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ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった

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『タス通信』より
2015年1月30日14時17分配信
【北方艦隊の軍艦「セヴェロモルスク」は地中海で砲撃を実施した】
ムルマンスク、1月30日/タス通信特派員イリヤ・ヴィノグラードフ

地中海ロシア海軍常設艦船グループの一員として行動している北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、水上及び空中の模擬目標に対する砲撃を実施した。
北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガが伝えたように、射撃は、仮想敵の水上及び空中戦力に対処する演習の枠組において実施された。

「演習には、グループの一員に含まれているバルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイと支援船も関与しました」
セルガ
は伝えた。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の艦上から統制された演習中に及び支援船の乗組員は一連の航行及び隊列再編の合同訓練、更には、水上及び空中の模擬目標に対する戦闘砲射撃を実施した。
船員は、対艦ミサイルを回避する為、電子戦複合体による妨害へ取り組んだ。
更には、航行中の艦内でのダメージコントロール演習も実施された。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出た2014年11月20日に始まった。
航海中に船員は10500海里以上を航行し、この距離の一部は嵐の海という条件下だった。
サラーラ港(オマーン)への業務寄港を行ない、艦の物資を補充した。


[大型対潜艦セヴェロモルスク遠距離航海(2014年11月-]

大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊艦船支隊は2014年11月20日にセヴェロモルスクを出航し、12月5日に地中海へ入り、12月23日にはスエズ運河を通過して紅海へ入りました。

その後、オマーンサラーラ港へ寄港し、サラーラ港を出航後、日本海上自衛隊護衛艦「はるさめ」と会合しました。

「はるさめ」との会合を終えた後、アラビア海から紅海へ向かうパナマの貨物船を護衛し、紅海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは紅海で就役記念日を迎える]

2015年1月27日未明にスエズ運河を通過して地中海へ入り、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日設立)へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海へ入った]

そして1月30日に地中海東部で砲撃訓練を実施しました。

北方艦隊広報部発表によると、この訓練には、バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」も参加したとの事です。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥースへの寄港を終えた]
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大型対潜艦「セヴェロモルスク」警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」も、AK-100 100mm単装砲を搭載しています。
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ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは火気作業の準備を完全に整えている

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公開株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」公式サイトより
2015年1月30日配信
【巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」での火気作業】

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、火気作業の実施準備を整えている:ガス切断、溶接、その他の火気生産活動。
管理当局の全ての規準と必要な要件は遵守されており、これらの作業を実施する為の認可を受けている。


これに先立ち、艦の重要な準備が行なわれた。
受注品(アドミラル・ナヒーモフ)の内部構造の通路の一部は撤去され、船室からは可燃性物質が搬出されて空になり、艦から生み出された瓦礫は綺麗に片づけられた。

現在、受注品では艦の内部構造の解体が続けられている。
その後、これらは、公開株式会社「北方計画設計局」の設計図面に沿って、新たなものと入れ替えられる。


現在、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所で大規模な近代化改装が行なわれています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2019年に完了する]

2014年10月24日からは「セヴマシュ」の屋外ドックへ入渠しています。

今回、「セヴマシュ」造船所は、溶接やガスバーナーによる切断などの火気作業の準備が整ったとわざわざ発表していますが、これは、以前から造船所などでの修理・改装工事中の火気作業の最中に出火して艦が燃えるという事故が起こっているので(例えば、2011年12月末の戦略原潜「エカテリンブルク」火災事故など)、火気作業の実施基準が以前よりも厳しくなっている為です。

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥースへの寄港を終えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2015年1月29日12時31分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はシリアのタルトゥース港を去った】

バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」シリアタルトゥース港を出航し、地中海の指定海域へ針路を取った。

タルトゥースへの寄港中にロシア人船員は必要な艦の物資を補充し、当直及び見張りに就いていない一部の乗組員は沿岸を訪れた。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年8月9日にバルト艦隊主要海軍基地バルチースクから出航した。
航海中に同艦は23000海里以上を航行し、地中海アフリカ沿岸のスペインの飛び地のセウタ港マルタヴァレッタ港パキスタンカラチ港インドネシアジャカルタ港マレーシアペナン港スリランカコロンボ港オマーンサラーラ港を訪問した。

艦の航海の主要任務の1つは、世界の大洋における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、更には、ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の海洋経済活動の安全保障にある。


[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-)]

2014年8月9日にバルチースクを出港した警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(賢公ヤロスラフ)は、地中海を経由してアデン湾へ行き、海賊対処任務遂行後、パキスタン、スリランカ、インドネシア、マレーシアを訪問しました。

11月24日には再びスリランカを訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカのコロンボへ入港した]

11月28日にコロンボを出航し、今度はオマーンへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカを去り、オマーンへ向かった]

12月5日、オマーンサラーラ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はオマーンを訪れた]

12月8日、サラーラ港を出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は地中海へ向かった]

12月18日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)に加わりました。

12月29日、地中海東部キプロス島リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

12月30日にはリマソールを出港し、「ヤロスラフ・ムードルイ」は、地中海東部で新年(2015年)を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で新年を迎えた]

その後の動向は公表されていませんでしたが、今回、バルト艦隊広報サービスより、シリアタルトゥースへ寄港していた事が明らかにされました。
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タルトゥースを出た「ヤロスラフ・ムードルイ」は、暫くの間は地中海東部に留まるようです。

現在、地中海東部には北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」も滞在しています。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海へ入った]

「ヤロスラフ・ムードルイ」「セヴェロモルスク」も、アデン湾海賊対処任務を遂行した後に地中海へ戻り、地中海作戦連合部隊の一員として活動しています。

ロシア海軍将来駆逐艦リデルの設計作業は続けられている

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『タス通信』より
2015年1月29日14時05分配信
【サンクトペテルブルクでは、ロシア連邦海軍の為の将来駆逐艦プロジェクト「リデル」の作業が続けられている】
モスクワ、1月29日/タス通信

公開株式会社「北方計画設計局」(サンクトペテルブルク)の専門家は、ロシア海軍の為の将来駆逐艦「リデル」作成上の計画-設計作業を続けている。
ロシア連邦海軍総司令官代理ヴィクトール・ブルスク少将は木曜日に記者団へ伝えた。

「作成の為の計画-設計作業が実施されている新世代駆逐艦は、既存のクラスの艦の戦術-技術的特性及び艦上兵装を大幅に上回ります」
ブルスク
は話した。

計画-設計作業には、草案段階と概念設計、技術的作成、その後の艦の設計作業が含まれている。
以前、タス通信ロシア防衛産業の情報提供者から伝えられたように、現在、将来駆逐艦は概念設計段階に在る。
その基本数値、排水量、動力装置のタイプは、今年に決定される。

[船は2018年に作成できる]
「リデル」
の試作-設計作業は、昨年の国家防衛発注に含まれている。
軍事産業委員会は、新たな駆逐艦を2018年に作成する事を見込んでおり、国防相代理ユーリー・ボリソフは、「リデル」トップ艦に関し、海軍「近い将来」に受領しなければならないと述べた。
タス通信「防衛業界」の情報提供者より伝えられた所によると、1隻目の駆逐艦が2023-2025年よりも前に建造される可能性は無い。

「リデル」の排水量は10000-15000トンになり、艦は原子力動力装置を取得するかもしれないと報じられた。
情報提供者がタス通信へ話したように、駆逐艦は、有翼ミサイル「カリブル」と「オーニクス」、或いはその改正型、更には、宇宙兵器を含めて破壊できる高射ミサイルシステムS-500を兵装として受け取る。
新たな駆逐艦は、ロシアの主要大洋戦闘艦であるプロジェクト956プロジェクト1155を代替しなければならない。

[設計者]
公開株式会社「北方計画設計局」(旧「第53中央設計局」)
は、戦闘水上艦の設計を専門としている:巡洋艦、駆逐艦、フリゲート、コルベット、艇。
軍事目的と並び、同社は民間船隊の為の一連のプロジェクトを開発している:乾燥貨物船、科学調査船、給油船、トロール船。
計画設計局のプロジェクト下で、合計排水量150万トンの約550隻以上の艦船が建造された。

1970年末までに、「北方計画設計局」は、「ソヴレメーンヌイ」型駆逐艦、「ウダロイ」型大型対潜艦、「モスクワ」型ロケット巡洋艦、世界に同じものは無い「アドミラル・ウシャコーフ」型重原子力ロケット巡洋艦を開発した。
設計局の偉大な業績は、第3世代艦の作成である:重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」


[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]

ロシア海軍は、2006年以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]

将来駆逐艦は、原子力推進と通常動力の2タイプが設計されています。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]

2014年10月下旬、「ロシア防衛業界の高位の情報提供者」は、「リデル」型の1番艦は2023-2025年よりも前にロシア海軍へ受領される事は無いと述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの1番艦の就役は2023-2025年よりも前にはならないだろう]

同じ10月下旬、ロシア海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク少将は、「リデル」の1番艦は2020年以降にロシア海軍へ受領されると述べました。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは2020年以降に就役する]

ロシア海軍は数年以内に4隻のプロジェクト22350フリゲートを受領する

『タス通信』より
2015年1月29日13時48分配信
【ロシア海軍は、今後数年間で4隻のプロジェクト22350フリゲートの受領を予定している】
モスクワ、1月29日/タス通信

ロシア海軍は今後数年間で4隻のプロジェクト22350フリゲートを受領する。
ロシア海軍総司令官代理ヴィクトール・ブルスク少将は記者団へ伝えた。
シリーズのトップ艦「アドミラル・ゴルシコフ」は、今年末にアンドレイ旗を掲揚する事を彼は想い起した。

「近い将来、セーヴェルナヤ・ヴェルフィ社から我々は、更に3隻のプロジェクト22350フリゲートを受領します。
それは、2014年12月に同社で進水し、艤装作業が行なわれているアドミラル・フロータ・カサトノフ、船体工事段階に在るアドミラル・ゴロフコ、建造の第1段階に在るアドミラル・イサコフです」
ブルスク
は話した。

彼によると、プロジェクト22350フリゲートは、新技術の下に建造されている。
その特徴の1つは複合材料の使用に有り、それは艦のレーダー反射面積の削減を提供する。

ブルスクは、フリゲートの物理的フィールドは最小化され、「完全に新しい船体及び上部構造物の建造方式」が使用されている事を付け加えた。
「これら全ての集合体は、海上でのフリゲートの可視性を減少させ、更には隠密性を増加させます」
海軍総司令官代理は説明した。

更に彼は、新たな艦は、配置された複合体及び兵器システムを合理的に管理し、更には生残性が向上している事を指摘した。

新たなフリゲートは、遠海ゾーンにおける艦船グループの一員として、航空機および潜水艦と協同で効率的に任務を遂行できる。

プロジェクト22350艦は、多目的遠距離ゾーン艦として使用する為に計画された-それは対空防衛、潜水艦の発見と追尾、水上及び沿岸目標の攻撃の為に使用できる。

ブルスクは、現在、第2のプロジェクト22350フリゲート-「アドミラル・カサトノフ」の為の乗組員が形成されていると述べた。
「乗組員は9月から海軍合同訓練センターの一部である水上艦訓練センターで研修を始め、2015年末までに艦へ居住します」
少将は明らかにした。

