fc2ブログ

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2015年3月後半に洋上試験を開始する

15-0228e.jpg
『bmpd』より
2015年2月28日11時27分配信
【ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の航行試験は3月に始まる】

ポータルサイト『ウエスト・フランス』の報道により知られたように、サンナゼールSTXフランス造船所で艤装中のヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の最初の海洋への出航は、2015年3月16日から22日の間に実施される。

ポータルによると、艦の準備率は非常に高く96パーセントであるが、今後の運命は未定のままである。

理論的には、2015年秋に同艦はロシアへ曳航されなければならない。
しかし、周知のようにトップ艦「ウラジオストク」は、フランスの造船所の岸壁へ停泊したままである。
フランス大統領フランソワ・オランドにより課せられた引き渡し禁止令が故に。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]

同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]

2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]

2014年11月下旬に進水しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

未だサンナゼールに留め置かれている「ウラジオストク」「セヴァストーポリ」ですが、2015年2月12日、「セヴァストーポリ」自動船舶識別装置(AIS:Automatic Identification System)に登録されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

そしてフランス側の情報筋によると、「セヴァストーポリ」は2015年3月後半から洋上試験を開始するとの事です。
スポンサーサイト



ロシア海軍の30隻以上の水上艦及び潜水艦が洋上で活動している

15-0228d.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月28日13時15分配信
【30隻以上のロシア連邦海軍の艦船及び潜水艦が世界の大洋で任務を遂行している】
モスクワ、2月28日-ロシア通信社ノーボスチ

現在、30隻以上の戦闘艦及び潜水艦が世界の大洋の様々な海域で計画任務を遂行している。
土曜日、海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は表明した。

ロシア連邦国防省下の海軍広報サービス・情報管理部長イーゴリ・ディガロ1等海佐は、大洋核ミサイル艦隊を創り上げたセルゲイ・ゲオルギエヴィチ・ゴルシコフ提督の生誕105周年に合わせたチルコフの声明について解説した。

「通常の実地戦闘勤務に就いている海軍の艦は、国家の海洋活動への安全保障の機能を実行できます。
艦はグループを構成し、或いは単独で任務を遂行しています」

広報サービスは海軍総司令官の談話を引用した。


現在、地中海東部には、ロシア海軍水上艦が少なくとも7隻展開しています。
[ロシア海軍の大型揚陸艦2隻は地中海へ入った]

太平洋艦隊の3隻の水上艦船は東南アジアで行動中です。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は南シナ海で対潜戦闘訓練を行なった]

これ以外にも、出航中の水上艦潜水艦(原子力潜水艦を含む)などが少なくとも20隻程度居るようです。

ロシア海軍の為の新世代掃海艦プロジェクト12700の2番艦は2015年4月末に起工される

15-0228b.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月27日15時52分配信
【第2の対機雷防衛艦の起工は(2015年)4月に予定されている】
サンクトペテルブルク、2月27日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍の為の新世代対機雷防衛艦の2隻目(プロジェクト12700の最初の生産艦)の起工は、「ネヴァ川中部造船工場」(「統合造船業営団」に加わっている)で2015年4月に予定されている。
工場の声明では、こう述べられた。

同プロジェクトのトップ艦である掃海艦「アレクサンドル・オブホフ」は、中央海洋設計局「アルマーズ」により設計され、海軍基地海域において、艦にとって安全な距離で機雷を発見し、破壊する為に意図されている。
2014年4月、「ネヴァ川中部造船工場」は、同プロジェクトの生産艦3隻の建造の為の契約をロシア連邦国防省と締結した。
合意された契約条件下で、生産艦は2016年から2018年までの間に納入される計画である。

「2015年2月26日、公開株式会社・ネヴァ川中部造船工場は、2015年4月末に起工式典が予定されているロシア海軍の新世代対機雷防衛艦シリーズ3隻の内の1隻目の船体の鋳造を行ないました」
声明では、こう述べられた。

艦の排水量は890トン、全長61メートル、幅10メートル、満載排水量で16.5ノットの速力を発揮できる。
乗員44名。
機雷に対処する為、艦には様々なタイプの掃海具、並びに遠隔操縦自動無人水中装置を使用する事が出来る。

この艦は、ユニークな真空注入方式により形成された単一非磁性材料から成る世界最大の船体を有する。
この技術は、ロシア軍事造船において初めて導入された。
このような船体の利点は、鋼製船体に比べてより高い強度と、機雷探索時の艦の大いなる生残性の保障にある。
ガラス繊維強化プラスチック船体の就役期間は、磁性鋼鉄船体よりも長く、船体の重量は、より少ない。

以前、トップ艦「アレクサンドル・オブホフ」は係留試験を開始したと報じられた。
艦の工場航行試験は今年6月に始まり、9月には国家受領試験段階が実施される。
2015年11月、「アレクサンドル・オブホフ」は、ロシア連邦海軍掃海部隊へ補充される。


ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日にサンクトペテルブルク「ネヴァ川中部造船工場」で起工されました。

プロジェクト12700の船体はガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
12700a.jpg
12700b.jpg

起工から約3年後の2014年6月27日に進水しました。
[ロシア海軍の新世代掃海艦アレクサンドル・オブホフは進水した]


進水後に艤装工事が行なわれ、2015年2月2日から係留試験が始まりました。
15-0228c.jpg

「アレクサンドル・オブホフ」は、今年11月にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新掃海艦アレクサンドル・オブホフは2015年11月にロシア海軍へ引き渡される]


更に3隻のプロジェクト12700掃海艦の建造契約が締結されており、2016-2018年にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[ロシア海軍は2015-2018年に4隻の新世代掃海艦プロジェクト12700を受領する]

今回、その内の1隻目(プロジェクト12700掃海艦の2番艦)は、今年4月末に起工される事が明らかにされました。

シエラI級原潜カルプの近代化改装を中止する決定は下されていない

15-0228a.jpg
『海軍産業』(フロートプロム)より
2015年2月27日19時08分配信
【広報サービスは原子力潜水艦「カルプ」の作業は公式には継続されていると表明したが、実際には、それは中断されたままである】


原子力潜水艦「カルプ」の修復作業が中断されたというメディアの報道に対し、「艦船修理センター・ズヴェズドーチカ」広報サービスは、この受注の元となった契約の状態は、公式には全て有効のままであると発表した。
にも関わらず、『海軍産業』(フロートプロム)の独自の情報提供者は、修理が中断しているという情報を確認している。


「ズヴェズドーチカは、2隻のプロジェクト945原子力潜水艦の修復の為の国家契約の履行者であります。
契約の状態は、有効です。
契約により提示される作業は、計画通りに遂行されています。
作業の発注者はロシア連邦国防省であり、その指示によってのみ、我々受注した作業を停止する事が出来ます」

『ズヴェズドーチカ』公式ブログには、こう書かれた。

以前、『海軍産業』が同社の情報提供者2名及び同社の下請会社の情報提供者より伝えられたように、プロジェクト945「バラクーダ」潜水艦のトップの全ての修復作業は、現在、縮小されている。
『ズヴェズドーチカ』広報サービスによる反論が出された後、下請会社の2名の情報提供者と、同社の3名の情報提供者へ、この情報の監修を依頼した所、修理は中断されている事が確認された。

『海軍産業』は、この数ヶ月間に受注下で実施された活動の詳細を知る事が出来た。
「(2014年)12月には、蒸気供給装置のメンテナンスは未だ実施されていました。
現在、指示書による修理は実行されていません。
受注は、一時停止されています」

工場の情報提供者はこう話し、その原因は資金の問題の可能性が有ると説明した。

修理の為の資金供給の終了が修理中断の理由の1つであるという件に関し、同社の対談者は、最初の報道記事を用意する為の『海軍産業』特派員のインタビューを受けた。

「資金の受け入れの業務に関し、我々はコメントする事は有りません。
何故ならば、内部事情によるものではないからです。
ですが、エカテリンブルクに関する作業の例を想い起して下さい。
それ(原潜エカテリンブルクの修理)は、資金無しで、契約無しで実行されたわけではありません。
有難い事に、この事実は、2014年に艦を復帰させるというドミトリー・オレゴヴィチ(ロゴージン)の約束を恥じる必要はありませんでした」

広報サービスは、資金問題に関してコメントした。

もう1人の対談者は『海軍産業』へ、『ズヴェズドーチカ』での作業に関し、工事が中断した日時を明らかにした。
「秘密の情報など何も有りません。2月25日、我々は赤信号を受けました」
船舶修理業者は伝えた。

3人目の情報提供者は、作業中断の原因に関し、別の選択肢を提示した。
彼の情報によると、「カルプ」は間もなく修理作業を続ける為に船台へ入渠するが、生産設備の近代化の継続に関連して『ズヴェズドーチカ』の発注した仕事量は、この操作を延期させるかもしれない。

この対談者が『海軍産業』へ伝えた所によると、他の受注作業は計画通りに続行されており、資金供給は停止されていない。

大変興味深い事に、「カルプ」の修理作業凍結は、『タス通信』でも報じられた。
その記事は、『ズヴェズドーチカ』広報サービスの反論の後に削除されたが、他のメディアが『タス通信』から引用した情報は、そのまま残されている。
「現在、国防省からは、この契約の運命を明確にする指示書は受け取っていませんが、資金供給は既に実行されておらず、このプロジェクトに関する作業は、現在、すべて中断されています。
予算が削減されたが故に、工事が再開される見込みは無さそうです」

『軍事評論』は引用して報じた。

記事は、「バラクーダ」近代化の費用は、新たな「ヤーセン」型潜水艦を建造する費用よりも安くは無いと指摘した。
『タス通信』の情報提供者によると
「1980年代初頭に建造された潜水艦に、ここまで費用を掛ける事など、無意味であると認識すべきです」

[『海軍産業』参考資料]
プロジェクト945潜水艦B-239「カルプ」B-276「コストロマ」の修理及び近代化の為の契約は、セヴェロドヴィンスク艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」で2014年5月14日に署名された。

艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」は、潜水艦の問題点の洗い出しの実施、核燃料の撤去、全ての電気機器の交換、機械部品の修復を実施しなければならなかった。

「バラクーダ」の近代化において、新たな水中音響ステーション、戦闘情報管理システム、レーダー、GLONASS/GPS航海システム、兵器システムを受け取る事になっていた。

「カルプ」は、ロシア海軍へ2017年に復帰する計画だった。

潜水艦B-239「カルプ」は、K-239の名の下で1984年に勤務を開始した。
北方艦隊の常設即応部隊の一員に加わっていた。
1990年には、海軍で最高の艦であると認められた。
1992年、原子力大型潜水艦に再分類され、B-239に改名された。
1998年5月30日に海軍籍から除かれ、セヴェロドヴィンスクに係留された。

第2のプロジェクト945潜水艦「コストロマ」は1986年7月26日にゴーリキーの「クラースノエ・ソルモーヴォ」工場で起工され、1986年7月26日に進水し1987年12月30日に北方艦隊の一員として加わった。
原子力潜水艦「カルプ」の後に近代化が実施されることになっていた。

潜水艦プロジェクト945及び945A(B-336「プスコフ」B-534 「ニジニ・ノヴゴロド」)は、航空母艦及び他の潜水艦との戦闘の為に意図されている。
潜航深度は、それぞれ600メートルと550メートルである。
プロジェクト945A艦は、弾薬として36基の魚雷を有する6門の533mm魚雷発射管、945は2門の650mm魚雷発射管と4門の533mm魚雷発射管(弾数-魚雷40基)で武装している。


