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ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年11月に納入前の最終点検を海上で行なう

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月20日11時49分配信
【「ウラジーミル・モノマーフ」は(ロシア)海軍へ受領される前の最後の海洋への出航を行なう】

(2014年)11月、戦略用途原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、海軍へ受領される前の完全点検の枠組において、最後の海洋への出航を行なう。

潜水艦には最小人数で構成された納入チームが乗り込むと北方艦隊の情報提供者は「中央海軍ポータル」へ伝えた。

「ウラジーミル・モノマーフ」国家受領試験プログラムは10月初頭に完了した。
潜水艦は最後に音響試験を行なった。
「セヴマシュ」(この潜水艦を建造した会社)によると、水中巡洋艦は全ての任務を成功裏に遂行した。

戦略用途原子力水中巡洋艦「ウラジーミル・モノマーフ」は2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水し、2013年9月12日に初めて海へ出た。
2014年9月、最初の「ブラヴァー」ミサイル発射が実施された。
潜水艦は2014年12月に(ロシア)海軍へ引き渡される。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水、2013年9月12日から海洋試験を開始しました。
乗組員は配備先となる太平洋艦隊から集められました。
工場航行試験は2014年7月初頭に完了し、その次の国家受領航行試験も7月26日に完了しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの海洋国家試験は7月26日に完了する]

設計元の「ルビーン」設計局総取締役イーゴリ・ヴィリニト氏によると、国家受領航行試験が終わった後、追加の出航と監査が行なわれるとの事であり、8月11日に再び出航しました。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは再び出航した]

「ウラジーミル・モノマーフ」は8月22日にセヴェロドヴィンスクへ戻りました。

その後、8月末に静粛性のチェックの為、再び出航しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは水中音響試験を行なった]

9月8日、弾道ミサイル発射試験の為にセヴェロドヴィンスクを出港しました。
『イタルタス』より
2014年9月9日10時02分配信
【情報筋:原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」は「ブラヴァー」発射を実行する為に海へ出た】

9月10日、白海から弾道ミサイル「ブラヴァー」発射に成功しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはブラヴァー弾道ミサイル発射に成功した]


翌9月11日、セヴェロドヴィンスクへ戻ってきました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはブラヴァー弾道ミサイル発射成功後にセヴェロドヴィンスクへ帰港した]

建造元の「セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコは、「ウラジーミル・モノマーフ」の試験プログラムは全て完了したと述べました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの試験プログラムは完了した]

その後、「ウラジーミル・モノマーフ」は再び出航し、「追加音響試験」(静粛性の最終チェック?)が行なわれました。
これで「ウラジーミル・モノマーフ」国家受領試験は全て終わりました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの国家受領試験は完全に終了した]


「ウラジーミル・モノマーフ」は、2014年12月10日にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年12月10日にロシア海軍へ納入される]

その前の11月に最終点検の為、海へ出るとの事です。

ロシア海軍潜水艦、スウェーデン首都沖に出現?

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月19日11時18分配信
【国防省:ロシア連邦の戦闘艦に異常事態は起こっていない】
モスクワ、10月19日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍潜水艦は計画に沿って世界の大洋エリアで任務を遂行している。
日曜日、ロシア連邦国防省の公式代理人は記者団へ伝えた。

「ロシア海軍の潜水艦、そして水上艦は、計画に沿って世界の大洋エリアで任務を遂行しております。
異常事態、ましてや緊急事態(事故)など、ロシアの戦闘艦では起こっておりません」

彼は表明した。

金曜日(10月17日)、スウェーデン軍ストックホルム近郊の同国領海内で外国潜水艦を探知する為の大規模作戦を開始した。
その探索には、戦闘艦、ヘリコプター、複数の陸軍部隊が関わっている。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報供給部発表
2014年10月19日11時58分配信
【ロシア海軍の潜水艦と水上艦は計画に沿って世界の大洋エリアで任務を遂行している】

異常事態、ましてや緊急事態(事故)など、ロシアの戦闘艦では起こっていない。

以前、複数の外国メディアは、スウェーデン領海内で事故を起こしたロシア潜水艦の探索が行なわれたと報じた。


2014年10月17日夜、スウェーデン沿岸に外国の潜水艦が居るとの通報を受け、スウェーデン軍は大規模な捜索活動を実施しました。

『AFP通信』より
2014年10月18日13時44分配信
【スウェーデン首都沖に外国潜水艦か、軍が大規模な情報収集作戦】

2014年10月19日17時08分配信 
【スウェーデン軍、首都沖での大規模な情報収集作戦を拡大】


この件に関連し、ロシア海軍潜水艦スウェーデン沖で事故を起こしたという報道も有りましたが、それはロシア連邦国防省から公式に否定されました。
ただし、ロシア潜水艦スウェーデン沿岸に居たのかどうかに関しては、当然ながら触れられていません。

ロシア海軍バルト艦隊には、2隻の通常動力潜水艦(プロジェクト877/877EKM)が在籍しております。

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【B-806「ドミトロフ」】
【B-227「ヴィボルグ」】

「ドミトロフ」(1986年就役)は輸出用のプロジェクト877EKM(それ以前の輸出型877Eの改良型)の1番艦ですが、外国へは輸出されずにソ連/ロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ配備されました。

「ヴィボルグ」(1982年就役)は極東で建造され、当初は太平洋艦隊へ配備されましたが、後にバルト艦隊へ転属しました。
2012年3月からクロンシュタットで修理中でしたが、2014年初頭までに修理を完了し、今年7月27日の「ロシア海軍の日」の観艦式(サンクトペテルブルク)に姿を見せています。
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その後、一旦クロンシュタット港へ戻りました。
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8月22日にサンクトペテルブルクで行なわれたロシア西方軍管区150周年記念観艦式にも参加しています。
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その後は、バルチースク(カリーニングラード)方面へ回航されました。
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「ヴィボルグ」(2014年9月25日、バルチースク近郊のスヴェルトイ艦船修理工場)
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バルト艦隊潜水艦は2隻とも稼働状態に在るという事になりますが、「ヴィボルグ」は9月下旬にバルチースク近郊の修理工場へ入っているので、修理後の調整が完全には終わっていないようです。
現在(10月中旬)には完全に終わっている可能性は有りますが。

そして、もう1隻の「ドミトロフ」は、今年7月27日の海軍記念日観艦式にも8月22日の西方軍管区150周年記念観艦式にも姿を見せていません。
同艦の最近の動向は全く不明です。
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もしも、2014年10月17日にスウェーデン沿岸に居た「外国潜水艦」ロシア海軍の艦であるのならば、最も可能性が高いのは「ドミトロフ」でしょう。

ロシア海軍黒海艦隊のエアクッションロケット艦サムームはギリシャを訪問した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2014年10月17日17時13分配信
【黒海艦隊のエアクッションロケット艦「サムーム」はギリシャのピュロス港へ入港した】

本日(10月17日)、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として任務を遂行している黒海艦隊オレグ・サルディン2等海佐指揮下のエアクッションロケット艦「サムーム」は、初めてギリシャピュロス港への業務寄港を行なった。

エアクッションロケット艦「サムーム」乗組員は、ナヴァリノ海戦187周年記念行事へ参加する。

寄港プログラム初日には、ロシア艦の艦長によるピュロス市庁への表敬訪問とギリシャ港の沿岸警備隊への訪問が行なわれる。

港内への停泊期間中に「サムーム」は地元住民及び観光客の為に解放される予定である。

ナヴァリノ海戦記念のメイン祝賀会は、ピュロスで10月19日から20日まで開催される。


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エアクッションロケット艦「サムーム」は9月20日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊のエアクッションロケット艦サムームは地中海へ行く]

その後は地中海東部で行動していましたが、10月17日にギリシャピュロス港を訪れました。

「サムーム」乗組員は、同港で開催されるナヴァリノ海戦187周年記念行事へ参加します。

ナヴァリノの海戦は、ギリシャ独立戦争中の1827年10月20日に行なわれた海戦であり、ブリテン、フランス、ロシア連合艦隊オスマン帝国艦隊が交戦し、3ヶ国連合艦隊が勝利しました。
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ロシア艦隊の指揮官は、ロヒン・ペトロヴィチ・ヘイデン提督(1773-1850年)です。
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ロシア海軍のアドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートはウクライナ製ガスタービンエンジンを代替する

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『タス通信』より
2014年10月16日11時03分配信
【プロジェクト11356フリゲートの開発者は、ウクライナ製エンジンを代替する為の2つの選択肢を検討している】
モスクワ、10月16日/タス通信

ロシア海軍の為のプロジェクト11356フリゲートの第2バッチ3隻は、軍艦「アドミラル・ゴルシコフ」型に設置されているものと同類、或いは、現在ルイビンスクで開発されている動力装置を受け取るかもしれない。
プロジェクトを開発した北方計画設計局総取締役ウラジーミル・スピリドプロは、タス通信特派員に対し、こう述べた。

彼は、「ヤンターリ」で建造されている第1バッチの3隻のフリゲートの為のガスタービンエンジンは有るが、その後の第2バッチの3隻の為の動力装置-これらはウクライナから供給される-は未だ無いと説明した。

スピリドプロは、ウクライナ製エンジンの輸入代替を達成しなければならないルイビンスク科学生産合同「サトゥルン」から開発者へ2つの案が提示されたと述べた。

1つ目は、出力27000馬力のエンジンM90FRを2基使用する事である-それはプロジェクト22350フリゲート(「アドミラル・ゴルシコフ」型)へ装備されており、ウクライナで開発され、「サトゥルン」がマスターした。現在、装置の生産が実行されている。
しかし、このようなエンジンの為には、プロジェクト11356フリゲートの内部区画を再設計しなければならないとスピリドプロは説明した。

2つ目の提案は、「サトゥルン」の新たなエンジンM70MFRUの使用に関するものであるが、出力が低いが為に艦へ4基を配置しなければならない。
「私達は現在、発注者の決定を待っており、その選択に応じ、サトゥルンに対し適切な課題を設定します」
スピリドプロは話した。

プロジェクト22350フリゲートに関しては、ウクライナから2隻の艦の為のエンジンが供給された。
「第3は未だ形成されていませんが、開発と製造に従事する科学生産合同サトゥルンからエンジンが到着します」
対談者は確認した。

彼によると、「アドミラル・ゴルシコフ」シリーズのトップフリゲートは、10月に海へ向かい試験を実施する。
「アドミラル・カサトノフ」と命名された次の艦は、まだかなりの量の準備が有る。


ソ連/ロシア艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア「サトゥルン」、「アヴローラ」、「トゥルボコン」ウクライナ「ゾーリャ-マシプロイェクト」が関わっており、エンジンの最終組立は「ゾーリャ-マシプロイェクト」で行なわれていました。

しかし、2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係も悪化しました。
2014年3月末には、「ゾーリャ・マシプロイェクト」社ロシアへのガスタービン機関供給を継続していましたが、その後、供給は途絶えました。
[ウクライナ防衛産業は依然としてロシアとの契約を忠実に履行している]

この為、ガスタービンの生産を全面的にロシア国内へと切り替える事になりました。
[ロシアは艦艇用ガスタービンの製造を全面的に国内へと切り替える]
[ロシアのサトゥルン社は2017年までにウクライナ製ガスタービンを完全に代替する]
[ロシア海軍の艦艇には完全国産のガスタービンエンジンが提供される]

