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キプロス国防相は重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年2月15日0時24分配信
【キプロス共和国国防相フォティス・フォティウは重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を表敬訪問の為に訪れた】

ロシア連邦特命全権大使スタニスラフ・オサジチーキプロス共和国国防相フォティス・フォティウは、業務寄港の為、リマソール港(キプロス)に滞在している重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を表敬訪問の為に訪れた。

賓客を歓迎する為、ロシア艦の上甲板には儀仗兵が並び、ロシア及びキプロス国歌が演奏された。


歓迎式典の後、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」艦長ウラジスラフ・マラホフスキー1等海佐は艦内見学を行ない、キプロス軍当局のトップへロシア巡洋艦の技術的特性及び兵装について話した。
ロシア連邦特命全権大使スタニスラフ・オサジチーキプロス共和国国防相フォティス・フォティウは、艦の名誉ある訪問者のリストに記録された。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の現在のリマソール港訪問は、キプロス共和国への業務寄港としては既に2度目となる。
港への停泊中、艦の乗組員は食料の在庫を補充し、遠距離航海後の沿岸での休養の機会が与えられる。

数日中に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」リマソール港への業務寄港活動を終え、地中海に常時駐留して行動するロシア海軍艦船連合部隊の一員としての活動を再開する予定である。

以前、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗組員は、中国、デンマーク、ノルウェーの海軍将兵と共同でシリア化学兵器輸送の第3段階の安全保障提供へと参加した。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の遠距離航海は2013年10月22日に始まり、北方艦隊主要基地-セヴェロモルスク市を出航した。
遠距離航海中に艦の乗組員は19000海里以上を航行した。


[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-)]

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2013年10月22日に遠距離航海へと出発しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは大西洋へ向かった]

10月31日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海へ入った]

11月10日、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」からロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の旗艦任務を引き継ぎました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる]

12月27日、キプロス島南部のリマソールを訪問しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを訪れた]

12月30日、リマソールを出港しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを去った]

2014年1月7日、処分の為、国外へ搬出されるシリア化学兵器を積んだデンマークの貨物船の護衛に参加しました。

[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団の護衛を開始した]
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団を護衛した]

中国海軍からはフリゲート「ヤンチェン」(塩城)が参加し、「ピョートル・ヴェリキー」と協同で化学兵器輸送船の護衛任務を遂行しました。
[ロシア海軍と中国海軍はシリア化学兵器輸送船護衛の協同作戦を実施した]

1月25日、中国海軍フリゲート「ヤンチェン」と合同演習を行ないました。
[地中海東部でロシア海軍と中国海軍の合同演習が実施される]
[地中海東部でロシア・中国海軍合同演習が始まった]

1月28日、シリアから搬出される化学兵器第2次輸送船団の護衛に参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第2次輸送船団を護衛する]

2月6日、ロシア連邦ウラジーミル・プーチン大統領中華人民共和国シー・チンピン(習近平)国家主席は、地中海に居る「ピョートル・ヴェリキー」及び「ヤンチェン」と衛星通信で話しました。
[ロシアと中国の指導者は重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー及びフリゲート塩城とテレビ電話で話した]

2月10日、第3次シリア化学兵器輸送船団の護衛を終えました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第3次輸送船団を護衛する]

2月12日、再びキプロスリマソール港を訪れました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは再びキプロスを訪れた]

そして2月14日、リマソール港に停泊中の「ピョートル・ヴェリキー」キプロス駐在ロシア大使キプロス国防相が訪れました。
キプロス駐在ロシア大使スタニスラフ・オサジチー氏は、2013年末のリマソール寄港の際にも「ピョートル・ヴェリキー」を訪れていますが、キプロス国防相の訪問は今回が初めてです。


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なお、「ピョートル・ヴェリキー」が訪れているキプロス島の南東海域には、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空艦グループが展開しています。
[空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島南東で艦載機の訓練飛行を行なった]
[空母アドミラル・クズネツォフ航空隊の訓練は続く]

空母アドミラル・クズネツォフ航空隊の訓練は続く

テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2014年2月14日12時14分配信
【航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊は飛行訓練を行なった】

戦闘機Su-33のフライトは、捜索救助ヘリコプターKa-27により支援される。
ヘリコプターは最初に離艦し、常に緊急時に置かれている。
捜索救助機Ka-27は、もしも航空機パイロットが射出装置により避難する場合、その瞬間を確認する為に艦から遠くない位置に滞在している。

重戦闘機は14度の角度に作成されたトランポリン台から発進する。
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このユニークな離艦技術はソヴィエトの設計者により考案され、これまでに一度も失敗した事が無い。
艦の作成には、水平離陸航空機の長期に渡る準備が在った。
排水量55000トンの重航空巡洋艦の進水には4年を要した。
更に4年を経た1989年11月1日、試験飛行士ヴィクトル・プガチョフは初めて航空機で甲板へ着艦した。
これは、航空母艦の年代記の主要な1ページである。
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操縦技術及び艦への着艦技術は、それ以来、少しの変更が在った。
100時間以上を飛行した経験豊かな士官は、今、自分の技量を失うことなく、新たな世代-通算で第3の飛行士を用意する。

遠距離航海で海洋航空隊はスケジュールを遵守する:与えられた任務は、空での2日間である。
飛行時に使われない重戦闘機は航空母艦の格納庫へ下げられ、メンテナンスが行なわれる。
甲板上に艦船部隊の当直機のみを残して。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

北方艦隊旗艦・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする部隊は、2013年12月17日に遠距離航海へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征へ出発した]

[北方艦隊航空艦グループ]指揮官ヴィクトル・ソコロフ少将
重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」
大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」
救助曳船「ニコライ・チケル」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「カーマ」


その後、ノルウェー海ヘリコプターの発着訓練を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはノルウェー海でヘリコプターの発着訓練を行なった]

「アドミラル・クズネツォフ」と随伴艦船はノルウェー海サイクロンに遭遇しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはサイクロンの中を通過する]

2014年の新年は北東大西洋(正確にはスコットランド沖)で迎えました。
[空母アドミラル・クズネツォフは大西洋で新年を迎える]
[2013年12月末にブリテン駆逐艦はスコットランド沖で空母アドミラル・クズネツォフを追跡した]

2014年1月初頭、北海において艦上戦闘機Su-33の飛行訓練が行なわれました。
[空母アドミラル・クズネツォフは北海で艦上戦闘機Su-33の飛行訓練を実施した]

1月10日、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは英仏海峡を通過し、ジブラルタル海峡へ向かった]

その後、フランス海軍と合同演習を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入る前にフランス海軍と合同演習を行なった]

1月15日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入った]

1月20日、地中海就役(海軍旗初掲揚)23周年の記念日を迎えました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海で就役23周年を迎えた]

同日、航空艦グループ給油船「セルゲイ・オシポフ」は物資補充(現地で購入)の為にアルジェリアアルジェ港へ入港しました。
[給油船セルゲイ・オシポフはアルジェリアへ寄港した]

1月23日、地中海西部の停泊地を抜錨し、東へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海西部を抜錨し、東へ向かった]

翌1月24日、バレアレス諸島南方において艦上戦闘機Su-33の空戦訓練を行ないました。
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海で空戦訓練を実施する]

1月28日、補給の為にマルタ島南東海域へ投錨しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはマルタ島沖に投錨した]

その後、マルタ島沖を抜錨し、地中海東部へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33はスクランブル当直に就く]

2月6日、給油船「セルゲイ・オシポフ」は、物資補充の為、キプロス島へ入港しました。
[給油船セルゲイ・オシポフはキプロスへ寄港した]

2月10日、地中海東部に到着し、既に2013年11月上旬から地中海で行動中の北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部で原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと合流した]

その後、キプロス島南西海域で洋上補給を行ない、南東海域へ移動して艦載機の飛行訓練を開始しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島南東で艦載機の訓練飛行を行なった]


記事中の「第3の世代の飛行士」というのは、ソヴィエト連邦時代の末期にSu-33試作機T-10Kの試験に従事したチムール・アパキージェ隊長とその部下達が「第1世代」、彼らに鍛えられたパイロット達~現在、大佐、中佐クラスのベテラン~が「第2世代」、その「第2世代」の教えを受けた若手パイロットが「第3世代」という事でしょう。

アクラ級原潜レオパルドは2015年に近代化改装を終えて復帰する

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『アルムス-タス』より
2014年2月13日13時38分配信
【セヴェロドヴィンスク造船所は最初のプロジェクト971多目的原子力潜水艦「レオパルド」を高度な近代化の後、2015年にロシア海軍へ納入しなければならない】
アルハンゲリスク、2月13日(アルムス-タス)

セヴェロドヴィンスク造船所『艦船修理センター・ズヴェズドーチカ』は、最初の第3世代プロジェクト971多目的原子力潜水艦「レオパルド」を高度な近代化の後、2015年にロシア海軍へ納入しなければならない。
本日(2月13日)、イタルタス特派員は工場の広報サービスより伝えられた。

近代化は大規模なものであり、新たなプロジェクト971Mとなる。
それは、全ての電波電子兵装、更には、ロケット魚雷複合体に影響を及ぼす。

「残念な事に作業はスケジュールよりも遅れておりますが、目下の所、それは重要なことではありません」
同社は指摘した。

「遅延の主な理由は、サンクトペテルブルク海洋機械製造局マラヒートによる設計文書の組織的遅れにあります」
広報サービスは説明した。
「艦は私共にとって新しく、複雑であり、毎月の平均的な遅延に関する多くの問題の解決を提供する事は不可能です」
『ズヴェズドーチカ』で復元される機器は、ほんの一部に過ぎない。
艦載システムの大部分の修理及び製造には、30社以上の下請業者が従事する。
「処女作-レオパルドの後、その次には同プロジェクトの更なる3隻の艦の近代化が待っています。
1隻は北方艦隊、2隻は太平洋艦隊から」
『ズヴェズドーチカ』
広報サービスは説明した。

北方艦隊多目的原子力潜水艦K-328「レオパルド」は2011年6月末に『ズヴェズドーチカ』へ到着した。
2012年5月、艦は造船台に入渠し、集中的な機器解体作業が展開した。
「レオパルド」は、プロジェクト971原子力潜水艦「シチューカ-B」である。
このプロジェクトは、サンクトペテルブルク海洋機械製造局「マラヒート」で開発された。
潜水艦は、1993年にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で完成した。

公開情報によると、同プロジェクト潜水艦は、セヴェロドヴィンスク及びコムソモリスクナアムーレで建造された。

最後の潜水艦-「ネルパ」は、極東造船所において2009年12月にロシア海軍へ引き渡された(その後、インドへ10年間リースされた)。
合計で15隻の原子力艦が進水した。
トップ艦「アクラ」は2002年に海軍の編制から除籍された。
セヴェロドヴィンスクで建造された最初の潜水艦「バルス」は、『ズヴェズドーチカ』で2010年に解体された。

このシリーズの潜水艦は、ロシア海軍で最も近代的な多目的原子力潜水艦(弾道ミサイルを搭載しない)であり、国内の潜水艦で最も低騒音であると見られている。
全長は約110メートル、排水量12770トン、水中最大速力33ノット(約61km/h)、潜航深度600メートル、乗組員73名である。
この潜水艦の武装には、核弾頭有翼ミサイルRK-55「グラナート」、ロケット魚雷、水中ロケットが在る。


ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト971「シチューカ-B」】
現在、北方艦隊に6隻、太平洋艦隊に6隻が在籍しています。

ロシア海軍の計画によると、2020年までに6隻のプロジェクト971原子力潜水艦が近代化改装を行ないます。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]

この6隻は、セヴェロドヴィンスク市艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」で近代化されます。
[セヴェロドヴィンスクの艦船修理センターはアクラ級原潜を近代化する]

その高度な近代化(プロジェクト971M改装)のトップがK-328「レオパルド」になります。
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記事中で触れられているように、今後、太平洋艦隊の同型艦2隻も「ズヴェズドーチカ」プロジェクト971Mへ近代化されます。
[ロシア太平洋艦隊のアクラ級原潜2隻はセヴェロドヴィンスクで修理される]

なお、記事末文に有る「核弾頭有翼ミサイルRK-55グラナート」は、現在では搭載されていません。
「水中ロケット」は、「シュクヴァール」を指していますが、こちらも現在では搭載されていません。

