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4隻の原子力砕氷船が北方艦隊艦船を先導した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2013年9月10日17時56分配信
【北方艦隊艦船と4隻の原子力砕氷船から成るユニークな支隊の先導が完了した】

本日(9月10日)、4隻の原子力砕氷船重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が率いる北方艦隊艦船支隊の砕氷先導を完了し、困難な結氷状況下にあるマチセナ海峡エリアを通過し、タイミル半島セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島の間に位置するボリス・ヴィリキツキー海峡へ入った。

北方艦隊の北極海航行艦船支隊を指揮する北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は指摘した。
「このユニークな作戦には、共通の課題を共同で解決する為、ロシア連邦の全ての原子力水上船隊-重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと国営企業ロスアトムの4隻の原子力砕氷船ヤーマル、ヴァイガチ、50リェート・ポべードゥィ、タイミルが関わりました」

北方艦隊の約10隻の戦闘艦及び保障船の砕氷先導は約40時間に渡り行なわれた。
約400海里に渡り、艦船支隊は航行の保障と結氷海域での安全を保障する原子力砕氷船を伴っていた。

困難な結氷状況下のエリアを航行中、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に駐留する航空隊は積極的に活動した。
艦載飛行士はヘリコプターKa-27の4度の発艦を行ない、艦船支隊の航路上の結氷状況の偵察、更には、原子力砕氷船の甲板への着艦を行なった。

今後数日間、北方艦隊艦船支隊東ラプテフ海を航行する。
航行の安全を保障する為、艦載ヘリコプターはフライト実施を継続する。
航行エリアの結氷状況と氷山の空中偵察及び監視する為に。

北方艦隊の戦闘艦及び保障船から成る支隊は、9月3日にセヴェロモルスクを去った。
航海中にバレンツ海からカラ海へ移動し、約1500海里の航跡を遺した。

これは、この2年間の北方艦隊艦船の北極圏への大規模航海としては2度目になる。
昨年、旗艦の巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられた北方艦隊艦船は、北海航路のルート上で一連の演習を実施し、海軍歩兵は、ロシア海軍の歴史上初めてノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島の無防備な海岸へ海洋揚陸部隊による上陸を実施した。


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重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられる北方艦隊艦船支隊は、2013年9月3日にセヴェロモルスクを出航しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは再び北極海へ向かった]

9月5日夜にカルスキエボロタ海峡を通過しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはカラ海に入った]

そして今回、4隻の原子力砕氷船に先導されてヴィリキツキー海峡を通過しました。


現在、ロシアは、6隻の原子力砕氷船を運航しています。
『ロスアトム公式サイト』より
【原子力砕氷船隊】

原子力砕氷船「ロシア」(アルクチカ型、23000t):1985年就役
原子力砕氷船「ソヴィェツキー・ソユーズ」(アルクチカ型、23000t):1989年就役
原子力砕氷船「タイミール」(タイミール型、21000t):1989年就役
原子力砕氷船「ヴァイガチ」(タイミール型、21000t):1990年就役
原子力砕氷船「ヤーマル」(アルクチカ型、23000t):1992年就役
原子力砕氷船「50リェート・ポべードゥィ」(アルクチカ型、25168t):2007年就役


この内の4隻が北方艦隊艦船の先導に投入されました。


ロシア北方艦隊は、昨年(2012年)9月にも北極圏で演習を実施しています。
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月) ]
この時も重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が参加しました。

発射に失敗したSLBMブラヴァーには遠隔測定器が装備されていなかった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月9日05時34分配信
【海へ沈んだ「ブラヴァー」ミサイルには遠隔測定器が装備されていなかった】
モスクワ、9月9日-ロシア通信社ノーボスチ

発射に失敗したロシアミサイル「ブラヴァー」には遠隔測定装置が設置されておらず、それは、事件の原因を解明する事の困難さを作り出す。
月曜日、『コメルサント』新聞は報じた。

土曜日、国防省は、白海で国家試験中の原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」が前日に大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射を実施したと発表した。
2分後に飛翔は艦内システムの制御からの逸脱が確認された。
同新聞が伝達した所によれば、自動モードで終了指令が出され、エンジンが切られ、ミサイルは北極海エリアへ沈んだ。

これに関連し、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」の国家受領試験と、大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の5回の追加発射実施の中断を決定した。

事件の原因を特定する為、海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将を長とする作業委員会が作成されたと同新聞は報じた。

そして土曜​​日、 「B」(コメルサント)によると、副首相ドミトリー・ロゴージン、軍当局の代表、モスクワ熱科学研究所(複合体の開発者)による会合が開催された。

委員会の匿名のメンバーは同新聞へ話した。
「最も可能性が高いのは、(ブラヴァー製造に)協力したとある企業の落ち度です」

海軍総司令部の情報提供者は、今回の操作の主な課題は、ミサイル自体では無く、潜水艦のミサイル複合体の戦術-技術的特性の点検であると伝えた。

「設立された委員会の為の複数の困難さは」
「B」(コメルサント)の出典である軍当局によると
「ミサイルに遠隔測定装置が設置されていなかった事に有ります。
ブラヴァー自身では無く、戦略用途ロケット水中巡洋艦のシステムの動作の点検という条件だったので、そのような義務は有りませんでした」

新聞は記した。


2013年9月6日、白海原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施しましたが、失敗しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜の国家試験はSLBMブラヴァー試射失敗により中断される]

その後、「アレクサンドル・ネフスキー」セヴェロドヴィンスクへ戻りました。
[戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはセヴェロドヴィンスクへ戻った]

そして、発射試験の日にセヴェロドヴィンスクに居たロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督を長とする作業委員会が作られ、発射失敗の原因を特定する作業が進められています。
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未だ原因は特定されていませんが、今回の記事によると、「ブラヴァー」製造に参加した下請け企業の落ち度である可能性が高いようです。


以前の「ブラヴァー」発射試験失敗の時にも、下請企業の杜撰な作業が原因であると指摘されていました。
[ロシア連邦軍参謀本部総長はSLBMブラヴァー試射失敗について語った]

黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイはシリア沖へは行かない

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『イタルタス』より
2013年9月10日13時03分配信
【警備艦「スメトリーヴイ」はシリアへ派遣されない-情報提供者】
モスクワ、9月10日/イタルタス

黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」シリア沿岸へは派遣されず、ロシア海軍常設艦船連合部隊の一員として地中海東部で行動する。
本日、イタルタスロシア連邦軍参謀本部の情報提供者より伝えられた。

「確かに、スメトリーヴイがセヴァストーポリから海洋へ出航するのは9月12日の予定ですが、正確な日時は同艦の状況に依ります。
スメトリーヴイはボスポラス-ダータネルス海峡ゾーンを通過した後に地中海東部へ到着し、我が海軍常設連合部隊の一員となります。
複数のメディアが伝達した所によれば、同艦はシリア沿岸へ直接向かうとの事ですが、これは事実に即しておりません」

対談者は話した。

彼は、海軍常設連合部隊の活動ゾーンが東部を含む地中海全域に及んでいる事を想起させた。
「しかしこれは、このグループを構成する艦が、シリア沿岸或いは同国の港に滞在する必要性が有る事を意味しておりません」
参謀本部の情報提供者は指摘した。


以前、黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」は9月中旬にシリア沿岸へ派遣されると報じられました。
[警備艦スメトリーヴイは9月中旬にシリア沖へ行く]

本日(9月10日)には、警備艦「スメトリーヴイ」が9月12日にシリア沿岸へ向けて出発すると報じられています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月10日10時58分配信
【軍艦「スメトリーヴイ」は9月12日にシリアへ向かうとロシア連邦海軍は説明した】


しかし、今回の記事に登場する「ロシア連邦軍参謀本部の情報提供者」は、「スメトリーヴイ」が9月12日に地中海へ向けて出港する予定である事は肯定しているものの、シリア沖へ向かう事は否定しています。

要するに「地中海へは行くけど、シリア沖へ行くわけでは無い」という事でしょう。

戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはセヴェロドヴィンスクへ戻った

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『イタルタス』より
2013年9月9日10時01分配信
【新世代原子力潜水艦「"アレクサンドル・ネフスキー」は、白海の試験からセヴェロドヴィンスクへ戻った】
アルハンゲリスク、9月9日/イタルタス特派員ソーフィヤ・アヌフリエワ

新世代原子力潜水艦「"アレクサンドル・ネフスキー」は次の段階の試験を完了した。
本日(9月9日)、イタルタス特派員は、原子力艦を建造した防衛造船所「セヴマシュ」広報サービスより伝えられた。

広報サービスによると、白海において、この1週間の間に全てのミサイル及び他の兵器システムの点検が行なわれた。
「同艦に対して与えられた課題は成功裏に実施されました。
原子力艦の戦闘機器装置の試験が実施され、艦の推進複合体は正常に動作しています。
戦闘管理指揮は、全ての時間において正常に、完全に遂行されました」

