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最新コルベット「ボイキー」は対艦ミサイルを発射した

海上公試中のロシア海軍最新コルベット「ボイキー」は、対艦ロケット(ミサイル)の発射試験を実施しました。

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区広報サービス発表
2013年3月29日14時12分配信
【最新コルベット「ボイキー」は国家受領試験の枠組みにおいて成功裏にロケット発射を実行した】

プロジェクト20380最新コルベット「ボイキー」の乗組員は、国家受領試験の枠組みにおいて、バルト艦隊の戦闘射爆場での主要艦載複合体のロケット発射を成功裏に実行した。

射撃は、仮想敵の水上艦を模倣した曳航された船盾へ向けて実施された。
2発のロケットは、目標へ成功裏に命中した。

また、海上に居る艦に乗っている工場納入チームの代表は、同艦乗組員と合同で国家受領委員会メンバーとコルベットの機動性及び速力試験を実施し、全ての集合体、システム、ユニット、艦載兵器、航海及び電子電波装置を点検した。

近日中に同艦の乗組員は、魚雷及び砲の水中、水上、空中目標への射撃を実施する。

コルベット「ボイキー」の国家受領航海試験は今月中に実施される。
プログラムの海洋部分の完了後、国家受領試験の第2段階-艦の検査が始まる。

「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」において、専門技術者と国家委員会により、コルベットの機器と全ての使用可能な手段の全体的な状態が評価され、機器及び装置の検印が実施される。

同艦の乗組員にはZIPセット(交換用部品、工具、消耗品と資材)が引き渡され、コルベットの作業は仕上げられる。
発注者による受領引渡証書への署名が行なわれた後、同艦は海軍旗を掲揚し、コルベットバルト艦隊の編制へ加入する。

バルト艦隊の為に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造されたプロジェクト20380コルベットの2隻目の生産艦「ボイキー」は、2011年4月15日に進水した。
警備艦は2005年7月に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の造船台で起工された。
シリーズのトップ艦・コルベット「ステレグーシチー」は2007年にバルト艦隊へ引き渡された。
2隻目のコルベット「ソーブラジテルヌイ」は、2011年10月14日にバルト艦隊へ受領された。

コルベットプロジェクトは、株式会社「海洋工学中央設計局アルマーズ」により開発された。
艦は、近海ゾーンにおいて水上艦及び潜水艦を相手に戦い、更には、海洋上陸作戦において揚陸部隊への砲撃支援を行なう事を意図している。

艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
同プロジェクトには、21の特許が導入され、14のコンピュータ登録プログラム証明が交付された。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水したプロジェクト20380コルベット3番艦「ボイキー」は、2012年10月、100mm砲を搭載しないままで航海試験を始めました。
[ロシア海軍最新コルベット「ボイキー」海上試験開始]
[新世代コルベット「ボイキー」は工場航海試験を開始した]
[最新コルベット「ボイキー」、2012年末に就役?]
当初は2012年末にロシア海軍へ引き渡される計画となっておりましたが、100mm砲の納入が遅延した為も有り、引き渡しは翌年(2013年)に延期されました。

納入が遅延していた100mm砲は、2013年1月中旬にようやく設置されました。
[新世代コルベット「ボイキー」に100mm砲が設置された]

2013年2月初頭、バルト艦隊主要基地バルチースクへ到着しました。
[最新コルベット「ボイキー」はバルチースクへ到着した]

2月中旬、工場航海試験を継続する為、バルチースク基地を出港しました。
[最新コルベット「ボイキー」は航海試験を再開した]

更には、A-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲の射撃試験も実施されました。
[最新コルベット「ボイキー」は初めて100mm砲を撃った]

3月1日、Ka-27PL対潜ヘリコプターが初めて着艦に成功しました。
[最新鋭コルベット「ボイキー」にKa-27対潜ヘリが初着艦した]

3月15日、最終試験となる国家受領試験が開始されました。
[最新コルベット「ボイキー」の国家試験が始まった]


今回、「ボイキー」が発射したのは、対艦ミサイル「ウラン」です。
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元々は空対艦ミサイルKh-35(Х-35)として試作設計局「ズヴェズダー」の手により1977年に開発がスタートしました。
1984年、艦載型「ウラン」の開発が決定されました。
最初の発射試験は1985年11月5日に行なわれましたが不成功に終わり、1987年1月29日に初めて発射試験に成功しました。
しかしソ連邦解体による資金不足で開発は停滞し、1992年から1997年には4度の発射試験しか実施できませんでした。

そこでロシア海軍へ採用される具体的な見込みの無い「ウラン」インドが目をつけ、1994年にはインドへの供給契約が締結され、1996年から引き渡しが開始されました。

ロシア海軍の方も2003年7月から国家受領試験が開始され、2004年秋にロシア海軍へ制式採用されました。

ロシア海軍では、プロジェクト61警備艦「スメトリーヴイ」、プロジェクト11661警備艦「タタールスタン」、プロジェクト11540警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、そしてプロジェクト20380コルベット「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」に搭載されています。


今回、ウランを発射した「船盾」は、これの事です。
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自力航行は出来ず、射撃試験時の標的として使用されます。

試験時には船上の骨組みにシートを張ります。
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大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ部隊はマレーシアを去った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月30日10時38分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はマレーシア訪問を完了した】
ウラジオストク、3月30日-ロシア通信社ノーボスチ、アナトリー・イリューホフ

海賊対処国際任務に参加した太平洋艦隊艦船支隊アデン湾からウラジオストクへの途中で1週間に渡るマレーシア滞在後、土曜日に同国を出航して祖国へ針路を取る。
ロシア通信社ノーボスチは、太平洋艦隊公式代理人ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。

大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」、給油船「イルクト」、救助曳船「アラタウ」で構成される第8の太平洋艦隊艦船支隊は、2012年11月初旬にウラジオストクを出航した。
ウラジーミル・ウドヴェンコ少将指揮の下、彼らは海賊と戦う為にアデン湾へ向かった。
支隊は昨年12月末から今年3月4日まで国際対海賊作戦に参加した後、祖国へ針路を取った。
ロシアへの航路の途中、支隊は3月25日に、第12回国際兵器・軍事機器展示会「LIMA-2013」が開催されているマレーシアランカウイ島を訪れた。

「訪問を完了したロシア艦はウラジオストクへの針路を取ります。
祖国の基地への航路を行く太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日から18日まで南朝鮮の釜山港へ寄港します。
支隊がロシアへ到着するのは4月末の予定です」

対談者は話した。

彼によると、ランカウイ島への6日間の訪問中に、太平洋艦隊将兵は国際兵器・軍事機器展示会「LIMA-2013」に参加した。
更にロシア代表団は、マラッカ海峡の海上安全保障の為のアジア諸国沿岸ゾーン保護円卓会議に参加した。

「太平洋艦隊将兵は国際海洋料理祭に参加し、ロシアの国内料理の特長を見せました。
マレーシア海軍司令部は、ロシア人の為に海上ツアーや島内小旅行といった文化的プログラムを用意しました」

マルトフは話した。


ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」を中核とするアデン湾海賊対処部隊は、2012年11月2日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア海軍第14次アデン湾海賊対処部隊はウラジオストクを出港した]

11月28日にはインドムンバイへ入港し、インド海軍との合同演習「インドラ-2012」に参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2012」は終了した]

その後、イランを訪れました。
[太平洋艦隊の軍艦はイランを訪れた]

2013年の元旦はアラビア海で迎えました。
[太平洋艦隊海賊対処部隊はアラビア海で新年を迎える]
[ロシア太平洋艦隊海賊対処部隊は新年を祝う]

2013年1月15日からアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊はアデン湾で海賊対処任務に就いた]

2013年2月7日にはセーシェル諸島を訪問しました。
[太平洋艦隊海賊対処部隊はセーシェル諸島を訪問する]

2月11日にセーシェル諸島を出港し、アフリカタンザニアへ向かいました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区広報サービス発表
2013年2月12日11時03分配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」はタンザニアへ向かった】

2月17日、タンザニア連合共和国ダルエスサラームに到着しました。
[ロシア太平洋艦隊海賊対処部隊はタンザニアを訪問する]

タンザニアで対海賊演習を行なった後、2月20日にダルエスサラームを出港しました。
[ロシア海軍はタンザニアで対海賊演習を行なった]

3月初頭にインド洋での任務を完了し、帰路に就きました。
[ロシア海軍第14次海賊対処部隊は帰路に就いた]

3月25日、マレーシアランカウイ島を訪問しました。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ部隊はマレーシアを訪れた]

ここで太平洋艦隊海賊対処部隊国際展示会「LIMA-2013」に参加しました。
【「Langkawi International Maritime and Aerospace Exhibition」公式サイト】

そして今回の記事に有るように、3月30日にランカウイを出航し、今度は韓国釜山へ向かいます。

次の太平洋艦隊アデン湾海賊対処部隊は3月19日にウラジオストクを出港しており、間もなくマラッカ海峡に差し掛かります。
[太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は南シナ海で演習を行なった]

ロシアの造船所はミストラル級のような艦を独自に建造できる

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月29日12時23分配信
【ロシアの造船所で「ミストラル」型のような艦の建造は可能である】
ランカウイ(マレーシア)、3月29日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア軍事造船所は、(ロシア)海軍の為に、外国の同類艦に劣らない独自の揚陸艦を建造する事は可能である。
金曜日、「統合造船業営団」副総裁イーゴリ・ザハロフは、記者団に伝えた。

「統合造船業営団は、軍艦ミストラル型の建造が最初の2隻に限定されるという決定を歓迎するでしょう。
国内企業の更なる発展という問題から」

彼は話した。

ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型を建造する為の12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された最初の艦は2014年に、2隻目の「セヴァストーポリ」は2015年にロシア海軍へ軍備採用されるだろう。
これらの艦はロシアの専門技術者も参加し、フランスで建造されている。
ロシア連邦の分担分は、最初の艦で20パーセント、2隻目では40パーセントになる。

ザハロフ氏によると、ロシア造船所の為の「ミストラル」クラスの艦の設計及び建造、航空母艦の建造の決定が採択された場合、それは、ごく普通に達成可能な課題である。
「私共にとって、この課題に障壁は有りません。
国防省と海軍が汎用揚陸艦を必要とする場合、私共は、それを作成いたします」

「統合造船業営団」副総裁は表明した。

ザハロフ氏は、このクラスの艦のプロジェクトの開発には、フランスの同僚よりも更なる時間が必要になると指摘した。
彼は、ロシア企業におけるトップ艦の作成サイクルは、世界の有数の造船所に比べ、著しく長期に渡っている事を認識している。
これは、艦のコンセプトの定義、技術的課題の形成、組織の競争入札実施の遅延によるものであると営団の副総裁は説明した。

「私共は、速やかな艦の建造、価格上昇を低く抑え、契約の透明性、様々なコストの削減を実現いたします。
統合造船業営団の専門技術者は、新たな艦の建造期間の短縮化に懸命に取り組んでおります」

ザハロフ氏は締め括った。


[ヘリ空母(強襲揚陸艦)ミストラル級]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]

というわけで、今回、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」副総裁は、ロシア海軍の為の「ミストラル」級の調達が2隻で終わるのならば歓迎すると表明しました。

当初の計画では、フランスサンナゼール造船所で2隻を建造し、ロシア国内の造船所で2隻をライセンス建造する事になっていたのですが、最近、「ロシアで建造する2隻」については見直しの動きが表面化しています。
[ロシアのミストラル級導入見直し問題]

正式には、まだ「ロシアで建造する2隻」はキャンセルされていませんが、事実上問題は先送りされております。

今回のザハロフ氏の発言を見ても、「統合造船業営団」は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級の3隻目と4隻目を造る気は殆ど無いようです。
そんな事をするくらいなら、自国で一から設計して建造すべきだと。

仮に、ロシア国内で「ミストラル」級のようなヘリ空母を計画するのなら、その設計はサンクト-ペテルブルクネフスキー計画設計局が行なう事になります。
艦の建造は、サンクト-ペテルブルクバルト工場セヴェロドヴィンスクセヴマシュ造船所で行なわれる事になるでしょう。

ロシア海軍の為の「ミストラル」級の契約が締結される前、複数のロシア政府や海軍の幹部は、ロシア国内の造船所「ミストラル」級と同等の艦は独自に建造できると発言しています。

例えば、2009年11月には、ロシア副首相イーゴリ・セーチン氏が表明しています。
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[ロシアは、「ミストラル」型と同クラスの艦を建造できる]

その後、イーゴリ・セーチン氏と統合造船業営団が組んで、「ミストラル」級の導入に対抗し、韓国「独島」級のロシアでのライセンス建造の話を持ち出してきました。


『軍事板常見問題』より
【質問】
ロシア海軍次期強襲揚陸艦の,「独島」案について教えてください.

【回答】
ロシアの統一造船会社(OSK),外国からの輸入を検討している次期強襲揚陸艦に,仏ミストラルではなく韓国の独島を選択すべきであると提言
【統合造船業営団は「ミストラル」購入を拒否し、韓国の類似物の取得を提案した】
【統合造船業営団は独島の建造を目指す】

大宇造船所とOSKが合弁会社を作り,ライセンス生産するという方式.
調達費用が安く,他の候補に比べて短期間で建造できるとしている.