プロジェクト11356Rフリゲートの主機であるガスタービン集合体M7N1(ブースト用ガスタービンDT-59と巡航用ガスタービンDS-71から成るユニット)も、ウクライナ「ゾーリャ・マシプロイェクト」社で組み立てられ、ロシアへ供給されていましたが、最近のウクライナ危機により、供給は途絶えてしまいました。
M7N1は、プロジェクト11356Rの1番艦~3番艦(「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」)までの分は供給されましたが、4番艦以降のエンジンは供給されていません。
[建造中のロシア海軍新型フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」型]

M7N1ロシア海軍の他の新造艦には装備されず、ロシア国内で製造される予定も無い為、4番艦~6番艦(「アドミラル・ブタコフ」、「アドミラル・イストミン」、「アドミラル・コルニロフ」)の為の代わりのエンジンが検討されることになりました。

1つ目は、プロジェクト22350フリゲートにも装備されているガスタービンM90FR(今後はロシアでの完全国産へ移行する)を2基装備する案です。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2つ目は、科学生産合同サトゥルンが開発したガスタービンM70FRUを4基装備する案です。
【ガスタービンエンジンM75RU/M70FRU】

この場合は、M70FRUを装備する可能性が高いでしょう。
M90FRロシア国内で製造されても、プロジェクト22350フリゲートへ最優先で供給されるでしょうし。

ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化を行なっている企業協同は、そのまま同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化も担当する

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『タス通信』より
2014年10月16日11時10分配信
【重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」近代化の為の協同の枠組は「ピョートル・ヴェリキー」にも適用される】
モスクワ、10月16日/タス通信

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化に関わる国内企業協同は、その後、「ピョートル・ヴェリキー」の近代化にも使用される。
同プロジェクト巡洋艦を開発した北方計画設計局総取締役ウラジーミル・スピリドプロは、タス通信特派員に対し、こう述べた。

「オルラーン」型(プロジェクト1144)巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は1988年に(海軍の)編制へ加入したが、1999年以降、修理に置かれている。
同艦の近代化の為の契約は2013年に締結され、メディアが記したように、2014年から実際の作業が始まった。

スピリドプロによると、設計局は既に技術的設計を行なっており、設計文書の作成作業を開始している。
工場「セヴマシュ」は、「ナヒーモフ」近代化の為の契約を受け、作業は始まっていると対談者は付け加えた。
彼は、発注を受けた「セヴマシュ」が、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(インドの為に近代化された元「アドミラル・ゴルシコフ」)の作業で得られた経験により、幹部職員の潜在力の維持が可能となっている事を強調した。

「ヴィクラマーディティヤの作業に関わった人々は、過酷な体験により、大いなる経験を得ました。
何故ならば、初めての水上艦、ましてや航空母艦の作業でしたからね」
スピリドプロ
は指摘した。
「そして今、ナヒーモフの近代化の為、彼ら幹部職員は、この経験を生かすことが出来ます」

彼は、「ナヒーモフ」及び大幅に改正された「ピョートル・ヴェリキー」よりも古い「オルラーン」型巡洋艦の近代化は行われない事を確認した。
これは、1980年に就役した軍艦「アドミラル・ウシャコーフ」と1984年に就役した「アドミラル・ラーザレフ」についての話である。


プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為の契約は、2013年5月にロシア連邦国防省「セヴマシュ」造船所との間で締結されました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化は、船体と機関以外は殆ど入れ替えるという大規模なものであり、既存の各種機器の撤去作業が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍へ復帰する]
[原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの搭載機器が撤去される]

現用兵器の撤去後、新型のミサイル兵器(有翼ミサイル「カリブル」高射ミサイル「ポリメント-リドゥート」)が装備されます。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはカリブルとポリメント・リドゥートを装備する]
[近代化された重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは80発の有翼ミサイルを搭載する]

現在、本格的な近代化改装作業を行なう為、セヴマシュ造船所の貯水池(屋外特設船台)への入渠準備を進めています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはドック入りの準備を進めている]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは航空母艦ヴィクラマーディティヤの経験を基に近代化される]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2014年10月にドック入りする]

「アドミラル・ナヒーモフ」は、近代化改装を終えて復帰した後、30-40年間に渡り現役に留まります。
(つまり、最長で2050年代まで現役に留まる)
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装を終えた後、30-40年間に渡り現役に留まる]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は早ければ2018年に完了しますが、その後、続けて同型艦「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装が始まります。
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[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装完了後、同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装が始まる]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装には、ロシア国内の様々な企業が協同で参画しておりますが、これらの企業協同が、そのまま「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装を行なう事になります。


記事末尾で触れられていますが、「アドミラル・ナヒーモフ」よりも古い同型艦2隻の近代化改装は実施されません。

1番艦「キーロフ」(アドミラル・ウシャコーフ)は既に解体が決定されています。
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[重原子力ロケット巡洋艦キーロフ(アドミラル・ウシャコーフ)は解体される]

2番艦「アドミラル・ラーザレフ」(旧フルンゼ)は艦上の兵装や機器が撤去された状態で保管されています。
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[ロシア太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(旧フルンゼ)近影]

ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装を終えた後、30-40年間に渡り現役に留まる

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『タス通信』より
2014年10月16日11時00分配信
【開発者:近代化された原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、更に30-40年間就役する】
モスクワ、10月16日/タス通信

2018年に近代化を終えて(海軍の)編制へ復帰しなければならない重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、実質的に新造艦となり、更に30-40年間就役する。
同プロジェクト巡洋艦を開発した北方計画設計局総取締役ウラジーミル・スピリドプロは、タス通信特派員に対し、こう述べた。

「オルラーン」型(プロジェクト1144)巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は1988年に(海軍の)編制へ加入したが、1999年以降、修理に置かれている。
同艦の近代化の為の契約は2013年に締結され、メディアが記したように、2014年から実際の作業が始まった。

「これは、根本的な艦の更新となり、殆どが新しくなります。
同艦は、船体及び動力装置の部分を除いて、全てが新しくなります」
スピリドプロ
は話し、こう指摘した。
「アドミラル・ナヒーモフは、更に30-40年間に渡り勤務に就きます」

巡洋艦の近代化プログラムに何が含まれているかについて話す事を設計局総取締役は断った。
その一方、以前にロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」が80基までのミサイル兵装を搭載すると述べた。
海軍総参謀部の情報提供者は、巡洋艦打撃複合体「カリブル」(ロシアの1等水上艦は未だ有していない)と高射複合体「ポリメント・リドゥート」を受け取ると話した。
これにより「ナヒーモフ」は、艦のみでは無く、仮想敵の沿岸施設にも打撃を与える事を可能とする。


『タス通信』より
2014年10月16日11時02分配信
【開発者:近代化される重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は「ピョートル・ヴェリキー」よりも強力になる】
モスクワ、10月16日/タス通信

近代化された後の重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、現役に在る「ピョートル・ヴェリキー」-ロシア海軍で最も重武装の水上艦-よりも強力になる。
同プロジェクト巡洋艦を開発した北方計画設計局総取締役ウラジーミル・スピリドプロは、タス通信特派員に対し、こう述べた。

「オルラーン」型(プロジェクト1144)巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は1988年に(海軍の)編制へ加入したが、1999年以降、修理に置かれている。
同艦の近代化の為の契約は2013年に締結され、メディアが記したように、2014年から実際の作業が始まった。

「これ(アドミラル・ナヒーモフ)は、現役に在る重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを上回る戦闘能力を持つ強力な艦となり、更に30-40年間に渡り勤務に就きます」
スピリドプロ
は、こう言った。

巡洋艦の近代化プログラムに何が含まれているかについて話す事を設計局総取締役は断った。
その一方、以前にロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」が80基までのミサイル兵装を搭載すると述べた。
海軍総参謀部の情報提供者は、巡洋艦打撃複合体「カリブル」(ロシアの1等水上艦は未だ有していない)と高射複合体「ポリメント・リドゥート」を受け取ると話した。
これにより「ナヒーモフ」は、艦のみでは無く、仮想敵の沿岸施設にも打撃を与える事を可能とする。


プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為の契約は、2013年5月にロシア連邦国防省「セヴマシュ」造船所との間で締結されました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化は、船体と機関以外は殆ど入れ替えるという大規模なものであり、既存の各種機器の撤去作業が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍へ復帰する]
[原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの搭載機器が撤去される]

現用兵器の撤去後、新型のミサイル兵器(有翼ミサイル「カリブル」高射ミサイル「ポリメント-リドゥート」)が装備されます。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはカリブルとポリメント・リドゥートを装備する]
[近代化された重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは80発の有翼ミサイルを搭載する]

現在、本格的な近代化改装作業を行なう為、セヴマシュ造船所の貯水池(屋外特設船台)への入渠準備を進めています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはドック入りの準備を進めている]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは航空母艦ヴィクラマーディティヤの経験を基に近代化される]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2014年10月にドック入りする]


その「アドミラル・ナヒーモフ」は、近代化改装を終えて復帰した後、30-40年間に渡り現役に留まるとの事です。

つまり、最長で2050年代まで現役に留まるという事です。

更には、近代化改装後の「アドミラル・ナヒーモフ」は、現役に在る同型艦「ピョートル・ヴェリキー」よりも強力な戦闘能力を有する事になります。
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但し、「ピョートル・ヴェリキー」も、「アドミラル・ナヒーモフ」の後に大規模な近代化改装が実施されますが。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装完了後、同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装が始まる]

ロシア黒海艦隊司令官は地中海のロシア海軍演習を指揮する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月16日13時17分配信
【黒海艦隊司令官は地中海演習を指揮する】
モスクワ、10月16日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将は、地中海で実施される演習において、ロシア海軍常設作戦連合部隊を率いる。
木曜日、黒海艦隊情報供給部長ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐は発表した。

近日中に黒海艦隊司令官の統制下でロシア海軍地中海グループの艦船の演習が実施される予定であり、この間に海洋交通路及び船団保護の為の部隊の活動への取り組みが行なわれる。
演習中、北方艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊の艦船の乗組員は、海上及び空中目標への射撃を実行する。

「本日、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将の将旗を掲げた黒海艦隊の大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは、ロシア海軍地中海常設作戦連合部隊の行動ゾーンへ到着しました」
声明では、こう述べられた。

エーゲ海において、艦隊司令官と航海司令部の士官は、グループの旗艦-北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」へ移乗する。


10月15日、ロシア北方艦隊広報部長は、同艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」黒海艦隊大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」地中海で演習を実施すると発表しました。
[ロシア海軍は地中海で演習を行なう]

そして10月16日、大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」は、演習指揮官であるロシア黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将を乗せてエーゲ海へ到着しました。
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ヴィトコ大将とスタッフは、エーゲ海「ノヴォチェルカッスク」から北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」へ移乗し、同艦から演習の指揮を執るようです。
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なお、本来の黒海艦隊旗艦である親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、現在、インド洋へ向かっています。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはインド洋へ行く]

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはパキスタンを訪れた

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『タス通信』より
2015年10月15日13時36分配信
【ロシアの警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はパキスタンに到着した】
カリーニングラード、10月15日/タス通信特派員ウラジーミル・ヌヤクシェフ、アレクサンドル・アルヒポフ

