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ロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級の為の桟橋の建設はカムチャツカで進められている

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テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2014年8月28日10時11分配信
【カムチャツカにおける潜水艦「ボレイ」の桟橋】

プロジェクト「ボレイ」潜水艦の為の2基の桟橋は、殆ど準備が出来ている。
原子力潜水艦の駐留システムの建設の進捗状況は、東方軍管区司令官セルゲイ・スロヴィキン大将により視察された。

建設の主な条件は、複合アプローチである。
潜水艦の駐留システムは完全に自己完結式でなければならず、全てが含まれていなければならない-発電設備から社会施設まで。

ヴィリュチンスクには、既に潜水艦乗組員の為の10戸の住宅が建設されている。
更に2戸の住宅が新たな潜水艦の乗組員の為に割り当てられる。
スポーツ-健康複合施設と2軒の幼稚園が用意されており、学校の建設が計画されている。
今、主な努力は桟橋建設の完了へ指向されている。


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現在、ロシア海軍向けに建造中のプロジェクト955「ボレイ」戦略用途水中ロケット巡洋艦は、2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」(2013年12月23日就役)と3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」(2014年12月10日納入予定)が太平洋艦隊へ配備されます。
[ボレイ級戦略原潜2番艦と3番艦は太平洋艦隊へ配備される]

この為、カムチャツカ半島の原潜基地ヴィリュチンスクでは、「ボレイ」級を配備する為の然るべきインフラ整備が行なわれています。
[カムチャツカ半島の基地設備はボレイ級戦略原潜に適していない]
[ボレイ級戦略原潜の為、カムチャツカ半島に新たな設備が建設される]
[2014年にロシア太平洋艦隊へ新世代戦略原潜ボレイ級が配備される]
[新世代戦略原潜ボレイ級の為のインフラ整備はカムチャツカ半島で進められている]

ロシア東方軍管区司令官セルゲイ・スロヴィキン大将は、今年8月下旬にヴィリュチンスク基地の建設現場を視察した後、「ボレイ」級戦略原潜「アレクサンドル・ネフスキー」は今年末までにヴィリュチンスクへ到着すると述べました。
[ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2014年末にカムチャツカへ到着するだろう]
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ロシア太平洋艦隊の3隻の原潜は近代化改装の為に移送された

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月28日17時04分配信
【一度に3隻の原子力潜水艦がカムチャツカから修理へと向かう】

修理及び近代化の為に移送される原子力潜水艦K-391「ブラーツク」、K-295「サマーラ」、K-442「チェリャビンスク」は、ペトロパブロフスク・カムチャツキーで輸送船に載せられた。

「ブラーツク」「サマーラ」は、ネーデルラント半潜水型船「トランスシェリフ」型に受け入れられた。
これらは、北極航路を通過してセヴェロドヴィンスクへ向かう。
「チェリャビンスク」中国「ハイ・ヤン・シー・ヨー」号の船上に在った。
同船は沿海地方工場「ズヴェズダー」へ針路を取る。
現在、潜水艦は甲板の特殊支台へ固定されている。

動かない潜水艦を移送する為の同様の海上業務は、以前にも実施されている。
「トランスシェリフ」は、数年前に北方艦隊で同様の事を行なった。
そして2009年7月、同船は、一度に2隻の原子力艦を解体の為にカムチャツカからボリショイ・カーメニへ移送した。
これは、2隻の原子力潜水艦を一度に輸送する世界初の操作であり、テレビ局「ナショナル・ジオグラフィック」は、そのドキュメンタリーフィルムを撮影した。

ヴィリュチンスク公開株式会社「北東修理センター」生産部長アンドレイ・マロヴィクによると、このような操作は、基本的には難しい事では無い。
このような船は、巨大掘削プラットフォームなどといった遥かに困難な設備を輸送する為のものであるから。
唯一の難点は、固定用ボルトの製造にあった。

積載の技術は、このようなものである:船のドックを水没させ、潜水艦を載せる。
その後、浮上し、積載物は船架へ横たわる。
それから潜水艦は、特殊支台へ係留、固定される。
プロジェクト971潜水艦(「ブラーツク」「サマーラ」)1隻の重量は9000-10000トンになる。
しかし「トランスシェリフ」は40000トンまでの貨物を積載できる。

セヴェロドヴィンスク及びボリショイ・カーメニにおいて、3隻の水中巡洋艦は修理と近代化が行なわれる。
兵装システム、電子電波システム、水中音響システムは撤去され、より最新のものと交換される。
その後、潜水艦は自力でカムチャツカへ戻ってくる。


ロシア太平洋艦隊所属のプロジェクト971原子力巡洋潜水艦(アクラ級)「ブラーツク」「サマーラ」は、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」で高度の近代化改装が実施されます。
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この為、ネーデルラントドック型輸送船に載せられ、北極海経由でセヴェロドヴィンスクへ向かいます。
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[ロシア太平洋艦隊のアクラ級原潜2隻は近代化改装の為に北極海経由でセヴェロドヴィンスクへ送られる]

この他、プロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)「チェリャビンスク」は、中国の輸送船に載せられて沿海地方ボリショイ・カーメニへ向かいます。
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「チェリャビンスク」は、2008年から予備役に編入されて修理を待っていましたが、ボリショイ・カーメニ艦船修理工場「ズヴェズダー」で近代化改装が実施される事になりました。
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既に「ズヴェズダー」では、同型艦「イルクーツク」が高度の近代化改装に着手されています。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]

ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは水中音響試験を行なった

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公開株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」公式サイトより
2014年8月29日配信
【「ウラジーミル・モノマーフ」の音響試験】

原子力水中巡洋艦「ウラジーミル・モノマーフ」(プロジェクト「ボレイ」)は、国家試験での次なる海洋への出航を完了した。
この航海の主要課題は、新世代原子力潜水艦の音響数値のチェックであった。


セヴマシュの納入チームと契約組織の代表、潜水艦の乗組員は、追加の音響試験を実施した。
(ロシア)海軍総司令部の勧告により、この課題は、水中艦プロジェクト「ボレイ」において初めて取り組まれた。
水中での潜水艦の静粛性は、原子力艦の重要な特性の1つである。
軍事装備生産部長マラート・アビジャノフが指摘したように、「ウラジーミル・モノマーフ」の海洋への出航における追加の音響試験の第1段階において、設計者である公開株式会社「海洋工学中央設計局ルビーン」が算定、設定した精度が確認された。
艦の動作は良好である。
原子力潜水艦の騒音数値は、全ての必要条件を満たしている。
今後、「ウラジーミル・モノマーフ」は、国家委員会の提示により、幾度かの海洋への出航を行なう。
潜水艦は2014年12月にロシア海軍への引き渡しが計画されている。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水、2013年9月12日から海洋試験を開始しました。
乗組員は配備先となる太平洋艦隊から集められました。
工場航行試験は2014年7月初頭に完了し、その次の国家受領航行試験も7月26日に完了しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの海洋国家試験は7月26日に完了する]


設計元の「ルビーン」設計局総取締役イーゴリ・ヴィリニト氏によると、国家受領航行試験が終わった後、追加の出航と監査が行なわれるとの事であり、8月11日に再び出航しました。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは再び出航した]

「ウラジーミル・モノマーフ」は8月22日にセヴェロドヴィンスクへ戻りました。
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その後、8月末に静粛性のチェックの為、再び出航しました。
ロシア海軍総司令部の要望により、もう一度水中騒音レベルのチェックが行なわれたという事でしょう。

今後は、潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験が実施されます。
[ロシア海軍は2014年に2回、2015年に3回の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射を実施する]
[2014年の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射は白海から、2015年にはオホーツク海から実施される]

「ウラジーミル・モノマーフ」は、2014年12月10日にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年12月10日にロシア海軍へ納入される]

その後、駐留場所となる太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスク(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ回航されます。

ロシア海軍第5世代AIP潜水艦カリーナ級1番艦は2017年に起工される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月28日11時41分配信
【(ロシア)海軍総司令官:新たな潜水艦の建造は2017年から始まる】
モスクワ、8月28日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアは2017年に嫌気性装置を備えた新世代非核動力潜水艦の建造に着手する。
木曜日、ロシア通信社ノーボスチサンクトペテルブルクロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将より伝えられた。

非大気依存発電装置の主な利点は、潜水艦の隠密性の増加に有る。
潜水艦は、バッテリーを充電する為に浮上する事無く水中に滞在できる。

「無論、建造されるのはディーゼルエレクトリック潜水艦になります。
私共は、今日、非核動力潜水艦について御話しております。
2017年からは嫌気性装置を備えた新シリーズの建造が続けられるでしょう。
建造にはアドミラルティ造船所が関わる事になります」
チルコフ
は話した。

既に報じられているように、現在、嫌気性(非大気依存)装置中央設計局「ルビーン」において試験が行われている。
2015年には、この装置はプロジェクト677「ラーダ」潜水艦への設置が計画されている。

同プロジェクトの最初の潜水艦「サンクトペテルブルク」は、クラシックな発電装置の下に建造され、現在、試験を続けている。
同プロジェクトの他の2隻の潜水艦は、未だ建造完了段階には無く、これらの艦が最初に嫌気性装置の試験を行なう。

ロシアが開発した非大気依存発電装置は、水素の生成方法において外国の同類とは根本的に異なっている。
それは潜水艦の中に高純度水素を貯蔵するのではなく、この装置により、改質装置を用いたディーゼル燃料の消費量に応じた水素の生成が提供される。


ロシア海洋工学中央設計局「ルビーン」は、以前から第5世代非核動力(通常動力)潜水艦の開発作業を進めています。
この第5世代潜水艦AIP(非大気依存機関)が標準装備されます。
[ロシア海軍第5世代AIP潜水艦プロジェクトはカリーナと命名された]
[ロシア第5世代潜水艦には「自動化(ロボット化)兵器複合体」が装備される]

今回、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「新シリーズ(新世代)の非核動力潜水艦」としか言っておりませんが、これは「カリーナ」級を指しています。

「カリーナ」級の為の非大気依存発電装置は、まず初めに、現在建造中の第4世代非核動力潜水艦「ラーダ」級に装備されて試験が行われます。
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦は非大気依存(AIP)機関を装備する]
[AIP機関を装備する改ラーダ級潜水艦は2018年までに完成する]

ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦はノヴォロシースクを基地とする

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月28日10時57分配信
【黒海艦隊の潜水艦はノヴォロシースクに駐留する】

黒海艦隊の「ワルシャワンカ」型ディーゼルエレクトリック潜水艦はノヴォロシースクに駐留する。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は表明した。


この潜水艦シリーズは、現在、「アドミラルティ造船所」で建造されている。
最初の「ノヴォロシースク」は、最近ロシア海軍へ引き渡された。
第2の潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は、アドミラルティ造船所のテリトリーで係留試験を開始した。
本日・8月28日、第3の潜水艦「スタールイ・オスコル」が進水した。
第4の潜水艦「クラスノダール」は、現在建造中である。
2014年10月には、残る潜水艦シリーズ「コルピノ」「ヴェリキー・ノヴゴロド」の起工が計画されている。

本日(8月28日)、ヴィクトール・チルコフは、「スタールイ・オスコル」ロシア連邦海軍地中海グループへ加わると述べた。


2014年8月28日、プロジェクト06363潜水艦の3番艦B-262「スタールイ・オスコル」が進水しました。
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[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の3番艦スタールイ・オスコルは進水した]