国防省は,フランス以外の候補も検討しているとはしているが,国防省消息筋によると,有力候補は依然としてミストラルであるとしているとの事.
軍事板,2010/07/16(金)

・・・単なるパフォーマンス的な発言だと思うけどね.
まぁミストラルの売却に問題があれば,検討余地も残されているかもしれない.
CRS@空挺軍 in mixi,2010年07月16日14:08

その話は,先週あたりのコメルサントにも載っていたと思います.
サンクトペテルブルグの経済フォーラムで実際に,セーチン副首相と大宇の人があっているらしいので,まったくのガセでもないんでしょうが,本命はやはりミストラルでしょうね.
そもそも欲しいのは船体じゃなくて,戦闘情報システムの方みたいですし.
CCCP1917 in mixi,2010年07月16日 14:30

ええ.ドンガラだけなら要らない,アンコも寄越せ,ということらしいです.
そうなると,韓国の艦だってアンコはタレス製品だったりしますから,あまり旨味はないんですよね.
井上@Kojii.net in mixi,2010年07月16日 17:07


セーチン氏の以前の発言と併せて考えれば、「ミストラル」級導入の話を潰そうとしたのでしょう。

最近でこそ露骨に報じられるようになってきましたが、以前のロシア側の報道を見ても、その端々から、ロシアの造船業界は「ミストラル」級導入に消極的である事が伺えます。

「ミストラル」級の導入は、前ロシア国防相アナトリー・セルジュコフが周囲の反対を無視して強引に推し進めたものであり、それに対する反発が有るのは当然でしょう。

セーチン氏と統合造船業営団が組んで「独島」のライセンス建造の話を持ち出して来たのも、この一環だったと言えます。


以前には副首相セーチン氏が、つい最近では統合造船業営団副総裁ザハロフ氏が表明した「ロシア独自の汎用揚陸艦(ヘリ空母)」ですが、ソヴィエト連邦時代、この種の全通甲板ヘリコプター空母兼揚陸艦は2タイプが計画されています。

まずは1970年代末にコンテナ船「カピタン・スミルノフ」(プロジェクト1609)の設計を流用したヘリ空母が計画されました。
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[プロジェクト10200「ハルザン」]
満載排水量:31000t
全長:228.3m
最大幅:40.3m
吃水:8.9m
主機:ガスタービン
出力:50000馬力
速力:25ノット
航続距離:18ノットで12000海里
兵装:AK-630 30mmガトリング砲×8基
高射ミサイル複合体「キンジャール」×12基
搭載機:対潜ヘリコプターKa-27×28機
揚陸艦として使用する場合は輸送戦闘ヘリコプターKa-29×14機、戦車56輌、海軍歩兵隊員300名


しかし、このような艦を建造できるのはウクライナ黒海造船工場しか無く、当時、黒海造船工場での建造が計画されていた重航空巡洋艦プロジェクト11435と衝突し、汎用ヘリ空母重航空巡洋艦のどちらを建造すべきかという論争に発展しました。
「ハルザン」を推していたのは、当時のソ連軍参謀本部総長代理ニコライ・ニコラエヴィチ・アメリコ海軍大将(1914-2007年)でした。
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その結果、アメリコ提督が負けて「ハルザン」は幻と消えました。
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1980年代、ネフスキー計画設計局は、プロジェクト1174大型揚陸艦の後継として全通甲板のヘリコプター揚陸艦を設計しました。
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[汎用揚陸艦プロジェクト11780]
基準排水量:25000t
全長:196m
幅:25m/飛行甲板最大幅35m
吃水:8m
主機:蒸気タービン4基
出力:180000馬力
速力:30ノット
航続距離:8000海里
兵装:AK-130 130mm連装砲1基
高射ミサイル複合体「キンジャール」6基
高射ミサイル砲複合体「コールチク」4基
搭載機:輸送戦闘ヘリコプターKa-29×12機或いは対潜ヘリコプターKa-27×25機
搭載艇:プロジェクト1176揚陸艇4隻或いはプロジェクト1206エアクッション揚陸艇2隻


1番艦は「ヘルソン」、2番艦は「クレメンチュグ」と命名される予定でした。

11780は、アメリカ「タラワ」級強襲揚陸艦に似ていた事から、非公式には「イワン・タラワ」と呼ばれていました。
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しかし、このような艦を建造できるのはウクライナ黒海造船工場しか無く、同工場は、当時、重航空巡洋艦の建造で手一杯だった為、幻と消えました。

更に、この2タイプは、垂直離着陸機(Yak-38と後継のYak-141)の運用も考慮されていました。
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もしも、これらの艦が実際に黒海造船工場で建造されていれば、今頃は「アドミラル・クズネツォフ」「遼寧」も存在していなかったでしょう。
(当然、重原子力航空巡洋艦「ウリヤノフスク」も起工されなかった)
無論、艦上戦闘機Su-27K(Su-33)MiG-29Kも開発されていません。
その分、垂直離着陸機Yak-141の開発に集中される事になるでしょう。

そうなった場合、プロジェクト10200は1991年末のソ連邦解体までに2隻は就役していたでしょうが、プロジェクト11780は建造途中でソ連邦が解体され工事がストップするか、或いは1番艦が辛うじて就役できたといった所でしょう。

黒海の「抜き打ち演習」は終了した

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『イタル-タス』より
2013年3月30日14時45分配信
【南部ロシアの軍の突然の戦闘準備状態点検の活動段階は完了した】
モスクワ、3月30日/イタル-タス

本日(3月30日)、黒海艦隊の戦闘射撃艦は、ロシア南部における軍部隊の突然の戦闘準備状態点検の活動段階を完了した。
ロシア連邦国防相広報サービス・情報管理部は発表した。

大型揚陸艦は、フェオドシヤ付近のオプーク射爆場エリアの無防備の海岸へ海軍歩兵を成功裏に上陸させた。
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海洋航空隊襲撃航空機Su-24は揚陸作戦を空中から支援する任務を実行した。

上陸に先行して、複合実地演習が行なわれた。
揚陸支隊護衛艦は、仮想の敵艦との海上戦闘を行なった。
点検に参加した戦闘部隊の殆ど全ては、海上、空中、沿岸目標への砲射撃を実施し、連携機動の要素を改善し、艦船支隊は移動中に組織的な対空及び対潜防衛を仕上げた。
保障船は、使命の為、その機能をフルに発揮し、戦闘艦の行動と様々な段階における海上での部隊の展開及び行動を成功に導いた。

現在、軍と部隊は検証段階に参加しており、海上及び地上から、それぞれの常時展開場所へと行く。

3月31日、黒海艦隊の戦闘艦及び保障船は基地へ戻る予定である事をロシア連邦国防相広報サービス・情報管理部は明らかにした。

3月28日、ロシア連邦軍最高司令官ウラジーミル・プーチンは、突然に黒海エリアでの大規模演習の実施を命じた。
「本日(3月28日)午前4時、国防相へ封印された封筒がもたらされ、それを開封して彼は然るべき指示を受けました」
国家元首の報道秘書官ドミトリー・ペシュコフは発表した。


2013年3月28日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンの突然の命令により、黒海艦隊を含むロシア南方軍管区の大規模演習が開始されました。
[プーチン大統領は黒海での「抜き打ち演習」を命じた]

演習には、黒海艦隊大型揚陸艦4隻を中核とする部隊と、更には、ノヴォロシースクを訪れていたバルト艦隊大型揚陸艦2隻などが参加しました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は「抜き打ち演習」に参加した]

今回の記事でも登場していますが、ロシア海軍の上陸演習では、必ず「無防備の海岸への上陸」という表現が使われています。
これは「上陸予定場所に居る敵部隊を事前の攻撃で制圧し、無力化して『無防備にする』」という意味です。

太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は南シナ海で演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区広報サービス発表
2013年3月28日13時09分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はインド洋への関門であるマラッカ海峡に接近した】

ワジム・クリト少将指揮下の太平洋艦隊艦船支隊は、太平洋上における戦闘任務の課題の遂行を続けている。

南シナ海において、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」乗組員は海上目標に対する砲射撃実施した。

艦載ヘリコプターKa-27乗員は空中偵察に飛び立ち、仮想敵の潜水艦の捜索と探知を行なった。

9日間の航海中に海軍歩兵部隊は海賊対処活動に関する課題を仕上げ、乗組員は、この間に艦のダメージコントロールの技量を確保した。

この数日中に太平洋艦隊将兵はインド洋への関門であるマラッカ海峡の通航を開始する。

既に9番目となる太平洋艦隊艦船支隊には、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」、「オスリャブヤ」、「ペレスウェート」、中型海洋給油船「ペチェンガ」、更には救助曳船「フォーチィ・クリロフ」が含まれている事を想い起す。


太平洋艦隊第9艦船支隊は、3月19日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]

3月21日にツシマ海峡を通過しました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊、ツシマ海峡を南下(2013年3月21日)]

今回の発表によると、南シナ海まで来ているようです。

太平洋艦隊第9支隊が間もなく通過するマラッカ海峡中のランカウイ島には、アデン湾から戻る途中の太平洋艦隊第8支隊が寄港しています。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ部隊はマレーシアを訪れた]

現在、アデン湾では北方艦隊から派遣された海賊対処部隊が任務を遂行しています。
[大型対潜艦セヴェロモルスクは商船を護衛してアデン湾を西へ進む]

3月17日には、警備艦「ネウストラシムイ」を中核とするバルト艦隊海賊対処部隊バルチースク基地を出港しました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」はアデン湾へ向かった]

このように、ロシア海軍は、今後もアデン湾(ソマリア沖)での海賊対処任務を継続します。
[ソマリアでは5つの海賊団が活動している]
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]

空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月29日12時27分配信
【「ヴィクラマーディティヤ」受注は航空母艦建造の経験の維持を助ける】
ランカウイ(マレーシア)、3月29日-ロシア通信社ノーボスチ

インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の再建造によって得た経験により、セヴェロドヴィンスク企業「セヴマシュ」は、このタイプの艦の建造経験を回復した。
金曜日、「統合造船業営団」副総裁イーゴリ・ザハロフは、国際航空・海軍機器展示会「LIMA-2013」において表明した。

「インドへの航空母艦ヴィクラマーディティヤ輸出受注の経験を得た事は、私共にとって、ソヴィエト時代の造船の仕事の実地経験の完全なる回復の手助けとなりました。
このクラスの艦を建造する為に」

ザハロフ氏は話した。

彼によると、国の最高指導者と国防省が海軍の編制に航空艦が必要であると認めた時、国内造船所は、その建造の課題に対処しなければならない。

同時に「統合造船業営団」副総裁は、今年の国家防衛発注には航空母艦は記載されておらず、国防省は、2025年までの国家軍備プログラムの修正と計画立案の開始の概要は未だ不明であると指摘した。


『イタル-タス』より
2013年3月29日12時00分配信
【ロシア造船業界は、我が国の海軍の航空母艦を建造する準備が出来ている】
ランカウイ島/マレーシア/3月29日/イタル-タス

ロシア造船業界は、ロシア海軍の為の航空母艦を建造する準備が出来ている。
「統合造船業営団」副総裁イーゴリ・ザハロフは、展示会「LIMA-2013」においてイタル-タス通信の質問に答えた。

彼によると、ロシア海軍の編制に、このタイプの艦が必要か否かを判断する権利は、我が国の最高指導者と国防省に属している。
しかし「統合造船業営団」は、業界へ、そのような課題が与えられた場合、それに対処する。

「インドへの航空母艦ヴィクラマーディティヤ輸出受注の経験は、確かに、以前に業界が持っていた実務経験の回復を手助けしました。
ソヴィエト連邦時代におけるこのような艦の建造の」
「そして今、疑いは有りません。我々の設計者、私達の工員は、この課題に対処できる事を」

「統合造船業営団」副総裁は話した。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]
[プロジェクト11430(ヴィクラマーディティヤ)]

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は、元々はソヴィエト連邦海軍重航空巡洋艦「バクー」としてウクライナ黒海造船工場で建造され、1978年12月26日に起工、1982年3月31日に進水、1987年12月30日に就役しました。
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1990年10月4日、「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ」と改名されました。

ソ連邦解体後は洋上へ出る事も無くなり、ムルマンスクに係留されました。
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2004年1月20日にインドへ売却され、同年3月5日、ロシア海軍旗の降納式が行なわれました。
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その1]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その2]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その3]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その4]

2005年11月30日、セヴェロドヴィンスクセヴマシュ造船所の屋外特設造船台に入渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その1]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その2]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その3]

そして大規模な改造工事が始まりました。
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この工事により、「ヴィクラマーディティヤ」の寿命は30年延長されました。

当初は2008年末にインドへ引き渡す予定でしたが、セヴマシュが水上艦に不慣れだった事と資金面の問題により、2012年末に延期されました。

「ヴィクラマーディティヤ」は2008年12月4日に再進水しました。
[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」進水]

当初の契約価格は搭載機込みで15億ドルでしたが、ロシア側は作業量増大による増額を求め、最終的には23億ドルで合意されました。
[インド首相とロシア大統領は空母「ヴィクラマーディティヤ」問題について話し合う]
[インドは空母「ヴィクラマーディティヤ」の為に23億ドルを支払う]

2012年6月8日、「ヴィクラマーディティヤ」の航海試験が開始されました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験の為に出航した]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの最初の航海試験は成功裏に完了する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの第2段階航海試験が実施された]

搭載機の試験も実施されました。
[艦上戦闘機MiG-29KUBはインド空母ヴィクラマーディティヤへ初着艦した]

当初は順調に進んでいた航海試験でしたが、機関の全力運転を実施した矢先に3基のボイラーが損傷し、2012年12月にインド海軍へ引き渡す予定は延期される事になりました。
ボイラー損傷の原因は、耐熱材としてアスベストの代わりに使われた耐火レンガでした。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]

航海試験は中止され、セヴェロドヴィンスクへ戻って修理を受ける事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている]
[空母ヴィクラマーディティヤ、セヴェロドヴィンスク入港(2012年9月23日)]

ボイラー損傷の原因となった断熱材の耐火レンガは、全てアスベストに交換される事になりました。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤのボイラーへのアスベスト使用に同意した]

最新情報によると、「ヴィクラマーディティヤ」は、2013年4月下旬にドック入りします。
[空母ヴィクラマーディティヤは4月下旬から5月までドック入りする]

その後、2013年7月3日から航海試験を再開し、9月30日に終了、11月15日にはインドへ引き渡されます。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]


「ヴィクラマーディティヤ」搭載分の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(計16機)は、2011年12月末までに全機インドへ引き渡されています。
[空母「ヴィクラマーディティヤ」の為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの納入は2011年末までに完了する]

