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ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海へ向かった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年4月15日11時41分配信
【軍艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は地中海航海へ出発した】
ムルマンスク、4月15日-ロシア通信社ノーボスチ

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、火曜日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市から数ヶ月間に渡る地中海への遠距離航海へと出発した。
北方艦隊の代理人ワジム・セルガは発表した。

彼によると、スタニスラフ・ヴァリク1等海佐が指揮する同艦は、大西洋を通過して地中海へ行き、ロシア海軍艦隊間グループへ補充される。

「大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフの航海は、世界の大洋の戦略的に重要な海域におけるロシア海軍の軍艦の定期的滞在の再開というロシア連邦国防省の要望の枠組みにおいて実行されます」
艦隊の代理人は話した。

数日前、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」乗組員は、バレンツ海北方艦隊海洋射爆場において一連の任務の仕上げを完了した。
対潜艦船員の遠距離航海の準備の為、ミサイル、砲、対潜兵器を使用した一連の戦闘訓練が成功裏に実施された。

海洋訓練の重要な段階の1つは、対潜航空機Il-38及びヘリコプターKa-27の乗員と協同での仮想敵潜水艦の捜索、追跡、撃破という課題の遂行であった。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」乗組員は、以前にも地中海ロシア海軍常設艦船グループの一員として任務を遂行している。
2013年、乗組員は140日間を海上で過ごし、27000海里以上を航行した。




ロシア北方艦隊所属の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、2013年にも地中海、大西洋、カリブ海への遠距離航海を行なっています。
(2013年5月11日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは長期航海を終えて基地へ戻った]


現在、地中海東部には、北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を筆頭に10数隻の艦船が展開しています。
[ロシア北方艦隊の12隻の艦船が地中海に展開している]

これらの艦は長期に渡り地中海に滞在しており、交代の為に「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」が派遣される事になったようです。

ロシア海軍航空隊の「対潜道」競技会が開催された

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年4月14日18時00分配信
【北方艦隊でロシア海軍海洋航空隊のクルーの競技会が開催された】

本日(4月14日)、北方艦隊では、ロシア海軍海洋航空隊対潜即応部隊間の競技会の最終段階が始まった。

対潜航空機Tu-142、Il-38、Be-12、ヘリコプターKa-27のクルーは、電波位置特定器及び対潜水艦探知用の水中音響探知装置を使用した潜水艦の探索、分類、追跡の戦術を競い合った。

競技会には、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊海洋航空隊の飛行士及び技術エンジニアスタッフが参加した。
このような競技は、海軍の現代史上において初めて開催された。

太平洋艦隊び黒海艦隊対潜航空機クルーは、この競技会へ参加する為、常時駐留飛行場から自前の機体で飛来した。

対潜即応部隊の訓練演習が行なわれた後、海洋航空隊飛行士は、北方艦隊の地上及び海洋の射爆場に位置する目標への実弾爆撃を実行する。

競技会の実地部門の実施に先行して、飛行士及び技術エンジニアスタッフ、更には、飛行準備を支援する地上勤務員の即応状態を点検する周到な理論的準備が行なわれた。


ロシア北方艦隊海洋航空隊対潜哨戒機Tu-142キぺロヴォ飛行場Il-38セヴェロモルスク-1飛行場に駐留しています。

キぺロヴォ飛行場(第7050航空基地)
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セヴェロモルスク-1飛行場(第7050航空基地)
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ロシア太平洋艦隊海洋航空隊対潜哨戒機Tu-142沿海地方カーメニ・ルチェイ飛行場Il-38沿海地方ニコラエフカ飛行場及びカムチャツカエリゾヴォ飛行場に駐留しています。

カーメニ・ルチェイ飛行場(第7061航空基地)
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ニコラエフカ飛行場(第289対潜航空連隊)
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エリゾヴォ飛行場(第317独立混成航空連隊)
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ロシア黒海艦隊海洋航空隊対潜水陸両用機Be-12チャイカは、2014年3月にロシア連邦へ編入されたクリミア共和国カーチャ飛行場に駐留しています。

カーチャ飛行場(第7057統合航空基地)
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今回、これらの対潜航空隊所属機が北方艦隊の飛行場(おそらくはセヴェロモルスク-1)に集まり、ロシア海軍航空隊の歴史上初めての対潜戦術技量などを競い合う競技会が開催されました。

ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」の国家受領航海試験は完了した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年4月14日14時51分配信
【最新コルベット「ストイーキー」の国家航海試験は完了した】

プロジェクト20380最新コルベット「ストイーキー」乗組員は、バルト艦隊戦闘射爆場での国家試験の海洋部門を成功裏に終えた。

試験中に工場納入チーム代表は同艦乗組員及びヴィクトール・イワノフ1等海佐が率いる国家受領委員会メンバーと合同で、コルベットの機動性、速度性能、全てのシステム及びユニットの集合体の動作の信頼性、航海機器、電波電子機器、更にはコルベットの兵装をを点検した。

具体的には、水上並びに空中目標へのミサイル及び砲射撃が実行され、魚雷発射複合体の発射、対潜ヘリコプターKa-27コルベット甲板への着艦という課題を果たし、更には、対空防衛が行なわれた。

現在、コルベットは、同艦の検査が行なわれるサンクトペテルブルク造船工場「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」への移動を行なっている。
専門技術者と国家委員会メンバーにより、コルベットの機器と全ての使用可能な手段の全体的な状態が評価され、機器及び装置の検印が実施される。

同艦の乗組員にはZIPセット(交換用部品、工具、消耗品と資材)が工場の専門技術者より引き渡され、コルベットの作業は仕上げられる。
発注者による受領引渡証書への署名が行なわれた後、同艦は海軍旗を掲揚し、コルベットバルト艦隊の編制へ加入する。

[参照]
コルベット「ストイーキー」は、プロジェクト20380コルベットの第3の生産艦である。
コルベットプロジェクトは、公開株式会社「海洋工学中央設計局アルマーズ」により開発された。
艦は、近海ゾーンにおいて水上艦及び潜水艦を相手に戦い、更には、海洋上陸作戦において揚陸部隊への砲撃支援を行なう事を意図している。
艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
同プロジェクトには、21の特許が導入され、14のコンピュータ登録プログラム証明が交付された。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
【動画「将来のコルベット」】

プロジェクト20380「ステレグーシチー」型コルベットの4番艦「ストイーキー」は2006年11月10日にサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工されました。
[ステレグーシチー型「ストイーキー」起工]

2012年5月30日に進水した後、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁で艤装工事が進められました。
[ロシア海軍新世代コルベット"ストイーキー"は進水した]

2013年12月上旬から艦の磁力消去作業が行なわれました。
[最新コルベット「ストイーキー」は近日中に航海試験を開始する]
[最新コルベット「ストイーキー」は航海試験の準備を進める]

その後、サンクトペテルブルクからクロンシュタット港(レニングラード海軍基地)へ移動し、2014年1月にフィンランド湾で最初の航海試験が行なわれました。
[最新コルベット「ストイーキー」は最初の航海試験を完了した]

1月24日、カリーニングラードバルチースク海軍基地へ到着しました。
[最新鋭コルベット「ストイーキー」はバルチースク海軍基地へ到着した]

1月29日、海上で試験射撃を実施しました。
[最新コルベット「ストイーキー」の射撃試験が行なわれた]

2月6日、本格的な工場航海試験の為、再びバルチースクを出港しました。
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」は第2段階航海試験を開始した]

約1ヶ月後の3月初頭、「ストイーキー」工場航海試験は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」は工場航海試験を完了した]

3月11日、国家受領試験が開始されました。
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」の国家受領試験が始まった]

それから1ヶ月後、国家受領試験の洋上部門は完了しました。

今後は建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ戻り、最終点検が行なわれ、ロシア海軍への引き渡し準備が整います。

「ストイーキー」は、2014年6月末にロシア連邦海軍へ引き渡される予定です。

セヴマシュ造船所はロシア海軍第4世代原子力潜水艦の建造工事を進めている

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公開株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」公式サイトより
2014年4月14日配信
【艦はセヴマシュの造船台から海へ】

「セヴマシュ」の造船台は、第4世代原子力潜水艦の建造作業に積極的に取り組んでいる。

原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」(プロジェクト「ヤーセン」)は、重要な段階の1つである強度船体(耐圧殻)の形成を完了した。
その後、潜水艦は水圧試験を実施する。
原子力潜水艦「クニャージ・ウラジーミル」(プロジェクト「ボレイ」)は、既に、この製造作業を成功裏に経過しており、現在は大型機器を受け入れる為の準備を進めている。
軍事機器生産部長マラート・アビジャノフが説明したように、原子力潜水艦の作業はスケジュール通りに進んでいる。

今年夏、ロケット艦「ウラジーミル・モノマーフ」「セヴェロドヴィンスク」は、試験へ出る為に海洋への航海を始める。
セヴマシュの全ての原子力潜水艦の作業は、ロシア連邦海軍首脳部の制御下にある。

例えば、最近、セヴェロドヴィンスク白海海軍基地では、北方艦隊司令官V.I.コロリョーフの主催下で、2014年の海軍の組織の問題に関する会議が開催された。
「セヴマシュ」代表は、全ての水中艦の建造及び海洋への出航時期について確認し、報告書を提出した。


現在、ロシア北西部セヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」造船所では、ロシア海軍の為の第4世代原子力潜水艦の建造が進められています。
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[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

「ヤーセン」級多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」は、2013年12月30日に受領-引渡証書への署名(ロシア連邦海軍への納入)が行なわれています。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクはロシア海軍へ納入された]

「ボレイ」級戦略原潜「ウラジーミル・モノマーフ」(2006年3月19日起工、2012年12月30日進水)は、2013年9月中旬から10月初頭まで最初の航海試験を実施しました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは最初の航海試験を完了した]

「ヤーセン」級多用途原潜「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工されています。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]

2012年7月30日に起工された「ボレイ」級戦略原潜「クニャージ・ウラジーミル」は、2014年2月下旬に船体の形成を完了しています。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルの船体が形成された]

重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは13回に渡りシリア化学兵器輸送船団を護衛した

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『イタルタス』より
2014年4月11日18時04分配信
【巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」はシリア化学兵器輸送の安全を保障した】
モスクワ、4月11日/イタルタス

北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」シリア化学兵器輸送の安全を保障する定期作戦へ参加した。
イタルタスロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部代表より伝えられた。

「作戦は、中国の警備艦"ファンシャン(黄山)"、デンマーク海軍の指揮艦"エスベアン・スナーレ"と協同で実施され、シリア化学兵器の次の一群を乗せたデンマークの特殊輸送船"アーク・フューチュラ"の先導及び安全保障任務を遂行しました。
任務は成功裏に遂行されました」

