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クリミア半島のニートカは2015年2月末から本格的に稼働を再開する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月14日13時02分配信
【クリミアの複合体ニートカからのフライトは2月末から始まる】
モスクワ、2月14日-ロシア通信社ノーボスチ

クリミア海洋航空隊訓練複合体ニートカは、2月末から運用を開始する。
土曜日、ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送においてロシア連邦海軍海洋航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は述べた。

発着艦訓練システム「ニートカ」(航空隊地上試験訓練複合体)は、甲板航空隊飛行士の航空母艦の甲板上での航空機の発着艦の航空技術への習熟の為に意図された科学訓練複合体である。

「これは、この作業を行なう上で充分に素晴らしく、充分に信頼できるシステムです。
私が思うに、2月末には艦上飛行士はサキの訓練場で飛行する準備が整っているでしょう」
コジン
は述べた。

更に彼は、エイスクにおける海洋航空隊の同類の訓練場におけるフライトは、今年半ば~今年末に始まる事を指摘した。


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ソヴィエト連邦時代、ウクライナには航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が建設されました。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]


ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアウクライナと協定を結んで「ニートカ」を使用していました。
2012年8月、改訂された「ニートカ」使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]

しかし、2013年にはロシア「ニートカ」を使用しませんでした。
[ロシアは2013年にウクライナのニートカを使用しない]

その一方、ロシアは自国内に新たな「ニートカ」を建設し、既に艦上戦闘機の訓練が開始されています。
[エイスクの新ニートカは本格的に稼働を始める]
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もはやロシアとの関係は断ち切られたかに見えた「ニートカ」ですが、2014年3月18日にロシアウラジーミル・プーチン大統領クリミア自治共和国ロシア連邦へ編入する条約に署名した事により、ロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]

そして2014年9月初頭、ロシア海軍Su-33艦上戦闘機は、クリミア「ニートカ」へ戻ってきました。
[ロシア海軍艦上航空隊はクリミアのニートカへ戻ってきた]


今後、クリミア旧ニートカは主に現用のロシア海軍艦上戦闘機隊の訓練に使い、エイスク新ニートカは主にロシア海軍航空隊の新型航空機の各種試験に使われます。
[ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」]

ロシア海軍将来空母の1番艦の建造には8-10年掛かるだろう

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月15日13時32分配信
【コジン:海軍の為の将来航空母艦の建造には8-10年掛かる】
モスクワ、2月14日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍の為の将来航空母艦のトップの建造には、8年から10年は掛かるだろう。
土曜日、ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送においてロシア連邦海軍海洋航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は述べた。

以前、ロシア連邦海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスクは、新たなロシア航空母艦は2030年以降にロシア連邦海軍の一員として加わると述べた。

「まず、トップ艦-それは8年から10年掛かるでしょう。
全てのシステムが国家試験を経過し、その上に載せられる航空団あるいは飛行隊が稼働して、それ(航空母艦)は完全に建造されたと見られます」
コジン
は述べた。

彼は、次の航空母艦の建造ペースは遥かに上がり、1隻の艦で約3-4年になると付け加えた。
彼によると、この時点で、既に科学研究作業に関する部分は実行されているので、実際には「全力全開で、この艦のプロジェクトへ取り組む事が出来ます」

現在、ロシア連邦海軍の戦闘編制には、1隻の航空巡洋艦-「アドミラル・クズネツォフ」が在籍している。

以前、ロシア連邦国防省は、航空母艦の建造に関する問題は、5年後よりも前に決定される事は無いと発表した。
2020年までの国家軍備プログラムにおいて、航空母艦の建造は意図されていない。


[ロシア将来航空母艦]

ロシア将来航空母艦Перспективный Авианосецは、現在の所、3種類のヴァリエーションが検討されています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
「3つの設計案」は、重航空母艦(80000-85000t級)、中航空母艦(55000-65000t級)、軽航空母艦(50000t未満)を指しています。

搭載機は、ロシア第5世代戦闘機PAK FA(T-50)艦上戦闘機ヴァージョン無人航空機などになります。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]

既に航空母艦用の電磁カタパルトの開発も始まっています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]

2014年10月、ロシア海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク少将は、将来空母の1番艦は2030年以降に就役する予定である事を明らかにしました。
[ロシア海軍の将来空母は2030年以降に就役する]
就役が2030年以降ですから、建造が開始されるのは2020年代(初頭?)になるでしょう。

そして今回、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は、将来空母の1番艦の建造には8-10年間掛かると述べました。

同様の事は、将来空母の設計を担当するネフスキー計画設計局のトップ、セルゲイ・ウラソフ氏も以前に述べています。
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]
[ロシア将来空母の作成には10年掛かる]

ただ、今回、コジン少将は、将来空母の2番艦以降は、もっと早く建造できるようになるだろうと言っています。

1番艦は、色々と試行錯誤しながら設計や建造を進めていく事になるから時間が掛かるが、2番艦以降は、そのような事が無い分、もっと早く建造できるという事でしょう。


ロシア将来空母は、セヴマシュ造船所バルト工場で前後に分けて建造し、セヴマシュで最終組立を行なうという方式が有力視されています。

セヴマシュ造船所(セヴェロドヴィンスク)
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バルト工場(サンクトペテルブルク)
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セヴマシュ造船所インド海軍向けに重航空巡洋艦を大改造して空母「ヴィクラマーディティヤ」を造り、バルト工場は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリ空母2隻の後ろ半分を建造しています。
[空母ヴィクラマーディティヤの経験はロシアに空母建造能力を与えた]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]

これらは、いずれも将来空母の建造に向けた布石という事です。

ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った

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『タス通信』より
2015年2月13日14時15分配信
【フランソワ·オランド:ロシアへの「ミストラル」引き渡しの為の条件は未だ成立していない】
ブリュッセル、2月13日/タス通信

ロシアへの「ミストラル」引き渡しの為の条件は未だ成立していない。
フランス大統領フランソワ・オランドベルギー首都で表明した。

「ロシアへのミストラル引き渡しの為の条件は、未だ成立していませんね。
何時の日か、それが形作られる事を願ってはおりますが」
オランド
は話した。

「それは、(今後の)停戦の遵守と、それが効果的に行われているか否かに依るでしょう。
そして、合意により提示された事が全て達成されたのならば、制裁は徐々に解除されます」
オランド
は表明した。

[「ミストラル」に関連する制裁]
「しかしながら、ミストラル引き渡しの問題は、如何なる制裁の導入にも直接関わってはおりませんし、フランスには、その引き渡しの期日を更に後日へ延期する義務は決して有りません。
ですが、(ミストラル級に関する)全ての予定が実行された場合、ヨーロッパ連合レベルで制裁の更なる促進が決定される事は完全に明確であります。
もしも(停戦の)合意が遵守されなければ、より厳しい制裁が続くでしょう。
既に明らかになっているように、その責任は誰にでも存在します」
フランス大統領
は話した。

「しかし、より良い出来事への展開というシナリオへ進む場合、ヨーロッパ連合は一連の制裁を解除できるでしょう。
この場合、フランスは、そのプロセスへ加わる事が出来ます。
ですが、現時点では、そこまでは行ってませんね」
オランド
は話した。

[「ミストラル」の建造]
ロシア海軍
の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
艦の排水量21,000トン、船体最大長210m、速力18ノット、航続距離は最大で20000海里。
ヘリコプター空母の乗組員は170名であり、加えて更に450名を艦内へ収容できる。
艦の航空グループには16機のヘリコプターが含まれており、離艦甲板へ同時に6機が展開できる。
艦の貨物甲板には数十両の装甲車両を収容できる。

1隻目のヘリコプター空母「ウラジオストク」は2014年秋の引き渡しが計画されていた。
しかし、ウクラ​​イナ情勢が悪化したが故に、パリは公式にロシアへの艦の引き渡し日時を無期限延期した。

(2015年)1月初頭、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアンは、艦を引き渡す為の主要条件はウクライナ東部での停戦合意は遵守される事であると述べた。
「それには、ヨーロッパのこの部分(ウクライナ)で停戦合意の遵守というプロセスが起こり、解決の為の政治的ロードマップが作られる事が必要であります」
防衛当局のトップは表明した。
「この時点で、フランス大統領は、ロシアへミストラルを引き渡す為の条件が形作られているかどうかの評価を始めることが出来るようになります」


