fc2ブログ

デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理作業は進んでいる

13-0530a.jpg
13-0530d.jpg
『イタルタス』より
2013年5月30日10時18分配信
【火災で損傷した原子力潜水艦「エカテリンブルク」は海上へ復帰する】
アルハンゲリスク、5月30日/イタルタス特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

2011年12月にドックの火災で損傷した原子力潜水艦K-84「エカテリンブルク」は、セヴェロドヴィンスクの防衛造船所「艦船修理センター"ズヴェズドーチカ"」により海上へ復帰する。
本日、同社総取締役ウラジーミル・ニキーチンは発表した。

「我々は、造船台の建造台7ヶ所を占拠して作業を行なっており、エカテリンブルクは海上へ復帰します」
彼は話した。

更にニキーチンは、原子力潜水艦の開発者も含めた一連の作業部会において、ロケット艦魚雷発射装置は使用可能であると判断されたと述べた。
「水中音響複合体は、当初から修理不能と判断されておりましたが、艦首魚雷発射装置については、様々な意見が有りました。
結局、それ(魚雷発射装置)は、まだ使用できるという結論に達しました」

彼は話した。

以前、「ズヴェズドーチカ」広報サービスがイタルタス特派員へ伝えた所によると、作業はスケジュール通りに進行しており、「エカテリンブルク」は2014年に海軍の編制へ復帰しなければならない。
国家契約により、原子力潜水艦の就役期間の2019年までの延長が提供される。

ムルマンスク地域ロスリャコヴォ村「第82艦船修理工場」のドックで修理中の「エカテリンブルク」で2011年12月29日に火災が発生した。
火災により、水中音響複合体は破壊され、潜水艦船体の軽量ゴム製カバーは重大な損傷を被った。


プロジェクト667BDRM(デルタIV級)2番艦K-84は1982年2月17日にセヴェロドヴィンスクで起工され、1984年9月に進水しました。
1985年12月30日にソ連邦海軍へ引き渡されました。
当初は「戦略用途ロケット水中巡洋艦」(РПКСН)に分類されていました。

1986年2月15日、赤旗北方艦隊へ編入されました。

1992年6月3日、戦略用途原子力水中巡洋艦(АПКСН)に分類変更されました。

1996年12月3日、修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスク「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。

1999年2月9日、「エカテリンブルク」と命名されました。

2003年7月8日に修理と近代化を終え、艦隊へ復帰しました。

2003年12月、潜水艦弾道ミサイルR-29RMU2「シネーワ」発射試験を実施しました。

2011年5月、潜水艦弾道ミサイルR-29RMU2.1「ライネル」発射試験を実施しました。

2011年12月29日16時20分(モスクワ時間)、ムルマンスク近郊ロスリャコヴォの大型浮きドックで修理中に火災が発生しました。
12月30日1時40分、火災は沈静化されました。
[ロシア海軍戦略原潜「エカテリンブルク」で火災]
[ロシア原潜「エカテリンブルク」火災事故・続報]
[戦略原潜「エカテリンブルク」は修理後に復帰する]

この火災により、「エカテリンブルク」は、艦首の水中音響探知ステーション(スカート-BDRM)が損傷しました。
12-0414c

[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理費用は減少する]
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理は2012年末に開始される]

2012年6月22日、セヴェロドヴィンスクに到着しました。
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクは修理の為、セヴェロドヴィンスクへ到着した]

8月29日、修理の為にドック入りしました。
[戦略原潜エカテリンブルクはドック入りした]

「エカテリンブルク」の艦首水中音響複合体の上には魚雷発射管(533mm発射管4門)が有りますが、今回の記事によると、魚雷発射管はそのまま使えるとの事です。
12-0423d
スポンサーサイト



露米仏英海軍合同演習FRUKUS-2013の最終打ち合わせが行なわれる

13-0529a.jpg
13-0529b.jpg
『イタルタス通信サンクトペテルブルク支局』より
2013年5月29日13時57分25秒
【フランスのブレストで国際海軍演習「FRUKUS-2013」の最終会議が開かれる】
カリーニングラード、5月29日/イタルタス

国際海軍演習「FRUKUS-2013」の最終会議は、5月30日から31日までフランスブレスト市で開催される。
本日、これに参加する為、艦隊戦闘訓練管理部長代行ワレーリー・ホルン1等海佐率いるバルト艦隊代表団がカリーニングラードから出発した。

西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトベーエフイタルタスへ伝えた所によると、この会議には、フランス海軍、アメリカ合衆国、ブリテンの代表団も参加する。
「FRUKUS-2013」参加国代表は、演習計画の最終プランに同意、承認する。

演習は、2013年6月24日から7月2日までの期間にフランス沿岸で実施される。
ロシア海軍からはバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」フランス海軍からはフリゲート「プリモゲ」ブリテンからは「サザーランド」アメリカ合衆国からは「ニコラス」が派遣される。

「FRUKUS-2013」の海洋段階は6月27日から30日に実施される。
参加者は、水上での遭難者の避難活動、艦の連携機動、海上及び空中目標への砲射撃の実施、艦載航空機の発着艦の演習を仕上げる。


FRUKUSは、この演習に参加する4ヶ国France、Russia、United Kingdom、United Statesの頭文字の略です。

当初はロシア、アメリカ、ブリテンの3ヶ国の「RUKUS」として1993年に初めて実施されました。
当時は図上演習のみでしたが、1996年から海洋での演習が行なわれるようになりました。
2003年にフランスが加わり、FRUKUSとなり、現在まで毎年行われています。

ただ、2008年の「FRUKUS-2008」ロシアフランスだけが参加しました。
[フランス海軍フリゲート、ウラジオストク訪問]


昨年(2012年)6月末に実施された「FRUKUS-2012」にも警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」が参加しました。
[バルト艦隊フリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は、国際海軍演習「FRUKUS-2012」に参加する]


「ヤロスラフ・ムードルイ」は2年連続参加になりますが、現在、同艦は地中海東部に居ます。
[黒海艦隊の大型揚陸艦2隻はロシア海軍地中海合同グループに参加した]

「ヤロスラフ・ムードルイ」は2012年12月17日に母港バルチースクを出港し、地中海へ向かいました。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]

2013年1月下旬に実施されたロシア海軍3艦隊(北方、バルト、黒海艦隊)合同演習にも参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後も地中海に留まり続け、3月中旬にはレバノンベイルートを訪問しました。
[ベイルートにロシア海軍旗は翻った]

この他、ギリシャピレウス港へ少なくとも2回は寄港しています。


「FRUKUS-2013」は1ヶ月後には始まるので、「ヤロスラフ・ムードルイ」は、それまでにフランスブレストへ到着しなければなりません。

このまま地中海からフランスへ直行するのでしょうか・・・?

ロシア海軍の軍艦はシリア漁船の乗員を救助した

13-0529d.jpg
13-0529c.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月29日15時27分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」はシリアの船員を救助した】
モスクワ、5月29日-ロシア通信社ノーボスチ

アンドレイ・クリメンコ1等海佐が指揮する北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」地中海シリアの船員を救助した。
水曜日、北方艦隊の公式代理人ワジム・セルガ1等海佐は記者団に伝えた。

「ロシア海軍将兵は、航行中のシリア船籍の小型漁船ドルフィン船長から、乗組員の1人が足に重傷を負ったという緊急医療援助要請信号を受けました。
大型対潜艦セヴェロモルスクから水上へ、臨検グループと医療スタッフを乗せた2隻の高速艇が降ろされました。
その後の予備検査の結果、質の高い医療援助の提供の為、患者の船員を漁船からロシア艦へ移す事が決定されました」
セルガ
は話した。

ロシア艦の軍医は、必要なX線検査の実施を含め、シリア船員の為にあらゆる医療援助手段を有している。
シリア船員への医療援助が行なわれた後、漁船「ドルフィン」へ送り届けられ、更なる治療と必要な医薬品を勧められる事をセルガは指摘した。

「北方艦隊の将兵が民間人を救助したのは、今回が初めてではありません。
2011年11月、北方艦隊海洋航空隊のヘリコプターは、バレンツ海において暴風という条件下で遭難した冷凍船ベレグ・ナジェージの船員を救助しました。
そして対潜航空機Il-38乗員は、白海水域において貨物船カピタン・クズネツォフの行方不明者の捜索活動を成功裏に実施しました」
セルガ
は想起した。

昨年4月、北方艦隊ヘリコプターは、民間船M-0124「アメチスト」船上の重病の船員を避難させた。
2012年9月、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」乗組員は、ケルト海で遭難したブリテンのヨットマンを救助した。


北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊アデン湾海賊対処部隊は、2012年12月18日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを出港しました。
[大型対潜艦セヴェロモルスクはソマリア沖へ向かった]

2013年1月5日、スペインセウタ港を訪問し、1月7日まで滞在しました。
[ロシア北方艦隊海賊対処部隊はスペインのセウタ港で20万ユーロを支出した]

2013年1月14日から18日までギリシャスーダ港を訪問しました。
[北方艦隊海賊対処部隊はクレタ島を訪れた]

2013年1月19日から始まった地中海東部ロシア海軍3艦隊合同演習へ参加しました。
[ ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬) ]

2013年2月4日、ロシア砕氷船の護衛を開始しました。
[北方艦隊海賊対処部隊はアデン湾で任務に就く]

2013年2月末、NATO海軍と合同演習を行ないました。
[北方艦隊海賊対処部隊はアデン湾でNATO海軍と合同演習を行なう]
[アデン湾のロシア・NATO海軍合同演習は完了した]

3月初頭、紅海からアラビア海へ向かう9隻の民間船団を護送しました。
[ロシア海軍第15次海賊対処部隊はアデン湾で船団護衛を続ける]

3月中旬、アラビア海から紅海へ向かう2隻の民間船を護衛しました。
[ロシア海軍第15次海賊対処部隊はアデン湾を西へ向かう船団を護送する]

3月下旬、紅海からアラビア海へ向かう商船団を護衛しました。
[大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾を東へ進む船団を護衛する]

3月25日、アラビア海から紅海へ向かうリベリア商船を護衛しました。
[大型対潜艦セヴェロモルスクは商船を護衛してアデン湾を西へ進む]

4月初頭、海賊対処任務を完了し、地中海へ入りました。
[北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾海賊対処任務を完了する]
[北方艦隊海賊対処部隊はスエズ運河を北上した]
[北方艦隊海賊対処部隊は地中海へ入った]

そして地中海ロシア海軍艦隊合同グループに加わりました。
[ロシア北方艦隊と黒海艦隊の艦船は合同演習を行なった]

4月末にはマルタ島ヴァレッタへ寄港しました。
[北方艦隊の艦船はマルタ島を訪れる]

その後も地中海東部に滞在していました。


今回の記事では、昨年(2012年)に北方艦隊が実施した救助活動についても触れられていますが、この他、2012年11月に北方艦隊原子力潜水艦「ダニール・モスコフスキー」バレンツ海で漁船を救助しています。
[ヴィクターIII級原潜ダニール・モスコフスキーは漁船を救助した]
[ヴィクターIII級原潜ダニール・モスコフスキーは遭難漁船の乗員を沿岸へ送り届けた]


現在、地中海には、北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊から派遣された艦船で構成される連合部隊が滞在しています。

[ロシア海軍地中海グループ]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ペレスウェート」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「カリーニングラード」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
救助曳船「アルタイ」(北方艦隊)
救助曳船「SB-921」(バルト艦隊)
救助曳船「フォーチィ・クリロフ」(太平洋艦隊)
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
中型海洋給油船「ペチェンガ」(太平洋艦隊)



この他、黒海艦隊浮揚工場(工作船)PM-138シリアタルトゥースに居ます。
[工作船PM-138は地中海へ行く]
[ロシア海軍の工作船PM-138はボスポラス海峡を通過した]

ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【(ロシア)国防省は2隻の給油船を発注する】
2013年5月27日

ロシア国防省の発注機関「ロソボロンポスタフカ」は、2隻の中型海洋給油船プロジェクト23130の供給の為の発注を公募する。
各船は入札条件下において、2014年11月に北方艦隊へ、2015年11月に太平洋艦隊へ、それぞれ引き渡されなければならない。
推定取引額は3億2280万ルーブルと見られる。

