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ロシア海軍の大規模演習は1月30日に終了する

2013年1月19日から地中海黒海で開始されたロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習は、本日(1月30日)終了します。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]

『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ロシア連邦海軍大規模演習は地中海で完了する】
モスクワ、1月30日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍艦隊間グループ作戦-戦術演習は水曜日に地中海東部で完了する。
ロシア連邦国防省は発表した。

前日、ロシア連邦国防長官セルゲイ・ショイグ参謀本部総長ワレーリー・ゲラシモフは、地中海エリアの戦略演習についてウラジーミル・プーチン大統領に報告した。
ゲラシモフによると、遠距離航空隊のフライトに関する活動は完了し、演習の活動段階は地中海及び黒海エリアにおいて1月29日及び30日に実施された。

「バルト艦隊、北方艦隊、黒海艦隊の艦船が参加したロシア海軍艦隊間グループ演習は地中海東部において完了しました」
ロシア軍当局の声明では、こう述べられた。

この10年間で最大のロシア海軍艦隊間グループ演習は、黒海及び地中海エリアで1月19日に開始された。
演習には、黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊の20隻以上の艦船、原子力艦1隻を含む3隻のロシア海軍潜水艦、更には遠距離航空隊及び第4航空・防空軍司令部が参加した。
演習は、ロシア連邦軍参謀本部総長代理アレクサンドル・ポストニコフ大将が統括した。
演習における主な課題は、軍指導部から指示された任務を遠海ゾーンで遂行する艦隊間グループの準備状態を確認する事にある。
(2013年1月30日0時17分配信)


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2013年1月29日16時47分配信
【ロシア海軍3艦隊が参加する大規模演習は地中海で完了する】


今回のロシア海軍の大演習には、23隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習には20隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加する]

地中海東部には、少なくとも14隻の水上艦船と2隻の潜水艦(内1隻は原子力潜水艦)が展開しています。

ロシア海軍3艦隊合同演習総旗艦「モスクワ」
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[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
海洋曳船MB-304

[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「カリーニングラード」(黒海から地中海へ移動中)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(黒海から地中海へ移動中)
中型海洋給油船「レナ」
救助曳船SB-921

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


黒海沿岸ではバルト艦隊揚陸艦2隻による上陸演習が実施されました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう]
[ノヴォロシースク近郊で上陸演習が行なわれた]

地中海東部では、黒海艦隊の戦闘艦が実弾発射訓練を行ないました。
[黒海艦隊の戦闘艦は実弾発射訓練を行なう]
[ロシア海軍3艦隊演習は地中海東部で続けられる]

北方艦隊艦船部隊は、対海賊戦闘訓練などを実施しました。
[北方艦隊海賊対処部隊は任務遂行の準備を終えた]
[大型対潜艦セヴェロモルスクは機雷破壊訓練を行なった]

演習終了後、黒海艦隊及びバルト艦隊の艦船は母港へ戻りますが、北方艦隊の3隻は海賊対処任務に就くためにアデン湾へ向かいます。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は終了する]
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プーチン大統領はロシア海軍3艦隊合同演習についての報告を受けた

ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2013年1月19日から地中海と黒海で開始されたロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同大規模演習についての報告を受けました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]


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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ショイグとゲラシモフは地中海演習についてプーチンに話した】
モスクワ、1月29日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦国防長官セルゲイ・ショイグ参謀本部総長ワレーリー・ゲラシモフは、地中海エリアの戦略演習についてウラジーミル・プーチン大統領に報告した。

「演習のステージの一つは完了しました。
大規模演習には、海軍の全ての艦隊が参加しました。
遠距離航空隊のフライトに関する部分は完了しました」

ショイグは、プーチンとの会合で話した。

ゲラシモフは、戦略航空隊のフライトが黒海及びバルト海エリア、更にはノルウェー海及び北東大西洋エリアで実施されたと伝えた。

「フライトにおいては、戦闘機部隊を随伴させて空中給油が実施されました。
全ての任務を実行し、クルーは基地へ戻りました。
この演習の活動段階は、地中海及び黒海エリアにおいて29日及び30日に予定されています。
現在、この演習の計画の枠内における訓練活動は全て実施されます」

参謀本部総長は述べた。

この10年間で最大のロシア海軍艦隊間グループ演習は、黒海及び地中海エリアで1月19日に開始された。
演習には、黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊の戦闘艦:親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、警備艦「スメトリーヴイ」、「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「サラトフ」、「アゾフ」、「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」特務艦及び保障船、更には、遠距離航空隊第4航空・防空軍司令部が参加した。
演習における主な課題は、軍指導部から指示された任務を遠海ゾーンで遂行する艦隊間グループの準備状態を確認する事にある。
(2013年1月29日13時24分配信)


今回のロシア海軍の大演習には、23隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習には20隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加する]


地中海東部には、少なくとも14隻の水上艦船と2隻の潜水艦(内1隻は原子力潜水艦)が展開しています。

[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
海洋曳船MB-304

[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「カリーニングラード」(黒海から地中海へ移動中)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(黒海から地中海へ移動中)
中型海洋給油船「レナ」
救助曳船SB-921

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


黒海沿岸ではバルト艦隊揚陸艦2隻による上陸演習が実施されました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう]
[ノヴォロシースク近郊で上陸演習が行なわれた]

地中海東部では、黒海艦隊の戦闘艦が実弾発射訓練を行ないました。
[黒海艦隊の戦闘艦は実弾発射訓練を行なう]
[ロシア海軍3艦隊演習は地中海東部で続けられる]


北方艦隊艦船部隊は、対海賊戦闘訓練などを実施しました。
[北方艦隊海賊対処部隊は任務遂行の準備を終えた]
[大型対潜艦セヴェロモルスクは機雷破壊訓練を行なった]


今回の記事によると、同時期に、ロシア連邦空軍遠距離航空隊(戦略爆撃機部隊)の飛行訓練も実施されたようです。

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Tu-95MS
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Tu-22M3
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ロシア海軍3艦隊合同演習は終了する

2013年1月19日から地中海黒海で開始されたロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習は終了し、3艦隊合同グループは解散します。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【地中海のロシア連邦海軍グループは数日以内に解散する】
モスクワ、1月29日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海東部の演習に参加しているロシア連邦海軍艦船グループは、数日以内に解散する。
火曜日、ロシア連邦国防省は発表した。

1月後半に地中海及び黒海で実施された海軍演習には、ロシア海軍の20隻以上の艦船と、原子力艦1隻を含む3隻の潜水艦が参加した。
演習は、ロシア連邦軍参謀本部総長代理アレクサンドル・ポストニコフ大将の指導下で行なわれた。

「バルト艦隊、北方艦隊、黒海艦隊の艦船が参加した地中海東部のロシア連邦海軍戦術演習は終了します。
今後数日中に海軍グループは解散し、バルト艦隊及び黒海艦隊の艦船は、ロシア領に位置する駐留場所へ向かいます」

ロシア軍当局の声明では、こう述べられた。

声明では、大型対潜艦「セヴェロモルスク」率いる北方艦隊艦船支隊スエズ運河へ向かい、2月後半には、現在、ソマリア沿岸で海賊から民間船舶の安全を保障している太平洋艦隊艦船と交代する事が明らかにされた。

アデン湾及びアフリカの角エリアは、定期的に船舶を乗っ取り、彼らの解放の為に身代金を要求するソマリア海賊の活動故に危険度が高い。
統計上、海賊攻撃の多いエリアにおけるロシア海軍艦船の常時存在は、海軍部隊使用計画により提供される。
(2013年1月29日13時58分配信)


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス情報管理部発表
2013年1月29日14時38分配信
【地中海のロシア海軍艦隊間グループ演習は最終段階に差し掛かる】


今回のロシア海軍の大演習には、23隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加しています。
[ロシア海軍3艦隊合同演習には20隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加する]

地中海東部には、少なくとも14隻の水上艦船と2隻の潜水艦(内1隻は原子力潜水艦)が展開しています。

[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
海洋曳船MB-304

[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「カリーニングラード」(黒海から地中海へ移動中)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(黒海から地中海へ移動中)
中型海洋給油船「レナ」
救助曳船SB-921

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


その演習も間もなく終了し、黒海艦隊及びバルト艦隊の艦船は母港へ戻るようです。

今回の演習は、当初、太平洋艦隊艦船も参加すると言われていましたが、結局、参加しませんでした。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]
[ロシア海軍4艦隊艦船部隊は地中海東部に集結する]


今回の演習に参加した北方艦隊の艦船は、今後アデン湾へ行き、海賊対処任務に就きます。

現在、アデン湾には太平洋艦隊海賊対処部隊が居ます。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊はアデン湾で海賊対処任務に就いた]

当初は、北方艦隊太平洋艦隊の艦船が合同で海賊対処任務を実施すると報じられていましたが、結局、2月後半に太平洋艦隊艦船と交代する事になるようです。
[北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスク、ソマリア沖へ]

大型対潜艦セヴェロモルスクは機雷破壊訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区広報サービス発表
2013年1月28日18時00分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は地中海で海洋機雷破壊訓練を実施した】

本日(1月28日)、ロシア海軍の艦隊間グループの大規模演習に参加している北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、地中海エリア戦闘訓練における複合任務を仕上げた。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は、艦砲、高射及び対潜複合兵器による一連の実弾射撃演習を実施し、仮想敵の水上艦との戦闘、潜水艦の探知、海洋浮揚機雷の破壊訓練、空中攻撃への反撃を行なった。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上の海軍歩兵部隊は、仮想のテロリスト破壊グループ撃退の課題を解決した。

地中海でのロシア海軍艦船グループ演習を完了した後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」アデン湾エリアへ向かい、民間船舶航行の安全を保障する任務の遂行を開始する。

昨年12月18日に開始された遠距離航海で、同艦の乗組員は6000海里以上を航行し、スペインセウタ港及びギリシャスーダ港を親善訪問した。


北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊アデン湾海賊対処部隊は、2012年12月18日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを出港しました。
[大型対潜艦セヴェロモルスクはソマリア沖へ向かった]

2012年12月25日、英仏海峡を通過しました。
[北方艦隊アデン湾海賊対処部隊は英仏海峡を通過する]

2013年1月1日はビスケー湾で迎えました。
[北方艦隊アデン湾海賊対処部隊はビスケー湾で新年を祝う]

2013年1月5日、スペインセウタ港を訪問し、1月7日まで滞在しました。
[ロシア北方艦隊海賊対処部隊はスペインのセウタ港で20万ユーロを支出した]

2013年1月14日から18日までギリシャスーダ港を訪問しました。
[北方艦隊海賊対処部隊はクレタ島を訪れた]

その後、2013年1月19日から始まった地中海東部ロシア海軍3艦隊合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]

この演習中、アデン湾海賊対処任務の為の事前訓練を実施しました。
[北方艦隊海賊対処部隊は任務遂行の準備を終えた]

ロシア海軍3艦隊演習は地中海東部で続けられる

2013年1月19日、地中海黒海ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)の艦船が参加する大規模演習が始まりました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]
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地中海東部では黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」が中核となり、演習が続けられています。


テレビ局『ズヴェズダー』より
2013年1月27日18時02分配信
【ロシア戦闘艦は地中海の海軍演習の活動段階を開始した】
3艦隊のロシア戦闘艦~黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊~は、地中海演習の過程の中で最大の活動段階を開始した。
それは、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」が参加している。
徴集兵と契約軍人にとって、この機動演習は、学校ですら無く、真の海軍大学である。


2013年1月28日9時19分配信
【ロシア3艦隊の戦闘艦は地中海演習に参加する】

「セヴェロモルスク」、「アゾフ」、「サラトフ」、「モスクワ」は、地中海演習に参加している。
3艦隊の戦闘艦~北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊~は、水上及び空中目標の射撃訓練、更には、海賊対処訓練を一緒に行っている。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区広報サービス発表
2013年1月28日18時00分配信
【黒海艦隊艦船乗員は、地中海の特別指定海域で一連の演習を実施した】

