中国はロシアへの耐火レンガ輸出を否定した

今年12月に就役する筈だったインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期されます。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている]
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9月21日、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」総裁アンドレイ・ジャチコフ氏は、空母「ヴィクラマーディティヤ」に使用され、試験中に破損したボイラーの耐火レンガは中国製であると発言しました。
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
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そして中華人民共和国国防部は、耐火レンガのロシアへの輸出を否定しました。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
【中国のメーカーはロシア連邦への耐火レンガ納入を否定した】
北京、9月28日-ロシア通信社ノーボスチアレクセイ・エフィーモフ

中国は、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」ボイラー炉内の為の耐火材であり、同艦の試験中に破損したレンガのロシアへの納入を否定した。
『北京日報』紙は、中華人民共和国国防部の公式代理人ヤン・ユジン(楊宇軍)氏の発言を報じた。

以前、ロシアのメディアは、「統合造船業営団」総裁アンドレイ・ジャチコフ氏の発言を引用し、ロシアの専門技術者は、インドの為に近代化された航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」に中国製のレンガを使用したと報じた。

ジャチコフ氏は、海洋試験中にボイラーを交互運転してボイラー炉内の耐火レンガを修理したにも関わらず、最大出力を発揮した際、再び崩れてしまったと説明した。

ジャチコフ氏によると、この材料のロシアでの生産基盤が失われているが為に「中国で生産された耐火レンガ」を使用した。

「私共は、調査を行ない、そして解明しました。
海軍艦船の為の耐火レンガの生産に従事している中国の企業は、ロシアに対し、このような製品を輸出した事は有りません」

ヤン・ユジン氏は話した。

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(元重航巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は、ロシアの造船企業「セヴマシュ」において大規模な改造が行なわれた。
艦は、飛行甲板並びにMiG-29K離艦の為のトランポリン台、最新の機器が装備されており、航空母艦の船体には、長さ約2キロメートルの新たなケーブル線路が敷設された。
艦は、新たな航海及び電波位置特定システム、通信複合体及び航空管制複合体を受け取った。

全ての試験が完了した後の艦のロシアからインドへの引き渡しは、元々は2012年12月4日に予定されていた。、

幾つかのメディアは、蒸気ボイラーの問題に関し、8基の内3基が航海試験中に最大出力を発揮できなかった事により、納入時期は少なくとも1年は延期され、修理には10億ルーブルの費用が掛かると報じた。

間もなく、これらのデータは確認された。
ジャチコフ氏は、2013年5月に修理が完了する予定であると発表し、未確認情報によると、艦の引き渡しは9ヶ月延期される。
修理費用に関する公式データは出されていない。

「ヴィクラマーディティヤ」は、金曜日(9月28日)に試験結果に関する文書へ署名されなければならない。
(2012年9月28日07時18分配信)


[空母ヴィクラマーディティヤ]

中華人民共和国国防部報道官ヤン・ユジン(楊宇軍)
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株式会社「統合造船業営団」総裁アンドレイ・アルカジェヴィチ・ジャチコフ
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単純に考えれば、どちらかが嘘を付いているという事になりますが、この他の可能性として、中国がロシア以外の第三国へ輸出した耐火レンガをロシアが購入したという事も有り得ます。

これならば、「耐火レンガを『ロシア』へ輸出していない」という事と「ヴィクラマーディティヤの耐火レンガは『中国』製」という事は両立できます。
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ロシア海軍最新コルベット「ボイキー」海上試験開始

ロシア海軍プロジェクト20380警備艦(コルベット)「ボイキー」

同艦は2005年5月27日にサンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工され、2011年4月15日に進水しました。
2012年末に就役予定です。
[新型コルベット「ボイキー」の為のディーゼルエンジンが納入された]
[ステレグーシチー型コルベット「ボイキー」は2012年に就役する]


その「ボイキー」ですが、9月25日にサンクトペテルブルクを出港し、海上試験を開始しました。
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9月27日には、クロンシュタットへ入港しています。
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これらの写真を見ると、艦首A-190 100mm砲が搭載されていません。
(A-190 100mm砲の為の射撃管制レーダーは艦橋上に搭載されていますが)
おそらくは、納入が遅れているのでしょう。

A-190 100mm砲は、サンクトペテルブルク市株式会社「機械製造工場アルセナル」で製造されています。
【株式会社「機械製造工場アルセナル」公式サイト】
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バルト艦隊の警備艦2隻はバルチースク基地へ戻った

地中海への遠距離航海を実施していたバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」「ネウストラシムイ」は9月28日にバルチースクへ戻りました。


ロシア通信社ノーボスチ・北西管区ニュース』より
【バルト艦隊の警備艦は「家」へ戻った】
モスクワ、9月28日-ロシア通信社ノーボスチ

金曜日(9月28日)、バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」「ネウストラシムイ」は、ロシア連邦海軍合同艦隊間グループの一員として地中海エリアで任務を遂行した後、バルト艦隊の主要海軍基地バルチースクへ戻る。
西方軍管区・バルト艦隊の公式代理人ウラジーミル・マトベーエフ2等海佐は記者団に伝えた。

「9月28日金曜日、バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイと警備艦ネウストラシムイは、バルト艦隊の主要海軍基地バルチースクへ戻ります」
マトベーエフは話した。

彼は、警備艦の航海は70日以上に渡り、この内の半分以上は風力5-7の嵐という条件下であった事を指摘した。

「これは、バルト艦隊の警備艦乗組員の為の2012年の長期航海の最初となります」
西方軍管区の代理人は述べた。

更にマトベーエフは、航海中に艦は16000海里以上を航行したと述べた。

「艦の乗組員は、この間に、一連の戦闘訓練任務-対空及び対潜防衛、艦上演習、更には高射ミサイル及び砲射撃を実施しました」
彼は述べた。
(2012年9月28日0時20分配信)


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2012年9月29日13時32分配信
【バルト艦隊の警備艦「ネウストラシムイ」と「ヤロスラフ・ムードルイ」は遠距離航海後に戻ってきた】


[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征]

バルト艦隊警備艦「ネウストラシムイ」は、7月7日にバルチースクを出港しました。
それから間もなく、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」も出港しました。
[バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイ、バルチースクより出港(2012年7月7日)]

7月16日、北大西洋北方艦隊の揚陸艦部隊と合流しました。
[北大西洋でロシア北方艦隊とバルト艦隊の艦船は合流した]
[北方・バルト艦隊合同グループの航海が始まった]

7月24日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍合同艦船グループはジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入った]

その後、北方艦隊の揚陸艦と別れ、引き続き地中海に留まりました。
[ロシア海軍合同艦船グループは二手に分かれる]
[ロシア海軍艦船グループは北大西洋と地中海で任務を遂行する]

その後の動向は発表されませんでしたが、今回の記事の通り、9月28日にバルチースクへ帰港しました。

地中海で行動中のロシア海軍合同艦隊間グループ
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原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏遠征を終えて母港へ戻った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年9月28日11時58分配信
【重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は北極圏の遠距離航海からセヴェロモルスクへ戻った】

本日(9月28日)、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」北極圏の遠距離航海から北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ戻った。
ロシア巡洋艦北氷洋の高緯度における遠距離航海は、北方艦隊ロケット艦部隊司令官セルゲイ・ジューク1等海佐の指揮下で行なわれた。

北方艦隊主要基地では、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の歓迎式典が開催され、北方艦隊参謀長アンドレイ・ヴォロジンスキー少将が参加した。
艦隊参謀長は、遠距離航海任務を成功裏に終えた巡洋艦の乗組員を祝福し、北極圏エリアで複雑な任務を遂行した北方艦隊海軍将兵に高い評価を与えた。

遠距離航海において、同艦は4000海里以上を航行し、バレンツ海、カラ海、更にはラプテフ海で行動し、西方軍管区司令官アルカージー・バヒン大将の指揮の下で西方軍管区の異種兵科間の指揮幕僚演習へ参加し、重要な戦闘訓練プログラムを仕上げ、ミサイル-砲複合体の発射を行ない、対空及び対潜防衛訓練を行なった。

同艦の航海は、世界の大洋の戦略的に重要な海域におけるロシア海軍の艦船の常時滞在を復活させる我が国(ロシア)の海洋ドクトリンの枠組みにおいて実施された。

ロシアの北極圏における国益を保護する為の西方軍管区の異種兵科間の指揮幕僚演習の枠組み内において、西方軍管区の陸上、海上、航空グループの合同活動が完了した。
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられる有力な北方艦隊異種戦力グループカラ海で行動した。
それは約10隻の北方艦隊の艦船で構成された。
戦闘訓練施策による最初の行動として、北方艦隊異種戦力グループは、民間施設:北極圏地域に位置する科学ステーション、掘削複合体、エネルギー施設を保護する為の一連の演習であった。

指揮幕僚演習のエピソードとして、北極圏における救助活動が実施された事は注目される。
カラ海においてウラジスラフ・マラホフスキー1等海佐が指揮する同艦乗員は、北海航路上で遭難したという想定下の船を援助する演習を行なった。

巡洋艦の要員は救助曳船「アルタイ」乗組員と共同で、荒れた海上及び天候下において沈没したという想定の下で船の乗員の避難、積み荷の転送の訓練を行なった。
演習中のエピソードとして、避難者の安全確保、艦船の連携機動、国際海洋基準に沿った周波数を使用する組織的な通信が仕上げられた。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗組員は戦闘訓練任務以外にも、北氷洋エリアにおける生態環境の監視、北極圏における研究として、世界の大洋の高緯度における水文気象調査を実施した。

巡洋艦乗組員は基地への帰港後、数日間の休暇が与えられ、同艦の戦力及び機器準備状態が回復される。

本日、北極圏エリアでの任務を成功裏に終えた大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」北方艦隊主要基地へ戻ってきた。
翌日には、9月27日に完了した西方軍管区の異種兵科間指揮幕僚演習に参加した北方艦隊の他の艦船が祖国の沿岸へ帰ってくる。


[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー北極海遠征]
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重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、9月12日にセヴェロモルスクを出港しました。

9月14日にカルスキエボロタ海峡を通過、9月17日にはヴィリキツキー海峡を通過しました。

9月20日には、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島ヘリコプターKa-27の着陸時にトラブルを起こしましたが、死亡者及び負傷者は居ませんでした。

更には、正確な日時と場所は明らかにされていないものの、対弾道ミサイル迎撃訓練も行いました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシアの対弾道ミサイル防衛の一翼を担う]

9月21日、北方艦隊を含むロシア西方軍管区の大規模演習が北極圏において開始されました。
[北極圏で大規模演習が開始された]

「ピョートル・ヴェリキー」も演習に参加し、北方艦隊大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」、救助曳船「パミール」、水路測量船「セネジ」と合流しました。
[北方艦隊はバレンツ海及びカラ海、ラプテフ海で演習を行なう]

