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ロシア海軍航空隊は2020年までに計28機の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年1月13日13時15分配信
【ユジン:ロシア連邦は海軍2020年までに28機の対潜航空機Il-38を受領する】
モスクワ、1月13日-ロシア通信社ノーボスチ

イリューシン記念航空複合体は2016年11月にロシア連邦海軍へ更に2機の対潜航空機Il-38を引き渡し、契約下で海軍航空隊は2020年までに合計28機の機体を受け取る。
同社の総取締役代理ユーリー・ユジンは伝えた。

「今日において私共は5機の航空機Il-38Nノヴェッラを海軍航空隊へ引き渡しております。
契約下で私共は今年11月にこの航空機を更に2機引き渡します」

彼は水曜日に記者団へ話した。

ユジンは、軍当局との契約に従い、2020年までに「イリューシン」は28機のIl-38Nを引き渡す事を指摘した。

Il-38は、イリューシン試作設計局旅客機Il-18Vをベースに開発した対潜航空機である。
航空機は、独自或いは対潜艦と合同での潜水艦の探索と破壊、海上偵察、捜索救助活動、機雷源の敷設の為に意図されている。


『イリューシン』公式サイトより
【Il-38対潜航空機】

旅客機Il-18をベースに開発された対潜哨戒機Il-38は、1961年9月27日に初飛行し、1967年から1972年までに65機が生産されました。

現用のIl-38は、Il-38N仕様への近代化改修を受けます。

Nは「ノヴェッラ」Новелла(短編小説、新規追加条項)の略です。
Il-38の上部に追加されたのが「ノヴェッラ-P-38」複合体です。
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北方艦隊は、2012年3月にIl-38N(15号機)を受領していますが、これはプロトタイプのようです。
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nの飛行訓練を開始した]

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2014年7月15日、Il-38N「量産機」(機体番号19)ロシア海軍へ引き渡されました。
[近代化された対潜哨戒機Il-38Nは7月15日にロシア海軍へ引き渡される]
[近代化された対潜哨戒機Il-38N量産1号機はロシア海軍へ引き渡された]

その後、27号機、24号機、23号機が改修を終えてロシア海軍航空隊へ引き渡されています。

2015年3月30日には太平洋艦隊航空隊が初めてIl-38Nを受領しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]

6月30日、5機目となる「フョードル・ゾロトゥヒン」号(機体番号78、RF-75338)モスクワ近郊のジュコーフスキー飛行場ロシア海軍航空隊へ引き渡され、7月20日にカムチャツカ半島航空基地(エリゾヴォ)へ到着しました。
[ロシア海軍航空隊は5機目の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア海軍航空隊の近代化改修された対潜哨戒機Il-38N『フョードル・ゾロトゥヒン』号はカムチャツカへ配備される]
[ロシア海軍航空隊の近代化改修された対潜哨戒機Il-38N『フョードル・ゾロトゥヒン』号はカムチャツカのエリゾヴォ基地へ到着した]


Il-38Nの第1バッチ近代化改修機の5機は、以下の航空基地へ配備されます。

・19号機「ラジー・パンコフスキー」(RF-75355):エイスク(クラスノダール地方)
・27号機「ヤコフ・クテポフ」(RF-75320):エイスク(クラスノダール地方)

・23号機(RF-75322):ニコラエフカ(沿海地方)

・24号機(RF-75341):エリゾヴォ(カムチャツカ半島)
・78号機「フョードル・ゾロトゥヒン」(RF-75338):エリゾヴォ(カムチャツカ半島)


Il-38Nの第1バッチ近代化改修(2012年契約締結)は5機で終了しますが、これに続く第2バッチの近代化改修の為の契約は既に締結されています。
[ロシア海軍航空隊の為の対潜哨戒機Il-38近代化改修の第2バッチの契約が締結された]

そして今回、製造元のイリューシンより、第2バッチの第1陣2機が今年11月にロシア海軍へ引き渡される事が明らかにされました。

ロシア海軍が保有する対潜航空機Il-38は、全機が近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Il-38は全機が近代化される]

今回の「イリューシン」社幹部の発言によると、2020年までに合計で28機がIl-38N仕様へ近代化改修されるとの事です。

以前にも「イリューシン」社のトップが同様の事を述べています。
[ロシア海軍は2020年までに28機の対潜哨戒機Il-38を近代化改修する]


なお、ロシア海軍航空隊の他の対潜航空機(Tu-142M3海洋哨戒機、Be-12対潜水陸両用機、Ka-27PL対潜ヘリコプター)も、全て現用機が近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊の2015年の更新計画]
[ロシア海軍航空隊の長距離対潜哨戒機Tu-142及び対潜ヘリコプターKa-27は2020年までに全機が近代化される]

そしてIl-38の後継機の選定も進められています。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Il-38と電子偵察機Il-20の後継となる統一プラットフォームは2020年に初飛行する]

ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356フリゲート3番艦アドミラル・マカロフは2016年6月末までに就役する

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『タス通信』より
2016年1月12日14時0分配信
【警備艦「アドミラル・マカロフ」は今年前半に黒海艦隊へ引き渡される】
モスクワ、1月12日/タス通信

ロシア黒海艦隊は2016年前半に警備艦「アドミラル・マカロフ」を受け入れる。
黒海艦隊情報供給部長ヴャチェスラフ・トルハチェフは発表した。

「黒海艦隊将兵が造船工場ヤンターリから新たな艦を受領するのは、カリーニングラードで2016年前半に予定されています」
彼は話した。

トルハチェフによると、この艦の為の乗組員は、特殊な訓練の為、セヴァストーポリからサンクトペテルブルク海軍訓練センターへ向かった。

「アドミラル・マカロフ」 は、黒海艦隊の為に造船工場「ヤンターリ」で建造されているプロジェクト11356警備艦シリーズの3隻目である。
その前任者「アドミラル・エッセン」は試験を行なっており、このシリーズのもう1隻の艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、それ(試験)を完了している。
同プロジェクト艦は合計6隻の建造が計画されている。


[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード「ヤンターリ」造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]

それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]


現在は「ヤンターリ」造船所岸壁で最終艤装工事が進められています。


そして2016年1月上旬、黒海艦隊から集められた将兵により編成された「アドミラル・マカロフ」の乗組員は、サンクトペテルブルクロシア海軍訓練センターへ向かいました。
[ロシア海軍訓練センターは新世代艦の乗組員の訓練を行なっている]

今回の黒海艦隊広報部長の発言によると、「アドミラル・マカロフ」は2016年の前半、つまり6月末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。


プロジェクト11356R警備艦は、現在までに5隻が起工され、この内の3隻が進水し、1番艦は洋上試験を完了し、2番艦は洋上試験中です。

[プロジェクト11356R警備艦]
沿バルト造船工場「ヤンターリ」(カリーニングラード)で建造

「アドミラル・グリゴロヴィチ」Адмирал Григорович:工場番号01357
2010年12月18日起工/2014年3月14日進水/2016年2月就役予定

「アドミラル・エッセン」Адмирал Эссен:工場番号01358
2011年7月8日起工/2014年11月7日進水/2015年春就役予定

「アドミラル・マカロフ」Адмирал Макаров:工場番号01359
2012年2月29日起工/2015年9月2日進水/2016年6月末就役予定

「アドミラル・ブタコフ」Адмирал Бутаков:工場番号01360
2013年7月12日起工/2018年以降に就役予定

「アドミラル・イストミン」Адмирал Истомин:工場番号01361
2013年11月15日起工/2018年以降に就役予定

6番艦:工場番号01362
2016年起工予定


4番艦以降の建造工事は2015年春から凍結されていましたが、 同年8月に再開されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356Rフリゲートの建造は再開された]

プロジェクト11356Rの4番艦以降には、ロシア国内で製造されるエンジンが載せられる事になります。
[ロシア海軍のアドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートはウクライナ製ガスタービンエンジンを代替する]
[ロシア海軍の為のプロジェクト11356Rフリゲートはウクライナ製の代わりにロシア製ガスタービンを装備する]
[ロシアはガスタービンエンジン供給中止に関してウクライナを訴える]

プロジェクト11356Rの建造は6隻で終了します。
[ロシア海軍向けのプロジェクト11356R警備艦(アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート)の建造は6隻で終了する]

ロシア海軍最新鋭揚陸艦イワン・グレンは2016年1月末に航海試験を開始する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年1月12日14時49分配信
【揚陸艦「イワン・グレン」の航行試験は1月に開始される】
モスクワ、1月12日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト11711大型揚陸艦のトップ「イワン・グレン」の工場航行試験は1月下旬に開始され、ロシア海軍への引き渡しの正確な日時は未だ決まっていない。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチ造船工場「ヤンターリ」広報秘書官セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。

以前、ロシア通信社ノーボスチ軍事産業企業体の情報提供者から、実施される兵器のサイクル試験を拡大する必要がある為、幾つかの艦のロシア海軍への引き渡しが2015年から2016年に延期されたと伝えられた。
彼によると、大型揚陸艦「イワン・グレン」聖アンドレイ旗が掲揚されるのは2016年第2クオーター(4-6月)に予定されている。

「私共は、この艦の近い将来について理解しております。
今、我々は係留試験を完了しつつあり、そして航行試験の実施-この課題は1月下旬になるでしょう」
ミハイロフ
は話した。

