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ロシア太平洋艦隊艦船は地中海へ入った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月16日5時21分配信
【太平洋艦隊艦船支隊は地中海へ入った】
ウラジオストク、5月16日-ロシア通信社ノーボスチ、アナトリー・イリューホフ

太平洋艦隊艦船支隊スエズ運河を通過して地中海へ入った。
木曜日、ロシア通信社ノーボスチは、太平洋艦隊公式代理人ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。

以前、ロシア国防省は、地中海戦隊を形成をする為、同エリアへ太平洋艦隊艦船支隊を派遣すると発表した。
それよりも前にセルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「支隊は無事にスエズ運河を通過し、地中海へ入りました。
太平洋艦隊艦船がこの海域へ入るのは数十年ぶりの事です」

マルトフは指摘した。
彼は、現在、支隊がリマソール港を訪問する為にキプロスへ針路を取っていると説明した。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、2隻の大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」と「ペレスウェート」、大洋救助船「フォーチィ・クリロフ」、海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、3月19日にウラジオストクを出港した。


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大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とする太平洋艦隊第9艦船支隊は、2013年3月19日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
[太平洋艦隊第9艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
中型海洋給油船「ペチェンガ」
救助曳船「フォーチィ・クリロフ」


3月21日にツシマ海峡を通過しました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊、ツシマ海峡を南下(2013年3月21日)]

3月末に南シナ海で演習を実施しました。
[太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は南シナ海で演習を行なった]

4月初頭、アデン湾から戻る途中の太平洋艦隊第8艦船支隊南シナ海で会合しました。
[2つの太平洋艦隊海賊対処部隊は南シナ海で会合した]

その後、マラッカ海峡へ入りました。
[太平洋艦隊第9艦船支隊はマラッカ海峡へ入った]

当初はインド洋北西部(アデン湾)へ向かうと発表されていましたが、4月5日、インド洋へ入った艦船支隊は、ロシア連邦国防省広報部より地中海へ向かうと発表されました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊は地中海へ行く]

4月下旬、支隊は2手に分かれ、イランバンダレ・アッバースオマーンサラーラへ入港しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はイランを訪れた]

4月22日、サラーラ寄港組は一足先に出航しました。
[ロシア太平洋艦隊の支援船はサラーラでの物資補充を終えた]

4月24日、バンダレ-アッバース寄港組の3隻も出港し、夕方にインド洋で合流しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はインド洋で合流した]

5月13日、紅海へ到着しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は紅海に居る]

そしてスエズ運河を通過し、地中海へ入りました。

太平洋艦隊の艦船が地中海へ派遣されるのは、ロシア連邦海軍としては初めてです。
ソヴィエト連邦時代ですら、殆ど例が有りません。

ロシア海軍地中海作戦部隊はアデン湾海賊対処任務に加わるかもしれない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月15日14時31分配信
【海軍地中海戦隊は海賊との戦いに参加するかもしれない】
ブリュッセル、5月15日-ロシア通信社ノーボスチ

作成されるロシア地中海戦隊は、NATOと協力して海賊と戦うかもしれない。
水曜日、ロシア連邦軍参謀本部総長代理アレクサンドル・ポストニコフ-ストレリツォフ大将は記者団に伝えた。

「我々のNATOのパートナーの要望に応え、地中海でのNATOの対テロリスト作戦アクティブ・エンデバーにおける共同作業を強化します。
我々は、この共同活動がアデン湾における海賊との戦いと同じ原則に基づく事を指摘し、私共は肯定的な結果を得るでしょう」

将軍は話した。

また、参謀本部総長代理によると、作成されるロシア海軍地中海作戦戦隊
「海賊との戦い、もしも必要な時にはテロリスト、更には、如何なる危機的状況においても、我々はより高いレベルでの重要な合同任務で共同活動を行なう事が可能となります」

将軍によれば、全体的にロシアNATOは、実用的な軍事協力を成功裏に発展させている。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

地中海作戦部隊司令部は今年夏に創設されます。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される]

5月中旬、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、地中海作戦部隊が将来的には大西洋インド洋で活動する可能性に言及しました。
[ロシア海軍地中海戦隊は大西洋やインド洋へ行くかもしれない]

インド洋に含まれるアデン湾で行動する事も有り得るでしょう。

改キロ級潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは2014年に就役する

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『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年5月15日13時48分52秒配信
【潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は2014年初頭に黒海艦隊へ軍備採用される】
/イタル-タス

サンクト-ペテルブルクアドミラルティ造船所における非核動力潜水艦の建造工事は完了する。

非核動力潜水艦ロシア連邦海軍総司令部の決定により「ロストフ・ナ・ドヌー」と命名された。

「新たな潜水艦は、2014年初頭に黒海艦隊の一員としての勤務を開始します」
本日、イタル-タスロストフ州政府より伝えられた。

潜水艦の進水期日について、州副知事ワジム・アルテモフは火曜日に討議した。

ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将セヴァストーポリ領域への代表団訪問の枠組みにおいて黒海艦隊230周年祝賀行事を開催した。

提督によると、潜水艦の名前の選択は、黒海艦隊の艦船及び部隊へのロストフ州の後援活動の役割に起因する。
1990年代半ば、海軍は危機的な状況に在った。

組織の構成員への食事や必需品の供給において、ドン領域は多大な貢献を成した。
とりわけ、大型揚陸艦「アゾフ」、「ノボチェルカッスク」と艦隊の地上勤務員への後援において。

非核動力潜水艦B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」の起工式典は2011年11月21日に「アドミラルティ造船所」で開催された。

非核動力潜水艦は第3世代ディーゼルエレクトリック潜水艦であり、その高い技術-戦術特性で知られるプロジェクト877/877EKMディーゼルエレクトリック潜水艦の近代化型である。

潜水艦は、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクト-ペテルブルク)で設計された。

それは、航行中の静粛性、最新の航海、通信システム、強力なロケット-魚雷兵装を有する。

最大潜航深度-300メートル、自立行動期間-45日、乗組員-52名。


プロジェクト06363潜水艦の2番艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は2011年11月21日に起工されました。
[改キロ級潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」起工]
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ロシア海軍向けのプロジェクト06363潜水艦は、現在までに3隻が起工されています。
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[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年進水予定/2014年就役予定
黒海艦隊に配備予定
[ロシア海軍潜水艦ノヴォロシースクは2013年末に進水する]
[ロシア黒海艦隊は2014年に新造艦を受領する]

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルは起工された]

北方艦隊のキロ級潜水艦5隻は2020年までに修理される

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【北方艦隊の「ワルシャワンカ」は「ズヴェズドーチカ」で修理が行なわれる】
2013年5月15日

国防省は北方艦隊に配備されているプロジェクト877ディーゼルエレクトリック潜水艦の定期修理を2020年までに完了させる計画である。

北方艦隊の5隻の「ワルシャワンカ」の内、2隻は既に「ズヴェズドーチカ」に居る。

潜水艦B-800「カルーガ」は、2013年6月に工場航海試験プログラムの為に海洋へ出る。
潜水艦B-459「ウラジカフカース」は、同社の船台に在る。
それは、2015年に修理を完了する予定である。

2015年~2017年、潜水艦「ヤロスラヴリ」、「マグ二トゴルスク」、「リぺツク」が修理の為に「ズヴェズドーチカ」へ配置される予定である。

北方艦隊の残り2隻の「ワルシャワンカ」-ディーゼルエレクトリック潜水艦「ノヴォシビルスク」「ヴォログダ」については、今の所、未だ報告されていない。

「ズヴェズドーチカ」インド海軍プロジェクト877EKM潜水艦の作業経験から見て、各潜水艦の定期修理は約2年に渡るだろう。


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現在、ロシア北方艦隊には7隻のプロジェクト877潜水艦が所属しています。

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト877「パルトゥス」(NATO「キロ」)】

B-401「ノヴォシビルスク」:1984年9月30日就役
B-402「ヴォログダ」:1984年12月30日就役
B-808「ヤロスラヴリ」:1988年12月27日就役
B-800「カルーガ」:1989年9月30日就役
B-459「ウラジカフカース」:1990年9月30日就役
B-471「マグ二トゴルスク」:1990年12月30日就役
B-177「リぺツク」:1991年12月30日就役


B-800「カルーガ」は、2012年5月28日に進水しています。
[北方艦隊のキロ級潜水艦カルーガは再進水した]

今回の記事によると、「カルーガ」を含む5隻を2020年までに修理(寿命延長近代化)するとの事です。
「カルーガ」は寿命が10年間延長されますが、他の艦も同様でしょう。

「ノヴォシビルスク」「ヴォログダ」の修理は未定のようですが、この2隻は1980年代前半に就役しており、他の5隻よりも古いので、修理されずに除籍される可能性が高いでしょう。

バルト艦隊と黒海艦隊の大型揚陸艦はノヴォロシースクへ入港した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【海軍は地中海の艦隊間グループの構成のローテーションを行った】
2013年5月15日

ロシア海軍総司令部は、このエリアにおける軍事的・政治的状況の悪化に関連し、地中海で行動中の艦隊間グループの艦構成のローテーションを実施した。
状況に精通したロシア連邦海軍総司令部の情報提供者は伝えた。

「バルト艦隊の大型揚陸艦カリーニングラード、アレクサンドル・シャバリン、黒海艦隊の大型揚陸艦アゾフは、地中海における戦闘勤務の課題を遂行後、本日、ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
艦隊間グループの構成のローテーションの枠組みにおいて、地中海へ到着する大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフが率いる太平洋艦隊艦支隊と交代します」

対談者はイタル-タスへ話した。

彼によると、「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」、そして「アゾフ」は、 ノヴォロシースクに数週間滞在する。
これは「航海の間の規則」である。
彼等(大型揚陸艦3隻)には「点検及び長期航海中に生じた機器とユニットのトラブルの除去」が提供されると情報提供者は説明した。
更には、水、燃料、食料の在庫が補充され、乗組員は休養と充電の機会を得る。