加えて、アムール造船工場で建造されている2隻のコルベットの乗組員の準備が始まっている。
海軍は今年末までに、これら(のコルベット)を加入させる計画である。


[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

現在までに、プロジェクト22350フリゲートは4隻が起工されています。
(全てサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造)

アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ
Адмирал флота Советского Союза Горшков
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2006年2月1日起工/2010年10月28日進水/2015年12月就役予定
北方艦隊へ配備

アドミラル・フロータ・カサトノフАдмирал флота Касатонов
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2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2016年就役予定
北方艦隊へ配備

アドミラル・ゴロフコАдмирал Головко
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2012年2月1日起工/2015年12月進水予定

アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・イサコフАдмирал флота Советского Союза Исаков
2013年11月14日起工


今年末から数年の内に、この4隻がロシア海軍へ受領される事になります。

プロジェクト22350及び改正型のプロジェクト22350Mは、合計で少なくとも15隻建造される予定です。
[ロシア海軍は15隻のプロジェクト22350/22350Mフリゲートを受領する]

ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジン制御システムに問題が発生した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年1月28日15時02分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のエンジンは制御システムのバグにより焼けた】

『中央海軍ポータル』は、ロシア海軍のニーズの為に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造された最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のエンジンのトラブルの原因は制御システムのバグであると判明している事を突き止めた。

『中央海軍ポータル』特派員が、問題点の洗い出しと、これに続く艦のエンジンの修理に従事した「科学生産合同サトゥルン」から伝えられた所によると、損傷の主な要因は、制御システムの動作不良により、エンジンへ燃料が大量に流れ込み、その後に焼けてしまった事に有った。

ロシア最新フリゲートであるプロジェクト22350「アドミラル・ゴルシコフ」エンジンが修理を必要としている事は2014年12月29日に知られるようになった。
公開株式会社「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、12月17日、同艦のガスタービンエンジンの分解と問題点の洗い出しの実行の為の2400万ルーブルの入札を発表した。

科学生産合同「サトゥルン」代理人によると、損失評価と損傷した箇所の調査は2015年3月まで続く。
同社の従業員がエンジンの構造に不慣れであるが為に。
修理の期日と、細部構造の完全な回復についての話は未だ出ていない。

この事故に関する同様の見解を、『中央海軍ポータル』は、事故に関する情報を有している造船業界の他の対談者から確認した。
「その時、燃料バルブは閉じられませんでした。サージングが発生し、タービンのブレードは焼けました。
タービンは解体され、ルイビンスク(科学生産合同「サトゥルン」所在地)へ送られ、修理されました」

彼はこう話し、それが2014年9月に実行された事を指摘した。

更に、同様の情報は、もう1人の造船業界の権威ある代理人からも伝えられた。
彼は、制御システムのバグは、設計不良により引き起こされたかもしれないと話した。
「焼けたブレードとタービンは大規模修理の必要が有ります。
問題は、制御システムの動作に在ります。
おそらくは、設計上の欠陥でしょう」

彼は説明した。

同様の見解は「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の従業員の1人により共有されている。
「制御システムにバグが起こりました。
ですが、それまでは正常に動作していました」

同社の専門技術者は指摘した。

フリゲートエンジンの為の制御システムの開発者は公開株式会社「コンツェルン・科学生産合同アヴローラ」である。
「アヴローラ」『中央海軍ポータル』特派員へ、顧客からは、欠陥及び注意点に関するこれらのクレームは寄せられておらず、破損の原因については、専門家の公式な結論が出された後でのみ話すことが出来ると表明した。

「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」広報サービスは、同艦の如何なる機器にも何の問題も無いと主張する。
「我々の立場は非常にシンプルです。
「ゴルシコフは、試験の第1段階を通過しました。
全ては、これに尽きます」

広報サービスは表明し、艦の航行試験中に技術的課題に沿った性能のデータが示された事を付け加えた。

焼けたガスタービンエンジンM90FRは、科学生産合同「サトゥルン」ウクライナの企業「ゾーリャ-マシプロイェクト」と協力して開発・製造している。
ウクライナの会社の広報サービスは『中央海軍ポータル』特派員へ、ロシアフリゲートエンジンの問題に関しては何も聞いておらず、それを修理する為の如何なる助言も与えていないと話した。

その後、『中央海軍ポータル』は、損傷したフリゲートエンジンは、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造された同型艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」の同類(エンジン)と交換された事を知った。
これは、「ゴルシコフ」工場航行試験を遅延させない為に行なわれた。

[『中央海軍ポータル』参考資料]
プロジェクト22350フリゲート
のトップ「アドミラル・ゴルシコフ」は2006年に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工され、2014年11月8日からは工場航行試験を開始した。
当初、その開始は2013年に予定されていたが、設計局「アルセナル」からの130mm砲装置A-192の供給問題が故に遅延した。
航行試験及び国家試験が成功裏に完了した後、「アドミラル・ゴルシコフ」北方艦隊へ加入しなけばならない。

多目的フリゲート・プロジェクト22350「北方計画設計局」により開発された遠海ゾーン大型戦闘艦であり、幅広い課題の解決を意図している。
同プロジェクトフリゲートの排水量は4500トン、全長135メートル、幅15メートル、吃水4.5メートル。
艦は最大30ノットの速力発揮が可能である。
兵装は、「オーニクス」或いは「カリブル」を装弾する海上及び沿岸目標への攻撃が可能な汎用ミサイル複合体「カリブル-NK」、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」、対潜兵器複合体「パケート」、130mm砲A-192が1基、自己防衛ミサイル-砲複合体「パラシ」2基である。
航空兵装としてヘリコプターKa-27PLが有る。


[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。

2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


その後、試験は一旦中断し、2015年1月上旬から再開されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新年休暇の後に洋上試験を再開する]

現在はサンクトペテルブルクへ戻っており、1月下旬から工場航行試験の「次の段階」へ進みます。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年1月下旬から洋上試験の次の段階へ進む]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、今年11月にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年11月にロシア海軍へ引き渡される]


その「アドミラル・ゴルシコフ」は、2014年12月末、ガスタービンエンジンにトラブルが発生したと報じられました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジンに問題が発生した?]

今回の記事によると、問題が有ったのは、ガスタービンエンジンM90FRそのものでは無く、エンジンの制御システムであり、その動作不良により、エンジンへ燃料が必要以上に送られ、タービンブレードが焼けてしまったという事のようです。

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そして、損傷した「アドミラル・ゴルシコフ」ガスタービンは、同型艦「アドミラル・カサトノフ」ガスタービンと交換されたとの事です。

建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、「アドミラル・ゴルシコフ」ガスタービンには何の問題も無いと表明していますが、これは、「アドミラル・カサトノフ」ガスタービンと交換した後を指していたという事でしょう。

ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは2018-2021年に近代化改装される

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『軍事産業メッセンジャー』より
2015年1月27日
【巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は2021年に近代化される】

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、同タイプの「アドミラル・ナヒーモフ」(プロジェクト1144)の作業が完了した後、2018年から2021年までに修理と高度な近代化を実施する。
タス通信は海軍総司令部の情報提供者の発言を引用して報じた。


「同艦の修理と近代化は2021年の終了が予定されております。
従いまして、2021年には、海軍は、その戦闘効率が2倍半に増加した2隻の事実上新しい原子力巡洋艦を有しているでしょう」

対談者は話した。

彼は、両方の艦が北方艦隊に留まると説明した-彼等は、北極圏統合戦略司令部の一員として加わる。

「アドミラル・ナヒーモフ」「ピョートル・ヴェリキー」に関する作業は、サンクトペテルブルク北方計画設計局の設計下での新たな生産協同になると対談者は話した。

彼によると、巡洋艦の兵装、電波電子機器、居住システム、内部構造、配管、付属部品は交換される。
同艦の原子炉は変更されないが、動作保障システムは、おそらくは交換される事になると情報提供者は確言した。

第3のプロジェクト1144-「アドミラル・ラーザレフ」の運命に関しては、対談者によると、未だ不明である。
「近代化されるのか、或いは解体されるのかどうかについての決定は、未だ下されておりません。
そして、シリーズのトップ艦アドミラル・ウシャコーフも」

彼は話した。

「アドミラル・ラーザレフ」を保持する事が決まった場合には、近代化された後、太平洋艦隊へ行く事になる。
情報提供者は指摘した。


現在、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、セヴェロドヴィンスクで大規模な近代化改装が行なわれています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2019年に完了する]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化完了後、続いて同型艦「ピョートル・ヴェリキー」も近代化改装されます。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装完了後、同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装が始まる]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化を行なっている企業協同は、そのまま同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化も担当する]
[セヴェロドヴィンスク造船所のトップは語る]

今回の記事によると、その時期は2018年から2021年までとの事です。

なお、他の同型艦-「アドミラル・ラーザレフ」に関しては、近代化改装するのか、或いは除籍・解体するのかについての正式な決定は未だ下されていないとの事です。

「アドミラル・ラーザレフ」は、2014年に浮きドックで修理されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフは浮きドックで修理された]
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ロシア海軍のフリゲート"ネウストラシムイ"のガスタービン機関はサマーラで修理される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年1月27日12時42分配信
【「ネウストラシムイ」のタービンはサマーラの航空機工場で修理される】

警備艦「ネウストラシムイ」のタービン動力装置(ウクライナで製造された)は、サマーラの航空機工場で修理されなければならない。

警備艦第1タービン動力装置は、サマーラの航空機工場で修理される。
バルト艦隊新聞『バルトの守護者』は報じた。
タービンは1月に企業へ送られたと報じられている。

「実施される修理の完璧さとクオリティを確認する為、艦隊委員会と第5戦闘部の艦の専門技術者が到着する。
何しろ、サマーラの工場は、このような特異な発注を初めて実行するのであるから」

新聞は記した。

以前には修理作業はウクライナニコラエフ市の工場で実行されていた。

数日前、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは、ロシア防衛産業複合企業の為のウクライナ製品の輸入代替問題は解決されると表明した。

警備艦「ネウストラシムイ」は、1年以上に渡り「ヤンターリ」工場で修理中である。


バルト艦隊警備艦「ネウストラシムイ」(1993年就役)は、2013年3月下旬にバルチースクを出港、3度目の海賊対処任務の為にアデン湾へ向かい、10月17日に帰港しました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」は3度アデン湾から帰ってきた]

その後はカリーニングラードヤンターリ造船所へ回航され、修理が行なわれています。
[ロシア海軍のフリゲート「ネウストラシムイ」は2015年に復帰する]

その「ネウストラシムイ」ガスタービン機関は、サマーラ工場で修理されることになりました。
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「ネウストラシムイ」(プロジェクト11540警備艦)ガスタービン機関は、巡航用M-70(10000馬力)1基と高速航行用M-90(18500馬力)1基から成るタービンユニット2組で構成されています。