対談者は強調した。

「ピョートル・ヴェリキーは、今年1月13日から13回に渡り地中海東部において化学兵器を先導する作戦を行なっています」
国防省の代理人は想起した。


テレビ局『ズヴェズダー』(動画ニュース)より
2014年4月14日11時56分配信
【化学兵器の3分の2がシリアから搬出された】

化学兵器禁止機関(OPCW)事務局長アフメット・ウズムジュは、シリアから全ての化学兵器の備蓄の65パーセント以上が搬出されたと発表した。

「計画されたスケジュールの時期に合わせる為には、搬出される化学兵器の回数と量を大幅に増やさなければなりません」
彼は指摘した。
2014年7月、シリアには軍事用途の有毒物質が存在してはならない。

4月11日、ロシア原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、シリアから有毒物質の次の一団を搬出させた。
これは、同艦が参加した13回目の作戦であった。
シリア化学兵器の搬出は、今年1月から始まった。
作戦には、ロシアに加え、中国、デンマーク、ノルウェイ、フィンランド、アメリカ合衆国が参加した。

1992年9月3日、国連総会において、化学兵器禁止条約への署名が行なわれた。
シリアがこの条約へ署名したのは2013年10月13日であった。


[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-)]

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2013年10月22日に遠距離航海へと出発しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは大西洋へ向かった]

10月31日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海へ入った]

11月10日、黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」からロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の旗艦任務を引き継ぎました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる]

12月27日、キプロス島南部のリマソールを訪問しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを訪れた]

12月30日、リマソールを出港しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはキプロスを去った]

2014年1月7日、処分の為、国外へ搬出されるシリア化学兵器を積んだデンマークの貨物船の護衛に参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団の護衛を開始した]
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船団を護衛した]

中国海軍からはフリゲート「ヤンチェン」(塩城)が参加し、「ピョートル・ヴェリキー」と協同で化学兵器輸送船の護衛任務を遂行しました。
[ロシア海軍と中国海軍はシリア化学兵器輸送船護衛の協同作戦を実施した]

1月25日、中国海軍フリゲート「ヤンチェン」と合同演習を行ないました。
[地中海東部でロシア海軍と中国海軍の合同演習が実施される]
[地中海東部でロシア・中国海軍合同演習が始まった]

1月28日、シリアから搬出される化学兵器第2次輸送船団の護衛に参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第2次輸送船団を護衛する]

2月6日、ロシア連邦ウラジーミル・プーチン大統領中華人民共和国シー・チンピン(習近平)国家主席は、地中海に居る「ピョートル・ヴェリキー」及び「ヤンチェン」と衛星通信で話しました。
[ロシアと中国の指導者は重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー及びフリゲート塩城とテレビ電話で話した]

2月10日、第3次シリア化学兵器輸送船団の護衛を終えました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第3次輸送船団を護衛する]

2月12日、再びキプロスリマソール港を訪れました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは再びキプロスを訪れた]

2月14日、リマソール港に停泊中の「ピョートル・ヴェリキー」キプロス駐在ロシア大使キプロス国防相が訪れました。
[キプロス国防相は重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを訪れた]

ロシアの「祖国防衛者の日」である2月23日にも、「ピョートル・ヴェリキー」シリア化学兵器輸送船団の護衛任務を継続していました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器輸送船の護衛を続ける]

2月27日、第4次となるシリア化学兵器輸送船団シリアラタキアを出港しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはシリア化学兵器第4次輸送船団の護衛を開始する]

3月1日、第5次シリア化学兵器輸送船団の護衛を開始しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは第5次シリア化学兵器輸送船団を護衛する]

3月4日、6度目となるシリア化学兵器輸送船団の護衛を開始しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは第6次シリア化学兵器輸送船団を護衛する]

その後の同艦の動向は公表されていませんでしたが、引き続きシリア沖化学兵器輸送船の護衛任務を遂行していました。
[ロシア北方艦隊の12隻の艦船が地中海に展開している]
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4月11日には、13回目の輸送船団護衛作戦を実施しました。

ウクライナ海軍フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」乗員はクリミアへ戻りたがっている

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年4月11日19時09分配信
【「ヘトマン・サハイダチヌイ」船員はクリミアへ戻りたがっている】

フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」で勤務しているウクライナ海軍の船員の一部は、彼らの家族が残されているクリミアへ戻る為、退職を望んでいる。
『中央海軍ポータル』は、将兵自身より伝えられた

「ヘトマン・サハイダチヌイ」乗組メンバーからの情報によると、彼らは辞表を書いたが、2014年3月17日から完全な戦闘即応モードへ入っているが故に現在は受理されていない。
船員達は、残された家族の居るクリミアへ戻る事を希望し、艦上に在って辞表の受理を待っている。

『中央海軍ポータル』特派員は、「ヘトマン・サハイダチヌイ」の5名の将兵と連絡を取ることが出来たが、この内の4名は辞職に関する情報を肯定し、1人は断固として否定した。

「我々は全員がクリミアへ戻る事を望んでおりますが、我が国の情勢が安定しなければ、それは実行されないでしょう。
誰も勤務から去ろうとはしておりません。
幸いにも、私達の家族は、その事を理解しております。
情況が正常化する時など、誰にも分かりません。
同時に、誰もが最悪のケースへと発展した場合に備えておりますが、それでも、最良の望みを捨てる事はありません」

『中央海軍ポータル』は、艦の高位の士官である情報提供者より伝えられた。

更に、複数の船員が、「ヘトマン・サハイダチヌイ」乗員の感情に関するあらゆる情報は公表しないように司令部から指示されていると述べた。

ウクライナのポータルサイト『Otkat』によると、オデッサに係留されている艦から3名の将兵が脱走し、この内の1名は既にクリミアへとへ辿り着き、ロシアのパスポートへの登録を始めている。
ウクライナ国防省の代理人は、脱走兵に関する情報を確認していない。
当局の広報サービスは、現在、軍の全てが完全な戦闘即応体制に在り、軍からの辞職など認められないと説明した。

フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」ウクライナ海軍の旗艦である。
クリミア騒乱が始まった時、同艦はNATO及びEU諸国海軍と共に地中海で海賊対処任務を実施しており、
その後、2014年3月5日には、同艦が今も居るオデッサ港へ入港した。


アデン湾海賊対処任務に従事し、2014年3月5日にオデッサへ帰港したウクライナ海軍フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」に関しては、以前にも一部の乗員がクリミアへ戻る事を望んでいると報じられました。
[ウクライナ海軍フリゲート"ヘトマン・サハイダチヌイ"乗員の約2割はクリミアへ戻る事を望んでいる]

既に同艦の乗員3名が脱走したという情報も有りますが、いずれにせよ、「ヘトマン・サハイダチヌイ」乗員の士気は、あまり高くは無さそうです。

ロシア海軍はステルス艦を得る

『イズベスチヤ』より
2014年4月10日0時01分配信
【ロシア海軍は、ポリマーステルス艦の力添えを得てクリミアを護る】

専門家によると、「ステルス」技術を用いて作られた艦を敵が発見する事は2倍の難しさとなる。

ロシア海軍は、2016年までに、レーダーから目立たない小排水量および中排水量の艦を受領しなければならない。
この情報は、(ロシア)海軍の開発の為の文書に含まれている(『イズベスチヤ』が入手した)。
コルベットの船体および大型艦の上部構造物は、「ステルス」技術を用いた複合材料により作成される。
これにより作られた艦はレーダーによる視認性が半分になり、重量は20パーセント減少し、戦闘効率は向上する。
専門家は、複合材料の脆さ故に、そのような艦は主として黒海艦隊で使用される事になるだろうと指摘する。

産業省の専門部署は、4月9日、この工事の実施を承認する発注書への署名が行なわれたと『イズベスチヤ』へ伝えた。
(ロシア)海軍の文書によると、プロジェクトの目的は、多層カーボン強化システムを用いた小排水量および中排水量の将来型水上艦の作成である。

「船体および上部構造物の開発は、全長は100メートルを越えないコルベット級の艦へ指向されなければならない。上部構造物は、より大型の艦へと」
文書には、こう記載されている。
この方法により、船体重量の15-20パーセントの削減、レーダー探知範囲の50-70パーセント減少、熱放射および磁力の探知範囲の20-40パーセント減少が提供されなければならない。
このような船体の寿命は、少なくとも35年でなければならず、修理の必要は無くなる。

(ロシア)海軍総参謀部の高位の情報提供者は、この開発の成果は、様々なクラスの艦の設計-主にコルベット対潜艦-で導入される事を『イズベスチヤ』に対し確認した。

「ステルス技術の開発は、将来の方向性です。
この場合、私共は、新たな材料の導入についてお話しております。
それを用いる事により、艦が電波位置特定手段から探知される確率は減少します。
それは、対機雷、対ミサイル、対魚雷防護を強化する事が出来ます」

軍当局の対談者は述べた。

彼によると、小排水量および中排水量の艦は、黒海艦隊およびバルト艦隊において最も使用されるだろう。

元(ロシア)海軍総参謀長ヴィクトール・クラフチェンコは、複合材料の船体を持つ艦は、材料の脆さ故に氷海を航行できないと指摘した。
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「そのような艦は、黒海艦隊やカスピ小艦隊にとっては有用です。そこには氷は無く、温度は、常に零度よりも高い。
ポリマーによる船体は、氷上では損傷するかもしれませんが、この材料による上部構造物は、北方艦隊の艦にも装備できるでしょう」
ヴィクトール・クラフチェンコ
は話した。

ウラジーミル・ザハロフ退役少将は、複合材料による艦は、温暖な海域でのみ使用できるという点に同意した。
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彼は、ポリマー船体の問題の1つとして、係留時に岸壁へ衝突する事は容認できず、充分に整備されたインフラストラクチャを必要とする事を指摘した。
それは、黒海艦隊に在る。

「そのような艦は衝撃に耐えるのが難しい。
黒海艦隊には、特に小型艦の為に適した良い岸壁が在ります。
例えば、セヴァストーポリの北側にある"機雷の壁"とか」
ウラジーミル・ザハロフ
は話した。

彼によると、ポリマー材料の上部構造物は、火災への耐久性が大きいが故に近代的な艦で使用するのが良い。

「今日において、艦の上部構造物には、通常はアルミ合金が使用されていますが、これは弾丸の命中による火災に対し脆弱です」
ウラジーミル・ザハロフ
は指摘した。

現在、ロシア海軍には、ポリマー複合材料による船体を有する艦は無い。
船台の上に在る炭素繊維船体の機雷掃討艦「アレクサンドリト」は、2015年に編制へ加入する。
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しかし、この艦において、ポリマーは、レーダーの視認性を低減する為では無く、機雷を反応させる磁力の削減の為に使用されている。