チタン製の船体を持つプロジェクト945/945A原子力潜水艦は、1980年代前半~1990年代前半に掛けて計4隻が就役しました。

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト945「バラクーダ」(NATOコード名「シエラI」)】
B-239「カルプ」:1979年7月20日起工/1983年7月29日進水/1984年9月29日納入/1984年12月7日就役
B-276「コストロマ」:1984年4月21日起工/1986年7月26日進水/1987年10月27日納入/1987年11月4日就役


【プロジェクト945A「コンドル」(NATOコード名「シエラII」)】
B-534「ニジニ・ノヴゴロド」:1986年2月15日起工/1989年8月7日進水/1990年12月26日納入/1990年12月27日就役
B-336「プスコフ」:1989年7月29日起工/1992年7月28日進水/1993年12月14日納入/1993年12月17日就役


B-239は1994年から「ズヴェズドーチカ」に滞在していますが、予算不足により修理は実施されず、1998年5月には海軍の戦闘編制から除籍されました。

プロジェクト945/945Aの近代化改装の話は、2013年3月に出てきました。
[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]
[近代化改装後のシエラ級原潜は第4世代原潜に匹敵する]

その後、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、プロジェクト945原潜の近代化計画が有る事を認めました。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]
[ロシア海軍は2020年までに10隻以上の近代化された原子力潜水艦を受け取る]

まず最初に、事実上退役しているB-239から近代化の作業に着手される事になり、まず最初に核燃料が撤去されました。
[シエラI級原潜の近代化改装が始まる]
[近代化改装されるシエラI級原潜カルプは核燃料を撤去する]

続いて「ズヴェズドーチカ」のドックへ入渠して各種改装工事が実施される予定でしたが、現在、「カルプ」に関する作業は中断されています。
[シエラI級原潜カルプの近代化改装作業は中断した]

この報道に対し、「ズヴェズドーチカ」は、「カルプ」の近代化改装は中止されていないと反論しました。

以前、「カルプ」が入渠する「ズヴェズドーチカ」の船台は修復作業が行なわれていると報じられました。
[セヴェロドヴィンスクの艦船修理企業はシエラI級原潜の近代化改装の為の船台修復を行なう]

この作業が未だ完了していないので、「カルプ」はドック入りする事が出来ず、修理作業は一時中断されているという事のようです。

ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母の乗員は休暇後にサンクトペテルブルクへ戻った

15-0227d.jpg
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月27日12時45分配信
【「ミストラル」の乗組員はサンクトペテルブルクへ戻ってきた】

ロシアの為に建造された1隻目の「ミストラル」型艦であるヘリコプター空母「ウラジオストク」乗組員は、休暇の後にサンクトペテルブルクへ戻ってきた。
「セヴァストーポリ」乗組員は、太平洋艦隊基地ウラジオストク市に未だ留まっている。


月曜日・3月2日、最初に構成された乗組員は、2ヶ月の休暇の後にクロンシュタットへ行く。
『中央海軍ポータル』は海軍の情報提供者より伝えられた。
船員がサンクトペテルブルクへ留まるのか、或いは再びフランスへ向かうのかは、未だ発表されていない。

現在、軍人たちは、市内のホステルの1つに滞在している。
しかし、フランスへ向かうまで、彼等はサンクトペテルブルク海軍アカデミー海軍科学訓練センターの敷地内で生活し、訓練を行なう。

以前、『中央海軍ポータル』は、1隻目の「ミストラル」乗組員は2015年3月2日にサンクトペテルブルクへ戻る事になっていると記した。
これに先立ち、双方の乗組員は、練習艦「スモーリヌイ」クロンシュタットへ戻った後、1月初頭から2ヶ月間の休暇に入っていた。

[『中央海軍ポータル』参考資料]
現在までに、ロシア「ミストラル」型ヘリコプター空母を引き渡す為のプロセスは中断している。
以前に公表されたエリゼ宮の発表によると、これはウクライナの不安定な政治情勢に関連している。

2015年1月、欧州議会、ロシアへのヘリコプター空母「ミストラル」の引き渡しを凍結したフランスの意思決定を支持する決議案を採択した。
このような背景により、モスクワは、「ミストラル」の供給契約の挫折に関する公式な説明をパリへ要求した。
国防相セルゲイ・ショイグは、ロシアが6ヶ月以内にフランスに対して訴訟を起こすかもしれないと表明した。

メディアの報道によると、STXフランス造船所で建造された1隻目のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」ロシア側への引き渡しプロセスは、近い内に再開されるかもしれない事は注目される。
これは、ドンバスの状況を解決する為の合意の枠組で行なわれたに行われたドイツ、フランス、ウクライナ、ロシアの指導者によるミンスク会議の後に知られるようになった。
それにも関わらず、パリの公式声明は、ロシアにとっては否定的なトーンを保ち続けている。
「条件は未だ成立されていません。何時の日か、それが形作られる事を願ってはおりますが」
非公式のヨーロッパ連合首脳会議の後、2月12日にフランスの指導者フランソワ・オランドは表明した。

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の供給契約は、2011年6月に「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)フランスDCNS社との間で締結された。
費用は12億ユーロになる。
最初の艦(ウラジオストク)の引き渡しは2014年11月1日に、2隻目(セヴァストーポリ)は2015年11月1日に予定されていた。
ヘリコプター空母の引き渡しが挫折した場合のペナルティ及び罰金の額は、30億ユーロに達するかもしれない。

ヘリコプター空母「ミストラル」型の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
航空グループには16機のヘリコプター(Ka-52K)が含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
14-0919a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」は2014年11月に進水しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]


2014年6月末以降フランスサンナゼールに滞在し、操艦訓練を受けていた「ミストラル」級ヘリ空母2隻の乗組員約400名は、2014年12月30日にロシアへ戻りました。
[ヘリ空母ミストラル級乗員のロシア海軍将兵はクロンシュタットへ到着した]

その後、彼等は2ヶ月間の休暇を貰って沿海地方へ帰郷しました。
(「ミストラル」級の乗員は、配備先となる太平洋艦隊から集められた)

その休暇が終わり、まず初めに1番艦「ウラジオストク」の乗組員がサンクトペテルブルクへ戻ってきました。

2番艦「セヴァストーポリ」乗組員は未だウラジオストク市に居るとの事ですが、こちらも近い内にサンクトペテルブルクへ戻る事になるでしょう。

ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦ヴェリーキエ・ルーキは2015年3月19日に再起工される

13-0214d.jpg
『タス通信』より
2015年2月27日13時06分配信
【情報筋:第3の「ラーダ」型潜水艦はサンクトペテルブルクで3月19日に再起工される】
モスクワ、2月27日/タス通信

第3のプロジェクト677(ラーダ)潜水艦の再起工式典は、3月19日の潜水艦乗員の日に開催される。
潜水艦は、「ヴェリーキエ・ルーキ」の名を受け取る。
タス通信は、ロシア海軍総司令部の情報提供者より伝えられた。

「第3のラーダの再起工は3月19日に予定されています。
潜水艦はヴェリーキエ・ルーキの名を受け取ります」

対談者は話した。

以前、第3の「ラーダ」「セヴァストーポリ」の名を与えられたと報じられていた。

情報提供者は、式典がサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で開催され、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将が出席する事を明らかにした。

プロジェクト677潜水艦のトップ-「サンクトペテルブルク」は、1997年に起工され、2010年には試験運用の為に海軍へ受領された。
2005年-2006年に起工された第2及び第3の潜水艦の建造は停止された。

以前、防衛産業企業体の情報提供者は、第3の「ラーダ」の完成の為の契約は2014年末に再交渉されたとタス通信へ伝えた。
彼によると、潜水艦シリーズの2隻目と3隻目は、2017年と2018年に海軍へ引き渡される。

「ラーダ」の水上排水量は、「ワルシャワンカ」型潜水艦(プロジェクト636)と比べ、2300トンから1765トンへ減少した。
水中最大速力は19ノットから21ノットへ増加した。
「ラーダ」は、第4世代非核動力潜水艦に属しており、前任者と比べ、より低い騒音レベルを有する。


15-0227c.jpg
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」の3番艦は、「セヴァストーポリ」の名前で2006年11月10日に起工されました。
[「ラーダ」型潜水艦3番艦「セヴァストーポリ」起工]

しかし、その後に建造は凍結されました。

建造が凍結されている間に、「セヴァストーポリ」の名は「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の2番艦に与えられました。
[ロシア海軍向け「ミストラル」型の艦名は「ウラジオストク」と「セヴァストーポリ」になる]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]

この為、ロシア海軍には「セヴァストーポリ」の名を持つ艦が2隻存在する事になってしまいました。

その後、2013年2月には、2番艦と3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

2番艦「クロンシュタット」は建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

続く3番艦は、上記の矛盾を解消する為、「ヴェリーキエ・ルーキ」と改名された上で2015年3月19日に改めて起工式典を開催する事になったようです。


現在、ロシアでは、通常動力潜水艦の為の非大気依存発電装置(AIP機関)リチウムイオン電池の開発が進められています。

[ロシアは潜水艦用のリチウムイオン電池の試験に成功した]
[ロシア海軍の新世代潜水艦の為のAIP機関の試験は進んでいる]

「ラーダ」級潜水艦の2番艦と3番艦には、リチウムイオン電池が搭載される可能性が高いようです。

ロシア海軍の大型揚陸艦2隻は地中海へ入った

15-0227a.jpg
15-0227b.jpg
『ボスポラス海軍ニュース』によると、、2015年2月25日、ロシア海軍大型揚陸艦1隻がボスポラス海峡を北上し、更には、大型揚陸艦2隻が同海峡を南下しました。

大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊):2月25日にボスポラス海峡を北上
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)、「アゾフ」(黒海艦隊):2月25日にボスポラス海峡を南下

「ノヴォチェルカッスク」は2月15日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ入りました。
それから10日以上を経て(シリアタルトゥースへ行った後に)黒海へ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは地中海へ入った]

「アレクサンドル・オトラコフスキー」は2月17日にボスポラス海峡を北上し、黒海へ向かいました。
[ロシア海軍の大型揚陸艦4隻は地中海を去った]

それから数日の後に、再びボスポラス海峡を南下し、地中海~おそらくはシリアタルトゥース~へ向かいました。

おそらく「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、黒海へ戻った後にノヴォロシースクへ寄港し、補給と貨物の積載を終えてから再び出航したのでしょう。
15-0224a.jpg


従いまして、現在、地中海東部に滞在しているロシア海軍の艦は、この7隻になります。

[ロシア海軍地中海作戦連合部隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(旗艦、北方艦隊)
警備艦「ラードヌイ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
工作船PM-138(黒海艦隊)

ロシアとキプロスは軍事協力協定を結んだ

15-0226b.jpg
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月26日9時47分配信
【ロシアとキプロスは軍事協力協定へ署名した】

キプロス大統領のロシア訪問中、2国間の軍事協力協定へ署名され、ロシア戦闘艦はキプロスの港への定期的な寄港を行なえるようになった。

軍事協力協定は「我々の軍用船のキプロスの港への寄港に関するものです」
ウラジーミル・プーチンは、彼のキプロスの同僚であるニコス・アナスタシアディスとの会談の後に述べた。
「先ず第一に、我々の艦は、テロとの闘いや、国際海賊、これに類似するものとの闘いの為の国際的な努力へと参加します」
ロシア大統領
は説明した。

