『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年10月8日16時40分配信
【原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の国家試験は2013年11月-12月に完了する】モスクワ、10月8日-
ロシア通信社ノーボスチプロジェクト885「ヤーセン」多用途原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の
国家受領試験は、今年11月~12月に完了予定であり、
潜水艦を海軍の戦闘編制へ加入させる決定は、それ(
国家受領試験)が終わった後にのみ採択される。
火曜日、
「統合造船業営団」広報サービスは発表した。
従って、
統合造船業営団は、海軍総司令部が、今年5月に始まった
潜水艦の
国家受領試験中に発覚した技術的問題点の故に
原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」を組織へ受け入れる事を拒否したという複数の
ロシアメディアの報道を否定した。
「2013年の国家防衛発注に沿って提供される原子力潜水艦セヴェロドヴィンスクの国家受領試験は、11月-12月に完了します
その結果により、国家受領委員会は、原子力潜水艦の機器準備状態、必要な戦術-技術的特性、艦、兵器複合体、武装及び機器装置の品質と信頼性を判断し、続いて第4世代原子力潜水艦のトップを海軍の組織へ受け入れる為の受領証書への署名が行なわれます」声明では、こう述べられた。
2013年、
潜水艦は試験プログラムに沿って4回の出航を実施し、5月30日に出発した航海においては、
白海の射爆場で特色ある記録を打ち立てた事を
統合造船業営団は強調した。
「全ての出航は成功裏に経過し、計画により提供される試験の量は完全に実行され、速力及び機動性を含む原子力潜水艦に設置された兵器及び軍事機器の特性、更には、主要動力装置の全ての技術的数値が確認されました。
原子力潜水艦の国家受領試験は2013年11月初頭に開始される予定であり、国家受領試験の実施は、工場航海試験を全て満足に完了させた後にのみ可能であります」営団の広報サービスは発表した。
2012年、
潜水艦は、水上及び水中位置から艦及び沿岸目標への
ミサイル複合体「カリブル」の試験を成功裏に実施した。
「ミサイル複合体オーニクスの発射は準備されており、国家受領試験期間中に実施される予定です。
それはスケジュール及びプログラムにより提供されます」
統合造船業営団は結論付けた。
[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)][新世代多用途原潜ヤーセン級]原子力水中ロケット巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に
「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水しました。
2011年9月12日から
海洋試験(工場航海試験)を開始しました。
2012年にも引き続き
海洋試験は実施されましたが、結局、2012年中の
ロシア海軍への引き渡しは実現できませんでした。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年にロシア海軍へ引き渡される][ロシア海軍は2012年に2隻の原潜と3隻の水上戦闘艦を受領できなかった][新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年後半に海洋試験を実施し、同年末にロシア海軍へ引き渡される]2012年の海洋試験では、
有翼ミサイル「カリブル」の発射試験が複数回実施されました。
2012年11月7日:潜航状態で対艦攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対艦ミサイルの発射試験に成功した]2012年11月26日:浮上状態で地上攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対地ミサイルの発射試験に成功した]2012年11月28日:潜航状態で対地攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクは3回連続でカリブル有翼ミサイルの発射試験に成功した]2013年5月末から
航海試験が再開され、これまでに4度に渡る試験が実施されました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは今年(2013年)3度目の航海試験を終えた]今回の記事によると、来月(2013年11月)からは
国家受領試験が開始されます。
そして、
国家受領試験中に
超音速有翼ミサイル「オーニクス」の試射も実施されるとの事です。

なお、記事中で触れられている
「複数のロシアメディアの報道」は、これを指しています。
『軍事産業企業体ニュース』より
2013年10月8日配信
【海軍は今年に「セヴェロドヴィンスク」を受け入れる準備が出来ていない】ロシア海軍総司令部の匿名の高位の代理人は、今年5月末から始まった
原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の
「国家受領試験」の結果に
ロシア海軍総司令部は満足しておらず(推進軸に不具合が発生)、同艦の納入は2014年春まで延期されたと述べました。
「統合造船業営団」公式代理人(広報部長)アレクセイ・クラフチェンコ氏は、機密情報であるという事を理由にして、この件に関するコメントを拒否しました。
そして、この記事が配信された後、
「統合造船業営団」広報サービス(即ち、アレクセイ・クラフチェンコ氏)は、
この記事の内容を完全に否定しました。

記事中で述べられているように、
原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の
国家受領試験は来月(2013年11月)から開始されるので、当然の事ながら、今年5月末の時点においては、
「国家受領試験」は、まだ始まっても居ないわけです。
今年5月末から実施された海洋試験は、
「工場航海試験」です。
そして、
国家受領試験が未だ始まっても居ない内から、
ロシア海軍総司令部が
原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の不採用を決定する事も有り得ないわけです。
(
原子力潜水艦の採用、不採用を決定するのは、あくまでも国家受領委員会)
無論言うまでも無く、現時点において、原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」のロシア海軍への引き渡しが2014年春に延期される事など、決定もされていません。