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親衛ロケット巡洋艦モスクワは近代化により艦対空ミサイルを新型に更新する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月14日17時41分配信
【ロケット巡洋艦「モスクワ」は対空防衛システムS-400を受け取る】

黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、更新された高射ミサイル複合体を受け取る。
古いS-300システムは、最新のS-400と交換される。
8月12日にソチ港の同艦を訪れたロシア大統領ウラジーミル・プーチンは記者団に語った。


以前、プロジェクト1164親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、2015年末にセヴェロドヴィンスクへの移動を行ない、艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」で技術的状態の回復と艦の近代化に着手すると報じられた。
この時、黒海艦隊旗艦は、プロジェクト1134-B大型対潜艦「ケルチ」になる。

現在、セヴェロドヴィンスクの造船所では、他のプロジェクト1164「マルシャル・ウスチーノフ」の修復が実施されている。
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巡洋艦は2014年に海軍へ引き渡される事になっていたが、「ズヴェズドーチカ」総取締役ウラジーミル・ニキーチンは、実行される修復作業量は当初の計画を大幅に上回ったと述べた。
「ウスチーノフ」は、2015年に(ロシア海軍の)編制へ復帰出来ると見られており、次の艦(モスクワ)の為に同社の敷地内の場所が空けられる。

プロジェクト1164「アトラント」のトップ艦である親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、ニコラエフ造船工場で1976年に起工され、1983年にはロシア(ソ連)海軍へ受領された。
満載排水量11490トン、全長-186.4メートル、幅-20.8メートル、吃水-8.4メートル。
乗組員数-510名。
兵装:16基のP-1000「ヴルカーン」ミサイル、砲、魚雷、高射ミサイル装置、ヘリコプターKa-27


ロシア大統領ウラジーミル・プーチンエジプト大統領アブドルファッターフ・アッ・シーシーロシア南部ソチで首脳会談を行ない、同港に停泊していた親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」を視察しました。
[ロシアとエジプトの大統領はロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワを訪れた]

その際、プーチン大統領は、(「モスクワ」の)高射ミサイル複合体S-300(S-300F[フォルト」)は、最新鋭のS-400に交換されると述べました。
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S-400には艦載型の「リドゥート」(ポリメント-リドゥート)が存在しています。
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[新世代の艦対空ミサイルシステム3K96「リドゥート」]

「モスクワ」は、2015年からセヴェロドヴィンスクで近代化改装が行なわれます。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2015年末から近代化改装を開始する]

近代化改装の際に、S-300F「フォルト」「リドゥート」(ポリメント-リドゥート)に換装するようです。

2014年の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射は戦略原潜ウラジーミル・モノマーフとアレクサンドル・ネフスキーにより実施される

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『イタルタス』より
2014年8月13日10時29分配信
【(水中)巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」及び「ウラジーミル・モノマーフ」からの「ブラヴァー」発射は(2014年)秋に実施される】
モスクワ、8月13日/イタルタス

「ボレイ」級戦略ロケット水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」及び「ウラジーミル・モノマーフ」からの海洋配置大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」発射は、(今年)9月-10月に実施される。
イタルタスロシア海軍総参謀部の精通した情報提供者より伝えられた。

「以前に準備されていたブラヴァー発射計画は変更されました。
アレクサンドル・ネフスキーとウラジーミル・モノマーフは、9月末-10月にブラヴァーの単独発射を実行します」

対談者は話した。

当初の計画では、「ウラジーミル・モノマーフ」は8月~9月に「ブラヴァー」を発射し、ロケット艦のトップ「ユーリー・ドルゴルーキー」は11月となっており、「アレクサンドル・ネフスキー」からの今年の発射は計画されていなかった。

以前には、「アレクサンドル・ネフスキー」及び「ウラジーミル・モノマーフ」は、2015年の夏~秋にオホーツク海から3回の「ブラヴァー」発射試験を実行すると伝えられていた。
イタルタスロシア連邦政府軍事産業委員会の情報提供者から伝えられたように、この為に、潜水艦北海航路を通過し、弾薬(各潜水艦ミサイル16基)を完全に満たさなければならない。
ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは、軍が合計で5回の「ブラヴァー」発射試験の実施を計画していると述べた。

「アレクサンドル・ネフスキー」は、「ボレイ」型潜水艦(プロジェクト955)の最初の生産艦であり、2013年に海軍へ軍備採用された。
(ロシア)海軍「ウラジーミル・モノマーフ」受領は2014年末に予定されている。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

2013年9月6日、就役前の「ボレイ」級原子力潜水艦の2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」は、白海弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施しましたが、失敗に終わりました。
[2隻のボレイ級戦略原潜の国家試験はSLBMブラヴァー試射失敗により中断される]
[発射に失敗したSLBMブラヴァーには遠隔測定器が装備されていなかった]
[SLBMブラヴァー発射失敗の原因が発表された]

その後、「アレクサンドル・ネフスキー」は2013年12月23日にロシア海軍へ引き渡され、書類上は太平洋艦隊へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
ただし、今の所は北方艦隊原潜基地ガジエヴォに「仮住まい」しています。
[2隻のボレイ級戦略原潜はガジエヴォ基地に到着した]

一方、「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2013年9月から航海試験が開始されました。
2014年12月にはロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年12月10日にロシア海軍へ納入される]

以前の計画では、今年(2014年)の弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験は、「ウラジーミル・モノマーフ」「ユーリー・ドルゴルーキー」(ボレイ級1番艦、2013年1月就役)により実行される事になっていました。
[ロシア海軍は2014年に2回、2015年に3回の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射を実施する]
[2014年の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射は白海から、2015年にはオホーツク海から実施される]

しかし今回の記事によると、「ユーリー・ドルゴルーキー」に代わり、「アレクサンドル・ネフスキー」「ブラヴァー」発射を実施する事になりました。

「アレクサンドル・ネフスキー」は、2013年9月に初の「ブラヴァー」発射が失敗に終わっているので、その雪辱を果たす機会を与えられたのでしょうか。

アメリカとブリテンの原潜はロシア近海に常時展開している

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『イタルタス』より
2014年8月12日16時09分配信
【(ロシア)海軍:アメリカ合衆国及びグレートブリテンの原子力潜水艦は常時バレンツ海に居る】
モスクワ、8月12日/イタルタス

アメリカ合衆国海軍及びグレートブリテン海軍多目的原子力潜水艦「実際にバレンツ海エリアで常時戦闘勤務に就いている」
イタルタスは、ロシア海軍総参謀部の高位の情報提供者より伝えられた。
彼は、ロシア水上境界線から外国の多目的原子力潜水艦が退去した事件についてコメントした。

「アメリカおよびブリテンの多目的原子力潜水艦はバレンツ海に入っており、北方艦隊潜水艦部隊の主力及び沿岸の軍用施設の偵察の実施を試みております。
彼等は、ロシアの領海である12海里の海洋ゾーンの外に留まっています。
このいわゆる公海においては、潜水艦を含めて外国の艦が滞在する事に法的な禁止事項は存在しておりません」

対談者は話した。

彼によると、太平洋ロシア沿岸付近でもアメリカの多目的原子力潜水艦は実際に「常時」活動している。

「太平洋においてアメリカの原子力潜水艦は、主としてオホーツク海へ入っています-稀にはベーリング海へも。
彼等は明らかにカムチャツカの太平洋艦隊主要潜水艦基地ヴィリュチンスクでの活動をトレースしようとしております」

