42は、ソ連邦時代末期に開発されたA-40「アリバトロース」の改良型です。
A-40「アリバトロース」

A-40「アリバトロース」は、ベリエフBe-12対潜飛行艇などの代替として1980年代に開発されましたが、ソ連邦解体後の財政難により、試作機が2機製造されただけに終わりました。
A-42は、元々A-40の捜索救助型として開発されましたが、今回、対潜哨戒機型がロシア海軍へ採用される可能性が出てきました。

今回の記事によると、今年末にロシア国防省による対潜航空機の入札が行なわれるとの事ですが、おそらく、ベリエフ以外に入札に参加できる企業は無いでしょう。

現用のロシア海軍の対潜哨戒機-イリューシンIl-38などは、水陸両用機A-42で代替される事になるようです。
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
この他、ロシア国防省は、水陸両用機ベリエフBe-200を購入する計画です。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年9月7日14時17分配信
【国防省は14億ルーブルで8機のBe-200の購入を計画する】
2014年から2016年に掛け、8機の水陸両用機ベリエフBe-200が導入されます。
この内2機はロシア非常事態省用の機体、4機はロシア海軍の捜索救助機、そして2機はロシア海軍の「特殊任務機」です。

なお、ロシアで「飛行艇」は「Летающая Лодка」と言いますが、ベリエフA-40、A-42、Be-200など(ロシア海軍現用機のBe-12も含む)は「水陸両用飛行機」Самолёт-Амфибияであり、「飛行艇」とは違います。