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大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはジブラルタル海峡を通過した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2013年7月15日15時33分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」はジブラルタルを通過した】

本日、北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」地中海を去り、ジブラルタル海峡から大西洋へ出た。

地中海を移動中に大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」乗組員は海洋技量の改善を続け、対潜、対空防衛、ダメージコントロールの課題を果たした。

演習訓練プログラムにより、艦載ヘリコプター大型対潜艦の艦上から様々な難易度のフライトを実施した。

近日中に「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」大西洋において、黒海艦隊ロケット巡洋艦「モスクワ」に率いられるロシア海軍艦船支隊へ加わる。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は5月11日にセヴェロモルスクを去った。
遠距離航海中に北方艦隊軍艦は国際演習「ポモール-2013」に参加し、ベルゲン(ノルウェイ)、リヴァプール(ブリテン)、リスボン(ポルトガル)を訪問した。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、既に約11000海里の航跡を遺している。


大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は2013年5月11日に出港し、ノルウェイ海軍との合同演習「ポモール-2013」に参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2013年5月11日10時54分配信
【バレンツ海で演習「ポモール-2013」は始まった】

2013年5月16日12時18分配信
【国際演習「ポモール-2013」を完了した艦はノルウェイ海軍基地ハーコンスヴァーンへ寄港する】

2013年5月20日11時08分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」はノルウェイ海軍基地ハーコンスヴァーンへの業務寄港を完了した】

その後、グレートブリテンリヴァプール港へ寄港しました。
2013年5月25日12時32分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」はリヴァプール(ブリテン)への非公式訪問を完了した】

リヴァプールを出た後、更に大西洋を南下し、5月31日にポルトガルリスボンへ寄港しました。
2013年5月31日19時02分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」はリスボン(ポルトガル)への業務寄港を実施する】

6月4日、リスボンを出港し、地中海へ向かいました。
2013年6月4日16時02分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は地中海へ針路を取った】

6月6日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」支隊地中海西部海域で会合しました。
[北方艦隊の2隻の大型対潜艦は地中海西部で会合した]

6月11日、キプロス島南方海域でロシア海軍地中海連合作戦部隊へ加わりました。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはロシア海軍地中海作戦部隊へ加わった]

6月17日、黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」との合同演習を行ないました。
[北方艦隊と黒海艦隊の戦闘艦は地中海で合同演習を実施した]

6月25日、地中海東部艦載ヘリコプターの訓練を実施しました。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海東部で搭載機の飛行訓練を行なった]

そして7月2日、キプロスリマソールへ寄港しました。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはリマソールへ寄港した]


その後、ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征へ参加する事になりました。
[ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征(2013年7月~)]

カリブ海へ行くのは、この5隻です。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊)
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」(北方艦隊)
海洋曳船MB-304(黒海艦隊)


親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、7月13日から15日までポルトガルリスボンへ寄港していました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月15日13時16分配信
【黒海艦隊の巡洋艦「モスクワ」はリスボン港への業務寄港を完了した】

この後、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」と合流します。

ラーダ級潜水艦2番艦クロンシュタットの建造再開の為の契約が締結された

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月15日13時03分配信
【「アドミラルティ造船所」はロシア海軍の為の第2の潜水艦「ラーダ」を完成させる】
サンクトペテルブルク、7月15日-ロシア通信社ノーボスチ

「統合造船業営団」へ加入している会社「アドミラルティ造船所」は、ロシア海軍の為の2隻目のプロジェクト677潜水艦「ラーダ」建造の国家契約を締結した。
月曜日、造船工場は発表した。

潜水艦「クロンシュタット」は2005年7月に起工された。
2009年、ロシア連邦国防省の決定により、建造発注は休止された。
同シリーズ発注のトップ-潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用と引き渡しまで。

「アドミラルティ造船所は、2隻目のプロジェクト677ラーダ潜水艦-クロンシュタットの建造を再開します。
ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフとアドミラルティ造船所総取締役が署名した国家契約は7月9日に法的効力を発効しました」

声明では、こう述べられた。
契約は艦の建造と機器設計の調整を提供し、納入は2017年を予定している。

現在、造船所は潜水艦「クロンシュタット」の建造再開が積極的に準備されており、作業設計文書の送付時期で合意し、締結された合意の実施により複合機器が供給される。

将来潜水艦プロジェクト「ラーダ」嫌気性非大気依存発電装置を装備する計画であり、海洋工学中央設計局「ルビーン」の専門技術者は、その作成に取り組んでいる事を広報サービスは明らかにした。

このシリーズの最初の潜水艦-「サンクトペテルブルク」は2010年からバルト艦隊の一員として試験運用中であり、現在は「海軍の日」へ捧げられる海軍パレードへの参加を準備している。
ディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト677「ラーダ」シリーズは中央設計局「ルビーン」により開発された。
このシリーズの特徴は、小さなサイズ及び低レベルの騒音と、強力な魚雷並びに魚雷ロケット兵装の組み合わせに在る。
潜水艦は、敵の潜水艦、水上艦船の破壊、海軍基地、沿岸、海上交通路の保護、偵察実施の為に設計されている。


[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]

プロジェクト677「ラーダ」級潜水艦は3隻が起工され、1隻が就役しています。

[プロジェクト667「ラーダ」級]
B-585「サンクトペテルブルク」:1997年12月26日起工/2004年10月28日進水/2010年4月22日就役
B-586「クロンシュタット」:2005年7月28日起工
B-587「セヴァストーポリ」:2006年11月10日起工


2番艦以降の建造工事は凍結されていましたが、2013年2月に建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

そして今回の記事によると、2番艦「クロンシュタット」建造再開の為の契約が締結されました。
むろん、同艦が起工される前に建造契約は締結されていたのですが、それが2009年に白紙撤回されたので、今回、改めて建造契約が締結されたという事です。

今回の契約によると、「クロンシュタット」ロシア海軍への納入は2017年の予定です。

ロシア太平洋艦隊艦船グループはオホーツク海で潜水艦探知訓練を行なう

7月12日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、ロシア連邦軍東方軍管区(Восточный Военный Округ)の抜き打ち演習を命じました。
これを受け、太平洋艦隊の水上艦も急遽出港し、演習指定海域であるオホーツク海へ向かいました。
[ロシア太平洋艦隊は「抜き打ち演習」を行なう]
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本日(7月15日)は、潜水艦探知訓練が実施されました。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2013年7月15日05時00分配信
【太平洋艦隊異種戦力艦船グループは仮想敵の潜水艦を捜索する任務を遂行する】

東方軍管区の戦闘即応体制の抜き打ち点検が進行中の7月15日、太平洋艦隊の6つの異種戦力艦船グループオホーツク海の指定海域で仮想敵の潜水艦を捜索-探知する一連の戦闘訓練任務を遂行する。

偵察活動は捜索-打撃艦船グループにより、艦底下降式及び曳航式水中音響ステーションを使用して実行される。

対潜防衛任務の為、太平洋艦隊海洋航空隊航空機Il-38が関わっている。
更に、艦船は機雷探索の為の監視-偵察任務の遂行を続ける。

今後の3日間、オホーツク海エリアでは天候の悪化が予測されている事に関連し、海上では風力4に達する可能性がある。
艦及び保障船は、暴風条件下及び視界の悪化と言う条件下で任務を遂行する為の適切な準備を行なう。

艦は士官及び当直信号兵の当直訓練を実施する。

行動グループは、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、駆逐艦「ブイストルイ」、大型揚陸艦「オスリャブヤ」、「ニコライ・ヴィルコフ」、小型対潜艦、ロケット艇、保障船で構成される。


『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2013年7月15日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月14日午前7時頃、7隻のロシア海軍艦艇宗谷海峡を通過しました。

グリシャV級小型フリゲート323:小型対潜艦MPK-64「メチェーリ」
グリシャV級小型フリゲート362:小型対潜艦MPK-17「ウスチ・イリムスク」
タランタルII級ミサイル護衛哨戒艇995:ロケット艇R-79
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇924:ロケット艇R-14
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇940:ロケット艇R-11
アリゲーターIV級戦車揚陸艦081:大型揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」
ソルム級航洋曳船:海洋曳船MB-99


むろん、今回の抜き打ち演習に参加する艦艇です。
7月13日に宗谷海峡を通過した艦艇と合わせると23隻になります。

更には、7月14日と15日の2日間に渡り、ロシア空軍電子偵察機Il-20南クリル周辺を飛び回っています。
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『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
7月14日発表
【ロシア機の太平洋における飛行について】

7月15日発表
【ロシア機の日本海及び太平洋における飛行について】

こちらも、東方軍管区の抜き打ち演習に関連する行動でしょう。

ロシア太平洋艦隊は「抜き打ち演習」を行なう

7月12日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、ロシア連邦軍東方軍管区(Восточный Военный Округ)の抜き打ち演習を命じました。



これを受けて太平洋艦隊の水上艦は急遽出港し、オホーツク海へ向かいました。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2013年7月14日05時20分配信
【太平洋艦隊異種戦力グループは来たる戦闘訓練任務を遂行する為、展開エリアに到着した】

東方軍管区の戦闘即応体制の大規模な点検の枠組みにおいて、6つの太平洋艦隊異種戦力グループオホーツク海の指定海域に到着し、来たる計画競争下の戦闘訓練任務の為、展開を開始した。

海洋移動舞台において戦闘艦は艦船打撃グループ及び艦船捜索打撃グループを構成し、命令書により、対空防衛、移動ルート上での組織的対潜及び対機雷防衛、組織的連携機動及び通信演習を果たした。
乗組員が海域の航行上の特徴を熟知している事は保証済みである。
指定舞台への艦の移動は成功裏に実施され、潜水艦の捜索-探知は太平洋艦隊海洋航空隊対潜航空機Tu-142及びIl-38と共同で行なわれた。

単一計画において、艦のダメージコントロールと乗組員の健常な活動の保障の為の艦内演習が実施された。
艦上の電波兵装複合体は、絶えず遠距離並びに近距離の空中及び水上状況を解明し続けた。

行動グループは、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、駆逐艦「ブイストルイ」大型揚陸艦「オスリャブヤ」、「ニコライ・ヴィルコフ」、小型対潜艦、ロケット艇、保障船で構成される。

艦の機器装置並びに兵装は正常モードで機能している。
乗組員は航海当直に立っている。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
【東方軍管区の各軍の点検】

今回のロシア東方軍管区抜き打ち演習に関する記事の纏めです。


『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2013年7月14日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月13日午前6時頃、以下のロシア海軍艦艇宗谷海峡を通過しました。