06363の2番艦B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」は8月下旬から造船所で係留試験を始めています。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の2番艦ロストフ・ナ・ドヌーは係留試験を開始した]

06363の1番艦B-261「ノヴォロシースク」は2014年8月22日にロシア海軍へ就役しました。
[黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ就役した]

06363の4番艦「クラスノダール」は2014年2月20日に起工されました。
[プロジェクト06363潜水艦クラスノダールは起工された]

5番艦と6番艦は2014年10月末に起工される予定です。

6隻全てが黒海艦隊へ配備されます。


ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、3番艦「スタールイ・オスコル」進水式典の席上において、黒海艦隊06363潜水艦黒海東岸ノヴォロシースク海軍基地に駐留する事を明らかにしました。

黒海東岸ノヴォロシースクでは2000年代後半から黒海艦隊の為の海軍基地の拡張工事が行なわれていました。
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これは、ロシア黒海艦隊クリミア半島セヴァストーポリに駐留出来なくなるという最悪の可能性を見越してのものでした。

しかし、2014年3月、状況は変わりました。
[ロシア-ウクライナ間の黒海艦隊協定は廃止された]
[ロシア海軍黒海艦隊の艦船の大部分はセヴァストーポリに駐留する]

ロシア黒海艦隊は、セヴァストーポリに駐留できなくなるという可能性を憂慮する必要は無くなりました。

しかし、既にノヴォロシースク海軍基地の拡張工事は進んでおり(当然ながら06363潜水艦の駐留も想定して)、こちらの方を全く使わないわけにも行かないでしょう。

そこで、潜水艦基地ノヴォロシースク、その他の水上艦基地セヴァストーポリという具合に「棲み分け」する事になったようです。
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現在、セヴァストーポリに駐留している黒海艦隊潜水艦部隊(第247独立潜水艦大隊)は、今年末にも潜水艦旅団へ格上げされますが、こちらもノヴォロシースクへ移転する事になるでしょう。
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バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は海賊対処任務の為にアデン湾へ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年8月28日11時10分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はマルタで物資を補充した】

バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」ヴァレッタ港(マルタ)への業務寄港を完了した。

2日間の外国の港への停泊中に艦は燃料、水、食料を補充し、乗組員は沿岸で休養する機会を与えられた。

同艦の司令部はヴァレッタ港で同市庁及び軍当局への表敬訪問を行なった。
乗組員は小旅行で博物館を訪れ、市内の観光名所を見学した。

マルタの港を出た後、ロシア戦闘艦アデン湾へ針路を取った。
民間船舶航行の安全を保障する任務を遂行する為に。

遠距離航海任務を遂行する同艦の乗組員は、マルタへ寄港する前、地中海アフリカ沿岸スペインの飛び地のセウタ港を訪問した。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年8月9日にバルト艦隊主要海軍基地バルチースクを去った。


警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年8月9日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海へ向かった]

8月24日にマルタヴァレッタ港へ寄港し、2日間滞在しました。
(今回の国防省発表によると、その前にスペインセウタ港へ寄港)
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そしてマルタを出た後は、海賊対処任務に就く為、アデン湾へ向かう事が明らかにされました。
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「ヤロスラフ・ムードルイ」アデン湾海賊対処任務に就くのは、今回が初めてになります。
同型艦「ネウストラシムイ」は3度に渡りアデン湾海賊対処任務を遂行していますが。

今年5月には太平洋艦隊大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」アデン湾海賊対処任務に就いています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフはアデン湾で海賊対処任務に就いた]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは5隻の民間船を護送した]

ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の3番艦スタールイ・オスコルは進水した

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『イタルタス』より
2014年8月28日11時36分配信
【ロシア連邦海軍の為の第3の「ワルシャワンカ」はサンクトペテルブルクの「アドミラルティ造船所」で進水した】
サンクトペテルブルク、8月28日/イタルタス

ロシア黒海艦隊の為に意図されている第3のプロジェクト636.3(コード名「ワルシャワンカ」)ディーゼルエレクトリック潜水艦「スタールイ・オスコル」は、木曜日にサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で進水した。
イタルタス特派員の報告によると、ディーゼルエレクトリック潜水艦「スタールイ・オスコル」の進水は祈祷で始まり、潜水艦の艦上では、潜水艦の名付け親である「スタールイ・オスコル」市長代理ナタリヤ・ズバリョワがシャンパンのボトルを割った。

進水式典においてロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフは、第5、第6のプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦「アドミラルティ造船所」の創立310周年記念日となる10月末に起工されると述べた。
更に彼は、2014年には潜水艦シリーズのトップ「ノヴォロシースク」が海軍に加わり、最初の生産艦にして第2のプロジェクト636.3潜水艦である「ロストフ・ナ・ドヌー」を受領する事を確認した。

「スタールイ・オスコル」に関する話で、チルコフ潜水艦が完成後に試験を開始する事を指摘した。
「この試験の概略は、既にバルト艦隊で取り組まれており、それはハイクオリティ及びタイムリーに実施されます」
提督は保証した。

総司令官は、契約兵から成る乗組員は慎重に選抜され、訓練に従事している海軍合同訓練センターが在るオブニンスクで訓練を受けた事を付け加えた。
「少なからぬ偶然の1つとして、潜水艦スタールイ・オスコル艦長アンドレイ・キリチェンコ2等海佐がスタールイ・オスコル市の住民という事が有ります。
僕が思いますに、これは、乗組員の更なる勤務と潜水艦の任務遂行に役立つ事でしょう」
チルコフ
は締め括った。

更にチルコフは、2016年に黒海艦隊の為の「ワルシャワンカ」シリーズの建造が完了した後、このようなタイプの潜水艦の建造を継続すると述べたが、彼は、将来プロジェクト潜水艦や駐留場所については言及しなかった。

[プロジェクトの特長]
ディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト636.3
は第3世代に属しており、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)の専門家により設計された。
それは、世界で最も静粛な潜水艦の1つと見られており、以前のプロジェクトと比べ、より高い戦闘効率を有する。
建造される「ワルシャワンカ」は、大幅に近代化されている:これらは、最新のロケット魚雷兵装複合体、電波電子機器、水中音響機器を受け取る。
潜水艦の水中速力-20ノット、最大潜航深度-300メートル、自立行動期間-45日、乗組員-52名、水中排水量-約4000トン。


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2014年8月28日12時49分配信
【黒海艦隊の為の潜水艦「スタールイ・オスコル」は進水した】


[プロジェクト06363潜水艦]

プロジェクト06363潜水艦の3番艦B-262「スタールイ・オスコル」は2012年8月17日に起工されました。
[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルは起工された]

2014年3月に乗員団が編成されました。
[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルの乗員団が編成される]

そして2014年8月28日に進水しました。


「スタールイ・オスコル」は、2015年にロシア海軍へ引き渡されます。


ロシア海軍向けのプロジェクト06363非核動力潜水艦は、これまでに4隻が起工され、この内1隻が就役しています。
全てサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で建造されています。
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現在の所、6隻が建造される計画です。

プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代非核動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果がフィードバックされています。

[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水/2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・「クラスノダール」(Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工/2016年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Великий Новгород)
2014年10月末起工予定/2016年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・「コルピノ」(Колпино)
2014年10月末起工予定/2016年就役予定
黒海艦隊に配備予定


プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

ロシア海軍航空隊のチャイカは復活する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月26日14時54分配信
【クリミアの海軍航空隊は間もなく修復された航空機Be-12を受領する】
モスクワ、8月26日-ロシア通信社ノーボスチ

クリミアの海軍航空隊は間もなく修復された3機の対潜航空機Be-12を受領する。
火曜日、「ベリエフ記念タガンロク航空科学技術複合体」総取締役・設計主任イーゴリ・ガリワドスキーは記者団に表明した。

「1機の航空機は、既に御客様(ロシア海軍)への御引き渡しの準備が整っております。
今年、私共は、この航空機(Be-12)を更に2機修理し、クリミアのロシア連邦海軍航空隊へ御引き渡しいたします」
ガリワドスキー
は話した。

対潜水陸両用航空機Be-12は、ゲオルギー・ベリエフ(ベリエフ試作設計局)が率いる設計チームにより開発された。
航空機の初飛行は1960年に実施された。
1963年、Be-12モデルは海軍航空隊へ軍備採用された。

Be-12は、良好及び困難な水文気象条件下で、一年中のあらゆる日時に、駐留場所から500km離れた所で潜水艦の探索、追跡、探知、破壊の為に意図されている。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月26日15時59分配信
【クリミアのロシア連邦海軍航空隊は、2014年末までに4機のBe-12を受領する】
モスクワ、8月26日-ロシア通信社ノーボスチ

クリミアのロシア海軍航空隊は、今年末までに4機の修復された航空機Be-12を受領する。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチは、公開株式会社「G.M.ベリエフ記念タガンロク航空科学技術複合体」総取締役・設計主任イーゴリ・ガリワドスキーよリ詳しく説明された。

先立って彼は、間もなくロシア連邦海軍が、この航空機を3機受領すると述べた。

「2機の航空機は、既に飛行場に在り、1機は納入の準備を整えており、もう1機は修理完了段階にあります」
ガリワドスキー
は話した。

彼によると、これらの航空機を修理する為の更なる計画については軍当局と既に交渉しているが、具体的な機数について話すのは未だ早い。

Be-12は、良好及び困難な水文気象条件下で、一年中のあらゆる日時に、駐留場所から500km離れた所で潜水艦の探索、追跡、探知、破壊の為に意図されている。


【株式会社「G.M.ベリエフ記念タガンロク航空科学技術複合体」公式サイト】

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水陸両用機ベリエフBe-12「チャイカ」は、1959年から1973年に掛けて合計143機が製造され、太平洋艦隊、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊海軍航空隊に配備されました。
【ベリエフBe-12全機リスト】

現在では、ロシア黒海艦隊海軍航空隊ウクライナ海軍航空隊が少数機を運用しています。
ロシア海軍において稼働状態に在るのは3機程度ですが、この他に34機が保管されています。


黒海艦隊以外ではもう運用されていませんが、各地でその痕跡を見る事は出来ます。

太平洋艦隊航空隊エリゾヴォ飛行場(ペトロパブロフスク・カムチャツキー)
2機のBe-12が居ます。
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ロシア北方艦隊基地セヴェロモルスクの西方のサフォノヴォ
Be-12が1機居ます。
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バルト艦隊の水上機基地「コサ」(現在は閉鎖)
かつてはBe-12が駐留していました。
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ロシア黒海艦隊Be-12は、セヴァストーポリの北にあるカーチャ飛行場に駐留しています。
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2012年10月12日には1機が墜落事故を起こしています。
[ロシア黒海艦隊の水陸両用機Be-12墜落]

以前には何機かが常時駐機していましたが、最近では、駐機する機体も見られなくなりました。
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Be-12チャイカは既に生産が終了してから40年が経過しておりますが、今回、製造元のベリエフは、黒海艦隊航空隊Be-12の修復作業を実施しました。