「私達はお互いに友人であります。
それは、我々の国の国家的課題の実現の為であり、誰かに対抗する為ものではありません。
そして我々の協力は、誰かを防ぐ為のものでもありません」
ウラジーミル・プーチン
は付け加えた。

『ワシントン・ポスト』紙が報じたように、キプロスヨーロッパ連合(EU)のメンバーであり、その領土内にブリテンの軍事基地を有している。
冷戦以来、ロシアと西側の間の政治的対立が最も激しくなっている中でロシアとの合意へ向かった。

以前、ロシアは、2011年にキプロスが発行した25億ユーロの融資を再構築し、年利率を4.5パーセントから2.5パーセントに低減し、債務返還期間を延長していると『ロイター』は報じた。

ロシアは、艦への物資補充及び修理の実施が可能な世界中の港を探している。
これは、世界中の国における海軍のプレゼンスの回復の為に必要であると西側のメディアは記している。

ロシア艦は以前からキプロスリマソール港へ寄港しているが、新たな協定においては、この為のより強固な法的根拠が作成される事を『ワシントン・ポスト』紙は示唆している。
協定文書は公開されていない。

2月初頭、西側の報道機関は、大統領ニコス・アナスタシアディスの談話を引用し、ロシアキプロスの軍事基地へ展開すると報じた。
しかし、その後にキプロス外相イオアニス・カスリーディスは、この情報を否定した。
彼は、キプロス領内におけるロシアの空軍基地及び海軍基地の問題は必要が無いと話した。


記事中でも触れられていますが、ロシア海軍の艦船は、以前からキプロスリマソール港へ何度も寄港しています。

バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年12月29日~30日に寄港しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、2014年に4回寄港しています。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海を去る]

北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2013年末から2014年初頭に少なくとも3回寄港しています。
[ロシア海軍重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの航跡(2013年10月-2014年5月)]

北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、2014年に2回寄港しています。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの航跡(2013年12月中旬~2014年4月中旬)]

ロシア海軍の艦船がリマソール港へ寄港するようになったのは、地中海東部に艦船を常時展開させるようになった2013年1月以降です。
[ロシア黒海艦隊戦闘艦はキプロスへ寄港した]

特に、地中海東部で行動しているロシア海軍水上戦闘艦は、必ずと言って良いほどリマソールへ寄港しています。
(ノヴォロシースクシリアタルトゥースを往復する大型揚陸艦を除く)

従いまして、今回のロシア・キプロスの協定は、以前からの「既成事実」を文書により追認しただけに過ぎません。

ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年末-2016年初頭に起工される

15-0226a.jpg
『タス通信』より
2015年2月26日9時25分配信
【取り外し可能な戦闘モジュールを有する新世代コルベットがサンクトペテルブルク造船所で起工される】
モスクワ、2月26日/タス通信

2015年末~2016年初頭にサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」ロシア海軍の為の新世代コルベット・プロジェクト20386が起工される。
木曜日、タス通信ロシア防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「これは、根本的に新しいモジュール方式の水上艦であり、基本構成及び取り外し可能な戦闘モジュールの要素を結合させた設計により、コルベットが遂行する任務の範囲は大幅に拡大されます」
対談者は説明した。

彼によると、プロジェクト20386コルベット「艦上にヘリコプターを有し、無人飛行装置を装備する可能性についても検討されています」
加えて、艦には、世界に同じものが無い国内生産の最新の電波電子機器及び電子兵装が設置される。
「これにより、以下の事が可能となります」
情報提供者は強調した。
「水上及び空中及び水中状況監視の効果性を何倍にも高め、電波電子戦闘を行なう能力を質的に新たな水準へと引き上げ、ステルス技術を用いて造られるコルベットは、敵からは見えにくくなります」

これら全ての革新の結果、プロジェクト20386コルベット「多目的となり、近海のみならず、遠海ゾーンでの行動も可能となります」
情報提供者は締め括った。

彼は、電波電子機器及び電子兵装を含めた一連の新たなシステムは、今年2月20日に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工された2隻のコルベット「リェチーヴイ」「ストローギー」に設置されると伝えた。
「これらのシステムは、その能力において、既に海軍へ引き渡された同プロジェクトの4隻のコルベットに装備されている同型のものよりも遥かに優れています」
情報提供者は指摘した。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、計10隻が起工され(20380が8隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」建造艦]
14-0729g.jpg
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2015年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2016年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
amur.jpg
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



現在、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」においては、兵装強化型の20385が建造されていますが、こちらは2隻で打ち切られるようです。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]
[プロジェクト20385コルベット、建造中止?]


今後建造されるプロジェクト20386は、モジュール方式兵装が導入され、更には無人機(無人ヘリコプター)が搭載されるとの事であり、20385とはかなり違う艦となるようです。
プロジェクト20386「常備の基本兵装」「取り外し可能な戦闘モジュール」を装備するとの事ですから、おそらくは100mm砲30mmガトリング砲「常備の基本兵装」各種ミサイル発射機(対空/対艦)「取り外し可能な戦闘モジュール」になるのでしょう。
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される]

更に、プロジェクト20386コルベットは、遠海ゾーン(遠方海域)での行動も可能になるとの事です。
(プロジェクト20380/20385は基本的に近海ゾーン用)

2015年2月20日に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工されたプロジェクト20380コルベット「リェチーヴイ」「ストローギー」には、プロジェクト20386用の新型の電子機器が搭載されるとの事です。
[ロシア海軍の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"はサンクトペテルブルクで起工された]

「リェチーヴイ」
15-0226c.jpg

「ストローギー」
15-0226d.jpg

つまり、プロジェクト20380コルベット「リェチーヴイ」「ストローギー」は、プロジェクト20386の先行試作艦になるようです。

ロシア海軍の為の新型揚陸艦イワン・グレンは2015年4月に係留試験を行なう

15-0225b.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月25日13時16分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」の試験は4月開始予定である】
モスクワ、2月25日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」の係留試験は4月に開始される予定である。
水曜日、ロシア通信社ノーボスチは、造船工場「ヤンターリ」の公式代理人セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。

これに先立ち、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは、造船工場「ヤンターリ」は、輸入代替問題の解決の必要性に関連した困難な状況に有ったが、国家防衛発注の挫折や契約価格の上昇は回避できたと表明した。

「これまでの所、この艦の係留試験は4月に予定されているとだけ御話する事が出来ます」
ミハイロフ
は話した。

大型揚陸艦「イワン・グレン」は排水量5000トン、自立航行期間30日、最大で18ノットの速力発揮が可能である。
艦の全長-120メートル、幅-16.5メートル、乗組員数-100名。
揚陸艦の兵装は、76.2mm砲、2基の6砲身30mm機関砲、更には2基の一斉射撃火力反応システム「グラード」、2基の輸送戦闘ヘリコプターKa-29である。
大型揚陸艦は、揚陸部隊の上陸と戦闘車両及び機材の輸送の為に意図されている。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月25日13時11分配信
【カリーニングラードでは「イワン・グレン」型2番艦の建造が始まっている】
モスクワ、2月25日-ロシア通信社ノーボスチ

第2の大型揚陸艦「イワン・グレン」型(プロジェクト11711)の建造は造船工場「ヤンターリ」で始まっている。
ロシア通信社ノーボスチは、同社の代理人セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。

艦の建造の為のロシア連邦国防省との契約は2014年9月に署名された。

「プロジェクト11711の2番艦の建造は、事実上始まっています。
既に船体の作業-セクションの形成、金属カットは進行中です。
この艦の起工については、非常に重要な時ですが、それが何時実行されるのかは、未だ分かりません」
ミハイロフ
は話した。

彼によると、工場の創立記念日となる7月8日に第2の大型揚陸艦プロジェクト11711が起工される可能性は十分にある。

大型揚陸艦「イワン・グレン」は排水量5000トン、自立航行期間30日、最大で18ノットの速力発揮が可能である。
艦の全長-120メートル、幅-16.5メートル、乗組員数-100名。
揚陸艦の兵装は、76.2mm砲、2基の6砲身30mm機関砲、更には2基の一斉射撃火力反応システム「グラード」、2基の輸送戦闘ヘリコプターKa-29である。
大型揚陸艦は、揚陸部隊の上陸と戦闘車両及び機材の輸送の為に意図されている。


15-0225a.jpg
[新型揚陸艦イワン・グレン]

プロジェクト11771大型揚陸艦「イワン・グレン」は、2004年12月24日に起工されました。

それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


ロシア海軍総司令官チルコフ提督は、進水当日、「イワン・グレン」は単なる揚陸艦としてではなく、他の用途にも幅広く使えると述べています。
[新型揚陸艦イワン・グレンは大洋海域で使用できる]

「イワン・グレン」ロシア海軍への引き渡しは再三に渡り延期されており、現在は2015年末となっております。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2015年にロシア海軍へ納入される]

今回の記事によると、「イワン・グレン」は、今年4月から係留試験を開始するとの事です。
航行試験の開始は、その後、早くても今年夏でしょう。


一方、未だ正式には起工されていませんが、「イワン・グレン」型の2番艦「ピョートル・モルグノフ」の建造工事も既に始まっています。
[プロジェクト11711大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフの建造が始まった]

今回の記事によると、「ピョートル・モルグノフ」の正式な起工日は未定ですが、今年7月8日になる公算が高いようです。

シエラI級原潜カルプの近代化改装作業は中断した

14-0514j.jpg
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月24日16時56分配信
【「ズヴェズドーチカ」での潜水艦「カルプ」の修復は中断された】

造船工場「ズヴェズドーチカ」は、潜水艦B-239「カルプ」の修復作業を停止した。
おそらくは、資金供給が削減されたが故に。


『海軍産業』(フロートプロム)特派員が同社の情報提供者2名及び同社の下請会社の情報提供者より伝えられたように、プロジェクト945「バラクーダ」潜水艦のトップの全ての修復作業は、現在、縮小されている。

情報提供者の1人によると、作業が停止した原因として考えられるのは、潜水艦修復への資金供給の中止の可能性である。

プロジェクト945潜水艦B-239「カルプ」B-276「コストロマ」の修理及び近代化の為の契約は、セヴェロドヴィンスク艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」で2014年5月14日に署名された。

艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」は、潜水艦の問題点の洗い出しの実施、核燃料の撤去、全ての電気機器の交換、機械部品の修復を実施しなければならなかった。

「バラクーダ」の近代化において、新たな水中音響ステーション、戦闘情報管理システム、レーダー、GLONASS/GPS航海システム、兵器システムを受け取る事になっていた。

「カルプ」は、ロシア海軍へ2017年に復帰する計画だった。

[『海軍産業』参考資料]
潜水艦B-239「カルプ」は、K-239の名の下で1984年に勤務を開始した。
北方艦隊の常設即応部隊の一員に加わっていた。
1990年には、海軍で最高の艦であると認められた。
1992年、原子力大型潜水艦に再分類され、B-239に改名された。
1998年5月30日に海軍籍から除かれ、セヴェロドヴィンスクに係留された。

第2のプロジェクト945潜水艦「コストロマ」は1986年7月26日にゴーリキーの「クラースノエ・ソルモーヴォ」工場で起工され、1986年7月26日に進水し1987年12月30日に北方艦隊の一員として加わった。
原子力潜水艦「カルプ」の後に近代化が実施されることになっていた。