彼は更に、ロシア海軍への揚陸艦の最終的な引き渡し時期は、今後の航行試験の結果に大きく依存するが故に、未だ決まっていない事を指摘した。

プロジェクト11711大型揚陸艦は艦上に13両の戦車或いは36両の装甲歩兵戦闘車、更には300名までの揚陸部隊を運ぶ事が出来る。
艦の兵装には、3基の6銃身30mm砲と2機の輸送戦闘ヘリコプターKa-29が有る。
同プロジェクトの大型揚陸艦は5000トンの排水量を有しており、自立航海は30日までである。
艦は18ノットの速力を発揮する事ができ、その全長は120メートル、幅16.5メートル、乗員数は100名である。


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[新型揚陸艦イワン・グレン]

プロジェクト11771大型揚陸艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード「ヤンターリ」造船所で2004年12月24日に起工されました。

それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


ロシア海軍総司令官チルコフ提督は、進水当日、「イワン・グレン」は単なる揚陸艦としてではなく、他の用途にも幅広く使えると述べています。
[新型揚陸艦イワン・グレンは大洋海域で使用できる]

進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]

ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

そして今回、建造元の「ヤンターリ」造船所から、「イワン・グレン」は2016年1月末から航行試験を開始する事が明らかにされました。

ただし、ロシア海軍への引き渡し時期については、未だ明確には決まっていないとの事です。


プロジェクト11711大型揚陸艦の建造は2隻で終了します。
[ロシア海軍はプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)の調達を2隻で打ち切る]

その後は、新型の汎用揚陸艦「プリボイ」級(14000トン)の建造へ移行します。
[ロシア海軍の為の新型汎用揚陸艦プリボイ級が建造される]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは就役34周年を迎えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年1月12日10時44分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」乗組員は地中海で艦の記念日を迎えた】

地中海で遠距離航海任務を遂行している北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」の艦上で、来たる記念日であるロシア海軍旗掲揚の日に捧げられる式典が開催された。

乗組員は儀礼用の制服でヘリコプター発着場に整列し、短い集会が開催された。
同艦の艦長スタニスラフ・ヴァリク1等海佐は、式典で船員を祝福し、これは、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」にとって、海上で迎えた最初の誕生日(就役記念日)では無い事を指摘した。

艦の持つポテンシャルは、長期航海において与えられた全ての任務を成功裏に果たす事を可能とする。
近年において、それは北方艦隊で最も航行した艦の1隻である。
現在、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」は、地中海における指揮グループの計画下のロシア海軍作戦連合部隊の一員として行動している。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」艦上では、祝賀行事の他、船体の吃水線エリアに損傷が発生し、区画内へ海水が流入するという(想定下で)艦のダメージコントロール演習が実施された。
緊急事態班の要員は、破孔を塞ぎ、区画への仮想浸水の排水活動へ取り組んだ。

加えて、艦内演習が実施され、戦闘情報センター部門は、水中目標の検出及び分類、そして艦載兵器の仮想使用へ取り組んだ。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」の遠距離航海は3ヶ月に渡り続いている。
船員は(2015年)10月23日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを出発した。
この間に彼等は12600海里以上を航行し、リマソール港(キプロス)、カラチ港(パキスタン)、サラーラ港(オマーン)を訪問した。

ロシア艦は、インド洋北部で実施された国際対麻薬演習『アラビアン・モンスーン-2015』へ参加した。
大型対潜艦の乗組員は、パキスタン海軍の艦との連携行動へ取り組んだ。
その航路において、北方艦隊将兵はアデン湾紅海の民間船舶航行の安全保障に従事した。


[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-)]

プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]

それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]

11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った]

11月4日未明、ジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

11月5日~6日には艦載ヘリコプターKa-27の訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦載ヘリコプターKa-27は地中海で訓練を行なった]

11月9日、チュニス海峡(シチリア海峡)黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」からディーゼル燃料(軽油)真水の洋上補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシチリア海峡付近で洋上補給を行なった]

その後、地中海東部へ向かい、11月13日にはキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはキプロスのリマソールを訪れた]

リマソール港を出た後、11月20日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。 
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

11月23日、紅海対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは紅海で対テロ演習を実施した]

11月26日にはアデン湾対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはアデン湾で対テロ演習を実施した]

11月末にオマーンサラーラ港へ寄港して物資を補充した後、アラビア海へと去りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオマーンのサラーラ港へ寄港した]

12月4日、パキスタンカラチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを訪れた]

12月6日にカラチを出航し、パキスタン海軍との麻薬密輸取締の為の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』アラビア海北部で始まりました。
[アラビア海でロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』が始まった]

12月8日には演習を終えてカラチへ戻りました。
[ロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』は完了した]

12月10日にカラチを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを去った]

12月16日、再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは再びオマーンを訪れた]

サラーラ港を出た後、紅海へ向かい、その航路上で艦内演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは紅海で演習を実施した]

12月23日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後も地中海東部に留まっており、ここで2016年の新年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で2016年の元旦を迎える]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]

そして2016年1月10日に海軍旗初掲揚(1982年)-海軍へ就役-から34年目の記念日を迎えました。
(ロシア海軍においては、海軍旗初掲揚式典が開催された日が艦の誕生日、即ち就役記念日となる)


プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)ジダーノフ記念造船工場(現セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で1977年11月4日に起工、1980年5月16日に進水し、1981年12月26日に受領-引渡証書へ署名され、1982年1月10日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式に海軍へ就役しました。
[ウダロイ級2番艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフ]
[大型対潜艦「クラコフ海軍中将」就役28周年]

1980年代には活発に行動しておりましたが、1990年9月にはオーバーホールの為にクロンシュタットへ回航されました。
しかしソ連邦解体後、約10年間放置され、2000年代初頭からサンクトペテルブルクで修理と近代化改装が始まりました。
[大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」近況]

2010年1月下旬から航海試験を開始し、同年12月7日に北方艦隊へ復帰しました。
[大型対潜艦「クラコフ海軍中将」、航海試験開始]

2011年8月、攻撃ヘリコプターKa-52の着艦試験を行ないました。
[攻撃ヘリKa-52、大型対潜艦「海軍中将クラコフ」で発着試験(2011年8月31日)]

2012年2月初頭からは乗員が契約軍人(志願兵)のみとなりました。
[北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」乗員は、契約軍人だけで構成される]

2012年5月から7月までアデン湾海賊対処任務に就きました。
(2012年4月6日出港・9月12日帰港)
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはアデン湾海賊対処任務を終えた]

2013年5月から9月まで地中海、大西洋、カリブ海への遠距離航海を行ないました。
(2013年5月11日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは長期航海を終えて基地へ戻った]

2014年4月から翌2015年1月まで地中海への遠距離航海を行ないました。
(2014年4月15日出港・2015年1月5日帰港)
[ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ地中海遠征(2014年4月-2015年1月)]

2015年3月から7月末までムルマンスク第35艦船修理工場ガスタービン機関を含むにオーバーホールが行なわれ、8月初頭には修理後の点検の為の洋上試験が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオーバーホール後に復帰した]

その後は何度かバレンツ海で演習を行ない、そして2015年10月23日に遠距離航海へ出発し、現在に至っています。

ロシア海軍航空隊は艦載機を有する新世代水上艦の艦長の訓練を活性化させる

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省(ロシア連邦海軍)広報サービス・情報管理部発表
2016年1月10日8時0分配信
【(ロシア)海軍は、その艦上に自身の甲板航空隊を有する艦の指揮官(艦長)の訓練を活性化させる】

来たる年に、海軍は、その艦上に自身の甲板航空隊を有するの指揮官(艦長)の実地・複合訓練を大幅に活性化させる。
ロシア海軍海洋航空隊司令官・ロシア英雄イーゴリ・コジン少将は述べた。
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彼によると、これは、様々な用途の様々なクラスの飛行手段を搭載できる新世代艦海軍が積極的に受け入れる事に関連する。

「海軍は最新フリゲート、コルベット、警備艦を受領します。
従いまして、各指揮官(艦長)は、全ての気象帯及び困難な気象条件、更には対潜、対艦、そして対空といった性格の任務を遂行する際に用いられる海洋甲板航空隊の組織的空中行動の問題のすべての面において専門的な訓練を受けていなければなりません」
イーゴリ・コジン
は指摘した。

艦の指揮官(艦長)の訓練の為、エイスク海軍海洋航空隊第859戦闘応用・飛行再訓練センターで多くの事が行なわれている。

これにより、様々な条件下で甲板航空隊を組織的に使用する為の理論的な知識と実地技量の全てを得る事が出来る。


Палубная Авиация 「甲板航空隊」というのは、いわゆる「空母航空団」の他、その他の水上戦闘艦揚陸艦などに搭載される艦載ヘリコプターを指しています。

今回、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将が言っているのは、ヘリコプターを搭載する新世代艦(プロジェクト22350フリゲートプロジェクト20380/20385コルベットプロジェクト11356R警備艦)の艦長に対して、艦載機を効果的に使用する為の教育を行なうという事です。

コジン少将は、今回は新世代水上艦の艦長の訓練の事しか述べていませんが、昨年12月には、新世代艦の他、航空機を搭載する現用艦-重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、ロケット巡洋艦(プロジェクト1144及び1164)、大型対潜艦(プロジェクト1155/11551)の艦長及び副長の訓練にも言及しています。
(基本的な事は、今回の発言とほぼ同じ)
ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2015年12月10日20時2分配信
【第859訓練所】

