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ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月29日9時31分配信
【「ミストラル」の電子機器はロシア海軍へ引き渡される】
モスクワ、2月29日-ロシア通信社ノーボスチ

「ミストラル」型揚陸ヘリコプター母艦に配置されていたロシア製電子機器は完全にフランス領から撤去され、ロシア海軍へ引き渡される。
月曜日、『統合機器製造営団』(『ロシアン・テクノロジーズ』へ加わっている)の代理人は記者団へ伝えた。

「それ(機器)は完全にフランスから撤去され、船員の操作訓練の為、ロシア海軍へ引き渡されます」
営団の代理人は伝えた。

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡さなければならなかったが、ウクライナ情勢及びロシアに対する制裁が導入されたが故に実現には至らなかった。
(2015年)8月初頭、モスクワパリは、「ミストラル」型ドック艦2隻の建造及び供給契約の終了を決定した。

フランスは、「ミストラル」に設置されていたロシア製機器の返却後にヘリコプター空母を処置できるようになる。
以前、フランス大統領フランソワ・オランドは、彼のエジプトの同僚であるアブドルファッターフ・アッ=シーシーと、ロシアの為の「ミストラル」型ヘリコプター空母2隻の売却条件で合意に達したと報じられた。
その結果、パリエジプトへ2隻の艦を売却できるようになり、契約は10月10日に署名された。
エジプトへの艦の到着は2016年夏になるだろう。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月29日9時35分配信
【「ミストラル」の為の機器に関するカイロとの交渉は進展している】
モスクワ、2月29日-ロシア通信社ノーボスチ

エジプト海軍の特別な必要条件へ対応する為の新たな機器一式の製造計画に基づく「ミストラル」型揚陸ヘリコプター母艦の為の電子機器の製造と供給の問題に関するロシア連邦エジプトの交渉は大幅な進展を見せている。
月曜日、『統合機器製造営団』(『ロシアン・テクノロジーズ』へ加わっている)の代理人は記者団へ伝えた。

「ヘリコプター空母ミストラルの為の電子機器供給に関するエジプトとの交渉は続けられています。
既にミストラルから取り外された機器は、ロシア海軍が使用する為に意図されており、エジプトへ引き渡されない事は明確に理解しております。
今は、ロシアが、エジプト・アラブ共和国の為、別途に特別な機器一式を製造する可能性について議論しております」

営団の代理人は伝えた。

彼はロシア製機器「完全にフランスから撤去され、船員の操作訓練の為、ロシア海軍へ引き渡される」事を指摘した。

「エジプトにおける他の必要条件は、この国の軍の仕様に対応した異なる特性を有する他の機器のセットを必要とします」
『統合機器製造営団』
の代理人は話した。

彼によると「我々の製造機構は、この発注を期限内に履行する事は明確に理解しております」

「交渉の成り行きに関しては未だお話しできませんが、エジプト側は、大いなる関心を寄せております」
営団の代理人は指摘した。

2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
フランスは、1番艦「ウラジオストク」を昨年11月に引き渡さなければならなかったが、ウクライナ情勢及びロシアに対する制裁が導入されたが故に実現には至らなかった。
(2015年)8月初頭、モスクワパリは、「ミストラル」型ドック艦2隻の建造及び供給契約の終了を決定した。

その後、メディアは、フランス大統領フランソワ・オランドが、彼のエジプトの同僚であるアブドルファッターフ・アッ=シーシーと、ロシアの為の「ミストラル」型ヘリコプター空母2隻の売却条件で合意に達したと報じた。
その結果、パリエジプトへ2隻の艦を売却できるようになり、契約は10月10日に署名された。
エジプトへの艦の到着は2016年夏になるだろう。

『統合機器製造営団』は2014年に設立されたロシア国営法人であり、『ロシアン・テクノロジーズ』の一員である。
ロシア連邦軍及び他の特殊組織の為の通信装置、通信システム、自動管理システム、電子戦闘複合体及びロボット化複合体、更には民間及び(軍民)兼用の製品などといった競争力のある製品を高度技術で組織的に製造する事を目的とする。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシアフランスから「ミストラル」級指揮・戦力投射艦を購入するかもしれないと最初に報じられたのは、2009年8月初頭でした。
[ロシア海軍、フランス艦を購入?]

それから間もなく、ロシア連邦軍参謀本部総長、ロシア連邦海軍総司令官、ロシア連邦国防相代理が相次いで「ミストラル」級購入の為の交渉が進行中である事を公式に認めました。
[ロシアは、今年末までに「ミストラル」級購入で合意できる]
[ロシアは、競争によりヘリ揚陸艦を購入する]
[ロシア国防省は、「ミストラル」型揚陸艦購入交渉が行なわれている事を認める]

最初に話が出て来てから約2年後の2011年6月、フランスDCNS社ロシア「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約を締結しました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、2015年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げていました。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

その後、両国の代表団は何度か交渉を行ないましたが、最終的には、「ミストラル」級ロシアへ引き渡すのではなく、ロシアが以前に支払った「ミストラル」級の代金を返還する方向で合意する事になりました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母の代金返還で合意する]
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に関する合意原案を用意している]

7月下旬からは詳細の部分に関する協議へ入り、先ず初めに、「ミストラル」級ヘリ空母へ設置されたロシア製機器の返却の問題について議論されました。
[ロシアとフランスはミストラル級ヘリ空母に設置されたロシア製通信システムの返却について話し合った]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に設置された自国製機器を取り外す]

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

契約終了によりフランスロシアへ支払う事になる補償金額は、フランス国防相ジャン・イヴ・ル・ドリアン氏によると、「12億ユーロよりは少ない」との事です。
一方、ロシア政府側は、フランスから受け取る金額については明言を避けました。

その後、フランス議会から正確な金額~9億4975万4849ユーロが公表されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]

「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦そのものは取得できませんでしたが、ロシアは支払い済みの代金(プラスアルファ)を回収し、「ミストラル」級に設置されたロシア製機器も回収し、更には、「ミストラル」級の契約(後ろ半分はロシアで建造した)により建造技術を取得しました。
[ロシアはフランスのミストラル級ヘリ空母購入契約を通じて大規模ブロック組立技術を取得した]

9月20日、「ミストラル」級へ設置済みのロシア製機器を取り外す為、ロシア人専門家グループフランスへ向かいました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器を取り外す為のロシア人専門家グループはフランスへ向かった]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器は2015年11月末までに取り外され、ロシアへ発送される]

その第1陣として、10月初頭には「戦闘情報管理システム」「ミサイル・砲兵装管制システム」が取り外され、ロシアへ発送されました。
[ロシア海軍向けだったミストラル級ヘリコプター空母から戦闘情報管理システムが取り外され、ロシアへ発送された]

その他の機器(衛星通信システムなど)の取り外しも進められ、11月下旬に全て完了しました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは進められている]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦のロシア製機器の取り外しは完了した]

2015年12月中旬、取り外された機器はロシアヴィボルグへ到着しました。
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]

「ミストラル」級から取り外されたロシア製機器は、具体的には以下の通りです。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月8日17時54分配信
【「ミストラル」の欠片:どのようなロシア製機器がフランスから返されるのか】

電波位置特定識別装置67R
戦闘情報管理システム「シグマ-E」
多機能光学電子テレヴィジョン複合体MTK-201ME
衛星通信ステーションR-793-M「プリンツェプ-M」
衛星通信ステーションR-794-1「ツェンタヴル-NM1」
16チャンネル電波受信装置R-693
電波受信装置R-774SD1.1