このMiG-29K/MiG-29KUBは、インド海軍航空隊第303飛行隊「ブラックパンサーズ」に配備され、ハンザ航空基地(ダボリム空港)に駐留しています。
【第303飛行隊「ブラックパンサーズ」】
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【ハンザ航空基地】
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ソヴィエト連邦時代には、「航空母艦」ウクライナ黒海造船工場で建造されていました。
[ウクライナの黒海造船所はロシア海軍の近代化に参加する意向を示した]

航空艦の設計はレニングラード(サンクト-ペテルブルク)ネフスコィエ計画設計局が行ない、黒海造船工場ネフスコィエの指導により艦を建造するという体制が確立されていたのですが、ソ連邦解体により黒海造船工場ウクライナに接収され、この体制は瓦解しました。

サンクト-ペテルブルクネフスコィエ計画設計局ロシアの手に残りましたが、ネフスコィエの手足となって空母を建造する造船所は失われました。

ソ連邦解体から10年以上が経ち、黒海造船工場に代わる新たな造船所、つまり、ネフスコィエの新たな手足として選ばれたのがセヴェロドヴィンスクセヴマシュ造船所でした。
当然ながら、セヴマシュネフスコィエの指導に従い、「ヴィクラマーディティヤ」の再建造工事を実施しました。

この大規模な改造工事~寿命の30年延長は実質的に空母の新造に等しい~の経験(失敗の経験も含め)により、セヴマシュは空母を建造する能力を得たと言えるでしょう。
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なお、フランス原子力空母「シャルル・ド・ゴール」も、航海試験では不具合が続出し、更にはスクリューが脱落するというトラブルに見舞われ、フランス海軍への就役は遅延に遅延を重ねています。
(当初は1996年の予定が1999年に延期、トラブル続きで2001年に延期)

フランスは1950年代末に「クレマンソー」級空母2隻を建造して以来、「シャルル・ド・ゴール」起工(1989年)までの約30年間、空母の建造経験が途絶えていました。
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バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海の「抜き打ち演習」に参加した

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『イタル-タス通信サンクトペテルブルク支局』より
2013年3月29日12時40分59秒
【ロシア南部での戦闘準備態勢の点検にはノヴォロシースクに居るバルト艦隊の大型揚陸艦も関与している】
モスクワ、3月29日/イタル-タス

木曜日(3月28日)にロシア連邦大統領の命令で開始されたロシア南部での戦闘準備態勢の点検には、本日(3月29日)、ノヴォロシースクに居るバルト艦隊大型揚陸艦も関与する。
イタル-タスは、ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部より伝えられた。

「複合施策の枠組みにおいて戦闘準備態勢と軍の戦闘能力の抜き打ち検査が行なわれ、黒海艦隊の艦船、航空隊、沿岸軍の一部は、射爆場での戦闘訓練任務遂行を続けます」
国防省は指摘した。
「黒海のロシアのカフカース沿岸付近では、2つの揚陸支隊~主隊と陽動隊~が形成されました。
それは、黒海艦隊の大型揚陸艦アゾフ、サラトフ、ノヴォチェルカッスク、ニコライ・フィリチェンコフ、
更には、ノヴォロシースクに滞在している大型揚陸艦カリーニングラード、アレクサンドル・シャバリンが加わっています。
支隊の警護は黒海艦隊の小型対潜艦により実施されています」


軍当局によれば
「上陸地点付近の海域の機雷に対する安全確保は、海洋掃海艦トゥルビニスト、イワン・ゴルベッツ、ヴィツェ-アドミラル・ザハリン、ワレンチン・ピクリにより行なわれ、海上における部隊の保護の為、ロケット艇R-60とR-109が居ます」

「指定海域の偵察と潜水艦の捜索・探知には、(黒海)艦隊海洋航空隊の航空機Su-24、Be-12、ヘリコプターKa-27が関与しています」
国防省は伝えた。
「現時点において、海上には黒海艦隊の約20隻の戦闘艦と約30隻の保障船が行動中です」


記事中で触れられているバルト艦隊の2隻の大型揚陸艦は、昨年(2012年)12月17日にバルチースクを出航し、今年の初頭から地中海及び黒海で行動しています。
3月27日にはノヴォロシースクへ入港しています。
[バルト艦隊の大型揚陸艦2隻は3度ノヴォロシースクへ入港した]

バルト艦隊大型揚陸艦2隻の乗組員はノヴォロシースクで休暇を過ごす筈だったのですが、3月28日のウラジーミル・プーチン大統領の突然の演習実施命令により、黒海の演習へ参加する事になりました。
[プーチン大統領は黒海での「抜き打ち演習」を命じた]

黒海艦隊大型揚陸艦4隻は、昨年末から今年初頭に掛けて地中海東部で行動していました。
[黒海艦隊の大型揚陸艦はノヴォロシースクへ到着した]
[黒海艦隊の大型揚陸艦は地中海東部へ向かった]
[大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは再び地中海東部へ向かう]

[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]


今回の演習に参加しているロケット艇R-60は、新型の近接防空複合体「パラシ」のテストベッドとなっております。
[新型CIWS「パラシ」試験艇R-60]
[新型CIWS「パラシ」]

演習に参加している海洋掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」は、2009年1月に就役したロシア海軍の最新掃海艦です。
[ロシア海軍新掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」就役]
[新型掃海艇プロジェクト02668「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」]

プーチン大統領は黒海での「抜き打ち演習」を命じた

2013年3月28日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンの突然の命令により、黒海艦隊を含むロシア南方軍管区の大規模演習が開始されました。
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『イタル-タス』より
2013年3月28日14時58分配信
【プーチンは、突然に黒海エリアでの大規模軍事演習の実施を命じた】
モスクワ、3月28日/イタル-タス通信、ヴェロニカ・ロマネンコワ

今日(3月28日)、ロシア大統領・ロシア連邦軍最高司令官ウラジーミル・プーチンは、黒海エリアにおける大規模軍事演習の開始を突然に命じた。

「本日(3月28日)午前4時、国防相へ封印された封筒がもたらされ、それを開封して彼は然るべき指示を受けました」
国家元首の報道秘書官ドミトリー・ペシュコフは発表した。

彼によると、演習にはセヴァストーポリノヴォロシースクに駐留する36隻の艦船と航空隊が関与している。
「総計で約7000名が関与します」
彼は話した。

ペシュコフは説明した。
「7000名の軍人が参加するこの演習は、国際慣習では、NATOを含むパートナーへの事前通知の対象にはなりません」
「国際慣習の枠組みにおいて、計画或いは突然に演習を実施する権利は、如何なる国でも有しております」

報道秘書官は指摘した。

「本日(3月28日)午前4時、プーチン閣下は、南アフリカのダーバンから戻ってくる航空機に乗っていました。
最高司令官は、セルゲイ・ショイグ国防相に対し、黒海エリアにおける大規模軍事演習の開始を命じました」

ペシュコフは話した。
彼によると、これは戦闘即応部隊への「大規模な抜き打ち検査」である。

ペシュコフによると、この演習には、艦船に加え「航空隊の一部、空挺軍の展開部隊、海軍歩兵、参謀本部GRU特殊部隊」も参加している。

報道秘書官は話した。
「艦は既にセヴァストーポリを出港しています」
「これら(の艦)は、演習中にロシア連邦領内の3ヶ所の射爆場で上陸を実施する予定です」

ペシュコフは伝えた。
彼は付け加えた。
「主な目標は、様々な部隊の戦闘準備状態と秩序立った行動の点検です」

国家元首の報道秘書官は、演習の進行状況に関する情報は、国防省と参謀本部から提示されると約束した。

ロシアが、このような演習を今後も続けるのかという質問に答えて、ペシュコフは、最近、国家元首や国防省の同僚が定期的に演習を実施すると表明している事を想い起した。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2013年3月28日15時49分配信
【ロシア連邦大統領の然るべき指示に従い、ロシア南方軍の戦闘準備状態の突然の点検が始まった】


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2013年3月28日13時40分配信
【ウラジーミル・プーチン大統領は黒海エリアでの大規模演習の開始を命じた】


2013年3月28日22時05分配信
【ロシア南部で戦闘即応部隊の抜き打ち検査が始まった】


2013年3月28日22時30分配信
【ウラジーミル・プーチンの指示に従いロシア南部で戦闘即応部隊の点検が始まった】

バルト艦隊の大型揚陸艦2隻は3度ノヴォロシースクへ入港した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区広報サービス発表
2013年3月27日18時39分配信
【バルト艦隊の大型揚陸艦「カリーニングラード」と「アレクサンドル・シャバリン」はノヴォロシースクへ入った】

本日(3月27日)、ノヴォロシースク軍港バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」が係留された。

計画行事の遠距離航海及び艦隊間グループの一員として行動した大型揚陸艦は、航海中の点検の実施、機器のメンテナンス、水及び食料の補充の為、ノヴォロシースク海軍基地へ到着した。

停泊中、艦の乗組員の為に休養と文化プログラムが計画されている。

バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、遠距離航海中、既に2度に渡り黒海へ行った。

1月21日、黒海及び地中海エリアで行なわれたロシア海軍艦隊間グループ演習の一環として、バルト艦隊将兵は黒海艦隊海軍歩兵部隊と合同で、ノヴォロシースク海域のマーリ・ウトリシュの無防備の海岸への海洋揚陸部隊の上陸という戦術エピソードへ参加した。

明日(3月28日)、ノヴォロシースク港へ船内用品を補充する為、バルト艦隊中型海洋給油船「レナ」が到着する。


バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」は、保障船(給油船と救助曳船)を伴い、2012年12月17日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]

大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、2013年1月17日にノヴォロシースクへ入港しました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海沿岸ノヴォロシースクへ入港した]

その後、2013年1月下旬に地中海東部及び黒海で実施されたロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習に参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬) ]

1月21日にはノヴォロシースク近郊で上陸演習を実施しました。
[ノヴォロシースク近郊で上陸演習が行なわれた]
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合同演習終了後、2月9日に再びノヴォロシースクへ入港しました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦2隻は再びノヴォロシースクへ入港した]

その後、再び地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍の大型揚陸艦4隻は地中海東部へ向かう]

3月中旬にはレバノンベイルートを訪問しました。
[ロシア海軍艦船はベイルートを訪れた]
[ベイルートにロシア海軍旗は翻った]

そして3月27日、黒海沿岸のノヴォロシースクへ入港しました。
今回で3度目です。

インドは空母ヴィクラマーディティヤに関する違約金の支払いを求めていない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月28日12時13分配信
【ロシア連邦とインドは「ヴィクラマーディティヤ」遅延による違約金支払いを行なわない事を決めている】
ランカウイ(マレーシア)、3月28日-ロシア通信社ノーボスチ

インドは、蒸気ボイラーの問題故の航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」引き渡し遅延の違約金支払いを要求しない。
この問題は円満に解決される。
「ロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)」総取締役代理ヴィクトル・コマルディンは、航空ショー「LIMA-2013」において確認した。

以前、艦のインドへの納入の公式式典は2012年12月4日に予定されていた。
しかし、9月に、艦の次の段階の試験に関し、主要動力装置の蒸気ボイラーが最大出力を発揮できなかった事を含む幾つかの問題点が明らかにされた。
それ故に、引き渡し時期は2013年(「セヴマシュ」によると11月15日)に延期された。
インドはロシアへ違約金を科す可能性が生じたが、以前に報じられたように、そのような事は生じなかった。

「原則的には、インド側には(違約金請求の)権利が有ります。
ですが私共は、互いに受け入れが可能な解決法を見つけ、この問題は友好的な雰囲気により解決されます。
既に、私共は、それを見つけていると申し上げられます」

コマルディン氏は話した。

彼は、現在の状況は「何も酷い事は有りません」と指摘した。
彼は、フランスからインドへの潜水艦「スコルペネ」型の引き渡しの事例を挙げた。
その時期は定期的に遅れ、潜水艦の価格は上昇したが、その事による違約金は無かった。

インドは現在、ロシアの軍事技術協力分野における主要なパートナーの1つである。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

昨年(2012年)10月、ロシアからインドへの空母「ヴィクラマーディティヤ」の引き渡し延期(2012年から2013年へ)に関し、インドはロシアへ違約金を請求するかもしれないと報じられました。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤ納入遅延に関し、ロシアへ違約金を科すかもしれない]

その後、ロシア連邦国防省は、違約金請求の情報を公式に否定しました。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤ引渡し延期の違約金を請求しない]


しかし、その後も、インドがロシアへ違約金を請求すると信じている人が多い為か、今回、改めてロシア兵器輸出公社から否定されたという事です。

空母ヴィクラマーディティヤのインド人乗員は航海試験中に訓練を行なう

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月27日17時25分配信
【「ヴィクラマーディティヤ」のインド人乗組員は試験中に訓練を行なう】
モスクワ、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ

約1300名の士官と水兵から成る航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(前「アドミラル・ゴルシコフ」)インド人乗員は、国家受領試験中の航空母艦の艦内で訓練を行なう。
軍事技術協力造船工場「セヴマシュ」総取締役代理セルゲイ・ノヴォセロフロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「今年、海洋において艦内にはピーク時で3000名以上の人員が滞在する事になるでしょう。
以前は、想い起せば2000名でした。
増加したのは、艦にインド人乗員-1326名の士官と水兵が乗り込み、海洋において直接に訓練を行なう事によるものです」

ノヴォセロフ氏は話した。

彼は、ロシア軍乗員は、航空母艦で24時間体制の当直に立つ事を強調した。

「今度の試験(7月-9月)は、基本的に昨年の108日間の海洋航海の経験者により行なわれます。
非常に重要な事として、必要な海軍将兵、納入チーム、飛行士、整備士、その他の航空専門技術者の居住の為の船室が提供されます」

