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もしもフランスがミストラル級の引き渡しを拒否したとしても、ロシアは同クラスの艦を建造できる

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『アルムス-タス』より
2014年7月30日17時49分配信
【もしもフランスが「ミストラル」供給を拒んだ場合、ロシアは独自に航空艦を建造するとロゴージンは表明した】
ノボオガリョボ、7月30日(アルムス-タス)

もしもフランス汎用揚陸艦「ミストラル」の供給を拒んだ場合、ロシアは独自に航空艦を建造する事が出来る。
ドミトリー・ロゴージン副首相イタルタスの質問に答え、国産艦は更に良くなると述べた。
「何故ならば、それは寒冷緯度で動作する為の砕氷船クラスとなるからです」

「僕は、フランス大統領が、そう(「ミストラル」の供給の拒否)言ったとは考えておりません。
それは、各々の造船所に巨大な危機を巻き起こします。
契約を全て破れば違約金を支払う事になりますからね」
ロゴージン
は、こう考える。

この件に関し、彼は強調した。
「僕達が、この艦を発注した時、我々は大規模な組み立て技術を有しておりませんでした。
ですが、今、僕達は、それを有しています」

彼によると、昨年(2013年)、インド航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧「アドミラル・ゴルシコフ」)が納入された。
「僕達は、このような艦の実現が可能である事を実証し、更には、このようなクラスの艦の建造が可能な乾ドックを有するクリミア領内の新たな造船所を利用できます」

ロシアは、更に海外へ航空母艦を発注するのかという質問に答え、副首相は指摘した。
「決して無いとは言えません」
「ですが、その為には、フランスが、信頼できるパートナーとの契約下において、信頼できる供給者であるという重大な覚悟を完全に示さなければなりません」

彼は条件を付けた。
ロゴージンは強調した。
「もしも、彼ら(フランス)が、そのような信頼性を示さなければ、我々自身が、それを(艦)実現できるでしょう」

副首相は、「ミストラル」の後部はサンクトペテルブルクバルト工場で製造されたと説明した。
「従って、僕達は、自分自身で艦の組み立てを行なえます」
「兵装やエレクトロニクスにつきましては、全てロシア製です」

彼は付け加えた。
ロゴージンによると「艦は、それ自体が大いなる集合体であり、我々は、既にそれを積極的に開発し、習得しております」

「それどころか、我々が将来的に、この方向へ向かう事になる場合、大方は艦の集合組み立て(分割建造方式)になるでしょう。
それは、温暖緯度の為に意図されているミストラルとは違って砕氷船クラスとなります」

副首相は指摘した。

2011年6月、ロシアフランスは2隻の汎用揚陸艦「ミストラル」級の建造契約に署名した。
プロジェクトの費用は、イタルタスによると12億ユーロである。
1番艦のロシア海軍への引き渡しは今年10月末に予定されており、2番目は2015年後半である。

同時に、「ミストラル」というテーマは、最近のウクライナ情勢に関するロシア連邦西側諸国との意見の相違により、定期的に持ち上がっている。
特に、アメリカ合衆国は、ロシアへの艦の供給を断念するようにフランスへ圧力を掛けている。

今週、ヨーロッパ連合は、ロシアに対する新たな制裁パッケージを発表した。
それは、兵器の輸出禁止及びロシア連邦への2重用途の技術供与の禁止が含まれている。
禁止は、フランスとの新規の契約及び取り引きにのみ適用されるものであり、「ミストラル」は、自動的に、この禁止要件には抵触しない。
しかし、以前にフランス大統領フランソワ・オランドは、同国が「ミストラル」型の1番艦の建造の為の義務を履行し、期日通りに引き渡すが、2隻目のヘリコプター母艦に関する作業は、ウクライナ危機に関するモスクワの立ち位置に依ると表明した。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスSTXフランス造船所(サンナゼール)で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
7月21日には、STXフランス造船所「セヴァストーポリ」の前部と後部の接合作業が開始されました。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]
接合完了後、今年10月に改めてサンナゼールで進水します。


これまでにフランスは再三に渡り、ロシアへの「ミストラル」引き渡しは断念しないと表明しています。
[アメリカの対ロシア制裁はミストラル級の引き渡しを妨げない]

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今回、ロシア副首相ドミトリー・ロゴージン氏は、フランスを信じている事を表明する一方(ただし無条件では無い)、もしもフランス「ミストラル」級の引き渡しを拒むのならば、ロシアが独自に同クラスの艦を建造する可能性を示唆しました。

以前にも同様の話は有りましたが、この時は匿名筋からの情報でした。
[もしもフランスがミストラル級の売却を取り止めたのならば、ロシアは独自にミストラル級と同型の艦を建造するかもしれない]


なお、ロゴージン氏は、今回、フランスからの「ミストラル」級導入の理由について、建造技術を導入する為であると述べています。

ロゴージン氏が言っている「組み立て技術」というのは、要するに分割建造方式の事です。
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これまでにロシアの造船所では、複数の造船所で艦の各部分を分割建造し、それを1か所に集めて結合するという方式は経験が無かったので、「ミストラル」級の建造-前部はフランスで建造、後部はロシアで建造-により、この方法を学んだという事です。

ロシアが将来(2021年以降)に建造する新世代航空母艦も、この方式で建造される事になるようです。
(つまり、その為の「リハーサル」という意味合いも有った)

ロシアフランスから「ミストラル」級を購入するかもしれないという話は2009年8月初頭から出てきましたが、同年9月下旬、当時のロシア国防次官ウラジーミル・ポポフキン氏は、それが事実である事を公式に認めました。
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

この時、ポポフキン氏は、フランスからのヘリコプター母艦購入は、将来の航空母艦建造の為の手順を学ぶ為であると明言しています。
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アメリカの対ロシア制裁はミストラル級の引き渡しを妨げない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月30日12時41分配信
【造船会社:制裁はロシアへの「ミストラル」供給を妨げない】
パリ、7月30日-ロシア通信社ノーボスチ、ヴィクトーリア・イワノワ

フランスの軍事造船国営企業DCNSは、アメリカ合衆国の制裁が「ミストラル」の建造並びに供給を妨げる事が出来るなどとは考えていない。

ロシア通信社ノーボスチは、水曜日、同社の広報サービス代表エマニュエル・ガウデより、ロシア統合造船業営団に対する制裁の導入についてのコメントを伝えられた。

「現在、1番艦は完成しており、2隻目は、ほぼ半分が造られています。
あらゆる正規の製造業者と同様に、私共は、当方の御客様に御満足頂けるように配慮し、契約を履行するのに最も良い方式を取らせて頂きます」

対談者は保証した。

アメリカ合衆国国務省は、ウクライナ情勢との関連で、ロシアへの「ミストラル」引き渡しは1隻たりとも容認できないと考えていると以前に表明した。

2隻のヘリコプター母艦の供給契約はDCNS「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)との間で2011年に締結された。
価格は12億ユーロになる。

フランスの企業は総請負業者であり、船はサンナゼールSTX造船所で建造された。
統合造船業営団STXの下請業者として建造作業の一部を実行する。

水曜日夜、アメリカ合衆国は、統合造船業営団、更には、モスクワ銀行、VTB銀行、ロシア農業銀行-ロシア最大の銀行-に対する制裁を導入した。
アメリカ合衆国の市民および企業は、これらの銀行或いは関連する法人からの債務の借入、更には、90日間以上に渡る資産の取得を禁止される。
これらの銀行から、その他の全てを経由する事は許可されている。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスSTXフランス造船所(サンナゼール)で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
7月21日、STXフランス造船所「セヴァストーポリ」の前部と後部の接合作業が開始されました。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]
接合完了後、今年10月に改めてサンナゼールで進水します。

「ウラジオストク」は2014年10月末、「セヴァストーポリ」は2015年11月頃にロシアへ引き渡される予定です。
その後、ロシアの造船所で兵装などを設置する最終艤装が行なわれ、これが完了した後に極東方面へ回航され、太平洋艦隊へ配備されます。


フランス政府は、これまでに何度もロシアへの「ミストラル」級供給の為の契約を破棄する意向は無い事を表明しています。
[フランスはロシアとのミストラル級売買契約を遵守する]
[フランスはロシア海軍向けミストラル級の契約履行を2014年10月に完了する]
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

既にロシアフランス「ミストラル」級2隻分の金を支払っており、引き渡しを拒否すればロシア違約金を支払わなければなりません。
更には、違約金に加えて損害賠償も請求される事になります。
[ロシア海軍向けミストラル級の売買契約を履行しなかった場合、フランスはロシアへ約30億ユーロを支払わなければならない]

記事中で触れられているように、ロシア造船業界の総元締である「統合造船業営団」に対するアメリカの制裁措置が発表されましたが、ロシア向け「ミストラル」級の設計と建造の元請であるDCNS社は、この制裁が「ミストラル」級の引き渡しの妨げにはならないと表明しました。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはマルタ訪問を終えて地中海東部へ向かった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月29日11時34分配信
【軍艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は東地中海へ向かった】
ムルマンスク、7月29日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」地中海東部海域への移動を開始した。
同海域に常時存在し活動するロシア艦船作戦連合部隊の一員としての任務遂行を継続する為に。
艦隊の代理人ワジム・セルガは発表した。

以前、3ヶ月以上に渡り遠距離航海任務を遂行している北方艦隊大型対潜艦の乗組員は、マルタヴァレッタ港への業務寄港を完了した。

マルタへの訪問は、外国の港への5回目の寄港となる。
以前、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」セウタ港(スペイン)、ヴァレッタ港(マルタ)、リマソール港(キプロス共和国)へは2回寄港した。

ヴァレッタ港への停泊中、北方艦隊船員はロシア海軍の日を迎えた。

「集会へ参加する為、乗員はヘリコプター甲板へ集合しました。
集会では、定期の軍事階級を軍人へ付与する艦長からの命令書が読み上げられ、軍人たちには表彰状が授与されました」
セルガ
は伝えた。

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを去った2014年4月15日に始まった。
この遠距離航海中に大型対潜艦は既にに約10,000海里を航行した。


北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、2014年4月15日にセヴェロモルスク基地を出港し、地中海へ向かいました。
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海へ向かった]

地中海には北方艦隊所属艦船が長期に渡り滞在しており、交代の為に「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」が派遣されることになりました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-)]
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

4月28日、地中海へ入り、スペインセウタ港へ寄港しました。
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはスペインのセウタ港を訪れた]

5月6日、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の旗艦任務を大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(2013年12月17日出港)から引き継ぎました。
[北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる]

その後も地中海東部に滞在し、5月26日にキプロスリマソール港へ寄港しました。
[北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはキプロスを訪れた]

6月16日にもリマソール港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年6月16日20時01分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」はリマソール港(キプロス)への業務寄港を行なう】

7月10日から7月14日まで地中海中部のマルタ島を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはマルタ島を訪れた]

7月24日にもマルタ島を訪れています。
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そして7月29日にマルタを出港し、地中海東部へ向かいました。
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「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、当分の間は地中海へ留まるようです。

ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される

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『イタルタス』より
2014年7月27日15時48分配信
【情報提供者:1隻目の「ミストラル」は1年間は最大限集中して運用される】
モスクワ、7月27日/イタルタス

ヘリコプター母艦のトップ「ウラジオストク」(「ミストラル」型)は、太平洋艦隊へ受領された後、1年間は特に集中して運用される。
イタルタス特派員は日曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「1番艦は間違いなく極東へ駐留します。
運用の保障の観点から見れば、1年間の保証期間が有ります。
この年の間に、艦隊は最大限集中して運用試験を行ない、評価しなければなりません」

対談者は話した。

彼は、ロシアが、このタイプの艦2隻の為の支払いを行なった事を想起した。
「2隻目の艦の問題もまた、積極的に解決される事でしょう」
彼は付け加えた。

彼によると、「ミストラル」は私達の国の為に作成されており、「ロシア化」され、私達の緯度で任務へ就くように適合している。
ロシアへ到着した時、近代的な兵器及び国内生産の通信機器を受け取る。

「これは、様々な遠征任務の解決に適している良い艦です。
その為のインフラストラクチュアは準備されています。
3隻目と4隻目のミストラルに関しては、未だ国家防衛発注は有りません。
それは、1隻目と2隻目の運用の結果を見る必要が有ります」

対談者は付け加えた。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
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ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール市STXフランス造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]
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船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
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[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

バルト工場で建造された「ウラジオストク」後部は2013年6月26日に進水し、7月8日にフランスサンナゼールへ向けて出発しました。
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[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]