その後、取り外された機器は、船員の操作訓練に使う為、ロシア海軍へ引き渡される事になりました。

つまり、ロシア海軍訓練センターで艦船乗組員の研修や訓練の為に使われるという事です。
[ロシア海軍訓練センターは新世代艦の乗組員の訓練を行なっている]


なお、ロシア海軍「ミストラル」級に代わる汎用揚陸艦の建造を計画しており、現在の所、2018年からの建造開始が予定されています。
[ロシア将来汎用揚陸艦]


既に報じられているように、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級は、エジプトへ売却されます。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月23日15時15分配信
【ロシアのミストラルはエジプトが購入する】
エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス大統領フランソワ・オランドは、ロシア海軍向けだった「ミストラル」級2隻の購入で合意しました。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年9月24日8時48分配信
【フランスはミストラルの為にロシアへ支払ったものと同じ金額を受け取る】
2隻の「ミストラル」級の購入価格は9億5000万ユーロになるとの事です。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年10月10日15時45分配信
【エジプトは2隻のミストラルをフランスから購入する協定書へ署名した】
10月10日午後、エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーフランス首相マニュエル・ヴァルスは、ロシア海軍向けだった2隻の「ミストラル」級ヘリ空母を購入する協定書へ署名しました。
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エジプトロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母を買って何に使うのかという疑問を持っている方が多いようですが、以前の報道によると、この話の背後にはサウジアラビアが居り、同国が資金援助してエジプト「ミストラル」級ヘリ空母を購入・保有させ、いざという時(例えばイエメンのような事態)には、アラブ諸国連合の軍事介入や軍事作戦の後方支援などに使いたいという事のようです。

2015年12月15日には、サウジアラビアが中心となり、34の国と地域が参加する「イスラム軍事連合」が結成されました。
『AFP通信』より
2015年12月15日19時19分配信
【「対テロ」でイスラム34か国軍事連合、サウジ主導で結成】

「イスラム軍事連合」には、新たに2隻の「ミストラル」級ヘリ空母を購入するエジプトも参加しています。

ロシア海軍向けだった「ミストラル」級ヘリ空母2隻は、「イスラム軍事連合」艦隊の中核戦力となる事が期待されているようです。


2015年12月末、ロシアエジプトへ46機のKa-52攻撃ヘリコプターを売却する契約を締結しました。
『タス通信』より
2015年12月30日17時2分配信
【ロシアン・ヘリコプターズはエジプトとの46機のヘリコプターKa-52の契約について確認した】

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年12月30日18時27分配信
【ロシアはエジプトへ46機のヘリコプターKa-52K「アリガートル」を供給する】

エジプトへ売却する46機すべてが艦載型のKa-52K(「ミストラル」級の艦載機)になるという情報も有りますが、おそらくは、以前にロシア海軍向けとして発注されたKa-52Kエジプトへ振り向けられる事になるようです。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは最新鋭の目標探知システムを装備する]


そして今回、「ミストラル」級2隻から取り外されたロシア製機器とは別に、エジプトが購入する事になった「ミストラル」級の為の各種機器をロシア企業が新たに製造し、エジプトへ売却する為の交渉が進められている事が明らかにされました。

ロシア海軍向けとエジプト海軍向けでは、運用条件や環境などが異なるので、ロシア海軍向けの各種機器を、そのままエジプト海軍向けとして使う訳には行かないという事です。
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ロシア海軍太平洋艦隊へ4隻の第4世代戦略原潜ボレイ級が配備される

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『タス通信』より
2016年2月27日10時4分配信
【情報筋:太平洋艦隊は2020年代には4隻の「ボレイ」を保有している】
モスクワ、2月27日/タス通信

今後10年間で、太平洋艦隊は4隻の「ボレイ」型戦略原子力潜水艦を保有する-「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」、そして、改善プロジェクト(ボレイ-A)により建造された更なる2隻の潜水艦を。
土曜日にタス通信ロシア防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

対談者は、太平洋艦隊潜水艦部隊基地ヴィリュチンスクには、現在、昨年秋に北方艦隊から到着した「アレクサンドル・ネフスキー」が居る事を想い起した。

「今年の8月-9月には、16基のミサイル"ブラヴァー"を持つ第2の生産艦ウラジーミル・モノマーフがガジエヴォ基地からヴィリュチンスクへ、北極海の氷の下を通り、(アレクサンドル・ネフスキーと)同様の移動を行ないます」
情報提供者は話した。

「2020年代の変わり目に、太平洋艦隊は、改善されたプロジェクト955Aにより建造され、ブラヴァーで武装した第4世代ロケット艦ボレイ級を更に2隻受領する計画です」
彼は付け加えた

情報提供者によると、「ボレイ」は、今後数十年に渡り、極東ロシア戦略核戦力の海上グループの基礎となる。
「これらは、今後数年間で戦闘編制から除外される3隻の旧式化したプロジェクト667BDR戦略潜水艦を代替します」
彼は言った。
対談者によると、あとの4隻の「ボレイ」北方艦隊が受け取る。

現在、ロシア海軍の編制には3隻の「ボレイ」型戦略原子力潜水艦が加入している。
このクラスの潜水艦の建造は、改善されたプロジェクトにより継続されており、既に4隻が建造中であり、5隻目(おそらくはシリーズの最後)は2016年に起工される予定である。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中ロケット巡洋艦は、これまでに7隻が起工され、このうちの3隻がロシア海軍へ就役しています。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役しました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]

4番艦「クニャージ・ウラジーミル」からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、2012年7月30日に起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは2017年にロシア海軍へ納入される]

5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

6番艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」(「ボレイ-A」級としては3隻目)は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]

7番艦「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)(「ボレイ-A」級としては4隻目)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]

今年(2016年)には8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)が起工されます。

「ボレイ」級シリーズは、現行の「2011-2020年の国家軍備プログラム」において計8隻の調達が計画されていますが、2021年以降にも更なる改良型の建造が続けられます。
[ロシア海軍第4世代戦略原潜ボレイ級の建造は2020年代にも継続される]


ロシア海軍へ就役した3隻の内、「アレクサンドル・ネフスキー」は、2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスク(カムチャツカ半島)へ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

今年(2016年)には「ウラジーミル・モノマーフ」カムチャツカ回航が予定されています。
回航時期は8月-9月になるようです。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフのカムチャツカ回航は2016年になる]

この2隻以外に、今後就役する2隻の「ボレイ」級(改良型の「ボレイ-A」)が太平洋艦隊へ配備されます。

昨年12月に起工された「インペラートル・アレクサンドルIII」太平洋艦隊向けである事が明らかにされているので、同艦の他に、もう1隻が配備されます。

2020年頃までに調達される8隻の「ボレイ」級は、太平洋艦隊北方艦隊で半分ずつ分ける事になります。


「ボレイ」級の配備に伴い、現在、太平洋艦隊へ配備されている3隻のプロジェクト667BDR(デルタIII級)原子力戦略用途水中巡洋艦(1980-1982年に就役)は、2020年頃までには全て退役する事になります。
[ロシア海軍の戦略原潜ブリャンスクとポドリスクは弾道ミサイルを発射した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)は任務完了後に基地へ戻った]
[ロシア海軍太平洋艦隊のデルタIII級戦略原潜リャザンのドック修理が始まった]
最近にオーバーホールされた「カザン」は2020年頃まで現役に留まるでしょう。