空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島南東で艦載機の訓練飛行を行なった

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『イタルタス』より
2014年2月13日13時21分配信
【北方艦隊飛行士は重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上で訓練飛行を開始した】
ムルマンスク、2月13日/イタルタス特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上に駐留する北方艦隊海洋航空隊の艦上飛行士は、地中海キプロス島南東海域で訓練飛行を開始した。
本日(2月13日)、イタルタス特派員は、北方艦隊公式代理人ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

「海洋飛行士は、航法・飛行戦術訓練を行ないます。
高度かつ複雑な特殊飛行を、全ての高度、速度、過負荷状態で実施し、艦上戦闘機Su-33の操縦技量を向上させます」
セルガ
は話した。
更には、グループ編隊飛行が実施される。
「良好な気象条件下では、フライトは数日間に渡り継続されます」
彼は説明した。

艦隊の代理人によると、遠距離航海中に北方艦隊艦上航空グループの飛行士は総計で130回以上の離艦を行ない、100時間以上に渡り空中に滞在した。
「彼らは、外洋での航空巡洋艦の甲板からフライトを実施し、かなり多くの実務経験を得ております」
セルガ
は指摘した。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

北方艦隊旗艦・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする部隊は、2013年12月17日に遠距離航海へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征へ出発した]

[北方艦隊航空艦グループ]指揮官ヴィクトル・ソコロフ少将
重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」
大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」
救助曳船「ニコライ・チケル」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「カーマ」


その後、ノルウェー海ヘリコプターの発着訓練を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはノルウェー海でヘリコプターの発着訓練を行なった]

「アドミラル・クズネツォフ」と随伴艦船はノルウェー海サイクロンに遭遇しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはサイクロンの中を通過する]

2014年の新年は北東大西洋(正確にはスコットランド沖)で迎えました。
[空母アドミラル・クズネツォフは大西洋で新年を迎える]
[2013年12月末にブリテン駆逐艦はスコットランド沖で空母アドミラル・クズネツォフを追跡した]

2014年1月初頭、北海において艦上戦闘機Su-33の飛行訓練が行なわれました。
[空母アドミラル・クズネツォフは北海で艦上戦闘機Su-33の飛行訓練を実施した]

1月10日、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは英仏海峡を通過し、ジブラルタル海峡へ向かった]

その後、フランス海軍と合同演習を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入る前にフランス海軍と合同演習を行なった]

1月15日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入った]

1月20日、地中海就役(海軍旗初掲揚)23周年の記念日を迎えました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海で就役23周年を迎えた]

同日、航空艦グループ給油船「セルゲイ・オシポフ」は物資補充(現地で購入)の為にアルジェリアアルジェ港へ入港しました。
[給油船セルゲイ・オシポフはアルジェリアへ寄港した]

1月23日、地中海西部の停泊地を抜錨し、東へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海西部を抜錨し、東へ向かった]

翌1月24日、バレアレス諸島南方において艦上戦闘機Su-33の空戦訓練を行ないました。
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海で空戦訓練を実施する]

1月28日、補給の為にマルタ島南東海域へ投錨しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはマルタ島沖に投錨した]

その後、マルタ島沖を抜錨し、地中海東部へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33はスクランブル当直に就く]

2月6日、給油船「セルゲイ・オシポフ」は、物資補充の為、キプロス島へ入港しました。
[給油船セルゲイ・オシポフはキプロスへ寄港した]

2月10日、地中海東部に到着し、既に2013年11月上旬から地中海で行動中の北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部で原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと合流した]

その後、キプロス島南西海域で洋上補給を行ない、南東海域へ移動して艦載機の飛行訓練を実施しました。
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インドは空母ヴィクラマーディティヤのアフターサービス期間を40年にする事を望む

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『イタルタス』より
2014年2月13日10時08分配信
【インドは航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の保証期間を2倍に増やす事を提案した】
アルハンゲリスク、2月13日/イタルタス

インド側セヴェロドヴィンスク防衛造船所『セヴマシュ』航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」/元ロシア巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の保証サービス期間を20年から40年へ増加させる事を提案した。
水曜日、イタルタス特派員は、航空母艦の保証サービス期間及び保証期間後のサービス体制の問題に関する2ヶ国間代表者会議の後、同艦を改造したロシア工場の広報サービスより伝えられた。
これは、ニューデリーインド海軍合同司令部において開催された。

「会議の中心的な問題は、艦のサービス期間についての議論でした」
広報サービスは話した-契約によれば、それは20年である。
「しかしインド側は、この期間を40年に延長出来ると確信しています」

インドのパートナーは、航空母艦へのサービス提供に関する全ての作業を共同で実施する事を『セヴマシュ』へ提案した。
カルワル軍事基地航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」が駐留する為に必要なインフラストラクチュアが作成される。

「3月、当社の指導部は再びインドを訪れ、インド及びロシアの専門技術者間の協力問題について話し合います」
『セヴマシュ』
広報サービスは説明した。

[近代化された艦]
以前は「バクー」という名前だった「アドミラル・ゴルシコフ」は、1987年に北方艦隊の編制へ加入した。
2004年1月にニューデリーで署名された政府間の一括合意により、ロシア航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の船体は、「セヴマシュ」での近代化と、ロシア製の艤装品と航空機を付けるという条件で、インドへ無償譲渡された。
更にロシアは、航空母艦の1500名のインド人乗員の教育を実施し、インド洋海域に同艦の基地設備を作成する。

当初、「ヴィクラマーディティヤ」は2008年にインド側へ引き渡される予定だったが、航空母艦の作業実行量の増加故、引き渡し時期は2012年12月に延期された。
従って、その費用は大幅に増加した:非公式情報によると、それは約23億ドル-当初は15億ドルだった-である。

修理及び改装終了後、航空母艦の排水量は45000トンになり、最大長は283.5m、最大幅は59.8m(8.8m増加)となった。

「ヴィクラマーディティヤ」は、戦闘機MiG-29K発艦の為の近代的な飛行甲板とトランポリン台、航海システム及び電波位置特定システム、通信複合体及び航空機管制複合体、更には、他の特殊な機器及びユニットを受け取った。
同艦にはMiG-29K戦闘機およびKa-27及びKa-31ヘリコプターを含む30機の航空機を搭載できる。
乗組員は約2000名である。

近代化の結果、「セヴマシュ」によれば、実際には完全に新たな艦が作られた。
艦の就役期間は30年と見られている。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]
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ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」は、退役後にインドへ売却、セヴェロドヴィンスクセヴマシュ造船所で大規模な改装が行なわれ、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」に変身した後、2013年11月16日にインド海軍へ引き渡されました。
[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された]

2014年1月7日、駐留基地となるインドカルワル海軍基地へ到着しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ(旧アドミラル・ゴルシコフ)は新たなる祖国インドへ到着した]

その「ヴィクラマーディティヤ」の就役後のアフターサービス期間は、元々の契約では20年となっていましたが、インド側は、それを2倍の40年にする事をロシア側へ要望しました。
[セヴマシュは空母ヴィクラマーディティヤの20-40年のアフターサービスを提供する]

インド側としては「ヴィクラマーディティヤ」を就役後30-40年は使いたいので、その期間中のアフタサービスを望んでいるという事でしょう。
[空母ヴィクラマーディティヤはインド海軍で30-40年就役するかもしれない]

コムソモリスクナアムーレ造船所はロシア海軍の為の新世代艦艇を建造する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月12日12時11分配信
【アムール工場をベースに軍事造船センターが設立されるかもしれない】
コムソモリスクナアムーレ、2月12日-ロシア通信社ノーボスチ

「アムール造船工場」総取締役アンドレイ・バサルギンは、ロシアの2つの軍事造船センターの内の1つを同社をベースにして作成する事をセルゲイ・ショイグ国防相へ提案した。

「我が国の海軍へ最新兵器を提供するという問題の重要性に鑑み、我々は、少なくとも2つのロシア造船センターの設立の必要が有ると見ております。
其のうちの1つは、アムール造船工場をベースとして極東に」
バサルギン
は、国防相アムール造船工場への訪問中、こう話した。

「長期将来的な国家防衛力に関する課題を解決する為、アムール造船工場を太平洋艦隊への水上戦闘艦及び水中戦闘艦の主要供給者と認める決定が下された場合、我が工場はコルベット、フリゲート、掃海艦、潜水艦の建造を実施する準備が出来ております」
総取締役は約束した。

彼によると、以前に海軍司令部と合意された生産プログラムには、2024年までの4隻のプロジェクト20380コルベット、3隻のプロジェクト22350フリゲート、7隻のプロジェクト12700掃海艦、6隻のプロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦の建造、プロジェクト971原子力潜水艦「バルス」型の修理及び近代化が含まれる。

バサルギンは、ロシア海軍代理人が記者団に対し述べた事についてコメントした。
「国防省は、太平洋艦隊の為の既存の艦の基幹修理及び新たな艦の建造を行なう極東で唯一の企業であるアムール造船工場との協力に関心を有しております」



【公開株式会社『アムール造船工場』公式サイト】

セルゲイ・ショイグ国防相は2月12日にコムソモリスクナアムーレ市アムール造船工場を視察しましたが、同工場の修理及び建造作業の遅延に対し不満を表明しました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月12日11時59分配信
【ショイグは修理の遅延の為にアムール工場指導部を批判した】

ショイグ国防相は、アムール工場の作業は非効率的であると批判し、2交代制或いは3交代制で組織的作業を行なうべきだと述べました。
(現在は1交代制)

アムール造船工場ではロシア太平洋艦隊の為のプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」「グロームキー」が建造されていますが、工事は捗っていません。
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]

この2隻に関しては、ロシア国防省造船所が建造価格を巡って対立していた事も建造遅延の要因ですが、この件に関しては、今回、ショイグ国防相に同行したユーリー・ボリソフ国防相代理アムール造船所総取締役アンドレイ・バサルギンとの間で価格を上向きに改定した新たな契約への署名が行なわれました。


今回の記事によると、アムール造船工場において、2024年までに以下の艦艇の建造が計画されているとの事です。

・プロジェクト20380コルベット×4隻
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・プロジェクト22350フリゲート×3隻
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・プロジェクト12700掃海艦×7隻
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・プロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦×6隻
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プロジェクト20380コルベットは、既にアムール造船所で2隻が起工されていますが、更に2隻が建造されるようです。

プロジェクト22350フリゲートサンクトペテルブルク造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィにおいて2020年までに6隻が建造される計画ですが、これに加え、アムール造船所で3隻が建造される事になるようです。

プロジェクト12700掃海艦サンクトペテルブルクネヴァ川中央造船所で1隻が建造中ですが、これとは別に7隻がアムール造船所で建造されるようです。

プロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦サンクトペテルブルクアドミラルティ造船所で3隻が建造されており、1隻は既にロシア海軍へ引き渡され、後続の2隻も建造が再開されていますが、これとは別にアムール造船所で6隻を建造するつもりのようです。

当然、これらの艦艇は、太平洋艦隊向けになります。

現在、サンクトペテルブルクカリーニングラードなどの造船所ではロシア海軍向けの各種新世代艦が建造されていますが、それだけではロシア海軍全艦隊、特に太平洋艦隊の為の艦艇の建造まで行なうには造船キャパシティが不足気味であり、極東方面のアムール造船工場の能力も活用しなければならないという事でしょう。

現時点においてはロシア国防省幹部にアムール造船所への不満が有ったとしても・・・

重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは再びキプロスを訪れた

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『イタルタス』より
2014年2月12日14時11分配信
【ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」はリマソール港へ入港した】
アルハンゲリスク、2月12日/イタルタス特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、本日(2月12日)、キプロスリマソール港への業務寄港を行なった。
イタルタス特派員は、北方艦隊公式代理人ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

彼によると、リマソールへの訪問は、巡洋艦の今回の遠距離航海において2度目となる。

「港へ停泊中、同艦の乗員は休養及び地元の観光名所を見学する機会を与えられます」
セルガ
は話した。
「巡洋艦の乗組員は、更に物資を補充します」

今週初め、「ピョートル・ヴェリキー」乗組員は、シリア化学兵器輸送の第3段階の安全保障提供に関与していた。
同艦は、中国、デンマーク、ノルウェーの海軍将兵との連携活動を行なった。
「艦の行動を調整する国際司令部がピョートル・ヴェリキー艦上に駐留しました」
北方艦隊
の代理人は説明した。

巡洋艦の遠距離航海は2013年10月22日に始まり、北方艦隊主要基地-セヴェロモルスク市を出航した。
11月10日、同艦には、北方艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊、太平洋艦隊の艦船が含まれ、地中海で行動する常設連合部隊の作戦司令部が配置された。
航海中に巡洋艦は約19000海里を航行した。