情報提供者は指摘した。
「フランスの原子力潜水艦は、我々の海へは入っておりません。私達は記録しておりません」
彼は付け加えた。

対談者は、アメリカブリテン戦略用途原子力潜水艦ロシア沿岸には出現していない事を明らかにした。

8月9日、ロシア海軍総参謀部は、8月7日に北方艦隊の部隊が、アメリカ「ヴァージニア」型潜水艦と見られる外国の潜水艦を発見し、「追い出した」と伝えた。
探索と追尾の為、艦艇グループ対潜航空機が派遣された。
潜水艦との接触は、約27分間に渡って続けられた。
海軍総参謀部が指摘したように「これは、最近にバレンツ海において外国の潜水艦が発見された唯一の事例ではありません」


2014年8月7日、バレンツ海で演習中のロシア北方艦隊対潜部隊アメリカ原潜を発見し、追跡しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海でアメリカ原潜を追跡した]

この件に関し、ロシア海軍の高官は、アメリカブリテン原潜は常にバレンツ海付近で行動していることを明らかにしました。
更には、アメリカ原潜オホーツク海でも行動している事も。

バレンツ海方面には、ロシア北方艦隊原潜基地が複数あります。

ガジエヴォ
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ザオゼルスク
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アラ・グバ

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カムチャツカには、ロシア太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクが在ります。
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アメリカ(とブリテン)の原潜は、これらの基地の動向を監視しているようです。

ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはサンクトペテルブルクの造船所でロシア製兵器を装備する

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『インタファクス』より
2014年8月13日12時02分配信
【1隻目のロシアの「ミストラル」は「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で兵器を装備する】
モスクワ、8月13日、インタファクス-ロシア

「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」は、サンクトペテルブルク造船工場「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」ロシア製兵器システムを追加装備する。
『インタファクス』は水曜日に「機械製造技術」展示会「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)代表団のトップ、イーゴリ・セヴァスチャノフより伝えられた。

「ウラジオストクは完成しております。
乗組員はサンナゼールに滞在しています。
彼等は訓練を始めています。
全ての作業はスケジュール通りです。
セーヴェルナヤ・ヴェルフィは、ロシア製兵器を追加装備します」
セヴァスチャノフ
は話した。

ヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」の乗組員はフランスサンナゼールに滞在し、練習艦「スモーリヌイ」に居る。
ヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」は、既に何度か海洋への出航を行なっている。
STXフランス社は今年秋に同艦をロシア海軍へ引き渡す予定であり、その後、サンクトペテルブルクへ向かう。

「ロソボロネクスポルト」フランスのDCNS社は、2011年6月に2隻の「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦を建造する為の契約へ署名した。
「統合造船業営団」は、サンナゼールSTXフランス造船所の下請業者として、この取り引きに関わっている。

「ウラジオストク」は、2013年10月15日に進水した。

艦の建造段階は実施された。
後部は「バルト工場-造船」(統合造船業営団に加入)で製造され、その後、サンナゼールへ送られた。
STXフランス造船所で建造された前部と接合する為に。

「ミストラル」型の船体の長さは199メートル、幅32メートル、飛行甲板レベルでの高さ27メートル、吃水6.42メートルでの排水量22600トン、吃水6.42メートルでの最大速力18.5ノット、乗組員177名、乗客数481名。

非公式データによると、艦1隻あたりの費用は約6億ユーロである。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所(STXフランス)で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

ロシア海軍の乗員達は、2014年8月初頭から「ウラジオストク」で実地操作訓練を開始し、2014年9月後半には最初の航海を実施し、10月にはサンクトペテルブルクへ移動します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは2014年9月にロシア海軍乗員の手で航海を実施する]

「ウラジオストク」は、今年10月末にロシアへ引き渡されます。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]


ロシア海軍「ミストラル」級は、ソ連/ロシア航空巡洋艦の紋章(星と金の翼)を受け継ぎます。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター空母は伝統的なロシア航空巡洋艦の紋章を受け取る]

ヘリ空母「ウラジオストク」(ロシア海軍の「ミストラル」級)の常用艦載機は、攻撃ヘリコプターKa-52Kになります。
[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kが生産される]
[2014年末までにロシア海軍へ3機の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kが引き渡される]

この他、フランス製揚陸艇も搭載します。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級の為の新型揚陸艇4隻を2014年10月までに引き渡す]


以前の報道によると、ロシア海軍向け「ミストラル」級は、フランスの同型艦よりも兵装が強化される事になるようです。
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]

追加される兵装は「空中攻撃を撃退する為の対空防衛手段」「海上からの攻撃に反撃する為の速射砲兵装及び大口径自動砲」との事です。

A-190-01 100mm速射砲
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AK-630M 30mm自動砲
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高射ミサイル複合体「リドゥート」

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ロシアとエジプトの大統領はロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワを訪れた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月12日19時47分配信
【プーチンとエジプト大統領はソチのロケット巡洋艦「モスクワ」を訪れた】
ソチ、8月12日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア大統領ウラジーミル・プーチンと、公式訪問の為にロシアへ滞在しているエジプト大統領アブドルファッターフ・アッ・シーシーは、火曜日にソチ港へ停泊している親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」を訪れた。

最高司令官は、同艦の乗組員と巡洋艦の艦長セルゲイ・トロネフ1等海佐の歓迎を受けた。

国家元首に敬意を表し、両国の国歌が演奏された。
その後、トロネフは大統領を艦内へ案内し、同艦が遂行可能な戦闘任務について話した。

トロネフによると「巡洋艦は大洋ゾーンに滞在して艦の戦闘安定性を付与し、更には、空母打撃グループを破壊する為に意図されております」

国家元首へ、特に、550kmまでの距離の目標を撃破できる有翼ミサイル「ヴルカーン」発射装置「バザーリト」が示された。
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巡洋艦の艦長によると、ミサイルは特殊な弾頭を搭載する事が可能であり、その重量は6トンである。

トロネフは、発射時のミサイルを管制する方法について説明し、ミサイルの速度は音速を超えて毎秒600メートルである事を指摘した。
同艦の艦長は、巡洋艦に設置されている他の兵装についての詳細を話した。
特に、高射ミサイル複合体S-300に関して。
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話しの途中で、プーチンは、報告について幾つかの補足を加えた。
特に、時が経てば高射ミサイル複合体S-300S-400に交換される計画である事を。


記事中で触れられているように、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンエジプト大統領アブドルファッターフ・アッ・シーシーロシア南部ソチで首脳会談を行ないました。

『ロシアの声』より
2014年8月12日11時08分配信
【ロシア・エジプト両大統領、2国間協力を討議】

2014年8月12日16時40分配信
【エジプト大統領、自国スポーツ選手の訓練にソチ活用の意向を表す】

この後、ソチに入港しているロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」を訪れました。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、8月8日にセヴァストーポリを出港し、8月11日にソチへ入港しています。
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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月12日16時48分配信
【黒海艦隊旗艦はソチ港へ係留された】