ヴマシュ総取締役臨時代行セルゲイ・マリチェフは説明した。
海軍総司令官ヴィクトル・チルコフは、原子力潜水艦の乗組員、艦長ワシーリー・タンコヴィド1等海佐、同社の納入チーム、納入責任者アレクサンドル・レズニコフの試験中の作業に高い評価を与え、更に、セヴマシュ造船所の仕事は高品質であると指摘した。

「アレクサンドル・ネフスキー」は、「ボレイ」プロジェクトの最初の生産艦である。
トップ原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は2012年12月に海軍へ納入された。
2隻目の生産艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、間もなく工場航海試験実施の為、初めて海洋へ出航すると工場の広報サービスは指摘した。

9月7日、イタルタスロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」の国家受領試験と、大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の5回の追加発射実施の中断を決定したと報じた。
このタイプのミサイルの発射が失敗したが故に。

「9月6日、白海水域において国家受領試験を実施中のアレクサンドル・ネフスキーからカムチャツカのクラ射爆場へ向けて大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の発射が行なわれました。
ミサイルはコンテナから正常に射出されましたが、2分後に飛翔は艦内システムの制御からの逸脱が確認されました」

ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部は記者団に伝えた。

彼によると、ショイグ「原子力潜水艦アレクサンドル・ネフスキーとウラジーミル・モノマーフ」の国家受領試験、並びに大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の5回の追加発射実施の中断」を決定した。
「戦術-技術的数値のセッティングは全て確認されます」

「ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将を長とする作業委員会は、大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の発射失敗の原因を解明します」
ロシア連邦国防省の代理人は話した。

「アレクサンドル・ネフスキー」は、水中ロケット巡洋艦プロジェクト955「ボレイ」級の最初の生産艦である。
同艦は「セヴマシュ」造船台で2004年3月19日に起工された。

原子力艦は試験プログラムを経た後、今年末までに海軍へ引き渡されるものと予想される。
ロケット艦の乗組員は、原子力潜水艦が駐留する太平洋艦隊において形成された。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」は2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水しました。
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この間、2007年には太平洋艦隊から乗組員が集められました。

2011年10月22日、工場航海試験が開始されました。

2012年9月末に工場航海試験が完了し、その後、国家受領試験が開始されました。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーの工場試験は完了した]

2013年6月以降、国家受領試験が再開されました。
[セヴェロドヴィンスク造船所は2013年夏に3隻の原潜の海洋試験を行なう]
[タイフーン級原潜はロシア新世代原潜の海洋試験をサポートする]

「アレクサンドル・ネフスキー」からの弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験は9月に実施される事になっていました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーは2013年11月15日にロシア海軍へ納入される]
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2013年夏にSLBMブラヴァーを発射する]

しかし、9月6日に白海で実施された「ブラヴァー」発射試験は失敗しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜の国家試験はSLBMブラヴァー試射失敗により中断される]


今回の記事は「セヴマシュ」の公式発表をベースにしたものですが、同社としては「原子力潜水艦アレクサンドル・ネフスキー自体には何ら問題は無い」と言いたいのでしょう。

ロシア太平洋艦隊の艦船は遠海ゾーンで任務を遂行する

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月9日11時41分配信
【ウラジオストクからの太平洋艦隊艦船支隊はノヴォロシースクに到着した】
ウラジオストク、9月9日-ロシア通信社ノーボスチ

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、2隻の大型揚陸艦:「ペレスウェート」、「アドミラル・ネヴェリスコイ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、30年ぶりにウラジオストクから黒海ノヴォロシースク港への移動を行なった。
月曜日、ロシア通信社ノーボスチ太平洋艦隊の代理人ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。

「今日までに太平洋艦隊艦船は地中海の海軍グループの中核を成しており、長期に渡り滞在しています。
艦船グループは地中海からノヴォロシースクへの寄港を行ないました」

対談者は話した。
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彼は、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を筆頭とする太平洋艦隊の5隻の艦船から成る支隊が、地中海において既に6ヶ月間に渡り任務を遂行している事を指摘した。
艦船は太平洋とインド洋を横断移動し、ペルシャ湾、アデン湾、アラビア海を訪れた。
更に太平洋艦隊将兵は、キプロス島、イランバンダレ・アッバース港オマーンサラーラ港、シリアタルトゥース港への業務訪問を行なった。

「今、約20隻の艦及び保障船が戦闘勤務に就いており、遠海ゾーンで指定任務を遂行しています。
太平洋艦隊の揚陸グループはプロヴィデンス湾海域で揚陸部隊の上陸任務を遂行し、物資補充のためにペトロパブロフスク・カムチャツキー泊地へ入りました」

対談者は話した。
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彼によると、先日、太平洋艦隊将兵は、アバチャ湾戦闘訓練場海域において、様々な目標に対するミサイル試射を実施した。
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、海洋曳船SB-522、給油船「ボリス・ブートマ」で構成されるもう1つの太平洋艦隊艦船支隊は、太平洋中部で戦闘勤務に就いている。


大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とする太平洋艦隊艦船支隊は、2013年3月19日にウラジオストクを出港し、5月15日に地中海へ入りました。
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大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
中型海洋給油船「ペチェンガ」
救助曳船「フォーチィ・クリロフ」

[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~)]

現在は大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」地中海東部に滞在し、大型揚陸艦2隻はノヴォロシースクへ下がっています。
[地中海東部に展開するロシア海軍艦船]


一方、太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」を中核とする太平洋艦隊艦船支隊は、8月末にペトロパブロフスク・カムチャツキーを出航し、オーストラリアへ向かいました。
今回の記事によると、現在は太平洋中部に居るとの事です。
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親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
海洋曳船SB-522
大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」

[太平洋艦隊のロケット巡洋艦ワリャーグはオーストラリアへ行く]

ロシアは2013年末までに未完成巡洋艦ウクライナを購入するか否かを決定する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月6日12時45分配信
【(ロシア)国防省は巡洋艦を10億(ルーブル)で購入する合意について反論した】
モスクワ、9月6日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアは、ロケット巡洋艦プロジェクト1164を完成させるというウクライナの提案に対し、今年末までに返答しなければならないが、この艦について合意する必要は無い。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチロシア連邦国防省の高位の代理人より伝えられた。

彼は、ロシアウクライナからロケット巡洋艦プロジェクト1164(旧「ウクライナ」)を10億ルーブル(元々は合計10億ドルと見られていた)で購入するかもしれないという複数のメディアの報道に関してコメントした。

「ロシア·ウクライナの国家間委員会の安全保障小委員会の最後の会議においては、同艦をロシア連邦国防省の為に完成させるウクライナの準備及び実行について確認されました。
これに応じてロシア側は、この問題を討議し、2013年第4クオーター(10-12月)に具体的な決定を通達する事を約束しました」

対談者は話した。

彼は、建造費用の数値については討議されていない事を強調した。

巡洋艦プロジェクト1164(旧「ウクライナ」黒海艦隊旗艦「モスクワ」の同型)の為の交渉は、ほぼ20年に渡り行なわれて来た。

前国防相アナトリー・セルジュコフは、在任中、ウクライナへ表明した。
ロシアは未完成の20歳の艦を入手し、自身の資金で完成、採用する用意が有ると。


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プロジェクト11641ロケット巡洋艦の4番艦「ウクライナ」は、1984年8月29日にウクライナニコラエフ(現ムィコラーイウ)61コムーナ造船工場で起工されました。

起工時の名前は「コムソモーレッツ」でしたが、1985年に「アドミラル-フロータ・ロボフ」と改名されました。

「アドミラル-フロータ・ロボフ」は1990年8月11日に進水しましたが、その翌年にソ連邦は解体されました。
1993年3月18日、完成度75パーセントで工事は中止されました。
ロシア連邦海軍は1993年10月1日に「アドミラル-フロータ・ロボフ」を除籍しました。

その後、巡洋艦ウクライナに移管され、1998年2月17日にはウクライナ大統領巡洋艦を完成させる決定を下しました。
工事は再開され、90~95パーセント完成した所でまたストップしました。
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2000年代以降、何度も外国への売却、或いはロシアへの売却が報じられましたが、結局実現には至らず、現在も61コムーナ造船工場の艤装岸壁に係留されたままになっております。
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[未完のスラヴァ級巡洋艦4番艦をロシアが買い戻すかもしれない]


その「ウクライナ」ですが、最近になってロシアが購入すると一部メディアで報じられました。

『インタファクス』より
2013年9月6日11時13分配信
【ロシアは未完成の巡洋艦「ウクライナ」を10億ルーブルで購入する用意がある】

『独立新聞より
2013年9月6日11時25分配信
【ロシアは未完成の巡洋艦「ウクライナ」を10億ドルで購入する】

しかし今回の記事に登場する「ロシア連邦国防省の高位の代理人」によると、巡洋艦「ウクライナ」を購入するか否かは今年末までに決定されるとの事であり、現時点では、ロシアが購入するという決定は下されていません。