競争入札の勝者は2013年6月20日に発表される予定である。
発注者の説明によると、取引資金の供給は3年間(2013年から2015年)に渡り実施され、供給者は毎年1億60万ルーブルを受け取る。

海軍の給油船は、水上艦及び潜水艦の為に、ディーゼル燃料、燃料油、航空燃料(ケロシン)、潤滑油(エンジンオイル)、水及び食料といった物資を補給する為に使用される。

給油船プロジェクト23130の全長は130メートル、幅20メートル、吃水7メートル、排水量12000トンである。
船の載貨重量は吃水7メートルの状態で7500トンである。
給油船は、燃料油3000トン、ディーゼル燃料2500トン、航空燃料500トン、潤滑油150トン、1000トン、食料100トン、機器及び部品100トンを積載できる。
この記載事項は、全て載貨重量の構成に含まれる。


【『ロソボロンスタフカ』公式サイト】
現在のトップはナジェージダ・ワレンチノヴナ・シニコワです。
13-0528e.jpg

現在、ロシア海軍には、1960~1970年代に建造された各種給油船(西側でいうところの補給艦)が在籍しています。
[ロシア海軍の補給艦]

中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊所属、2013年5月23日、マルタ島)
13-0528c.jpg

中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊所属、2013年5月8日、マルタ島)
13-0509a.jpg

ロシア海軍最大の給油船「ボリス・チリキン」型ですが、在籍する5隻の内、稼働状態に在るのは3隻です。
[ロシア海軍補給艦ボリス・チリキン級]

大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」(北方艦隊所属)
13-0528d.jpg

大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」(太平洋艦隊所属)
13-0528f.jpg


いずれの給油船も就役から30~40年以上が経過しており、代替船が必要となっております。

そこで、まず中型海洋給油船プロジェクト23130を2隻建造し、北方艦隊太平洋艦隊へ1隻ずつ配備する事になったようです。

今回の記事は、この給油船を建造する造船所を選定する為の入札を実施するという事です。

どの造船所が応募するのかまでは今回の記事では触れられていませんが、順当に考えれば、サンクトペテルブルク市バルト工場アドミラルティ造船所になるでしょう。

バルト工場
13-0528a.jpg

アドミラルティ造船所
13-0528b.jpg

セヴェロドヴィンスク造船所は2013年夏に3隻の原潜の海洋試験を行なう

13-0527a.jpg
公開株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」公式サイトより
【原子力潜水艦は海を目指す】
2013年5月23日

2013年夏のセヴマシュは多忙になるだろう。
3隻の原子力潜水艦プロジェクト「ボレイ」及び「ヤーセン」が海洋試験を実施しなければならないが故に。

最初に、当社係留岸壁から工場航海試験の為に多用途原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」が海洋へと去る。
同艦は2011年から開始された「海洋試験」を続行する。
2年間で原子力艦は137日に渡り海洋へ滞在した。

この夏、第4世代原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、初めての工場航海試験を開始する。
ロケット艦シリーズの3隻目は、2012年12月末に造船台から出た。
その後、式典においてロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは、同艦の試験はスケジュール通りに行なわれる事に疑いは無いと強調し、潜水艦の幸せな生涯を願った。
他のロケット艦-「アレクサンドル・ネフスキー」は、国家受領試験を続ける為の航海を始める。

「プログラムは、非常に厳しいものとなっています」
軍事機器生産部長マラート・アビジャノフは説明した。
「配置される潜水艦乗組員は、一致団結し、これらの課題を正確に遂行しなければなりません。
今日の私達の最優先事項は、約束の期日に沿って海軍へ原子力潜水艦を提供する事です」


公開株式会社「生産合同セヴマシュ」広報サービス部長エカテリーナ・ピリキナ
写真:S.クンジヴサ



今回の記事に登場する3隻の原子力潜水艦は、今年中にロシア海軍へ納入される予定です。
[ロシア海軍は2013年に3隻の原子力潜水艦を受領する]

戦略原潜「アレクサンドル・ネフスキー」多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」は、本来ならば2012年末までにロシア海軍へ納入される予定でした。
しかし、最終試験である国家受領試験を2012年末までに完了させる事が出来ず、同年末までのロシア海軍への納入は実現出来ませんでした。
[ロシア海軍は2012年に2隻の原潜と3隻の水上戦闘艦を受領できなかった]

多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」は今年夏から航海試験を行なう予定です。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年後半に海洋試験を実施し、同年末にロシア海軍へ引き渡される]
今回の記事によると、3隻の原潜の中で最初に航海試験へ出発するようです。

戦略原潜「アレクサンドル・ネフスキー」に関しては、ロシア海軍への納入が2014年に延期されると報じられましたが、即座に否定されています。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2013年中にロシア海軍へ引き渡される]

戦略原潜「ウラジーミル・モノマーフ」は、現在、係留試験中です。
[ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは蒸気タービン機関の試験を行なった]
早ければ今年6月から航海試験を開始します。
[ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2013年6月に航海試験を開始する]

「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」太平洋艦隊へ配備されます。
[ボレイ級戦略原潜2番艦と3番艦は太平洋艦隊へ配備される]

ロシア海軍3艦隊連合グループは9月にカリブ海へ行く

13-0526e.jpg
13-0526f.jpg
ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2013年5月20日午前18時21分
【「モスクワ」はグループを率いる】

北方、バルト、黒海艦隊連合艦船支隊大西洋における戦闘勤務の課題を遂行中に戦略航空隊及び潜水艦との連携行動を果たし、更にはキューバ及びニカラグアの港へ寄港する。

大西洋を航海する海軍艦隊間グループ黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」に率いられ、北方艦隊及びバルト艦隊の艦船とジブラルタル海峡水域で合流する。
9月、ロシア艦船キューバハバナ港とニカラグアコリントを業務寄港の為に訪れる。
ベネズエラの主要港ラグアイラへ寄港する可能性も有る。
その他の訪問場所については、現在、軍事外交ラインで調整が行なわれている。

インタファクス-AVNによると、大西洋においてグループ艦船の演習中にロシア連邦戦略航空隊及び北方艦隊戦略潜水艦との連携行動を果たす。

加えて黒海艦隊巡洋艦は主要打撃複合体P-1000「ヴルカーン」の最大射程でのミサイル発射を実施する。
新たな複合体が設置される前、巡洋艦インド洋において対艦複合体「バザーリト」の発射を行なった。


巡洋艦「モスクワ」を旗艦とする3艦隊(黒海・バルト・北方艦隊)連合グループラテンアメリカ遠距離航海については、5月13日にロシア海軍総司令官代理アレクサンドル・フェドテンコフ中将より発表されています。
[ロシア海軍3艦隊合同グループは2013年秋にラテンアメリカへ行く]

今回の記事によると、黒海艦隊巡洋艦「モスクワ」ジブラルタル海峡付近で北方艦隊及びバルト艦隊の艦船と合流して合同グループを形成し、中南米へ向かうとの事です。
寄港先は、今の所、キューバハバナニカラグアコリントが確定、ベネズエララグアイラはほぼ確定、更に他の港への寄港も交渉中のようです。

ニカラグアコリント港太平洋側に在るので、ここを訪れるためにはパナマ運河を通過しなけれなりません。

以前には2008年9月下旬から2009年3月上旬に掛けて北方艦隊の艦船がベネズエラ、パナマ、ニカラグア、キューバを訪問しています。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]

この時には、北方艦隊大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」パナマ運河を通過しました。
[大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、パナマへ]
[「アドミラル・チャバネンコ」、ロッドマン港を訪問]

ロシア太平洋艦隊は第6回「追憶の航海」を準備する

13-0526c.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2013年5月23日10時51分配信
【太平洋艦隊将兵は軍事史「追憶の航海」の準備を行なう】

この行事は、幾つかの記念日に捧げられるものである:戦勝記念日G.I.ネヴェリスコイ提督誕生200周年、そして、太平洋艦隊創設282周年

航海を行なう大型揚陸艦「オスリャブヤ」には、退役将兵、公共機関及び太平洋艦隊の代表団、メディア代表、そして艦隊の歌唱舞踏合唱団が乗り込む。
艦船支隊は、6月初頭にウラジオストクから特別なルートで(航海へ)向かう。

最初の到着地点はサハリンネヴェリスク港であり、その後、クリル諸島クナシルシュムシュパラムシルへ行く。
更には、カムチャツカの潜水艦基地が在るヴィリュチンスク市を訪問する。
母基地へ帰る途中で支隊はオホーツク港へ寄港する。
そこは、約300年前に太平洋の海軍力が誕生した地である。
最後の寄港地はコルサコフ市であり、その後、艦はウラジオストクへ針路を取る。

長年の伝統により、追憶の航海の主催者は艦隊の退役将兵、公共地方自治団体の幹部と会合を行なう予定である。
訪問地では、祖国の優れた軍事守護者を祝う式典が開催され、地元都市及び集落の住民は艦船支隊を訪れ、艦隊楽団の演奏会が行なわれる。


ロシア太平洋艦隊「追憶の航海」は、昨年(2012年)にも実施されています。
この時は、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」により実施されました。
13-0526b.jpg
[ロシア太平洋艦隊艦船は「追憶の航海」を行なう]
昨年の航海は、オホーツク市創設365周年などを記念して8月下旬~9月下旬に行なわれました。

今年(2013年)の第6回「追憶の航海」は、ゲンナジー・イワノヴィチ・ネヴェリスコイ提督(1813-1876年)生誕200周年と太平洋艦隊創設282周年を記念して実施されます。
13-0526a.jpg
太平洋艦隊の創設記念日は5月21日ですが、これは、1731年にロシア帝国元老院ロシア極東方面オホーツク軍港の開設とオホーツク軍小艦隊の創設を布告した日です。

航海中、この7ヶ所に寄港します。
・ネヴェリスク(サハリン)
・クナシル島
・シュムシュ島
・パラムシル島
・ヴィリュチンスク(ペトロパブロフスク・カムチャツキー)
・オホーツク
・コルサコフ(サハリン)


あくまでも、過ぎ去った過去を偲ぶ為の航海であり、今日の情勢とは全く関係ありません
このイベントの主役は、第2次大戦時のソ連軍兵士だった退役軍人であり、彼らと共に過去を偲ぶのが主目的です。



記事中にある通り、航海を行なう大型揚陸艦「オスリャブヤ」は、退役将兵団体や地方自治体の代表、更にはマスコミ陣などを乗せます。
言い換えれば、大勢の人々を乗せて航海を行なうので大型揚陸艦が使用されます。

大型揚陸艦「オスリャブヤ」は、今年3月下旬に太平洋艦隊地中海派遣部隊が出港した時には、同部隊に加わると発表されましたが、結局は同行しませんでした。
13-0324c.jpeg
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
[ロシア太平洋艦隊の大型揚陸艦はシリアのタルトゥースへ行く]

それは、今回の「追憶の航海」の為だったようです。

因みに、「追憶の航海」太平洋艦隊だけでは無く、黒海艦隊でも実施されています。
2011年の「追憶の航海」は、黒海艦隊大型揚陸艦「ヤーマル」により実施されました。
2011年6月21日
【大型揚陸艦「ヤーマル」は追憶の航海を準備する】


なお、今回の件は日本でも報じられています、が・・・

『時事ドットコム』より
【ロシア艦が国後島寄港へ=オホーツク海周遊、中国けん制も】

>ロシアの「内海」として中国の北極海進出をけん制する狙いもあるとみられる。

この行事(追憶の航海)は、中国とは全然関係ありませんが・・・
13-0526d.jpg

時事通信は馬鹿なの?情弱なの?