ベリエフのトップであるイーゴリ・ガリワドスキー氏によると、今年末までに4機が引き渡されるとの事ですが、他の機体の修復に関してもロシア国防省と交渉が行なわれています。

ロシア海軍向けのヘリ空母ミストラル級1番艦ウラジオストクは2014年11月にロシアへ届けられる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月26日15時59分配信
【統合造船業営団:航空母艦「ミストラル」の1隻目の船体は(2014年)11月にロシアへ届けられる】
モスクワ、8月26日-ロシア通信社ノーボスチ

フランスとの契約下でヘリコプター空母「ミストラル」の1隻目の船体は(2014年)11月にロシアへ届けられる。
(ロシアへの)制裁にも関わらず、契約は完全に履行される。
火曜日、「統合造船業営団」副総裁(国家防衛発注及び軍事技術協力担当)イーゴリ・ポノマリョフは記者団に伝えた。

「制裁にも関わらず、我々はミストラルに関する契約を完全に履行しております。
2隻目の後部は、前部と接合されています。
現在、(ロシア)海軍の乗組員は訓練を受けております。
11月には、契約下で1隻目のミストラルの船体のロシアへの引き渡しが実行されなければなりません」

彼は話した。

以前、フランスの軍事造船国営企業の代理人エマニュエル・ガウデは、アメリカ合衆国の制裁が「ミストラル」の建造並びに供給を妨げる事が出来るなどとは考えていないとの見方を示した。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は、フランスの国営防衛企業DCNS「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)との間で2011年に締結された。
価格は12億ユーロになる。

アメリカ合衆国国務省は、ウクライナ情勢との関連で、ロシアへの「ミストラル」引き渡しは1隻たりとも容認できないと考えていると以前に表明した。
DCNS、アメリカの制裁は「ミストラル」の建造と納入を妨げるものではない事を指摘した。

1番艦「ウラジオストク」は2014年に、2番艦「セヴァストーポリ」は2015年にロシア海軍へ軍備採用されなければならない。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
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ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

ロシア海軍の乗員達は、2014年8月初頭から「ウラジオストク」で実地操作訓練を開始し、2014年9月後半には最初の航海を実施し、10月にはサンクトペテルブルクへ移動します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは2014年9月にロシア海軍乗員の手で航海を実施する]

「ウラジオストク」は、今年10月末にロシアへ引き渡され、その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着し、既に接合作業が開始されています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]
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フランス側は、これまでに何度もロシアへの「ミストラル」級供給の為の契約を破棄する意向は無い事を表明しています。
[フランスはロシアとのミストラル級売買契約を遵守する]
[フランスはロシア海軍向けミストラル級の契約履行を2014年10月に完了する]
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の引き渡し再検討に関するフランス大統領の発言は「偽善者に対するポーズ」に過ぎない]
[アメリカの対ロシア制裁はミストラル級の引き渡しを妨げない]
[欧米の対ロシア制裁はロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しを妨げない]

ロシア海軍は2016年から高射複合体パーンツィリ-Mを受け取る

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月26日10時50分配信
【ロシア連邦海軍の艦は2016年に高射ロケット砲複合体「パーンツィリ」を受け取る】

高射ロケット砲複合体「パーンツィリ」海洋版の軍試験は完了する。
海軍への引き渡しは2016年から始まる。


これは、ホールディングカンパニー「高精度複合体」総取締役アレクサンドル・デニソフが述べた事である。
「高精度複合体」「パーンツィリ」の作成に従事している。

「パーンツィリ-M」は、高射ロケット砲複合体「パーンツィリ-S」の海洋ヴァージョンであり、複合体「コールチク」を代替しなければならない。
高射ロケット砲複合体「パーンツィリ」海洋版の供給契約は(ロシア)国防省と締結されている。

以前、ホールディングカンパニー「高精度複合体」の一員である「機器製造設計局」の取締役ドミトリー・コノプレフは、海軍版パーンツィリは近代化される駆逐艦や他の大型艦へ装備されると述べた。
この作業は既に進行中である。

高射ロケット砲複合体「パーンツィリ-M」の艦載戦闘モジュールには2つのヴァージョンが存在し、この内、ロシア将来駆逐艦「リデル」型の兵装の一部となるヴァージョンは、試験開発作業段階に在る。
大洋ゾーン多用途艦の概容の研究は2014年の国家防衛発注に含まれている。

複合体「パーンツィリ」は、距離20km、高度15kmまでの有翼ミサイル、無人飛行機、航空機、地上施設を破壊する為に意図されている。


「パーンツィリ-S1」(SA-22グレイハウンド)は、ロシア最新高射ミサイル砲複合体です。



「パーンツィリ-S」は様々なヴァージョン(ロシア空挺軍、ロシア海軍、ロシア空軍、ロシア陸軍向け)が計画されています。
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ロシア海軍向けの艦載ヴァージョンも開発されています。
[パーンツィリ-Mは近い将来にロシア海軍へ採用される]
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「パーンツィリ-M」は、ロシア海軍将来駆逐艦「リデル」への搭載が予定されています。
[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]

この他、近代化される重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」への搭載も考慮されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2010年代後半に近代化改装を行なう]

今回の記事によると、「パーンツィリ-M」は2016年から受領を開始するとの事ですが、2016年の時点では、将来駆逐艦「リデル」は未だ完成しておらず(もしかすると、この時期に起工されるかもしれませんが)、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装も完了していません。

大規模な近代化改装が行なわれる重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも「パーンツィリ-M」が搭載されるかもしれませんが、同艦の近代化が完了するのは早くても2018年です。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2014年10月にドック入りする]

この他、大型対潜艦プロジェクト1155/11551(「アドミラル・チャバネンコ」など)か警備艦プロジェクト11540(「ネウストラシムイ」など)にも搭載されるかもしれません。

重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2014年10月にドック入りする

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月25日14時14分配信
【原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」のドック入りは10月に延期された】

「セヴマシュ」の主導で修理及び近代化される重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」のドック入りは10月中旬に延期される。
当初の計画では、この操作は夏に実施される事になっていた。


既にドック入りの日は9月25日に延期されているが、今、それは更に2週間延期された。
『中央海軍ポータル』は情況に精通している情報提供者より伝えられた。

巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の修復作業は2014年初頭に始まった。
貯水池へ艦を入れる為、「セヴマシュ」は4基のポンツーン・ブロックを建設した。
それは航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」をドックへ設置する為に使用されたものである。

これは、艦を水中工事用潜函の敷居を越えて移動する事を保障し、同社ドックの固定台へ設置する為に設計された。

修復は2018年まで続く予定であり、その後、「アドミラル・ナヒーモフ」北方艦隊の戦闘編制へ加わる。
その後に、同型の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の修理及び近代化の開始が計画されている。


プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為の契約は、2013年5月にロシア連邦国防省「セヴマシュ」造船所との間で締結されました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化は、船体と機関以外は殆ど入れ替えるという大規模なものであり、既存の各種機器の撤去作業が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍へ復帰する]
[原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの搭載機器が撤去される]

現用兵器の撤去後、新型のミサイル兵器(有翼ミサイル「カリブル」高射ミサイル「ポリメント-リドゥート」)が装備されます。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはカリブルとポリメント・リドゥートを装備する]
[近代化された重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは80発の有翼ミサイルを搭載する]

現在、本格的な近代化改装作業を行なう為、セヴマシュ造船所の貯水池(屋外特設船台)への入渠準備を進めています。
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[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはドック入りの準備を進めている]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは航空母艦ヴィクラマーディティヤの経験を基に近代化される]

貯水池へ入渠する為、「セヴマシュ」では特別なポンツーンが製造されました。
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「アドミラル・ナヒーモフ」は、この特殊ポンツーンに載せられて「セヴマシュ」貯水池(屋外ドック)へ入渠します。
ドック入りは、元々は2014年夏に予定されていました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2014年夏にドック入りする]

しかし、今回の記事に有るように、ドック入りは2014年10月中旬に延期される事になったようです。

ロシアの造船所の技術者はインド空母ヴィクラマーディティヤの舵を修理した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月20日11時44分配信
【「セヴマシュ」専門技術者は航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の舵を修理した】

「セヴマシュ」社の保証グループの専門技術者は、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」のユニークな操作を実施した-舵の頭部へのオイルシールの追加を。

ユニークな操作の要点は、それが乾ドック上では無く、航空母艦が海上に居る状態で実施された事に有る。

『中央海軍ポータル』が作業の進捗に精通している情報提供者より伝えられた所によると、「セヴマシュ」の専門技術者は、正確に計算し、艦首部分を沈降させ、舵の部分を水上へ出した。
これにより、必要な作業の実施が可能となった。

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は、重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」をベースにして、「セヴマシュ」社が高度な近代化を行なう事により建造された。
同艦は2013年11月にインド海軍へ引き渡された。

2014年6月、インド国防省は、公開株式会社「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)及び公開株式会社「生産合同セヴマシュ」と、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の就役期間全てに渡るアフターサービス保証の契約を締結すると報じられた。


[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」は、退役後にインドへ売却、セヴェロドヴィンスクセヴマシュ造船所で大規模な改装が行なわれ、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」に変身した後、2013年11月16日にインド海軍へ引き渡されました。
[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された]

2014年1月7日、駐留基地となるインドカルワル海軍基地へ到着しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ(旧アドミラル・ゴルシコフ)は新たなる祖国インドへ到着した]

「ヴィクラマーディティヤ」の就役後のアフターサービス期間については、インドとロシアで何度も交渉が行なわれ(インド側は40年を希望)、結局、同艦の就役期間全般と定められた契約が締結される事になりました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤのアフターサービス契約が締結される]

これにより、「セヴマシュ」は、「ヴィクラマーディティヤ」が退役するまで、同艦の為の各種予備パーツを供給する事になります。
[インド空母ヴィクラマーディティヤの為の予備パーツがロシアから届けられる]

そして今回、「セヴマシュ」の技術者は、「ヴィクラマーディティヤ」の舵の修理を実施しました。
場所については触れられていませんが、おそらくはカルワル海軍基地でしょう。

記事を読む限り、「セヴマシュ」の技術者は、海上に居る「ヴィクラマーディティヤ」の艦首部分に注水して艦首を沈降させ、一時的に艦尾を水上に出して舵の修理を行なったようです。
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ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の2番艦ロストフ・ナ・ドヌーは係留試験を開始した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月22日17時10分配信
【潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は係留試験を開始した】

「アドミラルティ造船所」で建造されているディーゼルエレクトリック潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は、工場係留試験を開始した。

造船所の総取締役アレクサンドル・ブザコフは、こう述べた。

「ロストフ・ナ・ドヌー」は、黒海艦隊の為に建造される6隻のプロジェクト636.3潜水艦「ワルシャワンカ」の2隻目である。
その建造は、2011年11月に始まった。
2014年6月26日、潜水艦は進水した。
2014年中の(ロシア)海軍への引き渡しが計画されている。

黒海艦隊の為の「ワルシャワンカ」の1隻目-潜水艦「ノヴォロシースク」は、8月22日にロシア連邦海軍へ就役した。
勤務場所である黒海へ移動する前に、潜水艦北方艦隊で深海試験を実施する。

8月28日には、潜水艦「スタールイ・オスコル」が進水する。
これは、2015年に海軍へ引き渡されなければならない。
現在、潜水艦「クラスノダール」の船体が形成されている。
10月には、残る潜水艦シリーズの「コルピノ」「ヴェリキー・ノヴゴロド」の起工が計画されている。