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」は2014年11月に進水しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。


2015年2月12日、ベラルーシミンスクロシア、ウクライナ、ドイツ、フランスの首脳が集まり、16時間に渡る会談の後、ウクライナ紛争に関する新たな停戦合意が成立しました。
フランスからはフランソワ・オランド大統領が出席しました。
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【ウクライナ停戦合意を巡る「かすかな希望」 その内容と注目点】
【ミンスク合意の履行に関する複合的な措置】

そのオランド大統領は、会談を終えてミンスクから戻る途中にベルギーブリュッセルへ立ち寄り、声明を発表しました。
停戦合意の成立だけではなく、それが実際に(確実に)履行されなければ「ミストラル」級は引き渡せないという事です。

ロシア海軍地中海作戦連合部隊へ黒海艦隊の軍艦3隻が加わった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月13日12時24分配信
【ロシア連邦海軍地中海戦隊へ3隻の戦闘艦が補充された】
モスクワ、2月13日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海ロシア海軍常設連合部隊の編制へ黒海艦隊の3隻の戦闘艦が補充された。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチ黒海艦隊情報供給部長ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐より伝えられた。

現在、10隻の戦闘艦及び支援船地中海ロシア海軍作戦連合部隊の一員として勤務に就いている。

「地中海のロシア海軍作戦連合部隊の構成に、黒海艦隊の3隻の戦闘艦-警備艦ラードヌイ、揚陸艦サラトフ、ヤマルが加わりました」
トルハチェフ
は表明した。

彼は、常設連合部隊の作戦指揮は、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上から執られていると付け加えた。

ロシアは、太平洋艦隊艦船支隊をこの海域(地中海)へ向かわせた2013年3月に地中海戦隊の形成を開始した。
今、地中海グループは、太平洋艦隊、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊の艦船が関与するローテーションを基礎に構成されている。
地中海戦隊への物資-技術供給は、常設地点タルトゥース(シリア)をベースに実施されている。


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ロシア黒海艦隊警備艦「ラードヌイ」(プロジェクト1135、クリヴァクI級)は、2015年2月6日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊のクリヴァクI級フリゲート"ラードヌイ"は地中海へ向かった]

今回の黒海艦隊広報部発表によると、「ラードヌイ」の他に、大型揚陸艦「サラトフ」「ヤマル」地中海へ入り、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わっているとの事です。

現在、ロシア海軍地中海作戦連合部隊の旗艦は、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」が務めています。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった]

この他、北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」地中海に居ます。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月4日11時35分配信
【ロシア海軍地中海戦隊へ揚陸艦が補充される】

黒海艦隊工作船PM-138地中海で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスを行なっています。
[ロシア海軍黒海艦隊の工作船PM-138はシリアへ行く]


なお、黒海艦隊警備艦「プイトリーヴイ」(プロジェクト1135M、クリヴァクII級)は、オーバーホールを完了し、地中海行きの準備を進めています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2015年2月12日12時45分配信
【黒海艦隊の警備艦「プイトリーヴイ」は技術的準備状態を完全に回復した】
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ロシア海軍の為の最新コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"は2015年2月20日に起工される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月12日15時20分配信
【ロシア連邦海軍の為のコルベット「リェチーヴイ」と「ストローギー」は2月20日に起工される】
モスクワ、2月12日-ロシア通信社ノーボスチ

最新のプロジェクト20380コルベット「リェチーヴイ」「ストローギー」「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で2月20日に起工される。
木曜日、ロシア通信社ノーボスチは、同社の広報秘書官イーゴリ・イワノフスキーより伝えられた。

このクラスの艦は、戦術-技術的特性及び戦闘能力において、根本的に新たなものとなっている。
その主な利点の幾つかには、多機能性、コンパクト性、低視認性、管理システムの高レベルの自動化及び統合が含まれる。

「艦はセーヴェルナヤ・ヴェルフィで2月20日に起工され、その式典は14時00分から始まります」
イワノフスキー
は述べた。

プロジェクト20380艦の排水量は2000トン、全長100メートル以上、最大速力27ノット、自律航行範囲4000海里。

同プロジェクトのコルベットは、対艦ミサイル複合体「ウラン」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、更には、潜水艦雷撃の為の対潜複合体「パケート-NK」で武装している。

以前、ロシア連邦海軍総司令官代理ヴィクトール・ブルスク少将は、2隻の同プロジェクト艦が2月に起工されると発表した。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

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ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに8隻が起工され(20380が6隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」建造艦]
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「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2015年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2016年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
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「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



現在、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」においては、改良型の20385が建造されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

今後は、プロジェクト20385に続き、新たな改良型プロジェクト20386が建造される計画です。
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される]


2015年1月末、ロシア海軍総司令部広報部長イーゴリ・ディガロ氏は、今年2月下旬に2隻の「プロジェクト20380コルベット」が起工されると発表しました。
[2015年2月下旬にロシア海軍の為の2隻のプロジェクト20380コルベットが起工される]
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そして今回は造船所サイド(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)から、2隻のコルベットの起工日は2月20日になる事が明らかにされました。

ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港を去った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月12日11時54分配信
【バルト艦隊の艦はスペインの港を去り、地中海へ出た】
カリーニングラード、2月12日-ロシア通信社ノーボスチ

バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」給油船「コラ」は、木曜日に、業務寄港を完了したアフリカ沿岸スペインの飛び地セウタ港を去り、地中海へ出た。
西方軍管区広報サービスは発表した。

「セウタへのロシア艦の業務寄港中に軍事船員は必要な艦の物資を補充時、当直及び見張りに就いてない一部の乗組員は沿岸を訪れました」
声明では、こう述べられた。

現在、ロシア戦闘艦給油船スペインセウタ港を離れ、地中海の指定海域へ針路を取っている。
バルト艦隊警備艦にとって、セウタ港への寄港は、この遠距離航海においては2度目であった。

広報サービスは、艦の航海の主要任務の1つが、世界の大洋における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、更には、ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の海洋経済活動の安全保障にあると伝えた。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年8月9日にバルト艦隊主要海軍基地バルチースク市から出航した。
航海中に同艦は25000海里以上を航行し、この間に9ヶ国の港を訪れた-スペイン、マルタ、パキスタン、インドネシア、マレーシア、スリランカ、キプロス、オマーン、​​シリア。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は最新の多目的警備艦であり、2009年に海軍の編制へ加わった。
同艦は、敵潜水艦の捜索、探知、追跡、海洋における戦闘艦の対艦及び対潜防衛の保障、陸上部隊の戦闘活動の支援、海洋揚陸部隊の上陸の支援の為に意図されている。


[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-)]

2014年8月9日にバルチースクを出港した警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(賢公ヤロスラフ)は、地中海を経由してアデン湾へ行き、海賊対処任務遂行後、パキスタン、スリランカ、インドネシア、マレーシアを訪問しました。

11月24日には再びスリランカを訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカのコロンボへ入港した]

11月28日にコロンボを出航し、今度はオマーンへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカを去り、オマーンへ向かった]

12月5日、オマーンサラーラ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はオマーンを訪れた]

12月8日、サラーラ港を出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は地中海へ向かった]

12月18日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)に加わりました。

12月29日、地中海東部キプロス島リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

12月30日にはリマソールを出港し、「ヤロスラフ・ムードルイ」は、地中海東部で新年(2015年)を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で新年を迎えた]

その後の動向は公表されていませんでしたが、2015年1月下旬には、シリアタルトゥースへ寄港していた事が明らかにされました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥースへの寄港を終えた]

タルトゥースを出た後、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合同で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった]

その後、「セヴェロモルスク」と別れ、同じく地中海に居たバルト艦隊給油船「コラ」と合流し、地中海西端のスペインセウタ港へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ向かった]
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2月10日、セウタ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ入港した]