ロシア太平洋艦隊の大型揚陸艦は黒海沿岸ノヴォロシースクへ入港した

13-0525a.jpg
13-0525b.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2013年5月24日17時58分配信
【地中海グループを構成する太平洋艦隊軍艦はノヴォロシースクへ入った】

ロシア海軍地中海グループを構成する太平洋艦隊大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」「ペレスウェート」は、初めて黒海艦隊海軍基地ノヴォロシースクへの寄港を行なった。

インド洋及び地中海における長期の任務遂行後、乗組員は航海間の規定機器点検と燃料、真水、食料の在庫を補充する。
乗組員の休暇の為に、集団観光旅行、スポーツ行事が予定されている。

ノヴォロシースクにおける必要な行事を完了した後、艦は地中海グループの一員としての任務遂行を続ける。


13-0411a.jpg
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とする太平洋艦隊第9艦船支隊は、2013年3月19日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
[太平洋艦隊第9艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
中型海洋給油船「ペチェンガ」
救助曳船「フォーチー・クルイロフ」


3月21日にツシマ海峡を通過しました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊、ツシマ海峡を南下(2013年3月21日)]

3月末に南シナ海で演習を実施しました。
[太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は南シナ海で演習を行なった]

4月初頭、アデン湾から戻る途中の太平洋艦隊第8艦船支隊南シナ海で会合しました。
[2つの太平洋艦隊海賊対処部隊は南シナ海で会合した]

その後、マラッカ海峡へ入りました。
[太平洋艦隊第9艦船支隊はマラッカ海峡へ入った]

当初はインド洋北西部(アデン湾)へ向かうと発表されていましたが、4月5日、インド洋へ入った艦船支隊は、ロシア連邦国防省広報部より地中海へ向かうと発表されました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊は地中海へ行く]

4月下旬、支隊は2手に分かれ、イランバンダレ・アッバースオマーンサラーラへ入港しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はイランを訪れた]

4月22日、サラーラ寄港組は一足先に出航しました。
[ロシア太平洋艦隊の支援船はサラーラでの物資補充を終えた]

4月24日、バンダレ-アッバース寄港組の3隻も出港し、夕方にインド洋で合流しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はインド洋で合流した]

5月13日、紅海へ到着しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は紅海に居る]

5月15日にスエズ運河を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア太平洋艦隊艦船は地中海へ入った]

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、救助曳船「フォーチー・クルイロフ」、給油船「ペチェンガ」の3隻は、5月17日~20日までキプロスリマソール港を訪問しました。
[太平洋艦隊の軍艦はキプロスを訪れた]
[太平洋艦隊艦船部隊はキプロスを去った]

しかし、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」、「ペレスウェート」の2隻はリマソールを訪問しませんでした。

そして5月24日、2隻の大型揚陸艦は黒海沿岸のノヴォロシースクへ入港しました。

5月15日に地中海へ入った2隻の大型揚陸艦が本隊(大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」など)と別れて何をしていたのかは明らかにされていませんが、この場合はシリアタルトゥースへ行っていた可能性が高いでしょう。
13-0525c.jpg

なお、太平洋艦隊広報部長ローマン・マルトフ氏は4月下旬にイタル-タス通信の取材に応え、地中海派遣部隊の艦船がシリアタルトゥースへ寄港する可能性を否定しませんでした。
[ロシア太平洋艦隊艦船はシリアのタルトゥースへ寄港するかもしれない]

4月初頭にもロシア海軍総司令部の匿名の情報提供者はイタル-タス通信に対し、太平洋艦隊大型揚陸艦2隻は「5月後半」にシリアタルトゥースへ寄港すると話しています。
[ロシア太平洋艦隊の大型揚陸艦はシリアのタルトゥースへ行く]


記事中に出てくる「ロシア海軍地中海グループ」は、現在、北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊から派遣された以下の艦船で構成されています。

[ロシア海軍地中海グループ]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ペレスウェート」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「カリーニングラード」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
救助曳船「アルタイ」(北方艦隊)
救助曳船「SB-921」(バルト艦隊)
救助曳船「フォーチー・クルイロフ」(太平洋艦隊)
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
中型海洋給油船「ペチェンガ」(太平洋艦隊)



この他、黒海艦隊海上修理所(工作船)PM-138シリアタルトゥースに居ます。
[工作船PM-138は地中海へ行く]
[ロシア海軍の工作船PM-138はボスポラス海峡を通過した]

艦上戦闘機Su-33は空対空ミサイル発射訓練を行なった

13-0523f.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2013年5月23日11時12分配信
【北方艦隊の艦上航空隊飛行士は「空対空」ミサイルの実弾発射を実施した】

北方艦隊海洋航空隊独立艦上戦闘機航空連隊の艦上航空隊飛行士は、高機動な敵の有人機及び無人空中攻撃手段を迎撃、破壊する為に作られた「空対空」級ミサイルの実弾発射を実施した。
艦載戦闘機Su-33の教育訓練飛行はバレンツ海水域の北方艦隊戦闘訓練射爆場上空で実施された。

海洋飛行士は複雑で高度な操縦飛行術の要素、中高度と低高度における攻撃および防衛戦闘機動を用いた空中戦闘戦術の練習を仕上げた。

間もなく北方艦隊海洋航空隊独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、海洋における北方艦隊の対空防衛を保障する為の訓練任務を実施し、艦載戦闘機の全ての兵器複合体を使用して仮想敵の艦船グループ及び沿岸施設への攻撃、敵の艦船部隊の攻撃から艦隊の艦船グループの保護を実行する。

独立艦上戦闘機航空連隊の戦闘機飛行士の飛行技量はトップクラスである。
彼らは、世界で唯一、極地緯度という環境下において重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の甲板への着艦を実行できる。

北方艦隊海洋航空隊の最新世代の6名の艦上飛行士は、飛行技量の改善において示された勇敢さと剛毅さに対し、ロシア連邦英雄の称号を授与されている。


記事中にある「独立艦上戦闘機航空連隊」の正式名称は「ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ名称記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」と言います。
同連隊は、2個飛行中隊で構成されています。
機体は全て艦上戦闘機Su-33です。

[第1飛行中隊]1-я Эскадрилья
60号機、61号機、62号機、64号機、66号機、67号機、68号機、71号機、72号機、76号機

[第2飛行中隊]2-я Эскадрилья
77号機、78号機、80号機、81号機、83号機、84号機、85号機、86号機、87号機、88号機

第279航空連隊は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク軍港の南方に位置するセヴェロモルスク-3基地に駐留しています。
13-0523a.jpg

2012年8月26日のセヴェロモルスク-3基地
13-0523b.jpg
13-0523c.jpg
13-0523d.jpg
18機の艦上戦闘機Su-33と4機の艦上練習機Su-25UTGが確認できます。

更には、1機のMiG-29Kと1機のMiG-29KUBも居ます。
13-0523e.jpg

今回の記事によると、第279航空連隊Su-33空対空ミサイルの実弾発射訓練を実施しました。
更には、他の兵装を用いた対艦・対地攻撃訓練も実施するようです。

『スホーイ商会』公式サイトより
【艦上戦闘機Su-33の武装】
射撃兵装:内蔵式30mm機関砲
空対空ミサイル:R-27R1(パッシブレーダー誘導)、R-27T1(赤外線誘導)、R-73E(赤外線誘導)
無誘導弾:S-8KOM、S-80M、S-8BM、S-13T、S-130F、S-25-OFM-PU
航空爆弾:50kg、100kg、250kg、500㎏
1回使用爆弾投下装置:RBK-500
増加燃料漕:設置できない
懸架箇所:12

ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは蒸気タービン機関の試験を行なった

13-0522c.jpg
公開株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」公式サイトより
【「ウラジーミル・モノマーフ」は蒸気を受け入れた】
2013年5月21日

原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、係留試験の最も重要な段階の1つを成功裏に終えた。
第4世代ロケット艦へ沿岸から蒸気が送られ、蒸気タービン機関の試験が実施された。
外部機器の支援を受けて原子力タービンの試験が行われた。

「沿岸からの蒸気受け入れの提供に関する困難な課題が造船所の前には立ちはだかっていました」
原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」
納入責任者エドゥアルト・ウソフは言った。
「作業時間は縮小され、スケジュールは、かなりハードでした。
私共が管理する我が専門技術者のお蔭により、更に我々は全力全開で期間内に試験を完了させる所存です」


潜水艦には既に国家管理委員会の原子力安全監督官が乗り込んでおり、主要動力装置の始動を実施する権限を与えられている。
作業は成功裏に実施されている。
セヴマシュ係留岸壁での係留試験完了後、今年夏に原子力潜水艦工場航海試験の為に海洋へ出航する予定である。

2012年12月30日、セヴマシュ造船台で水中ロケット艦の進水式典が開催された事が想起される。
「ウラジーミル・モノマーフ」は、プロジェクト「ボレイ」(設計-公開株式会社「海洋工学中央設計局ルビーン」)の3番艦である。
それは、戦略用途ロケット水中巡洋艦のクラスに属する。
原子力潜水艦の建造に当たり、騒音を低減する最新の成果が使用された。
このプロジェクトのロケット水中巡洋艦は、21世紀のロシア海洋戦略核戦力の基礎となる。

公開株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」広報サービス:スヴェトラーナ・スヴァトコフスカヤ


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水しました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフ進水(セヴマシュ公式サイト)]
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは進水した]

2013年1月18日、「セヴマシュ」造船所の岸壁に係留されました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフの係留試験が開始された]

以前の報道によると、「ウラジーミル・モノマーフ」は2013年6月までに動力試験を含む係留試験を完了するとの事です。
[新世代戦略原潜ボレイ級3番艦ウラジーミル・モノマーフの動力試験は2013年6月までに完了する]

今回の記事によれば、「ウラジーミル・モノマーフ」は、陸上から蒸気を送り込んで艦の原子力蒸気タービン機関の動作試験を行なったとの事です。
つまり、未だ同艦の原子炉は起動されていないようです。

「ウラジーミル・モノマーフ」は、今年(2013年)末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
[ロシア海軍は2013年に3隻の原子力潜水艦を受領する]

引き渡し後は、太平洋艦隊へ配備されます。
[ボレイ級戦略原潜2番艦と3番艦は太平洋艦隊へ配備される]

ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの艦尾部分は2013年6月26日に進水する

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月22日12時44分配信
【最初の「ミストラル」の艦尾はサンクトペテルブルクで6月26日に進水する】
モスクワ、5月22日-ロシア通信社ノーボスチ

最初のヘリコプター空母「ミストラル」の艦尾部分の進水はサンクトペテルブルクのバルト工場で6月26日に行なわれる。
水曜日、ロシア通信社ノーボスチ防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「最初の船尾の進水は6月26日に指定されており、発注者への引き渡しは7月8日になります」
対談者は話した。

120の小区画から成るヘリコプター空母の艦尾部分は、進水後、小艤装作業が行なわれると「防衛産業」の情報提供者は説明した。
それは、サンクトペテルブルクからフランスサンナゼールへ海路移動する為の準備である。

ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型を建造する為の契約は2011年6月に署名された。
最初の艦「ウラジオストク」は2014年にロシア海軍へ軍備採用され、2隻目の「セヴァストーポリ」は2015年になるとみられる。
既に報じられているように、これらの艦は太平洋艦隊に駐留する。

フランスサン-ナゼールでは2013年2月1日に、乾ドックで最初の艦の起工式典を開催し、最初の艦首区画を取り付けた。
その後、(ロシア)統合造船業営団の代理人は、ロシアが、近い内にフランスへ送られるべき同艦の艦尾部分の30個の小区画を建造していると表明した。

次に、国防相代理ユーリー・ボリソフは、以前、「ミストラル」の作業はスケジュールに沿っている事をロシア通信社ノーボスチに対し確約した。

汎用ドック艦「ミストラル」の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
乗組員160人の他、ヘリコプター空母は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に飛行甲板から6機が発着できる。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]

ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]
ロシア海軍への引き渡しは2014年を予定しています。

建造中のロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」(2013年4月)

フランスのサンナゼール造船所
13-0512d.jpg
13-0522b.jpg

サンクト-ペテルブルクのバルト工場(艦尾部分)
13-0512e.jpg


バルト工場で建造されている艦尾部分は、サンナゼール造船所へ送られ、ここで結合されます。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの艦尾部分は2013年秋にフランスへ送られる]

13-0520d.jpg

警備艦ネウストラシムイはオマーンのサラーラへ寄港した

13-0522a.jpg
13-0316e.jpeg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2013年5月21日15時54分配信
【バルト艦隊の警備艦「ネウストラシムイ」はサラーラ港(オマーン)への業務寄港を行なった】

本日(5月21日)、バルト艦隊警備艦「ネウストラシムイ」サラーラ港(オマーン)への計画業務寄港を行なった。
港に停泊中、同艦は燃料を補給し、真水と食料の在庫を補充する。
乗組員は沿岸で休養する機会を得る。