[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-)]

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2013年10月22日に遠距離航海へと出発しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは大西洋へ向かった]

10月31日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海へ入った]

11月10日、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」からロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の旗艦任務を引き継ぎました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる]

12月27日、キプロス島南部のリマソールを訪問しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを訪れた]

12月30日、リマソールを出港しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを去った]

2014年1月7日、処分の為、国外へ搬出されるシリア化学兵器を積んだデンマークの貨物船の護衛に参加しました。

[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団の護衛を開始した]
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団を護衛した]

中国海軍からはフリゲート「ヤンチェン」(塩城)が参加し、「ピョートル・ヴェリキー」と協同で化学兵器輸送船の護衛任務を遂行しました。
[ロシア海軍と中国海軍はシリア化学兵器輸送船護衛の協同作戦を実施した]

1月25日、中国海軍フリゲート「ヤンチェン」と合同演習を行ないました。
[地中海東部でロシア海軍と中国海軍の合同演習が実施される]
[地中海東部でロシア・中国海軍合同演習が始まった]

1月28日、シリアから搬出される化学兵器第2次輸送船団の護衛に参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第2次輸送船団を護衛する]

2月6日、ロシア連邦ウラジーミル・プーチン大統領中華人民共和国シー・チンピン(習近平)国家主席は、地中海に居る「ピョートル・ヴェリキー」及び「ヤンチェン」と衛星通信で話しました。
[ロシアと中国の指導者は重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー及びフリゲート塩城とテレビ電話で話した]

2月10日、第3次シリア化学兵器輸送船団の護衛を終えました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第3次輸送船団を護衛する]

そして2月12日、乗員の休養と物資補充の為、再びキプロス島南部のリマソールを訪問しました。
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ウラジオストクでミストラル級ヘリ空母の為の埠頭の建設が始まった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月11日14時07分配信
【ウラジオストクで「ミストラル」の為の埠頭の土台の最初の杭が打ち込まれた】
ウラジオストク、2月11日-ロシア通信社ノーボスチ

火曜日、「ミストラル」型ヘリコプター空母の為の埠頭の土台の最初の杭はウラジオストクウリス湾で打ち込まれた。
作業中、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグが視察した。

特殊建設第4総管理部長ミハイル・タシルクは、準備作業の完了をショイグに報告し、ちょうど1年前、大臣がカムチャツカでチームに最初の杭を設置するように命じ、今、作業は完璧に進んでいる事を想い起した。

「今、ここ、ウリス湾で、それを行なう時が来ました」
タシルク
は話した。

国防省広報サービス・情報管理部長イーゴリ・コナシェンコフ少将は、ウリス湾において
1600メートルの固定桟橋を含め「総全長2700メートル以上に及ぶ停泊地の建設及び再建が想定されています」と話した。

「作業過程において、給水、発電、燃料供給、高圧蒸気システムは完全に交換される計画となっております。
完全に光ファイバー通信へ交換されます。
最も重要な変更は兵器積載所であり、同所へ繋がる線路及び道路は再建されます」
コナシェンコフ
は説明した。


テレビ局『ズヴェズダー』より
2014年2月11日16時35分配信
【セルゲイ・ショイグはウラジオストクで揚陸艦の基地建設を視察した】


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

現在、ロシア海軍向け「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦2隻が建造中です。

1番艦「ウラジオストク」は2013年10月15日に進水しており、2014年11月1日にロシアへ引き渡され、その後、約1年間かけてロシア製兵装インテグレートが行なわれます。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは進水した]
[ヘリ空母ウラジオストクは2014年11月1日にロシア海軍へ納入される]
[ミストラル級へのロシア製兵装のインテグレートには約1年を要する]

2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]

この2隻の乗組員はロシア太平洋艦隊から集められます。
[ロシア太平洋艦隊はミストラル級2隻の乗組員を編成する]

つまり2隻とも太平洋艦隊へ配備されるという事であり、その為に新たな駐留地がウラジオストク南端のウリス湾に建設されます。

ロシア海軍地中海作戦連合部隊へ2隻の大型揚陸艦が加わる

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年2月11日12時37分
【地中海のロシア連邦海軍艦船グループへ2隻の艦が補充される】

バルト艦隊大型揚陸艦「ミンスク」黒海艦隊大型揚陸艦「ヤマル」は火曜日にボスポラス海峡を通過し、ロシア海軍地中海常設作戦連合部隊の作戦指揮下に入る。
『軍事産業メッセンジャー』『インタファクス-AVN』及び海軍総参謀部を引用して報じた。

「大型揚陸艦ミンスクとヤマルは、前日夕方にノヴォロシースクを去り、本日夕方にはボスポラス海峡を無事に通過するでしょう。
明日、ダーダネルス海峡を通過した後、彼等はエーゲ海エリアへ入り、地中海の海軍グループ艦船の所へ向かいます」

対談者は話した。

彼は、艦の加入が、この海域で任務を遂行しているロシア海軍常設艦隊間艦船グループのローテーションの枠組において行なわれる事を指摘した。

対談者は、1月末に大型揚陸艦「ミンスク」ノヴォロシースク空中降下軍部隊を乗せ、ノヴォロシースク地区で海洋上陸を果たした事を想い起した。

地中海では、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、大型揚陸艦「アゾフ」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「カリーニングラード」、更には偵察艦「アドミラル・フョードル・ゴロヴィン」が任務を遂行している。
彼等の活動を支援するのは、曳船「アルタイ」、「ニコライ・チケル」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、「イマン」、「カーマ」である。
シリアタルトゥース港では浮揚工場PM-56が任務を遂行している。

海軍連合部隊を指揮するのはオレグ・ペシクロフ1等海佐である。


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バルト艦隊大型揚陸艦「ミンスク」は、2013年8月初頭に地中海へ派遣されており、その後は地中海東部黒海沿岸ノヴォロシースクを何度か往復していました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦ミンスク、地中海へ]
[大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクとミンスクは計画ローテーションにより地中海へ向かった]
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記事中で触れられていますが、大型揚陸艦「ミンスク」は、1月末に黒海沿岸ノヴォロシースク地区で上陸演習を行なっています。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2014年1月30日18時22分
【ノヴォロシースクの空中降下師団はバルト艦隊の大型揚陸艦で海洋上陸を果たした】

ノヴォロシースク地区において、空中降下軍の部隊による無防備の海岸への海洋上陸演習の実地段階が行なわれた。

第7親衛降下強襲師団の中隊の空中降下兵は、大型揚陸艦に積載された車両及び人員の海岸への上陸を果たした。
この演習には、地中海海軍艦隊間グループの一員としての任務を遂行した後、ノヴォロシースクに滞在していたバルト艦隊大型揚陸艦「ミンスク」が関わった。

この演習の特色は、空中降下軍、バルト艦隊の艦、黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地の上陸支援部隊による兵種間の協同動作にあった。
戦闘訓練活動には、約400名の軍人と約30両の戦闘車両が参加した。

その後、降下部隊は、ノヴォロシースク近郊のラエフスキー射爆場において、防衛及び攻撃戦闘の戦術管理の向上を図った。


そして今回、黒海艦隊大型揚陸艦「ヤマル」と共に地中海入りする事になりました。
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現在、地中海に展開するロシア連邦海軍艦船は以下の通りです。

[ロシア連邦海軍地中海作戦連合部隊]司令官オレグ・ペシクロフ1等海佐
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(北方艦隊、作戦連合部隊旗艦)
重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」(北方艦隊)
大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(北方艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」(北方艦隊)
大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」(北方艦隊)
大型揚陸艦「カリーニングラード」(バルト艦隊)
偵察艦「アドミラル・フョードル・ゴロヴィン」(バルト艦隊)
救助曳船「アルタイ」(北方艦隊)
救助曳船「ニコライ・チケル」(北方艦隊)
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」(北方艦隊)
中型海洋給油船「イマン」(黒海艦隊)
中型海洋給油船「カーマ」(北方艦隊)
浮揚工場PM-56(黒海艦隊、タルトゥースに駐留)


今回の記事の通り、数日中には大型揚陸艦「ミンスク」、「ヤマル」が加わります。
(その代わりに何隻かがローテーションにより地中海を去る事になりますが)

重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第3次輸送船団を護衛する

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『イタルタス』より
2014年2月10日18時44分配信
【シリアから化学兵器の第3陣が搬出された】
ハーグ、2月10日/イタルタス特派員ヴィタリー・チギン

シリアは、化学兵器の第3陣を搬出した。
国際連合化学兵器禁止機関合同ミッションは発表した。

更にミッションは、「シリア領内における化学兵器の部品の廃棄への同国当局の取り組み」について確認した。
「化学物質はノルウェー貨物船の船上に在り、中華人民共和国、デンマーク、ノルウェー、ロシア連邦が海洋船団に同行しています」
声明では、こう述べられた。
ミッションは、公海における化学兵器を載せた船の安全保障の提供には、更にブリテンも関与していると伝えた。

シリアからの全ての有害な化学物質の搬出、そして同国外における廃棄は、2月5日までに完了しなければならなかったが、(情況の)不安定を含む幾つかの理由により、実行できなかった。
シリア当局自身は、化学兵器禁止機関の計画に従い、3月1日までに国内のイソプロパノールの全在庫を廃棄しなければならない。

これに先立ち、ロシア連邦国防省広報サービスは、ロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」シリア化学兵器輸送の第3段階の安全保障提供に参加すると発表した。


[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-)]

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2013年10月22日に遠距離航海へと出発しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは大西洋へ向かった]

10月31日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海へ入った]

11月10日、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」からロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の旗艦任務を引き継ぎました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる]

12月27日、キプロス島南部のリマソールを訪問しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを訪れた]

12月30日、リマソールを出港しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを去った]

2014年1月7日、処分の為、国外へ搬出されるシリア化学兵器を積んだデンマークの貨物船の護衛に参加しました。

[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団の護衛を開始した]
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団を護衛した]

中国海軍からはフリゲート「ヤンチェン」(塩城)が参加し、「ピョートル・ヴェリキー」と協同で化学兵器輸送船の護衛任務を遂行しました。
[ロシア海軍と中国海軍はシリア化学兵器輸送船護衛の協同作戦を実施した]

1月25日、中国海軍フリゲート「ヤンチェン」と合同演習を行ないました。
[地中海東部でロシア海軍と中国海軍の合同演習が実施される]
[地中海東部でロシア・中国海軍合同演習が始まった]

1月28日、シリアから搬出される化学兵器第2次輸送船団の護衛に参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第2次輸送船団を護衛する]

2月6日、ロシア連邦ウラジーミル・プーチン大統領中華人民共和国シー・チンピン(習近平)国家主席は、地中海に居る「ピョートル・ヴェリキー」及び「ヤンチェン」と衛星通信で話しました。
[ロシアと中国の指導者は重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー及びフリゲート塩城とテレビ電話で話した]

そして2月10日、第3次シリア化学兵器輸送船団の護衛を実施しました。

中国海軍「ヤンチェン」も引き続き参加しているようです。


なお、「ピョートル・ヴェリキー」が滞在する地中海東部には、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空艦グループが到着しています。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部で原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと合流した]

ロシア海軍は新世代水域保護コルベット計画を中止し、新たな哨戒艦を建造する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年2月10日15時25分配信
【ロシア連邦海軍司令部は水域保護コルベットを中止し、哨戒艦を支持する】

ロシア海軍司令部は、水域保護コルベットのコンセプトを中止する。
その代わりに、哨戒艦の作成を計画する。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将は、『中央海軍ポータル』のショートインタビューを受け、こう表明した。

(ロシア海軍)総司令部は、以前に「水域保護コルベット」と称されていたものを、将来に作成される艦として見ていない。

水域保護の主要任務の1つは、海軍基地及び隣接する海域における海軍力の防衛と安全保障である。
この任務は、今、沿岸監視手段、固定水中音響探知ステーション、様々な射程の対艦ミサイル兵器を有する沿岸ミサイル砲部隊、更には、対潜・打撃航空隊により遂行されている。

コルベットの中止と哨戒艦~兵装は少ないが、大きな自立行動性と、遠距離航海へ行ける事も含めた汎用能力を有する~の作成の考案は、海軍の申し出によるものである。
哨戒艦プロジェクトの開発には、公開株式会社「北方計画設計局」が従事する。

新たな哨戒艦が如何なるものになるのかという話は、時期尚早である。

水域保護コルベットは、ロボット工学手段を備えるモジュール設計艦となる筈だった。
艦は、沿岸海域で遂行されるべき任務を割り当てられる計画だった。
5隻のコルベットの建造が計画されていた:各4艦隊及びカスピ小艦隊の為に。
作業は、2017年末に完了する事になっていた。