スラヴァ級ミサイル巡洋艦011:親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦715:駆逐艦「ブイストルイ」
ウダロイI級ミサイル駆逐艦543:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
ウダロイI級ミサイル駆逐艦572:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」
グリシャV級小型フリゲート354:小型対潜艦MPK-221
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇921:ロケット艇R-20
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇937:ロケット艇R-18
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇978:ロケット艇R-19
ロプチャーI級戦車揚陸艦066:大型揚陸艦「オスリャブヤ」
ドゥブナ級補給艦:中型海洋給油船「イルクト」
ソニア級沿岸掃海艇553:基地掃海艇BT-245
ソニア級沿岸掃海艇593:基地掃海艇BT-215
フィニク級測量艦
ユグ級海洋観測艦
オビ級病院船:イルティシュ
ゴーリン級航洋曳船:救助曳船SB-522


言うまでも無く、上記の「抜き打ち演習」の参加艦艇です。
今回の記事によると、これらの艦艇が複数のグループに分かれて行動しているようです。

これらの艦艇はオホーツク海で演習を実施します。
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むろん、ロシア海軍(太平洋艦隊)の他、東方軍管区所属のロシア陸軍、ロシア空軍の部隊も参加しています。
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例えば、ロシア空軍第3航空・防空軍司令部所属のSu-27戦闘機は、太平洋艦隊艦艇部隊の上空援護を実施しています。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2013年7月14日04時30分配信
【戦闘機Su-27は約70隻の艦船から成る太平洋艦隊グループの演習実施海域への海路移動を保護する】

太平洋艦隊艦艇部隊の上空援護を行なったのは、ゼムギ飛行場ソコロフカ飛行場Su-27です。

ゼムギ飛行場
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ソコロフカ飛行場
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アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートは9隻建造される

2013年7月12日、カリーニングラード「ヤンターリ」造船所ロシア海軍向けのプロジェクト11356Rフリゲート4番艦「アドミラル・ブタコフ」が起工されました。
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この起工式典に出席したロシア造船業の総元締・統合造船業営団の副総裁は、ロシア海軍向けのプロジェクト11356Rフリゲートは9隻建造されると発表しました。


『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年7月12日16時59分08秒配信
【カリーニングラードの「ヤンターリ」工場はロシア海軍の為に9隻のフリゲートの建造を計画する】
カリーニングラード、7月12日/イタルタス

沿バルト造船工場「ヤンターリ」は、6隻に代わり、9隻のフリゲートロシア海軍の為に建造するつもりでいる。
「統合造船業営団」副総裁ヤコブ・べレジノイは発表した。
彼は、本日(7月12日)に「ヤンターリ」で開催されたロシア海軍の為に同地で建造されるプロジェクト11356フリゲートシリーズの第4の船体の起工式典に出席した。

「カリーニングラード工場ヤンターリでは、このプロジェクト(11356R)のフリゲート6隻に加え、更に3隻の同型艦を起工する予定です」
べレジノイ
は話した。

彼は、沿バルト造船工場「ヤンターリ」「プロジェクト11356フリゲートのシリーズを建造しており、国内造船業界のフラグシップ的存在の1つ」である事を指摘した。
「統合造船業営団」代理人は、同社が最近にインド海軍の為の3隻の同類の艦の建造発注を成功裏に完了した事を想い起した。

「ロシア連邦海軍の為の最初の3隻のフリゲートは黒海艦隊で勤務し、第2(の3隻)は、バルト海沿岸に留まるでしょう」
べレジノイ
は話した。

また、(起工)式典に出席した北方計画設計局プロジェクト11356設計主任ピョートル・ワシリーエフによると、
「同プロジェクト艦シリーズは、ロシア海軍の質的向上の道標へと進むのに役立ちます」

インド海軍の為に「ヤンターリ」で建造されたプロジェクト11356艦について、彼は指摘した。
「我々のインドの友人が試みた大西洋、太平洋への移動は、その生存性と、海洋並びに大洋における信頼性を実証しました」
設計主任は述べた。
「ロシア海軍の為のフリゲートの兵器構成は、我が海軍の需要を満たす為、幾つかの変更が加えられています」

本日(7月12日)に「ヤンターリ」で起工されたフリゲートは、ロシア海軍グリゴリー・ブタコフ提督の名誉を称え、「アドミラル・ブタコフ」と命名された。

沿バルト造船工場「ヤンターリ」は、既にロシア連邦国防省と締結されている2つの契約下で、北方計画設計局により開発された6隻のプロジェクト11356フリゲート「アドミラル」シリーズを建造する。

トップ艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2010年12月18日に起工された。
2隻目の「アドミラル・エッセン」は2011年7月8日、3隻目の「アドミラル・マカロフ」は2012年2月29日に。

現在、これらの艦の船体は形成されている。
沿バルト造船工場「ヤンターリ」は、6隻のフリゲート全てを2014年から2016年までに海軍へ引き渡さなければならない。

プロジェクト11356フリゲートは、大洋及び海洋エリアで敵の水上艦及び潜水艦を相手に戦闘活動を実施し、空中攻撃手段による攻撃からの防衛、単独或いは艦船部隊の一員として船舶を護衛する為に設計されている。


[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

フリゲート「アドミラル・ブタコフ」の起工式典は、これまでに3度に渡り延期されています。
[プロジェクト11356Mフリゲート4番艦は2012年10月に起工される]
[フリゲート「アドミラル・ブタコフ」は2013年3月20日に起工される]
[フリゲート「アドミラル・ブタコフ」起工式典は延期された]

そして今回、ようやく起工されました。
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これまでロシア海軍向けのプロジェクト11356Rフリゲートは6隻建造され、全て黒海艦隊へ配備されると言われていましたが、今回、更に3隻が追加発注されて合計9隻になる事が明らかにされました。

この場合、6隻が黒海艦隊、3隻がバルト艦隊へ配備されることになるようです。
(つまり、バルト艦隊向けの3隻が追加された)
ただし、今回の記事によると、最初の3隻(1~3番艦)は黒海艦隊へ配備される事には変わりないようですが、次の3隻、つまり、今回起工された「アドミラル・ブタコフ」を含む4~6番艦がバルト艦隊へ配備され、そして追加の3隻(7~9番艦)が黒海艦隊へ配備されることになるようです。
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現在までにプロジェクト11356フリゲートは、インド海軍向けに6隻、ロシア海軍向けに4隻が起工され、インド海軍向けの6隻は全て引き渡されています。

[インド海軍向け]
「バルチースキー・ザヴォード」で建造
タルワー(F40):1999年3月10日起工/2000年5月12日進水/2003年6月18日就役
トリシュル(F43):1999年9月24日起工/2000年11月24日進水/2003年6月25日就役
ターバル(F44):2000年5月24日起工/2001年5月25日進水/2004年4月19日就役

「ヤンターリ」造船所で建造
テグ(F45):2007年7月28日起工/2009年11月27日進水/2012年4月27日就役
タルカシュ(F46):2007年11月27日起工/2010年6月23日進水/2012年9月11日就役
トリカンド(F51):2008年6月12日起工/2011年5月25日進水/2013年6月29日就役

[ロシア海軍向け]
・全て「ヤンターリ」造船所で建造
アドミラル・グリゴロヴィチ:2010年12月18日起工/2013年進水予定/2014年就役予定
アドミラル・エッセン:2011年7月8日起工/2014年就役予定
アドミラル・マカロフ:2012年2月29日起工/2015年就役予定
アドミラル・ブタコフ:2013年7月12日起工/2016年就役予定
アドミラル・イストミン:2013年起工予定/2016年就役予定
アドミラル・コルニロフ:2013年起工予定/2016年就役予定
7番艦
8番艦
9番艦

2013年7月初頭にサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロン(IMDS-2103)に出展されたプロジェクト11356フリゲートの新モデル。
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艦前部の高射ミサイル垂直発射機が「リドゥート」に、艦後部の近接防御システムがAK-630M 30mmガトリング砲に変更されています。

インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で各種機器を点検する

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『イタル-タス』より
2013年7月12日13時28分
【航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の試験において電波位置特定システム、対空防衛複合体、通信システム及び航空管制システムの点検が行なわれた】
アルハンゲリスク、7月12日/イタルタス特派員ソフィーヤ・アヌフリエワ

インド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」/元ロシア巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の試験の枠組みにおいて北方艦隊の乗組員は白海水域での海洋航空隊の対潜ヘリコプターKa-27クルーとの連携行動を果たした。
本日、イタルタス特派員北方艦隊の公式代理人ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

彼によると、北方艦隊のヘリコプター飛行士は、イーゴリ・リャブコ1等海佐が指揮する航空母艦電波位置特定システム、対空防衛複合体、通信システム、航空管制システムの点検を行なう為の計画上空飛行を実施した。
「近い内に、同様の任務は北方艦隊海洋航空隊の対潜航空機Il-38クルーにより実施されます」
セルガ
は話した。

白海におけるインド航空母艦の試験は北方艦隊乗組員の管理下で行なわれている。
殆どの海軍将兵は、重航空巡洋艦 「アドミラル・クズネツォフ」での勤務中に航空艦の豊富な運用経験を得ている。
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「ロシア人乗組員は、主要艦載システム及びコンポーネント、通信システム並びに航海システムの操作点検を行ないます」
北方艦隊
の代理人は話し、ロシア海軍将兵はインド海軍乗組員を訓練し、艦を操作すると付け加えた。

試験完了後、北方艦隊乗員はインド海軍乗員へ同艦を明け渡す。

2004年1月にニューデリーで署名された政府間の一括合意により、ロシア航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の船体は、「セヴマシュ」での近代化と、ロシア製の艤装品と航空機を付けるという条件で、インドへ無償譲渡された。
更にロシアは、航空母艦インド人乗員の教育と、インド洋水域への艦の基地施設建設を実施する。
当初の契約総額は15億ドルとされ、同艦を航空母艦へ変身させる為の全ての改造作業は2008年に完了する計画だったが、契約履行時期は遅れた。

ロシア側は、作業量の過小評価と、艦の近代化の為の追加費用の必要を表明した。
2010年3月12日、ウラジーミル・プーチンインド訪問中に、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の修理及び近代化の為の修正された価格の追加契約が締結された。
インド側によると、ロシア製航空母艦の購入費用は23億3000万ドルである。
艦の就役期間は30年と見られている。

以前は「バクー」という名前だった「アドミラル・ゴルシコフ」は、1987年に北方艦隊の編制へ加入した。
修理及び改造終了後、航空母艦の排水量は45000トンになり、最大長は283.5m、最大幅は59.8m(8.8m増加)となった。
同艦にはMiG-29K戦闘機およびヘリコプターを含む30機の航空機を搭載できる。
乗組員は約2000名である。
改装及び変換という新たな課題により巡洋艦の船体は最新の機器、システム、装置で満たされている。
航空母艦は、新たな航行複合体及び電波位置特定複合体、通信複合体及び航空機管制を受け取った。
その結果、実際には完全に新たな艦が作られた。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]