遠距離航海中のバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、水曜日にパキスタンへ到着し、カラチ港の泊地へ停泊した。
タス通信は、バルト艦隊の公式代理人ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐より伝えられた。

アデン湾において民間船航行の安全保障任務を遂行している「ヤロスラフ・ムードルイ」は、10月16日、パキスタンの主要海軍基地カラチ港へ非公式訪問の為に入港し、10月21日まで滞在する。
マトヴェーエフは指摘した。

訪問中に、パキスタン海軍司令部への訪問、更にはパキスタン船員によるロシア艦の見学といった一連の社会的行事が予定されている。
次に、ロシア人船員パキスタンの同僚と共にカラチの観光名所を訪れ、パキスタン軍事博物館を見学し、スポーツ大会が開催される。

8月9日から始まった航海で、「ヤロスラフ・ムードルイ」は既に11000海里以上を航行し、地中海アフリカ沿岸のスペインの飛び地のセウタ港マルタヴァレッタ港を訪問した。


警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(賢公ヤロスラフ)は、2014年8月9日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海へ向かった]

8月24日にマルタヴァレッタ港へ寄港し、2日間滞在しました。
(ロシア国防省発表によると、その前にスペインセウタ港へ寄港)

マルタを出た後、海賊対処任務に就く為、アデン湾へ向かう事が明らかにされました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は海賊対処任務の為にアデン湾へ行く]

9月1日、バルト艦隊中型海洋給油船「コラ」と合流しました。
[アデン湾へ向かうロシア海軍フリゲート「賢公ヤロスラフ」は補給船と合流した]

9月5日、アデン湾へ到着しました。
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務に就く]

9月11日から9月13日までオマーンサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年9月11日11時00分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はオマーンのサラーラ港へ業務寄港を行なう】
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9月24日にもサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年9月24日13時35分
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はオマーンのサラーラ港へ入った】

9月26日にサラーラを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港訪問を終えた]

10月8日、再びサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年10月8日11時16分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はサラーラ港(オマーン)への業務寄港を行なう】

10月11日にサラーラを出航し、アラビア海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港訪問を終え、アラビア海へ向かった]

そして10月15日、パキスタンカラチ港へ入港しました。
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ロシア海軍の艦がパキスタンを訪れるのは、今年4月下旬以来です。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船はパキスタンのカラチを訪問する]
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船のパキスタン訪問は続く]

ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される

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『タス通信』より
2014年10月15日11時01分配信
【モジュール式兵装と艦上無人飛行装置を有する新世代コルベットは2015年に起工される】
モスクワ、10月15日/タス通信

モジュール方式を採用した兵装を実現し、無人機を搭載できる新世代コルベット・プロジェクト20386の起工は来年(2015年)に予定されている。
タス通信のインタビューに対し、同プロジェクトを開発する中央海洋設計局「アルマーズ」総取締役代理イーゴリ・ザハロフは、こう述べた。

今後の改善されたコルベット、プロジェクト20386の建造と、プロジェクト20380及び20385の発展については、以前に一連のメディアが設計局「アルマーズ」及び「統合造船業営団」の談話を引用して報じている。

「現在は技術的設計が実施されており、従いまして、新たなコルベットの特徴につきましては、未だお話しできません。
これは多目的艦となり、根本的に新しいプロジェクトになります。
起工は2015年に予定されています」
ザハロフ
は話した。

彼によると、この艦は大方はサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工されることになろうが、その選択は発注者に依る。

ザハロフは、将来コルベットは常備の基本兵装と取り外し可能な戦闘モジュールを有する事を指摘した。
それは、艦が解決する任務範囲の拡大を可能とする。

設計者は更に、コルベットへの無人機の登場に関心を有しており「しかしながら、この問題は、我々が望むように速やかには全て前進しないでしょう」
「アルマーズ」総取締役代理は認識している。
彼は、この問題は、ロシア全般空域での無人機の導入と航空安全保障規制上の問題に関連していると説明した。

将来コルベットの為の装備の選択肢の可能性として、ヘリコプター型無人機「ゴリゾント」(ホライズン)が在る。
「これは、ロシアで唯一の艦への着艦を実行した無人機です」
ザハロフ
は説明した。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

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ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに8隻が起工され(20380が6隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」建造艦]
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「ステレグーシチー」Стерегущий(20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月15日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水予定/2014年7月18日納入/7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2015年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2016年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
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「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2014年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2015年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」における20380シリーズの建造は4隻で完了し、現在は改良型の20385が建造されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

今後、プロジェクト20385に続いて建造されるプロジェクト20386コルベットは、以前には20385のマイナーチェンジヴァージョンであると言われていました。
[プロジェクト20386コルベットは20385のマイナーチェンジとなる]

しかし、今回の設計元の「アルマーズ」総取締役代理イーゴリ・ザハロフ氏の発言によると、20386はモジュール方式兵装が導入され、更には無人機(無人ヘリコプター)が搭載されるとの事であり、20385とはかなり違う艦となるようです。

プロジェクト20386「常備の基本兵装」「取り外し可能な戦闘モジュール」を装備するとの事ですから、おそらくは100mm砲30mmガトリング砲「常備の基本兵装」各種ミサイル発射機(対空/対艦)「取り外し可能な戦闘モジュール」になるのでしょう。

プロジェクト20386への搭載が考慮されている無人機は、無人ヘリコプター「ゴリゾント」(ホライズン)S-100です。
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プロジェクト20386コルベットの1番艦は2015年に起工されるとの事ですから、20385の建造は「グレミャーシチー」「プロヴォールヌイ」の2隻で終わる可能性が高いでしょう。

ロシア海軍は地中海で演習を行なう

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月15日13時14分配信
【ロシア海軍は地中海で演習を実施する】
モスクワ、10月14日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」黒海艦隊大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」地中海で演習を実施する。
水曜日、北方艦隊の代理人ワジム・セルガ1等海佐は記者団に伝えた。

艦隊間協同の要素への取り組みは、ロシア海軍艦船の遠距離航海における乗組員の主要任務の1つである。

「近い内に、北方艦隊と黒海艦隊の戦闘艦はエーゲ海中部で合流します。
その後、地中海東部へ移動し、大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフと大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは、合同機動演習、更には組織的通信演習、戦闘艦支隊の保護および防衛といった課題に取り組みます」
セルガ
は話した。

以前、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、組織的対空・対潜防衛、海上での艦の生存への対処、捜索救助支援活動の為の一連の訓練を実施した。

現在、「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は遠距離航海を行なっている。
これは、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出た4月15日に始まった。
航海中に北方艦隊船員は、スペイン、マルタ、キプロス共和国の港へ6回の業務寄港を行なった。

ロシアは、太平洋艦隊艦船支隊をこの海域(地中海)へ向かわせた2013年3月に地中海戦隊の形成を開始した。
今、地中海グループは、太平洋艦隊、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊の艦船が関与するローテーションを基礎に構成されている。
地中海戦隊への物資-技術供給は、常設地点タルトゥース(シリア)をベースに実施されている。


『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月15日10時32分配信
【黒海艦隊司令官は演習を統制する為に地中海へ向かう】

来たるロシア艦グループの地中海演習は、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコが統制する。
司令官の到着は数日後になるだろう。


(ロシア)海軍総参謀部の高位の情報提供者が伝えた所によると、アレクサンドル・ヴィトコは、彼自身の経歴において初めて、とある水上艦の艦上に滞在して地中海グループの演習を指揮する。

地中海には、今、大型揚陸艦「ヤマル」、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」、エアクッション艦「サムーム」、水路調査船「ドヌズラフ」が居る事が想い起される。
間もなく、ロシア連合部隊の一員へは、ノヴォロシースクで物資を補充した大型揚陸艦「カリーニングラード」が復帰しなければならない。

黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、最近、地中海を去り、スエズ運河を通過して紅海へ出た。
同艦は、インド洋アジア・太平洋地域で任務を遂行しなければならない。

アレクサンドル・ヴィトコは、1961年にヴィテブスクで生まれた。
彼は、P.S.ナヒーモフ記念黒海海軍高等学校、海軍高等特別士官クラス、N.クズネツォフ記念海軍アカデミー、ロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミーを卒業した。
1984年以来、彼は太平洋艦隊の水上艦で様々な指揮官ポストを務めた。
北東軍集団司令官のポストへ昇格した。
2009年10月、彼は北方艦隊司令官代理に任命された。
2013年4月には黒海艦隊司令官となった。


黒海艦隊エアクッションロケット艦「サムーム」は、9月下旬に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のエアクッションロケット艦サムームは地中海へ行く]

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は10月初頭にキプロスリマソール港へ寄港した後、現在は地中海東部に展開しています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年10月10日13時03分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は地中海での任務遂行を再開した】

バルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」は10月10日にノヴォロシースクを出港し、現在は地中海東部に展開しています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年10月10日13時03分配信
【バルト艦隊の大型揚陸艦「カリーニングラード」はノヴォロシースク港を去り、地中海へ針路を取った】

黒海艦隊水路調査船「ドヌズラフ」は、10月初頭に地中海へ入りました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月14日15時46分配信
【水路調査船「ドヌズラフ」は地中海へ出た】


「ロシア海軍総参謀部の高位の情報提供者」氏によると、これらの艦艇が地中海において、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将の統一指揮下で演習を実施するとの事です。
[ロシア黒海艦隊の新司令官が任命された]

ただ、北方艦隊広報部の公式発表では、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」黒海艦隊の大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」が一緒に演習を行なうとしか述べられていません。

大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」は、今のところは黒海に居ますが、近い内に地中海へ入るようです。

ロシアはフランスからミストラル級ヘリ空母引き渡し拒絶の通知は受けていない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月14日13時12分配信
【マントゥロフ:モスクワは「ミストラル」引き渡し拒絶の通知は受けていない】
モスクワ、10月14日-ロシア通信社ノーボスチ

モスクワパリから「ミストラル」引き渡し拒絶の通知を受けておらず、その時期は変更されていない。
火曜日、ロシア連邦産業相デニス・マントゥロフは明らかにした。

「(ミストラル級の引き渡しを)拒絶するという公式な通知は受け取っていません。
時期は変更されていません」

マントゥロフ「ミストラル」が今年に引き渡されるのかというロシア通信社ノーボスチの質問に答え、こう話した。

9月中旬、フランスは、ウクライナ危機に関連して「ミストラル」型ヘリコプター空母の引き渡しを差し止めると再びロシアを威嚇した。
フランス側の声明によれば、それ(ウクライナ危機)にはモスクワが直接に関与している。

その後、エリゼ宮の代理人は、艦の引き渡しは法的には停止されていない事をロシア通信社ノーボスチに説明した。
これはフランソワ・オランド大統領が政治的立場から言ったものであり、彼によると、ウクライナ情勢が改善されない場合には、11月中の艦の引き渡しは承認できない。

その後、オランドは、10月末にロシアへの1隻目の「ミストラル」型ヘリコプター空母の引き渡しに関する決定を下す事を表明した。
彼によると、艦の引き渡しの為の2つの条件は、ウクライナにおける停戦の実現と、更には、(ウクライナ)危機の政治的解決に関する合意が実在する事である。

ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型を建造する為の12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。
1番艦「ウラジオストク」は2014年に、2番艦「セヴァストーポリ」は2015年にロシア海軍へ軍備採用されなければならない。