「ウラジオストク」後部は2013年7月23日にサンナゼールへ到着しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部はサンナゼールへ到着した]

結合された「ウラジオストク」は2013年10月15日に進水しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは進水した]

2014年3月5日以降には何度かの洋上試験が実施されました。
[ロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクは最初の洋上試験を行なった]
[ロシア海軍向けミストラル級の建造工事は当初の契約に沿って進められている]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻(ウラジオストク、セヴァストーポリ)の乗組員約400名は、6月30日以降サンナゼールに滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

2014年8月初頭からはロシア海軍将兵による「ウラジオストク」の操作訓練が始まります。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]

「ウラジオストク」は、今年10月にロシアへ引き渡されます。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
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[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]

今回の記事によると、最終艤装を終えて太平洋艦隊へ配備された後、「ウラジオストク」は約1年間に渡り「集中的に運用」されるとの事です。
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「集中的運用」の具体的な内容には触れられていませんが、積極的に遠距離航海(例えば地中海遠征とか)を実施し、更には寒冷地域(例えば北極圏)にも行き、(ロシア海軍での)運用上の問題が無いかどうかを洗い出すという事でしょう。

ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは白海で戦闘訓練を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年7月28日15時13分配信
【北方艦隊の原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は白海の射爆場へ移動する】

本日、最新のプロジェクト885「ヤーセン」多用途原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を去り、白海の戦闘訓練射爆場へ針路を取った。

セヴェロモルスク泊地において、「セヴェロドヴィンスク」は初めて北方艦隊の戦闘艦の隊列に立ち、ロシア海軍の日の為に捧げられる海洋パレードへ関わった。

白海エリアへの移動後、原子力潜水艦の乗組員は、戦闘当直へ就く前の一連の計画戦闘訓練任務を遂行する。

原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」防衛造船所「セヴマシュ」で1993年に起工、2010年に進水し、2013年12月に試験運用で採用された。
2014年6月17日、プロジェクト「ヤーセン」トップ原子力潜水艦ロシア海軍の一員として受け入れられた。

多用途原子力潜水艦「ヤーセン」は音響フィールド水準が低下した第4世代艦である。
それは、地上、水上、水中の目標の破壊を意図している。
これらの潜水艦の兵装は、超音速有翼ミサイル汎用深海誘導魚雷である。


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水したプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中ロケット巡洋艦の1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は、2013年12月30日、受領-引渡証書への署名(ロシア連邦海軍への納入)が行なわれました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクはロシア海軍へ納入された]

2014年6月17日、ロシア海軍旗初掲揚式典が開催され、北方艦隊潜水艦部隊・第11対空母原潜師団へ編入され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]

「セヴェロドヴィンスク」は試験運用を完了させる為、7月初頭に出航すると発表されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2014年7月初頭に出航する]

7月3日、艦内システムの点検の為、セヴェロドヴィンスク市から出航しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは出航した]

7月18日、セヴェロドヴィンスク白海海軍基地へ帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは白海海軍基地へ戻った]

その後、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ移動し、7月27日の「ロシア海軍の日」を祝いました。

そして7月28日にセヴェロモルスクを去り、白海の洋上訓練場へ向かいました。
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原子力潜水艦ハバロフスクはロシア海軍の日に起工された

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月27日17時08分配信
【「セヴマシュ」は3隻の原子力水中巡洋艦の建造を開始した】
セヴェロモルスク(ムルマンスク州)、7月27日-ロシア通信社ノーボスチ

一度に3隻の潜水艦-「クニャージ・オレグ」(プロジェクト「ボレイ」)、「クラスノヤルスク」(プロジェクト「ヤーセン」)、そして「ハバロフスク」セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」社で起工された。
同社の総取締役ミハイル・ブドニチェンコは、ロシア連邦大統領へビデオ通信で報告した。

国家元首は、セヴェロモルスク重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」艦上でビデオ通信からの報告を受けた。
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「今日、セヴマシュで、承認された国家再軍備プログラムに完全に沿って、そして、国防省に承認されたスケジュールに沿って、3隻の新たな原子力水中巡洋艦-第5の"ボレイ"クニャージ・オレグ、ハバロフスクと、もう1隻、近代化されたプロジェクト885Mヤーセンが起工されました」
ブドニチェンコ
は話した。

ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、ロシア海軍の日の祝賀行事に参加する為、日曜日にムルマンスク州へ到着した。
祝賀会は北方艦隊主要基地セヴェロモルスクで開催された。


生産合同「北方機械製造組合」(公開株式会社「生産合同セヴマシュ」)は、セヴェロドヴィンスク市(アルハンゲリスク州)に位置するロシアの機械製造企業防衛複合体である。

同社は、戦闘水上艦原子力潜水艦の建造と修理を実行し、石油ガス産業の為のロシアの海洋機器及び装置の作成の為のプロジェクトを実現する。


2014年7月27日の「ロシア海軍の日」に、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所「ボレイ」級戦略原潜「ヤーセン」級多用途原潜を1隻ずつ起工しました。
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[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]

「セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコ氏がロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏へ報告した所によると、この2隻以外に、もう1隻-原子力潜水艦(原子力水中巡洋艦)「ハバロフスク」も起工されたとの事です。

この原潜「ハバロフスク」については、艦名以外に具体的な情報は全く有りません。
ブドニチェンコ氏の発言から見ても、「ハバロフスク」「ボレイ」級でも「ヤーセン」級でも無いようです。

以前、ブドニチェンコ氏は、同社が2014年に「ボレイ」級2隻、「ヤーセン」級1隻、そして特殊用途潜水艦1隻を起工すると述べています。
[ロシアは2014-2015年に8隻の原潜を起工する]

従って、この「ハバロフスク」特殊用途潜水艦という事になります。

どのような特殊用途艦なのかは全く不明ですが、以前、こういうニュースが有りました。
[ロシア海軍は水中偵察潜水艦を発注する]

この「水中偵察潜水艦」は、「セヴマシュ」で建造されると言われていました。

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2010年代後半に近代化改装を行なう

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『イタルタス』より
2014年7月27日15時20分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は数年後にセヴマシュで近代化される】
モスクワ、7月27日/イタルタス

ロシア唯一の航空母艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、3-4年後にはセヴマシュ社で修理及び近代化を行なう。
イタルタスは、防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「セヴマシュは、航空母艦ヴィクラマーディティヤの修理及び近代化により豊富な経験を得ました。
今、この工場は、クズネツォフを正常に修復する為の準備が整っています」

対談者は話した。

ロシア航空母艦の技術的準備状態の維持は、ムルマンスク第35艦船修理工場で行なわれている。
「アドミラル・クズネツォフ」は、20年以上に渡り大規模な修理をする事無く海へ出ており、信頼できる艦であり続けている。

「ソヴィエト連邦の艦の設計と作成のクオリティは大変素晴らしいものでした。
クズネツォフは、3-4年後には修理に置かれます。
僕が思うに、それは間違いなくセヴマシュになるでしょう」

情報提供者は話した。

彼によると「それは、少なくとも3年以上に渡る高度な修理と近代化になります」

「甲板航空隊の錬成についてですが、この為にエイスクのニートカ甲板訓練施設が有りますし、もしも必要ならば、クリミアのニートカ複合体へ戻る事も有り得るでしょう。
海洋飛行士は、その技量を失う必要は有りません」

情報提供者は説明した。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。
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「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

「アドミラル・クズネツォフ」に関しては、これまで2度に渡って近代化改装の話が出ましたが、立ち消えになっています。
この時には、5年間掛けて高度な近代化を行なうと言われていました。
(1度目は2012-2017年に近代化改装を実施すると報じられ、2度目は2014-2019年)
[空母アドミラル・クズネツォフ近代化計画]
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2014年から近代化改装を開始する]
[空母アドミラル・クズネツォフの近代化は妨げられている]
[空母アドミラル・クズネツォフの近代化は先延ばしされている]

これまで「アドミラル・クズネツォフ」は、ムルマンスク第35艦船修理工場でメンテナンスが行なわれ、稼働状態に維持されて来ましたが、さすがに艦齢も20年を超えているので、この方法にも限界があります。
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そこで、数年後(2017-2018年)に「セヴマシュ」で近代化改装を行なうという話が再浮上してきました。
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以前、「セヴマシュ」は、改キエフ型重航空巡洋艦全通甲板空母へ変身させる大規模な改造工事を行なった経験が有ります。
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[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された]
「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を行なう能力は充分に有るでしょう。

現在、「セヴマシュ」では、重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の大規模な近代化改装が行なわれていますが、これが終わった後、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化を行なう事になるのでしょう。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2014年夏にドック入りする]

ただ、今回の記事に登場する「防衛産業企業体の(匿名の)情報提供者」氏によると、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の期間は約3年間となっており、以前の5年間に比べて短くなっています。

以前には、「アドミラル・クズネツォフ」は近代化改装で兵装システム電子機器を完全に入れ替えると報じられていましたが、実際には、兵装などの換装は限定的なものとなり、艦の寿命延長工事が主眼となるのかもしれません。

もしも兵装の換装が実施されるのならば、新たに装備される兵装は、おそらくは「パーンツィリ-M」「M-トール」になるでしょう。
[パーンツィリ-Mは近い将来にロシア海軍へ採用される]
[ロシア海軍の為の新型高射ミサイル「M-トール」が開発される]

近代化において「アドミラル・クズネツォフ」機関(蒸気タービンエンジン)そのものを換装する可能性は有りませんが、ボイラーは新型に交換される可能性は有ります。
インドへ売却された空母「ヴィクラマーディティヤ」のように。
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これまで「アドミラル・クズネツォフ」が近代化改装に踏み切れなかった理由の一つとして、同艦が長期間ドック入りしている間の艦載機パイロットの練度維持の問題が有りました。

つい最近まで、ロシア国内には艦上機の発着訓練を行なえる地上施設が無く、ソ連邦時代にウクライナに建設された訓練施設(ニートカ)を借りていました。
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しかし現在では、ロシア南部クラスノダール地方エイスク艦上機の発着訓練を行なえる第859飛行戦闘訓練センター(新ニートカ)が建設されています。
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[エイスクの新ニートカへ艦上戦闘機Su-33が到着した]

更には、今年3月にクリミア半島ロシア連邦へ編入され、クリミアサキに在った旧ソ連時代の艦上機発着訓練施設「ニートカ」ロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]

「アドミラル・クズネツォフ」が数年間使えなくても、艦載機の訓練には何ら問題は無いでしょう。

多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された

本日(2014年7月27日)、セヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」造船所でロシア海軍向けの新世代多用途原子力潜水艦「ヤーセン」級4番艦「クラスノヤルスク」が起工されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月27日13時04分配信
【第5の「ボレイ」と第4の「ヤーセン」は期日通りに納入されるとロゴージンは約束した】
セヴェロドヴィンスク、7月27日-ロシア通信社ノーボスチ

原子力有翼ミサイル水中巡洋艦「クラスノヤルスク」(プロジェクト「ヤーセン」)原子力弾道ミサイル水中巡洋艦「クニャージ・オレグ」(プロジェクト「ボレイ」)は期日通りに納入される。
ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンは記者団に伝えた。

日曜日の「ロシア海軍の日」セヴェロドヴィンスクでは2隻の原子力水中ロケット艦の起工式典が開催された-第5の「ボレイ」級戦略原子力潜水艦「クニャージ・オレグ」と第4の多用途原子力潜水艦「クラスノヤルスク」(プロジェクト885M、コード名「ヤーセン」)

「我々はスケジュールに沿っており、障害は有りません」
彼は、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」工場の潜水艦の起工式典において記者団に伝えた。

現在、海軍の戦闘編制には最初の2隻の「ボレイ」級原子力潜水艦が受け入れられている-「ユーリー・ドルゴルーキー」「アレクサンドル・ネフスキー」
今年末、海軍の編制へ同クラスの3隻目の潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」が加入しなければならない。
第4の艦「クニャージ・ウラジーミル」「セヴマシュ」で建造されている。

プロジェクト885のトップ艦「セヴェロドヴィンスク」は2014年6月に海軍の戦闘編制へ加わった。
この他に2隻の近代化されたプロジェクト885Mシリーズ艦「カザン」「ノヴォシビルスク」が建造段階に在る。

現在、ロシア海軍は60隻の潜水艦を有しており、この内の10隻は戦略原子力艦、約30隻は多用途原子力艦、この他にディーゼル艦及び特殊用途艦が有る。


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[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