ロシア海軍太平洋艦隊は2016年4月に国際海軍演習『KOMODO-2016』へ参加する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年2月25日5時53分配信
【4月に太平洋艦隊将兵は再び国際演習『KOMODO-2016』へ参加する】

太平洋艦隊代表団は、2月15日から17日までインドネシアパダン港で開催された国際演習『KOMODO-2016』の準備の為の計画立案会議へ参加した。

太平洋艦隊の代表とインドネシア海軍東方艦隊の同僚は、今年にアジア-太平洋地域の30ヶ国の軍事船員が参加する今後の演習の主要課題について話し合った。
この大規模演習はインド洋スマトラ島海域で実施され、更には太平洋艦隊の艦船が参加する。

ロシアの軍事船員は、2014年の演習で彼等自身の価値を示した。
太平洋艦隊は、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」、給油船「イルクト」、救助船「アラタウ」で構成される最大の支隊を派遣した。

ロシア艦の乗組員は、アジア-太平洋地域の16ヶ国の同僚と共に、ヘリコプターの合同活動を含む捜索救助活動へ参加し、災害地域からの被災者の避難、適切な医療援助の課題へ取り組んだ。


『KOMODO』は、アジア太平洋地域諸国が参加する国際海軍演習です。
【海軍演習『KOMODO』公式サイト】

ロシア海軍は2014年3月末-4月初頭に南シナ海ナトゥナ(リアウ)諸島海域で実施された『KOMODO-2014』へ参加しています。
[多国籍海軍演習KOMODOが始まった]
[多国籍海軍演習KOMODO-2014は続く]



今年の『KOMODO-2016』は、2016年4月にインドネシアスマトラ島付近の海域で実施され、太平洋艦隊も再び参加します。
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ロシア海軍は2016年にバレンツ海から潜水艦弾道ミサイル"ブラヴァー"2発を一斉発射する

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『タス通信』より
2016年2月26日9時42分配信
【情報筋:(ロシア海)軍は2016年に「ブラヴァー」を(ロシア)北方からカムチャツカの射爆場へ2基発射する】
モスクワ、2月26日/タス通信

北方艦隊は今年にカムチャツカクラ射爆場大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」2基の一斉発射の実施を計画している。
タス通信ロシア防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「クラ射爆場へのブラヴァーの一斉発射の正確な時期と、どのロケット艦から実施するのかは未だ決まっていません。
多分、今年の前半にバレンツ海から行なわれるでしょう。
射撃は水中位置からユーリー・ドルゴルーキー、或いはウラジーミル・モノマーフから実施されます」

対談者は話した。

彼によると、射撃の為の潜水艦は、「艦隊の戦闘訓練計画や艦の技術的準備状態」に応じて選定される。

現在までに、2基の「ブラヴァー」ミサイルの一斉発射は、昨年11月14日に原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」が実施している。
その後、ロシア連邦国防省「ミサイルの戦闘ブロック(弾頭)は成功裏にカムチャツカのクラ射爆場へ到達した」と公式に表明した。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中巡洋艦の1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

2014年10月29日にはバレンツ海からカムチャツカへ向けて弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはバレンツ海からの弾道ミサイル発射に成功した]

2015年10月15日には、2ヶ月以上に渡る北極圏航海~具体的には戦略核パトロールを終え、ガジエヴォ基地へ戻っています。
[ロシア海軍北方艦隊の新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2ヶ月以上に渡る北極圏航海を終えて帰港した]


「ボレイ」級3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役しました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]

書類上は太平洋艦隊第25潜水艦師団に所属していますが、現在は北方艦隊原潜基地ガジエヴォに「仮住まい」して慣熟訓練を行なっています。
今年にはカムチャツカへの回航が予定されています。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフのカムチャツカ回航は2016年になる]

「ウラジーミル・モノマーフ」は、2015年11月14日夜に「ブラヴァー」2発を一斉発射しています。
[ロシア海軍の最新鋭戦略原潜ボレイ級3番艦ウラジーミル・モノマーフは弾道ミサイル"ブラヴァー"を2発同時にカムチャツカ半島へ発射した]

「ユーリー・ドルゴルーキー」も、就役前の2011年12月23日に「ブラヴァー」2発を一斉発射しています。
[潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した]


そして今回、「ロシア防衛産業の(匿名の)情報提供者」は、今年(2016年)に「ユーリー・ドルゴルーキー」或いは「ウラジーミル・モノマーフ」バレンツ海から弾道ミサイル「ブラヴァー」2発を一斉発射する計画が有る事を明らかにしました。
ただ、現時点で確定しているのは「2016年にブラヴァー2発をカムチャツカのクラ射爆場へ一斉発射する」という事だけであり、具体的な実施時期や実施艦は決まっていないようですが。


「ボレイ」級l2番艦のK-550「アレクサンドル・ネフスキー」(2013年12月23日就役)は、2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスク(カムチャツカ半島)へ到着していますが、おそらくは「ウラジーミル・モノマーフ」も、大体同時期に回航されるでしょう。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

ロシア海軍の新世代艦プロジェクト20380/20385コルベット及びプロジェクト22350フリゲートは複合材料を使用する

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『タス通信』より
2016年2月24日15時44分配信
【最新複合材はロシアのコルベットとフリゲート艦を見えなくする】
モスクワ、2月24日/タス-ディフェンス

ロシアプロジェクト20380/20385コルベット、更にはプロジェクト22350フリゲートの建造において使用された複合材は、その低視認性を保障する。
連邦単一企業『クルイロフ国立科学センター』複合材料耐久性及び構造設計研究室長ニコライ・フェドニュクは発表した。

「我々は、必要な電磁スペクトル範囲の高い特性を備えた複数のタイプの電波吸収材を開発しました。
これらの構造の1つは、導電層の導入原理に基づく外板パネルの襞付け中間層であり、それは艦の効果的な表面拡散の必要なパラメータの提供を可能にします」

彼は指摘した。

研究者によると、特定のタイプの艦で実現された複合材は、それ(艦の効果的な表面拡散)か、他の機能特性の達成を保障する。
特に、プロジェクト20380及び20385コルベットの建造に使用された複合材は、アルミニウムに比べ、個々の構造の重量を10-15パーセント減少させ、更には火災の安全性を向上させた。

標準的要素の集合である骨組の無い構造の使用は、艦の有効容積を5-7パーセント増加させる事を可能にする。

[遠海ゾーンフリゲートの為の材料]
最新鋭フリゲート・プロジェクト22350
には、複合材料を用いたユニット及び集合体が装備されている。
これらの中でも、特に、振動継手、連動減速伝達を提供する誘導システム、航行タービン、更にはマスト塔構造の電波透過パネルが有る。

新たな艦の構造への複合材料の使用は、重量の軽減のみならず、運用の信頼性の向上、運用コストの削減を可能にする。
これは、この複合材料が塗装を必要とせず、腐食を受ける事が無い事に関連している。

加えて、このタイプの構造材は、吸音、電波吸収、断熱、そして電波反射である。
これらは、単一の技術的プロセスで製造され、製造の複雑さを30-40パーセント減少させる事が出来る。

[複合材料による新たなスクリュー]
複合材料の分野における最重要方向の1つは、水上艦及び潜水艦の為の複合材料によるスクリューの開発である。

「私共は、積極的に複合材料によるスクリューへの取り組みへ着手しております。
これは将来の方向性であり、スクリューブレードの振動レベルの減少を提供し、スクリューの効率を高めます。
様々な効果には、艦の音響範囲を改善するのみならず、スクリュ―の重量軽減が有ります」
フェドニュク
は話した。