[プロジェクト06363潜水艦]

ロシア海軍黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の2番艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2011年11月21日にサンクトペテルブルクの「アドミラルティ造船所」で起工されました。
[改キロ級潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」起工]

それから約3年後の2014年6月26日に進水しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の2番艦ロストフ・ナ・ドヌーは進水した]


その後は「アドミラルティ造船所」岸壁で最終艤装が進められており、8月下旬、係留試験が開始されました。
近い内に航海試験が開始されるでしょう。

「ロストフ・ナ・ドヌー」は、今年(2014年)末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。

なお、記事中で触れられていますが、プロジェクト06363潜水艦の1番艦「ノヴォロシースク」は8月22日に就役しています。
[黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ就役した]


ロシア海軍向けのプロジェクト06363非核動力潜水艦は、これまでに4隻が起工され、この内1隻が就役しています。
全てサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で建造されています。
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現在の所、6隻が建造される計画です。

プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代非核動力潜水艦(カリーナ級)の開発設計作業の成果がフィードバックされています。

[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水予定/2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・「クラスノダール」(Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工
黒海艦隊に配備予定

・「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Великий Новгород)
2014年起工予定
黒海艦隊に配備予定

・「コルピノ」(Колпино)
2014年起工予定
黒海艦隊に配備予定


プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

ヤーセン級多用途原潜ノヴォシビルスクの船体の水圧試験が行なわれた

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月21日16時50分配信
【「セヴマシュ」:原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」の建造はスケジュール通りである】

プロジェクト「ヤーセン-M」原子力潜水艦の最初の生産艦-「ノヴォシビルスク」は総合スケジュール通りに強度船体(耐圧殻)の水圧試験を実施した。
工場「セヴマシュ」は発表した。


「2013年の原子力潜水艦の起工から始まった作業は、高品質であると申し上げる事が出来ます」
第55作業台主任代理セルゲイ・ニコラエフ
は話した。
「船体は、設計仕様書で計算された能力通りに耐えました。
全ての試験プログラムは段階的に分けられ、数ヶ月単位のスケジュールとなります。
今後、艦は次の作業段階へ移行します」


原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」は近代化プロジェクトとして建造されている。
これは、サンクトペテルブルク海洋機械製造局「マラヒート」により設計された多用途原子力潜水艦「ヤーセン」の3隻目となる。
プロジェクトでは、以前には国内の潜水艦建造では使用されていなかった多くの技術的解決策が適用されている。
変更された基礎要素は、ロシアの製造者により供給される電波電子兵装複合体、近代化された機器及び材料である。

ロシア連邦海軍のドクトリンによると、将来的には、このプロジェクトの潜水艦は、多くのシリーズが建造され、ロシアの主要な多用途原子力潜水艦となる。

プロジェクト「ヤーセン」のトップ潜水艦-「セヴェロドヴィンスク」は、2014年6月17日にロシア海軍の一員として受け入れられ、既に戦闘当直へ就いている。
第2の潜水艦-「カザン」は近代化されたプロジェクト「ヤーセン-M」として2009年に起工された。
同艦は2017年に海軍へ引き渡される予定となっている。
「ノヴォシビルスク」は、近代化されたシリーズの最初の生産艦となった。
同艦は2013年7月26日に起工された。


P885
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[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

多用途原子力潜水艦「ヤーセン」級3番艦「ノヴォシビルスク」(改「ヤーセン」級としては2隻目)は、2013年7月26日にセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所で起工されました。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]

起工後、まず船体の製造作業が進められ、今回、船体の水圧試験が行なわれました。


「ヤーセン」級1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]

「ヤーセン」級2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885Mとなり、2009年7月24日に起工されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンは2017年にロシア海軍へ引き渡される]

「ヤーセン」級4番艦(改「ヤーセン」級としては3隻目)「クラスノヤルスク」は、「海軍の日」当日の2014年7月27日に起工されました。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]

「ヤーセン」級は、2020年までに7-8隻が建造される予定となっております。

ボレイ級戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2014年末にカムチャツカへ到着するだろう

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『イタルタス』より
2014年8月21日17時49分配信
【東方軍管区司令官:原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」は今年末までにカムチャツカへ到着しなければならない】
モスクワ、8月21日/イタルタス

「ボレイ」級原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」は今年末までにカムチャツカへ到着し、戦闘訓練コースへの取り組みを始めなければならない。
本日(8月21日)、カムチャツカへ出張中の東方軍管区司令官セルゲイ・スロヴィキン大将は表明した。

彼は、閉鎖行政区域ヴィリュチンスクにおける第4世代原子力潜水艦の駐留システムの施設建設の進捗状況を視察した。
イタルタスは、東方軍管区広報サービス部長アレクサンドル・ゴルデーエフ大佐より伝えられた。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]
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第4世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」級2番艦のK-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水し、2013年12月23日にロシア連邦海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2013年12月30日、北方艦隊原潜基地ガジエヴォに到着しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜はガジエヴォ基地に到着した]

「アレクサンドル・ネフスキー」は、現在、ガジエヴォに「仮住まい」しながら慣熟訓練を行なっていますが、いずれは配備先の太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ移動しなければなりません。

今回、イタルタス太平洋艦隊を指揮下に置くロシア東方軍管区の広報部へ問い合わせた所、「今年(2014年)末」との返答が有りました。
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プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは北方海域で深海試験を行なう

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『イタルタス』より
2014年8月22日10時21分配信
【北方艦隊における1隻目の「ワルシャワンカ」の試験は約2週間に渡り続けられる】
サンクトペテルブルク、8月22日/イタルタス

1隻目のプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦「ノヴォロシースク」の深海試験は北方艦隊で約2週間に渡り続けられる。
中央設計局「ルビーン」設計主任イーゴリ・モルチャノフイタルタスへ話した。

「ロシア連邦国防省レベルの決定により、ノヴォロシースクは北方艦隊の一員として最終試験を行ないます。
私が見る所では、全てが順調に進めば、試験は2週間も掛からないでしょう。
その後、同艦は勤務場所(黒海艦隊)へ向かいます」
モルチャノフ
は、「ノヴォロシースク」が海軍旗を掲揚する前日に話した。

モルチャノフは、試験プログラムの詳細については説明せず、こう指摘しただけであった。
「バルト海で全て(の試験)を行なうことは出来ません」

この場合、「ノヴォロシースク」サンクトペテルブルクから北方へ自力で向かう-バルト海、デンマーク海峡、更にはノルウェー沿岸に沿って。

北方海域の射爆場で潜水艦の一連の試験を続ける事の必要性についての話で、設計者は、この問題が議論の段階にある事を強調した。

「ノヴォロシースク」は2010年8月に起工された。
これは、2016年までに黒海艦隊へ受領されなければならない「ワルシャワンカ」型潜水艦6隻の1隻目である。
これらの潜水艦第3世代に属しており、世界で最も静粛な潜水艦の1つと見られている。


[プロジェクト06363潜水艦]

プロジェクト06363潜水艦の1番艦B-261「ノヴォロシースク」は2010年8月20日に起工され、2013年11月28日に進水しました。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦ノヴォロシースクは進水した]

2014年5月末に工場航海試験が開始されました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクの航海試験が始まった]

6月22日、最初の航海試験は完了しました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは最初の航海試験を終えた]

7月下旬から再び航海試験が実施されました。

8月21日、サンクトペテルブルクにおいて受領-引渡証書への署名が行なわれました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ納入された]

2014年8月22日、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、名実ともにロシア海軍へ就役しました。
[黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ就役した]


そして、プロジェクト06363潜水艦を設計した「ルビーン」海洋工学中央設計局の設計主任イーゴリ・モルチャノフ氏によると、「ノヴォロシースク」は、今後バレンツ海方面へ移動し、深海試験を実施するとの事です。

おそらく、浅いバルト海では、「ノヴォロシースク」(プロジェクト06363)の限界潜航深度を試す事が出来ないのでしょう。

ただ、モルチャノフ氏は、黒海艦隊へ配備される潜水艦が、全く逆方向のバレンツ海で試験を実施する事については、ロシア国防省内でも議論の対象となっているとも述べています。
つまり、バレンツ海で試験を行なう必要は無い(就役したのならば、速やかに黒海へ向かうべき)と主張する人も居るのでしょう。

黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ就役した

本日(2014年8月22日)、プロジェクト06363ディーゼルエレクトリック潜水艦の1番艦B-261「ノヴォロシースク」はロシア連邦海軍へ就役しました。

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『イタルタス』より
2014年8月22日15時26分配信
【黒海艦隊の為の「ワルシャワンカ」型潜水艦の1隻目はロシア海軍へ引き渡された】
サンクトペテルブルク、8月22日/イタルタス

黒海艦隊の為に意図されているプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦のトップ「ノヴォロシースク」は、正式にロシア海軍へ引き渡された。
金曜日、イタルタスは、「統合造船業営団」広報サービスより伝えられた。

「金曜日、統合造船業営団の一員であるアドミラルティ造船所において、プロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦ノヴォロシースクへ海軍旗が掲揚されました。
式典には、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ、知事代行ゲオルギー・ポルタフチェンコ、公開株式会社・統合造船業営団総裁アレクセイ・ラフマノフが出席しました」

広報サービスは付け加えた。

以前に伝えられたように、式典中にショイグは、有力かつ効率的な海軍の作成は同省の最優先事項の1つであり、海軍の開発ペースは更に上がる事を約束した。

国防相によると「より多くの最新技術が実現し、兵器や軍事機器の製造に導入されます」
「この潜水艦の建造は、その良い例であると認められます」

彼は話した。

国防相は、潜水艦の作成に参加した全ての人々への感謝の意を表し、確信を表明した。
「乗組員はロシア人船員の戦闘の伝統と、英雄都市ノヴォロシースクの名の栄誉を立派に受け継ぐでしょう」
「私は、あなた達の航海の無事とキール下の7フィートを願っております」

乗組員を前にしてショイグは締め括った。

木曜日、6隻の潜水艦を生産する「アドミラルティ造船所」において、「ノヴォロシースク」受領-引渡証書へ署名された。
以前、潜水艦は、北方艦隊で深海試験を実施しなければならないと伝えられた。
中央設計局「ルビーン」設計主任イーゴリ・モルチャノフによると、それは約2週間に渡って続けられる。

「ノヴォロシースク」は2010年8月に起工された。
これは、2016年までに黒海艦隊へ受領されなければならない「ワルシャワンカ」型潜水艦6隻の1隻目である。
これらの潜水艦第3世代に属しており、世界で最も静粛な潜水艦の1つと見られている。


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2014年8月22日17時30分配信
【潜水艦「ノヴォロシースク」はサンクトペテルブルクでロシア海軍へ引き渡された】


[プロジェクト06363潜水艦]

プロジェクト06363潜水艦の1番艦B-261「ノヴォロシースク」は2010年8月20日に起工され、2013年11月28日に進水しました。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦ノヴォロシースクは進水した]

その後、航海試験の準備が進められていました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはバルト海での海洋試験を準備する]

5月末に工場航海試験が開始されました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクの航海試験が始まった]

6月22日、最初の航海試験は完了しました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは最初の航海試験を終えた]