2013年7月3日に出港し、7月5日より航海試験が始まりました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験へ出発する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で航海試験を始めた]

昨年の航海試験で「ヴィクラマーディティヤ」艦長を務めたロシア海軍イーゴリ・リャブコ1等海佐ですが、今回の航海試験でも同艦の指揮を執っているようです。
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「ヴィクラマーディティヤ」ロシア海軍乗員は重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の乗組員です。
リャブコ氏も長年に渡り「アドミラル・クズネツォフ」で勤務しています。


「ヴィクラマーディティヤ」は、9月末に航海試験を完了し、11月15日にインドへ引き渡される予定です。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]

搭載機の方は既にインド海軍へ納入されており、2013年5月11日に実戦配備へ就きました。
[空母ヴィクラマーディティヤMiG-29K飛行隊は正式に実戦配備へ就いた]

ロケット巡洋艦モスクワは大西洋へ入る

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2013年7月11日17時56分配信
【黒海艦隊の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は地中海における任務遂行を完了する】

黒海艦隊司令官代理ワレリー・クリコフ少将の将旗を掲げる黒海艦隊旗艦の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」地中海における任務遂行を完了する。

セヴァストーポリからの海洋移動中に同艦は一連の特殊艦内訓練及び組織的な対空防衛、艦の生存、対テロ演習を実施した。

7月12日、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」ジブラルタル海峡から大西洋へ進み、7月13日にポルトガルの首都-リスボンへの業務寄港を行なう。

巡洋艦ポルトガルへの寄港プログラムを完了後、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」の他に北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」保障船が加わる艦隊間戦闘艦船支隊が形成される。


[ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征(2013年7月~)]

記事中で触れられている「艦隊間戦闘艦船支隊」は、この5隻で編成されます。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊)
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」(北方艦隊)
海洋曳船MB-304(黒海艦隊)


今回の記事によれば、「モスクワ」ポルトガル訪問が終わった後、他の艦船と合流するようです。

合流後、カリブ海へ向かいます。

ロシアは2013年にウクライナのニートカを使用しない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月11日17時29分配信
【ウクライナ:ロシアは2013年に演習場「ニートカ」を使用しない】
キエフ、7月11日-ロシア通信社ノーボスチ

モスクワキエフへ公式に通知した。
2013年にクリミア半島航空訓練場「ニートカ」を使用する予定は無いと。
ウクライナ国防省は、ロシア通信社ノーボスチの問い合わせに対する公式回答において、こう述べた。

「ロシア側は、2013年4月24日付の書簡でウクライナ国防省へ通知しました。
2013年に演習場ニートカを使用する予定は無いと」

防衛当局の回答では、こう述べられた。

今年3月、 ウクライナロシアの軍当局は、「ニートカ」運用問題について討議し、その後、ウクライナ国防省広報サービスの声明によると、ロシア側は航空訓練場の継続使用に関心を表明している。

今年5月、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将ロシア通信社ノーボスチへ伝えた。
ユニークなシミュレーター「ニートカ」(クリミア半島サキ)のロシアの類似物はクバンエイスクで2013年から2014年の境目に稼働を開始する。
更に彼は、シミュレーターが艦上飛行士の為だけでは無く、ロシア海軍海洋航空隊飛行士の為の本格的な訓練センターである事を強調した。

その後、チルコフは記者団に伝えた。
北方艦隊海洋航空隊独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、今年に地上工学技術航空複合体での訓練の予定は無いと。
北方艦隊艦上航空隊の飛行士は、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上での任務遂行の為の準備を進めている。
今年末、北方艦隊の飛行士は、遠距離航海を行なう巡洋艦の艦上で一連の任務を遂行するとチルコフは話した。

航空複合体「ニートカ」(НИТКА-航空隊地上試験訓練複合体)は、艦上航空隊飛行士の訓練の為に使用されている。
このシミュレーター(ニートカ)は、艦の飛行甲板と同様のトランポリン台航空機拘束装置を装備した鋼鉄の飛行場である。
飛行場の大きさは、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の飛行甲板の大きさに等しい。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月11日17時32分配信
【キエフは第3国が演習場「ニートカ」を使用する契約を締結していない】

ウクライナ国防省は、現在の所、「ニートカ」を第3国が使用する為の契約は締結されていないと述べています。


ウクライナには、航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が在ります。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]

ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアウクライナと協定を結んでニートカを使用しています。

その一方、ロシアは、クラスノダール地方エイスク市に新たな「ニートカ」を建設しています。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]

記事中でも触れらていますが、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、この新「ニートカ」が2014年初頭から稼働開始できると述べています。
[ロシア海軍の新ニートカは2014年初頭に稼働開始する]

チルコフ提督は、ロシア海軍唯一の「航空母艦」である重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」が今年末に地中海遠征を実施するとも述べています。
[空母アドミラル・クズネツォフは年末に地中海へ行く]

ロシア側にしてみれば、地上のシミュレーターでは無く、本物の「航空母艦」を使用する機会があるから、「ニートカ」を使う必要は無いという事のようです。

ましてや、ロシア国内の新「ニートカ」が完成間近とあっては・・・

新型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクの航海試験が始まった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦軍南方軍管区(カスピ小艦隊)広報サービス発表
2013年7月10日15時55分配信
【カスピ小艦隊で小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」の試験が始まった】

カスピ小艦隊は、最近アストラハン港へ到着した小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」の工場航海試験を開始した。

海洋へ出航した同艦の納入チームは主要口径砲-砲装置A-190の試験を実施する。
工場従業員は、いわゆる「基礎試射」を実施し、発射時の砲身の最大旋回及び仰角、そして発射時の砲身の安定性に関する全ての推算能力を確かめる。
この他、主要口径砲と艦のその他の兵装の発射点検が実施される。

試験中には艦の航行試験も実施され、主要動力装置の動作、艦載システム及び機器が点検される。
艦内機器、艦載管理システム及び艦載兵器の調整と適合が行なわれる。

試験実施中に工場従業員は艦の乗組員と共同で操作を行ない、機器のメンテナンスと艦載兵器、艦載システム、装置及び機器が実地使用される。


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プロジェクト21631小型ロケット艦「ブヤン-M」は5隻が起工されています。

建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工

建造番号634「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工


最初の2隻は今年にカスピ小艦隊へ就役する予定です。
[カスピ小艦隊は新たなロケット艦を取得する]
[カスピ小艦隊は2013年に5隻の戦闘艦艇を取得する]

「ブヤン-M」は、有翼ミサイル「カリブル」を装備します。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

この他、砲兵装としてA-190 100mm砲30mmガトリング砲「ドゥエト」を搭載しています。

A-190 100mm砲
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30mmガトリング砲「ドゥエト」
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ロシア黒海艦隊の3隻のロケット艦は演習を行なった


『イタルタス』より
2013年7月9日12時35分配信
【黒海艦隊のロケット艦は演習を実施して仮想敵部隊を撃破した】
モスクワ、7月9日/イタルタス

黒海艦隊ロケット艦戦術グループは演習を実施し、仮想敵の水上艦及び揚陸艦を撃退した。
本日(7月9日)、イタルタス黒海艦隊の公式代理人ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐より伝えられた。

彼によると、戦術グループの構成には、エアクッションロケット艦「ボラ」、小型ロケット艦「ミラーシュ」、ロケット艇R-60が含まれている。

「演習中に仮想敵の揚陸艦支隊の捜索が行なわれ、敵の沿岸への上陸に対処する為、ミサイル攻撃が実施されました。
トルハチェフ
は計画演習について話した。
「更には、空中攻撃からの防衛の為、砲射撃が実施されました。
この活動は、来たる今年秋の艦隊異種戦力グループ演習の為の準備の一環として実施されました」


プロジェクト1239エアクッションロケット艦「ボラ」は排水量/1050トン、流体力学プラットフォーム空気静力学空中浮揚カタマラン~を使用しており、ロシア及び世界の造船業界により実践されたこのクラスの高速戦闘艦で最大の艦である。
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高速力は、誘導ミサイルや魚雷に対し、艦を傷付け難くする。
艦の最大速力は55ノット、航続距離は12ノットで2500海里である。
兵装:2基の対艦ミサイル「モスキート」発射装置、高射ミサイル複合体「オサ-M」、76mm砲装置AK-176、2基の30mm砲AK-630

プロジェクト1234小型ロケット艦「ミラーシュ」は排水量730トン、34ノットの速力を発揮する。
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兵装:6基の対艦ミ​​サイル「マラヒート」発射装置、 高射ミサイル複合体「オサ-M」発射装置、76mm砲装置AK-176、6銃身30mm砲装置AK-630
2008年8月8日~22日まで南オセチア戦争における海洋戦闘活動に参加し、グルジア海軍哨戒艇「ゲオルギー・トレリ」を対艦ミサイルで撃沈した。
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プロジェクト12411ロケット艇R-60は排水量493トン、38ノットの速力を発揮する。
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2005年末、艇はセヴァストーポリ黒海艦隊第13艦船修理工場で近代化された。
2基の艦尾のAK-630砲に代わり、黒海艦隊で初めて高射ミサイル砲複合体「パラシ」のモジュールが設置された。
現在のR-60の兵装は、4基の対艦ミサイル「モスキート」発射装置、76mm砲装置AK-176、そして1基の「パラシ」である。


小型ロケット艦「ミラーシュ」ロケット艇R-60は、今年4月末にも対艦ミサイル発射訓練を行なっています。
[黒海艦隊のロケット艦部隊は対艦ミサイル発射演習を行なった]

記事中でも触れられていますが、小型ロケット艦「ミラーシュ」は、2008年8月上旬の南オセチア紛争においてグルジアの戦闘艇を撃沈しています。
[アブハジア沖海戦(仮)続報・その3]
[アブハジア沖海戦「詳細」]

ロケット艇R-60は、新型の近接防空複合体「パラシ」のテストベッドとなっております。
[新型CIWS「パラシ」試験艇R-60]
[新型CIWS「パラシ」]

ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される


『イタルタス』より
2013年7月10日9時30分配信
【ロシア及び中華人民共和国の軍艦は海軍演習の最終日に砲射撃を実施する】
ウラジオストク、7月10日(アルムス-タス)