ロシア海軍艦隊間グループ計画演習に従い、地中海黒海艦隊の艦船は、事前に民間船舶航行への危険警告が発せられた特別指定海域において一連の演習を実施した。

特に、演習本部が置かれている親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」、そして警備艦「スメトリーヴイ」は、海上及び空中目標へミサイル複合体を命中させた。

大型揚陸艦「アゾフ」「サラトフ」は任務を果たし、仮想敵の航空攻撃への反撃の為に砲射撃を実施した。
更に、艦船の合同機動演習及び通信訓練が実施された。


今回のロシア海軍の大演習には、23隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加します。
[ロシア海軍3艦隊合同演習には20隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加する]

地中海東部には、少なくとも14隻が展開します。

[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
海洋曳船MB-304

[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「カリーニングラード」(黒海から地中海へ移動中)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(黒海から地中海へ移動中)
中型海洋給油船「レナ」
救助曳船SB-921

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


黒海東岸では、バルト艦隊大型揚陸艦2隻による上陸演習が実施されました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう]
[ノヴォロシースク近郊で上陸演習が行なわれた]

地中海東部では、黒海艦隊の戦闘艦が実弾発射訓練を行ないました。
[黒海艦隊の戦闘艦は実弾発射訓練を行なう]

北方艦隊艦船部隊は、対海賊戦闘訓練を実施しました。
[北方艦隊海賊対処部隊は任務遂行の準備を終えた]

前ロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキーは軍務へ復帰する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ヴィソツキー提督とマカロフ将軍の組織への復帰が提案された】
モスクワ、1月28日-ロシア通信社ノーボスチ

元ロシア連邦海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将元北カフカース軍管区司令官セルゲイ・マカロフ大将は組織に戻るだろう。
月曜日、ロシア通信社ノーボスチは、ロシア軍当局の高位の代理人より伝えられた。

ヴィソツキーは2012年5月に海軍総司令官の職務を免除されたが、彼は国防長官の隷下に在る。
その後、情報提供者はロシア通信社ノーボスチに、この決定の理由は、提督がモスクワからサンクトペテルブルクへの海軍総司令部の移転に同意しなかった為であると伝えた。

セルゲイ・マカロフは、2010年1月に軍務を去った。
その後、メディアは、この決定は、2008年8月の南オセチアに対するグルジアの侵略の初期にロシア軍が被った多大な損害により参謀本部が下したものであると報じた。

「以前にヴィソツキー提督を職務から、マカロフ将軍を軍から解任した国防省指導部と参謀本部は、2013年に彼らを組織へ戻すでしょう
この提案は、2012年末に新たな参謀本部の指導部が作られた事と関係しております」

国防省の代理人は話した。

彼は、マカロフは軍務の年齢制限の60歳に達しているが故に、公務員として軍へ復帰できると強調した。

「ヴィソツキー提督は、58歳まで軍務を続ける事が出来ます。
彼には、参謀本部総長代理のポストが提示されています」

対談者は話した。
(2013年1月28日15時38分配信)


ウラジーミル・セルゲイヴィチ・ヴィソツキー大将(1954年8月18日生まれ)は、2012年5月初頭にロシア海軍総司令官を解任されました。
ただし、まだ軍からは退役していません。
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[ヴィクトル・チルコフは新たなロシア海軍総司令官に任命された]
[ヴィソツキー提督は海軍総司令部移転を実施しなかった為に解任された]


もう一人のセルゲイ・アフナシェヴィチ・マカロフ大将(1952年9月19日生まれ)は、北カフカーズ軍管区司令官を務めていました。
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[黒海艦隊とカスピ小艦隊、北カフカーズ軍管区に編入?]

2010年1月、ロシア陸軍の大規模な人事異動に伴い、軍を退役しました。
[ロシア陸軍総司令官交代]


今回の記事によると、ヴィソツキー提督は、ロシア連邦軍参謀本部総長代理として復帰させる事が検討されているようです。

昨年(2012年11月)にアナトーリー・セルジュコフ国防長官とニコライ・マカロフ参謀本部総長が解任され、ロシア連邦国防省ロシア連邦軍参謀本部の指導部が一新された事により、ヴィソツキー提督マカロフ将軍を復帰させる事になったようです。

ニコライ・マカロフ上級大将の後任のロシア連邦軍参謀本部総長となったのは、ワレーリー・ワシーリエヴィチ・ゲラシモフ大将(1955年9月8日生まれ)です。
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彼を補佐する参謀本部総長代理は、前ロシア連邦陸軍総司令官アレクサンドル・ニコラエヴィチ・ポストニコフ大将(1957年2月23日生まれ)です。
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ゲラシモフ大将は、前海軍総司令官のヴィソツキー提督も、参謀本部総長代理としてロシア連邦軍参謀本部に招き入れたいのでしょうか。

小型ロケット艦セルプホフは起工された

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ゼレノドリスク造船工場はロシア連邦海軍の為の第5のロケット艦を起工した】
カザン、1月25日-ロシア通信社ノーボスチ、ナタリア・スピリドノワ

本日(1月25日)、ゼレノドリスク工場ロシア海軍の為の第5のロケット艦を船台で起工した。
金曜日、同社の代理人はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

同艦は「セルプホフ」と命名された。
小型ロケット艦プロジェクト21631は、株式会社「ゼレノドリスク計画設計局」により開発された「河川-海洋」クラスの多目的艦である。

「これらの艦は、我が国の経済圏を保護、警備する為に設計されています。
軍艦プロジェクト21631は、そのプロトタイプである小型砲艦プロジェクト21630とは異なり、排水量は、ほぼ2倍、最新の砲、ミサイル、対破壊工作、高射及び電波兵装を有しています」

対談者は話した。

彼は、ロケット艦1隻あたりの建造費については説明せず、その排水量は949トン、速力は25ノット、航続距離は12ノットで2500海里、自立行動期間は10日、乗員は52名とだけ伝えた。

プロジェクト21631ロケット艦のトップ「グラード・スヴィヤージスク」は、ゴーリキー記念造船工場で2010年8月に起工された。
2番艦「ウグリーチ」は2011年7月、3番艦「ヴェリキー・ウスチュグ」は2011年8月、4番艦「ゼリョヌイ・ドル」は2012年8月に起工された。

株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」(ロシア最古の造船工場の一つ)は、プロジェクト21631小型ロケット艦建造の為の入札に勝利した。
2010年5月末、ロシア連邦国防省は、同工場で同シリーズ艦5隻を建造する契約に署名した。
「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」は、ホールディングス「アク・バルス」(カザン、タタールスタン共和国)の傘下に在る。
(2013年1月25日16時44分配信)


プロジェクト21631小型ロケット艦「ブヤン-M」は、今回の「セルプホフ」を含め5隻が起工されています。

建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工

建造番号634「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工


最初の2隻は今年にカスピ小艦隊へ就役する予定です。
[カスピ小艦隊は新たなロケット艦を取得する]
[カスピ小艦隊は2013年に5隻の戦闘艦艇を取得する]

「ブヤン-M」は、有翼ミサイル「カリブル」を装備します。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

ソマリアでは5つの海賊団が活動している

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【少なくとも5つの海賊団がソマリア地域で活動している- ロシア連邦海軍】
モスクワ、1月26日-ロシア通信社ノーボスチ

現在、少なくとも5つの良く組織化された海賊団ソマリア沿岸海域で活動している。
土曜日、海軍開発計画管理部長・海軍総参謀長代理ワシーリー・リャショク少将は発表した。

「私共は、ソマリア沿岸海域において、少なくとも5つの良く組織化された海賊団が活動している事を知っております。
それは、彼ら自身の力で衛星通信設備、沿岸基地、軍備、海賊訓練の為のトレーニング基地、更には単一の司令部を揃えています」

リャショクは、ラジオ局『エコー・モスクワ』で、こう話した。

彼によると、現在の海賊は、良く組織化された相手であり、アデン湾の状況に堪能であり、武力と装備を有し、対海賊連合の行動に常に適応し、改善されている。
少将は、海賊と戦う為の対海賊連合が、「マーキュリー」装置を使用していると説明した。

「2009年、バーレーンで開かれた会議において、北大西洋条約機構(NATO)と私共(ロシア連邦)との間で、この装置を私共の艦に設置する合意が締結されました」
リャショクは説明した。

彼は、「マーキュリー」が、民間船及び軍艦の所在に関する情報を得る為、インターネットを使用してリアルタイムでアデン湾エリア海上の状況を提供する事を指摘した。
少将は、この装置がインド洋及びアデン湾に入る全ての艦船に設置されていると付け加えた。

「現在、私共の艦には、最新のグローバルネットワークを利用した通信セキュリティ装置"セマコル+"が装備されています」
リャショクは話した。

彼によると、そのおかげで、海洋に位置する艦船間及び参謀部との相互連携のレベルは大幅に向上する。

更にリャショクは、NATO海軍ロシア海軍の燃料の互換性に関する問題が検討されていると述べた。

提督は、海賊は、アデン湾のみならず、ギニア湾でも活動していると指摘した。
彼は、その特異性について説明した。
「海賊活動エリアの規模は、燃料を補給できる範囲でなければ、人質或いは船舶を捕獲できません」

「このエリアでは、アメリカ合衆国海軍に率いられる海賊対処部隊が行動しています。
それを口実にして、(アメリカは)この海域での海軍のプレゼンスを増大させています」

リャショクは締め括った。
(2013年1月26日14時04分配信)


ソマリア海賊に関しては、2009年7月下旬にも当時のロシア連邦海軍総参謀長第1代理オレグ・ブルツェフ中将「エコー・モスクワ」に出演して述べています。
[ロシア海軍総参謀長第一代理は語る(その3・ソマリア海賊)]
この時にも、ソマリアには5つの海賊団が活動しており、総数は5000名以上になると言われていました。

それから約4年経っても、その勢力は衰えていないどころか、益々強化されているという事でしょう。


ロシア海軍は、2008年10月の警備艦「ネウストラシムイ」以降、2012年年5月の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」まで13回に渡りアデン湾へ海賊対処部隊を派遣しています。
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]
[ロシア海軍艦船は地中海とアデン湾へ派遣される]

1:警備艦「ネウストラシムイ」
2:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」
3:大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
4:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
5:大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」
6:警備艦「ネウストラシムイ」
7:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
8:大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」
9:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」
10:大型対潜艦「セヴェロモルスク」
11:大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
12:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
13:大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」


現在、アデン湾では、太平洋艦隊から派遣された海賊対処部隊が2013年1月15日から任務に就いています。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊はアデン湾で海賊対処任務に就いた]

更に、北方艦隊からも海賊対処部隊がアデン湾へ向かいます。
[北方艦隊海賊対処部隊は任務遂行の準備を終えた]

ロシア海軍のアデン湾海賊対処活動はNATOと連携して行なわれる為、アデン湾へ行くロシア海軍艦船にはNATOの航海・通信システムが装備されます。
[ロシア海軍艦艇はNATOの航海・通信システムを装備する]

空母ヴィクラマーディティヤの試験は5月に再開される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」のボイラー断熱材は全て交換され、試験は5月に再開される】
2013年1月25日

インド海軍の代理人は、同海軍が航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」を航海試験完了後の2013年末に取得する事を確認した。
試験の再開は、今年5月に予定されている。

既に報じられているように、当初、航空母艦インド海軍への引き渡しは2012年12月9日に予定されていたが、2012年9月に実施された航海試験において、8基のボイラーの内3基が故障したが故に延期された。

『ジェーンズ·ディフェンス·ウィークリー』(JDW)によると、株式会社「生産合同セヴマシュ」で同艦の修理及びボイラーの断熱材を全て交換する作業が行なわれており、今年5月には航海試験最終段階を再開する予定である。
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1月15日、インド海軍司令官デヴェンドラ・クマール・ジョーシー大将は、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」が2013年11月に軍備採用されると表明した。

インド海軍情報管理部によると、ボイラー故障が発生する前に、航空母艦は90日間に渡る海洋試験を実施しており、約10000海里を航行した。
航海試験実施中、艦載戦闘機MiG-29Kの飛行甲板からの発着艦試験は完了した。