「ノヴォロシースクへの滞在が終わった後、艦は再び戦闘勤務の為に地中海へ行きます。
もしも必要ならば、シリアのタルトゥース港-ロシア海軍物資・技術供給所-へ寄港します」

情報提供者は伝達した。

5月5日、ロシア海軍の常時グループを地中海に形成するというセルゲイ・ショイグ国防相の決定の枠組みにおいて、太平洋艦隊艦船支隊スエズ運河へ向かった事が想い起される。

3月11日、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、地中海に常時駐留する作戦部隊を形成すると発表した。

地中海の艦船作戦部隊作成の詳細については、ロシア国防省が2月末に話を始めた。


大型揚陸艦「アゾフ」は4月上旬に出航し、地中海入りしました。
[黒海艦隊の大型揚陸艦アゾフは地中海へ行く]

4月中旬、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と演習を行ないました。
[ロシア北方艦隊と黒海艦隊の艦船は合同演習を行なった]

4月23日、イタリアメッシーナへ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2013年4月23日15時27分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「アゾフ」はイタリアのメッシーナ港へ到着した】

5月初頭にはイスラエルを訪問しました。
[ロシア海軍の軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪れる]
[ロシア軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪問した]


バルト艦隊大型揚陸艦2隻は、2012年12月17日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]

2013年1月下旬、黒海地中海で実施されたロシア海軍3艦隊合同演習に参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

2013年3月中旬、レバノンベイルートを訪問しました。
[ベイルートにロシア海軍旗は翻った]
[ロシア海軍艦船はベイルートを訪れた]

3月末には黒海「抜き打ち演習」へ参加しました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海の「抜き打ち演習」に参加した]

4月中旬にはシリアタルトゥースへ物資のストックを輸送しました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦はロシア海軍補給物資供給所タルトゥースへ物資のストックを運ぶ]

バルト艦隊大型揚陸艦2隻は、これまでにもノヴォロシースクへ何度も寄港しています。

1回目:2013年1月17日
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海沿岸ノヴォロシースクへ入港した]

2回目:2013年2月9日
[バルト艦隊の大型揚陸艦2隻は再びノヴォロシースクへ入港した]

3回目:2013年3月27日
[バルト艦隊の大型揚陸艦2隻は3度ノヴォロシースクへ入港した]

4回目:2013年4月24日
[工作船PM-138は地中海へ行く]

今回で5回目になります。


この大型揚陸艦3隻と交代する太平洋艦隊艦船部隊(大型揚陸艦2隻を含む)は、間もなく地中海へ入ります。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は紅海に居る]

ボレイ級原潜乗員は船室に不満を持つ

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『イズベスチヤ』より
2013年5月14日0時01分配信
【海軍将兵は「ボレイ」の改造を求める】

潜水艦乗員にはテーブルすら存在しない窮屈な船室しか配置されていない。
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(ロシア)海軍総司令部は、2013年1月に戦略艦隊へ軍備採用された最新原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」の船室レイアウト変更の提案を準備している。
(ロシア海軍)総司令部の情報提供者が『イズベスチヤ』へ話した所によると、最初の「ボレイ」-原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」「アレクサンドル・ネフスキー」の航海試験に参加した乗員メンバーの評価と希望をベースにした提案が作成される。

情報提供者によると、新型機器試験後の海軍将兵の慣習である個人的評価の記載において、原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」「アレクサンドル・ネフスキー」の士官は、狭い船室と、テーブルの代わりとしてベッドの間にサイドボードと洗面台が配置されている事に対する不満を表明した。

「船室には、書類を書く為のテーブルが必要です。
ユーリー・ドルゴルーキーには、そのようなものは何も無く、代わりにベッドのサイドボードが有ります。
アレクサンドル・ネフスキーの仲間は、寝台の間に洗浄の為の洗面台が設置されています。
士官は、書類仕事の為に、それ(洗面台)をベニヤ板で塞ぐ必要が有りました」

対談者は当紙へ話した。

喫煙の為の部屋にも苦情が出ている。
このエリアは2平方メートルのみである。
そこでは潜水艦乗員は直立して喫煙するものと見られ、煙に対処できない。

一部の士官は、ロシアの潜水艦に電球会社「フィリップス」の家庭用照明が使用されている事に驚きを表明した。
彼らによると、ロシア戦略核戦力を構成する艦は、ロシア製の電球で照らされるべきである。

同時に、経験豊富な潜水艦乗員は、「ボレイ」の船体全体と居住スペースは、特に船体後部において、他のプロジェクト潜水艦よりも窮屈である事を指摘した。

しかし、肯定的な評価も存在する。
まず最初に潜水艦乗員は、電子トイレの利便性を高く評価している。

「家庭用機器の操作の大半はリモート電子機器により行なわれます。
例えば、古い潜水艦の洗浄トイレ(下水で艦外へ放出)の全体的な経緯は、シリンダー、バルブ、そして明確に算定された算法活動です。
しかしそこでは、全てがボタン1つを押す事で解決されます」

対談者は『イズベスチヤ』へ続けて話した。

最新原子力艦のもう一つの利点は、直接に司令塔へ接続された救助室の存在である。
事故の場合、司令要員と乗組員は他の区画へ移る事なく潜水艦から出られる。

士官は、この配置が生存の可能性を著しく増加させ、乗組員の士気を高める事を指摘した。

特に海軍将兵は、「ボレイ」の全てのベッドに整形外科用マットレスの機能が在る事を好んでいる。

「セヴマシュ」は、もしも海軍総司令部の決定が下されたら船室を改造する準備は出来ていると『イズベスチヤ』へ説明した。

「プロジェクトの変更は、実用的なポイントが先行しなければなりません。
それ故に洗面台を移動するには、パイプの水の出入り口を延長する必要が有り、システムの適切な再設計が必要となります。
例えば、より強力なポンプが必要となりますが、発注してから半年間は待たなければなりません」

対談者は当紙へ話した。

彼は、そのような作業は更なる費用が掛かり、国防省が負担する必要が有ると付け加えた。

「海軍将兵の希望を実現する為の最も経済的な方法は、既存の潜水艦の改造では無く、まだ建造されていないプロジェクト艦を変更する事ですね」
「セヴマシュ」
代理人は説明した。

ウラジーミル・ザハロフ退役少将は『イズベスチヤ』へ表明した。
潜水艦にとって最も重要なのは、全ての設備が任務の遂行に応じて装備される事である。

「ボレイは、快適さにおいて、常に高い居住条件が求められているブリテンやアメリカの潜水艦に近付いています。
我々の古いプロジェクトのディーゼル潜水艦と原子力潜水艦でさえ、全ての乗組員が眠る為のベッドを有しておらず、交代で寝ていました。
1人目が当直に立ち、2人目は寝ていたのです。
ボレイは、各乗組員ごとの独立した船室があり、そこには寝台と棚が有ります」
ザハロフ
は話した。

更に彼は、将兵は快適さと居住性において、それぞれが異なる条件を有しており、全員が満足する事はないと指摘した。

「誰にとっても、おそらく重要なのは船室のテーブルであり、誰にとっても洗面台は良いでしょう。
1人は静かにトイレを共同で使用し、そしてもう1人は、逆に、その船室の設備を好みます」

退役少将は説明した。

最初の第4世代プロジェクト955「ボレイ」潜水艦-「ユーリー・ドルゴルーキー」は1996年に起工され、2012年末に海軍へ納入された。
現在、同プロジェクトの2隻の原子力潜水艦-「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」が進水あるいは完成している。
「ボレイ」は、戦略核戦力の海洋部門の基礎となるべきである。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

戦略原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、2012年12月29日に受領証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。

2013年1月10日、聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)を初掲揚し、名実ともにロシア連邦海軍へ就役しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]


2014年初頭から戦略任務に就く為の準備が行なわれています。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2014年初頭から戦闘任務に就く]

「ボレイ」級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」も2013年末までにロシア海軍へ納入される予定です。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2013年中にロシア海軍へ引き渡される]


今回の記事によれば、この2隻の船室について乗組員の一部は不満を持っているとの事です。
記事を読む限り、不満を持っているのは士官のようです。

これに対し、記事後半に登場するウラジーミル・ザハロフ氏は、人にはそれぞれ個人的な好みが有るので、全ての乗組員が満足できるような居住環境など無いと述べています。

ロシア海軍地中海作戦部隊旗艦は将来的には新造艦となる

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『イタル-タス』より
2013年5月13日17時42分配信
【海軍地中海部隊司令部は新たな艦に配置される】
セヴァストーポリ、5月13日/イタル-タス

ロシア海軍地中海部隊司令部を形成するという決定は、このエリアの環境の常設管理と作戦対応を固定化する為に採択された。
本日(5月13日)、ロシア海軍総司令官代理アレクサンドル・フェドテンコフ中将は発表した。

「地中海部隊を管理する上での運用経験を蓄積する為、管理グループの常設化と部隊司令部の形成が決定されました」
彼は説明した。
中将は指摘した。
「実際には、昨年末以来、海軍艦船は地中海に常時滞在しています。
ですが、その司令部と管理グループは毎回新しいものとなっておりました。
その結果、部隊を管理する士官が毎回交代しながらの常時任務の実施及び支隊艦船の海洋への滞在を余儀なくされました」


彼は、現在、大洋・遠海ゾーンでの戦闘勤務経験を有する士官が参加する司令部の基礎の形成が黒海艦隊基地で行なわれていると付け加えた。
フェドテンコフは、司令部が地中海で形成される部隊の艦の1隻に配置されると表明した-将来的には、新たに建造される艦になる。
地中海海軍艦隊間グループは、黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊、そして必要な場合には太平洋艦隊の艦で構成され、ローテーションで形成される。

グループの艦船の隻数は、国際情勢や今後の問題、更には、海軍演習エリアの計画に依って決められるとフェドテンコフは話した。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

地中海作戦部隊司令部は今年夏に創設されます。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される]