そして9月28日、母港のセヴェロモルスクへ帰港しました。

北方艦隊はバレンツ海及びカラ海、ラプテフ海で演習を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年9月26日15時05分配信
【西方軍管区部隊の指揮幕僚演習の枠組み内で北方艦隊の艦船グループがバレンツ海及びカラ海で形成された】

本日(9月26日)、西方軍管区部隊のの指揮幕僚演習の枠組み内で、北極圏エリアのバレンツ海及びカラ海において、北方艦隊の2つの異種戦力グループが形成された。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられる艦船支隊は、北極圏エリアのバレンツ海で行動している。
本日(9月26日)、カルスキエボロタ海峡重原子力ロケット巡洋艦と合流し、北極圏エリアにおける船舶の安全保障任務、更には、高緯度における救助活動を実施するのは、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」、救助曳船「パミール」、水路測量船「セネジ」である。

2番目の北方艦隊艦船支隊は、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、救助曳船「アルタイ」、その他の保障船で構成されており、北海航路ゾーンのカラ海、そしてラプテフ海で行動し、ロシア海軍としては初めて、北極圏のラプテフ海の島嶼において、無防備の海岸への海洋上陸作戦を実施する。

北方艦隊の異種戦力グループの北極圏での行動は、北海航路エリアを含む北極圏のロシアの国益保護の為の西方軍管区の指揮幕僚演習の枠組み内で行なわれる。
想定された条件下に沿って、北方艦隊の艦船は、重要なエネルギー施設、掘削複合体、科学ステーションの保護、更には、北海航路ゾーンにおける民間船の安全保障の課題を解決する


9月21日、北方艦隊を含むロシア西方軍管区の大規模演習が北極圏において開始されました。
[北極圏で大規模演習が開始された]

北方艦隊からは、以下の艦が参加します。

重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
小型対潜艦
小型ロケット艦
掃海艦
原子力潜水艦
ディーゼル潜水艦


原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、その前に出港してカラ海、ラプテフ海まで進出しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー北極海遠征]


今回の発表によると、「ピョートル・ヴェリキー」が引き返した後、今度は以下の艦がカラ海へ進出しているようです。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
救助曳船「アルタイ」
その他の保障船


しかも、この部隊はラプテフ海の島で上陸演習を行なうようです。
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バレンツ海で対艦ミサイル発射訓練が行なわれた

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『アルムス-タス』より
【バレンツ海で海洋及び地上配置有翼ミサイルの発射に成功した】
ムルマンスク、9月27日(アルムス-タス)

西方軍管区の指揮幕僚演習の枠組み内において、本日(9月27日)、北方艦隊は6発の海洋及び地上配置有翼ミサイルをバレンツ海エリアへ向けて発射した。
イタル-タス通信は、同艦隊の公式代理人ワジム・セルガ1等海佐から伝えられた・
目標は、100~400kmの距離に位置していた。

異なるタイプの艦及び沿岸ミサイル複合体の準備態勢を点検する為のミサイル発射は、異なる距離で海上の目標へ向けて行なわれた。

「2発の有翼ミサイル"グラニート"の発射は、原子力水中巡洋艦プロジェクト949Aアンテイ乗員によって水中位置から行なわれました。
更に2発の有翼ミサイル"マラヒート"の発射は、小型ロケット艦アイスベルク及びラススヴェート乗員により行なわれました」

セルガ氏は話した。

更に、同艦隊の沿岸ロケット砲兵部隊の沿岸作戦-戦術ミサイル複合体「リドゥート」及び沿岸対艦ミサイル複合体「ルべジ」が1発ずつ発射された。

「ミサイル発射は全て成功しました」
セルガ氏は述べた。

ミサイル発射は、軍管区司令官アルカージー・バヒン大将の指揮下の指揮幕僚演習の枠組み内で実施された。
演習は、9月21日にロシア北西部で開始された。

「演習の海洋フェーズには、約20隻の水上艦が参加しており、これらの艦は、異種戦力グループを構成し、北極圏エリアのバレンツ海、カラ海、ラプテフ海で行動しています」
セルガ氏は話した。

演習には、更に、原子力潜水艦及び海軍航空隊が参加している。
(2012年9月27日12時51分配信)


9月21日から北方艦隊を含むロシア西方軍管区の大規模演習が北極圏において実施されています。
[北極圏で大規模演習が開始された]

9月25日には、対艦ミサイル迎撃訓練が行なわれています。
[艦上戦闘機Su-33は巡航ミサイル迎撃訓練を行なった]

そして今回は、4種類の対艦ミサイルの発射訓練が行なわれました。

「グラニート」は、プロジェクト949Aミサイル原潜(オスカーII級)に搭載されている長距離対艦ミサイルであり、最大射程は700kmです。
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今回の記事によると、400kmの距離で発射されたようです。

「マラヒート」は、プロジェクト1234小型ロケット艦(ナヌチュカ級)に搭載されている中距離対艦ミサイルであり、最大射程150kmです。
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「マラヒート」は、2008年8月の南オセチア紛争において実戦使用され、グルジア海軍艇を撃沈しています。
[アブハジア沖海戦(仮)続報・その3]

地対艦ミサイル「リドゥート」は、艦対艦ミサイル「プログレス」(SS-N-3シャドック)の地上発射ヴァージョンであり、最大射程270kmです。
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地対艦ミサイル「ルべジ」は、「テルミート」(SS-N-2スティックス)の地上発射ヴァージョンであり、最大射程80kmです。
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艦上戦闘機Su-33は巡航ミサイル迎撃訓練を行なった

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『アルムス-タス』より
【北方艦隊の艦上対空防衛グループは、北極圏における有翼ミサイル発射訓練を実施した】
モスクワ、9月25日(アルムス-タス)

北方艦隊の艦上対空防衛グループは、北極圏における有翼ミサイル発射訓練を完了した。
本日(9月25日)、イタル-タスは、西方軍管区広報サービス部長アンドレイ・ボブルン大佐から伝えられた。

「西方軍管区の北方艦隊艦上対空防衛グループと第1航空・対空防衛軍司令部は連携してミサイル発射及び有翼ミサイルの空中迎撃を実施しました」
彼は述べた。
「異種間対空防衛グループは、北極圏において、艦艇グループ及び戦略地上施設を狙っていた3発の有翼ミサイルを撃破しました」

ボブルン氏は説明した。
「空中から部隊を保護する課題を果たす為、沿岸複合体リドゥートからロケット標的がバレンツ海エリアの海上射爆場へ向けて発射されました」

「最初のロケット標的は、艦船グループに向けて発射され、空中での戦闘当直を実施していた艦上戦闘機Su-33の兵器複合体により撃破されました」
広報サービス部長は話した。
「その後、有翼ミサイルに擬したロケット標的2発が発射されました」
仮想敵の2発目の打撃ミサイルは、ボブルンによると
「地上目標を狙うものでした」
「第1航空・対空防衛軍司令部の空中防衛手段により、ロケット標的は速やかに発見され、高射ミサイル複合体S-300により、国境ゾーンから遠く離れた場所で撃破されました」

軍管区の代理人は説明した。
(2012年9月25日10時59分配信)


「北方艦隊の艦上対空防衛グループ」とは、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されている艦上戦闘機Su-33を指しています。
Su-33「ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念・第279独立艦上戦闘機航空連隊」に所属しています。
[ロシア海軍航空隊のSu-33艦上戦闘機全機リスト]


9月21日から北方艦隊を含むロシア西方軍管区の大規模演習が北極圏において実施されています。
[北極圏で大規模演習が開始された]

北方艦隊からは、以下の艦が参加しています。

重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
小型対潜艦
小型ロケット艦
掃海艦
原子力潜水艦
ディーゼル潜水艦


つまり、演習に参加する為に出港している重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」からSu-33が発艦し、有翼ミサイル(巡航ミサイル)を迎撃したという事でしょう。

沿岸複合体「リドゥート」は、艦対艦ミサイル「プログレス」(SS-N-3シャドック)の地上発射タイプです。
最大射程は270kmです。
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北方艦隊では、第536独立沿岸ミサイル-砲兵旅団(スネジュノゴルスク)に配備されています。

このミサイルをSu-33が迎撃したという事でしょう。

原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは遭難船救助訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年9月25日14時19分配信
【ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗員は北海航路上で船を援助する演習を行なった】

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗員は、カラ海において、北極圏の北海航路上で遭難したという想定下の船を援助する演習を行なった。

巡洋艦の要員は救助曳船「アルタイ」乗組員と共同で、荒れた海上及び天候下において沈没したという想定の下で船の乗員の避難、積み荷の転送の訓練を行なった。
演習中のエピソードとして、避難者の安全確保、艦船の連携機動、国際海洋基準に沿った周波数を使用する組織的な通信が仕上げられた。
連携機動の実施に当たり、最小限の許容安全距離まで艦は接近した。

遭難した想定の船の援助訓練は、北方艦隊部隊、航空・防空軍司令部、更には西方軍管区の総合兵科部隊が参加する西方軍管区の異種間演習の枠組み内で実施された。

現在、カラ海エリアでは、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」、「アドミラル・チャバネンコ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、そして保障船から成る北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョフ中将の指揮下の有力な北方艦隊異種戦力部隊の行動が継続されている。

指揮幕僚演習には、合計して7000名の構成要員、約20隻の水上艦及び潜水艦、約30機の航空機、150両以上の戦闘車両が参加する。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は9月12日にセヴェロモルスクを出航した。
巡洋艦は、現在までに2300海里以上を航行しており、乗組員は艦載兵装のミサイル複合体及び砲の発射を実施している。
数十回の艦内訓練が行なわれ、対空防衛、更には、「敵」に扮した潜水艦の探知訓練が実施された。

巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の航海は、世界の大洋の戦略的に重要な海域におけるロシア海軍の艦船の常時滞在を復活させる我が国(ロシア)の海洋ドクトリンの枠組みにおいて実施される。


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2012年9月25日16時20分配信
【原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は戦闘当直に赴く】


[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー北極海遠征]

9月21日、北方艦隊を含むロシア西方軍管区の大規模演習が北極圏において開始されました。
[北極圏で大規模演習が開始された]

北方艦隊からは、以下の艦が参加します。

重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
小型対潜艦
小型ロケット艦
掃海艦
原子力潜水艦
ディーゼル潜水艦


この内、以下の艦船はカラ海に居るようです。

大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
保障船(救助曳船「アルタイ」と「パミール」)


そして「ピョートル・ヴェリキー」も、カラ海に居るようです。
以前には、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島付近まで進出しましたが、カラ海へ戻って来ているようです。
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空母ヴィクラマーディティヤ、セヴェロドヴィンスク入港(2012年9月23日)

9月23日、海洋試験中に3基のボイラーが損傷したインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)が、セヴェロドヴィンスクへ到着しました。
[空母ヴィクラマーディティヤはセヴェロドヴィンスクへ戻った]