航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」インド側へ引き渡す為の政府間合意は、ロシアにおける近代化とロシア製航空機の搭載を条件として2004年1月に署名された。

「ロシア兵器輸出公社」(ロソボロネクスポルト)インド国防省が署名した最初の契約では、巡洋艦の修復と改装の為にに9億7400万ドル、16機の戦闘機MiG-29K及び海洋対潜ヘリコプターKa-27及びKa-31の引き渡しの為に5億3000万ドルが配分された。
航空母艦は2008年8月15日までにインド海軍の編制へ加入する予定だった。

改装作業中、実施される必要作業量は更に増加し、当初見積もられていた近代化の費用の増加に影響を与える事が明らかになった。
長期に渡る交渉の末、当事者は、インド国防省が改装作業費として23億3000万ドルをロシアへ支払う事で合意した。
軍備採用後、「ヴィクラマーディティヤ」インド海軍で最大の戦闘艦となり、就役期間は約30年と見られている。

更にインドは、造船企業「コーチン造船所」国産航空母艦の建造を開始した。
同艦は、2014年~2015年の軍備採用が計画されている。
インド海軍の長期計画によると、6隻の航空母艦が軍備採用される。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月に就役する筈だったインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]

そして、「ヴィクラマーディティヤ」に使われた耐火レンガなどに問題が在る事が明らかにされました。
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
[中国はロシアへの耐火レンガ輸出を否定した]

「ヴィクラマーディティヤ」の引き渡しは2013年末になるようです。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年10-12月にインドへ引き渡される]
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年末にインドへ引き渡される]

問題の耐火レンガは、結局アスベストに変更される事になりました。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤのボイラーへのアスベスト使用に同意した]

今回の記事にある「断熱材の交換」というのは、耐火レンガを全てアスベストに交換するという事です。

以前の報道では、「ヴィクラマーディティヤ」の航海試験は初夏(7月頃)に再開されると言われていましたが、今回の記事(元々の情報源はJDW)によると、5月に再開されるとの事です。

記事中で触れられているように「ヴィクラマーディティヤ」搭載機の試験は昨年の内に終了しているので、あとは艦自体の試験(例えば全速航行試験など)を残すのみとなっています。

北方艦隊海賊対処部隊は任務遂行の準備を終えた

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『イタル-タス通信』より
【大型対潜艦 「セヴェロモルスク」はアデン湾海賊対処任務の準備を終える】
ムルマンスク、1月25日(アルムス-タス)

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」アデン湾海賊対処任務の準備を完了する。
本日(1月25日)、イタル-タス通信は、北方艦隊公式代理人ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

彼によれば、北方艦隊艦船支隊地中海ロシア海軍の大規模演習に参加し、今日(1月25日)は海賊対処活動に関連する複合活動を仕上げた。
大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は、保護される民間商船の役割を演じる救助曳船「アルタイ」及び中型海洋給油船「ドゥブナ」船員と交互に連携行動を行なった。
海軍将兵は、停泊中及び移動中に「アルタイ」へ人道援助物資を移送した。

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上に居る北方艦隊海軍歩兵部隊は、海賊に乗っ取られた船の役を割り当てられた給油船「ドゥブナ」の解放作戦を実施した。
海軍歩兵部隊は高速艇と捜索・救助ヘリコプターKa-27PSを使用して給油船へ乗り込んだ。

「本日(1月25日)の行動完了後、大型対潜艦セヴェロモルスク乗組員は、商船護衛の訓練を完全に終えます」
セルガは話した。
「合同機動演習から数時間後に指揮下の艦船は再編され、同時に進路及び速度が変更されます」
訓練中、北方艦隊の艦船間では、組織的通信の国際ルールに従い、無線電話では英語が使われた。

地中海でのロシア海軍グループ演習終了後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」スエズ運河を通過し、紅海及びアデン湾エリアへ南下し、民間船舶航行の安全を保障する任務を実行する。

2012年12月18日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを出港して開始された遠距離航海中、艦は約6000海里を航行し、スペインセウタ港及びギリシャスーダ港への業務寄港を行なった。
(2013年1月25日13時27分配信)


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区広報サービス発表
2013年1月25日16時01分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」は商船護送の準備を行なった】


北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊アデン湾海賊対処部隊は、2012年12月18日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを出港しました。
[大型対潜艦セヴェロモルスクはソマリア沖へ向かった]

2012年12月25日、英仏海峡を通過しました。
[北方艦隊アデン湾海賊対処部隊は英仏海峡を通過する]

2013年1月1日はビスケー湾で迎えました。
[北方艦隊アデン湾海賊対処部隊はビスケー湾で新年を祝う]

2013年1月5日、スペインセウタ港を訪問し、1月7日まで滞在しました。
[ロシア北方艦隊海賊対処部隊はスペインのセウタ港で20万ユーロを支出した]

2013年1月14日から18日までギリシャスーダ港を訪問しました。
[北方艦隊海賊対処部隊はクレタ島を訪れた]


その後、2013年1月19日から始まった地中海東部ロシア海軍3艦隊合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]


合同演習参加後、北方艦隊海賊対処部隊スエズ運河を通過し、アデン湾へ向かいます。
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アデン湾では、太平洋艦隊から派遣された海賊対処部隊が2013年1月15日から任務に就いています。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊はアデン湾で海賊対処任務に就いた]


大型対潜艦「セヴェロモルスク」は2機のKa-27ヘリコプターを搭載していますが、今回の記事によると、少なくとも、その内の1機は捜索救難型Ka-27PSのようです。
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ミストラル級は低温地帯では使用できない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ミストラルは低温では使用できないとロゴージンは語った】
モスクワ、1月26日-ロシア通信社ノーボスチ

防衛産業担当副首相ドミトリー・ロゴージンは、フランスからヘリコプター空母「ミストラル」型を購入する事への批判を表明した。

ロシア海軍の為に2隻のフランス製ヘリコプター空母「ミストラル」を建造する12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。
最初の艦は2014年にロシア海軍へ軍備採用される。
更に2隻の「ミストラル」ロシアで建造する契約については論議の的となっており、結論は先送りされた。

以前、軍事産業委員会第1副委員長イワン・ハルチェンコは、この契約を批判し、その責任を前国防長官アナトーリー・セルジュコフに負わせた。

「非常に奇妙な事に、僕達の緯度(高緯度の低温地帯)で揚陸部隊を輸送する為に、7度以下の気温では動作しない艦が購入されようとしています」
土曜日、ロゴージンは軍事科学アカデミー総会で話した。

遠距離航空隊将来航空複合体の件について、副首相は指摘した。
「今、僕達はPAK DA計画を始動させます。
それは他の技術的解決策に基づいて行なわれ、遠距離航空隊への評価を復活させます」

(2013年1月26日13時24分配信)


『イタル-タス』より
2013年1月26日午前12時47分配信
【ロゴージン-フランスのヘリコプター空母ミストラルはロシアの緯度での使用には適していない】

内容は同じです。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]

記事中で触れられていますが、今回のロゴージン発言の2日前(1月24日)、ロシア連邦政府軍事産業委員会第1副委員長イワン・ハルチェンコ氏は、フランスからの「ミストラル」級購入を「馬鹿げた決定」と扱き下ろしました。
その「馬鹿げた決定」を下したのは、アナトーリー・セルジュコフであると。
[ロシア軍事産業委員会はフランスからのミストラル級購入という「馬鹿げた決定」を再検討する]


ロシア海軍に就役する「ミストラル」級は、太平洋艦隊北方艦隊へ配備される予定です。
[ロシアはフランス製の強襲揚陸艦「ミストラル」型を購入する(イタルタス通信)]
[ロシア海軍は、ミストラル級を最初に太平洋艦隊へ配備する]

太平洋艦隊に配属される「ミストラル」級は、ウラジオストクへ配備されます。
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[ヘリ空母ミストラル型はウラジオストク市へ配置される]
[太平洋艦隊はヘリ空母ミストラルの為の基地建設を準備する]


北方艦隊への配属については具体的な事は何一つ決まっていませんが、仮に配属されたのならば、常駐基地はセヴェロモルスク(ムルマンスク地方)になるでしょう。

ましてや、北方艦隊の艦船は、今後、北極圏での活動が多くなります。
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北方艦隊は、2012年9月末に北極圏ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島で揚陸演習を実施しています。
[北方艦隊はバレンツ海及びカラ海、ラプテフ海で演習を行なう]
[北極圏で揚陸演習を実施した北方艦隊海軍歩兵は表彰された]

今回のロゴージン氏の発言は、事実上、「ミストラル」級ロシア本国では使い物にならないと言っているに等しいでしょう。

ロシア軍事産業委員会はフランスからのミストラル級購入という「馬鹿げた決定」を再検討する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【軍事産業委員会はフランスからのミストラル購入などという不合理かつ馬鹿げた決定について検討する】
モスクワ、1月24日-ロシア通信社ノーボスチ

フランスから「ミストラル」型軍艦を購入する決定は「馬鹿げて」おり、国家と造船業界へ損害を与える要因となっている。
木曜日、ロシア連邦政府軍事産業委員会第1副委員長イワン・ハルチェンコは、モスクワ防衛産業支援連盟の会合で、こう述べた。

ロシア海軍の為に2隻のフランス製ヘリコプター空母「ミストラル」を建造する12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。
最初の艦は2014年にロシア海軍へ軍備採用される。
更に2隻の「ミストラル」ロシアで建造する契約については論議の的となっており、結論は先送りされた。

「私共は、以前に下された馬鹿げた決定について議論いたします。
それは、セルジュコフ(前ロシア連邦国防相アナトーリー・セルジュコフ)の主導によるものでした。
彼が造船業界及び国家に与えた損失は、これだけではありません」

ハルチェンコは話した。

これに関し、彼は、ロシアにおいて同クラスの艦の3隻目と4隻目を建造する為の決定が(2016年まで)延期されたことを認めた。
「1隻目と2隻目・・・発生した費用の度合は、私共にとっては、より大きな損失になります(完成を断念した場合は)」
ハルチェンコは話した。

彼は、最初の2隻の艦が完成した後に、その有効性について判断を下すことを強調した。
「これは大きな問題です」
軍事産業委員会第1副委員長は話した。
(2013年1月24日17時20分配信)


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]

今回の記事に登場するロシア連邦政府軍事産業委員会第1副委員長イワン・ニコラエヴィチ・ハルチェンコ氏は、1967年5月9日生まれで現在45歳です。
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そのハルチェンコ氏は、フランスからのヘリ空母「ミストラル」級購入「馬鹿げた決定」と扱き下ろしています。
そして、その「馬鹿げた決定」を下したのは、アナトーリー・セルジュコフであると。
つまり、そのような決定を下したアナトーリー・セルジュコフは馬鹿だと言っているわけです。

とは言うものの、既にフランスとの間で契約が締結されており、フランスサンナゼール造船所及びサンクトペテルブルクバルト工場で建造が開始されているロシア海軍向け「ミストラル」級「ウラジオストク」、そして近い内に建造が開始される「セヴァストーポリ」については、建造を中止した方が高く付く事になるので完成させるしかないと述べています。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]
[ロシア海軍向けミストラル型の建造は予定通りに進んでいる]
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]
[フランスはヘリ空母ミストラルの為の極東の基地建設に協力する]
[太平洋艦隊はヘリ空母ミストラルの為の基地建設を準備する]


しかしながら、今後建造される予定の3、4番艦~まだ正式な建造契約は締結されておらず、どの造船所で建造するのかも決まっていない~については、「セルジュコフが下した馬鹿げた決定」を律儀に守る必要は無いという事でしょう。


現在の所、ロシア国内での「ミストラル」級2隻の建造を断念する決定は下されていませんが、フランスで建造される艦の運用実績を見てから判断するとして、問題は「先送り」されています。

[ロシア海軍のミストラル3、4番艦の建造は、1番艦ウラジオストクの運用実績を見て決定される]
[ロシア国内でのヘリ空母ミストラルの建造開始は2016年に延期される]
[ロシアは自国でのミストラル級建造を断念していない]