地中海作戦部隊の旗艦としては、黒海艦隊旗艦「モスクワ」などが候補に挙げられており、更には、2014年以降に就役する「ミストラル」級も検討されています。
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[ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない]

フェドテンコフ中将の上司であるロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将も、「ミストラル」級地中海作戦部隊旗艦となる可能性に言及しています。
[ミストラル級はロシア海軍地中海作戦部隊に加わるかもしれない]

今回、フェドテンコフ中将は、将来的には新造艦地中海作戦部隊の旗艦にするとしか述べていませんが、この「新造艦」「ミストラル」級である可能性は高いでしょう。

建造中のロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」(2013年4月中旬)

フランスのサンナゼール造船所
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サンクト-ペテルブルクのバルト工場
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ロシア海軍3艦隊合同グループは2013年秋にラテンアメリカへ行く

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『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年5月13日17時16分53秒配信
【海軍艦隊間艦船グループは大西洋で任務を果たし、ラテンアメリカ諸国へ寄港する】
セヴァストーポリ、5月13日/イタル-タス

黒海、バルト、北方艦隊艦隊間艦船グループは今年夏-秋に大西洋への遠距離航海を実施し、10月まで戦闘訓練任務を果たす。
航海中に艦船グループはラテンアメリカの数ヶ国の港への寄港を実施する。
イタル-タスは、本日(5月13日)、ここ(セヴァストーポリ)でロシア海軍総司令官代理に任命されたアレクサンドル・フェドテンコフ中将より伝えられた。
以前、彼はロシア黒海艦隊司令官だった。

「我々は現在、黒海及び地中海での戦闘勤務・当直計画の遂行を含む訓練年度期間の活動を準備しており、
更には、旗艦の親衛ロケット巡洋艦モスクワを筆頭とした黒海艦隊艦船とバルト艦隊及び北方艦隊艦船が参加し、合同で大西洋における戦闘訓練任務を果たします」
フェドテンコフ
は話した。
彼によると、黒海艦隊艦船支隊には「バルト艦隊及び北方艦隊支隊が加わり、合同で大西洋における戦闘訓練任務を遂行し、ラテンアメリカ諸国の港へ寄港します」

「航海は夏の終わりに予定されており、秋に始まり、10月に完了します」
総司令官代理はこう話し、指摘した。
「このような航海は、海軍において長い間実施されませんでした」

「ロシア戦闘艦が寄港するラテンアメリカ諸国の港は、今後に決定されます」
アレクサンドル・フェドテンコフ
は付け加えた。

彼は、黒海艦隊は戦闘準備を整えており、黒海及び地中海エリアでロシアの国益を保障する為、指示された任務を成功裏に果たす事が出来る事を強調した。
「4月、黒海艦隊は最高司令官・ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン閣下の指示による大規模演習に参加しました。
その結果、艦隊の各部隊の戦闘準備態勢は、艦隊の担当エリア~黒海と地中海においてロシアの国益を保障する為、指示された任務を成功裏に果たす事が出来ると評価されました」

総司令官代理は話した。
「このような規模の演習に黒海艦隊が参加するのは30年ぶりでした」
彼は強調した。

フェドテンコフは、演習結果と参加者の行動が徹底的に分析されたと伝えた。
「そして艦隊の活動における問題点が国防相セルゲイ・ショイグ閣下に対し説明され、艦隊及び部隊司令部で徹底的に分析されました」


アレクサンドル・フェドテンコフ中将は5月12日までロシア黒海艦隊司令官を務めており、同日に開催された黒海艦隊創立230周年記念行事には「黒海艦隊司令官」として出席しました。


その翌日の5月13日、ロシア海軍総司令官代理に就任しました。
[ロシア黒海艦隊の新司令官が任命された]

そして海軍総司令官代理としての初仕事は、黒海・バルト・北方艦隊合同グループによる大西洋遠距離航海及びラテンアメリカ諸国訪問計画の発表でした。

フェドテンコフ中将によると、3艦隊合同グループの遠距離航海は今年秋に行なわれるとの事です。
参加艦船の詳細は明らかにされていませんが、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」の参加は確定しているようです。
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ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は紅海に居る

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月13日12時29分配信
【太平洋艦隊艦船は数十年ぶりに地中海へ入る】
ウラジオストク、5月13日-ロシア通信社ノーボスチ、アナトリー・イリューホフ

ウラジオストクから地中海へ向かっている太平洋艦隊艦船支隊紅海へ入り、スエズ運河通過準備を進めている。
月曜日、ロシア通信社ノーボスチは、太平洋艦隊公式代理人ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。

「支隊は紅海に位置しており、スエズ運河を通過して地中海へ出る為の準備を進めています。
ここ数十年以来、初めて太平洋艦隊艦船は同海域へ入ります」

対談者は説明した。

彼によると、太平洋艦隊の為の新たな海洋舞台は、世界の大洋における新たな航路開発の第1歩となるだろう。
「5月中旬に太平洋艦隊の艦船は地中海へ入り、5月17-20日にはキプロスのリマソール港を訪問する予定です」
マルトフ
は話した。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、2隻の大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」と「ペレスウェート」、大洋救助船「フォーチー・クルイロフ」、海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は3月19日にウラジオストクから世界の大洋での戦闘勤務へと向かった。
支隊は、ロシア連邦海軍地中海戦隊形成の枠組みにおいて同海域へ派遣された。

太平洋艦隊艦船支隊は、戦闘航海中に太平洋からインド洋へ移動し、ペルシャ湾及びアラビア海からアデン湾を通過した。


大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とする太平洋艦隊第9艦船支隊は、2013年3月19日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
[太平洋艦隊第9艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
中型海洋給油船「ペチェンガ」
救助曳船「フォーチー・クルイロフ」


3月21日にツシマ海峡を通過しました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊、ツシマ海峡を南下(2013年3月21日)]

3月末に南シナ海で演習を実施しました。
[太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は南シナ海で演習を行なった]

4月初頭、アデン湾から戻る途中の太平洋艦隊第8艦船支隊南シナ海で会合しました。
[2つの太平洋艦隊海賊対処部隊は南シナ海で会合した]

その後、マラッカ海峡へ入りました。
[太平洋艦隊第9艦船支隊はマラッカ海峡へ入った]

当初はインド洋北西部(アデン湾)へ向かうと発表されていましたが、4月5日、インド洋へ入った艦船支隊は、ロシア連邦国防省広報部より地中海へ向かうと発表されました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊は地中海へ行く]

4月下旬、支隊は2手に分かれ、イランバンダレ・アッバースオマーンサラーラへ入港しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はイランを訪れた]

4月22日、サラーラ寄港組は一足先に出航しました。
[ロシア太平洋艦隊の支援船はサラーラでの物資補充を終えた]

4月24日、バンダレ-アッバース寄港組の3隻も出港し、夕方にインド洋で合流しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はインド洋で合流した]

5月15日に地中海へ入る予定です。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は5月15日に地中海へ入る]


ただし、5月15日に地中海へ入ると発表したのはロシア連邦国防省(ロシア海軍総司令部)広報サービス部ですが、今回、太平洋艦隊広報サービス部長ローマン・マルトフ氏は、5月中旬に地中海入りするとしか述べていません。

ロシア黒海艦隊の新司令官が任命された

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月13日0時09分配信
【ヴィトコ海軍中将はロシア連邦黒海艦隊の司令官旗を受け取る】
セヴァストーポリ、5月13日-ロシア通信社ノーボスチ

アレクサンドル・ヴィトコ中将へロシア連邦黒海艦隊の司令官旗が授与される。
この行事は、月曜日の艦隊創立日に執り行われる。
黒海艦隊公式代理人ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐は発表した。

「月曜日、この職務に就くためにセヴァストーポリへ到着するアレクサンドル・ヴィトコ中将の為に、艦隊の士官クラブで南方軍管区司令官代理アンドレイ・セルジュコフ中将による黒海艦隊司令官旗授与式典が開催されます」
トルハチェフ
は話した。

彼によると、現在の艦隊司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将は海軍総司令官代理に任命された。
司令官の転属は、黒海艦隊230周年記念日の祝賀式が終わってから数日後に行なわれる。

トルハチェフは、ヴィトコ中将が艦隊司令官旗を授与された最初の人となる事を指摘した。
「この行事が5月13日に行われるのは、フェドート・クロカチェフ中将の戦隊がセヴァストーポリ湾へ入港した同日が黒海艦隊の創設日である事を象徴するものです」
1等海佐は強調した。


アレクサンドル・ヴィトコ中将の黒海艦隊司令官就任については4月下旬にも報じられています。
[新たな黒海艦隊司令官が任命される]
この時は、匿名の情報提供者の談話として伝えられました。

アレクサンドル・ヴィトコ中将は1961年9月13日生まれであり、現在51歳です。
【アレクサンドル・ヴィクトロヴィチ・ヴィトコ】

ヴィトコ中将は、2011年12月-2012年2月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征の際の機動部隊指揮官を務めています。
[アドミラル・クズネツォフ地中海遠征2011-2012]


記事の最後に登場するフェドート・クロカチェフ中将(1733-1783年)は、ロシア帝国海軍の提督です。
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1783年5月13日、クロカチェフ中将率いる11隻の軍艦から成るロシア海軍戦隊(アゾフ小艦隊)セヴァストーポリへ入港し、これがロシア黒海艦隊の始まりとなりました。
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ノヴォロシースク海軍基地は2014年に新型艦の受け入れ準備が整う

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月12日9時00分配信
【黒海艦隊のノヴォロシースク基地は2014年に新たな艦の受け入れ準備が整う】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地は、2014年に新たな艦及び潜水艦の受け入れ準備が整う。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

今後数年の内に、黒海艦隊へ新たに6隻の潜水艦(プロジェクト636)と6隻のフリゲート(プロジェクト11356)が来る。

「目標は、2014年には新たな艦と潜水艦の到着を保障する事です」
総司令官は話した。

彼は、ノヴォロシースク海軍基地の開発が連邦政府特定目的プログラムに沿っている事を強調した。
まず最初に地上港の建設があり、その後、全てのインフラストラクチャが開発され、最新の艦及び潜水艦の駐留が完全に保障される。
「司令部ビルの改修と再建、生活保障、燃料補給、発電、通信、管理システムの作成が計画されています」
チルコフ
は話した。