7月下旬に再び航海試験が実施されました。

「ノヴォロシースク」が8月22日にロシア海軍へ就役する件については、8月初頭にロシア防衛産業の関係者が明らかにしました。
[ロシア黒海艦隊の為の1隻目のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2014年8月22日に就役する]

その後、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督も、「ノヴォロシースク」が8月22日に就役する事を認めました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2014年8月22日にロシア海軍へ就役する]

8月21日、サンクトペテルブルクにおいて受領-引渡証書への署名が行なわれました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ納入された]

そして8月22日、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、名実ともにロシア海軍へ就役しました。



ロシア海軍の艦の就役は
1:受領-引渡証書への署名(艦の造船所から海軍への納入)
2:海軍旗の初掲揚式典・各艦隊部隊への編入

の2段階で行なわれますが、「ノヴォロシースク」の場合、1は2014年8月21日に、2は2014年8月22日に実施されました。


ロシア海軍向けのプロジェクト06363非核動力潜水艦は、これまでに4隻が起工され、この内1隻が就役しています。
全てサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で建造されています。
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現在の所、6隻が建造される計画です。

プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代非核動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果がフィードバックされています。

[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014-2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水予定/2014-2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・「クラスノダール」(Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工
黒海艦隊に配備予定

・「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Великий Новгород)
2014年起工予定
黒海艦隊に配備予定

・「コルピノ」(Колпино)
2014年起工予定
黒海艦隊に配備予定


プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ納入された

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『イタルタス』より
2014年8月21日13時09分配信
【ロシア連邦海軍と「アドミラルティ造船所」は1隻目の「ワルシャワンカ」の受領-引渡証書へ署名した】
サンクトペテルブルク、8月21日/イタルタス

サンクトペテルブルクにおけるプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦のトップ「ノヴォロシースク」受領-引渡証書への署名は「アドミラルティ造船所」ロシア海軍との間で行なわれた。
イタルタス特派員は、「統合造船業営団」の情報提供者より伝えられた。

「黒海艦隊の為の1隻目のワルシャワンカの受領-引渡証書への署名は、本日にアドミラルティ造船所で行なわれました。
明日にはロシア連邦海軍総司令官が潜水艦の海軍への編入命令書へ署名し、アンドレイ旗掲揚式典が開催されます。
その後、潜水艦は公式に海軍へ採用されたものと見なされます」

対談者は話した。

彼は、潜水艦が勤務場所へ向かう前に、北方艦隊において深海試験を実施する事を想い起した。

「ノヴォロシースク」は、黒海艦隊の為に建造される6隻の「ワルシャワンカ」型潜水艦の1隻目であり、2010年8月に起工された。
以前、2014年末までに(ロシア海軍の)船員は、同プロジェクト潜水艦の内の少なくとも2隻を受領しなければならないと報じられた。
6隻全ては2016年までに。
3隻目の潜水艦は8月末の進水が計画されており、5隻目と6隻目は、今年秋に「アドミラルティ造船所」で起工される予定である。


[プロジェクト06363潜水艦]

プロジェクト06363潜水艦の1番艦B-261「ノヴォロシースク」は2010年8月20日に起工され、2013年11月28日に進水しました。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦ノヴォロシースクは進水した]

その後、航海試験の準備が進められていました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはバルト海での海洋試験を準備する]

5月末に工場航海試験が開始されました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクの航海試験が始まった]

6月22日、最初の航海試験は完了しました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは最初の航海試験を終えた]

7月下旬に再び航海試験が実施されました。

「ノヴォロシースク」が8月22日にロシア海軍へ就役する件については、8月初頭にロシア防衛産業の関係者が明らかにしました。
[ロシア黒海艦隊の為の1隻目のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2014年8月22日に就役する]

その後、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督も、「ノヴォロシースク」が8月22日に就役する事を認めました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2014年8月22日にロシア海軍へ就役する]

そして今回の記事によると、8月22日の就役式典(聖アンドレイ旗の初掲揚式典)の前日となる8月21日、サンクトペテルブルクにおいて「ノヴォロシースク」受領-引渡証書への署名が行なわれました。


ロシア海軍の艦の就役は
1:受領-引渡証書への署名(艦の造船所から海軍への納入)
2:海軍旗の初掲揚式典・各艦隊部隊への編入

の2段階で行なわれますが、「ノヴォロシースク」の場合、1は2014年8月21日に、2は2014年8月22日に実施されることになります。

ヤポーニヤの潜水艦は定期的にラ・ペルーズ海峡へ現れる

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『イタルタス』より
2014年8月21日11時13分配信
【ロシア連邦軍参謀本部:ラ・ペルーズ海峡にヤポーニヤの潜水艦が出現するのは何時ものケースである】
モスクワ、8月21日/イタルタス

8月20日水曜日、ラ・ペルーズ海峡太平洋艦隊対潜部隊に発見されたヤポーニヤの潜水艦は、国際法規には違反しておらず、ロシア海洋境界線を越える事も無かった。
水上境界線から追い出される事の無い海峡への出現は、何時ものケースである。
イタルタスは、ロシア参謀本部の情報提供者より伝えられた。

彼は、前日に太平洋艦隊対潜部隊が、ヤポンスキー海の水上境界線上におけるヤポーニヤディーゼルエレクトリック潜水艦「オヤシオ」の偵察行動を阻止したというメディアの報道についてコメントした。

「この地域の地図を見る限り、ヤポーニヤの潜水艦が居た所は、彼らの沿岸から、そして我々の沿岸から同じ距離です。
ラ・ペルーズ海峡には、定期的にトーキョーの潜水艦が来ているのですが、それは昨日まではメディアの高い関心を引き起こす事は有りませんでした」

対談者は指摘した。

彼は、ヤポンスキー海北部における偵察活動は、トーキョー側のルーチン活動であり、それはモスクワ側オホーツク海南部で行なっている事と同じであることを強調した。

「より正確に言えば、水上境界線からは誰も追い出されていません。
それは何時もの練習です:水中音響複合体から潜水艦へ信号を送り、それを探知し、その後、彼等は沿岸から退去します。
我々の潜水艦の行動も、同様です」

情報提供者は説明した。

ヤポーニヤの潜水艦は、この2週間でロシア海軍により水上境界線で発見され。メディアで報じられた第2の外国潜水艦となった。
8月7日、バレンツ海において、アメリカ多目的原子力潜水艦「ヴァージニア」型と見られる潜水艦が発見された。


ロシアの商業紙『コメルサント』は、8月20日にロシア太平洋艦隊の対潜部隊が、ラ・ペルーズ海峡北部でロシア海軍の動向を偵察していたヤポーニヤの潜水艦「オヤシオ」型を発見し、退去させたと報じました。
2014年8月21日0時0分配信
【潜水艦が退去した事が明らかにされた】

『ロシアの声』より
2014年8月21日9時27分配信
【太平洋艦隊、日本の潜水艦の諜報活動を阻止】

この件について『イタルタス』ロシア連邦軍参謀本部に問い合わせた所、今回の記事のような回答が有ったという事です。

今回の件は特別な出来事でも何でもなく、いつもの事であると。


記事中で触れられていますが、2014年8月7日、バレンツ海で演習中のロシア北方艦隊対潜部隊アメリカ原潜を発見し、追跡しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海でアメリカ原潜を追跡した]

この件に関し、ロシア海軍の高官は、アメリカブリテン原潜は常にバレンツ海付近で行動していることを明らかにしました。
更には、アメリカ原潜オホーツク海でも行動している事も。
[アメリカとブリテンの原潜はロシア近海に常時展開している]

ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2週間ぶりに基地へ戻った

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月20日15時47分配信
【潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は2週間海へ出ていた】

戦略水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、2週間の不在の後、北方艦隊のガジエヴォ基地へ戻った。

『中央海軍ポータル』は、北方艦隊の情報提供者より伝えられた。

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、新世代戦略ロケット艦となるプロジェクト「ボレイ」潜水艦のトップである。
同艦は2013年1月10日に北方艦隊へ受け入れられた。

2014年4月、北方艦隊潜水艦部隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ少将は、「ユーリー・ドルゴルーキー」が今年に新たな装備を受け取った後、戦闘当直に就くことが出来ると言った。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

ロシア第4世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」級の1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工され、2012年12月29日にロシア海軍へ納入、2013年1月10日にロシア海軍旗の初掲揚式典が開催され、正式にへ就役しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]


同日付で北方艦隊第31潜水艦師団へ編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は就役後もセヴェロドヴィンスクに居たのですが、9月3日夜にセヴェロドヴィンスクを出港し、ガジエヴォへ向かいました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは9月6日に駐留基地ガジエヴォへ到着する]

9月6日、ガジエヴォ基地へ到着しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはガジエヴォ基地へ到着した]

そして12月5日、定期修理の為、セヴェロドヴィンスクへ戻ってきました。
[戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはセヴェロドヴィンスクで定期修理を行なう]

12月24日に修理を完了しました。
[戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはセヴェロドヴィンスクでの修理を終えた]

12月30日、ガジエヴォに到着しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜はガジエヴォ基地に到着した]

その後の動向は公表されていませんが、この2週間ほどはガジエヴォ基地を留守にしていたようです。

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、2014年7月27日の「ロシア海軍の日」にはセヴェロモルスクで観艦式に参加しています。

記事中で触れられていますが、2014年4月、北方艦隊潜水艦部隊司令官モイセーエフ少将は、「ユーリー・ドルゴルーキー」が今年に「新たな装備」を受け取り、「戦略パトロール任務」に就けるようになると述べました。
[ロシア海軍最新戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2014年から戦略パトロール任務に就く]

ロシア太平洋艦隊のアクラ級原潜2隻は近代化改装の為に北極海経由でセヴェロドヴィンスクへ送られる

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『イタルタス』より
2014年8月20日11時59分配信
【2隻の原子力潜水艦は近代化の為に太平洋艦隊からセヴェロドヴィンスクへ送られる】
アルハンゲリスク、8月20日/イタルタス特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

太平洋艦隊の2隻のプロジェクト971多目的原子力潜水艦「サマーラ」「ブラーツク」は、防衛造船所「艦船修理センター・ズヴェズドーチカ」での近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ送られる。
イタルタス特派員は同社広報サービスより伝えられた。

「ネーデルラントのドックヴァイス社からチャーターしたドック船トランスシェルフは、近日中にペトロパブロフスク・カムチャツキーのアヴァチンスキー湾の港へ到着し、双方の潜水艦を北方航路に沿ってズヴェズドーチカの水域へ送り届けます」
造船所側は話した。
移動には、約3週間掛かるだろう。

これまで、太平洋艦隊の艦船は、ヴィリュチンスクボリショイ・カーメニ極東造船所で修理されていた。
しかしロシア連邦政府は、「ズヴェズドーチカ」では多目的原子力潜水艦プロジェクト971「シチューカ-B」の、極東工場「ズヴェズダー」では原子力潜水艦プロジェクト949A「アンテイ」の定期修理と高度の近代化を実施する事を決定した。
「この専門化は、連続する艦の修復作業遂行の基礎となり、これにより、艦の近代化の時間の短縮、コスト上昇の抑制に貢献しなければなりません。
「ズヴェズドーチカ」
は説明した。