海軍の文書の記載によると「ステルス技術の実現の成功は、ポリマー複合材料の使用へ直結する」
造船所によるこれらの技術の開発の例として、1996年にフランス海軍の編制へ加入したフランスラファイエット型フリゲートや、設計中の艦として、スウェーデンヴィスビー+型コルベットアメリカ沿岸ゾーン艦LCS駆逐艦DDG-1000ドイツフリゲート及び警備艦MEKOファミリーが在る。


記事中に登場するプロジェクト12700「アレクサンドリト」級掃海艦BT-730「アレクサンドル・オブホフ」は、現在、サンクトペテルブルクスレドニエ・ネフスキー造船所で建造中です。
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この艦は、船体に非金属材料(グラスファイバー)が使用されています。

プロジェクト12700は、基本型となる掃海艦の他に、対艦ミサイル装備コルベット対潜艦といったヴァリエーションが在ります。
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ウクライナ海軍のロケット艇プリルキはセヴァストーポリを去り、ウクライナへ戻された

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年4月11日13時37分配信
【情報提供者:ロシアはウクライナへ最初の戦闘艦艇の移送を始めた】
セヴァストーポリ、4月11日-ロシア通信社ノーボスチ

金曜日、ロシア黒海艦隊ウクライナへの最初のウクライナ海軍戦闘艦艇-ロケット艇「プリルキ」の移送を開始した。
ロシア通信社ノーボスチ黒海艦隊司令部の情報提供者より伝えられた。

クリミアには、現在、約70隻のウクライナ海軍の戦闘艦艇及び支援船が居る。

「黒海艦隊の2隻の泊地曳船は、セヴァストーポリのカランチノイ湾からのロケット艇の離岸を開始しました」
対談者は話した。

セヴァストーポリ湾を出たロケット艇黒海艦隊の大型海洋曳船により移送され、中立水域まで輸送された艇は、ウクライナ側と合流する。


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プロジェクト206MRロケット艇R-262レニングラード(現サンクトペテルブルク)スレドニエ・ネフスキー造船所で1979年に起工され、1980年12月に竣工しました。
就役後は黒海艦隊へ配備されました。

ソヴィエト連邦解体後、1995年12月30日にウクライナ海軍へ譲渡され、U153「プリルキ」と改名されました。
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2014年3月、クリミア共和国ロシア連邦へ編入された事に伴い、クリミア半島に居たウクライナ海軍艦艇ロシアへ接収されました。
ロケット艇「プリルキ」も、その中の1隻でした。
[ウクライナ海軍には10隻の艦艇が残った]

その後、接収艦艇はウクライナへ返還される事になりました。
[クリミアに残された旧ウクライナ海軍艦艇はウクライナへ返還される]

そして4月11日、ロケット艇「プリルキ」給油船「ファストフ」曳船に曳かれてセヴァストーポリを去り、ウクライナ側へ引き渡されました。

北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは地中海東部で黒海艦隊の大型揚陸艦と合同演習を行なう

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『イタルタス』より
2014年4月11日12時28分配信
【北方艦隊及び黒海艦隊の艦は地中海で演習を実施する】
ムルマンスク、4月11日/イタルタス

金曜日、北方艦隊大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」は、エーゲ海エリアでセヴァストーポリから来た黒海艦隊大型揚陸艦「サラトフ」及び「ヤマル」と合流した。
彼等は、一緒に地中海へ向かった。

イタルタス西方軍管区下の北方艦隊広報サービス・情報供給部長ワジム・セルガより伝えられた所によると、艦の乗組員は、単一指揮下での連携行動への取り組みを始めた。

「北方艦隊と黒海艦隊の船員は近日中に地中海東部へ移動し、艦の対空防衛手段により、様々な高度からの空中攻撃手段からの攻撃を撃退する合同演習を実施します。
更に、訓練においては、捜索-救助の支援やダメージコントロールに取り組みます」

艦隊の代理人は伝えた。

今日、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、大型揚陸艦「サラトフ」及び「ヤマル」乗組員は、目測及び機器による観測手段を用いた船舶航行が集中する海域での連携機動、更には、国際基準に沿った電波信号を発信する組織的通信演習に取り組んだ。

大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」の遠距離航海は、2013年12月17日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市から始まった。
大型対潜艦は、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」率いる航空艦グループの一員である。
航海中に北方艦隊の船員は10000海里以上を航行し、キプロスリマソール港への業務寄港を行なった。

大型揚陸艦「サラトフ」「ヤマル」は、前日に黒海艦隊基地セヴァストーポリから海へ出た。


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大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」は、2013年12月17日、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と共に地中海への遠距離航海へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征へ出発した]

2014年1月15日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入った]

2014年2月中旬、地中海東部黒海艦隊大型揚陸艦と合同訓練を実施しています。
[大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは2隻の揚陸艦と演習を行なった]

2014年3月19日から3月24日までキプロス島リマソール港へ寄港しました。
[大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはキプロスを訪れた]

3月末にはキプロス島沖でバルト艦隊大型揚陸艦と合同演習を行ないました。
[北方艦隊とバルト艦隊の艦はキプロス島沖で合同演習を実施する]

4月1日、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と共に、艦載対空兵器を使用した防空演習を実施しました。
[ロシア空母部隊は地中海東部で防空演習を行なった]

そして今度は黒海艦隊大型揚陸艦2隻と地中海東部で合同演習を実施します。

大型揚陸艦「サラトフ」
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大型揚陸艦「ヤマル」
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大型揚陸艦「サラトフ」「ヤマル」は、3月中旬に地中海から黒海へ戻っていました。
[ロシア黒海艦隊の大型揚陸艦2隻は地中海からノヴォロシースクへ戻ってきた]

その後、セヴァストーポリへ行き、4月10日に出港し、再び地中海へ向かいました。

オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事を行なう

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『イタルタス』より
2014年4月9日11時29分配信
【造船所「ズヴェズドーチカ」は北方艦隊の原子力潜水艦「オリョール」の修理契約へ署名した】
アルハンゲリスク、4月9日/イタルタス

防衛造船所「艦船修理センター・ズヴェズドーチカ」は、ロシア連邦国防省と、北方艦隊プロジェクト949A「アンテイ」打撃原子力潜水艦K-266「オリョール」の寿命延長工事を実施する契約に署名した。
水曜日、イタルタスは工場の広報サービス部長ナジェージダ・シチェルビニナより伝えられた。

彼女によると、原子力艦は、昨年秋から同社の岸壁に係留されている。
「潜水艦のシステム及び機器の調査を実施し、今後の作業量が決められ、近い内にオリョールはドックへ設置されます」
同社の代理人は話した。

「ズヴェズドーチカ」において原子力水中ロケット巡洋艦「オリョール」は、昨年末に北方艦隊の常時駐留場所へと去った同タイプの原子力艦「スモレンスク」と置き換えられた。
おそらく、修理は約2年掛かるだろう。
「オリョール」「ズヴェズドーチカ」において機器準備状態回復のプロセスを実施する3隻目のプロジェクト949A原子力艦となる。
2011年11月、工場は、同型のロケット艦「ヴォロネジ」の緊急修理を完了し、寿命を3年半延長した。

「オリョール」セヴェロ​​ドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で建造され、1993年2月5日に海軍へ加わった。
公開情報によると、「アンテイ」海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)で開発された。

この第3世代多用途潜水艦(大陸間弾道ミサイルを有していない)は、NATO分類によると「オスカーII」である。
原子力艦は全長155メートル、排水量24000トン、潜航深度600メートル、水中最大速力32ノット(時速約59キロメートル)、乗組員は107名である。

「アンテイ」の兵装は、500キロメートル以上の行動範囲を有する有翼ミサイル「グラニート」発射装置24基、魚雷発射管6門である。

今日、超音速有翼ミサイルで武装する「アンテイ」ロシア海軍の主要打撃戦力であり、航空母艦グループを含めたあらゆる水上目標に対して効果的に対応できる。


プロジェクト949A巡洋潜水艦K-266は、1989年1月19日にセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所で起工されました。
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1991年、「セヴェロドヴィンスク」と命名されました。

1992年5月22日に進水し、同年7月3日、「原子力水中巡洋艦」に類別変更されました。
1992年10月6日から20日まで工場航海試験が実施され、同年10月30日から国家受領試験が実施されました。
1992年12月30日、ロシア海軍への納入証書へ署名され、海軍へ引き渡されました。

1993年1月20日、ロシア海軍旗を掲揚し、正式にロシア海軍へ就役しました。
1993年1月27日に北方艦隊原潜基地ザーパドナヤ・リッツァへ到着し、2月5日に北方艦隊第1潜水艦小艦隊・第11潜水艦師団へ編入されました。
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1993年4月6日、「オリョール」と改名されました。

「オリョール」Орелロシア語「鷲」という意味ですが、この場合は、ロシア連邦オリョール州から取られています。
K-266は、オリョール州政府の後援を受けています。

2000年8月に同型艦「クルスク」が爆沈した後、「オリョール」「クルスク」引き揚げの為の各種リハーサルに使われました。

2003年から2004年に掛けてロスリャコヴォ村第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50で修理が実施され、推進軸が交換されました。
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因みに、交換された推進軸は、爆沈後に引き揚げられた「クルスク」のものでした。
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2013年10月4日、バレンツ海有翼ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア北方艦隊はバレンツ海で巡航ミサイル発射訓練を実施した]

2013年11月、修理の為にセヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」へ到着しました。
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[オスカーII級原潜オリョールはオーバーホールを行なう]

そして2014年4月、「オリョール」修理の為の契約が締結されました。

今回の記事によると、「オリョール」「ズヴェズドーチカ」で寿命延長工事を行ないます。

以前に「ズヴェズドーチカ」は、同型艦2隻の寿命延長工事を行なっています。

K-119「ヴォ​​ロネジ」は、2011年11月末に寿命延長近代化を終えました。
[オスカーII級ミサイル原潜「ヴォロネジ」は近代化改装を終えた]

K-410「スモレンスク」は2013年12月末に寿命延長近代化を終えています。
[オスカーII級原潜スモレンスクは修理を終えて基地へ戻った]


プロジェクト949Aは、主要兵装の有翼ミサイルを換装する「高度な近代化」が計画されています。
[オスカーII級ミサイル原潜は「オーニクス」と「カリブル」を装備する]
[ロシア海軍の戦略非核戦力は多用途原潜と原子力巡洋艦から成る]