「唯一の空母」重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を含め、ロシア海軍の水上艦の艦長は船乗り出身であり、航空機の操縦経験は皆無ですから、エイスクにおいて、彼等に航空戦術などの教育が行なわれたようです。
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

特に、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の場合、同艦の「甲板航空隊」へ加わる為、エイスクにおいて新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBのパイロットの訓練が進められており、同艦の艦長や幹部は、新たな艦上戦闘機の能力などにも精通していなければなりません。
(艦上戦闘機MiG-29K/KUBで構成される第100独立艦上戦闘機航空連隊は2015年12月1日付でセヴェロモルスク-3飛行場に新編)
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
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クラスノダール地方エイスク市に建設された第819戦闘応用・飛行再訓練センター(新「ニートカ」)は、主に、ロシア海軍航空隊へ導入される新型機(近代化改修された既存機を含む)への習熟訓練を行なっておりますが、それ以外にも、今回の記事のような航空機搭載艦の艦長の研修も行なっています。
[エイスクの新ニートカは本格的に稼働を始める]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのダナンを去り、中国の上海へ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年1月9日13時25分配信
【太平洋艦隊将兵はベトナム訪問を完了した】

駆逐艦「ブイストルイ」に率いられ、アレクサンドル・ユルダシェフ少将が指揮する太平洋艦隊艦船支隊は、ベトナムダナン港訪問を完了した。

太平洋艦隊将兵は1月6日にダナンへ到着し、ここで降誕祭(クリスマス)の祭日を迎えた。
更に支隊の艦は物資を補充し、乗組員は休養し、同市の観光名所について知り、ベトナムの同僚がゲストとして訪れた。
太平洋艦隊の公式代表団はベトナム海軍区司令部を表敬訪問した。

本日(1月9日)、太平洋艦隊将兵はダナン港を出航し、1月17日に予定されている非公式訪問の為、上海へ針路を取った。

2015年12月25日、駆逐艦「ブイストルイ」、給油船「ボリス・ブートマ」、救助曳船「アラタウ」で構成され、太平洋で戦闘任務を遂行している艦船支隊は、業務訪問の為にインドネシアタンジュンプリオク港へ入った。

太平洋艦隊艦船支隊は、2015年11月2日にウラジオストクから出航し、ヴィシャーカパトナム港(インド共和国)へ針路を取った。
それは、12月6日から12日までベンガル湾で実施された海軍演習『インドラ・ネイヴィー-2015』海上部門へインド海軍と共に参加する為であった。


[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

ロシア-インド海軍合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加する太平洋艦隊艦船支隊は、2015年11月2日にウラジオストクを抜錨し、インドへ向かいました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』は2015年12月上旬にベンガル湾で実施される]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと駆逐艦ブイストルイはインドへ向かった]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:沿海地方多種戦力小艦隊副司令官アレクサンドル・ユーリエヴィチ・ユルダシェフ少将
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
駆逐艦「ブイストルイ」
大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」
救助曳船「アラタウ」


支隊は11月4日午前10時頃に対馬海峡を通過しました。
日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイトより
2015年11月5日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

この間(つまり11月3日頃)に日本海で一連の訓練が実施され、対馬海峡を通過する際に1905年5月のツシマ沖海戦の戦没者の追悼式典を開催しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は日本海で演習を行なった]

11月9日、「太平洋」上で一連の演習が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は太平洋上で演習を実施した]

11月20日まで南西諸島周辺海域に滞在し、投錨して洋上補給、ヘリコプター発着訓練などを行なっていました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は2015年11月中旬に南西諸島周辺海域で行動していた]

その後、南下して南シナ海へ向かい、12月2日にはマラッカ海峡を通過してインド洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインド洋へ入った]

12月6日、インド東岸ヴィシャーカパトナム港へ到着しました。
[インド海軍との合同演習に参加するロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインドのヴィシャーカパトナム港へ到着した]

合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』は12月7日から始まりました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』が始まった]

太平洋艦隊艦船支隊は、12月7日から9日までヴィシャーカパトナム港へ滞在し、両国海軍代表団による海上演習の打ち合わせ、インド海軍将兵の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」見学、両国海軍将兵のスポーツ大会、ロシア海軍将兵の地元観光などが行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2015年12月8日10時19分配信
【ロシアとインドの軍事船員は合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』で描かれるエピソードの進め方で合意した】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2015年12月8日11時46分配信
【インド海軍の軍事船員は太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」を見学に訪れた】

合同演習本部が設置され、ロシア側の演習統制官は太平洋艦隊副司令官アンドレイ・リャブヒン中将インド側の演習統制官は東海軍コマンド司令官スニル・ボカレ少将が務めました。
因みに、中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』では、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将ロシア側の演習統制官を務めています。

12月10日、ロシア海軍インド海軍の演習参加艦船はヴィシャーカパトナム港を抜錨し、海上での実地演習(アクティブ・フェーズ)を開始しました。
[合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』へ参加するロシア海軍とインド海軍の艦船はヴィシャーカパトナムを抜錨した]
[ロシア海軍とインド海軍はベンガル湾で合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』を行なっている]

海上での実地演習は12月11日も引き続き行なわれました。
[インド-ロシア海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』海上段階2日目(2015年12月11日)]

演習は12月12日に完了し、インド海軍フリゲート「サヒャディ」で最後の会合が行なわれ、送別式典が開催されました。
[インド-ロシア海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』は終了した]


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合同演習が終わった後、太平洋艦隊艦船支隊は東西に分かれ、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は単独で西へ、その他の3隻(駆逐艦「ブイストルイ」、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」、救助曳船「アラタウ」)は東へ向かいました。

12月末、太平洋艦隊艦船支隊の3隻は、インドネシアジャカルタ近郊にあるタンジュンプリオク(Tanjung Priok)へ寄港しました。
[インド海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインドネシアのタンジュンプリオク港を訪問した]


太平洋艦隊艦船支隊は、2016年1月1日を洋上(おそらくは南シナ海)で迎えました。
[インド海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は洋上で2016年の元旦を迎える]

2016年1月6日、太平洋艦隊艦船支隊ベトナムダナンを訪問しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのダナンでクリスマス(降誕祭)を祝う]
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そして1月9日にダナンを出航し、今度は中国上海へ向かいました。
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なお、太平洋艦隊艦船支隊と別れて単艦行動になった親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、1月3日にスエズ運河を通過して地中海へ入っており、現在はシリア沖に居ます。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年1月9日12時46分配信
【親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は地中海からセヴァストーポリへ戻った】

今日(1月9日)、アレクサンドル・シワルツ親衛1等海佐が艦長を務める親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ戻った。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は2015年9月24日にセヴァストーポリを出航しており、黒海艦隊旗艦にとって、この遠海ゾーン航海は昨年3度目となった。

巡洋艦の乗組員は地中海海軍常設連合部隊の一員として行動し、シリア・アラブ共和国領土内のロシア航空基地フマイミーンの対空防衛手段をカバーする任務を遂行した。

セヴァストーポリへ戻ってきた艦は、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将の主催下で遠距離航海からの乗組員の歓迎式典が開催された。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」地中海において太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と交代した。


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ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年9月24日にセヴァストーポリを抜錨、翌25日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海へ入った]

10月初頭にはシリアラタキア沖に展開し、防空演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアのラタキア沖に居る]

10月4日と10月5日にも演習を実施しました。
[ロシア海軍は地中海で演習を実施した]

その後も地中海東部へ留まっていました。

11月17日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、地中海東部に居るロシア海軍艦船部隊(地中海作戦連合部隊)に対し、フランス海軍と協力するように指示を出しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはフランス海軍空母機動部隊と協力する]
[シリア沖のロシア海軍艦船部隊がフランス海軍空母機動部隊を『軍事援護』する事は無い]


2015年11月24日、シリアISIL(シリア・レバントのイスラム国)拠点への空爆作戦へ参加していたロシア航空宇宙軍(空軍)前線爆撃機Su-24トルコ空軍戦闘機F-16により撃墜されました。
Su-24のパイロット1名はシリア反政府勢力により殺害され、救助に向かったヘリコプターも攻撃されて不時着し、乗っていた海軍歩兵隊員1名が死亡しました。
(Su-24の航法士は後に救助された)

『インタファクス』より
2015年11月24日配信
【シリアにおけるSu-24墜落】

『朝日新聞デジタル』より
2015年11月24日23時59分配信
【トルコ軍がロシア軍機撃墜 シリア国境、乗員2人死亡か】

『ニューズウィーク日本版』より
2015年11月25日15時35分配信
【トルコがロシア軍機撃墜、プーチン氏「決して許さない」】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2015年11月25日7時19分配信
【トルコ空軍の挑発的な行動に関するロシア連邦軍参謀本部作戦総局長セルゲイ・ルドスコイ中将の声明】


『ロシアNOW』より
2015年11月27日配信
【Su-24のパイロット救出の詳細】

この事件を受け、以前から地中海東部(シリア沖)に居た親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」ラタキア沖に展開し、遠距離高射ミサイル複合体「フォルト」(射程90km)でラタキアバーシィル・アル=アサド国際空港/フマイミーン航空基地の防空を担当する事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアのロシア空軍基地の防空を担う]
[広域防空システムS-300F「フォルト」/S-300FM「フォルト-M」]