セヴェロドヴィンスクへ入港する「ヴィクラマーディティヤ」
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後ろに停泊している「090」の艦は重原子力ロケット巡洋艦「キーロフ」です。
その隣にはロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」が停泊しています。

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「ヴィクラマーディティヤ」のロシア海軍乗員。
彼らは重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」乗組員です。

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右は「ヴィクラマーディティヤ」艦長イーゴリ・リャブコ1等海佐
左は「統合造船業営団」総裁アンドレイ・ジャチコフ

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セヴェロドヴィンスクの白海海軍基地司令官ヴィクトル・リーン少将
先月(8月9日)に少将に昇進したばかりの若い提督(44歳)です。

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左から統合造船業営団総裁アンドレイ・ジャチコフ
白海海軍基地司令官ヴィクトル・リーン少将
「ヴィクラマーディティヤ」艦長イーゴリ・リャブコ1等海佐
「ヴィクラマーディティヤ」のインド海軍乗員指揮官

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「ヴィクラマーディティヤ」艦長イーゴリ・リャブコ1等海佐(左)
1968年9月27日生まれとの事ですから、もうすぐ44歳になります。
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[インド空母ヴィクラマーディティヤは6月8日に出港する]
この記事中で「ヴィクラマーディティヤ」艦長と紹介されています。
リャブコ氏は、ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で長期に渡り勤務していたようです。

空母ヴィクラマーディティヤはセヴェロドヴィンスクへ戻った

本日(9月23日)、海洋試験中に3基のボイラーが損傷したインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は、セヴェロドヴィンスクへ到着しました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は試験後に「セヴマシュ」へ戻った】
セヴェロドヴィンスク、9月23日-ロシア通信社ノーボスチ

インド海軍の為に造船企業「セヴマシュ」で近代化され、試験段階で幾つかの問題点が明確にされた航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は、日曜日に工場へ戻った。
同社の代理人はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

以前、「統合造船業営団」の情報提供者は、海洋での航海試験中、空母の動力装置の8基のボイラーの内3基が最大出力を出せなかった。
結果として、艦は最大速力29ノットを発揮できず、23ノットしか出せなかった。

「現在、同艦はセヴマシュに停泊しています。
明日から、業界の代表者、ロシア連邦海軍及びインドの代表者から成る国家受領委員会の作業が開始されます」

代理人は話した。

彼によると、インド海軍の査察団はモスクワに到着した。

以前、「ロシア兵器輸出公社」総取締役アナトーリー・イサーキンは、問題点が明確にされた為にインド側への艦の納入の時期が延期される可能性について話すのは時期尚早であるとロシア通信社ノーボスチに伝えた。
まず最初に国家委員会による調査を行なうべきであり、その後に艦の納入時期についての決定が下されるだろう。

「ヴィクラマーディティヤ」インド海軍への引き渡しは、同国の海軍記念日である2012年12月4日に予定されていた。
(2012年9月23日14時22分配信)


[空母ヴィクラマーディティヤ]

空母「ヴィクラマーディティヤ」は、バレンツ海における航海試験中にボイラー3基が損傷しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている]

ボイラーの耐火材である耐火レンガは、中国製でした。
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]

以前の報道では、9月25日にセヴェロドヴィンスクへ到着する予定でしたが、それよりも2日早く到着しました。

北極圏で大規模演習が開始された

9月21日、ロシア海軍北方艦隊を含むロシア西方軍管区は、北極圏で大規模演習を開始しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年9月21日15時43分配信
【北方艦隊の艦船は異種間指揮幕僚演習を行なう為に海洋へと去った】

本日(9月21日)、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」、小型対潜艦、小型ロケット艦、掃海艦、原子力潜水艦、ディーゼル潜水艦は、北方艦隊の戦闘訓練射爆場へと出航した。
北方艦隊の異種戦力艦船グループの構成には、約20隻の戦闘艦が含まれる。

異種間指揮幕僚演習遂行の枠組み内における北方艦隊戦力として出航した水上艦は、西方軍管区航空・防空軍司令部独立自動車化歩兵旅団と共に西方軍管区司令官アルカージー・バヒン大将の指揮下で北方艦隊の戦闘準備点検を実施する。

指揮幕僚演習中に、陸軍、海軍、空軍グループ戦力の共同活動が行なわれる。
北海航路ゾーンを含む北極圏におけるロシアの国益保護の為に。

北方艦隊の水上戦力は、北極圏地域に位置する海洋方面の戦略的および経済的に重要な施設の防衛任務を遂行する。
演習のエピソードの一つとして、海洋からの揚陸作戦が実施されるだろう。

戦闘訓練で最初に実施される施策の種類が、民間施設の安全保障の課題の解決である点は注目される:
それは北極圏エリアに設置された科学ステーション、掘削複合体、エネルギー施設である。

この目的の為、指揮幕僚演習の枠組みにおいて北極圏エリアの北海航路ゾーンでは大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が行動する。

これまでの間に、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗組員は、ラプテフ海エリアにおいて高射複合体及び砲の発射を成功裏に実施している。

異種間指揮幕僚演習には、合計して7000名の構成要員と150両の戦闘車両が参加する。
演習のエピソードは、バレンツ海の戦闘訓練射爆場、北極圏エリアの北海航路ゾーン、ムルマンスク地域ペチェンガ地帯の沿岸射爆場、スレドニー半島ルイバチー半島で仕上げられる。

演習は、9月27日に終了する。


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今回の演習の総指揮官である西方軍管区司令官アルカージー・ヴィクトロヴィチ・バヒン大将は1956年5月8日生まれ、現在56歳です。
バルト3国の一つであるリトアニア共和国出身です。
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1977年に少尉任官後は一貫して歩兵将校として勤務し、2010年10月28日にロシア西方軍管区司令官に就任しました。


記事中の「独立自動車化射撃兵旅団」は、おそらくペチェンガに駐留する第200独立自動車化射撃兵旅団の事でしょう。
「航空・防空軍司令部」は、ロシア空軍第1航空・防空軍司令部を指しています。

北方艦隊からは、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」大型対潜艦2隻、大型揚陸艦2隻などが参加します。
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この他、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は9月12日から北極海で行動中です。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー北極海遠征]

ロシア北方艦隊の作戦可能状態にある主要水上艦は、重航空巡洋艦1隻、重原子力ロケット巡洋艦1隻、大型対潜艦4隻、駆逐艦1隻、大型揚陸艦4隻ですから、その過半数が出航している事になります。

原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシアの対弾道ミサイル防衛の一翼を担う

『イズべスチヤ』より
2012年9月20日15時40分配信
【「ピョートル・ヴェリキー」は対ミサイル防衛試験を行なった】

原子力巡洋艦は、ロシアの対ミサイル防衛の構成要素としての準備が出来ている。
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現在、北海航路ゾーンにおいて遠距離航海を行なっている重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗組員は、ロシア連邦対ミサイル防衛システムとしての活動を果たすための演習を実施した。
ロシア軍当局の情報提供者が『イズベスチヤ』に伝えた所によると、北方艦隊旗艦は、ロシア対ミサイル防衛システムの海上部門の一翼となっている。

「北極圏の北海航路ゾーンを航行中のピョートル・ヴェリキーは、ロシアの対ミサイル防衛総合システムの海洋セグメントにおける対ミサイル防衛試験を実施しました。
これは、最近に設立された航空宇宙防衛軍と合同で行なわれました」

国防省の代理人は話した。

更に彼は、北方艦隊旗艦の航海が、世界の大洋の戦略的に重要な海域におけるロシア海軍の艦船の常時滞在を復活させる我が国(ロシア)の海洋ドクトリンの枠組みにおいて実施されている事を強調した。
この航海において、一連の任務-救助活動、結氷状態の偵察、その他-が果たされた。

「重原子力ロケット巡洋艦の対ミサイル防衛演習が行なわれたポイントは、北極圏の特に重要な海域であり、ここにはアメリカの地上配置弾道ミサイルの主要な飛翔軌道が長く横たわっています」
対談者は『イズベスチヤ』に説明した。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の対ミサイル・対空防衛の主要システムは、高射ミサイル複合体S-300F「フォルト」(48発のミサイル)及び中距離射程(200km)のS-300FM「フォルト-M」である。
同艦は、近距離ゾーンで航空目標を破壊する為の高射ミサイル複合体「キンジャール」の発射装置16基(ミサイル128発)と、6基の高射ミサイル-砲複合体「コールチク」を有する。

海軍機器の専門家で雑誌『武器輸出』の編集長アンドレイ・フロロフ氏は、「ピョートル・ヴェリキー」は、このような任務に適した艦は、同艦以外にはロシア海軍に存在していないという現実故にロシア対ミサイル防衛の海洋セグメントの構成要素として使用される事を指摘した。

「ロシア海軍において、弾道ミサイルを迎撃するのに最も適した対ミサイル・対空防衛複合体を有しているのはピョートル・ヴェリキーのみであります。
ですが一般論といたしましては、このような目的の為に重原子力ロケット巡洋艦を使用するのは過剰すぎるでしょう」

彼は述べた。

更にアンドレイ・フロロフは、海洋対ミサイル防衛の設立に関し、国防省が同プロジェクトの他の巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」のオーバーホール及び近代化の実施を決定しており、加えてロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」のオーバーホールも可能である事を指摘した。

「これらの多用途原子力艦が復帰すれば、対ミサイル-対空防衛構成戦力の能力は、当然ながら増加します。
ですが国家及び国防省の指導者が、効果的なロシアの対ミサイル防衛の海洋コンポーネントが必要であると考慮した場合には、新たな艦を建造しなければなりません。
その為の適切な候補といたしましては、現在開発中である駆逐艦クラスの艦が有ります」

彼は説明した。

プロジェクト1144「オルラーン」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」北方計画設計局により設計された。
1998年、同艦はロシア連邦海軍の兵器として採用された。
満載排水量-25860トン、自立行動期間-60日、乗組員-635名、速力-32ノット(時速60キロ)。

対ミサイル・対空防衛以外の巡洋艦の兵装は、20基の対艦ミサイルP-700「グラニート」自動砲AK-130対潜ロケット魚雷複合体RPK-6M「ヴォドパード」 である。
艦上には、2機の対潜ヘリコプターKa-27が配置されている。

全天候型3次元電波位置特定システム「フレガート-MAE」は、高度30km、距離300km以内の敵目標を探知できる。


[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月) ]
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重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2012年9月12日にセヴェロモルスクを出港しました。

9月14日にカルスキエボロタ海峡を通過、9月17日にはヴィリキツキー海峡を通過しました。

9月20日には、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島ヘリコプターKa-27の着陸時にトラブルを起こしましたが、死亡者及び負傷者は居ませんでした。


その「ピョートル・ヴェリキー」ですが、今回の記事によると、北極海遠征中に対弾道ミサイル迎撃試験を実施したようです。
(いつどこで実施したのかまでは明らかにされていませんが)