以前に報じられたように、「ズヴェズドーチカ」は、4隻のプロジェクト971潜水艦の修理及び近代化の為の国家契約を締結した。
この内、北方艦隊の2隻の潜水艦「レオパルド」「ヴォルク」は既に造船所に在り、そして太平洋艦隊の2隻は原子力潜水艦「ブラーツク」「サマーラ」である。

公開情報によると、「シチューカ-B」の近代化は、実質的に全ての電波電子兵装システム、自動化システム、兵器複合体に及ぶ。

プロジェクト971原子力潜水艦「シチューカ-B」(NATO分類-アクラ2)は、サンクトペテルブルク海洋機械製造局「マラヒート」で開発された。
同プロジェクト潜水艦は、セヴェロドヴィンスク及びコムソモリスクナアムーレで建造された。
最後の潜水艦-「ネルパ」は、極東造船所において2009年12月にロシア海軍へ引き渡された(その後、インドへ10年間リースされた)。
合計で15隻の原子力艦が進水した。
トップ艦「アクラ」は2002年に海軍の編制から除籍された。
セヴェロドヴィンスクで建造された最初の潜水艦「バルス」は、『ズヴェズドーチカ』で2010年に解体された。
このシリーズの潜水艦の全長は約100メートル、排水量は12770トン、水中最大速力は33ノット(時速約61キロ)、潜航深度600メートル、乗組員73名。
この潜水艦の兵装には、核弾頭有翼ミサイルRK-55「グラナート」、ロケット魚雷、水中ロケットが在る。


ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト971「シチューカ-B」】
現在、北方艦隊に6隻、太平洋艦隊に6隻が在籍しています。

ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督によると、2020年までに6隻のプロジェクト971多用途原潜「高度の近代化」を実施し、プロジェクト971Mとなります。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]

セヴェロドヴィンスク艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」は、北方艦隊及び太平洋艦隊プロジェクト971多用途原潜6隻の「高度の近代化」を実施します。
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[セヴェロドヴィンスクの艦船修理センターはアクラ級原潜を近代化する]

現在、「ズヴェズドーチカ」では、北方艦隊971原潜「レオパルド」プロジェクト971Mへの近代化改装が実施されています。
[アクラ級原潜レオパルドは2015年に近代化改装を終えて復帰する]

続いて、北方艦隊「ヴォルク」プロジェクト971Mへ近代化される為、「ズヴェズドーチカ」へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊のアクラ級原潜ヴォルクはセヴェロドヴィンスクで近代化改装を行なう]

今後、太平洋艦隊「ブラーツク」「サマーラ」「ズヴェズドーチカ」プロジェクト971Mへ近代化されます。
[ロシア太平洋艦隊のアクラ級原潜2隻はセヴェロドヴィンスクで近代化される]

この為、近日中に2隻の原潜は北極海航路ペトロパブロフスク・カムチャツキーからセヴェロドヴィンスクへ向かう事になりました。
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欧米の対ロシア制裁はロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しを妨げない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月20日13時39分配信
【オランド:制裁のレベルはロシアへの「ミストラル」納入を妨げない
パリ、8月20日-ロシア通信社ノーボスチ、ヴィクトリア・イワノワ

フランスがロシアへ2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母を引き渡す事を妨げるものなど何も無い。
水曜日、共和国大統領フランソワ・オランドは、『ルモンド』紙のインタビューに対し、こう述べた。

「現在の制裁レベルは、(ミストラル級の)納入を妨げる事は有りません。
より緊張が高まり、そこから抜け出す事が出来なければ、我々は、何らかの決定を下す事になるでしょう。
ですが、この件については、未だお話しする事ではありません」
オランド
は話した。

2隻のヘリコプター空母の供給契約はDCNS「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)との間で2011年に締結された。
価格は12億ユーロになる。

アメリカ合衆国国務省は、ウクライナ情勢との関連で、ロシアへの「ミストラル」引き渡しは1隻たりとも容認できないと考えていると以前に表明した。
DCNS、アメリカの制裁は「ミストラル」の建造と納入を妨げるものではない事を指摘した。

1番艦「ウラジオストク」は2014年に、2番艦「セヴァストーポリ」は2015年にロシア海軍へ軍備採用されなければならない。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
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ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

ロシア海軍の乗員達は、2014年8月初頭から「ウラジオストク」で実地操作訓練を開始し、2014年9月後半には最初の航海を実施し、10月にはサンクトペテルブルクへ移動します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは2014年9月にロシア海軍乗員の手で航海を実施する]

「ウラジオストク」は、今年10月末にロシアへ引き渡され、その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着し、既に接合作業が開始されています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]
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今年7月、フランス大統領フランソワ・オランドは、ロシア向け「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は契約通りにロシアへ引き渡すが、2番艦「セヴァストーポリ」を引き渡すか否かは、今後のロシアの態度次第だと述べました。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

しかし、その直後、オランド氏が所属するフランス社会党の党首ジャン-クリストフ・カンバデリスは、オランド氏の発言は「偽善者を導く為の偽り」であると明言しています。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の引き渡し再検討に関するフランス大統領の発言は「偽善者に対するポーズ」に過ぎない]

「ミストラル」級の建造の大元であるフランスDCNS社は、アメリカによるロシアへの制裁は「ミストラル」級の引き渡しを妨げないと表明しています。
[アメリカの対ロシア制裁はミストラル級の引き渡しを妨げない]


ヨーロッパ連合(EU)は、既にロシアへの武器売却の禁止を決定していますが、これは「2014年8月1日以降の契約」に適用されるものです。
『イタルタス』より
2014年7月31日19時34分配信
【ロシア連邦への武器輸出禁止は、(2014年)8月1日よりも前に締結された契約には適用されない】

当然ながら、「2011年6月17日」に締結された「ミストラル」級の売買契約は適用外です。

プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2014年8月22日にロシア海軍へ就役する

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『イタルタス』より
2014年8月18日21時32分配信
【(ロシア)海軍総司令官は潜水艦「ノヴォロシースク」が8月22日に海軍へ受領される事を確認した】
サンクトペテルブルク、7月18日/イタルタス

プロジェクト636.3潜水艦「ノヴォロシースク」は、8月22日に(ロシア)海軍へ受領される。
ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、月曜日にサンクトペテルブルクで記者団に伝えた。
彼は、この潜水艦黒海艦隊へ加わる事を確認した。

「8月22日金曜日、私達は(海軍)旗を(潜水艦へ)掲揚し、潜水艦は黒海艦隊へ加入します。
更に他の5隻の潜水艦シリーズが加わり、黒海エリアで作戦-戦術任務を遂行します」
チルコフ
は話した。

潜水艦シリーズのトップ-「ノヴォロシースク」は2010年8月に起工された。
「ロストフ・ナ・ドヌー」は、同プロジェクトの2隻目の潜水艦であり、黒海艦隊の為の「ワルシャワンカ」の最初の生産艦でもある-同艦は2011年11月に起工された。
3隻目の「スタールイ・オスコル」は2012年8月に起工され、4隻目の「クラスノダール」は2014年2月に起工された。

第5、第6の潜水艦は、「アドミラルティ造船所」310周年となる今年の10月-11月の起工が予定されている。


[プロジェクト06363潜水艦]

プロジェクト06363潜水艦の1番艦B-261「ノヴォロシースク」は2010年8月20日に起工され、2013年11月28日に進水しました。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦ノヴォロシースクは進水した]

その後、航海試験の準備が進められていました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはバルト海での海洋試験を準備する]

5月末に工場航海試験が開始されました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクの航海試験が始まった]

6月22日、最初の航海試験は完了しました。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは最初の航海試験を終えた]

その後、7月下旬に再び航海試験が実施されました。

「ノヴォロシースク」が8月22日にロシア海軍へ就役する件については、8月初頭にロシア防衛産業の関係者が明らかにしました。
[ロシア黒海艦隊の為の1隻目のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは2014年8月22日に就役する]

そして今回、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督も、「ノヴォロシースク」が8月22日に就役する事を認めました。
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就役後、「ノヴォロシースク」は今年末までに黒海艦隊の基地へ配備される予定です。
[ロシア海軍黒海艦隊は2014年末に新造潜水艦と新造フリゲートを受領する]


ロシア海軍向けのプロジェクト06363非核動力潜水艦は、これまでに4隻が起工されています。
全てサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で建造されています。
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現在の所、6隻が建造される計画です。

プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代非核動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果がフィードバックされています。

[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014-2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水予定/2014-2015年就役予定
黒海艦隊に配備予定

・「クラスノダール」(Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工
黒海艦隊に配備予定

・「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Великий Новгород)
2014年起工予定
黒海艦隊に配備予定

・「コルピノ」(Колпино)
2014年起工予定
黒海艦隊に配備予定


プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

ロシア海軍の大型揚陸艦3隻は地中海より去った

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月18日9時51分配信
【3隻のロシア海軍の揚陸艦は地中海を去った】

黒海艦隊の大型揚陸艦「ヤマル」と「ノヴォチェルカッスク」、そしてバルト艦隊の大型揚陸艦「カリーニングラード」は、地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊の編成から抜けた。

「日曜日、大型揚陸艦ヤマルは黒海海峡ゾーンを通過して北方へ向かい、黒海へ入りました」
8月18日月曜日、(ロシア)海軍総参謀部の代理人は伝えた。
彼によると、2日前、黒海艦隊大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」「カリーニングラード」(バルト艦隊)、更には海洋曳船MB-304が同じ航路を進んだ。

地中海ロシア連邦海軍作戦連合部隊大型揚陸艦は、定期的に黒海ロシア港へ寄港している。
特に、ノヴォロシースクでは物資を補充している。
「ヤマル」は、2014年初頭から少なくとも6度に渡り地中海への航海を行なっている。

一方、8月16日には、フランス海軍偵察船「デュピュイ・ド・ローム」が、ここ最近での3度目の黒海入りを果たした。
モントルー条約によると、非黒海沿岸諸国の軍艦は、21日間を越えて黒海に滞在する事は出来ない。
ウクライナ東部地域における危機発生後、アメリカ合衆国および他のNATO加盟国の海軍の艦は、殆ど常時に渡り黒海に滞在している。
8月6日以降、黒海エリアにはアメリカロケット巡洋艦「ヴェラ・ガルフ」が滞在している。


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ロシア海軍は2012年末から地中海東部に常時艦艇を展開させるようになり、2013年6月1日には地中海作戦連合部隊が創設され、地中海ロシア海軍艦艇を統一指揮しています。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊創設]

ロシア海軍大型揚陸艦は、2012年末以降、交代で地中海へ常時派遣されています。
[ロシア海軍は19隻の大型揚陸艦を有する]

現在、地中海作戦連合部隊の旗艦を務めているのは北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」ですが、同艦はメンテナンスを行なう為、セヴァストーポリへ入港しています。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはセヴァストーポリへ行く]
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2014年7月半ば、地中海東部には大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」、警備艦「スメトリーヴイ」、大型揚陸艦「アゾフ」、「ニコライ・フィリチェンコフ」、「ヤマル」、「ノヴォチェルカッスク」、「カリーニングラード」が展開していました。
[ロシア黒海艦隊の大型揚陸艦サラトフは地中海での任務を終えて黒海へ戻った]