汎用ヘリコプター空母「ミストラル」の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
乗組員160人の他、ヘリコプター空母は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。
艦の貨物甲板には約40両の戦車と70両の車輌を収容できる。

艦を建造するのはフランスサンナゼール造船所である。
現在、ここには400名のロシア人船員が滞在しており、「ウラジオストク」における海上実習段階を経ている。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

2014年9月3日、フランス大統領フランソワ・オランドは、最近のウクライナ情勢の悪化に伴い、ロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母(1番艦「ウラジオストク」)の引き渡しを凍結すると発表しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しは2014年11月まで保留される]

しかし、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏によると、フランス側から「ミストラル」級に関する契約破棄の通告は有りません。
[フランスはミストラル級ヘリ空母に関するロシアとの契約を破棄していない]

フランス側も、これは「ミストラル」級に関する契約の破棄を意味するものではないと再三に渡り表明しています。
(契約を破棄してしまえばロシアへ違約金を支払う必要が生じる為)

フランス側は、ウクライナ情勢が改善されればロシア「ミストラル」級を引き渡すと繰り返し表明しています。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しに関する決定は2014年10月末に下される]
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しはウクライナ情勢の改善により実行される]
[ウクライナに平和が戻った時にフランスはロシア海軍向けミストラル級に関する決断を下す]

そして今回、ロシア連邦産業貿易相デニス・マントゥロフ氏が明らかにした所によると、フランス側から「ミストラル」級の引き渡しを拒絶するという公式な通知は受けていないとの事です。
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ロシアはミストラル級のような艦を容易に設計できる

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『タス通信』より
2014年10月13日10時42分配信
【「ネフスキー計画設計局」総取締役:ロシアは容易に独自の「ミストラル」を設計できる】
モスクワ、10月13日/タス通信

ロシアは、容易に汎用揚陸艦「ミストラル」型に類似する艦を独自に設計できる。
タス通信のインタビューに対し、ロシアの揚陸艦を含めた作業に従事する「ネフスキー計画設計局」の総取締役セルゲイ・ウラソフは、こう述べた。

「ミストラルの購入に関し、新しい技術など有りません。
私が思うに、我々は、そのようなものは入手しておりません」
ウラソフ
は話した。
「ミストラルは、ごく普通の船体設計が採用されており、溶接も普通です。
購入される国内機器の供給者の問題は解決されています」


「ロシアは容易に同じような艦を自身で作る事が出来ますが、それは未だ有りません」
ウラソフ
は強調した。
「ネフスキー計画設計局は、このような艦のプロジェクトを作る事が出来ます。
以前、我が社は、そのような艦のモデルを作成しました。
それはミストラルよりも少し小さなサイズでした。
ですが、建造所の欠如に関連し、その製造は放棄されました」


設計局総取締役は、ロシア企業の能力は、ロシアの為の「ミストラル」の建造に成功裏に参加した事により、そのような艦の作成が可能である事を示した点に思いを馳せた。
バルト工場は、その為の2つの後部を製造し、フランスへ曳航された。

ウラソフは、更に「ミストラル」プロジェクト自身を批判した。
「私共が設計した全ての揚陸艦は、無防備の海岸への上陸を行なうことが出来ます。
沿岸への接岸の為の特定の傾斜、車両及び将兵の上陸の為の開放装置。
そしてミストラルは、海岸への進出は困難です」

彼は語った。

[引き渡しの遅延]
総金額11億2000万ユーロのロシアの為のヘリコプター空母の建造契約は2011年6月に署名された。
1番艦「ウラジオストク」は、2013年10月に進水した。

この秋にはロシア海軍へ引き渡さなければならなかったが、フランス大統領フランソワ・オランドは、契約は、ウクライナの停戦協定及び政治的プロセスが成功裏に進捗した場合に実行されると表明した。

2番艦「セヴァストーポリ」は2015年にロシアへ引き渡されなければならない。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

既に1番艦「ウラジオストク」は洋上試験を実施しており、2番艦「セヴァストーポリ」の建造工事も進められています。

以前からロシア政府要人や造船業界のトップは、ロシア国内の造船所「ミストラル」級と同等の艦は独自に建造できると発言しています。
[ロシアは、「ミストラル」型と同クラスの艦を建造できる]
[ロシアの造船所はミストラル級のような艦を独自に建造できる]
[もしもフランスがミストラル級の引き渡しを拒否したとしても、ロシアは同クラスの艦を建造できる]


今回は、ソ連時代から揚陸艦の設計を一手に引き受けていた「ネフスキー計画設計局」のトップの発言です。

1980年代、ネフスキー計画設計局は、プロジェクト1174大型揚陸艦(イワン・ロゴフ型)の後継として全通甲板のヘリコプター揚陸艦を設計しました。
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[汎用揚陸艦プロジェクト11780]
基準排水量:25000t
全長:196m
幅:25m/飛行甲板最大幅35m
吃水:8m
主機:蒸気タービン4基
出力:180000馬力
速力:30ノット
航続距離:8000海里
兵装:AK-130 130mm連装砲1基
高射ミサイル複合体「キンジャール」6基
高射ミサイル砲複合体「コールチク」4基
搭載機:輸送戦闘ヘリコプターKa-29×12機或いは対潜ヘリコプターKa-27×25機
搭載艇:プロジェクト1176揚陸艇4隻或いはプロジェクト1206エアクッション揚陸艇2隻


1番艦は「ヘルソン」、2番艦は「クレメンチュグ」と命名される予定でした。

11780は、アメリカ「タラワ」級強襲揚陸艦に似ていた事から、非公式には「イワン・タラワ」と呼ばれていました。
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しかし、このような艦を建造できるのはウクライナ黒海造船工場しか無く、同工場は、当時、重航空巡洋艦の建造で手一杯だった為、幻と消えました。

従って、「ネフスキー計画設計局」にとって、「ミストラル」級のような汎用ヘリ空母(兼揚陸艦)を独自に設計する事は容易な作業であると言えます。

なお、今回、「ネフスキー計画設計局」のトップ、セルゲイ・ウラソフ氏は、フランスからの「ミストラル」購入により新たな技術は得られていないと発言していますが、「ネフスキー設計局」は、「ミストラル」導入には一切関知していません。

ロシア海軍向け「ミストラル」級は、ロシアで使用する為に改設計されていますが、それはフランスDCNS社により行なわれており、ネフスキー設計局は全く関わっていません。

つまり、ネフスキー設計局フランスからの「ミストラル」級導入では何も得ていないという事です。

ロシア海軍の大型揚陸艦イワン・グレン型の2番艦が建造される

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『タス通信』より
2014年10月13日10時21分
【ロシアは2隻目の「イワン・グレン」型揚陸艦を建造する】
モスクワ、10月13日/タス通信

2隻目の「イワン・グレン」型大型揚陸艦の建造が決定された。
それはトップ艦と同様になるが、輸入された機器は国産に置き換えられる。
タス通信のインタビューに対し、同プロジェクトを開発した「ネフスキー計画設計局」の総取締役セルゲイ・ウラソフは、こう述べた。

2004年に起工された艦は、2015年に海軍へ引き渡されなければならない。

「艦の最終的な費用は定められました。
来年、それは海軍へ受理されなければなりません」
ウラソフ
は述べ、このような艦の2隻目の建造が決定されたと付け加えた。

「ネフスキー計画設計局」のトップによると、建造される新たな艦は「一連の輸入機器を国内の同類のものへ交換する事が予定されています」
「それは、建造中に調整された1番艦の文書に基づいて建造されます」
ウラソフ
は付け加えた。

設計局総取締役は、2番艦のセクションは以前に起工されたが、その後、建造が停止された事を想い起した。

ウラソフは、「ネフスキー計画設計局」は、2隻目の「グレン」の為の輸入部品の代替に従事していると話した。
プロジェクトのトップ艦について、「非常に少数の外国製品」及び全ての機器が以前に購入されたと彼は説明した。
「輸入代替問題に関しまして、私共は、次の艦の為に決定します」
対談者は説明した。

彼は、輸入機器の一部は代替が困難である事を認めた。
「代替に関しましては幾つかの問題が有ります。例えば、冷凍機や廃棄物清掃装置、ビルジ水清掃装置とか」
ウラソフ
は話した。
にも関わらず、彼によると、既にビルジ水洗浄の為の国内製造装置は見出されている。
見出された企業は、焼却炉(廃棄物処理炉)を製造している。

排水量5000トンの軍艦「イワン・グレン」型は、揚陸部隊の上陸、車両及び機器の輸送の為に意図されている。
この艦は300名までの海軍歩兵、40両の装甲兵員輸送車或いは13両の戦車を無防備の海岸へ上陸させることが出来る。
「グレン」の甲板上には、2機のヘリコプター(Ka-29型)、76mm砲、2基の高射装置AK-630反応火力一斉射撃システムが載せられる。
以前より、「イワン・グレン」型のトップ艦の納入時期は繰り返し延期されている。
特に、プロジェクト原案の変更が発生したが故に。

「ネフスキー計画設計局」総取締役が話したように、同社は既に新プロジェクト揚陸艦の作業に取り掛かっている。
「私共は、現在、材料を用意する手続きを主導しており、海軍総司令官へ報告しています。
その後の全ては海軍の決定に依ります。
計画設計局は、揚陸艦を含め、常に作業を行なっております」
ウラソフ
は話した。


[新型揚陸艦イワン・グレン]

プロジェクト11771大型揚陸艦「イワン・グレン」は、2004年12月24日に起工されました。

それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


しかし、その後の作業の進捗はスローペースであり、ロシア海軍への引き渡し時期は2015年に延期されています。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2015年にロシア海軍へ納入される]

その「イワン・グレン」型ですが、ようやく2番艦の建造が決定されました。

2番艦建造の話は以前から出ていましたが、ようやく実現される事になるようです。
[新型揚陸艦イワン・グレンの2番艦が建造されるかもしれない]

記事末尾で触れられていますが、「ネフスキー計画設計局」は、既に新プロジェクト揚陸艦の設計作業に取り掛かっています。
[ロシアは新たな大型揚陸艦を造る]

しかし、実際に建造されるのは未だ先の話なので、取りあえずは既に建造が進められている「イワン・グレン」の同型艦を建造する事になったのでしょうか。
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ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはインド洋へ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2014年10月13日11時48分配信
【黒海艦隊の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は紅海へ出た】

セルゲイ・トロネフ親衛1等海佐が指揮する黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」地中海エリアにおける任務遂行を完了し、スエズ運河を通過して紅海へ出た。

近い内に同艦はインド洋及びアジア-太平洋地域で任務を遂行する。

地中海への滞在の締め括りとして巡洋艦「モスクワ」エジプトのアレクサンドリア港への業務寄港を行ない、航海司令部は同市の民事及び軍事当局との会合を実施した。

黒海艦隊将兵の為に、アレクサンドリアの歴史的名所への小旅行が企画され、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」の船員とエジプト海軍将兵との親善サッカー試合が開催された。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は9月6日にセヴァストーポリを去った。

黒海艦隊旗艦「イオニア諸島のロシア週間」の行事に参加し、ギリシャケルキラ港、レフカス港、アルゴスタリオン港、ザキントス港を訪れた。


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親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は2014年9月6日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海へ向かった]


9月末にギリシャを公式訪問し、「イオニア諸島のロシア週間」に参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2014年10月1日20時02分配信
【黒海艦隊の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」はギリシャの「イオニア諸島のロシア週間」へ初めて参加する】