ノヴォセロフ氏は付け加えた。

軍事技術協力分野における最大の輸出契約である近代化された重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」インド海軍への売却は、ロシアにより2004年に調印された。
ロシア連邦は、7億5000ドルで同艦の近代化を行ない、同じ額でインド海軍へ航空隊を引き渡す事になっていた。
当初は2008年に発注者へ艦を納入する計画だったが、作業量の増加に起因して何度も延期された。
2004年に締結された契約に付加された新規の契約額は23億ドルである。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

「ヴィクラマーディティヤ」は、2013年4月下旬にドック入りします。
[空母ヴィクラマーディティヤは4月下旬から5月までドック入りする]

その後、2013年7月3日から航海試験を再開し、9月30日に終了、11月15日にはインドへ引き渡されます。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]


航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」インド人乗員の指揮官(艦長)はスラージ・ベリー准将です。
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彼が率いる1325名のインド海軍将兵が「ヴィクラマーディティヤ」に乗り込むという事でしょう。

一方、ロシア海軍乗員の指揮官はイーゴリ・リャブコ1等海佐(左側)です。
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リャブコ氏は、昨年の航海試験では「ヴィクラマーディティヤ」の艦長を務めました。

イーゴリ・リャブコ氏は、元々は重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の航海士官です。
「ヴィクラマーディティヤ」を動かしているロシア人乗員も「アドミラル・クズネツォフ」乗組員です。
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空母ヴィクラマーディティヤは4月下旬から5月までドック入りする

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月27日17時24分配信
【インド海軍の為の航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は5月上旬までドックでの点検を受ける】
モスクワ、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(前「アドミラル・ゴルシコフ」)は4月下旬には乾ドックへ入渠し、国家受領試験開始前の点検に合格する。
水曜日、軍事技術協力造船工場「セヴマシュ」総取締役代理セルゲイ・ノヴォセロフロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「現在、乾ドックでは積極的に準備が進められており、既に船台は設置されています。
計画によれば、4月下旬には艦が入渠します。
契約に従い、私共は航空母艦の船体の状態を調べる必要が有り、スクリュー操舵複合体、艦底の外装品の必要な補強を行ない、吃水線下の塗装を塗り直します」

ノヴォセロフ氏は話した。

彼は、「セヴマシュ」の専門技術者とインドのパートナーは合同で受領-引き渡し試験スケジュールの準備を進めている事を指摘した。
航空母艦に装備されている全ての船上設備は、海洋へ出航する前に点検されなければならない。

軍事技術協力分野における最大の輸出契約である近代化された重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」インド海軍への売却は、ロシアにより2004年に調印された。
ロシア連邦は、7億5000ドルで同艦の近代化を行ない、同じ額でインド海軍へ航空隊を引き渡す事になっていた。
当初は2008年に発注者へ艦を納入する計画だったが、作業量の増加に起因して何度も延期された。
2004年に締結された契約に付加された新規の契約額は23億ドルである。
同艦には、戦闘機MiG-29KヘリコプターKa-27及びKa-31が配備される。
艦は、飛行甲板並びにMiG-29K離艦の為のトランポリン台、最新の機器が装備されている。


2013年3月27日17時26分配信
【「ヴィクラマーディティヤ」動力装置のボイラーは5月に修復される-「セヴマシュ」】
モスクワ、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」主要動力装置の蒸気ボイラーは未だ修復されておらず、修理は5月に終わるだろう。
水曜日、軍事技術協力造船工場「セヴマシュ」総取締役代理セルゲイ・ノヴォセロフロシア通信社ノーボスチに伝えた。

以前、公式の艦の納入式典は2012年12月4日に予定されていた。
しかし、9月に、艦の次の段階の試験に関し、主要動力装置の蒸気ボイラーが最大出力を発揮できなかった事を含む幾つかの問題点が明らかにされた。
それ故に、引き渡し時期は2013年に延期された。

「私共の課題は、貯水池に注水した乾ドックへ置かれる艦の4基のボイラーの修復です。
5月には4基が修復されます。
全ての修理中の操作はインド側と軍へ提示され、国防省へ受け入れられます」

ノヴォセロフ氏はこう話し、海上で判明した問題点の大部分は排除された事を指摘した。

主要動力装置の蒸気ボイラーに関する作業は、特殊ボイラー設計局バルト工場の代表者も参加しており、準備が進められていると対談者は付け加えた。

「一般的に申し上げますと、私共はトップ艦を経験しており、航空母艦の全てのシステム、複合体、機器の総チェックは、容易な課題ではありません。
そのような複雑な試験には挫折も起こり、建造の技量は、プロジェクトを害する事なしに改善されていきます」

「セヴマシュ」代理人は話した。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
[中国はロシアへの耐火レンガ輸出を否定した]

「ヴィクラマーディティヤ」は、7月初頭から航海試験を再開し、9月末に完了、11月15日にインドへ引き渡されます。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]

今回の記事によると、これ(試験)に先立ち4月下旬から「セヴマシュ」の乾ドック(屋外特設ドック)へ入渠し、船体の点検と、4基のボイラーの修復が行なわれるとの事です。
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[空母ヴィクラマーディティヤは2013年4月下旬にドック入りする]

「ヴィクラマーディティヤ」の昨年の航海試験中に破損したボイラーは3基ですが、この3基の修理のみならず、全て(8基)のボイラーの断熱材の交換(耐火レンガからアスベストへ)も行なわれます。


2本目の記事の末文でセルゲイ・ノヴォセロフ氏が述べているのは、要するに、「セヴマシュ」にとって「航空母艦」の改造(実質的には新造に匹敵)は初めての経験なので、その作業過程では失敗する事も有るし、そういう経験を積み重ねて技量を向上させていくものだという事です。

そう、技術と言うものは、経験を積み重ねて育っていくものです。

・・・成功の経験のみならず、失敗の経験も。

空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月27日16時45分配信
【「ヴィクラマーディティヤ」の国家試験は9月30日に完了する】
モスクワ、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ

インド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(前「アドミラル・ゴルシコフ」)の国家受領試験は白海で7月3日から開始され、9月30日には完了する。
水曜日、軍事技術協力造船工場「セヴマシュ」総取締役代理セルゲイ・ノヴォセロフロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「航空母艦は7月3日に航海試験の為、白海へ出航する予定です。
1ヶ月間に渡り、主要動力装置のボイラーの異なるモードでの点検作業が行なわれます。
8月3日にはバレンツ海で、納入された"艦上航空機"システムの艦上航空隊の航空機及びヘリコプターの飛行試験が行なわれます。
それは9月30日に完了します」

ノヴォセロフ氏は話した。

試験の重要な段階の1つは、夜間における航空機の着艦であるとノヴォセロフ氏は指摘した。
「フライトが開始される8月末から9月初頭に至るまでの時期は白夜です。
私共、艦、飛行士は、このような重要なイベントの準備を行ないます」

彼は話した。


2013年3月27日16時33分配信
【航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は11月15日にインドへ引き渡される-セヴマシュ】
モスクワ、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(前「アドミラル・ゴルシコフ」)インド側への公式引き渡し式典は(2013年)11月15日に開催される。
水曜日、軍事技術協力造船工場「セヴマシュ」総取締役代理セルゲイ・ノヴォセロフロシア通信社ノーボスチに伝えた。

以前、複数のメディアは、同艦のインドへの引き渡し時期が2013年から2014年に延期されたと報じた。

「10月前半にセヴマシュへ戻り、艦はインドへの御引き渡しの準備が整います。
11月15日に航空母艦を御客様へ納入し、新たな祖国への遠距離航海の準備が行なわれます」

ノヴォセロフ氏は話した。

ノヴォセロフ氏は、「セヴマシュ」の専門技術者が「ヴィクラマーディティヤ」の航路の短縮に取り組んでいる事を指摘した。
アフリカ周りでは無く、スエズ運河経由で。

「我がセヴマシュの労働者とエンジニアにより納入させて頂く航空母艦は、御契約により、勿論、年間保障サービスを付けさせて頂きます。
その期間は20年になります。
御購入後の艦の機器のメンテナンスと操作の為に」

彼は付け加えた。

軍事技術協力分野における最大の輸出契約である近代化された重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」インド海軍への売却は、ロシアにより2004年に調印された。
ロシア連邦は、7億5000ドルで同艦の近代化を行ない、同じ額でインド海軍へ航空隊を引き渡す事になっていた。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

空母ヴィクラマーディティヤは2013年4月下旬にドック入りする

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【バルト工場による「ヴィクラマーディティヤ」のボイラーの修理はスケジュール内に済ませられない】
2013年3月22日

バルト工場によるインド海軍軽航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」のボイラー修理作業実施はスケジュールより遅れる事も有り得る。
同艦は、「セヴマシュ」に在って海上でのシステム及び艦載機器の準備を完了した。
これは、(セヴマシュ)納入・発注部長イーゴリ・レオーノフにより発表された。

セヴェロドヴィンスク造船所の最も重要な課題であり、現代ロシア造船業界の最も野心的なプロジェクトである航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」はボイラーを修理している。

バルト工場は、公正な理由により、修理作業がスケジュールより遅れる事も有り得る。
2月末に開催された省庁間調整会議では、3月20日までに2基のボイラー機械区画の4基のボイラーの修理完了が指示されていた。
残り4つのボイラーの必要な作業は、同艦が貯水池へ入った後に完了する。

現在、インドの航空母艦はドック入りの準備を行なっている。
4月18日、工場の曳船は停泊所から艦を連れ出し、その2日後に航空母艦貯水池へ設置される。
同艦は6月16日に水上へと去る予定である。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
[中国はロシアへの耐火レンガ輸出を否定した]

「ヴィクラマーディティヤ」は、今年夏から航海試験を再開します。
[空母ヴィクラマーディティヤは今年夏に航海試験を開始する]

新たな引き渡し期日は、2013年11月になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年11月にインドへ引き渡される]

今回の記事に出てくる「貯水池」というのは、セヴマシュ造船所の屋外特設造船台です。
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「ヴィクラマーディティヤ」は、4月18日から貯水池へ入る準備を行ない(おそらくは2日掛けて注水する)、2日後にドックへ設置されるとの事です。

かつて「ヴィクラマーディティヤ」は、2005年11月30日から2008年12月4日まで、この造船台に入渠していました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その1]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その2]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その3]

[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」進水]

今回の記事で触れられているバルト工場(サンクト-ペテルブルク)によるボイラーの修理は、昨年の航海試験中に破損した3基のボイラーの修理と、更には、全て(8基)のボイラーの断熱材の交換(耐火レンガからアスベストへ)を指しているようです。
(「ヴィクラマーディティヤ」のボイラーはバルト工場で製造された)

「ヴィクラマーディティヤ」には8基のボイラー(KVG-3D)と4基のタービンエンジンが搭載されており、これがボイラー2基とタービンエンジン1基ずつに纏められて分散配置されています。
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つまり、4つの「ボイラー機械区画」が有ります。

今回の記事によれば、貯水池へ入る前に4基のボイラーを修復し、貯水池に居る間に残り4基を修復するとの事です。

ショイグ国防相は「修理中」のアクラ級原潜ブラーツクを視察した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ショイグは海軍の修理資金供給の順序変更を求めた】
ヴィリュチンスク(カムチャッカ地方)、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、水上艦及び潜水艦の修理資金供給の順序変更を求めた。
最初に必要な作業の一覧を作成し、その後にのみ資金供給が実行されるように。

この要望は、水曜日に国防相がカムチャツカへ出張し、公開株式会社「北東修理センター」浮きドックBPD-71に在り、北東修理センターで既に6年間に渡って修理中のプロジェクト971原子力潜水艦「ブラーツク」を訪れた際に出された。
「北東修理センター」は、ヴィリュチンスクの主要企業である。

「最初に必要な一覧を作り、その後でのみ資金が供給されるべきであり、その逆ではありません。
この過程は、理論に従属しなければなりません」

ショイグは話した。

彼は怒りを表明した。
「6年が経ち、今や37名で構成されている乗組員はドックに居る事を強いられており、何も出来ないのです」


ロシア連邦国防省の情報提供者は説明した。
「2008年、ブラーツクの修理に2億5000万ルーブル以上が割り当てられました。
北東修理センターは資金を得たものの、修理を行ないませんでした。
その結果として、ブラーツクは、2012年12月以降に係留試験を行ないました。
業界は資金を割り当てられ、修理ではなく、一覧表のみを完成させました。
今、修理の代わりに、数十億ルーブル掛かる近代化と他のプランが提示されています」

彼は話した。

「この修理を実行した北東修理センターの失策に伴い、2013年夏にブラーツクを他の工場へ回航して修理する事が決定されました」
対談者は伝えた。

彼は、北東修理センターの業務状態について指摘した。
同社は、民営会社となった事で仕事を失い、それ故に慢性的な資金不足に陥り、大部分の生産設備が著しく陳腐化した。

「一例を挙げますと、(浮きドック)BPD-71です。
これは、過去20年間に渡り、900万ルーブルが割り当てられて良好な状態に維持されておりましたが
実際に必要な額は毎年400万ルーブルでした」

彼は話した。
(2013年3月27日06時59分配信)


『イタル-タス』より
2013年3月27日6時55分
【国防相は艦船と潜水艦の資金供給の順序変更を求めた】

記事の内容は同じです。


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2013年3月27日13時28分配信
【ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは太平洋艦隊の潜水艦部隊基地を訪れた】


ショイグ国防相は、浮きドックBPD-71の前に戦略原潜「ポドリスク」多用途原潜「サマーラ」を視察したとの事です。


【公開株式会社「北東修理センター」公式サイト】
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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト971 K-391「ブラーツク」】
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1988年2月23日にコムソモリスク-ナ-アムーレアムール造船工場で起工され、1989年4月14日に進水、1989年12月29日に当時のソ連海軍へ納入されました。
起工時は「原子力大型潜水艦」に分類されていましたが、1992年4月28日に「原子力巡洋潜水艦」となりました。
1993年4月13日、「キート」と命名されました。