「スメトリーヴイ」「ニコライ・フィリチェンコフ」は7月末にセヴァストーポリへ帰港し、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は8月中旬にセヴァストーポリへ入港、そして更に、「ヤマル」、「ノヴォチェルカッスク」、「カリーニングラード」も、この数日間で地中海を去りました。

バルト艦隊「カリーニングラード」は、昨年12月末以来、地中海へ派遣されています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2013年12月24日13時13分配信
【バルト艦隊の軍艦は地中海へ向かった】


一方、バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は8月9日にバルチースクを出港し、地中海へ向かいました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海へ向かった]

ロシア太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(旧フルンゼ)近影

ロシア太平洋艦隊所属のプロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」

1978年7月27日にレニングラードオルジョニキーゼ記念造船工場で起工され、1981年5月26日に進水、1984年10月31日にソ連海軍へ納入されました。
1984年12月7日に海軍旗を初掲揚し、赤旗太平洋艦隊へ編入されました。
就役時の艦名は「フルンゼ」でした。

1985年8月21日から11月22日まで掛けてバルト海から沿海地方へ回航されました。
[原子力巡洋艦フルンゼ極東回航(1985年)]

1991年12月末のソ連邦解体後は外洋へ出る事も無くなり、1999年7月には予備役に編入され、その後、オーバーホールが計画されましたが資金不足で実現には至らず、フォーキノで係留保管されました。
[原子力巡洋艦フルンゼ(アドミラル・ラザレフ)-2007年3月]
[キーロフ級2番艦フルンゼ(現アドミラル・ラーザレフ)近影(2007年秋)]
[原子力巡洋艦フルンゼ(アドミラル・ラザレフ)近況(2008年8月2日)]
[フォーキノ湾の原子力巡洋艦アドミラル・ラザレフ<旧フルンゼ>(2009年8月31日)]

2011年以降、艦上の各種装備が撤去されました。
[キーロフ型原子力巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(2011年7月)]

今年(2014年)の前半もフォーキノに居ました。
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この所全く動きが無かった「アドミラル・ラーザレフ」ですが、2014年6月30日、フォーキノ近郊のドゥナイ大型浮きドックPD-41に入渠しました。
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ちなみに、この大型浮きドックPD-41は、日本石川島播磨重工業(IHI)が建造し、1978年にソ連へ輸出したものです。
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フォーキノドゥナイ
右上に「アドミラル・ラーザレフ」、左下に大型浮きドックPD-41が在ります。
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そして、最近の「アドミラル・ラーザレフ」
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船体には赤茶色の塗料(錆止め塗料)が塗られているようです。

「アドミラル・ラーザレフ」がPD-41へ入渠したのは、この為(錆止め塗料の塗布)だったようです。

「アドミラル・ラーザレフ」は、以前には近代化改装の話も有りましたが、最近では、この話も立ち消えになっております。
[キーロフ型重原子力ロケット巡洋艦近代化計画]

しかしながら、解体するという話も出ていません。

ロスアトム(旧ロシア連邦原子力省)は既に、「アドミラル・ラーザレフ」と同様にフォーキノで長期に渡り非稼働状態に在った原子力偵察艦SSV-33「ウラル」と、「アドミラル・ラーザレフ」の同型艦で、こちらもソ連邦解体後は非稼働状態に在った重原子力ロケット巡洋艦「キーロフ」(アドミラル・ウシャコーフ)の解体を決定しています。
[原子力偵察艦SSV-33ウラルは解体される]
[重原子力ロケット巡洋艦キーロフ(アドミラル・ウシャコーフ)は解体される]

しかし、「アドミラル・ラーザレフ」に関しては、ロスアトムは今の所は何も言っていません。

取りあえず、艦体に錆止め塗料を塗り、保管しておくつもりなのでしょうか。
かつての大型対潜艦「オチャコフ」のように・・・
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ロシア黒海艦隊のアリゲーター級揚陸艦2隻はセヴァストーポリで修理される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年8月15日12時42分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」と「ニコライ・フィリチェンコフ」の修理がセヴァストーポリで始まる】

黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」と「ニコライ・フィリチェンコフ」の修理がセヴァストーポリで始まる。
作業は、「第13艦船修理工場」の専門技術者により実行される。
もう1隻の黒海艦隊の大型揚陸艦-「ツェーザリ・クニコフ」は、ブルガリアのヴァルナに在る「フロートスキー・アルセナル」での技術的準備状態の回復を完了する。


2014年8月8日、セヴァストーポリ造船所「第13艦船修理工場」へ、ドック修理の為に大型揚陸艦「オルスク」が到着した。
注目されるのは、休暇中の同艦の艦長アンドレイ・スコヴォルツォフ2等海佐に代わり、全ての作業は、1等航海士アンドレイ・デミチェンコ3等海佐の管理下で行なわれた事である。

以前、7月27日にセヴァストーポリが海軍の日を迎えた時、プロジェクト1171大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、艦長補佐官アレクセイ・ヤシェンコ大尉の指揮下で修理が始まった。
2014年春、「第13艦船修理工場」の専門技術者は、黒海艦隊で唯一の戦闘可能な潜水艦でユニークな設計の「アルローサ」を修理のために受け入れた。

もう1隻の黒海艦隊大型揚陸艦は、現在、ブルガリア艦船修理工場「フロートスキー・アルセナル」での修理を完了しつつある。
ローマン・コトリャロフ2等海佐が指揮するプロジェクト775大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」乗組員は、今年秋に修理を完了して戦闘準備状態を回復し、2015年には指示された任務の遂行を開始する予定である。

「オルスク」は、プロジェクト1171大型揚陸艦である。
同艦はカリーニングラード造船工場「ヤンターリ」で1967年8月30日に「BDK-69」の名で起工され、1968年2月29日に進水し、1968年12月5日に海軍の編制へ加わった。
2002年10月20日、「オルスク」の名を受け取った。

「ニコライ・フィリチェンコフ」は、プロジェクト1171大型揚陸艦の最終艦である。
同艦はカリーニングラード造船工場「ヤンターリ」で1974年1月30日に起工され、1975年3月29日に進水し、1975年12月30日に海軍の編制へ加わった。
中東紛争の戦闘ゾーンにおける戦闘勤務中、何度も人道的援助、貨物や軍用車両の輸送任務を遂行した。

「ツェーザリ・クニコフ」は、プロジェクト775大型揚陸艦である。
同艦は1984年にグダニスク(ポーランド)で建造され、1986年に進水した。
当初の名前は「BDK-64」であり、1991年に「ツェーザリ・クニコフ」と命名された。
2013年以降、同艦はブルガリアヴァルナ工場「フロートスキー・アルセナル」で修理を受けている。

セヴァストーポリ連邦国営単一企業「第13艦船修理工場」ロシア連邦国防省に所属しており、黒海艦隊の艦船への技術的準備状態の回復を提供する主要な作業実行者である。
特に、2013年、工場の専門技術社は、127の対象を修理し、35隻の戦闘艦及び支援船のドック修理を行なった。

以前、既に海軍への軍備採用が始まっている黒海艦隊の最新艦を支援する為、同社の生産能力は近代化されると伝えられた。


黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、2014年7月中旬には地中海東部に滞在していましたが、7月末にセヴァストーポリへ戻りました。

同じく黒海艦隊大型揚陸艦「オルスク」は、ここ最近は外洋で活動しておらず、事実上予備役となっていましたが、記事中で触れられているように、8月初頭から修理が始まりました。
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大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、2013年7月に修理の為ブルガリアへ到着し、艦船修理工場「フロートスキー・アルセナル」でオーバーホールが行なわれています。
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[黒海艦隊の大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフは修理の為ブルガリアに到着した]

なお、「ニコライ・フィリチェンコフ」「オルスク」が入渠している浮きドックPD-30には、黒海艦隊潜水艦「アルローサ」も入渠しています。
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[ロシア海軍黒海艦隊のポンプジェット潜水艦アルローサは近代化改装を行なう]

バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海へ向かった

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『軍事-政治研究センター』より
2014年8月15日配信
【警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は戦闘勤務へと出発した】

2014年8月9日、ウラジーミル・チェロコフ3等海佐指揮下の2等警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、赤旗2度授与バルト艦隊の主要基地を去った。

同艦の乗組員は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊の一員として戦闘勤務の課題を遂行する。

「ヤロスラフ・ムードルイ」はローテーションにより、2014年5月から戦闘勤務に就いている赤旗黒海艦隊2等警備艦「スメトリーヴイ」との交代が計画されている。


警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、1991年に起工され、2009年6月19日にロシア海軍へ引き渡されました。
[ネウストラシムイ級2番艦「ヤロスラフ・ムードルイ」就役]

2009年7月24日、バルト艦隊へ編入されました。
[フリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」、バルト艦隊に編入]

2011年末から2012年初頭に掛けて重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」の地中海遠征へ参加しました。
[アドミラル・クズネツォフ地中海遠征2011-2012]

2012年6月末には国際海軍演習FRUKUS(France、Russia、United Kingdom、United States)へ参加しました。
[バルト艦隊フリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は、国際海軍演習「FRUKUS-2012」に参加する]

2012年7月初頭から9月末まで地中海への遠距離航海を実施しました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]

2012年12月17日から2013年7月5日まで地中海への遠距離航海を実施しました。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]
[バルト艦隊艦船部隊は地中海から戻ってきた]

この間の2013年1月下旬には、地中海東部及び黒海で実施されたロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習に参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬) ]

帰港後はカリーニングラードでオーバーホールが行なわれました。
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2014年7月下旬には短期間出港しています。
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そして8月9日に地中海へ向かいました。
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警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2012年4月以降、ロシア皇帝家(ロマノフ家)の後援を受けています。
[ロマノフ家は警備艦ヤロスラフ・ムードルイを後援する]


ロシア海軍は2012年末から地中海東部に常時艦艇を展開させるようになり、2013年6月1日には地中海作戦連合部隊が創設され、地中海ロシア海軍艦艇を統一指揮しています。

現在、地中海作戦連合部隊の旗艦を務めているのは北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」ですが、同艦はメンテナンスを行なう為、セヴァストーポリへ入港しています。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフはセヴァストーポリへ行く]

地中海東部には、黒海艦隊大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」、「ヤマル」などが滞在しています。

ロシア海軍はミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの受領を準備している

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『NEWS2』より
2014年8月11日配信
【BBC:ロシア海軍は、1隻目の「ミストラル」受領を準備する-パリ、ヒュー・スコフィールド】

フランスのサンナゼール港に駐在している約400名のロシア軍人は、「ウラジオストク」と命名された「ミストラル」型軍艦2隻の内の1隻目の納入を待っている。

木曜日、船員はSTXフランス社の船体組立ドックへ向かうように指示された。
その後、半時間の訓練時間を経て、船員はドックを去り、サッカーをプレイする為に向かった。
日没後、船員は浮揚宿舎として使用しているロシアの船へ戻った。
軍艦「スモーリヌイ」の旗竿にはロシア海軍聖アンドレイ旗が翻っている。

[支配的ポジション]
訓練時間の間、数多くの地元住民が見物している。
この造船所の労働者はロシア語を話さず、ロシア人船員は、それを注意する事は無い。
士官の1人は、建造工事を見ていた子供達の1人にロシア海軍のエンブレムを与えた。
「ウラジオストク」は、造船所から数百メートル離れた市内の多くの場所から良く見える。