しかし、今回の記事では「高度な近代化」には一切触れられていないので、有翼ミサイルの換装までは実施されない可能性が高いでしょう。

ロシア海軍は2020年までに10隻以上の近代化された原子力潜水艦を受け取る

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年4月8日13時14分配信
【海軍は2020年まで10隻以上の近代化された原子力潜水艦を受領する】
モスクワ、4月8日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍は2020年までに10隻以上の近代化された多用途原子力潜水艦を受領する。
火曜日、海軍の代理人は記者団へ伝えた。

「2020年までに、艦船修理センター"ズヴェズドーチカ"及び極東工場"ズヴェズダー"の生産能力を活用し、海軍の為に10隻以上の原子力潜水艦プロジェクト971、945、949が近代化されなければなりません」
海軍当局は、総司令官ヴィクトール・チルコフの談話を引用した。

この声明によると、(チルコフ)提督は、「ズヴェズドーチカ」を訪問中に多用途原子力潜水艦プロジェクト971「レオパルド」及びプロジェクト945「カルプ」の修復の進行状況を視察した。

これらの潜水艦の近代化においては、より現代的な居住保障システム、水中音響複合体、航海複合体、管理システム、通信システムが装備され、その寿命は、ほぼ2倍に増加される。

計画によると、「レオパルド」は2015-2016年に、「カルプ」は2017年に戦闘編制へ復帰する。

更新された潜水艦は、北方艦隊及び太平洋艦隊で勤務に就く。


2013年9月にも、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、2020年までに12隻の原子力潜水艦「高度な近代化」を実施すると述べています。
(プロジェクト949A×4隻、プロジェクト971×6隻、プロジェクト945×2隻)
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]

プロジェクト971原子力巡洋潜水艦は、北方艦隊所属の「レオパルド」「高度な近代化」の第1号となります。
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[アクラ級原潜レオパルドは2015年に近代化改装を終えて復帰する]


既に退役しているプロジェクト945原子力大型潜水艦「カルプ」も、「高度な近代化」を行ない現役へ復帰します。
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[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]

この他、今回の記事では触れられていませんが、プロジェクト949A原子力水中巡洋艦は、太平洋艦隊所属の「イルクーツク」「高度な近代化」の第1号となるようです。
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[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]

ロシア海軍原子力潜水艦「高度な近代化」は、ロシア北西部セヴェロドヴィンスク艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」ロシア極東沿海地方ボリショイ・カーメニ極東工場「ズヴェズダー」で実施されます。

艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」(セヴェロドヴィンスク)
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極東工場「ズヴェズダー」(ボリショイ・カーメニ)

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2014年12月1日、北極圏にロシア連邦軍の新たな軍管区が創設される

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2014年4月8日17時57分配信
【12月1日、北極圏に新たな軍管区が創設される-情報提供者】

2014年12月1日、北極圏には北方艦隊をベースとした新たな軍管区が創設される。
『中央海軍ポータル』北方艦隊の情報提供者より伝えられた。

既存の情報によると、新たに創設される軍事組織の任務は、北極ゾーンでのロシア連邦の利益の保護となる。
2014年12月1日、北方艦隊西方軍管区の編制から外され、新たな軍グループの主要打撃戦力となる。

想い起して欲しい。
2013年12月、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、新たな軍管区を作成する為の準備の一環として、既にノヴォシビルスク諸島ゼムリャフランツァヨシファにおける軍事インフラストラクチュアの再建が始まっていると表明した事を。


ロシア北方艦隊は、2012年以降、北極圏での活動を活発化させています。
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]
[聖アンドレイの旗の下に]

2013年9月には、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島への飛行場建設に協力しています。

この一連の動きを受け、北方艦隊をベースとして、北極圏ロシア連邦軍の陸海空軍各部隊を統一指揮する為の統合司令部が創設される事になりました。
[ロシア連邦軍北極圏統合コマンドが2014年末までに設立される]


今回の記事に登場する「ロシア北方艦隊の(匿名の)情報提供者」氏によると、それは、北方艦隊を中核とする新たな軍管区になるとの事です。

現在、ロシア連邦軍には、4つの軍管区が有ります。
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【西方軍管区】

【南方軍管区】

【中央軍管区】

【東方軍管区】

現在、北方艦隊西方軍管区の指揮下にありますが、今回の記事によると、今年12月1日以降は西方軍管区を離れ、新たな軍管区(北方軍管区?)の中核となります。

ロシア北方艦隊は2020年までに40隻の各種艦船を受け取る

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『イタルタス』より
2014年4月8日12時35分配信
【北方艦隊は2020年までに40隻の軍艦及び支援船を受領する】
モスクワ、4月8日/イタルタス

ロシア連邦北方艦隊は2020年までに、6隻の原子力潜水艦及び非核動力潜水艦、更には新プロジェクト駆逐艦を含む40隻以上の軍艦と支援船を軍備として採用する。
連邦院(上院)の会合で艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は述べた。

「2020年までの国家軍備プログラムの枠組において、北方艦隊には新造艦及び近代化された既存の艦が補充される計画となっております。
2016年には、新たな機材が50パーセントまでの割合を占めなければなりません。2020年には、85パーセントまで」

彼は話した。

「この期間の間に、艦隊へは、(造船)業界から6隻の多用途原子力潜水艦及び非核動力潜水艦、2隻の大型揚陸艦、新プロジェクト駆逐艦、5隻のフリゲート、5隻の基地掃海艦、21隻の支援船が補充される予定です」
コロリョーフ
は説明した。


北方艦隊司令官ウラジーミル・コリョローフ提督によると、2020年までに北方艦隊へ補充される新規建造艦は、この40隻になります。

多用途原子力潜水艦及び非核動力潜水艦×計6隻
大型揚陸艦×2隻
新プロジェクト駆逐艦×1隻
フリゲート×5隻
基地掃海艦×5隻
各種支援船×21隻


「6隻の多用途原子力潜水艦及び非核動力潜水艦」は、おそらくは「ヤーセン」級原潜「ラーダ」級潜水艦の事でしょう。
「ヤーセン」級「2011-2020年の国家軍備プログラム」において7隻が調達される計画ですが(1番艦は2013年末に納入)、この内の半分(3-4隻)が北方艦隊へ配備される事になるようです。
[新世代多用途原潜ヤーセン級]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]

「5隻のフリゲート」は、プロジェクト22350を指しているようです。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
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この他、以前から話が出ている新世代駆逐艦(プロジェクト「リデル」)の1番艦も2020年までに北方艦隊へ配属されるようです。
(通常動力ヴァージョン?)
[ロシア将来駆逐艦]

「2隻の大型揚陸艦」は、以前に話が出た新設計艦でしょうか。
[ロシアは新たな大型揚陸艦を造る]

「5隻の基地掃海艦」は、おそらくプロジェクト12700の事でしょう。
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「支援船」には、新型給油船などが含まれます。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

ロシア北方艦隊の12隻の艦船が地中海に展開している

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『イタルタス』より
2014年4月8日13時56分配信
【北方艦隊の12隻の艦が地中海で戦闘任務を遂行している】
モスクワ、4月8日/イタルタス

現在、地中海において北方艦隊の12隻の艦が戦闘任務を遂行している。
本日、連邦院(上院)会議の後、北方艦隊司令官ウラジーミル・コリョローフ大将は述べた。

「現時点において、北方艦隊の2つのグループが地中海で任務を遂行しております」
彼は話した。

グループは、原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」及び航空母艦「ニコライ・クズネツォフ」に率いられていると司令官は伝達した。
「シリア沖のグループは、ピョートル・ヴェリキーに率いられます」
彼は説明した。

コリョローフによると、今日、北方艦隊の艦は、シリア沿岸での同国からの化学兵器撤去プロセスへの関与を含め、戦闘勤務における重大な任務を遂行している。
「地域レベルでの抑止力、地中海東部での運用体制の維持、更には、シリア共和国領土からの化学兵器の撤去の保障といったの課題の解決の為に」
彼は付け加えた。

司令官は、現在、(北方)艦隊海洋航空隊は、平均で週に5回のフライトを実施している事を指摘した。
また、提督によると、今年(2014年)、北方艦隊は、航海数を大幅に増加させる。


現在、地中海東部には、ロシア連邦海軍の最有力水上艦である重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を筆頭に10数隻の艦船が展開しています。

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[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-)]

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[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]


現在までに地中海で行動している事が明らかにされている北方艦隊所属艦は、この9隻です。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」
大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」
救助曳船「アルタイ」
救助曳船「ニコライ・チケル」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「カーマ」


最近、その動向が公表されていなかった重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」ですが、今日(4月8日)はシリア沖に居る事が明らかにされました。
以前に引き続き、シリアから搬出される化学兵器を積んだ輸送船の護衛に従事しているようです。

今回、北方艦隊司令官コリョローフ提督は、地中海に居る同艦隊所属艦は「12隻」だと述べています。
つまり、上記の9隻以外にも3隻が居る事になります。

この3隻が北方艦隊所属の原子力潜水艦である可能性も有るでしょう。
[ロシア原潜は地中海に居る?]

ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kが生産される

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『イタルタス』より
2014年4月8日13時33分配信
【沿海地方の会社は「ミストラル」の為の甲板ヘリコプターKa-52Kのグループを製造する】
モスクワ、4月8日/イタルタス

ロシアのヘリコプター業界は、フランスロシア連邦向けに建造されている汎用揚陸艦「ミストラル」型の為の打撃ヘリコプターKa-52Kのグループの製造発注を受けた。

発注の履行者は、沿海地方に位置するアルセーニエフ航空機会社N.I.サズーキン記念「プログレス」(ホールディングス「ロシアン・ヘリコプターズ」へ加入している)となる。
アルムス-タス特派員が防衛産業企業体の代理人から伝えられたように、同社は、ロシア連邦海軍の為の汎用揚陸艦プログラムの実行へ参加している。

彼によると、「プログレス」は、32機のヘリコプターを製造する。
それは2隻の揚陸艦に配置され、1艦当たり16機となる。

当初、汎用揚陸艦の航空グループは、8機のKa-52Kと8機の輸送戦闘ヘリコプターKa-29TB(16名の標準武装の海軍歩兵隊員を乗せることが出来る)で構成される予定だった。
しかし、現在、Ka-29TBの製造の為の発注を「ロシアン・ヘリコプターズ」社は受けていない。

更に(ロシア)海軍は、各汎用揚陸艦に1機あるいは2機の捜索救助ヘリコプターKa-27PSを搭載する事への関心を有している。
しかし、情報提供者が説明したように、艦のヘリコプターグループの最終的な構成は明らかにされていない。
従って、捜索救助ヘリコプターが構成に含まれるのか、そして、その全般的な構成は不明である。

もしも汎用揚陸艦「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」Ka-27PSを配置する決定が下された場合、海軍航空隊「現有機」から持って行く予定であり、続いて、必要な修理及び整備が実施される。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