彼は、新たな材料で作成された構造のスクリューブレードは、船の速力に応じ、周囲の流体力学的な流れに合わせて調整すると説明した。
複合材料による構造は、流体力学的な流れに合わせた回転ブレードの必要な変形を提供し、スクリューの効率の改善と、その重量の減少を可能にする。
複合板の曲がり-ねじり変形は、敷設される艤装により異なる。

フェドニュクは更に指摘した。
「現在の水準で研究資金が続く場合、新たなスクリューの試験モデルの雛型は、2018年には用意できるでしょう」
彼によれば、同時に、本格的な施設で複合材料スクリューの試験が始まるかもしれない。

『クルイロフ国立科学センター』専務取締役ミハイル・ザゴロドニコフが繰り返し表明しているように、複合材料によるスクリューの作成は、クリロフセンターにおける研究の最優先事項の1つである。

「まず初めに、潜水艦の為に、そして、その後は、おそらくは民間船の為に」
ザゴロドニコフ
は将来のスクリューの用途に関する質問に答え、こう話した。


現在、ロシア海軍の為に建造が進められているプロジェクト20380/20385コルベット及びプロジェクト22350フリゲートには、今回の記事で触れられているように複合材料が使われています。
[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]

特に、プロジェクト20380/20385コルベットは、上部構造物一式が全て非金属複合材料で造られています。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]

今回の記事では触れられていませんが、将来に建造される新型水上艦も複合材料が使用されます。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の上部構造物は非金属複合材料で造られるかもしれない]
[ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる]

更には、潜水艦のスクリューも将来的には複合材料になります。
おそらくは第5世代潜水艦に採用される事になるでしょう。
[ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦カリーナ級は2017年から本格的な開発作業を始める]
[ロシア海軍の為の第5世代多用途原子力潜水艦はモジュール方式となる]

ロシア海軍は自動化原潜の建造を検討する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年2月24日12時50分配信
【(ロシア)海軍はロボット原子力潜水艦の建造の実現性について検討する】

ロシア海軍は、艦内システムの自動化により乗員数を大幅に削減するロボット原子力潜水艦の建造の実現性について検討する。

『Lenta.Ru』防衛産業の情報提供者より伝えられた。

類似する潜水艦は、以前にソヴィエト社会主義共和国連邦で建造されており、専門家によると、新たな技術は、より確実な同類の作成を可能にする。
「我々は、1970-90年代にプロジェクト705(705K)リラ潜水艦で20年以上の運用経験を有しております。
これは非常に野心的なプロジェクトでしたが、同時に、あまりにも多くの新たな技術的解決策が不十分なものとなりました」

対談者は話した。

専門家によると、ソヴィエトプロジェクト705潜水艦の乗組員は、同クラスの同年代の潜水艦の70名以上に対し、32名までに減少したが、非常に成功したとは言い難い。
何故なら、技術的保障(メンテナンス)の複雑性は、航海の間の長期間の中断を招いたからである。
同時に、事故の犠牲者の不在にも関わらず、これらの原子力潜水艦の設備の信頼性は不十分であり、定期的な軽度の故障の為に戦闘即応性は低下した。

「革新的な液体金属冷却原子炉、高度な自動化機器、チタン合金製の船体を含む他の多くの技術革新を同時に使用し、なおかつ、その全てがコンパクトなサイズに統合されたプロジェクト705のような完全に革命的な潜水艦を建造する必要性など全く有りません」
情報提供者は指摘した。
「より合理的な方法は、向上した自動化の使い古された技術的解決策に基づく、このクラスの排水量の通常のロボット潜水艦の作成です。
潜水艦の乗組員は、50-55名から30-40名まで削減する事が出来ます」


プロジェクト705(705K)「リラ」原子力潜水艦は、ソヴィエト社会主義共和国連邦海軍の為に、1968年からレニングラードで、1967年からセヴェロドヴィンスクで建造され、セヴマシュでの潜水艦のトップの建造は、1971年に就航したレニングラード潜水艦のトップK-64の核動力装置の事故の調査に関連し、1977年まで延期された。
1971年から1981年までにソヴィエト社会主義共和国連邦海軍は同プロジェクト潜水艦を計7隻受領した。

NATOからコード名アルファを貰ったプロジェクト705原子力潜水艦は、鉛及びビスマス合金をベースにした冷却材の原子炉の使用、高速(41ノット)、大いなる潜航深度、広範囲の自動化の採用において一線を画している。
全ての電子機器及び兵装の艦内総合管理システムは、潜水艦の主指揮所に集中された。

1990年代にプロジェクト705潜水艦海軍の編制から除かれ、(90年代)後半には廃棄-解体された。


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プロジェクト705/705K「リラ」(NATOコード名「アルファ」)巡洋潜水艦(1992年6月3日から原子力大型潜水艦)は、レニングラード及びセヴェロドヴィンスクで7隻が建造され、1971年から1981年に掛けて就役し、全艦が北方艦隊へ配備されました。
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[アドミラルティ造船所(レニングラード)建造艦]
K-64
1968年6月2日起工/1969年4月22日進水/1971年12月31日竣工
1972年2月予備役編入/1974年4月19日に戦闘編制から除外/1978年2月9日に海軍から除籍
1978年以降に船体を切断、解体

K-316(1992年6月3日からB-316)
1969年4月26日起工/1974年7月25日進水/1978年9月30日納入/1978年12月30日就役
1990年4月19日に海軍から除籍/1995-1996年に解体

K-373(1992年6月3日からB-373)
1972年6月26日起工/1978年4月19日進水/1979年12月29日納入/1980年1月18日就役
1990年4月19日に海軍から除籍/2008-2009年に解体

K-463(1992年6月3日からB-463)
1975年6月26日起工/1981年3月31日進水/1981年12月30日就役
1990年4月19日に海軍から除籍/1994-2002年に解体

[セヴマシュ(セヴェロドヴィンスク)建造艦]
K-123(1992年6月3日からB-123):プロジェクト705K
1967年12月29日起工/1976年4月4日進水/1977年12月12日納入/1978年2月17日就役
1983年12月21日からセヴェロドヴィンスクで修理/1992年7月21日再就役
1996年7月31日に戦闘編制から除外
2007-2008年に解体

K-432(1992年6月3日からB-432):プロジェクト705K
1968年11月12日起工/1977年11月3日進水/1978年12月31日納入/1979年1月10日就役
1990年4月19日に戦闘編制から除外/1996年4月19日に海軍から除籍
1996-2002年に解体

K-493(1992年6月3日からB-493):プロジェクト705K
1972年2月21日起工/1980年9月21日進水/1981年9月30日納入/1981年10月1日就役
1990年4月19日に戦闘編制から除外/1996年4月19日に海軍から除籍
1996-2002年に解体


記事中でも触れられているように、液体金属冷却原子炉自動化システムによる省力化などといった新機軸を惜しげなく使った高性能原潜でしたが、それが災いして稼働率は低く、K-64は1972年に(書類上は1978年)、K-123以外の5隻は1990年に退役し、残るK-123(1992年からB-123)も1996年に退役しました。
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そして今回、「ロシア防衛産業の情報提供者」は、プロジェクト705/705K原潜のコンセプトの一部(自動化システムによる省力化)を受け継いだ原潜の建造が検討されていると述べました。