プロジェクト1144「オルラーン」重原子力ロケット巡洋艦(キーロフ型)は、艦対空ミサイルS-300F「フォルト」を搭載していますが、最終艦「ピョートル・ヴェリキー」には、改良型のS-300FM「フォルト-M」が搭載されています。
[広域防空システムS-300F「フォルト」/S-300FM「フォルト-M」]
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その1]
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その2]

「フォルト-M」は地上タイプのS-300PMU-2と同じ48N6E2ミサイルを使用しており、このミサイルは弾道ミサイル迎撃能力も持っています。

S-300PMU-2「ファヴォリート」
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つまり、現在のロシア連邦海軍の水上艦で弾道ミサイル迎撃能力を持っているのは「ピョートル・ヴェリキー」だけという事になります。

この他、近い将来に起工される新世代多用途駆逐艦も、対弾道ミサイル防衛に使われる事が想定されているようです。
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]

潜水艦ラーダ級2番艦にはリチウムイオン電池、3番艦にはAIPが搭載される

サンクトペテルブルク市「アドミラルティ造船所」総取締役アレクサンドル・ブザコフ氏は『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに応じ、「ラーダ」級潜水艦について述べました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年9月21日11時38分配信
【潜水艦「サンクトペテルブルク」は試験で戦闘任務を実行する】

2010年に就役し、バルト艦隊に所属している「ラーダ」級1番艦「サンクトペテルブルク」は、9月末にバルト海を出て、北方艦隊の基地へ回航されます。

同艦は北方艦隊で戦闘任務に就き、各種複合体の試験を実施するとの事です。


2012年9月21日12時31分配信
【プロジェクト「ラーダ」潜水艦は新たな発電設備を装備できる】

来年(2013年)から建造が再開される「ラーダ」級2番艦「クロンシュタット」には、従来のバッテリーに代わり、リチウムイオン電池が搭載されます。
同艦の完成は2015年の予定です。

リチウムイオン電池は2013年から開発に着手されます。
『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年7月27日10時24分配信
【ロシアは2013年に潜水艦の為のリチウムイオン電池の開発に着手する】

そして「ラーダ」級3番艦「セヴァストーポリ」には、海洋工学中央設計局「ルビーン」が開発した非大気依存発電装置(いわゆるAIP)が搭載されます。

この「非大気依存発電装置」は、昨年12月に地上試験を終えています。
[ロシアは新たなAIP機関の試験を終えた]


[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]

プロジェクト677「ラーダ」級潜水艦は3隻が起工され、1隻が就役しています。

[プロジェクト667「ラーダ」級]
B-585「サンクトペテルブルク」:1997年12月26日起工/2004年10月28日進水/2010年4月22日就役
B-586「クロンシュタット」:2005年7月28日起工
B-587「セヴァストーポリ」:2006年11月10日起工


ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、7月末に「ラーダ」級潜水艦の建造再開を表明しています。
[ロシア海軍はラーダ級潜水艦の建造を再開する]

そして「統合造船業営団」総裁アンドレイ・ジャチコフ氏も、8月中旬に「ラーダ」級潜水艦の建造再開を表明しています。
[ラーダ級潜水艦は近い将来にロシア海軍へ就役する]

「統合造船業営団」国家防衛発注部長アナトーリー・シレモフ氏は、8月末に「ラーダ」級潜水艦が2013年から建造が再開されると述べました。
[ラーダ級潜水艦の建造は2013年に再開される]

ポンプジェット潜水艦アルローサはセヴァストーポリへ戻った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍南方軍管区広報サービス発表

【黒海艦隊の潜水艦「アルローサ」はセヴァストーポリへ帰って来た】

黒海艦隊ディーゼル潜水艦「アルローサ」は、計画修理後のクロンシュタットからセヴァストーポリへの移動を完了した。

スペインセウタ港へ寄港するまではバルト艦隊救助曳船SB-921が同行し、艦隊間移動の最終段階-セウタからセヴァストーポリまでは、黒海艦隊救助曳船「シャフテル」が同行し、本日(9月21日)、セヴァストーポリへ到着した。

昨年5月~6月、アントン・ザイツェフ2等海佐が指揮する「アルローサ」は、黒海艦隊の救助船支隊の一員としてスペインカルタヘナ港への航海を実施し、遭難した潜水艦乗組員の捜索救助の為の国際演習「ボールド・モナーク-2011」に初めて参加した。
その後、計画修理の為、クロンシュタットへ移動した。

潜水艦のバルト艦隊から黒海艦隊への艦隊間移動には、ちょうど1ヶ月掛かった。

短期間の休養の後、「アルローサ」乗組員は、黒海艦隊の戦闘訓練計画に従い、任務の遂行を開始する。

[参照]
ディーゼル潜水艦「アルローサ」は、1988年5月7日に造船工場「クラースノエ・ソルモーヴォ」の船台で起工された。

1989年11月、潜水艦は内陸水路で黒海へ移動し、海軍旗を掲揚した。

1997年以降、潜水艦の乗組員は、5回に渡り魚雷発射で海軍総司令官から表彰を受けた。


[ポンプジェット潜水艦アルローサ(旧ブログ)]

潜水艦B-871「アルローサ」は、8月21日にクロンシュタットを出港し、母港セヴァストーポリへ向かいました。
[ポンプジェット潜水艦アルローサは黒海へ戻る]
[ポンプジェット潜水艦アルローサは英仏海峡を通過した]

9月4日、ジブラルタル海峡を通過し、スペイン領セウタへ入港しました。
[ポンプジェット潜水艦アルローサはスペインのセウタを訪問した]


9月6日、セウタ港を出港し、セヴァストーポリへ進路を取りました。
[ポンプジェット潜水艦アルローサはスペインのセウタ港を出港した]

そして9月21日、セヴァストーポリへ到着しました。

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記事中にある「艦隊間移動」Межфлотский переход というのは、ロシア連邦海軍4個方面艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊)の間の基地から基地への移動です。

今回の潜水艦「アルローサ」の場合は、バルト艦隊クロンシュタット基地から黒海艦隊セヴァストーポリ基地への移動でした。

2010年春には、北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」「艦隊間移動」を行ないました。

この時には、「ピョートル・ヴェリキー」北方艦隊セヴェロモルスク基地から太平洋艦隊フォーキノ基地へ移動、「モスクワ」黒海艦隊セヴァストーポリ基地から太平洋艦隊フォーキノ基地への移動でした。

空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた

今年12月に就役する筈だったインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期されます。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている]
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そして9月21日金曜日、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」総裁アンドレイ・ジャチコフ氏は、空母「ヴィクラマーディティヤ」の不具合の原因と今後の予定について述べました。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年9月21日14時50分配信
【航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」試験で新たな問題が明確にされた】

インド海軍で使用される空母「ヴィクラマーディティヤ」には、ロシア製以外にも、NATO加盟国で製造された機器も載せられています。
これらの機器は、NATO側からインドへ供給され(言い換えればインドが西側から購入)、「ヴィクラマーディティヤ」に載せられたのですが、同艦の白海及びバレンツ海における航海試験中に、これらの機器に問題が有る事が明らかになりました。

具体的には、3基の冷凍機窒素ガスジェネレーターなどであり、これらの機器はポーランドイギリスで製造されました。


2012年9月21日14時54分配信
【航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の破損したボイラーは来年5月までに修理されるだろう】

ジャチコフ氏は、こう述べました。
「私共の計算では、修理作業には推定で5~7ヶ月掛かります。
作業は、2013年5月に完了するように予定されています」


ボイラーの修理に必要な材料(耐火レンガなど)は既に発注されているとの事です。


2012年9月21日15時24分配信
【試験中に崩れた「ヴィクラマーディティヤ」の耐火レンガは中国で製造された】

「ヴィクラマーディティヤ」ボイラーKVG-3Dは、軽油を燃料として使用し、耐熱材として以前のアスベストの代わりに耐火レンガを使用していますが、この耐火レンガは中国製でした。

ジャチコフ氏の発言
「このボイラーはインド側の要求により製造されました。ロシア海軍のボイラーは重油を使用しておりますが、インド側は、ディーゼル燃料(軽油)で動作するボイラーを使うように要求したのです」

「艦の航海試験中、ボイラーは、最大速力を発揮できませんでした。それは最大出力の40パーセントで試験を行なっていたのですが、100パーセントのフル出力を発揮した際、ボイラー内部の耐火レンガの部分的な瓦解が見られました」

中国製の耐火レンガを使ったことに関しては、こう述べています。
「残念な事に、この材料(耐火レンガ)のロシアにおける生産基盤は失われておりまして」


つまり、空母「ヴィクラマーディティヤ」の不具合は、外国で製造された製品によるものという事です。
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原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーのヘリコプターにトラブルが生じた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年9月20日14時28分配信
【軍は「ピョートル・ヴェリキー」で生じたヘリコプターの出来事のデータを明らかにした】
サンクトペテルブルク、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

軍は、木曜日に生じた原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」艦載ヘリコプターの荒っぽい着陸に関するメディアの情報をチェックする。
木曜日、国防省の情報提供者はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「事​​故の情報は、現実と一致しておりません。
情報をチェックした所、荒っぽい着陸による負傷者は居ませんでした」

代理人は話した。

彼によると、人員が死亡もしくは負傷するような何らかの飛行事故は無かった。


2012年9月20日14時35分配信
【「ピョートル・ヴェリキー」のヘリコプターは着陸時に事故を起こした】
モスクワ、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

木曜日、原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の艦載ヘリコプターは、着陸時に事故を起こした。
(ヘリコプターは)破壊されず、犠牲者は居ない。
ロシア連邦国防省の高位の情報提供者はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「深刻な事故と言う噂は事実ではありません」
代理人は話した。


2012年9月20日14時40分配信
【「ピョートル・ヴェリキー」のヘリコプターの荒っぽい着陸による犠牲者は居ない】
モスクワ、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

木曜日に生じた重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の艦載ヘリコプターの荒っぽい着陸について、ロシア連邦国防省の公式代理人は、ロシア通信社ノーボスチに対し、この件を認めた。

「死亡者、負傷者、損傷は有りません」
代理人は話した。


2012年9月20日14時45分配信
【「ピョートル・ヴェリキー」艦載ヘリコプターの発艦は一時的に中断された】
モスクワ、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

木曜日、巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」艦載ヘリコプターKa-27の発艦は、荒っぽい着陸の後、一時的に中断された。
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部は発表した。

「本日9月20日05時35分(モスクワ時間)、重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの甲板からのフライト実施において、ヘリコプターKa-27から上陸要員がノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島の東部へ降りる操作の際、荒っぽい着陸が行なわれました。
乗員及び上陸要員に犠牲者は居ません」