ロシア海軍4艦隊艦船部隊は地中海東部に集結する

2013年1月19日、地中海黒海ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)の艦船が参加する大規模演習が始まりました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう]
[ノヴォロシースク近郊で上陸演習が行なわれた]

1月22日夕方以降に行なわれた黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「スメトリーヴイ」の実弾発射訓練の様子。
[黒海艦隊の戦闘艦は実弾発射訓練を行なう]



テレビ局『ズヴェズダー』より
2013年1月23日22時30分配信
【黒海及び地中海エリアでロシア海軍の大規模演習が行なわれる】

黒海艦隊戦闘艦支隊キプロスへの友好訪問を完了し、ロシア海軍艦隊間グループ演習に加わった。
地中海において、このような大規模な演習は、この20年間なかった。

「モスクワ」「スメトリーヴイ」は、スペインから移動して来た「セヴェロモルスク」と出会った。

太平洋艦隊(艦船支隊)の旗艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、アデン湾方面から来航する。
バルト艦隊グループもアプローチする。
4日後、ロシア海軍のエリートは集結する。


今回のロシア海軍の大演習には、23隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加します。
[ロシア海軍3艦隊合同演習には20隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加する]

地中海東部には、少なくとも14隻が展開します。

[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
海洋曳船MB-304

[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「カリーニングラード」(黒海から地中海へ移動中)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(黒海から地中海へ移動中)
中型海洋給油船「レナ」
救助曳船SB-921

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


今回の記事によると、太平洋艦隊艦船支隊地中海東部へ向かっているとの事です。
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[太平洋艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
中型海洋給油船「イルクト」
救助曳船「アラタウ」


太平洋艦隊艦船支隊は、2013年1月15日からアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊はアデン湾で海賊対処任務に就いた]

この時、太平洋艦隊艦船支隊は、アデン湾を東から西へ通過しています。
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そのまま紅海へ出て北上し、スエズ運河を通過して地中海東部へ行くのでしょうか。
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今回の演習が最初に発表された時には、4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊)の艦船が参加すると言われていました。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]

今回の記事は1月23日に配信されているので、「4日後」は1月27日になります。

1月27日に地中海東部へ4艦隊の艦船支隊が集結するようです。

コルベット「ボイキー」はサンクトペテルブルクを出港した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【コルベット「ボイキー」は試験の為に工場を去った】
2013年1月23日

1月22日、コルベット「ボイキー」は曳船を伴いセーヴェルナヤ・ヴェルフィの岸壁を離れ、クロンシュタットへ移動した。
『中央海軍ポータル』は、同社の情報提供者より伝えられた。

準備活動を終え、必要な物資を補充した後、「ボイキー」クロンシュタットからバルト艦隊の主要基地バルチースクへ移動し、工場航海試験の第2段階と、それに続く国家受領試験を実施する。

困難な結氷状況に関連し、フィンランド湾からバルチースク海軍基地へのコルベットの移動には、砕氷船が提供されるだろう。

結氷場所を通過する「ボイキー」の移動には、1月22日に北方からフィンランド湾へ来航し、現在はサンクト-ペテルブルク外部の投錨地に停泊している原子力砕氷船「ロシア」が参加する可能性は除外されないだろう。

コルベットは2012年11月に海洋へ出航し、工場航海試験の第1段階を成功裏に実施した。
機器装置、航海複合体、通信機器、その他のシステム及び機器の信頼性が点検された。

株式会社「機械製造工場アルセナル」100mm砲装置A190-01の納入スケジュールの遅延の為、当初は昨年末に予定されていたコルベットの海軍への引き渡し時期は遅延した。
新年になってから砲装置はセーヴェルナヤ・ヴェルフィに配送され、同艦に取り付けられた。

情報提供者は『中央海軍ポータル』に、全ての試験が終わり、海軍へ同艦が引き渡されるのは、今年春の中頃になる予定であると伝えた。

コルベット(警備艦)「ボイキー」は、株式会社「造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造されるプロジェクト20380の3番艦である。
コルベットのトップ「ステレグーシチー」は2008年2月にロシア海軍へ引き渡され、2隻目の「ソーブラジテルヌイ」は2011年10月にバルト艦隊の編制へ加わった。


2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水したコルベット「ボイキー」は、2012年10月、100mm砲を搭載しないままで航海試験を始めました。
[ロシア海軍最新コルベット「ボイキー」海上試験開始]
[新世代コルベット「ボイキー」は工場航海試験を開始した]
[最新コルベット「ボイキー」、2012年末に就役?]

納入が遅延していた100mm砲は、2013年1月中旬にようやく設置されました。
[新世代コルベット「ボイキー」に100mm砲が設置された]


そして今回の記事で触れられているように、1月22日にクロンシュタットへ移動しました。
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ノヴォロシースク近郊で上陸演習が行なわれた

2013年1月19日、地中海黒海ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)の艦船が参加する大規模演習が始まりました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう]
[ロシア海軍3艦隊合同演習には20隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加する]
[黒海艦隊の戦闘艦は実弾発射訓練を行なう]
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黒海東岸では、1月21日に上陸演習が実施されました。
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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【ノヴォロシースクで大規模な海軍演習が行なわれた】
2013年1月23日

1月21日の天候は、ノヴォロシースクにおける大規模な海軍演習を辛うじて挫折させなかった。
海上での風力4の暴風の為、プログラムは修正する必要が有った。
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この演習は、過去10年間で最大規模である。
数日間に渡り、3艦隊:北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊は共に演習に参加する。

1月21日、マーリ・ウトリシュ地域において、演習のエピソードの一つが実施された。
2隻の揚陸艦は、出来るだけ目立たないように海岸に接近した。
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海軍歩兵部隊を艦上に載せた揚陸艦は、攻撃ヘリコプターによって対抗者の火力を制圧し、海岸へ接近した。
そこへ上陸が行なわれた。
軍用語では、これを「無防備の海岸への上陸」と呼ぶ。

「困難な水文気象条件でした。
しかし、海洋揚陸部隊の上陸の為の全ての戦闘任務は成功しました。
部下の行動に対する予備評価は、少なくとも、"良"でしょう」

黒海艦隊司令官代理アレクサンドル・ノサトフ少将は指摘した。

それはバルト艦隊及び黒海艦隊の艦船のみが参加する演習の最後のエピソードである。
これは、彼らの戦闘技量を点検する最終段階だった。
そして今、全ての艦船は、彼らの拠点へ戻る。


今回の3艦隊合同演習黒海及び地中海東部で実施され、23隻の各種水上艦船と3隻の潜水艦が参加しています。

黒海では、今回の記事に有るように、上陸演習が行なわれました。

上陸部隊を運んだのは、バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」の2隻でした。

この他にも、黒海艦隊所属艦艇が参加したようです。
どの艦が参加したのかは現在のところ不明ですが、演習開始前の1月17日、セヴァストーポリから小型ロケット艦「ミラーシュ」が出港しています。
同艦がノヴォロシースク近郊の上陸演習に参加した可能性は高いでしょう。

小型ロケット艦「ミラーシュ」は、2008年8月のロシア・グルジア戦争に参加し、アブハジア沖グルジア海軍の戦闘艇1隻を撃沈しています。

上陸演習を終えた後、バルト艦隊大型揚陸艦2隻はボスポラス・ダータネルス海峡を通過して地中海へ向かい、地中海東部に居るロシア海軍3艦隊連合部隊(演習部隊本隊)と合流します。


ロシア海軍の上陸演習では、必ず「無防備の海岸への上陸」という表現が使われていますが、これは
「上陸予定場所に居る敵部隊を事前の攻撃で制圧し、無力化して『無防備にする』」という意味です。

空母ヴィクラマーディティヤの航海試験準備は2月1日より始まる

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【「ヴィクラマーディティヤ」のロシア人乗員は2月1日から艦の試験準備を始める】
2013年1月21日

インド軽航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」ロシア人乗員は、2月1日より艦内へ移住し、航海試験の新たな段階と、その後の国家受領試験に取り掛かる為の準備を始める。
『中央海軍ポータル』は、北方艦隊の情報提供者より伝えられた。

軽航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」インド人乗員の指揮官スラージ・ベリーは、最近、准将に昇進した。
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1月末には乗組員の一部がセヴェロドヴィンスクへ到着し、軽航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」への兵装及び各種機器の受け入れと習熟作業に取り掛かる。

インド人乗員は、昨年夏に行なわれた同艦の白海及びバレンツ海での試験に参加し、2012年12月下旬にインドへ帰った。

以前に報じられたように、海上で生じた問題と航空母艦に設置されているボイラーの故障により工場航海試験プログラムは中止され、艦は、欠陥を除去する為、北方機械製造組合(セヴマシュ)岸壁に戻った。

動力装置の故障にも拘らず、昨年8月、同艦の艦載装備である航空機複合体の試験は成功裏に実施された。
艦上戦闘機MiG-29Kは飛行活動を行ない、艦上航空機器装置の動作が点検された。

艦の修理作業が完了した後、2013年初夏に航海試験は再開される。
発注者への同艦の引き渡し時期は2013年末とする事でインド側との最終合意に達した。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

「ヴィクラマーディティヤ」ロシア人乗員というのは、ロシア北方艦隊所属の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」乗組員です。
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2012年12月に就役する筈だったインド空母「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]

「ヴィクラマーディティヤ」は、残り5基のボイラーで23ノットまで出すことは可能であり、自力でセヴェロドヴィンスクへ向かいました。
[空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている]

そして、「ヴィクラマーディティヤ」に使われた耐火レンガなどに問題が在る事が明らかにされました。
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
[中国はロシアへの耐火レンガ輸出を否定した]

「ヴィクラマーディティヤ」の引き渡しは2013年末になるようです。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年10-12月にインドへ引き渡される]
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年末にインドへ引き渡される]

問題の耐火レンガは、結局アスベストに変更される事になりました。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤのボイラーへのアスベスト使用に同意した]

「ヴィクラマーディティヤ」の海洋試験は2013年初夏(7月3日?)に再開されます。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年7月3日から再び航海試験を開始する]
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年初夏に航海試験を再開する]
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なお、日本では、「ヴィクラマーディティヤ」引渡し延期に関し、インドはロシアへ違約金を科すなどという噂が流布されていますが、これはデマである事が明らかにされています。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤ引渡し延期の違約金を請求しない]

新世代コルベット「ボイキー」に100mm砲が設置された

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【最後の「アルセナル」100mm砲は「ボイキー」に設置された】
2013年1月18日

昨年(2012年)12月28日、サンクト-ペテルブルク株式会社「機械製造工場アルセナル」で製造された最後の100mm砲装置「ウニヴェルサール」は、セーヴェルナヤ・ヴェルフィへ発送された。
『中央海軍ポータル』は、同社の情報提供者より伝えられた。

「アルセナル」で生産された最後の砲装置A190-01は、既に株式会社「造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造されたプロジェクト20380コルベット「ボイキー」:工場番号1003に設置されている。
現在、設置及びケーブル線との接続、砲とレーダー射撃管理システム、他の艦載機器との「接合」が行なわれている。

砲装置A-190の技術的信頼性の低さと「機械製造工場アルセナル」への資金供給が不十分であったが故に、サンクトペテルブルク造船工場ロシア海軍の為に建造された艦への供給は幾度に渡り停滞し、それ故、工場航海試験及び国家試験は主要砲装置が無いままでの開始を余儀なくされ、海軍への戦闘艦の引き渡し時期は遅延した事が想い起される。

具体的に言えば、造船商会「アルマーズ」で建造されたプロジェクト21630小型砲艦「ブヤン」「ヴォルゴドンスク」「マハチカラ」は、砲装置が無いまま進水した。

「ヴォルゴドンスク」は、海軍総司令官ウラジーミル・ヴソツキー大将の要望により、国際海軍サロン-2011(IMDS-2011)への出展が決定された。
この為、まだ射爆場試験を完了していない砲装置が、特別に小型砲艦へ取り付けられた。
サロンが終わると、砲塔は解体され、仕上げの為に送り返された。