現在、ロシア海軍の為の第5世代多用途原子力潜水艦の開発が進められています。
[ロシア海軍の為の第5世代多用途原子力潜水艦はモジュール方式となる]

自動化システムの採用により第5世代多用途原潜の乗員数を減らそうという事でしょうか。

ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年2月24日13時27分配信
【北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はバレンツ海での工場試験中に空中目標への射撃を実行した】

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場において汎用砲A-192からの射撃を実行した。

射撃は、艦の工場航行試験の枠組みにおいて模擬空中目標へ実施された。
更に、フリゲートの戦闘班は、空軍第45独立混成航空連隊航空機Su-24及びMiG-31の乗員と北方艦隊対空防衛部隊と連携し、艦上電波技術兵装(無線通信機)及び電波位置特定兵装(レーダー)により、長距離及び様々な高度において空中目標を検出及び追尾する複合任務へ取り組んだ。

艦の海上への出航中、更に様々な速力での操縦性が点検された。

以前、白海フリゲートの艦上兵装システムを用いた複合試験が実施された。
船員は海上及び沿岸目標への有翼ミサイル射撃を実行した。

近い内には、砲射撃の実行を含めた艦の兵装試験の継続が予定されている。


[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、2015年12月末までにロシア海軍へ引き渡される予定となっておりましたが、12月後半になっても未だ国家受領試験は完了しておらず(国家試験が完了しなければ海軍への引き渡しは承認されない)、12月末の引き渡しは断念され、来年(2016年)に延期されることになりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了し、「アドミラル・ゴルシコフ」は基地へ帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

それから約2ヶ月経った2016年2月24日、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海A-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。

昨年12月下旬まで「アドミラル・ゴルシコフ」白海沿岸(セヴェロドヴィンスク)に居たのですが、通常、白海は12月末から数ヶ月間は結氷してしまい、当然ながら海上での試験は出来なくなるので、その前に白海を出てバレンツ海方面(おそらくはセヴェロモルスク)へ移動していたようです。
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今後はバレンツ海で各種試験が続けられる事になります。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で『祖国防衛者の日』を祝った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス(セヴェロモルスク)発表
2016年2月23日10時35分分配信
【北方艦隊船員は地中海で祖国防衛者の日を迎えた】

北方艦隊司令官代行ニコライ・エフメノフ中将は、祖国の沿岸を遠く離れて遠距離航海任務を遂行している北方艦隊戦闘艦、潜水艦、支援船の乗組員を祝福した。

祝賀電報では、こう述べられていた。
「北方艦隊船員の絶えず緊張した戦闘労働は、我が国の防衛力の強化に大いに貢献している」

ニコライ・エフメノフ中将は更に指摘した。
「地中海のロシア海軍作戦連合部隊の構成に含まれる大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ、大型揚陸艦アレクサンドル・オトラコフスキー、更に複数の支援船の乗組員は、与えられた任務へ成功裏に対処している」

艦隊司令官代行は、全ての船員へ、遠距離航海の遂行、艦隊での確かな健康、大いなる幸運、キール下の7フィート(航海の無事)を望んだ。

伝統的に、この日には艦上で聖アンドレイ旗掲揚式典が開催される。
遠距離航海を行なっている艦船の乗組員へ、家族や友人からの御祝いや贈り物が渡された。

祖国防衛者の日大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」乗組員は、遠距離航海の4ヶ月目を完了した事が注目される。


[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-)]

プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]

それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]

11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った]

11月4日未明、ジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

11月5日~6日には艦載ヘリコプターKa-27の訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦載ヘリコプターKa-27は地中海で訓練を行なった]

11月9日、チュニス海峡(シチリア海峡)黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」からディーゼル燃料(軽油)真水の洋上補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシチリア海峡付近で洋上補給を行なった]

その後、地中海東部へ向かい、11月13日にはキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはキプロスのリマソールを訪れた]

リマソール港を出た後、11月20日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。 
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

11月23日、紅海対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは紅海で対テロ演習を実施した]

11月26日にはアデン湾対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはアデン湾で対テロ演習を実施した]

11月末にオマーンサラーラ港へ寄港して物資を補充した後、アラビア海へと去りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオマーンのサラーラ港へ寄港した]

12月4日、パキスタンカラチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを訪れた]

12月6日にカラチを出航し、パキスタン海軍との麻薬密輸取締の為の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』アラビア海北部で始まりました。
[アラビア海でロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』が始まった]

12月8日には演習を終えてカラチへ戻りました。
[ロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』は完了した]

12月10日にカラチを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを去った]

12月16日、再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは再びオマーンを訪れた]

サラーラ港を出た後、紅海へ向かい、その航路上で艦内演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは紅海で演習を実施した]

12月23日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後も地中海東部に留まり、ここで2016年の新年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で2016年の元旦を迎える]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]

地中海東部で就役34周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは就役34周年を迎えた]

現在は太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と共にシリア沖へ展開しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

1月22日には外国の報道陣の取材を受けました。
[シリア沖のロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフを外国メディアが取材した]

1月26日には艦の対空兵装(高射ミサイル複合体「キンジャール」、AK-100 100mm砲、AK-630 30mm機関砲)全てを使用する防空戦闘演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で防空戦闘演習を行なった]

2月6日には実際に武器を使用しない防空演習や艦のダメージコントロール訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で演習を実施した]

2月12日には水中破壊工作員撃退の為の演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で水中破壊工作員を撃退する演習を行なった]

その後も地中海東部に滞在しており、2月19日には対潜戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]

そして、遠距離航海へ出発してから丁度4ヶ月目になる2016年2月23日、地中海東部『祖国防衛者の日』を迎えました。

『祖国防衛者の日』は、元々は1918年2月23日にドイツ軍へ対抗する為、労働者・農民から成る最初の「赤軍」が組織された事を記念する祝日であり、ソ連邦時代には『赤軍の日』と呼ばれていました。
ロシア連邦になってから『祖国防衛者の日』と改称されて復活し、現在に至っております。

『スプートニク』(日本語版)より
2016年2月23日17時45分配信
【ロシア 「祖国防衛者の日」を祝う】


大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を含め、現在、地中海北方艦隊の艦船5隻が派遣されています。
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、2014年11月19日に母港セヴェロモルスクを出航して以来、既に1年以上に渡り地中海での任務(黒海沿岸からシリアへの物資・人員輸送任務)に就いています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北東大西洋へ向かった]

最近の地中海東部ロシア海軍の動きですが、2月18日には北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」黒海艦隊大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」、2月20日には北方艦隊軍用輸送船「ヤウザ」ボスポラス海峡を南下、地中海へ向かっています。
入れ違いに、2月19日には大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)「ミンスク」(バルト艦隊)、2月22日には大型揚陸艦「ヤマル」(黒海艦隊)ボスポラス海峡を北上し、黒海へ戻りました。
これらの艦は、「シリア・エクスプレス」(黒海沿岸からシリアへの物資・人員輸送任務)に従事しています。

この他、2月21日には黒海艦隊偵察艦「プリアゾヴィエ」ボスポラス海峡を南下、地中海へ向かっています。


従いまして、現在、地中海東部に滞在するロシア海軍の艦船は、少なくとも11隻になります。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(太平洋艦隊、地中海作戦連合部隊旗艦)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」(北方艦隊)
小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
軍用輸送船「ヤウザ」(北方艦隊)
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」(黒海艦隊)
中型偵察艦SSV-201「プリアゾヴィエ」(黒海艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
工作船PM-56(黒海艦隊)