1993年12月2日、ロシア原潜で初めて有翼ミサイル「グラナート」2発同時発射を実施しました。

1997年9月10日、「ブラーツク」と改名されました。

1990年代末には定期修理時期に差し掛かり、行動は不活発になりました。

2004年6月1日以降、乗組員は削減されました。

2008年、浮きドックBPD-71に入渠しました。
しかし、今回の記事で触れられているように、それから6年以上を経た今でも修理は完了していません。

・・・・修理の為の資金は割り当てられているのにも関わらず・・・
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プロジェクト971原潜のオーバーホールは、北東修理センターの手に負えなかったようです。

この為、「ブラーツク」の修理は他の工場へ移管される事になりました。

どの工場へ移管されるのかまでは明らかにされていませんが、恐らくは沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場でしょう。
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「ブラーツク」を含め、ロシア海軍に在籍する全てのプロジェクト971原潜はオーバーホールと近代化が行なわれる予定です。
[全てのアクラ級原潜はオーバーホールと近代化改装が行なわれる]


浮きドックBPD-71コムソモリスク-ナ-アムーレアムール造船工場で建造され、1977年に就航しました。
全長180m、幅35m、吃水6.2m、合計13400トンまでの艦船を載せることが出来ます。
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多用途原潜ヤーセン級2番艦カザンは2015年に就役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【原子力潜水艦「カザン」は2015年の時期にロシア海軍へ引き渡される】
モスクワ、3月26日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト885M(整理名「ヤーセン-M」、NATO分類「グラネイ」)多用途原子力潜水艦「カザン」の建造はスケジュールより遅れている事は無く、2015年にはロシア海軍へ引き渡される。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチ「セヴマシュ」社の公式代理人エレーナ・ボロンツォワより伝えられた。
このように、彼女は、原子力潜水艦「カザン」の完成が1年遅れの2016年になるという複数のメディアの報道を否定した。

「今日、私たちの全ての建造スケジュールに遅れは有りません。
作業は期日通りに実行されています」

ボロンツォワは表明した。

彼女は、最近、「セヴマシュ」が海軍の為に建造している潜水艦の納入時期の遅延に関する未確認情報が頻繁にメディアで報じられている事への当惑を表明した。
以前、工場の公式代理人は、原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」の建造が遅延するという情報を否定した。

彼女によると、現在、「ヤーセン」級潜水艦のトップ「セヴェロドヴィンスク」は工場航海試験を経ており、今年中にロシア連邦国防省へ引き渡さなければならない。
原子力潜水艦「カザン」は2009年7月24日に起工され、このクラスの潜水艦は機械製造海洋局「マラヒート」により設計された。

「カザン」、そして「セヴェロドヴィンスク」は2重船体1軸原子力潜水艦であり、音響フィールドの水準は低下している。
国内の造船における初の試みとして、魚雷装置は艦首には無く、中央区画に在る。
これにより、新たな水中音響複合体のアンテナを艦首の前端に配置する事が可能となった。

ミサイル兵装は、8基の垂直発射装置を使用する。
強力な兵器複合体には、超音速有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」、更には汎用深海誘導魚雷が含まれている。
潜水艦は、8600(水上)/13800(水中)トンの排水量を有している。
寸法は119(全長)×13.5(幅)×9.4(全高)メートル。
最大潜航深度600メートル。速力16(水上)/31(水中)ノット。
乗員90名(士官32名)。
(2013年3月26日14時51分配信)


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]
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第4世代多用途原潜「カザン」は、2009年7月24日に「セヴマシュ」で起工されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

今年3月下旬、同じく「セヴマシュ」で建造されている「ボレイ」級戦略原潜2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」の引き渡しが2014年に延期されると報じられ、即日に否定されました。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2013年中にロシア海軍へ引き渡される]

そして今回は多用途原潜「カザン」の引き渡しが延期されると報じられた事により、「セヴマシュ」造船所は、この一連のメディア報道を重く見て公式代理人による声明を発表したという事でしょう。
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「ヤーセン」級多用途原潜は、2020年までに7隻の調達が予定されています。
[第4世代多用途原潜ヤーセン級は7隻建造される]

大型対潜艦セヴェロモルスクは商船を護衛してアデン湾を西へ進む

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区広報サービス発表
2013年3月25日18時27分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」は紅海とアデン湾を通過するリベリア商船の護送を開始した】

本日(3月25日)午前、大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は、リベリア商船隊が所有し、ジブチ港(ジブチ共和国)へ行って小麦を積む商船「セント・アンドリュー」の護送を開始した。

船との会合はアラビア海西部の指定ポイントで実施された。
ばら積み貨物船の乗組員はウクライナ市民24名から成る。
紅海アデン湾を通過する護送航路の距離は約1000海里になる。

数日前、ロシア海軍将兵は、2隻のエジプト及びパナマ船籍の乾燥貨物船セント-ヴィンセント及びグレナディーン諸島船籍の商船から成る船団の保護を完了した。


北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊アデン湾海賊対処部隊は、2012年12月18日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを出港しました。
[大型対潜艦セヴェロモルスクはソマリア沖へ向かった]

2013年1月5日、スペインセウタ港を訪問し、1月7日まで滞在しました。
[ロシア北方艦隊海賊対処部隊はスペインのセウタ港で20万ユーロを支出した]

2013年1月14日から18日までギリシャスーダ港を訪問しました。
[北方艦隊海賊対処部隊はクレタ島を訪れた]

2013年1月19日から始まった地中海東部ロシア海軍3艦隊合同演習へ参加しました。
[ ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬) ]

2013年2月4日、ロシア砕氷船の護衛を開始しました。
[北方艦隊海賊対処部隊はアデン湾で任務に就く]

2013年2月末、NATO海軍と合同演習を行ないました。
[北方艦隊海賊対処部隊はアデン湾でNATO海軍と合同演習を行なう]
[アデン湾のロシア・NATO海軍合同演習は完了した]

3月初頭、紅海からアラビア海へ向かう9隻の民間船団を護送しました。
[ロシア海軍第15次海賊対処部隊はアデン湾で船団護衛を続ける]

3月中旬、アラビア海から紅海へ向かう2隻の民間船を護衛しました。
[ロシア海軍第15次海賊対処部隊はアデン湾を西へ向かう船団を護送する]

3月下旬、紅海からアラビア海へ向かう商船団を護衛しました。
[大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾を東へ進む船団を護衛する]


そして今回は、アラビア海から紅海方面へ向かう商船を護衛します。

今回の商船護衛が終われば、また紅海からアラビア海へ向かう商船を護衛するのでしょう。

大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ部隊はマレーシアを訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区広報サービス発表
2013年3月25日16時41分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はマレーシアのランカウイ島を訪問した】

インド洋で戦闘勤務を遂行した大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」、中型海洋給油船「イルクト」、海洋救助曳船「アラタウ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、本日(3月25日)マレーシアランカウイ島に到着した。

6日間の訪問中に太平洋艦隊将兵は、2013年3月26日に開催される第12回国際航空宇宙海軍技術展示会「リマ-2013」の公式開会式典に参加する。

展示会実行の枠組みにおいてロシア代表団は、マラッカ海峡沿岸の安全保障の為のアジア諸国沿岸ゾーン保護円卓会議に参加する予定である。

公式行事の展示において、ロシア海軍将兵は、国際海洋料理祭の積極的な参加者となり、ロシアの国内料理の特長を見せる。

ロシア人の為にマレーシア海軍司令部は、海上ツアーや島内小旅行といった文化的プログラムを計画している。

訪問完了後、ロシア艦船ウラジオストクへ針路を取る。

故郷の基地へ航路の途中で太平洋艦隊戦闘艦船支隊は4月14-18日に南朝鮮釜山港へ行く。

太平洋艦隊戦闘艦船支隊ウラジオストク到着は2013年4月末の予定である。


ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」を中核とするアデン湾海賊対処部隊は、2012年11月2日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア海軍第14次アデン湾海賊対処部隊はウラジオストクを出港した]

11月28日にはインドムンバイへ入港し、インド海軍との合同演習「インドラ-2012」に参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2012」は終了した]

その後、イランを訪れました。
[太平洋艦隊の軍艦はイランを訪れた]

2013年の元旦はアラビア海で迎えました。
[太平洋艦隊海賊対処部隊はアラビア海で新年を迎える]
[ロシア太平洋艦隊海賊対処部隊は新年を祝う]

2013年1月15日からアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊はアデン湾で海賊対処任務に就いた]

2013年2月7日にはセーシェル諸島を訪問しました。
[太平洋艦隊海賊対処部隊はセーシェル諸島を訪問する]

2月11日にセーシェル諸島を出港し、アフリカタンザニアへ向かいました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区広報サービス発表
2013年2月12日11時03分配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」はタンザニアへ向かった】

2月17日、タンザニア連合共和国ダルエスサラームに到着しました。
[ロシア太平洋艦隊海賊対処部隊はタンザニアを訪問する]

タンザニアで対海賊演習を行なった後、2月20日にダルエスサラームを出港しました。
[ロシア海軍はタンザニアで対海賊演習を行なった]

3月初頭にインド洋での任務を完了し、帰路に就きました。
[ロシア海軍第14次海賊対処部隊は帰路に就いた]

そして3月25日、マレーシアランカウイ島Pulau Langkawiに到着しました。
ここで太平洋艦隊海賊対処部隊国際展示会「LIMA-2013」に参加します。
【「Langkawi International Maritime and Aerospace Exhibition」公式サイト】
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LIMA「Langkawi International Maritime and Aerospace」の略です。


現在、海上に居る「ロシア海軍アデン湾海賊対処部隊」は、合計で4隊になります。

[太平洋艦隊第8艦船支隊]2012年11月2日出港、マレーシアに滞在
大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
海洋救助曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「イルクト」

[北方艦隊海賊対処艦船支隊]2012年12月18日出港、現在アデン湾で海賊対処任務遂行
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
救助曳船「アルタイ」
中型海洋給油船「ドゥブナ」

[バルト艦隊海賊対処艦船支隊]2013年3月17日出港
警備艦「ネウストラシムイ」
海洋曳船「エフゲニー・ホロフ」
中型海洋給油船「エリニヤ」

[太平洋艦隊第9艦船支隊]2013年3月19日出港
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスキー」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
大型揚陸艦「オスリャブヤ」
救助曳船「フォーチィ・クリロフ」
中型海洋海洋給油船「ペチェンガ」


ロシア海軍は、今後もアデン湾(ソマリア沖)での海賊対処任務を継続します。
[ソマリアでは5つの海賊団が活動している]
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]

ロシア海軍は水中偵察潜水艦を発注する

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『イズベスチヤ』より
2013年3月25日0時01分配信
【海軍は600kmを「見通す」潜水艦を発注する】

(ロシア)海軍は、1隻の水中音響パトロール潜水艦の受領を準備する。
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(ロシア)海軍総司令部は、距離600キロで潜水艦、水上艦、更には低空飛行体をパッシブモードで探知できる潜水艦の作成を決定した。
(ロシア)海軍総司令部の情報提供者が『イズベスチヤ』へ話した所によれば、この装置は、大西洋及び太平洋で水中及び空中スペースを監視する為に必要である。

「私共の潜水艦の戦術-技術的必要条件によると、距離600km-100kmで対象の存在を確定しなければなりません-正確に対象のタイプ、速度、方位などを」
状況に精通している(ロシア)海軍の代理人は説明した。

彼によると、水中艦は遠距離電波位置特定探知航空機(AWACS)のようなものであり、正式には「水中音響パトロール・水中状況解明潜水艦」と呼ばれる。
航空機とは対照的に、それ(水中音響パトロール・水中状況解明潜水艦)はパッシブモードで動作し、水文学的状況を聴取するのみであり、アクティブ信号を放射せず、見えない相手はそのままである。

彼によると、現在、潜水艦の新たな概要を形成する作業は、第1中央研究所第2中央研究所を含む海軍の複数の科学研究機関で行なわれている。
計画では、この作業は今年末までに完了しなければならず、プロジェクトの開発と承認、潜水艦の建造には、更に数年かかる。
(ロシア)海軍は、このような潜水艦を1隻だけ受領する計画である。

「プロジェクトの持ち味は、長距離で物体を検出できる高感度水中音響ステーションです。
それは、水温の低下、水流方向、生物学的要素や地震音、更には潜水艦の騒音による影響を受けてはならない事が示されています。
受信信号は、明確に目標の識別を保証しなければなりません」

海軍の代理人は説明した。

彼は、今の所は議論中である事を付け加えた。
このステーションを装備するのは、既存の潜水艦なのか、或いは、その為に新たに建造するのかを。
戦闘用潜水艦ならば、大幅な設計変更が必要となる。
偵察潜水艦の水中音響アンテナは艦首のみならず、両側面(潜水艦の両舷)、更には曳索(固定水中聴音ケーブル)、潜水艦の艦尾に位置していなければならず、航行中に放出してはならない。
これらの装置全ては船体に据えられ、互いに干渉しない。

水中音響パトロール・水中状況解明潜水艦の建造に関与する企業の一つが『イズベスチヤ』へ話した所によれば、それ(水中音響パトロール・水中状況解明潜水艦)を作成する為に、予備役となっている既存の潜水艦が使用される。

「現在、プロジェクト"ヤーセン"最新潜水艦セヴェロドヴィンスクには、コンツェルン"オケアーンプリボル"の抜きん出た価値を持つ水中音響ステーション"イルティシュ-アンフォラ"が有り、世界の同級品に劣りません。
これより優れたものはロシアには有りません。
そのようなものを持つ為には、全体的に全く新しい設計になります」

業界の代理人は話した。

コンツェルン「オケアーンプリボル」はコメントを拒否した。

ウラジーミル・ザハロフ退役少将が『イズベスチヤ』へ話した所によると、水中スペースの監視は、静止した物体の助けを得る事により、遥かに容易い。
彼によると、これまでにアメリカ人は大西洋太平洋SOSUSライン(音響探知システム)を作成し、設置した。