軍事演習「海洋協同-2013」最終日の本日(7月10日)、ロシア及び中国の軍艦による水上及び空中目標への砲射撃、更には、遭難した船を支援する為の捜索救助活動が実施される。
演習は日本海ピョートル大帝湾で月曜日(7月8日)に始まった。
この活動には、2ヶ国の様々なクラスの約20隻の艦船、約10機の航空機とヘリコプターが関わっている。
太平洋艦隊の広報サービスは発表した。

中国支隊は、駆逐艦「瀋陽」、「石家荘」、「武漢」、「蘭州」、フリゲート「煙台」、「塩城」、複合補給船「洪澤湖」で構成される。
ロシア支隊は、艦隊旗艦-親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」に率いられ、大型対潜艦「アドミラル・ヴノグラードフ」、「マルシャル・シャーポシニコフ」、駆逐艦「ブイストルイ」、数隻のロケット艇、小型対潜艦、保障船が含まれる。

火曜日(7月9日)の海軍演習中にロシア及び中華人民共和国の軍艦は海賊に乗っ取られた船を解放し、2ヶ国の海軍将兵は合同航海及び海上機動を実施し、「敵」潜水艦と遭遇する可能性が高い水域へ進入し、東方軍管区航空・防空軍Su-24戦闘機が務める仮想敵の空中攻撃への反撃を行なった。

演習完了後、艦船は海洋パレードを行ない、その後、中国支隊ウラジオストクへ行き、更に2日間滞在する。


ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が実施される事が明らかにされたのは2013年6月下旬でした。
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]

中国海軍艦船部隊は7月5日にウラジオストクへ到着し、7月8日から演習が開始されました。
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]

7月9日には海賊対処訓練、対空防衛訓練などが実施されました。
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]

そして最終日の7月10日には砲射撃訓練、遭難船の救助訓練が実施されます。

今回の演習に参加するロシア海軍中国海軍の艦船は、以下の通りです。

[ロシア太平洋艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
駆逐艦「ブイストルイ」
ロケット艇
小型対潜艦(MPK-64「メチェーリ」など)
保障船(給油船「イルクト」)

[中華人民共和国海軍艦船支隊]
駆逐艦「瀋陽」
駆逐艦「石家荘」
駆逐艦「武漢」
駆逐艦「蘭州」
フリゲート「煙台」
フリゲート「塩城」
補給船「洪澤湖」


ロシア太平洋艦隊には4隻の大型対潜艦が所属していますが、この内の「アドミラル・パンテレーエフ」地中海へ派遣されており、「アドミラル・トリブツ」はオーバーホールを行ないます。
残り2隻が今回の合同演習に参加しました。

駆逐艦「ブイストルイ」(715)は、ロシア太平洋艦隊所属駆逐艦3隻中で唯一の稼働艦です。
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セヴマシュはチタン製の調査原潜プロジェクト09852を建造している

『インタファクス』より
2013年7月8日10時41分配信
【ロシア海軍は海洋調査の為の最新調査潜水艦を受領する】
サンクトペテルブルク、7月8日、インタファクス-RU

セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」は、海洋調査の為に使用される最新原子力調査潜水艦プロジェクト09582を建造している。
土曜日、『インタファクス』国際海軍サロン(IMDS-2013)会場で同社総取締役ミハイル・ブドニチェンコより伝えられた。

彼によれば、調査潜水艦は、科学的情報の入手及び軍事的課題の解決の為、国防省の発注により建造された。

艦は完全に新たなプロジェクト下で建造されている。
同艦は複数の深海装置(バチスカーフ)を搭載し、ロシア科学アカデミーの為の科学研究にも使用される。

潜水艦は、鋼鉄の代わりにチタンで造られると対談者は『インタファクス』へ付け加えた。


原子力調査潜水艦プロジェクト09582は2012年12月20日にセヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」造船所で起工されました。
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]

以前の情報では、プロジェクト09582「セヴマシュ」のドックで未完成のまま保管されているプロジェクト949A(オスカーII級)原潜「ベルゴロド」をベースにしているとの事でした。
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しかし今回の「セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコ氏の発言によると、プロジェクト09852は新規設計のチタン原潜との事です。

ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった

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『イタルタス』より
2013年7月9日11時07分配信
【軍事演習「海洋協同-2013」でロシアと中国の軍艦は「海賊に乗っ取られた船を解放した」】
ウラジオストク、7月9日/イタルタス特派員レオニード・ヴィノグラードフ

軍事演習「海洋協同-2013」ロシア中国の軍艦は「海賊に乗っ取られた船を解放した」
本日、ロシア連邦太平洋艦隊の広報サービスは発表した。

当日午前、ロシア及び中国の海軍将兵は複合部隊での合同航海及び海上機動中の物資補充訓練を実施した。
その後、戦闘艦は、「敵」潜水艦と遭遇する可能性が高い水域へ進入し、このエリアにおいて民間船舶の護送を実施した。
更に、2ヶ国の海軍将兵は3つの合同戦闘艦船支隊を形成し、非保護水域における襲撃への防衛と保護の課題を果たした。
仮想敵の模擬空中攻撃の役割は東方軍管区航空・防空軍Su-24戦闘機が担当した。

午後、中国ロシアの海軍将兵は「敵の高速艇との戦い」を実施した。

本日の演習の最後にメインエピソード-「海賊に乗っ取られた」船の解放-が行なわれた。
攻撃を受けて「救助される」船の役割は太平洋艦隊「イルクト」が担当した。
解放作戦には7隻の艦から成る2個支隊、乗っ取られた船の状況を偵察する艦上航空隊のヘリコプター、そして高速艇に乗る海軍歩兵部隊が関わり、海賊から船を解放した。

7月10日・水曜日、両国の海軍将兵は、遭難した艦船の支援のための捜索-救助作戦、様々な水上及び空中目標への砲射撃を実施する。
演習の完了を総括する海軍パレードが行なわれる。
中国海軍将兵の訪問は7月12日まで続く。

7月8日から日本海ピョートル大帝湾ロシア太平洋艦隊及び中華人民共和国解放軍海軍の約20隻の様々なクラスのの艦船と約10機の航空機とヘリコプターが参加する海洋演習「海洋協同-2013」が開始された。

ロシアとの合同演習の為に到着した中国支隊は、駆逐艦「瀋陽」、「石家荘」、「武漢」、「蘭州」、フリゲート「煙台」、「塩城」、複合補給船「洪澤湖」で構成される。
ロシア支隊は、艦隊旗艦-親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」に率いられる。


[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]

黒海艦隊の大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフは修理の為ブルガリアに到着した

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『イタルタス』より
2013年7月8日13時00分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は大規模修理の為にブルガリアへ到着した】
モスクワ、7月8日/イタルタス

黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は大規模修理の為にブルガリアヴァルナ港へ到着した。
本日、イタルタス黒海艦隊広報部長ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐より伝えられた。

「修理は、艦船修理工場フロートスキー・アルセナルに基づいて実施されます。
ここには、ソヴィエト連邦及びロシア海軍の戦闘艦の機器準備回復の為の重要な経験が蓄積されておりますので」

彼は説明した。

同艦のヴァルナへの曳航は、海洋曳船MB-173乗組員により成功裏に遂行された。
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」の修理は、約2年間に渡る予定である。


「ツェーザリ・クニコフ」ブルガリアでの修理は昨年から予定されており、当初は2013年3月にブルガリアへ行く事になっていました。
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[大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフはブルガリアで修理を行なう]

しかしその後、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが外国の造船所でのロシア海軍艦船の修理を原則として認めない事を決定した為、ブルガリアへの回航は凍結されました。

その後、ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンが同意すれば外国の造船所へロシア海軍艦船の修理を発注する事が可能になりました。

ロゴージン副首相「ツェーザリ・クニコフ」ブルガリアでの修理を認めたので、同国への回航が可能となり、今回、実行に移されました。

重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍へ復帰する

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『インタファクス』より
2013年7月8日10時30分配信
【原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は2018年に海軍の編制へ復帰する】
サンクトペテルブルク、7月8日、インタファクス-RU

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」セヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」での修理と近代化の後、2018年にはロシア海軍の戦闘編制へ復帰する。
土曜日、第6回国際海軍サロン(IMDS-2013)会場で同社総取締役ミハイル・ブドニチェンコ『インタファクス』へ確認した。

彼によると、今年5月、「セヴマシュ」は、価格を示されて「アドミラル・ナヒーモフ」の修理および近代化の為の契約を締結した。
資金貸付が計画されている。
既に、古い機器を解体する作業が開始されている
前日、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は技術目標を承認した。

彼によると、設計者-北方設計局-は、既に作業を始めており、全ての資金貸付手続きが取られている。
作業スケジュールによると、納入時期は2018年である。

同艦のドック入りは、来年(2014年)8月~9月に行なわれなければならない。
最初の作業はドックで始まり、その後、岸壁で艤装作業が行なわれる。


重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為の契約は、2013年5月にロシア連邦国防省「セヴマシュ」造船所との間で締結されました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはカリブルとポリメント・リドゥートを装備する]

「アドミラル・ナヒーモフ」は兵装や電子機器を換装する大規模な近代化改装を行ないますが、今回の記事によると、同艦の各種機器の撤去作業が既に開始されているとの事です。


太平洋艦隊所属の同型艦「アドミラル・ラーザレフ」は、既に艦上の機器や兵器が殆ど撤去されています。
(ただし、こちらは近代化の予定は有りませんが)
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艦上の機器及び兵器を撤去した後、「アドミラル・ナヒーモフ」は2014年8~9月に「セヴマシュ」造船所の屋外ドックへ入渠し、ここで改装作業が行なわれます。
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要するに、インドへ売却された航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」/旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」と同様の手順で近代化作業は行われるという事です。

ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月8日11時41分配信
【ロシア・中国の大規模海洋演習はウラジオストク付近で開始された】
ウラジオストク、7月8日-ロシア通信社ノーボスチ、アナトリー・イリューホフ

月曜日、ロシア-中国海軍合同演習司令部の指導の下で演習の活動段階がウラジオストク付近のピョートル大帝湾で始まり、艦は海洋へ出た。
シア通信社ノーボスチ太平洋艦隊の公式代理人ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。

7隻の艦船から成る中国海軍支隊は金曜日(7月5日)にウラジオストクへ到着した。
訪問は、中国海軍北方艦隊司令官代理ヤン・ツズンフェヤ少将の指揮下で行なわれた。
支隊は、駆逐艦「瀋陽」、「石家荘」、「武漢」、「蘭州」、フリゲート「煙台」、「塩城」、補給船「洪澤湖」で構成される。

「演習管理部:ロシア海軍総参謀長代理レオニード・スハーノフ中将と中国海軍総司令官代理ジン・イピン中将は、合同演習の為、艦船と乗組員は準備を整えたと発表しました」
対談者は話した。