【アルセーニエフ航空機会社N.I.サズーキン記念「プログレス」公式サイト】
同社は、ロシア空軍向けの打撃ヘリコプターKa-52を製造しています。
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これに続き、ロシア海軍の為の艦載ヘリコプターKa-52Kの製造も受注する事になりました。
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Ka-52Kは計32機が製造され、2隻のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」へ配備されます。

以前には、ロシア海軍向け「ミストラル」級には8機のKa-52Kと8機のKa-29が搭載されると言われていましたが、今回の記事によると、Ka-29が搭載される可能性は低いようです。

更に、ロシア海軍現用の捜索救助ヘリコプターKa-27PS「ミストラル」級に配備される可能性も有るとの事です。
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配備が決定した場合、機体は新規生産ではなく、ロシア海軍航空隊の現用機が搭載されることになります。


ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2014年3月5日に最初の航海試験を実施しました。
[ロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクは最初の洋上試験を行なった]

2番艦「セヴァストーポリ」の建造も進められています。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦セヴァストーポリの後部の建造はスケジュール通りに進行している]

1、2番艦共に、船体後部はロシアの造船所で建造されています。

大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフはインド洋へ入った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年4月8日10時49分配信
【太平洋艦隊支隊は演習後にパキスタンへ針路を取った】
ウラジオストク、4月8日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊戦闘艦支隊は、シンガポール海峡での多国籍演習を完了後、インド洋へ入り、パキスタンカラチ港を訪問する予定である。
ロシア通信社ノーボスチ太平洋艦隊の代理人ローマン・マルトフより伝えられた。

大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」、給油船「イルクト」、救助曳船「アラタウ」は3月中旬にウラジオストクを去り、インド洋での戦闘勤務へと向かった。
3月29日から4月3日、船員は自然災害の結果を除去する多国籍演習「KOMODO」へ参加した。
参加者は、海洋での人員の捜索救助、ヘリコプター演習、通信演習といった合同演習のエピソードを仕上げた。

「沿海地方異種戦力連合部隊司令官代理ウラジーミル・ドミトリエフ少将が指揮する太平洋艦隊艦船支隊は、マラッカ海峡を通過し、インド洋へ針路を取りました」
マルトフ
は話した。

彼によると、インド洋での艦船支隊の戦闘勤務中、パキスタンカラチ港への業務訪問が予定されている。


大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」を中核とするロシア太平洋艦隊艦船支隊は、3月中旬にウラジオストクを出航しました。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフはインド洋へ行く]

3月28日、インドネシアバタム島に到着しました。
[ロシア太平洋艦隊は多国籍海軍演習KOMODOに参加する]

3月31日、南シナ海ナトゥナ(リアウ)諸島海域で海上演習が開始されました。
[多国籍海軍演習KOMODOが始まった]
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海上での演習は4月2日まで続けられ、4月3日には演習の終了セレモニーが開催されました。
[多国籍海軍演習KOMODO-2014は続く]

そして4月8日、マラッカ海峡を通過してインド洋へ入りました。
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ドヌズラフ湖出口に沈められたロシア海軍除籍艦船は引き揚げられる

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
2014年4月8日10時28分配信
【黒海艦隊の補助船はクリミアのドヌズラフ湖の封鎖を解除する】

4月6日、黒海艦隊補助船支隊セヴァストーポリを去り、ドヌズラフ湖エリアへ針路を取った。

支隊は、サルベージ船「KIL-158」「KIL-25」環境制御船「ピョートル・グラドフ」、海洋潜水作業船「VM-911」、泊地曳船「PB-389」で構成される。

補助船は、元ウクライナ海軍基地ドヌズラフの入り口に沈められた艦船の引き揚げ作業を実施しなければならない。

想い起して欲しい。
2014年3月、ドヌズラフに駐留するウクライナ海軍艦の逃走を防ぐ目的の為、大型対潜艦「オチャコフ」、海洋潜水作業船「VM-232」「VM-416」、更には、泊地艇が基地出口の防波堤の間に沈められた事を。
これらは、全て2008年~2011年の間に海軍から除籍された。

引き揚げ作業の実施には特殊ポンツーンが使用され、作戦開始は4月7日に予定されている。


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2014年3月5日、ロシア黒海艦隊除籍艦「オチャコフ」(プロジェクト1134B大型対潜艦、1973年就役/2011年除籍)がクリミア半島ドヌズラフ湖出口に沈められました。
[ロシア黒海艦隊の除籍艦オチャコフはクリミア半島のドヌズラフ湾口に沈められた]

続いて、同じく黒海艦隊除籍船数隻もドヌズラフ湖出口へ沈められました。
[ウクライナ海軍艦艇の一部はドヌズラフ湾内に閉じ込められた]

その後、ドヌズラフに駐留していたウクライナ海軍艦艇はロシアに接収されました。
[ウクライナ海軍には10隻の艦艇が残った]

そしてクリミア共和国ロシア連邦へ編入された為、新たにロシア領となったドヌズラフ湖の出口に沈められた除籍艦船も引き揚げられる事になりました。

ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフは再びキプロスを訪れた

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『イタルタス』より
2014年4月7日12時19分配信
【巡洋艦「アドミラル·クズネツォフ」船員はキプロスの観光名所を見物する】
ムルマンスク、4月7日/イタルタス

地中海ロシア海軍艦船グループの一員として任務を遂行する重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、月曜日にキプロスリマソール港への業務寄港を行なった。

イタルタス西方軍管区下の北方艦隊広報サービス・情報供給部長ワジム・セルガより伝えられたように、寄港中に艦への物資補充が提供される。
「更にロシア船員へは、沿岸で休養し、地方の観光名所を見物する機会が与えられます」
セルガ
は話した。

業務寄港は4月12日まで続けられる予定である。

数日前、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」乗組員は、敵の航空攻撃を撃退する演習を実施した。
この演習中、「アドミラル・クズネツォフ」乗組員は、高射ミサイル複合体「キンジャール」及び砲複合体AK-630による射撃を実行した。

4か月に渡る航海中、航空母艦に駐留する北方艦隊航空団の飛行士は、公海上で約350回のフライトを行なっており、合計で約280時間に渡り空中に滞在している。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

北方艦隊旗艦・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする部隊は、2013年12月17日に地中海への遠距離航海へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征へ出発した]

2014年1月15日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入った]

1月23日、地中海西部の停泊地を抜錨し、東へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海西部を抜錨し、東へ向かった]

翌1月24日、バレアレス諸島南方において艦上戦闘機Su-33の空戦訓練を行ないました。
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海で空戦訓練を実施する]

1月28日、補給の為にマルタ島南東海域へ投錨しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはマルタ島沖に投錨した]

その後、マルタ島沖を抜錨し、地中海東部へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33はスクランブル当直に就く]

2月10日、地中海東部に到着し、既に2013年11月上旬から地中海で行動中の北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部で原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと合流した]

その後、キプロス島南西海域で洋上補給を行ない、南東海域へ移動し、2月13日から艦載機の飛行訓練を開始しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島南東で艦載機の訓練飛行を行なった]
[空母アドミラル・クズネツォフ航空隊の訓練は続く]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海東部で飛行訓練を継続する]

2月27日~3月2日、キプロスリマソール港を訪れました。
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[空母アドミラル・クズネツォフは初めてキプロスを訪問した]
[キプロス大統領は空母アドミラル・クズネツォフを訪れた]
[空母アドミラル・クズネツォフはキプロスを去り、地中海東部に滞在する]

その後も地中海艦上戦闘機Su-33の飛行訓練が続けられました。
[空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機は地中海で空戦訓練を続ける]
[2名のSu-33パイロットは空母アドミラル・クズネツォフへの200回目の着艦を達成した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島南西海域に居る]

その後、一旦キプロス島沖から離れ、地中海東部の何処か(シリア沖?)に投錨して艦のメンテナンスや物資補給が行なわれました。
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3月末、キプロス島南西海域へ戻り、艦載機の飛行訓練が再開されました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島沖で艦載機飛行訓練を再開する]

4月1日、随伴の大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」と共に、艦載対空兵器を使用した防空演習を実施しました。
[ロシア空母部隊は地中海東部で防空演習を行なった]

そして4月7日、再びキプロス島リマソール港を訪れました。
4月12日まで同港に滞在するとの事です。

ただ、リマソール港の岸壁には「アドミラル・クズネツォフ」は接岸できないので、前回同様に沖合へ投錨する事になります。
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「アドミラル・クズネツォフ」が出港してから既に3ヶ月半以上、地中海へ入ってから2ヶ月半以上、地中海東部に展開してから約2ヶ月が経過しましたが、ロシア海軍「空母機動部隊」は、まだ地中海東部に滞在するようです。

境界線上のIl-38再び


『イタルタス』より
2014年4月5日17時39分配信
【ヤポーニヤは、10日間でロシア軍航空機を迎撃する為に戦闘機を7回出撃させた】
トーキョー、4月5日/イタルタス特派員イーゴリ・ベリャーエフ

ヤポーニヤ自衛空軍戦闘機は、4月5日、ヤポンスキー海の自国島側の空域に接近したロシア軍航空機を迎撃する為、次の出撃を行なった。
ヤポーニヤ防衛省は発表した。

当局によると、2機のロシア対潜航空機Il-38は、タケシマ(ドクト)オキ島の間で発見され、コレイスキー(朝鮮)半島東部へ向かい、その後、ヤポンスキー列島の西海岸に沿って北へ行った。
ヤポーニヤ領空の侵犯は記録されていない。

防衛省が指摘したように、朝鮮民主主義人民共和国ヤポンスキー海エリアへ向けて2基の弾道ミサイル「ノドン」型の発射を実施した3月26日以降、ロシア航空機は、既に、このルート上で7度のフライトを行なっている。


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今回のイタルタスの記事の元になったのは、これです。

『ヤポーニヤ防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2014年4月5日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】

今回、ヤポーニヤ自衛空軍戦闘機のスクランブル受けた対潜航空機Il-38は、ロシア太平洋艦隊海軍航空隊に所属しています。
この2機は、沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留する機体です。
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3月31日にも、対潜航空機Il-38は、ほぼ同じルートを飛行しています。
[境界線上のIl-38]

4月2日には、同じくロシア太平洋艦隊航空隊所属でモンゴフトカーメニ・ルチェイ飛行場に駐留する遠距離対潜航空機Tu-142M3が、ほぼ同じルートを飛行しています。
[境界線上のTu-142]


ロシア軍機は、3月26日以降、8度に渡りヤポンスキー海を飛行しています。

最も多く飛行している電子偵察機Il-20Mロシア空軍所属です。

『ヤポーニヤ防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2014年3月26日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