発表では、こう述べられた。

「ピョートル・ヴェリキー」救助チームの乗る艇は、救助信号を受信後、速やかに事故現場に到着し、乗員を拾い上げた。

「北極圏エリアにおけるピョートル・ヴェリキー遠距離航海の戦闘訓練任務の実施計画に、この事件は影響を与えません。
巡洋艦からの艦上ヘリコプターKa-27の発艦が一時的に中断しただけです」

発表では、こう強調された。


2012年9月20日16時46分配信
【北極圏におけるヘリコプターの非常事態は沼地への着陸により起こった可能性がある】
モスクワ、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

北極圏における巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」艦載ヘリコプターKa-27のパイロットの緊急事態は、固形地エリアへの着陸の際に生じた可能性がある。そこは湿地帯だった。
高位の代理人は、ロシア通信社ノーボスチに対し、事故が起こった場所について伝えた。

報告によると、木曜日、ヘリコプターKa-27の乗員は、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島の東部に着陸した。

情報提供者は、機体が地上に降りた時に緊急事態が起こったと述べた。


[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー北極海遠征]
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重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、9月12日にセヴェロモルスクを出港しました。

9月14日にカルスキエボロタ海峡を通過、9月17日にはヴィリキツキー海峡を通過しました。

そして今回の一連の報道によると、9月20日現在、「ピョートル・ヴェリキー」ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島付近に居るようです。
つまり、東シベリア海へ入っているという事になります。

この海域でロシア海軍の水上艦が行動する事は有りません。

今回、ヘリコプターの着陸時にトラブルを生じたものの、引き返す気配は無さそうです。

「ピョートル・ヴェリキー」は、何処まで行くのでしょうか・・・?
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ロシア海軍のミストラルの航空群は30機のヘリコプターで構成される

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【メディア:海軍はミストラルのヘリコプターグループを決定した】
2012年9月19日

(ロシア)海軍総司令部は、(ロシア)国防省に対し、フランスで建造される2隻の汎用揚陸艦「ミストラル」型の各艦に、30機のヘリコプターKa-52K及びKa-29から成る航空グループを形成する案を提示した。
『イズべスチア』は、ロシア軍当局の情報提供者より伝えられた。

「ロシア海軍の一員となるフランス製汎用揚陸艦の為の航空グループの提案は形成されました。
各艦の定数は30機と定められ、Ka-29及びKa-52K(双方ともカモフ設計局が開発)が同数機となります。
これは、航空艦及び地上に配置されます。
そうです、これは、戦闘や事故で機体が損失した場合、速やかに艦上で回転翼機を修理或いは交換できるようにする為の予備機を確保するものです」

国防省の代理人は述べた。

彼によると、形成される航空グループ自身のヘリコプターは、状況と任務に応じ、その時点で決める必要が有る。

「汎用揚陸艦は16機のヘリコプターを搭載できますが、その機数は任務によって異なります」
国防省の代理人は述べた。

艦上用に近代化される打撃ヘリコプターKa-52「アリガートル」試作機の製造は、既に「プログレス」工場(沿海地方アルセーニエフ)で開始されている。
最初の機体は、試験の為に2014年に引き渡されなければならない。
海洋型Ka-52は、折り畳み式の動翼及び回転翼、緊急着水用の気嚢、対艦ミサイルを有する必要が有る。

「今年、10機の輸送戦闘ヘリコプターKa-29の近代化が開始されます。
これは、ヘリコプター空母ミストラル型の為に意図されています」

ロシア防衛産業企業体の代理人は伝えた。

艦載機Ka-29のシリーズ生産は1979年から「クメルタウ航空製造企業」(KumAPP)で行なわれた。
合計して約60機の機体が生産され、この内の少数機は、ソヴィエト連邦解体後のウクライナに残されていた。
1991年以降は、ヘリコプターの部品のみが製造されている。

「今は、Ka-29ヘリコプターの近代化について申し上げているのではありません。
これは艦載ヘリコプターであり、ミストラルの為に、陸上機Ka-52のような改正は必要ありません。
それは、限られた最新兵装や電波電子機器です。
事実上失われているヘリコプターの生産基盤を完全に回復する必要が有ります」

防衛産業企業体の代理人は、こう述べたと『イズべスチア』紙は記した。

海軍軍備の専門家ウラジーミル・シチェルバコフは、「ミストラル」の為の航空グループ形成において多くのストック(予備)は論理的だが、充分ではないと述べた。

「重要なのは、そうですね、これらの艦の使用方法が依然として明確ではない事です。
ミストラルは、主として水陸両用グループの為に打撃ヘリコプター空母や揚陸搭載艦としての機能のみを実行する場合には、明らかに有用でしょう。
更に、グループには、3-4隻の大型揚陸艦(「イワン・グレン」型)と護衛艦(フリゲート及びコルベット)が加わるべきでしょう」

彼は述べた。

『ヴィズグリャード』紙が報じた所によると、2隻の「ミストラル」フランスで建造する為のモスクワ-パリ間の契約は、昨年6月に署名された。
契約額は、12億ユーロである。

ロシア海軍の為の最初のヘリコプター空母は、2月初頭に起工された。
同艦は、2014年にロシアへ引き渡される予定である。
ロシア海軍は、2隻目の「ミストラル」を、2015年に取得するだろう。

最初の「ミストラル」は、「ウラジオストク」及び「セヴァストーポリ」と命名される。
更に、全ての「ミストラル」は、超音速有翼ミサイルを含むロシア最新の打撃及び防衛兵器システムを設置する。

8月上旬、ロシアは「ミストラル」の為の艦載ヘリコプターKa-52Kの最初の試作機の製造を開始したと報じられた。

ロシア海軍ドック艦「ミストラル」型の乗員となる士官及び水兵は、2013年に選抜されて集められる。

5月、アメリカ合衆国議会の調査機関は、アメリカおよびNATOに加入するバルト諸国は、ロシアへの「ミストラル」供給契約の締結を懸念していると報告した。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]


『イズべスチア』紙の元記事
2012年9月19日00時01分配信
【海軍は「ミストラル」の為の航空グループを決定した】

内容は、ほぼ同一です。


というわけで、ロシア海軍ヘリコプター空母「ミストラル」型の航空グループは、30機のヘリコプターで構成されるようです。
今回の記事によると、航空グループは、Ka-29Ka-52Kが同数(つまり15機ずつ)で構成されるとの事です。

輸送戦闘ヘリコプターKa-29
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打撃ヘリコプターKa-52
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ただし、これは予備機を含めた数字ですから、30機のヘリコプター全てがミストラル型に搭載されるわけではなさそうです。

オリジナルの「ミストラル」型は、最大で35機のヘリコプターを搭載可能ですが、常時搭載機数は16機となっております。
これまでの報道によると、ロシア海軍の「ミストラル」型は、8機のKa-29及び8機のKa-52Kを搭載するとの事です。
ですから、残りの14機(7機のKa-29及び7機のKa-52K)が予備機となるのでしょう。

記事中で触れられていますが、Ka-52K試作機の製造は8月初頭から開始されています。
[艦載ヘリコプターKa-52K試作機の製造が開始された]

原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはヴィリキツキー海峡を通過した

2012年9月12日、ロシア北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」セヴェロモルスクを出港し、北極圏へ向かいました。
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[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏へ行く]
その続報。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年9月17日17時17分配信
【重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」はヴィリキツキー海峡を通過した】

本日(9月17日)、北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、タイミル半島セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島の間のヴィリキツキー海峡を通過し、ラプテフ海東部への移動を継続する。

以前、カラ海エリアにおいて、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」救助曳船「アルタイ」が加わった北方艦隊艦船支隊が形成された。

ラプテフ海において北方艦隊海軍将兵は海洋技量を向上させ続け、北極圏エリアの北海航路ゾーンで救助行動訓練を実施する。

北緯度で艦船支隊の航行の安全を保障するのは「ピョートル・ヴェリキー」搭載のヘリコプターKa-27乗員であり、彼らは定期的に発艦して結氷状況を偵察する。

「ピョートル・ヴェリキー」は9月12日にセヴェロモルスクを出航した。
巡洋艦は、現在までに1200海里以上を航行している。

巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の航海は、世界の大洋の戦略的に重要な海域におけるロシア海軍の艦船の常時滞在を復活させる我が国(ロシア)の海洋ドクトリンの枠組みにおいて実施される。


上述の通り、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、9月12日にセヴェロモルスクを出航しました。

9月14日には、カルスキエボロタ海峡を通過しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはカルスキエボロタ海峡を通過した]

そして9月17日、ヴィリキツキー海峡を通過し、ラプテフ海へ入りました。
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通常、ロシア海軍の水上戦闘艦が、この海域で行動する事は有りません。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、何処まで行くのでしょうか・・・?
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空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている

9月17日、インド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)の試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期されると報じられました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
その続報。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ヴィクラマーディティヤは9月25日にセヴェロドヴィンスクへ到着する】
モスクワ、9月17日-ロシア通信社ノーボスチ

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧「アドミラル・ゴルシコフ)は、今度の火曜日・9月25日にセヴェロドヴィンスクへ到着する。
月曜日、株式会社「統合造船業営団」の情報提供者は、ロシア通信社ノーボスチに伝えた。


以前、「統合造船業営団」の情報提供者は、ロシアがインドの為に近代化した航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の試験中に3基のボイラーで問題点が発見されたロシア通信社ノーボスチに伝えた。
複数のメディアは、2012年末にインド海軍への引き渡しが予定されている同艦は、2013年10月より前に引き渡される事は無いと報じた。

「現在、同艦は速力23ノットでバレンツ海から白海へ移動しております。
ヴィクラマーディティヤが発揮できる最大速力は29ノットです」

代理人は、こう話し、このような空母の速力でセヴェロドヴィンスクへ到着するのは9月25日になると付け加えた。

彼によると、「ヴィクラマーディティヤ」「セヴマシュ」 到着後、3基のボイラーの損傷具合が確認され、それを修理する為に必要な時間を決める事が可能となる。
「私共が有している一次情報によると、修理には数ヶ月掛かるでしょう」
「統合造船業営団」の代理人は述べた。

情報提供者の代理人によると、同艦は来週初頭に「セヴマシュ」への到着が予定されており、完全な検査が行われ、発見された問題点に対処する。
問題点に対処する為に「統合造船業営団」の特別委員会が設置され、代理人は、それ(特別委員会)がインドへの引き渡し時期と修理費用を決定すると述べた。

「統合造船業営団」の代理人は、12月4日に予定されていた「ヴィクラマーディティヤ」の引き渡し時期は、少なくとも6ヶ月は延期されると付け加えた。
彼は、同艦の修理費が1億ルーブルに達するというメディアの情報は事実ではない事を指摘した。
「それは著しい誇張です」