彼(マルトフ)は指摘した。
スハーノフ中将によると、海軍演習は、2ヶ国海軍協力の現代史上、最も大規模となる。
管理司令部は多くの合同作業を完了した。
演習の全ての項目は細部にわたって研究され、各員は指示された任務を遂行する準備を整えている。

イピン中将が指摘したように、ロシア・中国海軍は、新たなるものを含み、あらゆる脅威に立ち向かう為の準備が整っていなければならない。
「我々は、世界の海洋を良く理解しなければなりません。
我々の国の経済発展と世界の平和を保障する為に。
これらの演習は、複雑かつ不安な気象条件で行なわれ、それはロシア及び中国の艦船乗組員の為の良い訓練になるでしょう」

提督は話した。

太平洋艦隊によると、両国海軍演習中、海賊に乗っ取られた船の解放、遭難した艦船の捜索-救助活動と支援が行なわれる。
更に、演習モードにおいては、船団護送を実施し、海洋での物資補充、そして更には共同での対潜、対艦、対空防衛が組織される。
この他、様々な種類の水上及び空中目標に対する射撃訓練が実施される。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ウラジオストク付近でのロシア-中国海軍演習】
ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2013」に関する記事の纏め。


今回の合同演習に参加する中国海軍部隊は7月2日午後4時頃にツシマ海峡を通過しました。
『統合幕僚幹部公式サイト』より
2013年7月3日発表
【中国海軍艦艇の動向について】

7月5日にウラジオストクへ入港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2013年7月5日10時50分配信
【中国海軍艦船支隊はウラジオストクへ到着した】

『イタルタス』より
2013年7月5日11時10分配信
【ロシア-中国海軍演習は他国への対抗に指向されたものでは無い-ロシア連邦及び中華人民共和国海軍の代表】
ウラジオストクへ入港する中国海軍駆逐艦の写真が掲載されています。


今回の演習に参加する中国海軍水上戦闘艦(駆逐艦4隻、フリゲート2隻)は、2000年代以降に建造された新鋭艦です。

『日本周辺国の軍事兵器・中華人民共和国及び中華民国編』より

駆逐艦「瀋陽」(2006年就役)、「石家荘」(2007年就役)
【051C型駆逐艦(ルージョウ型/旅洲型)】

駆逐艦「蘭州」(2005年就役)
【052C型駆逐艦(ルヤンII型/旅洋II型)】

駆逐艦「武漢」(2004年就役)
【052B型駆逐艦(ルヤンI型/旅洋I型)】

フリゲート「煙台」(2011年就役)、「塩城」(2011年就役)
【054A型フリゲイト(ジャンカイII型/江凱II型)】

補給船「洪澤湖」(1979年就役)
【洪澤湖級補給艦(フーチン型/福清型)】


今回の演習においてロシア海軍側の統制官となるレオニード・スハーノフ中将は、昨年のロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」においてもロシア側統制官を務めています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で航海試験を始めた

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『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年7月5日20時05​​分39秒配信
【「セヴマシュ」で近代化されたインド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は白海で試験を開始した】
サンクトペテルブルク、7月5日/イタルタス

本日(7月5日)、公開株式会社「統合造船業営団」に加入するセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」は、ロシア海軍及びインド海軍と共にインド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」/前「アドミラル・ゴルシコフ」の航海試験を白海で開始した。
「セヴマシュ」の総取締役ミハイル・ブドニチェンコは発表した。

「モスクワ時間の本日14時00分、給油及び航海試験が開始されました」
ブドニチェンコ
は説明した。

「白海において、航空母艦のディーゼル燃料は完全に補充されました。
降水は、前もってそれを行なう事を可能にしませんでした。
モスクワ時間の本日14時00分、同艦は給油船と離れました。
艦は航海試験を開始しました」
「セヴマシュ」
総取締役は話した。

「白海で私共は一連の試験-航海性及び操縦性の点検、旋回半径のマイル測定、航空機器設備の点検の観点からの航空機の試験飛行-を実施します。
白海において、これら全てを我々は25日間で行なう予定です」
ブドニチェンコ
は伝えた。

「その後、バレンツ海へ移動し、全力全開の飛行試験、航空機器設備、航空機及び艦の試験を開始します」
彼は話した。

ブドニチェンコによれば「機器の調整の為、MiG-29K、MiG-29KUB、更に3機の異なるタイプの航空機が使用され、これは自機及び他機から見る必要が有ります」
「2機のヘリコプターが飛行し、全ての状況下において着艦を行ないます。
全ての動作は10月15日まで実施されなければなりません。
10月15日、全ての受領-引き渡し試験はインド側により実施されなければなりません」

彼は話した。

「乗組員の訓練と艦上での練習を完了させる必要が有ります。
10月15日、艦はセヴマシュへ戻ります。
10月15日から11月15日までに外国からの注文品は全て形になります。
この間にセヴマシュでは最終仕上げが行なわれます。
艦上には2000名-ロシア人乗員、インド人乗員、我が社の納入チーム、視察団-が居ます」
ブドニチェンコ
は話した。

「ほぼ2年半に渡り、乗組員は現在の規模ですが、全ての船室、居住システムは完全に対応しています。
この計画において、艦のリソースは、必要量よりも遥かに大きくなっています。
その結果、素晴らしい艦となりました。
私共は、このような艦を引き渡す事を惜しみます。
ですが、契約は契約ですから」

彼は要約した。

「8月には飛行試験が始まります。
艦は11月15日にインド側へ引き渡されるべきであり、同じ日には移動が始まります。
セヴマシュから、彼等の駐留場所への」
ブドニチェンコ
は話した。

彼によると、移動時には「私達が運び、我々の納入チーム、我々の保証グループが乗ります」
「インド人乗員と我々がインドへ移動させます。
航路は約1ヶ月半掛かります。
それは、スエズ運河を通過し、世界を一周する航路は選択されていません。
これはインド側の決定によるものです。
私共は、スエズ運河通過計画を支援する準備を行なっています」
「セヴマシュ」
のトップは結論を述べた。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]

2013年4月24日、「セヴマシュ」屋外ドック(貯水池)へ入渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤは屋外ドックへ入渠した]

5月初頭に修理作業が開始されました。
[空母ヴィクラマーディティヤの最後の修理作業が始まった]

6月25日、修理を完全に終え、「セヴマシュ」屋外ドックを出渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤは屋外ドックから出渠した]

7月3日夜、セヴェロドヴィンスクを出航しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験へ出発する]

今回の記事によると、その後、洋上で燃料を完全に補充し、7月5日午後から航海試験を開始したとの事です。

新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年12月25日にロシア海軍へ納入される

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『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年7月6日16時29分42秒配信
【1隻目の「ヤーセン」型原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は12月25日に海軍へ納入されなければならない-「セヴマシュ」トップ】
サンクトペテルブルク、7月6日/イタルタス

7隻の多用途原子力潜水艦「ヤーセン」型の建造作業に取り組むセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」は、その1隻目-「セヴェロドヴィンスク」を12月25日に海軍へ納入しなければならない。
本日(7月6日)、第6回国際海軍サロン(IMDS-2013)会場で「統合造船業営団」に加入している「セヴマシュ」の総取締役ミハイル・ブドニチェンコイタルタスへ伝えた。

「その1隻目-セヴェロドヴィンスクは、12月25日までに我が国の海軍へ納入しなければなりません」
彼は話した。

「私共は、2020年までに、このプロジェクトの潜水艦7隻を海軍へ引き渡さなければなりません。
セヴェロドヴィンスクと命名された同シリーズの最初の艦は、工場航海試験を続けています。
それは3年目に入っており、非常に大規模な試験プログラムの為、艦は119日間に渡り海洋へ滞在します。
今年は既に25日間に渡り出航しています。
作業はスケジュール通りに進行しております。
この事を考慮すると、既に同艦は充分な航行を行なっており、私共は、何らかの大きな障害が起こる事を想定しておりません。
それ故に、私共は、国家試験が期間内に行なわれる事を望んでいます。
そして12月25日には潜水艦が我が海軍へ納入されなければなりません

彼は話した。

次の「ヤーセン」プロジェクト艦についての話で、彼は伝えた。
「7月26日にノヴォシビルスクの起工式が開催されます。
契約下で同艦は2015年に納入されます。
3隻目は、2隻目のシリーズの船体の次に船体の作業が開始されます。
全てのシリーズは計画通りに進行しております。
工場は、契約を適時に履行する為、設計者及び下請け業者と共に、あらゆる努力を惜しみません」
ブドニチェンコ
は話した。

彼によると
「今や資金供給に関する問題は有りません。大規模なクレジット方式が使用されており、私共は、年度途中で資金を得ます。
それは手続き上の問題であり、全体的に見て、資金供給システムは、全ての作業を正常に行うことが出来ます」


「セヴマシュ」は以前の契約を改訂するのかという質問に答え、ブドニチェンコは話した。
「昨日、国防相代理ユーリー・イワノヴィチ・ボリソフと一連の会合が行なわれました。
会議にはドミトリー・オレゴヴィチ・ロゴージンも出席しました。
現在、ヤーセンとボレイの一連の契約を含む以前の国防省指導部と締結した価格条件に関する契約の見直しという問題が有ります。
もしもそれが間違っていれば、私共は改訂を望んでおります」



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[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水した多用途原潜K-329「セヴェロドヴィンスク」は、2011年9月12日から海洋試験(工場航海試験)を開始しました。

2012年にも引き続き海洋試験は実施されましたが、結局、2012年中のロシア海軍への引き渡しは実現できませんでした。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍は2012年に2隻の原潜と3隻の水上戦闘艦を受領できなかった]
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年後半に海洋試験を実施し、同年末にロシア海軍へ引き渡される]

2013年5月末から航海試験が再開されました。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクは航海試験へ出発した]
[タイフーン級原潜はロシア新世代原潜の海洋試験をサポートする]


そして今回、建造元の「セヴマシュ」のトップは、「セヴェロドヴィンスク」が2013年12月25日にロシア海軍へ納入されると表明しました。

バルト工場はヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの最終艤装を望まない

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『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年7月4日12時41分33秒配信
【ヘリコプター空母「ミストラル」型はフランスで組み立てた後、完成と兵器装備の為に戻って来るかもしれない】
イタルタス

最初の「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」フランスで船体全てを組み立てた後、 完成と兵器装備の為、後部を建造した「バルト工場」ではなく、他の企業へ戻って来るかもしれない。