1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、ギリシャコルフ島フランスから解放しました。
「イオニア諸島のロシア週間」は、これを記念して、毎年ギリシャで開催されています。


因みに、昨年(2013年)の「イオニア諸島のロシア週間」には、黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」が参加しています。
[黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイはギリシャを訪れた]

ギリシャ訪問後、エジプトアレクサンドリアを訪問し、それからスエズ運河を通過、紅海へ出ました。
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今後はインド洋へ行き、「アジア・太平洋地域」で任務を遂行するとの事です。
任務の具体的な内容には触れられていませんが。

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港訪問を終え、アラビア海へ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年10月11日13時07分配信
【本日、バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はサラーラ港(オマーン)から出航し、アラビア海へ針路を取った】

本日(10月11日)、バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」サラーラ港(オマーン)から出航し、アラビア海へ針路を取った。

2日間続いた外国の港への停泊中、艦は食料と水を補充し、乗組員は沿岸で休養する機会を得た。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、8月9日にバルト艦隊主要基地バルチースク市を出た。
同艦は航海中に11000海里以上を航行し、地中海アフリカ沿岸スペインの飛び地のセウタ港マルタヴァレッタ港を訪問した。


警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(賢公ヤロスラフ)は、2014年8月9日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海へ向かった]

8月24日にマルタヴァレッタ港へ寄港し、2日間滞在しました。
(ロシア国防省発表によると、その前にスペインセウタ港へ寄港)

マルタを出た後、海賊対処任務に就く為、アデン湾へ向かう事が明らかにされました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は海賊対処任務の為にアデン湾へ行く]

9月1日、バルト艦隊中型海洋給油船「コラ」と合流しました。
[アデン湾へ向かうロシア海軍フリゲート「賢公ヤロスラフ」は補給船と合流した]

9月5日、アデン湾へ到着しました。
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務に就く]

9月11日から9月13日までオマーンサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年9月11日11時00分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はオマーンのサラーラ港へ業務寄港を行なう】
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9月24日にもサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年9月24日13時35分
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はオマーンのサラーラ港へ入った】

9月26日にサラーラを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港訪問を終えた]

10月8日、再びサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年10月8日11時16分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はサラーラ港(オマーン)への業務寄港を行なう】

そして10月11日にサラーラを出航し、アラビア海へ向かいました。

ウクライナに平和が戻った時にフランスはロシア海軍向けミストラル級に関する決断を下す

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『タス通信』より
2014年10月10日13時09分
【フランス大使:ウクライナが平和を取り戻した時、パリは「ミストラル」の運命を決定する】
サンクトペテルブルク、10月10日/タス通信特派員ナターリャ・コリョローワ

フランスは、ウクライナが平和を取り戻した時、「ミストラル」の契約に関する最終的な運命を決定する。
サンクトペテルブルクロシア連邦駐在(フランス)共和国大使ジャン-モーリス・リペールは記者団へ表明した。

「私共は、ミンスク議定書の規定の履行を含め、ウクライナで平和な状況が取り戻された時に決定を下します」
彼は話した。

「共和国大統領は、あくまでも、フランスの立ち位置について明確に説明しております。
現在のウクライナ危機という条件は、ミストラルの引き渡しを可能とする為の緩和の充分な根拠とは言えません。
しかしながら、契約は中断されたわけでは無く、破棄されたわけでもありません。ただ単に引き渡しが延期されるだけです」

外交官は表明した。

彼は「ロシア-ウクライナ間の境界線を効果的に制御する効果的な停戦、将来のウクライナ憲法を規定し、同国の南東の権利を保証する為の政治プロセスの開始の条件の存在」が達成された時、(ミストラルの)引き渡しに関する問題は解決されると説明した。

[パリの決断に対するモスクワの要請]
前日夕方、ロシア外務省公式代理人アレクサンドル・ルカシェヴィチは、フランス「ミストラル」の問題について決断すべき時であると表明した。

「ミストラルに関しては、フランスの国防相及び外相の多くの声明が有りました。
状況は極めて簡単ですよ。契約は履行されなければなりません」

外交官は強調した。

「この契約に基づき、かなりの金額が渡されています。
フランス側が新たな選択肢を登場させた場合、メガホン外交の手順を使用する必要が有ります。
フランス側は決断すべき時です。
何故なら、この夏に私達は幾つかの声明を聞いており、現在の状況は契約を履行すべきであるにも関わらず、今、かの国の指導者は錯乱しております」
「決断すべき時です」

ルカシェヴィチは指摘した。
「そうでない場合、金は返して貰う必要が有ります」

フランスロシア連邦との契約の枠組において建造した最初の2隻の艦の1隻目は、10月にロシアへ引き渡されなければならない。
しかし、フランス大統領フランソワ・オランドは、契約は、ウクライナの停戦協定及び政治的プロセスが成功裏に進捗した場合に実行されると表明した。

[契約条件]
ロシア海軍
の為のヘリコプター空母の建造契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された1隻目の「ミストラル」は、2013年10月に進水した。
2014年9月、引き渡しの問題が未解決のままであるにも関わらず、試験の枠組においてロシア人船員を乗せて海へ出た。
2隻目の「ミストラル」-「セヴァストーポリ」は、来年に納入されなければならない。

契約の総金額は11億2000万ユーロである。
フランスが(契約)不履行の場合、ロシアへ違約金を支払う義務が有る。

[参考]
フランスが契約を破棄した場合、ロシアへ約12億ユーロを支払わなければならない。



[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

2014年9月3日、フランス大統領フランソワ・オランドは、最近のウクライナ情勢の悪化に伴い、ロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母(1番艦「ウラジオストク」)の引き渡しを凍結すると発表しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しは2014年11月まで保留される]

しかし、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏によると、フランス側から「ミストラル」級に関する契約破棄の通告は有りません。
[フランスはミストラル級ヘリ空母に関するロシアとの契約を破棄していない]

フランス側も、これは「ミストラル」級に関する契約の破棄を意味するものではないと再三に渡り表明しています。
(契約を破棄してしまえばロシアへ違約金を支払う必要が生じる為)

フランス側は、ウクライナ情勢が改善されればロシア「ミストラル」級を引き渡すと繰り返し表明しています。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しに関する決定は2014年10月末に下される]
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しはウクライナ情勢の改善により実行される]

今回のロシア駐在フランス大使ジャン-モーリス・リペール氏の発言も同様です。


なお、ロシア側へは、「技術的理由」により「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」の引き渡しが当初予定よりも延期されると説明されています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母1番艦ウラジオストクの納入時期は延期される]

「技術的理由」の具体的な内容は明らかにされていませんが、ロシア海軍向け「ミストラル」級は洋上航行時の振動が激しいという情報も有ります。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母は振動の増加に悩まされる]

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母は振動の増加に悩まされる

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月9日17時59分配信
【「ミストラル」の船員は振動の増加に悩まされる】

フランスで「ミストラル」型ヘリコプター空母の操作研修を行なっているロシア人船員は、激しい振動と僅かな動揺に不平を鳴らしている。
これは、同艦がロシア側へ引き渡された後に配備されるべき太平洋艦隊の情報提供者より伝えられた。
専門家は、『中央海軍ポータル』に対し、これに関連するかもしれない事について話した。


「一見すると、それは初期の安定性が不十分という事です。
この時に、長い周期の大きな振幅の振動が有るのでしょう」

軍事専門家で科学技術博士のヴィクトール・ドゥブロフスキーは伝えた。
「ロシアのヘリコプターは、全高の高い格納庫へ配置する必要が有るという事を心に留めておくのであれば、格納庫の高さの増加は、即ち乾舷の高さを増加させたと仮定する事は論理的です。
この場合は、無論、初期の安定性を再計算する必要が有ります」


対談者は『中央海軍ポータル』へ、安定性の問題は、海へ出るよりも前に確認する事が出来ると説明した。
それは、傾斜手順の実施-重心の位置を決める実験の為の艦の船体の人工的な勾配-であるために。
しかし、「ミストラル」の場合には、別の問題の可能性-艦上の設計に変更を加える事によって引き起こされた風力の増加-が有る事は注目に値する。
「風が有り、しかし波は存在しない場合でも、艦は同様に盛んに揺れる可能性が有ります」
ドゥブロフスキーは説明した。

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」設計主任ボリス・シメリョフは、甲板が上がった事による影響を受ける「ミストラル」の安定性に疑問を持っている
「無論、重心が上昇すれば、船の安定性の基準の1つであるの高さの傾心(メタセンサー)の数値は変化します。
この場合、振動は、よりスムーズになりますが、より振幅は大きくなります。
少なくとも甲板の高さを20cm変更しなければ、何らかの根本的な変化をもたらす可能性は有りません」

専門家は伝えた。

他の対談者は『中央海軍ポータル』へ述べた。
「ミストラル」購入の決定は、必要な試験をせずに下され、専門家が事前にヘリコプター空母の安定性を評価することが出来なかった。
「ロシアにおいては、如何なる艦も、プール内での模型試験を実施しなければ、工場の船台に置かれる事は有りません。
そこでは、人工的に作られた波浪条件下で、全体的な模型の耐航、操作、その他の数値についての試験が行なわれます。
私の知る限り、ロシアのミストラルでは、このような施策は実施されておりません。
何故なら、このような事は、計算する事が理論上は不可能であるからです」

クリロフ科学センター総取締役顧問ヴァレリー・ポロヴィンキンは話した。
専門家は、「ミストラル」購入の決定は政治的なものであり、艦自身は視覚的に醜いと考えている。

「ヘリコプター空母の購入の決定は、軍事的或いは技術的経済性な妥当性を目的とするものでは無く、それは政治的な決定です。
艦自体は、視覚的に醜く、それは最初に動揺の影響を受けなければならない事は明白です。
この状況で、数十cmの甲板の上昇は、状況をを悪化させてはいません」

ヴァレリー・ポロヴィンキンは言った。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は、フランス国営企業DCNS「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)により2011年に署名された事が想い起される。
その費用は12億ユーロである。
1番艦「ウラジオストク」は2014年に、2番艦「セヴァストーポリ」は2015年にロシア海軍へ軍備採用されなければならない。
400人名以上のロシア人船員は6月30日にフランスサンナゼールへ到着し、9月14日にヘリコプター空母「ウラジオストク」で初めて海へ出た。

ヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
乗組員160人の他、ヘリコプター空母は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール市STXフランス造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]

船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。

[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

バルト工場で建造された「ウラジオストク」後部は2013年6月26日に進水し、7月8日にフランスサンナゼールへ向けて出発しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]

「ウラジオストク」後部は2013年7月23日にサンナゼールへ到着しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部はサンナゼールへ到着した]

結合された「ウラジオストク」は2013年10月15日に進水しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは進水した]

2014年3月5日以降、何度かの洋上試験が実施されました。
[ロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクは最初の洋上試験を行なった]
[ロシア海軍向けミストラル級の建造工事は当初の契約に沿って進められている]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻(ウラジオストク、セヴァストーポリ)の乗組員約400名は、6月30日以降サンナゼールに滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

2014年8月初頭からはロシア海軍将兵による「ウラジオストク」の操作訓練が始まりました。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]

9月13日、「ウラジオストク」は、ロシア海軍将兵の手により初めて出航しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア海軍乗員の手でサンナゼールを出航した]