「サマーラの航空機工場」というのは、「クズネツォフ」社(N.D.クズネツォフ記念サマーラ科学技術複合体)の事でしょう。
同社は主に大型航空機用のジェットエンジンなどを製造しています。
(ロシア空軍戦略爆撃機Tu-95、Tu-160など)
【公開株式会社『クズネツォフ』公式サイト】
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これまでロシア海軍艦艇用ガスタービン機関の製造(ユニットの最終組立)や修理に関してはウクライナ(「ゾーリャ・マシプロイェクト」社)に依存していましたが、2014年3月以降、ウクライナとの関係が悪化し、もはやウクライナに頼る事は出来なくなりました。

この為、ガスタービンエンジンは完全にロシア国内で製造される事になりました。
[ロシア海軍の艦艇には完全国産のガスタービンエンジンが提供される]

ガスタービンエンジンの修理に関しても、今回の記事の通り、ロシア国内のジェットエンジンメーカーで行なわれる事になるようです。

2015年2月下旬にロシア海軍の為の2隻のプロジェクト20380コルベットが起工される

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『タス通信』より
2015年1月27日11時53分配信
【2月下旬にサンクトペテルブルクでロシア海軍の為の2隻のコルベットが同時に起工される】
モスクワ、1月27日/タス通信

ロシア海軍の為に2隻の新たなプロジェクト20380コルベットサンクトペテルブルクで2月下旬に起工される。
これらは「リェチーヴイ」及び「ストローギー」と命名される。
ロシア連邦国防省下の海軍広報サービス代表イーゴリ・ディガロ1等海佐は発表した。

「サンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィ社において、2月下旬の何れかの日にロシア海軍の為の2隻の新たなプロジェクト20380コルベットの起工が計画されています」
ディガロ
は話した。

彼は、プロジェクト20380コルベットが、対潜及び対空防衛、更には水上目標への攻撃の為に意図されていると説明した。

ディガロが指摘したように、これらの艦は、多機能性、高水準の自動化、更にはステルス性に秀でている。
加えて、コルベットに用いられているモジュール方式は、30年に渡り就役する為の大いなる近代化のポテンシャルを提供する。

現在、ロシア海軍には、2008年から編制へ加わった1隻目を筆頭に4隻のプロジェクト20380コルベットを有している。
更に、2隻がアムール造船工場で建造されている。
このタイプのコルベットの排水量は2000トン、最大速力27ノット、航続距離4000海里。
また、改善されたプロジェクト20385艦が2隻建造過程に在る。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

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ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに8隻が起工され(20380が6隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」建造艦]
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「ステレグーシチー」Стерегущий(20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2015年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2016年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
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「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



現在、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」においては、改良型の20385が建造されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

今後は、プロジェクト20385に続き、新たな改良型プロジェクト20386が建造される計画です。
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される]

そして今回、ロシア海軍総司令部広報部長イーゴリ・ディガロ氏は、今年2月下旬に2隻の「プロジェクト20380コルベット」が起工されると発表しました。
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改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは2017年にロシア海軍へ納入される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年1月26日15時22分配信
【潜水艦「クニャージ・ウラジーミル」の進水と海軍への納入は2017年に予定されている】

第4のプロジェクト「ボレイ」戦略用途ロケット水中巡洋艦「クニャージ・ウラジーミル」の進水と海軍への引き渡しは2017年に予定されている。

『中央海軍ポータル』は、ロシア軍事産業企業体の情報提供者より伝えられた。

2015年の同艦の予定:区画内に大規模な機器を受け入れ、その後、ドック内で全ての(機器の)据え付けと接合を行ない、溶接しなければならない。
据え付けは今年の晩夏までに完了する予定であり、その後、接合及び電気敷設工事が開始される。

現在は、特殊機器、艦のシステム及びユニットの分野における作業が行なわれている。
その最後には、潜水艦の為の蒸気発生ユニット蒸気透過装置の組立が実施される。

「クニャージ・ウラジーミル」は、プロジェクト955「ボレイ」の4番艦であり、近代化されたプロジェクト955U「ボレイ-A」として建造された1隻目となる。
近代化は、以下の分野で実施されたと伝えられた:静粛性、機動性、深度への耐性、管理機器。

公式の起工式典は2012年7月30日に開催された。
式典にはロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが出席した。

2014年2月17日、「セヴマシュ」広報サービスは、艦の船体主要部が形成されたと伝えた。
水圧試験は成功裏に実施され、構造の強度が示された。

現在、海軍には3隻のプロジェクト「ボレイ」潜水艦が在る:「ユーリー・ドルゴルーキー」、「アレクサンドル・ネフスキー」、「ウラジーミル・モノマーフ」

[プロジェクト「ボレイ」の主な特性]
水上速力-15ノット
水中速力-29ノット
運用潜航深度-400メートル
最大潜航深度-480メートル
自立航行期間-90日
乗組員-107名
水上排水量-14720トン
水中排水量-24000トン
全長-170メートル
最大船体幅-13.5メートル
動力装置-原子力、原子炉1基
魚雷-機雷兵装-533mm魚雷発射管6門、魚雷、魚雷ロケット、有翼ミサイル
ミサイル兵装-大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」16基



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級4番艦(プロジェクト955A「ボレイ-A」としては1番艦)「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日に起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]


2013年10月、船体の水圧試験が実施されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは水圧試験を行なう]

2014年2月中旬、船体が完成しました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルの船体が形成された]

そして今回、「クニャージ・ウラジーミル」ロシア海軍への引き渡しは2017年に予定されている事が非公式筋より明らかにされました。


プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中ロケット巡洋艦は、これまでに6隻が起工され、このうち3隻が就役済みです。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役しました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]

4番艦「クニャージ・ウラジーミル」からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、上記の通り、2012年7月30日に起工されました。

5番艦(改「ボレイ」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

6番艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]

2015年には7番艦が起工されます。
[セヴェロドヴィンスク造船所のトップは語る]

現行のロシア連邦国家軍備プログラムによると、2020年までに8隻の「ボレイ」級の建造が計画されています。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海へ入った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年1月27日9時55分配信
【北方艦隊:大型対潜艦「セヴェロモルスク」は地中海へ入った】
モスクワ、1月27日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」中型海洋給油船「ドゥブナ」は火曜日未明にスエズ運河から地中海エリアへ入った。
北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は記者団へ伝えた。

「本日未明、(北方艦隊の)大型対潜艦セヴェロモルスクと中型海洋給油船ドゥブナはスエズ運河の移動を完了し、地中海エリアへ入りました」
セルガ
は伝えた。

彼は、「セヴェロモルスク」は2014年12月23日から紅海及びアラビア海へ滞在し、この海域とアデン湾海域、更にはアフリカの角の海岸に沿って民間船舶航行の安全保障任務を遂行した事を指摘した。

「近い内に、北方艦隊の大型対潜艦は、地中海で常時活動するロシア海軍グループの一員として加わります」
セルガ
は話した。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出た2014年11月20日に始まった。

「この間に船員は約10000海里を航行し、この距離の一部は嵐の海という条件下でした。
サラーラ港(オマーン)への業務寄港中に艦は必要な基準の物資を補充し、地元の観光名所を訪れました」
セルガ
は伝えた。


[大型対潜艦セヴェロモルスク遠距離航海(2014年11月-]

大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊艦船支隊は2014年11月20日にセヴェロモルスクを出航し、12月5日に地中海へ入り、12月23日にはスエズ運河を通過して紅海へ入りました。

その後、オマーンサラーラ港へ寄港し、サラーラ港を出航後、日本海上自衛隊護衛艦「はるさめ」と会合しました。

「はるさめ」との会合を終えた後、アラビア海から紅海へ向かうパナマの貨物船を護衛し、紅海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは紅海で就役記念日を迎える]

そして1月27日未明にスエズ運河を通過して地中海へ入りました。

今後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日設立)へ参加します。

2013年以降、アデン湾海賊対処任務を遂行した艦が地中海へ戻り、地中海作戦連合部隊の一員として暫く活動するというパターンが定着しつつあります。

ロシア海軍太平洋艦隊のアクラ級原潜カシャロートはインドへリースされるかもしれない

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『インタファクス』より
2015年1月19日12時36分配信
【ロシアはインドへリースする2隻目の原子力潜水艦を2018年に引き渡す】
モスクワ、1月19日、インタファクス・ロシア

ロシア原子力潜水艦プロジェクト971「シチューカ-B」K-322「カシャロート」を10年間リースする為の交渉がインド側と行なわれている。
『インタファクス』は、月曜日(1月19日)に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「契約が締結された場合、原子力潜水艦カシャロートは、10年間のリースの為にインドへ引き渡される事になるでしょう。
無論、同艦は外国の顧客の要望に沿って高度な近代化が必要となります」

対談者は話した。

彼によると、原子力艦の概容を変更する為の作業はアムール造船工場で実施される。
艦の近代化と試験、更にはインド人乗組員の訓練の為には3年間が必要である。
「今年に契約へ署名されれば、カシャロートは2018年にインド海軍へ引き渡されます」
対談者は説明した。

彼によると、K-322「カシャロート」アムール造船工場(コムソモリスク・ナ・アムーレ)に在る。
潜水艦の艦長はラフレンチエフ1等海佐が務めている。

プロジェクト971(コード名「シチューカ-B」)原子力潜水艦「カシャロート」第3世代潜水艦に属する。
1989年3月1日に太平洋艦隊の一員として加わった。
水中排水量-12770トン、水中速力-30ノット、最大潜航深度-600メートル、自立行動期間-100日、乗組員-73名。

[潜水艦「ネルパ」]
防衛産業企業体の代理人は、ロシアの造船所(註:アムール造船工場)が、インド海軍プロジェクト971原子力艦「ネルパ」を引き渡す為の準備を行なった経験を有している事を想い起した。
潜水艦は10年間のリースの為に9億8000万ドルで引き渡された。
2011年12月には受領-引渡証書への署名が行なわれ、「チャクラ」と命名された潜水艦は2012年4月4日にインド国海軍の一員へ含まれた。

当初、原子力潜水艦「ネルパ」は2008年にインド海軍へ軍備採用されなければならなかった。
しかし、2008年11月の日本海での試験中、自動消火システムが許可無く作動し、20名が死亡したが故に、インド海軍への引き渡し時期は変更された。
軍判事は、原子力潜水艦の艦長ドミトリー・ラフレンチエフ1等海佐とビルジポンプ運転士ドミトリー・グロボフを、居住区画の空気温度センサーを不適切に調整したという過失の容疑で起訴した。
司法手続きは2013年4月26日に完了し、陪審員は繰り返し彼等は事故に関して無罪であると判断した。

これも「チャクラ」と命名された1隻目の潜水艦を、インドは1988年に3年間のリースの為に受領した。
1991年に契約の期限は切れ、専門家が指摘したように、アメリカ合衆国政権からの圧力により、ソヴィエト指導部はリース契約の延長を拒否した。


ロシアからインドへリースされたプロジェクト971I原子力潜水艦「ネルパ」改め「チャクラ」は、2012年1月23日にインド海軍へ納入されました。
[原子力潜水艦「ネルパ」改め「チャクラ」はインド海軍に引き渡された]

その後、インド本国へ回航され、2012年4月4日にインド海軍へ正式に就役しました。
[原潜ネルパ改めチャクラはインド海軍に就役した]
[原潜ネルパはインド海軍へ就役した]