今回の記事に搭乗するロシア海軍総司令官チルコフ提督は、2012年12月下旬に将来水域保護コルベットПерспективный Корвет ОВР(Охрана Водного Района)について述べています。
[ロシア海軍総司令官は語る]

2013年7月初頭には、ロシア造船業の総元締・統合造船業営団の高位の代理人(幹部)が将来水域保護コルベットについて述べています。
[2021年以降のロシア海軍水上戦闘艦建造計画]

チルコフ提督は、2013年11月、1隻目のモジュール方式コルベットは2018-2020年頃に受領できると述べています。
[ロシア海軍は2018-2020年に最初のモジュール艦(コルベット)を受領する]

2014年1月、ロシア海軍総司令部は、将来水域保護コルベットの建造計画を承認しました。
[ロシア海軍はモジュール艦(コルベット)の建造計画を承認した]

将来水域保護コルベットは、2020年代にロシア海軍の全ての艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊)とカスピ小艦隊の為に大量建造される計画でした。


しかし今回の記事に有る通り、ロシア海軍総司令官チルコフ提督は、一転して将来水域保護コルベットの中止を決めました。

代わりに、より大型の哨戒艦が建造されるとの事です。

現時点では哨戒艦の詳細は不明ですが、長大な航続力~遠距離航海を実施できるだけの~を備え、兵装は軽微なものに留めるとの事ですから、おそらくは軽武装のフリゲートといった感じになるでしょう。

ロシアは着艦拘束装置の製造を再開した

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『イタルタス』より
2014年2月10日8時48分配信
【サンクトペテルブルクの「プロレタリア工場」は航空母艦の為の航空機制止装置の製造を再開した】
ニューデリー、2月10日(アルムス-タス)

ロシアは、航空母艦の為の航空機制止装置の製造能力を回復した。
具体的には、サンクトペテルブルク公開株式会社「プロレタリア工場」は、航空艦の為の最新の航空機制止装置の製造を再開した。
アルムス-タスは、兵器展示会「DEFEXPO-2014」においてネフスキー計画設計局総取締役セルゲイ・ウラソフより伝えられた。

彼によると、「プロレタリア工場」は、合計で11基以上の航空機制止装置を製造した。
3基は、インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」に、2基はインドゴアの海軍航空隊飛行士訓練の為の訓練複合体に、3基は(ロシア)国内のエイスクに在る同類の複合体に設置され、そして3基以上は、建造中のインド航空母艦プロジェクト71「ヴィクラント」~その作成においてインドロシアからの援助を受けた~に設置されるだろう。

「明らかに数量と時間が掛かる場合でなければ、航空機拘束装置分野の(製造)機能の回復は要望が無いでしょう。
ロシア海軍の為の航空母艦を作成する需要が生じるという新たな課題が起こる可能性でも無ければ」
ウラソフ
は指摘した。


【公開株式会社「プロレタリア工場」公式サイト】

サンクトペテルブルク市に在る「プロレタリア工場」は、航空母艦の為の各種機器も製造しています。

今回、「プロレタリア工場」は、インド及びロシアからの発注を受け、約1ダースの着艦拘束装置を製造しました。

インド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」
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インド海軍ハンザ航空基地発着艦訓練施設
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ロシア海軍エイスク飛行場発着艦訓練施設(新ニートカ)
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インド海軍航空母艦「ヴィクラントII」
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セルゲイ・ウラソフ氏の発言を見る限り、このような大量発注が在った為、プロレタリア工場着艦拘束装置製造ラインを再稼働させたという事のようです。

これでひとまず着艦拘束装置の製造は一段落し、次の製造ライン再開は、例えばロシア海軍将来航空母艦の為の受注でも無い限り、実行されないようです。
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プロレタリア工場着艦拘束装置に関しては、2007年に中国への輸出も取り沙汰されましたが、結局、実現しませんでした。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月3日12時00分配信
【「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフ氏へのインタビュー】

ウラソフ氏によると、ロシア将来航空母艦に装備されるカタパルトも、プロレタリア工場で製造されるとの事です。

重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部で原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと合流した

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テレビ局『ズヴェズダー』より
2014年2月10日9時08分配信
【人員及び機体の強度試験の為、航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」飛行士は過酷な訓練を実施した】

地中海東部ロシア戦闘艦グループ「アドミラル・クズネツォフ」が加わった。
重航空巡洋艦北方艦隊旗艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流した。
2隻の艦の乗組員は、甲板上での式典開催中、互いに挨拶を交わした。

正規の服装の航空巡洋艦の飛行士は、辛うじて航空機を着艦させる。
帯域幅は46メートル、各サイドの隙間は2メートルも無い。
甲板への着艦は、針に糸を通すよりも難しい。
過負荷は、クルーの体重を4.5倍に増加させる。
機体の為の、これは更なる強度試験である。
しかし、ここで幾つかの技術的トリックが、それ(着艦)を助ける。

空中で過ごす事は少なくない:飛行士はアフターバーナーを使ってゾーンへ入り、航空機は急旋回に向かう。
戦闘への転換が行なわれ、急上昇で空へと舞い上がる。
甲板での飛行任務の1つは、眩暈である。

地中海の水は、徐々に暖かくなり、間もなく防寒服無しでの飛行が可能となる。
エースだけの仕事はかくのごとしであり、誰もが平等に汗をかく。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

北方艦隊旗艦・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする部隊は、2013年12月17日に遠距離航海へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征へ出発した]

[北方艦隊航空艦グループ]指揮官ヴィクトル・ソコロフ少将
重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」
大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」
救助曳船「ニコライ・チケル」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「カーマ」


その後、ノルウェー海ヘリコプターの発着訓練を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはノルウェー海でヘリコプターの発着訓練を行なった]

「アドミラル・クズネツォフ」と随伴艦船はノルウェー海サイクロンに遭遇しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはサイクロンの中を通過する]

2014年の新年は北東大西洋(正確にはスコットランド沖)で迎えました。
[空母アドミラル・クズネツォフは大西洋で新年を迎える]
[2013年12月末にブリテン駆逐艦はスコットランド沖で空母アドミラル・クズネツォフを追跡した]

2014年1月初頭、北海において艦上戦闘機Su-33の飛行訓練が行なわれました。
[空母アドミラル・クズネツォフは北海で艦上戦闘機Su-33の飛行訓練を実施した]

1月10日、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは英仏海峡を通過し、ジブラルタル海峡へ向かった]

その後、フランス海軍と合同演習を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入る前にフランス海軍と合同演習を行なった]

1月15日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入った]

1月20日、地中海就役(海軍旗初掲揚)23周年の記念日を迎えました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海で就役23周年を迎えた]

同日、航空艦グループ給油船「セルゲイ・オシポフ」は物資補充(現地で購入)の為にアルジェリアアルジェ港へ入港しました。
[給油船セルゲイ・オシポフはアルジェリアへ寄港した]

1月23日、地中海西部の停泊地を抜錨し、東へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海西部を抜錨し、東へ向かった]

翌1月24日、バレアレス諸島南方において艦上戦闘機Su-33の空戦訓練を行ないました。
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海で空戦訓練を実施する]

1月28日、補給の為にマルタ島南東海域へ投錨しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはマルタ島沖に投錨した]


その後、マルタ島沖を抜錨し、地中海東部へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33はスクランブル当直に就く]

2月6日、給油船「セルゲイ・オシポフ」は、物資補充の為、キプロス島へ入港しました。
[給油船セルゲイ・オシポフはキプロスへ寄港した]

そして2月10日、地中海東部に到着し、既に2013年11月上旬から地中海で行動中の北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-)]

つまり、「アドミラル・クズネツォフ」ロシア海軍地中海作戦連合部隊の一員として加わったという事です。


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ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2014年2月10日18時59分配信
【東地中海にて】

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」キプロス島南西海域へ移動し、ここで洋上補給を受けます。

給油船「セルゲイ・オシポフ」が2月6日に物資調達の為にキプロス島へ入港したのも、この為でしょう。

ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後半部分は2014年4月末-5月初頭に進水する

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『アルムス-タス』より
2014年2月9日16時03分配信
【ロシアの2隻目の「ミストラル」型揚陸艦の後半部分の進水は4月末-5月初頭に予定されている】
ニューデリー、2月9日(アルムス-タス)

「バルト造船工場」で建造されているロシアの2隻目の「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦(DVKD-2)後半部分の技術的準備状態は約60パーセント強である。
イタルタスは、ロシア防衛産業企業体の消息筋より伝えられた。

彼によると、3月末-4月初頭には船体後部の組み立てが完了し、4月末-5月初頭には進水する予定である。
5月中に後部の艤装作業が実施される:通信ケーブルの敷設、照明の提供、機器のインテグレート。
6月、契約条件に基づいて、DVKD-2後半部分は、前半部分との接合の為、サンクトペテルブルクからフランスサンナゼール市の造船所へ移送される。

「セヴァストーポリ」と命名されたDVKD-2は(ロシアへ)戻り、2015年11月にロシアへ提供される。
1番艦「ウラジオストク」は、今年11月にクロンシュタットへ来るものと見られている。
サンナゼールから到着した「ミストラル」は、約1年間掛け、ロシア連邦国防省の要求に沿って完成させる。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]
現在は、かなり工事が進んでいます。
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同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]
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今回の記事によると、バルト工場で建造中の「セヴァストーポリ」後半部分は、2014年4月末-5月初頭には進水し、6月にはフランスサンナゼール造船所へ回航されるとの事です。

サンナゼール到着後、「セヴァストーポリ」は、2014年10月までに船体の前部と後部が結合されます。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦セヴァストーポリは2014年10月に結合され進水する]

「セヴァストーポリ」は、2015年11月にロシアへ引き渡される予定です。


一方、ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市の「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

バルト工場で建造された「ウラジオストク」後部は2013年6月26日に進水し、7月8日にフランスサンナゼールへ向けて出発しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]

「ウラジオストク」後部は7月23日にサンナゼールへ到着しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部はサンナゼールへ到着した]

結合された「ウラジオストク」は2013年10月15日に進水しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは進水した]

「ウラジオストク」は、2014年11月1日にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[ヘリ空母ウラジオストクは2014年11月1日にロシア海軍へ納入される]

その後、約1年間かけてロシア製兵装インテグレートが行なわれます。
[ミストラル級へのロシア製兵装のインテグレートには約1年を要する]


なお、「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の乗組員は、ロシア太平洋艦隊から集められます。
[ロシア太平洋艦隊はミストラル級2隻の乗組員を編成する]
これは、2隻とも太平洋艦隊へ配備される事を意味します。
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ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している

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『イタルタス』より
2014年2月9日10時00分配信
【ネフスキー計画設計局は3タイプの航空母艦プロジェクトを開発している】
ニューデリー、2月9日/イタルタス特派員アレクサンドル・アンチピン、ニコライ・ノヴィチコフ、リュボヴィ・ミロヴァノワ

ネフスキー計画設計局の主導により、ロシア海軍の為の3つのクラスの航空母艦プロジェクトの開発が進められている。
アルムスタス特派員は、第8回国際陸海軍兵器展示会「DEFEXPO-2014」においてネフスキー計画設計局総取締役セルゲイ・ウラソフより伝えられた。

彼によると、ネフスキー計画設計局は、ロシア海軍の為の軽航空母艦、中航空母艦、重航空母艦の開発を主導的に進めている。
これらの作業により、国家指導部の決定が下された場合、選択された航空母艦の設計へ短期間で移行する事が可能となる。

ウラソフによると、新たな航空母艦には電磁カタパルトの装備も有り得る。
「私が思うに、もしも我々が新たな航空母艦を作成するのならば、約10年は必要です。
その間に、カタパルトも作成できるでしょう」

総取締役は考慮する。

新たなロシア軽航空母艦の費用は、約1000-1300億ルーブルとなり、重航空母艦は2000-2800億ルーブルになるだろう。

このような艦の外国における建造経験を参照すると、例えば、アメリカ新世代航空母艦CVN-78ジェラルド・フォードの費用は、元々は110億ドル(約3300億ルーブル)だったが、最新データによると、140億ドル(約4200億ルーブル)に増加している事は注目される。


[ロシア将来航空母艦]

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【公開株式会社『ネフスキー計画設計局』公式サイト】

今回の記事に登場する「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフ氏は、2月初頭に『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューを受け、ロシア将来航空母艦Перспективный Авианосецについて色々と語っています。
[ロシア将来空母の費用は1000-2500億ルーブルになる]
[ロシア将来空母の作成には10年掛かる]

今回のウラソフ氏の発言によると、ロシア将来航空母艦は、重航空母艦、中航空母艦、軽航空母艦の3タイプの設計案が存在するとの事です。
(以前のインタビューでは、8万トン級6万トン級の2タイプとしか述べておらず、軽航空母艦については言及していなかった)

この場合、以前にウラソフ氏が述べていた8万トン級原子力航空母艦(搭載機70機)「重航空母艦」6万トン級通常動力航空母艦(搭載機50-55機)「中航空母艦」という事になるようです。

「軽航空母艦」について、ウラソフ氏は具体的な事は述べていません。
日本を始めとして、一般に西側では、VSTOL機(垂直/短距離離艦・垂直着艦機)ヘリコプターのみを搭載・運用する航空機搭載艦「軽航空母艦」と称しておりますが、現在のロシア海軍にはVSTOL機は存在しない為、この定義は当てはまりません。

この場合は、通常離着艦機(CTOL機)を搭載・運用可能な最小サイズの艦という事になります。

昨年(2013年)11月16日に就役したインド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(プロジェクト11430、45500トン、搭載機30機)は、ロシアメディアにおいては「軽航空母艦」と呼ばれる事も有るので、少なくとも同艦と同程度の大きさの艦でしょう。
(改ヴィクラマーディティヤ級?)
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2013年6月、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏は、「非常に興味深いレイアウトを有する3タイプの航空母艦」の設計案の提示を受けていると述べており、今回のウラソフ氏の発言と一致します。
[ロシア将来空母は「2025年までの国家軍備プログラム」で建造に着手される?]

