ロシア海軍の最新多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2014年6月17日に海軍旗を初掲揚する

『イタルタス』より
2014年5月30日9時13分配信
【情報提供者:原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は6月17日にロシア海軍へ引き渡される】
モスクワ、5月30日/イタルタス
試験運用に在る多用途原子力潜水艦プロジェクト885(コード名「ヤーセン」)のトップ「セヴェロドヴィンスク」は6月17日にロシア連邦海軍へ引き渡される。
イタルタスは防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。
「アンドレイ旗は6月17日にセヴェロドヴィンスクへ掲揚されます。
式典はセヴマシュプレドプリャーチェで開催されます」
対談者は話した。
原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は「セヴマシュ」で1993年に起工され、2010年に進水した。
試験運用中の潜水艦はアンドレイ旗を掲揚する事は無く、2013年12月30日に受領された。
以前、「セヴェロドヴィンスク」は2014年から航海を開始し、各ユニット及びシステムの試験を完了させる為、白海へ出航すると報じられた。
[「ヤーセン」の建造]
第2の「ヤーセン」-近代化されたプロジェクト885M潜水艦「カザン」は2009年に起工された。
第3の艦-「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工された。
同クラスの第4の原子力潜水艦の起工は2014年7月19日に予定されている。
近代化された「ヤーセン」は、新たな機器の設置により、視認性が減少する。
[プロジェクト885の特徴]
多用途原子力潜水艦「ヤーセン」は、サンクトペテルブルク海洋機械局「マラヒート」で設計された。
同プロジェクトは混成システム設計が採用されており、騒音の低減の為、潜水艦の外郭船体と艦首の耐圧船体の一部のみを「軽量化」している。
国内造船業で初の試みとして魚雷発射管は艦首ではなく、中央区画へ配置されている。
これにより、新たな水中音響複合体のアンテナを艦首に配置する事が可能となった。
「ヤーセン」のミサイル兵装には超音速有翼ミサイル「オーニクス」型及び「カリブル」、更には汎用深海誘導魚雷が含まれる。
潜水艦の排水量は水上8600トン、水中13800トン、全長119メートル、幅13.5メートル、最大潜航深度600メートル、水中速度は約30ノットである。


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]
プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中ロケット巡洋艦の1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は、1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水しました。
2011年9月12日から海洋試験(工場航海試験)を開始しました。
2012年にも引き続き工場航海試験は実施されましたが、結局、2012年中のロシア海軍への引き渡しは実現できませんでした。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍は2012年に2隻の原潜と3隻の水上戦闘艦を受領できなかった]
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年後半に海洋試験を実施し、同年末にロシア海軍へ引き渡される]
2012年の海洋試験では、有翼ミサイル「カリブル」の発射試験が複数回実施されました。
2012年11月7日:潜航状態で対艦攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対艦ミサイルの発射試験に成功した]
2012年11月26日:浮上状態で地上攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対地ミサイルの発射試験に成功した]
2012年11月28日:潜航状態で対地攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクは3回連続でカリブル有翼ミサイルの発射試験に成功した]
2013年5月末から航海試験が再開され、これまでに4度に渡る試験(工場航海試験)が実施されました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは今年(2013年)3度目の航海試験を終えた]
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクの国家受領試験は2013年11月から始まる]
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクの工場航海試験プログラムは完全に実行されている]
工場航海試験は成功裏に全て完了し、2013年11月初頭から国家受領試験が開始されました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクの国家受領試験が始まった]
11月6日、初めて超音速対艦ミサイル「オーニクス」が発射されました。
[原子力潜水艦セヴェロドヴィンスクは超音速対艦ミサイル「オーニクス」を発射した]
2013年12月30日、「セヴマシュ」で受領-引渡証書への署名(ロシア連邦海軍への納入)が行なわれました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクはロシア海軍へ納入された]
ロシア海軍の艦の就役は
1:受領-引渡証書への署名(艦の造船所から海軍への納入)
2:海軍旗の初掲揚式典・各艦隊部隊への編入
の2段階で行なわれますが、原潜「セヴェロドヴィンスク」の場合、1だけが実施され、2は未だ実施されていません。
(これまでの慣例を見ても、新型艦の1番艦の場合は1が年末に実施され、2は翌年に実施されている)
今回の記事によると、海軍旗の初掲揚式典は6月17日に開催されるとの事です。
この他、記事中では触れられていませんが、北方艦隊の潜水艦部隊(ガジエヴォの第24潜水艦師団?)への正式編入が発表されるでしょう。
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