小型砲艦は、バルト海において試験の殆どを砲装置無しで実施した。
結局、砲装置が艦に設置されたのは、同年(2011年)晩秋になった。
この為、小型砲艦「ヴォルゴドンスク」の引き渡し時期は、約半年遅延した。

同様に、砲装置の納入遅延の為、小型砲艦「マハチカラ」の試験と海軍への引渡時期はスケジュールよりも遅れる事になった。

コルベット「ボイキー」もまた、「アルセナル」で生産される100mm砲装置が無いままで進水した。
試験及び海軍への引き渡しの総合スケジュールの遅延を防ぐ為、コルベット工場航海試験の第1段階は砲無しで実施された。
「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」総取締役アレクサンドル・ウシャコーフは、同艦は2012年末に海軍へ引き渡す計画だったが、砲装置の欠如により実現できなかったと表明した。
今、コルベット「ボイキー」に砲が設置された後、試験の継続及び完了の為、工場岸壁からバルチースクへ向かう。

機械工場「アルセナル」から出荷される新たな艦への100mm砲装置の納期遅れという現在の困難な状況を克服する為、2010年、同シリーズの艦砲の生産をニジニ-ノヴゴロド株式会社『中央化学研究所ブレヴェストニク』へ移管する決定が採択された。
「ブレヴェストニク」「モトヴィリンヒスキー工場」と協同で造った最初の艦砲は試験に合格し、近い内に「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場」で建造されているプロジェクト21631小型ロケット艦のトップ「グラード・スヴィヤージスク」へ送られる。


プロジェクト11356Mフリゲート、プロジェクト20380コルベット、プロジェクト21630小型砲艦に装備されるA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲は、サンクト-ペテルブルク市『機械製造工場アルセナル』で製造されていました。
【株式会社『機械製造工場アルセナル』公式サイト】
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しかし、今回の記事に有るように、同社は100mm砲の納入を何度も遅延し、この為、ロシア海軍の新造艦の就役スケジュールも遅延する事になりました。
[アストラハン型砲艦「ヴォルゴドンスク」就役]

コルベット「ボイキー」は、100mm砲を搭載しないままで航海試験を始めました。
[ロシア海軍最新コルベット「ボイキー」海上試験開始]
[新世代コルベット「ボイキー」は工場航海試験を開始した]
[最新コルベット「ボイキー」、2012年末に就役?]

結局、「ボイキー」への100mm砲「ウニヴェルサール」搭載は、今回の記事に有るように、今月にずれ込みました。
同艦は1月22日にサンクト-ペテルブルクを出港しています。
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これが「アルセナル」で生産された最後の「ウニヴェルサール」砲になります。


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今回の記事で触れられていますが、「ウニヴェルサール」の生産は、ニジニ-ノヴゴロド市『中央化学研究所ブレヴェストニク』及びペルミ市『モトヴィリンヒスキー工場』へ移管されることになりました。

【株式会社『中央化学研究所ブレヴェストニク』公式サイト】
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【株式会社『モトヴィリンヒスキー工場』公式サイト】
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『ブレヴェストニク』及び『モトヴィリンンヒスキー工場』が協同生産したA-190-01の第1号は、1月初頭に国家試験に合格しています。


『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2013年1月14日配信
【艦載砲A190-01は国家受領試験に合格した】

この第1号100mm砲は、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」に設置されるようです。
[カスピ小艦隊は2013年に5隻の戦闘艦艇を取得する]
[カスピ小艦隊は新たなロケット艦を取得する]

今後建造されるプロジェクト11356Mフリゲートプロジェクト20380/20385コルベットプロジェクト21631小型ロケット艦に装備される100mm砲「ウニヴェルサール」は、『ブレヴェストニク』及び『モトヴィリンンヒスキー工場』で製造される事になります。

11356Mは6隻、20380/20385は15~16隻程度、21631は10隻程度建造される見込みなので、100mm砲は最低で30基以上は生産される事になります。

黒海艦隊の戦闘艦は実弾発射訓練を行なう

2013年1月19日、地中海黒海ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)の艦船が参加する大規模演習が始まりました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう]
[ロシア海軍3艦隊合同演習には20隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加する]
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本日(1月22日)は、黒海艦隊水上戦闘艦2隻による実弾発射訓練が実施されます。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
【黒海艦隊の艦船は地中海で射撃を行なう】
モスクワ、1月22日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海で行動中の艦隊間グループを構成している黒海艦隊艦船は、火曜日に実弾発射を実施する。
ロシア連邦国防省広報サービス情報管理部は発表した。

以前、連邦軍参謀本部総長ワレーリー・ゲラシモフ大将は、ロシア連邦軍参謀本部総長代理アレクサンドル・ポストニコフ大将指導の下、20隻以上の艦船と原子力潜水艦1隻を含む3隻の潜水艦が参加する海軍演習の活動段階は地中海及び黒海で始まったと伝えた。

「地中海行動グループの一員である親衛ロケット巡洋艦モスクワと警備艦スメトリーヴイは、1月22日夕方に指定海域へ到着し、実弾射撃を含む一連の艦上演習を実施します。
射撃実施エリアの安全保障の為、国際海洋法規に従い、予め船舶航行への危険警告が発せられています」

声明では、こう述べられた。

黒海エリアにおける計画戦闘訓練行動を完了した後、大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、ボスポラス-ダータネルス海峡へ進路を取る。
その後、指定海域において、他の演習参加艦船と合流する。
黒海海峡の通過は、2013年1月24日~27日に予定されている。

演習に参加する他の戦闘艦:大型対潜艦 「セヴェロモルスク」、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「サラトフ」「アゾフ」は、現在、演習海域へ向かっている。
(2013年1月22日12時08分配信)


『イタル-タス』より
【バルト艦隊艦船乗員は黒海沿岸で海洋揚陸部隊の上陸を実施した】
モスクワ、1月22日/イタル-タス

バルト艦隊艦船乗員は、黒海沿岸で海洋揚陸部隊の上陸を実施した。
本日、イタル-タスは、ロシア連邦国防省広報サービス情報管理部より伝えられた。

「バルト艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・シャバリンとカリーニングラードは、1月19日から始まった海軍部隊グループ演習の枠内において黒海沿岸の無防備の海岸への海洋揚陸部隊の上陸訓練を成功裏に実施しました」
国防省は指摘した。
「戦闘訓練中の大型揚陸艦の乗組員の行動は、上陸の阻止を企図する仮想敵の試みを挫折させる事を可能にしました」

軍当局によると、黒海エリアにおける計画戦闘訓練行動を完了した後、大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、ボスポラス-ダータネルス海峡へ進路を取る。
黒海海峡の通過は、2013年1月24日~27日に予定されている。
バルト艦隊艦船が地中海へ出た後、指定海域において、他の演習参加艦船と合流する。

更に国防省は、地中海行動グループの一員である親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「スメトリーヴイ」が、1月22日夕方に指定海域へ到着し、実弾射撃を含む一連の艦上演習を実施すると伝えた。
射撃実施エリアの安全保障の為、国際海洋法規に従い、予め船舶航行への危険警告が発せられた。

演習に参加する他の戦闘艦:大型対潜艦 「セヴェロモルスク」、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「サラトフ」「アゾフ」は、現在、演習実施海域へ移動している。
(2013年1月22日11時55分配信)


今回の3艦隊合同演習には、23隻の各種水上艦船と3隻の潜水艦が参加しています。

[ロシア連邦海軍3艦隊連合グループ]
指揮官:ロシア連邦海軍総参謀長代理レオニード・スハーノフ少将
旗艦:親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」

[地中海エリアに展開]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
中型海洋給油船「レナ」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
海洋曳船MB-304
救助曳船SB-921
救助曳船「アルタイ」
原子力潜水艦1隻
ディーゼル潜水艦1隻

[黒海エリアに展開]
大型揚陸艦「カリーニングラード」
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」
ディーゼル潜水艦1隻
その他の水上艦艇

黒海に居る大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、黒海東岸海軍歩兵部隊の上陸演習を実施し、その後、ボスポラス-ダータネルス海峡を通過して地中海東部へ向かい、同海域の艦隊連合グループと合流するとの事です。
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親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「スメトリーヴイ」は、キプロス島レメソスへ寄港していましたが、本日(1月22日)に出港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区発表
2013年1月22日13時21分配信
【黒海艦隊艦船支隊はキプロス滞在を完了した】
2隻は1月22日夕方に演習海域へ到着し、実弾発射訓練を行なうようです。

地中海東部で実弾発射訓練を実施する2隻の水上戦闘艦の兵装は以下の通りです。

[親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」]
打撃有翼ミサイル複合体「ヴルカーン」2連装発射筒×8基(ミサイル16発)
遠距離高射ミサイル複合体S-300F「フォルト」8連装発射機×8基(ミサイル64発)
短距離高射ミサイル複合体「オサー-MA」2連装発射機×2基(ミサイル48発)
AK-130 130mm2連装砲×1基
AK-630 30mmガトリング砲×6基
533mm5連装魚雷発射管×2基
反応爆雷RBU-6000 12連装発射機×2基

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[警備艦「スメトリーヴイ」]
対艦ミサイル複合体「ウラーン」4連装発射筒×2基
中距離高射ミサイル複合体「ヴォルナー」2連装発射機×2基
AK-726 76mm2連装砲×1基
533mm5連装魚雷発射管×1基
反応爆雷RBU-1000 6連装発射機×2基

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ただ、これらの兵装全てを発射する事は無いでしょう。
特に「モスクワ」打撃ミサイル複合体「ヴルカーン」は射程が700kmも有り、地中海で実弾発射訓練を行なう事は不可能です。

ロシア海軍3艦隊合同演習には20隻の水上艦船と3隻の潜水艦が参加する

2013年1月19日、地中海黒海ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)の艦船が参加する大規模演習が始まりました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう]
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ロシア連邦軍の地中海演習の活動段階が始まった】
モスクワ、1月21日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦軍参謀本部総長代理アレクサンドル・ポストニコフ大将指導の下、20隻以上の艦船と原子力潜水艦1隻を含む3隻の潜水艦が参加する海軍演習の活動段階は地中海及び黒海で始まった。
ロシア連邦軍参謀本部総長ワレーリー・ゲラシモフ大将は、月曜日の電話会議で発表した。

黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊の艦船グループ演習は1月19日に開始された。

「参謀本部総長代理アレクサンドル・ポストニコフ君の指導下で演習の活動段階は始まりました。
かの場所には、既に海軍総参謀長代理レオニード・スハーノフ少将が居ます。
演習の主要目的は、遠海ゾーンにおける艦隊の相互連携及び管理システムの改善であります。
このような大規模の海軍の作戦訓練行動が行なわれるのは初めてです」

ゲラシモフは話した。

地中海巡洋艦「モスクワ」艦上に居るスハーノフ少将は、この演習には、23隻の軍艦及び保障船、地中海の1隻の原子力潜水艦と1隻のディーゼル潜水艦黒海の1隻のディーゼル潜水艦、(陸上基地)航空隊と艦隊、遠距離航空隊、南方軍管区空軍航空部隊の25機の航空機及びヘリコプターが参加すると電話で伝えてきた。
スハーノフによると、現在、艦船グループは、海上で保障船から水と燃料を補充している。

「カリーニングラード」など2隻のバルト艦隊大型揚陸艦は、無防備の海岸への上陸訓練の為、黒海ラエフスキー射爆場エリアへ配置されている。
(2013年1月21日11時14分配信)


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2013年1月21日13時30分配信
【黒海と地中海で大規模海軍演習がスタートを切った】

会議の様子です。


今回の3艦隊合同演習には、23隻の各種水上艦船が参加するとの事です。
これまでに判明している参加艦船は、この14隻です。
(記事中にある「保障船」は、給油船曳船を指しています)

[ロシア連邦海軍3艦隊連合グループ]
指揮官:ロシア連邦海軍総参謀長代理レオニード・スハーノフ少将
旗艦:親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」

[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
海洋曳船MB-304

[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「カリーニングラード」
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」
中型海洋給油船「レナ」
救助曳船SB-921

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


この14隻の大部分は地中海東部に展開していますが、バルト艦隊の大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」黒海に居ます。