なお、今回は北方艦隊副司令官ニコライ・エフメノフ中将司令官代行として北方艦隊所属艦船の将兵に対し『祖国防衛の日』の祝辞を述べていますが、これは、本来の北方艦隊司令官であるウラジーミル・コロリョーフ大将が現在はロシア海軍総司令官代行を務めている為です。
(ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は入院療養中)

ウラジーミル・コロリョーフ大将は、ロシア海軍総司令官代行としてロシア海軍将兵全員への祝辞を述べています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2016年2月22日17時30分配信
【現在、世界の大洋の様々な海域に居る30隻以上のロシア戦闘艦の乗組員へ海軍総司令官代行から『祖国防衛者の日』の祝辞が送られた】

ロシア海軍北方艦隊へ超音速地対艦ミサイル"バスチオン"が配備された

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年2月21日13時0分配信
【北方艦隊のロケット兵は新たな沿岸ミサイル複合体「バスチオン」を受け取った】

北方艦隊独立ロケット砲兵旅団は、新たな「バスチオン」への軍備更新へ着手した。

連合部隊は既に2基の沿岸ミサイル複合体を受け取っている。
この複合体を操作する軍将兵は、特別な養成訓練を受けた。

近い将来に沿岸ミサイル複合体「バスチオン」部隊は、バレンツ海の戦闘射爆場に設置された海上目標へ初めての戦闘射撃を実行する予定である。

最近まで連合部隊の戦闘力の基幹は、沿岸ミサイル複合体「ルベーシュ」「リドゥート」で構成されていた。

[参考の為に]
対艦ミサイル「ヤーホント」
を有する移動式沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は、強力な電波電子妨害という条件下で、様々なクラス及びタイプの水上艦、揚陸連合部隊、護送船団、航空艦打撃グループ、更には単独艦や地上電波照射目標を攻撃する為に意図されてる。
その主な任務は、600km以上に渡って延びた沿岸を揚陸作戦から防護する事にある。

複合体の構成には、対艦ミサイル「ヤーホント」の輸送発射コンテナ、自走発射装置、戦闘管理車両、主指揮所の戦闘火器複合体と連結した情報機器設備、輸送-装填車両、戦闘当直支援車両、ヘリコプター目標指示複合体が有る。
沿岸ミサイル複合体「バスチオン」には更に、自走式超水平線電波位置特定ステーション(レーダー)を加える事が出来る。


沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」(ヤーホント)の地上発射ヴァージョンです。
[ロシア海軍の超音速対艦ミサイル"オーニクス"は近代化される]

ロシア海軍では、これまで黒海艦隊にのみ配備されていました。
(この他、シリアベトナムへ輸出)
『黒海艦隊サイト』より
【K300P「バスチオン-P」】

そして今回、北方艦隊第536独立沿岸ロケット砲兵旅団へ2基の「バスチオン」が配備されました。

ロシア海軍カスピ小艦隊は2017年にエアクッション揚陸艇ムレナを受け取る

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(カスピ小艦隊)広報サービス発表
2016年2月20日16時18分配信
【カスピ小艦隊の編制へ3隻の新たな曳船とエアクッション揚陸艇「ムレナ」が加わる】

2016年にカスピ小艦隊の編制へ3隻の新たな曳船が加わる。
小艦隊司令官イーゴリ・オシポフ少将は記者会見で語った。

「3月上旬には、小艦隊の捜索・緊急救助作業サービスの為に建造された新たな救助曳航船SB-738の試験が始まります。
これに加え、更に2隻の曳船の補助艦隊への受け入れが計画されています。
来年には、小艦隊の編制へプロジェクト12061エアクッション揚陸艇ムレナが含まれます」
イーゴリ・オシポフ少将
は話した。

彼は更に、2020年末までにカスピ小艦隊へ更に6隻の戦闘艦艇が加わる事を指摘した。
新造艦の受領に加え、国内造船所は、既存の艦の近代化を進めている。
例えば、旗艦のロケット艦「タタルスタン」では、全ての総合艦載システム及び機構の性能を向上させる作業が行なわれている。

「今、カスピ小艦隊の新たに建造された現代的な戦闘艦艇の割合は80パーセント以上です。
2020年までには、小艦隊の新たな外観の兵装や軍事装備は、ほぼ90パーセントになります」
従いまして、小艦隊の潜在力は年を追うごとに増加していきます」
イーゴリ・オシポフ少将
は強調した。

この2年間でカスピ小艦隊の戦闘編制には計13隻の新たな艦船が受け入れられた。
小艦隊の連合部隊には、3隻の新たな小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」揚陸艇「セルナ」が含まれた。

戦闘艦に加え、補助艦隊も更新されている。
小艦隊は造船所から7隻の複合緊急救助支援艇、救助曳航船「SB-45」、海上クレーン船「VTR-79」を受領した。


プロジェクト21631小型ロケット艦は2014年に3隻がカスピ小艦隊へ配備されています。
「グラード・スヴィヤージスク」2014年7月27日就役
「ウグリーチ」2014年7月27日就役
「ヴェリキー・ウスチュグ」2014年12月19日就役


3隻の小型ロケット艦は、2015年10月7日と11月20日にシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

プロジェクト11700「セルナ」揚陸艇カスピ小艦隊に6隻が配備されています。
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D-156:1999年12月29日就役
D-131:2002年12月30日就役
D-172:2005年12月27日就役
D-56:2008年12月就役
D-809:2013年5月29日就役
D-810:2013年5月29日就役


プロジェクト22870救助曳船SB-45は、2014年6月27日に就役しました。
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プロジェクト20360海上クレーン船VTR-79は、2010年12月16日に就役しました。
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プロジェクト22870救助曳船SB-738は2015年5月21日に進水しており、今年3月上旬から航行試験を開始します。
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カスピ小艦隊旗艦・警備艦「タタールスタン」は、現在、電子機器を換装する近代化改装が行なわれています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(カスピ小艦隊)広報サービス発表
2016年1月4日17時0分配信
【カスピ小艦隊はロケット艦「タタールスタン」の近代化作業を実施している】


そしてカスピ小艦隊司令官イーゴリ・オシポフ少将は、2017年にプロジェクト12601「ムレナ」エアクッション揚陸艇が配備される事を明らかにしました。

『造船商会アルマーズ』公式サイトより
【プロジェクト12601揚陸艇「ムレナ」】

12061は1985年から1992年に掛けて8隻が極東のハバロフスク造船所で建造されましたが、ソ連邦解体後に全て退役しています。

輸出型のプロジェクト12061E「ムレナ-E」は、大韓民国が2006年に3隻を購入しています。
【ムレナE型エアクッション揚陸艇(韓国)】

カスピ小艦隊向けの「ムレナ」は、おそらくサンクトペテルブルクアルマーズ造船所で建造されることになるでしょう。

ロシア海軍黒海艦隊はセヴァストーポリのヘルソネス飛行場を復活させる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月20日13時49分配信
【情報筋:黒海艦隊は無人飛行機及びヘリコプターの為にセヴァストーポリの飛行場を復活させる】
セヴァストーポリ、2月20日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊及び南方軍管区航空隊は、2017年以降に復旧するセヴァストーポリ軍用飛行場ヘルソネスを使用できるようになり、既に再建は始まっている。
ロシア通信社ノーボスチは土曜日に市庁の情報提供者より伝えられた。