2014年3月27日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

2014年3月29日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

2014年3月31日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
対潜航空機Il-38×2機

2014年4月2日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
遠距離対潜航空機Tu-142M3×2機

2014年4月4日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

2014年4月5日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
対潜航空機Il-38×2機

2014年4月6日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

今回のイタルタスの記事の配信後、4月6日にもロシア空軍電子偵察機Il-20Mヤポンスキー海南部を飛行し、ヤポーニヤ自衛空軍戦闘機のスクランブルを受けました。

建造中のロシア海軍新型艦近影

2014年3月末~4月初頭に撮影されたロシア連邦海軍向けの新造艦の近影


[プロジェクト「ミストラル」ヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」]
フランスのサンナゼール造船所で建造(船体後部はロシアのサンクトペテルブルク市のバルト工場で建造)
2012年2月1日起工/2013年10月15日進水/2014年納入予定

2014年3月26日撮影
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[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル級]

最近のウクライナ/クリミア情勢を巡るロシアと西側諸国の関係悪化に伴い、フランスで建造されている本艦の売却取り止めの可能性が取り沙汰されておりますが、そのような動きとは関係なく、3月26日には洋上試験を実施しています。


[プロジェクト22350大型警備艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ」]
サンクトペテルブルクの「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造
2006年2月1日起工/2010年10月29日進水/2014年納入予定

2014年3月24日撮影
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[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]

艤装は殆ど完了しているのですが、艦首の130mm砲の納入が遅延している為、未だに航海試験へ出られずにいます。


[プロジェクト11356R警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」]
カリーニングラードのヤンターリ造船工場で建造
2010年12月18日起工/2014年3月14日進水/2014年納入予定

2014年4月4日撮影
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[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

3月14日に進水した後も順調に艤装工事は進められているようです。


[プロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」]
カリーニングラードのヤンターリ造船工場で建造
2004年12月24日起工/2012年5月18日進水/2015年納入予定

2014年4月4日撮影
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[新型揚陸艦イワン・グレン]

「アドミラル・グリゴロヴィチ」と同じ造船所で建造されていますが、建造ペースは「アドミラル・グリゴロヴィチ」よりも遅く、工事は後回しにされているようです。

ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年4月3日17時15分配信
【アムール造船工場はプロジェクト20380コルベットの価格を倍増する】


連邦院(上院)の防衛・安全保障委員会のトップ、ヴィクトール・オゼロフは、2014年4月3日にハバロフスクで開かれた記者会見において、セルゲイ・ショイグ国防相コムソモリスクナアムーレを訪問した2月12日に国防省統合造船業営団が締結したアムール造船工場におけるプロジェクト20380コルベット建造に関する合意の詳細を明らかにした。

「つい最近、我々は、確実な成果を収めました。
ここ(アムール造船工場)起工された1隻目のコルベットの価格は約65億ルーブルになりますが、この金額では、決して完成させる事など出来ませんでした。
今、国防省は、1隻目のコルベットの価格を130億ルーブルにする事で工業省と合意しております。
2隻目も同様です」
ヴィクトール・オゼロフ
は伝えた。

アムール造船工場では、現時点において2隻のプロジェクト20380コルベットが建造されており、潜水艦「ワルシャワンカ」の修理と高度な近代化が行なわれている。

シリーズ1隻目のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(工場番号2101)は、同社で2006年6月に起工され、2013年には納入されるという条件であった。
しかし、建造には問題が発生した。
アムール造船工場だけが署名したコルベットの契約における戦闘艦の価格は、2012年9月に工場を訪れた連邦院議長ワレンチン・マトヴィエンコが表明したように「実勢価格の半分以下である」

「アムール造船工場の現在の主要課題は、1隻目と2隻目のコルベットを高品質で納入する為の期限です。
工場の問題は、人員の確保が不十分な点にあります。
工場が先の契約により、コルベットの全てのラインを動かせば、国防相が述べ、海軍総司令官が話したように、コルベット1隻で1年というのは、企業の為の負担としては充分でしょう」
ヴィクトール・オゼロフ
は付け加えた。

プロジェクト20380コルベットは、全長105メートル、幅13メートル、排水量2200トンである。
この多目的警備艦は、水上艦及び潜水艦との戦闘、対空防衛の提供、海洋揚陸部隊の上陸支援の為に作られている。

2012年2月、アムール造船工場は、シリーズ2隻目の艦-コルベット「グロームキー」(工場番号2102)の建造を開始した。
艦は2012年4月20日に正式に起工された。
起工時には、海軍への納入は2015年に予定されていた。


ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク-ナ-アムーレアムール造船工場で起工されましたが、建造工事は遅延しています。
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

太平洋艦隊向けの2隻目のコルベット「グロームキー」は2012年4月20日に起工されています。
[新世代コルベット「グロームキー」は起工された]

これらのコルベットの建造遅延の原因の1つは、建造価格を巡る造船所と国防省の対立にありました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]

極東で建造されているコルベットの各種コンポーネントは、ロシア西部(サンクトペテルブルク付近)から極東まで輸送されます。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]
[太平洋艦隊の為の新世代コルベットの部品が製造される]

従って、サンクトペテルブルク造船所「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造される同型のプロジェクト20380コルベットに比べ、コンポーネント輸送費用が余分に掛かる事になります。
当然、コルベットの建造費も、その分増える事になり、アムール造船所側にしてみれば、その分の費用を考慮して貰わなければ割に合わないわけです。

2014年2月中旬にセルゲイ・ショイグ国防相はアムール造船工場を視察し、作業が非効率的であると批判しましたが、その一方で造船所側の要求も聞き入れています。
[コムソモリスクナアムーレ造船所はロシア海軍の為の新世代艦艇を建造する]

この時、アムール造船工場で建造されているコルベット2隻の価格を増加する事で国防省造船工場は合意しました。
つまり、造船工場側の要求が全面的に認められたという事です。
[ロシア国防省は太平洋艦隊向けコルベットの建造価格増加に同意した]

そして今回、ロシア上院議員ヴィクトール・オゼロフ氏より、その具体的な金額が明らかにされました。
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1隻あたり130億ルーブルというのは、サンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造されている同型のコルベット(100億ルーブル程度)よりも割高になりますが、国防省としては、コルベットを完成させて貰わないと困るので、造船所側の要求を呑んだようです。

境界線上のTu-142


『イタルタス』より
2014年4月4日15時08分配信
【ヤポーニヤ自衛空軍の戦闘機はロシア軍の航空機を迎撃する為にフライトを行なった】
トーキョー、4月4日/イタルタス特派員イーゴリ・ベリャーエフ

ヤポーニヤ自衛空軍戦闘機は、ヤポンスキー海の自国島側の空域に接近した2機のロシア軍航空機を迎撃する為の出撃を行なった。
ヤポーニヤ防衛省は発表した。

当局によると、2機のロシア遠距離対潜航空機Tu-142は、タケシマ(ドクト)オキ島の間で発見され、コレイスキー(朝鮮)半島東部へ向かい、その後、ヤポンスキー列島の西海岸に沿って北へ行った。
ヤポーニヤ領空の侵犯は記録されていない。

防衛省が指摘したように、朝鮮民主主義人民共和国ヤポンスキー海エリアへ向けて2基の弾道ミサイル「ノドン」型の発射を実施した3月26日以降、ロシア航空機は、既に、このルート上で6度のフライトを行なっている。


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今回のイタルタスの記事の元になったのは、これです。

『ヤポーニヤ防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2014年4月2日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】

遠距離対潜航空機Tu-142M3は、ロシア太平洋艦隊海軍航空隊に所属しています。
この2機は、沿海地方モンゴフトカーメニ・ルチェイ飛行場に駐留する機体です。
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3月31日にもロシア太平洋艦隊航空隊対潜航空機Il-38が、ほぼ同じルートを飛行しています。
[境界線上のIl-38]


ロシア軍機は、3月26日以降、6度に渡りヤポンスキー海を飛行しています。

『ヤポーニヤ防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2014年3月26日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

2014年3月29日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

2014年3月27日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

2014年3月31日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
対潜航空機Il-38×2機

2014年4月2日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
遠距離対潜航空機Tu-142M3×2機

2014年4月4日発表
【ロシア機の日本海における飛行について】
電子偵察機Il-20M×1機

電子偵察機Il-20Mロシア空軍所属です。

ロシア海軍の新たな潜水艦用弾道ミサイル「ライネル」は制式採用された

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『イタルタス』より
2014年15時58分配信
【ロシア連邦海軍の軍備として潜水艦の為に作られたミサイル「ライネル」が採用された】
モスクワ、4月3日/イタルタス

全てのプロジェクト667BDRM(デリフィン)に装備される弾道ミサイル「ライネル」ミサイル兵器複合体D-9RMU2.1は軍備採用された。
イタルタスは、公開株式会社「アカデミー会員V.P.マケ―エフ記念国立ロケットセンター」より伝えられた。

「2011年、ライネルの試験設計作業は完了しました。
開発は、国防省の為に実行されました。
ミサイル"ライネル"のエネルギー質量は完璧であり、ブリテン、中国、ロシア、合衆国、フランスの全ての現代の固体燃料戦略ミサイルを凌駕しており、その戦闘用装備はアメリカの"トライデント-II"にも劣る事は有りません。
ミサイルは、異なる威力の戦闘ブロックの混成セットを装備する事が出来ます」

同社は話した。

「多くのヴァリエーションを有する戦闘装備は、外国の政治情勢の変化に適切に対抗する事を可能とします。
対空防衛システムの展開、或いは、合計弾頭数の制限条約に関連した」

国立ロケットセンターは指摘した。

65年以上の歴史を有する国立ロケットセンターは、ソヴィエト社会主義共和国連邦海軍及びロシア海軍の軍備として、3世代のミサイル複合体、8種類のベースミサイル、16種類の改正型を設計、納入した。
それは、ソヴィエト社会主義共和国及びロシア海洋戦略核戦力の基礎となった。

各々の開発されたミサイル兵器複合体は、我が国の海洋ミサイルの確立という課題を根本的に解決し、世界のカウンターパート(のミサイル)よりも優れた品質という成果を挙げ、その結果、我が国の戦略核戦力の海洋部門の効果的な展開に貢献した。

マケーエフ記念国立ロケットセンターは、海軍の液体燃料及び固体燃料の戦略用途海洋ミサイル複合体の主要開発者である。
センターは、戦略ミサイル複合体の作成に関する科学研究及び試験設計作業を行っている。
現在、潜水艦の為のミサイル複合体「スタンツィヤ-2」及び「シネーワ」が運用中である。


ロシア海軍プロジェクト667BDRM原子力戦略用途水中巡洋艦(デルタIV級)に装備される潜水艦発射用弾道ミサイルR-29RMU2.1「ライネル」は、R-29RM(SS-N-23)シリーズの最新型です。