2月12日にセウタを出港しました。

以前のバルト艦隊(西方軍管区)広報サービス発表では、セウタへの寄港を終えた後は大西洋へ向かうと言っていましたが、今回の発表では「地中海の指定海域へ向かった」と言っています。

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された

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『タス通信』より
2015年2月12日11時33分配信
【ヘリコプター空母「セヴァストーポリ」は国際識別システムに登録された】
パリ、2月12日/タス通信特派員イワン・バチリェフ

ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の搭載機器は、本日、国際自動識別システムAIS(Automatic Identification System)への信号発信を開始した。
これは、ロシアとの契約によりフランスサンナゼール市で建造されている第2の「ミストラル」型ヘリコプター空母である。

同艦は、フランス国旗の下でシステムに表示される。
更に、位置はサンナゼール港を示しており、加えて、速力-0ノット、技術仕様:全長-199メートル、幅-32メートルも表示された。
最初の登録は、搭載日付記録媒体から行なわれた。

ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」は、サンナゼールで2013年6月に起工された。
後部はサンクトペテルブルクバルト工場で別個に建造され、(2014年)6月には、前部と接合する為、フランスへ曳航された。
同艦の進水は昨年11月に行なわれ、現在は艤装が実施されている。
送信機器が有効にされた事は、ヘリコプター空母の公海上での試験の準備であると言う事が出来るだろう。

AIS機器の使用は、国際航路に従事する300総トン以上の船と、そのような航路に従事しない500総トンを超える船にとって必要である。
それは、全ての客船への装備が義務付けられている。

AISシステムは、VHF帯で動作し、船あるいは艦へ4グループのデータを送信する:オブジェクトの識別情報、自動的に制御機器から削除されたオブジェクトの情報、グローバル測位システムGPSを利用して得られた地理-時間データ、乗組員が手動で入力したデータ。

ロシア海軍の為にフランスヘリコプター空母を建造する為の11億2000万ユーロの契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された1隻目の艦は2013年10月位進水し、(2014年)11月にロシアへ引き渡されなければならなかった。
最後の段階でパリウクライナ情勢を理由にロシア側へのヘリコプター空母の引き渡しを無期限に延期した。
その後もヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」サンナゼールの岸壁に留まっている。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]

2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

2014年11月下旬に進水しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

未だサンナゼールに留め置かれている「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」ですが、2015年2月12日、「セヴァストーポリ」自動船舶識別装置(AIS:Automatic Identification System)に登録されました。

近い内に同艦は航海試験を開始するかもしれません。

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は南シナ海で対潜戦闘訓練を行なった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月11日12時41分配信
【ロシア連邦海軍支隊は太平洋で仮想敵潜水艦を破壊した】
モスクワ、2月11日-ロシア通信社ノーボスチ

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」に率いられるロシア海軍艦船支隊太平洋での演習中に仮想敵の潜水艦を探知、破壊した。
水曜日、東方軍管区広報サービスは発表した。

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ペチェンガ」、曳船SB-522で構成される支隊は2月初頭にウラジオストク港を出航し、現在は南シナ海中部に居る。

「太平洋上で戦闘任務を遂行している大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは、仮想敵潜水艦の探知・破壊の演習、そして一連の艦内戦闘科訓練を実施しました」
声明では、こう述べられた。

広報サービスは更に、海軍歩兵対テロリスト部隊が演習中に艦船の保護及び防衛行動へ取り組んだ事を指摘した。


大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を中核とするロシア太平洋艦隊艦船支隊は、2015年2月初頭にウラジオストクを出港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはベトナムへ行く]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは遠距離航海へ出発した]

2月5日、対馬海峡を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年2月5日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

現在は南シナ海の真ん中あたりに居るようです。
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「アドミラル・パンテレーエフ」支隊は、2月中旬にベトナムを訪問します。

ロシア海軍航空隊の2015年の更新計画

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『タス通信』より
2015年2月10日13時55分配信
【ロシア連邦海軍海洋航空隊の為の20機以上のMiG-29Kの供給は今年に完了する】
モスクワ、2月9日/タス通信

ロシア海軍海洋航空隊航空群への戦闘機MiG-29Kの補充は今年に完了し、その結果、飛行士は、この航空機を20機以上受け取る事になる。
海軍海洋航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は記者団へ伝えた。

彼によると「2015年に海軍航空隊は増強、発展し、航空機群の更新と近代化が行なわれます」
「今年には、海洋航空隊への航空機MiG-29Kの補充を終える計画です。
この作業は2013年から始まり、今年も継続しています。
海洋航空隊は、最終的に20機以上のMiG-29Kを受け取り、それは北方艦隊の新たな航空軍部隊を形成する土台となります」
コジン
は話した。

[対潜航空隊の更新]
彼は、近代化計画により、Il-38をベースとした機上に新たな対潜複合体を有する航空機海洋航空隊への受け入れ作業は継続され、2015年には、現用の対潜ヘリコプターKa-27PLの近代化を積極的に推し進める事を指摘した。

「ヘリコプターは、新たな対潜複合体及び機上電波電子機器を受け取ります。
航空機群の更新が黒海艦隊で実施され、航空機Su-24のSu-30SMへの改編作業は継続されます。
改編は、将来、完全な量で実施されます」

少将は強調した。

更に彼は話した。
「対潜航空機Be-12の近代化が実施されます。
これは、この航空機の機上対潜複合体の更新に関するものです」
「また、私共は、海洋航空隊水上救助航空隊へのBe-200の受け入れを開始します」
コジン
は付け加えた。


ロシア海軍航空隊は今年末までに10機の艦上戦闘機MiG-29Kを受領し、これで契約分全機(MiG-29K×20機、MiG-29KUB×4機)の納入が完了します。
[ロシア海軍航空隊への艦上戦闘機MiG-29Kの補充は2015年に完了する]

黒海艦隊では新たな多用途戦闘機Su-30SMの受け入れが始まっています。
[ロシア海軍航空隊は戦闘機Su-30SMの運用を開始した]

近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nの受領も既に始まっています。
[近代化された対潜哨戒機Il-38N量産1号機はロシア海軍へ引き渡された]
今年には太平洋艦隊航空隊にもIl-38Nが配備されます。

この他にロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は、対潜ヘリコプターKa-27PL及び対潜水陸両用機Be-12の近代化改修にも言及しています。

Ka-27の近代化の話は、以前から何度も出ています。
[ロシア海軍の対潜ヘリコプターKa-27PLの近代化改修が始まる]

これに加え、今回、対潜水陸両用機Be-12「チャイカ」の近代化改修の話が初めて登場しました。

Be-12に関しては、昨年に黒海艦隊所属が数機修復され、現役に復帰しています。
[ロシア海軍航空隊のチャイカは復活する]

この時には近代化の話は出ていませんでしたが、結局、Be-12も対潜用機材を更新(新型に交換)する近代化改修が行なわれる事になったようです。

この他、救難用水陸両用機Be-200の受領も始まります。
ロシア海軍航空隊は計6機のBe-200を受け取ります。
[ロシア海軍は2014年に10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBと1機の輸送機An-140、1機の水陸両用機Be-200を受領する]

ロシア海軍艦上戦闘機部隊の指揮官が交代した

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『B-ポート』より
2015年2月10日13時35分配信
【名誉甲板飛行士パーヴェル・ポドグゾフは北方艦隊海軍航空隊艦上戦闘機連隊司令となった】
セヴェロモルスク/ 2月10日/ B-ポート

北方艦隊海軍航空隊艦上戦闘機連隊は新たな司令に率いられる。
それは狙撃飛行士パーヴェル・ポドグゾフ大佐である。

既知のように、パーヴェル・エンゲリソヴィチ・ポドグゾフは、伝説の北極圏エース・ロシア連邦英雄チムール・アパキージェ少将の弟子の1人である。
彼は、2500時間以上を空中で過ごした。この内の約460時間は夜だった。
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」へ205回の着艦を行なった。
それは、これまでの北方艦隊艦上航空隊の戦列飛行士の活動の殆ど全てになる。