次に、「特殊ボイラー設計局」総取締役代理ワシーリー・クーキン氏は、「ヴィクラマーディティヤ」のボイラー修理には4ヵ月間を要するだろうとロシア通信社ノーボスチに伝えた。
「それは、レンガ及びパイプを速やかに配置できるかどうかに依ります。
ボイラーを交換する必要は有りません。
その為には艦を切断する事になりますが、全て切断する必要はありません。
バルト工場とセヴマシュは、私共の参加を得て、ボイラーの修理と耐火レンガの交換を解決します」

クーキン氏は述べた。

彼によると、作業は9月中に開始されなければならない。
パイプ及び耐火レンガが届けられる前に、艦の部分切断が開始される。
材料の到着後、それらを一度に使用できるようにする為に。

クーキン氏は、9月20日にインド側との会議が開かれ、航空母艦の状況の原因に対処し、「ヴィクラマーディティヤ」を修理する決定が下され、航空母艦を修復する為の材料が指定されると述べた。

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(元重航巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は、ロシアの造船企業「セヴマシュ」において大規模な改造が行なわれた。
艦は、飛行甲板並びにMiG-29K離艦の為のトランポリン台、最新の機器が装備されており、航空母艦の船体には、長さ約2キロメートルの新たなケーブル線路が敷設された。
艦は、新たな航海及び電波位置特定システム、通信複合体及び航空管制複合体を受け取った。
(2012年9月17日17時00分配信)


当初の報道(非政府系メディア『コメルサント』など)では、「ヴィクラマーディティヤ」の8基のボイラーの内7基が損傷し、同艦は自力で航行できないとの事でしたが、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」は、この報道内容を否定しました。

損傷したボイラーは、7基ではなく3基です。
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今回の記事によると「ヴィクラマーディティヤ」23ノットセヴェロドヴィンスクへ向かっているとの事ですから、自力で航行できないというのは嘘です。
更に、同艦の最大速力29ノットである事も明らかにされました。

「ヴィクラマーディティヤ」の機関構成はボイラー8基蒸気タービンエンジン4基ですが、より正確には、ボイラー2基タービン1基から成る蒸気タービンエンジンユニット4組が配置されています。
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どのボイラーが損傷したのかまでは公表されていませんが、いずれにせよ、8基のボイラーの内5基しか動かせません。

「ヴィクラマーディティヤ」の巡航速力は18ノット前後と推定されるので(少なくともアドミラル・ゴルシコフの時には18ノットだった)、巡航速力よりも少し高いスピードで航行している事になります。

セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所に到着した後、ボイラーの修理が行なわれます。
一部ではボイラーを交換する必要が有るという見方が有りますが、「ヴィクラマーディティヤ」ボイラーKVG-3Dを設計した「特殊ボイラー設計局」は、ボイラー交換の必要はないと言い切っております。
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この為に船体を切り開く必要が有るとの事ですから、以前と同様に屋外特設造船台へ同艦を上げて修理を行なうのでしょう。
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[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その1]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その2]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その3]

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一方、インド海軍は、2013年4月の「ヴィクラマーディティヤ」引き渡しを希望していると表明しました。

『アルムス-タス』より
2012年8月18日08時30分配信
【インド海軍は2013年4月に航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」を受領する事を望む】

インド海軍公式代理人は、こう述べました。
「我々は、(2013年)4月に航空母艦を受領する事を望んでおります」

プロジェクト11356Mフリゲート4番艦は2012年10月に起工される

『イズべスチヤ』より
【ロシアの造船所はソヴィエト連邦時代の生産テンポになる】
2012年9月13日

工場「ヤンターリ」は黒海艦隊の為の4隻目のフリゲートを起工する。

沿バルト造船工場「ヤンターリ」(カリーニングラード)は、10月に4隻目のプロジェクト11356フリゲート-ロシアインドの為に建造しているフリゲート「タルワー」のロシア向けヴァージョン-の建造を開始するだろう。
『イズべスチヤ』は、「ヤンターリ」公式代理人セルゲイ・ミハイロフから伝えられた。
そう、このプロジェクトは、黒海艦隊の再軍備の始まりであり、ソヴィエト連邦以降、ロシアの軍事造船所で最も多い(建造数)であろう。

「プロジェクト11356の4番艦は来月に起工されます。艦名は未だ決まっていません。
同プロジェクトの他のフリゲートは、現在、船台で組み立てられています」

ミハイロフ氏は述べた。

今、「ヤンターリ」では、ロシア海軍の為の3隻の警備艦(フリゲート)プロジェクト11356「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2010年12月18日起工)、「アドミラル・エッセン」(2011年7月8日起工)、「アドミラル・マカロフ」(2012年2月29日)が建造されている。

「最初の艦の船体は出来上がり、2隻目は、ほぼ出来上がっており、3隻目は、ブロックの形成段階に在ります」
「ヤンターリ」代理人は述べた。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2013年に進水するものと見られている。
プロジェクト11356は、ロシアがインド海軍の為に1999年から建造している「タルワー」型フリゲート(1隻辺りの建造費は約5億ドル)のロシア向けヴァージョンである。
現在、インドは、既に同タイプの艦を4隻有しており、「ヤンターリ」は、5隻目の引き渡しを準備し、更にもう1隻を建造中である。
工場の代理人によると、インド側は、更に3隻の「タルワー」を発注する事が期待されている。

開発者によると、「タルワー」は、敵のレーダーには殆ど写らない「ステルス」技術を用いて建造された。
予備情報によると、ロシア向けの同タイプのフリゲートは、国産の電子機器など、インドの艦とは幾つかの異なる点があり、更には、対艦ミサイル「ヤーホント」が装備される。
バルト工場で建造されたインド向け艦の前期の3隻はミサイルシステム「クラブ-N」を装備し、後期の3隻はロシアとインドにより生産される対艦ミサイル「ブラーモス」を装備する。

「特色ある記録が打ち立てられました。
造船工場ヤンターリでは、インド向けのフリゲートも建造されているという事実にも関わらず、同時に同クラスの4隻の艦が建造されるという事は、ソヴィエト連邦時代の建造ペースと比較できます」

海軍技術の専門家で雑誌「武器輸出」編集長アンドレイ・フロロフは述べた。

2020年までの国家軍備プログラムにおいては、プロジェクト11356フリゲート6隻の建造が計画されており、全て黒海艦隊へ振り向けられる。
最初の3隻の艦を、艦隊は2014年から2015年までに取得しなければならない。

「これらの新たなフリゲート全ては、速やかな再軍備が必要な黒海艦隊へ送られます。
それは、最も古いロシア艦隊の水上艦です」

フロロフは述べた。

ロシア連邦下院国防委員会委員長で元黒海艦隊司令官ウラジーミル・コモエドフ提督は、新たなフリゲートグループの形成は、地中海へのロシア海軍の回帰の為と考えている。

「彼らの主な任務は、海洋航空母艦グループを構成する艦の一員として必要な対潜、対空、対艦防衛を提供する事にあります」
コモエドフ氏は『イズべスチヤ』に説明し、プロジェクト11356フリゲートの汎用性を強調した。

「私達は、最新戦闘艦の不足により、地中海を失ってしまいました。
今、私達は、海洋からシリアの基地を保護する事は出来ません。
これらの6隻のフリゲートに航空母艦が加わったのならば、この海域の戦力バランスは本当に変わるでしょう」

彼は強調した。

プロジェクト11356フリゲートは、株式会社「北方計画設計局」により、ソヴィエト連邦境界線警備艦11351をベースにして開発された。
満載排水量4000トンのロシア向けフリゲートの兵装は、最新データによると、対艦ミサイル「ヤーホント」、高射ミサイル装置「シチーリ-1」、100mm砲A-190、高射ミサイル-砲複合体「パルマ」及び6銃身30mm機関砲AK-630である。


プロジェクト11356M警備艦は、現在までに3隻が起工され、更に3隻が起工される予定です。
[プロジェクト11356M(改タルワー級)フリゲート]
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィッチ」は2014年に就役する]
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]

今回の記事では、これまで明らかにされていなかったプロジェクト11356Mの兵装について紹介されています。

・対艦ミサイル「ヤーホント」
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・高射ミサイル装置「シチーリ-1」

・100mm砲A-190
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・高射ミサイル-砲複合体「パルマ」
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・6銃身30mm機関砲AK-630
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高射ミサイル装置「シチーリ-1」は、インド向け「タルワー」型にも搭載されている単装発射機タイプと、垂直発射タイプが存在します。
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警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」起工板
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この板に描かれている図では、高射ミサイル装置の装備位置がフラットになっており、単装発射機は見当たりません。

空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?

現在、試験中のインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、引き渡し時期が延期されるかもしれません。

9月14日の空母「ヴィクラマーディティヤ」(バレンツ海)
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年9月17日04時55分配信
【航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の試験中に問題が生じた】

『コメルサント』紙の報道を紹介しています。

同紙が「ロシア兵器輸出公社」の情報提供者の談話を引用して報じた所によると、「ヴィクラマーディティヤ」が航海試験中に30ノットまで速力を上げた時、ボイラー周辺の耐火レンガが温度に耐えられず、崩れてしまったとの事です。
この為、同艦の引き渡しは、2013年10月以降になるとの事です。

「ヴィクラマーディティヤ」は、サンクトペテルブルク市「バルト工場」が製造したボイラーKVG-3Dを8基搭載しています。

このボイラーは、耐火材として、以前のアスベストに代わり、耐火レンガを使用していますが、この耐火レンガがボイラーの最大出力発揮時の温度に耐えられなかったという事です。
同紙によると、8基のボイラーの内、7基で問題が発生した(つまり、耐火レンガが崩れた)との事です。


同日、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」の情報提供者は、この『コメルサント』紙の報道を否定しました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年9月17日11時16分配信
【航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」のボイラーで問題が有るのは7基ではなく3基である】

「統合造船業営団」の情報提供者は、ロシア通信社ノーボスチに対し、こう述べました。

「ボイラーの問題点は、最大出力に達することが出来ない事に在ります。
私共は、8基のボイラーの内、3基について申し上げております」

そして、試験中に発覚した問題点に対処する為、同艦は来週に「セヴマシュ」へ行くとの事です。

「問題点を洗い出すために試験を実施し、それら(問題点)は、出来る限り速やかに解決いたします。
ただ、私は、艦の納入の明確な時期について、今、貴方達に申し上げる事は出来ません」


「艦が独力でセヴマシュまで航行できないという一部のメディアの報道は事実に即しておりません。
艦は(セヴマシュへ)進路を取っております」


そして、同艦の引き渡し時期については、6ヵ月間は延期されるだろうと指摘しました。

更に、同艦の修理費用が1億ルーブル掛かるとの一部メディア報道については「全くの誇張」と述べました。


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『コメルサント』紙の報道が誇張だとしても(まあ同紙のいつものパターンですが)、「ヴィクラマーディティヤ」ボイラーKVG-3Dに問題が在る事は確かなようです。