記事中で触れられているように、ロシアエジプトの大統領は「モスクワ」艦内を視察し、艦長から同艦についての説明を受けました。

説明が「モスクワ」高射ミサイル複合体S-300(S-300F「フォルト」)に及んだ時、プーチン大統領は、S-300S-400に交換されると補足説明しました。
S-400には艦載型の「リドゥート」(ポリメント-リドゥート)が存在しています。
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[新世代の艦対空ミサイルシステム3K96「リドゥート」]

「モスクワ」は、2015年からセヴェロドヴィンスクで近代化改装が行なわれます。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2015年末から近代化改装を開始する]

プーチン大統領の発言は、「モスクワ」S-300Fリドゥート(ポリメント-リドゥート)に換装される可能性を示唆しています。
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ロシアは2番艦セヴァストーポリの引き渡し後にミストラル級ヘリ空母に関する契約上の支払いを完済する

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『イタルタス』より
2014年8月12日10時11分配信
【ロシアは、2隻目の艦の引き渡し後にフランスへ「ミストラル」の為の最終的な勘定を支払う】
モスクワ、8月12日/イタルタス

ロシアは、2隻目の艦が引き渡された後でのみ、「ミストラル」型ヘリコプター母艦の建造契約下での勘定を完全に支払う。
イタルタスのインタビューに対し、「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)総取締役アナトーリー・イサイキンは表明した。

「署名された契約下における最終的な勘定の支払いは、2隻目の艦が引き渡された後の2015年11月に実行されます」
彼は話した。

イサイキンロシアへの「ミストラル」建造技術の完全な移転は、更なる2隻の艦の契約締結と関連しているという情報を否定した。

「これらの技術は、ロシア海軍向けにロシア国内で建造される戦闘艦の為に使用できます。
移転は、3隻目と4隻目のヘリコプター母艦の建造の為のプロジェクトとは関係ありません」
「ロソボロネクスポルト」
のトップは表明した。

彼は、この契約の枠組においてロシアの企業へ、艦の船体の建造、情報管理システム、通信管理システムの技術が移転されていると説明した。

イサイキンは、作業はスケジュールに厳密に沿って実施されている事を強調した。
「フランス側は、契約上の義務を完全に履行しております。
噂に注意を払う必要など有りません」
「ロソボロネクスポルト」
のトップは付け加えた。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
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ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

ロシア海軍の乗員達は、2014年8月初頭から「ウラジオストク」で実地操作訓練を開始し、2014年9月後半には最初の航海を実施し、10月にはサンクトペテルブルクへ移動します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは2014年9月にロシア海軍乗員の手で航海を実施する]

「ウラジオストク」は、今年10月末にロシアへ引き渡されます。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着し、既に接合作業が開始されています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]


ロシアフランスへ「ミストラル」級建造契約の費用である約12億ユーロの内の大部分を既に支払っていますが、支払いの完済は2番艦「セヴァストーポリ」が引き渡された後になるとの事です。

つまり、フランス1番艦「ウラジオストク」のみならず、2番艦「セヴァストーポリ」ロシア側へ引き渡さなければ、契約額を全て貰えないという事になります。

しかも、引き渡しを拒否すればロシア側違約金を支払わなければならなくなります。


なお、「ロソボロネクスポルト」総取締役アナトーリー・イサイキン氏は、フランスからロシアへ移転された技術は「船体建造技術」「情報管理システム」「通信管理システム」であると述べています。

「船体建造技術」は、具体的には分割建造方式を指しています。
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[もしもフランスがミストラル級の引き渡しを拒否したとしても、ロシアは同クラスの艦を建造できる]

「情報管理システム」は、フランスSEINT-9の事です。
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[フランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母への戦闘管理システムSENIT-9供給を拒否していない]

「通信管理システム」に関しては、以前、フランス製通信システムは搭載されないなどと報じられた事が有りましたが、「ウラジオストク」の写真を見る限り、通信システムは装備されているようです。
(「シラキュース」ではないかもしれませんが)
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[ロシア海軍向けミストラル級にはフランス製衛星通信システムは搭載されない]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはセヴァストーポリへ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年8月11日17時21分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は計画修理作業の為にセヴァストーポリへの寄港を行なう】

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、地中海東部海域からエーゲ海及び黒海海峡の方向へ針路を取った。
8月15日、北方艦隊大型対潜艦は、黒海艦隊の主要基地が在るセヴァストーポリ市への寄港を行なう予定である。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、4ヶ月間に渡る海洋への滞在の後、ここ(セヴァストーポリ)で計画修理及び技術的準備状態の回復を実施する北方艦隊の2隻目の大型対潜艦となる。
今年5月にセヴァストーポリで計画修理を行なった最初の艦は、北方艦隊大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」であった。

必要な作業を行なうのはロシア連邦国防省・黒海艦隊第13艦船修理工場のチームであり、同工場は、黒海艦隊の艦、更には南方海域で任務を遂行するロシア海軍の他の艦隊の艦の修理及び保守整備の為、3年間の国家契約を締結している。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを去った2014年4月15日に始まった。
5月6日から、大型対潜艦は、地中海で常時活動するロシア海軍作戦連合部隊の艦船グループを率いている。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、遠距離航海の間に12000海里以上を航行している。


北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、2014年4月15日にセヴェロモルスク基地を出港し、地中海へ向かいました。
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海へ向かった]

4月28日、地中海へ入り、スペインセウタ港へ寄港しました。
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはスペインのセウタ港を訪れた]

5月6日、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の旗艦任務を大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(2013年12月17日出港)から引き継ぎました。
[北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる]

その後も地中海東部に滞在し、5月26日にキプロスリマソール港へ寄港しました。
[北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはキプロスを訪れた]

6月16日にもリマソール港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年6月16日20時01分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」はリマソール港(キプロス)への業務寄港を行なう】

7月10日から7月14日まで地中海中部のマルタ島を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはマルタ島を訪れた]

7月24日にもマルタ島を訪れています。
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7月29日にマルタを出港し、地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはマルタ訪問を終えて地中海東部へ向かった]

そして8月中旬に黒海へ入り、セヴァストーポリへ寄港します。
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記事中で触れられていますが、今年5月には同じ北方艦隊所属の大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」セヴァストーポリでメンテナンスを行なっています。
[北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはセヴァストーポリでメンテナンスを行なう]

最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは再び出航した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月11日12時07分配信
【「ウラジーミル・モノマーフ」は試験を続ける為に海へ出た】

本日・2014年8月11日、原子力ロケット艦「ウラジーミル・モノマーフ」は「北方機械製造事業」(セヴマシュ)の領域を去り、国家試験の継続の為に海へ出た。
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『中央海軍ポータル』北方艦隊の情報提供者から伝えられた所によると、同艦の航海期間は、2週間弱の予定となっている。
公式には、出航の目的と課題は伝えられていない。

以前、イタルタス「海洋工学中央設計局ルビーン」総取締役の発言を引用し、国家試験を経た後、ロケット艦は追加の出航を行なうと報じた。
「同艦の工場航行試験は7月5日に完了し、7月26日には国家受領試験の完了が予定されています。
その後、追加の出航と監査、艦の最終仕上げが行なわれます」
イーゴリ・ヴィリニト
は説明した。