「モスクワ」は11月26日にラタキア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはラタキア沖へ到着した]

以後、「モスクワ」は、補給や休養などの為にタルトゥースへ寄港する以外はラタキア沖に常駐していました。
[シリアのラタキア沖のロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワを外国の報道陣が訪れた]

2016年の新年はシリア沖で迎えました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海東部で新年を迎えた]

その後、姉妹艦の太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」地中海入りした事に伴い、同艦と交代してシリア沖を離れました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

2016年1月8日にボスポラス海峡を北上し、黒海へ入りました。

そして2016年1月9日、母港セヴァストーポリへ3ヶ月半ぶりに戻ってきました。
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黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、2015年には何度も出航し、長期に渡り海上に滞在しています。
・1月1日-1月18日(太平洋遠征からの帰路)
・5月10日(黒海へ出航)
・5月14日-25日(中国海軍との合同演習へ参加)
・6月1日-8月18日(エジプト海軍との合同演習へ参加、大西洋遠征)
・9月17日(黒海で演習)
・9月24日-12月31日(シリア沖に滞在)


記事中で触れられている「モスクワ」の2015年の3度の航海は、同年5月の中国海軍との合同演習、6月-8月のエジプト海軍との合同演習及び大西洋遠征、そして今回のシリア滞在を指しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのダナンでクリスマス(降誕祭)を祝う

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『ベトナム地方ニュース』より
2016年1月6日配信
【ロシア海軍の艦はダナンを訪れた】

アレクサンドル・ユーリエヴィチ・ユルダシェフ少将が率いるロシア海軍太平洋艦隊の3隻の艦船は、1月6日にダナン市中央のティエン・サ港へ入港し、4日間に渡るベトナム訪問が始まった。

艦船は駆逐艦「ブイストルイ」、給油船「ボリス・ブートマ」、そして曳船「アラタウ」である。

ロシアのゲストは同国国防省の外交部、第3海軍区司令部、ダナン市の軍司令部、沿岸警備隊司令部、そして同市のロシア総領事館の代表に出迎えられた。

訪問中に、同市の人民委員会、第5軍管区司令部、第3海軍区司令部の指導者との会見、同市の英雄的な死者の記念碑への献花、第3海軍区司令部の将兵とのスポーツ大会、市内の名所訪問が予定されている。

ロシア海軍の訪問は、両国間の総合的な軍事協力関係、特に両国海軍間の更なる促進へ貢献する。


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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年1月7日8時19分配信
【太平洋艦隊船員はベトナムのダナンでクリスマス(降誕祭)を迎えた】
ウラジオストク、1月7日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊艦船支隊の乗組員は、船員が訪問の為に入港したダナン(ベトナム)でクリスマス(降誕祭)を祝う。
ロシア通信社ノーボスチ太平洋艦隊の代理人ローマン・マルトフより伝えられた。

「駆逐艦ブイストルイに率いられ、アレクサンドル・ユルダシェフ少将が指揮する太平洋艦隊艦船支隊は、船員の物資補充、休養、市内見学の為、水曜日(1月6日)にベトナムのダナン港へ到着しました。
艦船支隊は1月9日まで滞在し、その後、ベトナムを去り、業務寄港の為に上海へ向かいます」
マルトフ
は話した。

(昨年)12月、艦船支隊ロシア-インド演習へ参加した。
演習には双方から約10隻の軍艦及び支援船、更には10機程度の航空機およびヘリコプターが関与した。

更にマルトフは、カムチャツカグループの将兵は、ロシアで最初にキリストの降誕を祝う十字架の行進へ参加した事を伝えた。

「信者達は、教区の聖パンテレイモン修道院からペトロパヴロフスク・カムチャツキー市の守護天使である聖使徒ペテロ・パウロの記念碑まで行進しました」
マルトフ
は指摘した。


[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

ロシア-インド海軍合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加する太平洋艦隊艦船支隊は、2015年11月2日にウラジオストクを抜錨し、インドへ向かいました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』は2015年12月上旬にベンガル湾で実施される]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと駆逐艦ブイストルイはインドへ向かった]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:沿海地方多種戦力小艦隊副司令官アレクサンドル・ユーリエヴィチ・ユルダシェフ少将
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
駆逐艦「ブイストルイ」
大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」
救助曳船「アラタウ」


支隊は11月4日午前10時頃に対馬海峡を通過しました。
日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイトより
2015年11月5日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

この間(つまり11月3日頃)に日本海で一連の訓練が実施され、対馬海峡を通過する際に1905年5月のツシマ沖海戦の戦没者の追悼式典を開催しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は日本海で演習を行なった]

11月9日、「太平洋」上で一連の演習が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は太平洋上で演習を実施した]

11月20日まで南西諸島周辺海域に滞在し、投錨して洋上補給、ヘリコプター発着訓練などを行なっていました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は2015年11月中旬に南西諸島周辺海域で行動していた]

その後、南下して南シナ海へ向かい、12月2日にはマラッカ海峡を通過してインド洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインド洋へ入った]

12月6日、インド東岸ヴィシャーカパトナム港へ到着しました。
[インド海軍との合同演習に参加するロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインドのヴィシャーカパトナム港へ到着した]

合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』は12月7日から始まりました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』が始まった]

太平洋艦隊艦船支隊は、12月7日から9日までヴィシャーカパトナム港へ滞在し、両国海軍代表団による海上演習の打ち合わせ、インド海軍将兵の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」見学、両国海軍将兵のスポーツ大会、ロシア海軍将兵の地元観光などが行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2015年12月8日10時19分配信
【ロシアとインドの軍事船員は合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』で描かれるエピソードの進め方で合意した】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2015年12月8日11時46分配信
【インド海軍の軍事船員は太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」を見学に訪れた】

合同演習本部が設置され、ロシア側の演習統制官は太平洋艦隊副司令官アンドレイ・リャブヒン中将インド側の演習統制官は東海軍コマンド司令官スニル・ボカレ少将が務めました。
因みに、中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』では、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将ロシア側の演習統制官を務めています。

12月10日、ロシア海軍インド海軍の演習参加艦船はヴィシャーカパトナム港を抜錨し、海上での実地演習(アクティブ・フェーズ)を開始しました。
[合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』へ参加するロシア海軍とインド海軍の艦船はヴィシャーカパトナムを抜錨した]
[ロシア海軍とインド海軍はベンガル湾で合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』を行なっている]

海上での実地演習は12月11日も引き続き行なわれました。
[インド-ロシア海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』海上段階2日目(2015年12月11日)]

演習は12月12日に完了し、インド海軍フリゲート「サヒャディ」で最後の会合が行なわれ、送別式典が開催されました。
[インド-ロシア海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』は終了した]


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合同演習が終わった後、太平洋艦隊艦船支隊は東西に分かれ、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は単独で西へ、その他の3隻(駆逐艦「ブイストルイ」、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」、救助曳船「アラタウ」)は東へ向かいました。

12月29日、太平洋艦隊艦船支隊の3隻は、インドネシアジャカルタ近郊にあるタンジュンプリオク(Tanjung Priok)へ寄港しました。
[インド海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインドネシアのタンジュンプリオク港を訪問した]


太平洋艦隊艦船支隊は、2016年1月1日を洋上(おそらくは南シナ海)で迎えました。
[インド海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は洋上で2016年の元旦を迎える]

そして2016年1月6日、太平洋艦隊艦船支隊ベトナムダナンを訪問しました。
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ロシア側の記事では「ダナンでクリスマス(降誕祭)を祝う」と記されていますが、ロシア「クリスマス」(イエスの降誕祭)は、グレゴリオ暦では1月7日になります。
(ロシア正教会ユリウス暦を使用している為、ユリウス暦の12月25日はグレゴリオ暦では1月7日になる)

太平洋艦隊艦船支隊は1月9日までダナンに滞在した後、今度は中国上海へ向かいます。
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2015年7月末には太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」ダナンを訪れています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはベトナムを去った]


なお、太平洋艦隊艦船支隊と別れて単艦行動になった親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、1月3日にスエズ運河を通過して地中海へ入っています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

ロシア海軍最新鋭バチスカーフAS-40は太平洋艦隊基地へ到着した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年1月6日12時15分配信
【捜索-救助装置「ベステル-1」は太平洋艦隊へ送り届けられた】
モスクワ、1月6日-ロシア通信社ノーボスチ

ユニークなロシア深海捜索-救助装置「ベステル-1」は、太平洋艦隊の常時駐屯所へ送り届けられた。
ロシア海軍捜索・事故救助作業サービス部長ダミール・シャイフトジノフ1等海佐は発表した。

深海捜索-救助装置「ベステル-1」は空路で艦隊へ送り届けられた後、ロシア海軍救助船において、遭難した潜水艦乗員の援助の為に使用できる。

「ユニークな深海捜索-救助装置ベステル-1は、国家受領試験を成功裏に経た後、航空隊の軍用輸送機でサンクトペテルブルクから太平洋艦隊へ送り届けられ、太平洋艦隊の捜索・事故救助作業サービスの一員として含まれます」
シャイフトジノフ
の談話をロシア国防省広報サービス・情報管理部は引用した。

彼は、最新船「イーゴリ・ベロウソフ」太平洋艦隊へ回航されるまで、その特性において世界に同じものが無い「ベステル-1」は、太平洋艦隊救助船「アラゲズ」に搭載されて任務を遂行すると説明した。