更には、電磁カタパルト装備の可能性にも初めて言及されました。

以前の『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューにおいても、ウラソフ氏はカタパルトについて話していますが、それは蒸気カタパルトについてのみであり、電磁カタパルトには言及していませんでした。

ロシア将来航空母艦が実際に建造に着手されるのは2021年以降であり、就役には約10年間が必要なので、それまでに電磁カタパルトも実用化できるだろうというのがウラソフ氏の見通しです。

黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは地中海からセヴァストーポリへ戻った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2014年2月8日10時04分配信
【黒海艦隊の警備艦「スメトリーヴイ」は遠距離航海からセヴァストーポリへ戻った】

本日(2月8日)、アンドレイ・ザイツェフ2等海佐が指揮する黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」は、遠距離航海を終えてセヴァストーポリへ戻った。

5ヶ月間に渡り警備艦地中海の様々な海域で任務を遂行し、約22000海里を航行した。

航海中に「スメトリーヴイ」「イオニア諸島のロシア週間」へ参加し、ロシア-イタリア2国間海軍演習「イオネクス-2013」ロシアを代表して参加し、地中海海軍常設作戦連合部隊に所属して北方艦隊、バルト艦隊の艦船と協同動作を行ない、ギリシャ、イタリア、フランス、マルタの港へ寄港した。

艦が航海から戻ってきた際、セヴァストーポリでは歓迎式典が開催された。

黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ中将は、航海中に顕著な功績の有った艦の乗組員へ軍務勲章「ソヴィエト海軍元帥ゴルシコフ」と賞状を手渡した。
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黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」は、2013年9月12日にセヴァストーポリを出港し、地中海へ向かいました。
[黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは地中海へ向けて出港した]

地中海に出た後はギリシャを訪問しました。
[黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイはギリシャを訪れた]

その後、イタリアを訪れてイタリア海軍と合同演習を実施し、11月19日にはフランストゥーロンを訪問しました。

その後も地中海で行動しておりましたが(具体的な行動内容は発表されず)、2014年2月8日にセヴァストーポリへ帰港しました。

ロシアと中国の指導者は重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー及びフリゲート塩城とテレビ電話で話した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年2月7日10時23分配信
【ロシア及び中華人民共和国の指導者は、戦闘艦「ピョートル・ヴェリキー」及び「ヤンチェン」船員とテレビ電話会議を行なった】

ロシア大統領ウラジーミル・プーチン中華人民共和国主席シー・チンピン(習近平)は、地中海で勤務に就いている2ヶ国の軍艦の司令部とのビデオ会議を開催した。
国家元首は、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」及び警備艦「ヤンチェン」(塩城)司令部と通信を行なった。

ウラジーミル・プーチンは、ロシア中国は、シリア情勢についての調整が行なわれたように、国際安全保障強化の為、あらゆる必要な措置を取ると表明した。

「ロシアと中国は、シリアの紛争を平和的方向へ転換させる為、数多くの事を行なっております。
化学兵器廃棄問題の解決の為の数多くの措置を含めて」
ウラジーミル・プーチン
は表明した。

中国及びロシアの戦闘艦の船員は、シリア化学兵器廃棄準備の実行の枠組において、弾薬(化学兵器)を載せた船の護送に関与している。

「貴方達との緊密な協力関係において、化学兵器輸送の護衛任務は2度に渡り成功裏に遂行されました。
貴方達は、シリア機器の政治的解決に多大な貢献を成しました」

シー・チンピンは、軍事的行動に関し言及した。

「将来、私共は、国際的な安全保障の強化の為、全ての必要な措置を取ります」
プーチン
は強調した。

(2014年)1月、ロシア中国は、地中海で初めて戦術軍事演習を行なった。
北方艦隊旗艦「ピョートル・ヴェリキー」フリゲート「ヤンチェン」は、ロシア及び中国海軍間の相互運用水準を高める為、合同演習を実施した。


[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-)]

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2013年10月22日に遠距離航海へと出発しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは大西洋へ向かった]

10月31日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海へ入った]

11月10日、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」からロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の旗艦任務を引き継ぎました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる]
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12月27日、キプロス島南部のリマソールを訪問しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを訪れた]

12月30日、リマソールを出港しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを去った]

2014年1月7日、処分の為、国外へ搬出されるシリア化学兵器を積んだデンマークの貨物船の護衛に参加しました。

[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団の護衛を開始した]
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団を護衛した]

中国海軍からはフリゲート「ヤンチェン」が参加し、「ピョートル・ヴェリキー」と協同で化学兵器輸送船の護衛任務を遂行しました。
[ロシア海軍と中国海軍はシリア化学兵器輸送船護衛の協同作戦を実施した]

1月25日、中国海軍フリゲート「ヤンチェン」と合同演習を行ないました。
[地中海東部でロシア海軍と中国海軍の合同演習が実施される]
[地中海東部でロシア・中国海軍合同演習が始まった]

1月28日、シリアから搬出される化学兵器第2次輸送船団の護衛に参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第2次輸送船団を護衛する]

中国海軍フリゲート「ヤンチェン」も、引き続き護衛に参加しました。

そして2月6日、冬季オリンピックが開催されるロシアソチ市を訪れた中華人民共和国国家主席シー・チンピンは、ロシア連邦ウラジーミル・プーチン大統領と会談を行ないました。
この時、両首脳は地中海に居る「ピョートル・ヴェリキー」及び「ヤンチェン」と衛星通信で話しました。
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『FNN』より
2014年2月7日6時40分配信
【中国・習近平国家主席、ロシア・ソチ到着 プーチン大統領と会談】

『朝日新聞デジタル』より
2014年2月7日12時39分配信
【中ロ首脳、ソチで会談 歴史問題で結束強調、日本を牽制】

『中国国際放送‎』より
2014年2月8日15時18分配信
【習近平主席、ソチから帰国】

ロシアは2014-2015年に8隻の原潜を起工する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月7日14時35分配信
【ロシアは、この2年間で原子力を含む9隻の潜水艦を起工する】
デリー、2月7日-ロシア通信社ノーボスチ

4隻の原子力戦略艦を含む9隻の潜水艦が2014年-2015年にロシアで起工される。
金曜日、「セヴマシュ」(セヴェロドヴィンスク)総取締役ミハイル・ブドニチェンコは記者団に伝えた。

「2014年、セヴマシュは、2隻の戦略原子力潜水艦ボレイ型、1隻のヤーセン型、そして特殊用途水中艦を起工します」
ブドニチェンコ
デリーの兵器展示会での談話において、こう付け加えた。

彼によれば、翌年(2015年)、「セヴマシュ」は、2隻の「ボレイ」及び3隻の「ヤーセン」から成る5隻の潜水艦を起工する。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

現在、ロシア北西部セヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」造船所では、第4世代原子力潜水艦「ボレイ」(戦略原潜)及び「ヤーセン」(多用途原潜)の建造が進められています。

【プロジェクト955「ボレイ」/955A「ボレイ-A」】
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K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」(955):1996年11月2日起工/2007年4月15日進水/2012年12月29日納入/2013年1月10日就役
K-550「アレクサンドル・ネフスキー」(955):2004年3月9日起工/2010年12月6日進水/2013年12月23日納入・就役
K-551「ウラジーミル・モノマーフ」(955):2006年3月9日起工/2012年12月30日進水/2014年就役予定
「クニャージ・ウラジーミル」(955A):2012年7月30日起工/2015年就役予定
5番艦(955A):2014年3月起工予定
6番艦(955A):2014年7月起工予定
7番艦(955A):2015年起工予定
8番艦(955A):2015年起工予定


【プロジェクト885「ヤーセン」/885M「ヤーセン-M」】
P885
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K-560「セヴェロドヴィンスク」(885):1993年12月21日起工/2010年6月15日進水/2013年12月30日納入
K-561「カザン」(885M):2009年7月24日起工/2016-2017年就役予定
K-573「ノヴォシヴィルスク」(885M):2013年7月26日起工/2017-2018年就役予定
4番艦(885M):2014年起工予定
5番艦(885M):2015年起工予定
6番艦(885M):2015年起工予定
7番艦(885M):2015年起工予定


ロシア連邦「2011-2020年の国家軍備プログラム」において、「ボレイ」級は8隻、「ヤーセン」級は7隻が建造される計画となっておりますが、それが2015年までに全て起工されるという事です。

この他、「セヴマシュ」は2014年に1隻の特殊用途潜水艦を起工するとの事です。

「特殊用途潜水艦」の具体的な内容については言及されていませんが、以前(2013年3月)、こういうニュースが在りました。
[ロシア海軍は水中偵察潜水艦を発注する]

ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」は第2段階航海試験を開始した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年2月6日18時08分配信
【コルベット「ストイーキー」乗組員は工場試験の第2段階を開始した】

今日(2月6日)、ヴャチェスラフ・ジュラヴレフ3等海佐指揮下の最新のプロジェクト20380コルベット「ストイーキー」乗組員は、工場航海試験の第2段階を実行する為、海へ出た。

今度は、艦の主動力装置及び支援システムの動作が点検される。

艦隊のバルチースク海軍基地の海洋射爆場において「ストイーキー」乗組員は、艦の100mm砲塔及び30mm砲塔の点検の為の砲射撃を実施する。

工場航海試験の第2段階において、乗組員は、対空防衛演習を行ない、他の種類の兵器の射撃を逐次実施する。

また、コルベットの上空をバルト艦隊海洋航空隊が飛行する予定である。
同艦の甲板へのヘリコプターKa-27の着艦を含めて。
[参照]
コルベット「ストイーキー」
は、プロジェクト20380コルベットの第3の生産艦である。
コルベットプロジェクトは、公開株式会社「海洋工学中央設計局アルマーズ」により開発された。
艦は、近海ゾーンにおいて水上艦及び潜水艦を相手に戦い、更には、海洋上陸作戦において揚陸部隊への砲撃支援を行なう事を意図している。
艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
同プロジェクトには、21の特許が導入され、14のコンピュータ登録プログラム証明が交付された。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
【動画「将来のコルベット」】

プロジェクト20380「ステレグーシチー」型コルベットの4番艦「ストイーキー」は2006年11月10日にサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工されました。
[ステレグーシチー型「ストイーキー」起工]

2012年5月30日に進水した後、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁で艤装工事が進められました。
[ロシア海軍新世代コルベット"ストイーキー"は進水した]

2013年12月上旬から艦の磁力消去作業が行なわれました。
[最新コルベット「ストイーキー」は近日中に航海試験を開始する]
[最新コルベット「ストイーキー」は航海試験の準備を進める]

その後、サンクトペテルブルクからクロンシュタット港(レニングラード海軍基地)へ移動し、2014年1月にフィンランド湾で最初の航海試験が行なわれました。
[最新コルベット「ストイーキー」は最初の航海試験を完了した]