「チャクラ」は10年間インド海軍へリースされます。
[原潜チャクラ(ネルパ)は10億ドルで10年間リースされる]

これに続き、インドが2隻目の原潜をリースするかもしれないという話は、2012年以降、何度も出ていました。
この時には、コムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で建造中だった「イルビス」を完成させてリースするという話でした。
[インド、2隻目のアクラ級原潜をリース?]
[アクラ級原潜イルビスはインドへリースされるかもしれない]

しかし今回、ロシア太平洋艦隊へ就役済みの原潜「カシャロート」をリースするという話が浮上してきました。

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【K-322「カシャロート」、プロジェクト971】

原子力巡洋潜水艦K-322「カシャロート」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で1986年9月5日に起工され、 1987年7月18日に進水し、1988年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1989年3月1日に赤旗太平洋艦隊へ編入されました。

1990年夏には外国の潜水艦を14日に渡り連続追尾しました。

2003年には修理のためにコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所へ回航されました。

以後、現在に至るまで修理は完了しておらず、事実上予備役となっております。

そして、この「カシャロート」を修復・近代化してインド海軍へリースするという案が最近になって出てきました。

ただし、現在は水面下で交渉が行なわれている段階であり、未だ契約締結には至っておりませんが。

なお、記事中で触れられていますが、現在の「カシャロート」艦長ドミトリー・ラフレンチエフ1等海佐は、2008年11月に原潜「ネルパ」日本海で事故を起こした際、同艦の艦長でした。
[ロシア原潜、日本海で事故(ロシア連邦国防省公式サイト)]

20名が死亡したこの事故でラフレンチエフ氏は責任を問われましたが、結局無罪となりました。
その後、予備役の「カシャロート」艦長へ左遷されました。

ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている

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『タス通信』より
2015年1月24日19時33分配信
【国防省:ロシアは既にフランスへ「ミストラル」の為に約10億ユーロを支払っている】
モスクワ、1月24日/タス通信

ロシア「ミストラル」購入の為に約10億ユーロを前払いしている。
ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは発表した。

「私共は、元手の返還に関心を持っております。
我々は約10億ユーロを前払いしました」
ボリソフ
は、ラジオ局『ロシアニュースサービス』の生放送で話した。

更に彼は、ロシアが如何なる結末にも備えている事を想い起した。
「私共が(艦を)得た場合、我々は、それを使用する術を知っております。
金銭を得た場合にも、それを使う方法は心得ております。
それは決して海軍の機器の再装備のペースには影響を及ぼしません」
ボリソフ
は強調した。 

[「ミストラル」の建造]
ロシア海軍
の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
艦の排水量21,000トン、船体最大長210m、速力18ノット、航続距離は最大で20000海里。
ヘリコプター空母の乗組員は170名であり、加えて更に450名を艦内へ収容できる。
艦の航空グループには16機のヘリコプターが含まれており、離艦甲板へ同時に6機が展開できる。
艦の貨物甲板には数十両の装甲車両を収容できる。

1隻目のヘリコプター空母「ウラジオストク」は2014年秋の引き渡しが計画されていた。
しかし、ウクラ​​イナ情勢が悪化したが故に、パリは公式にロシアへの艦の引き渡し日時を無期限延期した。

(2015年)1月初頭、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアンは、艦を引き渡す為の主要条件はウクライナ東部での停戦合意は遵守される事であると述べた。
「それには、ヨーロッパのこの部分(ウクライナ)で停戦合意の遵守というプロセスが起こり、解決の為の政治的ロードマップが作られる事が必要であります」
防衛当局のトップは表明した。
「この時点で、フランス大統領は、ロシアへミストラルを引き渡す為の条件が形作られているかどうかの評価を始めることが出来るようになります」


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向け「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の1番艦「ウラジオストク」は、2012年2月にフランスで起工され(艦の後部は同年10月にロシアで起工)、2013年10月に進水、2014年3月から洋上試験が開始されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア人乗員の手により三度出航した]

「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]

なお、「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」は、2014年11月下旬に進水しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

この件に関し、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、2014年12月初頭に
「契約の履行(ミストラル級の引き渡し)を期待している。そうならなかった場合は、支払った金が戻る事を望む」
と述べました。
[ロシア大統領はミストラル級ヘリ空母引き渡し問題についてフランス大統領とは何も話さなかった]

「ミストラル」級ヘリ空母2隻の為にロシアフランスへ支払い済みの金額については、これまでに非公式筋からは何度か情報が出ており、2014年3月の時点で7億ユーロ以上、同年10月末までに計9億4000万ユーロが支払われたと言われていました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母1番艦ウラジオストクの納入時期は延期される]

今回、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏は、支払い済みの金額について「約10億ユーロ」と明言しました。

プーチン大統領以外にも、ロシア政府要人は「支払った金の返還」について述べています。
例えば、ドミトリー・ロゴージン副首相など。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母の引き渡しよりも代金返却の方が望ましい]

一方、フランス側では、2014年12月初頭にマニュエル・ヴァルス首相「フランスは、ミストラル建造の為に既に支払われた金をロシアへ返す用意がある」と表明しています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母売却契約が挫折したというのは時期尚早であるとフランス首相は述べた]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは紅海で就役記念日を迎える

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2015年1月24日8時54分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は、紅海で艦の記念日を迎える】

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、アラビア海からアデン湾を通過して紅海までの安全回廊におけるパナマ船籍の船「セラメット」への随伴を完了し、給油船「ドゥブナ」から真水ディーゼル燃料(軽油)の補充を始めた。

明日(1月25日)、大型対潜艦「セヴェロモルスク」海軍旗掲揚27周年を迎える。
乗組員は、海上での作業中という環境下で艦の記念日を迎える。
同日午前、上甲板で乗組員による式典が開催され、大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦長アンドレイ・キリエンコ1等海佐は乗組員に祭日の祝辞を述べ、功績の有る将兵を表彰する。

現在、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、紅海エリアで民間船舶航行の安全保障任務を遂行している。
2011年と2013年にも、同艦はアデン湾及びアフリカの角海域で同様の任務を成功裏に実行した。

総計してロシア艦は、ロシア、ギリシャ、パナマ、リベリア、タイ、マーシャル諸島、インド、ツバル、エジプト、セントヴィンセント、セントグレナディーン諸島、その他の国の船籍の約60隻の様々なクラスの民間船を、紅海からアデン湾を通過してインド洋へ、そして逆方向へ先導した。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出た2014年11月20日に始まった。
この間に船員は9800海里以上を航行し、この距離の一部は嵐の海という条件下だった。


大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊艦船支隊は2014年11月20日にセヴェロモルスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北東大西洋へ向かった]

その後、ノルウェー海から北海へと南下し、ここで演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は北海で演習を行なった]

そしてラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した際、セーヌ湾(つまりフランス沖)に停泊し、ここでも演習を実施しました。
[ロシア海軍の軍艦は英仏海峡で演習を行なう]

12月1日、英仏海峡を抜け、ビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入った]

12月5日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

12月23日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過し、アデン湾へ向かう]

2015年1月1日は紅海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは大西洋上で新年を迎えた]

1月12日、オマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはオマーンを訪れた]

1月15日にサラーラを出航し、民間船護衛任務へと向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海で民間船を護衛する]

その後、アラビア海で同じく海賊対処任務に就いている日本海上自衛隊護衛艦「はるさめ」と会合しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海で日本の護衛艦と出会った]

「はるさめ」との会合を終えた後、アラビア海から紅海へ向かうパナマの貨物船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパナマの貨物船を護衛する]

パナマ船の護衛を終え、現在は紅海給油船から軽油を補充している「セヴェロモルスク」は、1月25日に就役記念日を迎えます。

大型対潜艦「シンフェローポリ」は、1987年12月30日にソ連海軍へ納入され、1988年1月25日に海軍旗初掲揚式典を行ないました。
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1996年1月21日に現在の艦名「セヴェロモルスク」へ改名されました。


大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、これまでに2度アデン湾へ派遣され、海賊対処任務を遂行しています。

初めてアデン湾へ派遣されたのは2011年5月初頭~10月下旬の事であり、同年9月10日には、紅海で海賊に乗り込まれたギリシャタンカー「ユナイテッド・エンブレム」を解放しました。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」の海軍歩兵はギリシャのタンカーを海賊から解放した】

2013年2月初頭~4月初頭にもアデン湾海賊対処任務に就いています。
[北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは長期任務を終えて母港へ戻った]


ロシア海軍は、2008年10月以降、19回に渡りアデン湾へ海賊対処部隊を派遣しています。

今年(2015年)には、4-5回の派遣が予定されています。
[ロシア海軍は海賊対処任務の為、2015年に4-5回のアデン湾への航海を行なう]

ロシア海軍黒海艦隊のクリヴァクI級フリゲート"ラードヌイ"は地中海へ行く

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年1月23日8時48分配信
【「ラードヌイ」は月曜日に地中海へ向かう 】

黒海艦隊の警備艦「ラードヌイ」は、地中海の海軍常設艦船連合部隊の一員としての戦闘勤務へと向かう。

ロシア連邦国防省によると、同艦は1月26日にセヴァストーポリから進発する。

以前から「ラードヌイ」地中海への戦闘勤務には行っていなかった。
2013年~2014年、同艦はセヴァストーポリで修理されていた。
2014年12月17日、同艦は修理後に初めて海へ出た。

警備艦「ラードヌイ」(プロジェクト1135)は、1981年に海軍の一員として加わった。
艦の排水量は3200トン、速力32.2ノット、14ノットで5000海里の航続距離を有する。
艦の乗組員には197名が含まれている。
「ラードヌイ」は、各々18000馬力のガスタービン機関2基を備えている。
艦の兵装には、4基の汎用ミサイル複合体URPK-5「ラストルブ」発射機、2基の2連装76.2mm砲装置AK-726、2基の高射ミサイル複合体「オサー-MA-2」発射機、2基の4連装533mm魚雷発射管、2基の反応爆雷RBU-6000が含まれる。


警備艦「ラードヌイ」は、ロシア海軍に唯一残っているプロジェクト1135(クリヴァクI級)フリゲートです。

2009年10月には、大西洋上で消息を絶った貨物船「アークティック・シー」を救出しています。
[ロシア海軍フリゲート、貨物船「アークティック・シー」ハイジャック犯を拘束]
[ロシア警備艦「ラドヌイ」はセヴァストーポリへ戻る]

2011年12月から2012年1月中旬まで重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征へ参加しました。
[フリゲート「ラードヌイ」はセヴァストーポリへ帰港した]

2013年から2014年までセヴァストーポリ艦船修理工場でオーバーホールが実施されました。

オーバーホール完了後、2014年12月17日から19日まで試験航海を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のクリヴァクI級フリゲート"ラードヌイ"は修理後の最初の航海を終えた]

そして2015年1月26日、「ラードヌイ」セヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいます。
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「ラードヌイ」地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ参加し、地中海東部に暫く(数ヶ月間)滞在する事になります。