「アメリカ人は静止物体を作り、単一コントロールセンターによる単一システムを、世界の大洋の殆ど全てに置きました。
我々の軍には、世界の殆ど全てに設置する事は出来ません。
ええ、水中音響ステーションの静止ラインを展開し、維持する事は不可能です。
そのような潜水艦(水中音響パトロール・水中状況解明潜水艦)は、必要なエリアへ向けて水中音響探査を実施する事が出来ます」

ザハロフは説明した。

独立軍事専門家で海軍の歴史に関する著書を記しているマキシム・トカレフは、水中音響特務潜水艦の作成は、今後数年間の(ロシア)海軍の任務の改訂を示唆していると『イズベスチヤ』へ説明した。

「水中音響パトロール潜水艦は、アメリカの空母グループと戦略潜水艦を全ての世界の大洋エリアで追跡する為には理にかなっています。
ですが、現在承認された2020年までの海洋ドクトリンには、ロシア海軍の主要な地球規模での課題の他、領海及び戦略核戦力の保護、地中海における恒久的なプレゼンスとインド洋における定期行動が有ります。
これらの海域においては、そのような潜水艦の目標(空母グループと戦略潜水艦)は有りませんし、潜水艦は打撃手段を有している必要は有りません」

トカレフは表明した。

同時に彼は、この潜水艦に実用的な価値が無かった場合でも、その成果は第5世代潜水艦に生かされる事を強調した。

水中音響潜水艦の建造は「セヴマシュ」で行なわれるだろうし、既存の潜水艦を改装する決定が下された場合には、艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」に仕事が与えられるだろう。


今回の記事によると、「水中音響パトロール・水中状況解明潜水艦」は、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」で新規に建造されるか、或いは、「ズヴェズドーチカ」で既存の潜水艦を改造して造られるかの何れかになるようです。

セヴマシュ造船所
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艦船修理工場ズヴェズドーチカ
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既存の潜水艦を改造する場合は、予備役の潜水艦が使用されるとの事です。

どの潜水艦が使用されるのか、記事中では明確にされていませんが、現在、「セヴマシュ」「ズヴェズドーチカ」の所在するセヴェロドヴィンスクには、予備役プロジェクト941(タイフーン級)戦略原潜「アルハンゲリスク」「セヴェルスターリ」が係留されています。
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ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年末までに創設される

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『イタル-タス』より
2013年3月19日10時42分配信
【海軍地中海作戦部隊の管理システムは今年末までに作成される-黒海艦隊司令部】
セヴァストーポリ、3月19日(アルムス-タス)

地中海に常時展開するロシア海軍作戦部隊の管理組織の作成は、今年末までに黒海艦隊司令部での形成が終了する。
2014年、グループ管理システムは、海軍の艦隊間演習中に最初のテストを行なう。
イタル-タスは、黒海艦隊司令部より伝えられた。

「作戦部隊管理部の作成作業は始まっています。
作業グループは、黒海艦隊の第30水上艦師団司令部の士官で構成されています。
現在は、記録保管所にあるソヴィエト時代の海軍第5地中海作戦戦隊の司令部構成に関する記録文書の研究と、今年1月の艦隊間演習における黒海での艦船の行動経験の分析が行なわれています。
この作業には、ソヴィエト時代の第5戦隊の退役軍人も参加しています」

情報提供者は話した。

「年末には新たな組織の形成が完了し、2014年夏、地中海における艦隊間演習中に最初のテストが行なわれます」
彼は指摘した。

「最終的に、海軍作戦部隊は2015年までには形成を完了しなければなりません。
この時期までに我々は部隊の管理の完全な仕上げを見込んでおります。
最も重要な点は、グループの編成に新たな艦が加わる事です」

黒海艦隊司令部の情報提供者は追加した。

彼が伝達した所によれば、作戦部隊の構成には、黒海艦隊の戦力~今年1月の地中海での海軍艦隊間演習に参加していたロケット巡洋艦「モスクワ」、警備艦「スメトリーヴイ」、大型揚陸艦及び補助船が加入する。

3月17日、海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督が発表したように
「5-6隻の艦を地中海に常時展開させるべきであり、それは黒海艦隊司令部により管理されなければなりません」

以前、チルコフ提督は国防省危機管理センターにおいて、地中海に常時駐留し行動する海軍作戦部隊の編成という課題を遂行していると表明した。

総司令官はその後に、現在、海軍総司令部は、部隊を作成する課題について分析していると指摘した。
「作戦部隊を管理する為、今後、地中海へ派遣される要員の準備が行なわれます」
提督は話した。

ソヴィエト社会主義共和港連邦海軍第5地中海戦隊の艦船は、「冷戦」期間中、地中海の軍事行動舞台で戦闘任務を遂行していた。
その主な相手は、アメリカ合衆国海軍第6作戦艦隊だった。
戦隊は、ソヴィエト連邦解体の翌年の1992年12月31日に解散した。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月19日14時43分配信
【地中海戦隊の管理組織のスタッフは25名の士官から成る】
モスクワ、3月19日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海戦隊の管理組織のスタッフの数は25名の士官で構成され、続いて管理文書が準備される。
ロシア通信社ノーボスチは、ロシア連邦国防省の高位の代理人より伝えられた。

「現在、組織の編成は開発中です。
その基礎は、水上艦師団司令部の25名の士官です」

対談者は話した。
彼は、文書が準備される正確な時期は設定されていない事を強調したが
「作業は進行中であり、士官は黒海艦隊司令部要員から集められます」

同時に、軍当局の代理人は、戦隊管理部が置かれる場所についての問題~セヴァストーポリノヴォロシースクか~が解決されていない事を指摘した。
彼は、この作業が近い内に完了する事への期待を表明した。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、ロシア連邦海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。
ロシア下院国防委員会委員長ウラジーミル・コモエドフ提督は、地中海戦隊は10隻の(戦闘)艦及び保障船で構成され、複数のグループ~打撃艦、対潜艦、掃海艦~が加入すべきであるとロシア通信社ノーボスチに表明した。

ソヴィエト連邦時代の1967年から1992年まで、海軍第5地中海戦隊の艦船が地中海で活動していた。
同戦隊には、様々な時期に30~50隻の艦船が居た。
それ(第5地中海戦隊)は「冷戦」期間中、地中海の軍事行動舞台で戦闘任務を遂行し、特に、アメリカ合衆国海軍第6艦隊に対抗する為に設立された。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

今回のイタル-タス及びロシア通信社ノーボスチの記事によると、地中海作戦部隊司令部は、ロシア黒海艦隊第30水上艦師団司令部から集められるとの事です。
第30水上艦師団には、ロシア黒海艦隊大型水上艦(巡洋艦、大型対潜艦、警備艦、大型揚陸艦)が所属しています。

イタル-タスの報道によれば、地中海作戦部隊司令部は今年末までに編成を終え、来年夏には再びロシア海軍の艦隊合同演習が実施され、そこで合同艦隊グループを実際に指揮するとの事です。

また、地中海作戦部隊には黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「スメトリーヴイ」などが最初に加入するようです。

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「新たな艦」も加わるとの事ですが、この艦は、黒海艦隊へ配属される「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲートでしょう。
[フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」の建造は計画通りに進んでいる]
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ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2014年初頭から戦闘任務に就く

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『イタル-タス』より
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は2014年から戦闘任務を始められるように準備を整えておかなければならない-海軍総司令部】
サンクト-ペテルブルク、3月19日(アルムス-タス)

戦略用途ロケット水中巡洋艦のトップであるK-535「ユーリー・ドルゴルーキー」乗組員は、最初の試験任務に合格し、最新潜水艦は深海潜航の為に海洋への出港を準備する。
潜水艦は、2014年から北方艦隊の常時展開部隊に属し、戦闘任務を開始できるように準備を整えておかなければならない。
イタル-タスは、ロシア海軍総司令部より伝えられた。

「私共は、今年(2013年)末までにK-535に2組の乗組員を用意し、2014年初頭から北方艦隊の常時展開部隊に属し、戦闘任務の遂行を開始できるように準備を整えておかなければなりません」
情報提供者は話した。

「3月初め、第31師団司令部は、最初の試験任務L-1の為、潜水艦K-535を桟橋で組織の編制へ受け入れました。
現在までに、判明した問題点は全て除去されており、ロケット艦のチームは、海洋での任務を果たす第2の試験任務L-2の準備が出来ます」

彼は指摘した。

彼によると、5月後半、「ユーリー・ドルゴルーキー」 は、深度600メートルへの潜航及び魚雷発射実施の準備が出来ていなければならない。

「夏に巡洋艦は、同じプロジェクト955(整理名「ボレイ」)の最初の生産原子力潜水艦アレクサンドル・ネフスキーと合同で海洋射撃戦闘訓練の試験任務L-3を仕上げます」
海軍総司令部の情報提供者は、こう話したが、「ユーリー・ドルゴルーキー」「ブラヴァー」ミサイル或いは魚雷発射を実施するのか否かについては明言しなかった。

彼は付け加えた。
現在、「ボレイ」級戦略用途ロケット水中巡洋艦を駐留させる為、北方艦隊は積極的に新たなインフラストラクチュアを建設している。
今年、新たな桟橋を原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」が占める。

2013年1月10日、最高司令官ウラジーミル・プーチンは、セヴェロドヴィンスクで開催された潜水艦の海軍受け入れ式典に参加したロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグから、「ユーリー・ドルゴルーキー」 ムルマンスク地域ガジェーヴォに駐留する北方艦隊第31潜水艦師団に編入されたとの報告を受けた。

第4世代ロケット艦プロジェクト955のトップ「ユーリー・ドルゴルーキー」は1996年に「セヴマシュ」で起工され、2007年4月に進水を終えた。
2004年と2006年には「セヴマシュ」で2隻の生産艦「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」が起工された。
2012年には、工場の造船台で、改善されたプロジェクト955A(整理名「ボレイ-A」)ロケット艦「クニャージ・ウラジーミル」が起工された。
「アレクサンドル・ネフスキー」は、現在、国家試験を経ている。
「ウラジーミル・モノマーフ」は2012年12月30日に造船台を去り、進水した。

第4世代潜水艦プロジェクト955/955Aは、サンクト-ペテルブルク海洋工学中央設計局「ルビーン」で開発された。
これらの建造に当たり、艦載電子電波装置の作成と騒音削減には新たな成果が使用されている。

艦の主要兵装は、新たなミサイル複合体「ブラヴァー」である。
各々の潜水艦は、飛翔範囲約10000kmで個別誘導可能な複数弾頭を装備した固体ロケット推進大陸間弾道ミサイルR-30「ブラヴァー」16基を搭載できる。
(2013年3月19日10時48分配信)


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

戦略原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、セヴェロドヴィンスク市の「生産合同セヴマシュ」で1996年11月2日に起工されました。
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2007年4月15日に進水しました。
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2008年11月21日、原子炉が起動されました。
[新型戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」、原子炉始動]

2009年6月18日、初めて海洋へ出航しました。
[新型戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」、工廠航海試験開始]

2011年には4回の弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施し、全て成功しました。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]
特に、8月27日の試験では9300kmの飛翔距離を記録しました。

2011年12月23日には「ブラヴァー」2発の一斉発射に成功しました。
[潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した]

2012年には国家受領試験を終え、12月29日に受領証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。

そして2013年1月10日、聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)を初掲揚し、名実ともにロシア連邦海軍へ就役しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]


同日、ガジェーヴォに駐留する北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
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起工から約17年後にロシア海軍へ就役した「ユーリー・ドルゴルーキー」ですが、就役したからと言って、いきなり戦略パトロール任務に就く事は出来ず、まずは慣熟訓練を行う必要が有ります。
今回の記事で述べられているL-1からL-3までの「試験任務」が、これに該当します。

そして今回の記事によれば、「ユーリー・ドルゴルーキー」の為に2組(107名ずつ)の乗組員が用意されるとの事です。

アメリカ海軍戦略原潜では、1隻につき2組の乗員チーム(ブルーゴールド)が用意されていますが、これはロシア海軍も同様です。

「ユーリー・ドルゴルーキー」の場合、2003年7月にファーストチームセカンドチームが編成され、ファーストチームコンスタンチン・ミトキン1等海佐、セカンドチームウラジーミル・シリン1等海佐が率いていました。

「ユーリー・ドルゴルーキー」の運航を担当したのはファーストチームであり、対外的にはファーストチームのリーダーであるミトキン氏が「ユーリー・ドルゴルーキー」艦長として紹介されていました。
[ボレイ型戦略原潜ユーリー・ドルゴルキィ初代艦長コンスタンチン・ミトキン]
セカンドチームは、ファーストチームへの人材供給源という位置付けでした。

「ユーリー・ドルゴルーキー」の航海試験が開始される2009年6月には、ファーストチームセカンドチームのリーダーが交代し、同艦の航海試験はシリン艦長の下で実施されました。

その後、2010年にはセカンドチームのリーダーがA.パヴロフスキーに交代しました。

つまり、今年中にセカンドチームも定員を満たし、こちらも慣熟訓練を行う必要が有るという事です。


これらの準備が今年中に完了し、「ユーリー・ドルゴルーキー」は来年初頭から戦略パトロール任務に就くことになるようです。


なお、「ボレイ」級戦略原潜の最大潜航深度は450m程度とされていますが、今回の記事によると、600mまで潜航できるようです。

記事末文で触れられているように、「ボレイ」級の主要兵装は16基の弾道ミサイル「ブラヴァー」ですが、「ボレイ」級の計画当初は、R-39UTTkh「バルク」弾道ミサイル12基を搭載する事になっていました。
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しかし、「バルク」が1998年に開発中止され、新たに「ブラヴァー」を開発する事になった為、「ボレイ」級も設計変更され、現在の形になりました。
[幻と消えたSLBM「バルク」]
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ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊、ツシマ海峡を南下(2013年3月21日)

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『統合幕僚幹部公式サイト』より
2013年3月22日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
・3月21日午後1時、下対馬南西約45km付近をロシア海軍ドゥブナ級補給艦1隻が南下。
・同日午後2時頃、上対馬北東約170km付近をロシア海軍ウダロイI級ミサイル駆逐艦1隻、ロプーチャI級戦車揚陸艦1隻、ロプーチャII級戦車揚陸艦1隻、バグラザン級救難曳船1隻が南下。