「深海捜索-救助装置ベステル-1が海軍捜索救助支援部隊の一員として受け入れられた事は、緊急事態に在る潜水艦乗員への援助の可能性を大幅に拡大します」
シャイフトジノフ
は締め括った。

ユニークな深海捜索-救助装置の乗組員は6名で構成される:3名は救助船の船首に在る管理所で潜航する装置を支援し、3名は、潜航及び深海作業中に「ベステル-1」を直接操作する。


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プロジェクト18270「ベステル」深海捜索救助装置の2番艇AS-40は、1993年頃にニジニ・ノヴゴロド「クラースノエ・ソルモーヴォ」造船所で起工されました。

しかし、ソ連邦解体後の極度の財政難により1995年には建造工事は中止されました。
(1番艇AS-36は1996年に竣工し、北方艦隊へ配備)

2000年8月の原潜「クルスク」爆沈事故の後、改良型のプロジェクト18271「ベステル-1」として建造が再開される事になり、2000年代前半にサンクトペテルブルクアドミラルティ造船所へ移送され、2009年11月に進水しました。

2013年には係留試験が開始されました。

2014年にはバルト艦隊救助船SS-750で試験が行われ、2015年には本来の母船となる救助船「イーゴリ・ベロウソフ」で本格的な海洋試験が実施され、大西洋へ進出しました。
[ロシア海軍最新救助船(潜水艦救難艦)イーゴリ・ベロウソフは工場航行試験を完了した]

2015年12月25日、救助船「イーゴリ・ベロウソフ」と共にロシア海軍へ就役しました。
[最新鋭潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフはロシア海軍へ就役した]
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そして2016年1月初頭、輸送機極東へ運ばれ、母船よりも一足先に太平洋艦隊基地へ到着しました。

「イーゴリ・ベロウソフ」は2016年春にウラジオストクへ回航されますが、それまでAS-40太平洋艦隊救助船「アラゲズ」で運用されるとの事です。

ロシア海軍北方艦隊は2016年にも北極圏、大西洋、地中海へ進出する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年1月5日14時1分配信
【北方艦隊の艦は世界の大洋の戦略的に重要な海域に存在し続ける】

2016年、北方艦隊の戦闘艦の乗組員は、世界の大洋の戦略的に重要な海域での任務遂行の為、ロシア海軍総司令部から与えられた任務の遂行を継続する。

艦隊の水上部隊と水中部隊は、北方艦隊の担当ゾーンの重要な海域での運用へ指向され、安全と安定の保障を継続する。

多数の水上艦連合部隊の乗組員は、既に北氷海、大西洋、更には地中海での遠距離航海へ向けた準備を始めている。

2015年度には、水上艦、原子力潜水艦、支援船の乗組員は、20回以上の遠距離航海へ参加した。
北方艦隊の部隊の乗組員の戦闘訓練の強度は20パーセント増加した。


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北方艦隊は2015年にも恒例の北極圏への遠距離航海と演習を実施しています。
艦船支隊は8月16日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏遠征へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-164
サルベージ船「アレクサンドル・プーシキン」
救助曳船「パミール」


2隻の大型揚陸艦には、何時もの海軍歩兵部隊(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)では無く、2012年に北方艦隊の指揮下へ移管された「ペチェンガ2等クトゥゾフ勲章受章・第200独立自動車化歩兵旅団」所属部隊が乗っていました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏のジクソンへ到着した]

演習はタイミル半島の重要な工業施設周辺、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島でも実施され、遠征部隊は2015年10月10日に帰港しました。


この他、北方艦隊原子力潜水艦北極圏でパトロール任務を遂行しています。
[ロシア海軍北方艦隊の新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2ヶ月以上に渡る北極圏航海を終えて帰港した]
無論、「ユーリー・ドルゴルーキー」以外の原潜北極圏へ行ってますが、公式筋からの発表は有りません。


北方艦隊の艦船は地中海にも派遣されました。

ロシア海軍大型揚陸艦による「シリア・エクスプレス」-黒海沿岸からシリアへの輸送任務-には、北方艦隊「アレクサンドル・オトラコフスキー」も参加しています。
2015年秋には輸送船「ヤウザ」も派遣されました。

この他、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」なども派遣されました。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」など数隻は地中海東部で新年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]
[ロシア海軍北方艦隊の艦船は洋上で新年を迎えた]


北方艦隊は2016年にも北極圏、大西洋、地中海へ艦船を派遣します。

昨年には、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」浮きドックへ入渠してオーバーホールを行ないましたが、この2隻も遠距離航海へ加わるかもしれません。
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ロシア海軍黒海艦隊の艦船は2015年に総計50万海里以上を航行した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年1月5日10時30分配信
【2015年に黒海艦隊の艦船は50万海里以上を航行した】

2015年にロシア黒海艦隊の艦船は50万海里以上を航行しており、これは艦隊の個々の艦船連合部隊の計画航海距離平均指標を遥かに上回った。

ほぼ40万カイリは、艦隊の艦船の大洋及び遠海ゾーンにおける任務遂行の航海であり、10万海里以上は、黒海における戦闘訓練活動によるものであった。

航海距離の増加は、地中海ロシア海軍常設連合部隊の一員としての定期活動による黒海艦隊の艦船の遠距離航海数の増加が関係している。

来たる2016年の部隊の訓練計画に沿って、艦及び補助艦隊の船の海上での任務遂行の強化は、昨年の水準を維持する。


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[ロシア海軍地中海東部戦闘勤務(2015年)]
[シリア情勢]

ロシア海軍大型揚陸艦は、2013年初頭から「シリア・エクスプレス」-黒海沿岸からシリアへの輸送任務-に就いていますが、2015年、その回数は大幅に増加しました。

2015年の黒海艦隊所属の大型揚陸艦による「シリア・エクスプレス」の回数は以下の通りであり、合計は前年を上回っています。
「サラトフ」:6回
「ニコライ・フィリチェンコフ」:8回
「ヤマル」:6回
「ノヴォチェルカッスク」:10回
「アゾフ」:8回
「ツェーザリ・クニコフ」:10回


この他、今回の「50万海里」には含まれていないでしょうが、黒海艦隊以外の大型揚陸艦(他の艦隊から輸送任務の為に派遣された)による「シリア・エクスプレス」の回数は以下の通りです。
「アレクサンドル・シャバリン」(バルト艦隊):5回
「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊):10回
「コロリョーフ」(バルト艦隊):10回
「ミンスク」(バルト艦隊):1回


少なくとも2015年8月初頭辺りまで、「シリア・エクスプレス」が運んでいたのは、シリア向けの軍事物資(兵器、軍用車両、弾薬など)でした。
しかし、8月末頃からは、シリアへ派遣される海軍歩兵部隊なども運ぶようになりました。
2015年9月30日からロシアシリアでの空爆作戦を開始し、「シリア・エクスプレス」は作戦遂行のための補給物資も輸送しています。

2015年後半からは、大型揚陸艦だけでは無く、ロシア海軍トルコなどから購入した中古の輸送船数隻もシリアへの輸送任務へ投入されています。
これらの輸送船は、殆どが黒海艦隊所属になっております。
「ドヴィンツィヤ-50」:2回
「ヴォログダ-50」:4回
「クズル-60」:1回
「ヤウザ」(北方艦隊):3回



無論、大型揚陸艦以外の黒海艦隊所属艦も地中海東部へ派遣されています。

2015年には、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」、警備艦「スメトリーヴイ」、「ラードヌイ」、「プイトリーヴイ」、エアクッションロケット艦「サムーム」、小型ロケット艦「ミラーシュ」、ロケット艇R-109、偵察艦「キルディン」、「リマン」、給油船「イワン・ブブノフ」、曳船「シャフテル」、MB-31、水路調査船「ドヌズラフ」、サルベージ船KIL-158、工作船PM-138、PM-56地中海東部へ派遣されました。

2015年12月31日まで地中海東部に留まっていたのは、「モスクワ」を含む数隻でした。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海東部で新年を迎えた]

特に、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、2015年には何度も出航し、長期に渡り海上に滞在しました。
・1月1日-1月18日(太平洋遠征からの帰路)
・5月10日(黒海で演習)
・5月14日-25日(中国海軍との合同演習へ参加)
・6月1日-8月18日(エジプト海軍との合同演習へ参加、大西洋遠征)
・9月17日(黒海で演習)
・9月24日-12月31日(シリア沖に滞在)



2015年には地中海東部で外国海軍との合同演習が2回実施されています。

ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』(2015年5月11日-21日)
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

ロシア-エジプト海軍合同演習『友情の橋-2015』(2015年6月10日-13日)
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]


この他、地中海以外への遠距離航海も実施されています。

2015年1月1日の時点で、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」太平洋遠征から戻る途中であり、オマーンに居ました。
(1月18日に帰港)
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]

「モスクワ」を含む4隻の黒海艦隊艦船は、2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラ赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]
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救助船「エプロン」は2015年8月下旬にセヴァストーポリを出航、10月1日にインドヴィシャーカパトナム港へ到着し、インド海軍潜水艦の訓練の支援任務に就いています。
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更に2015年には、黒海艦隊へ加わった新造潜水艦2隻が北方艦隊基地から黒海沿岸へ回航されています。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはノヴォロシースクへ到着した]
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはノヴォロシースク基地へ到着した]