更には、同艦の購入費用についての具体的な話も全く出ていません。

地中海東部に展開するロシア海軍艦船

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現在、地中海東部にはロシア海軍の艦船が常時滞在しています。

ロシア海軍艦船は、昨年12月以降、地中海に常時滞在しており、今年1月にはロシア海軍3艦隊(北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊)の合同演習が地中海東部で実施されました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

その後、太平洋艦隊所属艦も地中海へ派遣されました。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~)]

今年6月1日には地中海作戦連合部隊が正式に発足しました。
[ロシア海軍地中海連合作戦部隊創設]


シリア情勢が化学兵器使用により更に悪化した2013年8月末の時点で、地中海東部に展開しているロシア海軍の戦闘艦は4隻でした。

警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「ペレスウェート」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)


警備艦「ネウストラシムイ」アデン湾海賊対処任務を遂行していましたが、現在はアデン湾から戻り、地中海に居ます。
[フリゲート「ネウストラシムイ」はセーシェルを訪問する]

太平洋艦隊大型揚陸艦2隻は今年3月にウラジオストクを出港し、4月中旬に地中海へ入りました。
[ ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~)]
以後、地中海東部黒海沿岸ノヴォロシースクを何度も往復しています。

バルト艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」は昨年12月にバルチースクを出港し、今年1月から地中海に居ます。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]
こちらも、地中海東部黒海沿岸ノヴォロシースクを何度も往復しています。

この4隻と交代する為、以下の艦が黒海沿岸のノヴォロシースクから地中海へ向かう事になりました。
これが、ロシア連邦国防省が言う所の「計画ローテーション」です。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊の計画ローテーションは9月上旬に行なわれる]
[大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクとミンスクは計画ローテーションにより地中海へ向かった]
[ロシア海軍艦船はローテーションに基づき地中海へ向かう]

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)
偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)


地中海作戦連合部隊の司令部が置かれている大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は8月29日にノヴォロシースクを出港し、8月31日にダータネルス海峡を通過しており、現在は地中海東部に滞在しています。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは再び地中海東部へ向かう]

他の3隻は9月6日にダータネルス海峡を通過しました。
[ロシア海軍艦船の動向(2013年9月6日)]


この4隻が地中海東部に展開した後、以前から同海域に居た4隻(警備艦「ネウストラシムイ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」、「ペレスウェート」、「アドミラル・ネヴェリスコイ」)は艦の整備と乗員の休養の為、黒海沿岸のノヴォロシースクへ下がります。

むろん、最近になって地中海東部へ来た4隻も、何時かは交代の為に同海域を去る事になります。

偵察艦に関しては、以前の報道によると、黒海艦隊所属の4隻が交代で1隻ずつ地中海へ派遣されており、3ヶ月で交代するとの事です。
[ロシア黒海艦隊の偵察艦は地中海へ派遣される]


そして今後、何隻かの水上艦が地中海東部へやって来ます。

9月6日にセヴァストーポリを出た黒海艦隊所属の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、ノヴォロシースクで物資を積載した後、地中海東部へ向かいます。
[ロシア海軍艦船の動向(2013年9月6日)]

現在、大西洋を東進中の黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、9月17日頃に地中海東部へ到着する予定です。
[親衛ロケット巡洋艦モスクワは9月17日に地中海東部へ到着する]
「モスクワ」到着後、地中海作戦連合部隊の司令部は、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」から同艦へ移動し、旗艦任務を引き継ぎます。
旗艦任務を「モスクワ」へ譲った後、「アドミラル・パンテレーエフ」は帰港するかもしれません。
同艦は今年3月下旬にウラジオストクを出港して以来、既に半年以上が経過しています。

黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」は、9月中旬にセヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいます。
[警備艦スメトリーヴイは9月中旬にシリア沖へ行く]

9月29日頃には黒海艦隊小型ロケット艦「シチーリ」ロケット艇「イワノヴェツ」地中海東部(シリア沿岸)に到着する予定です。
[ロシア黒海艦隊のロケット艦は9月末にシリアへ派遣される]

この他、具体的な日時は明らかにされていませんが、バルト艦隊駆逐艦「ナストーイチヴイ」地中海東部へ派遣されるようです。
[バルト艦隊旗艦・駆逐艦ナストーイチヴイは地中海へ行く]

更には、太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」地中海東部へ派遣されるという情報も有ります。
(確定ではないようですが)
[ロシア海軍地中海連合作戦部隊の艦船の交代はシリア情勢とは関係が無い]
ただし、仮に「ワリャーグ」地中海東部へ派遣されるとしても、同艦の今後の予定を鑑みれば、同海域へ到着するのは11月以降になりますが。

そして、来年1月には、北方艦隊重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」が地中海東部へ到着するかもしれません。
[空母アドミラル・クズネツォフは2013-2014年に遠距離航海を行なう]
[空母アドミラル・クズネツォフは年末に地中海へ行く]
[空母アドミラル・クズネツォフはシリア情勢とは関係なく2013年12月に地中海遠征へ出発する]

ただし、同艦は地中海東部へ行かないという情報も有ります。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ行かない?]

ロシア海軍艦船の動向(2013年9月6日)

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『黒海ニュース』より
2013年9月7日7時31分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は再びセヴァストーポリを出航した:おそらくはノヴォロシースクへ、そしてシリアへ】

9月6日、黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」セヴァストーポリを出港しました。
まずはノヴォロシースクへ行って貨物を積載し、その後、地中海東部(シリアタルトゥース)へ向かいます。
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『黒海ニュース』より
2013年9月7日10時27分配信
【9月6日、ロシア連邦海軍の偵察艦と2隻の揚陸艦はダータネルス海峡から地中海へ抜けた】


9月6日、ロシア海軍偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」、大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」、「ミンスク」の3隻はダータネルス海峡を通過し、地中海へ向かいました。

偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)
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大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)
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大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)
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これらの艦は、以前にロシア連邦国防省から発表された「計画ローテーション」に基づき、現在、地中海東部に展開しているロシア海軍艦船と入れ替わります。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊の計画ローテーションは9月上旬に行なわれる]
[ロシア海軍艦船はローテーションに基づき地中海へ向かう]

空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ行かない?

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『インタファクス』より
2013年9月5日14時58分配信
【近い将来の「アドミラル・クズネツォフ」のシリア沿岸への航海は計画されていない】
モスクワ、9月5日、インタファクス.RU

現在、艦の機器準備状態の回復後にバレンツ海で年度任務中の重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」は、近い将来のシリア沿岸への航海は計画されていない。
木曜日、インタファクスロシア連邦国防省より伝えられた。

「重航空巡洋艦が地中海に出てくる必要など、全く有りませんね。
展開中のロシア海軍グループだけでも、あらゆる任務の遂行は充分に可能ですよ」

対談者は話した。

以前、最近まで重航空巡洋艦は計画修理及び整備中であったと報じられた。
同艦は2014年初頭に地中海への遠距離航海へ行く事が計画されていた。

現在、巡洋艦バレンツ海で戦闘射撃を遂行している。
対談者によると「10月に同艦の甲板から艦上航空隊の航空機のフライトが開始されます」


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は2013年9月5日までの数日間、バレンツ海で戦闘訓練を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海で戦闘訓練を行なった]


2013年5月末、北方艦隊司令官ウラジーミル・コリョローフ大将は、「アドミラル・クズネツォフ」が今年と来年に遠海ゾーンで任務を遂行すると述べています。
[空母アドミラル・クズネツォフは2013-2014年に遠距離航海を行なう]

6月初頭には、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将「アドミラル・クズネツォフ」は今年末に遠距離航海を実施すると述べています。
[空母アドミラル・クズネツォフは年末に地中海へ行く]

シリア情勢が悪化した8月末の時点でも、今年末に地中海へ向かうと報じられました。
[空母アドミラル・クズネツォフはシリア情勢とは関係なく2013年12月に地中海遠征へ出発する]


しかし今回の記事によると、今年末の「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征は予定されていないとの事です。

ただ、これまでのパターンを振り返っても、「アドミラル・クズネツォフ」は、年末に地中海遠征へ出発する前にバレンツ海で各種訓練を行なっています。

2隻のボレイ級戦略原潜の国家試験はSLBMブラヴァー試射失敗により中断される

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『イタルタス』より
2013年9月7日04時37分配信
【セルゲイ・ショイグは2隻の原子力潜水艦の国家試験を中断させる】
モスクワ、9月7日/イタルタス

ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」の国家受領試験と、大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の5回の追加発射実施の中断を決定した。
このタイプのミサイルの発射が失敗したが故に。
軍当局は発表した。

「昨晩(9月6日)、白海水域において国家受領試験を実施中の戦略用途原子力水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーからカムチャツカのクラ射爆場へ向けて大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の発射が行なわれました。
ミサイルはコンテナから正常に射出されましたが、2分後に飛翔は艦内システムの制御からの逸脱が確認されました」

本日(9月7日)、ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部は記者団に伝えた。

彼によると、ショイグ「原子力潜水艦アレクサンドル・ネフスキーとウラジーミル・モノマーフ」の国家受領試験、並びに大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の5回の追加発射実施の中断」を決定した。
「戦術-技術的数値のセッティングは全て確認されます」

「ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将を長とする作業委員会は、大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の発射失敗の原因を解明します」
ロシア連邦国防省の代理人は話した。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」は2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水しました。
この間、2007年には太平洋艦隊から乗組員が集められました。

2011年10月22日、工場航海試験が開始されました。

2012年9月末に工場航海試験が完了し、その後、国家受領試験が開始されました。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーの工場試験は完了した]

2013年6月以降、国家受領試験が再開されました。
[セヴェロドヴィンスク造船所は2013年夏に3隻の原潜の海洋試験を行なう]
[タイフーン級原潜はロシア新世代原潜の海洋試験をサポートする]

「アレクサンドル・ネフスキー」からの弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験は9月に実施される事になっていました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーは2013年11月15日にロシア海軍へ納入される]
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2013年夏にSLBMブラヴァーを発射する]


今回の試射を除き、これまでに「ブラヴァー」発射試験は18回実施されました。

『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより
2012年2月9日配信
【海洋弾道ミサイル「ブラヴァー」試射の年表】
18回の発射試験の内、11回が成功、7回が失敗しました。

1回目:2004年6月24日-失敗
2回目:2004年9月23日-成功
3回目:2005年9月27日-成功
4回目:2005年12月21日-成功
5回目:2006年9月7日-失敗
6回目:2006年10月25日-失敗
7回目:2006年12月24日-失敗
8回目:2007年6月29日-成功
9回目:2008年11月28日-成功
10回目:2008年12月23日-失敗
11回目:2009年7月15日-失敗
12回目:2009年12月9日-失敗
13回目:2010年10月7日-成功
14回目:2010年10月29日-成功
15回目:2011年6月28日-成功
16回目:2011年8月27日-成功
17回目:2011年10月28日-成功
18回目:2011年12月23日-成功


2010年と2011年に実施された6回の発射試験は全て成功しています。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]
[潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した]

警備艦スメトリーヴイは9月中旬にシリア沖へ行く

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月6日14時13分配信
【ロシア連邦海軍の更なるもう1隻の軍艦「スメトリーヴイ」は9月12-14日にシリアへ向かう】
モスクワ、9月6日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」は9月12-14日にシリア沿岸へ向かう。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチロシア連邦海軍の高位の代理人より伝えられた。

これに先立ち、黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、物資補充とシリア向けの荷物を積載する為、セヴァストーポリからノヴォロシースクへ向かった事が報じられた。

「警備艦は地中海の艦隊間グループへ基礎ローテーションにより補充されます。
同艦は9月12-14日にセヴァストーポリを出航する予定です」

対談者は話した。

彼は金曜日午後に大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」「ミンスク」、更には偵察艦「プリアゾヴィエ」を含む支隊がダーダネルス海峡を通過し、地中海戦隊司令部の指揮下に入った事を想い起した。

海軍の代理人は更に指摘した。
9月17日、地中海東部海域へロケット巡洋艦「モスクワ」が到着し、9月29日にはシリア沿岸へ2隻のロシア連邦黒海艦隊の艦艇:ロケット艇「イワノヴェツ」小型ロケット艦「シチーリ」が到着する。


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2013年8月末、ロシア国防省は、9月上旬にロシア海軍地中海作戦連合部隊の艦船のローテーションが行なわれると発表しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊の計画ローテーションは9月上旬に行なわれる]

現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が展開しています。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)
保障船数隻


地中海作戦連合部隊の司令部が置かれている大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は8月29日にノヴォロシースクを出港し、8月31日にダータネルス海峡を通過しており、現在は地中海東部に滞在しています。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは再び地中海東部へ向かう]

それ以外の3隻(警備艦「ネウストラシムイ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」、「アドミラル・ネヴェリスコイ」)は、交代部隊が到着次第、ノヴォロシースクへ下がります。

大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)、大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)、偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)は、9月6日に地中海へ到着しました。

今後は、黒海艦隊ロケット巡洋艦「モスクワ」、2隻のロケット艦地中海東部へ到着します。
[親衛ロケット巡洋艦モスクワは9月17日に地中海東部へ到着する]
[ロシア黒海艦隊のロケット艦は9月末にシリアへ派遣される]

そして今回の記事によると、黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」も地中海東部へ派遣されます。

原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはカラ海に入った

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『イタルタス』より
2013年9月6日11時54分配信
【巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられた北方艦隊艦船支隊はカラ海へ出た】
アルハンゲリスク、9月6日/イタルタス特派員ソーフィヤ・アヌフリエワ

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられた北方艦隊艦船支隊は、本日、カラ海南西海域で航海隊列を展開し、北海航路に沿って進み、東へ向かう。
イタルタス特派員は、北方艦隊の公式代理人ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

彼によると、支隊の艦船は前日夜にノヴァヤゼムリャ島ヴァイガチ島の間のカルスキエボロタ海峡を通過した。

バレンツ海からの移動時、支隊の構成に加わっている巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「コンドポガ」、保障船の乗組員は、海洋技量の向上、北極海エリアにおける救助作戦の実施訓練を行なった。
「海洋曳船MB-100、サルベージ船KIL-164は、様々な緊急事態の発生に対応する訓練を行ない、救助曳船パミール乗組員は、遭難船に扮した支隊の船の救助活動を果たしました」
セルガは話した。
突発的緊急事態の解決、捜索救助支援遂行の管理部は「ピョートル・ヴェリキー」艦上に展開した。

艦隊の代理人は、今後、艦船支隊はカラ海水域で戦闘訓練任務遂行を継続し、更には、北海航路沿いの計画飛行を実施する海洋航空隊の対潜航空機との連携を仕上げる予定である事を指摘した。

約10隻の戦闘艦及び保障船から成る支隊は、9月3日にセヴェロモルスク市を去った。
航海の最初の3日間で、彼等は約600海里の航跡を遺した。
「これは、この2年間の北方艦隊艦船の北極圏への大規模航海としては2度目になります」
セルガは説明した。

昨年、旗艦の巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられた北方艦隊艦船は、北海航路のルート上で一連の演習を実施し、海軍歩兵は、ロシア海軍の歴史上初めてノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島の無防備な海岸へ海洋揚陸部隊による上陸を実施した。
航海は北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将の指揮下で実施される。



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重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられる北方艦隊艦船支隊は、2013年9月3日にセヴェロモルスクを出航しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは再び北極海へ向かった]

そして9月5日夜にカルスキエボロタ海峡を通過しました。

今後はノヴォシビルスク諸島へ向かいます。

ロシア北方艦隊は、昨年(2012年)9月にも北極圏で演習を実施しています。
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月) ]

この時も重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が参加しました。

空母アドミラル・クズネツォフはバレンツ海で戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2013年9月5日20時16分配信
【重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」乗組員はバレンツ海で複合戦闘発射訓練を実施した】

重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」乗組員はバレンツ海で複合戦闘発射訓練を実施し、艦上航空隊の飛行準備を始めた。

海上で数日間を過ごした「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」乗組員は戦闘訓練を実施し、高射兵器複合体及び対潜兵器複合体の発射、海上の浮遊機雷の破壊訓練、仮想敵の空中攻撃手段への反撃といった実地演習を行なった。

複合習熟活動においては、更に、艦の磁場測定作業、そして、艦上戦闘機Su-33のフライトを保障する為に造られた全ての複合体の動作点検が含まれる。

まもなく重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」は艦船打撃グループの構成へ加入し、北方艦隊の海洋射爆場で一連の戦闘訓練任務を果たす。

基地へ戻るまでに、航空巡洋艦の乗組員は海洋においてダメージコントロール、、通信、乗組員の日常の組織的活動、更には、船舶航行や漁船の操業が集中する海域における機動訓練の為の一連の計画艦内演習を仕上げる。

重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」乗組員の為の今回の海洋への出航は、差し迫った北方艦隊の大規模演習の準備段階の1つである。
北方艦隊の水上艦、潜水艦、海洋航空隊、沿岸軍の連合部隊は連携して一連の任務を果たす。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはガジエヴォ基地へ到着した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月6日12時59分配信
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」はガジエヴォに到着した】
モスクワ、9月6日-ロシア通信社ノーボスチ