この14隻以外に、特務艦(偵察艦?)など9隻が演習に参加するようです。


そして今回、艦隊連合部隊指揮官スハーノフ少将から、更に潜水艦3隻(うち1隻は原子力潜水艦)も演習に参加している事が明らかにされました。

[地中海]
原子力潜水艦1隻
ディーゼル潜水艦1隻

[黒海]
ディーゼル潜水艦1隻


黒海に居るディーゼル潜水艦1隻は、黒海艦隊所属のB-871「アルローサ」以外に有り得ません。
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地中海に居る原子力潜水艦1隻は北方艦隊所属、ディーゼル潜水艦1隻は、おそらくバルト艦隊所属でしょう。

原子力潜水艦は、北方艦隊所属のプロジェクト971(アクラ級)の可能性が最も高いと思われます。
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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト971「シチューカ-B」】
北方艦隊には6隻の971が在籍しており、2隻が修理中、4隻が稼働状態に在ります。

K-317「パンテーラ」
K-461「ヴォルク」
K-154「チグル」
K-335「ゲパルド」


K-461「ヴォルク」は、1995年12月から1996年2月まで地中海へ派遣されています。

バルト艦隊には、ディーゼル潜水艦3隻(プロジェクト877×2隻、プロジェクト677×1隻)が所属しています。

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト877「パルトゥース」(NATOコード名「キロ」】
バルト艦隊にはB-227「ヴィボルグ」B-806「ドミトロフ」の2隻が所属しており、B-227「ヴィボルグ」は修理中です。

未だ試験中のプロジェクト677潜水艦B-585「サンクト-ペテルブルク」地中海へ出す事も考えられないので、残る1隻のB-806「ドミトロフ」の可能性が高いのではないでしょうか。
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今回の演習を統括するロシア連邦軍参謀本部総長代理アレクサンドル・ポストニコフ大将は、2010年1月から2012年4月までロシア連邦陸軍総司令官を務めていました。
2012年4月26日、連邦軍参謀本部総長代理に任命されました。
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地中海親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」に将旗を掲げ、ロシア海軍3艦隊連合部隊を指揮するロシア連邦海軍総参謀長代理レオニード・スハーノフ少将は、昨年(2012年)4月下旬に行なわれたロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」("Морское взаимодействие -2012")のロシア側統制官でした。
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[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」]

スハーノフ少将は、昨年の「海洋協同-2012」では、チンタオ海軍基地に設置された合同演習実施本部のロシア側代表という立場であり、艦に乗る事は有りませんでしたが、今回は巡洋艦に乗り込み、海上で艦船部隊を指揮します。

レオニード・スハーノフ少将は、昨年(2012年)11月15日、ロシア連邦大統領令により定年を2年間延長されています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年11月15日11時47分配信
【プーチンは海軍総参謀長代理スハーノフの契約を延長した】

ロシア連邦軍の少将の定年は55歳であり、その年齢に達したスハーノフ少将は、本来ならば定年退職しなければならないのですが、特例により定年を2年間先延ばしするという事です。

バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう

2013年1月19日、地中海黒海ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)の艦船が参加する大規模演習が始まりました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]
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黒海では、バルト艦隊所属の大型揚陸艦2隻による黒海沿岸への揚陸演習が実施されます。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス情報管理部発表
2013年1月21日10時49分配信
【黒海及び地中海エリアでは艦隊間グループの演習が継続される】

黒海及び地中海エリアにおいて、黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊の20隻の戦闘艦、特務艦、保障船を含む艦隊間グループの演習は継続される
演習における主な課題は、軍指導部から指示された任務を遠海ゾーンで遂行する艦隊間グループの準備状態を確認する事にある。
更に、演習中には、ロシア海軍グループ遠距離航空隊司令部、第4航空・防空軍司令部の相互連携行動の課題が仕上げられる。

艦船グループは指定海域への展開を開始した。
今後2日間には、無防備の投錨地や停泊所への工作員及びテロリストの脅威に対する対破壊工作防衛訓練が実施される。

艦船グループの黒海における行動では、更に、遠距離航空隊の航空機と、水上状況を解析する海軍航空隊の情報交換と相互連携の課題、加えてロケット艇攻撃の撃退任務が仕上げられる。

大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、前日にノヴォロシースク海軍歩兵部隊と標準装備を艦内へ載せ、1月21日に黒海沿岸の無防備の場所への海洋揚陸部隊の上陸訓練を実施する。

演習指揮本部は、地中海の指定海域に居る親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」に置かれている。
同艦は、最新の管理及び宇宙通信システムを有しており、ロシア連邦軍参謀本部がリアルタイムで演習を効率的に指導する事を可能にする。


[ロシア海軍の地中海東部戦闘勤務]

今回の記事によると、演習参加艦船は計20隻との事です。
これまでに判明している参加艦船は、この14隻です。

[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
海洋曳船MB-304

[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「カリーニングラード」
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」
中型海洋給油船「レナ」
救助曳船SB-921

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


この他にも、特務艦(偵察艦?)など6隻が演習に参加するようです。


今回の記事に登場するバルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、1月17日にノヴォロシースクへ入港しています。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海沿岸ノヴォロシースクへ入港した]

大型揚陸艦「カリーニングラード」
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大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」
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この時、イタル-タス通信は、ロシア連邦軍参謀本部の情報提供者の話として、両艦には軍用車両などが積み込まれ、シリアへ向かうと報じたのですが、今回、それは、シリアへ行く為では無く、黒海沿岸での上陸演習の為である事が明らかにされました
(つまり、イタル-タスの報道は誤報)

黒海沿岸上陸演習が実施される件については、1月2日にロシア連邦国防省広報部発表で触れられています。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]

今日(1月21日)、それがバルト艦隊の大型揚陸艦2隻により実施されるという事でしょう。

この他、黒海では、ロケット艇の攻撃を撃退する訓練も実施されるとの事ですから、黒海艦隊所属のロケット艇(タランタル級?)が参加するのかもしれません。

今回の記事によると、この3艦隊合同演習総旗艦は、地中海東部に居る親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」です。
「モスクワ」は、地中海東部から同海域及び黒海の演習参加艦船の指揮を執ります。
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ロシア黒海艦隊戦闘艦はキプロスへ寄港した

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今のところ公式発表は有りませんが、ロシア黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「スメトリーヴイ」は、2013年1月20日にキプロス南部のリマソール港へ入港しました。

キプロス島
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リマソール港
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リマソール港の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
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リマソール港の警備艦「スメトリーヴイ」
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ロシア連邦国防省広報部発表によると、2013年1月19日から地中海黒海ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)の艦船が参加する大規模演習が始まりました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]

この艦隊合同演習には、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「スメトリーヴイ」も参加する事になっています。

しかし、「スメトリーヴイ」が母港セヴァストーポリを出港したのは2012年10月18日、「モスクワ」は同年11月6日です。

現在、地中海東部に展開しているロシア海軍艦船の中では、最も長期間に渡り海上に滞在しているので、演習に参加する前に乗組員に休暇を取らせるのでしょう。

ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ロシア連邦海軍の大規模演習は黒海と地中海で開始された】
モスクワ、1月19日-ロシア通信社ノーボスチ

この10年間で最大のロシア海軍艦隊間グループ演習は、ロシア連邦軍参謀本部により指導され、黒海及び地中海エリアで土曜日に開始された。
(ロシア)国防省広報サービスは発表した。

「この10年間で最大の戦闘訓練活動には、黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊から、親衛ロケット巡洋艦モスクワ、大型対潜艦セヴェロモルスク、警備艦スメトリーヴイ、ヤロスラフ・ムードルイ、大型揚陸艦サラトフ、アゾフ、カリーニングラード、アレクサンドル・シャバリン、特務艦及び保障船、更には、遠距離航空隊と第4航空・防空軍司令部が参加します」
発表では、こう述べられた。

軍当局は指摘した。
演習における主な課題は、軍指導部から指示された任務を遠海ゾーンで遂行する艦隊間グループの準備状態を確認する事にある。

演習は2013年1月29日まで続けられ、ロシア海軍将兵は、黒海及び地中海においてミサイル及び砲射撃を含む60以上の様々な戦闘訓練を実施する。
(2013年1月19日18時32分配信)


『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2013年1がt19日18時45分配信
【黒海及び地中海エリアでロシア連邦軍参謀本部の指導によるロシア海軍艦隊間グループ演習が開始された】


今回の演習については、これまでに何度もロシア連邦国防省広報部から発表されています。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]
[ロシア黒海艦隊はシリア沖で演習を実施する]
[ロシア海軍は1月末に地中海東部で演習を行なう]

今回の演習には、少なくとも以下のロシア海軍艦船(戦闘艦及び保障船)が参加するようです。
「保障船」とは、給油船救助曳船(海洋曳船)を指しています。


ロシア連邦海軍合同艦隊グループ

[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」

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警備艦「スメトリーヴイ」
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大型揚陸艦「サラトフ」
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「サラトフ」地中海東部へ向かう途中で発電機が故障し、シリアタルトゥース工作船による修理を受けていましたが、修理は終わったようです。
[大型揚陸艦サラトフのディーゼル発電機が故障した]

大型揚陸艦「アゾフ」
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「アゾフ」は、2013年1月17日午前中にダータネルス海峡を南下しました。
『黒海ニュース』より
【ロシア連邦黒海艦隊の揚陸艦「アゾフ」は再びダータネルス海峡を通過した】

大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
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海洋曳船MB-304
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[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」

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大型揚陸艦「カリーニングラード」
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大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」
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中型海洋給油船「レナ」
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救助曳船SB-921
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[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」

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中型海洋給油船「ドゥブナ」
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救助曳船「アルタイ」
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北方艦隊の3隻は、元々はアデン湾海賊対処任務の為の部隊ですが、アデン湾へ行く前に演習に参加します。


上記艦船の大部分は地中海東部に居ますが、バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」の2隻は1月17日にノヴォロシースクへ入港しており、現時点では地中海東部には居ません。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海沿岸ノヴォロシースクへ入港した]

更に、今回の記事によれば「特務艦」も参加するとの事ですから、上記の艦船以外にも参加艦船が居るようです。
(黒海艦隊偵察艦?)

加えて、ロシア連邦空軍遠距離航空隊(戦略爆撃機部隊)第4航空・防空軍司令部も参加するとの事です。

北カフカース地方に配備されている第4航空・防空軍司令部は、戦闘機Su-27、MiG-29、襲撃機Su-25、偵察機Su-24MR、練習機Su-25SM、ヘリコプターMi-28N、Mi-24、Mi-8を保有しています。
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遠距離航空隊は、サラトフ州エンゲリス空軍基地長距離爆撃機T-160Tu-95MSでしょう。
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なお、以前にはロシア太平洋艦隊の艦船も参加すると言われていましたが、今回の記事では言及されていません。

ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフの係留試験が開始された

『ロシア通信社ノーボスチ』より
【原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」の試験がセヴェロドヴィンスクで開始された】
モスクワ、1月18日、ロシア通信社ノーボスチ

3隻目の「ボレイ」原子力水中巡洋艦「ウラジーミル・モノマーフ」は係留試験を開始した。
株式会社「生産合同セヴマシュ」広報サービスは金曜日に発表した。

「第4世代原子力水中ロケット巡洋艦ウラジーミル・モノマーフは水上へ出て係留試験を開始しました」
声明では、こう述べられた。

原子力艦は、新たなミサイル複合体である固体燃料大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を装備する。
同プロジェクトのロケット艦は、21世紀のロシア海洋部門戦略核戦力の基礎となる。

同社によると、潜水艦の工場航海試験は今年の夏に開始される予定である。

「(ウラジーミル・モノマーフは)浮きドック"スホナ"から出渠して水上へ降りました。
これは、艦の耐航性能を定める為に行なわれる係留試験の一環です」

声明では、こう説明された。

現在、プロジェクト955「ボレイ」艦は3隻が建造を完了している。
プロジェクト955「ボレイ」級戦略ロケット水中巡洋艦のトップ「ユーリー・ドルゴルーキー」は、2013年1月10日、ロシア海軍の編制へ受け入れられた。
同プロジェクト2隻目の巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」は国家試験を経ており、今年に海軍の編制へ加入する。
2012年12月30日、3隻目の原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」が進水した。
原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」建造には、最新の技術的進歩である騒音低減が適用されている。