9月22日にサンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはサンナゼールへ帰港した]

9月23日夜、「ウラジオストク」は、2番艦「セヴァストーポリ」の乗組員により再び出航しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクは再び出航した]

10月3日にサンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはロシア人乗員による2度目の訓練航海を完了した]

サンナゼール港管理部によると、「ウラジオストク」は、10月下旬までは出港予定が無いとの事です。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは2014年10月下旬まで出港予定が無い]

10月4日にはSTXフランス造船所のドックへ入渠しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストク近影(2014年10月4日)]


そのロシア海軍向け「ミストラル」級ですが、今回の記事によると、洋上航行中の振動が激しくなっているとの事です。

ロシア向け「ミストラル」級は、ロシア製ヘリ(全高の高いKa-27系列の二重反転式ローター機)を搭載する為、ヘリ格納庫がオリジナルよりも高くなっており、これに伴い、艦の全高(水面から飛行甲板までの高さ)も増しているようです。
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[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]

これが、航行時に悪影響を及ぼしている可能性が高いという事でしょう。

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母1番艦ウラジオストクの納入時期は延期される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月10日14時24分配信
【情報筋:フランスは1隻目の「ミストラル」のロシアへの引き渡し時期を繰り延べる】
モスクワ、10月10日-ロシア通信社ノーボスチ

フランスは1隻目の「ミストラル」ロシアへの引き渡し時期を繰り延べるが、それは契約の範疇を超えるものでは無い。
金曜日、ロシア軍事技術協力分野の高位の情報提供者はロシア通信社ノーボスチへ伝えた。

1隻目の「ミストラル」の引き渡しは、今年10月30-31日よりも前にはならないだろう。
この時期は、フランスの契約上の義務である。

「フランスは、1隻目のミストラルの引き渡し時期を常に繰り延べており、それは純粋に技術的な理由によるものであり、契約下での許容範囲内であると説明されました。
私達は、差し当たり、これに同意しております」

対談者は話した。

同時に、「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)の公式代理人ヴャチェスラフ・ダヴィデンコは、ロシア連邦は、時期に関する契約上の義務を忠実に履行しているとロシア通信社ノーボスチへ表明した。

「これは、艦への食糧の供給についてのものであり、その支払いが行なわれています」
ダヴィデンコ
は話した。

メディアの報道によると、ロシアは既に8億8000万ユーロを支払っており、10月には6000万ユーロが納付される。

ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型を建造する為の12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。
1番艦「ウラジオストク」は2014年に、2番艦「セヴァストーポリ」は2015年にロシア海軍へ軍備採用されなければならない。

汎用ヘリコプター空母「ミストラル」の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
乗組員160人の他、ヘリコプター空母は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。
艦の貨物甲板には約40両の戦車と70両の車輌を収容できる。

艦を建造するのはフランスサンナゼール造船所である。
現在、ここには400名のロシア人船員が滞在しており、「ウラジオストク」における海上実習段階を経ている。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール市STXフランス造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]
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船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
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[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

バルト工場で建造された「ウラジオストク」後部は2013年6月26日に進水し、7月8日にフランスサンナゼールへ向けて出発しました。
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[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]

「ウラジオストク」後部は2013年7月23日にサンナゼールへ到着しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部はサンナゼールへ到着した]

結合された「ウラジオストク」は2013年10月15日に進水しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは進水した]

2014年3月5日以降、何度かの洋上試験が実施されました。
[ロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクは最初の洋上試験を行なった]
[ロシア海軍向けミストラル級の建造工事は当初の契約に沿って進められている]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻(ウラジオストク、セヴァストーポリ)の乗組員約400名は、6月30日以降サンナゼールに滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

2014年8月初頭からはロシア海軍将兵による「ウラジオストク」の操作訓練が始まりました。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]

9月13日、「ウラジオストク」は、ロシア海軍将兵の手により初めて出航しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア海軍乗員の手でサンナゼールを出航した]

9月22日にサンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはサンナゼールへ帰港した]

9月23日夜、「ウラジオストク」は、2番艦「セヴァストーポリ」の乗組員により再び出航しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクは再び出航した]

10月3日にサンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはロシア人乗員による2度目の訓練航海を完了した]

サンナゼール港管理部によると、「ウラジオストク」は、10月下旬までは出港予定が無いとの事です。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは2014年10月下旬まで出港予定が無い]

10月4日にはSTXフランス造船所のドックへ入渠しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストク近影(2014年10月4日)]

今回の記事に登場する「ロシア軍事技術協力分野の高位の情報提供者」氏によると、「ウラジオストク」ロシアへの引き渡し時期は、「技術的理由」により、2014年10月末より前にはならないとの事です。
つまり、早くても11月初頭という事になるのでしょう。

なお、ロシアフランス「ミストラル」級の代金(約12億ユーロ、正確には11億2000万ユーロ)の内、既に8億8000万ユーロを支払っており、今月(10月)には6000万ユーロが支払われるとの事です。
今月中に合計で9億4000万ユーロが支払われるという事になります。

2014年3月下旬の時点では7億ユーロが支払い済みでしたから、その後に1億8000万ユーロフランスへ支払われたようです。
[フランスはロシアへのミストラル級輸出のキャンセルを考慮するかもしれないが、それを実行に移す事は多大なペナルティを伴う]

ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフはブルガリアでの修理を終える

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月9日10時01分配信
【大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」はヴァルナでの修理を完了する】

黒海艦隊の大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」はヴァルナでの修理を完了する。
近日中に、セヴァストーポリから揚陸艦旅団司令官アレクセイ・コマロフ1等海佐が試験航海の統制の為、ブルガリアの都市へ向かう。


ローマン・コトリャロフ2等海佐の指揮下に在る黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、1年以上掛けて修理する為、2013年7月6日にヴァルナ港へ到着した。

同年にロシア連邦海軍の艦船の外国での修理を禁止する決定が採択された。
しかし、「ツェーザリ・クニコフ」は例外とされた。
何故なら、修理計画は約2年前から策定されており、同艦は2013年3月に修理のためにブルガリアへ向かう事になっていた為である。
おそらくは、この修理はブルガリアの旧ソヴィエト社会主義共和国連邦に対する国家債務の勘定で行なわれるという事実が、決定的な役割を果たしたのであろう。

長年に渡り、黒海艦隊の艦船がヴァルナの2ヶ所の艦船修理工場で修理されてきた。
先ず第一に「フロートスキー・アルセナル」、更には「オデッソス」工場で。
一時期、ヴァルナには、ワシーリー・ラタ1等海佐の指揮下の黒海艦隊修理中艦船大隊が置かれていた。

修理場所までの大型揚陸艦の曳航任務は、海洋曳船MB-173の乗組員により成功裏に遂行された。
黒海上での曳航は、特に困難さを示してはいない。
しかし、多くの船舶が滞在し、工場の係留岸壁までの通路が狭いヴァルナの泊地に関しては、簡単な任務では無い。
セルゲイ・プラクチェンコの指揮下のMB-173の乗組員は、それに対処した。
それから間もなくMB-173セヴァストーポリへ戻り、「ツェーザリ・クニコフ」の修理は2014年秋まで続いた。

プロジェクト(775)艦はポーランドで建造されたが故に、一部の機器やZIP(交換用部品、工具、消耗品と資材)は同国から届けられた。
修理作業がどれだけのクオリティで実行されているのか、そして、作業実行量が十分であるかどうかが確認される。
この為、機器及びユニットの試運転とエンジンの試験が必要である。
それは、セヴァストーポリ大型揚陸艦を待つ間に明らかにされるだろう。


大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」のブルガリアでの修理は2012年から予定されており、当初は2013年3月にブルガリアへ行く事になっていました。
[大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフはブルガリアで修理を行なう]

しかし、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが外国の造船所でのロシア海軍艦船の修理を原則として認めない事を決定した為、ブルガリアへの回航は凍結されましたが、その後、例外として認められ、ヴァルナへ回航されました。
[黒海艦隊の大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフは修理の為ブルガリアに到着した]
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ロシア海軍退役中将セルゲイ・メニャイロはセヴァストーポリ知事に選出された

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月9日16時40分配信
【元黒海艦隊司令官代理セルゲイ・メニャイロはセヴァストーポリ知事となった】

本日・10月9日に開会されたセヴァストーポリ立法議会は、セルゲイ・メニャイロをセヴァストーポリ知事に選出した。
彼の立候補は、24の投票の内の21の議員に選ばれた。
3票は無効票と認められた。


これに先立ち、ロシア大統領は、同市の知事選挙の為の3名の候補者を発表した。
候補者は、セヴァストーポリ知事代行セルゲイ・メニャイロロシア連邦共産党セヴァストーポリ地域支部第1書記官ワシーリー・パルホメンコセヴァストーポリ知事顧問オレグ・ロスリャコフであった。

セルゲイ・イワノヴィチ・メニャイロは、北オセチアで生まれた。
彼は北方艦隊コラ小艦隊沿岸掃海艇の航海・戦闘班長からスタートし、(最終的には)黒海艦隊司令官代理となった。
2011年12月、軍務から退役した。

2010年4月、メニャイロは、ロシア大統領により提案された政党「統一ロシア」の3名の北オセチア共和国大統領候補の1人であった。

セヴァストーポリ立法議会の選挙においてメニャイロ政党「統一ロシア」の党員リストにナンバー2として名を連ねていた。
その後、「統一ロシア」が同市の議会で絶対的多数を占め、彼は全権代表を辞任した。

2014年4月14日、ロシア連邦大統領令により、メニャイロセヴァストーポリ知事代行となった。


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ロシア海軍退役中将セルゲイ・イワノヴィチ・メニャイロ氏は、2014年4月14日、セヴァストーポリ連邦市の知事代行に任命されました。
[ロシア海軍退役中将セルゲイ・メニャイロはセヴァストーポリ知事代行に任命された]

それから約半年後の10月9日、セヴァストーポリ市議会の選挙により、正式にセヴァストーポリ連邦市知事に選出されました。

ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストク近影(2014年10月4日)

ロシア海軍向けに建造されているプロジェクト「ミストラル」ヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」
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[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]

前部は2012年2月1日にフランスサン-ナゼール市STXフランス造船所で、後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
STXフランス造船所で前部と後部が結合され、2013年10月15日に進水しました。

2014年3月初頭から洋上試験を開始し、9月中旬にはロシア海軍乗員による訓練航海が実施されました。

10月3日、2度に渡る訓練航海は終わり、サンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはロシア人乗員による2度目の訓練航海を完了した]

サンナゼール港管理部によると、「ウラジオストク」は、今後数週間、つまり10月下旬までは出港予定が無いとの事です。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは2014年10月下旬まで出港予定が無い]


そして、2014年10月4日のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」
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訓練航海から帰港後、STXフランス造船所のドックへ入渠していました。
「ウラジオストク」は、今年3月以降、何度も海へ出ているので、ドック入りして点検や整備を行なうのでしょう。

フランス政府は2014年9月初頭以降、ロシアへの「ミストラル」級引き渡しを保留しており、この件に関しては2014年10月末-11月初頭に決定すると明言しています。
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]

少なくとも、現時点において、フランス「ミストラル」級に関するロシアとの契約は忠実に履行しているようです。

ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの国家受領試験は完全に終了した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月7日16時23分配信
【原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」の国家試験は完全に終了したと「セヴマシュ」は発表した】
モスクワ、10月7日-ロシア通信社ノーボスチ