プロジェクト885「ヤーセン」級1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]

「ヤーセン」級2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885Mとなり、2009年7月24日に起工されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンは2017年にロシア海軍へ引き渡される]

「ヤーセン」級3番艦(改「ヤーセン」級としては2隻目)「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工されました。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]

そして、「ヤーセン」級4番艦(改「ヤーセン」級としては3隻目)「クラスノヤルスク」は、「海軍の日」当日の2014年7月27日に起工されました。
[ロシア海軍の多用途原潜ヤーセン級4番艦はクラスノヤルスクと命名される]
[ロシア海軍新世代原潜ボレイ級5番艦とヤーセン級4番艦は2014年7月27日の「ロシア海軍の日」に合わせて起工される]

同日には「ボレイ」級戦略原潜5番艦「セヴマシュ」で起工されています。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]


テレビ局『ズヴェズダー』(動画ニュース)より
2014年7月27日15時00分配信
【ロシア連邦海軍の日にセヴェロドヴィンスクで2隻の原子力潜水艦が起工された】

ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された

本日(2014年7月27日)、セヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」造船所でロシア海軍向けの新世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」級5番艦「クニャージ・オレグ」が起工されました。
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『イタルタス』より
2014年7月27日12時21分配信
【戦略ロケット艦「クニャージ・オレグ」はセヴマシュで起工された】
セヴェロドビンスク/アルハンゲリスク州/7月27日/イタルタス

次なる「ボレイ」シリーズ戦略原子力潜水艦「クニャージ・オレグ」は、海軍の日に国内最大の防衛造船所-「セヴマシュ」で起工された。
イタルタス特派員は報告した。

これは、プロジェクト「ボレイ」により建造される5隻目の戦略ロケット艦であり、近代化されたプロジェクト955Aの最初の生産艦となる。
潜水艦は「クニャージ・オレグ」と命名された。

近代化された「ボレイ-A」には、より現代的な機器が装備されており、隠密性及び他の能力は大幅に改善されている。

戦略原子力ロケット艦「ボレイ」級は、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)により設計された。
その主要兵装は、16基の新たな大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」である。

戦略ロケット艦「ボレイ」級は、今後10年間で「あらゆる侵略者に対する」信頼できる核抑止力を作成し、ロシア海軍グループの基礎となる。
ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンは表明した。

「戦略ロケット艦ボレイと多用途潜水艦プロジェクト"ヤーセン"は、今の海軍の基礎グループを更新する計画であります。
我々は、世界のあらゆる所に存在し、あらゆる侵略者の情熱を冷まさせる為の潜在的な核の存在を見るでしょう」

ロゴージンは話した。
彼によると、現代の諸外国の状況では「ロシアが(外国に)勝る力のみにより護る事が出来ます」

次に、5隻目の「ボレイ」「クニャージ・オレグ」の起工式典に参加したロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは、海軍の日の造船所と船員を祝福した。
「ボレイ」「ヤーセン」の建造プログラムにおいて、資金調達は確実に計画通りに実行されており、その事に疑いは無い。
「艦の形状や特性を決定する基本文書は、長期造船プログラムにより承認されました」
ボリソフ
は強調した。

プロジェクト「ボレイ」のトップ潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は2012年に、続いて2013年には「ボレイ」型の最初の生産艦「アレクサンドル・ネフスキー」が海軍へ軍備採用された。
2014年には同タイプの「ウラジーミル・モノマーフ」の軍備採用が予定されている。
現在、4隻目のロケット艦「クニャージ・ウラジーミル」が建造されている。

[プロジェクト「ヤーセン」]
ロシア連邦国防省は、「ヤーセン」級多用途原子力潜水艦は7隻が納入される事を確認した。
原子力ロケット艦「クニャージ・オレグ」起工式典でロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは記者団に伝えた。

「2020年までに7隻(ヤーセン)、合計で16隻」
戦略原子力ロケット艦「ボレイ」級
の起工式典に参加したボリソフは話した。
彼は、海軍が2020年までに8隻の「ボレイ」を受領しなければならない事を付け加えた。

以前、第2の多用途原子力潜水艦「カザン」(プロジェクト885M「ヤーセン-M」)は2017年に納入されると伝えられた。

同プロジェクトのトップ艦(セヴェロドヴィンスク)は2014年6月17日に海軍へ引き渡された。
第2の「ヤーセン」-潜水艦「カザン」は、近代化されたプロジェクト885Mとして2009年に起工された。
第3の艦-「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工された。
このクラスの4隻目の原子力潜水艦「クラスノヤルスク」と命名され、7月27日に起工される。


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[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

プロジェクト955「ボレイ」級1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

「ボレイ」級2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2013年9月から2014年7月末まで洋上試験が行なわれました。
2014年12月10日にはロシア海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ配備される予定です。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年12月10日にロシア海軍へ納入される]

「ボレイ」級4番艦「クニャージ・ウラジーミル」からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、2012年7月30日に起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルの船体が形成された]

「ボレイ」級5番艦及び6番艦の建造準備作業は2012年から開始されています。
[既に6隻の新世代戦略原潜ボレイ級が建造されている]

そして、「ボレイ」級5番艦(改「ボレイ」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、「海軍の日」当日の2014年7月27日に起工されました。

[ロシア海軍のボレイ級戦略原潜5番艦はクニャージ・オレグと命名される]
[ロシア海軍新世代原潜ボレイ級5番艦とヤーセン級4番艦は2014年7月27日の「ロシア海軍の日」に合わせて起工される]


テレビ局『ズヴェズダー』(動画ニュース)より
2014年7月27日15時00分配信
【ロシア連邦海軍の日にセヴェロドヴィンスクで2隻の原子力潜水艦が起工された】

最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年12月10日にロシア海軍へ納入される

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『イタルタス』より
2014年7月27日9時15分配信
【セヴマシュ:原子力ロケット艦「ウラジーミル・モノマーフ」は2014年12月に(ロシア)海軍へ引き渡される】
セヴェロドビンスク/アルハンゲリスク州/7月27日/イタルタス

戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ウラジーミル・モノマーフ」(プロジェクト「ボレイ」)は、2014年12月10日にロシア連邦海軍へ引き渡される。
日曜日(7月27日)、公開株式会社「生産合同セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコは記者団に伝えた。

「3番艦は国家受領試験から戻り、全ては成功裏に進められており、全ては完全にスケジュール通りです。
我々は、更に何度かの海洋への出航を予定しており、12月10日、私共は受領(引渡)証書へ署名しなければなりません」

彼は話した。

「ウラジーミル・モノマーフ」は、プロジェクト「ボレイ」の3隻目の艦(2隻目の生産艦)である。

ブドニチェンコは想い起した。
1隻目の艦-「ユーリー・ドルゴルーキー」は納入され、現在、北方艦隊で戦闘勤務に就いている。
2隻目の「アレクサンドル・ネフスキー」も、ロシア連邦海軍の一員となった。

「これまでの所、何ら疑いは有りません。
私共は、この艦(「ウラジーミル・モノマーフ」)を納入し、証書へ署名し、海軍旗を掲揚し、受注品は海軍の一員となる事を確信しております」
「セヴマシュ」
総取締役は強調した。

次のシリーズ艦について彼は「スケジュール通りに建造されています」
「今の所は混乱は無く、そのような兆候も有りませんね」

ブドニチェンコは指摘した。

[原子力潜水艦「カザン」は2017年に海軍へ引き渡される]
第2の多用途原子力潜水艦「カザン」(プロジェクト885M「ヤーセン-M」)は2017年に納入される。
公開株式会社「生産合同セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコは伝えた。

「納入時期は2017年のままです。
この大統領令を我々は実行し、これに関する議論は行なわれておりません」

彼は強調した。

同プロジェクトのトップ艦(セヴェロドヴィンスク)は2014年6月17日に海軍へ引き渡された。
第2の「ヤーセン」-潜水艦「カザン」は、近代化されたプロジェクト885Mとして2009年に起工された。
第3の艦-「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工された。
このクラスの4隻目の原子力潜水艦「クラスノヤルスク」と命名され、7月27日に起工される。

近代化される「ヤーセン」は、新たな機器の設置により、その視認性は大幅に減少する。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水、2013年9月12日から海洋試験を開始しました。
乗組員は配備先となる太平洋艦隊から集められました。
工場航行試験は2014年7月初頭に完了し、その次の国家受領航行試験も7月26日に完了しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの海洋国家試験は7月26日に完了する]


今後は潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験が実施されます。
[ロシア海軍は2014年に2回、2015年に3回の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射を実施する]
[2014年の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射は白海から、2015年にはオホーツク海から実施される]

「ウラジーミル・モノマーフ」は2014年末にロシア海軍へ引き渡される予定となっておりますが、今回、「セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコ氏から具体的な日時~2014年12月10日~が明らかにされました。
引き渡し後、太平洋艦隊へ編入され、カムチャツカ半島原潜基地(ヴィリュチンスク)へ回航されます。

更に今回、「セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコ氏は、新世代多用途原子力潜水艦「ヤーセン」2番艦「カザン」にも言及しています。

約1年前、ミハイル・ブドニチェンコ氏は、原潜「カザン」が2017年にロシア海軍へ引き渡されると述べました。
[改ヤーセン級多用途原潜カザンは2017年にロシア海軍へ引き渡される]
このスケジュールは、現在も変更されていないようです。

「海軍の日」前日のロシア海軍太平洋艦隊基地ウラジオストク(2014年7月26日)

7月27日は、ロシア連邦「海軍の日」です。
ソヴィエト連邦時代の1980年10月1日、7月の最終日曜日が「海軍の日」と定められ、これが現在まで続いています。

「海軍の日」にはロシア海軍各艦隊の主要基地で観艦式が行なわれるのが慣習となっており、当然ながら太平洋艦隊主要基地ウラジオストクでも開催されます。

7月27日の観艦式に参加する艦は、既にウラジオストク沖で待機しており、本番を待つのみとなっております。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(太平洋艦隊旗艦)
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救助船「アラゲズ」
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大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
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大型揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」
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駆逐艦「ブイストルイ」

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この他にも小型対潜艦、潜水艦、支援船などが参加します。

「海軍の日」イベントのリハーサル

「海軍の日」前日のロシア海軍北方艦隊基地セヴェロモルスク(2014年7月26日)

7月27日は、ロシア連邦「海軍の日」です。
ソヴィエト連邦時代の1980年10月1日、7月の最終日曜日が「海軍の日」と定められ、これが現在まで続いています。

「海軍の日」にはロシア海軍各艦隊の主要基地で観艦式が行なわれるのが慣習となっており、当然ながら北方艦隊主要基地セヴェロモルスクでも開催されます。
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7月27日の観艦式に参加する艦は、既にセヴェロモルスク沖に停泊し、本番を待つのみとなっております。

重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
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北方艦隊旗艦であり、最近では、2013年12月から2014年5月まで大西洋・地中海への遠距離航海を実施しました。

戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」
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2012年12月29日にロシア海軍へ納入、2013年1月10日に海軍旗を初掲揚した第4世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」1番艦です。

原子力水中ロケット巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」
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2013年12月30日にロシア海軍へ納入、2014年6月17日に海軍旗を初掲揚した第4世代多用途原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」1番艦です。

この他、第4世代ディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦「サンクトペテルブルク」なども参加します。


なお、セヴェロモルスクの観艦式には、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏も出席します。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月26日15時14分配信
【プーチンは7月27日のセヴェロモルスクでの海軍の日の行事に出席する】

「ロシア海軍の日」(2014年7月27日)の主な予定

7月27日は、ロシア連邦「海軍の日」です。
(7月の最終日曜日が「海軍の日」と定められている)

この日、何隻かの艦がロシア海軍へ就役し、或いは、ロシア海軍の為に起工されます。


★プロジェクト20380コルベット「ストイーキー」、海軍旗初掲揚式典開催
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2014年7月22日14時41分配信
【バルト艦隊のコルベット「ストイーキー」は海軍の日にアンドレイ旗を掲げる】

7月27日、サンクトペテルブルクネヴァ川で開催される「海軍の日」観艦式には、7月18日に納入されたばかりの最新鋭コルベット「ストイーキー」も参加しますが、同日、海軍旗初掲揚式典が開催され、同艦は正式にロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入されます。


★プロジェクト667BDRM戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦K-84「エカテリンブルク」進水
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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月22日12時16分配信
【「ズヴェズドーチカ」は海軍の日に水中ロケット艦「エカテリンブルク」を進水させる】