ロシア連邦軍によるシリア作戦は継続されておりますから、2016年にも黒海艦隊艦船は地中海東部へ頻繁に派遣される事になるでしょう。

更に2016年には、黒海艦隊の艦によるシリアへの攻撃も本格的に実行されるでしょう。
(2015年には黒海沿岸へ回航途中の潜水艦が1度実施したのみ)

ロシア海軍黒海艦隊は2015年に16隻の各種艦艇を受領した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年1月4日11時0分配信
【2015年に黒海艦隊は15隻の新たな戦闘艦と支援船を受領した】

昨年、黒海艦隊へ15隻の最新の戦闘艦及び支援船が補充された。

ノヴォロシースクからセヴァストーポリの常時駐留所へ、兵装として有翼ミサイル「カリブル-NK」を有する2隻の小型ロケット艦「セルプホフ」「ゼリョヌイ・ドル」が到着した。

更には、有翼ミサイル複合体「カリブル-PL」で武装するディーゼル潜水艦「ノヴォロシースク」「ロストフ・ナ・ドヌー」の乗組員は任務遂行へ着手した。

2015年、艦隊へ7隻の新たなプロジェクト「ラプトル」及び「グラチョノク」対破壊工作艇が加わった。

補助艦隊は、現代的な曳船「RB-365」と最新の多機能複合港内支援船VTN-73を受領した。

ユニークな多機能救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」と2隻の潜水夫支援艇SMK-2094及びRBK-1045聖アンドレイ旗が掲揚された。

2020年までの再軍備プログラムに沿って、2016年に黒海艦隊は、警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」、2隻のディーゼル潜水艦「スタールイ・オスコル」「クラスノダール」、更には支援船及び海上クレーンを含め、更に何隻かの軍艦の受領を計画している。


小型ロケット艦「セルプホフ」「ゼリョヌイ・ドル」は、2015年12月12日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[巡航ミサイル"カリブル"を装備する最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

潜水艦「ノヴォロシースク」は2014年8月22日に就役後、バレンツ海へ回航されて深海試験やミサイル発射試験を行ない、2015年9月21日に黒海艦隊基地ノヴォロシースクへ到着、9月28日にセヴァストーポリへ回航されました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ノヴォロシースクはセヴァストーポリ工場でメンテナンスを行なう]

潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は2014年12月30日に就役後、バレンツ海へ回航されて深海試験やミサイル発射試験を行ない、2015年12月15日に黒海艦隊基地ノヴォロシースクへ到着、12月25日にセヴァストーポリへ回航されました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはセヴァストーポリへ回航された]
黒海への回航途中の2015年12月8日には、シリア沖からシリア国内のISIL(シリア・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」対地攻撃型を発射しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

昨年10月と11月には、カスピ小艦隊の4隻のロケット艦(内3隻は「セルプホフ」「ゼリョヌイ・ドル」の同型艦)がシリア国内のISIL(シリア・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

この時点では、黒海艦隊は未だ地中海東部からシリアISIL拠点を攻撃する事が出来ませんでした。
(黒海艦隊基地へ到着していたノヴォロシースクは整備中、ロストフ・ナ・ドヌーは未だ回航されておらず、ゼリョヌイ・ドルセルプホフは未だ就役していなかった)

しかし今や、黒海艦隊の基地には、「カリブル」搭載艦が4隻揃っています。
今後、この4隻が地中海東部へ進出し、シリアISIL拠点を攻撃する可能性は充分に有るでしょう。

この4隻以外にも、2015年に黒海艦隊の基地へ計12隻の新造艦艇が到着しました。

「ラプトル」型対破壊工作艇は、2015年中に計6隻が就役、黒海艦隊へ編入されました。
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「グラチョノク」型対破壊工作艇P-424は2015年3月16日に就役、黒海艦隊へ編入されました。
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泊地曳船RB-365は2015年8月に就役、黒海艦隊へ編入されました。
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小型海洋給油船VTN-73は2015年3月4日に就役、黒海艦隊へ編入されました。
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救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」は2015年6月10日に就役、黒海艦隊へ編入されました。
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多機能救助艇SMK-2094は2015年2月3日に就役、黒海艦隊へ編入されました。
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複合泊地事故救助支援艇RBK-1045は2015年2月3日に就役、黒海艦隊へ編入されました。
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そして今年(2016年)も、黒海艦隊新型艦を受領します。

潜水艦「スタールイ・オスコル」は2015年7月3日に就役し、10月には北方艦隊で各種試験を実施する為、ポリャールヌイへ到着しました。
[ロシア海軍の最新潜水艦スタールイ・オスコルは深海試験の為に北方艦隊基地ポリャールヌイへ到着した]

潜水艦「クラスノダール」は2015年11月5日に就役しました。
[第4のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはロシア海軍へ就役した]

この2隻は、2016年には黒海艦隊基地へ回航されます。

警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2016年2月に就役予定であり、その後、黒海艦隊基地へ回航されます。
警備艦「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」も2016年中に就役する予定です。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは洋上試験の為に出航した]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]

この他、今回の記事では触れられていませんが、小型ロケット艦「ヴィシニィ・ヴォロチェク」も2016年の就役と黒海艦隊基地への配備が予定されています。

これらの新型艦は何れも有翼ミサイル「カリブル」を搭載しており、黒海艦隊は、海上からの地上攻撃(戦力投射)能力を更に増大させる事になります。

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはスエズ運河を通過して地中海へ入った

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『タス通信』より
2016年1月3日12時39分配信
【巡洋艦「ワリャーグ」はシリア沿岸の巡洋艦「モスクワ」と交代する為に地中海へ入った】
モスクワ、1月3日/タス通信

太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」スエズ運河を通過して地中海へ入った。
東方軍管区広報サービス・情報供給部長ローマン・マルトフは報道機関へ伝えた。

彼は想起した。
「2015年12月下旬、巡洋艦ワリャーグは水と食料の在庫を補充する為、オマーン国のサラーラ港へ業務寄港しました」

(2015年)12月初頭にタス通信が報じたように、「ワリャーグ」は、ロケット巡洋艦「モスクワ」と交代する為にシリア沿岸へ向かっている。

軍艦「モスクワ」は、テロリスト組織「イスラム国」及び「アル=ヌスラ戦線」(両方ともロシアでは非合法グループ)に対するロシアの作戦へ参加している。
11月下旬、トルコ空軍によるロシアの爆撃機Su-24Mへの攻撃の後、対空防衛システム「フォルト」(S-300システムの同類)を装備する巡洋艦は、ラタキア沿岸部海域へ到着し、対空防衛戦闘当直を開始した。

シリアにおけるロシア対テロリスト作戦は、同国大統領バッシャール・アル=アサドの要請により(2015年)9月30日に始まった。
当初、航空群には、爆撃機Su-34及びSu-24M、襲撃機Su-25、戦闘機Su-30SM、ヘリコプターMi-8及びMi-24を含む約50機の航空機ヘリコプターが含まれていた。
その後、12機の爆撃機及び戦闘機が補充された。
航空群は合計で69機の航空機を有する。
11月17日以降、遠距離航空隊の25機のロケット機Tu-160、Tu-95MS、Tu-22M3が作戦に参加している。
更には、海軍も作戦に加わっている。


ロシア-インド海軍合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加する太平洋艦隊艦船支隊の4隻は、2015年11月2日にウラジオストクを抜錨し、インドへ向かいました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』は2015年12月上旬にベンガル湾で実施される]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと駆逐艦ブイストルイはインドへ向かった]

支隊は11月4日午前10時頃に対馬海峡を通過しました。
日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイトより
2015年11月5日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

この間(つまり11月3日頃)に日本海で一連の訓練が実施され、対馬海峡を通過する際に1905年5月のツシマ沖海戦の戦没者の追悼式典を開催しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は日本海で演習を行なった]

11月9日、「太平洋」上で一連の演習が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は太平洋上で演習を実施した]

11月20日まで南西諸島周辺海域に滞在し、投錨して洋上補給、ヘリコプター発着訓練などを行なっていました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は2015年11月中旬に南西諸島周辺海域で行動していた]

その後、南下して南シナ海へ向かい、12月2日にはマラッカ海峡を通過してインド洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインド洋へ入った]

12月6日、インド東岸ヴィシャーカパトナム港へ到着しました。
[インド海軍との合同演習に参加するロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインドのヴィシャーカパトナム港へ到着した]

合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』は12月7日から始まりました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』が始まった]

太平洋艦隊艦船支隊は、12月7日から9日までヴィシャーカパトナム港へ滞在し、両国海軍代表団による海上演習の打ち合わせ、インド海軍将兵の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」見学、両国海軍将兵のスポーツ大会、ロシア海軍将兵の地元観光などが行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2015年12月8日10時19分配信
【ロシアとインドの軍事船員は合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』で描かれるエピソードの進め方で合意した】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2015年12月8日11時46分配信
【インド海軍の軍事船員は太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」を見学に訪れた】

合同演習本部が設置され、ロシア側の演習統制官は太平洋艦隊副司令官アンドレイ・リャブヒン中将インド側の演習統制官は東海軍コマンド司令官スニル・ボカレ少将が務めました。
因みに、中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』では、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将ロシア側の演習統制官を務めています。

12月10日、ロシア海軍インド海軍の演習参加艦船はヴィシャーカパトナム港を抜錨し、海上での実地演習(アクティブ・フェーズ)を開始しました。
[合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』へ参加するロシア海軍とインド海軍の艦船はヴィシャーカパトナムを抜錨した]
[ロシア海軍とインド海軍はベンガル湾で合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』を行なっている]