第4世代原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」のトップ-「ユーリー・ドルゴルーキー」は駐留所ガジエヴォ(北方艦隊潜水艦基地)へ到着した。
ロシア通信社ノーボスチは海軍総司令部の高位の代理人より伝えられた。

「ユーリー・ドルゴルーキーはガジエヴォに到着しました」
海軍の代理人は話した。

彼は、原子力潜水艦北方艦隊第31潜水艦師団の指揮下に入る事を想い起した。

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)が設計した第4世代水中ロケット艦シリーズの1番目である。
1996年11月2日に「セヴマシュプレドプリャーチェ」の造船台で起工され、同時に「ユーリー・ドルゴルーキー」と命名された。
全長170メートル、幅13.5メートル、総排水量2万4千トンの巡洋艦は、モスクワ熱工学研究所によって開発された「ブラヴァー-30」ミサイル16基を有する。

弾道ミサイルに加え、潜水艦には魚雷発射管が装備されている。
核動力装置で駆動する1軸のスクリューにより、浮上時に15ノット、水中で29ノットの速力に達する事が出来る。


ロシア第4世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」級の1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は2012年12月29日にロシア海軍へ納入され、2013年1月10日にロシア海軍旗の初掲揚式典が開催され、正式にへ就役しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]


同日付で北方艦隊第31潜水艦師団へ編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は就役後もセヴェロドヴィンスクに居たのですが、9月3日夜にセヴェロドヴィンスクを出港し、ガジエヴォへ向かいました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは9月6日に駐留基地ガジエヴォへ到着する]

そして今回の記事の通り、本日(9月6日)、予定通りにガジエヴォへ到着しました。

「ユーリー・ドルゴルーキー」は2014年初頭から戦略パトロール任務に就きます。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2014年初頭から戦闘任務に就く]

これまでは進水式、試験航海、就役式典などといった一連の動きが逐一報道されてきた「ユーリー・ドルゴルーキー」ですが、今後、その動向(戦略パトロール任務)が公表される事は無いでしょう。

ロシア黒海艦隊のロケット艦は9月末にシリアへ派遣される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月4日16時15分配信
【ロシア黒海艦隊の2隻のロケット艦艇は9月29日にシリア海域へ到着する】
モスクワ、9月4日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア黒海艦隊の2隻の艦艇:ロケット艇「イワノヴェツ」小型ロケット艦「シチーリ」は9月29日にシリア沿岸海域へ到着する。
水曜日、ロシア通信社ノーボスチロシアの高位の代理人より伝えられた。

現在、大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」「ミンスク」、更には偵察艦「プリアゾヴィエ」で構成される支隊地中海東部へ向かっている。

「海軍総司令部及び参謀本部の計画によりますと、近い内にシリア沿岸海域へ2隻のロケット艦艇-シチーリとイワノヴェツが派遣され、9月29日には目的地へ到着しなければなりません」
対談者は話した。

彼は、ロケット艦艇の任務は、同海域に滞在する大型揚陸艦の保護であると説明した。

ロケット艦艇「イワノヴェツ」型及び「シチーリ」型の主要打撃兵器は、対艦ミサイル「モスキート」及び「マラヒート」である。


2013年8月末、ロシア国防省は、9月上旬にロシア海軍地中海作戦連合部隊の艦船のローテーションが行なわれると発表しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊の計画ローテーションは9月上旬に行なわれる]

現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が展開しています。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)
保障船数隻


地中海作戦連合部隊の司令部が置かれている大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は8月29日にノヴォロシースクを出港し、8月31日にダータネルス海峡を通過しており、現在は地中海東部に滞在しています。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは再び地中海東部へ向かう]

それ以外の3隻(警備艦「ネウストラシムイ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」、「アドミラル・ネヴェリスコイ」)は、交代部隊が到着次第、ノヴォロシースクへ下がります。

大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)、大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)、偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)は間もなく地中海へ到着します。
[大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクとミンスクは計画ローテーションにより地中海へ向かった]
[ロシア海軍艦船はローテーションに基づき地中海へ向かう]

現在は大西洋上に居る黒海艦隊ロケット巡洋艦「モスクワ」も9月17日に地中海東部へ到着します。
[親衛ロケット巡洋艦モスクワは9月17日に地中海東部へ到着する]

バルト艦隊駆逐艦「ナストーイチヴイ」地中海東部へ派遣されます。
[バルト艦隊旗艦・駆逐艦ナストーイチヴイは地中海へ行く]

そして今回の記事によると、大型揚陸艦を援護する為に黒海艦隊の2隻のロケット艦/ロケット艇が9月末にシリアへ到着します。

ロケット艇「イワノヴェツ」(プロジェクト12411)
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小型ロケット艦「シチーリ」(プロジェクト1234)
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この2隻は今年4月末に対艦ミサイル発射演習を実施しています。
[黒海艦隊のロケット艦部隊は対艦ミサイル発射演習を行なった]


この場合、おそらくはシリアタルトゥースを拠点として護衛任務を遂行する事になるでしょう。
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親衛ロケット巡洋艦モスクワは9月17日に地中海東部へ到着する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月4日16時14分配信
【巡洋艦「モスクワ」は9月17日に地中海東部へ到着する】
モスクワ、9月4日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊旗艦のロケット巡洋艦「モスクワ」は9月17日に地中海東部の目的地へ到着する。
水曜日、ロシア通信社ノーボスチは、ロシア連邦軍参謀本部の高位の代理人より伝えられた。

「現在、大西洋上に居る巡洋艦モスクワはカーボベルデには寄港せずに地中海へ向かっており、9月17日には其処へ到着します」
対談者は話した。

彼によると、巡洋艦の代わりにカーボベルデへの業務寄港を行なうのは、支援給油船「イワン・ブブノフ」になる。


[ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征(2013年7月~)]

ロシア黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、2013年7月3日にセヴァストーポリを出港しました。
[ロシア海軍合同グループは大西洋・カリブ海遠征へ向かう]

7月12日、ジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロケット巡洋艦モスクワは大西洋へ入る]

7月17日に大西洋上で北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」と合流し、ロシア連邦海軍艦隊間戦闘艦船支隊が形成されました。
[ロシア海軍艦隊合同グループが大西洋で形成された]

7月18日、大西洋上で有翼ミサイル「ヴルカーン」を発射しました。
[ロケット巡洋艦モスクワは大西洋で有翼ミサイル「ヴルカーン」を発射した]

そして8月3日、キューバハバナ港へ入港しました。
[ロシア海軍艦船はキューバのハバナを訪れた]

8月7日、ハバナを出港しました。
[ロシア海軍艦船はキューバを去った]

8月12日にパナマ運河を通過して太平洋へ出ました。
[親衛ロケット巡洋艦モスクワはパナマ運河を通過した]

その翌日(8月13日)にニカラグアコリント港へ到着しました。
[親衛ロケット巡洋艦モスクワはニカラグアを訪れた]

ニカラグア大統領ダニエル・オルテガは8月15日に「モスクワ」を訪れました。
[ニカラグア大統領は親衛ロケット巡洋艦モスクワを訪れた]

8月16日夕方にコリント港を出港しました。
[親衛ロケット巡洋艦モスクワはニカラグアを去る]

その後、再びパナマ運河を通過して大西洋側へ行き、8月26日にベネズエラへ到着しました。
[ロシア海軍艦船はベネズエラを訪れた]

8月27日、ベネズエラ大統領の訪問を受けました。
[ベネズエラ大統領は親衛ロケット巡洋艦モスクワを訪れた]

そして8月29日にラグアイラを出港し、大西洋へ向かいました。
[黒海艦隊のミサイル巡洋艦はベネズエラを去った]

当初の遠征計画によれば、この後、「モスクワ」大西洋上のカーボベルデを訪問する事になっていたのですが、これは取り止めとなり、地中海東部へ直行するとの事です。
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地中海東部へ到着後、「モスクワ」ロシア海軍地中海作戦連合部隊の旗艦となります。
(現在の旗艦は太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」)
[ロシア海軍艦船はローテーションに基づき地中海へ向かう]

新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは9月6日に駐留基地ガジエヴォへ到着する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月4日16時56分配信
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」のガジエヴォ到着は金曜日より前にはならない】
モスクワ、9月4日-ロシア通信社ノーボスチ

第4世代原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」のトップ-「ユーリー・ドルゴルーキー」は試験プログラムを成功裏に実施し、駐留所ガジエヴォ(北方艦隊潜水艦基地)へ向かい、金曜日に到着する。
ロシア通信社ノーボスチは海軍総司令部の高位の代理人より伝えられた。