2011年12月末に火災事故を起こし、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」で修理されている戦略原潜「エカテリンブルク」は、7月27日に進水します。
なお、「エカテリンブルク」は今年6月6日に造船台を出渠しています。


★プロジェクト21631小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、ロシア海軍への納入、海軍旗初掲揚式典開催
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2014年7月25日10時02分配信
【「海軍の日」にカスピ小艦隊へ新たな艦が補充される】

プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の1番艦「グラード・スヴィヤージスク」と2番艦「ウグリーチ」は7月27日にロシア海軍への受領引渡証書への署名と、海軍旗初掲揚式典が開催されます。
これにより、この2隻は正式にロシア海軍へ就役し、カスピ小艦隊の一員となります。


★プロジェクト955A「ボレイ-A」戦略水中巡洋艦「クニャージ・オレグ」とプロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力水中巡洋艦「クラスノヤルスク」起工
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[ロシア海軍新世代原潜ボレイ級5番艦とヤーセン級4番艦は2014年7月27日の「ロシア海軍の日」に合わせて起工される]

7月27日、セヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」造船所戦略原潜「クニャージ・オレグ」多用途原潜「クラスノヤルスク」が起工されます。
この2隻は、以前には7月19日に起工される予定でしたが、ロシア海軍の日に合わせる為に延期されました。


この他、ロシア海軍の主要軍港では観艦式が行なわれます。
極東方面では、ウラジオストクペトロパヴロフスク-カムチャツキーで開催されます。

なお、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクで開催される観艦式では、ロシア海軍第4世代潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」(プロジェクト955ボレイ1番艦)、「セヴェロドヴィンスク」(プロジェクト885ヤーセン1番艦)、「サンクトペテルブルク」(プロジェクト677ラーダ1番艦)が勢揃いします。
『kuleshovoleg』より
2014年7月22日8時52分配信
【セヴェロモルスクでは海軍の日の準備が行なわれる】

ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの海洋国家試験は7月26日に完了する

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『アルムス-タス』より
2014年7月25日11時33分配信
【原子力弾道ロケット潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」の国家試験は7月26日に完了する-中央設計局「ルビーン」】
モスクワ、7月25日(アルムス-タス)

プロジェクト955(コード名「ボレイ」)原子力弾道ロケット潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、国家受領試験の海洋プログラムを7月26日に完了する。
イタルタスのインタビューに対し、公開株式会社「中央設計局ルビーン」総取締役イーゴリ・ヴィリニトは、こう伝えた。

「同艦の工場航行試験は7月5日に完了し、7月26日には国家受領試験の完了が予定されています。
その後、追加の出航と監査、艦の最終仕上げが行なわれます」

彼は話した。

ヴィリニトは、プロジェクト955原子力弾道ロケット潜水艦の第2の生産艦が全ての種類の試験を行ない、2014年末までに海軍へ納入される事を想い起した。

「2012年にユーリー・ドルゴルーキーが海軍へ引き渡された後、1年に1隻の巡洋艦が納入されるべきであります」
総取締役は指摘した。

彼によると、「ボレイ」は、全ての託された期待を満たしている。
原子力弾道ロケット潜水艦の作成に関わっている企業は、長期に渡り数多くの試験開発作業を実行してきた。
「今、全ての協力はシリーズ生産の段階へ移っており、その結果、艦の建造及び試験の為に必要な時間は減少しました」
ヴィリニト
は付け加えた。

以前、9月に潜水艦は今年最初の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射を行なうと報じられた。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水しました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフ進水(セヴマシュ公式サイト)]
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは進水した]

乗組員は太平洋艦隊から集められました。
[新世代戦略原潜ボレイ級3番艦ウラジミール・モノマーフに電力が供給される]

2013年1月18日、「セヴマシュ」造船所の岸壁に係留されました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフの係留試験が開始された]

5月下旬、陸上から蒸気を送り、蒸気タービン機関の試験が行われました。
[ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは蒸気タービン機関の試験を行なった]

6月10日、ロシア正教会の神父による祈祷式が執り行われました。
[ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは祝福を授けられた]

9月12日、最初の工場航海試験の為に出港しました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフの航海試験が始まった]

10月初頭に最初の航海試験は完了しました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは最初の航海試験を完了した]

2014年6月11日、2回目の工場航行試験を行なう為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは海洋試験の為に出航した]

7月5日、航海試験を終えてセヴェロドヴィンスクへ戻ってきました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ボレイ級3番艦ウラジーミル・モノマーフは航行試験を終えてセヴェロドヴィンスクへ戻った]

これを以て「ウラジーミル・モノマーフ」工場航行試験は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは工場航行試験プログラムを完了した]

7月16日、国家受領委員会の立会いの下で国家受領試験を行なう為、セヴェロドヴィンスクから出港しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは国家受領試験を開始する]

国家受領試験が終わった後、最終点検と、更には、潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験も実施されます。
[ロシア海軍は2014年に2回、2015年に3回の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射を実施する]
[2014年の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射は白海から、2015年にはオホーツク海から実施される]

「ウラジーミル・モノマーフ」は2014年にロシア海軍へ引き渡される予定です。
引き渡し後、太平洋艦隊へ正式に編入され、カムチャツカ半島原潜基地(ヴィリュチンスク)へ回航されます。

ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される

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『アルムス-タス』より
2014年7月25日10時27分配信
【プロジェクト677潜水艦のトップは北方艦隊に留まる-中央設計局「ルビーン」】
モスクワ、7月25日(アルムス-タス)

プロジェクト677(コード名「ラーダ」)非核動力潜水艦のトップ「サンクト-ペテルブルク」は、試験運用完了後、北方艦隊に留まる。
イタルタスのインタビューに対し、公開株式会社「中央設計局ルビーン」総取締役イーゴリ・ヴィリニトは、こう伝えた。

「試験運用プログラムは今年中に完了する予定であり、その後、ラーダのトップは海軍の戦闘編制へ加入します。
私共の知る限りでは、同艦は北方艦隊の編制に留まらなければなりません」

彼は話した。

現在、1隻目の「ラーダ」は、ロシア連邦国防省並びにロシア連邦海軍総司令部が承認したスケジュールによる北方海域での試験プログラムを続行している。

「これらの複合体は、浅いバルト海では完全に動作させる事は不可能であり、深い北方海域での追加の作業が必要でした」
ヴィリニト
は説明した。

プロジェクト677「ラーダ」シリーズ潜水艦は、第4世代非核動力潜水艦に属する。
開発は公開株式会社「中央設計局ルビーン」により行なわれた。
それは、第3世代潜水艦と比較して、より高い隠密性と、改善された高度なシステムを有している。

プロジェクト636潜水艦(コード名「ワルシャワンカ」)と比べ、「ラーダ」の水上排水量は約3割減少した-2300トンから1765トンへ。
水中最大速力は19ノットから21ノットへ増加した。
乗員数は36名、自立行動期間は45日となった。
このタイプの潜水艦は、非常に低い騒音レベルと高レベルの自動化により特徴付けられる。


[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

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プロジェクト677「ラーダ」級潜水艦の1番艦B-585「サンクト-ペテルブルク」は、1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水、2010年4月22日に就役しました。

就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)を実施する為、北方艦隊の基地へ回航される事になりました。

2013年10月17日、北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ到着しました。
[ラーダ級潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊基地に到着した]

「サンクト-ペテルブルク」は、バレンツ海での深海試験を終えた後も、そのまま北方艦隊に留まり続けるようです。
この場合、第161潜水艦旅団に所属する事になるでしょう。
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ロシア海軍向けミストラル級2番艦の引き渡し再検討に関するフランス大統領の発言は「偽善者に対するポーズ」に過ぎない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月22日12時57分配信
【フランス社会党党首:「ミストラル」に関するディスカッションは偽善者を導く】
パリ、7月22日-ロシア通信社ノーボスチ

フランスの与党社会党第一書記で国家議会(議会下院)副院長ジャン-クリストフ・カンバデリスは、ロシアへのヘリコプター母艦「ミストラル」型の供給に関する同国大統領フランソワ・オランドの立場を支持する。
フランス当局に対する圧力は、偽善者によるものである。

前夜にオランドは表明した。
今年10月にフランスロシアへ最初の「ミストラル」を引き渡し、その建造工事は殆ど完了している。
2隻目の艦の引き渡しに関しては、ウクライナ危機に対するモスクワの立ち位置に依るだろう。
ロシア連邦へのヘリコプター母艦の供給は、絶えずアメリカ合衆国及びグレートブリテンの批判にさらされた。

「これは、偽りのディベートです。
偽善者を導くための」

社会党党首は、テレビ局『iTele』の生放送において表明した。

「ロンドンへの金融亡命が受け入れられたオリガルヒ(ロシア人)の人数を御覧なさい。
まずは、彼ら自身が始めるべきである事は明らかでしょう」
カンバデリス
は話した。
彼は、圧力にもかかわらず、国家元首は後戻りせずにロシアへ1隻目の「ミストラル」を引き渡し、ロシア当局へ圧力を掛ける事になる第2の方法に関する決定は延期される事を強調した。

ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター母艦「ミストラル」型を建造する為の12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。

ウクライナ領域内におけるマレーシア航空機の墜落後、アメリカ合衆国ヨーロッパ連合諸国は、ロシアに対する制裁の強化について会談を行なっている。
以前のヨーロッパ連合首脳会議において、大国連合-フランスドイツ-は、ロシアに対する防衛品目の禁輸に反対し、ロンドンワルシャワは、その必要性を主張した。
グレートブリテンは、再び制裁の第3レベル(経済セクター全体に対する)への移行が必要であると主張している。
フランスは、制裁は第2レベル(個人や個々の企業に対する)に留めるべきであると考えている。
アメリカ合衆国は、既にロシアの原料及び防衛企業全体に対する制裁を科している。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は今年3月から航海試験を始めており、2番艦「セヴァストーポリ」は今年10月に進水します。

フランス大統領フランソワ・オランドは、7月22日、ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は今年10月に引き渡すが、2番艦「セヴァストーポリ」(2015年10月引き渡し予定)を引き渡すか否かについては、今後のロシア側の出方に依ると述べました。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、オランド氏が属するフランス社会党の党首ジャン-クリストフ・カンバデリス氏は、オランド氏の発言を「偽善者を導く為の偽り」であると公言しました。

カンバデリス氏が言う所の「偽善者」とは、アメリカブリテンなどを指しています。

ウクライナ情勢に関してロシアへの制裁強化を主張し、フランスへはロシアと契約した「ミストラル」級の売買契約の不履行を迫るアメリカブリテン「偽善者」だと言っているわけです。

つまり、ロシアへの2番艦の引き渡しの再検討の可能性云々も「偽善者に対するポーズ」に過ぎず、本気で実行に移す気など無いという事でしょう。


同じ日にフランス外相ローラン・ファビウスも、「ミストラル」級に関する契約は履行されると述べています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月22日22時29分配信
【フランスの「ミストラル」に関する契約の履行に疑いは無い】

ファビウス氏「国際ルールにより、署名され、支払いを受けた契約は履行されなければならない」と述べました。

3機の多用途複座戦闘機Su-30SMがロシア海軍へ引き渡された

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月22日15時21分配信
【3機の新たな航空機Su-30SMは黒海艦隊へ引き渡された】

イルクーツク航空機工場が(ロシア)海軍の為に意図している5機の新たな航空機Su-30SMの内の3機は国防省へ引き渡された。

これは、黒海艦隊の為に特別に製造された最初のSu-30SMになる。
クリミアの軍事航空隊へ着任する飛行士及びエンジニア技術者の代表団へ機体が披露された。

海軍将兵の為にSu-30SMを製造するイルクーツク工場は、前もって生産量を増加する為の必要な準備が整っている。

「非常に重要なのは、前倒しで機体を供給した事です」
イルクーツク航空機工場の総取締役アレクサンドル・ヴェプレフは述べた。
彼によると、これは、発注者の緊急要請により実行された。
「私共は、今後の契約が数倍以上となる事を願っております」
アレクサンドル・ヴェプレフ
は語った。

第4+世代多目的複座戦闘機Su-30は、Su-27をベースにして作成された。
Su-30SMは、この航空機の近代化ヴァージョンである。


『ヴェスチ・イルクーツク』より
2014年7月21日14時39分配信
【イルクーツク航空機工場はロシア海軍の為に5機の新たな航空機Su-30SMを製造した】(動画ニュース)