5月23日までの寄港を終えた後、同艦の乗組員はアフリカの角における民間船舶の航行の安全を保障する任務を遂行する。

警備艦「ネウストラシムイ」は2013年3月にバルト艦隊主要基地バルチースクを去った。
航海中に同艦は8000海里以上を航行し、大西洋から地中海へ移動した。

バルト艦隊警備艦アフリカの角への航海は3度目になる。
前回の航海は2010年だった。
この時、警備艦「ネウストラシムイ」は144日間に渡り海洋に滞在した。
この間に22000海里を航行し、外国の港へ3度の業務寄港を行ない、合計で約130万トンの28隻の民間船から成る7船団を護送した。

警備艦が先導した船の乗員は合計496名に及び、この内183名がロシア連邦市民だった。
船舶航行の安全保障任務を遂行中、ロシア海軍将兵は海賊容疑者の住民7名を拘束した。


警備艦「ネウストラシムイ」は、2008年秋にロシア海軍で最初のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍第1次ソマリア遠征]

そして2010年初頭、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍第6次ソマリア遠征]

2010年2月5日にはソマリア海賊7名を拘留しました。
[ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」、ソマリア海賊拘留]
[ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」、ソマリア海賊を拘留(RIAノーボスチ)]

2013年3月17日、3度目のアデン湾遠征の為にバルチースクを出港しました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」はアデン湾へ向かった]
[バルト艦隊海軍歩兵はアデン湾海賊対処任務に参加する]

4月23日、アラブ首長国連邦ドバイへ到着しました。
[警備艦ネウストラシムイはドバイを訪れた]

4月26日、ドバイ港を出港してアデン湾へ向かいました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」はドバイを出港してアデン湾へ向かった]
[警備艦ネウストラシムイは3度目のアデン湾海賊対処任務に就く]

5月2日、アデン湾東部海域に到着し、民間船護衛任務を開始しました。
[警備艦ネウストラシムイはアデン湾で船団護送任務を開始する]

タイフーン級戦略原潜セヴェルスターリとアルハンゲリスクは除籍、解体される

13-0521b.jpg
13-0521d.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月21日12時59分配信
【ロシアは2018年までに最大の原子力潜水艦の「切断を開始する」】
モスクワ、5月21日-ロシア通信社ノーボスチ

2隻の世界最大の原子力潜水艦「セヴェルスターリ」「アルハンゲリスク」(プロジェクト941「アクラ」)は今年末までにロシア海軍の編制から除籍され、2018年までに解体される。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチ「防衛産業」の情報提供者より伝えられた。

「2013年末までに、セヴェロドヴィンスクに駐留するこれらの潜水艦は海軍の編制から除籍され、それから、(セヴェロドヴィンスクの)企業で解体が開始されます。
2018年、遅くとも2020年までには、その必要なプロセスは完了します」

情報提供者は話した。

これらの「アクラ」は、彼によると時代遅れであり、その改装は高く付く。
このクラスの3隻目の潜水艦は近代化と修理が行なわれ、今後数年間は新たな兵装の試験に使用される。
それは、「ブラヴァー」ミサイルの試験を行なっていた「ドミトリー・ドンスコイ」である。

艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」の代理人は、既に3隻の「アクラ」が解体されているとロシア通信社ノーボスチに説明した。
1隻目は2007年に「セヴマシュ」で、2隻目は2008年に「セヴマシュ」「ズヴェズドーチカ」が契約し、そして3隻目は2009年に同様である。
「セヴェルスターリ」「アルハンゲリスク」に関する具体的な情報を造船所は有していない。

ロシアの全ての原子力潜水艦の解体の為の資金拠出は、一部は(ロシア)国家発注であり、一部は国際プログラム「グローバル・パートナーシップ」の枠組みにおける23の支援国による物資-技術援助によるものである。
プロジェクト941潜水艦は、アメリカ合衆国およびカナダの資金援助により解体されている。
国営会社「ロスアトム」は、潜水艦の核動力炉及び使用済み核燃料の安全な処分に関する一連の責任を有する。

重戦略用途ロケット水中巡洋艦プロジェクト941「アクラ」(NATO分類「タイフーン」)世界最大の原子力潜水艦であり、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)により設計された。
後に「ドミトリー・ドンスコイ」と改名された同タイプの最初の艦は1976年に「セヴマシュ」で起工され、1981年に(海軍の)編制へ加入した。
それは、6隻の艦が建造された。
「ジャイアント」の乗組員は160名、船体の長さは約173メートル、幅23.3メートル、吃水は約11メートル、推進器出力は10000馬力である
主要兵装は、ミサイル複合体D-19と20基の3段固体燃料推進弾道ミサイルR-39「ヴァリアント」である。
更に、「アクラ」ロケット魚雷「ヴォドパード」を搭載する。
対空防衛は8基の携帯高射ミサイル複合体「イグラ-1」により提供される。


ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト941「アクラ」(NATOコード名「タイフーン」)】
1981年~1989年に6隻が就役しましたが、既に3隻が除籍、解体されています。

1番艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)は2000年代初頭に近代化改装を行ない、新型潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試験艦となりました。
13-0521e.jpg

他の2隻-「アルハンゲリスク」「セヴェルスターリ」(2隻とも2004年以降予備役)に関しては、これまでに、新型潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」を装備する近代化とか、有翼ミサイル原潜或いは特務原潜への改装が検討されたようですが、何れも実現しませんでした。
[2隻の 「タイフーン」型原潜は、最新弾道ミサイル「ブラヴァー」を装備しない]
[ロシア海軍は、2010年に新世代潜水艦各タイプの1番艦を受領する]
[ロシア海軍はタイフーン級戦略原潜を近代化しない]
13-0521c.jpg

そして結局、除籍される事になったようです。

今回の記事でも触れられていますが、TK-208「ドミトリー・ドンスコイ」は、今しばらくは現役に留まります。
[タイフーン級原潜「ドミトリー・ドンスコイ」は試験艦として現役に留まる]

『イタルタス通信サンクトペテルブルク支局』より
2013年5月21日11時38分56秒配信
【世界で最も重い戦略原子力潜水艦アクラ級3隻の内の2隻を除籍する最終決定が下された】
こちらの記事によれば、「ドミトリー・ドンスコイ」は2017年まで現役に留まり、艦内システムや水中音響複合体(ソナー)などの試験に従事するとの事です。

太平洋艦隊艦船部隊はキプロスを去った

13-0516b.jpg
13-0521a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月21日7時49分配信
【太平洋艦隊の軍艦「アドミラル・パンテレーエフ」はキプロスを去った】
ウラジオストク、5月21日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海を航行する太平洋艦隊艦船支隊旗艦・大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、
キプロス共和国リマソール港への4日間の業務寄港を終えた。
ロシア通信社ノーボスチは、太平洋艦隊代理人ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、2隻の大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスキー」と「ペレスウェート」、救助船「フォーチー・クルイロフ」、給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、戦闘当直の為、3月19日にウラジオストクを出港した。
ロシア国防省は、ロシア連邦海軍地中海戦隊形成の枠組みにおいて、支隊を同エリアへ派遣した。

「ロシア海軍将兵は、艦上にキプロス共和国駐在ロシア連邦特命全権大使ヴャチェスラフ・シュムスキーを迎えました。
更に、太平洋艦隊将兵をキプロス共和国国防相フォティス・フォチウが訪問し、艦上で儀仗兵の出迎えを受けました。
軍当局の見学者は、乗組員との会議を行ないました」

対談者は伝えた。

彼によると、同艦には、キプロスロシア大使館員リマソールの住民、ゲストが訪れた。
支隊艦船乗員の為の集団外出及び市内へのバス旅行において、太平洋艦隊将兵は地元の観光名所を訪れた。
月曜日、艦は港を去り、地中海で戦闘勤務を続ける。

マルトフは、太平洋艦隊艦船支隊が5月15日にスエズ運河を通過して地中海へ入った事を指摘した。
戦闘勤務中に艦船は太平洋からインド洋へ移動し、ペルシャ湾及びアラビア海からアデン湾、紅海を通過し、更には業務訪問の為にイランバンダレ・アッバース港オマーンサラーラ港を訪れた。


大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とする太平洋艦隊第9艦船支隊は、2013年3月19日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
[太平洋艦隊第9艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
中型海洋給油船「ペチェンガ」
救助曳船「フォーチー・クルイロフ」


3月21日にツシマ海峡を通過しました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊、ツシマ海峡を南下(2013年3月21日)]

3月末に南シナ海で演習を実施しました。
[太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は南シナ海で演習を行なった]

4月初頭、アデン湾から戻る途中の太平洋艦隊第8艦船支隊南シナ海で会合しました。
[2つの太平洋艦隊海賊対処部隊は南シナ海で会合した]

その後、マラッカ海峡へ入りました。
[太平洋艦隊第9艦船支隊はマラッカ海峡へ入った]

当初はインド洋北西部(アデン湾)へ向かうと発表されていましたが、4月5日、インド洋へ入った艦船支隊は、ロシア連邦国防省広報部より地中海へ向かうと発表されました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊は地中海へ行く]

4月下旬、支隊は2手に分かれ、イランバンダレ・アッバースオマーンサラーラへ入港しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はイランを訪れた]

4月22日、サラーラ寄港組は一足先に出航しました。
[ロシア太平洋艦隊の支援船はサラーラでの物資補充を終えた]

4月24日、バンダレ-アッバース寄港組の3隻も出港し、夕方にインド洋で合流しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はインド洋で合流した]

5月13日、紅海へ到着しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は紅海に居る]

そして5月15日にスエズ運河を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア太平洋艦隊艦船は地中海へ入った]

5月17日、キプロスリマソール港を訪問しました。
[太平洋艦隊の軍艦はキプロスを訪れた]

今回の記事では大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」の名前しか出ていませんが、給油船「ペチェンガ」救助曳船「フォーチー・クルイロフ」リマソール港へ入港しました。


現在、地中海には、ロシア海軍4艦隊(北方、太平洋、バルト、黒海艦隊)合同グループが展開しています。

[ロシア海軍地中海グループ]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ペレスウェート」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスキー」(太平洋艦隊)
救助曳船「アルタイ」(北方艦隊)
救助曳船「SB-921」(バルト艦隊)
救助曳船「フォーチー・クルイロフ」(太平洋艦隊)
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
中型海洋給油船「ペチェンガ」(太平洋艦隊)

ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの艦尾部分は2013年秋にフランスへ送られる

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月20日16時18分配信
【ロシアは最初の「ミストラル」の艦尾を今年秋にフランスへ引き渡す】
モスクワ、5月20日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアは今年秋に最初の「ミストラル」型ヘリコプター空母の艦尾を組み立ての為にフランスへ引き渡す。
月曜日、ロシア通信社ノーボスチは国防相代理ユーリー・ボリソフより伝えられた。

「今年は、私が思いますに、秋には組み立ての為の移動が行なわれるでしょう」
ボリソフは、「バルト工場」における艦の作業の進行状況に関するロシア通信社ノーボスチの質問に対し、こう話した。
彼は、作業がスケジュールに沿っている事を指摘した。

「私共は、1隻目と2隻目のミストラルを、2014-2015年に供給するという条件の契約を締結しております」
国防相代理は想い起した。

ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型を建造する為の契約は2011年6月に署名された。
最初の艦「ウラジオストク」は2014年にロシア海軍へ軍備採用され、2隻目の「セヴァストーポリ」は2015年になるとみられる。
既に報じられているように、これらの艦は太平洋艦隊に駐留する。

フランスサン-ナゼールでは2013年2月1日に、乾ドックで最初の艦の起工式典を開催し、最初の艦首区画を取り付けた。
その後、(ロシア)統合造船業営団の代理人は、ロシアが、近い内にフランスへ送られるべき同艦の艦尾部分の30個の小区画を建造していると表明した。

汎用ドック艦「ミストラル」の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
乗組員160人の他、ヘリコプター空母は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に飛行甲板から6機が発着できる。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]

ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]
ロシア海軍への引き渡しは2014年を予定しています。

建造中のロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」(2013年4月中旬)

フランスのサンナゼール造船所
13-0512d.jpg

サンクト-ペテルブルクのバルト工場(艦尾部分)
13-0512e.jpg

今回の記事によると、サンクトペテルブルクバルト工場で建造されている艦尾部分は、今年秋にフランスサンナゼール造船所へ送られ、ここで結合されるとの事です。
13-0520d.jpg