海上での実地演習は12月11日も引き続き行なわれました。
[インド-ロシア海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』海上段階2日目(2015年12月11日)]

演習は12月12日に完了し、インド海軍フリゲート「サヒャディ」で最後の会合が行なわれ、送別式典が開催されました。
[インド-ロシア海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』は終了した]


合同演習が終わった後、太平洋艦隊艦船支隊は東西に分かれ、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は単独で西へ、その他の3隻(駆逐艦「ブイストルイ」、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」、救助曳船「アラタウ」)は東へ向かいました。

単艦行動になった親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、12月24日から26日までオマーンサラーラ港へ寄港した後、アデン湾付近で新年を迎えました。
[インド海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は洋上で2016年の元旦を迎える]

そして2016年1月3日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
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「ワリャーグ」と交代する黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、2015年9月下旬にセヴァストーポリを出航して以来、地中海東部に滞在しており、11月下旬以降はシリアラタキア沖に常駐し、ここで2016年を迎えています。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海東部で新年を迎えた]

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、2013年にも地中海へ派遣されております。
(2013年8月末出航・2014年1月25日帰港)
[ロケット巡洋艦ワリャーグ地中海遠征(2013年8月-2014年1月)]


現在、地中海東部に居るロシア海軍の艦船は、少なくとも8隻です。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊、地中海作戦連合部隊旗艦)
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(太平洋艦隊)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」(北方艦隊)
大型揚陸艦「コロリョーフ」(バルト艦隊)
軍用輸送船「ヴォログダ-50」(黒海艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
工作船PM-56(黒海艦隊)

ロシア海軍訓練センターは新世代艦の乗組員の訓練を行なっている


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年1月3日9時4分配信
【海軍は新世代艦及び潜水艦の乗組員の訓練を強化する】
モスクワ、1月3日-ロシア通信社ノーボスチ

海軍第907合同訓練センターの構成に加わっている海軍訓練センターは、2016年に新世代艦及び潜水艦の乗組員の訓練を活発化させる。
第907センター所長レオニード・ジンチェンコ1等海佐は伝えた。
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「海軍合同訓練センターの構成に加わっている訓練センターは、2016年には、軍事造船の国家プログラムの枠組みにおいて受け入れられる原子力潜水艦及びディーゼルエレクトリック潜水艦、様々なクラスの水上艦の乗組員、海軍歩兵および海軍航空隊の要員、新たな機器及び兵器の操作の訓練に主な焦点を当てます」
ロシア連邦国防省
広報サービス・情報管理部はジンチェンコの談話を引用した。

特に海軍訓練センターは、2016年に海軍へ引き渡される新たなプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦「コルピノ」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」の乗組員の訓練を推し進める。

「新たなる演習年度が到来し、海軍合同訓練センターは、プロジェクト11356警備艦アドミラル・マカロフ、プロジェクト20380コルベット"グロームキー"、特殊船イワン・フルス、対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフ、5隻のグラチョニク型対破壊工作艇の為の乗組員の訓練を行ないます」
ジンチェンコ
は話した。

訓練は、常に更新されているシミュレータベースを使用して実施される。
この訓練の焦点は、構成材の部分に関する知識の高水準を達成し、海洋における最も困難な任務を遂行する為の高い専門性へ到達する事に有る。


プロジェクト06363潜水艦の5番艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」と6番艦「コルピノ」は、2014年10月30日にサンクトペテルブルクアドミラルティ造船所で起工され、2016年春の進水と2016年11月25日の引き渡しが予定されています。
[ロシア海軍黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは起工された]
[ロシア海軍はプロジェクト06363(改キロ級)潜水艦を黒海艦隊向け以外にも追加調達するかもしれない]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード「ヤンターリ」造船所で起工され、2015年9月2日に進水しました。
同艦は2016年末に海軍へ引き渡される予定となっております。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]

ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットとしては2隻目となる「グロームキー」は2012年4月20日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工されました。
[新世代コルベット「グロームキー」は起工された]
[最新鋭コルベット"グロームキー"は2016年11月までにロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]

プロジェクト18280偵察艦の2番艦「イワン・フルス」は、2013年11月14日にサンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]

プロジェクト12700基地掃海艦の2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2014年4月25日にサンクトペテルブルクネヴァ川中部造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]

プロジェクト21980対破壊工作艇は、既に10隻がロシア海軍へ就役しており、現在はゼレノドリスクゴーリキー記念造船所で2隻、ルイビンスクヴィンペル造船所で3隻が建造中です。
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当然ながら、これらの新造艦の乗組員も養成する必要があり、配備予定先の艦隊から乗組員を集めて乗員団を結成し、今回の記事に登場する海軍訓練センターで一通りの訓練を受けた後、艦が建造されている造船所へ向かい、艦の係留試験や洋上試験を行ないます。

今回の記事に登場する潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」、警備艦「アドミラル・マカロフ」黒海艦隊へ、コルベット「グロームキー」、偵察艦「イワン・フルス」太平洋艦隊へ配備されますから、それぞれの艦隊から乗員を集める事になります。
黒海艦隊へ配備される潜水艦2隻に関しては、元ウクライナ海軍潜水艦「ザポリージャ」乗員も加わる事になるようです。
[元ウクライナ海軍潜水艦ザポリージャ艦長はロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の艦長に任命されるかもしれない]

基地掃海艦「ゲオルギー・クルバトフ」の配備先は明らかにされていませんが、北方艦隊バルト艦隊の可能性が高いでしょう。

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海東部で新年を迎えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年1月1日12時34分配信
【黒海艦隊の艦船乗組員の多くが海上で新年を迎えた】

地中海及びインド洋で任務を遂行している黒海艦隊の戦闘艦や船の乗組員は、遠距離航海中に新年の祭日を迎えた。

現在、ロシア海軍グループの一員として、バルト艦隊及び北方艦隊の艦船と共に黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」浮揚工場(工作船)PM-56地中海に居る。

インドヴィシャーカパトナム港では、黒海艦隊救助船「エプロン」乗組員が国際軍事協力任務の遂行を続けている。

黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将は、船員への新たなる2016年の祝辞を艦船へ送り、今年も、なお一層軍務へ励むように奨励した。


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ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年9月24日にセヴァストーポリを抜錨、翌25日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは地中海へ入った]

10月初頭にはシリアラタキア沖に展開し、防空演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアのラタキア沖に居る]

10月4日と10月5日にも演習を実施しました。
[ロシア海軍は地中海で演習を実施した]

その後も地中海東部へ留まっていました。

11月17日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、地中海東部に居るロシア海軍艦船部隊(地中海作戦連合部隊)に対し、フランス海軍と協力するように指示を出しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはフランス海軍空母機動部隊と協力する]
[シリア沖のロシア海軍艦船部隊がフランス海軍空母機動部隊を『軍事援護』する事は無い]


2015年11月24日、シリアISIL(シリア・レバントのイスラム国)拠点への空爆作戦へ参加していたロシア航空宇宙軍(空軍)前線爆撃機Su-24トルコ空軍戦闘機F-16により撃墜されました。
Su-24のパイロット1名はシリア反政府勢力により殺害され、救助に向かったヘリコプターも攻撃されて不時着し、乗っていた海軍歩兵隊員1名が死亡しました。
(Su-24の航法士は後に救助された)

『インタファクス』より
2015年11月24日配信
【シリアにおけるSu-24墜落】

『朝日新聞デジタル』より
2015年11月24日23時59分配信
【トルコ軍がロシア軍機撃墜 シリア国境、乗員2人死亡か】

『ニューズウィーク日本版』より
2015年11月25日15時35分配信
【トルコがロシア軍機撃墜、プーチン氏「決して許さない」】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2015年11月25日7時19分配信
【トルコ空軍の挑発的な行動に関するロシア連邦軍参謀本部作戦総局長セルゲイ・ルドスコイ中将の声明】


『ロシアNOW』より
2015年11月27日配信
【Su-24のパイロット救出の詳細】

この事件を受け、以前から地中海東部(シリア沖)に居た親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」ラタキア沖に展開し、遠距離高射ミサイル複合体「フォルト」(射程90km)でラタキアバーシィル・アル=アサド国際空港/フマイミーン航空基地の防空を担当する事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアのロシア空軍基地の防空を担う]
[広域防空システムS-300F「フォルト」/S-300FM「フォルト-M」]

「モスクワ」は11月26日にラタキア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはラタキア沖へ到着した]

以後、「モスクワ」は、補給や休養などの為にタルトゥースへ寄港する以外はラタキア沖に常駐しており、シリア沖で2016年を迎えました。
[シリアのラタキア沖のロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワを外国の報道陣が訪れた]


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工作船PM-56は2015年10月上旬にセヴァストーポリを出航し、10月10日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、シリアタルトゥースに駐留して地中海東部で行動するロシア海軍艦船のメンテナンスを行なっています。

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黒海艦隊救助船「エプロン」は2015年8月下旬にセヴァストーポリを出航し、8月28日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、9月3日にスエズ運河を通過、9月11日にジブチへ寄港し、10月1日にインドヴィシャーカパトナム港へ到着しました。
以後、インド海軍潜水艦の訓練の支援任務に就いています。