パーヴェル・ポドグゾフは、飛行士V.P.チカロフ記念レーニン赤旗授与ボリソグレブスク高等軍事航空学校を卒業し、太平洋艦隊及び黒海艦隊の海洋航空部隊で勤務した。
1992年以降は北方艦隊で勤務している。
北方艦隊の航空支隊長、飛行隊主席幕僚-副隊長、飛行隊長、独立艦上戦闘機航空連隊主席幕僚兼司令代理を務めた。
複数のタイプの戦闘機及び襲撃機をマスターした-MiG-29、Su-25、Su-27、Su-33

パーヴェル・ポドグゾフ大佐は、「勇気」勲章、第2級「祖国への奉仕」勲章を授与され、「名誉軍事飛行士」の称号を有する。


[ロシア海軍の艦上戦闘機連隊は創設40周年を迎えた]
[伝説のロシア艦上戦闘機パイロット、故チムール・アパキージェは60回目の誕生日を迎えた]
[空母アドミラル・クズネツォフの最高の艦上戦闘機パイロット達]

パーヴェル・エンゲリソヴィチ・ポドグゾフ氏(1963年7月8日生まれ)は、「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」の副司令を務めており、2013年12月-2014年5月の空母「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征にも参加し、2014年3月上旬には地中海東部で200回目の着艦を達成しました。
[2名のSu-33パイロットは空母アドミラル・クズネツォフへの200回目の着艦を達成した]

そして今回の記事の通り、この度、第279航空連隊の司令へ昇格しました。

今後、北方艦隊海軍航空隊には新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBが補充されます。
[ロシア海軍航空隊への艦上戦闘機MiG-29Kの補充は2015年に完了する]

現用の艦上戦闘機Su-33も寿命延長近代化改修が行なわれ、2025年まで運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]
[ロシア北方艦隊艦上戦闘機隊は近代化改修されたSu-33を受け取った]

ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ入港した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月10日11時55分配信
【警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はスペインの港へ到着した】
カリーニングラード/モスクワ、2月10日-ロシア通信社ノーボスチ

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」に率いられるバルト艦隊艦船支隊は、スペインセウタ港へ到着した。
火曜日、西方軍管区広報サービスは発表した。

停泊中に船員は艦へ物資を補充し、更には定期メンテナンス及び艦の点検の実施が計画されている。

「 ヤロスラフ・ムードルイと給油船コラは12月12日までセウタ港に滞在し、その後、再び大西洋への進路を取ります」
声明では、こう述べられた。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年8月9日にバルト艦隊主要海軍基地バルチースク市から出航した。
航海中に同艦は22000海里以上を航行し、スペインセウタ港マルタヴァレッタ港パキスタンカラチ港インドネシアジャカルタ港マレーシアペナン港スリランカコロンボ港オマーンサラーラ港を訪問した。

艦の航海の主要任務の1つは、世界の大洋における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、更には、ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の海洋経済活動の安全保障にある。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は最新の多目的警備艦であり、2009年に海軍の編制へ加わった。
同艦は、敵潜水艦の捜索、探知、追跡、海洋における戦闘艦の対艦及び対潜防衛の保障、陸上部隊の戦闘活動の支援、海洋揚陸部隊の上陸の支援の為に意図されている。


[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-)]

2014年8月9日にバルチースクを出港した警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(賢公ヤロスラフ)は、地中海を経由してアデン湾へ行き、海賊対処任務遂行後、パキスタン、スリランカ、インドネシア、マレーシアを訪問しました。

11月24日には再びスリランカを訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカのコロンボへ入港した]

11月28日にコロンボを出航し、今度はオマーンへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカを去り、オマーンへ向かった]

12月5日、オマーンサラーラ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はオマーンを訪れた]

12月8日、サラーラ港を出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は地中海へ向かった]

12月18日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)に加わりました。

12月29日、地中海東部キプロス島リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

12月30日にはリマソールを出港し、「ヤロスラフ・ムードルイ」は、地中海東部で新年(2015年)を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で新年を迎えた]

その後の動向は公表されていませんでしたが、2015年1月下旬には、シリアタルトゥースへ寄港していた事が明らかにされました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥースへの寄港を終えた]

タルトゥースを出た後、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合同で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった]

その後、「セヴェロモルスク」と別れ、同じく地中海に居たバルト艦隊給油船「コラ」と合流し、地中海西端のスペインセウタ港へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ向かった]
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そして2月10日、セウタ港へ入港しました。
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2月12日までセウタに滞在した後、「ヤロスラフ・ムードルイ」給油船「コラ」は母港バルチースクへの帰路に就きます。

ロシア海軍航空隊への艦上戦闘機MiG-29Kの補充は2015年に完了する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月9日23時14分配信
【ロシアの航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は艦上戦闘機MiG-29Kの補充を終える】

2015年、ロシア海軍航空隊は、2013年から始まった艦上戦闘機MiG-29K航空群の補充を完了する。

海軍は合計して20機以上の航空機MiG-29Kを受け取る。
これは、ロシア航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の能力を著しく増加させ、現在、修理及び近代化を行ない編制に留まる戦闘機Su-33と合わせ、航空団戦闘機は38-40機に増強される。
『Lenta.ru』は、ロシア海軍広報サービスの談話を引用して報じた。

2015年に海軍へ補充されるのは、MiG-29Kだけでは無い。
「近代化計画によれば、私共には、Il-38をベースとした機上に新たな対潜複合体を有する航空機の海洋航空隊への受け入れ作業プログラムが在ります。
この作業は、海軍の対潜航空隊発展の為にの行なわれます」
ロシア海軍
海洋航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は伝えた。
航空機の更新が黒海艦隊で実施され、航空機Su-24のSu-30SMへの改編作業は継続されます。
改編は、将来、完全な量で実施されます」

彼は付け加えた。

「アドミラル・クズネツォフ」プロジェクト11435重航空巡洋艦であり、このクラスでロシア連邦海軍に在籍する唯一の艦である。
同艦は北方艦隊の一員であり、大型の水上目標の撃滅、敵の攻撃の可能性から海上連合部隊を保護する為に意図されている。
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[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]
[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]

ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」搭載用の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの供給契約は、2012年2月29日に締結されました。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]

ロシア海軍への納入は2013年から開始される計画でした。
[ロシア海軍は2013年から艦上戦闘機MiG-29Kを受領する]

ロシア海軍向けのMiG-29KUB量産1号機は2013年10月下旬に初飛行しました。
[ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29KUB量産1号機は飛行試験を開始した]

2013年11月下旬、当初の計画通りに2機のMiG-29K(単座型)と2機のMiG-29KUB(複座型)ロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍は最初の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受領した]

そして2014年12月2日までに8機のMiG-29Kと2機のMiG-29KUBが、当初の計画通りにロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍へ10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBが引き渡された]

2015年には、10機のMiG-29Kロシア海軍へ引き渡される予定であり、これで契約分全機(MiG-29K×20機、MiG-29KUB×4機)の納入が完了します。
[空母アドミラル・クズネツォフは2013年に4機の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受け取る]

MiG-29Kは、現用の艦上戦闘機Su-33と共に重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]

Su-33は寿命を2025年まで延長する近代化改修が実施されています。
[ロシア北方艦隊艦上戦闘機隊は近代化改修されたSu-33を受け取った]
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MiG-29Kのパイロットの養成は、クラスノダール地方エイスク市に建設された戦闘応用・飛行再訓練センター(新「ニートカ」)で既に始まっています。
[ロシア北方艦隊のパイロットは新たな艦上戦闘機MiG-29Kをマスターする]
[エイスクの新ニートカは本格的に稼働を始める]
[ロシア海軍航空隊はエイスクで艦上戦闘機MiG-29K/KUBのパイロットを養成する]

セヴェロドヴィンスク造船所はロシア海軍新世代原子力潜水艦のメンテナンスを行なう

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公開株式会社「生産合同・北方機械製造組合(セヴマシュ)」公式サイトより
2015年2月6日配信
【セヴマシュは原子力潜水艦の維持サービスを行なう】