戦略用途ロケット水中巡洋艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、セヴマシュで建造されたプロジェクト955「ボレイ」の3番艦である。
設計者は海洋工学中央設計局「ルビーン」である。
ロケット艦は2006年3月19日に起工された。
戦略用途ロケット水中巡洋艦「ウラジーミル・モノマーフ」の乗組員は2009年12月に形成された。
2012年12月30日、戦略用途原子力水中巡洋艦は船台を出た。
2013年9月12日、同艦は工場航行試験を開始した。

原子力艦は新たな大陸間弾道ミサイル複合体「ブラヴァー」で武装している。
以前、次の将来ミサイル発射は「ウラジーミル・モノマーフ」艦上から2014年8月-9月に予定されていると報じられた。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水、2013年9月12日から海洋試験を開始しました。
乗組員は配備先となる太平洋艦隊から集められました。
工場航行試験は2014年7月初頭に完了し、その次の国家受領航行試験も7月26日に完了しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの海洋国家試験は7月26日に完了する]


この時、設計元の「ルビーン」設計局総取締役イーゴリ・ヴィリニト氏は、国家受領航行試験が終わった後、追加の出航と監査が行なわれると述べていますが、今回の出航(8月11日)がこれに該当するようです。

今後は、潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験が実施されます。
[ロシア海軍は2014年に2回、2015年に3回の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射を実施する]
[2014年の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射は白海から、2015年にはオホーツク海から実施される]

「ウラジーミル・モノマーフ」は、2014年12月10日にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年12月10日にロシア海軍へ納入される]

その後、駐留場所となる太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスク(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ回航されます。
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秘密のプロジェクト09851特務原潜ハバロフスク

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月8日12時56分配信
【ブロガーは秘密の潜水艦プロジェクト「ハバロフスク」を明らかにした】

インターネットユーザーのオレグ・クレショフは、自身のブログで海軍の日にセヴマシュで起工された原子力潜水艦「ハバロフスク」のプロジェクト番号が示されたペナントの写真を掲載した。
それは、以前の公開情報では記されていなかったプロジェクト09851である。


セヴェロドヴィンスクのブロガーは、自身のページにおいて、「各旅客バスのフロント窓に吊下げられた」新たな原子力潜水艦プロジェクト番号が示されたペナントの存在を明らかにした。
注目されるのは、以前に公開された「ミリタリーロシア」においても、新たな潜水艦プロジェクト09851の情報が記され、潜水艦の用途について幾つかの仮定が示されていた事である。

更に、オレグ・クレショフのブログでは、「セヴマシュ」における海軍の日潜水艦起工式典のゲストに配られた記念品のペンの写真も掲載された。
その絵は、新たな原子力潜水艦の切断された船体上部のシルエットであると推察できる。

公開されたペナントには、北方機械製造企業(公開株式会社「生産合同セヴマシュ」)の第50船台が描かれている。
この船台では、7月27日の海軍の日に起工された多用途原子力潜水艦プロジェクト「ヤーセン」「クラスノヤルスク」が建造される。
この船台は2014年に近代化され、設備は以前の状態に移行する。

新たな潜水艦が遂行する任務については、未だ伝えられていない。
以前、報道機関イタルタスは、「セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコの談話を引用し、起工されるのは「特殊用途艦」であると報じた。
更には、2013年3月、『イズベスチヤ』は、海軍本部の情報提供者の話を引用し、軍当局は距離600kmの物体を検出できる水中音響巡視潜水艦の建造を計画している事を明らかにした。
同紙の情報によると、特殊原子力潜水艦の建造は「セヴマシュ」に委託されるが、艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」で既存の潜水艦を改造する選択肢も考慮されている。

付け加えると、2014年4月、「セヴマシュ」ロシア連邦国防省との契約に署名した。
それによると、「セヴェロモーレッツ」のコード名におけるプロジェクト開発の課題を構成する試作設計作業部分は、設計局「マラヒート」「ルビーン」に委託される。
入札書類(12)のデータによる活動の種類の作業分類は「船の建造」となっている。

2012年、「セヴマシュ」原子力調査潜水艦「ベルゴロド」を起工した。
そして、 「ハバロフスク」プロジェクト09851の下で建造される。
2年前に起工された原子力潜水艦「ベルゴロド」プロジェクト09852を唯一代表するものであった。

既に『中央海軍ポータル』が伝えているように、調査潜水艦は複雑な任務を実行する為に作成される。
それは、世界の大洋の遠距離エリアにおける様々な科学的調査、捜索・救助活動への参加といったものである。
加えて原子力潜水艦には、水中機器装置、調査機器が設置され、新たなタイプの科学・研究機器の試作品の試験を行ない、水中輸送路を監視しなければならない。
原子力潜水艦深海救助装置及び無人水中装置の搭載艦となる。
原子力艦プロジェクト09852は、プロジェクト949Aをベースにして海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクト-ペテルブルク)により設計された。


2014年7月27日の「ロシア海軍の日」に、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所は、「ボレイ」級戦略原潜「ヤーセン」級多用途原潜を1隻ずつ起工しました。

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[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

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[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]

この2隻の他に、原潜「ハバロフスク」も起工されました。
[原子力潜水艦ハバロフスクはロシア海軍の日に起工された]

「ハバロフスク」についての具体的な情報は有りませんが、「ボレイ」級でも「ヤーセン」級でも無い特殊用途原子力潜水艦のようです。


今回の記事で紹介されているオレグ・クレショフ氏は、セヴェロドヴィンスク市在住のブロガーです。
【クレショフ氏のブログ】

そのクレショフ氏は、2014年7月27日にセヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」造船所で開催された3隻の原潜の起工式典において出席者に配られた記念品を入手し、自身のブログに掲載しました。

2014年8月5日17時33分配信
【潜水艦「ハバロフスク」】

2014年8月7日23時08分配信
【潜水艦「ハバロフスク」のペナント】

この記念品には、原子力潜水艦「ハバロフスク」プロジェクト09851であると記されています。


「セヴマシュ」造船所は、2012年12月20日に原子力調査潜水艦プロジェクト09852を起工しています。
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[調査原潜プロジェクト09852は起工された]
このプロジェクト09852は、未完成のまま「セヴマシュ」で保管されていたプロジェクト949A(オスカーII級)原潜「ベルゴロド」をベースに再建造され、小型潜水艇(バチスカーフ)の母艦となります。
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この他、「セヴマシュ」に隣接する艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」では、プロジェクト667BDRM(デルタIV級)戦略原潜K-64をベースにした特務原潜プロジェクト09787(BS-64)の改造工事が進められています。
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特務原潜BS-64は、現用のプロジェクト667BDR(デルタIII級)を改造したプロジェクト09786特務原潜BS-136「オレンブルク」の後継となる小型原潜母艦です。
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これらの小型原潜母艦は、「ロシャリク」級特務原潜AS-12を搭載します。
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従って、プロジェクト09851原潜「ハバロフスク」は、これらの小型潜水艦母艦(プロジェクト09852及びプロジェクト09787)とは違う用途の特務原潜になるでしょう。

記事中でも触れられていますが、以前、ロシア海軍は水中偵察用の特務原潜を建造すると報じられた事が有りました。
[ロシア海軍は水中偵察潜水艦を発注する]