1月24日、カリーニングラードバルチースク海軍基地へ到着しました。
[最新鋭コルベット「ストイーキー」はバルチースク海軍基地へ到着した]

1月29日、海上で試験射撃を実施しました。
[最新コルベット「ストイーキー」の射撃試験が行なわれた]

そして2月6日、本格的な航海試験の為、再びバルチースクを出港しました。

今回の試験では、砲兵装を始めとして、「ストイーキー」の搭載兵器の試験も実施されるとの事です。

・A-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲×1
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・高射ミサイル複合体「リドゥート」垂直発射機×1(12セル)
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・対艦ミサイル複合体「ウラン」4連装発射筒×2
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・AK-630M 30mmガトリング砲×2
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・324mm対潜魚雷「パケート-NK」4連装発射管×2
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工場航海試験完了後、続けて国家受領試験が行なわれ、これに合格すればロシア海軍へ引き渡されます。

「ストイーキー」は、2014年6月末にロシア連邦海軍へ引き渡される予定です。

給油船セルゲイ・オシポフはキプロスへ寄港した

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『イタルタス』より
2014年2月6日12時28分配信
【北方艦隊の給油船「セルゲイ・オシポフ」はリマソールへの寄港を行なった】
モスクワ、2月6日/イタルタス

地中海北方艦隊航空艦グループの一員である大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」は、キプロスリマソール港への業務寄港を行なった。
本日、イタルタス西方軍管区下の北方艦隊広報サービス・情報供給部長ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

「外国の港へのロシア船の滞在中、乗組員は食料及び新鮮な水の在庫補充を実施します」
彼は話した。
加えてロシア船員には短い休養と、キプロスの観光名所:歴史・考古学博物館の訪問、更にはリマソール市の美術館を見学する機会が与えられる。

セルガが指摘したように、リマソール港への給油船「セルゲイ・オシポフ」への寄港は、北方艦隊艦船のキプロス訪問の第3番目となる。
以前、業務寄港の枠組みにおいて大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が同港を訪問した。

給油船「セルゲイ・オシポフ」を含む海軍航空艦グループは(2013年)12月17日に北方艦隊主要基地を去り、乗組員は約5500海里を航行した。

以前、1月の第3週に大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」は、アルジェリアへの業務寄港を行なった。

大型海洋複合補給タンカー「セルゲイ・オシポフ」(1997年まで「ドニエストル」)は、1973年に北方艦隊の一員となった。
満載排水量22000トン以上、全長162メートル、幅21メートルである。
タンカーには、海上並行航行方式の貨物移送装置が装備されている。
戦闘艦へ様々な種類の燃料及び潤滑剤、飲料、ボイラー用水、更には乾燥貨物及び食料の補給が可能である。

給油船「セルゲイ・オシポフ」は、ロシア海軍の軍艦の大西洋、北極海、そして地中海への遠距離航海を何度も支援している。


[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空艦グループは2013年12月17日に出航し、2014年1月15日にジブラルタル海峡を越えて地中海へ入りました。
給油船「セルゲイ・オシポフ」も随伴していました。

2014年1月20日にはアルジェリアアルジェ港へ寄港し、物資を補充しました。
[給油船セルゲイ・オシポフはアルジェリアへ寄港した]


そして2月6日、物資補充の為、地中海東部キプロスリマソール港へ寄港しました。

ロシア海軍の為の新型高射ミサイル「M-トール」が開発される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月6日12時07分配信
【ロシア連邦は陳腐化した「キンジャール」に代わり最新高射ミサイル複合体「トール」を艦に装備する】
デリー、2月6日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍の軍艦は、高射ミサイル複合体「トール-M2KM」の海洋ヴァージョンである高射ミサイル複合体「M-トール」で再武装する。
対空防衛コンツェルン「アルマーズ-アンテイ」総取締役の広報秘書官ユーリー・バイコフは発表した。

「M-トール」は、1989年に軍備採用され、現在、海軍の軍備として在る「キンジャール」(輸出名「クリノーク」NATO分類SA-N-9ガントレット)を代替する。

「活発な作業が進行しており、更に改善された高射ミサイル複合体は戦闘能力が増加されています。
ロシア海軍の戦闘艦の建造者及び主要開発者と共に、陳腐化した艦載高射ミサイル複合体を高射ミサイル複合体トール-M2KMの海洋変更版と交換する艦の近代化作業が実施されます」

木曜日、デリーの兵器展示会「Defexpo India-2014」においてバイコフは記者団に伝えた。

更に、ロシア軍北極圏部隊の為の「トール-M2KM」の改正ヴァージョンが検討されている事を広報秘書官は指摘した。


高射ミサイル複合体「キンジャール」は、陸上用高射ミサイル複合体「トール-M1」(SA-15ガントレット)の艦載型です。


ミサイル管制レーダー「ポドカート」(右端)
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8連装ミサイル垂直発射機
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「キンジャール」の開発は1975年からスタートし、プロジェクト1124K小型対潜艦MPK-104に試作品が搭載され、1982年から黒海で試験が行われました。
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「キンジャール」は、プロジェクト1155大型対潜艦、プロジェクト1144重原子力ロケット巡洋艦、プロジェクト11433重航空巡洋艦(ノヴォロシースク)への搭載が予定されていましたが、開発が難航した為、11433重航空巡洋艦1144重原子力ロケット巡洋艦(1-3番艦)には搭載されず、1155大型対潜艦も、ミサイル発射機と管制用レーダーが揃った完全な形での搭載は4番艦「アドミラル・ザハロフ」以降になりました。

現在では、以下のロシア海軍水上艦に装備されています。

プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」
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プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
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プロジェクト1155/11551大型対潜艦
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プロジェクト11540警備艦

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2000年代には改良型の陸上用高射ミサイル複合体「トール-M2」が開発されました。
「トール-M2KM」は最新ヴァージョンです。



そして「トール-M2KM」の艦載ヴァージョンである「M-トール」も開発され、「キンジャール」を代替するとの事です。

この場合は、現在、「キンジャール」を装備している水上艦が近代化改装により「M-トール」へ換装されるという事になります。

ただ、上記の「キンジャール」装備艦が全て「M-トール」へ換装する可能性は低いでしょう。


「M-トール」へ換装されるのは、プロジェクト11551大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、プロジェクト11540警備艦あたりでしょうか。

更には、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装が実行に移されれば、「M-トール」へ換装されるかもしれません。

ロシア海軍はソチ冬季オリンピック警護の艦艇を増やす

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年2月5日9時09分配信
【ロシア連邦海軍はソチオリンピック警護の為の艦艇グループを増加する】

2月4日、黒海艦隊赤旗水域保護旅団の4隻の艦は海洋へ出航し、ソチオリンピック警護へと向かった。
『中央海軍ポータル』黒海艦隊の情報提供者より伝えられた。

小型対潜艦戦術グループ(指揮官アンドレイ・フサイノフ2等海佐)は、ウラジーミル・コロブコフ3等海佐が指揮する小型対潜艦「アレクサンドロヴェツ」セルゲイ・テカチャ3等海佐が指揮する小型対潜艦「ムーロメツ」が含まれている。
海上の「ムーロメツ」には戦術グループ司令官代理ワジム・ジャヌンツ3等海佐が乗っている。

海洋掃海艦戦術グループアレクサンドル・アリホビク2等海佐に率いられる。
グループにはアントン・チョチカロ大尉が指揮する海洋掃海艦「コロヴェツ」アンドレイ・カルマエフ中尉が指揮する海洋掃海艦「トゥルビニスト」が含まれる。

オリンピック警護任務を割り当てられた小型対潜艦「ムーロメツ」は、2013年の黒海艦隊で対潜、対水中破壊工作、対魚雷、対空防衛準備において最高の艦であると認められた事は注目に値する。

赤旗水域保護旅団(司令官代行アレクセイ・スヴィリデンコ2等海佐)の艦は、以前にオリンピック海域警護の為に出航した黒海艦隊の他の艦艇へ加わる。

2月4日、『中央海軍ポータル』は、前日に黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」黒海艦隊警備艦「プイトリーヴイ」冬季オリンピック大会開催地域の海域及び空域を警護する為にセヴァストーポリを出航したと伝えられた。

艦隊の他の艦艇も出港準備を整えている。

冬季オリンピック大会は2014年2月7日から23日まで、パラリンピック大会は3月7日から16日までソチで開催される。


【ソチオリンピック公式サイト】

第22回オリンピック冬季競技大会(ソチオリンピック)は、2014年2月7日から23日までロシアソチ市で開催されます。
会場はソチ市の沿岸に建設されたオリンピックスタジアムクラースナヤ・ポリャーナです。

オリンピックスタジアムは海岸に面している為、ロシア連邦海軍・黒海艦隊所属の艦艇9隻と、ロシア連邦保安庁・境界線警備隊の艦艇8隻が海上警備任務に就きます。
[17隻のロシア艦艇がソチ冬季オリンピックを護る]

これに加え、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「プイトリーヴイ」オリンピック警護任務に就く事になりました。
[親衛ロケット巡洋艦モスクワと警備艦プイトリーヴイはソチ冬季オリンピックを護る]

そして更に4隻の艦がセヴァストーポリからソチへ向かいました。

小型対潜艦「アレクサンドロヴェツ」
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小型対潜艦「ムーロメツ」
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海洋掃海艦「コロヴェツ」
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海洋掃海艦「トゥルビニスト」

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親衛ロケット巡洋艦モスクワと警備艦プイトリーヴイはソチ冬季オリンピックを護る

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年2月4日12時15分配信
【海軍歩兵を載せた黒海艦隊の軍艦はオリンピックを護る為、黒海へ入る】

黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」黒海艦隊警備艦「プイトリーヴイ」は、2月3日、国家的重要任務の遂行を開始する為、セヴァストーポリを去った。
『中央海軍ポータル』黒海艦隊の情報提供者より伝えられた。

国家的重要任務とは、冬季オリンピック大会開催地域の海上及び空中の警護を意味する。
セルゲイ・トロネフ親衛1等海佐が指揮する親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」ドミトリー・ドブルイニン2等海佐が指揮する警備艦「プイトリーヴイ」は、現在、冬季オリンピック首都ソチ市の沿岸へ針路を取っている。

艦の上には、ロシア英雄ウラジーミル・ヴェリャフスキー大佐が指揮する黒海艦隊独立海軍歩兵旅団に所属する対テロ活動グループが乗っている。
通常、黒海艦隊の艦船が遠距離組織的航海へ向かう際には、標準兵器で武装した対テログループが乗り込む。
黒海を航海する場合、このような対テロ活動グループが使用される事は無い。
しかし、今回は任務の重要性、責任、特殊性を考慮し、このようなグループが組織された。
これらは、上級軍曹と契約勤務の軍曹が率いる。

「モスクワ」「プイトリーヴイ」は、2月4日に出航する黒海艦隊の他の艦と共に指示された課題を解決する。

地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の旗艦としての任務を遂行した、2013年11月に同海域からセヴァストーポリへ戻った。
12月、巡洋艦は計画修理を行なった。

プロジェクト1164「アトラント」のトップ艦である親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、1976年にニコラエフ造船工場で起工され、1983年にロシア海軍黒海艦隊へ採用された。
満載排水量11490トン、全長186.4メートル、幅20.8メートル、吃水8.4メートル。
乗組員510名。
兵装:16基のP-1000「ヴルカーン」、砲、魚雷、高射ミサイル装置、ヘリコプターKa-27

プロジェクト1135Mのトップ艦である警備艦「プイトリーヴイ」カリーニングラード造船工場「ヤンターリ」で1979年に起工され、1982年にロシア海軍黒海艦隊へ採用された。
満載排水量3400トン、全長123メートル、幅14メートル、吃水4.5メートル、乗組員190名。
兵装:URK-5「ラストルブ」4連装発射装置、2基の高射ミサイル複合体「オサー」、2基の100mm砲塔AK-100、2基の4連装533mm魚雷発射管、2基のRBU-6000発射機


【ソチオリンピック公式サイト】

第22回オリンピック冬季競技大会(ソチオリンピック)は、2014年2月7日から23日までロシアソチ市で開催されます。
会場はソチ市の沿岸に建設されたオリンピックスタジアムクラースナヤ・ポリャーナです。

クラースナヤ・ポリャーナはさておき、オリンピックスタジアムは海岸に面している為、ロシア連邦海軍・黒海艦隊所属の艦艇9隻と、ロシア連邦保安庁・境界線警備隊の艦艇8隻が海上警備任務に就きます。
[17隻のロシア艦艇がソチ冬季オリンピックを護る]