潜水艦プロジェクト945及び945A(B-336「プスコフ」B-534 「ニジニ・ノヴゴロド」)は、航空母艦及び他の潜水艦との戦闘の為に意図されている。
潜航深度は、それぞれ600メートルと550メートルである。
プロジェクト945A艦は、弾薬として36基の魚雷を有する6門の533mm魚雷発射管、945は2門の650mm魚雷発射管と4門の533mm魚雷発射管(弾数-魚雷40基)で武装している。


記事中に登場する『海軍産業』(フロートプロム)は、『中央海軍ポータル』(フロートコム)の姉妹サイトです。

『中央海軍ポータル』が主に海軍の艦船の動向を取り扱っているのに対し、『海軍産業』は造船業界の動向を取り扱っています。


チタン製の船体を持つプロジェクト945/945A原子力潜水艦は、1980年代前半~1990年代前半に掛けて計4隻が就役しました。

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト945「バラクーダ」(NATOコード名「シエラI」)】
B-239「カルプ」:1979年7月20日起工/1983年7月29日進水/1984年9月29日就役
B-276「コストロマ」:1984年4月21日起工/1986年7月26日進水/1987年10月27日就役


【プロジェクト945A「コンドル」(NATOコード名「シエラII」)】
B-534「ニジニ・ノヴゴロド」:1986年2月15日起工/1989年8月7日進水/1990年12月26日就役
B-336「プスコフ」:1989年7月29日起工/1992年7月28日進水/1993年12月14日就役


B-239は1994年から「ズヴェズドーチカ」に滞在していますが、予算不足により修理は実施されず、1998年5月には海軍の戦闘編制から除籍されました。

プロジェクト945/945Aの近代化改装の話は、2013年3月に出てきました。
[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]
[近代化改装後のシエラ級原潜は第4世代原潜に匹敵する]

その後、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、プロジェクト945原潜の近代化計画が有る事を認めました。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]
[ロシア海軍は2020年までに10隻以上の近代化された原子力潜水艦を受け取る]

まず最初に、事実上退役しているB-239から近代化の作業に着手される事になり、まず最初に核燃料が撤去されました。
[シエラI級原潜の近代化改装が始まる]
[近代化改装されるシエラI級原潜カルプは核燃料を撤去する]

続いて「ズヴェズドーチカ」のドックへ入渠して各種改装工事が実施される予定でしたが、現在、「カルプ」に関する作業は中断されているとの事です。

ロシア海軍の大型揚陸艦4隻は地中海を去った

15-0224a.jpg
『ボスポラス海軍ニュース』によると、2015年2月17日と21日にロシア海軍の4隻の大型揚陸艦ボスポラス海峡を北上しました。
つまり、地中海を去り、黒海へ戻ったという事です。

2月17日:大型揚陸艦「サラトフ」(黒海艦隊)、「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
2月21日:大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)、「ヤマル」(黒海艦隊)

この4隻は2月上旬にボスポラス海峡を南下し、地中海東部へ行きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは地中海へ入った]


従いまして、現在、地中海東部に滞在しているロシア海軍の艦は、この6隻になります。

[ロシア海軍地中海作戦連合部隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(旗艦、北方艦隊)
警備艦「ラードヌイ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
工作船PM-138(黒海艦隊)

ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は6ヶ月半の長期遠洋航海を終えて母港へ戻った

15-0222a.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2015年2月21日18時58分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は遠距離航海から戻ってきた】

本日(2月21日)、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、遠距離大洋航海任務を遂行した後、バルト艦隊主要基地へ入った。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年8月9日にバルト艦隊主要海軍基地バルチースクから出航した。
警備艦の遠距離航海は、ロシア海軍の戦闘訓練計画に沿って実施された。

艦の乗組員は、アフリカの角海域において民間船舶航行の安全保障、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として、更には、ロシアの海洋船舶航行、ロシア連邦のその他の種類の海洋経済活動の安全保障の任務を遂行した。

総計で警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」の航海は197日間、30442海里、2693航行時間に及んだ。

この間に艦の乗組員は、9ヶ国の港への非公式訪問を行なった-スペイン、マルタ、パキスタン、インドネシア、マレーシア、スリランカ、キプロス、オマーン、​​シリア
艦は、大西洋、インド洋、太平洋、北海、地中海、紅海、アラビア海、ジャワ海、アンダマン海を通過し、アンドレイ旗を示した。

航海中に乗組員は、対空・対潜防衛、航行の安全保障、組織的通信及び管理の訓練と演習を実施した。
艦上に在る海軍歩兵は、彼らの海洋技量を向上させた。
航海中、彼らは、様々な種類の小火器による実地射撃の実施など、数十回に渡る射撃訓練を行なった。

カラチ港(パキスタン)訪問中に警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」乗組員は、ロシア-パキスタン演習「アラビア・モンスーン-2014」へ参加した。
ロシア艦は、パキスタン海軍の艦、ロシア連邦麻薬取引検査連邦サービスの代表者、パキスタンの同僚と共に、非合法な麻薬取引を取り締まる任務を遂行した。
演習のエピソードの1つとして、演習シナリオの下でバルト艦隊海洋航空隊ヘリコプターKa-27PSが関与し、模擬麻薬密輸スクーナーの拘留を空中から支援した。

ジャカルタ港(インドネシア)警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年11月5日から8日まで開催された展示会「INDO Defence-2014」エキスポ&フォーラムへ参加した。
ロシア戦闘艦は、イベントへ参加した展示会のゲスト及び公式代表団が訪れる為に公開された。
更に艦の乗組員は、マラッカ海峡での巡洋艦「ジェムチュグ」沈没の100回忌に捧げる追悼行事、アンダマン海マレーシア海軍との「パッセークス」タイプの合同海軍演習、初の南・東南アジア、ASEAN加盟国の防衛当局トップ(国防相)会議へ参加した。

艦は、太平洋艦隊、北方艦隊、黒海艦隊の戦闘艦の乗組員が単一計画下で数多くの訓練を実施するロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として地中海エリアで行動し、艦隊間レベルでの合同任務へ取り組んだ。
その最中、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」及び地中海常設艦船グループ支援船と合同演習を行なった。
演習中に船員は一連の航行及び隊列再編の合同訓練、更には、水上及び空中の模擬目標に対する戦闘砲射撃を実施した。

艦を出迎える為の歓迎式典には、バルト艦隊司令官ヴィクトル・クラフチュク中将、北西連邦管区大統領副特使ウラジーミル・ソロヴィヨフカリーニングラード州の連邦検査官のトップであるアレクサンドル・ロマノフカリーニングラード州政府代表、バルチースク市庁代表、軍事船員の親類と友人、公共機関の代表が出席した。

同艦の艦長ウラジーミル・チェロコフ3等海佐は、遠距離航海から戻ってきた艦に技術的欠陥は無く、必要量の物資補充後に与えられた任務を遂行する準備は整っているとバルト艦隊司令官ヴィクトル・クラフチュク中将へ報告した。
艦隊司令官は、艦隊軍事評議会を代表して遠距離大洋航海において与えられた任務を成功裏に遂行した乗組員を祝福し、新たな戦闘演習の成功を祈った。
慣習により、乗組員は伝統的なパン子豚の丸焼きで迎えられた。
遠距離航海において功績の有る軍人は、当局から勲功章を授与され、多くの軍人は国家及び当局から表彰された。

更に注目されるのは、警備艦の6名の乗組員にとって、母港への帰還は二重の祝日となった事である-航海に出ている間、彼等には子供が生まれた。


[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-2015年2月)]

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(賢公ヤロスラフ)は、2014年8月9日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海へ向かった]

8月24日にマルタヴァレッタ港へ寄港し、2日間滞在しました。
(ロシア国防省発表によると、その前にスペインセウタ港へ寄港)

マルタを出た後、海賊対処任務に就く為、アデン湾へ向かう事が明らかにされました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は海賊対処任務の為にアデン湾へ行く]

9月1日、バルト艦隊中型海洋給油船「コラ」と合流しました。
[アデン湾へ向かうロシア海軍フリゲート「賢公ヤロスラフ」は補給船と合流した]

9月5日、アデン湾へ到着しました。
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務に就く]

9月11日から9月13日までオマーンサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年9月11日11時00分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はオマーンのサラーラ港へ業務寄港を行なう】

9月24日にもサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年9月24日13時35分
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はオマーンのサラーラ港へ入った】

9月26日にサラーラを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港訪問を終えた]

10月8日、再びサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年10月8日11時16分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はサラーラ港(オマーン)への業務寄港を行なう】

10月11日にサラーラを出航し、アラビア海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港訪問を終え、アラビア海へ向かった]

10月15日、パキスタンカラチ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはパキスタンを訪れた]

その後、パキスタン海軍と合同演習を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年10月17日18時51分配信
【バルト艦隊の軍艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はロシア-パキスタン演習「アラビア・モンスーン-2014」へ参加する】

演習が終わった後、カラチを出航し、今度は太平洋方面へ向かうと発表されました。
[ロシア海軍のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は太平洋へ向かった]

その後、スリランカコロンボ港を訪問し、10月27日、同港を出港し、インドネシアジャカルタへ向かいました。
[ロシア海軍のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」はスリランカを去り、インドネシアへ向かった]

11月5日、ジャカルタへ到着しました。
[ロシア海軍のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」はインドネシアのジャカルタへ入港した]

11月9日にジャカルタを出航し、今度はマレーシアへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はインドネシアのジャカルタを去り、マレーシアへ向かった]
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はマレーシアのペナン港を訪れる]

11月14日、マレーシアペナン島へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはマレーシアのペナン島を訪れた]

11月18日にペナンを出航し、再びスリランカへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はマレーシアからスリランカへ向かった]

11月24日には再びスリランカを訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカのコロンボへ入港した]

11月28日にコロンボを出航し、今度はオマーンへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカを去り、オマーンへ向かった]

12月5日、オマーンサラーラ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はオマーンを訪れた]

12月8日、サラーラ港を出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は地中海へ向かった]

12月18日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)に加わりました。

12月29日、地中海東部キプロス島リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

12月30日にはリマソールを出港し、「ヤロスラフ・ムードルイ」は、地中海東部で新年(2015年)を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で新年を迎えた]

その後の動向は公表されていませんでしたが、2015年1月下旬には、シリアタルトゥースへ寄港していた事が明らかにされました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥースへの寄港を終えた]

タルトゥースを出た後、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合同で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった]

その後、「セヴェロモルスク」と別れ、同じく地中海に居たバルト艦隊給油船「コラ」と合流し、地中海西端のスペインセウタ港へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ向かった]

2月10日、セウタ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ入港した]

2月12日にセウタを出港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港を去った]

その後、ジブラルタル海峡を通過して大西洋へ行き、2月16日には英仏海峡へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は英仏海峡を通過する]

そして、2月21日にバルチースク基地へ帰港しました。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」の航海は、2014年8月9日に出航以来、約6か月半に及びました。
これは同艦の就役以来、最も長期に渡った航海となりました。

これまでに同艦は地中海東部までは何度か航海した事は有りますが、インド洋、更には東南アジアまで行ったのは、今回が初めてです。


警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2012年4月以降、ロシア皇帝家(ロマノフ家)の後援を受けています。
[ロマノフ家は警備艦ヤロスラフ・ムードルイを後援する]