戦略原潜ボレイ級乗員が船室に不満を持っているという報道はデマである

2013年5月中旬、『イズベスチヤ』は、ロシア海軍新世代戦略原潜「ボレイ」級の乗員は船室に不満を持っており、これを受けて海軍総司令部は改善要請を準備していると報じました。
[ボレイ級原潜乗員は船室に不満を持つ]

そして今日、ロシア海軍広報部長(公式代理人)は、『イズベスチヤ』の報道を否定しました。


『イタル-タス』より
2013年5月20日11時44分配信
【海軍総司令部は「ボレイ」級原子力潜水艦の士官が潜水艦の船室のレイアウトに不満を持っているというメディア報道を「デマ」と称した】
モスクワ、5月20日/イタル-タス

ロシア海軍総司令部は、新たな戦略ロケット原子力潜水艦「ボレイ」級乗組員の士官が船室のレイアウトの悪さと潜水艦乗員の為の快適な居住条件を欠いている事に不満を持っているという複数のロシアメディアの報道を否定する。

「これらの報道は、全く事実と一致しておらず、定期的に現れるジャーナリストのデマに過ぎません。
それは既に、彼らにはプロ意識が欠如している事を証明しています」

本日、イタル-タス海軍の公式代理人より伝えられた。

「ユーリー・ドルゴルーキーとアレクサンドル・ネフスキーの乗員は、既に数年間艦内に居住しておりますが、その間に、快適性の欠如に関する苦情は表れませんでした」
海軍の代理人は指摘した。
更に彼は続けて述べた。
「セヴマシュ指導部と白海海軍基地司令部は、定期的にボレイの製造と試験に関する問題を議論する合同会議を開いております。
これらの会議で、新たな水中ロケット艦の船室のレイアウトの悪さについての問題が提起された事など、一度たりとも有りませんでした」


「従いまして、海軍総司令部は、ボレイの士官船室のレイアウトを変更する計画を有していないと申し上げることが出来ます。
ただ単に、そのような必要は有りませんから」

ロシア海軍の公式代理人は強調した。


記事中では名前は出ていませんが、現在のロシア連邦海軍公式代理人(広報サービス・情報管理部代表)は、アンドレイ・タラマン1等海佐です。
【ロシア海軍情報供給課長アンドレイ・セメノヴィチ・タラマン】

タラマン氏は、『イズベスチヤ』を名指しはしていませんが、その報道を「デマ」と断定しました。

タラマン氏は、以前にも『イズベスチヤ』の報道を否定しています。
[ロシア海軍の潜水艦からエンブレムが廃止される事は無い]
この時には「無能」呼ばわりしています。
12-0613b.jpg

黒海艦隊の大型揚陸艦2隻はロシア海軍地中海合同グループに参加した

13-0520c.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月20日14時46分配信
【2隻の戦闘艦がロシア連邦海軍地中海戦隊に参加した】
モスクワ、5月20日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」「アゾフ」地中海艦隊間グループの構成に入った。
月曜日、黒海艦隊情報供給部長ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐は記者団に伝えた。

以前、セルゲイ・ショイグ国防相は、地中海におけるロシアの利益を保護する為、常設海軍作戦部隊の独立管理部の創設が必要であると表明した。
ロシア地中海戦隊の形成を開始し、太平洋艦隊艦船支隊を同海域へ派遣した。

「部隊の計画ローテーションにより、黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフとアゾフは地中海での任務遂行を開始しました」
トルハチェフ
は話した。

彼は、地中海グループには、現在、太平洋艦隊、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊の艦船が関与している事を想い起した。
それは、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」と「セヴェロモルスク」、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、「アドミラル・ネヴェリスコイ」、救助曳船「アルタイ」、SB-921、「フォーチィ・クリロフ」、浮揚工場PM-138、給油船「レナ」、「ドゥブナ」、「ペチェンガ」である。


今回の記事によれば、現在、地中海に展開するロシア海軍4艦隊合同グループは、以下のような構成になっています。

[ロシア海軍地中海グループ]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ペレスウェート」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)
救助曳船「アルタイ」(北方艦隊)
救助曳船「SB-921」(バルト艦隊)
救助曳船「フォーチィ・クリロフ」(太平洋艦隊)
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
中型海洋給油船「ペチェンガ」(太平洋艦隊)


バルト艦隊からは、他に2隻が地中海へ派遣されていますが、今は黒海沿岸のノヴォロシースクで休養中です。
大型揚陸艦「カリーニングラード」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)



大型揚陸艦「アゾフ」は4月上旬に出港し、イタリアイスラエルを訪問した後、5月15日にバルト艦隊大型揚陸艦2隻と共に黒海沿岸のノヴォロシースクへ入港しています。
[バルト艦隊と黒海艦隊の大型揚陸艦はノヴォロシースクへ入港した]
その後、「アゾフ」は、また出港して地中海へ向かったようです。

太平洋艦隊艦船部隊は5月15日に地中海へ入り、5月17日にキプロス島を訪問しました。
[ロシア太平洋艦隊艦船は地中海へ入った]
[太平洋艦隊の軍艦はキプロスを訪れた]


北方艦隊艦船部隊は4月末にマルタ島へ寄港しています。
[北方艦隊の艦船はマルタ島を訪れる]
今回の記事によれば、その後も地中海に居るようです。

バルト艦隊艦船部隊は5月上旬にギリシャへ寄港しました。
[バルト艦隊地中海派遣部隊はギリシャを訪れる]
こちらも地中海に居るようです。

浮揚工場PM-138は4月25日にセヴァストーポリを出港、4月26日にボスポラス海峡を通過しました。
[工作船PM-138は地中海へ行く]
[ロシア海軍の工作船PM-138はボスポラス海峡を通過した]
今はシリアタルトゥースに居ます。

ロシア海軍総司令官はロシア将来原子力空母について語った

13-0520b.jpg
『アルムス-タス』より
2013年5月18日13時12分配信
【ロシアが造る新たな原子力航空母艦は、世界中の全ての既存の同クラスの艦よりも優れていなければならない-海軍総司令官】
モスクワ、5月18日(アルムス-タス)

ロシアが造る新たな原子力航空母艦は、世界中の全ての既存の同クラスの艦よりも優れていなければならない。
イタル-タスは、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将より伝えられた。

「我が海軍の為の新たな将来原子力航空母艦の概要の作成作業は続けられています。
この作業は、サンクト-ペテルブルクの一連の設計局及び防衛産業企業体組織により主導されています。
将来航空母艦の概要作成作業の結果について、ロシア連邦国防省及び海軍総司令部は定期的に報告を受けております」

彼は話した。

「私達が航空母艦を必要とするのは、昨日でも無ければ今日でも無い。
それは水上艦グループ、潜水艦、軌道宇宙装置グループと共同で任務を遂行できる真の将来艦です。
それは、如何なる複雑な環境、如何なる海洋及び大洋の軍事活動舞台においても、広範囲に渡り戦闘活動を実施出来る機会を有していなければなりません」

総司令官は説明した。

彼によると、新たなロシア航空母艦は、耐航性、戦闘力、機能特性において「このクラスの既存の全ての艦よりも優れていなければなりません」
「これは、私達の業界にとっては非常に厳しい条件ですが、私達は、それを諦める事は有りません」
チルコフ
は強調した。

現在、ロシア海軍の編制には、北方艦隊の軍備として在籍する唯一の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」のみが存在する。
同艦は2020年までに近代化する為のプログラムが有る。
13-0520a.jpg

2012年12月、チルコフは、新たな国産航空母艦のシリーズ建造は2012年から始まると発表した。
「2021-2030年の期間中に、私達の戦闘ポテンシャルは増大し、海洋航空複合体を構成する将来航空母艦、第4世代多用途原子力潜水艦、大洋、遠海及び近海ゾーンの多用途艦のシリーズ建造が提供されます」
彼は続けて話した。

チルコフは、海洋航空複合体の作成は、単に航空母艦のみの建造では無く、駐留所、必要なインフラストラクチュア、飛行装置、乗組員訓練センターも含まれると説明した。


2012年5月6日にロシア海軍総司令官に就任したヴィクトル・チルコフ提督は、これまでにも将来航空母艦について何度も発言しています。
[ロシアは新たな駆逐艦及び巡洋艦及び空母の建造計画を続行する]
[ロシア海軍は空母を必要とする]

2012年12月下旬には、将来航空母艦「前世代の重航空巡洋艦とは違い、大きな排水量を有する根本的に新しい汎用戦闘艦とならなければならない」と述べています。
その主要兵器は「空中で、海上で、水中で、そして多分宇宙で動作する有人及び無人(ロボット化された)戦闘手段」
つまり、有人艦載機無人艦載機になると。
[ロシア海軍総司令官は語る]


そして今回、チルコフ提督は、ロシア将来原子力航空母艦は、世界中の既存の同クラスの艦(つまり航空母艦)よりも優れていなければならないと述べました。

「世界中の既存の同クラスの艦」というのは、おそらくはアメリカ合衆国原子力空母「ニミッツ」級(1975-2009年に10隻就役)、原子力空母「エンタープライズ」(2012年12月1日退役)、そしてフランス原子力空母「シャルル・ド・ゴール」(2001年)といった既存の正規空母(CTOL空母)を指しているものと思われます。

以前のチルコフ提督の談話によれば、ロシア将来航空母艦の主要兵器は搭載機(有人機無人機)との事ですから、搭載能力で「既存の同クラスの艦」よりも優れていなければならないと言う事でしょうか。


なお、チルコフ提督とは別に、2012年11月末、ロシア連邦政府軍事産業委員会の関係者も将来航空母艦について述べています。
[ロシアは新たな原子力空母を開発する]

新型コルベット「ストイーキー」は2014年に就役する

13-0519o.jpg
『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年5月18日午前12時05分19秒配信
【2014年にバルト艦隊は、その編制へ新たなコルベット「ストイーキー」を加入させる-総司令官】
モスクワ、5月18日/イタル-タス

2014年、バルト艦隊は、その編制へ新たなコルベット「ストイーキー」を加入させる。
本日(5月18日)、イタルタスは、バルト艦隊創設310周年記念祝賀会においてロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将より伝えられた。

「バルト艦隊の艦編制は更新されます。
2014年には、新たなプロジェクト20380コルベット"ストイーキー"が艦隊の編制へ加入し、2020年までには、更に2隻の新たなプロジェクト20385コルベット2隻が加入します。
それ(20385)は、より近代的な艦であり、より多くの機能を有し、より新しい兵装を有しています」

総司令官は話した。

彼は、最近、バルト艦隊には、この他にも近代的な艦が補充された事を想起した。
それはプロジェクト20380コルベット「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、そして警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」である。

「それぞれの新たな艦のシリーズは、新たな技術的解決が用いられている点で以前の艦とは異なります」
チルコフ
は強調した。

バルト艦隊に、何故そのような小型艦、コルベットが必要なのかと言う質問に答えて総司令官は話した。
「寸法は、ここでは意味を有しません。
重要なのは、これらの艦が最新のシステム、兵装、より増大した打撃能力を有しているという事です。
これらのコルベットには汎用性が有り、効果的に全ての戦闘-水上艦、潜水艦、海洋上陸支援と、更には効果的な対空、対潜防衛を行なう事が可能です」


「忘れてはならないのは、バルト艦隊に割り当てられた最も重要な任務は、我が国の海軍の為に造られた全ての新しい水上艦及びディーゼル潜水艦の試験の実施であるという事です」
提督は強調した。

彼によると、新たな戦闘艦の編制への加入と同時に、バルト艦隊への支援船の補充という課題も解決される。
過去2年間で艦隊は5隻の曳船を受領し、今年3月には2隻の新たな曳船プロジェクト90600が編成に含まれた。
今年末には、同プロジェクトの第3の曳船を受領する。
13-0519m.jpg

提督は、海軍総司令部がバルト艦隊沿岸部隊にも多大な注目を払っていると伝えた。
「今年5月、カリーニングラード特別地区のバルト艦隊海軍歩兵は、増加した浮航能力、信頼性、戦闘耐久性を有する30両の新たな浮揚車BTR-82を受領します。
それは海洋上陸作戦で使用する為に設計されています」
チルコフ
は話した。


「ステレグーシチー」型コルベット「ストイーキー」は2006年11月10日に起工されました。
[ステレグーシチー型「ストイーキー」起工]