R-29RMシリーズは、1986年の軍備採用以来、現在に至るまで改良が続けられています。

R-29RM:1986年2月軍備採用
R-29RMU:1988年3月軍備採用
R-29RMU1:2002年軍備採用
R-29RMU2「シネーワ」:2007年7月軍備採用
R-29RMU2.1「ライネル」:2014年4月軍備採用

「ライネル」の第1回目の発射試験は2011年5月20日にK-84「エカテリンブルク」から実施され、2回目の発射試験は2011年9月29日にK-114「トゥーラ」から実施され、いずれも成功しています。

設計元のマケーエフによると「ライネル」「ブリテン、中国、ロシア、合衆国、フランスの全ての現代の固体燃料戦略ミサイルを凌駕する」との事です。

つまり、ロシアの新世代戦略原潜「ボレイ」級に搭載される新型弾道ミサイル「ブラヴァー」よりも優れていると言いたいのでしょう。
(「ブラヴァー」『モスクワ熱技術研究所』が開発)


ロシア北方艦隊667BDRM戦略原潜6隻は、1990年代末以降よりセヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」で第1次近代化改装を行ない、寿命を10年間延長しています。
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K-51「ヴェルホトゥリエ」:1999年近代化改装完了
K-84「エカテリンブルク」:2003年近代化改装完了
K-114「トゥーラ」:2006年近代化改装完了
K-117「ブリャンスク」:2008年近代化改装完了
K-18「カレリア」:2010年近代化改装完了
K-407「ノヴォモスコフスク」:2012年近代化改装完了


最終艦「ノヴォモスコフスク」をもって第1次近代化改装は終了したので、また一巡して「ヴェルホトゥリエ」から第2次近代化改装に着手されました。

「ヴェルホトゥリエ」は2012年末に第2次近代化改装工事を完了しました。
[デルタIV級戦略原潜ヴェルホトゥリエはロシア海軍へ復帰した]

現在、「エカテリンブルク」が2011年12月末の火災事故による損傷の修理も兼ねて第2次近代化改装工事が行なわれており、2014年に復帰する予定です。
[デルタIV級戦略原潜エカテリンブルクの修理作業は進んでいる]


既に新世代の戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」級の就役が始まっていますが、こちらの数が揃うまでは、667BDRMロシア海軍核戦力の中核となります。

ロシア-ウクライナ間の黒海艦隊協定は廃止された

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『アルムス-タス』より
2014年4月2日11時19分
【プーチンはロシア連邦黒海艦隊に関するウクライナとの協定を廃棄する法令に署名した】
モスクワ、4月2日(アルムス-タス)

ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、ロシア連邦黒海艦隊に関する4つのロシア-ウクライナ協定を廃止する法令に署名した。
クレムリンの広報サービスは発表した。

「この連邦法令は、公式に公示された日から効力が発生する」
文書には、こう記された。

ここでは、1997年5月28日の黒海艦隊分割バラメータに関するロシア-ウクライナ間の合意1997年5月28日からのウクライナ領におけるロシア連邦黒海艦隊の滞在条件及び状態に関する合意1997年5月28日からのウクライナ領におけるロシア連邦黒海艦隊の相互分割に関連した合意、更には、2010年4月21日からのウクライナ領におけるロシア連邦黒海艦隊の滞在問題に関する、いわゆるハリコフ合意について述べられている。

3月28日、大統領国家院(下院)に対し、これらの合意を廃止する為の法案を提議した。
3月31日、それは満場一致で採択された。
4月1日には連邦院(上院)で承認された。

以前、ロシア連邦外務次官グリゴリー・カラシンが説明したように、現在、黒海艦隊に関するロシア-ウクライナ協定を遵守した行動を続ける理由など存在しない。

「クリミア共和国及びセヴァストーポリ連邦特別市の領域は、今後はロシア連邦の不可欠な部分となり、憲法第4条に沿ってロシア連邦の主権が及びます。
従いまして、今日、ウクライナとのロシア連邦黒海艦隊の施設や要員配置の権利関係を継続する為の如何なる土台も存在しておりません。
ロシア側への債務と、ウクライナ側が支払うべき代償あるいは補償を含めて」

彼は強調した。

ウクライナ大統領ヴィクトール・ヤヌコーヴィチが署名した「ハリコフ合意」を廃止する必要性について、ドミトリー・メドベージェフ首相は、3月21日のロシア連邦安全保障協議会の会合で初めて表明した。
2010年4月に署名されたこれらの文書によると、ロシア黒海艦隊クリミアへの滞在は25年間で合意され、それと引き換えにロシアはガスの価格を30パーセント削減し、1000立方メートルにつき100ドルを超えない。

メドベージェフによると、ロシアが失った利益は110億ドルに上る。
「ウクライナの予算から、これらの資金の返済の問題を提起する事は、完全に合法的であると私は考えます。
それは、合意の廃棄通告の規範に基づき、裁判所を介して行なう事が出来ます」

内閣議長は提起した。

「無論、それは厳しい措置ですが、その一方、私達へ支払う為の文書は全く存在しません。
我々は、ウクライナのパートナーは、そうしなければ支払わないだろうという事を理解すべきです」

ロシア首相は指摘した。


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1991年12月末のソヴィエト連邦解体後、旧ソ連黒海艦隊の帰属・分割問題ロシアウクライナの間で持ち上がりました。

1997年5月28日、ロシアウクライナ旧ソ連黒海艦隊の分割協定を結びました。

『ロシア黒海艦隊公式サイト』より
【ロシア連邦及びウクライナによる黒海艦隊の分割パラメータに関する合意(キエフ、1997年5月28日)】

この時には、ロシア黒海艦隊は2017年までセヴァストーポリ(クリミア)に駐留できる事になっていました。

2000年代には、ウクライナは、ロシア黒海艦隊の駐留期間延長など一切認めないという態度を貫いてました。
つまり、「2017年までに出ていけ」という事です。
[ウクライナは、2017年までのロシア海軍基地の撤退を求める]
[ロシア黒海艦隊は、2017年末までにウクライナを去る]
[ロシア黒海艦隊は、2017年5月28日までにウクライナを退去しなければならない]

この為、ロシアは、2017年以降にはセヴァストーポリに駐留出来なくなる事を見越し、ノヴォロシースク海軍基地の拡大工事に着手しました。

その後、ウクライナには親ロシア派政権が誕生し、2010年4月21日に締結されたハリコフ合意により、黒海艦隊の駐留期間は25年延長されました(2042年までの駐留が可能となった)。

しかし、2014年2月、その親ロシア派政権が瓦解し、ウクライナは、極右勢力を含む反ロシア派に乗っ取られました。

この為、ロシア連邦は2014年3月にクリミア共和国セヴァストーポリ市を自国に編入し、黒海艦隊に関するウクライナとの協定は存在意義を失いました。


黒海艦隊協定が廃止された事により、クリミア共和国及びセヴァストーポリ連邦市へのロシア連邦軍駐留に関する制限は全て無くなります。

協定が存在していた時には、ロシア海軍黒海艦隊所属部隊しかクリミアに駐留することが出来ず、しかも、駐留できる艦艇や陸上部隊、航空部隊の数には厳密な制限が課せられていました。

新たな艦をセヴァストーポリへ配備しようとすれば、ウクライナとの事前協議を行ない、ウクライナ側が同意する必要が有りました。

2000年代以降も、ロシア黒海艦隊には僅かながら新造艦が補充されましたが、面倒なウクライナとの協議を避け、全てノヴォロシースク海軍基地へ配備されていました。

海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」(2002年就役)
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揚陸艇D-144(2008年就役)
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海洋掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」(2009年就役)

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今後、黒海艦隊へ補充される6隻の新造フリゲート及び6隻の新造潜水艦も、ノヴォロシースクへ配備される予定でした。
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]
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[プロジェクト06363潜水艦]
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しかし、黒海艦隊協定が撤廃された事により、今後は、これらの新造艦をセヴァストーポリへ駐留させる事も可能となります。


なお、プーチン大統領は、4月2日、クリミア半島ロシア連邦軍南方軍管区の管轄地域とする法令にも署名しています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年4月2日18時52分配信
【クリミアは南方軍管区へ含まれる】

ロシア黒海艦隊は、南方軍管区の指揮下にあります。

コルベット「テルノーピリ」はウクライナ海軍へ戻される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年4月2日9時35分配信
【ウクライナ海軍はクリミアから自分の艦を取り戻す】

コルベット「テルノーピリ」は、クリミアからウクライナ本土への最初の再配置を準備している。
ロシア-ウクライナの機器再配置交渉に参加している党派「祖国」代表アンドレイ・センチェンコは、議会における説明会で話した。

「我々は協議を実施しております」
彼は話した。
「私達は、何も困難は無い事を保証されています。
4月1日が終わるまでに、艦艇、車輌、航空機の再配置スケジュールで合意しなければなりません。
我々が最初に再配置を準備する艦は、テルノーピリ、更には、ドヌズラフのキロヴォグラードになります。
現在、2隻の艦のみが再配置に関する問題を有しておりますが、残りは問題無く再配置できます。
総計で約70隻の各種艦艇を移動させる必要が有ります」
センチェンコ
は指摘した。


クリミア共和国ロシア連邦へ編入された事に伴い、クリミア半島に居たウクライナ海軍艦艇ロシアへ接収されました。
[ウクライナ海軍には10隻の艦艇が残った]

ロシア海軍総司令官チルコフ提督は、これらの旧ウクライナ海軍艦艇ウクライナへ返還されると述べました。
[クリミアに残された旧ウクライナ海軍艦艇はウクライナへ返還される]

最初にウクライナ側へ返還されるのは、コルベット「テルノーピリ」になるようです。
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この他、ウクライナ海軍唯一の潜水艦「ザポリージャ」も、近い内にウクライナへ返還される事になります。
[潜水艦ザポリージャはウクライナ側へ返還される]

多国籍海軍演習KOMODO-2014は続く

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年4月2日10時07分配信
【演習「KMODO-2014」で太平洋艦隊将兵は最初の救助活動を行なった】

ロシア艦多国籍部隊と連携して演習「KMODO-2014」の集中的プログラムの実施を継続しており、インドネシア海軍大将アマルリー・オクタヴィアンの総指揮下で災害地域からの被災者の避難、救助活動、自然災害の結果の排除に当たる。

4月1日、艦船は海上での人員捜索救助のエピソードに関わり、ナトゥナ諸島海域での被災者の避難のエピソードを実行した。
仮想負傷者は戦隊水雷艇(駆逐艦)「アケボノ」からベトナム海軍病院船「カインホア」へ移送され、適切な医療援助を提供された。