ロシア海軍の新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は消磁作業を開始した

15-0221a.jpg
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月18日12時33分配信
【「アドミラル・グリゴロヴィチ」は消磁の為にドックへ入った】

沿バルト造船工場「ヤンターリ」で建造されている警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、火曜日・2月17日に消磁を行なう為にドックへ入った。

「艦は、作業開始の為、昨日にドック入りしました」
『中央海軍ポータル』
特派員は、同社の広報秘書官セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。

広報秘書官によると、同艦の航行試験は、約2週間に渡り続けられる消磁過程の完了後に開始されなければならない。
更にミハイロフは、2014年末に計画されていた同艦への乗組員の居住は、未だ実現していない事を指摘した。

プロジェクト11356警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、沿バルト造船工場「ヤンターリ」の造船台でで2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水した。
2014年12月初頭に係留試験を開始した。
同年12月21日、「グリゴロヴィチ」のエンジンが初めて始動された。
発注者への警備艦の引き渡しは、2015年に計画されている。
同艦は黒海艦隊の一員として加わる。


[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦の1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水しました。
[ロシア海軍の新型フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は進水した]

その後、2014年12月初頭から造船所の岸壁で係留試験が開始されました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月5日8時7分配信
【警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は係留試験を開始した】

12月21日にはガスタービンエンジンが初めて始動されました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月21日14時24分配信
【警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は初めてエンジンを始動した】

そして2015年2月17日、出航前の消磁作業の為、「ヤンターリ」浮きドックへ入りました。
消磁作業は約2週間に渡って続けられるとの事です。
15-0221d.jpg

なお、「アドミラル・グリゴロヴィチ」が入った浮きドックには、以前にはコルベット「ステレグーシチー」が入渠していました。
[ロシア海軍新世代コルベット1番艦"ステレグーシチー"はドック入りした]

2015年2月1日の「ステレグーシチー」
15-0221e.jpg

「ステレグーシチー」は、「アドミラル・グリゴロヴィチ」と入れ違いに浮きドックを出たようです。

2015年2月18日の「ステレグーシチー」
15-0221f.jpg



「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、今年(2015年)にロシア海軍へ引き渡され、黒海艦隊へ配備される予定です。
[ロシア海軍の新型フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は2015年夏以降に黒海艦隊へ配備される]

ロシア海軍の為の新世代駆逐艦リデルの1番艦は2017年末に起工される

em.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月20日15時37分配信
【ロシアは新型駆逐艦「リデル」を2017年に起工する】
モスクワ、2月20日-ロシア通信社ノーボスチ

新世代駆逐艦「リデル」の起工は2017年末に予定されており、それは排水量14000トンになる。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチは、防衛産業企業体の高位の代理人より伝えられた。

同じ日、これよりも前にロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、現在、核動力装置を有する新世代駆逐艦作成の為の企画設計作業が進められていると記者団へ伝えた。

「この艦(リデル)の起工は、サンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで2017年末に予定されています。
艦の排水量は14000トンになります」

対談者は話した。

彼は、このプロジェクトの開発に従事しているのが「クリロフ記念科学研究所」である事を指摘した。

現在、ロシア海軍の戦闘編制には、1隻の核動力装置を有する水上艦-重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が在籍している。


[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]

ロシア海軍は、2006年以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]

サンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」では、「リデル」の建造準備が進められています。
[サンクトペテルブルク造船所セーヴェルナヤ・ヴェルフィはロシア海軍将来駆逐艦の建造準備を進めている]

2014年10月下旬、「ロシア防衛業界の高位の情報提供者」は、「リデル」型の1番艦は2023-2025年よりも前にロシア海軍へ受領される事は無いと述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの1番艦の就役は2023-2025年よりも前にはならないだろう]

ロシア海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク少将は、「リデル」の1番艦は2020年以降にロシア海軍へ受領されると述べました。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは2020年以降に就役する]
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの設計作業は続けられている]

将来駆逐艦「リデル」は、原子力推進通常動力の2タイプの設計が進められていました。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]

しかし2015年2月20日、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の機関が原子力推進にほぼ確定したと述べました。
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる]


そして、今回の記事に登場する「ロシア防衛産業企業体の高位の代理人」によると、「リデル」の1番艦は2017年末に起工されるとの事です。
ロシア海軍への引き渡しは、2020年代前半~半ば頃になるでしょう。

「リデル」の排水量は14000トンになるとの事ですが、これは恐らく満載排水量でしょう。
ロシア海軍の現用のプロジェクト1164「スラヴァ」型ロケット巡洋艦(満載排水量11300トン)よりも、やや大きくなるようです。
15-0221c.jpg

「リデル」の設計案には10000トン未満から10000トン越えまで様々なヴァリエーションが存在していますが、その中で最も大きなサイズの案が採用されたようです。
そして、今回の記事では触れらていませんが、動力は、恐らく原子力機関でしょう。

「リデル」を設計している「クリロフ記念科学研究所」は、2000年には大型巡洋艦プロジェクト2145の設計案を作成しています。
15-0221b.gif
[新型巡洋艦プロジェクト2145]

「クリロフ記念科学研究所」は複数の「リデル」設計原案を作成していますが、その中には、この2145を切り詰めたようなタイプも存在します。
Lider.jpg

14-1026e.jpg

これらの設計案が、そのまま建造される事は有りませんが(この2つの設計案は通常動力)、何らかの形で採用案に反映される事は有るでしょう。

最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年秋にロシア海軍へ引き渡される

15-0129a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月20日12時31分配信
【新プロジェクトのフリゲートのトップは(今年)秋にロシア海軍へ受領されなければならない】
サンクトペテルブルク、2月20日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」は2015年秋にロシア海軍への引き渡しが計画されている。
金曜日、海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将はサンクトペテルブルクで記者団へ伝えた。

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、2006年2月に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工され、、2010年10月に進水した。
8隻のプロジェクト22350フリゲートの建造が計画されている。

「私共は、アドミラル・ゴルシコフを(今年)秋に海軍の一員として得る計画であります。
同艦は試験を経ており、全ては計画通りに進行しております。
既に試験の第2段階が始まっています」
チルコフ
は話した。

同プロジェクト艦の排水量は4500トン、全長は135メートル、幅15メートル。
フリゲートの兵装は、口径130mmの艦載砲装置A-192「アルマート」、16基の対艦ミサイル「オーニクス」或いは「カリブル-NKE」の為の発射装置、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」である。

公開株式会社「造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、2012年5月から「統合造船業営団」の一員として加わっている。
現在、造船所では(以下の艦の)建造が続けられている。
プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」、「アドミラル・ゴロフコ」、「アドミラル・イサコフ」
プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」、「プロヴォールヌイ」
プロジェクト18280偵察艦「イワン・フルス」
物資供給船プロジェクト23120

工場は、外国の顧客の為の艦の修理及び近代化の分野における軍事技術協力作業を続けている。


[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。

2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


その後、試験は一旦中断し、2015年1月上旬から再開されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新年休暇の後に洋上試験を再開する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年1月下旬から洋上試験の次の段階へ進む]

以前、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「アドミラル・ゴルシコフ」が2015年11月にロシア海軍へ引き渡されると述べています。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年11月にロシア海軍へ引き渡される]

今回は「今年秋」と言っています。
(つまり、今年9月~11月)


「アドミラル・ゴルシコフ」は、2014年12月末、ガスタービンエンジンにトラブルが発生したと報じられました。
より正確には、ガスタービンエンジンそのものでは無く、エンジン制御システムの不具合でした。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジンに問題が発生した?]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジン制御システムに問題が発生した]

ロシア海軍は2015年に研究調査の為に南極へ行く

15-0220f.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月20日12時6分配信
【ロシア連邦海軍は南極への研究調査出征を計画している】
サンクトペテルブルク、2月20日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍は、今年に南極への研究調査出征を計画している。
海軍総司令官ヴィクトール・チルコフは記者団へ伝えた。

「現在、南極への水路調査出征(の準備)が進行中です」
彼は話した。

チルコフによると、出征の枠組において、航法図を修正する目的での水路調査作業が計画されている。

「最重要課題は、ロシア連邦の大洋及び海洋での国益の確保、水上及び水中環境での安全保障であります。
当然ながら、北極ゾーンの開発の為に水路調査が実施されました。
15-0220e.jpg
更に今年は、同様にロシア連邦が利益を有する南半球、南極への航海が計画されており、私共は、そこで調査を実施する必要が有ります」

総司令官は話した。

ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる

15-0220d.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月20日11時56分配信
【チルコフ:ロシアは原子力機関の新たな駆逐艦を建造する】
サンクトペテルブルク、2月20日-ロシア通信社ノーボスチ

新世代駆逐艦の作成における優先課題は、原子力機関の装備になる。
金曜日、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将はサンクトペテルブルクで記者団へ伝えた。

現在、ロシア海軍の戦闘編制には、1隻の核動力装置を有する水上艦-重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が在籍している。

「現在、特別な推進装置を有する新世代駆逐艦の企画設計作業が進められています。
駆逐艦作成の優先方向は、核動力装置を有する駆逐艦となります」
チルコフ
は話した。


[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]

ロシア海軍は、2006年以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]

2014年10月下旬、「ロシア防衛業界の高位の情報提供者」は、「リデル」型の1番艦は2023-2025年よりも前にロシア海軍へ受領される事は無いと述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの1番艦の就役は2023-2025年よりも前にはならないだろう]

ロシア海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク少将は、「リデル」の1番艦は2020年以降にロシア海軍へ受領されると述べました。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは2020年以降に就役する]
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの設計作業は続けられている]

将来駆逐艦「リデル」は、原子力推進通常動力の2タイプの設計が進められていたのですが、今回のロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督の発言を見る限り、原子力推進でほぼ確定のようです。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]

ロシア海軍の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"はサンクトペテルブルクで起工された

本日(2015年2月20日)、サンクトペテルブルク市の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」でロシア海軍の為のプロジェクト20380コルベット「リェチーヴイ」と「ストローギー」が起工されました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月20日10時46分配信
【同時に2隻のコルベットがサンクトペテルブルクの「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工された】
サンクトペテルブルク、2月20日-ロシア通信社ノーボスチ

最新鋭のプロジェクト20380コルベット「リェチーヴイ」「ストローギー」は、サンクトペテルブルク造船工場「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で金曜日に起工された。

中央海洋設計局「アルマーズ」により開発されたプロジェクト艦である新たなコルベットの生産は続けられる。

2007年から「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は4隻の同プロジェクト艦を建造し、これらはバルト艦隊の一員として加わった。
コルベットのトップ「ステレグーシチー」と3隻の生産艦-「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、「ストイーキー」

「本日、私共は、良き伝統に則り、2隻の現代的なプロジェクト20380艦を起工いたしました。
これは非常に素晴らしい艦であり、地中海並びに北海における可能性を示しております」

式典において海軍総司令官ヴィクトール・チルコフは述べた。

彼によると、新たなコルベットは以前のものとは異なり、最新兵器を有する。

公開株式会社「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」総取締役代行アレクサンドル・セレズネフによると、これらの艦は2018年に海軍へ引き渡されなければならない。

艦は、現代的なステルス技術により建造されている。
これらは、戦術-技術的特性及び戦闘能力において、根本的に新たなものとなっている。
その主な利点の幾つかには、多機能性、コンパクト性、低視認性、管理システムの高レベルの自動化及び統合が含まれる。

プロジェクト20380艦の排水量は2000トン、全長100メートル以上、最大速力27ノット、自律航行範囲4000海里。

コルベットは、対艦ミサイル複合体「ウラン」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、更には、潜水艦雷撃の為の対潜複合体「パケート-NK」で武装している。
艦は、風力4-5までの波立つ海上で全ての弾薬武器の確実な使用を保障する。
艦尾格納庫には1機のヘリコプターKa-28(27)を配置できる。

公開株式会社「造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、2012年5月から「統合造船業営団」の一員として加わっている。
現在、造船所では(以下の艦の)建造が続けられている。
プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」、「アドミラル・ゴロフコ」、「アドミラル・イサコフ」
プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」、「プロヴォールヌイ」
プロジェクト18280偵察艦「イワン・フルス」
物資供給船プロジェクト23120

工場は、外国の顧客の為の艦の修理及び近代化の分野における軍事技術協力作業を続けている。


『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月20日10時39分配信
【サンクトペテルブルクでコルベット「リェチーヴイ」と「ストローギー」が起工された】

起工式典には、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将の他に、北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将バルト艦隊司令官ヴィクトール・クラフチュク中将カスピ小艦隊司令官イリダル・アフメロフ1等海佐も出席したとの事です。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、本日起工された2隻を含めて計10隻が起工され(20380が8隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」建造艦]
14-0729g.jpg
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2015年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2016年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
amur.jpg
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



現在、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」においては、兵装強化型の20385が建造されていますが、こちらは2隻で打ち切られるようです。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]
[プロジェクト20385コルベット、建造中止?]