原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、国家受領試験プログラムを完全に終了した。
火曜日、公開株式会社「生産合同セヴマシュ」広報サービスは記者団へ伝えた。

「戦略用途原子力潜水艦ウラジーミル・モノマーフは、追加音響試験プログラムを完了し、航海から戻りました。
このように水中艦は国家受領試験及び追加音響試験プログラムを完全に終了し、現在は、海軍への引き渡しの準備を行なっております」

声明では、こう述べられた。

9月10日、「ウラジーミル・モノマーフ」は、白海エリアからカムチャツカクラ射爆場への弾道ミサイル「ブラヴァー」発射を実施し、試験は正常に行なわれた。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水、2013年9月12日から海洋試験を開始しました。
乗組員は配備先となる太平洋艦隊から集められました。
工場航行試験は2014年7月初頭に完了し、その次の国家受領航行試験も7月26日に完了しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの海洋国家試験は7月26日に完了する]

設計元の「ルビーン」設計局総取締役イーゴリ・ヴィリニト氏によると、国家受領航行試験が終わった後、追加の出航と監査が行なわれるとの事であり、8月11日に再び出航しました。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは再び出航した]

「ウラジーミル・モノマーフ」は8月22日にセヴェロドヴィンスクへ戻りました。

その後、8月末に静粛性のチェックの為、再び出航しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは水中音響試験を行なった]

9月8日、弾道ミサイル発射試験の為にセヴェロドヴィンスクを出港しました。
『イタルタス』より
2014年9月9日10時02分配信
【情報筋:原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」は「ブラヴァー」発射を実行する為に海へ出た】

9月10日、白海から弾道ミサイル「ブラヴァー」発射に成功しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはブラヴァー弾道ミサイル発射に成功した]

翌9月11日、セヴェロドヴィンスクへ戻ってきました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはブラヴァー弾道ミサイル発射成功後にセヴェロドヴィンスクへ帰港した]

建造元の「セヴマシュ」総取締役ミハイル・ブドニチェンコは、「ウラジーミル・モノマーフ」の試験プログラムは全て完了したと述べました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフの試験プログラムは完了した]

今回の記事によると、その後、「ウラジーミル・モノマーフ」は再び出航し、「追加音響試験」(静粛性の最終チェック?)が行なわれたとの事です。

これで「ウラジーミル・モノマーフ」国家受領試験は全て終わりました。


「ウラジーミル・モノマーフ」は、2014年12月10日にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは2014年12月10日にロシア海軍へ納入される]

その後、駐留場所となる太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスク(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ回航されます。

ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月6日14時00分配信
【ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将へのインタビュー】

今回のインタビューは、クリミア半島に駐留するロシア海軍部隊、即ち黒海艦隊に関するものですが、この中で、サキ飛行場艦上機訓練施設「ニートカ」についても触れています。
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インタビュアー:射爆場「ニートカ」は、どう使われるのでしょうか?

ヴィクトール・チルコフ大将:我々は、サキとエイスクの訓練射爆場(ニートカ)の用途と使用方について明確に理解しております。
サキにおいて、私達は甲板航空隊で活動する飛行士の習熟訓練を実施し、エイスクの新たなニートカは、新たな将来飛行装置の開発の為の科学研究目的に使用されます。
そして、これは論理的であります。
私達は、飛行士の訓練の継続性を保障し、そして、将来の為の資産を使用する能力を有しております。



ソヴィエト連邦時代、ウクライナには、航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が建設されました。
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[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]


ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアウクライナと協定を結んで「ニートカ」を使用していました。
2012年8月、改訂された「ニートカ」使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]

しかし、2013年にはロシア「ニートカ」を使用しませんでした。
[ロシアは2013年にウクライナのニートカを使用しない]

その一方、ロシアは自国内に新たな「ニートカ」を建設し、既に艦上戦闘機の訓練が開始されています。
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[ロシア北方艦隊の艦上戦闘機パイロットはエイスクの新ニートカで訓練を行なう]
[エイスクの新ニートカへ艦上戦闘機Su-33が到着した]

もはやロシアとの関係は断ち切られたかに見えた「ニートカ」ですが、2014年3月18日にロシアウラジーミル・プーチン大統領クリミア自治共和国ロシア連邦へ編入する条約に署名した事により、ロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]

そして2014年9月初頭、ロシア海軍Su-33艦上戦闘機は、クリミア「ニートカ」へ戻ってきました。
[ロシア海軍艦上航空隊はクリミアのニートカへ戻ってきた]


ロシア海軍の2つの「ニートカ」の使い分けについてですが、今回のロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督の発言によると、クリミア「ニートカ」は、ロシア海軍北方艦隊「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ名称記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」所属機(Su-33など)の訓練に使用し、エイスク新「ニートカ」(第859飛行戦闘訓練センター)は、今後ロシア海軍航空隊へ配備される新型航空機の為の各種試験に使われるとの事です。

ロシアは既に将来空母用の電磁カタパルトの開発に着手しておりますが、試作品が出来上がれば、エイスク新ニートカに設置され、試験が行なわれる事になるでしょう。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは2014年10月下旬まで出港予定が無い

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『タス通信』より
2014年10月4日14時43分配信
【ヘリコプター空母「ウラジオストク」の海洋への出航は今後数週間は予定されていない】
パリ、10月4日/タス特派員ミハイル・チモフェーエフ

ヘリコプター空母「ウラジオストク」の海洋への出航は今後数週間は予定されていない。
タス通信特派員は、フランスサンナゼール港管理部より伝えられた。

「当港のスケジュールによりますと、ミストラル型ヘリコプター搭載艦ウラジオストクは、今後数週間は大西洋へ向かう予定は有りません。
同艦は、先の訓練出航から戻り、以前に係留されていた港内のジュベール水門に隣接する埠頭に停泊しております。
ここには、この夏にクロンシュタットから到着したロシアの練習艦スモーリヌイも停泊しています」

港湾管理部は伝えた。

近隣の施設では、400名のロシア人船員が訓練を受けている。
研修を担当するのは、開発者DCNS社の専門家、更には、軍事教育を専門とするフランスの会社DCIである。

「DCNS」代理人がタス通信特派員へ述べたように「訓練プロセスの進捗状況を報道機関へ伝える事は、契約により発生した困難な政治的状況を踏まえ、禁止されています」

[艦の訓練出航]
ロシア海軍の為に意図された2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の1隻目となるヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」は、ロシア人乗組員を訓練する目的の訓練出航の第2段階を10月3日午前に完了した。
同艦は9月24日からビスケー湾北部に留まっていた。
艦上には250名のロシア人船員の第2乗組員とフランスのインストラクター200名が乗っていた。

10日間の航海の航行の主な目的は、ロシア人サンナゼールで受け取った軍艦「ミストラル」型の航行と高度自動化システムの管理の訓練プログラムにおける知識の応用の確保にある。
9月13日、「ミストラル」は、ロシア人乗組員による最初の海洋への出航を行ない、前もって与えられた演習課題を遂行した。
その管理下及びフランスのインストラクターの指導下で「ウラジオストク」は、戦闘艦の基礎的な操艦に習熟した。

[「ミストラル」の購入契約]
ロシア海軍の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
艦の排水量21,000トン、船体最大長210m、速力18ノット、航続距離は最大で20000海里。
ヘリコプター空母の乗組員は170名であり、加えて更に450名を艦内へ収容できる。
艦の航空グループには16機のヘリコプターが含まれており、離艦甲板へ同時に6機が展開できる。
艦の貨物甲板には数十両の装甲車両を収容できる。

[合意の遵守]
9月、フランス大統領フランソワ・オランドは、パリ「現在の状況では」ロシアへ1隻目の「ミストラル」を引き渡す事は「不可能」と考えているが、これは契約を破棄するという事では無いと表明した。
その後、フランスの指導者は、その理由は、ウクライナでの武力紛争の継続にある事を強調した。
「停戦合意が遵守され、政治的プロセスが成功裏に進捗した場合には契約は実行されるでしょう」
オランド
は、その後に説明した。

後にフランス当局は、2隻の軍艦「ミストラル」級ロシアへ引き渡すかどうかに関する決定は、同国首相マヌエル・ヴァルスが率いる兵器輸出委員会の会議の後の10月末にフランス首脳が決定すると伝えた。

先日、アメリカ合衆国に滞在するフランス国防相ジャン-イヴ・ル・ドリアンは、この決定は「10月末から11月初頭」に下される事を明らかにした。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月1日にフランスサン-ナゼール市STXフランス造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けヘリ空母「ミストラル」型1番艦は起工される]
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船体後部は、ロシア国内のサンクト-ペテルブルク市「バルト工場」で2012年10月1日に起工されました。
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[バルト工場はヘリ空母ウラジオストクの船体を起工した]

バルト工場で建造された「ウラジオストク」後部は2013年6月26日に進水し、7月8日にフランスサンナゼールへ向けて出発しました。
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[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]

「ウラジオストク」後部は2013年7月23日にサンナゼールへ到着しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部はサンナゼールへ到着した]

結合された「ウラジオストク」は2013年10月15日に進水しました。
[ミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクは進水した]

2014年3月5日以降、何度かの洋上試験が実施されました。
[ロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクは最初の洋上試験を行なった]
[ロシア海軍向けミストラル級の建造工事は当初の契約に沿って進められている]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻(ウラジオストク、セヴァストーポリ)の乗組員約400名は、6月30日以降サンナゼールに滞在しています。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
[ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した]

2014年8月初頭からはロシア海軍将兵による「ウラジオストク」の操作訓練が始まりました。
[ロシア海軍将兵は2014年8月初頭からミストラル級の実地操作訓練を開始する]

9月13日、「ウラジオストク」は、ロシア海軍将兵の手により初めて出航しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア海軍乗員の手でサンナゼールを出航した]

9月22日にサンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはサンナゼールへ帰港した]

9月23日夜、「ウラジオストク」は、2番艦「セヴァストーポリ」の乗組員により再び出航しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクは再び出航した]

10月3日にサンナゼールへ帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはロシア人乗員による2度目の訓練航海を完了した]

サンナゼール港管理部によると、「ウラジオストク」は、今後数週間、つまり10月下旬までは出港予定が無いとの事です。

無論、その後(2014年10月末以降)にサンナゼールを出航する事は有り得るでしょう。

ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月3日14時50分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁台へ入った】

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、セーヴェルナヤ・ヴェルフィの消磁台へ入った。
同艦は2014年にロシア海軍へ引き渡される予定となっている。


セーヴェルナヤ・ヴェルフィ広報サービスは、中央海軍ポータル特派員に対し、そのような作業は本当に進行している事を認め、近い内に「アドミラル・ゴルシコフ」工場航行試験を開始しなければならないと付け加えた。
同艦は今年に納入される予定である。

航行試験の開始は2013年に予定されていたが、設計局「アルセナル」からの130mm砲装置の供給の問題ゆえに延期された。
2014年9月にようやく同艦はこの兵装を受け取り、同時にフリゲートは消磁過程の準備を始めた。

プロジェクト22350フリゲートのトップ艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ」は、近海及び遠海、そして大洋ゾーンにおける戦闘行動の為に設計されている。
フリゲートの排水量は約4500トン、最大長-約130メートル、最大幅-約16メートル、航続距離-約4000海里、耐航性に制限は無い。
艦上には、常時ヘリコプターが駐留する。