ロシア海軍は、50機の複座多用途戦闘機Su-30SMを購入する予定です。
[ロシア海軍は50機のSu-30SMと10機のYak-130を購入する]

その第1群となる3機がロシア海軍へ引き渡されました。

これらの機体は黒海艦隊航空部隊(クリミア半島)へ配属されるとの事です。

今回の記事によると、この3機は、ロシア海軍の要望により、当初の納入時期よりも早く引き渡されました。

ロシア海軍向けミストラル級の売買契約を履行しなかった場合、フランスはロシアへ約30億ユーロを支払わなければならない

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『アルムス-タス』より
2014年7月22日21時51分配信
【軍艦「ミストラル」型の契約が挫折した場合、フランスは総計でロシアへ約30億ユーロを支払わなければならない】
モスクワ、7月22日(アルムス-タス)

汎用揚陸艦「ミストラル」型の契約が挫折した場合、フランスは総計でロシアへ約30億ユーロを支払わなければならない。
アルムス-タス特派員は、本日(7月22日)、フランスの2隻のロシア海軍向け汎用揚陸艦の建造プログラムに近いロシア防衛産業企業体の代理人より伝えられた。

「フランスの造船会社DCNSがロシア国防省の為に2隻の汎用揚陸艦ミストラル型を建造する為の11億2000万ユーロ(約15億2000万ドル)の契約は、2011年6月10日に署名されました」
情報提供者は伝えた。

「契約には、可能な直接補償に関する条項が在ります。
フランスの企業が署名された契約の履行を中断した場合も含めて。
このケースでは、DCNS側からロシア側への直接補償は10億5000万ユーロとなります」

専門家は強調した。

「それどころか、ロシア側は、汎用揚陸艦ウラジオストク及びセヴァストーポリの為の2個の(船体)後部の建造並びにフランスへの移送に関する材料およびその他の費用の補償について、DCNSへの追加のペナルティを科す必要が有ります。
このペナルティ及びロシア側への費用の補償では、訴訟の判決で更に最大で18億ユーロを得られる事も有り得ます」

彼は付け加えた。

本日(7月22日)、フランス大統領フランソワ・オランドは、大統領プレスジャーナリスト協会の会合において、1隻目の軍艦「ミストラル」型の準備は殆ど出来上がっており、10月には引き渡さなければならないと表明した。

彼は、この艦の供給が挫折するなどという話は有り得ない事を特に指摘した。

「ロシアは(代金を)支払いました」
共和国のトップは指摘し、付け加えた。
そうしなかった場合(契約を履行しなかった場合)、フランス「ロシア側へ11億ユーロの違約金を支払う事になります」

契約の残りの部分の履行についての話で、同タイプの2隻目のヘリコプター母艦の建造の完了に関し、オランドは強調した。
「それはロシアの行動に依るでしょう」

「私は、非常に明確に申し上げております」
彼は付け加えた。
「ですが、これを断念する事を強いられる可能性について、この段階において、制裁下での決定は下されておりません」


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は今年3月から航海試験を始めており、2番艦「セヴァストーポリ」は今年10月に進水します。

フランス大統領フランソワ・オランドは、7月22日、ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は今年10月に引き渡すが、2番艦「セヴァストーポリ」(2015年10月引き渡し予定)を引き渡すか否かについては、今後のロシア側の出方に依ると述べました。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

フランス大統領も言及していますが。フランスロシアへの「ミストラル」級の引き渡しを拒否した場合(つまりフランス側が契約を履行しなかった場合)、フランスロシア違約金10億5000万ユーロを支払う義務が生じます。

今回の記事に登場する「ロシア防衛産業企業体の関係者」(サンクトペテルブルクバルト工場の関係者?)によると、違約金に加え、ロシアは更にフランスへ賠償を請求できるとの事です。

ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻の後部はサンクトペテルブルク「バルト工場」で建造され、フランスサンナゼールへ移送されましたが、もしもフランス「ミストラル」級の引き渡しを拒否すれば、バルト工場(つまりロシア側)が行なった作業は全て無駄になってしまいます。

ロシア側は、その分の費用なども請求する権利が有るという事です。

ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月22日10時07分配信
【ロシア人船員は8月に「ミストラル」で実地業務を始める】

ロシア人船員の為の「ミストラル」型ヘリコプター母艦の制御の実地業務はフランスで2014年8月7日に開始される。
同時に、ロシア海軍の為に製造された最初の艦「ウラジオストク」の艤装作業は進行している。
『中央海軍ポータル』は、ロシア防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。


フランスサンナゼールへ到着しているロシア海軍の軍人は、数ヶ月以内に「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦での制御訓練を行ない、秋にはヘリコプター母艦「ウラジオストク」サンクトペテルブルクへの移動を行なう。

ロシア人船員の訓練は2014年2月19日にサンクトペテルブルク海軍アカデミーに基づいて始まった事が想い起される。
ウクライナを背景に作り出された複雑な政治的状況にも関わらず、「ミストラル」供給に関するイベントは中断される事は無かった。

新たな艦での実地訓練を受ける為の将兵のフランスへの到着は6月30日となり、1ヶ月遅れた。
乗員の沿岸への滞在中に浮揚兵舎として使われる練習艦「スモーリヌイ」の損傷が故に。

7月15日、ロシアの為のヘリコプター母艦を建造している造船所へ太平洋艦隊海洋航空隊の士官が到着した事は注目される。
既に彼等はエイスク市海軍航空隊第859戦闘応用センターでの訓練を経ている。

「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートルである。
艦は18ノット(時速約33キロ)の速力発揮を可能とする。
航続距離は20000海里(約37000キロ)。
乗組員160人の他、ヘリコプター母艦は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]

7月21日、サンナゼール造船所「セヴァストーポリ」の前部と後部の接合作業が開始されました。
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[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

接合完了後、今年10月に改めてサンナゼールで進水します。

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

そのロシア海軍の乗員達は、今年8月7日から「ウラジオストク」で実地操作訓練を開始します。

1番艦「ウラジオストク」は、今年10月にロシアへ引き渡されます。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]

フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す

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『イタルタス』より
2014年7月22日4時25分配信
【オランド:フランスは1隻目の「ミストラル」を期日通りにロシアへ供給する】
パリ、7月22日/イタルタス特派員イワン・バチリェフ

フランス側は、ロシア連邦海軍の為の軍艦「ミストラル」型の1隻目の建造の為の契約上の義務を履行し、期日内に引き渡す。
この声明は、フランス大統領フランソワ・オランドより出された。
この時に彼は、2隻目のヘリコプター母艦の作業は、ウクライナ危機におけるモスクワの立ち位置に依る事を指摘した。

「契約は2011年に締結されており、艦の準備は殆ど出来上がっており、10月には引き渡さなければなりません」
フランスの指導者は大統領プレスジャーナリスト協会の会合において話した。

彼は、このヘリコプター母艦の供給が挫折するなどという話は有り得ない事を特に指摘した。

「ロシアは(代金を)支払いました」
共和国のトップは指摘し、付け加えた。
そうしなかった場合(契約を履行しなかった場合)、フランス「ロシア側へ11億ユーロの違約金を支払う事になります」

契約の残りの部分の履行についての話で、同タイプの2隻目のヘリコプター母艦の建造の完了に関し、オランドは強調した。
「それはロシアの行動に依るでしょう」

「私は、非常に明確に申し上げております」
彼は付け加えた。
「ですが、これを断念する事を強いられる可能性について、この段階において、制裁下での決定は下されておりません」

大統領によると、もしも更にモスクワへ対する制限事項が導入された場合
「それはヨーロッパ連合のレベルで発生しなければならず、将来の機器供給に関してのみ適用されます」
「そのような事は有りませんが、ロシア自身の行動が不完全か否かを見ていく事になりましょう」

AFP通信オランドの発言を引用した。

[「ミストラル」建造の為の契約]
ロシア海軍の為にフランスヘリコプター母艦を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
現時点で、フランスサンナゼール市の造船所では、ロシア連邦海軍の為のこのタイプの2隻の艦の1隻目であるヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」の建造が完了している。
今、新たなヘリコプター母艦で勤務に就く準備を行なう400名のロシア人船員が訓練を受けている。

「セヴァストーポリ」と命名された2番艦は2013年6月に起工され、サンクトペテルブルク「バルト工場」では、契約条件下でヘリコプター母艦の後部を建造した。
先週、それは建造の最終段階を実行する為、曳航されてサンナゼールへ送り届けられた。
「セヴァストーポリ」は2015年末までにロシア連邦海軍へ引き渡される予定である。

ヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型は排水量21,000トン、船体最大長210m、速力18ノット、航続距離は最大で20000海里。
ヘリコプター母艦の乗組員は170名であり、加えて更に450名を艦内へ収容できる。
艦の航空グループには16機のヘリコプターが含まれており、離艦甲板へ同時に6機が展開できる。
艦の貨物甲板には約40両の戦車と70両の車輌を収容できる。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]

7月21日、サンナゼール造船所「セヴァストーポリ」の前部と後部の接合作業が開始されました。
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[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

接合完了後、今年10月に改めてサンナゼールで進水します。

「セヴァストーポリ」は、2015年11月にロシアへ引き渡される予定です。
その後、ロシアの造船所で兵装などを設置する最終艤装が行なわれ、これが完了した後に極東方面へ回航され、太平洋艦隊へ配備されます。

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]


フランス政府は、これまでに何度もロシアへの「ミストラル」級供給の為の契約を破棄する意向は無い事を表明しています。
[フランスはロシアとのミストラル級売買契約を遵守する]
[フランスはロシア海軍向けミストラル級の契約履行を2014年10月に完了する]

タイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイはセヴェロドヴィンスクへ戻ってきた

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月21日17時27分配信
【水中ロケット艦「ドミトリー・ドンスコイ」は白海基地へ戻った】

2014年7月21日・月曜日、戦略用途ロケット水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」は白海海軍基地の敷地へ戻ってきた。
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『中央海軍ポータル』が独自の情報提供者より伝えられた所によると、水中ロケット艦は、2014年7月16日に始まったプロジェクト955戦略用途ロケット水中巡洋艦「ボレイ」の第3のシリーズ-「ウラジーミル・モノマーフ」の国家受領試験に参加した。
「モノマーフ」の試験の枠組において兵装システムが点検され、7月26日にはロケット艦は建造所であるセヴマシュの敷地へ戻らなければならない。

2014年夏、「ドミトリー・ドンスコイ」は、少なくとも2度に渡って海洋へ出航した。
前回の航海は6月9日から19日までだったが、その目的と任務は伝えられていない。

重戦略用途ロケット水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」は、プロジェクト941のトップ艦であり、生産合同「セヴマシュ」の第55船台で1976年7月30日に起工され、1981年12月29日に海軍へ引き渡された。
同プロジェクトは、設計主任セルゲイ・ニキーティチ・コワリョーフの指導下で海洋工学中央設計局「ルビーン」により開発された。
艦の排水量は、水上で23200トン、水中で48000トン、全長172.8メートル、幅23.3メートル、自立行動期間120日、乗員160名。


プロジェクト941重原子力戦略用途水中巡洋艦(タイフーン級)の1番艦TK-208「ドミトリー・ドンスコイ」(1981年12月29日納入、1982年12月14日海軍旗掲揚)は、1990年代末に新開発の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」の試験艦へ改造され、2005年から2010年まで発射試験に従事しました。

その後、「ブラヴァー」発射試験艦としての任務を解かれ、今度は、海洋で試験を行なう新型潜水艦のサポートを行なう事になりました。
[タイフーン級原潜「ドミトリー・ドンスコイ」は試験艦として現役に留まる]

2013年には、戦略原潜「アレクサンドル・ネフスキー」、多用途原潜「セヴェロドヴィンスク」の海洋試験をサポートしました。
[タイフーン級原潜はロシア新世代原潜の海洋試験をサポートする]

2014年には、6月9日に出港し、6月19日に帰港しています。
[タイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは出航した]
[タイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは帰港した]

同時期、「ボレイ」級戦略原潜「ウラジーミル・モノマーフ」が海洋試験の為に出航していたので、そのサポートに従事していたようです。

7月16日、「ウラジーミル・モノマーフ」国家受領試験の為、再び出航しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは国家受領試験を開始する]

このサポートの為、「ドミトリー・ドンスコイ」も海洋へ出ており、7月21日に帰港したようです。

水陸両用機ベリエフA-40アリバトロースが復活するかもしれない

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月21日11時59分配信
【水陸両用機A-40は復活する】