そして2015年2月20日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」において、以前に発表された通り、プロジェクト20380コルベット「リェチーヴイ」「ストローギー」が起工されました。
15-0220a.jpg
[2015年2月下旬にロシア海軍の為の2隻のプロジェクト20380コルベットが起工される]
[ロシア海軍の為の最新コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"は2015年2月20日に起工される]

先代「リェチーヴイ」ソ連海軍プロジェクト1135警備艦(クリヴァクI級)、先代「ストローギー」プロジェクト61大型対潜艦(カシン級)でした。

プロジェクト1135警備艦「リェチーヴイ」
15-0220b.jpg
1976年6月12日起工/1976年8月15日進水/1976年12月28日納入
赤旗太平洋艦隊へ配備
1995年8月5日除籍、1996年に韓国で解体

プロジェクト61大型対潜艦「ストローギー」
15-0220c.jpg
1966年2月22日起工/1967年4月29日進水/1968年12月24日納入
赤旗太平洋艦隊へ配備
1993年6月30日除籍、1995年に解体の為インドへ曳航途中、シンガポール沖80海里で嵐の為に沈没


ただ、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督の発言を見る限り、今回起工された2隻の20380コルベットは、既に就役済みの20380とは兵装などが一部異なるようです。

更にチルコフ提督は、今回起工された20380コルベット2隻が北方艦隊或いは黒海艦隊へ配備される可能性を仄めかしています。

ロシア海軍黒海艦隊航空隊のSu-30SMは艦隊防空演習に参加した

15-0219b.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月19日10時40分配信
【情報筋:ロシア黒海艦隊は有翼ミサイルを撃退する演習を始めた】
セヴァストーポリ、2月19日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊の艦と海軍航空隊は、クリミアの単一対空防衛システムの演習の枠組において、有翼ミサイル攻撃の撃退を始めた。
木曜日、ロシア通信社ノーボスチは、クリミア海軍基地の情報提供者より伝えられた。

演習には、戦闘機Su-30も参加した。
海上には、艦隊の4隻の小型対潜艦及び小型ロケット艦が在った。

「この(2機の)Su-30は遠距離電波位置特定機及び視覚検出の役割を果たしました。
仮想"敵"は有翼ミサイルを発射し、空中迎撃により撃墜されました。
もしもミサイルが空中障壁を通過する場合、それは艦の高射ミサイルの支援により保護されます。
艦の対空防衛射程ゾーンへ進入した機動標的は模擬撃破されました」

情報提供者は指摘した。

第1段階で戦闘機Su-30は敵役を務め、空中から艦の航行隊列を攻撃した。
艦は対空防衛体制を再編し、対空防衛ゾーンへ進入した機動標的を模擬追尾し、その後、高射ミサイルの模擬発射が行なわれた。

航空機は、次に、迂回しつつ干渉設定ステーションを始動させ、艦への最大限の接近を試み、有効距離でミサイルを発射した。

演習は黒海エリアの戦闘訓練射爆場で実施されたと対談者は話した。

以前、クリミアにおいて、艦艇、迎撃戦闘機、地上常設複合体を含む完全な対空防衛グループが作成されたと報じられた。


多用途複座戦闘機Su-30SMは、2014年7月に最初の3機がロシア海軍へ引き渡されています。
[3機の多用途複座戦闘機Su-30SMがロシア海軍へ引き渡された]
[ロシア海軍航空隊は戦闘機Su-30SMの運用を開始した]

今回、その最新鋭機Su-30SM黒海艦隊の防空演習へ参加しました。

この演習においてSu-30SM対艦ミサイルにより水上艦部隊を攻撃する敵役と、水上艦部隊をサポートする早期警戒機役を務めたようです。

ロシア海軍の艦上攻撃ヘリKa-52Kはミストラル級ヘリ空母以外の艦に搭載されるかもしれない

15-0218f.jpg
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月18日12時44分配信
【「ミストラル」の為の甲板ヘリコプターKa-52Kは他の艦に駐留するかもしれない】

もしもロシアがフランスへ発注した「ミストラル」を受領しない場合、これらの(艦の)為に特別に作成される甲板ヘリコプターKa-52Kは他の艦に駐留するかもしれない。
ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』総取締役アレクサンドル・ミヘーエフは表明した。


「私共には、ミストラルだけが有るわけではありませんし、ヘリコプターを搭載するものは、海洋舞台に存在しています」
タス通信
は引用した。
アレクサンドル・ミヘーエフは、Ka-52K「他の艦への駐留の為、更には沿岸への駐留の為を含めて」重要性を有する事を指摘した。

次に、コーポレーション『ファゾトロン-NIIR(電波科学研究所)』の総取締役第1代理兼設計主任ユーリー・グシコフは、Ka-52Kが将来的には新たな機上電波位置特定ステーションを得る可能性が有ると述べた。
これにより、(Ka-52Kは)対艦ミサイルKh-31Kh-35の使用が可能となる。

現在、「海洋版」Ka-52は、「陸上版」と同じ電波位置特定ステーション「アルバリェート」(『ファゾトロン-NIIR』が開発)を装備している。
グシコフによると、このミリメートル周波帯レーダーは、大規模な行動距離を必要としない沿岸ゾーンでの任務遂行を保障する。

「ミストラルからの空中滞在状況に関し、私共は、甲板ヴァージョンのヘリコプターの能力の拡大を提案しており、センチメートル範囲の周波数を組み込んで近代化された機上電波位置特定ステーションの装備により、探知範囲を、ほぼ200キロメートルにまで引き上げ、対艦ミサイルKh-31とKh-35の使用の可能性を提供します」
ユーリー・グシコフ
は話した。

以前に報じられたように、ロシア連邦国防省は昨年(2014年)に「ミストラル」の為の艦載機Ka-52Kを発注した。
最初の3機を発注者は昨年末に受領しなければならなかった。

昨年9月以降、フランスからロシアへの供給の状況が不明なまま、「ミストラル」型ヘリコプター空母は建造された。
最近、フランス大統領フランソワ・オランドは、ロシアへの艦の引き渡しは、ウクライナ情勢に関連し、未だ不可能であると表明した。


艦載ヘリコプターKa-52K(空軍のKa-52の艦載機型)は、ロシア海軍ヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」級への搭載の為に開発され、沿海地方航空機製造工場「プログレス」で生産されます。
[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kが生産される]
[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kは折り畳みブレードを有し、防錆処理が施される]
[2014年末までにロシア海軍へ3機の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kが引き渡される]

Ka-52Kの国家受領試験は2015年に完了します。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母の為の艦上攻撃ヘリKa-52Kの国家試験は2015年に完了する]

ただし、搭載母艦となる「ミストラル」級ヘリ空母の引き渡しは、現在の所、無期限延期されています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

もしもロシア「ミストラル」級を受領できなかった場合、Ka-52Kは他の艦か、或いは陸上基地へ配備されることになります。

現在、ロシア海軍に就役している水上艦でヘリコプターの搭載・運用能力を有するタイプは、これだけ有ります。
プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)
プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦(キーロフ型)
プロジェクト1164ロケット巡洋艦(スラヴァ型)
プロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ型)
プロジェクト11551大型対潜艦(アドミラル・チャバネンコ)
プロジェクト11540警備艦(ネウストラシムイ型)
プロジェクト20380コルベット(ステレグーシチー型)


今後は、この3タイプも加わります。
プロジェクト22350フリゲート(アドミラル・ゴルシコフ型)
プロジェクト11356Rフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型)
プロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)


Ka-52は、2011年8月31日に北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラーコフ」(プロジェクト1155)で発着試験を行なっています。
[攻撃ヘリKa-52、大型対潜艦「海軍中将クラコフ」で発着試験(2011年8月31日)]


なお、記事中で触れられているように、ロシア海軍Ka-52Kは、将来的に対艦ミサイルKh-35(ウラン)対レーダー/対艦ミサイルKh-31の運用が考慮されています。

対レーダー/対艦ミサイルKh-31
15-0218g.jpg

対艦ミサイルKh-35
15-0218e.jpg

ロシア海軍の8機の対潜ヘリコプターKa-27が2015年に近代化される

15-0218c.jpg
『タス通信』より
2015年2月18日9時58分配信
【ロシア海軍の8機のヘリコプターKa-27は2015年に近代化を実施する】
バンガロール、2月18日/タス通信

ロシア海軍の8機のヘリコプターKa-27は今年に大規模修理と近代化が実施され、新たな電波位置特定戦術指揮システムを受け取る。
このタイプの機体は、合計46機の近代化が計画されている。
タス通信特派員は、新たなシステムを開発するコーポレーション『ファゾトロン-NIIR(電波科学研究所)』の総取締役第1代理兼設計主任ユーリー・グシコフより伝えられた。

「在籍している多くの機体には制限が有ります」
グシコフ
は説明した。
「従いまして、Ka-50/Ka-52をベースとした"海洋"ヘリコプターの軍備採用よりも前の近い将来に46機のヘリコプターKa-27を近代化する決定が採択されました」

作業は、クメルタウ航空機製造事業(「ロシアン・ヘリコプターズ」に含まれる)で行なわれる。

対談者は、FNAと呼ばれる新たなシステムの作業には、機上電波位置特定ステーション及び情報計算システムが含まれていると話した。
それは、近代化されるKa-27Mに、全てのタイプの艦及び潜水艦を検出し、検出距離と攻撃目標を増加させる円形走査機能を提供する。
グシコフは、Ka-27Mが地上或いは艦の司令所、そして他のヘリコプターへリアルタイムでの情報伝達の為の最新形態を導入している事を指摘した。

「ヘリコプターとFNAシステムは国家試験を経ています」
『ファゾトロン-NIIR』
の代表は明かした。

「従いまして、今年、最初のKa-27M8機がロシア海軍へ受領されなければなりません」
彼は付け加えた。


現在、ロシア海軍は、艦載対潜ヘリコプターKa-27PLを約70機程度保有しており、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊海洋航空隊で運用されています。