1992年までヘルソネスには軍用飛行場が置かれており、軍事輸送航空隊が使用していた。
クリミアロシアグループ黒海艦隊分割後、飛行場の近代化や開発が実際に行なわれる事は無く、20年以上に渡り、それは停止されたままだった。
そこにはパレード訓練班が居た。

「セヴァストーポリのヘルソネス岬には軍事街が建設されます。
作業は数年掛かると見積もられており、これは充実した飛行場のインフラストラクチュアの作成を意味します」

対談者は話した。

彼によると、飛行場の開発プログラムは、クリミアロシアへ参加した後に採択された。

「戦闘機や襲撃機がヘルソネスに駐留する事に意味は有りません-ベルべク航空基地が有りますので。
優先されるのは、ヘリコプターと無人飛行機になります。
飛行場を完全に稼働させる為、住宅や他のインフラストラクチュアが建設されます」

情報提供者は指摘した。

前日に黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将は、飛行場の将来に関するロシア通信社ノーボスチ特派員の質問に答えた。
「この問題は、公に議論する為のものではありません」

同時にロシア通信社ノーボスチ特派員は、ヘルソネス岬では大規模な建設工事が進められている事を個人的に確信した。
敷地には柵が立てられ、特殊建設機械が作業している。

現在、黒海艦隊は、クリミアの軍用飛行場としてグヴァルデイスコエ(シンフェローポリ付近)、ベルべクカーチャ(両方ともセヴァストーポリ付近)を使用している。


現在、ロシア黒海艦隊の航空隊は2個航空連隊で構成されています。

[セヴァストーポリ赤旗・クトゥーゾフ3等勲章授与・第43独立海洋襲撃機航空連隊](サキ飛行場)
Su-24前線爆撃機、Su-30SM多用途戦闘機、Su-24MR偵察機
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(以前はグヴァルデイスコエ飛行場に駐留していたが、2014年7月にサキ飛行場へ移転)

[第318独立混成航空連隊](カーチャ飛行場)
Be-12対潜水陸両用機、Ka-27PL対潜ヘリコプター、Ka-27PS捜索救助ヘリコプター、An-26輸送機

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今回の記事に登場するヘルソネス飛行場セヴァストーポリ市の最西端に在りますが、ソ連邦解体後は放棄されていました。
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現在、そのヘルソネス飛行場を、今度はヘリコプター及び無人機の基地として使用する為の大規模な再建工事が進められており、2017年以降には使用可能になるとの事です。

再建が完了すれば、黒海艦隊艦載ヘリコプター対潜ヘリコプターKa-27PL捜索救助ヘリコプターKa-27PS、将来的には近代化改修型Ka-27M~が駐留する事になるでしょう。

ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレン近影(2016年1月下旬-2月中旬)

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現在、カリーニングラード沿バルト造船工場「ヤンターリ」では、ロシア海軍の為のプロジェクト11771大型揚陸艦「イワン・グレン」が建造されています。
[新型揚陸艦イワン・グレン]

プロジェクト11771の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード「ヤンターリ」造船所で2004年12月24日に起工され、それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]

ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

「イワン・グレン」は、2016年1月下旬から、航行試験開始前の消磁作業を行なっています。

2016年1月19日
消磁作業の為に浮きドックへ入る前の「イワン・グレン」
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2016年1月30日
浮きドックに入渠し、出航前の消磁作業が行なわれています。
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2016年2月5日
浮きドックから出渠しました。
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2016年2月6日
水上で消磁作業は続けられています。
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2016年2月11日
曳船により造船所の水域内を移動しました。
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2016年2月17日
未だ消磁作業は続けられています。
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消磁作業完了後、「イワン・グレン」は洋上へ出航し、航行試験(工場航行試験及び国家受領試験)を実施します。

その後、ロシア海軍へ引き渡される事になりますが、その時期は今年6月頃になるようです。

プロジェクト11711大型揚陸艦の2番艦も2016年6月に起工されていますが、同型の建造は2隻で終了します。
[ロシア海軍の為のイワン・グレン型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは起工された]
[ロシア海軍はプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)の調達を2隻で打ち切る]

その後は、より大型の汎用揚陸艦の建造へ移行します。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦の建造は2018年に始まる]

ロシア海軍の新鋭フリゲート・プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)近影

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現在、カリーニングラード沿バルト造船工場「ヤンターリ」では、ロシア海軍の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)が建造されています。
[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356Rは、現在までに5隻が起工され、この内の3隻が進水し、1番艦と2番艦は就役間近です。
6隻の建造が計画されており、全て黒海艦隊へ配備されます。


以下の写真は、最近(2016年1月末から2月中旬)に撮影されたプロジェクト11356Rの1~5番艦です。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」Адмирал Григорович:工場番号01357
2010年12月18日起工/2014年3月14日進水/2016年3月就役予定
3月上旬の就役に向け、造船所で最終点検が行なわれています。
[プロジェクト11356R警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは2016年3月上旬にロシア海軍へ就役する]
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「アドミラル・エッセン」Адмирал Эссен:工場番号01358
2011年7月8日起工/2014年11月7日進水/2016年4月就役予定
2016年2月初頭から国家受領試験が行われています。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは国家受領試験の為に抜錨した]
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「アドミラル・マカロフ」Адмирал Макаров:工場番号01359
2012年2月29日起工/2015年9月2日進水/2016年就役予定
2015年9月の進水後、造船所の岸壁で最終艤装が行なわれています。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356フリゲート3番艦アドミラル・マカロフは2016年6月末までに就役する]
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「アドミラル・ブタコフ」Адмирал Бутаков:工場番号01360
2013年7月12日起工/2018年以降に就役予定
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「アドミラル・イストミン」Адмирал Истомин:工場番号01361
2013年11月15日起工/2018年以降に就役予定
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4番艦以降(「アドミラル・ブタコフ」、「アドミラル・イストミン」)の建造工事は2015年春から凍結されていましたが、同年8月に再開されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356Rフリゲートの建造は再開された]

プロジェクト11356Rの4番艦以降には、ロシア国内で製造されるエンジンが載せられる事になります。
[ロシア海軍のアドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートはウクライナ製ガスタービンエンジンを代替する]
[ロシア海軍の為のプロジェクト11356Rフリゲートはウクライナ製の代わりにロシア製ガスタービンを装備する]
[ロシアはガスタービンエンジン供給中止に関してウクライナを訴える]

プロジェクト11356Rの調達は6隻で終了します。
[ロシア海軍向けのプロジェクト11356R警備艦(アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート)の建造は6隻で終了する]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年2月19日17時56分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は対潜防衛演習を実施した】

地中海ロシア海軍作戦連合部隊の一員として戦闘演習任務を遂行している大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の艦上で対潜防衛演習が実施された。

同艦の乗組員は、艦載水中音響兵装の助けを借り、更には、大型対潜艦の甲板から潜水艦を探知する為のフライトを実施する対潜ヘリコプターKa-27PLを使用し、潜水艦を探知する為の複合活動へ取り組んだ。

ヘリコプター乗員は投下式水中音響ステーションを使用して探索活動を行なった。

演習の特定段階では、潜水艦の浮上を強制し、更には全ての対潜兵器複合体の使用という想定下で同艦の機雷-魚雷戦闘班の戦闘訓練が実施された。

大型対潜艦の乗組員は更に、仮想敵潜水艦の攻撃から艦を防衛する為の活動へ取り組み、対潜機動の要素を実行した。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の遠距離航海は(2015年)10月23日から続いている。
この間に同艦は17500海里以上を航行し、ロシア船員リマソール港(キプロス)、カラチ港(パキスタン)、サラーラ港(オマーン)を訪問した。