2014年12月25日のロシア連邦政府令は、「セヴマシュ」を最新原子力潜水艦プロジェクト「ボレイ」の維持サービス作業の唯一の実行者であると認めた。

ここでは、過去3年間に当社が建造した水中ロケット艦について話している。
この間、セヴェロドヴィンスク造船所は、海軍へ3隻の原子力潜水艦プロジェクト「ボレイ」を引き渡した:
「ユーリー・ドルゴルーキー」(2012年12月30日に受領証書へ署名、2013年1月10日に聖アンドレイ旗掲揚)
「アレクサンドル・ネフスキー」(2013年12月23日に聖アンドレイ旗掲揚)
「ウラジーミル・モノマーフ」(2014年12月19日に聖アンドレイ旗掲揚)

以前、原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」「アレクサンドル・ネフスキー」の維持サービスは艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」が行なっていた。
セヴマシュの潜水艦維持・保証サービス部長セルゲイ・ヴォロンコが説明したように、現在、ロシア連邦国防省国家防衛発注保障局が用意したロシア連邦国防省との契約締結の軍事管理文書は承認されている。
契約は3年間に渡る。

加えて、最近、ロシア連邦国防省原子力潜水艦プロジェクト「ヤーセン」の維持サービスの為の追加契約が締結された。
当社は多目的原子力潜水艦のトップ「セヴェロドヴィンスク」を建造し、2014年6月17日に海軍へ引き渡した事が想い起される。
更に3年間に渡る契約が2014年7月に締結された。

「原子力潜水艦の維持サービスは、下請け業者である工業企業の代表者の参加を得てセヴマシュの専門技術者により行なわれます。
これらのプロジェクト艦の設計及び技術的特徴に関する我が造船所の優れた知識と高い技能は、高品質の技術的管理下で維持サービス作業を短期間で実行する事を可能とします」
セルゲイ・アナトリエヴィチ(ヴォロンコ)
は指摘した。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

プロジェクト955原子力戦略用途水中巡洋艦「ボレイ」1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役しました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]

プロジェクト885原子力水中巡洋艦「ヤーセン」の1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は、1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]

これまでの慣習では、一旦就役した原子力潜水艦のメンテナンスは、建造した造船所では無く、艦の修理などを専門とする艦船修理工場で行なわれておりました。
例えば、「セヴマシュ」と同じセヴェロドヴィンスクに在る艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」とか。
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しかし、これらの新世代(第4世代)原子力潜水艦のメンテナンスは、建造元である「セヴマシュ」が行なう事になりました。

セヴェロドヴィンスク造船所の屋外ドックは近代化される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月5日17時32分配信
【「セヴマシュ」貯水池は大型艦建造の為に近代化される】

長期展望では、「北方機械製造事業」の貯水池は拡張される事になる。
これにより、セヴェロドヴィンスクで大型水上艦の建造が可能となる。


これは、同社広報サービスにより用意されたビデオ『セヴマシュの営み』の次回配信で報告された。

今の所、「セヴマシュ」貯水池で艦は建造されていないが、ロシア海軍の大排水量艦の1隻であるプロジェクト1144重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の修理と近代化が実施されている。
貯水池のケーソンの扉を通過する為、重原子力ロケット巡洋艦の船体には4つのポンツーンが溶接され、艦の吃水を減らさなければならなかった。
修理は2018年まで続く予定であり、その後、「アドミラル・ナヒーモフ」北方艦隊の戦闘編制へ加わる。

しかしながら、「セヴマシュ」にとっての主な優先事項は、原子力潜水艦の建造である。
その建造ペースを増加させる為に、同社の貯水池は近代化される。

今年から、新たな輸送脈-輸送移転複合体の作成が開始される。
同社の技術開発プロフラム局長ウラジーミル・レトゥチェフが伝えたように、第50作業場での建造受注には、建造台における船体構造の重量とサイズの増加を必要としており、第50作業台の既存の輸送移転複合体では、それを実行できない。
作成される複合体は、大容量の構造の移送を可能とし、船体へ溶接される特殊浮揚手段により貯水池の入り口を通過し、その後、第50作業台へ行く。
新たな複合体の作成には、連邦政府特定目的プログラムから資金が拠出される。

既知のように、国の支援と自前の資金により、工場の技術的基盤は2020年までには抜本的に更新される。
これは、新たな品質水準と最小のコストで国家防衛発注を適時に遂行する事を可能にする。
2011-2020年のロシア連邦防衛産業企業体の発展プログラムの枠組において、船体作業、溶接、船体構造製造複合体が更新される。
最新のプレス加工機、溶接機、ガス切断機器、製造及び機械加工の為の自動化ラインが導入される。
機械製造複合体には、最新の高性能機器が補充される:汎用旋盤機、フライス加工処理センター。
油圧機器製造の為の専門セクションの作成は完了する。
民間海洋技術発展プログラムの枠組において、2014年、同社の試験研究基盤及び音響複合体の改善施策が完了した。

「セヴマシュ」製造近代化プログラム輸入代替プログラムを同時に実行している事は注目される。
以前に外国から購入した工作機械は、徐々に最新の国内の同類機器と交換されている。


現在、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所屋外ドック(貯水池)には、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」が入渠し、大規模な近代化改装が行なわれています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは火気作業の準備を完全に整えている]

以前、この屋外ドックでは、インド海軍向けの航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の大規模再建造工事が行なわれました。
[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された]
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今後、「セヴマシュ」では、重航空巡洋艦(航空母艦)「アドミラル・クズネツォフ」の高度な近代化改装、更には、ロシア将来航空母艦の新規建造(最終組立)が行なわれます。
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[セヴェロドヴィンスク造船所のトップは語る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2010年代後半に近代化改装を行なう]
[ロシア海軍の将来空母は2030年以降に就役する]

この為、将来を見据えて屋外ドックの近代化や造船所の各種設備の更新が実行に移されます。

ヤーセン級多用途原潜5番艦アルハンゲリスクは2015年3月19日に起工される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月6日18時08分配信
【ロシア連邦国防省:第5のプロジェクト「ヤーセン」原子力潜水艦は「セヴマシュ」で3月19日に起工される】
モスクワ、2月6日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト885「ヤーセン」原子力潜水艦「アルハンゲリスク」は、セヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で3月19日に起工される。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチは、ロシア連邦防衛省の高位の代理人より伝えられた。

「第5のヤーセンは3月19日に起工され、アルハンゲリスクと命名されます」
対談者は話した。

「セヴェロドヴィンスク」と命名されたプロジェクト885「ヤーセン」のトップ潜水艦は2014年にロシア海軍の戦闘編制へ加入した。
原子力潜水艦「アルハンゲリスク」は、合計で8隻の建造が計画されている同プロジェクト潜水艦シリーズの5隻目の潜水艦となる。

多目的原子力潜水艦「ヤーセン」は、音響フィールドの水準が低下した第4世代艦である。
それは、地上、水上、水中の物体を破壊する為に意図されている。
これらの潜水艦の兵装には、超音速有翼ミサイル汎用深海誘導魚雷が在る。
「ヤーセン」の排水量は13800トン、深度600メートルまでの潜航と31ノットの水中速力の発揮を可能とする。

潜水艦の兵装には、海上目標、そして距離1500kmの地上目標を撃破できる有翼ミサイル「カリブル」と、「オーニクス」が在る。


『タス通信』より
2015年2月6日14時26分配信
【防衛産業企業体:第5の原子力潜水艦「ヤーセン-M」型は3月19日に起工される】

こちらでは、「ロシア防衛産業企業体の情報提供者」の談話として報じられていますが、同一の情報です。


P885
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[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

プロジェクト885「ヤーセン」級1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]

「ヤーセン」級2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885Mとなり、2009年7月24日に起工されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンは2017年にロシア海軍へ引き渡される]

「ヤーセン」級3番艦(改「ヤーセン」級としては2隻目)「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工されました。
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[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]

「ヤーセン」級4番艦(改「ヤーセン」級としては3隻目)「クラスノヤルスク」は、2014年7月27日に起工されました。
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[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]

そして、「ヤーセン」級5番艦(改「ヤーセン」級としては4隻目)の「アルハンゲリスク」は、2015年3月19日(ロシア海軍の潜水艦乗組員の日)に起工されます。

「ヤーセン」級は、2020年までに7-8隻が建造される予定となっております。


現在、ロシア海軍には、プロジェクト941重戦略用途水中巡洋艦(タイフーン級戦略原潜)TK-17「アルハンゲリスク」が居ますが、予備役に編入されており、稼働状態に在りません。
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[タイフーン型原潜「アルハンゲリスク」はセヴェロドヴィンスクに回航された]