ロシア海軍は4隻目のラーダ級潜水艦を発注する

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『タス通信』より
2015年1月21日13時08分配信
【ロシア海軍は第4の「ラーダ」型潜水艦を2019年に受領する】
モスクワ、1月21日/タス通信

もう1隻の~第4の非核動力潜水艦プロジェクト667(ラーダ)の建造契約は2015年末の署名が計画されている。
海軍は2019年に潜水艦を取得しなければならない。
タス通信特派員は、ロシア海軍総本部の情報提供者より伝えられた。

「もう1隻のラーダシリーズの発注が決定されました。
建造契約へは2015年末に署名されなければなりません。
海軍への艦の納入は2019年に予定されています」

対談者は話した。

彼は、第4の「ラーダ」の名前については明らかにしなかった。
潜水艦シリーズの1隻目-「サンクトペテルブルク」は、北方艦隊で試験運用に在る。
「クロンシュタット」と命名された2隻目、「セヴァストーポリ」と命名された3隻目は、改設計下で建造される。

「ラーダ」型潜水艦第4世代非核動力潜水艦であり、前任者(第3世代潜水艦「キロ」級)に比べ、低騒音と一連の改善されたシステムを有する。


[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

これまでにプロジェクト677「ラーダ」級潜水艦は3隻が起工され、1隻が就役しています。

[プロジェクト667「ラーダ」級]
B-585「サンクトペテルブルク」
1997年12月26日起工/2004年10月28日進水/2010年4月22日就役

B-586「クロンシュタット」
2005年7月28日起工/2015年末進水予定/2017年就役予定

B-587「セヴァストーポリ」
2006年11月10日起工/2018年就役予定


2番艦以降の建造工事は凍結されていましたが、2013年2月に建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

「ラーダ」級2番艦「クロンシュタット」の建造工事は進められています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2番艦「クロンシュタット」は2017年に、3番艦「セヴァストーポリ」は2018年にロシア海軍へ引き渡される予定です。
『タス通信』より
2015年1月21日13時18分配信
【第2、第3の「ラーダ」型潜水艦は2017年と2018年にロシア海軍へ引き渡される】

なお、「クロンシュタット」「セヴァストーポリ」には、現在開発中の非大気依存発電装置(AIP機関)は搭載されません。
[ロシア海軍の新世代潜水艦の為のAIP機関の試験は進んでいる]


そして、「ラーダ」級潜水艦の4番艦が建造される事になりました。
建造契約への署名は今年末との事ですから、起工されるのは来年になるでしょう。

或いは、この「ラーダ」級4番艦非大気依存発電装置が搭載されるかもしれません。

ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2015年1月22日10時14分配信
【太平洋艦隊向けに建造中のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員は海軍合同訓練センターでの訓練を開始した】

現在、アムール造船工場太平洋艦隊向けに建造されているプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の為の乗組員は、今年1月中旬にカムチャツカで形成され、海軍合同訓練センターでの訓練の為、サンクトペテルブルクへ派遣された。

極東での2ヶ月間に渡る訓練の後、1月20日、太平洋艦隊の最初のコルベットの為の100名以上の乗組員は、バルト艦隊の同型艦での訓練を開始した。

訓練完了後、乗組員はアムール造船工場の艤装台で新たな艦の受け入れを始める。

「ソヴェルシェーンヌイ」の建造は2006年に始まリ、第2のコルベット「グロームキー」の起工式典は2012年4月に開催された。

プロジェクト20380コルベットは近海ゾーンでの行動、水上艦及び潜水艦、空中攻撃手段への対処、海洋揚陸部隊の砲撃支援の為に意図されている。

コルベットの船体には、根本的に新たな建造方法が用いられた。
艦尾には、このような排水量の国内艦としては初めてヘリコプターの為の格納庫と離着艦場が配置されている。
主要兵装は対艦ミサイル複合体「ウラン」である。

同プロジェクト艦は、カムチャツカ及び沿海地方の連合部隊の一員として加わる。


ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工されましたが、建造工事は大幅に遅延しています。
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省造船所の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、今年8月には艤装工事の為、コムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニまで移送されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は艤装工事の為、2015年8月に沿海地方へ回航される]

そして2015年1月20日、「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海へ行き、バルト艦隊プロジェクト20380コルベットでの訓練を開始しました。

プロジェクト20380コルベットは、太平洋艦隊向けに4隻が建造される予定です。
[極東でロシア海軍太平洋艦隊の為のコルベット4隻が建造される]

プロジェクト20380カムチャツカ沿海地方へ配備されますが、カムチャツカ方面から乗組員が集められた「ソヴェルシェーンヌイ」は、おそらくペトロパヴロフスキー・カムチャツキーへ配備されることになるでしょう。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパナマの貨物船を護衛する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2015年1月20日07時29分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」はアデン湾海域で民間船舶航行の安全を保障する】

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は、アラビア海からアデン湾を通過して紅海の指定ポイントまでの航路の長さ約1000海里の安全回廊において、パナマ船籍の船「セラメット」への随伴を開始した。

以前、アラビア海エリアで日本海軍駆逐艦「ハルサメ」との会合が行なわれた。
会合中に大型対潜艦「セヴェロモルスク」で開催されたブリーフィングにおいて両国の船員は船団の先導の課題について話しあい、更には、民間船舶航行の安全保障の経験を共有した。
ロシア大型対潜艦の代表も日本の艦を訪れた。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出た2014年11月20日に始まった。
この間に船員は約10000海里を航行し、この距離の一部は嵐の海という条件下だった。
サラーラ港(オマーン)への業務寄港中に艦は物資を補充し、地元の観光名所を訪れた。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海の主な目的は、世界の大洋のロシアの作戦上重要な海域における海軍の存在の確保、更には、ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の海洋経済活動の安全保障にある。


大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊艦船支隊は2014年11月20日にセヴェロモルスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北東大西洋へ向かった]

その後、ノルウェー海から北海へと南下し、ここで演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は北海で演習を行なった]

そしてラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した際、セーヌ湾(つまりフランス沖)に停泊し、ここでも演習を実施しました。
[ロシア海軍の軍艦は英仏海峡で演習を行なう]

12月1日、英仏海峡を抜け、ビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入った]

12月5日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

12月23日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過し、アデン湾へ向かう]

2015年1月1日は紅海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは大西洋上で新年を迎えた]

1月12日、オマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはオマーンを訪れた]

1月15日にサラーラを出航し、民間船護衛任務へと向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海で民間船を護衛する]

その後、アラビア海で同じく海賊対処任務に就いている日本海上自衛隊護衛艦「はるさめ」と会合しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海で日本の護衛艦と出会った]

「はるさめ」との会合を終えた後、アラビア海から紅海へ向かうパナマの貨物船の護衛を開始しました。

『Marine Traffic』より
【Bulk Carrier"SELAMET"】


大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、これまでに2度アデン湾へ派遣され、海賊対処任務を遂行しています。

初めてアデン湾へ派遣されたのは2011年5月初頭~10月下旬の事であり、同年9月10日には、紅海で海賊に乗り込まれたギリシャタンカー「ユナイテッド・エンブレム」を解放しました。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」の海軍歩兵はギリシャのタンカーを海賊から解放した】

2013年2月初頭~4月初頭にもアデン湾海賊対処任務に就いています。
[北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは長期任務を終えて母港へ戻った]


ロシア海軍は、2008年10月以降、19回に渡りアデン湾へ海賊対処部隊を派遣しています。

今年(2015年)には、4-5回の派遣が予定されています。
[ロシア海軍は海賊対処任務の為、2015年に4-5回のアデン湾への航海を行なう]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海で日本の護衛艦と出会った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年1月19日13時02分
【「セヴェロモルスク」はアラビア海で日本の駆逐艦と会合した】
モスクワ、1月19日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、対海賊任務の枠組においてアラビア海日本駆逐艦と出会った。
北方艦隊の代理人ワジム・セルガ1等海佐は発表した。

現在、ロシア大型対潜艦は、アラビア海で対海賊任務を遂行しており、ソマリア沿岸に沿って民間船団を護送している。

「アラビア海エリアで日本海軍の駆逐艦ハルサメと会合しました」
セルガ
は話した。
彼は、大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上において、両国の船員は船団の先導の課題について話しあい、更には、民間船舶航行の安全保障の経験を共有し、ロシア艦の代表も日本駆逐艦を訪れた事を指摘した。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出た2014年11月20日に始まった。
この間に船員は約10000海里を航行し、この距離の一部は嵐の海という条件下だった。
サラーラ港(オマーン)への業務寄港中に艦は物資を補充し、地元の観光名所を訪れた。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海の主な目的は、世界の大洋のロシアの作戦上重要な海域における海軍の存在の確保、更には、ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の海洋経済活動の安全保障にある。

プロジェクト1155大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、1984年にカリーニングラード工場「ヤンターリ」で起工された。
艦は「シンフェローポリ」の名で1985年12月に進水し、1988年1月にソヴィエト社会主義共和国連邦海軍の一員として加わった。

「セヴェロモルスク」は最大速力32ノット、排水量7570トン、最大長163メートル、幅19メートルである。

同プロジェクトの大型対潜艦の兵装は、汎用ミサイル複合体「ラストルブ-B」、高射ミサイル複合体「キンジャール」、更には魚雷発射管「PTA-53」である。
プロジェクト1155艦の艦上航空グループの構成は、2機のヘリコプターKa-27である。


大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊艦船支隊は2014年11月20日にセヴェロモルスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北東大西洋へ向かった]

その後、ノルウェー海から北海へと南下し、ここで演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は北海で演習を行なった]

そしてラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した際、セーヌ湾(つまりフランス沖)に停泊し、ここでも演習を実施しました。
[ロシア海軍の軍艦は英仏海峡で演習を行なう]

12月1日、英仏海峡を抜け、ビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入った]

12月5日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

12月23日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過し、アデン湾へ向かう]

2015年1月1日は紅海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは大西洋上で新年を迎えた]

「セヴェロモルスク」は、アデン湾で海賊対処任務に就きます。
[ロシア海軍は海賊対処任務の為、2015年に4-5回のアデン湾への航海を行なう]

1月12日、オマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはオマーンを訪れた]

1月15日にサラーラを出航し、民間船護衛任務へと向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海で民間船を護衛する]

そしてアラビア海で同じく海賊対処任務に就いている日本海上自衛隊護衛艦「はるさめ」と会合しました。
「はるさめ」は2014年11月15日に佐世保を出航し、アデン湾へ向かいました。

これまでに日本海上自衛隊の艦は、ロシア太平洋艦隊の艦との交流は何度か有りましたが、北方艦隊の艦と会うのは今回が初めてです。


大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、これまでに2度アデン湾へ派遣され、海賊対処任務を遂行しています。

初めてアデン湾へ派遣されたのは2011年5月初頭~10月下旬の事であり、同年9月10日には、紅海で海賊に乗り込まれたギリシャタンカー「ユナイテッド・エンブレム」を解放しました。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」の海軍歩兵はギリシャのタンカーを海賊から解放した】

2013年2月初頭~4月初頭にもアデン湾海賊対処任務に就いています。
[北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは長期任務を終えて母港へ戻った]