彼は、ノヴォロシースク海軍基地セヴァストーポリの代替として造られているわけでは無い事を強調した。
「セヴァストーポリは、黒海艦隊艦船の主要駐留所として残されています。
ですがノヴォロシースク海軍基地開発プログラムにおいても、艦船の駐留が保障されなければなりません
それは、例えば艦の維持対策などの専門クラスが用意された訓練センターの作成が含まれます」

総司令官は話した。
何よりもまず、セヴァストーポリの訓練センターは遠いが故にノヴォロシースクで運用される事をチルコフは想い起した。


2000年代半ば以降、黒海東岸のノヴォロシースクでは黒海艦隊の為の大規模な基地設備拡張工事が行なわれています。

そして2016年までにロシア黒海艦隊は6隻の新型フリゲートと新型潜水艦を受け取ります。

ロシア黒海艦隊向けの新造フリゲート(警備艦)及び潜水艦の1番艦は、2014年に引き渡される予定です。
[ロシア黒海艦隊は2014年に新造艦を受領する]

プロジェクト11356警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2014年就役予定です。
[フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」の建造は計画通りに進んでいる]

プロジェクト03636潜水艦「ノヴォロシースク」も2014年就役予定です。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2013年に進水する]

この2隻は、ノヴォロシースク海軍基地に駐留する事になるようです。

将来的には、12隻の新造艦が全てノヴォロシースクに駐留する可能性も有るでしょう。

ロシア海軍の新ニートカは2014年初頭に稼働開始する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月12日9時56分配信
【ロシアのニートカ複合体は2014年に稼働開始する】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

ユニークなシミュレータ「ニートカ」(クリミア半島サキ)のロシアの類似物はエイスクで2013年から2014年の境目に稼働を開始する。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

航空複合体「ニートカ」(НИТКА-航空隊地上試験訓練複合体)は、艦上航空隊飛行士の訓練の為に使用されている。
このシミュレーター(ニートカ)は、艦の飛行甲板と同様のトランポリン台航空機拘束装置を装備した鋼鉄の飛行場である。
飛行場の大きさは、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の飛行甲板の大きさに等しい。

「エイスクにおけるニートカ建設作業は計画通りに進んでおり、素晴らしく良質です。
現在、試運転及び調整作業が準備されています。
私は、シミュレータが2013年から2014年の境目に稼働開始する事を期待しております」

総司令官は話した。

彼は、シミュレータが艦載飛行士のみならず、ロシア海軍航空隊飛行士の為の本格的な訓練センターである事を強調した。


2013年5月12日9時03分配信
【ロシアのニートカにはヘリコプター複合体が作成される】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

ロシアニートカには2016年以降にヘリコプター複合体が作成される。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

航空複合体「ニートカ」(НИТКА-航空隊地上試験訓練複合体)は、艦上航空隊飛行士の訓練の為に使用されている。
このシミュレーター(ニートカ)は、艦の飛行甲板と同様のトランポリン台航空機拘束装置を装備した鋼鉄の飛行場である。
飛行場の大きさは、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の飛行甲板の大きさに等しい。

「エイスクのロシア海軍の海洋航空隊飛行士の為の訓練センター作成の枠組みにおいて、ヘリコプター操縦士の為のシミュレータが設計されます」
総司令官は話した。

彼は、海軍総司令部がヘリコプターの着陸を行なう為の海洋特殊プラットフォームの作成を計画していると述べた。
「実際の海洋における不安定な条件下での発着艦要素を練習する為、ニートカにはそれ(海洋特殊プラットフォーム)が存在するでしょう。
プラットフォームは沿岸飛行場にアンカーで固定されます」

総司令官は話した。

彼によれば、技術的課題は既に開発されている。
「この問題に関し、既に専門の設計局は作業を行なっております。
この作業には、少なくとも3年は掛かるでしょう」

総司令官は話した。


記事中で触れられていますが、ウクライナには航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が在ります。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]

ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアウクライナと協定を結んでニートカを使用しています。

2012年8月、改訂されたニートカ使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]
この改訂された協定により、第3国の「ニートカ」使用が可能となりました。

その一方、ロシアは、クラスノダール地方エイスク市に新たな「ニートカ」を建設しています。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]

以前には、2013年秋に航空機の受け入れ準備が整うと報じられました。
[ロシア海軍の新ニートカ(空母発着訓練施設)は2013年秋から使用可能となる]


今回の記事によれば、2014年初頭から稼働開始されるようです。

更には、ヘリコプター発着訓練の為の特殊施設も建設されるとの事です。

旧ソ連時代の「ニートカ」は艦載機(艦上戦闘機)パイロットの為だけの訓練施設でしたが、今回の新「ニートカ」ロシア海軍航空隊の為の総合訓練センターとなるようです。

ロシア海軍のオビ級病院船は復帰する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月12日10時06分配信
【ロシア連邦海軍の病院船は復帰する】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

地中海部隊の行動への参加に関連し、海軍の編制に在籍する病院船は修復と近代化が行なわれる。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「確かに、そのような船は海軍の編制に在ります。
太平洋艦隊にはイルティシュ、北方艦隊にはシヴィーリ、そして黒海艦隊にはエニセイが。
これらの船は修理と近代化が必要です。
この決定は国防相により採択され、僕達が実行します」

総司令官は話した。

彼は、このような船が、地中海作戦部隊の任務を果たす為に使用できる事を強調した。
「近い内に、2隻の病院船の機器準備状態が回復します」
チルコフは話した。


現在、ロシア海軍には3隻の病院船が在籍しています。

「エニセイ」(黒海艦隊、1981年1月30日就役)
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「シヴィーリ」(北方艦隊、1989年7月就役)
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「イルティシュ」(太平洋艦隊、1990年8月10日就役)

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しかし近年は殆ど動いていません。

太平洋艦隊「イルティシュ」は、2011年9月9日に宗谷海峡を通過(東進)しています。
日本国防衛省統合幕僚監部2011年9月10日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

19日後の9月28日、宗谷海峡を西進しました。
日本国防衛省統合幕僚監部2011年9月29日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


チルコフ提督によると、この3隻は修理・近代化されるとの事です。

更には、近い内に司令部が創設されるロシア海軍地中海作戦部隊の一員として行動する可能性にも言及されました。
まず2隻が修理(機器準備状態の回復)されるとの事ですが、おそらくは黒海艦隊「エニセイ」北方艦隊「シヴィーリ」でしょう。

空母ヴィクラマーディティヤMiG-29K飛行隊は正式に実戦配備へ就いた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月11日14時29分配信
【最初のMiG-29K飛行隊はインド海軍へ軍備採用された】
ニューデリー、5月11日-ロシア通信社ノーボスチ、アレクサンドル・ネヴァーラ

最新のロシア艦載戦闘機MiG-29K/KUBを装備する最初の部隊である第303インド海軍飛行隊「ブラックパンサーズ」の編入記念式典は、土曜日にインドゴア州で開催された。
ロシア通信社ノーボスチは、ロシア航空機製造組合「ミグ」主席代理人ナターリャ・バランジナより伝えられた。

「式典には、インド国防相アントニー、海軍司令官ジョシ、ムンバイのロシア大使館及び総領事館の代表、ロシア航空機製造組合ミグ総取締役セルゲイ・コロトコフが出席しました。
国防相と海軍司令官は新たな部隊が海軍航空隊の戦闘即応性を向上させるという事に関し喜ぶと表明しました。
式典の最後には空中パレードが行われ、見物席のゲストの為にインド海軍の航空機とヘリコプターが飛行しました。
パレードは3機のMiG-29Kと1機のシーハリアーで完結しました」

バランジナは説明した。

現在、インドへは既に20機のMiG-29K/KUBが納入されている。
「ブラックパンサーズ」の編制には2004年の契約に基づいて納入された16機の機体が含まれている。
これらは、後に航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」へ配備される予定である。

単座型MiG-29K複座型MiG-29KUBは、艦の防空、航空優勢の獲得、精密誘導兵器による水上および陸上目標の破壊任務を、昼夜のあらゆる天候下で遂行する為に開発された「第4++」世代多用途戦闘機である。

戦闘機MiG-29K/KUBは様々な能力特性が改善され、システムおよびユニット集合体の信頼性は向上した。
以前の戦闘機と比較して、MiG-29K/KUBの飛行時間は2倍以上に増加したが、飛行時間のコストは、約2.5分の1に縮小された。
MiG-29KUBの初飛行は2007年1月に実施された。


[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]
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艦載戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは、インド海軍及びロシア海軍で採用されています。

インド海軍向けの第1バッチ(16機)は、2011年末までに納入されました。
[空母「ヴィクラマーディティヤ」の為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの納入は2011年末までに完了する]

現在は、2010年3月12日に契約された第2バッチ(29機)の生産と引き渡しが行なわれています。
[ロシアとインドは、29機の艦上戦闘機MiG-29Kの購入契約を締結する]

インド海軍のMiG-29K/MiG-29KUBは、第303飛行隊「ブラックパンサーズ」に配備され、ハンザ航空基地(ダボリム空港)に駐留しています。
【第303飛行隊「ブラックパンサーズ」】
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【ハンザ航空基地】
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今回の記事によれば、第1バッチ分の16機と第2バッチの4機の計20機が「ブラックパンサーズ」に配属されているとの事です。

インド海軍には、あと25機のMiG-29K/MiG-29KUBが納入されますから、もう1個飛行隊が編成されるかもしれません。
或いは、シーハリアーを運用している第300飛行隊「ホワイトタイガース」MiG-29K/MiG-29KUBに機種改編する可能性も有るでしょう。

「ブラックパンサーズ」の母艦となる航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は、現在、セヴェロドヴィンスクの屋外ドックへ入渠して最後の修理作業を行なっています。
[空母ヴィクラマーディティヤの最後の修理作業が始まった]