或いは、ロシア原潜の為の新型の各種機器や兵器の試験用かもしれません。

ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海でアメリカ原潜を追跡した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月9日16時05分配信
【情報提供者:ロシア連邦の船員は水上境界線からアメリカ合衆国の潜水艦を「追い出した」】
モスクワ、8月9日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊対潜部隊ロシア水上境界線アメリカの潜水艦を発見し、「追い出した」
ロシア通信社ノーボスチは、(ロシア)海軍総参謀部の高位の情報提供者より伝えられた。

「2014年8月7日、北方艦隊当直部隊はバレンツ海エリアで、アメリカ合衆国海軍のヴァージニア級と見られる外国の潜水艦を発見しました
探知と追跡の為、指定海域へ対潜艦打撃グループと対潜航空機Il-38が派遣されました」

対談者は話した。

彼によると、北方艦隊対潜部隊は、ロシア連邦の水上境界線から潜水艦を「追い出した」
潜水艦とのコンタクトは、約27分間に渡り続けられ、その後、アメリカの潜水艦は海域を去った。

「これは、最近にバレンツ海において外国の潜水艦が発見された唯一の事例ではありません。
このようなバレンツ海におけるNATO加盟国の潜水艦の行動は、危険な航海事故の原因となってきました」

対談者は想起した。

1992年、コラ湾の出口で、アメリカ合衆国海軍原子力潜水艦「バトンルージュ」と北方艦隊潜水艦K-276が衝突した。
1986年には、グレートブリテン海軍原子力潜水艦「スプレンディッド」北方艦隊戦略用途ロケット水中巡洋艦「タイフーン」が衝突した。

2000年の原子力潜水艦「クルスク」沈没の主な要因の1つは、アメリカ合衆国原子力潜水艦「トレド」との衝突であるとも言われた。


『イタルタス』より
2014年8月9日16時17分配信
【海軍総参謀部:アメリカの潜水艦が水上境界線で発見され、「追い出された」】

記事の内容は同一です。


ロシア北方艦隊は、8月5日から数日間に渡りバレンツ海で演習を実施しました。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年8月5日12時50分配信
【北方艦隊の艦は潜水艦と海洋航空隊の共同活動の課題へ取り組むためにバレンツ海へ出た】

この演習には、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「アドミラル・レフチェンコ」、更には海軍航空隊対潜哨戒機Il-38も参加しました。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」
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大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」
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これらの部隊が、バレンツ海に居たアメリカの原潜(ヴァージニア級)を発見、追跡したという事のようです。
つまり、ヴァージニア級は演習の「標的」にされたという事になります。
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今回の記事に登場する「ロシア海軍総参謀部の高位の情報提供者」は、今回の事例の他にも、最近、バレンツ海アメリカなどの原潜の行動が確認されている事を示唆しています。

今回のケースとは逆に、ロシア海軍原子力潜水艦アメリカ本土付近で行動中の所を発見された事も有ります。
[シエラII級原潜、アメリカ東海岸沖で行動?]


記事中で触れられていますが、ロシアの原潜アメリカなどの原潜は、過去に何度かバレンツ海で衝突事故を起こしています。

1986年には、戦略原潜TK-12(タイフーン級)グレートブリテン原潜「スプレンディッド」が衝突しました。

1992年2月11日20時17分、ロシア原潜K-276(シエラI級)アメリカ原潜SSN-689「バトンルージュ」バレンツ海で衝突事故を起こしました。
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ロシア黒海艦隊の為の1隻目のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2014年8月22日に就役する

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『イタルタス』より
2014年8月8日10時28分配信
【潜水艦「ノヴォロシースク」は8月22日にロシア海軍へ引き渡される】
モスクワ、8月8日/イタルタス

黒海艦隊の為に意図されているディーゼルエレクトリック潜水艦のトップ「ノヴォロシースク」(プロジェクト636.3「ワルシャワンカ」)は、8月22日にロシア海軍へ引き渡される。
8月8日、イタルタスは、防衛産業企業体の高位の情報提供者より伝えられた。

「ノヴォロシースクへの聖アンドレイ旗掲揚式典は、サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所で8月22日に開催されます」
対談者は話した。

[潜水艦「スタールイ・オスコル」]
ロシア黒海艦隊の為のプロジェクト636.3(「ワルシャワンカ」)シリーズの第3のディーゼルエレクトリック潜水艦「スタールイ・オスコル」は8月28日に進水する。
本日、イタルタスは、防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「スタールイ・オスコルはサンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所で8月28日に進水します」
対談者は話した。

黒海艦隊の為に総計で6隻のプロジェクト636.3潜水艦の建造が計画されている。

以前にロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将が指摘したように
「部隊は完全に編成され、黒海艦隊将兵は水上艦及び対潜航空隊と共に、作戦担当ゾーンにおける複合課題の解決を可能とします」
更に、これらは、地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊のポテンシャルを強化する。

[潜水艦が起工された時]
潜水艦シリーズのトップ-「ノヴォロシースク」は2010年8月に起工された。
「ロストフ・ナ・ドヌー」は、同プロジェクトの2隻目の潜水艦であり、黒海艦隊の為の「ワルシャワンカ」の最初の生産艦でもある-同艦は2011年11月に起工された。
3隻目の「スタールイ・オスコル」は2012年8月に起工され、4隻目の「クラスノダール」は2014年2月に起工された。

第5、第6の潜水艦は、「アドミラルティ造船所」310周年となる今年の10月-11月の起工が予定されている。
潜水艦は、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」と命名される。

以前、公開株式会社「アドミラルティ造船所」総取締役アレクサンドル・ブザコフが述べたように、今年、同社は海軍へ3隻のプロジェクト636.3潜水艦を納入しなければならない-「ノヴォロシースク」、「ロストフ・ナ・ドヌー」、「スタールイ・オスコル」

ディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト636.3は第3世代に属しており、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)の専門家により設計された。
それは、世界で最も静粛な潜水艦の1つと見られており、以前のプロジェクトと比べ、より高い戦闘効率を有する。
ロシア海軍の為に特別に建造された「ワルシャワンカ」は、大幅に近代化されている:これらは、最新のロケット魚雷兵装複合体、電波電子機器、水中音響機器を受け取る。
潜水艦の水中速力-20ノット、最大潜航深度-300メートル、自立行動期間-45日、乗組員-52名、水中排水量-約4000トン。


[プロジェクト06363潜水艦]

プロジェクト06363潜水艦の1番艦B-261「ノヴォロシースク」は2010年8月20日に起工され、2013年11月28日に進水しました。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦ノヴォロシースクは進水した]

その後、航海試験の準備が進められていました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはバルト海での海洋試験を準備する]

5月末に工場航海試験が開始されました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクの航海試験が始まった]

6月22日、最初の航海試験は完了しました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは最初の航海試験を終えた]

その後、7月下旬に再び航海試験が実施されました。

そして今回の記事に登場する「防衛産業企業体の高位の情報提供者」によると、「ノヴォロシースク」は2014年8月22日にロシア海軍へ引き渡され、海軍旗初掲揚式典が開催されるとの事です。

就役後、「ノヴォロシースク」は今年末までに黒海艦隊の基地へ配備される予定です。
[ロシア海軍黒海艦隊は2014年末に新造潜水艦と新造フリゲートを受領する]


ロシア海軍向けのプロジェクト06363非核動力潜水艦は、これまでに4隻が起工されています。
全てサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で建造されています。
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現在の所、6隻が建造される計画です。

プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代非核動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果がフィードバックされています。

[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014-2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水予定/2014-2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・「クラスノダール」(Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工
黒海艦隊に配備予定

・「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Великий Новгород)
2014年起工予定
黒海艦隊に配備予定

・「コルピノ」(Колпино)
2014年起工予定
黒海艦隊に配備予定


プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター空母は伝統的なロシア航空巡洋艦の紋章を受け取る

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月6日12時23分配信
【ヘリコプター母艦「ウラジオストクはロシアの紋章を受け取る】

揚陸ヘリコプター母艦「ウラジオストク」は、ロシア海軍の紋章の受け取りを始める。
同艦の艦尾には、既にロシア連邦の国家紋章が固定されている。


フランスにおける『中央海軍ポータル』の独自の情報提供者が伝えた所によると、近い内に「ミストラル」の艦首へ、ロシア航空艦の為の伝統的な「有翼」紋章が固定される。

インドへ売却された巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」から撤去された同様の紋章は、2014年7月初頭にセヴェロドヴィンスクで記念碑として建立された。
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軍艦「ウラジオストク」へ国家紋章を取り付ける活動は、9月後半に予定されているロシア人船員の管理下での最初の海洋への出航準備の枠組で実施される。

ヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」は、ロシア海軍の為にロシアフランスの造船企業が合同で建造する「ミストラル」型の1番艦である。
2014年秋にはサンナゼール造船所からサンクトペテルブルクへの移動が計画されており、そこ(サンクトペテルブルク)でヘリコプター母艦への兵装の装備と完成の為の作業が実施される。

「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートルである。
艦は18ノット(時速約33キロ)の速力発揮を可能とする。
航続距離は20000海里(約37000キロ)。
乗組員160人の他、ヘリコプター母艦は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
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ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

ロシア海軍の乗員達は、2014年8月初頭から「ウラジオストク」で実地操作訓練を開始し、2014年9月後半には最初の航海を実施し、10月にはサンクトペテルブルクへ移動します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは2014年9月にロシア海軍乗員の手で航海を実施する]

「ウラジオストク」は、今年10月末にロシアへ引き渡されます。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]

2番艦「セヴァストーポリ」の工事も進んでいます。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」ロシア太平洋艦隊へ配備され、ウラジオストク市ウリス湾に駐留します。


そのロシア海軍向け「ミストラル」級は、艦尾にロシア連邦の国家紋章が設置されます。
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そして艦首には、ソ連/ロシア海軍の一連の航空巡洋艦の艦首に有ったものと同じ紋章が付けられるとの事です。
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[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフの艦首プレートはセヴェロドヴィンスクで記念碑となる]

かつて太平洋艦隊には、2隻の航空巡洋艦が配備されていました。

重航空巡洋艦「ミンスク」(1978年就役/1993年除籍)
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重航空巡洋艦「ノヴォロシースク」(1982年就役/1993年除籍)
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ロシア海軍「ミストラル」級は、これらの航空巡洋艦の正統な後継者という事になります。
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ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは2014年9月にロシア海軍乗員の手で航海を実施する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月5日15時42分配信
【「ミストラル」は9月にロシア人乗組員の手で海へ出る】

ロシア海軍船員の管理下でのヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」の最初の海洋への出航は2014年9月に実施される。

「ミストラル」に関する取り引きの詳細に精通している情報提供者によると、8月6日、ヘリコプター母艦「ウラジオストク」の要員は実地訓練を開始し、9月後半には同艦はロシア人船員の管理下で海洋へ出航する。

ロシア海軍将兵は、「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦の操作訓練の為、6月30日にフランスサンナゼールへ到着した事が想い起される。
2014年秋、船員はヘリコプター母艦「ウラジオストク」サンクトペテルブルクへ移動させ、ここで同艦は竣工し、兵装が装備される。

「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートルである。
艦は18ノット(時速約33キロ)の速力発揮を可能とする。
航続距離は20000海里(約37000キロ)。
乗組員160人の他、ヘリコプター母艦は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。

ここ数ヶ月間のロシアに対するヨーロッパの制裁導入を背景にして、「ミストラル」の売買取り引きは、より多くの注目を集めている。
例えば、フランス大統領フランソワ・オランドは、同国はロシア連邦海軍の為の「ミストラル」型の1番艦を建造する上での契約上の義務を履行するが、第2のヘリコプター母艦「セヴァストーポリ」の建造に関しては、ウクライナに対するロシアの立ち位置に依ると7月22日に表明した。
現在、第2のヘリコプター母艦は、2つの異なる造船所で建造された後部と前部の接合操作が実施されている。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
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ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

ロシア海軍の乗員達は、8月初頭から「ウラジオストク」で実地操作訓練を開始します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]

その後、2014年9月後半にロシア人乗員の手で最初の航海を実施し、10月にはサンクトペテルブルクへ移動します。

「ウラジオストク」は、今年10月末にロシアへ引き渡されます。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
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[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]

2014年末までにロシア海軍へ3機の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kが引き渡される

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『イタルタス』より
2014年8月5日12時25分配信
【甲板ヘリコプターKa-52Kの最初の3機は2014年末までにロシア海軍へ引き渡される】
モスクワ、8月5日/イタルタス

甲板ヘリコプターKa-52Kの最初の3機は2014年末までにロシア海軍へ引き渡される。

火曜日の「ロシア連邦国防省の刷新の日」に、ヘリコプターを開発した公開株式会社「カモフ」設計主任セルゲイ・ミヘーエフは記者団に伝えた。

「ロシアの汎用揚陸艦ミストラル型の為のヘリコプターKa-52Kの最初の3機は、今年末までに用意されます」
ミヘーエフ
は話した。
「それは、軍艦ウラジオストクが年末にロシアへ到着後、着艦及び運用を行なうことが出来ます」

設計主任は、国防省側からのヘリコプターKa-52Kの総発注量が減少したと発言した。
しかし彼は、このタイプの機体は海軍の甲板上でのみ運用されるのでは無く、海洋における他の複合任務全体を解決する事を強調した。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

艦載ヘリコプターKa-52K(空軍のKa-52の艦載機型)は、ロシア海軍ヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」級への搭載の為に開発され、沿海地方航空機製造工場「プログレス」で生産されます。
[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kが生産される]
[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kは折り畳みブレードを有し、防錆処理が施される]

その最初の3機が今年(2014年)末までにロシア海軍へ引き渡されるとの事です。

この3機は、ロシア海軍向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」搭載用となります。

その「ウラジオストク」は、2014年8月初頭からロシア海軍将兵による操作訓練を開始します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]

「ウラジオストク」は、2014年10月末にフランスからロシアへ引き渡され、その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

ロシアへ回航後、Ka-52Kの発着試験も実施されることになるでしょう。

ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kは折り畳みブレードを有し、防錆処理が施される

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『アルムス-タス』より
2014年8月4日12時09分配信
【「ミストラル」の為のヘリコプターKa-52Kは折り畳みブレードと片持ち翼を装備し、安定した防錆処理を得る】
モスクワ、8月4日(アルムス-タス)

ホールディングス「ロシアン・ヘリコプターズ」(統一産業営団「オボロンプロム」、国営企業「ロステフ」に含まれている)は、
本日(8月4日)にアラビノ郊外で開会した「ロシア連邦国防省の刷新の日」展示会において、軍用ヘリコプターの量産機及び将来モデルを提示した。