「アルハンゲリスク」は除籍、解体が決定しております。
[タイフーン級戦略原潜セヴェルスターリとアルハンゲリスクは除籍、解体される]

その名前が新たに建造される多用途原潜に受け継がれることになりました。

ロシア海軍の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコはオーバーホールの第1段階を終えた

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月5日14時23分
【大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」はドック修理の第一段階を完了した】

「艦船修理センター・ズヴェズドーチカ」の支所である第35艦船修理工場の専門技術者は、北方艦隊の大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」のドック修理の第一段階を完了した。

同艦がドックに居る間、計画された作業は、殆ど全て実行された。

問題点洗い出し及び修理の為、推進スクリュー、推進軸、スタビライザー、更には操舵機構の解体が実行された。
工場新聞『労働ウォッチ』は伝えた。

加えて工場労働者は、艦の外板を塗装し、下部配管及びキングストン弁ボックスの配管を交換する大量の修理作業を実行した。

艦の修理作業中、艦の操舵機構を解体、搬出する為、より合理的な方法が開発、適用されたと新聞は伝えた。

以前、『中央海軍ポータル』は、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」の修理は少なくとも3年間は続くと伝えた。

[『中央海軍ポータル』参考資料]
「アドミラル・チャバネンコ」プロジェクト11551であり、北方艦隊の一員として含まれている。
同艦はカリーニングラード「ヤンターリ」工場で1989年2月28日に起工され、1992年12月14日に進水した。
1999年1月28日、海軍の一員として受け入れられた。

同艦は何度も遠距離航海へ参加している。
2008年には、第2次世界大戦以来、初めてパナマ運河を通過したロシア戦闘艦となった。
2010年にはアデン湾で民間船舶航行の安全を保障した。

[艦の戦術-技術的特性]
動力装置:2軸のCOGAG型ガスタービン、2基の推進用ガスタービン装置M-63(9000馬力)と2基の加速用ガスタービン装置M-8KF(22500馬力)
速力-32ノット、経済速力-18ノット
自立航行期間-30日
乗組員-296名
排水量 基準-7700トン、満載-8900トン
全長-163.4メートル
幅-19.5メートル
平均吃水-5.2メートル、水中音響ステーションのフェアリングまでで7.9メートル
兵装-2組の対艦ミサイル複合体(対艦ミサイル「モスキート」と目標指定システム「ミネラル」から成る)
2基の自衛高射ミサイル複合体「キンジャール」
2基の高射ミサイル-砲複合体「コールチク」戦闘モジュール
130mm連装砲AK-130
対潜ミサイル複合体「ヴォドパード-NK」
対魚雷防御複合体「ウダフ-1」
2機の対潜ヘリコプターKa-27



[ウダロイII型駆逐艦「アドミラル・チャバネンコ」]
[アドミラル・チャバネンコ艦内]

ロシア北方艦隊大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」は、ムルマンスク郊外の第35艦船修理工場で修理中です。
[ロシア海軍の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコは2015年からオーバーホールを始める]
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ロシア海軍黒海艦隊のクリヴァクI級フリゲート"ラードヌイ"は地中海へ向かった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月6日11時23分配信
【警備艦「ラードヌイ」は海軍地中海戦隊へ補充される】
モスクワ、2月6日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海ロシア連邦海軍常設グループ警備艦「ラードヌイ」が補充される。
金曜日、黒海艦隊広報サービス部長ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐は発表した。

「ラードヌイ」の現在の航海は、修理及び各艦載システムの近代化完了後、初めてとなる。

「警備艦ラードヌイは、戦力ローテーションに基づき、バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイと交代して地中海の海軍常設連合部隊の一員へ加わる予定です」
トルハチェフ
は伝えた。

彼は、現時点で同艦は既にセヴァストーポリを去り、黒海海峡へ針路を取っている事を指摘した。


ロシア海軍に唯一残っているプロジェクト1135警備艦(クリヴァクI級フリゲート)「ラードヌイ」(801)は、当初の予定では2015年1月26日にセヴァストーポリを出航して地中海へ行く事になっていました。
[ロシア海軍黒海艦隊のクリヴァクI級フリゲート"ラードヌイ"は地中海へ行く]

しかし、1月26日になっても「ラードヌイ」は出航せず、後にディーゼル発電機を修理していた事が判明しました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月2日16時53分配信
【計画航海が発表されていない警備艦「ラードヌイ」はディーゼル発電機を修理した】

ディーゼル発電機の修理が完了した後(今回、黒海艦隊広報部は一切触れていない)、「ラードヌイ」は出航し、地中海へ向かいました。
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「ラードヌイ」は、近い内に地中海を去るバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」と交代します。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ向かった]

ロシア海軍新世代コルベット1番艦"ステレグーシチー"はドック入りした

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月3日12時44分配信
【コルベット「ステレグーシチー」は問題点洗い出しの為にドックへ入った 】

バルト艦隊のコルベット「ステレグーシチー」は、問題点洗い出しの為、沿バルト造船工場「ヤンターリ」のドックへ入った。

『中央海軍ポータル』が同社の広報秘書官セルゲイ・ミハイロフから伝えられたように、同艦は問題点の洗い出しに加え、クリーンアップ並びに塗装される。

ミハイロフは、「ステレグーシチー」の作業により、同じドックで行なわれている警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」の消磁プロセスが遅延する事は無いと言った。

彼は、「グリゴロヴィチ」の消磁は、ちょうど2週間後に開始され、その間に工場労働者はコルベットの作業を完了させている事を指摘した。
極端なケースでは、警備艦の消磁中に(コルベットが)ドックから出る事も有ると広報秘書官は付け加えた。

以前、公開株式会社「第33艦船修理工場」(カリーニングラード州)は、「ステレグーシチー」ミサイル兵装の修理実施の為の公開入札を発表した。

2014年11月、「ステレグーシチー」は、バルト艦隊射爆場で最新対潜複合体「パケート」の射撃を実施し、仮想敵の潜水艦を成功裏に破壊した。

コルベット「ステレグーシチー」プロジェクト20380のトップ艦である。
同艦はサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で2001年12月21日に起工され、2006年5月14日に進水し、2008年にバルト艦隊の一員として加わった。


記事中で触れられていますが、2015年1月、バルチースク「第33艦船修理工場」は、バルト艦隊コルベット「ステレグーシチー」の修理作業の為の公開入札を発表しました。
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[ロシア海軍新世代コルベット1番艦「ステレグーシチー」はオーバーホールを行なう]

「ステレグーシチー」の修理は2月から始まる予定であり、カリーニングラード「ヤンターリ」造船所のドックへ入渠する事になりました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは遠距離航海へ出発した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月4日10時03分配信
【太平洋艦隊艦船支隊は遠距離航海の枠組においてベトナムへ向かった】
モスクワ、2月4日-ロシア通信社ノーボスチ

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」に率いられる太平洋艦隊艦船支隊は遠距離航海へ出発し、ベトナム沿岸へと向かった。
水曜日、東方軍管区広報サービスは発表した。

現在、艦船支隊朝鮮海峡を通過し、東シナ海へ出る準備を進めている。

「ウラジオストクから、大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ、給油船ペチェンガ、曳船SB-522で構成される太平洋艦隊艦船支隊が遠距離航海へ出発しました」
声明では、こう述べられた。

広報サービスは、戦闘勤務中に太平洋艦隊将兵が9ヶ国を非公式訪問する事を指摘した。
最初に寄港する港は、ベトナムカムランになり、支隊は2015年2月14日に入港する。
祖国の沿岸へロシア支隊が戻るのは2015年5月に予定されている。

航海の目的には、海軍の存在の確保と、太平洋及びインド洋海域で(ロシア海軍)旗を示す事も含まれる。


大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」ベトナム行きに関しては、東方軍管区(太平洋艦隊)の公式発表の前日に、同艦の幹部の親類から情報が出ていました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはベトナムへ行く]