多目的水陸両用機A-40「アリバトロース」は近代化を経て間もなく復活する。
ユニークな機体のシリーズ生産は1990年半ばに凍結された。


「以前には、この機体は余りにも高価であり、我々は、あまり必要としていませんでした。
現在の切実な状況に鑑みて、A-40は必要です」

ロシア通信社ノーボスチは、「統合航空機製造営団」軍事航空プログラム管理部長で元ロシア連邦空軍総司令官ウラジーミル・ミハイロフより伝えられた。
今、航空機は旧式化した機体と交代するとウラジーミル・ミハイロフは指摘した。

水陸両用機A-40「アリバトロース」は、ベリエフ試作設計局により設計され、1980年代半ばに航空機Be-12を代替する為に造られた。
シリーズ製造は、G.ディミトロフ記念タガンログ航空機製造組合で予定されていた。
業界ポータルサイト『Airwar.ru』によると、この為に同社は新たな組立工場を建設し、生産ラインと他の設備を用意した。
しかし、1990年代半ばには、防衛企業体への資金供給が停止されたが故に、航空機A-40シリーズの試験製造が開始される事は無かった。

その一方、A-40は積極的に展示会や航空サロンでデモンストレーションを行ない、それは大きな成功を収めている。
同機は、世界最大の水陸両用ジェット機と見られている。
A-40は合計して148の世界記録を打ち立てた。

2012年、『イズベスチヤ』紙は、国防省がこのタイプの航空機を拒否したと報じた。

[A-40の特性]
全長:45.70m
全幅:42.50m
通常離陸重量:86000kg
最大離陸重量:90000kg
最大積載重量:10000kg
乗組員:4-8名
最大速度:800m/h
巡航速度:720km/h
航続距離:4000km
哨戒飛行時間:12時間
実用上昇限度:13000m
兵器積載量:6500kgの様々な兵器(水中音響ブイ、爆雷、機雷、魚雷、対潜ミサイル)



【株式会社「G.M.ベリエフ記念タガンロク航空科学技術複合体」公式サイト】

ベリエフA-40(Be-42)「アリバトロース」は、ベリエフBe-12「チャイカ」対潜水陸両用機の後継として1980年代に開発されましたが、ソ連邦解体後の財政難により、試作機が2機製造されただけに終わりました。


その後、2012年には改良型のA-42を採用する話が出てきましたが、立ち消えになりました。
[ロシア海軍、ベリエフA-42対潜水陸両用機を採用?]
[ロシア海軍はベリエフA-42対潜水陸両用機を採用しない]

それから約2年後、A-40が復活する可能性が出てきました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月19日23時10分配信
【多目的水陸両用機A-40は間もなくロシア連邦軍事航空部隊へ復活する】

ロシアの航空機製造の総元締である「統合航空機製造営団」の軍用航空プログラム管理部長で元ロシア空軍総司令官のウラジーミル・ミハイロフ(元上級大将)は、間もなくA-40は復活すると述べました。
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この他、バルト海沿岸のカリーニングラード州では、水陸両用機用の基地が再建されます。
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『イタルタス』より
2014年7月9日14時18分配信
【ロシア特殊建設局はバルチースクの水陸両用機の駐留所を復活させる】

ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、閉鎖されていたバルト艦隊水上機基地「コサ」の復活を指示し、ロシア特殊建設局が復活の為の作業を行ないます。

再建される「コサ」基地に駐留するのは、A-40になるかもしれません。

ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月21日10時10分配信
【フランスはヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の前部と後部の接合を開始した】

サンナゼールのSTXフランス造船所は、ロシア海軍の為に建造されているヘリコプター母艦「セヴァストーポリ」の2つのパーツの接合作業を開始した。
『中央海軍ポータル』は、防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。


フランスの造船所は、サンクトペテルブルクバルト工場で建造された「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦の後部と、サンナゼールで製造された前部及び上部構造物の接合を行なわなければならない。
「ウラジオストク」と命名されたロシアの最初の「ミストラル」も、船体は2つに分けて建造された。
バルト工場の代理人が表明したように、2つの箇所の接合は何ら問題なく行なわれた。

ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の後部は、2014年7月14日にフランス沿岸へ到達した事が想い起される。
サンクトペテルブルクからの艦の船体の一部の曳航作業には18日間が費やされた。
フランスのメディアは、その日、全航路に渡り後部の輸送を実施した曳船エル・アヴァント20は海岸から見えたが、「セヴァストーポリ」の後部が直接に造船所へ着いたのは7月15日であると報じた。

更に『中央海軍ポータル』への情報提供者は、ロシアの為に建造される最初のヘリコプター母艦「ウラジオストク」の艤装作業は進行中であると指摘した。

ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」は、ロシア海軍のニーズの為に建造されている2隻目の「ミストラル」型軍艦である。
ヘリコプター母艦は、サンクトペテルブルクバルト工場STXフランス造船所で2つの部分に分かれて建造され、2013年6月18日に起工された。
2014年4月30日、後部は進水した。
サンナゼールで準備されたヘリコプター母艦の船体は、2014年10月に進水する予定である。
「セヴァストーポリ」ロシア海軍への引き渡しは2015年秋に予定されている。

「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートルである。
艦は18ノット(時速約33キロ)の速力発揮を可能とする。
航続距離は20000海里(約37000キロ)。
乗組員160人の他、ヘリコプター母艦は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]

そして、サンナゼール造船所「セヴァストーポリ」の前部と後部の接合作業が開始されました。

接合完了後、今年10月に改めてサンナゼールで進水します。

「セヴァストーポリ」は2015年11月にロシアへ引き渡される予定です。
その後、ロシアの造船所で兵装などを設置する最終艤装が行なわれ、これが完了した後に極東方面へ回航され、太平洋艦隊へ配備されます。

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。


[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]

ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近影(2014年7月18日)

ロシア連邦海軍唯一の重航空巡洋艦(航空母艦)「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」
公式にはロシア北方艦隊旗艦となっています。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

「アドミラル・クズネツォフ」は、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

今回の地中海遠征は、「アドミラル・クズネツォフ」就役以来最も長い遠距離航海となりました。

それから2ヶ月後・・・

2014年7月18日の「アドミラル・クズネツォフ」(セヴェロモルスク)
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「アドミラル・クズネツォフ」の手前の艦(605)は、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」です。

「アドミラル・レフチェンコ」は、「アドミラル・クズネツォフ」と同じ2013年12月17日に遠距離航海へ出発しましたが、途中で別行動を取り、黒海へ入ってセヴァストーポリへ寄港し、同地でメンテナンスを行なった為、帰港は2014年7月11日になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは長期航海を終えて母港へ戻った]

7月27日(7月の最終日曜日)は「ロシア海軍の日」と定められており、各艦隊の主要基地では観艦式が行なわれます。
むろん、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクも同様です。

その観艦式に、北方艦隊旗艦、そしてロシア海軍フラッグシップ的存在である重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」も参加するのでしょうか。

ロシア海軍の艦艇には完全国産のガスタービンエンジンが提供される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月16日14時44分配信
【統合機関製造営団:ロシア海軍の艦は輸入代替問題に左右されない】
モスクワ、7月16日-ロシア通信社ノーボスチ

既存及び将来のロシア戦闘艦並び戦闘艇には、国産エンジンが提供される。
水曜日(7月16日)、ロシア通信社ノーボスチは「統合機関製造営団」の代理人より伝えられた。

6月中旬、ウクライナ大統領ピョートル・ポロシェンコは、ロシアとのあらゆる軍事技術協力を禁止した。
先のこの禁止は、2重用途の製品、例えば軍用及び民間用として使用できるヘリコプターのエンジンには影響を及ぼさない。
ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンは、ロシアが既にウクライナ製の軍用製品の輸入代替プランを有していると答えた。

「海洋ガスタービンエンジンの分野において、我々は輸入代替プログラムを作動させなければなりません。
具体的には、既に最大出力7000馬力のM75RUエンジンと最大出力14000馬力のM70FRUエンジンを作成しており、これらは非常に経済的な第4世代自動化船舶用ガスタービンエンジンです」
統合機関製造営団
の代理人は話した。

彼は、これら(のガスタービン機関)が、様々な組み合わせにより、海軍及び連邦保安庁境界線警備隊の艦及び艇の装備のニーズが完全に提供される事を強調した。

統合機関製造営団の代理人は、「ゾーリャ-マシプロイェクト」(ニコラーエフ、ウクライナ)ロシア連邦海軍の為のエンジン製造の協同作業に関わっていた事を想い起した。


実際には、ロシア-ウクライナ合同企業・非公開株式会社「トゥルボルス」は、ロシア連邦海軍の為の海洋ガスタービンエンジンの開発、供給、修理、そしてアフターサービスに従事していた。
特に、プロジェクト22350フリゲートの為の最大出力27500馬力のガスタービンエンジンM90FR、更には、ディーゼル-ガスタービン集合体M55Rが在る。
(ウクライナの)「ゾーリャ-マシプロイェクト」はガス発生器と減速機を、ロシア科学生産合同「サトゥルン」はパワータービンを生産する。
自動管理システムは(ロシアの)科学生産合同「アヴローラ」が造る。

「更に、ルイビンスクでは海洋ガスタービンエンジンの為の試験台の建造が全力全開で進められております。
これは、海軍用のフルサイズの試験集合体の為のロシア領内の特殊な基盤となります」
統合機関製造営団
の代理人は話した。


【公開株式会社『統合機関製造営団』公式サイト】

ソ連/ロシア艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア「サトゥルン」、「アヴローラ」、「トゥルボコン」ウクライナ「ゾーリャ-マシプロイェクト」が関わっており、エンジンの最終組立は「ゾーリャ-マシプロイェクト」で行なわれていました。

【科学生産合同「サトゥルン」公式サイト】
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【『科学製造合同アヴローラ』公式サイト】
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【国営企業ガスタービン製造科学工業複合体「ゾーリャ-マシプロイェクト」公式サイト】
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なお、ロシアカルーガ市に在る非公開株式会社「科学製造国内企業トゥルボコン」は、公式サイトを持っていません。
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ソヴィエト連邦時代、ガスタービン搭載艦は、ニコラーエフ市61コムーナ造船所カリーニングラード州ヤンターリ造船所ゼレノドリスクゴーリキー造船所などで建造されていました。
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特に、ウクライナ61コムーナ造船所では大型のガスタービン推進艦が建造されていました。
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プロジェクト61大型対潜艦/警備艦(1962-1973年に15隻建造、他にレニングラードで5隻建造)
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プロジェクト1134B大型対潜艦(1971-1979年に7隻建造)
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プロジェクト1164ロケット巡洋艦(1982-1989年に3隻建造、1隻未完成)
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ですから、ニコラーエフ市ガスタービンエンジンの最終組立工場が在った方が輸送などの面で都合が良かったわけです。
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しかし、1991年末のソ連邦解体後、ガスタービン機関の部品を製造する会社と最終組立を行なう会社が別々の国に分かれてしまう事になり、何かと不都合が生じました。

そこで1993年、旧ソ連ガスタービン製造に関わっていた「サトゥルン」、「アヴローラ」、「トゥルボコン」、「ゾーリャ-マシプロイェクト」が集まり、合同企業「トゥルボルス」が設立されました。
【非公開株式会社『トゥルボルス』公式サイト】

ロシア海軍新世代水上艦の為のガスタービン(M90FR)も、ロシアウクライナの企業の共同開発でした。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

しかし、2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係も悪化しました。

2014年3月末には、「ゾーリャ・マシプロイェクト」社ロシアへのガスタービン機関供給を継続していましたが、その後、供給は途絶えました。
[ウクライナ防衛産業は依然としてロシアとの契約を忠実に履行している]

この為、ガスタービンの生産を全面的にロシア国内へと切り替える事になりました。
[ロシアは艦艇用ガスタービンの製造を全面的に国内へと切り替える]
[ロシアのサトゥルン社は2017年までにウクライナ製ガスタービンを完全に代替する]

記事中で触れられていますが、既に「完全なロシア製」(つまりゾーリャ-マシプロイェクトが関わっていない)の艦艇用ガスタービン「サトゥルン」社により開発・生産されています。
【ガスタービンエンジンM75RU/M70FRU】

これに続き、以前はウクライナで最終組立が行なわれていた新世代ガスタービンエンジンM90FRや、既存のガスタービンエンジンも、完全にロシア国内での製造へ移行します。
【ガスタービンエンジンM90FR】