特に、「刷新の日」では、艦上配置打撃ヘリコプターKa-52Kの作成プログラムのデモンストレーションが行なわれた。

「アルムス-タス」が展示会でホールディングスの代理人より伝えられた所によると、艦載機Ka-52Kは、偵察打撃ヘリコプターKa-52「アリガートル」をベースとしてロシア海軍の為に開発されている。
これは、汎用揚陸艦「ミストラル」型へ配置する為に意図されている。
この目的の為、K-52Kは折り畳みブレードと片持ち翼の装備が計画されている。
加えてヘリコプターは安定した防錆処理を得る。
Ka-52Kの一連の他のシステムも、海軍での使用に適合していると「ロシアン・ヘリコプターズ」の代理人は伝えた。

既に報じられているように、ロシアヘリコプター業界は、ロシアの為にフランスで建造される汎用揚陸艦「ミストラル」型の為の艦載打撃ヘリコプターKa-52Kの集団を製造する為の発注を受けている。
発注の履行者は、沿海地方に位置するアルセーニエフ航空機会社N.I.サズーキン記念「プログレス」(ホールディングス「ロシアン・ヘリコプターズ」へ加入している)となる。
「プログレス」は、32機のヘリコプターを製造する。
それは2隻の汎用揚陸艦に配置され、1艦当たり16機となる。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

【アルセーニエフ航空機会社N.I.サズーキン記念「プログレス」公式サイト】

同社は、ロシア空軍向けの打撃ヘリコプターKa-52を製造していますが、これに続き、ロシア海軍の為の艦載ヘリコプターKa-52Kの製造も受注する事になりました。

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[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kが生産される]

Ka-52Kは計32機が製造され、2隻のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」へ配備されます。

既に、ヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」の艦載機搭乗員の中核となる海軍航空隊の士官は、研修の為にフランスサンナゼールへ到着しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

「ウラジオストク」は、2014年8月初頭からロシア海軍将兵による操作訓練を開始します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]

「ウラジオストク」は、2014年10月末にフランスからロシアへ引き渡され、その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
完成後(2015年後半頃)、極東へ回航され、太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクはセヴェロドヴィンスク市へ戻った

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月31日12時49分配信
【原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は白海基地へ戻った】

2014年7月31日朝、最新原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」は白海海軍基地の領域へ戻ってきた。
同艦は、「海軍の日」(7月27日)の観艦式へ参加した。


情報提供者が『中央海軍ポータル』へ説明した所によると、海軍パレードへの参加に加え、出航中の潜水艦は、白海エリアにおいて幾つかの意図された課題を成功裏に遂行した。

潜水艦は、ロシア海軍の日の祝賀行事が終わった後の7月28日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を去ったことが想い起される。

原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」防衛造船所「セヴマシュ」で1993年に起工、2010年に進水し、2013年12月に試験運用で採用された。
2014年6月17日、プロジェクト「ヤーセン」トップ原子力潜水艦ロシア海軍の一員として受け入れられた。

多用途原子力潜水艦「ヤーセン」は音響フィールド水準が低下した第4世代艦である。
それは、地上、水上、水中の目標の破壊を意図している。
これらの潜水艦の兵装は、超音速有翼ミサイル汎用深海誘導魚雷である。


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水したプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中ロケット巡洋艦の1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は、2013年12月30日、受領-引渡証書への署名(ロシア連邦海軍への納入)が行なわれました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクはロシア海軍へ納入された]

2014年6月17日、ロシア海軍旗初掲揚式典が開催され、北方艦隊潜水艦部隊・第11対空母原潜師団へ編入され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは最新の原子炉セキュリティシステムを有する]


「セヴェロドヴィンスク」は試験運用を完了させる為、7月初頭に出航すると発表されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2014年7月初頭に出航する]

7月3日、艦内システムの点検の為、セヴェロドヴィンスク市から出航しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは出航した]

7月18日、セヴェロドヴィンスク白海海軍基地へ帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは白海海軍基地へ戻った]

その後、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ移動し、7月27日の「ロシア海軍の日」の祝賀行事に参加しました。

7月28日にセヴェロモルスクを去り、白海の洋上訓練場へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは白海で戦闘訓練を行なう]
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そして7月31日、セヴェロドヴィンスク市白海海軍基地へ戻りました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の救助曳船フォーチー・クルイロフはドックへ入った

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月1日9時15分配信
【救助曳船「フォーチー・クルイロフ」は修理を行なう】

太平洋艦隊の最も強力な海洋救助曳船「フォーチー・クルイロフ」は、艦船修理センター「ダーリザヴォード」の第3ドックへ入渠した。

修理は8月末までの実行が計画されている。
「更に、同船の保守サービスも実施されます」
艦船修理センター「ダーリザヴォード」執行取締役イーゴリ・エフドキモフ
は伝えた。

「歴史的な"ツェサレーヴィチ"ドックは、現在、近代化が行なわれております。
これは、この40年間で我が社が最初に実行するものです。
ですが、ドックから(艦)が出される事は無く操業しており、太平洋艦隊の艦船の受け入れが続けられています。
今年初めから、私共のセンターは既に29隻の様々なクラスの艦を修理しております。
このような大型の船を含んで」


救助曳船「フォーチー・クルイロフ」は、水上艦並びに潜水艦の全ての種類の救助作業を実行できる。
同船と、その双子の「ニコライ・チケル」は、多くの点においてユニークな船である。
これらの大洋曳船は1989年にフィンランドで建造された。
航行試験後、このクラスの船はギネスブックの世界記録に加えられた。
動力装置の最大出力は25000馬力であり、風力8までの強い嵐でも排水量250000トンまでの艦を曳航できる。


プロジェクトR-5757海洋救助曳船「フォーチー・クルイロフ」は、フィンランドラウマ造船所で1989年6月29日に竣工しました。
(同型船「ニコライ・チケル」は1989年4月12日竣工)

[プロジェクトR-5757海洋救助曳船]
基準排水量:5289トン
満載排水量:7542トン
全長:97.6m
幅:19.42m
吃水:7.2m
機関:ディーゼルエンジン4基
出力:24480馬力
速力:18.1ノット
航続距離:16ノットで11000海里
搭載機:ヘリコプター1機
乗員:51名(この他に20名を収容可能)


プロジェクトR-5757海洋救助曳船は、最大で合計250000トン、同時に4隻までの艦船を曳航可能であり、この能力はタグボートとしては世界最大です。
曳航用設備の他、深海作業用設備、消火設備、3個の病室を備えた万能救助船です。


就役当初はSB-135という名前でしたが、1991年に「フォーチー・クルイロフ」と命名されました。

1993年にはソ連邦解体後の混乱の中で民間会社へ売却されてしまい、ロシア海軍籍を離れましたが、2008年には買い戻されて太平洋艦隊へ復帰しました。
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2009年1月、ロシア太平洋艦隊の最初のアデン湾海賊対処部隊の一員としてソマリア沖へ派遣されました。
[ロシア海軍第2次ソマリア遠征]

2009年12月からボリショイ・カーメニ艦船修理工場「ズヴェズダー」で修理されました。
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2010年6月、太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」に随伴してアメリカサンフランシスコを訪問しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2010年6月5日0時55分配信
【巡洋艦「ワリャーグ」率いる太平洋艦隊艦船はアメリカ合衆国訪問へと出発した】