Ka-27PLの近代化型Ka-27Mは、2012年5月に第一次発注が行なわれると発表されました。
[ロシア海軍は艦載ヘリコプターKa-27Mを発注する]

【Ka-27M試作機(0909号機)】

その後、Ka-27M試作機(0909号機)は、北方艦隊での試験が行なわれました。
[艦載ヘリコプターKa-27Mの試験は北方艦隊で行なわれている]

2014年12月には、北方艦隊所属の4機のKa-27PLが近代化改修を行なう事になりました。
[ロシア海軍の対潜ヘリコプターKa-27PLの近代化改修が始まる]

そして今回、Ka-27M仕様に近代化されるKa-27PLは総計46機となる事が明らかにされました。

この内の8機は今年末までにオーバーホールと近代化改修を終えるとの事です。

ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦アルローサは近代化改装を行なっている

15-0218a.jpg
15-0218b.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2015年2月17日17時20分配信
【黒海艦隊の潜水艦「アルローサ」は計画修理及び近代化を実行している】

スタニスラフ・リジツキー2等海佐が艦長を務める黒海艦隊ディーゼル潜水艦「アルローサ」は、セヴァストーポリ黒海艦隊第13艦船修理工場で計画修理と部分的な近代化を実行している。

修理作業中に潜水艦の材料の一部は改善され、技術特性の向上を可能とする。

工場での修理中、豊富な実地経験を有する「アルローサ」乗組員は、黒海艦隊の為に建造される新たなディーゼル潜水艦「ノヴォローシースク」、「ロストフ・ナ・ドヌー」、「クラスノダール」の乗組員形成の為の基礎となった。

「アルローサ」の船員は、艦自体のダメージコントロール、航法、戦術準備状態の適切な準備レベルを維持する為、セヴァストーポリ黒海艦隊シミュレーター訓練センターで訓練を行なっている。

[参考]
潜水艦「アルローサ」ニジニ・ノヴゴロド「クラースノエ・ソルモーヴォ」工場で1988年5月17日に起工された。
1989年9月に進水し、同年11月には内陸水路により黒海へ移動した。
1990年12月1日、海軍旗が掲揚され、2004年1月に潜水艦「アルローサ」と命名された。


[ポンプジェット潜水艦アルローサ(旧ブログ)]

ロシア黒海艦隊潜水艦「アルローサ」(1990年就役)は、これまでにも、小規模な修理は何度か行なわれています。

最近では、2011年7月から2012年7月までバルト海沿岸のクロンシュタットで修理され、2012年9月にセヴァストーポリへ戻りました。
[ポンプジェット潜水艦アルローサは黒海へ戻る]
[ポンプジェット潜水艦アルローサはセヴァストーポリへ戻った]

2014年6月からは、セヴァストーポリで修理及び近代化が行なわれています。
[ロシア海軍黒海艦隊のポンプジェット潜水艦アルローサは近代化改装を行なう]


黒海艦隊潜水艦部隊は2014年12月に第4潜水艦旅団へと改編され、既に新造のプロジェクト06363潜水艦2隻が編入されています。
[黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ就役した]
[潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはロシア海軍へ就役した]

ただし、現在は未だ黒海艦隊の基地には到着していませんが・・・
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクは深海試験の為に北方艦隊の基地へ到着した]
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは深海試験を行なう為にバレンツ海へ移動する]

セヴェロドヴィンスク造船所はロシア海軍の為の原潜を8隻建造している

15-0217c.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月17日10時18分配信
【「セヴマシュ」はロシア(連邦)の歴史上初めて同時に4隻の原子力潜水艦を建造している】
セヴェロドヴィンスク、2月17日-ロシア通信社ノーボスチ

セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」の船台では、ロシア現代史上初めて複数の原子力潜水艦の作成に関する作業が同時に進められている。
同社広報サービスは発表した。

昨年(2014年)、同社は海軍へ2隻の原子力ロケット艦プロジェクト「ヤーセン」及び「ボレイ」-「セヴェロドヴィンスク」「ウラジーミル・モノマーフ」を引き渡した。

「セヴマシュにとって2014年は良好な結果で終わりました。
(2014年の)国家防衛発注の計画量が完全に履行されたのです。
2014年、造船所の船台では4隻の第4世代原子力潜水艦が起工されました」

広報サービスは、潜水艦造船管理部長マラート・アビジャノフが指摘した事を引用した。


現在、同社の船台では複数の原子力潜水艦の建造工事が展開している。
近い内の課題は、ロケット艦プロジェクト「ヤーセン-M」及び「ボレイ-A」のトップ-「カザン」「クニャージ・ウラジーミル」-の電気工事への移行である。

更に、多目的原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」の絶縁工事開始と原子力潜水艦「クニャージ・オレグ」の水圧試験の準備が計画されている。
トップ原子力潜水艦の為の導管、更にはシステムの製造拡大は、船台からの艦の出渠を可能にする。

全ての受注品(原子力潜水艦)には、国内で製造された機器一式が提供されるとセヴマシュ」は指摘した。


現在、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所では、ロシア海軍の為の第4世代原子力潜水艦が建造されています。

[新世代多用途原潜ヤーセン級]
[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
P885
12-1104h.jpg

[新世代戦略原潜ボレイ級]
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
14-0109b.jpg
13-0220a.jpg

2014年には、第4世代原潜「セヴェロドヴィンスク」(プロジェクト885「ヤーセン」多用途原潜1番艦)「ウラジーミル・モノマーフ」(プロジェクト955戦略原潜3番艦)ロシア海軍へ就役しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]


「ヤーセン」級2番艦「カザン」は2009年7月24日に起工されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンは2017年にロシア海軍へ引き渡される]

「ヤーセン」級3番艦「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工されています。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]

今回の記事では触れられていませんが、「ヤーセン」級4番艦「クラスノヤルスク」も2014年7月27日に起工されています。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]


「ボレイ」級4番艦「クニャージ・ウラジーミル」は2012年7月30日に起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルの船体が形成された]

「ボレイ」級5番艦「クニャージ・オレグ」は2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

今回の記事では触れられていませんが、「ボレイ」級6番艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]


これ以外にも、「セヴマシュ」では2隻の特殊用途原子力潜水艦が起工されています。
こちらは、詳細は明らかにされていませんが・・・
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]
[秘密のプロジェクト09851特務原潜ハバロフスク]


従って、「セヴマシュ」では、現在、8隻の原子力潜水艦が建造されています。

記事のタイトルとなっている「4隻の原子力潜水艦」は、この中で工事が最も進んでいる艦~「カザン」、「ノヴォシビルスク」、「クニャージ・ウラジーミル」、「クニャージ・オレグ」を指しています。

ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは地中海へ入った

15-0217a.jpg
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月16日16時52分配信
【大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」は地中海へ出た】

黒海艦隊の大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」は今年初めての地中海航海へ向かった。

日曜日・2月15日、同艦は、ボスポラス海峡を通過して南へ向かった。
『ボスポラス海軍ニュース』は伝えた。

前の「ノヴォチェルカッスク」地中海航海は2014年10月-11月に行なわれた。
その後、同艦の艦上へ、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将統制下の演習本部が置かれた。

2014年、「ノヴォチェルカッスク」は、黒海艦隊2等艦で最高であると認められた。


15-0217b.jpg

『ボスポラス海軍ニュース』によると、今年2月にボスポラス海峡を南下した(つまり、地中海へ入った)ロシア海軍の艦は、この6隻です。
2月5日:大型揚陸艦「サラトフ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」
2月7日:大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」、「ヤマル」、警備艦「ラードヌイ」
2月15日:大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」


先に地中海へ入った艦は、2月16日に合同演習を実施しました。
[ロシア海軍3艦隊の軍艦は地中海東部で砲撃訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で演習を行なった]


現在、地中海東部に滞在しているロシア海軍の艦は、少なくとも、この10隻になります。

[ロシア海軍地中海作戦連合部隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(旗艦、北方艦隊)
警備艦「ラードヌイ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「サラトフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ヤマル」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
工作船PM-138(黒海艦隊)

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で演習を行なった

15-0216c.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月16日13時29分配信
【ロシア海軍の艦船は地中海で海上戦闘を行なう為の演習を実施した】
モスクワ、2月16日-ロシア通信社ノーボスチ

大型対潜艦「セヴェロモルスク」警備艦「ラードヌイ」の乗組員は、地中海で通常兵器の模擬使用による海上戦闘へ合同で取り組んだ。
月曜日、北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。

これに先立ち、月曜日に地中海ロシア連邦海軍の艦が射撃を実施した事が知られたが、その詳細は明らかにされなかった。

ロシア海軍の艦の乗組員が遠距離航海において果たすべき主要課題の1つは、協同行動の要素への取り組みである。
合同活動中にロシア艦の乗組員は、管理及び通信システムの機能を確認し、更には実地経験を交換する。

「本日、北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクと黒海艦隊の警備艦ラードヌイは、船団の組織的防衛及び通常兵器の模擬使用による海上戦闘へ取り組む演習を実施しました」
セルガ
は話した。

乗組員は更に、対艦ミサイルを回避する目的でパッシブ妨害電波電子戦闘複合体の設定任務へ取り組んだ。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出た2014年11月20日に始まった。
この間に船員は11000海里以上を航行し、この距離の一部は嵐の海という条件下だった。
同艦の乗組員は、紅海アデン湾で民間船舶航行の安全保障任務を遂行し、更にはサラーラ港(オマーン)への業務寄港を行なった。


[大型対潜艦セヴェロモルスク遠距離航海(2014年11月-]

大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊艦船支隊は2014年11月20日にセヴェロモルスクを出航し、12月5日に地中海へ入り、12月23日にはスエズ運河を通過して紅海へ入りました。

その後、オマーンサラーラ港へ寄港し、サラーラ港を出航後、日本海上自衛隊護衛艦「はるさめ」と会合しました。

「はるさめ」との会合を終えた後、アラビア海から紅海へ向かうパナマの貨物船を護衛し、紅海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは紅海で就役記念日を迎える]

2015年1月27日未明にスエズ運河を通過して地中海へ入り、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日設立)へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海へ入った]

1月30日に地中海東部で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった]

大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、現在、ロシア海軍地中海作戦連合部隊の旗艦を務めています。

その「セヴェロモルスク」ですが、2月16日に黒海艦隊警備艦「ラードヌイ」と合同演習を実施しました。

同じ2月16日、ロシア黒海艦隊広報部は、黒海艦隊、北方艦隊、バルト艦隊の軍艦が合同で砲撃訓練を行なったと発表しています。
[ロシア海軍3艦隊の軍艦は地中海東部で砲撃訓練を行なった]

この砲撃訓練の他に、「セヴェロモルスク」「ラードヌイ」による合同船団護衛訓練などが実施されたようです。

先の黒海艦隊広報部発表では、黒海艦隊の艦(ラードヌイ)がメインになっておりますが、北方艦隊広報部発表は、北方艦隊の艦(セヴェロモルスク)がメインになっています。

ロシア海軍3艦隊の軍艦は地中海東部で砲撃訓練を行なった


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月16日11時53分配信
【ロシア艦は地中海で射撃を実施した】
モスクワ、2月16日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア戦闘艦は月曜日に地中海で海洋及び空中目標への砲射撃を実施した。
ロシア連邦黒海艦隊広報サービスは発表した。