「私共には、広範囲に渡る生産プログラムが有ります。
複数のプロジェクトのトップ(1番船)、特に原子力推進に関するものが。
そして、この時期に最初のヘリコプター揚陸ドック艦が(艤装の為に)戻って来るのならば、我々は、船台での艤装において、非常に大きな負担を強いられることになります。
それ故に、私共は、当社の手による建造完了を希望いたしません」

サンクトペテルブルクで開催中の国際海軍サロン(IMDS)会場において、「バルト工場」総取締役アレクサンドル・ヴォズネセンスキーは記者団に話した。

以前の計画では、「バルト工場」フランスからの最初のヘリコプター揚陸ドック艦を完成させる事とされていた。
最初のヘリコプター揚陸ドック艦の艤装が可能な場所の1つとして、ヴォズネセンスキー「アドミラルティ造船所」の名を挙げた。

「我々は、当社以外のところが(ヘリコプター揚陸ドック艦を)完成させる事を望んでおります。
今現在の負担により、私たちは、それを受ける事は出来ませんので」
「バルト工場」
総取締役は話した。

「私共は、現在、3隻のプロジェクトのトップ船を手掛けており、この内の2隻は原子力船です。
本日の会議において、私共は、最初のヘリコプター揚陸ドック艦の完成を当社に委ねないように求めます」

彼は話した。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]


ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

バルト工場で建造された「ウラジオストク」後部は、2013年6月26日に進水しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]
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「ウラジオストク」後部は、7月6日にフランスサンナゼールへの移送が開始されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月6日20時20分配信
【1隻目の「ミストラル」後部はフランスへ送られる】
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サンナゼールで進水した後、「ウラジオストク」はロシア製の兵器や各種機器を装備する為、再びロシアの造船所-バルト工場-へ戻される事になっていましたが、そのバルト工場のトップは、「ウラジオストク」の最終艤装を望んでいないと表明しました。


要するに「ウチは他にも大きな仕事を抱えているんだから、ヘリコプター揚陸ドック艦の最終艤装まで手掛ける余裕なんか無いよ」と言っているわけです。

バルト工場では、水上原子力発電所ディーゼルエレクトリック推進砕氷船が建造されており、近い内には新型原子力砕氷船の建造も開始されます。
[バルト工場は水上原子力発電所の建造を再開する]
[新型原子力砕氷船がバルチースキー・ザヴォードで建造される]

「バルト工場」は、ソヴィエト連邦時代から原子力水上艦船砕氷船の建造では豊富な実績を有しております。

そちらの仕事に専念したいから、ヘリコプター揚陸ドック艦の最終艤装は同じサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」(「バルト工場」の隣に在る)辺りに任せろという事です。

ただ、今回、「バルト工場」のトップから名指しされた「アドミラルティ造船所」も、ロシア海軍や外国向けの通常動力潜水艦ロシア海軍向けの特務船、民間のタンカーなどを建造しているので、決して暇というわけではありませんが・・・

ロケット巡洋艦モスクワは地中海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2013年7月5日17時02分配信
【黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は地中海へ出た】

黒海艦隊司令官代理ワレーリー・クリコフ少将の将旗を掲げる黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」黒海に繋がるボスポラス海峡ダータネルス海峡を無事に通過し、地中海での任務遂行を開始した。

近い内に、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」により管理され、大西洋で任務を遂行する為の艦隊間戦闘艦船支隊の形成が始まる。
支隊には、北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」給油船「セルゲイ・オシポフ」、そして黒海艦隊給油船「イワン・ブブノフ」海洋曳船MB-304が加わる。

艦船がジブラルタル海峡へ移動する過程で戦闘艦船支隊が形成され、7月12日に(ジブラルタルを)通過する予定である。


[ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征(2013年7月~)]

今回の記事によると、大西洋・カリブ海へ行くロシア海軍グループは、この5隻です。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊)
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」(北方艦隊)
海洋曳船MB-304(黒海艦隊)


「イワン・ブブノフ」は、7月2日にセヴァストーポリを出港しました。
[黒海艦隊の給油船イワン・ブブノフは遠距離航海へ出発した]

そして7月3日には「モスクワ」MB-304セヴァストーポリを出港しました。
[ロシア海軍合同グループは大西洋・カリブ海遠征へ向かう]

「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は7月2日にキプロスへ寄港しています。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはリマソールへ寄港した]

これらの艦船がジブラルタル海峡へ向かう途中で合流し、連合艦船部隊を形成して大西洋へ向かいます。

バルト艦隊艦船部隊は地中海から戻ってきた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2013年7月5日16時34分配信
【バルト艦隊戦闘艦船支隊は遠距離航海から戻ってきた】

本日(7月5日)、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(艦長アレクセイ・スグロボフ2等海佐)、給油船「レナ」、救助曳船SB-921で構成されるバルト艦隊戦闘艦船支隊は、大西洋、北海、地中海における指示された任務を遂行した後にバルチースク軍港へ入った。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」の航海は約200日間に渡った。
この間に同艦は25000海里以上を航行し、航行時間は3060時間に上った。

バルト艦隊戦闘艦船支隊ロシア連邦海軍グループの一員となり、遠海ゾーンにおいて支隊の艦船の乗組員は複合戦闘訓練任務を遂行し、この間に対空・対潜防衛の艦上演習と訓練、更には、高射ミサイルと砲の発射を行なった。

地中海における任務遂行期間中、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」乗組員は、黒海艦隊、北方艦隊、太平洋艦隊の艦船との合同演習に参加した。
バルト艦隊将兵は、演習においてプロ意識と高い海洋技量を示した。

同艦隊の歴史において150年ぶりに警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」を始めとするバルト艦隊戦闘艦船支隊ベイルート港への業務訪問を実施した事は注目に値する。
訪問中、同艦の艦上をレバノン共和国駐在ロシア連邦大使と同国軍の代表が訪れた。
そして5月9日、ピレウス港(ギリシャ)への業務訪問中、同艦の乗組員は、アテネで開催された第2次世界大戦の戦勝68周年記念祝賀会に参加した。

同艦の歓迎式典にはバルト艦隊司令部、カリーニングラード州政府、バルチースク市役所の代表、そしてバルト艦隊将兵、乗組員の親類と友人が参加した。
バルト艦隊司令部の代表と艦隊軍事評議会のメンバーは、指示された遠距離大洋航海任務を滞りなく遂行した乗組員を祝福し、艦の乗組員の新たな戦闘訓練での成功を祈った。

遠距離航海から戻った艦は、機器の修理と準備の後、指示された任務を遂行する為に必要な物資を補充する。
遠距離航海において功績の有った軍人は、艦隊司令部より高価な贈り物を授与された。
複数の軍人は国家及び当局より表彰を受けた。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」の航海中、4人の乗組員には子供が生まれた。


警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、大型揚陸艦2隻、給油船「レナ」、救助曳船SB-921から成るバルト艦隊艦船支隊は2012年12月17日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]

地中海で新年(2013年)を迎えました。
[バルト艦隊艦船部隊は地中海で新年を迎えた]

2013年1月下旬、地中海東部及び黒海で実施されたロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習に参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬) ]

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」大型揚陸艦2隻は3月中旬にレバノンベイルートを訪問しました。
[ロシア海軍艦船はベイルートを訪れた]
[ベイルートにロシア海軍旗は翻った]

給油船「レナ」は、2013年1月上旬と4月中旬にマルタ島へ寄港しました。
[バルト艦隊の給油船はマルタ島へ寄港する]
[バルト艦隊の給油船レナは地中海のロシア海軍グループへ合流する]

その後も地中海東部で行動していました。
[黒海艦隊の大型揚陸艦2隻はロシア海軍地中海合同グループに参加した]

2013年6月1日よりロシア海軍地中海連合作戦部隊が正式に発足し、地中海バルト艦隊艦船支隊も加わりました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]
[ロシア海軍地中海作戦部隊は約10隻の艦で構成される]
[ロシア海軍の地中海における存在は「武力による脅し」では無い]

そして7月5日、母港バルチースクへ帰ってきました。


ただし、「ヤロスラフ・ムードルイ」と一緒に出港した大型揚陸艦「カリーニングラード」、「アレクサンドル・シャバリン」の2隻は、まだ地中海に留まっています。
この2隻は、地中海黒海沿岸(ノヴォロシースク)を行き来しています。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は地中海から黒海へ戻った]
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ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは2013年12月にロシア海軍へ納入される

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月5日13時46分配信
【原子力潜水艦プロジェクト「ボレイ」の2隻目の(生産艦)「ウラジーミル・モノマーフ」は12月に海軍へ引き渡される】
サンクトペテルブルク、7月5日-ロシア通信社ノーボスチ

戦略水中ロケット艦プロジェクト「ボレイ」の2隻目の生産艦「ウラジーミル・モノマーフ」は遅くとも2013年12月中旬にはロシア連邦海軍へ納入される。
公開株式会社「生産合同セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコロシア通信社ノーボスチへ伝えた。

「3隻目のシリーズ艦ウラジーミル・モノマーフは7月29日に海洋へ出航する準備を進めています。
国家受領試験は遅くとも2013年12月中旬には終了させ、そして海軍へ納入しなければなりません」

彼は話した。

同時に、ブドニチェンコによれば、同艦の納入は、潜水艦からの「ブラヴァー」発射の成功により決まる。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水しました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフ進水(セヴマシュ公式サイト)]
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは進水した]

2013年1月18日、「セヴマシュ」造船所の岸壁に係留されました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフの係留試験が開始された]

5月下旬、陸上から蒸気を送り、蒸気タービン機関の試験が行われました。
[ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは蒸気タービン機関の試験を行なった]

6月10日、ロシア正教会の神父による祈祷式が執り行われました。
[ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは祝福を授けられた]


今回の記事によれば、「ウラジーミル・モノマーフ」は今年12月にロシア海軍へ引き渡されるとの事です。

引き渡し後は、太平洋艦隊へ配備されます。
[ボレイ級戦略原潜2番艦と3番艦は太平洋艦隊へ配備される]

ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーは2013年11月15日にロシア海軍へ納入される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月5日13時45分配信
【ロシア連邦海軍は11月に原子力潜水艦「ボレイ」の1隻目の生産艦を受領する】
モスクワ、7月5日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト955「ボレイ」の最初の生産原子力潜水艦は今年11月中旬にロシア連邦海軍へ引き渡される。
金曜日、公開株式会社「生産合同セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコロシア通信社ノーボスチへ伝えた。

「2隻目のボレイのアレクサンドル・ネフスキーは国家受領試験中であり、現在は2度目の国家受領試験の為の出航を行なっております-これは最後から2番目です。
そして、11月15日には海軍へ納入いたします」
ブドニチェンコ
は話した。