「統合造船業営団」関係者によると、それ(ボイラーの問題点)は最大出力を発揮できない事に在るようです。
ただし、ボイラー8基全てでは無く、この内の3基に関して、ですが。

『バルト工場』公式サイトより
2005年5月31日
【バルト工場は、「アドミラル・ゴルシコフ」の為の最初のボイラーを製造した】

「バルト工場」「アドミラル・ゴルシコフ」改め「ヴィクラマーディティヤ」の為に製造したボイラーKVG-3Dでは、伝統的なボイラーの耐火材であったアスベストは、乗員の健康の為、より安全で環境に配慮した新たな材料で代替されるとの事です。
更に、燃料として、これまでの重油ではなく、軽油が使用されます。

「アドミラル・ゴルシコフ」(就役時は「バクー」)時代には、重油専焼ボイラーKVN-95/64が搭載されていました。
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原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはカルスキエボロタ海峡を通過した

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2012年9月12日、ロシア北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」はセヴェロモルスクを出港し、北極圏へ向かいました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏へ行く]
その続報。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年9月14日17時12分配信
【重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」はカルスキエボロタ海峡を通過した】

本日(9月14日)、北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、ノヴァヤ・ゼムリャ島ヴァイガチ島の間のカルスキエボロタ海峡を通過し、カラ海南西エリアへ向かった。
北緯度で航行の安全を保障するのは「ピョートル・ヴェリキー」搭載のヘリコプターKa-27乗員であり、彼らは何度か発艦して結氷状況と艦の進路を監視した。

現在、北極圏エリアの北海航路の洋上に居る原子力巡洋艦乗組員は、戦闘訓練計画に基づく一連の戦闘訓練任務を実施する
北方艦隊独立海軍歩兵連隊所属部隊は、巡洋艦の艦上において常時戦闘即応体制に在り、海洋航空隊のヘリコプター乗員と合同で既に訓練を開始している。
特に「黒ベレー」は、特殊なウインチを使用してヘリコプターから航行中の艦への乗艦を果たす。

9月12日、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」セヴェロモルスクを去り、カラ海へ進路を取った。
最初の2日で同艦は600海里以上を航行した。

巡洋艦の航海は、世界の大洋の戦略的に重要な海域におけるロシア海軍の艦船の常時滞在を復活させる我が国(ロシア)の海洋ドクトリンの枠組みにおいて実施される。


重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、これまでにも何度か遠距離航海を行なった事が有ります。

2008年9月-2009年3月には、カリブ海へ行った後に喜望峰経由でインド洋へ抜け、インド西岸を訪れた後にアデン湾へ行きました。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征(旧ブログ)]

この間、アデン湾ではソマリア海賊を拘留しました。
[ロシア海軍原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、3隻の海賊船を拘留]


2010年春~初夏には、極東戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加する為、遥々極東沿海地方までやって来ました。

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年5月17日発表)】
2010年5月16日午後11時頃、「ピョートル・ヴェリキー」は、ツシマ海峡を北上し、日本海へ入りました。

「ピョートル・ヴェリキー」は、2010年7月初頭から実地戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加しました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【実地戦略演習「ヴォストーク-2010」纏め】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年7月26日発表)】
2010年7月24日正午頃、「ピョートル・ヴェリキー」は、ツシマ海峡を南下、日本海を去りました。


それから2年後、今度は、北極圏カラ海へ向かいました。

カラ海ロシア連邦海軍の水上艦が行動するのは初めてのケースです。

ソヴィエト連邦時代を含めても、1942年(つまり第2次世界大戦中)7月-10月に、太平洋艦隊の駆逐艦が北極海経由で北方艦隊基地へ回航された事が一度だけ有りました。

極東から出発前の嚮導駆逐艦「バクー」(1942年7月)
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北極海を移動中のソ連駆逐艦(1942年8月頃)
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北海へ到着した駆逐艦「ラズームヌイ」(1942年10月頃)
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ロシア北方艦隊主要基地セヴェロモルスク近影(2012年9月12日)

ロシア北西部ムルマンスクの北東に位置する海軍基地セヴェロモルスク
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ロシア北方艦隊の司令部が置かれ、大型水上戦闘艦大型揚陸艦が駐留しています。
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2012年9月12日のセヴェロモルスク基地

左がインド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)
右がロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」
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セヴェロモルスクに「空母」が2隻停泊するのは、20数年振りになります。

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」
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同艦は数日前にバレンツ海で搭載機の訓練を行ないました。
[空母アドミラル・クズネツォフ航空隊の訓練が開始された]

インド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」
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同艦は今年12月の就役を目指して各種海洋試験を行なっています。

右が大型対潜艦「セヴェロモルスク」
左は大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」

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大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
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同艦は7月上旬から大西洋・地中海への遠距離航海を行ない、8月29日に帰港しています。
[北方艦隊の大型揚陸艦はセヴェロモルスクへ戻った]


なお、この日(9月12日)には、北方艦隊所属の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が、北極圏(カラ海)への遠距離航海を行なう為、セヴェロモルスクを出港しています。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏へ行く]

テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2012年9月13日13時30分配信
【北方艦隊旗艦の原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は北極圏への航海に出発した】


前日(9月11日)には、アデン湾海賊対処任務に就いていた大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」が帰港しています。
テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2012年9月11日22時04分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は遠距離航海からセヴェロモルスクへ戻った】

空母アドミラル・クズネツォフ航空隊の訓練が開始された

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【北方艦隊の海軍航空隊飛行士は航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」飛行甲板への着艦を再開した】
2012年9月11日

北方艦隊海軍航空隊の独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、海洋訓練プログラムに基づき、沿岸飛行場から重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」飛行甲板への飛行を実施した。

飛行初日、パイロットは重航空巡洋艦の飛行甲板へ9回の着艦を行ない、航空機は着艦ケーブルで拘束された。
10回に渡り飛行甲板上を低高度で通過し、9回の発艦が行なわれた。

戦闘機Su-25及びSu-33は、バレンツ海北方艦隊戦闘訓練場で訓練飛行を行なった。

北方艦隊海軍航空隊飛行士の為の航空巡洋艦での飛行訓練は最終段階に在る。
現在、彼らは沿岸飛行場における訓練の全課程を完了している。

プログラムにより、パイロットは複雑かつ高度な飛行技術を習得する為の戦闘適応飛行を実施し、空中目標迎撃、空中戦闘機動を行なった

北方艦隊独立艦上戦闘機航空連隊司令エフゲニー・クズネツォフ大佐によると、戦闘機飛行士の訓練の海洋フェーズは、9月から開始され、10月末まで実施される。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

「アドミラル・クズネツォフ」は、2011年12月6日に大西洋地中海への遠距離航海へ出航し、2012年2月16日に帰港しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ地中海遠征2011-2012]

この間、2012年1月8日にはシリアタルトゥースへ入港しています。
[ロシア空母「アドミラル・クズネツォフ」、シリアに入港]

帰港後はムルマンスクの艦船修理工場でオーバーホールを行ない、2012年8月23日に艦隊へ復帰しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはオーバーホールを終えた]

9月3日、訓練の為、バレンツ海へ出航しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海へ出航した]

その後、セヴェロモルスクへ帰って補給を受けました。
[空母アドミラル・クズネツォフ近影(2012年9月8日)]

そして再びバレンツ海へ出航し、搭載機部隊の訓練を開始しました。

記事中の「独立艦上戦闘機航空連隊」は、艦上戦闘機Su-33を装備する「ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ名称記念第279艦上戦闘機航空連隊」
を指しています。
[ロシア海軍航空隊のSu-33艦上戦闘機全機リスト]
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現在の連隊司令は、母艦と同じ姓を持つエフゲニー・クズネツォフ大佐です。

原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏へ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年9月12日12時12分配信
【重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は北極圏への遠距離航海を開始した】

本日(9月12日)、北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」セヴェロモルスクを去り、白海及びカラ海へ進路を取った。

ウラジスラフ・マラホフスキー1等海佐が指揮する重原子力ロケット巡洋艦の乗組員は、北極圏エリアへの遠距離航海を遂行する。
北海航路ゾーンにおいて同艦は、戦闘訓練計画に基づく一連の戦闘訓練任務を実施する。

「ピョートル・ヴェリキー」の航海は、世界の大洋エリアにおけるロシア海軍の艦船の常時滞在を復活させる我が国(ロシア)の海洋ドクトリンの枠組みにおいて実施される。

「ピョートル・ヴェリキー」は、重原子力ロケット巡洋艦プロジェクト1144「オルラーン」シリーズの中で、唯一(ロシア海軍の)編制に在る。
それは1986年8月25日にバルト造船工場で起工された。
進水したのは1989年4月25日である。
1996年、巡洋艦は航海試験及び艦隊間移動の為、バルチースクから北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ回航された。
1998年4月18日、艦はロシア海軍の象徴であるアンドレイ旗を掲げた。

「ピョートル・ヴェリキー」は、2000年、2002年、2003年に、北方艦隊最優秀艦と認められた。
1999年、2000年、2004年には、ミサイル射撃で海軍総司令官から表彰を受けた。
巡洋艦は2003年、2005年、2008-2009年、2010年に遠距離航海任務を遂行した。
1999年、2000年、2003年、2004年、2010年には、ロシア連邦大統領の旗の下で演習に参加した。

2008-2009年、「ピョートル・ヴェリキー」は遠距離航海を実施し、ほぼ6ヵ月間海上に在った。
これは、現代のロシア海軍の水上艦では最高記録である。
海上に居る間に巡洋艦は3つの大洋を航行し、2度に渡り大西洋横断航海を行ない、地中海紅海アラビア海カリブ海、その他の海洋を航行した。


というわけで、今回のロシア西方軍管区発表によると、「ピョートル・ヴェリキー」北極圏へ行くようです。
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記事中にあるように、「ピョートル・ヴェリキー」は、これまでにも何度か遠距離航海を行ない、2010年には極東へ来た事も有りましたが、北極圏へ行くのは、今回が初めてです。

今年1月、ロシア西方軍管区広報部は、「ピョートル・ヴェリキー」が2012年に遠距離航海を計画していると発表しました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は2012年に遠距離航海を行なう]
それは、今回の北極圏行きの事だったようです。

5月初頭から6月下旬までロスリャコヴォの大型浮きドックでオーバーホールが行なわれました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、浮きドックから出渠(2012年6月23日)]
これも、今回の北極圏行きの為の準備だったのでしょう。

新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2012年9月12日)

ロシア海軍新世代フリゲート(ロシア海軍の正式な分類は「大型警備艦」) プロジェクト22350の1番艦
「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)


2006年2月1日に起工され、2010年10月28日に進水しました。

現在、サンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の岸壁で艤装工事が進められています。

写真は、2012年9月12日に撮影された「アドミラル・ゴルシコフ」です。
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以前の「アドミラル・ゴルシコフ」
[建造中の大型警備艦"ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ"近影(2012年5月)]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2012年2月9日)]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2012年1月25日)]
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」(2011年10月17日)]