「ヴィクラマーディティヤ」は、2013年7月初頭から航海試験を再開し、9月末に完了、11月15日にインドへ引き渡されます。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]

ロシア海軍地中海戦隊は大西洋やインド洋へ行くかもしれない

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月12日9時08分配信
【海軍地中海戦隊は他の場所でも使用されるかもしれない】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

ロシア海軍地中海部隊は、大西洋及びインド洋における課題の解決にも使用される予定である。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「確かに、必要な場合は、他の近辺海域-大西洋とインド洋-で生じた何らかの課題の為に部隊を使用する事も有り得ます」
総司令官はこう話し、今のところは部隊の担当ゾーンは地中海である事を強調した。、

彼によると、現在、海上に常時滞在し、職責を果たす為の士官が準備されている。
「これらの人々は、地中海のみならず、大西洋とインド洋でも課題を果たす為、総合的に準備する必要があります」
チルコフは話した。

このような指示された任務の為、海軍アカデミーにおいては、作戦部隊勤務の為の選択士官研修プログラムが開発されていると海軍総司令官は指摘した。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

地中海作戦部隊司令部は今年夏に創設されます。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される]

そしてチルコフ提督は、地中海作戦部隊が将来的には大西洋インド洋で活動する可能性にも言及しました。

以前、チルコフ提督は、インド洋太平洋にも常設作戦部隊を創設する可能性を示唆しました。
[ロシア海軍は太平洋とインド洋に常設作戦部隊を創設するかもしれない]

それは、地中海作戦部隊を他の海域に転用する事を指していたようです。

ミストラル級はロシア海軍地中海作戦部隊に加わるかもしれない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月12日9時02分配信
【「ミストラル」は地中海戦隊の構成に含まれるかもしれない】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

(ロシア)海軍総司令部は、汎用ヘリコプター艦「ミストラル」型を将来的には地中海部隊の司令艦に含める事を計画している。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「ええ、それは可能ですよ。
では何故、それをやらないのかですって?
長い目で見れば、最初の艦がロシア海軍の編制へ加入するのは、2015年より前にはなりませんからね」

このような艦を部隊の為に使用する可能性についての質問に対し、総司令官はこう答えた。

彼は、このクラスの艦は、長期に渡る海洋グループ管理の為の広範囲に及ぶ機会を有していると説明した。
「ついでに申しあげますと、多くの国は、このような目的の為、同様の艦を使用しておりますね」
彼は話した。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

「ミストラル」級地中海作戦部隊の旗艦にする可能性については、以前にも報じられています。
[ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない]

地中海作戦部隊司令部は今年夏に創設されます。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される]

今年や来年には実現出来ませんが、その先には「ミストラル」級地中海作戦部隊の旗艦として使用される可能性をロシア海軍総司令官チルコフ提督は否定していません。


建造中のロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」(2013年4月中旬)

フランスのサンナゼール造船所
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サンクト-ペテルブルクのバルト工場
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ロシア海軍地中海作戦部隊には潜水艦も加わる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月12日9時02分配信
【地中海部隊の構成には潜水艦が含まれるかもしれない】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

地中海作戦部隊の艦の構成は潜水艦の加入を含む5-6隻か、それ以上になる。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「今年の計画では部隊構成は5-6隻の艦と保障船から成り、そのベースは、それぞれの艦隊~黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊、場合によっては太平洋艦隊も~からローテーションで交代します。
指示された任務の量に応じて部隊を構成する艦の隻数は増加される事も有り得ます」

総司令官は話した。

更に彼は、必要な場合、部隊の構成には潜水艦が加わると述べた。
「たぶん、将来的には。
それ(潜水艦)は、第5戦隊の時代にも存在しておりました。
原子力潜水艦及びディーゼル潜水艦が。
全ては、その前後の状況によって決まります」

チルコフは話した。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

地中海作戦部隊司令部は今年夏に創設されます。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される]

地中海作戦部隊への潜水艦の参加については、以前にロシア下院国防委員長ウラジーミル・コモエドフ(元黒海艦隊司令官)が述べています。
[ロシア下院国防委員長はロシア海軍地中海作戦部隊について語った]

ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月12日9時00分配信
【地中海部隊司令部は2013年夏に創設される】
モスクワ、5月12日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

ロシア連邦海軍地中海常設作戦部隊司令部は2013年夏に形成される。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「司令部は今年夏に形成され、その士官は、地中海における何れかの旗艦に滞在します。
旗艦(司令艦)は、黒海艦隊司令官と海軍総司令官の合意により個別に決定されます」

総司令官は話した。

彼は、この艦(旗艦)が、安定した通信機能、電波機器装備、常設部隊司令部のスタッフが宿泊できる能力を有するという必要条件を満たしている艦が海軍の何れかの艦隊から派出されると説明した。


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、2013年2月に地中海作戦部隊創設の話が出てきました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

以前には、地中海作戦部隊司令部は今年末までに創設される事になっていましたが、その予定は早まりました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年末までに創設される]

現在、地中海にはロシア海軍3艦隊(北方、バルト、黒海艦隊)から派遣された部隊が行動しており、5月15日には太平洋艦隊から派遣された部隊も地中海へ到着します。
[バルト艦隊地中海派遣部隊はギリシャを訪れる]
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は5月15日に地中海へ入る]
これらの部隊を統一指揮する司令部を早急に作成する必要が生じたという事でしょう。

チルコフ提督は、地中海作戦部隊の旗艦が何れかの艦隊(黒海、バルト、北方、太平洋艦隊)から派出されるとだけ述べており、具体的な名前を出していませんが、各種条件を満たす艦として、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」が選ばれる可能性が高いでしょう。
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北方艦隊のソブレメンヌイ級駆逐艦近影(2013年5月9日)

2013年5月9日はロシア(ソ連邦)大祖国戦争戦勝68周年記念日でした。


北方艦隊主要基地セヴェロモルスクでも、在泊艦が戦勝記念日を祝って万国旗を掲げました。
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ソブレメンヌイ級駆逐艦3隻が停泊していますが、万国旗を掲げているのは左側の1隻のみです。

この3隻は、「アドミラル・ウシャコーフ」、「グレミャーシチー」(先代)、「グレミャーシチー」です。
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先代「グレミャーシチー」(舷側番号404)は2007年12月9日に除籍され、同型艦「ベズジェルージュヌイ」(舷側番号406)「グレミャーシチー」と改名されています。
[ソブレメンヌイ級駆逐艦「ベズジェルージュヌイ」、「グレミャーシチー」と改名]
[アデュー、グレミャーシチー]
[新「グレミャーシチー」<4代目>(旧ベズジェルージュヌイ)]

2007年12月に除籍されている先代「グレミャーシチー」に万国旗が揚がらないのは当然ですが、現「グレミャーシチー」にさえ万国旗が揚がっていないという事から、同艦も事実上退役しているようです。
(「アドミラル・ウシャコーフ」は時々バレンツ海で演習を行なっている)

なお、次の「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクト-ペテルブルクで起工されています。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

バルト艦隊地中海派遣部隊はギリシャを訪れる

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『イタル-タス通信・サンクトペテルブルク支局』より
2013年5月9日9時51分49秒配信
【バルト艦隊の艦船はピレウス港への寄港を行なう】
モスクワ、5月9日/イタル-タス

バルト艦隊戦闘艦船支隊は、今日(5月9日)、ギリシャピレウス港への業務寄港を行なう。
イタル-タスは、ロシア連邦国防省下の海軍の代理人より伝えられた。

「5月9日、警備艦ヤロスラフ・ムードルイ、給油船レナ、救助曳船SB-921で構成されるバルト艦隊戦闘艦船支隊は、ギリシャのピレウス港への業務寄港を行ないます。
業務寄港は5月12日に終了します。
この間に支隊の艦船は水と食料の在庫を補充し、定量を確保します。
乗組員はピレウス及びアテネ市の観光名所を見物し、更には休養の機会を得ます」

彼は話した。

彼によると、ピレウス港への寄港を終えた後、バルト艦隊艦船支隊地中海ロシア海軍艦船グループの一員として任務を遂行する。

更に彼は、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、「アドミラル・ネヴェリスキー」、給油船「ペチェンガ」、救助曳船「フォーチィ・クリロフ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦船支隊が5月15日に地中海へ到着予定である事を指摘した。
計画によると、太平洋艦隊艦船はロシア連邦海軍の他の艦隊の部隊との合同活動を果たし、この海域で一連の業務寄港を行なう。
5月17日、支隊乗組員の休養と物資補充の為、リマソール港(キプロス)への業務寄港が予定されている。


バルト艦隊艦船支隊は、2012年12月17日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]

2013年1月下旬に地中海東部及び黒海で実施されたロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習に参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬) ]

2月初頭、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」救助曳船SB-921は、ギリシャピレウス港へ寄港して3日間滞在し、2月6日には出港しています。



2013年3月中旬、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」大型揚陸艦2隻はレバノンベイルートを訪問しました。
[ベイルートにロシア海軍旗は翻った]
[ロシア海軍艦船はベイルートを訪れた]

4月中旬、給油船「レナ」マルタ島を訪問しました。
[バルト艦隊の給油船はマルタ島へ寄港する]
[バルト艦隊の給油船レナは地中海のロシア海軍グループへ合流する]
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警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」一緒にベイルートを訪問した大型揚陸艦2隻は、その後、別行動を取っています。

3月末には黒海「抜き打ち演習」へ参加しました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海の「抜き打ち演習」に参加した]

4月中旬にはシリアタルトゥースへ物資のストックを輸送しました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦はタルトゥースへ物資のストックを運ぶ]


現在、地中海にはロシア海軍北方、バルト、黒海艦隊合同グループが居ます。

[ロシア海軍地中海グループ]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「カリーニングラード」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
救助曳船「アルタイ」(北方艦隊)
救助曳船「SB-921」(バルト艦隊)
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)