この部隊は、3月19日にウラジオストクを出航したロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦3隻、救助曳船1隻、給油船1隻)です。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]

ウダロイI級ミサイル駆逐艦(548):大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
ロプーチャI級戦車揚陸艦(055):大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
ロプーチャII級戦車揚陸艦(077):大型揚陸艦「ペレスウェート」
バグラザン級救難曳船:海洋救助曳船「フォーチー・クルイロフ」
ドゥブナ級補給艦:中型海洋給油船「ペチェンガ」


しかし、今回の統合幕僚監部の発表では、大型揚陸艦「オスリャービャ」(066)が抜けています。

3月19日当日のウラジオストク金角湾
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出港する大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
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出港する大型揚陸艦「オスリャービャ」
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出港する大型揚陸艦「ペレスウェート」
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出港する大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
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というわけで、大型揚陸艦「オスリャービャ」は、確かにウラジオストクを出港しています。
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第5世代多用途潜水艦はステルス性を重視する

『ロシア通信社ノーボスチ』より
【第5世代潜水艦の開発の重点は隠密性に置かれる】
モスクワ、3月19日-ロシア通信社ノーボスチ

第5世代潜水艦を作成する為の重点は、潜水艦の速力や潜航深度の増加では無く、物理フィールド(視認性)の削減に置かれるだろう。
公開株式会社「サンクト-ペテルブルク海洋機械製造局マラヒート」総取締役ウラジーミル・ドロフェーエフは確認した。

「現在、潜水艦探知装置については、おそらく十分な回答が出ているでしょう。
以前は基礎的な事とは見なされていなかった潜水艦の物理フィールドの探知からの保護の為、おそらくは構造上の解決策が存在するでしょう」

ドロフェーエフは、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう話した。

彼によると、第5世代潜水艦は国軍の他の組織との緊密な協同動作により新たな可能性を取得しなければならない。
単一の情報空間を実現する事により、水上艦、航空機、宇宙装置、他の潜水艦との緊密な協同動作を確立すべきである。

協同動作の原則の一例として、ドロフェーエフは、潜水艦に対しリアルタイムでデータを送信できる無人機を挙げた。
潜水艦は、次に水上艦の為に目標を示す。

「重要な点の一つである情報統合水中艦として水上及び航空部隊に対する潜水艦の理論は、情報を交換する事により暴露されるという事実から"隠れた船"となります。
ですがこれは、重大な科学技術作業が必要な領域になります」

ドロフェーエフは言った。
(2013年3月19日13時11分配信)


3月18日、海洋工学中央設計局「ルビーン」総取締役イーゴリ・ヴィリニートは、第5世代戦略原潜及び第5世代非核動力潜の設計作業は既に始まっていると発言しました。
[ロシアは第5世代潜水艦の設計作業を始めている]


今回の記事に登場するウラジーミル・ドロフェーエフ氏がトップを務める「マラヒート」設計局は、主にソ連/ロシア海軍魚雷攻撃原潜(多用途原潜)を設計してきました。

第1世代:プロジェクト627/627A
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第2世代:プロジェクト671
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第3世代:プロジェクト971
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第4世代:プロジェクト885

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今回の記事でドロフェーエフ氏は「第5世代(多用途)潜水艦はこうあるべきだ」という概念しか述べていませんが、「マラヒート」設計局は、2004年から第5世代原子力潜水艦の予備設計に取り掛かっています。
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ロシアは第5世代潜水艦の設計作業を始めている

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ロシアは第5世代潜水艦の作成を始める】
モスクワ、3月18日-ロシア通信社ノーボスチ

海洋工学中央設計局「ルビーン」は、既に原子力及び非核動力の双方の第5世代潜水艦の作成作業を開始している。
(3月18日)月曜日、「ルビーン」総取締役イーゴリ・ヴィリニートロシア通信社ノーボスチに伝えた。

現在のロシア連邦海軍の潜水艦隊の基礎は、第3世代である。
第4世代潜水艦は、「ユーリードルゴルーキー」(プロジェクト955「ボレイ」)「サンクト-ペテルブルク」(プロジェクト677「ラーダ」)のみが海軍へ軍備採用されている。

「前世代(第3世代)艦及び新プロジェクト(第4世代)艦のトップの運用による所見や提案に基づいた次世代(第5世代)潜水艦の艦の概要の形成は始まっております」
中央設計局「ルビーン」総取締役は話した。

彼によると、現在、将来艦の外観を決定する為の科学研究作業が行なわれている。
主要設計局と並び、ロシア連邦国防省及びロシア連邦海軍の専門機関も、これに参加している。
更には、「ルビーン」との契約当事者-水中音響複合体、電波電子兵装、ロケット魚雷兵器の基礎開発者も。

この作業の結果は、既に、原子力潜水艦プロジェクト「ボレイ-A」ロシア連邦海軍の為の近代化されたプロジェクト636、改善された潜水艦プロジェクト「ラーダ」の作成に現れていると彼は指摘した。

設計局のトップは、潜水艦のライフサイクル期間は、計画研究段階から解体までを含む約50年になる事を強調した。
「従いまして、新たなプロジェクトの設計作業は、計画の初期段階から、全てを徹底的に検討し、適切な決断を下す必要が有ります」
ヴィリニートは話した。

ロシアは、3月19日に専門の祭日~潜水艦乗組員の日を迎える。
(2013年3月18日15時48分配信)


現在、ロシアでは第4世代潜水艦の建造が進められています。

第4世代の戦略原子力潜水艦としてはプロジェクト955「ボレイ」が建造されています。
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]
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「ボレイ」級1番艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、2012年12月29日に受領引渡証書への署名が行なわれ、翌2013年1月10日にロシア海軍旗を初掲揚し、正式に就役しています。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]



第4世代の非核動力潜水艦としてプロジェクト677「ラーダ」が建造されています。
「ラーダ」1番艦「サンクト-ペテルブルク」は2010年4月22日に就役しています。
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[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]


「ボレイ」級「ラーダ」級は、今回の記事に登場する海洋工学中央設計局「ルビーン」により設計されました。

2012年12月、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、2030年以降に第5世代戦略原潜の建造が開始されると述べています。
[ロシア第5世代原子力潜水艦は2030年以降に建造される]

そして今回、「ルビーン」設計局のトップであるイーゴリ・ヴィリニート氏は、第5世代戦略原潜及び非核動力潜水艦の設計作業が始まっている事を公に認めました。

この場合、第5世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級の後継、第5世代非核動力潜水艦「ラーダ」級の後継という位置付けになります。

第4世代潜水艦の就役が始まったばかりなのに、その次の第5世代潜水艦の設計を開始するのは気が早いように思えるかもしれませんが、第4世代原子力潜水艦の構想は1977年に登場しています。
この時、第3世代原子力潜水艦は1隻も就役していませんでした。

ラーダ級潜水艦2番艦クロンシュタットは2016年に就役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【「アドミラルティ造船所」は2016年に2隻目のプロジェクト677潜水艦を納入する】
モスクワ、3月19日-ロシア通信社ノーボスチ

統合造船業営団に加入している公開株式会社「アドミラルティ造船所」は、2013年末よりプロジェクト677(ラーダ)潜水艦の2隻目の建造の活動段階に入る。
火曜日、造船工場の総取締役アレクサンドル・ブザコフは記者団に伝えた。

先月、ロシア連邦国防省は、2012年に同シリーズのトップ艦「サンクト-ペテルブルク」が、表明されている同プロジェクトの能力が実証されていないが故に凍結されていた非核動力潜水艦プロジェクト677(ラーダ)シリーズの建造を決定した。
潜水艦の建造は、既に国家防衛発注に記載されている。

「2013年、私共はプロジェクト677の建造を続行します。
私共は既に資金供給を受けております。
2隻目の潜水艦の強度船体は既に製造されています」

ブザコフはこう話し、建造の活動段階が今年末に開始される事を指摘した。
潜水艦の納入は2016年に予定されている。

潜水艦「クロンシュタット」「セヴァストーポリ」は、アドミラルティ造船所において異なる準備度に在る。
トップ潜水艦「サンクト-ペテルブルク」は、ロシア連邦海軍の組織に在って試験運用中である。


[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]

プロジェクト677「ラーダ」級潜水艦は3隻が起工され、1隻が就役しています。

[プロジェクト667「ラーダ」級]
B-585「サンクトペテルブルク」:1997年12月26日起工/2004年10月28日進水/2010年4月22日就役
B-586「クロンシュタット」:2005年7月28日起工
B-587「セヴァストーポリ」:2006年11月10日起工


2番艦以降の建造工事は凍結されていましたが、2013年2月に建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

2012年9月、アレクサンドル・ブザコフ氏は、「ラーダ」級2番艦にはリチウムイオン電池が搭載されると述べています。
[潜水艦ラーダ級2番艦にはリチウムイオン電池、3番艦にはAIPが搭載される]

潜水艦用のリチウムイオン電池の開発は今年からスタートします。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年
【ロシアは2013年に潜水艦の為のリチウムイオン電池の開発に着手する】
ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督によると
「来年(2013年)から私達は非核動力潜水艦の為のリチウムイオン電池を作成する試験開発作業を開始します。
これらの電池により、潜水艦の水中滞在時間は1.4倍に増加し、技術的潜在力は35~40パーセントに達するでしょう」


そして今回のブザコフ氏の発言によると、「ラーダ」級2番艦ロシア海軍への納入は2016年になるとの事です。

同じ3月19日、ブザコフ氏は、アドミラルティ造船所が2013年と2014年に新たな外国向け潜水艦の建造契約締結を予定していると述べています。
[アドミラルティ造船所は新たな輸出用潜水艦の建造契約を結ぶ]

今年2月、ロシア兵器輸出公社「ロソボロネクスポルト」総取締役アナトリー・イサイキンは、3ヶ国が輸出用潜水艦「アムール-1650」(「ラーダ」級の輸出型)に高い関心を示し、採用をほぼ決めていると述べています。
[3ヶ国が潜水艦アムール-1650への関心を有する]

2013年と2014年に新たに締結される輸出用潜水艦の建造契約でアドミラルティ造船所「アムール-1650」を建造する可能性も有ります。

これに伴い、ロシア海軍向け「ラーダ」級の建造は後回しにされたのかもしれません。

最近の報道を見る限り、ロシア海軍が優先しているのは原子力潜水艦であり、非核動力潜水艦は後回しにされているようです。

これまでの情報によると、ロシア海軍の2020年までの原子力潜水艦整備計画は、以下のような内容となります。
・新世代戦略原潜「ボレイ」級8隻を調達
・新世代多用途原潜「ヤーセン」級7隻を調達
・現用のプロジェクト949A多用途原潜(オスカーII級)を近代化
・現用のプロジェクト971多用途原潜(アクラ級)12隻を近代化
・現用のプロジェクト945/945A多用途原潜(シエラI/II級)4隻を近代化


[第4世代多用途原潜ヤーセン級は7隻建造される]
[全てのアクラ級原潜はオーバーホールと近代化改装が行なわれる]
[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]
[近代化改装後のシエラ級原潜は第4世代原潜に匹敵する]
[ロシア海軍の戦略非核戦力は多用途原潜と原子力巡洋艦から成る]
[オスカーII級ミサイル原潜は「オーニクス」と「カリブル」を装備する]

今年3月にセルゲイ・ショイグ国防相は、2020年までに24隻の潜水艦が新規調達されると述べていますが、その内訳は恐らくこうなるでしょう。
[ロシア海軍は2020年までに24隻の潜水艦と54隻の水上戦闘艦を受け取る]

・新世代戦略原潜プロジェクト955/955A「ボレイ」級8隻
・新世代多用途原潜プロジェクト885/885M「ヤーセン」級7隻
・新世代非核動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」級3隻
・非核動力潜水艦プロジェクト06363「ワルシャワンカ」6隻

アドミラルティ造船所は新たな輸出用潜水艦の建造契約を結ぶ

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【「アドミラルティ造船所」は外国との潜水艦の契約2つを予定する】
モスクワ、3月19日-ロシア通信社ノーボスチ

統合造船業営団に加入している公開株式会社「アドミラルティ造船所」は、2013~2014年に2つの潜水艦建造輸出契約への署名を予定している。
火曜日、造船工場の総取締役アレクサンドル・ブザコフは記者団に伝えた。

「私共は、今年と来年に1つずつの輸出用潜水艦建造契約の締結を予定しております。
現在、私共は、2018年までの契約を完全に締結しています」

彼は話した。

今日、「アドミラルティ造船所」は、既にベトナムの為に6隻の636シリーズ潜水艦を建造する契約を有している。
ブザコフは、同シリーズの1隻目の潜水艦は、2013年末に発注者へ納入する計画であり、2隻目は2014年末となる事を指摘した。

彼は更に、今年には潜水艦 「ノヴォロシースク」が進水する事を指摘した。
(2013年3月19日13時24分配信)


以前、ベトナムの為のプロジェクト6361潜水艦2隻は今年(2013年)中に引き渡されると報じられました。
[ベトナム向けキロ級潜水艦2隻は2013年中に引き渡される]

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト6361「ハノイ」工場番号01339】
2010年8月23日起工/2012年8月28日進水、2012年12月に最初の航海試験を実施、2013年2月に潜航試験を実施
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【プロジェクト6361「ホーチミン」工場番号01340】
2010年11月(2011年9月28日?)起工/2012年12月28日進水、艤装中
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しかし今回の記事によると、今年中に引き渡されるのは1番艦「ハノイ」だけであり、2番艦「ホーチミン」の引き渡しは来年(2014年)になるとの事です。


そしてアドミラルティ造船所は、今年(2013年)と来年(2014年)に外国向けの輸出潜水艦の建造契約を締結する予定である事も明らかにされました。

つまり、2ヶ国と潜水艦の建造契約を締結するという事になります。

しかし、今回のブザコフ氏の発言では、どの国と建造契約を締結するのか、そして、どのタイプの潜水艦を建造するのかまでは明らかにされませんでした。
これまでは、ロシア輸出用潜水艦と言えば「キロ」級(プロジェクト636シリーズ)でした。