現在、「セヴマシュ」は4隻目の「ボレイ」(クニャージ・ウラジーミル)を建造している。
これは、改善されたプロジェクト955Aである。
2020年までに合計で8隻の「ボレイ」プロジェクト艦が建造される計画であり、この内の3隻はプロジェクト955、5隻はプロジェクト955Aとなる。
(2013年1月18日12時39分配信)


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2012年12月30日に進水しました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフ進水(セヴマシュ公式サイト)]
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは進水した]

記事中で名前が出てくる「スホナ」は、セヴマシュ造船所の浮きドックです。
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通常、セヴマシュの造船台から出た艦(原子力潜水艦)は、この「スホナ」に載せられ、それから水上へ出ます。
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「ウラジーミル・モノマーフ」も例外では無く、2012年12月30日の進水後に「スホナ」へ載せられ、今日(2013年1月18日)、「スホナ」から出てセヴマシュ造船所の艤装岸壁に係留されました。

新世代多用途原潜ヤーセン級3番艦は2013年7月末に起工される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【第3の「ヤーセン」は海軍の日の前日に起工される】
2013年1月16日

多用途原子力潜水艦プロジェクト「ヤーセン-M」の2番目のシリーズは2013年夏にセヴェロドヴィンスクで建造が開始される。
起工式典は、「ロシア海軍の日」に合わせて行なわれる。
『中央海軍ポータル』特派員は造船業界の情報提供者より伝えられた。

3隻目の第4世代多用途原子力潜水艦プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」第55船台で起工される。
原子力潜水艦プロジェクト885(08850)のトップは、1993年12月21日に同社で起工された。
それは「セヴェロドヴィンスク」と命名された。
長期に渡った我が国の困難な経済状況故に、潜水艦に関する作業は全く実施されず、それは2000年代初頭になって再開された。

「セヴェロドヴィンスク」は、2010年6月15日に同社の船台を出渠し、6月24日に水上へ出た。
進水式典には、ドミトリー・メドベージェフ大統領、アナトリー・セルジュコフ国防長官、ウラジーミル・ヴィソツキー海軍総司令官が出席した。

現在、トップ原子力潜水艦(セヴェロドヴィンスク)は試験を経ており、今年(2013年)に海軍へ引き渡される。

多用途潜水艦の最初のシリーズである「カザン」修正型プロジェクト885M(08551)は、2009年7月24日に同社で起工された。
「カザン」トップ潜水艦(セヴェロドヴィンスク)の主な違いは、国内企業で製造された新たなシステム、部品、機器が設置されている点にある。
国内の軍用造船所には、これらと同じものは無い。

その戦術-技術特性、戦闘効率は、最もハイテクかつ高価なアメリカ多用途原子力潜水艦「シーウルフ」型に匹敵するだろう。
主要パラメータの一つ~騒音レベルは、外国の同類艦よりも優れている。
潜水艦の海軍への引き渡しは2015年に予定されている。

国家元首ウラジーミル・プーチンによると、2020年までにロシア海軍の編制へ8隻の多用途原子力潜水艦が加入しなければならない。


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

「ヤーセン」級1番艦(トップ艦)「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水しました。
2013年に就役する予定です。
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[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年にロシア海軍へ引き渡される]

「ヤーセン」級2番艦(「ヤーセン-M」としては1隻目)「カザン」は2009年7月24日に起工されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]

これに続く「ヤーセン」級3番艦(「ヤーセン-M」としては2隻目)が今年(2013年)に起工されるようです。

「セヴマシュ」第55船台は、2012年12月30日に新世代戦略原潜「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」が進水した場所です。
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[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフ進水(セヴマシュ公式サイト)]
つまり、「ウラジーミル・モノマーフ」の進水で空いた第55船台で、今度は「ヤーセン」級3番艦を建造するという事でしょう。

「ロシア海軍の日」は、毎年7月の最終日曜日と定められています。
今年(2013年)の「海軍の日」は7月28日です。
その前日との事ですから、7月27日に起工されるようです。

7月28日(海軍の日)には、新世代戦略原潜「ボレイ」級5番艦「アレクサンドル・スヴォーロフ」(仮艦名)が起工される予定です。
[2013年にボレイ級戦略原潜5番艦と6番艦が起工される]

2020年までの国家軍備プログラムにより、8隻の「ヤーセン」級が調達される予定です。
[ロシア連邦は海軍の整備に約4兆ルーブルを支出する]

黒海艦隊の大型揚陸艦はシリアのタルトゥースへ向かう

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『イタル-タス』より
【黒海艦隊の大型揚陸艦「アゾフ」は特殊任務遂行の為にシリアのタルトゥース港へ行く】
モスクワ、1月17日/イタル-タス

ロシア黒海艦隊大型揚陸艦「アゾフ」は、ロシア連邦海軍物資・技術供給所が置かれているシリアタルトゥース港へ派遣される。
本日、イタル-タスは軍事外交筋より伝えられた。

「大型揚陸艦アゾフはノヴォロシースクで甲板上に幾つかの軍用車両と海軍歩兵部隊を乗せました。
前日、同艦は何事も無く黒海海峡を通過し、今日、エーゲ海へ入り、同海域に位置している海軍戦闘艦グループと合流します」

対談者は話した。

彼によると、 「アゾフ」は、金曜日・1月18日に護衛艦と合流し、来週には特殊任務の為にタルトゥースへ行く。
対談者は、これが「アゾフ」シリア港への最初の「連絡便」ではない事を指摘した。
情報提供者によると、バルト艦隊黒海艦隊揚陸艦は、1月末にシリア沿岸での特殊任務遂行を完了する。

彼は、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」が1月10日に、「ノヴォチェルカッスク」は1月15日にセヴァストーポリへ戻った事を想起した。
後者はドック入りの準備を行ない、春に修理を終え、4月に黒海エリアで開催される黒海海軍協同作戦グループBLACKSEAFORへ参加する。

同時に、黒海艦隊大型揚陸艦「サラトフ」は、軽修理~ディーゼル発電機の復旧~の為にタルトゥースへ向かっている。
バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、本日、戦闘車両を積載する為にノヴォロシースクを訪れた。

地中海には、現在、 ロケット巡洋艦「モスクワ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、警備艦「スメトリーヴイ」と「ヤロスラフ・ムードルイ」、海洋給油船「イワン・ブブノフ」と「レナ」、更には救助曳船「アルタイ」で構成される海軍連合艦隊グループが居る。

以前にロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部が発表したように、1月末、ロシア海軍艦隊間グループは地中海エリアで大規模演習を行なう。
(2013年1月17日12時40分配信)


[ロシア海軍の地中海東部戦闘勤務]

大型揚陸艦「アゾフ」「ニコライ・フィリチェンコフ」と共に2012年12月24日、ノヴォロシースクを出港しました。
[黒海艦隊の大型揚陸艦は地中海東部へ向かった]

2012年12月27日、ボスポラス、ダータネルス海峡を通過しました。
[黒海艦隊の大型揚陸艦はボスポラス、ダータネルス海峡を通過する]

その後、シリアタルトゥースへ向かうと報じられました。
[大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは再び地中海東部へ向かう]

2013年1月8日、ダータネルス海峡を北上し、黒海へ戻りました。
[黒海艦隊の大型揚陸艦2隻は黒海へ戻る]

その後、「アゾフ」ノヴォロシースクへ入港しました。
そしてまたタルトゥースへ向けて出港したようです。

大型揚陸艦「アゾフ」は、タルトゥースへの輸送任務に就いているようです。
これが記事中で述べられている「特殊任務」でしょう。

この他、バルト艦隊大型揚陸艦2隻もタルトゥースへの輸送任務に就いているようです。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海沿岸ノヴォロシースクへ入港した]

記事中で触れられていますが、1月末に地中海東部黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊の艦船が参加する「艦隊間演習」が実施されます。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]
[ロシア黒海艦隊はシリア沖で演習を実施する]
[ロシア海軍は1月末に地中海東部で演習を行なう]

バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海沿岸ノヴォロシースクへ入港した

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『イタル-タス』より
【バルト艦隊の大型揚陸艦はノヴォロシースクへ入る】
モスクワ、1月17日/イタル-タス

バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」は軍用車両を受け取る為にノヴォロシースクへ入った。
本日(1月17日)は、同艦隊の他の大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」が到着するだろう。
今後数日の間に、これら2隻の艦はロシア海軍物資・技術供給所が在るシリアタルトゥース港へ向かうだろう。
本日(1月17日)、イタル-タスロシア連邦軍参謀本部の情報提供者より伝えられた。

「大型揚陸艦カリーニングラードはノヴォロシースクへ入港し、本日、少し遅れてアレクサンドル・シャバリンが来るでしょう。
艦は、甲板上に複数の軍用車両を載せています。
約1週間後、彼らは地中海へ戻り、シリアのタルトゥース港へ入ります」

対談者は話した。

彼は、数日前に大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」が特殊任務を遂行する為にシリアタルトゥースへ寄港した事を想起した。

「バルト艦隊のタルトゥースへの連絡便が終了した後、1月末にシリア沿岸で実施される海軍グループ連合艦隊演習へ参加し、カリーニングラードとアレクサンドル・シャバリンは、常時駐留場所のバルチースクへ戻らなければなりません」
情報提供者は付け加えた。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」、給油船「レナ」、曳船で構成されるバルト艦隊戦闘艦・支援船支隊は、12月18日にバルチースクから地中海航海へ出発した。
バルト艦隊司令部の情報提供者によると、艦がバルチースクへ戻る時期を司令部は決めておらず、それはシリア情勢の展開次第である。
一部の艦は、ロシア人の避難の為に黒海のロシア港へ派遣されるかもしれない。
(2013年1月17日午前13時03分配信)


[ロシア海軍の地中海東部戦闘勤務]

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」、救助曳船SB-921、給油船「レナ」で構成されるバルト艦隊戦闘艦船支隊は、2012年12月18日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]

2013年の元旦は地中海西部で迎えました。
[バルト艦隊艦船部隊は地中海で新年を迎えた]

その後、大型揚陸艦2隻は別行動を取りました。

大型揚陸艦「カリーニングラード」
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大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」
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今回の記事によると、シリアタルトゥースへ行っていたようです。

大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、1月14日14時30分頃(現地時間)にダータネルス海峡を通過(地中海から黒海へ)しました。
『黒海ニュース』より
2013年1月15日
【バルト艦隊の2隻の揚陸艦はダータネルス海峡から黒海へ?】

そして1月17日、ノヴォロシースクへ入港しました。
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2隻の大型揚陸艦は数日以内には出港し、またタルトゥースへ向かうとの事です。
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今回の記事を読む限り、バルト艦隊大型揚陸艦は、タルトゥースへの輸送任務に就いているようです。
これが記事中にある「特殊任務」でしょう。
ノヴォロシースクで軍用車両を積み込んでタルトゥースへ向かうとの事ですから、この軍用車両をシリアまで運ぶのでしょうか。


記事中で触れられていますが、1月末に地中海東部黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊の艦船が参加する「艦隊間演習」が実施されます。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]
[ロシア黒海艦隊はシリア沖で演習を実施する]
[ロシア海軍は1月末に地中海東部で演習を行なう]

バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」も参加するようです。

ロシア北方艦隊海賊対処部隊はスペインのセウタ港で20万ユーロを支出した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
ロシア海軍将兵はスペインのセウタで20万ユーロを支出した】
2013年1月17日

大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船「アルタイ」、中型海洋給油船「ドゥブナ」で構成されるロシア北方艦隊艦船支隊スペインセウタ港への訪問は、同市の経済に良い影響を与えた。
『エル・ファロ』紙は、セウタ市庁の代表者の声明を引用して報じた。
同紙によると、ロシア海軍将兵は、同市への3日間の滞在で約20万ユーロを支出した。