ただし、これらの艦船は全て同じ場所に居るわけではありません。

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船「アルタイ」は4月末にマルタ島を訪問し、5月1日に出港しました。
[北方艦隊の艦船はマルタ島を訪れる]
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黒海艦隊大型揚陸艦「アゾフ」は5月初頭にイスラエルを訪問しました。
[ロシア海軍の軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪れる]
[ロシア軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪問した]


バルト艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」、「カリーニングラード」北方艦隊給油船「ドゥブナ」は4月下旬に黒海沿岸のノヴォロシースクへ入港しました。
[工作船PM-138は地中海へ行く]

5月8日、北方艦隊給油船「ドゥブナ」はマルタ島へ入港しました。
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そして5月15日には、太平洋艦隊艦船支隊の5隻が地中海へ到着します。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は5月15日に地中海へ入る]

[太平洋艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
中型海洋給油船「ペチェンガ」
救助曳船「フォーチィ・クリロフ」

空母ヴィクラマーディティヤの最後の修理作業が始まった

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『イタル-タス』より
2013年5月8日15時23分配信
【インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」はセヴェロドヴィンスクでの最後の修理となるドック作業を開始した】
アルハンゲリスク、5月8日/イタル-タス特派員ウラジーミル・アニフリエフ

インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」/前ロシア巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」は、セヴェロドヴィンスク防衛造船所「セヴマシュ」での最後の修理となるドック作業を同社の貯水池で始めた。
本日(5月8日)、イタル-タス特派員は工場の広報サービスより伝えられた。

「航空母艦をドックに設置し、支持装置を連結する作業はスケジュールに沿って成功裏に実施されました」
広報サービスは話した。

今、同社の専門技術者は艦の水中部分の点検を実施している:艦底の付属品、スクリュー複合体の点検、外部の再塗装、その他の作業。
艦の計画検査を終えた後、白海バレンツ海で今年夏に実施される航海試験の準備が行なわれる。

セヴマシュによると、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は7月3日に航海試験の為、白海へ出航する予定である。
1ヶ月以内に、艦の主動力装置のボイラーは異なる動作モードで点検作業が行なわれる。
8月3日、バレンツ海において納入された「艦上航空機」システムの艦上航空隊の航空機及びヘリコプターが参加する飛行試験が開始される。
10月前半に艦はセヴマシュへ戻り、インドへの引き渡し準備を開始する。
11月15日、航空母艦は発注者へ引き渡される。

昨年、航空母艦は海洋において明らかになった問題点を除去する為、航海試験後にセヴマシュへ戻った。
現時点で、それらの殆どは解消された事を造船所の代表者は保証した。
その上で艦の主動力装置のボイラーの修理を完了する必要が有る。
周知のように、これらの障害の為、昨年12月に「ヴィクラマーディティヤ」を納入する事は出来なかった。
作業は、ボイラーを設計した特殊設計局と、それらを生産するバルト工場の代表者の参加を得て実施されている。
セヴマシュに対し、8基全てのボイラーを復旧して納入する課題は5月に果たされる。

2004年1月にニューデリーで署名された政府間の一括合意により、ロシア航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の船体は、「セヴマシュ」での近代化と、ロシア製の艤装品と航空機を付けるという条件で、インドへ無償譲渡された。
更にロシアは、航空母艦インド人乗員約1,500名の教育と、インド洋水域への艦の基地施設建設を実施する。
当初の契約総額は15億ドルとされ、同艦を航空母艦へ変身させる為の全ての改造作業は2008年に完了する計画だったが、契約履行時期は遅れた。

ロシア側は、作業量の過小評価と、艦の近代化の為の追加費用の必要を表明した。
2010年3月12日、ウラジーミル・プーチンインド訪問中に、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の修理及び近代化の為の修正された価格の追加契約が締結された。
インド側によると、ロシア製航空母艦の購入費用は23億3000万ドルである。
艦の就役期間は30年と見られている。

以前は「バクー」という名前だった「アドミラル・ゴルシコフ」は、1987年に北方艦隊の編制へ加入した。
修理及び改造終了後、航空母艦の排水量は45000トンになり、最大長は283.5m、最大幅は59.8m(8.8m増加)となった。
同艦にはMiG-29K戦闘機およびヘリコプターを含む30機の航空機を搭載できる。
乗組員は約2000名である。
改装及び変換という新たな課題により巡洋艦の船体は最新の機器、システム、装置で満たされている。
航空母艦は、新たな航行複合体及び電波位置特定複合体、通信複合体及び航空機管制を受け取った。
その結果、実際には完全に新たな艦が作られた。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
[中国はロシアへの耐火レンガ輸出を否定した]

2013年4月24日、「セヴマシュ」屋外ドックへ入渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤは屋外ドックへ入渠した]

「ヴィクラマーディティヤ」は、2013年7月初頭から航海試験を再開し、9月末に完了、11月15日にインドへ引き渡されます。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]

ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は5月15日に地中海へ入る

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月8日14時43分配信
【太平洋艦隊の艦船は5月15日に地中海戦隊へ参加する】
モスクワ、5月8日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍地中海戦隊へ補充されるべきロシア太平洋艦隊戦闘艦支隊は、来週半ばに地中海へ入り、同海域で数ヶ月間に渡り任務を遂行する。
水曜日、ロシア連邦国防省は発表した。

以前、ロシア国防省は、地中海戦隊を形成をする為、同エリアへ太平洋艦隊艦船支隊を派遣すると発表した。
それよりも前にセルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。

「大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ、大型揚陸艦ペレスウェート、アドミラル・ネヴェリスコイ、給油船ペチェンガ、救助曳船フォーチー・クルイロフで構成される太平洋艦隊戦闘艦船支隊は、5月15日に地中海へ到着する予定です。
少なくとも数ヶ月間に渡って支隊は黒海及び地中海エリアで任務を遂行します」

ロシア連邦国防省の発表では、こう述べられた。

新たな海洋舞台における戦闘勤務中に太平洋艦隊艦船はロシア連邦海軍の他の艦隊の部隊との合同活動を果たし、この海域で一連の業務寄港を行なう。
「5月17日、乗組員の休養と物資補充の為、リマソール港(キプロス)への業務寄港が予定されています」
声明では確認された。
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更に当局によれば、5月9日、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、給油船「レナ」、救助曳船SB-921で構成されるバルト艦隊戦闘艦船支隊(こちらもロシア海軍地中海艦船グループに含まれている)は、ピレウス港(ギリシャ)への業務寄港を行なう。
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大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とする太平洋艦隊第9艦船支隊は、2013年3月19日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
[太平洋艦隊第9艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
中型海洋給油船「ペチェンガ」
救助曳船「フォーチー・クルイロフ」


3月21日にツシマ海峡を通過しました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊、ツシマ海峡を南下(2013年3月21日)]

3月末に南シナ海で演習を実施しました。
[太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は南シナ海で演習を行なった]

4月初頭、アデン湾から戻る途中の太平洋艦隊第8艦船支隊南シナ海で会合しました。
[2つの太平洋艦隊海賊対処部隊は南シナ海で会合した]

その後、マラッカ海峡へ入りました。
[太平洋艦隊第9艦船支隊はマラッカ海峡へ入った]

当初はインド洋北西部(アデン湾)へ向かうと発表されていましたが、4月5日、インド洋へ入った艦船支隊は、ロシア連邦国防省広報部より地中海へ向かうと発表されました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊は地中海へ行く]

4月下旬、支隊は2手に分かれ、イランバンダレ・アッバースオマーンサラーラへ入港しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はイランを訪れた]

4月22日、サラーラ寄港組は一足先に出航しました。
[ロシア太平洋艦隊の支援船はサラーラでの物資補充を終えた]

4月24日、バンダレ-アッバース寄港組の3隻も出港し、夕方にインド洋で合流しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はインド洋で合流した]

4月初頭、イタル-タスは、ロシア海軍総司令部の(匿名の)情報提供者の談話を引用し、地中海へ行く太平洋艦隊艦船シリアタルトゥースを訪れると報じました。
[ロシア太平洋艦隊の大型揚陸艦はシリアのタルトゥースへ行く]

4月23日、イタル-タスロシア太平洋艦隊公式代理人(広報サービス部長)ローマン・マルトフ氏に直接話を聞いた所、同氏は太平洋艦隊艦船支隊タルトゥースへ寄港する可能性を否定しませんでした。
[ロシア太平洋艦隊艦船はシリアのタルトゥースへ寄港するかもしれない]


現在、地中海にはロシア海軍北方、バルト、黒海艦隊合同グループが居ます。

[ロシア海軍地中海グループ]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「カリーニングラード」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
救助曳船「アルタイ」(北方艦隊)
救助曳船「SB-921」(バルト艦隊)
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)


ただし、これらの艦船は全て同じ場所に居るわけではありません。

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船「アルタイ」は4月末にマルタ島を訪問しています。
[北方艦隊の艦船はマルタ島を訪れる]

黒海艦隊大型揚陸艦「アゾフ」は5月初頭にイスラエルを訪問しました。
[ロシア海軍の軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪れる]
[ロシア軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪問した]


バルト艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」、「カリーニングラード」北方艦隊給油船「ドゥブナ」は4月下旬に黒海沿岸のノヴォロシースクへ入港しました。
[工作船PM-138は地中海へ行く]


そして5月15日には太平洋艦隊艦船支隊の5隻がロシア海軍地中海グループに参加し、ロシア海軍4艦隊(北方、太平洋、バルト、黒海)の艦船による連合部隊が形成されます。

5月9日にロシア・ウクライナ海軍合同観艦式が実施される

『イタル-タス』より
2013年5月7日12時41分配信
【ロシア黒海艦隊とウクライナ海軍はセヴァストーポリ湾で隊列の形成を開始した】
モスクワ、5月7日/イタル-タス

セヴァストーポリ湾泊地でロシア黒海艦隊ウクライナ海軍の合同隊列の形成が開始された。
本日、イタル-タス黒海艦隊広報サービス部長ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐より伝えられた。