ロシア海軍は、2008年10月の警備艦「ネウストラシムイ」以降、19回に渡りアデン湾へ海賊対処部隊を派遣しています。
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]

1:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
2:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(太平洋艦隊)
3:大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
4:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(太平洋艦隊)
5:大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(北方艦隊)
6:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
7:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊)
8:大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(北方艦隊)
9:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(太平洋艦隊)
10:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
11:大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
12:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(太平洋艦隊)
13:大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)
14:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊)
15:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
16:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
17:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊)
18:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
19:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)


現在の「セヴェロモルスク」で19回目になります。

最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年11月にロシア海軍へ引き渡される

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『タス通信』より
2015年1月18日13時50分配信
【ロシア連邦海軍総司令官:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は2015年11月に海軍の一員として加わる】
サンクトペテルブルク、1月18日/タス通信特派員イワン・スキルタチ

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、試験完了後、2015年11月に海軍の戦闘編制へ加入する。
日曜日、海軍総司令官ヴィクトール・チルコフサンクトペテルブルクでこう述べた。

「試験の第1段階は昨年に終了しており、現在、私共は、第2段階を準備しております。
(今年)11月には、アドミラル・ゴルシコフは海軍の一員として受け入れられるでしょう」

彼は話した。

「アドミラル・ゴルシコフ」は2014年11月に試験の為、初めて出航した。

以前、ロシア防衛産業企業体の情報提供者がタス通信へ伝えた所によると、フリゲートは2015年初頭には試験運用の為に受領されるかもしれなかった。

艦は2006年初頭に起工され、2010年秋に進水した。
フリゲートは、4500トンの排水量を有し、29ノットの速力を発揮できる。
その主な兵装は、16基のミサイル「オーニクス」或いは「カリブル」、更には高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」である。


[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。

2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁を離れました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]

同日、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


その後、試験は一旦中断し、2015年1月上旬から再開されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新年休暇の後に洋上試験を再開する]

現在はサンクトペテルブルクへ戻っており、1月下旬から工場航行試験の「次の段階」へ進みます。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年1月下旬から洋上試験の次の段階へ進む]


以前、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「アドミラル・ゴルシコフ」が2015年にロシア海軍へ引き渡されると述べています。
[新世代フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年にロシア海軍へ引き渡される]

そして今回、チルコフ提督は、「アドミラル・ゴルシコフ」が今年11月に海軍へ引き渡されると述べ、具体的な時期を明らかにしました。

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリへ帰港した

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『タス通信』より
2015年1月18日11時09分配信
【ロケット巡洋艦「モスクワは遠距離航海からセヴァストーポリへ戻ってきた】
セヴァストーポリ、1月18日/タス通信特派員ヤニーナ・ワシコフスカヤ

日曜日、黒海艦隊旗艦・ロケット巡洋艦「モスクワ」は航海からセヴァストーポリへ戻ってきた。
タス通信は、黒海艦隊広報サービスより伝えられた。

艦は135日で24000海里を航行し、ロシア連邦海軍地中海常設連合部隊の一員として任務を遂行した。
航空隊は甲板から83回の離着艦を実施し、空中に40時間滞在した。

(2014年)10月、巡洋艦は、アジア-太平洋地域へ移動する突然の任務を与えられ、それを成功裏に果たした。
「モスクワ」は、オマーン、​​シンガポール、スリランカの港を訪問した。
長期の空白期間の後、初めて赤道を通過した。

「現在、モスクワは航海後の修理を実施しており、その後、全ての黒海艦隊の艦のように近代化が実施されます」
黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将は話した。

彼は、20人の乗組員へ名誉賞状を授与した。
この航海は、今後、より高位の役職に就く「モスクワ」艦長セルゲイ・トロネフ1等海佐にとって最後のものとなった。
黒海艦隊旗艦の新たな艦長は、アレクサンドル・シュワルツ1等海佐となる。


[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-)]

黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、2014年9月6日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海へ向かった]

9月末にギリシャを公式訪問し、「イオニア諸島のロシア週間」に参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2014年10月1日20時02分配信
【黒海艦隊の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」はギリシャの「イオニア諸島のロシア週間」へ初めて参加する】

1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、ギリシャコルフ島フランスから解放しました。
「イオニア諸島のロシア週間」は、これを記念して、毎年ギリシャで開催されています。

その後、エジプトアレクサンドリアを訪問し、それからスエズ運河を通過、紅海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはインド洋へ行く]

10月23日、スリランカコロンボ港へ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはスリランカを訪問した]

その後、シンガポールチャンギへ寄港し、10月30日に同港を出て南シナ海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシンガポールを去り、南シナ海へ向かった]

11月12日、フィリピン海太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と合流しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはフィリピン海で太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフと合流した]

その後、フィリピン海で合同演習を実施しました。
[ロシア海軍の太平洋艦隊と黒海艦隊の水上戦闘艦はフィリピン海で合同演習を行なった]

太平洋艦隊艦艇との合同演習を終えた後、フィリピン海を南下してニューギニア北方海域へ到達し、そのまま赤道を通過して更に南下しました。
赤道を越える際、古くからの船乗りの伝統に従い、赤道祭「モスクワ」艦上で行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはニューギニア北方で赤道祭を行なった]

その後、南シナ海へ行き、太平洋艦隊艦艇と別れました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは南シナ海へ入った]

12月8日、再びシンガポールチャンギ港を訪れました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシンガポールを訪れた]

12月19日、再びスリランカコロンボ港へ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは再びスリランカを訪れた]

12月23日、スリランカコロンボを出港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはスリランカを去った]

以前は基本的に単艦行動だった「モスクワ」でしたが、コロンボバルト艦隊給油船「コラ」と合流し、以後、行動を共にしています。

12月31日にはオマーンサラーラ港へ入港し、2015年の新年はサラーラで迎えました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはオマーンで新年を迎えた]

その後、アデン湾紅海を経由してスエズ運河を通過し、2015年1月15日には地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海へ入った]

そして1月18日、セヴァストーポリへ帰港しました。


記事中で触れられていますが、帰港後、「モスクワ」艦長は交代します。

新たな「モスクワ」艦長となるアレクサンドル・シュワルツ氏は、以前には黒海艦隊警備艦「ラードヌイ」艦長を務めており、2009年8月18日にはハイジャックされた貨物船「アークティック・シー」を解放し、ハイジャック犯を拘束しています。
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[ロシア海軍フリゲート、貨物船「アークティック・シー」ハイジャック犯を拘束]

ロシア海軍新世代コルベット1番艦「ステレグーシチー」はオーバーホールを行なう

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年1月16日12時34分配信
【「ステレグーシチー」のミサイル兵装は修理を必要とする】

公開株式会社「第33艦船修理工場」(カリーニングラード州)はバルト艦隊のコルベット「ステレグーシチー」の修理作業の為の競争入札を公示した。

入札文書によると、 同艦の主要ミサイル兵器であるミサイル複合体「ウラン」に関係する機器一式の修理を実施する必要が有る。
文書では、特に、フリーズするキーボードと、機能しないブロック及び電子部品を製造企業で修理する必要性に言及されている。

この他に、契約者は、発泡消火システム、更には一連の他の艦載システムの再点検、エンジンのメンテナンスの実施、戦闘情報管理システム「シグマ」及び艦載電波位置特定機器(レーダー)の現場修復を実施しなければならない。

作業実施時期は2015年2月であり、契約の最高価格は表示されていない。

コルベット「ステレグーシチー」プロジェクト20380のトップ艦である。
同艦はサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で2001年12月21日に起工され、2006年5月14日に進水し、2008年にバルト艦隊の一員として加わった。

ミサイル複合体「ウラン」は、排水量5000トン以下の艦船の破壊の為に意図されており、Kh-35ミサイルを使用する。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代コルベット(近海用警備艦)プロジェクト20380の1番艦(トップ艦)「ステレグーシチー」は、2001年12月21日にサンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工されました。

2007年11月14日にロシア海軍へ納入され、翌2008年2月27日に海軍旗初掲揚式典を開催、バルト艦隊へ編入されました。
[新型コルベット「ステレグーシチー」はロシア海軍へ納入された]
[ロシア最新鋭ステルス・コルベット「ステレグーシチー」、バルト艦隊編入]

プロジェクト20380は、1991年末のソヴィエト連邦解体後、ロシア海軍が新たに計画した最初の水上戦闘艦になります。
ソ連邦解体後、ロシア海軍が最も財政的に困窮していた2000年頃に計画された為、小型・低価格の近海戦闘艦というコンセプトの下に設計されました。
この為、兵装は比較的軽装となり、対艦ミサイルも、当時輸出用(主にインド向け)として生産されていた「ウラン」を8基搭載する事になりました。

就役後の「ステレグーシチー」は基本的にバルト海の中で活動していましたが、2013年6月~7月に掛けてフランスブレストを訪問し、ロシア・フランス・アメリカ・ブリテン4ヶ国海軍合同演習「FRUKS-2013」へ参加しました。
[コルベット「ステレグーシチー」は遠距離航海から戻った]

2014年には、他の同型艦と共に対艦ミサイルを一斉発射しました。
[3隻のステレグーシチー型コルベットは対艦ミサイルを同時に発射した]

その「ステレグーシチー」も就役から約7年が経過しており、オーバーホールが行なわれる事になりました。

「ステレグーシチー」のオーバーホールを行なうのは、バルチースク「第33艦船修理工場」です。
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「ステレグーシチー」型に搭載されている艦対艦ミサイル「ウラン」は、元々は空対艦ミサイルKh-35(Х-35)として試作設計局「ズヴェズダー」の手により1977年に開発がスタートしました。
1984年、艦載型「ウラン」の開発が決定されました。
最初の発射試験は1985年11月5日に行なわれましたが不成功に終わり、1987年1月29日に初めて発射試験に成功しました。
しかしソ連邦解体による資金不足で開発は停滞し、1992年から1997年には4度の発射試験しか実施できませんでした。

そこでロシア海軍へ採用される具体的な見込みの無い「ウラン」インドが目をつけ、1994年にはインドへの供給契約が締結され、1996年から引き渡しが開始されました。

ロシア海軍の方も2003年7月から国家受領試験が開始され、2004年秋にロシア海軍へ制式採用されました。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海で民間船を護衛する

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『タス通信』より
2015年1月15日13時14分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」はアラビア海で海賊から船を保護する】
ムルマンスク、1月15日/タス通信特派員イリヤ・ヴィノグラードフ

長期航海任務を遂行している北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、サラーラ港(オマーン)を去り、アラビア海へと出た。

タス通信北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガから伝えられた所によると、同艦は、アデン湾海域を通過中に海賊攻撃からの保護を提供する為の次の民間船コンボイの形成ポイントへ針路を取った。

ロシア大型対潜艦乗組員にとってオマーン訪問は、2014年11月20日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出航してから始まった今回の遠距離航海における外国の港への初めての寄港だった。
この間に船員は約10000海里を航行し、この距離の一部は嵐の海という条件下だった。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海の主な目的は、世界の大洋のロシアの作戦上重要な海域における海軍の存在の確保、更には、民間船舶航行及びその他のロシア連邦の海洋経済活動の安全保障にある。