本日4月2日、救助者の役割を遂行する海軍歩兵と艦隊医療班代表から成る2つのロシアグループは、ナトゥナ諸島へ上陸し、自然災害の結果の排除と支援を提供する。
任務には、障害物の撤去、建設物の復旧が含まれる。

大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」医療グループは多国籍医療隊へ参加し、島の指定地域での被災者の捜索、被災者への第1次医療援助の提供、選別と避難を行なう。

前日夕方、ロシア艦船は多国籍支隊の一員として南シナ海において捜索救助作戦、ヘリコプターの通信訓練を実施した。
このエピソードには、ロシア、ヤポーニヤ、インドネシア、ベトナム、オーストラリア、フィリピンの艦船が参加した。

大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」、給油船「イルクト」、救助曳船「アラタウ」で構成され、沿海地方異種戦力連合部隊司令官代理ウラジーミル・ドミトリエフ少将が指揮する太平洋艦隊艦船支隊は、太平洋における戦闘勤務中である事が想い起される。
彼等は、3月中旬にウラジオストクを去った。

4月3日、ナトゥナ諸島において、演習「KOMODO-2014」閉会式典が開催される。


"KOMODO"は、アジア太平洋地域諸国が参加する国際海軍演習です。
【多国籍海軍演習"KOMODO"公式サイト】

"KOMODO"演習へ参加するロシア太平洋艦隊艦船支隊は、3月中旬にウラジオストクを出航しました。
[ロシア太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフはインド洋へ行く]

3月28日、インドネシアバタム島に到着しました。
[ロシア太平洋艦隊は多国籍海軍演習KOMODOに参加する]

そして3月31日、南シナ海ナトゥナ(リアウ)諸島海域で海上演習が開始されました。
[多国籍海軍演習KOMODOが始まった]
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海上演習は4月2日まで行なわれ、4月3日には閉会セレモニーが開催されます。

「マルシャル・シャーポシニコフ」支隊は、"KOMODO"演習が終わった後、インド洋へ入り、スリランカパキスタンを訪問する予定です。

ウクライナ海軍フリゲート"ヘトマン・サハイダチヌイ"乗員の約2割はクリミアへ戻る事を望んでいる

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年4月2日11時36分配信
【「ヘトマン・サハイダチヌイ」乗組員の一部は辞職してクリミアへ戻る事を望んでいる】

ウクライナフリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」で勤務する約40名の契約船員は、辞職してクリミアへ戻る事を望んでいる。
セヴァストーポリニュースポータル『ForPost』は、オデッサに係留されている「サハイダチヌイ」乗員の1人の話を引用した。

この船員によると、「ヘトマン・サハイダチヌイ」の乗組員211名の内の約40名は、(クリミア)半島へ行く事を望んでいる。
フリゲートで勤務する船員で最も多い契約軍人は、家族の多くをクリミアへ残してきている。
(クリミア)半島がロシア領と認定された後に記された辞職に関する幾つかのリポートによると、首脳部は未だ(乗員を)帰還させてはいない。

「我々は、誰一人として、脱走という形で辞職し、セヴァストーポリへ行く事など望んでおりません。
反対に、軍事検察官は、それを"脱走兵"と見なすなどと脅しています。
彼等は、部分的動員が終了するまで、更に45日間は待つ必要が有ると言っております」

彼は説明した。

ウクライナ国防省の情報によると、船員は(辞職)申告書には署名しておらず、そのような事は確認されていない。

更に、ウクライナ海軍司令官セルゲイ・ハイドゥク少将は、「ヘトマン・サハイダチヌイ」艦上で表明した。
4月2日にウクライナ国防省が署名した法令により、今後、契約軍人は何の問題も無く辞職する事が可能となる。


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ウクライナ海軍フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」は、今回のウクライナ動乱が起こった2014年2月末には、アデン湾海賊対処任務を終えて戻ってくる途中でした。

2月28日にはギリシャスーダ港へ寄港しています。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年2月28日14時07分配信
【フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」はギリシャのスーダ湾海軍基地へ到着した】

そして3月1日、ロシア『イズベスチヤ』は、「ヘトマン・サハイダチヌイ」ロシアへ投降したなどと報じました。
2014年3月1日21時26分配信
【ウクライナ海軍旗艦「ヘトマン・サハイダチヌイ」はロシア側へ投降した】
これは、当時クリミアへ行っていたロシア連邦院(上院)議員イーゴリ・モロゾフ氏の話を伝えたものです。

その後、「ヘトマン・サハイダチヌイ」は、キエフ時間3月4日8時にダータネルス海峡へ入り、同日夕方にはボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
『イタルタス』より
2014年3月4日14時02分配信
【ウクライナ外務省:ウクライナ海軍フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」は黒海へ戻って来る】

3月5日、オデッサへ帰港しました。
『インタファクス-ウクライナ』より
2014年3月5日9時42分配信
【旗艦「ヘトマン・サハイダチヌイ」はウクライナ国旗の下にオデッサへ到着した】
「ウクライナ国旗の下に」という表現は、同艦がロシアへ投降したなどと報じたメディアに対する完全な嫌味でしょう。

その後、ロシア連邦クリミア共和国及びセヴァストーポリ特別市を編入し、クリミアに居たウクライナ海軍艦艇はロシアに接収されました。
[ウクライナ海軍には10隻の艦艇が残った]

ウクライナ海軍に残されたのは、フリゲート「ヘトマン・サハイダチヌイ」を含めた10隻の艦艇のみでした。


しかし今回の記事によると、その「ヘトマン・サハイダチヌイ」の乗組員211名の内、約40名は家族の居るクリミアへ戻る事を希望しているようです。

クリミアに残された旧ウクライナ海軍艦艇はウクライナへ返還される


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年4月1日11時03分配信
【ウクライナ海軍の約80隻の艦船がクリミアに残されているとロシア海軍総司令官は表明した】
モスクワ、4月1日-ロシア通信社ノーボスチ

ウクライナ黒海艦隊の約80隻の戦闘艦及び保障船がクリミア及びセヴァストーポリに残されている。
火曜日、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は記者団に伝えた。

「今日、ロシア領のクリミア及びセヴァストーポリには、ウクライナ黒海艦隊の艦船が残されています。
79隻の艦船の内、25隻が戦闘艦です。これらについては検査を実施します」
チルコフ
は話した。

近い内に、これらの艦船はウクライナへ引き渡される。


クリミア共和国ロシア連邦へ編入された事に伴い、クリミア半島に居たウクライナ海軍艦艇ロシアへ接収されました。
[ウクライナ海軍には10隻の艦艇が残った]

この内、ウクライナ海軍唯一の潜水艦「ザポリージャ」は、ウクライナへ返還される事になります。
[潜水艦ザポリージャはウクライナ側へ返還される]


今回のロシア海軍総司令官チルコフ提督の発言によると、他の旧ウクライナ海軍艦艇も、ウクライナへ返還される事になるようです。

ロシア空母部隊は地中海東部で防空演習を行なった


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『イタルタス』より
2014年4月1日12時05分配信
【北方艦隊は地中海でミサイル-砲射撃演習を実施した】
モスクワ、4月1日/イタルタス

北方艦隊の艦は、地中海で実施された対空防衛演習において、ミサイル-砲射撃を行なった。
これには、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」の乗組員が参加した。
イタルタスは、北方艦隊の公式代理人ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

「演習中、敵の空中攻撃を撃退する対空防衛の手段として、"アドミラル・クズネツォフ"乗組員は高射ミサイル複合体キンジャールと砲複合体AK-630の射撃を実施しました。
模擬空中目標へは、更に、高射ミサイル砲複合体コールチクと、大型対潜艦アドミラル・レフチェンコの主砲AK-100が成功裏に命中しました」

彼は話した。

更に、連携行動への習熟中、艦の乗組員は、対艦ミサイルを回避する為、受動式電子戦妨害複合体による演習を行なった。
演習では、対空防衛の他、北方艦隊将兵は、移動中の艦における一連のダメージコントロール演習、限られた視認性及び船舶航行が集中するという条件下での機動演習、更には、日常の内部組織管理訓練が行なわれた。

現在、「アドミラル・クズネツォフ」「アドミラル・レフチェンコ」は、物資補充の為、地中海東部の投錨停泊地点へ移動している。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

北方艦隊旗艦・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする部隊は、2013年12月17日に地中海への遠距離航海へ出発しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征へ出発した]

2014年1月15日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海へ入った]

1月23日、地中海西部の停泊地を抜錨し、東へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフは地中海西部を抜錨し、東へ向かった]

翌1月24日、バレアレス諸島南方において艦上戦闘機Su-33の空戦訓練を行ないました。
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海で空戦訓練を実施する]

1月28日、補給の為にマルタ島南東海域へ投錨しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはマルタ島沖に投錨した]

その後、マルタ島沖を抜錨し、地中海東部へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33はスクランブル当直に就く]

2月10日、地中海東部に到着し、既に2013年11月上旬から地中海で行動中の北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部で原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと合流した]

その後、キプロス島南西海域で洋上補給を行ない、南東海域へ移動し、2月13日から艦載機の飛行訓練を開始しました。
[空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島南東で艦載機の訓練飛行を行なった]
[空母アドミラル・クズネツォフ航空隊の訓練は続く]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海東部で飛行訓練を継続する]

2月27日~3月2日、キプロスリマソール港を訪れました。
[空母アドミラル・クズネツォフは初めてキプロスを訪問した]
[キプロス大統領は空母アドミラル・クズネツォフを訪れた]
[空母アドミラル・クズネツォフはキプロスを去り、地中海東部に滞在する]

その後も地中海艦上戦闘機Su-33の飛行訓練が続けられました。
[空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機は地中海で空戦訓練を続ける]
[2名のSu-33パイロットは空母アドミラル・クズネツォフへの200回目の着艦を達成した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島南西海域に居る]

その後、一旦キプロス島沖から離れ、地中海東部の何処か(シリア沖?)に投錨して艦のメンテナンスや物資補給が行なわれました。
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3月末、キプロス島南西海域へ戻り、艦載機の飛行訓練が再開されました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフはキプロス島沖で艦載機飛行訓練を再開する]

そして4月1日、随伴の大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」と共に、艦載対空兵器を使用した防空演習を実施しました。

この演習において、「アドミラル・クズネツォフ」は、装備されている全ての対空兵器を使用しました。

高射ミサイル複合体「キンジャール」(SA-N-9)
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30mm機関砲AK-630M
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高射ミサイル砲複合体「コールチク」(CADS-N-1)
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「アドミラル・クズネツォフ」地中海へ入ってから既に2ヶ月半が経過しましたが、ロシア海軍「空母機動部隊」は、当分の間、地中海東部に滞在するようです。