「基本的な観艦式の隊列の構築は5月8日に完了し、2ヶ国海軍の艦艇が5月9日の戦勝記念日の為に万国旗を掲げます」
彼は話した。
5月12日には、ロシア黒海艦隊230周年を記念し、セヴァストーポリで観艦式が行なわれる。

トルハチェフによると、合同隊列の第1列には、黒海艦隊大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」ウクライナフリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」黒海艦隊大型対潜艦「ケルチ」、そして黒海艦隊旗艦の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」が配置される。

パレード第2列は、黒海艦隊潜水艦「アルローサ」、ウクライナ潜水艦 「ザポリージャ」黒海艦隊エアクッションロケット艦「サムム」小型対潜艦「ムロメッツ」が横1列に係留される。


5月9日の戦勝記念日に行なわれるロシア・ウクライナ海軍合同観艦式の参加艦艇

[第1列]
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」
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フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」
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大型対潜艦「ケルチ」
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親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
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[第2列]
潜水艦「アルローサ」
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潜水艦 「ザポリージャ」
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エアクッションロケット艦「サムム」
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小型対潜艦「ムロメッツ」

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コルベット「ボイキー」は2013年5月16日にロシア海軍へ引き渡される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月6日16時34分配信
【コルベット「ボイキー」は5月16日にロシア連邦海軍へ引き渡される】
モスクワ、5月6日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト20380コルベットの2隻目の生産艦「ボイキー」は、5月16日にロシア海軍へ引き渡される。
月曜日、造船工場「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」広報サービスは、同艦の国家受領試験の最終段階実施を発表した。

以前、コルベットは5月-6月にバルト艦隊の編制へ加入すると報じられた。

「2013年5月16日12時00分、造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィにおいて、プロジェクト20380コルベットの2隻目の生産艦ボイキーの受領証書への署名及びロシア連邦海軍旗の初掲揚式典が開催されます」
声明では、こう述べられた。

このイベントに先行し、工場航海試験及び国家受領試験は成功裏に実施され、その過程で同艦の全てのシステム及び兵装の試験が行われた。

「ボイキー」プロジェクト20380コルベットシリーズであり、バルト艦隊の為に建造された。
シリーズのトップ艦「ステレグーシチー」は2007年にバルト艦隊へ引き渡された。
プロジェクト20380艦は、近海ゾーンにおける行動と水上艦及び潜水艦を相手に戦い、更には、海上上陸作戦において海洋揚陸部隊を砲撃支援する為に設計されている。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水したプロジェクト20380コルベット3番艦「ボイキー」は、2012年10月、100mm砲を搭載しないままで航海試験を始めました。
[ロシア海軍最新コルベット「ボイキー」海上試験開始]
[新世代コルベット「ボイキー」は工場航海試験を開始した]
[最新コルベット「ボイキー」、2012年末に就役?]
当初は2012年末にロシア海軍へ引き渡される計画となっておりましたが、100mm砲の納入が遅延した為も有り、引き渡しは翌年(2013年)に延期されました。

納入が遅延していた100mm砲は、2013年1月中旬にようやく設置されました。
[新世代コルベット「ボイキー」に100mm砲が設置された]

2013年2月初頭、バルト艦隊主要基地バルチースクへ到着しました。
[最新コルベット「ボイキー」はバルチースクへ到着した]

2月中旬、工場航海試験を継続する為、バルチースク基地を出港しました。
[最新コルベット「ボイキー」は航海試験を再開した]

更には、A-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲の射撃試験も実施されました。
[最新コルベット「ボイキー」は初めて100mm砲を撃った]

3月1日、Ka-27PL対潜ヘリコプターが初めて着艦に成功しました。
[最新鋭コルベット「ボイキー」にKa-27対潜ヘリが初着艦した]

3月15日、最終試験となる国家受領試験が開始されました。
[最新コルベット「ボイキー」の国家試験が始まった]

3月末に対艦ミサイルの発射試験を実施しました。
[最新コルベット「ボイキー」は対艦ミサイルを発射した]

4月上旬に国家受領航海試験は完了しました。
[最新コルベット「ボイキー」の航海試験は全て完了した]

4月15日、最終検査の為に建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ戻ってきました。
[最新コルベット「ボイキー」は最終検査の為にサンクトペテルブルクへ戻った]
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以前は2013年5月末-6月初頭にロシア海軍へ引き渡される予定でした。
[コルベット「ボイキー」は2013年5月末-6月初頭にロシア海軍へ引き渡される]


しかし今回の記事によると、2013年5月16日に受領証書へ署名され、合わせて海軍旗の初掲揚式典も開催されるとの事です。

ロシア黒海艦隊艦船の動向

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『黒海ニュース』より
2013年5月5日19時12分配信
【ロシア連邦黒海艦隊の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」はダータネルス海峡を通過して地中海へ針路を取った】

現地時間2013年5月5日6時45分頃、黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」ダータネルス海峡海域のチャナッカレ沖を通過し、マルマラ海へ向かいました。
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「ニコライ・フィリチェンコフ」は、地中海で行動中のロシア海軍合同グループへ参加するようです。


2013年5月6日7時25分配信
【ロシア連邦黒海艦隊の浮揚工場PM-56はシリアのタルトゥース港での6ヶ月間に渡る勤務を終え、ボスポラス海峡を通過して黒海へ向かった】

2013年5月5日、黒海艦隊浮揚工場(工作船)PM-56ボスポラス海峡(イスタンブール沖)を通過し、黒海へ向かいました。
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PM-56は、シリアタルトゥース港に駐留し、地中海で行動するロシア海軍艦船のメンテナンスを行なっていましたが、6ヵ月間の任期を終えてセヴァストーポリへ戻ります。

PM-56と交代するPM-138は、4月26日にボスポラス海峡を通過しています。
[ロシア海軍の工作船PM-138はボスポラス海峡を通過した]

なお、ボスポラス海峡を通過したPM-56ですが、以前に比べて船上のアンテナが増加しています。
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現在、地中海ではロシア海軍艦船グループが行動中です。

黒海艦隊大型揚陸艦「アゾフ」は5月初頭にイスラエルを訪問しました。
[ロシア軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪問した]
[ロシア海軍の軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪れる]

4月末には北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」救助曳船「アルタイ」マルタ島を訪問しています。
[北方艦隊の艦船はマルタ島を訪れる]

5月中旬には太平洋艦隊艦船部隊地中海へ入ります。
[ロシア太平洋艦隊艦船はシリアのタルトゥースへ寄港するかもしれない]

エアクッションロケット艦ボラはイスタンブールへ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区広報サービス発表
2013年5月5日12時58分配信
【黒海艦隊のエアクッションロケット艦「ボラ」はセヴァストーポリからトルコのイスタンブール港への移動を始める】

以前に合意された計画に従い、黒海艦隊エアクッションロケット艦「ボラ」セヴァストーポリからトルコイスタンブール港への移動を始める。
ロシアロケット艦トルコ共和国への訪問は、イスタンブール国際最新兵器展示会の開催時期に合わせたものであり、ロシア企業と共に参加する。

「ボラ」は、初めて外国の港を訪れて海軍旗を掲げる。

トルコの港に停泊中、ロシア艦の艦長アルテム・アンドリエフスキー3等海佐はイスタンブールロシア連邦総領事を表敬訪問し、ロシア総領事館の職員と家族はロシア艦を見学する。

更に、エアクッションロケット艦を軍事産業問題担当トルコ国防次官ミュラ・バヤルが訪れる予定である。

「ボラ」乗組員の為、トルコ最大の都市への小旅行を含む広範囲に渡る文化的プログラムが用意されている。

同艦がセヴァストーポリへ戻るのは5月12日の予定である。


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プロジェクト1239エアクッションロケット艦「ボラ」は、5月7日から10日までイスタンブールで開催される国際兵器展示会IDEF'13に参加します。

『イタルタス』より
2013年4月30日12時47分配信
【黒海艦隊のロケット艦はイスタンブールの国際防衛産業展示会IDEFに参加する】

IDEF2013には42ヶ国から525の企業が出展します。

トルコから170社、アメリカから39社、ドイツから35社、ブリテンから29社、フランスから29社が参加します。

ロシアからは、兵器輸出公社ロソボロネクスポルト、ノヴォシビルスク機器製造工場などが参加します。
ロシア代表団の団長はロシア連邦軍事技術協力庁副長官ミハイル・ペトゥホフです。

【「IDEF'13」公式サイト】



ロシア海軍は潜水救助機器での遅れを取り戻した

5月5日はロシア海軍「潜水夫の日」です。
1882年5月5日、皇帝アレクサンドル3世の勅命によりクロンシュタット潜水夫学校が創設されました。
その「潜水夫の日」を迎えるに当たり、ロシア通信社ノーボスチは、ロシア海軍の救助作業部門の責任者であるダミール・シャイフトジノフ氏へインタビューを行ないました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月4日11時13分配信
【ロシア連邦海軍は救助手段での西側への遅れを殆ど克服した】
モスクワ、5月4日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍は、救助部隊及び事故潜水艦乗員の支援のための手段に関し、高度な西側機器に対する遅れを事実上克服した。
海軍捜索・事故救助作業サービス部長ダミール・シャイフトジノフ1等海佐は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

10年以上前の原子力潜水艦「クルスク」沈没は、海軍の救助機器が非常に遅れている事を示した。
海軍指導部は、海外の深海遠隔操縦装置「ヴェノム」「タイゲル」の購入と共に、国内の開発者による独自プロジェクトの救助船及び深海装置の作成を決定した。

「救助機器の開発は実用化に向かっており、僕達は、幾つかの遅れていた分野で世界的基準のレベルに達しております。
更なる技術サンプルとして外国の深海潜水複合体が使用されます。
例えば、新たなに建造される救助船イーゴリ・ベロウソフには、DIVEX社の深海潜水複合体が有ります」