「ユーリー・ドルゴルーキーは全ての試験を成功裏に終え、火曜日夜にセヴェロドヴィンスクを出航し、ガジエヴォ到着は9月6日になる予定です」
海軍の代理人は話した。

対談者は、原子力潜水艦北方艦隊第31潜水艦師団の指揮下に入ると伝えた。

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)が設計した第4世代水中ロケット艦シリーズの1番目である。
1996年11月2日に「セヴマシュプレドプリャーチェ」の造船台で起工され、同時に「ユーリー・ドルゴルーキー」と命名された。
全長170メートル、幅13.5メートル、総排水量2万4千トンの巡洋艦は、モスクワ熱工学研究所によって開発された「ブラヴァー-30」ミサイル16基を有する。

弾道ミサイルに加え、潜水艦には魚雷発射管が装備されている。
核動力装置で駆動する1軸のスクリューにより、浮上時に15ノット、水中で29ノットの速力に達する事が出来る。


ロシア第4世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」級の1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は2012年12月29日にロシア海軍へ納入され、2013年1月10日にロシア海軍旗の初掲揚式典が開催され、正式にへ就役しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]


同日付で北方艦隊第31潜水艦師団へ編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は2014年初頭から戦略パトロール任務に就きます。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2014年初頭から戦闘任務に就く]

その「ユーリー・ドルゴルーキー」は就役後もセヴェロドヴィンスクに居たのですが、今回の記事によると、9月3日夜にセヴェロドヴィンスクを出港、9月6日に駐留基地ガジエヴォへ到着するとの事です。
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ガジエヴォでは新世代原潜の為のインフラ整備が進められておりますが、新世代原潜を駐留させる為の設備の建設は、ほぼ完了しているようです。
[新世代戦略原潜ボレイ級の為のインフラ整備の第1段階は2013年1月の第2週の終わりまでに完了する]
[ロシア海軍新世代原潜の為のインフラ建設は2013年末までに完了する]
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バルト艦隊旗艦・駆逐艦ナストーイチヴイは地中海へ行く

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『インタファクス』より
2013年9月4日14時02分配信
【ロシア連邦海軍地中海グループへ軍艦「スメトリーヴイ」と「ナストーイチヴイ」が補充される】
サンクトペテルブルク、9月4日、インタファクス.RU

バルト艦隊駆逐艦「ナストーイチヴイ」黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」は近日中に地中海ロシア海軍作戦連合部隊の編制へ補充される。
水曜日、インタファクスは海軍総司令部より伝えられた。

「近日中に警備艦スメトリーヴイは作戦司令部の計画下で地中海の戦闘勤務へと出発します。
我が艦船グループには、バルト艦隊の駆逐艦ナストーイチヴイが参加する予定です」

対談者は話した。

彼は、警備艦(スメトリーヴイ)の乗組員が数日前に任務を指示され、遠距離航海の準備が緊急の課題である事を指摘した。
警備艦は6月に45歳を祝い、最近、機器準備状態を回復し、艦の一連のユニットは交換された。


2013年8月末、ロシア国防省は、9月上旬にロシア海軍地中海作戦連合部隊の艦船のローテーションが行なわれると発表しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊の計画ローテーションは9月上旬に行なわれる]

そして大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)、大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)、「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)、偵察艦「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)地中海へ向かいました。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは再び地中海東部へ向かう]
[大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクとミンスクは計画ローテーションにより地中海へ向かった]
[ロシア海軍艦船はローテーションに基づき地中海へ向かう]

加えて黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」、更には、バルト艦隊旗艦・駆逐艦「ナストーイチヴイ」地中海へ派遣されるとの事です。

ソブレメンヌイ級駆逐艦地中海へ派遣されるのは、1996年初頭以来です。
この時には、北方艦隊「ベッストラーシヌイ」が派遣されました。
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更に遡ったソヴィエト連邦時代には、北方艦隊所属のソブレメンヌイ級駆逐艦地中海へ頻繁に派遣されていました。

駆逐艦「ソヴレメンヌイ」(1985年2月)
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駆逐艦「オトリーチヌイ」(1986年3月)
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駆逐艦「ソヴレメンヌイ」(1986年8月)
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駆逐艦「オチャヤンヌイ」(1986年8月)
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駆逐艦「オクルイレンヌイ」(1989年12月)
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親衛駆逐艦「グレミャーシチー」(1990年4月)
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駆逐艦「ベズプレチヌイ」(1990年12月)
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駆逐艦「オクルイレンヌイ」(1991年4月)
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ロシア海軍艦船はローテーションに基づき地中海へ向かう

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月4日14時27分配信
【ロシア海軍地中海グループはローテーションにより4隻の艦を補充する】
モスクワ、9月4日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

ロシア連邦海軍戦闘艦支隊は、木曜日-金曜日にボスポラス海峡及びダーダネルス海峡を通過し、地中海艦隊間グループ作戦司令部の指揮下に入る。
水曜日、ロシア通信社ノーボスチロシア軍当局の高位の情報提供者より伝えられた。

現在、地中海に滞在する艦隊間グループは、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)、「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)、警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)、そして保障船で構成されている。

「間もなく、黒海海峡を新たな海軍艦船支隊が通過し、ローテーションに基づき、(地中海に)滞在中の太平洋艦隊及びバルト艦隊の艦船と交代します」
対談者は話した。

支隊には、大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)、「ミンスク」(バルト艦隊)、そして偵察艦「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)が含まれている。

更に情報提供者によると、9月中旬、地中海黒海艦隊旗艦・ロケット巡洋艦「モスクワ」が到着する。
同艦へ指示された任務により、カーボベルデへは業務訪問の為に寄港せず、直接地中海へ向かう。

「巡洋艦の到着により、海軍艦隊間グループの作戦司令部は大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフから移転する予定となっております。
従いまして、モスクワが地中海海軍艦船グループの旗艦になります」

情報提供者は話した。

更に彼は、監視任務の為、黒海艦隊の2隻の艦:警備艦「スメトリーヴイ」大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」が同海域(地中海)へ向かうと伝えた。


2013年8月末、ロシア国防省は、9月上旬にロシア海軍地中海作戦連合部隊の艦船のローテーションが行なわれると発表しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊の計画ローテーションは9月上旬に行なわれる]

現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が展開しています。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)
保障船数隻


地中海作戦連合部隊の司令部が置かれている大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は8月29日にノヴォロシースクを出港し、8月31日にダータネルス海峡を通過しており、現在は地中海東部に滞在しています。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは再び地中海東部へ向かう]

それ以外の3隻(警備艦「ネウストラシムイ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」、「アドミラル・ネヴェリスコイ」)は、交代部隊が到着次第、ノヴォロシースクへ下がります。

大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)、大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)、偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)は間もなく地中海へ到着します。
[大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクとミンスクは計画ローテーションにより地中海へ向かった]

更に今回の記事に登場する「ロシア軍当局の高位の情報提供者」氏によると、カリブ海へ行った黒海艦隊ロケット巡洋艦「モスクワ」地中海へ向かっており、9月中旬には到着するとの事です。
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[ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征(2013年7月~)]
「モスクワ」到着後、地中海作戦連合部隊の司令部は同艦へ移動し、連合部隊旗艦となります。


そして更に、黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」地中海へ向かうとの事です。

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大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクとミンスクは計画ローテーションにより地中海へ向かった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月3日19時57分配信
【ロシア軍艦は艦船ローテーションの為に地中海へ向かった】
モスクワ、9月3日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」及びバルト艦隊大型揚陸艦「ミンスク」は駐留地点から海洋へと去り、黒海海峡ゾーン-ボスポラス海峡-ダーダネルス海峡-へ針路を取った。
火曜日、ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部は発表した。

「ロシア海軍は地中海での軍事プレゼンス任務を遂行する為、常設作戦連合部隊の戦闘艦及び保障船の段階的ローテーションを継続していきます」
国防省は指摘した。

「9月5-6日に海峡を通過した後、大型揚陸艦は地中海の指定海域へ到着し、太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ艦上に駐留する司令部の遠距離ゾーンにおける運用計画の下で任務の遂行を開始します」
軍当局は説明した。

国防省は、現時点におけるロシア海軍地中海常設作戦連合部隊の任務の1つは
「滞在海域において空中、水中、そして水上の状況を総合的に観察する事です」と指摘した。
地中海ロシア戦闘艦のローテーションは9月中旬まで続くと国防省は付け加えた。

現在、地中海の戦略的に重要な海域では、警備艦「ネウストラシムイ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」、「アドミラル・ネヴェリスコイ」、「ペレスウェート」ロシア海軍戦力の常時存在の計画任務を遂行している。


2013年8月末、ロシア国防省は、9月上旬にロシア海軍地中海作戦連合部隊の艦船のローテーションが行なわれると発表しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊の計画ローテーションは9月上旬に行なわれる]

現在、地中海東部に展開しているロシア海軍の戦闘艦は、この4隻です。

警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「ペレスウェート」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(太平洋艦隊)