2012年5月30日に進水し、現在艤装中です。
[ロシア海軍新世代コルベット"ストイーキー"は進水した]


今回のチルコフ提督の発言によれば、「ストイーキー」は2014年に就役するとの事です。
13-0519n.jpg


更には、改良型のプロジェクト20385コルベット2隻もバルト艦隊へ配属されます。

プロジェクト20385の1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日に起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

2番艦は2013年7月末起工予定です。
[改ステレグーシチー型コルベット2番艦は2013年7月末に起工される]


なお、プロジェクト20380「ステレグーシチー」型コルベット3番艦「ボイキー」は、5月16日に就役しています。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]

ロシア連邦軍参謀本部総長代理は地中海戦隊について語った

13-0512b.jpg
13-0519l.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月18日14時27分配信
【参謀本部総長代理は地中海戦隊の任務について話した】
モスクワ、5月18日-ロシア通信社ノーボスチ

創設されるロシア地中海戦隊ロシア指導者の手のレバーとなり、この海域の安定を提供する。
参謀本部総長代理アレクサンドル・ポストニコフ大将は表明した。

「我々は、この戦隊は我が国の指導者の手にあるレバーとして、この海域の安定を提供するものと理解しております」
彼は、土曜日にラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送で話した。

この戦隊の任務は、紛争地域からの民間人の避難、海賊との戦い、更には必要な場合は合同軍或いはNATO海軍部隊との連携活動であるとポストニコフは説明した。
地中海テロリストが出現する可能性について、将軍は、かなり低いと評価した。

「我々はNATOの同僚に打ち明けます。
地中海作戦戦隊を創設するというロシア連邦の軍事-政治指導者の決定は、私達に割り当てられた全ての国際的義務の遂行と国際軍事協力という課題を解決する為に意図されている事を」
ポストニコフ
は付け加えた。

彼は、作戦戦隊の創設に関し、ロシア軍NATOからの否定的な反応を予想していないと説明した。
「我々の見解では、それ(戦隊の創設)は地域の安定にプラスの影響を与え、ヨーロッパの安全保障システムに有機的に適合します。
それ故にNATOの同僚は、僕が思うに、この問題で特に動揺しているという事は何も有りません」

参謀本部総長代理は確認した。


『エコー・モスクワ』より
アレクサンドル・ポストニコフ大将が出演した番組
【2013年5月18日12時の放送】


2013年1月下旬、ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習黒海及び地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]
ポストニコフ大将は演習の総指揮官でした。

その後、2013年2月から地中海作戦部隊創設の話が表面化しました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

地中海作戦部隊司令部は今年夏に創設されます。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される]

5月15日、ポストニコフ大将は地中海作戦部隊NATOと協力して海賊と戦う事も有ると述べました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊はアデン湾海賊対処任務に加わるかもしれない]

今回、ポストニコフ大将は地中海戦隊の任務として「紛争地域からの民間人の避難」を挙げています。

現在、地中海沿岸の「紛争地域」は、まず第一にシリアです。

5月1日、イスラエルを訪問した大型揚陸艦「アゾフ」に乗ってきたロシア黒海艦隊第197揚陸艦旅団司令官アレクセイ・コマロフは、シリア領内からのロシア市民の避難の為の準備は出来ていると発言しています。
[ロシア軍艦は歴史上初めてイスラエルを訪問した]

ロシア海軍のミストラル級が黒海艦隊へ配備される事は無い

13-0519k.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月18日14時50分配信
【軍艦「ミストラル」級は黒海艦隊の編制へ加入しない】
サンクトペテルブルク、5月18日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍総司令部は、現在、フランスロシアの為に建造されているヘリコプター空母「ミストラル」が、その艦隊(黒海艦隊)の編制へ加入するなどという決定は下していない。
土曜日、ロシア通信社ノーボスチ海軍総司令部の情報提供者より伝えられた。
彼は、この艦の1隻が黒海艦隊の編制へ加入するというメディアの報道に関してコメントした。

「軍艦ミストラル級が黒海艦隊の編制へ加入するなどという決定は、下されたことも無ければ存在もしていませんよ。
長期的に見ますと、このクラスの艦は世界の大洋の様々な海域における艦隊間グループの司令艦或いは統制艦としての機能を果たす事も有り得ます。
地中海の常設部隊も含めてね」

対談者は話した。

彼は 「ミストラル」は指揮統制の為に設計されており、その為に必要な機能は全て備えている事を指摘した。
情報提供者は更に、ロシアの為に建造される「ミストラル」太平洋艦隊に駐留する事を想起した。

先週、海軍総司令官ヴィクトル・チルコフは、「ミストラル」地中海部隊の司令艦として加入するかもしれないと述べたが、それは今すぐの話では無い。

ロシアフランスとの契約により、最初の「ミストラル」を2014年に、2隻目を2015年以降に取得しなければならない。

これらの艦は排水量21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
乗組員160人の他、ヘリコプター空母は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に飛行甲板から6機が発着できる。
艦の貨物甲板には約40両の戦車と70両の車輌を収容できる。
「ミストラル」は、司令艦、病院船、戦力投射、ヘリコプター揚陸艦としての機能を果たす事が出来る。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]
mistral00

2013年2月以降、ロシア海軍地中海作戦部隊創設の話が表面化しています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊創設]

地中海作戦部隊司令部は今年夏に創設されます。
[ロシア海軍地中海作戦部隊司令部は2013年夏に創設される]

5月12日、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、「ミストラル」級が将来的には地中海作戦部隊の旗艦となる事を示唆しました。
[ミストラル級はロシア海軍地中海作戦部隊に加わるかもしれない]

そして、例によってインタファクスは、ロシア海軍向け「ミストラル」級の2番艦「セヴァストーポリ」黒海艦隊へ配備され、地中海作戦部隊の旗艦になると報じました。
『インタファクス』より
2013年5月18日10時01分配信
【ヘリコプター空母「セヴァストーポリ」はロシア海軍地中海部隊の旗艦となる】

今回のロシア通信社ノーボスチの記事は、このインタファクスの報道内容を否定するものです。
(いつものパターンですが・・・)

ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

1番艦「ウラジオストク」は、2013年9月進水予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2013年9月に進水する]
ロシア海軍への引き渡しは2014年を予定しています。

2番艦「セヴァストーポリ」太平洋艦隊へ配備される計画です。

ロシア太平洋艦隊へ配備される「ミストラル」級の為の基地はウラジオストクに建設されます。
[太平洋艦隊はヘリ空母ミストラルの為の基地建設を準備する]
[ヘリ空母ミストラル型はウラジオストク市へ配置される]
[ヘリ空母ミストラルのウラジオストク(ウリス湾)配備には2-3億ルーブルを要する]
[フランスはヘリ空母ミストラルの為の極東の基地建設に協力する]
[カムチャツカ半島にミストラル級の為の基地が建設される]

既に太平洋艦隊配備の準備は進められており、今さら黒海艦隊へ配置換えする事など出来ないということでしょう。

2009年10月末、当時のロシア海軍総参謀長第1代理オレグ・ブルツェフ中将は、ロシア海軍が導入する「ミストラル」級大洋艦隊(北方艦隊あるいは太平洋艦隊)へ配備されると述べています。
[ロシアはフランス製の強襲揚陸艦「ミストラル」型を購入する(イタルタス通信)]

建造中のロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」(2013年4月中旬)

フランスのサンナゼール造船所
13-0512d.jpg

サンクト-ペテルブルクのバルト工場(艦尾部分)
13-0512e.jpg

ロシアは対潜哨戒機Tu-142を代替する将来航空哨戒複合体を開発する

13-0519g.jpg
13-0519h.jpg
『イタル-タス』より
2013年5月18日11時11分配信
【ロシアはTu-142M3を代替する新たな対潜航空機を開発する】
モスクワ、5月18日/イタル-タス

ロシアは、海軍の軍備として存在している対潜機Tu-142M3を代替する将来航空機プロジェクトを開発する。
本日(5月18日)、イタル-タスロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将より伝えられた。

「現時点において我が国では、対潜航空機Tu-142M3を代替する為の将来航空哨戒複合体の概念設計作業が開始されております」
彼は話した。

「対潜航空機以外にも、ロシア海軍には、Su-30SMのような多用途戦闘機も必要です」
チルコフ
は付け加えた。
「僕達は、今後数年間で、この機体を十数機ほど受領するでしょう」

Tu-142ソヴィエトロシア遠距離対潜航空機である。
戦略爆撃機Tu-95をベースに作成されており、機器は少し異なる。

ヴァージョンTu-142M3は1985年に軍備採用され、生産機は1994年まで製造された。
海軍においては、基本的な対潜用途の他、遠距離大洋偵察、捜索救助当直の為に使用されている。


現在、ロシア海軍遠距離哨戒機Tu-142は、北方艦隊に12機、太平洋艦隊に12機が在籍しています。
北方艦隊所属機はキぺロヴォ太平洋艦隊所属機はカーメニ・ルチェイに配備されています。

キぺロヴォ(第7050航空基地)
13-0519c.jpg
13-0519d.jpg

カーメニ・ルチェイ(第7062航空基地)
13-0519e.jpg
13-0519f.jpg

今回のチルコフ提督の発言によると、そのTu-142を代替する「Перспективный Авиационный Патрульный Комплекс」(将来航空哨戒複合体、PAPK)の開発が始まっているとの事です。


この他、チルコフ提督は、多用途複座戦闘機Su-30SMにも触れています。
13-0519i.jpg
13-0519j.jpg

Su-30SMインド空軍向けSu-30MKIの改良型であり、ロシア空軍への引き渡しが2012年末から開始されています。

この機体がロシア海軍航空隊向けにも調達されるようです。

バルト艦隊は新型コルベット及び新型潜水艦を受け取る

13-0519b.jpg
13-0519a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月18日9時00分配信
【ロシアのバルト艦隊は数年以内に新たなコルベットと潜水艦を受領する】
モスクワ、5月18日-ロシア通信社ノーボスチ

バルト艦隊の艦編制には、数年以内にプロジェクト20380「ステレグーシチー」型コルベットプロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦が補充される。
土曜日、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将ロシア通信社ノーボスチへ表明した。

この日、バルト艦隊は、創設310周年を迎えた事が注目される。
現在、バルト艦隊の編制には、プロジェクト20380コルベットの最初の3隻:「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」「ボイキー」が在る。

「まず第一に、コルベットの生産艦がバルト艦隊へ送られます。
その後、バルト艦隊は非核動力潜水艦ラーダを軍備採用します」
チルコフ
は話した。

彼は、今後5年間で、バルト艦隊は計10隻のコルベット、潜水艦、支援船を受領すると説明した。
「バルト艦隊の為の造船プログラムは期日通りに実行されています」
海軍総司令官は表明した。


プロジェクト20380「ステレグーシチー」型コルベット3番艦「ボイキー」は、5月16日にロシア連邦海軍への引き渡し証書への署名とロシア海軍旗の初掲揚式典が行なわれました。
同時にバルト艦隊へ編入されました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]

4番艦「ストイーキー」は2012年5月30日に進水し、現在艤装中です。
同艦もバルト艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍新世代コルベット"ストイーキー"は進水した]

2012年2月21日、「ステレグーシチー」型コルベットの建造元である「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、更に4隻のプロジェクト20380の建造契約を締結しています。
[サンクトペテルブルク北方造船所はコルベット6隻とフリゲート6隻の建造契約を締結した]


「ラーダ」級潜水艦1番艦「サンクト-ペテルブルク」北方艦隊へ移動する準備を進めています。
同艦の乗組員は、これまでのバルト艦隊将兵から北方艦隊将兵に交代するとの事です。
[潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊への移動準備を進める]

北方艦隊将兵に艦を明け渡した元「サンクト-ペテルブルク」乗員(バルト艦隊将兵)は、今後就役する「ラーダ」級潜水艦2番艦以降の乗員となるのでしょう。

「ラーダ」級2番艦「クロンシュタット」は2016年に就役します。
[ラーダ級潜水艦2番艦クロンシュタットは2016年に就役する]