「地中海のロシア海軍常設連合部隊の一員に属している黒海艦隊の警備艦ラードヌイと大型揚陸艦ヤマルは、海洋及び空中目標への砲射撃を実施しました。
砲撃は、地中海東部の位置で北方艦隊の救助曳船SB-406乗組員により備えられた標的に対して行なわれ、更に、艦隊間連合部隊旗艦の北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスク、バルト艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・シャバリンも実施しました」

声明では、こう述べられた。


15-0213c.jpg

ロシア黒海艦隊警備艦「ラードヌイ」(プロジェクト1135、クリヴァクI級)は、2015年2月6日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊のクリヴァクI級フリゲート"ラードヌイ"は地中海へ向かった]

「ラードヌイ」の他に、同じ黒海艦隊大型揚陸艦「サラトフ」「ヤマル」も2月中旬に地中海へ入り、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わりました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊へ黒海艦隊の軍艦3隻が加わった]

現在、ロシア海軍地中海作戦連合部隊の旗艦は、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(2014年11月20日出港、アデン湾海賊対処任務遂行後に地中海入り)が務めています。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった]

記事中に登場するバルト艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」は、2014年10月22日にバルチースクを出港し、11月中旬以降、地中海に滞在しています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年11月13日16時03分配信
【バルト艦隊の大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」は地中海のロシア海軍作戦連合艦船部隊へ加わった】

「アレクサンドル・シャバリン」は2015年の元旦も地中海で迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で新年を迎えた]

そして2月16日、警備艦「ラードヌイ」(黒海艦隊)、大型揚陸艦「ヤマル」(黒海艦隊)、大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)、大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊)地中海東部で合同砲撃訓練を実施しました。
砲撃用の標的は、北方艦隊救助曳船SB-406が曳航したようです。

今回の演習は小規模ですが、2013年1月下旬には、ロシア海軍3艦隊(北方艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の艦船が地中海東部黒海に跨る大規模演習を実施しています。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]


黒海艦隊工作船PM-138は、2015年1月中旬以降、シリアタルトゥースに駐留し、地中海で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスを行なっています。
[ロシア海軍黒海艦隊の工作船PM-138はシリアへ行く]

ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は英仏海峡を通過する

15-0216b.jpg
15-0216a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月16日11時52分配信
【ロシア連邦海軍の戦闘艦はバルト艦隊基地への航路上でラマンシュ海峡へ入った】
カリーニングラード、2月16日-ロシア通信社ノーボスチ

遠距離航海任務の遂行を完了したバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、常時駐留地であるバルト艦隊主要基地バルチースク市へ針路を取った。
月曜日、西方軍管区広報サービスは発表した。

「現在、警備艦の乗組員はラマンシュ海峡の通過を始めております。
その後、同艦は北海及びバルト海峡への移行を行ないます。
祖国防衛者の日の2月23日に同艦は常時駐留地へ到着予定です」

声明では、こう述べられた。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年8月9日にバルト艦隊主要海軍基地バルチースク市から出航した。
航海中に同艦は25000海里以上を航行し、この間に9ヶ国の港を訪れた-スペイン、マルタ、パキスタン、インドネシア、マレーシア、スリランカ、キプロス、オマーン、​​シリア。

艦の航海の主要任務の1つは、世界の大洋における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、更には、ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の海洋経済活動の安全保障にある。

地中海エリアで「ヤロスラフ・ムードルイ」ロシア海軍常設艦船作戦連合部隊の一員として行動し、他のロシア艦隊の戦闘艦との訓練に参加した。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は最新の多目的警備艦であり、2009年に海軍の編制へ加わった。
同艦は、敵潜水艦の捜索、探知、追跡、海洋における戦闘艦の対艦及び対潜防衛の保障、陸上部隊の戦闘活動の支援、海洋揚陸部隊の上陸の支援の為に意図されている。


[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-)]

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(賢公ヤロスラフ)は、2014年8月9日にバルチースクを出港しました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海へ向かった]

8月24日にマルタヴァレッタ港へ寄港し、2日間滞在しました。
(ロシア国防省発表によると、その前にスペインセウタ港へ寄港)

マルタを出た後、海賊対処任務に就く為、アデン湾へ向かう事が明らかにされました。
[バルト艦隊のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は海賊対処任務の為にアデン湾へ行く]

9月1日、バルト艦隊中型海洋給油船「コラ」と合流しました。
[アデン湾へ向かうロシア海軍フリゲート「賢公ヤロスラフ」は補給船と合流した]

9月5日、アデン湾へ到着しました。
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務に就く]

9月11日から9月13日までオマーンサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年9月11日11時00分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はオマーンのサラーラ港へ業務寄港を行なう】

9月24日にもサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年9月24日13時35分
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はオマーンのサラーラ港へ入った】

9月26日にサラーラを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港訪問を終えた]

10月8日、再びサラーラ港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年10月8日11時16分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はサラーラ港(オマーン)への業務寄港を行なう】

10月11日にサラーラを出航し、アラビア海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはオマーンのサラーラ港訪問を終え、アラビア海へ向かった]

10月15日、パキスタンカラチ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはパキスタンを訪れた]

その後、パキスタン海軍と合同演習を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2014年10月17日18時51分配信
【バルト艦隊の軍艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はロシア-パキスタン演習「アラビア・モンスーン-2014」へ参加する】

演習が終わった後、カラチを出航し、今度は太平洋方面へ向かうと発表されました。
[ロシア海軍のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は太平洋へ向かった]

その後、スリランカコロンボ港を訪問し、10月27日、同港を出港し、インドネシアジャカルタへ向かいました。
[ロシア海軍のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」はスリランカを去り、インドネシアへ向かった]

11月5日、ジャカルタへ到着しました。
[ロシア海軍のフリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」はインドネシアのジャカルタへ入港した]

11月9日にジャカルタを出航し、今度はマレーシアへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はインドネシアのジャカルタを去り、マレーシアへ向かった]
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はマレーシアのペナン港を訪れる]

11月14日、マレーシアペナン島へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはマレーシアのペナン島を訪れた]

11月18日にペナンを出航し、再びスリランカへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はマレーシアからスリランカへ向かった]

11月24日には再びスリランカを訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカのコロンボへ入港した]

11月28日にコロンボを出航し、今度はオマーンへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスリランカを去り、オマーンへ向かった]

12月5日、オマーンサラーラ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はオマーンを訪れた]

12月8日、サラーラ港を出航し、地中海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"は地中海へ向かった]

12月18日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)に加わりました。

12月29日、地中海東部キプロス島リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

12月30日にはリマソールを出港し、「ヤロスラフ・ムードルイ」は、地中海東部で新年(2015年)を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で新年を迎えた]

その後の動向は公表されていませんでしたが、2015年1月下旬には、シリアタルトゥースへ寄港していた事が明らかにされました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥースへの寄港を終えた]

タルトゥースを出た後、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合同で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部で砲撃訓練を行なった]

その後、「セヴェロモルスク」と別れ、同じく地中海に居たバルト艦隊給油船「コラ」と合流し、地中海西端のスペインセウタ港へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ向かった]

2月10日、セウタ港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港へ入港した]

2月12日にセウタを出港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のフリゲート"ヤロスラフ・ムードルイ"はスペインのセウタ港を去った]

その後、ジブラルタル海峡を通過して大西洋へ行き、2月16日には英仏海峡へ入りました。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は2月23日(祖国防衛者の日)にバルチースク基地へ帰港する予定です。


警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2012年4月以降、ロシア皇帝家(ロマノフ家)の後援を受けています。
[ロマノフ家は警備艦ヤロスラフ・ムードルイを後援する]

ロシア海軍航空隊は北極に適合する

12-0714e.jpg
15-0215f.jpg
『タス通信』より
2015年2月14日13時20分配信
【ロシア連邦海軍航空隊は北極条件に適合する】
モスクワ、2月14日/タス通信

ロシア海軍航空隊は完全に北極条件に適合する。
ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送においてロシア連邦海軍海洋航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は述べた。

「現在、我々が作成している全ての艦及び航空機は北極条件に適合しています。
約1メートルの精度が付与された着陸システムが開発されます。
それは、着陸への自動アプローチへ取り組む際、我々の多くの問題を解決します」

彼は話した。

更に現在、彼によれば、極低温下における航空機のエンジンの始動問題や結氷への対処に関する課題は解決されている。

「私達は飛行場を建設し、北極圏を空のままにはしません」
将軍は確約した。

彼は、今、ヘリコプターKa-27の近代化が行なわれ、画期的な潜水艦の捜索と探知の実施が可能となる事を付け加えた。

「今、私共はMiG-29(K)、Su-30(SM)を有しております。
それは、未だ全てを受領していません。
私達は、遠距離及び中距離航空機の交換へ向けて動き出します。
それは、水上での救助を保障する為の水上航空機である事が望ましいですね」

将軍は付け加えた。


[ロシア海軍航空隊の2015年の更新計画]

[ロシア海軍航空隊への艦上戦闘機MiG-29Kの補充は2015年に完了する]

ロシア海軍航空隊の為の有人/無人航空機が開発される

15-0215d.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月14日13時57分配信
【ロシア海軍の新たな航空機はパイロット無しで飛行できる】
モスクワ、2月14日-ロシア通信社ノーボスチ

海軍航空隊司令部は、産業界に対し、有人及び無人モードで動作する航空機及びヘリコプターの作成という課題を提起している。
土曜日、ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送においてロシア連邦海軍海洋航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は述べた。

「新たな航空機やヘリコプターは、このように作成されます:あらゆるヴァージョンで飛行可能であり、特定の任務の為に飛行士が乗り、そして飛行士無しで。
このような課題を、現在、我々は産業界へ提示しており、それは原則的に実現可能です」
コジン
は述べた。

彼は、航空機が自身で行動できれば、飛行士にとって3000-4000kmに渡る計画飛行でリスクを冒す事は完全に不可避では無くなると付け加えた。

それにも関わらず、完全な自動化航空複合体は、彼によると、任務遂行中、必然的に「停滞」状況が発生する事が出来ないように作成され、人間が意思決定を行なう事になる。


現在、ロシア海軍でも無人機の配備は始まっています。

例えば、2014年1月下旬には、カムチャツカ半島太平洋艦隊航空基地無人偵察機フォルポスト(イスラエル無人機サーチャー2ロシアでライセンス生産した機体)が配備されています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年1月16日12時26分配信
【太平洋艦隊は無人機フォルポストを装備した】

今後建造される新世代コルベットには、無人ヘリコプターが搭載されます。
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される]

2020年代から建造される将来航空母艦は、有人戦闘機の他に無人機を搭載します。
[ロシア海軍の将来空母は2030年以降に就役する]

2015年1月下旬、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏は、ロシアが既に偵察/攻撃用重無人機を作成していると述べました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年1月25日19時58分配信
【国防省:ロシアは既に重攻撃無人機を作成している】
この重無人機は、戦略、作戦、戦術レベルの任務を遂行し、情報収集任務の他に、攻撃手段として使う為に作成されたとの事です。


そして今回、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将
「任務に応じてパイロットを乗せ(有人)、或いはパイロット無し(無人)で作戦を行なう航空機とヘリコプター」
の開発をロシア航空業界へ求めている事を明らかにしました。