ヘリコプター空母は、ロシア領海へ移送する為の準備が殆ど出来ているが、設計上の艦の最終仕上げの為の残りの作業がもたらされる。
モスクワから2番目に発注された艦-「セヴァストーポリ」が建造されているドックへの訪問は止められている。
双方のヘリコプター空母の艦内の重要な部分の設備はロシア製である。

[ロシア製]
5月末、アメリカの議員グループは、ロシアへの「ミストラル」2隻の売却を取り止めるようにパリへ要求し、更に事態を混乱させた。
その代わりに、議員達は、これらの艦をNATOが購入するか、或いはリースする事を提案した。
しかしながら、「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」の場合、それを行なう事は殆ど不可能であろう。
艦の「中身」ロシア国防企業で製造される事になっており、即ち、「ミストラル」のほぼ半分はロシアに属するのである。
第2に、これらの艦は、特別に極北条件下での航行の為に意図されており、他の国の海軍の要求にそぐわない。

ロシア人船員が居る建造現場を見ている地元住人は、「ロシアへミストラルを引き渡すべきか否か」についての個人的意見を表明しなかった。
「彼等は、この艦でフランスとの戦争に行くわけではありません。
一体何が問題なんですか?」

見物人の1人は述べた。

「私達は、労働場所と投資を必要としています。
しかしながら、ロシアのプーチンの為に?
この決定は、私達に深く考えさせる要因となっています。
私達は皆、この件に関しては、とても複雑な心境です」

造船所の前でジャン・ポール・レザンは答えた。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所(STXフランス)で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

現在、サンナゼールには「ミストラル」級の乗組員約400名が滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

ロシア海軍の乗員達は、2014年8月初頭から「ウラジオストク」で実地操作訓練を開始し、2014年9月後半には最初の航海を実施し、10月にはサンクトペテルブルクへ移動します。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは2014年9月にロシア海軍乗員の手で航海を実施する]

「ウラジオストク」は、今年10月末にロシアへ引き渡されます。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、ロシアの造船所で兵装取付などの最終艤装を行ない完成します。
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはサンクトペテルブルクの造船所でロシア製兵器を装備する]


今回の記事は、ブリテンBBC(ブリテン放送協会)特派員ヒュー・スコフィールド氏の現地(サンナゼール)からのリポートです。

ロシアへの「ミストラル」級売却を巡っては、NATOが、この2隻を買い取るという案も出ていますが、スコフィールド氏は、これには懐疑的のようです。

その理由としてスコフィールド氏は、ロシアに売却される「ミストラル」級は、ロシア海軍の要求に合わせ、北極圏での運用を前提とした改正が行なわれており、それはNATO諸国海軍にとっては不要である事を挙げています。
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]

更には、これらの「ミストラル」級は、フランスからロシアへ引き渡される時点では「未完成」であり、ロシアの造船所で最終艤装を行なう(ロシア製の各種機器が取り付けられて「完成」する)点についても指摘しています。
(つまり、ロシアへ引き渡す前の「ミストラル」を入手しても「未完成艦」が手に入るだけ)

ロシア海軍の新造艦に皇帝アレクサンドル3世の名が付けられる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月14日18時09分配信
【プーチンは(ロシア)海軍の艦にアレクサンドル3世の名前を付ける事を提案した】
ヤルタ、8月14日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、(ロシア)海軍の新造艦の1隻に「アレクサンドル3世」の名前を付ける事を提案した。

大統領と文化省の会議中、文化相ウラジーミル・メジンスキーは国家元首へ修復されたアンドレイ旗を手渡した。
それは、最後のロシア帝国海軍の艦から降ろされたものである。
文化相は、オーストラリアで保管されていたこの旗の返還は、ロシア連邦クリミアを編入した後でのみ可能であった事を指摘した。
その後、プーチンは、艦の1隻に「アレクサンドル3世」の名前を付ける事を提案した。

プーチンは、海軍の更新が計画されている事を想起した。
「僕が思うに、今日、我々は、新たな艦の1隻にアレクサンドル3世の名前が付けられる事へ同意できるでしょう。
軍事上の決断がどう下されるのかは未だ分かりませんが。
そう、これは、我々の過去の歴史と、今後の年月を繋ぐものとなります。
僕は、これは良い出来事になると思いますね」
プーチン
は話した。

更に国家元首は、聖(アンドレイ)旗の返還に努力したメジンスキーへ感謝の意を表した。


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ロシア帝国海軍改「ガングート」級(「女帝マリーヤ」級)戦列艦「皇帝アレクサンドル3世」は、1911年10月17日にニコラエフ「ルッスード」工場で起工され、1914年4月2日に進水しました。
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[戦列艦「皇帝アレクサンドル3世」]
基準排水量:22600トン
全長:168.0m
幅:27.4m
吃水:8.4m
機関:ボイラー20基、蒸気タービン4基、4軸
出力:28960馬力
速力:21ノット
航続距離:12ノットで3000海里
乗員:1220名
兵装:52口径305㎜3連装砲4基
55口径130㎜砲18基
76㎜高射砲4基
457㎜魚雷発射管4門


1917年6月15日に竣工しました。
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この間、1917年2月にはロシア2月革命が起こってロシア帝国は消滅しており、同艦は就役前の4月29日には「ヴォーリャ」と改名され、革命臨時政府の管轄下に置かれました。
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1917年12月16日には赤色黒海艦隊へ移管され、1918年4月30日にはセヴァストーポリからノヴォロシースクへ移動しました。
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6月19日にはセヴァストーポリへ戻り、その後、ドイツ軍に接収されました。

ドイツ帝国崩壊後の1918年11月24日、再びロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)が掲げられましたが、今度はブリテンに接収され、1919年10月、ロシア白軍艦隊へ引き渡されて「ゲネラル・アレクセーエフ」と改名されました。
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しかしロシア白軍赤軍に敗れてロシア本国から追い出され、「ゲネラル・アレクセーエフ」旧ロシア帝国残存艦隊を率いて1920年11月14日にはトルコイスタンブールへ逃れ、その後、地中海へ出て、最終的にはフランス領チュニジアビゼルトへ落ち延びました。
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1924年11月30日、「ゲネラル・アレクセーエフ」を初めとする旧ロシア帝国艦隊聖アンドレイ旗を降ろし、終焉を迎えました。
フランス旧ロシア残存艦隊ソヴィエト連邦政府へ引き渡しました。
が、実際には各艦はソ連の手に渡る事は無く、現地で解体されました。
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「ゲネラル・アレクセーエフ」の主砲(30.5㎝砲)はフィンランドに売却され、沿岸砲として使用されました。
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最後のロシア帝国艦隊の乗員と、同行してきた家族は、ビゼルトに留まる者、他所へ移住する者に分かれ(この内のオーストラリアへ移住した士官が「アレクサンドル3世」聖アンドレイ旗も持って行った)、その最後の生き証人でビゼルトに留まっていたアナスタシア・アレクサンドロヴナ・シリンスカヤ-マンシュタイン(ロシア残存艦隊駆逐艦「ザルキー」艦長の娘)は、2009年12月21日に亡くなりました。
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なお、アナスタシア・シリンスカヤ-マンシュタインが存命中の2007年12月25日にはロシア海軍北方艦隊の艦船がビゼルトを訪問しています。
[ロシア機動部隊の駆逐艦および補給艦、チュニジア訪問]


今回、ロシア帝国海軍最後の戦列艦「皇帝アレクサンドル3世」改め「ヴォーリャ」改め「ゲネラル・アレクセーエフ」から降ろされたロシア海軍旗ロシアへ返還された事を受け、プーチン大統領は、今後建造されるロシア海軍新型艦「アレクサンドル3世」の名前を付ける事を提案しました。
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どの艦に命名されるのかは未だ決まっていませんが、有力候補は、プロジェクト955「ボレイ」級戦略原子力潜水艦でしょうか。
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ロシア海軍北方艦隊のアクラ級原潜ヴォルクはセヴェロドヴィンスクで近代化改装を行なう

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『イタルタス』より
2014年8月14日14時31分配信
【多目的原子力潜水艦「ヴォルク」は近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】
アルハンゲリスク、8月14日/イタルタス

北方艦隊多目的原子力潜水艦K-461「ヴォルク」は、木曜日にセヴェロドヴィンスク造船所「艦船修理センター・ズヴェズドーチカ」へ到着した。

「プロジェクト971艦は、定期修理と高度な近代化を行ないます」
イタルタスは、工場の広報サービス代表エフゲニー・グラジシェフより伝えられた。

彼によると、近い内に原子力潜水艦は艦体の調査、機器及びシステムの障害検出を始める。
「ドック入りする前に同艦の動力装置から核燃料が撤去されます」
造船所の代理人は説明した。
彼は、近代化された「ヴォルク」の海軍への引き渡しは2017年に予定されている事を指摘した。

「ヴォルク」は、「ズヴェズドーチカ」で近代化される2隻目のプロジェクト971「シチューカ-B」原子力潜水艦(NATO分類「アクラ2」)となる。

同タイプの原子力艦K-328「レオパルド」は、既に造船工場の船台に在り、2015年には海軍へ引き渡されなければならない。

潜水艦プロジェクトは、「マラヒート」(サンクトペテルブルク)により設計された。

K-461は1987年に「セヴマシュプレドプリャーチェ」で起工され、1992年に就役した。


ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト971「シチューカ-B」】
現在、北方艦隊に6隻、太平洋艦隊に6隻が在籍しています。

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【K-461「ヴォルク」、プロジェクト971】

プロジェクト971多目的原子力潜水艦K-461は、1987年11月14日にセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所で起工されました。
当初は「原子力大型潜水艦」に分類されていました。
1991年6月11日に進水し、同年6月24日に「ヴォルク」と命名され、同年12月29日にソ連海軍へ納入されました。
1992年1月27日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。

1992年6月3日、「原子力巡洋潜水艦」へ分類変更されました。

1995年12月から1996年2月まで、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と共に地中海で行動しました。

2002年春には輸出用の有翼ミサイル「クラブ-S」の発射試験を実施しました。
[対艦(対地)巡航ミサイル「クラブ」]

2005年5月から2006年12月に掛けて「セヴマシュ」造船所で定期修理が行なわれました。


ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督によると、2020年までに6隻のプロジェクト971多用途原潜「高度の近代化」を実施し、プロジェクト971Mとなります。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]

セヴェロドヴィンスク艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」は、北方艦隊及び太平洋艦隊プロジェクト971多用途原潜6隻の「高度の近代化」を実施します。
[セヴェロドヴィンスクの艦船修理センターはアクラ級原潜を近代化する]

現在、「ズヴェズドーチカ」では、北方艦隊971原潜「レオパルド」プロジェクト971Mへの近代化改装が実施されています。
[アクラ級原潜レオパルドは2015年に近代化改装を終えて復帰する]

続いて、北方艦隊「ヴォルク」プロジェクト971Mへ近代化される為、「ズヴェズドーチカ」へ到着しました。
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今後は、太平洋艦隊「ブラーツク」「サマーラ」プロジェクト971Mへ近代化されます。
[ロシア太平洋艦隊のアクラ級原潜2隻はセヴェロドヴィンスクで近代化される]