これに加え、更に、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「プイトリーヴイ」オリンピック警護任務に就く事になりました。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は2013年7月にセヴァストーポリを出航した後、大西洋、カリブ海へ行き、パナマ運河を通過し、その後、地中海へ戻ってロシア海軍地中海作戦連合部隊の旗艦任務に就き、同年11月中旬にセヴァストーポリへ帰港、ドック入りして修理を行なっていました。
[ロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはドック入りした]

黒海艦隊所属の警備艦「プイトリーヴイ」は、最近は目立った活動は見られませんでしたが、今回、ソチオリンピック警護任務に就くことになりました。
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空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33はスクランブル当直に就く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年2月3日20時04分配信
【航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の艦上航空隊飛行士は地中海で戦闘当直に就く】

重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」艦上において、艦上航空隊飛行士が戦闘当直に就く為の式典が開催された。
この時から、航空巡洋艦の甲板上には、完全に武装し、即時フライトの準備を整えた戦闘機Su-33が駐機する。

先だって重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」マルタ島南東の停泊地に錨を降ろし、保障船から物資を補充し、ロシア海軍地中海常設作戦連合部隊の艦船の滞在海域である東方へ針路を取った。

北方艦隊航空艦グループの遠距離航海は2013年12月17日に始まった。
この間に艦上戦闘機は41回のフライトを、ヘリコプターは66回のフライトを行なった。
飛行士は総計で70時間以上に渡り空中に滞在した。

間もなく艦上航空隊飛行士は地中海中部において航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上からのフライトを実施する予定である。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

北方艦隊旗艦・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする部隊は、2013年12月17日に遠距離航海へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征へ出発した]

[北方艦隊航空艦グループ]指揮官ヴィクトル・ソコロフ少将
重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」
大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」
救助曳船「ニコライ・チケル」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「カーマ」


その後、ノルウェー海ヘリコプターの発着訓練を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはノルウェー海でヘリコプターの発着訓練を行なった]

「アドミラル・クズネツォフ」と随伴艦船はノルウェー海サイクロンに遭遇しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはサイクロンの中を通過する]

2014年の新年は北東大西洋(正確にはスコットランド沖)で迎えました。
[空母アドミラル・クズネツォフは大西洋で新年を迎える]
[2013年12月末にブリテン駆逐艦はスコットランド沖で空母アドミラル・クズネツォフを追跡した]

2014年1月初頭、北海において艦上戦闘機Su-33の飛行訓練が行なわれました。
[空母アドミラル・クズネツォフは北海で艦上戦闘機Su-33の飛行訓練を実施した]

1月10日、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは英仏海峡を通過し、ジブラルタル海峡へ向かった]

その後、フランス海軍と合同演習を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入る前にフランス海軍と合同演習を行なった]

1月15日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入った]

1月20日、地中海就役(海軍旗初掲揚)23周年の記念日を迎えました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海で就役23周年を迎えた]

同日、航空艦グループ給油船「セルゲイ・オシポフ」は物資補充(現地で購入)の為にアルジェリアアルジェ港へ入港しました。
[給油船セルゲイ・オシポフはアルジェリアへ寄港した]

1月23日、地中海西部の停泊地を抜錨し、東へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海西部を抜錨し、東へ向かった]

翌1月24日、バレアレス諸島南方において艦上戦闘機Su-33の空戦訓練を行ないました。
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海で空戦訓練を実施する]

1月28日、補給の為にマルタ島南東海域へ投錨しました。
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[空母アドミラル・クズネツォフはマルタ島沖に投錨した]


現在は既にマルタ島沖を抜錨し、地中海東部へ向かっています。

その「アドミラル・クズネツォフ」の甲板上には、完全武装した艦上戦闘機Su-33がスクランブル当直に就いています。
この場合は各種空対空ミサイルをフル装備しているという事です。

『スホーイ商会』公式サイトより
【艦上戦闘機Su-33の武装】
砲兵装:内蔵式30mm機関砲
空対空ミサイル:R-27R1(パッシブレーダー誘導)、R-27T1(赤外線誘導)、R-73E(赤外線誘導)
無誘導ロケット弾:S-8KOM、S-80M、S-8BM、S-13T、S-130F、S-25-OFM-PU
航空爆弾:50kg、100kg、250kg、500㎏
集束カートリッジ爆弾:RBK-500
増加燃料漕:設置できない
懸架箇所:12


空対空ミサイル10発(R-73×4、R-27×6)を搭載して発艦するSu-27K(Su-33)

空母アドミラル・クズネツォフの近代化は先延ばしされている

2014年2月初頭、ロシア航空母艦揚陸艦を設計している「ネフスキー計画設計局」のトップであるセルゲイ・ウラソフ氏が『ロシア通信社ノーボスチ』の独占インタビューを受けました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月3日12時00分配信
【「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフ氏へのインタビュー】

この中から、ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」に関する箇所を抜粋。
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インタビュアー(アンナ・ユージナ)
何故、私達の唯一の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は、修理に置くことが出来ないのでしょうか?

セルゲイ・ウラソフ
(ロシア)海軍は修理を撤回するつもりは有りませんでした。少なくとも今後6年間は。
今、航空母艦地中海で任務を遂行しており、奇しくも、最近海軍旗掲揚から23周年を迎えました。
工場修理は、各艦が全て10年ごとに置かれます。
「クズネツォフ」は、このような修理を1度も経ておりません。
同艦がドックへ入渠したのは事実ですが、艦底の清掃、艦底の外装部分の修理といった細かな事しか行なわれておらず、根本的な修理は行なわれていません。

このように修理が行なわれないのは、以前には、ロシア製機器及び設備の信頼性に在るなどと言われていたものです。
むろん「クズネツォフ」の近代化は必要です。
ですが、同艦が長らくドックに入渠していれば、ロシアの海洋飛行士は、その技量を失ってしまいます。

新たな航空母艦の設計が発注されれば、(この状態から)脱することが出来るでしょう。
(クズネツォフの修理の)引き伸ばしは意味が有りません、永遠の機器など存在しないのですから。

それは深刻かつ複雑な作業です。
通常の大規模修理には、3-4年が必要です。
「クズネツォフ」は、電波電子機器、航海システム、多くの航空複合体ボイラー、空調システムの交換と、居住条件の改善が必要です。
ところで、今、同艦においては、士官室が船員の為の食堂となっており、これをビュッフェに作り変えます。
それは全て進行しておらず、全て実行されていません。
もしも同艦が「セヴマシュ」に居れば、かなり話は違っていたでしょうに。

少なくとも、今、私共の航空母艦は良好な状態に置かれており、正常に運航されています。
時として、(クズネツォフの)大多数の階層が放置されているなどという馬鹿げた事を書く奴が居ますけどね、それは間違っていますよ。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

1990年12月25日に当時のソヴィエト連邦海軍へ引き渡され、翌1991年1月20日に海軍旗初掲揚式典(就役式典)を開催して赤旗北方艦隊へ正式に編入された重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航されました。

1990年代には殆どウラグバに係留されており、1995年12月から翌1996年3月まで地中海への遠距離航海を行なった以外には滅多に外洋へ出る事も無く、資金不足で整備や修理も満足に行なわれませんでした。
[1993年のウラグバ基地]
[空母クズネツォフ地中海遠征(1996年初頭)]

資金不足の為、修理は20パーセント程度しか進まず、1990年代末には満足に動く事すら出来なくなりました。

しかし2000年以降、ウラジーミル・プーチン政権下で修理予算が拠出される事になり、ムルマンスク艦船修理工場及びロスリャコヴォ村大型浮きドックで修理が行なわれました。
修理を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は2004年秋に現役復帰し、北東大西洋への遠距離航海を実施しました。
[クズネツォフ復帰まで~1990年代末~2004年~]

翌2005年8月に北東大西洋への遠距離航海を行なった後、翌2006年にはロスリャコヴォ大型浮きドックへ入渠し、着艦拘束装置の交換などの修理が行なわれました。
[浮きドック上のクズネツォフ]
[浮きドック上のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ(2006年)]

2007年12月には2度目の地中海遠征へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第2次地中海遠征(2007年12月~2008年2月)]


2008年2月に遠征から戻った後、約7ヶ月間掛けて修理が行なわれました。

『RBK』より
2008年12月8日12時59分配信
【艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」は航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理を完了した】

「アドミラル・クズネツォフ」は2008年11月末頃まで7ヶ月間掛けて「ズヴェズドーチカ」で修理が行なわれ、主動力装置(つまり蒸気タービンエンジン)の更新、ボイラー機器、空調システム、航空機用昇降機の修復、ケーブル配線の交換、巡洋艦の各区画の兵装システムの復旧作業が実施されました。

「更新」というのは、要するに、エンジンを丸ごと交換したわけでは無いが、パーツを大幅に入れ替える「リビルド」を行なったという事です。


その後、2008年12月から翌2009年3月まで3度目の地中海遠征を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第3次地中海遠征(2008年12月~2009年3月)]

2010年6月末にロスリャコヴォ大型浮きドックへ入渠し、9月上旬まで修理が行なわれました。

2011年12月から2012年2月まで4度目の地中海遠征を実施しました。
[空母クズネツォフ第4次地中海遠征]

2012年の春から8月下旬までムルマンスク艦船修理工場で修理が行なわれました。
[空母アドミラル・クズネツォフはオーバーホールを終えた]

2012年9月からバレンツ海で何度か演習を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ航空隊の訓練が開始された]

2013年春~初夏にもムルマンスク艦船修理工場で修理が行なわれました。
[空母アドミラル・クズネツォフは2013-2014年に遠距離航海を行なう]

その後、2013年9月から11月までバレンツ海で何度か演習を実施しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近影]
[空母アドミラル・クズネツォフの艦載ヘリコプターは夜間着艦訓練を実施した]

そして同年12月に5度目の地中海遠征へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]


1991年12月末にムルマンスク方面へ回航されて以来、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦船修理工場の岸壁或いは浮きドックでの修理は何度も行なわれていますが、艦船修理工場或いは造船所乾ドックへ入渠した事は一度も有りません。
ロシア国内で「アドミラル・クズネツォフ」が入渠出来る乾ドックを有する造船所が限られているという事情も有りますが。
(ロシア北洋方面では、セヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」造船所のみ)

この為、何れは造船所乾ドックへ入渠して本格的な大規模修理や近代化改装を行なう必要が生じてきます。

「アドミラル・クズネツォフ」に関しては、以前から近代化改装の話が何度も出ていました。
[空母アドミラル・クズネツォフ近代化計画]
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2014年から近代化改装を開始する]

しかし昨年(2013年)末、そのような具体的な計画は無い事が造船業界側から明らかにされました。

[空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は計画されていない]
[空母アドミラル・クズネツォフの近代化は妨げられている]

しかし、各種機器を交換する必要が有るとは指摘されています。


今回、「アドミラル・クズネツォフ」を設計したネフスキー計画設計局のトップであるセルゲイ・ウラソフ氏は、交換が必要な機器について具体的に述べています。

それは、同艦の電子機器(レーダー)、航海機器、航空管制関連機器、ボイラー、空調システムです。
更には、居住条件の改善として、ビュッフェの設置を挙げています。

現在、ロシア連邦軍の兵舎の食堂にビュッフェを導入する計画が進行中ですが、これを「アドミラル・クズネツォフ」にも導入しようというわけです。
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「アドミラル・クズネツォフ」に関しては、以前、近代化改装において機関を原子力に換装するなどという話まで飛び出しましたが、今回、ウラソフ氏は、「ボイラー」は交換するとは言っていますが、タービン機関まで交換するとは一言も言っていません。
上記のように、「アドミラル・クズネツォフ」は2008年にエンジンリビルドしています。

インドに売却された重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」改め航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」も、ボイラーは新型に交換しましたが、蒸気タービンエンジン自体は交換しておらず、こちらもリビルドされています。
[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された]
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「アドミラル・クズネツォフ」の近代化を実行するのならば、これと同様になるという事です。

その他の交換される機器も「ヴィクラマーディティヤ」と重複する部分が多く、同艦で導入された新型機器を「アドミラル・クズネツォフ」にも導入しようという事でしょう。
「ヴィクラマーディティヤ」「アドミラル・クズネツォフ」も、ネフスキー設計局が設計を手掛けておりますし。

これが、「アドミラル・クズネツォフ」「近代化」という事になるようです。
具体的な実施時期は定まっておらず、先送りされているようですが・・・

更に付け加えると、ウラソフ氏は、現時点においては「アドミラル・クズネツォフ」は良好な状態に置かれていると述べており、同艦が不調だという事に関しては否定しています。