大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊艦船支隊は2014年11月20日にセヴェロモルスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北東大西洋へ向かった]

その後、ノルウェー海から北海へと南下し、ここで演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は北海で演習を行なった]

そしてラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した際、セーヌ湾(つまりフランス沖)に停泊し、ここでも演習を実施しました。
[ロシア海軍の軍艦は英仏海峡で演習を行なう]

12月1日、英仏海峡を抜け、ビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入った]

12月5日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

12月23日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過し、アデン湾へ向かう]

2015年1月1日は紅海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは大西洋上で新年を迎えた]

「セヴェロモルスク」は、アデン湾で海賊対処任務に就きます。
[ロシア海軍は海賊対処任務の為、2015年に4-5回のアデン湾への航海を行なう]

1月12日、オマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはオマーンを訪れた]

そして1月15日にサラーラを出航し、民間船護衛任務へと向かいました。


大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、これまでに2度アデン湾へ派遣され、海賊対処任務を遂行しています。

初めてアデン湾へ派遣されたのは2011年5月初頭~10月下旬の事であり、同年9月10日には、紅海で海賊に乗り込まれたギリシャタンカー「ユナイテッド・エンブレム」を解放しました。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」の海軍歩兵はギリシャのタンカーを海賊から解放した】

2013年2月初頭~4月初頭にもアデン湾海賊対処任務に就いています。
[北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは長期任務を終えて母港へ戻った]


ロシア海軍は、2008年10月の警備艦「ネウストラシムイ」以降、19回に渡りアデン湾へ海賊対処部隊を派遣しています。
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]

1:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊):2008年9月24日出港、2009年2月8日帰港
2:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(太平洋艦隊):2008年12月9日出港、2009年4月18日帰港
3:大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊):2009年4月29日出港、7月1日帰港
4:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(太平洋艦隊):2009年6月29日出港、11月16日帰港
5:大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(北方艦隊):2009年11月末出港、2010年4月29日帰港
6:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊):2009年11月出港、2010年4月20日帰港
7:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊):2010年2月24日出港、同年6月25日帰港
8:大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(北方艦隊):2010年6月11日出港、11月30日帰港
9:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(太平洋艦隊):2010年11月17日出港、2011年5月21日帰港
10:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊):2011年5月8日出港、10月24日帰港
11:大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊):2011年8月29日出港、2012年2月12日帰港
12:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(太平洋艦隊):2011年12月10日出港、2012年5月3日帰港
13:大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊):2012年4月6日出港、9月11日帰港
14:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊):2012年11月2日出港、2013年4月21日帰港
15:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊):2012年12月18日出港、2013年6月26日帰港
16:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊):2013年3月17日出港、10月17日帰港
17:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊):2014年3月中旬出港、7月1日帰港
18:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊):2014年8月9日出港
19:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊):2014年11月20日出港


現在の「セヴェロモルスク」で19回目になります。

海賊対処任務中にソマリア海賊と交戦したケースも何度か有りましたが、最後に交戦が報告されたのは、2011年10月から2012年1月までアデン湾に居た太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(第11次派遣隊)です。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海へ入った

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『タス通信』より
2015年1月15日10時20分配信
【ロケット巡洋艦「モスクワ」は地中海へ戻ってきた】
モスクワ、1月15日/タス通信

黒海艦隊旗艦・ロケット巡洋艦「モスクワ」は、本日、地中海へ入った。
同艦隊の公式代理人ニコライ・ヴォスクレセンスキー2等海佐は記者団へ伝えた。

「巡洋艦モスクワとバルト艦隊の中型海洋給油船コラで構成された支隊は、スエズ運河を通過し、地中海へ入りました。
遠海ゾーンにおける同伴任務の遂行を完了すれば、モスクワは黒海海峡へと向かいます」
ヴォスクレセンスキー
は話した。

ロケット巡洋艦「モスクワ」は2014年9月初頭にセヴァストーポリを去り、「イオニア諸島のロシア週間」の行事に参加し、ケルキラ、レフカダ、アルゴスタリオン、ザキントスを訪れ、その後、エジプトアレキサンドリアへ寄港した。
その後、巡洋艦インド洋アジア・太平洋地域で一連の任務を遂行し、それから逆方向へ針路を取った。


[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-)]

黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、2014年9月6日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海へ向かった]

出航後、ギリシャ、エジプト、スリランカ、シンガポールを訪問し、南シナ海を経由してフィリピン海へ行き、太平洋艦隊の艦船部隊と合流しました。

合流後、フィリピン海を南下してニューギニア沖へ向かい、赤道を越えて再び南シナ海へ入り、太平洋艦隊の艦船と別れました。

その後、再びシンガポールスリランカを訪問しました。

12月23日、スリランカコロンボを出港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはスリランカを去った]

以前は基本的に単艦行動だった「モスクワ」でしたが、コロンボバルト艦隊給油船「コラ」と合流し、以後、行動を共にしています。

12月31日にはオマーンサラーラ港へ入港し、2015年の新年はサラーラで迎えました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはオマーンで新年を迎えた]

その後、アデン湾紅海を経由してスエズ運河を通過し、2015年1月15日には地中海へ入りました。

もしもミストラル級ヘリ空母が引き渡されない場合、ロシアは半年以内にフランスへの訴訟を起こすかもしれない

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『タス通信』より
2015年1月15日13時26分配信
【ショイグ:「ミストラル」が引き渡されない場合、ロシアからフランスへの訴訟は、6ヶ月以内に提出できる】
モスクワ、1月15日/タス通信

ヘリコプター空母「ミストラル」が引き渡されない場合、ロシアからフランスへの訴訟は、6ヶ月以内に提出できる。
ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは記者団へ伝えた。

「契約は存在しており、全てが(履行されなければなりません)それに厳密に沿って」
国防省
のトップは強調した。
「契約が履行されない場合には、当然のことですが、訴訟が提出されます」

彼によると、このプロセスが満たされるには、6ヶ月掛かるかもしれない。
1月にロシア側は艦の供給契約で予定されていた事を履行しない理由についての公式な説明を要求した。

[双方の選択肢:艦あるいは金銭]
ロシア連邦
は2011年夏にヘリコプター空母の建造契約をフランスと締結した。
1番艦は2014年秋にロシア海軍へ引き渡される予定だったが、フランス側は、ウクライナでの出来事を口実に引き渡しを延期した。
2番艦「セヴァストーポリ」は(2014年)11月に進水した。
契約条件により、ロシア海軍は同艦を2015年に受領しなければならない。

以前、タス通信ロシア連邦国防省の高位の情報提供者より伝えられたように、パリモスクワへ1月末までに1隻目の「ミストラル」を納入しなければならず、そうでなければ、契約は破棄できる。
同時に、対談者は、この状況を解決する為の妥協という選択肢を見出す可能性を否定しなかった。
「私共と、相手方は、その方向へ向かうでしょう」
彼は説明した。

以前からロシアの公人は、モスクワは、問題解決のための双方の選択肢を整えている事を繰り返し強調している:ヘリコプター空母を受け取るか、或いは補償を受け取るか。
「我々は、原則として、双方の選択肢を整えております:艦か、或いは金銭か」
特に、ロシア連邦大統領補佐官ユーリー・ウシャコーフは語った。

そして、クレムリン管理部のトップ、セルゲイ・イワノフによると、国の防衛は「ミストラル」無しでも困る事は無く、この双方の方法は、状況を解決する為に満足出来るものである。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年1月14日13時03分配信
【原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の為の兵装の購入が始まる】

セヴマシュは重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化の為の兵装及び電波電子コンポーネントの購入を始めた。
公式文書により、同艦へ設置される特定の機雷-魚雷兵装及び対空防衛手段の形式が知られるようになった。


同艦の対空防衛は、高射ミサイル複合体S-300FMにより実行される。
製品3M-48の購入に関する情報は、「セヴマシュ」の文書に記載されている。
海軍のミサイル-砲兵装管理インデックスによると、それはS-300に相当する。

同様の複合体の48基のミサイルは、同型プロジェクト艦-重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」で使用されている。
この対空防衛システムは、様々な空中攻撃手段による大規模な攻撃:超低高度における機動、飛翔を含めた航空機、有翼ミサイルからの艦或いは艦の構造物を防衛する為に意図されている。
S-300は、最大距離150kmの目標への発射と、同時に高度10メートルを飛翔する6個の目標への対処が可能である。
今後数年間で近代化される他の艦が、次の世代の対空防衛兵装の設置が想定されてる事は注目される。
ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、ソチ訪問中、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」にはS-400システムが設置されると述べた。

同じ購入計画からのデータによると、「アドミラル・ナヒーモフ」の近接ゾーンでの対空防衛は、高射ミサイル-砲複合体「コールチク-M」により提供される。
この種の兵器は、高精度ミサイル兵器、航空機、ヘリコプター、更には小型の海上及び地上目標に対する防衛を保障する。
「コールチク-M」の秀でた特徴は、目標の探知から破壊までの完全に自動化した動作にある。
高等な単一目標を破壊する為の射撃は、3つの防御兵器により保障される。
それは2つの高射ミサイルと、1つの30mm6銃身機関銃による射撃である。
同型の高射ミサイル-砲複合体は、同型の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」警備艦プロジェクト11540、プロジェクト20380コルベット、プロジェクト11356フリゲートに設置されている。
しかし、最新のプロジェクト22350フリゲートは、近接ゾーン対空防衛の為に他の高射ミサイル-砲複合体-「パラシ」を使用する。

「アドミラル・ナヒーモフ」機雷-魚雷兵装に関する情報も載せられている。
それは、艦の近接ゾーンで潜水艦を撃破し、更には攻撃魚雷の破壊の為に意図されている対潜複合体「パケート」が提示される。

また、『中央海軍ポータル』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた所によれば、艦の航空隊の定数編制は、変更無く維持される計画である。
「ナヒーモフ」の甲板には、3機のヘリコプターが配置されている。
同様の機数は「ピョートル・ヴェリキー」の艦上にも在る。

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、1999年8月から修理に置かれている事が想い起される。
2008年9月、巡洋艦の艦上の使用済み核燃料の撤去が実施された。
2013年6月13日、「セヴマシュ」は艦の修理及び近代化の為の契約をロシア連邦国防省と締結した。
2014年10月24日、巡洋艦は同社のドックへ入った。
海軍の戦闘編制への同艦の復帰は2018年に予定されている。

「セヴマシュ」総取締役代理セルゲイ・マリチェフによると、この時点で、同艦は海軍で最も近代的な重原子力ロケット巡洋艦とならなければならない。
計画された最新兵器、過去に試験を経た兵器の設置は、専門技術者により注意深く行なわれる。

同プロジェクト巡洋艦を開発した「北方計画設計局」総取締役ウラジーミル・スピリドプロによると、「セヴマシュ」で近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」は、ロシア海軍で最も重武装の艦-巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」よりも強力になる。