記事末尾で名前が出ているルイビンスク市には「サトゥルン」社、「トゥルボルス」社が在り、ここが艦艇用ガスタービンエンジン製造の中核となります。
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コルベット「ストイーキー」は2ヶ月遅れでロシア海軍へ引き渡された

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月18日18時21分配信
【(ロシア)海軍は、ほぼ2ヶ月遅れて「ストイーキー」を受領した】

バルト国家受領委員会は、「統合造船業営団」の一員である公開株式会社「造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造されたプロジェクト20380コルベット「ストイーキー」の受領証書へ署名した。
金曜日(7月18日)、同営団は発表した。


このイベントは、元々は5月末に予定されていたが、突然にキャンセルされた。
その後、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」『中央海軍ポータル』へ伝えた所によると、延期は国家受領試験の継続によるものであった。

事の詳細は、『ビジネス・ペテルブルグ』紙で公表された。
同紙によると、同艦の受領は、深刻な問題点が存在した事に関連し、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将により拒否された。
また、「統合造船業営団」の情報提供者は、以前、同プロジェクト艦の電波電子システムの問題点が特定されたと伝えた。

艦の受領が頓挫してから間もなく、「統合造船業営団」総裁は更迭され、6月5日、以前にはロシア連邦産業貿易相代理のポストに就いていたアレクセイ・ラフマノフが総裁となった。

同艦の最も深刻な問題点は除去されたものと見られている。
「統合造船業営団」の限定標準プレスリリースでは、アレクセイ・ラフマノフの表明が引用された。
「受領証書への署名とロシア海軍へのコルベット"ストイーキー"の引き渡しは、最新のプロジェクト20380戦闘艦のシリーズ建造が完了した事を示しており、全ての統合造船業営団及び協力企業の造船所にとっては画期的な出来事であります」

プロジェクト20380コルベット2等多目的水上戦闘艦であり、同プロジェクトは中央海洋設計局「アルマーズ」によりロシア海軍の為に開発された。
今日までに同プロジェクト艦3隻がロシア海軍の戦闘編制に在籍している-「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」
それは自国近海ゾーンで行動し、敵の水上艦潜水艦と戦闘を行ない、海洋上陸作戦中の海洋揚陸部隊への砲撃支援、海上及び基地での艦船へのミサイル砲打撃の実施の為に意図されている。
「ストイーキー」は、最初の3隻のシリーズ艦と同様にバルト艦隊の一員となる事が計画されている。

「このプロジェクト艦の運用経験を踏まえ、私達のフラッグシップ企業であるセーヴェルナヤ・ヴェルフィ及びアムール造船工場は、既に近代化されたプロジェクト20385/20386の建造に着手しております。
それは、私達の軍事船員が、海軍の利益の為の更なる広範囲の課題を成功裏に解決する事を可能にします」
アレクセイ・ラフマノフ
は表明した。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
【動画「将来のコルベット」】

プロジェクト20380「ステレグーシチー」型コルベットの4番艦「ストイーキー」は2006年11月10日にサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工されました。
[ステレグーシチー型「ストイーキー」起工]

2012年5月30日に進水した後、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁で艤装工事が進められました。
[ロシア海軍新世代コルベット"ストイーキー"は進水した]

2013年12月上旬から艦の磁力消去作業が行なわれました。
[最新コルベット「ストイーキー」は近日中に航海試験を開始する]
[最新コルベット「ストイーキー」は航海試験の準備を進める]

その後、サンクトペテルブルクからクロンシュタット港(レニングラード海軍基地)へ移動し、2014年1月にフィンランド湾で最初の航海試験が行なわれました。
[最新コルベット「ストイーキー」は最初の航海試験を完了した]

1月24日、カリーニングラードバルチースク海軍基地へ到着しました。
[最新鋭コルベット「ストイーキー」はバルチースク海軍基地へ到着した]

1月29日、海上で試験射撃を実施しました。
[最新コルベット「ストイーキー」の射撃試験が行なわれた]

2月6日、本格的な工場航海試験の為、再びバルチースクを出港しました。
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」は第2段階航海試験を開始した]

約1ヶ月後の3月初頭、「ストイーキー」工場航海試験は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」は工場航海試験を完了した]

3月11日、国家受領試験が開始されました。
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」の国家受領試験が始まった]

4月中旬、国家受領試験の洋上部門は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ストイーキー」の国家受領航海試験は完了した]

その後、建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ戻り、2014年5月28日にはロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、それは突然キャンセルされました。
[コルベット「ストイーキー」はロシア海軍へ納入される]

今回の記事によると、引き渡し直前に重大な問題点が発覚し、それを解決するのに約2ヶ月を要したという事のようです。


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ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに8隻が起工され(20380が6隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

[「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月15日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水予定/2014年7月18日納入(艦番号545)
バルト艦隊に配備予定

「グレミャーシチー」Гремящий(20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2015年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2016年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2014年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2015年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」における20380シリーズの建造は4隻で完了し、今後は改良型の20385/20386の建造へ移行します。

ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは白海海軍基地へ戻った

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月18日10時04分配信
【原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は白海基地へ戻った】

原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は、白海海軍基地の領域へ戻ってきた。
プロジェクト885「ヤーセン」原子力潜水艦のトップの海洋航海は、約2週間続いた


『中央海軍ポータル』北方艦隊の情報提供者から伝えられた所によれば、原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は、全ての艦載システムの点検の為の海洋への出航の後、同名の都市へ戻った。
2014年秋、潜水艦は常時駐留場所となるザーパドナヤ・リッツァ(ザオゼルスク)への移動を行なわなければならない。

原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」「セヴマシュ」で1993年に起工され、2010年に進水した。
試験運用中の潜水艦はアンドレイ旗を掲揚する事は無く、2013年12月30日に受領された。

多用途原子力潜水艦プロジェクト「ヤーセン」は、音響フィールドの水準が減少した部分複殻式1軸原子力潜水艦である。
ミサイル兵装の為に8基の垂直発射装置が使用される。

兵装複合体には、超音速有翼ミサイル「オーニクス」型及び「カリブル」、更には汎用深海誘導魚雷が含まれる。
原子力潜水艦プロジェクト「ヤーセン」は、沿岸から約1500kmの距離に在る地上目標を攻撃できる。

ロシアの造船所の初の試みとして、魚雷発射管を潜水艦の艦首ではなく、中央区画へ配置している。
これにより、大型水中音響複合体のアンテナを原子力潜水艦の艦首に配置する事が可能となった。


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水したプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中ロケット巡洋艦の1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は、2013年12月30日、受領-引渡証書への署名(ロシア連邦海軍への納入)が行なわれました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクはロシア海軍へ納入された]

2014年6月17日、ロシア海軍旗初掲揚式典が開催され、北方艦隊潜水艦部隊・第11対空母原潜師団へ編入され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]

「セヴェロドヴィンスク」は試験運用を完了させる為、7月初頭に出航すると発表されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2014年7月初頭に出航する]

7月3日、艦内システムの点検の為、セヴェロドヴィンスク市から出航しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは出航した]

そして7月18日、セヴェロドヴィンスク白海海軍基地へ帰港しました。
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今年秋には駐留基地となるザーパドナヤ・リッツァ(ザオゼルスク)へ移動します。
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ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」2日目

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月18日12時35分配信
【ロシアとインドの船員は「インドラ-2014」で敵潜水艦を撃沈した】
ウラジオストク、7月18日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアインド艦船支隊は、合同海軍演習「インドラ-2014」の活動段階中に反応深海爆雷を使用して仮想敵潜水艦を破壊した。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチは、ロシア連邦東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス・情報供給部長ローマン・マルトフより伝えられた。

駆逐艦「ランヴィジャイ」、フリゲート「シヴァリク」、補給船「シャクティ」で構成されるインド海軍艦船支隊は、木曜日に日本海のピョートル大帝湾でスタートした演習へ参加する為、月曜日にウラジオストクへ到着した。
「インドラ」の主な目的は、海洋における合同活動への取り組みと、その改善である。
ロシアからは、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、支援船、海洋航空隊が演習へ関与する。

「ロシアとインドの乗組員は標準対潜手段を使用し、海域に滞在する敵潜水艦を発見し、反応深海爆雷を使用して、仮想敵を破壊する機会を逃しませんでした。
更には、ピョートル大帝湾で艦船支隊は、空中パラシュート目標への対空防衛砲射撃を行ないました。
それは、太平洋艦隊の対潜航空機Il-38により投下されました」
マルトフ
は話した。

彼によると、この後、連合支隊は主口径砲で特殊海上曳航標的を砲撃した。
更に両国の船員は救助活動を実施した。
「損傷した」船が救助され、艦隊の救助者は、水上の「遭難者」の役目を実行するマネキンを引き揚げた。

「この他の戦闘演習では、本日、ヘリコプターKa-27機上からロシア及びインドの艦船支隊の空中撮影が行なわれました。
日本海で今も続けられている演習には、双方から8隻の戦闘艦船、更には艦載ヘリコプターと海洋航空隊の航空機が参加しています」
マルトフ
は付け加えた。

土曜日に演習は完了し、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」艦上で結果が総括される。
インド海軍艦船支隊の送別式典が海上で開催される。

20世紀の1990年代、太平洋艦隊の艦船は、3度に渡りインドを訪れた。
2003年5月、インド西部及び東部沿岸において、ロシア-インド海軍の最初の2ヶ国間演習が実施された。
2005年以降、2ヶ国間の海上合同演習は「インドラ」と呼ばれるようになった。
2007年、インド海軍艦船支隊ウラジオストクを訪れ、訪問中に日本海合同対テロ演習「インドラ-2007」が成功裏に実施された。


ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」に参加するインド海軍艦船部隊は、7月14日にウラジオストクへ到着しました。
[インド海軍艦船部隊はウラジオストクへ入港した]

翌7月15日、ロシア太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」で演習の開始式典が開催されました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」の開始式典が開催された]

7月17日夕方、ロシア海軍及びインド海軍の演習参加艦船はウラジオストクを出港し、ピョートル大帝湾で実際の演習を開始しました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」の活動段階が始まる]

7月18日には対潜攻撃、対空・対艦砲撃、救助訓練が実施されました。

空母アドミラル・クズネツォフの最高の艦上戦闘機パイロット達

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ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2014年7月16日19時27分配信
【サフォーノフ隊員の最高の飛行術】
著者:『クラースナヤ・ズヴェズダー』オーリガ・ヴォロビェワ

ソヴィエト連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士たちは最上級のパイロットであり、最近の地中海への航海において、それは再び実証された。
短い休暇の後、彼等は再びセヴェロモルスク-3飛行場からの計画飛行を開始する。


7月17日-海軍航空の日

海軍航空隊ロシア軍事航空隊のエリートと見なされており、甲板飛行士は、当然ながらエリート中のエリートと呼ぶ事が出来るだろう。
エフゲニー・クズネツォフ大佐指揮下のユニークなサフォーノフ連隊は、ロシア軍において唯一の存在である。
航空巡洋艦の甲板からの最も困難かつ危険な飛行を実行する戦闘機飛行士は、ここにしか用意されていない。
甲板飛行士よりもリスクが高いのは、試験飛行士のフライトくらいのものであろう。
伝説のロシア英雄チムール・アパキージェ少将は、生前、世界で航空母艦からのフライトよりも危険なものは無いと話している。
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しかし、最も困難な飛行の許可を得る前には、高いレベルの技量を達成する為に1年間が必要である。
最初に甲板飛行士は陸上飛行場でのコース訓練を受ける。
その後、航空地上試験訓練複合体ニートカでフライトを学ぶ。
セヴェロモルスク-3飛行場において10数回の飛行勤務を行なった後、複雑かつ高度な飛行術を習得し、グループ編隊飛行の技量を向上させる。


[参考]
ソヴィエト連邦英雄2度受賞B.F.サフォーノフ記念独立艦上戦闘機航空連隊は、1973年9月15日にクリミアのサキ飛行場で形成された。
1976年、連隊は重航空巡洋艦「キエフ」と共にムルマンスク州へ移動した。
駐留場所は、遠隔駐屯地セヴェロモルスク-3飛行場となった。
艦上航空隊の開発には、艦上戦闘機パイロット群を準備し、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の甲板からの飛行を習得したロシア英雄チムール・アパキージェ少将が莫大な力を注いだ。
チムール・アヴタンジロヴィチは、サキ海軍飛行士訓練センターで勤務していた1991年9月15日にこの艦へ初めて着艦した。