彼は、9月に「アレクサンドル・ネフスキー」艦内から「ブラヴァー」ミサイルの発射が実施される事を想起した。
それは、同艦が海軍へ軍備採用されるよりも前である。

ロシア海軍司令部の計画によると、プロジェクト955戦略潜水艦は、現在、戦闘勤務に在る潜水艦プロジェクト941(「アクラ」、NATO分類「タイフーン」)、プロジェクト667BDR(カリマール、NATO分類デルタIII)プロジェクト667BDRM(デルフィン、NATO分類デルタIV)が艦隊の戦闘編制から除かれる2018年以降、ロシアの海洋戦略核戦力の中核とならなければならない。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」は2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水しました。
この間、2007年には太平洋艦隊から乗組員が集められました。

2011年10月22日、工場航海試験が開始されました。

2012年9月末に工場航海試験が完了し、その後、国家受領試験が開始されました。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーの工場試験は完了した]

2013年6月以降、国家受領試験が再開されました。
[セヴェロドヴィンスク造船所は2013年夏に3隻の原潜の海洋試験を行なう]
[タイフーン級原潜はロシア新世代原潜の海洋試験をサポートする]

「アレクサンドル・ネフスキー」太平洋艦隊へ配備されます。
[ボレイ級戦略原潜2番艦と3番艦は太平洋艦隊へ配備される]

ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された

2013年7月4日、ロシア海軍の為の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の2番艦「セヴァストーポリ」の後部がロシアサンクトペテルブルクで起工されました。
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『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年7月4日14時59分20秒配信
【バルト工場で「ミストラル」型ヘリコプター空母「セヴァストーポリ」後部の起工式典が開催された】
イタルタス

本日(7月4日)、サンクトペテルブルクバルト工場で、2隻目の「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」後部の起工式典が開催された。

それよりも前(7月4日の)、バルト工場で建造された1隻目のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」の後部のフランス側への納入証書への署名が行なわれた。

文書は、ロシア統合造船業営団と、(「ウラジオストク」の)艦後部の発注者であるフランス企業「STX-フランス」の代表者により署名された。
そこには、工場メーカー代表のイニシャルが記された。

フランスサンナゼール造船所サンクトペテルブルクでは、ロシア海軍の為の「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦2隻が建造されている。
その建造の為の12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」は2014年にロシアへ引き渡され、「セヴァストーポリ」は2015年末になる。
加えて、この契約では、ヘリコプター空母の建造技術、更には戦闘情報管理システムフランス側からロシア連邦へ供与される。
「バルト工場-造船」での「ウラジオストク」の後部セクション建造は、800万ユーロの下請け契約により実施される。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]


ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」は2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

これに続き、「セヴァストーポリ」の後部がロシアバルト工場で起工されました。

「セヴァストーポリ」は、2014年10月に船体の前部と後部が結合されます。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦セヴァストーポリは2014年10月に結合され進水する]

既にバルト工場ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」の後部も建造しており、こちらは6月26日に進水しています。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]
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この「ウラジオストク」後部のフランスへの納入も同じ7月4日に行なわれたという事です。

今後、「ウラジオストク」後部はフランスサンナゼールへ送られ、ここで結合され、今年10月15日に進水します。
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2018年にはロシア第5世代非核動力潜水艦の1番艦が完成するかもしれない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月5日11時13分配信
【ロシアは最初の第5世代非核動力潜水艦を2018年に作成する】
モスクワ、7月5日-ロシア通信社ノーボスチ

嫌気性非大気依存発電装置を有する最初の第5世代非核動力潜水艦は、早ければ2018年に納入されるかもしれない。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチは、中央設計局「ルビーン」設計主任イーゴリ・モルチャノフより伝えられた。

「ロシア海軍の為のこの作業は、現在、非大気依存発電装置の作成と同時に行なわれています。
非大気依存発電装置は2016年に、非大気依存発電装置を有する艦は2018年に作成されます」
モルチャノフ
は話した。

彼は、導入される非大気依存発電装置の海軍への配備時期は、このプロジェクトの設計準備とちょうど重なる事を確認した。


今年3月、「ルビーン」設計局のトップは、第5世代非核動力潜水艦の開発が既にスタートしている事を明らかにしました。
[ロシアは第5世代潜水艦の設計作業を始めている]

現在、第4世代非核動力潜水艦としてプロジェクト677「ラーダ」が建造されています。
「ラーダ」1番艦「サンクト-ペテルブルク」は2010年4月22日に就役しています。
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[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]

今回の記事によると、その次の第5世代非核動力潜水艦の1番艦は、早ければ2018年に完成するとの事です。

潜水艦用の非大気依存発電装置(いわゆるAIP)は2016年には完成する予定であり、この装置を装備した第5世代潜水艦が建造されるようです。
[ラーダ級潜水艦の為の非大気依存発電装置は2015-2016年に完成する]

この場合、第4世代潜水艦「ラーダ」級の建造は少数で終わる可能性が高いでしょう。

ロシア将来海洋航空複合体の総費用は4000億ルーブルになるだろう

7月3日からサンクトペテルブルクで開催されている国際海軍サロン(IMDS-2013)において、ロシア将来航空母艦の概念モデルが公開されました。
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[ロシア将来空母のモデルが公開された]
その続報。


『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【新たな航空母艦はロシア連邦の予算で4000億ルーブルの費用が掛かる】
2013年7月5日

第6回国際海軍サロン(IMDS)に出展された海洋航空複合体の概念プロジェクト-排水量約80000トンの多用途非核動力航空母艦は、ロシア連邦の予算で4000億ルーブルの費用が掛かるだろう。
IMDS-2013の会場において、ロシア将来航空母艦の概念プロジェクト開発者である連邦国営単一企業「クルイロフ国立科学センター」の公式代理人は表明した。

航空母艦自体の費用は、約800億ルーブルに達するだろう。

出展された艦のモデルを見ると、2ヶ所のトランポリン発艦スポット4基のカタパルトが存在し、航空グループは40機の多用途航空機-PAK-FA海軍版及び戦闘機MiG-29K-で構成される。

(ロシア)海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ(ロシア)国防相代理ユーリー・ボリソフは、既にIMDS会場で将来航空母艦のモデルを視察した事が想起される。

将来航空母艦の排水量は80000トンである。
同艦は、将来航空複合体PAK FAを搭載する。
航空母艦のモデルは、通常動力装置の使用が考慮されている。

艦の設計には高度な技術および方式が使用されており、この大きさにも関わらず、30ノットの速力を発揮できる。


というわけで、今回出展された将来航空母艦概念モデルは、艦自体の費用が約800億ルーブルと見積もられているとの事です。

因みに、ロシア海軍新世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級は1隻あたり230億ルーブルですから、ボレイ級3.5隻分になります。

原文記事のタイトルにもなっている「4000億ルーブル」は、航空母艦の他、各種搭載機、更には随伴艦なども含めた「海洋航空複合体」全体の費用を指しているようです。

将来航空母艦は排水量80000トン、通常動力、艦首トランポリン台(スキージャンプ)4基のカタパルトが装備されるとの事です。
搭載戦闘機はPAK FA海軍版MiG-29Kが合計で約40機になります。
無論、この他にヘリコプター、各種無人機などが搭載されます。

昨日の当ブログの記事、或いは当方のツイッターを見て「ロシアの新空母はスキージャンプだけか、カタパルトは無いのか」などと思った人は多いようですが、上記のとおり、カタパルトは有ります
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今回の記事でも述べられているように、これはクルイロフ国立科学センターによる「概念モデル」であり、このモデルがそのまま建造されるわけではありません。
(実際に建造される航空母艦を設計するのはネヴァ川計画設計局)

ロシア将来空母のモデルが公開された

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【(ロシア)海軍総司令官と(ロシア)国防相代理はロシア海軍の為の将来航空母艦のモデルを視察した】
2013年7月4日

(ロシア)海軍総司令官ヴィクトル・チルコフと(ロシア)国防相代理ユーリー・ボリソフは、サンクトペテルブルクで7月3日から始まった第6回国際海軍サロンに出展されたロシア海軍の為の将来航空母艦のモデルを視察した。

航空母艦のモデルは、サンクトペテルブルク連邦国営単一企業「クルイロフ国立科学センター」により開発された。

将来航空母艦の排水量は80000トンである。
同艦は、将来航空複合体PAK FAを搭載する。
航空母艦のモデルは、通常動力装置の使用が考慮されている。

艦の設計には高度な技術および方式が使用されており、この大きさにも関わらず、30ノットの速力を発揮できる。


第6回国際海軍サロン(IMDS-2013)は7月3日からサンクトペテルブルクで開催されています。

そのIMDS-2013に、ロシア将来空母のモデルが出展されました。

ロシア将来航空母艦は、排水量や機関などの異なる幾つかのヴァージョンが存在しますが、今回出展されたのは、排水量80000トンの通常動力モデルです。

「排水量80000トン」というのは、2年前(2011年6月末)に当時のロシア統合造船業営団(ロシア造船業の総元締会社)総取締役ローマン・トロチェンコが述べた数値と一致するので、この当時の案かもしれません。

搭載機は第5世代戦闘機PAK FA(T-50)との事です。
PAK FA海軍版については、2012年9月に統合造船業営団の国家防衛発注部長アナトーリー・シレモフが少し触れています。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の海軍版が開発される?]


現在、将来航空母艦の設計は、クルイロフ国立科学センター及びネヴァ川計画設計局により進められており、最終設計案が出来上がるのは2018年以降になります。
(クルイロフが概念設計を行ない、それを元にしてネヴァ川設計局が実際に建造される艦を設計する)

今回、将来航空母艦のモデルを視察したユーリー・ボリソフ氏は、以前(今年6月中旬)、将来航空母艦はサイズ(排水量)の異なる3つのヴァリエーションが提案されていると述べています。
[ロシア将来空母は「2025年までの国家軍備プログラム」で建造に着手される?]