2011年10月から2012年1月までアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]

2012年7月には環太平洋海軍演習「リムパック-2012」へ参加しました。
[ロシア海軍リムパック参加部隊は帰港した]

2012年8月末には日本を訪問しました。
[ロシア海軍艦船は日本の舞鶴を訪問する]

2013年には長期間に渡り地中海へ派遣されました。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~12月)]

そして2014年8月1日、ウラジオストク金角湾内に在る艦船修理工場「ダーリザヴォード」のドックへ入渠しました。
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プロジェクト20386コルベットは20385のマイナーチェンジとなる

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月31日13時30分配信
【統合造船業営団:新たなプロジェクト20386には、装飾上の差異のみが現れる】

「統合造船業営団」総裁アレクセイ・ラフマノフが新たなプロジェクト20386コルベットについて話した所によれば、現在建造されている艦とは「些細な装飾上のディテール」のみが異なる。
『中央海軍ポータル』は、「統合造船業営団」広報サービスより伝えられた。


7月18日、「統合造船業営団」総裁アレクセイ・ラフマノフは、改善されたプロジェクト20386コルベットの建造について指摘した。
「このプロジェクト艦の運用経験を踏まえ、私達のフラッグシップ企業であるセーヴェルナヤ・ヴェルフィ及びアムール造船工場は、既に近代化されたプロジェクト20385/20386の建造に着手しております。
それは、私達の軍事船員が、海軍の利益の為の更なる広範囲の課題を成功裏に解決する事を可能にします」

「統合造船業営団」のトップは、プロジェクト20380コルベット「ストイーキー」ロシア海軍へ受領された際、こうコメントした。

2013年7月、中央設計局「アルマーズ」チーフエンジニアのコンスタンチン・ゴルベフは、「ロシアの兵器ガイド」において、プロジェクト20386の草案を発表し、艦の開発について説明した。
改善されたプロジェクト20386コルベットの建造に関しては、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の年次報告書でも言及された。

プロジェクト20386コルベットは、プロジェクト20385艦の次なる改善段階である。
全長は105メートル、幅13メートル、吃水7.95メートル、排水量2200トン。
この艦(20386)の兵装はA-190 100mm砲装置、2基のAK-630M 30mm自動砲高射ミサイル複合体「リドゥート」対艦ミサイルUKSK(汎用発射機)。
コルベットヘリコプターKa-27PLを搭載できる。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

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ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに8隻が起工され(20380が6隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」建造艦]
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「ステレグーシチー」Стерегущий(20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月15日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水予定/2014年7月18日納入/7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2015年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2016年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
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「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2014年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2015年就役予定
太平洋艦隊に配備予定


「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」における20380シリーズの建造は4隻で完了し、今後は改良型の20385/20386の建造へ移行します。

今後、プロジェクト20385に続いて建造されるプロジェクト20386コルベットは、20385のマイナーチェンジヴァージョンであり、兵装は20385と同じになるようです。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

[新世代の艦対空ミサイルシステム3K96「リドゥート」]
[汎用ミサイル垂直発射機3R-14UKSK]

ロシア海軍のボレイ級戦略原潜は2020年以降に更なる発展型が開発される

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『アルムス-タス』より
2014年7月27日23時29分配信
【プロジェクト「ボレイ」は、8隻の戦略潜水艦シリーズの建造完了後、更なる発展型が現れる-海洋工学中央設計局「ルビーン」】
セヴェロドヴィンスク(アルハンゲリスク州)、7月27日(アルムス-タス)

プロジェクト「ボレイ」は、更なる発展型の出現と、必要な艦の近代化が考慮されている。
これらは2020年以降に作成される。
イタルタスは、海洋工学中央設計局「ルビーン」総取締役イーゴリ・ヴィリニトより伝えられた。

国家軍備プログラムによると、2020年までにロシア連邦海軍は8隻の原子力弾道ロケット潜水艦プロジェクト955/955A(コード名「ボレイ」/「ボレイ-A」)を受領しなければならない。

「今、私共が申し上げているのは、例えば、ボレイ-Aシリーズについてです。
その後、ボレイ-B、ボレイ-D、そして更なるシリーズが有るでしょう。
それは全く別々のプランに沿って作成されるでしょう」
ヴィリニト
は話した。

彼は、「ボレイ」と類似するケースとして、半世紀に渡り開発及び近代化され、最終的にはプロジェクト667BDRMの出現に繋がった原子力潜水艦プロジェクト667が完全に適用される事を指摘した。

「もちろん、プロジェクトは発展し、ボレイは追加されますよ。
世界情勢は、このような有力な戦略艦の作成の停止を許しておりませんしね」

海洋工学中央設計局「ルビーン」総取締役は強調した。

「セヴマシュ」は、2012年に原子力弾道ロケット潜水艦プロジェクト955/955Aのトップである「ユーリー・ドルゴルーキー」を、2013年には、同プロジェクトの最初の生産艦「アレクサンドル・ネフスキー」(ロシア)海軍へ引き渡した。

2014年、同タイプの「ウラジーミル・モノマーフ」が海軍へ採用される。
最初の改善された「ボレイ」-「クニャージ・ウラジーミル」の建造は進められている。
第5の「ボレイ」-「クニャージ・オレグ」は7月27日に起工された。


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[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

プロジェクト955「ボレイ」級1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

「ボレイ」級2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2013年9月から2014年7月末まで洋上試験が行なわれました。
2014年12月10日にはロシア海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ配備される予定です。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年12月10日にロシア海軍へ納入される]

「ボレイ」級4番艦「クニャージ・ウラジーミル」からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、2012年7月30日に起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルの船体が形成された]

「ボレイ」級5番艦(改「ボレイ」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、「海軍の日」当日の2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

今後、2020年までに合計で8隻の「ボレイ」/「ボレイ-A」ロシア海軍の為に建造されます。

そして今回、「ボレイ」級を設計した「ルビーン」のトップは、同級の建造は8隻で終わらないと発言しました。
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イーゴリ・ヴィリニト氏によると、2021年以降、更なる発展型-例えば「ボレイ-B」「ボレイ-D」などが開発される事になるようです。
かつてのプロジェクト667シリーズのように。

プロジェクト667シリーズは、先ずプロジェクト667A(ヤンキー級)が1967年から1974年に掛けて34隻建造され、その後、拡大発展型のプロジェクト667B(デルタI級)が1972年から1977年に掛けて18隻建造、その拡大型のプロジェクト667BD(デルタII級)が1975年に4隻建造され、その改良型のプロジェクト667BDR(デルタIII級)が1976年から1982年に掛けて14隻建造、そして最終発展型のプロジェクト667BRM(デルタIV級)が1984年から1990年に掛けて7隻建造されました。
プロジェクト667Aの1番艦K-137が起工されたのが1964年11月、プロジェクト667BDRMの最終艦K-407が海軍引き渡されたのは、それから26年後の1990年11月でした。

ロシア海軍次世代(第5世代)戦略原子力潜水艦の建造は2030年以降に開始されますが、それまで第4世代の「ボレイ」の改良型が建造される事になるようです。
[ロシア第5世代原子力潜水艦は2030年以降に建造される]