おそらくは、「ラーダ」級2番艦と3番艦がバルト艦隊へ配備される事になるでしょう。

ラーダ級潜水艦の為の非大気依存発電装置は2015-2016年に完成する

13-0518b.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月18日9時16分配信
【潜水艦の為の嫌気性装置は2年後に海軍へ登場するかもしれない】
モスクワ、5月18日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍は、2-3年後にプロジェクト677「ラーダ」潜水艦の為の最初の嫌気性(非大気依存)発電装置を取得する計画である。
土曜日、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将ロシア通信社ノーボスチへ表明した。

この装置の開発は、現在、中央設計局「ルビーン」で行なわれている。

「僕達は、2015年-2016年には最初の嫌気性発電装置を取得するでしょう」
チルコフ
は話した。

彼は、嫌気性装置を装備する最初の非核動力潜水艦が2016年-2017年にロシア海軍へ登場するかもしれないと説明した。

「これは近代化されたプロジェクトとなり、近代化される潜水艦はプロジェクト"ラーダ"です」
総司令官は話した。

彼によると、最初の3隻のプロジェクト「ラーダ」潜水艦は、従来型のディーゼルエレクトリック発電装置になる。

嫌気性非大気依存発電装置将来非核動力潜水艦に使用される計画であり、隠密性と静粛性は大幅に改善されなければならない。


[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]

今回の記事に登場する「非大気依存発電装置」は、2011年12月初頭に陸上試験の最初の段階を終えました。
[ロシアは新たなAIP機関の試験を終えた]

今年6月には国家試験が行われる予定です。
[ロシアの新たな非大気依存発電装置(AIP)は2013年6月に国家試験を行なう]

今回のチルコフ提督の発言は、この非大気依存発電装置が2015-2016年には実用化に漕ぎ着けるという事でしょう。

プロジェクト677「ラーダ」級潜水艦は、サンクトペテルブルクアドミラルティ造船所で3隻が起工され、1隻が就役しています。

[プロジェクト667「ラーダ」級]
B-585「サンクトペテルブルク」:1997年12月26日起工/2004年10月28日進水/2010年4月22日就役
13-0518d.jpg
B-586「クロンシュタット」:2005年7月28日起工
B-587「セヴァストーポリ」:2006年11月10日起工


2番艦以降の建造工事は凍結されていましたが、2013年2月に建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

2番艦「クロンシュタット」は2016年に就役します。
[ラーダ級潜水艦2番艦クロンシュタットは2016年に就役する]
13-0518c.jpg

2012年9月には、「ラーダ」級2番艦にはリチウムイオン電池、3番艦に非大気依存発電装置が搭載されると報じられました。
[潜水艦ラーダ級2番艦にはリチウムイオン電池、3番艦にはAIPが搭載される]

しかし今回のチルコフ提督の発言によると、3番艦にも非大気依存発電装置は搭載されないようです。

つまり、近い内に非大気依存発電装置を搭載するように改設計された「ラーダ」級潜水艦が新たに起工され、この艦が2016-2017年に就役するという事でしょう。

ロシア海軍戦略原潜は2012年に5回の海洋パトロールを実施した

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【アメリカ人はロシア潜水艦の海洋パトロールを追跡した】
2013年5月15日

2012年、合計8隻のロシア戦略原子力潜水艦・プロジェクト667BDR「カリマール」667BDRM「デリフィン」は、公海水域のパトロールの為、5回しか海洋へ出航しなかった。
5月3日に公開されたアメリカ科学者連盟(FAS)の報告書には、こう記載されていた。

報告書で述べられているように、情報公開法の一環としてアメリカ合衆国海軍から公表されたデータによれば、ロシア潜水艦は平均して40-60日間海洋へ出た。
ロシア国防省は、2012年半ば以降、少なくとも1隻の戦略潜水艦による公海パトロールを継続的に行う事を計画した。

現在、ロシア軍には12隻の戦略原子力潜水艦が有り、この内の4隻は近代化、修理、改装が行なわれている。

太平洋艦隊の編制には古いプロジェクト667BDR(NATO分類デルタIII)K-433「シヴィャトイ・ゲオルギー・ポベドノセッツ」、K-233「ポドリスク」が就航している。
13-0518a.jpg

北方艦隊(海軍基地ガジェヴォ)には、プロジェクト667BDRM「デリフィン」(NATO分類デルタIV)潜水艦K-51「ヴェルホトゥリエ」、 K-114「トゥーラ」、K-117「ブリャンスク」、K-18「カレリア」、K-407「ノヴォモスコフスク」、更には最新潜水艦プロジェクト955「ボレイ」「ユーリー・ドルゴルーキー」が居る。
13-0410a.jpg

現在、アメリカ合衆国海軍は18隻の「オハイオ」型戦略潜水艦を有しており、この内14隻は核弾頭ミサイル「トライデントII」を持っている。

FASの報告書で述べられているように、これらの潜水艦は、それぞれ弾道ミサイルを24基搭載し、毎年2、3回のパトロールを行なっている。


【アメリカ科学者連盟(FAS)公式サイト】

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト667BDR「カリマール」(NATOコード名「デルタIII」】
太平洋艦隊K-223K-433は作戦可能状態に在りますが、もう1隻のK-44「リャザン」沿海地方ボリショイ・カーメニで修理中です。

【プロジェクト667BDRM「デリフィン」(NATOコード名「デルタIV」)】
北方艦隊の6隻の内、K-84は2011年12月末に火災事故で損傷し、セヴェロドヴィンスクで修理中です。
2012年8月にK-407が第1次近代化を終えて艦隊へ復帰し、2013年1月にK-51が第2次近代化を終えて艦隊へ復帰しました。
つまり、昨年(2012年)1年間を通じて作戦可能状態に在ったのは3隻(K-114、K-117、K-18)です。

FASのレポートでは、2012年に海洋パトロールを実施したロシア戦略原潜の名前までは明らかにされていません。

太平洋艦隊K-433が2012年秋に戦略パトロール任務に就いていた事は確かです。
[デルタIII級戦略原潜シヴィャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセッツは11月9日に帰港する]

この他の4回の海洋パトロールですが、稼働状況から見て、おそらくは北方艦隊K-114「トゥーラ」、K-117「ブリャンスク」、K-18「カレリア」、そして太平洋艦隊K-223「ポドリスク」といった所でしょうか。


北方艦隊には2013年1月に最新鋭戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」が配備されていますが、同艦が海洋パトロール任務に就くのは2014年初頭からになります。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2014年初頭から戦闘任務に就く]

最新コルベット「ボイキー」はバルト艦隊創設310周年記念観艦式に参加する

13-0517h.jpg
13-0517i.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月16日14時43分
【バルト艦隊の「ボイキー」の最初の仕事は祝賀行事への参加である】
モスクワ、5月16日-ロシア通信社ノーボスチ

5月16日にバルト艦隊の戦闘編制へ加入した最新コルベット「ボイキー」は、バルト艦隊創設310周年記念観艦式に参加する。
木曜日、西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は記者団に伝えた。

ロシアで最も古い艦隊は、5月18日に創設310周年を迎える。
1703年のこの日、ピョートル大帝指揮下のプレオブラジェンスキー連隊及びセミョーノフ連隊の兵士と30隻の帆船から成る帆船小艦隊がスウェーデン軍艦「ゲダン」「アストリルド」を捕獲した。
これは、ロシア海軍の英雄的な歴史の中で初の勝利だった。

「本日、海軍旗初掲揚及び同艦のバルト艦隊戦闘編制加入記念式典を終えた後、コルベット"ボイキー"はセーヴェルナヤ・ヴェルフィ水域を去り、クロンシュタットへ向かいます。
同艦は、レニングラード海軍基地の艦とバルト艦隊主要海軍基地バルチースク市から来る艦と共に、ロシア最古の海軍組織の創設310周年記念行事へ参加します」

マトヴェーエフは話した。

ロシアバルト艦隊創設310周年記念観艦式クロンシュタット湾中部で5月18日10時から始まる事を艦隊の代理人は想起した。
パレード及び軍事スポーツ祭にはクロンシュタットに元から駐留している艦船及びバルチースク港から来る艦船が合計で約30隻参加する。

プロジェクト20380コルベットの2隻目の生産艦となるコルベット「ボイキー」バルト艦隊の為に建造された。
シリーズのトップ艦・コルベット「ステレグーシチー」は2007年にバルト艦隊へ引き渡された。
最初の生産艦であるコルベット「ソーブラジテルヌイ」は、2011年10月に海軍へ引き渡された。

同プロジェクト艦は、100mmの汎用砲複合体、高射ロケット砲複合体、超音速ミサイル及び自動砲装置で武装する。
艦の航空隊には1機のヘリコプターKa-27PLが含まれている。

コルベットの建造には、艦を敵から目立たなくする事を可能にする「ステルス」技術が用いられている。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水したプロジェクト20380コルベット3番艦「ボイキー」は、2012年10月、100mm砲を搭載しないままで航海試験を始めました。
[ロシア海軍最新コルベット「ボイキー」海上試験開始]
[新世代コルベット「ボイキー」は工場航海試験を開始した]
[最新コルベット「ボイキー」、2012年末に就役?]
当初は2012年末にロシア海軍へ引き渡される計画となっておりましたが、100mm砲の納入が遅延した為も有り、引き渡しは翌年(2013年)に延期されました。

納入が遅延していた100mm砲は、2013年1月中旬にようやく設置されました。
[新世代コルベット「ボイキー」に100mm砲が設置された]

2013年2月初頭、バルト艦隊主要基地バルチースクへ到着しました。
[最新コルベット「ボイキー」はバルチースクへ到着した]

2月中旬、工場航海試験を継続する為、バルチースク基地を出港しました。
[最新コルベット「ボイキー」は航海試験を再開した]

更には、A-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲の射撃試験も実施されました。
[最新コルベット「ボイキー」は初めて100mm砲を撃った]

3月1日、Ka-27PL対潜ヘリコプターが初めて着艦に成功しました。
[最新鋭コルベット「ボイキー」にKa-27対潜ヘリが初着艦した]

3月15日、最終試験となる国家受領試験が開始されました。
[最新コルベット「ボイキー」の国家試験が始まった]

3月末に対艦ミサイルの発射試験を実施しました。
[最新コルベット「ボイキー」は対艦ミサイルを発射した]

4月上旬に国家受領航海試験は完了しました。
[最新コルベット「ボイキー」の航海試験は全て完了した]

4月15日、最終検査の為に建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ戻ってきました。
[最新コルベット「ボイキー」は最終検査の為にサンクトペテルブルクへ戻った]

そして2013年5月16日、ロシア連邦海軍への引き渡し証書への署名とロシア海軍旗の初掲揚式典が行なわれました。
同時にバルト艦隊へ編入されました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]


バルト艦隊の一員となった「ボイキー」の初仕事は、5月18日にクロンシュタットで挙行されるバルト艦隊創設310周年記念観艦式への参加です。

なお、プロジェクト20380コルベット2番艦「ソーブラジテルヌイ」バルト艦隊創設310周年記念観艦式に参加する為にクロンシュタットへ向かいました。
[コルベット「ソーブラジテルヌイ」は修理を終えて復帰した]
13-0517m.jpg

プロジェクト20380コルベット1番艦「ステレグーシチー」は、元からクロンシュタットに駐留しています。
13-0517j.jpg
13-0517l.jpg

5月18日のバルト艦隊創設310周年記念観艦式には、プロジェクト20380コルベット3隻が揃うかもしれません。

太平洋艦隊の軍艦はキプロスを訪れた

13-0516b.jpg
13-0517f.jpg
13-0517g.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年5月17日12時13分配信
【太平洋艦隊の軍艦「アドミラル・パンテレーエフ」はキプロスに到着した】
ウラジオストク、5月17日-ロシア通信社ノーボスチ、アナトリー・イリューホフ

地中海を航行する太平洋艦隊艦船支隊旗艦・大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、金曜日にキプロス共和国リマソール港へ非公式訪問の為に到着した。
ロシア通信社ノーボスチは、太平洋艦隊代理人ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、2隻の大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスキー」と「ペレスウェート」、救助船「フォーチー・クルイロフ」、給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、戦闘当直の為、3月19日にウラジオストクを出港した。
ロシア国防省は、ロシア連邦海軍地中海戦隊形成の枠組みにおいて、支隊を同エリアへ派遣した。

「リマソール港の桟橋で大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは、ロシア外交団及びキプロス共和国国防省の代表に出迎えられました」
対談者は話した。