今年2月、ロシア兵器輸出公社「ロソボロネクスポルト」総取締役アナトリー・イサイキンは、3ヶ国が輸出用潜水艦「アムール-1650」に高い関心を示し、採用をほぼ決めていると述べています。
[3ヶ国が潜水艦アムール-1650への関心を有する]
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新たに建造される潜水艦がアムール-1650となる可能性は否定できません。


記事の末尾で触れられている潜水艦「ノヴォロシースク」は、ロシア海軍向けのプロジェクト06363潜水艦の1隻目です。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2013年に進水する]

プロジェクト06363は既に3隻が起工されており、更に3隻が起工される予定です。

ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2013年中にロシア海軍へ引き渡される

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『インタファクス』より
2012年3月22日12時12分配信
【原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」のロシア海軍への引き渡しは2014年に移動する】

防衛産業企業体の(匿名の)情報提供者によると、今年(2013年)に予定されていた戦略原潜「アレクサンドル・ネフスキー」ロシア海軍への引き渡しは、テストプログラムの拡大により2014年にずれ込むとの事です。

しかし、この情報は即日にロシア海軍の高官から否定されました。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月22日13時04分配信
【原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」は2013年中に海軍へ引き渡される】
モスクワ、3月22日-ロシア通信社ノーボスチ

(プロジェクト955、整理名「ボレイ」)最初の生産戦略原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」ロシア連邦海軍への引き渡しは2013年末を予定しており、この計画に変更は無い。
金曜日、ロシア連邦海軍の高位の代理人はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

「セヴマシュ」は海軍と合同で原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」の試験を2012年から実施している。
同プロジェクトのトップ潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は2012年12月に海軍へ軍備採用された。

「海軍は原子力潜水艦アレクサンドル・ネフスキーを今年末に受領する計画であり、この計画には全く変更は有りません」
海軍の代理人は話した。
彼は、「アレクサンドル・ネフスキー」の海軍への納入が2014年になったという複数のメディアの報道についてコメントした。

彼は、国家試験の枠組みにおいて原子力潜水艦が今年に3度の航海を行なう計画である事を指摘した。
「今年夏、この潜水艦からブラヴァーミサイルが発射される予定です」
艦を海軍へ引き渡すかどうかの決定は、「ブラヴァー」発射を含む試験結果により下される。

「セヴマシュ」公式代理人はロシア通信社ノーボスチに対し確認した。
工場は、同艦を2013年に海軍へ引き渡す計画である事を。

ロシア連邦海軍の為、2020年までに合計で8隻の同クラスの原子力潜水艦の建造が計画されている。
潜水艦シリーズの3番目「ウラジーミル・モノマーフ」は昨年(2012年)12月に進水した。


『インタファクス』の報道を『ロシア通信社ノーボスチ』が否定するというのは、ロシアのメディアの「黄金パターン」です。
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[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」は2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水しました。
この間、2007年には太平洋艦隊から乗組員が集められました。

2011年10月22日、工場航海試験が開始されました。

2012年9月末に工場航海試験が完了し、その後、国家受領試験が開始されました。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーの工場試験は完了した]

「アレクサンドル・ネフスキー」太平洋艦隊へ配備される予定です。
[ボレイ級戦略原潜2番艦と3番艦は太平洋艦隊へ配備される]

今年夏には弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施します。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2013年夏にSLBMブラヴァーを発射する]

ただ、「アレクサンドル・ネフスキー」が太平洋艦隊の原潜基地へ来るのは2014年の予定であり、この為にカムチャツカの基地ではインフラ整備が進められています。
[新世代戦略原潜ボレイ級の為のインフラ整備はカムチャツカ半島で進められている]


なお、「ボレイ」級1番艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、2012年12月29日に受領引渡証書への署名が行なわれ、翌2013年1月10日にロシア海軍旗を初掲揚し、正式に就役しています。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]

ロシア海軍はタルトゥースを放棄する意図はない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【タルトゥースはロシア連邦海軍艦船の駐留所として留まる】
モスクワ、3月21日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦国防省は、シリアの武力紛争が激化したが故に、ロシア海軍の艦が物資補充及び乗組員の休養の為、シリアタルトゥース港の代わりにレバノンベイルートを使用するなどというのは虚偽の情報であると称した。

以前、軍事外交筋の情報提供者に関連する情報が複数のメディアに登場した。

「ロシア海軍の艦がシリアの武力紛争が激化したが故に、海軍物資・技術供給所が在るシリアのタルトゥース港に代わり、物資補充及び乗組員の休養の為にベイルートへ帰港するなどという報道は、虚偽以外の何物でもありません」
国防省は指摘した。

プレスリリースでは、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」で構成されるロシア艦支隊は、最近、レバノンの招待によりベイルートへ寄港したのは事実であると指摘した。
「ですが、この出来事を、タルトゥースの駐留所を放棄する意図と関連付けるのは、少なくとも間違っています」
(2013年3月21日15時12分配信)


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2013年3月21日15時46分配信
【シリアのタルトゥースは、まだ公式に地中海のロシア艦の駐留・修理所として残っている】


ロシア国防省広報部発表で取り上げられている「軍事外交筋」の情報は、イタル-タス通信でも報じられました。
(この他、インタファクスなどでも報じられました)

『イタル-タス』より
2013年3月21日11時07分配信
【ロシア艦はシリアのタルトゥースに代わりレバノンのベイルートで物資を補充する-情報提供者】
「ロシア軍事外交筋」の関係者は、シリア内戦が激化した為、ロシア海軍艦船はタルトゥース物資・技術供給所の代わりにレバノンベイルートで物資を補充する事になると述べました。
この為、ロシア海軍の戦闘艦はベイルートを訪問したのだと。

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最近、ロシア海軍の戦闘艦がレバノンベイルートを訪問したのは確かです。

2013年3月14日、ロシア海軍バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」は、レバノンベイルートを訪問しました。
[ロシア海軍艦船はベイルートを訪れた]
[ベイルートにロシア海軍旗は翻った]

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しかし今回のロシア国防省発表によれば、これはレバノン側の招待によるものであるとの事です。

ロシア連邦国防省広報サービスが、民間メディアの報道に対し、このように真っ向から否定する声明を出すのは、極めて異例の事です。


ベイルートを訪問した3隻のロシア戦闘艦は、その後、タルトゥースへ向かったようです。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2013年3月18日配信
【バルト艦隊の艦はベイルートを去り、タルトゥースへ向かった】


昨年(2012年)8月下旬にも、ロシア海軍タルトゥースから引き揚げると報じられましたが、結局は誤報でした。
[ロシア海軍はシリアのタルトゥースを放棄しない]

タルトゥースにはロシア黒海艦隊浮揚工場(工作船)4隻が交代で駐留しているのですが、この工作船が交代の為に出航準備をしていたのを「ロシア海軍はタルトゥースから退去する」と勘違いされて報じられたというものでした。

今回の場合、「軍事外交筋」は、タルトゥースに常駐している工作船には一切触れていません。

仮に、タルトゥースの代わりにベイルートロシア海軍の補給地点として使用するのならば、工作船ベイルートへ移動する必要が有るのですが。
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それに、地中海東部で行動しているロシア海軍の艦船は、ベイルートを訪れた3隻だけでは無く、この他に黒海艦隊所属の大型揚陸艦2隻などが居ます。
[ロシア海軍の大型揚陸艦4隻は地中海東部へ向かう]

この3隻はベイルートには行っていません。
タルトゥースへ入港している可能性は有りますが、それを確かめる術は有りません。

基本的に、ロシア海軍広報部は、ロシア海軍艦船タルトゥースへ入港しても、いちいち発表したりしません。
(非公式筋から情報が出てくる事は有りますが)
そこは「自国海軍の物資供給所」ですから。

タルトゥース以外の港ならば、ロシア海軍の公式発表が無くとも、地元住民からの情報によりロシア海軍艦船の入港が判明する事は有りますが、タルトゥースの場合、そのような事は望めません。

第4世代多用途原潜ヤーセン級は7隻建造される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【「ヤーセン」シリーズ潜水艦は8隻では無く7隻となる】
モスクワ、3月19日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト885「ヤーセン」潜水艦シリーズは7隻から成る。
このクラスの潜水艦は8隻では無い。
公開株式会社「サンクト-ペテルブルク海洋機械製造局マラヒート」総取締役ウラジーミル・ドロフェーエフは、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう話した。

以前、ロシア連邦海軍総司令部は、8隻の多​用途原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」を発注する意向を明らかにした。
しかし、今年初頭、セルゲイ・ショイグ国防相は、2020年までに海軍がこのプロジェクトの潜水艦7隻を受領すると発表した。

「現在、このシリーズの1番艦セヴェロドヴィンスクは工場航海試験を経ており、今年には必ず国防省へ引き渡されなければなりません。
2隻目のカザンは、現在、セヴマシュの造船台に在ります。
5隻以上の近代化されたシリーズ艦が建造されるものと予想されます」

ドロフェーエフは話した。

近代化されたプロジェクト885潜水艦シリーズは、兵器複合体及び他の「ヤーセン」のシステムに重要な変更を加える事は計画されていないとドロフェーエフは強調した。

「第3のヤーセンの起工問題は議論されており、それは、ある程度は政治的問題でもあります。
技術的観点から眺めますと、この艦の建造は、契約署名後の次の日から開始する事が出来ます。
今現在、特定のセクションが造船台に在り、技術的準備度は約10パーセントです。
起工は今年に実行できるでしょう」

対談者は付け加えた。
(2013年3月19日13時19分配信)


同日(3月19日)、「マラヒート」設計局総取締役ウラジーミル・ドロフェーエフ氏は、現用のプロジェクト971多用途原潜全てがオーバーホールと近代化改装を行なうと述べています。
[全てのアクラ級原潜はオーバーホールと近代化改装が行なわれる]


『ロシア通信社ノーボスチ』より
「マラヒート」設計局総取締役ウラジーミル・ドロフェーエフへのインタビュー
2013年3月19日13時00分配信
【「マラヒート」総取締役:チタン潜水艦は素晴らしいが高価である】
この中でドロフェーエフ氏は、プロジェクト945/945A多用途原潜の近代化にも言及しています。

つまり、ロシア海軍に在籍しているプロジェクト971多用途原潜12隻とプロジェクト945/945A多用途原潜4隻が近代化改装を行ない、2020年代にも現役に留まる事になりそうです。

この為か、新世代(第4世代)多用途原潜プロジェクト885シリーズは7隻しか建造されない事になるようです。


現在の所、プロジェクト885シリーズは2隻が建造されています。

1番艦「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水し、2011年9月12日から航海試験を開始しました。
「セヴェロドヴィンスク」は2013年中にロシア海軍へ就役する予定です。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年にロシア海軍へ引き渡される]

2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」になりました。
「カザン」は2009年7月24日に起工されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

プロジェクト885シリーズは、原型の885が1隻、改良型の885Mが6隻建造される事になるようです。

バルト艦隊海軍歩兵はアデン湾海賊対処任務に参加する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【バルト艦隊海軍歩兵部隊はアデン湾での安全保障を助ける】
モスクワ、3月21日-ロシア通信社ノーボスチ

警備艦「ネウストラシムイ」に乗っているバルト艦隊海軍歩兵部隊は、アフリカの角海域において海賊から民間船舶航行の安全を保障する戦闘任務を遂行する。
木曜日、西方軍管区・バルト艦隊の広報サービスは発表した。

「最近、艦隊主要基地バルチースクを出航し、民間船舶航行の安全を保障する任務を遂行する為にアデン湾へ向かった警備艦ネウストラシムイの艦上には海軍歩兵部隊が乗っています」
西方軍管区の声明では、こう述べられた。

バルト艦隊沿岸軍海軍歩兵旅団所属部隊は、いつもバルト艦隊の艦船に乗り込み、世界の大洋の様々な海域で戦闘任務を遂行している事を西方軍管区・バルト艦隊の広報サービスは想起した。

「現在、バルト艦隊沿岸軍の第336独立親衛海軍歩兵旅団は、ロシア海軍における唯一の親衛部隊です」
声明では、こう指摘された。

バルト艦隊戦闘艦船支隊は、3月17日にバルチースクを去り、民間船の航行の安全を保障する為、アフリカ大陸東海岸へ針路を取った。
支隊の編制には、警備艦「ネウストラシムイ」、更には海洋曳船「エフゲニー・ホロフ」、給油船「エリニヤ」が加わっている。
(2013年3月21日12時43分配信)


記事中で触れられていますが、警備艦「ネウストラシムイ」を中核とするバルト艦隊海賊対処部隊は、3月17日にバルチースク基地を出港しました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」はアデン湾へ向かった]

現在、アデン湾では、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とするロシア海軍第15次海賊対処部隊が民間船の護衛を行なっています。
[大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾を東へ進む船団を護衛する]

3月19日には、太平洋艦隊からも大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」大型揚陸艦3隻を中核とする次の海賊対処部隊が出航しています。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]

このように、ロシア海軍は、今後もアデン湾(ソマリア沖)での海賊対処任務を継続します。
[ソマリアでは5つの海賊団が活動している]
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]

今回の記事に登場するバルト艦隊第336独立親衛海軍歩兵旅団は、バルト艦隊主要基地バルチースクなどに駐留しており、旅団司令部もバルチースクに在ります。
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[第336独立親衛海軍歩兵旅団]
第887独立海軍歩兵大隊
第879独立空挺強襲大隊
第884独立海軍歩兵大隊
第1612独立自走榴弾砲大隊
第1618独立高射ロケット砲大隊
補給支援大隊
偵察空挺中隊
通信中隊
対戦車誘導ロケット大隊
火炎放射中隊
技術支援中隊
医療中隊
放射線・化学・生物保護小隊
司令部小隊
空挺工兵中隊