そして今回、東方軍管区(太平洋艦隊)広報部より正式発表が有りました。

太平洋艦隊広報部によると、「アドミラル・パンテレーエフ」支隊は、まず初めにベトナムカムランを訪れ、その後、更に8ヶ国を訪問します。

広報部発表を見る限り、「アドミラル・パンテレーエフ」支隊インド洋まで行く事になるようです。

現在の所、ベトナム以外の訪問国については明らかにされていませんが・・・

ウラジオストクへの帰港は2015年5月の予定です。

ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ向かった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月3日15時28分配信
【ロシア連邦海軍の軍艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はスペインのセウタ港へ向かう】
モスクワ、2月3日-ロシア通信社ノーボスチ

バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、アフリカ沿岸スペインセウタ港へ針路を取った。
火曜日、バルト艦隊広報サービス部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は発表した。

1月末、「ヤロスラフ・ムードルイ」は、ロシア海軍常設艦船グループの一員である北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」及び支援船と、地中海で合同演習を実施した。
その最中に、水上及び空中の模擬目標への戦闘砲射撃が実施された。

「本日、バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイと給油船コラは地中海の指定ポイントで合流し、アフリカ沿岸のスペインの飛び地であるセウタ港へ針路を取りました」
マトヴェーエフ
は伝えた。

彼は、セウタ港への移動中に警備艦の電波機器班及びロケット-砲戦闘班の要員が、電波位置特定複合体の支援による海洋目標の探知と、仮想撃破の課題に取り組むと付け加えた。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年8月9日にバルト艦隊主要海軍基地バルチースク市から出航した。
航海中に同艦は22000海里以上を航行し、スペインセウタ港マルタヴァレッタ港パキスタンカラチ港インドネシアジャカルタ港マレーシアペナン港スリランカのコロンボ港オマーンサラーラ港を訪問した。

艦の航海の主要任務の1つは、世界の大洋における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、更には、ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の海洋経済活動の安全保障にある。


[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-)]

2014年8月9日にバルチースクを出港した警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(賢公ヤロスラフ)は、地中海を経由してアデン湾へ行き、海賊対処任務遂行後、パキスタン、スリランカ、インドネシア、マレーシアを訪問しました。

11月24日には再びスリランカを訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカのコロンボへ入港した]

11月28日にコロンボを出航し、今度はオマーンへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカを去り、オマーンへ向かった]

12月5日、オマーンサラーラ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はオマーンを訪れた]

12月8日、サラーラ港を出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は地中海へ向かった]

12月18日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)に加わりました。

12月29日、地中海東部キプロス島リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

12月30日にはリマソールを出港し、「ヤロスラフ・ムードルイ」は、地中海東部で新年(2015年)を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で新年を迎えた]

その後の動向は公表されていませんでしたが、2015年1月下旬には、シリアタルトゥースへ寄港していた事が明らかにされました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥースへの寄港を終えた]

タルトゥースを出た後、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合同で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった]

その後、「セヴェロモルスク」と別れ、同じく地中海に居たバルト艦隊給油船「コラ」と合流し、地中海西端のスペインセウタ港へ向かいました。
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おそらくは、セウタへ寄港した後、地中海を去り、帰路へ就くのでしょう。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはベトナムへ行く

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月3日12時36分配信
【「アドミラル・パンテレーエフ」は、それにも関わらずベトナムへ向かった】

火曜日・2月3日5時頃(モスクワ時間)、プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、次なる航海へと向かった。
『中央海軍ポータル』は、(アドミラル・パンテレーエフの)司令部要員の親類より伝えられた。


これは、『中央海軍ポータル』が司令部要員の親類より伝えられた。
予備データによると、2月14日に同艦はベトナムへ到着しなければならない。

対談者の1人が『中央海軍ポータル』へ指摘したように、3日前、「アドミラル・パンテレーエフ」ウラジオストクから出て閉鎖行政区域フォーキノへ行き、同じ名前の太平洋艦隊海軍基地に位置していた。
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そして、そこ(フォーキノ)から同艦は戦闘勤務へと向かった。

太平洋艦隊公式代理人ローマン・マルトフは、火曜日・2月3日午前に『中央海軍ポータル』特派員との会話で、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、航海へは未だ向かっていないと表明した。

[『中央海軍ポータル』参考資料]
太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、1987年にカリーニングラード造船工場「ヤンターリ」で起工され、1988年に進水した。
1992年5月1日、艦隊の一員となった。
艦の速力-29.5ノット、乗員-293名、満載排水量-7480トン。
艦の兵装は、8基のロケット-魚雷「ラストルブ」、8基の高射ミサイル複合体「キンジャール」発射装置(ミサイル64発)、533mm魚雷砲塔AK-100及びAK-630M、ロケット爆雷装置RBU-6000
艦上には2機のヘリコプターKa-27が配置されている。

2009年、大型対潜艦は、アデン湾での対海賊当直の為の航海を行なった。
2011年8月から2012年2月、太平洋艦隊将兵は、アデン湾海域で海賊と戦う為、ソマリア沿岸への遠距離航海を行なった。
2012年6月13日から9月3日には、給油船「ボリス・ブートマ」大洋救助船「フォーチィ・クリロフ」を伴い、セルゲイ・ソボカリ1等海佐指揮下で、ハワイ諸島海域での大規模国際演習「リムパック-2012」への参加の枠組において遠距離航海任務を遂行した。
2014年5月には、艦船グループの一員として、南シナ海の演習「海洋協同-2014」の活動段階へ中国海軍と合同で参加した。
2014年10月には日本海軍との合同演習に参加した。


[ウダロイ級12番艦アドミラル・パンテレーエフ]

記事中でも触れられていますが、今回、ロシア太平洋艦隊広報部は、「アドミラル・パンテレーエフ」の出航については今の所公表していません。
この情報も、「アドミラル・パンテレーエフ」の幹部の親類から出てきたものです。

しかも、「アドミラル・パンテレーエフ」は、外国人も出入りできるウラジオストクからでは無く、外国人は入れないフォーキノから出航しています。

ただ、ベトナムへ向かうのであれば、対馬海峡(或いは、遠回りになるが津軽海峡)を通過しなければならず、この時点で日本海上自衛隊に視認されるでしょうから、その行動を秘匿する事は出来ないはずですが・・・

記事後半では「アドミラル・パンテレーエフ」の近年の主な行動について触れられていますが、この他、2013年には地中海へ派遣されています。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~12月)]

最新掃海艦アレクサンドル・オブホフは2015年11月にロシア海軍へ引き渡される

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省(海軍)広報サービス・情報管理部発表
2015年2月2日8時31分配信
【2015年、ロシア海軍の掃海部隊へ複合材料で建造された最初の新世代艦が補充される】

ロシア海軍の発注によりサンクトペテルブルク公開株式会社「ネヴァ川造船工場」で建造されている新世代対機雷防衛艦のトップ「アレクサンドル・オブホフ」(プロジェクト12700)は係留試験を開始した。
同艦の工場航行試験は今年6月から始まり、その後、9月には国家受領試験段階が実行される。

海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ1等海佐が指摘したように、対機雷防衛艦「アレクサンドル・オブホフ」ロシア海軍への引き渡しは2015年11月に予定されている。

「これは、複合材料で建造された掃海艦クラスとしては最初の艦となります。
同艦は、ユニークな真空注入方式により形成された単一非磁性材料から成る世界最大の船体を有しております。
この技術は、ロシア軍事造船において初めて導入されたものです」
"非磁性"構造船体の利点は、高い強度と、海洋における対機雷作戦行動における艦の大いなる生残性の実現を可能とする点にあります。
単一非磁性船体対機雷防衛艦"アレクサンドル・オブホフ"の就役期間は、磁性鋼鉄船体の艦の数倍以上になります。
更には、大幅な軽量化が達成されています」
ウラジーミル・トリャピチニコフ
は伝えた。

[参照]
艦は中央海洋設計局「アルマーズ」により設計された。
艦は、海軍基地海域において、艦にとって安全な距離で機雷を発見し、破壊する為に意図されている。
海軍の為に、このような艦が少なくとも3隻建造される予定である。