なお、上記の黒海艦隊の艦を含め、ロシア連邦海軍の計60隻以上の水上艦船潜水艦が洋上で2016年の元旦を迎えています。
[ロシア海軍の60隻以上の水上艦船及び潜水艦は洋上で2016年の元旦を迎えた]

ロシア海軍の60隻以上の水上艦船及び潜水艦は洋上で2016年の元旦を迎えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2016年1月1日8時32分配信
【ロシア海軍の60隻以上の水上艦、潜水艦、支援船が海上で新年を迎えた】

60隻以上の戦闘艦、潜水艦、支援船の乗組員は、戦闘準備態勢を損なう事無く、与えられた任務を責任を持って遂行し、様々な海域及び気候帯で新年を迎えた。

各員は海軍総司令部、艦隊司令部、連合部隊、艦の司令部からの祝辞を受けた。

当直から解放された軍事船員の為に御祝いの晩餐が用意された。
特別な新年の御祝いは、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の艦の乗組員の為に、更には、深海及び大洋で戦闘当直に就いている潜水艦乗組員の為でもあった。

最初に新年を迎えたのは、沿海地方及びカムチャツカ太平洋艦隊軍事船員だった。

我が国の最も遠隔地の航海標識及び灯台の絶え間ない作業を保障する海軍灯台サービスの同僚は、海軍総司令部からの祝辞を受けた。


北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」などの艦船は地中海東部で新年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]
[ロシア海軍北方艦隊の艦船は洋上で新年を迎えた]

太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」アデン湾付近で、駆逐艦「ブイストルイ」と随伴する支援船は、おそらく南シナ海付近で新年を迎えました。
[インド海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は洋上で2016年の元旦を迎える]

黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」シリア沖で新年を迎えました。
[シリアのラタキア沖のロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワを外国の報道陣が訪れた]

「モスクワ」以外にも何隻かの黒海艦隊所属艦が地中海東部に居ます。

この他、詳しくは触れられていませんが、洋上で新年を迎えた潜水艦(原子力潜水艦を含む)も居るようです。

更には、2015年11月6日にクロンシュタットを抜錨して南極観測へ向かったロシア海軍海洋科学調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」(1975年就役)は、12月下旬にインド洋セイシェル諸島を訪れています。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2015年12月21日9時55配信
【ロシア海軍の海洋調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」は赤道を越えた】


これらを含め、合計で60隻以上の水上戦闘艦、支援船、そして潜水艦が出航中(洋上活動中)に2016年の元旦を迎えました。

ロシア海軍北方艦隊の艦船は洋上で新年を迎えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年1月1日8時6分配信
【北方艦隊の戦闘艦と支援船の乗組員は遠距離航海中に新年を迎えた】

北方艦隊戦闘艦、潜水艦、そして支援船の乗組員は、祖国の海岸を遠く離れて新年を迎えた。

現在、遠距離大洋ゾーンで長期航海任務を遂行しているのは、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」支援船:給油船「ドゥブナ」、輸送船「ヤウザ」、救助曳船「SB-406」である。

予め新年の祭日を準備していた北方艦隊将兵は、船室と食堂に新年のモミの木を設置し、伝統的なジェド・マロース(ロシア版サンタクロース)スネグラチカが出演する演劇とコンサートのリハーサルを行なった。
新年の夜、船員は、前もって「大いなる大地」の家族や友人から提出されていた贈り物を贈られた。

北方艦隊司令部は、常時駐留所から離れた海上で戦闘演習任務を遂行する全ての艦へ、ロシアの威信の強化と安全を保障する偉大なる海洋戦力へ貢献した軍事船員の無私の活動を特別に称える挨拶の電報を送信した。


現在、北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」地中海東部に居ます。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]

この他の支援船地中海に居るようです。

輸送船「ヤウザ」は、黒海沿岸からシリアへの輸送任務に就いています。
最近では、2015年12月18日にボスポラス海峡を南下して地中海へ向かい、12月28日にボスポラス海峡を北上して黒海へ戻っています。
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ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2015年12月31日17時36分配信
【北方艦隊将兵の家族は大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」乗組員の為に新年のビデオ挨拶を記録した】

新たなる年の前夜、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」将兵の妻と子供達は、夫及び父親の為の祭日のビデオ挨拶を記録した。

デジタルメディアに録画されたビデオはコラ小艦隊対潜艦連合部隊司令部へ送られ、更に大型対潜艦へ送信された。

ビデオ挨拶は、大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」が遠距離航海へ出発するまでに予め用意されていた贈り物と共に、新年の夜、同艦の乗組員へ贈られた。

現在、大型対潜艦の乗組員は、ロシア海軍作戦連合部隊の一員として地中海で遠距離航海任務の遂行を続けている。

艦隊主要基地セヴェロモルスクに残った軍事船員の家族は、新年の前夜を祝い、ジェド・マロースに扮して子供達に贈り物を渡し、各戦闘艦を飾り付けた。
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」乗組員の子供達は、大型対潜艦「アドミラル・ハルラモフ」ジェド・マロースに祝福された。


[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-)]

プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]

それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]

11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った]

11月4日未明、ジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

11月5日~6日には艦載ヘリコプターKa-27の訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦載ヘリコプターKa-27は地中海で訓練を行なった]

11月9日、チュニス海峡(シチリア海峡)黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」からディーゼル燃料(軽油)真水の洋上補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシチリア海峡付近で洋上補給を行なった]

その後、地中海東部へ向かい、11月13日にはキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはキプロスのリマソールを訪れた]

リマソール港を出た後、11月20日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。 
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

11月23日、紅海対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは紅海で対テロ演習を実施した]

11月26日にはアデン湾対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはアデン湾で対テロ演習を実施した]

11月末にオマーンサラーラ港へ寄港して物資を補充した後、アラビア海へと去りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオマーンのサラーラ港へ寄港した]

12月4日、パキスタンカラチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを訪れた]

12月6日にカラチを出航し、パキスタン海軍との麻薬密輸取締の為の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』アラビア海北部で始まりました。
[アラビア海でロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』が始まった]

12月8日には演習を終えてカラチへ戻りました。
[ロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』は完了した]

12月10日にカラチを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを去った]

12月16日、再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは再びオマーンを訪れた]

サラーラ港を出た後、紅海へ向かい、その航路上で艦内演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは紅海で演習を実施した]

12月23日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は現在も地中海東部に留まっており、ここで2016年の元旦を迎える事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で2016年の元旦を迎える]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で2016年の元旦を迎える

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『タス通信』より
2015年12月31日12時22分配信
【北方艦隊の5隻の艦は遠距離航海中に新年を迎える】
ムルマンスク、12月31日/タス通信特派員イリヤ・ヴィノグラードフ

北方艦隊の5隻の水上艦の乗組員は遠距離航海中に新年の到来を迎える。
木曜日、タス通信特派員は同艦隊広報サービスより伝えられた。

「遠距離航海を実行している乗組員へ、北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将の祝辞が送信されました」
広報サービスは指摘した。

最長の航海を行なっているのは、10月23日から10000海里以上を航行し、キプロスリマソール港パキスタンカラチ港、オマーンサラーラ港を訪問した大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」である。
現在、同艦は地中海黒海艦隊警備艦「スメトリーヴイ」と交代した。

コロリョーフは祝辞の中で、行く年は、2014年12月に北方艦隊をベースにして形成された統一戦略司令部の点検となり、北極圏及び世界の大洋における同艦隊の立ち位置の強化が示された事を指摘した。

提督は、2015年には現代的な装備-長距離高射ミサイルシステムS-400「トリウームフ」、甲板戦闘機MiG-29K、無人機の受領により、北方艦隊の航空隊及び対空防衛が大幅に強化された事を想い起した。

行く年は、北方艦隊の歴史上初めてタイミル半島の重要な産業施設の防衛演習とコテリヌイ島での北極旅団による戦闘射撃が実施された。
「ボレイ」型のトップ艦である戦略原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、初めて北極の氷の下の遠距離航海を行なった。


[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-)]

プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]

それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]

11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った]

11月4日未明、ジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

11月5日~6日には艦載ヘリコプターKa-27の訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦載ヘリコプターKa-27は地中海で訓練を行なった]

11月9日、チュニス海峡(シチリア海峡)黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」からディーゼル燃料(軽油)真水の洋上補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシチリア海峡付近で洋上補給を行なった]

その後、地中海東部へ向かい、11月13日にはキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはキプロスのリマソールを訪れた]

リマソール港を出た後、11月20日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。 
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

11月23日、紅海対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは紅海で対テロ演習を実施した]

11月26日にはアデン湾対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはアデン湾で対テロ演習を実施した]

11月末にオマーンサラーラ港へ寄港して物資を補充した後、アラビア海へと去りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオマーンのサラーラ港へ寄港した]

12月4日、パキスタンカラチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを訪れた]

12月6日にカラチを出航し、パキスタン海軍との麻薬密輸取締の為の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』アラビア海北部で始まりました。
[アラビア海でロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』が始まった]

12月8日には演習を終えてカラチへ戻りました。
[ロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』は完了した]

12月10日にカラチを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを去った]

12月16日、再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは再びオマーンを訪れた]

サラーラ港を出た後、紅海へ向かい、その航路上で艦内演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは紅海で演習を実施した]

12月23日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は現在も地中海東部に留まっており、ここで2016年の元旦を迎える事になりました。