『エル・ファロ』紙の指摘によれば、ロシア海軍艦船支隊のセウタへの主な発注は、「ヴィルマ・オイル」社からの燃料750トンの購入であった。
更に、ロシア艦へは、204トンの飲料と真水が販売された。
その他の金銭の支出は、海軍将兵による買い物であった。

セウタ市庁の代理人ホセ・トラッドは、最近のセウタへのロシア艦及び支援船計32隻の業務訪問で、総計6400名の乗組員は同市で計1600万ユーロを支払ったと伝えた。
「ロシア艦の訪問は、経済的な観点から市の為に非常に有益でした」
トラッドは強調した。

現在、艦船支隊はギリシャスーダ港へ滞在しており、1月18日に出港する。
その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」と支援船は地中海エリアの航行を続ける。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の航海は2012年12月18日に始まった。
北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを去った後、同艦は5000海里以上を航行した。


北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊アデン湾海賊対処部隊は、2012年12月18日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを出港しました。
[大型対潜艦セヴェロモルスクはソマリア沖へ向かった]

2012年12月25日、英仏海峡を通過しました。
[北方艦隊アデン湾海賊対処部隊は英仏海峡を通過する]

2013年1月1日はビスケー湾で迎えました。
[北方艦隊アデン湾海賊対処部隊はビスケー湾で新年を祝う]

2013年1月5日、スペインセウタ港を訪問し、1月7日まで滞在しました。
『イタルタス・サンクトペテルブルク支局』より
2013年1月5日14時31分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」は地中海でスペインのセウタ港へ入港した】
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この訪問中に同市へ約20万ユーロ(約2380万円)のお金を落としたという事でしょう。


その後、北方艦隊海賊対処部隊は1月14日にギリシャスーダ港を訪問しています。
[北方艦隊海賊対処部隊はクレタ島を訪れた]


北方艦隊海賊対処部隊は、アデン湾へ行く前に地中海東部バルト艦隊、黒海艦隊との合同演習に参加するようです。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]
[ロシア黒海艦隊はシリア沖で演習を実施する]
[ロシア海軍は1月末に地中海東部で演習を行なう]

ロシア海軍は2020年までに15隻の多用途原潜を近代化する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【ロシア海軍は潜水艦部隊を近代化する】
2013年1月16日

北方艦隊と太平洋艦隊の多用途潜水艦の更新プログラムは2020年に完了する。

「海軍総司令部は、セヴェロドヴィンスクのズヴェズドーチカ社と沿海地方のズヴェズダー社において、北方艦隊及び太平洋艦隊の潜水艦部隊に所属する15隻の多用途原子力潜水艦の複合近代化を実施する予定です」
ロシア連邦国防省の代理人は話した。

彼によると、これ(近代化)は、電波機器装備と艦載複合兵器の能力の大幅な向上を可能にする。
このように、新たな原子力多用途潜水艦の建造の展開と並行し、既存のプロジェクト艦の戦闘即応性及び主要兵器の維持が提供されるだろう。


この記事では、2020年までに近代化される「15隻の多用途原子力潜水艦」の具体的なタイプには言及されていません。

ロシア海軍の現用原子力潜水艦で「多用途原子力潜水艦」と呼ばれるのは、主としてプロジェクト949A(オスカーII級)プロジェクト971(アクラ級)になります。


949Aは、主要ミサイル兵装を新型有翼ミサイル(カリブル)に換装します。
[オスカーII級ミサイル原潜は「オーニクス」と「カリブル」を装備する]

2012年12月下旬、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、近代化される949A(949M)は、新世代多用途原潜と共に2020年以降の戦略非核戦力の一翼を担うと発言しました。
[ロシア海軍の戦略非核戦力は多用途原潜と原子力巡洋艦から成る]

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト949A「アンテイ」(NATOコード名「オスカーII」)】
現在、北方艦隊に3隻、太平洋艦隊に5隻が在籍しています。
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在籍する949A全て(8隻)が近代化される可能性は高いでしょう。


ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト971「シチューカ-B」】
971は、現在、北方艦隊に6隻、太平洋艦隊に6隻が在籍しています。
(ただし、太平洋艦隊所属艦のうち2隻は事実上退役)
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以前の報道によると、971も近代化により「カリブル」を装備するとの事です。
[ロシア海軍のアクラ級及びキロ級はカリブル有翼ミサイルを装備する]

しかし、上記の949Aとの兼ね合いから、971の近代化は7隻程度に留まるかもしれません。


949A971に装備される新型有翼ミサイル「カリブル」は、対地/対艦ヴァージョンが存在します。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]


ロシア海軍は、2020年までの国家軍備プログラムにより、新世代戦略原潜8隻と新世代多用途原潜8隻を調達する計画です。
[ロシア連邦は海軍の整備に約4兆ルーブルを支出する]


2020年代初頭のロシア海軍原潜部隊は、16隻の新世代(第4世代)原潜と、近代化される第3世代多用途原潜15隻が主力になるようです。

記事中でも触れられていますが、多用途原潜の近代化は、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」と、沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場「ズヴェズダー」で行なわれます。

艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」
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艦船修理工場「ズヴェズダー」
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ロシア海軍は1月末に地中海東部で演習を行なう

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ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2013年1月14日17時27分配信
【艦隊間演習に先立ち】

1月末に実施されるロシア海軍艦船の艦隊間演習の準備の為、地中海東部の機動演習実施エリアへの移動が行なわれている。
ロシア海軍の艦隊間グループの形成が始まり、全ての計画戦闘訓練活動が仕上げられる。

黒海艦隊大型揚陸艦「サラトフ」は、ロシア海軍演習に参加する為、地中海東部へ到着した。
エーゲ海を移動中、同艦のディーゼル発電機の一つが故障し、乗組員は修復に成功しなかった。
大型揚陸艦「サラトフ」は、指定海域まで北方艦隊救助曳船SB-406が同行しなければならない。
この件に関し、司令部は、専門技術者と必要な予備部品のある浮揚工場PM-56で必要な修理を実施する決定を下した。

ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部が発表したように、大型揚陸艦「サラトフ」は、修理が完了した後に地中海東部の海軍グループへ加わり、1月末の艦隊間演習へ参加するだろう。

演習の主な目的は、ロシア連邦の外における異種グループ部隊(軍)の設立の課題を仕上げる事にあり、更には、単一構想による海軍連合グループを構成しての共同活動の実行が計画されている。
計画演習任務の目的の一つは、戦闘訓練任務の実施を通じ、海軍の要員の海洋技量を獲得する事にある。

今回の活動の準備は、全ての艦隊により2012年12月に行なわれ、予定される演習実施エリアの偵察、指揮参謀部のトレーニングによる火力訓練要素、更には対テロリスト及び対海賊活動の準備が含まれる。
このような規模の演習は数十年ぶりとなる。

大型揚陸艦「サラトフ」は、2003年に現在の艦名を与えられた。
以前、同艦は「ヴォロネジスキー・コムソモーレッツ」と呼ばれていた。
同艦は1964年2月にカリーニングラード造船工場「ヤンターリ」の船台で起工され、同年夏に進水した。

月曜日・1月14日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船「アルタイ」、中型海洋給油船「ドゥブナ」で構成される北方艦隊艦船支隊は、ギリシャスーダ港への業務寄港を行なった。

ロシア大型対潜艦の乗組員の訪問中、多民族の海賊対処行動の為の海洋特殊操作訓練センターの見学プログラムが組まれる。
ここで北方艦隊将兵は、外国の海軍将兵と情報を交換した後、臨検グループによる乗っ取られた船舶の解放訓練を行なう。
ロシア海軍将兵は港に停泊中に水と食料を補充し、乗組員の為の休息が提供される。
ロシア海軍将兵は観光名所を訪れ、見学小旅行に参加し、ギリシャ海軍基地チームの同僚と一緒にサッカーの試合を行なう。


今回の記事は、以前のロシア連邦国防省広報部発表の纏めです。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]
[ロシア黒海艦隊はシリア沖で演習を実施する]
[大型揚陸艦サラトフのディーゼル発電機が故障した]
[北方艦隊海賊対処部隊はクレタ島を訪れた]

今回の記事で触れられていますが、1月末に地中海東部黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊の艦船が参加する「艦隊間演習」が実施されます。

今回の記事本文と、同記事の画像を見る限り、この「艦隊間演習」に参加するのは、これらの艦船のようです。

[黒海艦隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」

[バルト艦隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
中型海洋給油船「レナ」

[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」



当初は、北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊の4艦隊合同演習が地中海黒海で実施されるという話でしたが、最近の報道では、太平洋艦隊艦船の参加については全く触れられていません。

太平洋艦隊所属艦船で地中海東部に最も近い場所に居るのは大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」を中核とするアデン湾海賊対処部隊ですが、同部隊は1月15日からアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊はアデン湾で海賊対処任務に就いた]

地中海東部へ向かっているバルト艦隊艦船部隊にしても、上記の2隻以外に大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」、救助曳船SB-921の3隻が居た筈ですが、この3隻の動向についても全く触れられていません。
[バルト艦隊艦船部隊は地中海で新年を迎えた]


その大型揚陸艦「カリーニングラード」と「アレクサンドル・シャバリン」は、1月14日14時30分頃(現地時間)にダータネルス海峡を通過(地中海から黒海へ)しました。
『黒海ニュース』より
2013年1月15日
【バルト艦隊の2隻の揚陸艦はダータネルス海峡から黒海へ?】
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黒海艦隊大型揚陸艦は、地中海東部へ向かう途中に故障した「サラトフ」よりも前、2012年12月末に「ノヴォチェルカッスク」地中海東部へ向けて出港しています。
[大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは再び地中海東部へ向かう]

しかし、その「ノヴォチェルカッスク」は、1月15日にセヴァストーポリへ帰港しました。
テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2013年1月15日9時25分配信
【大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」将兵は遠距離航海から戻った】

ロシア太平洋艦隊艦船部隊はアデン湾で海賊対処任務に就いた

本日(2013年1月15日)、ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は、アデン湾海賊対処任務を開始しました。
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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」はアデン湾で最初の船団の先導を開始した】
2013年1月15日

1月15日、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、最初の船団を形成する為、アデン湾の指定海域に到着した。
現在、大型対潜艦乗組員は、バブ・エル・マンデブ海峡方向へ向かう「安全航路」の先導を開始した。
船団の構成には、ギリシャ及びパナマ船籍の船が加わっている。

数日前、太平洋艦隊艦船支隊は、民間船航行の安全保障任務遂行の為、アラビア海において水と燃料を補充し、保守作業と対テロリスト演習を実施した。

第8の太平洋艦隊艦船支隊の構成には、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」、中型海洋給油船「イルクト」、救助曳船「アラタウ」が加わっている事が想起される。

太平洋艦隊将兵は、国際部隊の一員として海賊対処当直を行なう為、2012年12月末にアデン湾へ到着した。

太平洋艦隊艦船支隊指揮官ウラジーミル・ウドヴェンコ少将は、艦の設備と機器は通常モードで動作していると報告した。
隊員は健常であり、指示された任務を遂行する準備は整っている。
(ロシア東方軍管区広報サービス発表)


ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」を中核とするアデン湾海賊対処部隊は、11月2日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア海軍第14次アデン湾海賊対処部隊はウラジオストクを出港した]

11月28日にはインドムンバイへ入港し、インド海軍との合同演習「インドラ-2012」に参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2012」は終了した]

その後、イランを訪れました。
[太平洋艦隊の軍艦はイランを訪れた]

2013年の元旦はアラビア海で迎えました。
[太平洋艦隊海賊対処部隊はアラビア海で新年を迎える]
[ロシア太平洋艦隊海賊対処部隊は新年を祝う]

今回の太平洋艦隊海賊対処部隊は、ロシア海軍全体で通算14回目、太平洋艦隊としては通算8回目になります。
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]


今回の記事を読む限り、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、アデン湾を東から西へ通過するようです。
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この他、北方艦隊からも大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする海賊対処部隊がアデン湾へ向かっています。
[北方艦隊海賊対処部隊はクレタ島を訪れた]
[北方艦隊海賊対処艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」