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訓練プログラムに沿って、パイロットは戦闘応用飛行、空中目標迎撃、空中戦闘機動を実施する。
これは全て海洋訓練プログラムへ入る為の試験と認められている。
1年間に渡る研修の結果を総括する甲板飛行士の為の最も重要な戦闘訓練イベントは、遠距離航海である。
この長い訓練段階を成功裏に完了した後でのみ、地中海への航海へと向かう重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の艦の甲板での飛行許可が得られる。
最近の地中海航海において、海洋エース達は再び航空母艦の甲板からの飛行技量を確保し、戦闘機Su-33で350回以上のフライトを行なった。

北方艦隊海洋航空隊飛行組織管理部長でロシア英雄イーゴリ・マトコフスキー大佐は、航空艦グループの航空隊担当司令官代理の職責で航海を実行した。
彼が指摘したように、「クズネツォフ」地中海航海は、通常は2-3ヶ月であるが、今回は5ヶ月間だった。
「遠距離航海は、興味深いイベントで満たされました:アメリカ人との会合、キプロスでの仕事、ロシア船員のレセプションとキプロス共和国大統領のフライト、シリアでの仕事」
イーゴリ・フェオクトヴィチ
は言った。
「ですが、強い印象を受けたのは、地中海、特に、外国の周辺でのフライトと関連していました」

彼は、個人的に達成した-航空母艦の甲板への200回の完全な着艦を。
イーゴリ・マトコフスキーは、控えめに黙っていた。
質問に対し、これは、彼が最初に同艦の甲板へ戦闘機で着艦した1998年以来、約16年目であった事だけを答えた。
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この航海においては、更に、航空連隊司令官代理パーヴェル・ポドグゾフ中佐が200回目の着艦を達成した。
空中射撃-戦術訓練班長ユーリー・スースロフ中佐及び飛行安全勤務班長イーゴリ・ツクル中佐は、同艦の甲板へ戦闘機Su-33で100回目の着艦を行なった。
この航海で甲板飛行士は自身の技量を向上させただけでは無く、実地任務を遂行した。

彼らは戦闘当直に就き、地中海で常時活動するロシア海軍作戦連合部隊の対空防衛を担い、更に我々の艦は、シリア化学兵器輸送の安全保障へ参加する為に同行した。
「全ての指示された任務を、我々は計画に厳密に従い、安全かつ時間通りに遂行しました」
マトコフスキー
大佐は話した。
「このように長期に渡り継続された航海も、愛する家族が待っている事を知れば、全て克服出来ました」

飛行中隊指揮官セルゲイ・サウシキン中佐は、カチン高等軍事航空学校を卒業し、1996年に有名なサフォーノフ連隊で勤務する為に着任した。
N.G.クズネツォフ海軍アカデミーで学んだ後、有望な士官は再び北極圏へ戻り、複雑な飛行プログラムへの積極的な習熟を始めた。
2011年、彼は1級飛行士となった。

今回の航海(彼にとっては5回目)で、彼は巡洋艦の甲板へ20回の着艦を行なった-これまでの合計では85回となった。
「私達は、地中海上のフライトで大いなる満足を得ました。そこは晴れて暖かく、素晴らしい仕事でした」
セルゲイ・サウシキン
は述べた。
「地中海エリアを移動する様々な国々の艦を上空から見る事は興味深いですね」

航空連隊の空中射撃-戦術訓練班長ユーリー・スースロフ中佐が伝えたように、今回、全ての飛行士が17-20回の着艦を遂行しており、これは良い結果である。
「パイロットの航空母艦の甲板からのフライトの実施は限られており、それは各員が全て同様ですが、充分ではありません」
ユーリー・スースロフ
中佐は説明した。
「私は10年に渡り艦から飛行しており、既に甲板へ100回以上の着艦を行ないましたが、私は、まだまだこれからもやりたいと思っております。
各飛行士は、今回の地中海で新たな経験を得ました。
例えば、ボリス・カリムツスキー中佐とセルゲイ・サウシキン中佐は、艦への着艦の目視管理者となりました」


航空連隊副司令・飛行訓練担当パーヴェル・プリャドコ中佐は、1992年以来、北極圏で勤務している。
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今回の遠距離航海はパーヴェル・イワノヴィチにとっては7回目となるが、初めて祖国の駐屯地へ戻った際、妻の為にバラの花束を持って航空機のキャビンから降りた。
何処で花を入手したのかは、全て謎のままである。
「僕がスヴェトラーナと一緒になって27年が経ち、2人の息子を授かりました」
パーヴェル・イワノヴィチ
は話した。
「27歳になる長男セルゲイはモスクワ航空研究所を卒業し、空気力学設計者として働いています。
20歳になる次男アントンはモスクワ国立建築大学の学生です。
僕は、妻と会う際、僕へ花束を渡される事は容認できないし、花束を渡すのは男の役目だと思っております。
お気に入りのバラ-それは、ほんの少しの感謝、愛、忠誠、忍耐です」


夏季訓練期間は、時として飛行士にとって最も激烈であると見られている。
パイロットは、高速の仮想敵の空中目標を迎撃する空中戦闘訓練の要素へ取り組む。
飛行士たちは、航空機Su-25UTG、Su-27UB、Su-33で高度かつ複雑な飛行術を実行する技量の改善を続ける。

甲板飛行士達と別れる際、サフォーノフ航空連隊への装備が予定されている新たな第4世代多目的戦闘機MiG-29(K)についての意見を尋ねてみた。
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「そうですね、我々は、この機体をマスターしなければなりませんが、新たな航空機へ移行するとしても、僕達は、長年に渡り、自身の力で成功裏に(任務を)実行したSu-33の全てを気に入っています」
セルゲイ・サウシキン
は話した。


ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、2013年12月17日から2014年5月18日まで5ヶ月間の長期航海(地中海遠征)を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-2014年5月)]
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当然ながら、「アドミラル・クズネツォフ」艦載機部隊の「ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ名称記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」のパイロット達も参加しました。
[ロシア海軍の艦上戦闘機連隊は創設40周年を迎えた]

今回の記事によると、「アドミラル・クズネツォフ」ボリス・サフォーノフ連隊のパイロット達は、地中海で飛行訓練を行なっただけでは無く、シリア化学兵器輸送船の護衛にも参加したようです。
[ロシア空母部隊はシリア化学兵器輸送の護衛に参加する]

ロシア海軍当局からシリア化学兵器輸送船の護衛任務へ参加した事が公表されたのは、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」のみです。
同艦が化学兵器輸送護衛作戦を始めて実施した2014年1月7日、「アドミラル・クズネツォフ」は未だシリア沖へは到達していませんでしたが、2月10日には地中海東部「ピョートル・ヴェリキー」と合流しております。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは地中海東部で原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと合流した]

その後、「ピョートル・ヴェリキー」は2014年4月上旬まで化学兵器輸送船を護衛しており、同時期には「アドミラル・クズネツォフ」地中海東部に居ました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは13回に渡りシリア化学兵器輸送船団を護衛した]
「ピョートル・ヴェリキー」と同じ回数ではないにせよ、化学兵器輸送護衛作戦へ何度か参加した事は確かでしょう。


今回の記事には、艦上戦闘機Su-33ベテランパイロットが何名か登場していますが、その中の1人であるパーヴェル・イワノヴィチ・プリャドコ中佐は、1992年からサフォーノフ航空連隊で勤務しており、これまでの「アドミラル・クズネツォフ」の遠距離航海(北東大西洋へ2回、地中海へ5回)にも全て参加しているようです。
おそらくは、サフォーノフ連隊艦戦パイロットでも最古参でしょう。
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今回の地中海遠征では、何名かのベテランパイロット「アドミラル・クズネツォフ」への100-200回目の着艦を達成しています。
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航空連隊空中射撃-戦術訓練班長ユーリー・スースロフ中佐は、2014年1月初頭に北海「アドミラル・クズネツォフ」への100回目の着艦を達成しました。
[空母アドミラル・クズネツォフは北海で艦上戦闘機Su-33の飛行訓練を実施した]

航空連隊飛行安全勤務班長イーゴリ・ツクル中佐は、2014年2月中旬に地中海東部「アドミラル・クズネツォフ」への100回目の着艦を達成しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ艦載機は地中海東部で飛行訓練を継続する]

北方艦隊海洋航空隊飛行組織管理部長イーゴリ・マトコフスキー大佐と航空連隊副司令パーヴェル・ポドグゾフ中佐は、2014年3月上旬に「アドミラル・クズネツォフ」への200回目の着艦を達成しました。
[2名のSu-33パイロットは空母アドミラル・クズネツォフへの200回目の着艦を達成した]

なお、航空連隊副司令(飛行訓練担当)パーヴェル・プリャドコ中佐は、前回の「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征(2011年12月-2012年2月)時の2012年1月下旬にマルタ島沖で「アドミラル・クズネツォフ」への100回目の着艦を達成しています。
[空母「アドミラル・クズネツォフ」はマルタ島沖で飛行訓練を行なう]


記事末尾で触れられているように、今後、サフォーノフ連隊には新たな艦上戦闘機MiG-29Kが導入されますが、同連隊のベテランパイロット達は、これまで長年に渡って乗ってきたSu-33を気に入っているようです。
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現用のSu-33は寿命延長改修が行なわれており、新たな艦上戦闘機MiG-29Kと共に「アドミラル・クズネツォフ」で運用されることになりますが。

ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」の活動段階が始まる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月17日3時39分配信
【ロシア-インド演習「インドラ-2014」の活動段階(アクティブフェイズ)がスタートする】
ウラジオストク、7月17日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア-インド合同海軍演習「インドラ-2014」の活動段階(アクティブフェイズ)は、日本海ピョートル大帝湾で木曜日にスタートする。
ロシア通信社ノーボスチは、ロシア連邦東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス・情報供給部長ローマン・マルトフより伝えられた。

駆逐艦「ランヴィジャイ」、フリゲート「シヴァリク」、補給船「シャクティ」で構成されるインド海軍艦船支隊は、演習へ参加する為、月曜日にウラジオストクへ到着した。
「インドラ」の主な目的は、海洋における合同活動への取り組みと、その改善である。
ロシアからは、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、支援船、海洋航空隊が演習へ関与する。

「太平洋艦隊及びインド海軍の艦船は、木曜日(7月17日)夕方に演習の活動段階実施の為、海洋へ出航します。
彼等は一列に並び、合同で"機雷源"を乗り越えます。
その後、大型揚陸艦ペレスウェートは、撃破する必要のある訓練用機雷を射出します。
更に、ヘリコプター演習及び高速艇による不審船の臨検が実施されます。
1日目が終わった後、演習参加者は2つのグループに分かれて展開し、夜間の遭遇戦を実施します」
マルトフ
は話した。

彼によると、翌日(7月18日)には、無防備の泊地における艦船の保護、合同での空中目標に対するミサイル-砲打撃が計画されている。
更には、遭難した船舶への支援の提供、海上での物資補充、更には、合同での組織的対潜、対空、対艦防衛といった課題に実地で取り組む。

土曜日、太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」艦上で「インドラ-2014」の結果が総括される。
インド海軍艦船支隊の送別式典が海上で開催される。

20世紀の1990年代、太平洋艦隊の艦船は、3度に渡りインドを訪れた。
2003年5月、インド西部及び東部沿岸において、ロシア-インド海軍の最初の2ヶ国間演習が実施された。
2005年以降、2ヶ国間の海上合同演習は「インドラ」と呼ばれるようになった。
2007年、インド海軍艦船支隊ウラジオストクを訪れ、訪問中に日本海合同対テロ演習「インドラ-2007」が成功裏に実施された。


ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」に参加するインド海軍艦船部隊は、7月14日にウラジオストクへ到着しました。
[インド海軍艦船部隊はウラジオストクへ入港した]
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「インドラ-2014」には、以下の艦船が参加します。

[ロシア海軍太平洋艦隊]
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
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大型揚陸艦「ペレスウェート」
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支援船(海洋給油船?)


[インド海軍]
駆逐艦D55「ランヴィジャイ」
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フリゲートF47「シヴァリク」
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補給艦A57「シャクティ」

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翌7月15日、ロシア太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」で演習の開始式典が開催されました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」の開始式典が開催された]

そして7月17日夕方、ロシア海軍及びインド海軍の演習参加艦船はウラジオストクを出港し、ピョートル大帝湾で実際の演習を開始します。

演習1日目は、対機雷戦、ヘリコプターの夜間発着艦、不審船の臨検が実施されるとの事です。

その後、2つのグループに分かれての「夜戦」訓練が実施されます。