しかし、今後も長期に渡り運用するつもりならば、大規模修理(近代化改装)を実施しなければならないという事でしょう。

ロシア将来空母の作成には10年掛かる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月3日13時23分配信
【ロシア将来航空母艦の作成には10年かかる】
モスクワ、2月3日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア将来航空母艦の設計開始から海軍旗掲揚までは、設計者の計算によると、約10年掛かるだろう。
「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフは、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

「我々の計算によると、トップ艦の設計開始から建造、試験、海軍旗の掲揚までは10年になるでしょう」
彼はこう話し、ロシアは少なくとも4隻の航空母艦を造る必要が有ると付け加えた。
2隻は太平洋艦隊に、2隻は北方艦隊に。

ロシア航空母艦の乗組員は、将来的には減少すると対談者は指摘した。
「今、断言する事は難しいのですが、昨日の同類者よりは少なくなるでしょう。
ヴィクラマーディティヤ(インド航空母艦、旧ロシア重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)の乗組員は、航空要員を含め1700名であり、クズネツォフも、ほぼ同じくらいです」

「ネフスキー計画設計局」総取締役は、こう述べた。

将来航空母艦の建造は「セヴマシュ」で行なう必要が有る。
ソヴィエト時代に全ての航空母艦を造っていたニコラエフ工場ウクライナに留まったが故に。

ウラソフは強調した。
航空母艦は特異なものであり、その機器は他の工場で造られる。
このような大型艦の建造は、水中ロケット艦「ボレイ」及び「ヤーセン」の為の産業組合の生産作業に干渉する事は無い。


[ロシア将来航空母艦]

将来航空母艦の設計を担当する「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフ氏によると、将来航空母艦は8万トン級の原子力艦と6万トン級の通常動力艦の2つの設計案が存在します。
[ロシア将来空母の費用は1000-2500億ルーブルになる]

「設計開始から海軍旗掲揚まで10年」というのは、要するに航空母艦の設計案が決まり、艦の起工、進水、海洋試験、そして海軍への引き渡しと海軍旗初掲揚式典(海軍への就役)を終えるまで約10年掛かるという事です。

ロシアは新たな大型揚陸艦を造る

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月3日12時09分配信
【海軍の為の将来大型揚陸艦のコストは約200億ルーブルになるだろう】
モスクワ、2月3日-ロシア通信社ノーボスチ

新世代の将来大型揚陸艦のコストは約200億ルーブルになり、その外観は、現世代の艦とは大幅に異なるものになる。
「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフは、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

「このような艦の作成には7-8年は必要でしょう。
全ては、大きさ、資金供給、協同作業の存在に依ります」
ウラソフ
は話した。

彼は、新たな大型揚陸艦は、技術及び上陸方法という見地に基づき、より汎用性の高い艦となる事を指摘した。
同時に、将来「揚陸艦」の全体的な構成については、外観が「ミストラル」のようになるかもしれないし、或いは、上部構造物が艦首へシフトし、艦尾部分はオープンになるかもしれない。

「ヴァリアントは、海軍から課せられた様々な特性に応じ、異なる事も有ります。
我々は、この開発について、クズネツォフ記念海軍アカデミーの会議において海軍総司令官に報告いたしましたが、目下の所、それ以上の進展は有りません」
「ネフスキー計画設計局」
総取締役は付け加えた。


現在、ロシアは、プロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」を建造しています。
[新型揚陸艦イワン・グレン]

しかし、昨年(2013年)9月初頭、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、新たな大型揚陸艦の建造が計画されている事を明らかにしました。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]


今回の記事によると、新大型揚陸艦は、これまでのソ連/ロシアの既存の大型揚陸艦とは大幅に異なるものになるとの事ですが、これは要するに、現用のロシア海軍大型揚陸艦(プロジェクト775など)のように艦首に扉は備わっておらず、ビーチング方式では無くなるという事です。

記事中の「ミストラルのような外観」というのは、全通甲板艦を指しております。
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もう1つの「上部構造物が艦首へシフトし、艦尾部分はオープン」というのは、例えば、ネーデルラント揚陸艦「ヨハン・デ・ウィット」のような感じになるという事です。
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ロシア将来空母の費用は1000-2500億ルーブルになる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月3日12時06分配信
【ロシア将来航空母艦は2500億ルーブルまでのコストが掛かる】
モスクワ、2月3日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア将来航空母艦のコストは、おおよそ1000-2500億ルーブルになるだろう。
「ネヴァ川計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフは、ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し、こう述べた。

「僕は以前に、アメリカの航空母艦のコストは、最近で110億ドルだと申し上げました。
それは3300億ルーブルになります。
今、そのコストは140億ドルになっております。
僕達の航空母艦は、言うまでも無く、これよりは安価であり、1000-2500億ルーブルになります。
様々な兵装が装備されている場合、コストは急激に増加し、高射複合体のみならば、コストは低くなるでしょう」
ウラソフ
は話した。

彼は、将来航空母艦プロジェクトは、原子力及び非核動力の2つのヴァージョンになるかもしれないと指摘した。
「1番目は、大型かつ高価であり、2番目は、より小さく、安価です。
我々は、それらと、それ以外を設計する準備を整えております」
ウラソフ
は付け加えた。

将来航空母艦が核動力装置となる場合、その排水量は80000-85000トンになり、非核動力の場合には55000-65000トンになると「ネヴァ川計画設計局」総取締役は説明した。

「加えて、排水量1000トンにつき、およそ航空機1機を配置するという条件比率が有ります。
これに基づきますと、排水量が65000トンならば、50-55機の航空機を配置する事が出来、85000トンならば、70機の様々な航空機を搭載できます。
航空機について申し上げますと、その時までに航空業界は作成する事が出来るでしょう」

対談者は強調した。


[ロシア将来航空母艦]

ロシアは、2020年代に建造される将来航空母艦の設計作業に着手しており、幾つかの概念案が作成されています。

昨年(2013年)7月初頭には、概念案の1つが公開されました。
[ロシア将来海洋航空複合体の総費用は4000億ルーブルになるだろう]
[ロシア将来空母のモデルが公開された]
この時に公開されたのは、「80000トン・非核動力ヴァージョン」でした。

この概念案は、ロシア海軍向けの艦船の形状を研究する「クルイロフ国立科学センター」により作成されており、これを元にして、実際に建造する艦の設計を「ネヴァ川計画設計局」が行ないます。

そのネヴァ川設計局のトップによると、ロシア将来航空母艦は原子力推進と通常動力推進の2つのヴァージョンが検討されており、原子力推進艦は80000-85000トン、通常動力艦は55000-65000トンになるとの事です。

従って、ネヴァ川設計局の設計案には「排水量80000トンの通常動力艦」は存在しないという事になります。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月3日12時00分配信
【「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフ氏へのインタビュー】

ウラソフ氏は、航空母艦カタパルトについて、こう述べています。

トランポリン(スキージャンプ)では電波位置特定巡視航空機(早期警戒機)を発艦させる事は出来ず、カタパルトが必要となる。
・本格的な航空母艦には電波位置特定巡視航空機が必要であり、これに伴い、カタパルトも必要である。
蒸気カタパルトは、重原子力航空巡洋艦「ウリヤノフスク」に装備される筈だった。
[幻の「原子力空母」ウリヤノフスク級 ]
[未完の原子力空母ウリヤノフスク]
[原子力空母ウリヤノフスクの電子機器]
・今は全てが失われているが、復活させる事は可能である。その作業には「プロレタリア工場」が従事する。

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【公開株式会社「プロレタリア工場」公式サイト】

空母ヴィクラマーディティヤの経験はロシアに空母建造能力を与えた

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『イタルタス』より
2014年1月31日13時23分配信
【統合造船業営団副総裁:「アドミラル・ゴルシコフ」改装の経験はロシアにとって貴重なものである】
モスクワ、1月31日/ イタルタス

ロシア航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」への改装作業は、このようなタイプの艦を造る為の全てのロシアの協同作業の復活を可能にした。
統合造船業営団副総裁イーゴリ・ポノマリョフは記者団に表明した。

「契約はユニークなものでした。
このような大規模な艦の契約の締結など、100年に1度のものでしょう」

彼は話した。
「ゴルシコフ改装の経験は、ロシア連邦にとって実に貴重なものです。
私共は、設計ポテンシャルを保持しており、新たな技術の収集という与えられた新たな課題によるセヴマシュの生産ポテンシャルは、新たな航空母艦を建造する為の全ての能力を有しています。
契約により経済的な利益を受ける事になるでしょう」


ポノマリョフは技術的観点から付け加えた。
「私共は、航空母艦を設計したネフスキー計画設計局において、全ての設計ポテンシャルを保持しております」

統合造船業営団副総裁は強調した。
ソヴィエト時代には航空巡洋艦ウクライナニコラエフでのみ建造されていたが、今は「ロシアに能力が有ります」

「我々のセヴマシュは、全ての協同作業を集束しており、今や、ロシア連邦は航空母艦を建造する能力を有しています」
統合造船業営団副総裁は強調した。

ポノマリョフは、更にもう1つの肯定的な側面として、「ヴィクラマーディティヤ」の改装は、(ロシア)海軍の編制に在籍している「アドミラル・クズネツォフ」とは大幅に異なる先進技術及び航空電子工学を用いて行なわれたという事実を挙げた。
「この技術は新世代のものです。
これにより、私共の航空電子機器及び航空機器装置の開発に弾みが付き、将来のロシアの航空母艦の建造という課題の為に使用する事が出来ます」
統合造船業営団
の代理人は話した。

さらに、この契約により運用手段を得る事が可能となり、作業場で保持されている事をポノマリョフは付け加えた。

[近代化された艦]
以前は「バクー」という名前だった「アドミラル・ゴルシコフ」は、1987年に北方艦隊の編制へ加入した。
2004年1月にニューデリーで署名された政府間の一括合意により、ロシア航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の船体は、「セヴマシュ」での近代化と、ロシア製の艤装品と航空機を付けるという条件で、インドへ無償譲渡された。
更にロシアは、航空母艦の1500名のインド人乗員の教育を実施し、インド洋海域に同艦の基地設備を作成する。

当初、「ヴィクラマーディティヤ」は2008年にインド側へ引き渡される予定だったが、航空母艦の作業実行量の増加故、引き渡し時期は2012年12月に延期された。
従って、その費用は大幅に増加した:非公式情報によると、それは約23億ドル-当初は15億ドルだった-である。

修理及び改装終了後、航空母艦の排水量は45000トンになり、最大長は283.5m、最大幅は59.8m(8.8m増加)となった。

「ヴィクラマーディティヤ」は、戦闘機MiG-29K発艦の為の近代的な飛行甲板とトランポリン台、航海システム及び電波位置特定システム、通信複合体及び航空機管制複合体、更には、他の特殊な機器及びユニットを受け取った。
同艦にはMiG-29K戦闘機およびKa-27及びKa-31ヘリコプターを含む30機の航空機を搭載できる。
乗組員は約2000名である。

近代化の結果、「セヴマシュ」によれば、実際には完全に新たな艦が作られた。
艦の就役期間は30年と見られている。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]
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ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」は、退役後にインドへ売却、セヴェロドヴィンスクセヴマシュ造船所で大規模な改装が行なわれ、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」に変身した後、2013年11月16日にインド海軍へ引き渡されました。
[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された]

そして2014年1月7日、駐留基地となるインドカルワル海軍基地へ到着しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ(旧アドミラル・ゴルシコフ)は新たなる祖国インドへ到着した]

改装工事は順調とは言えず、何度も挫折を繰り返しましたが、無事に完了し、インド海軍への就役に漕ぎ着ける事が出来ました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]


「アドミラル・ゴルシコフ」「ヴィクラマーディティヤ」に変身させる大規模な改装は、実質的には航空母艦の新規建造にも等しく、これにより、ロシア航空母艦を建造する能力を得ました。
(旧ソ連海軍の一連の「航空母艦」ウクライナで建造されており、これまでにロシアの造船所には航空母艦建造のノウハウの蓄積が無かった)
技術は、経験の蓄積により育っていくものです。
そう、成功の経験のみならず、失敗の経験も・・・

既にロシア将来航空母艦の設計作業に着手しており、幾つかの概念案が作成されています。
[ロシア将来海洋航空複合体の総費用は4000億ルーブルになるだろう]
[ロシア将来空母のモデルが公開された]
ただし、実際に建造に着手されるのは2020年代になりますが。