ボリソフ氏と共にモデルを視察したヴィクトル・チルコフ提督は、以前(今年5月下旬)、将来原子力航空母艦の設計作業はサンクトペテルブルクの設計局により進められており、海軍総司令部国防省は設計作業の進捗状況について定期的に報告を受けていると述べています。
[ロシア海軍総司令官はロシア将来原子力空母について語った]

チルコフ提督は、昨年(2012年)12月下旬にも将来航空母艦について述べています。
[ロシア海軍総司令官は語る]

従って、このモデルの艦が、そのまま建造されるわけでは決して有りません。

艦上戦闘機Su-33はバレンツ海で戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2013年7月3日14時31分配信
【北方艦隊艦上航空隊飛行士は空中戦闘戦術を仕上げる】

北方艦隊艦上航空隊独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士は空中戦闘戦術を仕上げる目的の飛行任務の遂行を始めた。

艦上戦闘機Su-33練習訓練機Su-25UTGバレンツ海エリアの北方艦隊戦闘訓練射爆場へ飛んだ。
フライト中に海洋飛行士は複雑かつ高度な飛行技術、中高度並びに低高度における攻撃および防衛の戦闘機動訓練、「空対空」クラスのミサイルの戦術発射、敵の高機動有人及び無人装置を捕捉・破壊する空中戦闘といった空中戦闘戦術要素の練習を仕上げる。
更に、飛行戦闘訓練の実施においては、地上電波航空航法装置が不在という条件下において指示されたコースを飛行する為の技量の向上が図られる。

間もなく北方艦隊艦上航空隊の独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、北方艦隊の海上部隊の空中防衛の為の訓練任務を遂行する。
戦闘機は、仮想敵の打撃部隊の攻撃から北方艦隊艦船グループを保護する。

独立艦上戦闘機航空連隊の戦闘機飛行士の飛行技量はトップクラスである。
彼らは、世界で唯一、極地緯度という環境下において重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の甲板への着艦を実行できる。

北方艦隊海洋航空隊の最新世代の6名の艦上飛行士は、飛行技量の改善において示された勇敢さと剛毅さに対し、ロシア連邦英雄の称号を授与されている。


記事中にある「独立艦上戦闘機航空連隊」の正式名称は「ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ名称記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」と言います。
同連隊は、2個飛行中隊で構成されています。
機体は全て艦上戦闘機Su-33です。

[第1飛行中隊]1-я Эскадрилья
60号機、61号機、62号機、64号機、66号機、67号機、68号機、71号機、72号機、76号機

[第2飛行中隊]2-я Эскадрилья
77号機、78号機、80号機、81号機、83号機、84号機、85号機、86号機、87号機、88号機

第279航空連隊は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク軍港の南方に位置するセヴェロモルスク-3基地に駐留しています。
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ロシア海軍合同グループは大西洋・カリブ海遠征へ向かう

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『イタル-タス通信サンクト-ペテルブルク支局』より
2013年7月2日19時29分50秒配信
【黒海艦隊及び北方艦隊連合艦船支隊は大西洋航海を開始した】
サンクトペテルブルク、7月2日/イタルタス

黒海艦隊及び北方艦隊の艦船で構成される海軍艦隊間グループ大西洋への遠距離航海を開始した。
この間に演習を行ない、空軍戦略航空隊及び北方艦隊潜水艦隊との連携行動を果たす。
大西洋横断移動完了後、艦船はキューバ、ニカラグア、ベネズエラを訪問し、その後、逆方向のカーボベルデへ移動する。
本日(7月2日)、イタルタスロシア連邦海軍総参謀部の代理人より伝えられた。

「航海の目的は、聖アンドレイ旗を示す事と、世界の大洋の遠隔エリアでの戦闘勤務課題の遂行、ラテンアメリカ及びアフリカ諸国海軍との協力の強化です」
彼は話した。

「支隊の構成には、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワ、北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ、更には黒海艦隊の大型海洋給油船イワン・ブブノフ及び海洋曳船MB-304が含まれます」
彼は明らかにした。

当初、艦隊間グループは3艦隊-黒海艦隊、北方艦隊、バルト艦隊-の艦船で形成される計画だった。

しかし、その後に受領した計画表には、バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」が含まれなかった。
同艦は6月に遠距離大洋ゾーンでの戦闘勤務遂行の為、大西洋へ出ており、現在は指示された任務を続けて実施しており、その後にバルチースクへ戻る。
「従いまして、ヤロスラフ・ムードルイはラテンアメリカへ行くことはありません」
海軍総参謀部の代理人は説明した。

彼は、艦隊間グループを構成する黒海艦隊の艦船が既に航海へ向かったことを指摘した。
本日(7月2日)、「イワン・ブブノフ」セヴァストーポリを出航し、黒海海峡へ針路を取った。
「7月3日にはロケット巡洋艦モスクワが海洋曳船MB-304を伴ってセヴァストーポリを出港します。
黒海艦隊艦船は海峡ゾーンを通過し、地中海西部へ進み、ここでヴィツェ-アドミラル・クラーコフが加わります。
その後、グループはジブラルタル海峡を通過し、大西洋へ出ます」


最新データによると、7月13-16日、ロシア艦船は支隊乗組員の休養と物資補充の為、ポルトガルリスボン港を訪れる。
そこから出た後、グループは大西洋横断を開始し、この間に敵の水上艦、潜水艦、航空機に対処する演習を実施する。
「演習中にグループは空軍の戦略ロケット機及び北方艦隊の戦略原子力潜水艦との連携行動を果たします。
戦闘訓練任務を果たす艦船はミサイル並びに砲射撃を実施し、甲板上から海洋航空隊ヘリコプターのフライトを実施します」

対談者は伝えた。

特に巡洋艦「モスクワ」は、その主要打撃兵装-超音速対艦有翼ミサイル「ヴルカン」を使用する。
更に、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」も標準装備のミサイル並びに砲兵装による射撃を行なう。

移動完了後、艦船は一連の業務訪問の為にキューバハバナ港ニカラグアコリント港ベネズエララグアイラ港を訪れる。
訪問中に水、燃料、食料が補充され、ロシアの乗組員は、これらの国の海軍のゲストとなる。

その後、海軍艦船は8月末に大西洋を逆方向へ横断し、アフリカ大陸への針路を進む。
9月前半、カーボベルデプラヤ港へ寄港する。
そしてグループは9月下旬に地中海に向かい、スペインセウタ港へ業務寄港を実施する。
訪問後、艦船は地中海において暫くの間は戦闘勤務課題を遂行する。
「艦隊間グループの大洋航海は10月中旬に完了する計画です」
対談者はイタルタスへ総括した。


『イタルタス』より
2013年7月3日11時30分配信
【黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は遠距離航海の為セヴァストーポリを去った】
モスクワ、7月3日/イタルタス

本日(7月3日)、セヴァストーポリ黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」の遠距離航海出発式典が開催された。
イタルタス黒海艦隊公式代理人ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐より伝えられた。

「乗組員は、地中海及び大西洋における海軍艦隊間艦船支隊の一員として任務を遂行します」
彼は指摘した。
セルゲイ・トロネフ親衛1等海佐指揮する親衛ロケット巡洋艦には、航海指揮官に任命された黒海艦隊司令官代理ワレーリー・クリコフ少将が乗る。

トルハチェフによると、大洋ゾーンで親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は水上目標への有翼ミサイル発射と、更には空中目標への艦載対空防衛複合体の発射が実施される。

黒海艦隊の公式代理人が指摘したように、巡洋艦は、スペイン、ポルトガル、キューバ、ベネズエラ、ニカラグア、カーボベルデの港を業務寄港の為に訪れる。
航海中、同艦には黒海艦隊独立海軍歩兵旅団所属の対テログループが一時的に配属される。


[ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征(2013年7月~)]

今回の記事によると、カリブ海へ行くロシア海軍グループは、この4隻です。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊)
海洋曳船MB-304(黒海艦隊)


「イワン・ブブノフ」は7月2日にセヴァストーポリを出港しました。
[黒海艦隊の給油船イワン・ブブノフは遠距離航海へ出発した]

そして7月3日には「モスクワ」MB-304セヴァストーポリを出港しました。

「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は7月2日にキプロスへ寄港しています。
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはリマソールへ寄港した]


記事中で触れられているように、以前はバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」も参加する予定でしたが、取り止めになりました。
同艦は昨年(2012年)12月17日にバルチースクを出港し、既に半年以上の長期航海を行なっております。

さすがに、これ以上長期の航海は無理だと判断されたのでしょう。

インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験へ出発する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年7月3日12時10分配信
【インドの航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は試験の為に海洋へ去る】
サンクトペテルブルク、7月3日-ロシア通信社ノーボスチ

7月3日夜、インド海軍航空巡洋艦「ヴィクラマーディティヤ」は今年秋まで継続される試験の為に出港する。
水曜日、公開株式会社「ロソボロネクスポルト」総取締役代理イーゴリ・セヴァスチャノフ「国際海軍サロン」(IMDS)のロビーでロシア通信社ノーボスチへ表明した。

「計画スケジュール通り、同艦は今日の夜に航海試験へ出発します」
セヴァスチャノフ
は話した。

彼は、インド側への同艦の納入に関しては、全て以前に発表された期日通りである事を強調した。

「全ては順調ですよ。
計画が実行されている事は確認されています。
以前は失敗続きでした、その理由は貴方達も全て御存じでしょう。
同艦は(今年)秋には納入されます。延期される事など有りません」
セヴァスチャノフ
は話した。

軍事技術協力分野における最大の輸出契約である近代化された重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」インド海軍への売却は、ロシアにより2004年に調印された。
ロシア連邦は、7億5000ドルで同艦の近代化を行ない、同じ額でインド海軍へ航空隊を引き渡す事になっていた。
当初は2008年に発注者へ艦を納入する計画だったが、作業量の増加に起因して何度も延期された。
2004年に締結された契約に付加された新規の契約額は23億ドルである。
同艦には、戦闘機MiG-29KヘリコプターKa-27及びKa-31が配備される。
艦は、飛行甲板並びにMiG-29K離艦の為のトランポリン台、最新の機器が装備されている。
「ヴィクラマーディティヤ」の長さは274メートル、幅53メートル、満載排水量45500トンである。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]

2013年4月24日、「セヴマシュ」屋外ドック(貯水池)へ入渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤは屋外ドックへ入渠した]

5月初頭に修理作業が開始されました。
[空母ヴィクラマーディティヤの最後の修理作業が始まった]

6月25日、修理を完全に終え、「セヴマシュ」屋外ドックを出渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤは屋外ドックから出渠した]

そして本日(7月3日)の夜、以前の予定通りに航海試験へと出発します。
[空母ヴィクラマーディティヤは今年夏に航海試験を開始する]
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年7月3日から再び航海試験を開始する]

「ヴィクラマーディティヤ」は、9月末に航海試験を完了し、11月15日にインドへ引き渡される予定です。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]

昨年の航海試験で「ヴィクラマーディティヤ」艦長を務めたのはロシア海軍イーゴリ・リャブコ1等海佐ですが、今回も、航海試験の初期段階では彼が同艦の指揮を執る事になるでしょう。
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搭載機の方は既にインド海軍へ納入されており、2013年5月11日に実戦配備へ就きました。
[空母ヴィクラマーディティヤMiG-29K飛行隊は正式に実戦配備へ就いた]