この4隻は9月上旬に地中海を離れてノヴォロシースクへ向かいます。

その代わりに、以下の艦がノヴォロシースクから地中海東部にやって来ます。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)


この内、地中海作戦連合部隊の司令部が置かれている大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は8月29日にノヴォロシースクを出港し、8月31日にダータネルス海峡を通過しており、現在は地中海東部に滞在しています。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは再び地中海東部へ向かう]

今回のロシア国防省の公式発表は、「アドミラル・パンテレーエフ」に続き、大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」、「ミンスク」ノヴォロシースクを出港し、地中海へ向かったという事です。


なお、これとは別に、ロシア海軍偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」地中海へ派遣されました。
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『ロイター通信』より
2013年9月2日19時57分配信
【ロシア、シリア沖に偵察艦派遣=インタファクス通信】

因みに、以前の報道によると、ロシア黒海艦隊所属の偵察艦(4隻)は交代で地中海へ1隻ずつ常時派遣されており、3ヶ月ごとに交代するとの事です。
[ロシア黒海艦隊の偵察艦は地中海へ派遣される]

こちらも、偵察艦の3ヶ月ごとの交代時期が、たまたま現在だったというだけの事でしょう。

原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは再び北極海へ向かった

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『イタルタス』より
2013年9月3日10時53分配信
【北方艦隊艦船支隊は北極圏へ向かった】
ムルマンスク、9月3日/イタルタス特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

本日(9月3日)、北方艦隊艦船支隊は主要基地-セヴェロモルスク市-を去り、北極圏エリア東部へ針路を取った。
イタルタス特派員は、北方艦隊の公式代理人ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

彼によると、支隊は、北方艦隊旗艦の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「コンドポガ」、そして更には全ての主要タイプの保障船-救助曳船、中型海洋輸送船及び中型海洋給油船で構成される。
「合計で支隊には艦隊の約10隻の戦闘艦及び支援船が加わっております」
セルガは説明した。

北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将が指摘したように、艦隊司令官の指揮下で海洋へと去った艦船支隊の航海は、ロシア連邦国防省及び海軍総司令部の方策「北極圏における2020年まで、そして更なる将来のロシア連邦の主要国家政策」の枠組みにおいて実施される。
「その主要目標は、北極圏において列強を主導するロシアのステイタスの維持、国家と国民の利益の有るエリアにおける正常な経済活動と安全保障の強化にあります」
彼は強調した。

「北方艦隊艦船支隊は北海航路に沿ってノヴォシビルスク諸島へと進み、世界の大洋の戦略的に重要な海域におけるロシア海軍艦船の常時存在の再開計画に沿って一連の戦闘訓練任務を遂行します」」
北方艦隊の代理人は話した。
「これは、この2年間の北方艦隊艦船の北極圏への大規模航海としては2度目になります。
昨年、旗艦の巡洋艦ピョートル・ヴェリキーに率いられた北方艦隊艦船は、北海航路のルート上で一連の演習を実施し、
海軍歩兵は、ロシア海軍の歴史上初めてノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島の無防備な海岸へ海洋揚陸部隊による上陸を実施しました」



ロシア北方艦隊は、昨年(2012年)9月にも北極圏で演習を実施しています。
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月) ]

この時も重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が参加しました。

今年7月末に北方艦隊広報サービスは、「ピョートル・ヴェリキー」を始めとする北方艦隊艦船が近い内に北極海へ行くと発表しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは再び北極海へ行く]

9月2日にはロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督北方艦隊の北極圏航海について述べています。
[ロシア海軍の80隻以上の艦船が海洋に滞在している]

今回の北極圏航海にも大型揚陸艦が参加しているので、昨年と同様に北極圏で上陸演習を実施するようです。

近代化された重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは80発の有翼ミサイルを搭載する

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『イタルタス』より
2013年9月2日12時14分配信
【近代化された原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は80発までのミサイル兵器を搭載できるようになる-海軍総司令官】
サンクトペテルブルク、9月2日/イタルタス

重原子力ロケット巡洋艦プロジェクト11442「アドミラル・ナヒーモフ」は高度な近代化を開始した。
本日(9月2日)、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将クズネツォフ記念海軍大学校で記者団に伝えた。

「近代化された後にロケット巡洋艦は様々な用途の為に80基までのミサイル兵器を搭載できるようになります」
彼は話した。

「2020年までに12隻の多用途原子力潜水艦の高度な近代化の実施が計画されております。
それは4隻のプロジェクト949M、6隻のプロジェクト971M、2隻のプロジェクト945Mになります。
これらの潜水艦の特性は見劣りする事は無く、個々の性能、例えば、打撃ミサイル兵器の戦闘力においては外国のカウンターパートを超越します」

チルコフは付け加えた。

将来的に海軍グループを強化する他の水上艦についての話で、総司令官は表明した。
「広範囲の任務を遂行できる多用途艦プロジェクト22350フリゲートが4隻建造されております。
同シリーズのトップ艦アドミラル・ゴルシコフは2014年に納入される予定です。
2020年までにシリーズは合計で11隻になります」


彼は更に続けて黒海艦隊グループを強化する為、遠距離有翼ミサイルを搭載できる6隻の警備艦プロジェクト11356が起工あるいは建造されると述べた。

「2隻のヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクとセヴァストーポリ、大型揚陸艦プロジェクト11711イワン・グレンが建造されており、新プロジェクト大型揚陸艦シリーズ、生産艦、エアクッション艇の建造が計画されています」
総司令官は続けた。
「これらの艦の海軍の編制への受領は、海洋揚陸部隊の上陸の効率の増加を保障し、基本能力-機動性、強襲グループの上陸テンポの著しい増加、超水平線上陸方法の使用を可能にします」


記事のタイトルになっている原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化については最初の方で触れられているだけであり、残りの部分は、以下の記事と内容が重複しています。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為の契約は、2013年5月にロシア連邦国防省「セヴマシュ」造船所との間で締結されました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]

既に各種機器の撤去作業は始まっています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍へ復帰する]
[原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの搭載機器が撤去される]

現用兵器の撤去後、新型のミサイル兵器(有翼ミサイル「カリブル」高射ミサイル「ポリメント-リドゥート」)が装備されます。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはカリブルとポリメント・リドゥートを装備する]

チルコフ提督が言う「80発のミサイル」は、有翼ミサイル「カリブル」を指しているようです。
「カリブル」には、対艦型、対地型、対潜型という「様々な用途」の各タイプが在ります。

『イズベスチヤ』より
2011年9月20日21時10分配信
【古い巡洋艦は、原子力の殺人者へ変わる】
「グラニート」有翼ミサイル汎用ミサイル発射機複合体(カリブル)に換装すれば、ミサイル搭載数は20発から80発に増大するとの事です。

有翼ミサイル「カリブル」垂直発射機
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原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、この発射機(8セル)を10組搭載するようです。

昨年(2012年)12月中旬、チルコフ提督は、2020年のロシア海軍戦略非核抑止戦力多用途原子力潜水艦プロジェクト11442原子力巡洋艦が中核になると述べています。
[ロシア海軍の戦略非核戦力は多用途原潜と原子力巡洋艦から成る]

ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する

『イタルタス』より
2013年9月2日12時28分配信
【ロシア海軍総司令部は2020年までに12隻の原子力潜水艦の高度な近代化を実施する-総司令官】
サンクトペテルブルク、9月2日/イタルタス

ロシア海軍総司令部は2020年までに12隻の多用途原子力潜水艦の高度な近代化を実施する。
本日(9月2日)、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は記者団に伝えた。

「戦略抑止力の組織化及び海軍建設・発展計画の実行という課題を解決する為、海軍の機能は拡張されます」
彼は話した。
「2020年までに12隻の多用途原子力潜水艦の高度な近代化の実施が計画されております。
それは4隻のプロジェクト949M、6隻のプロジェクト971M、2隻のプロジェクト945Mになります。
これらの潜水艦の特性は見劣りする事は無く、個々の性能、例えば、打撃ミサイル兵器の戦闘力においては外国のカウンターパートを超越します」


チルコフは、2012年末にプロジェクト955弾道ミサイル原子力水中巡洋艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」北方艦隊の戦闘編制へ採用された事を想い起した。
今年末までに海洋戦略核戦力グループには2隻の第4世代水中艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」K-551「ウラジーミル・モノマーフ」が補充される。
これら(2隻)の水中巡洋艦は、太平洋艦隊に配備・就役中のプロジェクト667BDR潜水艦の代替計画の為に造られている。
全ての水中巡洋艦は新たな大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を装備している。

提督によると、有翼ミサイル原子力水中巡洋艦K-560「セヴェロドヴィンスク」の試験は完了している。
巡洋艦は、遠距離高精度兵器を含む32発までの打撃ミサイル兵器を搭載できる。