「アドミラル・ゴルシコフ」には、各種の新開発の艦載兵器が搭載されます。
[新世代の艦対空ミサイルシステム3K96「リドゥート」]
[汎用ミサイル垂直発射機3R-14UKSK]
[A-192-5P-10 130mm砲]
[新型CIWS「パラシ」]


最新情報によると、大型警備艦「ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ」は、2013年11月にロシア海軍へ納入される予定です。

ロシア連邦「2011-2020年の国家軍備プログラム」によると、「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲートは2020年までに8隻が調達される計画です。
[2011-2020年のロシア兵器プログラムにおけるロシア海軍の艦艇調達数]

[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲートの建造計画]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

空母アドミラル・クズネツォフ近影(2012年9月8日)

ロシア海軍唯一の「航空母艦」とも呼ばれる北方艦隊所属の重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

「アドミラル・クズネツォフ」は、2011年12月6日に大西洋地中海への遠距離航海へ出航し、2012年2月16日に帰港しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ地中海遠征2011-2012]

この間、2012年1月8日にはシリアタルトゥースへ入港しています。
[ロシア空母「アドミラル・クズネツォフ」、シリアに入港]

帰港後はムルマンスクの艦船修理工場でオーバーホールを行ない、2012年8月23日に艦隊へ復帰しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはオーバーホールを終えた]

9月3日、訓練の為、バレンツ海へ出航しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海へ出航した]


そして9月8日、セヴェロモルスク沖に停泊する重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」
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「アドミラル・クズネツォフ」の右隣に居るのは、給油船「ヴャージマ」です。

改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる

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『アルムス-タス』より
【プロジェクト885M原子力潜水艦「カザン」は、完全に新しい技術による機器を有するロシア連邦海軍で最初の第4世代潜水艦となるだろう】
モスクワ、9月7日(アルムス-タス)

「セヴマシュ」ロシア海軍の為に建造されている近代化された多用途原子力潜水艦プロジェクト885M(整理名「ヤーセン-M」)トップ艦「カザン」は、国内の軍事造船所には同じものが無い全く新しい技術による機器を有する最初の第4世代原子力潜水艦となるだろう。
防衛産業企業体の情報提供者はイタル-タスに伝えた。

「海軍の編制への加入を準備する第4世代戦略水中ロケット艦ユーリー・ドルゴルーキー及びアレクサンドル・ネフスキー(プロジェクト955、整理名「ボレイ」)への機器の使用率は40パーセントを越えていないのとは異なり、多用途原子力潜水艦カザンは、全てのシステムと機器が完全に新しくなっており、これ以前には、決して何処にも使用されていません。
それは完全に新しいハイテク機器であり、ソヴィエト及びロシアの軍事造船所には、類似するものが有りません」

情報提供者は話した。

「原子力潜水艦カザンの戦術-技術特性は、最もハイテクかつ最も高価なアメリカの多用途原子力潜水艦シーウルフに匹敵し、騒音水準や、その他の幾つかの能力は、それ(シーウルフ)を凌駕しています」
情報提供者は説明し、アメリカは、高価さ故に、これらの潜水艦の建造を停止した事を想起した。

彼は、改良されたプロジェクト885Mについて説明した。
「新たな要素に基ずく電波電子機器及び兵装が使用されており、更には原子力潜水艦の戦闘効率は増大されています」
(超低水準の騒音、最も重要な水中及び水上目標である潜水艦及び水上艦の探知範囲の増大)
「近代化された潜水艦カザン型の建造の為の戦術-技術課題は、高精度機器及び超高速ミサイル兵器の必要性も含まれています」


この他、ロシア「防衛産業」の情報提供者は、「カザン」建造が、契約主務履行者-統合造船業営団及び下請け業者-コンポーネントを提供する協力企業-の不在により、複雑化している事をイタル-タスに伝えた。

「統合造船業営団は、およそ100の相手-主な協力企業-と速やかに契約を結ばなければなりません。
統合造船業営団との交渉中、彼らの利益は減少する一方で、国防省との潜水艦に関する契約による厳しい価格設定を満たす為、自社製品の価格を削減する為の下請け業者を必要とします。
しかし、カザンの大手の部品供給者は、国防省との契約を口実とした価格の削減を望んでいません。
彼らの主張によると、軍当局の価格設定は経済的に正当化されず、彼ら(下請け業者)は(契約に)署名していません。
双方の企業(統合造船業営団と下請け業者)は、この状況から抜け出す方法を見出す必要が有ります」


「昨年11月に開始された統合造船業営団と相手方(下請け業者)の交渉は、現在、困難な過程にあります。
交渉参加者は、1年半もの間、速やかに合意する機会を逃してしまい、統合造船業営団及び国防省によるカザンを含む原子力潜水艦プロジェクト885Mの契約を準備していません」

情報提供者は話した。
(2012年9月7日15時59分配信)


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

プロジェクト885M(改セヴェロドヴィンスク型)多用途原潜「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」で起工されました。
[「セヴェロドヴィンスク」型原潜2番艦「カザン」は2009年7月24日に起工される]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]

現在、ロシア海軍の為の第4世代原子力潜水艦が2タイプ建造されています。

プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力潜水艦
プロジェクト885「ヤーセン」多用途原子力潜水艦


今回の記事によると、「ボレイ」級「ユーリー・ドルゴルーキー」及び「アレクサンドル・ネフスキー」の場合、第4世代原潜の為の各種新型機器の使用は40パーセント程度に留まっているとの事です。
この2隻は、原子炉を含め、建造が中止された第3世代のプロジェクト971多用途原潜の部品が多数流用されています。

「ヤーセン」級1番艦「セヴェロドヴィンスク」については言及されていませんが、「ヤーセン」級2番艦(改ヤーセン級としては1番艦)「カザン」が、第4世代原潜の為の各種新型機器をフルに装備した初の原潜と書かれているくらいですから、こちらも、第3世代の未成原潜の部品が多数流用されているのでしょう。
おそらくは、原子炉も含めて。


記事の後半は、原潜「カザン」(改ヤーセン級)建造を巡る契約についての揉め事について触れられています。

戦略原潜「ボレイ」級4番艦以降の建造契約は、価格で折り合いが付かず、今年5月28日にようやく署名に漕ぎ着けました。
[ロシア国防省と統合造船業営団は改ボレイ級戦略原潜の供給契約に署名した]


改「ヤーセン」級多用途原潜の建造契約でも、価格面で折り合いが付いていないようです。
今回の記事によると、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」と、その下請け企業が、価格面で揉めているようです。
統合造船業営団としては、国防省の要求に沿った価格で原子力潜水艦を建造したいようですが、下請け業者は、国防省が提示する価格には納得していないという事でしょう。

給油船イワン・ブブノフはセヴァストーポリへ帰港した

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」は母港セヴァストーポリへ戻った】
2012年9月10日

2012年9月7日、黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」は、約5ヶ月に渡る遠距離航海を終え、母港セヴァストーポリへ戻った。

航海中、給油船は、地中海及び紅海で任務を遂行した。

給油船「イワン・ブブノフ」は、アフリカの角海域で民間船の安全保障任務を遂行する北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」への物資補充を行なった。
その後、大型対潜艦は、紅海で第5の商船団の先導を開始した。

既に地中海「イワン・ブブノフ」は、他の北方艦隊艦船へ燃料と水を補充している。

1000海里以上を航行した給油船が母港へ戻った時、伝統であるパンと塩で迎えられた。

大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」は、4月15日、海賊対処任務に従事するロシア海軍の活動を保障する任務を遂行する為、セヴァストーポリ港を出航した。

プロジェクト1599V大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」は、レニングラード市バルト造船工場で1974年4月20日に進水した。
1975年7月19日、同船は海軍の編制へ加入し、旗が掲揚された。

[主要目]
排水量:22450トン
全長:162.3メートル
幅:21.4メートル
吃水:9.0メートル
最大速力:17ノット
動力装置:ディーゼル、1基の「スルザー」ディーゼル、1軸、9600馬力
航続距離:速力16ノットで10000海里
容量:燃料8250トン、ディーゼル燃料2050トン、航空燃料1000トン、潤滑油250トン、水450トン、飲料水450トン、食料220トン
乗員:93名



[ロシア海軍補給艦ボリス・チリキン級]
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ロシア黒海艦隊所属の大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」は、4月中旬にアデン湾へ向かいました。
[黒海艦隊の給油船イワン・ブブノフはアデン湾へ行く]
[ロシア海軍海賊対処部隊は地中海で合流した]

アデン湾における海賊対処任務を終えた後、地中海へ戻り、今度はセヴェロモルスクから地中海へ遠征する大型揚陸艦3隻などで構成される艦隊合同グループと合流しました。
[ロシア海軍合同艦船グループは地中海東部で元アデン湾海賊対処部隊と合流する]
[ロシア海軍合同艦船グループは地中海東部で洋上補給を行なう]

その後は、地中海で行動するバルト艦隊警備艦2隻に随伴しました。
[ロシア海軍艦船グループは北大西洋と地中海で任務を遂行する]

そしてバルト艦隊警備艦2隻とも別れ、母港セヴァストーポリへ帰ってきました。
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イワン・ロゴフ型揚陸艦ミトロファン・モスカレンコはロシア海軍へ復帰しない

ロシア北方艦隊に所属し、現在はセヴェロモルスクに係留されている大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」(イワン・ロゴフ型)ですが、復帰の予定は無いようです。
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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」は海軍の編制へ復帰しない】
2012年9月10日

(ロシア)国防省は、プロジェクト1174大洋ゾーン大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」を近代化する計画を持たない。
『インタファクス』は、防衛産業企業体の情報提供者の話を引用して報じた。

「大型揚陸艦ミトロファン・モスカレンコの近代化は、経済的な理由により不適切であると愚考いたします。
これ(ミトロファン・モスカレンコ)は、論理的にも、物理的にも時代遅れです」

代理人は話した。

彼によると「これ(ミトロファン・モスカレンコ)の近代化の為に必要な資金は、新たな艦の建造に使った方が宜しいでしょうね」

同艦は、カリーニングラード造船工場「ヤンターリ」で1984年5月に起工された。
1988年に建造は再開され、1991年3月に海軍の編制へ加入した。


「イワン・ロゴフ」型揚陸艦の3番艦「ミトロファン・モスカレンコ」は、1991年3月に北方艦隊へ配属されました。
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しかし、2002年以降は活動を停止し、北方艦隊の主要基地セヴェロモルスクに係留されています。
[イワン・ロゴフ級揚陸艦ミトロファン・モスカレンコ近影]
[ミトロファン・モスカレンコの最新写真]

写真やGoogle Earth画像を見ても、同じ場所に係留されたまま全く動いていません。
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最後の「イワン・ロゴフ」型揚陸艦である本艦は、いずれ解体されることになりそうです。