海軍総司令官ヴィクトール・チルコフの表明によると、将来的に「ナヒーモフ」は80基までのミサイル兵装を艦上に搭載できるようになる。

「アドミラル・ナヒーモフ」プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦である。
同艦は「カリーニン」の名で1983年5月17日にバルト工場で起工され、1986年4月25日に進水した。
1988年12月30日、(海軍の)編制へ加わった。
1992年以降は「アドミラル・ナヒーモフ」と呼ばれている。
艦の基準排水量は24300トン、満載で26190トン。
全長285メートル、幅28.5メートル、吃水9.1メートル。
核動力装置は14万馬力の出力を有する。
艦の速力は32ノット、乗組員は727名である。


『bmpd』より
2014年1月6日0時42分配信
【重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」近代化の為の調達】
「アドミラル・ナヒーモフ」近代化の為に調達される各種兵器・機器類のリストです。


今回の記事では触れられていませんが、近代化される「アドミラル・ナヒーモフ」には、「グラニート」有翼ミサイルに代わり、3S-14汎用ミサイル垂直発射機が装備されます。
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[汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSK]
つまり、近代化される「アドミラル・ナヒーモフ」は、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」を搭載する事になります。

対空ミサイルに関しては、以前には新世代の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」が搭載されると言われておりましたが、結局、4番艦「ピョートル・ヴェリキー」と同じ「フォルト-M」(S-300FM)を搭載する事になりました。
「ピョートル・ヴェリキー」に搭載されている「フォルト-M」は弾道ミサイル迎撃能力を有しています。
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[広域防空システムS-300F「フォルト」/S-300FM「フォルト-M」]
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシアの対弾道ミサイル防衛の一翼を担う]

近接防御システム(CIWS)は、「コールチク-M」(CADS-N-1)となりました。
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これは、以前に「アドミラル・ナヒーモフ」が搭載していた「コールチク」の改良型になります。

対潜複合体「パケート」は、新世代コルベット・プロジェクト20380新世代フリゲート・プロジェクト22350にも搭載されています。
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この他、今回の記事では触れられていませんが、砲射撃管制用レーダーとして5P-10「プーマ」を搭載します。
つまり、砲はA-190-01 100mm砲「ウニヴェルサール」か、A-192M 130mm砲「アルマート」になるという事です。

A-192M 130mm砲「アルマート」
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近代化される「アドミラル・ナヒーモフ」は、インドへ売却された空母「ヴィクラマーディティヤ」にも装備されている大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」や、戦闘情報管理システム「シグマ-11442M」を新たに装備します。

ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は艤装工事の為、2015年8月に沿海地方へ回航される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年1月13日15時28分配信
【コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は2015年にアムール造船工場の艤装場へ移動する】

2015年8月、プロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、コムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場の敷地から離れ、同社の艤装場へ移動する。

同社の発注計画スケジュールによると、2015年夏、同社の曳航浮きドック「ゼーヤ」発注番号2101コムソモリスク・ナ・アムーレからボリショイ・カーメニへの移送ルートを担当する。
この発注番号は、プロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と一致しており、そしてボリショイ・カーメニにはアムール造船工場の艤装場が在る。

アムール造船工場での一連のコルベットの建造は、サンクトペテルブルクの同僚の作業ペースよりも遥かに遅れている事は注目される。
「ソヴェルシェーンヌイ」の建造は2006年に開始され、航行試験の開始は2013年に予定されていた。
その後、遅延に関する「資金不足と生産計画の誤り」の情報が出てきた。
加えて、作業費用は増加した。
セルゲイ・ショイグ国防相極東を訪問した後、彼の代理ユーリー・ボリソフは、コルベットの価格の増額の再検討を表明した。
同時に、2006年にサンクトペテルブルクセーヴェルナヤ・ヴェルフィで起工されたコルベット「ストイーキー」は、昨年(2014年)に航行試験を完了し、海軍へ受領された。

合計で4隻のプロジェクト20380コルベットが海軍に在る:「ステレグーシチー」(2008年に海軍へ引き渡し)、「ソーブラジテルヌイ」(2011年)、「ボイキー」(2013年)、「ストイーキー」(2014年)
これらは全てセーヴェルナヤ・ヴェルフィで建造され、バルト艦隊の編制へ加わっている。

現在、サンクトペテルブルクの企業では、近代化されたプロジェクト20385コルベットの建造が行なわれている。
コムソモリスク・ナ・アムーレ公開株式会社「アムール造船工場」では、太平洋艦隊の需要の為の艦が建造されている。
現在、極東の造船所は、2隻のプロジェクト20380コルベットの作業を行なっている:「ソヴェルシェーンヌイ」「グロームキー」

同シリーズの次の艦「リェーズヴイ」の起工日は未だ不明だが、(2014年)12月、海軍総司令官ヴィクトール・チルコフは、同社へ4隻のコルベット建造の為の発注が提供されると述べた。

プロジェクト20380コルベットは排水量2000トン、全長100メートル以上、最大速力27ノット、自立航行距離4000海里である。

コムソモリスク・ナ・アムーレ公開株式会社「アムール造船工場」は、極東で最大の造船所である。
同社は1936年から操業している。
工場の歴史において、原子力潜水艦を含む計270隻の艦船が建造された。


ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工されましたが、建造工事は大幅に遅延しています。
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省造船所の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、今年8月には艤装工事の為、コムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニまで移送されるとの事です。
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ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年1月下旬から洋上試験の次の段階へ進む

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『タス通信』より
2015年1月14日11時7分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は1月下旬にバルト海での試験の次なる段階へと出発する】
モスクワ、1月14日/タス通信

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、1月下旬にバルト海で実施される工場航行試験の次なる段階へと出発する。
タス通信は造船企業「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の代理人より伝えられた。

彼によると、同艦は「試験の査定段階」を完了し、現在はサンクトペテルブルクに居る。

「今は未だ天候による妨げもあり、準備は完了していませんが、1月下旬に同艦は再びバルト海へ出なければなりません」
対談者は話した。

[慎重な試験]
フリゲート動力装置のトラブルに関するロシアメディアの報道についてのコメントで、対談者は「如何なる問題」も存在していない事を強調した。
「艦は試験で素晴らしい結果を示し、乗組員の将兵はとても満足しています。
同艦は完全に新しい設計であり、その試験は特に慎重に実施されています」
造船所
の代理人は指摘した。

「アドミラル・ゴルシコフ」は試験の為、2014年11月に初めて海へ出た。
タス通信防衛産業企業体の情報提供者から得た情報によると、フリゲートは2015年初頭には試験運用の為に受領される事になるだろう。

プロジェクト22350のトップ艦は2006年初頭に起工され、2010年秋に進水した。
フリゲートは、4500トンの排水量を有し、29ノットの速力を発揮できる。
その主な兵装は、16基のミサイル「オーニクス」或いは「カリブル」、更には高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」である。


[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。

2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁を離れました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]

同日、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


その後、試験は一旦中断し、2015年1月上旬から再開されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新年休暇の後に洋上試験を再開する]

現在はサンクトペテルブルクへ戻っており、1月下旬から工場航行試験の「次の段階」へ進むとの事です。

「アドミラル・ゴルシコフ」は2015年にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[新世代フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年にロシア海軍へ引き渡される]


なお、「アドミラル・ゴルシコフ」は、ガスタービンエンジンに何らかの問題が発生したと報じられた事も有りましたが、今回、建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、この件をハッキリと否定しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジンに問題が発生した?]

ソ連邦解体から約10年を経て全く新規に設計された「アドミラル・ゴルシコフ」は、言い換えれば「枯れていない技術」の固まりであり、その試験は極めて慎重に行なわれているようです。

新型偵察艦ユーリー・イワノフはロシア海軍へ納入された

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『タス通信』より
2015年1月14日10時42分配信
【造船所は1隻目の新世代通信船「ユーリー・イワノフ」を海軍へ納入した】
モスクワ、1月14日/タス通信

1隻目の新世代通信船(2等中型偵察艦)「ユーリー・イワノフ」ロシア海軍へ納入された。
タス通信は、サンクトペテルブルク造船工場「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の代理人より伝えられた。

「同船は既に海軍へ納入されており、昨年末に受領-引渡証書へ署名されました」
対談者は話した。

彼によると、現在、「ユーリー・イワノフ」サンクトペテルブルク工場に在り、聖アンドレイ旗掲揚を待っている。
式典の予定日について造船所は説明しなかった。

プロジェクト18280のトップとなる同艦は、2004年末に起工され、2013年秋に進水した。
同艦は北方艦隊へ引き渡される事になるだろう。
同シリーズの2番艦「イワン・フルス」は2013年11月に起工された。
同艦は今年の進水が計画されている。

通信船プロジェクト18280は、このクラスのロシア船では最大となる。
排水量は約4000トン、航続距離8000海里以上、乗組員は約120名。


プロジェクト18280偵察艦「ユーリー・イワノフ」は2004年12月27日に起工され、2013年9月30日に進水しました。
[建造中のロシア海軍新型偵察艦ユーリー・イワノフ]
[新型偵察艦ユーリー・イワノフは2014年に就役する]
[新型偵察艦ユーリー・イワノフは進水した]

その後、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁で艤装工事が進められていましたが、これも完了し、2014年11月27日から航海試験を開始しました。
[ロシア海軍の新型偵察艦ユーリー・イワノフは航海試験を開始した]


そして今回、建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、「ユーリー・イワノフ」が2014年末(12月末)にロシア海軍へ納入されていた事を明らかにしました。


ロシア海軍の艦の就役は
1:受領-引渡証書への署名(艦の造船所から海軍への納入)
2:海軍旗の初掲揚式典・各艦隊部隊への編入

の2段階で行なわれますが、「ユーリー・イワノフ」の場合、1は2014年12月末に実施されており、2は今後、近い内に実施されるようです。

ロシア海軍航空隊は戦闘機Su-30SMの運用を開始した

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『タス通信』より
2015年1月13日10時23分配信
【黒海艦隊海洋航空隊の飛行士は戦闘機Su-30の運用を開始した】
モスクワ、1月13日/タス通信

黒海艦隊海洋航空隊の飛行士は多機能戦闘機Su-30クリミアでの実地運用を開始した。
同艦隊の代理人ニコライ・ヴォスクレセンスキー2等海佐は発表した。

「最初の3機の戦闘用航空機は既に半島上空でのフライトを実施しております。
昨年、5名の黒海艦隊クルーは新型飛行機の訓練を実施しました。
今日、エイスクでは、別の飛行士グループの訓練が開始されました」

士官は話した。

以前、黒海艦隊は3機の戦闘機Su-30SMを受領した事が報じられた。
ヴォスクレセンスキーによると、戦闘機は、航空機Su-24と交代し、艦隊海洋航空隊の現在の基礎となる事を目的としている。

更にヴォスクレセンスキーは、黒海艦隊が空中偵察実施の為に意図されている無人機「オルラーン-10」を装備すると述べた。

多目的戦闘機Su-30SMは、超機動性、フェーズドアレイアンテナのレーダー、推力変更制御エンジン、前部水平カナードを特徴とする。
航空機は、現代および将来の「空対空」及び「空対地」クラスの精密誘導兵器を使用できる。


多用途複座戦闘機Su-30SMは、2014年7月に最初の3機がロシア海軍へ引き渡されています。
[3機の多用途複座戦闘機Su-30SMがロシア海軍へ引き渡された]