「近代化された有翼ミサイル原子力水中巡洋艦K-561カザンの建造は続けられております」
チルコフは話した。
今年、近代化された同プロジェクト巡洋艦の最初の生産艦K-573「ノヴォシビルスク」が起工された。
これらの巡洋艦の打撃潜在力は、魚雷発射管を使用してミサイル搭載量を増加させる事により増大する。

総司令官によると、閉ざされた海洋や浅い海域での使用に適切な非核動力潜水艦が建造されている。
現在、黒海艦隊の為の3隻のディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト636が建造されており、2014年に納入される。
同様の潜水艦は、更に3隻が2016年末までに黒海艦隊へ加入する。

加えて北方艦隊の為に2隻の非大気依存発電装置を備えた非核動力潜水艦プロジェクト677Mが建造される。
2020年末までに、海軍の編制には更なる4隻の新プロジェクト非核動力潜水艦が加入する。

2008年以降、海軍の編制へ15隻以上の艦及び艇、20隻以上の保障船が受領された。
2013年末までに海軍の編制へは更に10隻の戦闘艦が加入する。
更に海軍総司令官によれば、広範囲の任務を遂行できる多用途艦プロジェクト22350フリゲートが4隻建造されている。
同シリーズのトップ艦「アドミラル・ゴルシコフ」は2014年に納入される予定である。
2020年までにシリーズは合計で11隻になる。

黒海艦隊グループを強化する為、遠距離有翼ミサイルを搭載できる6隻の警備艦プロジェクト11356が起工あるいは建造される。

2隻のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」大型揚陸艦プロジェクト11711「イワン・グレン」が建造されており、新プロジェクト大型揚陸艦シリーズ、生産艦、エアクッション艇の建造が計画されている。

「これらの艦の海軍の編制への受領は、海洋揚陸部隊の上陸の効率の増加を保障し、基本能力-機動性、強襲グループの上陸テンポの著しい増加、超水平線上陸方法の使用を可能にします」
総司令官は締め括った。


これまでにロシア海軍の現用原子力潜水艦の近代化計画については何度も報じられてきました。

・プロジェクト949A(オスカーII級)
[太平洋艦隊のオスカーII級原潜3隻は2020年までに近代化される]
[オスカーII級ミサイル原潜は「オーニクス」と「カリブル」を装備する]
[ロシア海軍の戦略非核戦力は多用途原潜と原子力巡洋艦から成る]

・プロジェクト971(アクラ級)
[セヴェロドヴィンスクの艦船修理センターはアクラ級原潜を近代化する]
[全てのアクラ級原潜はオーバーホールと近代化改装が行なわれる]

・プロジェクト945/945A(シエラI/II級)
[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]
[近代化改装後のシエラ級原潜は第4世代原潜に匹敵する]

ロシア連邦海軍総司令官チルコフ提督によると、2020年までに近代化されるのは、この12隻になります。

プロジェクト949A(オスカーII級)×4隻
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プロジェクト971(アクラ級)×6隻
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プロジェクト945(シエラ級)×2隻
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現在、ロシア海軍の為に2隻のプロジェクト677(ラーダ級)非核動力潜水艦、3隻のプロジェクト06363非核動力潜水艦が建造されており、更に3隻の06363が起工されます。

この他、チルコフ提督は水上戦闘艦にも言及しています。

チルコフ提督によると、プロジェクト22350フリゲートは2020年までに11隻が建造されるとの事です。
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一方、プロジェクト11356Rフリゲートについては、黒海艦隊の為に6隻が建造されるとしか言っておらず、以前に報じられた11356Rの9隻建造については言及していません。
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートは9隻建造される]


そして今回、チルコフ提督から、ロシア海軍の新プロジェクト艦が2タイプ計画されている事が明らかにされました。

・新プロジェクト非核動力潜水艦
・新プロジェクト大型揚陸艦


新プロジェクト非核動力潜水艦は2020年までに4隻が建造されるとの事ですが、これは、以前に報じられた第5世代非核動力潜水艦を指しているようです。
[2018年にはロシア第5世代非核動力潜水艦の1番艦が完成するかもしれない]

現在、ロシア海軍の為にプロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」が建造中ですが、同型の建造は1隻で打ち切り、新プロジェクト大型揚陸艦が建造される事になるようです。
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ロシア海軍の80隻以上の艦船が海洋に滞在している

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『イタルタス』より
2013年9月2日12時05分配信
【ロシア連邦海軍の80隻以上の艦及び保障船が世界の大洋で戦闘当直に就いている-総司令官】
サンクトペテルブルク、9月2日/イタルタス

現在、ロシア海軍の80隻以上の艦及び保障船が世界の大洋で戦闘当直に就いている。
本日(9月2日)、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は記者団に伝えた。

「近年、戦闘勤務課題の遂行の度合いと持続時間は著しく増大しており、遠距離海洋航海の地理的環境は拡大しております。
現在、海洋には海軍の80隻以上の戦闘艦及び保障船が同時に滞在しております」

彼は話した。

総司令官は指摘した。
「2012年、地中海における戦闘勤務は増大し、昨年12月、海軍は、地中海における海軍力の常時存在任務の遂行を開始しました」
「地中海で任務を遂行する艦及び保障船戦力の管理組織は改善され、周知のように、2013年6月1日には作戦連合部隊及び連合部隊の管理組織-遠海ゾーンの作戦司令部-が形成されました」

チルコフは付け加えた。

彼は、現在、西大西洋ロケット巡洋艦「モスクワ」、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」、保障船「エフゲニー・ホロフ」、「イワン・ブブノフ」で構成される海軍艦船支隊が滞在していると説明した。
艦は非公式訪問の為にキューバベネズエラを訪れ、巡洋艦「モスクワ」は初めてのパナマ運河通過を実施し、太平洋側のニカラグアコリント港及びパナマバルボア港へ寄港した。

更にチルコフは、ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、支援船「ボリス・ブートマ」、SB-522で構成される太平洋艦隊艦船支隊は8月28日から太平洋南西部への移動中である事を指摘した。
航海中にアジア太平洋地域諸国国際海軍演習「SMOAプラス」、更にはオーストラリア海軍創設100周年記念行事への参加が予定されている。

「国家の外交活動実施における海軍力の参加は、国家の重要な課題であり、外国海軍との信頼醸成と協力の拡大に貢献します」
提督は強調した。

彼によると、ロシア海軍は、アデン湾ソマリア沿岸において船舶の保護及び海賊対処の任務遂行を続ける。
2013年には、太平洋艦隊から2回、北方艦隊からは1回の艦船航海が行なわれた。
危険海域を19の船団が通過し、27か国の105隻の船の安全を保障し、商船乗っ取りの試みを阻止した。
「この海域、或いは世界の大洋の他の海域においてロシアの海洋経済活動を保護する任務は、今後も海軍にとっては最優先事項となります」
総司令官は表明した。

チルコフは、今月に北方艦隊艦船支隊北極海エリアでのロシア軍事的プレゼンスを維持すると述べた。
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を旗艦とし、2隻の大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「コンドポガ」、そしてサルベージ船「KIL-164」、「アレクサンドル・プーシキン」、給油船「ヴィャージマ」、救助曳船「パミール」、海洋曳船「SB-100」、保障船「ペチョラ」を含む保障船部隊は、北海航路を進み、ノヴォシビルスク諸島への航海を行なう。
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ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは再び地中海東部へ向かう

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『黒海ニュース』より
2013年9月1日09時06分配信
【ロシア連邦地中海戦隊旗艦-太平洋艦隊の大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、ノヴォロシースクから地中海へと去った】

8月31日、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」ダーダネルス海峡を通過し、地中海へ向かいました。


[ ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~)]

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とする太平洋艦隊艦船支隊は、2013年3月19日にウラジオストクを出港し、5月15日に地中海へ入りました。

6月1日よりロシア海軍地中海連合作戦部隊が正式に発足し、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」が旗艦になりました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]
[ロシア海軍地中海作戦部隊は約10隻の艦で構成される]
[ロシア海軍の地中海における存在は「武力による脅し」では無い]

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、6月19日にキプロスリマソールへ寄港しています。
[ロシア太平洋艦隊艦船は再びキプロス島を訪れた]

その後、黒海へ下がり、ノヴォロシースクへ入港しました。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ、ノヴォロシースク入港(2013年6月末-7月初頭)]

それから暫くの間は同地で艦の整備と乗員の休養に専念し、8月29日にノヴォロシースクを出港しました。

ロシア連邦国防省は、9月上旬に以下の3隻の戦闘艦が地中海へ到着すると発表しています。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊の計画ローテーションは9月上旬に行なわれる]

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)



大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、ロシア連邦国防省の発表通りに9月上旬に地中海東部へ到着します。