彼によると、金曜日、同艦の乗組員の為にバス旅行が手配され、同市へと去った。
ロシア支隊旗艦「アドミラル・パンテレーエフ」は5月18日にキプロス共和国駐在ロシア連邦大使ヴャチェスラフ・シュムスキーと共和国国防相フォティス・フォチウの訪問を受ける。

「ロシア海軍将兵の4日間の訪問中、物資が補充され、リマソールの観光名所や地域文化に関する知識を得ます」
マルトフ
は話した。

彼は、太平洋艦隊艦船支隊が5月15日にスエズ運河を通過して地中海へ入った事を想起した。

戦闘勤務中に艦船は太平洋からインド洋へ移動し、ペルシャ湾及びアラビア海からアデン湾、紅海を通過し、更には業務訪問の為にイランバンダレ・アッバース港オマーンサラーラ港を訪れた。


13-0411a.jpg
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とする太平洋艦隊第9艦船支隊は、2013年3月19日にウラジオストクを出港しました。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
[太平洋艦隊第9艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスキー」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
中型海洋給油船「ペチェンガ」
救助曳船「フォーチー・クルイロフ」


3月21日にツシマ海峡を通過しました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊、ツシマ海峡を南下(2013年3月21日)]

3月末に南シナ海で演習を実施しました。
[太平洋艦隊アデン湾派遣部隊は南シナ海で演習を行なった]

4月初頭、アデン湾から戻る途中の太平洋艦隊第8艦船支隊南シナ海で会合しました。
[2つの太平洋艦隊海賊対処部隊は南シナ海で会合した]

その後、マラッカ海峡へ入りました。
[太平洋艦隊第9艦船支隊はマラッカ海峡へ入った]

当初はインド洋北西部(アデン湾)へ向かうと発表されていましたが、4月5日、インド洋へ入った艦船支隊は、ロシア連邦国防省広報部より地中海へ向かうと発表されました。
[ロシア太平洋艦隊艦船部隊は地中海へ行く]

4月下旬、支隊は2手に分かれ、イランバンダレ・アッバースオマーンサラーラへ入港しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はイランを訪れた]

4月22日、サラーラ寄港組は一足先に出航しました。
[ロシア太平洋艦隊の支援船はサラーラでの物資補充を終えた]

4月24日、バンダレ-アッバース寄港組の3隻も出港し、夕方にインド洋で合流しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊はインド洋で合流した]

5月13日、紅海へ到着しました。
[ロシア太平洋艦隊地中海派遣部隊は紅海に居る]

そして5月15日にスエズ運河を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア太平洋艦隊艦船は地中海へ入った]

今回の記事では大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」の名前しか出ていませんが、給油船「ペチェンガ」救助曳船「フォーチー・クルイロフ」リマソール港へ入港しています。
13-0517n.jpg
大型揚陸艦2隻は入港していないようです。

なお、太平洋艦隊広報部長ローマン・マルトフ氏は4月下旬にイタル-タス通信の取材に応え、地中海派遣部隊の艦船がシリアタルトゥースへ寄港する可能性を否定しませんでした。
[ロシア太平洋艦隊艦船はシリアのタルトゥースへ寄港するかもしれない]

4月初頭にもロシア海軍総司令部の匿名の情報提供者はイタル-タス通信に対し、太平洋艦隊大型揚陸艦2隻は「5月後半」にシリアタルトゥースへ寄港すると話しています。
[ロシア太平洋艦隊の大型揚陸艦はシリアのタルトゥースへ行く]

コルベット「ソーブラジテルヌイ」は修理を終えて復帰した

13-0517e.jpg
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【コルベット「ソーブラジテルヌイ」は火災後に修復された】
2013年5月16日

コルベット「ソーブラジテルヌイ」は、 2012年9月2日にバルト海西部で発生した火災後に修復され、バルト艦隊創設310周年記念行事に参加する為、5月15日にクロンシュタットへ出発した。
『中央海軍ポータル』特派員はロシア海軍の情報提供者より伝えられた。

5月18日にクロンシュタットで行われる祝賀行事の後、コルベット「ソーブラジテルヌイ」は常時駐留場所-バルチースク市への移動を開始する。
必要な訓練を行なった後、バルト艦隊の戦闘即応部隊の編制へ加入する。

コルベット「ソーブラジテルヌイ」デンマークの港湾海軍基地フレデリクスハウンの外部投錨地に停泊して錨を降ろした時に火災が発生した事が想い起される。

この火災により、ロシア海軍艦がバルト海諸国海軍の国際演習「ダネックス-2012」に参加する機会は失われた。


プロジェクト20380「ステレグーシチー」型コルベット2番艦「ソーブラジテルヌイ」は、2003年5月20日に起工され、2010年3月31日に進水、2011年10月14日に就役しました。
[ロシア海軍の新型コルベット「ソーブラジテルヌイ」]
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ソーブラジテルヌイ」]

2012年9月2日、火災事故により損傷しました。
[コルベット「ソーブラジテルヌイ」で火災が発生した]
13-0517a.jpg
13-0517c.jpg

その後、サンクト-ペテルブルクへ戻り、修理が行なわれました。
13-0517b.jpg
13-0517d.jpg

そして今回の記事によれば、修理を終えてバルト艦隊へ復帰します。

なお、プロジェクト20380コルベット3番艦「ボイキー」は2013年5月16日に就役しています。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]

第4のプロジェクト22350フリゲートは2013年末-2014年初頭に起工される

13-0516d.jpg
『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年5月16日14時20分04秒配信
【「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」はロシア海軍の為の第4の遠海ゾーンフリゲートを2013年末-2014年初頭に起工する】
サンクト-ペテルブルク、5月16日/イタル-タス特派員レフ・フローロフ

ロシア造船業界は「フリゲート」タイプの遠海ゾーン艦の建造を続ける。
このシリーズの第4の艦は2013年末-2014年初頭にサンクト-ペテルブルク造船会社「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工される。
イタル-タスは、「統合造船業営団」国家防衛発注供給部長アナトーリー・シレモフより伝えられた。

本日、彼は、同社で建造されたコルベット「ボイキー」ロシア海軍への引き渡し式典に出席した。

進水しているプロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ」は2014年に海軍へ納入される予定である。
現在、造船所には、2隻のプロジェクト22350フリゲートシリーズ-「アドミラル・カサトノフ」「アドミラル・ゴロフコ」が建造されている。

このプロジェクトの最初の生産フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は2009年に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工された。
排水量4500トン、全長130メートル、幅16メートル、吃水4.5メートル。
艦には出力65000馬力のディーゼル-ガスタービン動力装置が設置されている。
最大航行速度は29ノット。
艦は誘導ロケット、砲、電子電波機器、その他の兵器から成る兵器複合体を搭載する。

今後15-20年間で、ロシア海軍は20隻までの遠海ゾーン艦を必要としている。
その建造の為の基礎は、単独或いはグループの一員としての航海において戦闘任務を遂行する汎用能力を有するフリゲート/警備艦プロジェクト22350となる。


12-0902d.jpg
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

【プロジェクト22350フリゲートの模型】


現在までに、プロジェクト22350フリゲートは3隻が起工されています。

アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ
Адмирал флота Советского Союза Горшков
2006年2月1日起工/2010年10月28日進水/2014年就役予定

アドミラル・フロータ・カサトノフАдмирал флота Касатонов
2009年11月26日起工/2012年進水予定/2014年就役予定

アドミラル・ゴロフコАдмирал Головко
2012年2月1日起工


これに続く4番艦は、今年末か来年初頭に起工されるようです。
[プロジェクト22350フリゲートの4番艦が起工される]


「アドミラル・ゴロフコ」起工から20日後の2012年2月21日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、更に6隻のプロジェクト22350フリゲートの建造契約を締結しました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はコルベット6隻とフリゲート6隻の建造契約を締結した]

この契約に基づくフリゲートの1隻目が2013年末-2014年初頭に起工されるという事でしょう。

今回の記事によると、1番艦「アドミラル・ ゴルシコフ」は、2014年にロシア海軍へ引き渡されるとの事です。
13-0516e.jpg
[新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」、2014年春に就役?]

[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した

本日(2013年5月16日)、プロジェクト20380コルベット3番艦「ボイキー」ロシア連邦海軍へ就役しました。


13-0516c.jpg
『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年5月16日8時55分13秒配信
【バルト艦隊は最新コルベット「ボイキー」を受領する】
カリーニングラード、5月16日/イタル-タス

最新コルベット「ボイキー」は、 バルト艦隊の戦闘編制へ補充される。
イタル-タスは、西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐より伝えられた。

「サンクト-ペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィ岸壁に位置しているコルベット"ボイキー"では、本日、ロシア連邦海軍旗初掲揚式典が開催されます」
マトヴェーエフ
は話した。

式典にはバルト艦隊参謀長セルゲイ・ファルコフ少将、造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ管理部代表、防衛産業企業体の代表、海軍退役将兵が参加する。

「この重要な行事はバルト艦隊創設310周年記念日の前日に行なわれます。
先行するコルベット"ボイキー"の海洋における工場航海試験及び国家受領試験プログラムは成功裏に実施され、この間に全てのシステム及び艦載兵装は徹底的に点検されました」

バルト艦隊公式代理人は指摘した。

「ボイキー」バルト艦隊の為に建造されたプロジェクト20380コルベットの2隻目の生産艦である。
同プロジェクトのコルベットは、ロシア海軍の為の根本的に新しい艦であり、その戦術-技術的特性及び戦闘能力は、同クラスの類似する艦よりも優れている。
コルベットの主な特徴は、多機能性、柔軟性、コンパクト性、低視認性、高レベルの自動化及びシステム統合にある。

プロジェクト20380コルベットの2隻目の生産艦「ボイキー」の建造では、兵装、艦載システム、通信複合体、自動化システムにおいて発注者の決断が全般的に実行されている。

コルベットの長さは100メートル、幅13メートル、排水量2200トン。
艦は27ノットの最大速力を発揮する事が可能であり、その航続距離は4000海里である。
プロジェクト20380コルベットは、100mmの汎用砲複合体、高射ロケット砲複合体、超音速ミサイル及び自動砲装置で武装する。
艦の航空隊には1機のヘリコプターKa-27PLが含まれている。



[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水したプロジェクト20380コルベット3番艦「ボイキー」は、2012年10月、100mm砲を搭載しないままで航海試験を始めました。
[ロシア海軍最新コルベット「ボイキー」海上試験開始]
[新世代コルベット「ボイキー」は工場航海試験を開始した]
[最新コルベット「ボイキー」、2012年末に就役?]
当初は2012年末にロシア海軍へ引き渡される計画となっておりましたが、100mm砲の納入が遅延した為も有り、引き渡しは翌年(2013年)に延期されました。

納入が遅延していた100mm砲は、2013年1月中旬にようやく設置されました。
[新世代コルベット「ボイキー」に100mm砲が設置された]

2013年2月初頭、バルト艦隊主要基地バルチースクへ到着しました。
[最新コルベット「ボイキー」はバルチースクへ到着した]

2月中旬、工場航海試験を継続する為、バルチースク基地を出港しました。
[最新コルベット「ボイキー」は航海試験を再開した]

更には、A-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲の射撃試験も実施されました。
[最新コルベット「ボイキー」は初めて100mm砲を撃った]

3月1日、Ka-27PL対潜ヘリコプターが初めて着艦に成功しました。
[最新鋭コルベット「ボイキー」にKa-27対潜ヘリが初着艦した]

3月15日、最終試験となる国家受領試験が開始されました。
[最新コルベット「ボイキー」の国家試験が始まった]

3月末に対艦ミサイルの発射試験を実施しました。
[最新コルベット「ボイキー」は対艦ミサイルを発射した]

4月上旬に国家受領航海試験は完了しました。
[最新コルベット「ボイキー」の航海試験は全て完了した]

4月15日、最終検査の為に建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ戻ってきました。
[最新コルベット「ボイキー」は最終検査の為にサンクトペテルブルクへ戻った]


そして2013年5月16日、ロシア連邦海軍への引き渡し証書への署名とロシア海軍旗の初掲揚式典が行なわれました。
同時にバルト艦隊へ編入されました。

これでコルベット「ボイキー」は名実ともにロシア海軍へ就役しました。