シャイフトジノフは話した。

彼によると、この事は、深海潜水の分野において完全に外国へ依存する事を意味しない。
彼は、外国製機器をベースにする事により、海軍が予定している国産複合体の作成を促進し、全ての艦隊が最新の救助手段を装備する過程においてコストが削減される事を指摘した。

「現在、有人潜水装置の国内開発は遅れてはおりませんし、幾つかの点においては外国のカウンターパートより先んじております。
今年には、最新救助潜水装置ベステル-1(公開株式会社「中央設計局ラズリート」が設計し、「アドミラルティ造船所」で建造)の試験が開始されます。
それは、外国のカウンターパートよりも優れた潜水作業能力を有しております」

シャイフトジノフは強調した。
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世界基準に劣っていない例として、シャイフトジノフは国産の潜水機材SVU-5を挙げた。
その作成には、外国製機器の運用経験がフィードバックされており、現在、海軍へ採用されている。


記事中で触れられていますが、北方艦隊原子力潜水艦「クルスク」は2000年8月12日に艦首魚雷室で爆発事故を起こして沈没しました。
118名の乗員を救助する事は出来ませんでした。
[原潜クルスク追悼]
[巡航ミサイル原潜「クルスク」]
[解体されるオスカーII級原潜クルスク]

この件でロシア海軍の潜水艦乗員救助体制の不備が明らかになり、以後、各種の対策が講じられる事になりました。

まず最初に、外国製の深海作業用無人機が幾つか購入されました。

深海遠隔操縦装置「ヴェノム」
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深海遠隔操縦装置「タイゲル」(タイガー)

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今回の記事には名前が出ていませんが、この他に「パンテラ-プリュス」(パンサー・プラス)も購入されました。
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これらの深海遠隔操縦装置は、ロシア海軍各艦隊の潜水艦救助船に配備されました。

太平洋艦隊の救助船「アラゲズ」
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黒海艦隊の救助船「コムーナ」

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その一方で、新たな潜水艦救助船の建造も開始されました。
[新型潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフ進水]

「タイゲル」「パンテラ-プリュス」は、2009年11月の対潜哨戒機Tu-142墜落事故においてタタール海峡で使用されています。
[Tu-142墜落事故(旧ブログ)]

2012年1月初頭には黒海艦隊救助船支隊が創設されました。
[黒海艦隊に救助船部隊が創設された]

記事の最後に登場する「潜水機材SVU-5」は、潜水服です。
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ダミール・シャイフトジノフ氏は、今年末までに10隻の救助船、救助艇、救助曳船ロシア海軍へ引き渡されると述べています。
並行してロシア海軍現用深海潜水艇の近代化も実施されています。
[ロシア海軍は2013年に10隻の救助船と救助艇を受領する]

原子力潜水艦「クルスク」爆沈事故から10年以上の歳月を経て、ロシア海軍の努力は実を結びつつあります。
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北方艦隊の救助訓練

ロシア海軍は2013年に10隻の救助船と救助艇を受領する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月4日11時07分配信
【ロシア連邦海軍は2013年に10隻の新たな救助艇及び曳船を受領する】
モスクワ、5月4日-ロシア通信社ノーボスチ

バルト艦隊及び黒海艦隊、更にカスピ小艦隊は、今年末までに10隻の救助艇及び救助船を受領する。
海軍捜索・事故救助作業サービス部長ダミール・シャイフトジノフ1等海佐は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

「救助船イーゴリ・ベロウソフの他、2013年末までに救助曳航船ヴィクトル・コネツキー(ヤロスラブリ造船工場)、そして4隻の将来型事故救助保障艇がバルト艦隊へ、4隻の複合事故救助保障艇が黒海艦隊へ受け入れられる予定です」
シャイフトジノフは話した。
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更に、救助曳航船SB-45(アストラハン造船工場)カスピ小艦隊へ配備される予定であるとシャイフトジノフは付け加えた。
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2014年には、北方艦隊の為の救助船が(造船工場「ペラ」で)建造される予定である。
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「新規建造の他に、救助潜水装置プリズ型(計画設計局-公開株式会社「中央設計局ラズリート」)の近代化が続けられています。
救助潜水装置AS-26が近代化されました」

サービス部長は指摘した。

現在、サンクト-ペテルブルクカノネルスキー造船工場は、救助潜水装置AS-30の近代化を完了している。
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近い内に、救助潜水装置AS-34及びAS-36の近代化が予定されていると彼は付け加えた。


救助船「イーゴリ・ベロウソフ」(プロジェクト21300S)は2005年10月24日に起工され、2012年10月30日に進水しています。
2014年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
[新型潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフ進水]
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救助曳船「ヴィクトル・コネツキー」(プロジェクト745MBS)は2012年12月14日に進水しました。
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こちらも、今年(2013年)末までにロシア海軍へ引き渡されるとの事です。


記事後半で登場する救助潜水装置プリズ型は、1980年代後半に4隻が建造されました。
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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト1855「プリズ」】
AS-28:1986年8月12日就役、太平洋艦隊
AS-26:1987年11月25日就役、バルト艦隊
AS-30:1988年11月12日就役、太平洋艦隊
AS-34:1989年11月30日就役、北方艦隊


太平洋艦隊所属AS-30AS-28は、2009年11月の対潜哨戒機Tu-142墜落事故タタール海峡へ出動しています。
[Tu-142墜落事故(旧ブログ)]

AS-28は2005年8月4日にカムチャツカ沖で遭難し、8月7日、イギリス無人潜水艇「スコーピオン」に救助されました。
その後、近代化改装が行なわれました。
[小型潜水艇AS-28、現役復帰]

救助潜水装置AS-36は、1996年に就役したプロジェクト18270の1番艇であり、北方艦隊へ配備されています。
【プロジェクト18270「ベステル」/18271「ベステル-1」】

2番艇は改正型の18271となり、救助船「イーゴリ・ベロウソフ」に搭載されます。
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今回の記事によると、AS-36も近代化されるとの事ですが、こちらも18271仕様になるのでしょうか。

2013年5月1日のウラジオストク金角湾

2013年5月1日のウラジオストク金角湾内の様子。

ロシア太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
4月下旬に定期修理を終えて復帰しました。
[ロシア太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは遠距離航海へ行く]
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太平洋艦隊水上艦艇停泊所。
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型揚陸艦「オスリャブヤ」、大型対潜艦2隻(たぶん「アドミラル・トリブツ」「アドミラル・ヴノグラードフ」)が停泊しています。
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金角湾艦船修理工場「ダーリ・ザヴォード」
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「ダーリ・ザヴォード」
手前の浮きドックの奥に駆逐艦「ブールヌイ」
そこから1隻置いて駆逐艦「ブイストルイ」(万国旗を揚げている艦)
奥の方に大型対潜艦(万国旗を揚げている艦、おそらくは「マルシャル・シャーポシニコフ」)が居ます。
駆逐艦「ブールヌイ」は長期修理中です。
[ソブレメンヌイ級駆逐艦ブールヌイのエンジンが修復される]
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昨年11月初頭からアデン湾海賊対処任務の為に派遣されていた大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、今年4月下旬にウラジオストクへ帰港しています。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

現在、太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」、「ペレスウェート」、支援船2隻が地中海へ向かっています。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はインド洋で合流した]

警備艦ネウストラシムイはアデン湾で船団護送任務を開始する

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『イタル-タス通信サンクトペテルブルク支局』より
2013年5月2日午前11時46分27秒配信
【バルト艦隊警備艦「ネウストラシムイ」はアデン湾の民間船団形成ポイントに到着した】
カリーニングラード、5月2日/イタル-タス

本日、バルト艦隊警備艦「ネウストラシムイ」は、同海域の航行安全保障の目的で民間船団を形成、先導する為、アデン湾東部指定ポイントに到着した。

イタル-タス西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・状況供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐から伝えられた所によれば、「ネウストラシムイ」は、予定された民間船団の形成を完了し、紅海エリアへ向かう。
ロシア海軍将兵は、アデン湾西部までの「安全回廊」で船団を先導すると彼は指摘した。

警備艦「ネウストラシムイ」は2013年3月にバルト艦隊主要基地バルチースクを去った。
遠距離航海中に同艦は6000海里以上を航行した。

「ネウストラシムイ」アフリカの角への航海は3度目になる。
前回の航海は2010年だった。
この時、警備艦は合計で約130万トンの28隻の民間船から成る7船団を護送した。
戦闘任務遂行中、ロシア海軍将兵は海賊容疑者7名を拘束した。


警備艦「ネウストラシムイ」は、2008年秋にロシア海軍で最初のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍第1次ソマリア遠征]

そして2010年初頭、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍第6次ソマリア遠征]

2010年2月5日にはソマリア海賊7名を拘留しました。
[ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」、ソマリア海賊拘留]
[ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」、ソマリア海賊を拘留(RIAノーボスチ)]

2012年7月から9月に掛けて北方艦隊大型揚陸艦と共に地中海へ派遣されました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]

その後、オーバーホールが行なわれました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」は長期航海の為に修理を実施する]

その後、バルト海で戦闘訓練を行ない、三度アデン湾へ派遣されると発表されました。
[バルト艦隊のフリゲート「ネウストラシムイ」はアデン湾へ行く]

2013年3月17日、3度目のアデン湾遠征の為にバルチースクを出港しました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」はアデン湾へ向かった]
[バルト艦隊海軍歩兵はアデン湾海賊対処任務に参加する]

4月23日、アラブ首長国連邦ドバイへ到着しました。
[警備艦ネウストラシムイはドバイを訪れた]

4月26日、ドバイ港を出港してアデン湾へ向かいました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」はドバイを出港してアデン湾へ向かった]
[警備艦ネウストラシムイは3度目のアデン湾海賊対処任務に就く]

そして5月2日、アデン湾東部海域に到着し、護送する船団と合流しました。

今回、「ネウストラシムイ」は民間船団を護衛しながらアデン湾を西(紅海方面)へ進みます。
船団を紅海方面まで送り届けた後、今度はアデン湾西部で次の民間船団と合流し、東(アラビア海方面)へ向かいます。