プロジェクトは、北方計画設計局で開発された。
同艦は、海軍の卓越した指導者及び理論家でもあり、その指導下においてソヴィエト大洋核ミサイル艦隊を創り上げたソヴィエト連邦海軍元帥セルゲイ・ゲオルギエヴィチ・ゴルシコフに因んで命名された。
彼の指揮下にあったソヴィエト連邦海軍の1000隻以上の戦闘艦艇は、国家の外交政策における重要な道具となった


[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


現在、サンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の岸壁で最終段階の工事が進められています。

既に「アドミラル・ゴルシコフ」には正規乗組員186名全てが乗艦し、艦内に居住しています。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
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これ(消磁作業)は、そう遠くない時期に「アドミラル・ゴルシコフ」が出航する事を意味しています。

ロシア海軍北方艦隊のシエラII級原潜プスコフは修理を完了し、2014年10月末に引き渡される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月2日15時16分配信
【原子力潜水艦「プスコフ」は10月末に海軍へ引き渡される】

艦船修理工場「ネルパ」は、北方艦隊の原子力潜水艦「プスコフ」の修理を完了した。
2014年10月、潜水艦は試験実施の為にロシア海軍へ引き渡される。


艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」スネシュノゴルスク支所の広報サービスは、同艦が高度の即応状態に在り、現在は工場の水域に滞在し、専門技術者が修理完了後の更なる作業量の見積もりを行なっている。
「プスコフ」は、2014年3月に進水した事が想い起される。

B-336「プスコフ」は、原子力潜水艦プロジェクト945A「コンドル」である。
潜水艦は、ニジニ・ノヴゴロドの工場「クラースノエ・ソルモーヴォ」で1989年6月29日に起工され、1992年7月28日に進水し、「オクン」の名で1993年に海軍の編制へ加入した。
1995年、「プスコフ」と命名された。
2011年、同艦は技術的準備状態の回復と勤務期間延長の為、船舶修理工場「ネルパ」へ受け入れられた。


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[2012年の艦船修理工場「ネルパ」への国家発注は大幅に増加する]

ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはロシア人乗員による2度目の訓練航海を完了した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月3日9時23分配信
【「ミストラル」はロシアの第2乗組員と共にサンナゼールへ戻った】

艦上にロシアの第2乗組員を乗せたヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」は、訓練航行任務の遂行を終えてSTXフランス造船所の在るサンナゼールへ戻った。

「ウラジオストク」は、モスクワ時間で殆ど真夜中(10月3日未明)にサンナゼールの岸壁に係留された。
全ての海洋出航任務は10日間に渡って続けられ、重大な問題点も無く仕上げられた。
艦はロシア第2乗組員と共に、サンナゼール港からビスケー湾を横切り、操艦に取り組んだ。
「250名の我が船員と約200名の造船所の専門技術者が乗っていました」
ロシア連邦海軍総参謀部
の情報提供者は指摘した。
彼は、「ウラジオストク」フランスの旗の下に海洋へ滞在していた事を指摘した。

以前、DVKD-1「ウラジオストク」の為に用意されたロシア第1乗組員が、艦の管理技量を得る為の訓練航海が行なわれた。

「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)フランスの国営防衛企業DCNSは、2011年6月に2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型の建造契約へ署名した。
艦の後部はサンクトペテルブルクバルト工場で建造された。

艦の前部と後部の接合と完成の最終段階はサンナゼールSTXフランス造船所で実行された。

約400名のロシア人船員は、ヘリコプター空母操作の訓練を実施する為、6月末に練習艦「スモーリヌイ」サンナゼールへ到着した。

ロシア海軍への軍艦「ウラジオストク」の引き渡しは今年秋に、軍艦「セヴァストーポリ」は2015年秋に予定されていた。
しかし、9月にフランス大統領フランソワ・オランドは、「ミストラル」ロシアへの引き渡しに関する最終決定は、ウクライナ情勢に応じて10月末に下されると表明した。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

ロシア海軍将兵の手による「ウラジオストク」の最初の出航は2014年9月10日に予定されていましたが、フランス側の説明によると「技術的な理由」で延期され、結局、9月13日に出航しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア海軍乗員の手でサンナゼールを出航した]

9月22日に帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはサンナゼールへ帰港した]

9月23日夜、「ウラジオストク」は、2番艦「セヴァストーポリ」の乗組員により再び出航しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクは再び出航した]

そして、10月3日未明(モスクワ時間)にサンナゼールへ帰港しました。

その2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着し、既に接合作業が開始されています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは2014年に進水する]


2014年9月3日、フランス大統領フランソワ・オランドは、最近のウクライナ情勢の悪化に伴い、ロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母(1番艦「ウラジオストク」)の引き渡しを凍結すると発表しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しは2014年11月まで保留される]

しかし、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏によると、フランス側から「ミストラル」級に関する契約破棄の通告は有りません。
[フランスはミストラル級ヘリ空母に関するロシアとの契約を破棄していない]

フランス側も、これは「ミストラル」級に関する契約の破棄を意味するものではないと再三に渡り表明しています。
(契約を破棄してしまえばロシアへ違約金を支払う必要が生じる為)

結局、ロシア「ミストラル」級ヘリコプター空母「ウラジオストク」を当初の納入期日(2014年11月1日)に引き渡すか否かの決断は、今年10月末に下される事になりました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しに関する決定は2014年10月末に下される]
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しはウクライナ情勢の改善により実行される]

「ロソボロネクスポルト」総取締役代理イーゴリ・セヴァスチャノフ氏は、「ウラジオストク」の引渡証書への署名は、(フランス側がキャンセルしなければ)今年10月末-11月初頭に実施されると明言しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクの納入は2014年10月末-11月初頭に予定されている]


この他、未確認情報ですが、「ウラジオストク」は今年11月4日に引き渡されるという話も有ります。
『インタファクス-AVN』より
2014年9月30日13時29分配信
【フランスは1隻目のヘリコプター空母「ミストラル」を11月4日に引き渡す-情報提供者】

ロシア造船業界の(匿名の)情報提供者によると、ヘリ空母「ウラジオストク」は11月4日にサンナゼールロシアへ引き渡されるとの事です。

ロシア海軍北方艦隊は空母アドミラル・クズネツォフの救助訓練を行なう

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『タス通信』より
2014年10月1日13時48分配信
【北方艦隊の船員はバレンツ海での演習で航空巡洋艦を「救助する」】
モスクワ、10月1日/タス通信

北方艦隊捜索救助保障部隊の演習は水曜日にバレンツ海で始まった。
船員の任務は、仮想の遭難艦の役割を務めるロシアで唯一の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を救助する事に有る。
タス通信は、艦隊の公式代理人ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

演習を統括する北方艦隊参謀長ニコライ・エフメロフ中将は、参加者の主要任務について指摘した。
「救助部隊及び救助手段の利用可能な装備を全て使用し、海上における緊急事態及び危機的状況を解決する為の全ての可能性に実地で取り組む」

[演習中に]
北方艦隊
の代理人によると、活動中に「遭難」艦の探知、水上に居る大勢の人員の救助、艦の上甲板及び上部構造物の消火、その曳航に取り組む。

演習には、救助曳船「アルタイ」、小型対潜艦「ユンガ」、そして対潜航空機Il-38が参加する。
加えて、演習には、海洋救助曳船「ミクラ」捜索救助艇「マルカブ」も追って参加するとセルガは説明した。

更に、重航空巡洋艦の乗組員は、北方艦隊独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士と共に演習を行ない、戦闘機Su-33及び練習訓練航空機Su-25UTGによる艦の甲板への発着艦へ取り組む。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

記事中で触れられていますが、「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月就役)は、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

遠距離航海から戻った後は、ムルマンスク市郊外の第35艦船修理工場でメンテナンスが行なわれました。
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7月18日にはムルマンスクからセヴェロモルスクへ移動しました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近影(2014年7月18日)]

7月27日の「ロシア海軍の日」には、北方艦隊基地セヴェロモルスクで祝賀行事に参加しました。

その後、第35艦船修理工場へ戻ってメンテナンスを完全に終え、9月29日に点検の為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは整備後の点検の為に出航した]

9月30日、セヴェロモルスク-3に駐留する艦上航空隊の訓練が始まりました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフで艦上航空隊の訓練が始まった]


そして10月1日からは北方艦隊捜索救助部隊の演習へ参加します。

この演習において「アドミラル・クズネツォフ」「遭難艦」の役を演じます。


「アドミラル・クズネツォフ」は、2010年代後半に近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2010年代後半に近代化改装を行なう]

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフで艦上航空隊の訓練が始まった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年9月30日14時00分配信
【北方艦隊甲板航空隊の飛行士は重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」からのフライトを開始した】


本日(9月30日)、北方艦隊海洋航空隊独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、沿岸飛行場から重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の甲板への練習訓練飛行を始めた。

甲板飛行士の海洋訓練プログラムにより、航空巡洋艦の甲板を通過する艦上戦闘機Su-33及びSu-25の次の要素の実行が提供される。
飛行中の航空機の甲板への機体接触(タッチアンドゴー)、重航空巡洋艦への直接の着艦と、それに続く離艦。

甲板航空隊の戦闘機飛行士の海洋フェーズにおいては、バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場で数週間に渡り訓練を継続する事が計画されている。

重航空巡洋艦の乗組員との協同活動の実施という現段階に先立ち、甲板航空隊の飛行士は9月初頭にクリミア半島領域に位置する艦上航空隊地上トレーナー「ニートカ」でのサイクル訓練を仕上げた。

北方艦隊甲板航空隊の戦闘機飛行士はトップクラスのパイロットである。
彼等は、世界で唯一、北極圏緯度において航空巡洋艦の甲板への着艦を実行している。

最新世代の航空技術への習熟において示された勇気と勇敢さにより、北方艦隊甲板航空隊の6目の飛行士はロシア英雄勲章を授与された。

2014年5月、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は次の遠距離航海を完了した。
航海中に航空連隊飛行士は、戦闘機Su-33で約300時間に渡り空中で350回以上のフライトを行なった。
地中海エリアで常時活動するロシア海軍作戦連合部隊の対空防衛の為の戦闘当直任務の遂行を含めて。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

記事中で触れられていますが、「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月就役)は、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

遠距離航海から戻った後は、ムルマンスク市郊外の第35艦船修理工場でメンテナンスが行なわれました。
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7月18日にはムルマンスクからセヴェロモルスクへ移動しました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近影(2014年7月18日)]

7月27日の「ロシア海軍の日」には、北方艦隊基地セヴェロモルスクで祝賀行事に参加しました。


その後、第35艦船修理工場へ戻ってメンテナンスを完全に終え、9月29日に点検の為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは整備後の点検の為に出航した]

そして9月30日、セヴェロモルスク-3に駐留する艦上航空隊の訓練が始まりました。


「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、9月初頭までクリミア半島で訓練を行なっており、その後、バレンツ海で訓練を行なっておりました。
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[ロシア海軍艦上航空隊はクリミアのニートカへ戻ってきた]
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33はバレンツ海上空で空中戦闘訓練を始めた]


「アドミラル・クズネツォフ」は、2010年代後半に近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2010年代後半に近代化改装を行なう]