艦は、有名なバルト艦隊の艦艇乗員に敬意を表し、「アレクサンドル・オブホフ」と命名された-ソヴィエト連邦英雄A.A.オブホフ(1917-2009年)

艦の排水量は890トン、全長61メートル、幅10メートル、満載排水量で16.5ノットの速力を発揮できる。
乗員44名。
機雷に対処する為、艦には様々なタイプの掃海具、並びに遠隔操縦自動無人水中装置を使用する事が出来る。
掃海艦「アレクサンドル・オブホフ」は、シリーズのトップ艦である。


ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日にサンクトペテルブルク中部ネヴァ川造船所で起工されました。

プロジェクト12700の船体はガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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起工から約3年後の2014年6月27日に進水しました。
[ロシア海軍の新世代掃海艦アレクサンドル・オブホフは進水した]


進水後に艤装工事が行なわれ、2015年2月2日から係留試験が始まりました。

今後の予定も明らかにされ、2015年6月から工場航行試験が始まり、9月からは国家受領試験が始まり、そして11月にはロシア海軍へ納入されます。


更に3隻のプロジェクト12700掃海艦の建造契約が締結されており、2016-2018年にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[ロシア海軍は2015-2018年に4隻の新世代掃海艦プロジェクト12700を受領する]

ロシア海軍北方艦隊は新造艦の試験に従事する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月1日12時24分配信
【海軍総司令官は北方艦隊での新たな潜水艦の試験に期待している】
モスクワ、2月1日は-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、北方艦隊での新たな水上艦と新たなモデルの潜水艦の試験に期待する。
ロシア連邦国防省下の海軍広報サービス・情報管理部代表イーゴリ・ディガロ1等海佐は伝えた。

チルコフは、1月31日から2月1日まで北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへの視察旅行業務を行なった。
総司令官は、2015年の組織的戦闘演習の課題、更には、インフラストラクチュアの建設及び開発に関し、北方艦隊司令部からの報告を聞いた。

「北方艦隊の前には、北極圏エリアを含む作戦担当ゾーンでの安全保障任務という責務がある。
北方艦隊将兵は、近い将来には、海軍へ加入する新たな水上艦、潜水艦、新たなモデルの機器、兵器の高水準の試験を提供しなければならない。
北方艦隊部隊の駐留地の開発問題は、原則的には完全に自己完結できる沿岸構造物の提供へと進む必要が有る。
原子力潜水艦、水上艦、沿岸部隊の駐留には、包括的かつ完全なサイクルの技術的及び社会的保障が提供されなければならない。
この作業は、北極圏でも積極的に実行されるだろう」

広報サービス代表はチルコフの発言を引用して伝えた。

海軍総司令官は、現在、北方艦隊の艦が遠距離大洋ゾーンでの任務を成功裏に遂行している事を指摘した。

「この任務の枠組において、地中海の海軍常設作戦連合部隊の一員として艦隊間レベルでの協同活動へ取り組み、更には、アデン湾における対海賊ミッションが効果的に実行されている。
今日において北方艦隊は、北方緯度並びに南方緯度の双方で効果的に活動している」
チルコフ
は締め括った。


2014年12月1日以降、ロシア北方艦隊司令部は、北極圏を担当する北方統合戦略司令部を兼任しております。
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]

現在、地中海には、大型対潜艦「セヴェロモルスク」などの北方艦隊所属艦が派遣されています。
[大型対潜艦セヴェロモルスク遠距離航海(2014年11月-]

記事のタイトルにもなっていますが、ロシア海軍総司令官チルコフ提督は、北方艦隊の任務として、ロシア海軍へ新たに就役する新造艦の試験を挙げています。

昨年(2014年)に就役した通常動力潜水艦2隻は、北方艦隊の基地へ移動し、バレンツ海で深海試験を実施します。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは深海試験を行なう為にバレンツ海へ移動する]
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは深海試験の為に北方艦隊の基地へ到着した]

2010年に就役した新世代潜水艦「ラーダ」級の1番艦「サンクトペテルブルク」も、北方艦隊基地へ移動し、バレンツ海で深海試験を実施しました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]

今後就役する潜水艦も、バレンツ海で深海試験を行なう事になるでしょう。

この他、潜水艦用の各種機器の試験が試験潜水艦「サロフ」で実施されます。
[ロシア海軍の試験潜水艦サロフは水中ロボットの試験に従事する]

新型水上艦も、バレンツ海での試験が行われます。
[ロシア海軍最新鋭救助船イーゴリ・ベロウソフは最初の洋上試験を終えた]

今後は、今年末に就役予定の新世代フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」などもバレンツ海で試験が行われる事になるでしょう。
[ロシア海軍は数年以内に4隻のプロジェクト22350フリゲートを受領する]

ただ、ロシア海軍の新造艦の試験がバレンツ海で実施されるのは今に始まった事では無く、例えば、ソ連邦解体直前に就役した重航空巡洋艦「「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は、北方艦隊基地へ回航後、搭載兵器や艦載機の各種試験を実施しています。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

1994年9月15日には有翼ミサイル「グラニート」の発射試験を行なっています。


重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は就役前に北方艦隊基地へ回航され、バレンツ海で最終試験を行ないました。
[就役前の原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1995~1997年)]

ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは近代化改装により新型ミサイル兵装を受け取る

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『軍需工業』より
2015年1月30日配信
【原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は新たなミサイルを受け取る】

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2018年から2021年までに修理と高度な近代化を実施する。
タス通信ロシア海軍総司令部の情報提供者の発言を引用して報じた。

北方艦隊旗艦は、同型艦「アドミラル・ナヒーモフ」の作業が完了した後、「セヴマシュ」へ入る。
両方の巡洋艦は、新たな電波電子機器、通信機器、居住システム及び兵装を受け取る。
「ピョートル・ヴェリキー」の主要打撃兵装は、ミサイル複合体「オーニクス」及び「カリブル」となる。
有翼ミサイルは、地上の目標へ決定的に高い精度で命中させる事を可能とする。
対空防衛システムも更新される-その筆頭は、新たな高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」である。

「ピョートル・ヴェリキー」の近代化は2021年の完了が計画されている。
「アドミラル・ナヒーモフ」も、北方艦隊に留まる。
従って海軍は、その戦闘効率が2倍半に増加した2隻の事実上新しい巡洋艦を受領する。
艦は、北極圏統合戦略司令部の一員として加わる。
軍は伝えた。

第3の「オルラーン」プロジェクト巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」の運命は、未だ不明である。
同艦は解体されるか、或いは近代化される。
(近代化された場合には)太平洋艦隊での勤務に就く事になる。


現在、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、セヴェロドヴィンスクで大規模な近代化改装が行なわれています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2019年に完了する]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化完了後、続いて同型艦「ピョートル・ヴェリキー」も近代化改装されます。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装完了後、同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装が始まる]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化を行なっている企業協同は、そのまま同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化も担当する]
[セヴェロドヴィンスク造船所のトップは語る]

「ピョートル・ヴェリキー」は、2018年から2021年に掛けてセヴェロドヴィンスクで大規模な近代化改装が行なわれます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは2018-2021年に近代化改装される]

今回の記事によると、近代化される「ピョートル・ヴェリキー」には、現用の有翼ミサイル「グラニート」に代わり、「オーニクス」「カリブル」を発射できる汎用ミサイル垂直発射機が装備されることになるようです。
(「アドミラル・ナヒーモフ」汎用ミサイル垂直発射機へ換装)
[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]
[汎用ミサイル垂直発射機3R-14UKSK]
[新世代超音速対艦ミサイル「オーニクス」(ヤーホント)]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

更には、艦対空ミサイルも、現用の「フォルト-M」から新型の「ポリメント-リドゥート」に換装されるとの事です。
(「アドミラル・ナヒーモフ」「フォルト-M」へ換装)
[広域防空システムS-300F「フォルト」/S-300FM「フォルト-M」]
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシアの対弾道ミサイル防衛の一翼を担う]
[新世代の艦対空ミサイルシステム3K96「リドゥート」]