更に大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、インド洋北部で実施された国際対麻薬演習『アラビアン・モンスーン-2015』へ参加した。
その航路上のアデン湾及び紅海で、北方艦隊将兵は民間船舶航行の安全保障へ従事した。


[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-)]

プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]

それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]

11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った]

11月4日未明、ジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

11月5日~6日には艦載ヘリコプターKa-27の訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦載ヘリコプターKa-27は地中海で訓練を行なった]

11月9日、チュニス海峡(シチリア海峡)黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」からディーゼル燃料(軽油)真水の洋上補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシチリア海峡付近で洋上補給を行なった]

その後、地中海東部へ向かい、11月13日にはキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはキプロスのリマソールを訪れた]

リマソール港を出た後、11月20日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。 
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

11月23日、紅海対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは紅海で対テロ演習を実施した]

11月26日にはアデン湾対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはアデン湾で対テロ演習を実施した]

11月末にオマーンサラーラ港へ寄港して物資を補充した後、アラビア海へと去りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオマーンのサラーラ港へ寄港した]

12月4日、パキスタンカラチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを訪れた]

12月6日にカラチを出航し、パキスタン海軍との麻薬密輸取締の為の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』アラビア海北部で始まりました。
[アラビア海でロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』が始まった]

12月8日には演習を終えてカラチへ戻りました。
[ロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』は完了した]

12月10日にカラチを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを去った]

12月16日、再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは再びオマーンを訪れた]

サラーラ港を出た後、紅海へ向かい、その航路上で艦内演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは紅海で演習を実施した]

12月23日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後も地中海東部に留まり、ここで2016年の新年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で2016年の元旦を迎える]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]

地中海東部で就役34周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは就役34周年を迎えた]

現在は太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と共にシリア沖へ展開しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

1月22日には外国の報道陣の取材を受けました。
[シリア沖のロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフを外国メディアが取材した]

1月26日には艦の対空兵装(高射ミサイル複合体「キンジャール」、AK-100 100mm砲、AK-630 30mm機関砲)全てを使用する防空戦闘演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で防空戦闘演習を行なった]

2月6日には実際に武器を使用しない防空演習や艦のダメージコントロール訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で演習を実施した]

2月12日には水中破壊工作員撃退の為の演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で水中破壊工作員を撃退する演習を行なった]

その後も地中海東部に滞在しており、2月19日には対潜戦闘訓練を実施しました。


現在、地中海東部に居るロシア海軍の艦船は、少なくとも10隻になります。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(太平洋艦隊、地中海作戦連合部隊旗艦)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」(北方艦隊)
小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ヤマル」(黒海艦隊)
海洋掃海艦「コヴロヴェツ(黒海艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
工作船PM-56(黒海艦隊)

ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル"カリブル"搭載艦は常に地中海へ展開する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月19日14時18分配信
【「カリブル」を有する黒海艦隊の艦は常に地中海へ滞在する】
モスクワ/ゼレノドリスク(タタールスタン)、2月19日-ロシア通信社ノーボスチ

ミサイル複合体「カリブル」で武装する黒海艦隊最新小型ロケット艦「ブヤン-M」は、シリア作戦へ関与するロシア連邦海軍地中海グループの一員として常に当直へ就く。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチ黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将より伝えられた。

以前、提督は、小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」シリアタルトゥース港へ到着し、与えられた任務を遂行した後、同型艦「セルプホフ」と交代すると述べた。

「そうですね、僕達は、プロジェクト"ブヤン-M"を含めた全ての新型艦を周期的に使用し、戦闘勤務を行ないます」
ヴィトコ
は、小型ロケット艦「ブヤン-M」が、常時の性格を帯びるロシア連邦海軍地中海小艦隊の一員としてローテーションを実行するのかという質問に答え、こう話した。

彼は、同プロジェクト艦の前には、多くの様々な任務が用意されており、広範囲に使える兵装のお蔭で、それを遂行できると付け加えた。

小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」は、「河川-海洋」クラスの多目的艦である。
「ブヤン-M」の排水量は949トン、全長74メートル、幅11メートル。
同プロジェクト艦は25ノットまでの速力発揮が可能であり、2500海里までの自立航行を行なう。
「ブヤン-M」の兵装には、口径100mmのA-190砲塔、ミサイル複合体「カリブル」、更に、高射ミサイル複合体「ギブカ」が有る。


現在、ロシア黒海艦隊には、4隻の有翼ミサイル「カリブル」搭載艦が配備されています。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

潜水艦「ノヴォロシースク」(プロジェクト06363)
2014年8月22日就役/2015年9月21日ノヴォロシースク到着
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潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」(プロジェクト06363)
2014年12月30日就役/2015年12月15日ノヴォロシースク到着
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小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(プロジェクト21631)
2015年12月12日就役
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小型ロケット艦「セルプホフ」(プロジェクト21631)
2015年12月12日就役

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小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は2016年2月中旬に地中海東部へ派遣されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルはシリアのタルトゥース港へ到着した]
「ゼリョヌイ・ドル」は暫くの間地中海東部に滞在した後、同型艦「セルプホフ」と交代します。

更には、プロジェクト06363潜水艦地中海東部へ派遣されます。
[黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦はロシア海軍地中海作戦連合部隊へ参加する]

現在の所、黒海艦隊は、常時1隻の「カリブル」搭載艦を交代で地中海東部へ滞在させる方針を採っているようです。

今年には、更に4隻の「カリブル」搭載艦(プロジェクト06363潜水艦2隻、プロジェクト11356R警備艦2隻)が黒海艦隊基地へ到着しますし、将来的には、合計24隻の「カリブル」搭載艦黒海艦隊へ配備されることになります。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル"カリブル"搭載艦24隻を受け取る]

現在は交代で1隻ずつしか地中海東部へ常時滞在させられませんが、今後は数隻を常時滞在させる事も可能になるでしょう。

ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備するかもしれない

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『タス通信』より
2016年2月19日9時10分配信
【情報筋:巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は近代化の過程で極超音速ミサイルを受け取る】
モスクワ、2月19日/タス通信

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2019年-2022年に計画されている近代化の過程で極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)を受け取る。
タス通信は金曜日に造船業界の情報提供者より伝えられた。

「ピョートル・ヴェリキーは2019年の第3クオーター(7-9月)もしくは年末から修理に取り掛かります。
修理と近代化の完了は2022年末に予定されております」

対談者は話した。

「この作業の過程で、巡洋艦は武装として極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を受け取ります。
この時点で、ミサイルは飛翔-設計国家試験を実施し、その結果、軍備採用の決定が下されます」

情報提供者は付け加えたが、新たなミサイルの試験完了予定が何時になるのかは明らかにしなかった。

他の「防衛産業」の情報提供者は、巡洋艦には10基の3S-14発射装置が装備され、ミサイル「オーニクス」、「カリブル」、「ツィルコン」の受け入れが可能になるとタス通信へ話した。
この装置には2つのヴァリエーションが有る-4基或いは8基のミサイル
「ピョートル・ヴェリキー」へどのような改正が提供されるのかについて対談者は明らかにしなかった。

雑誌『国家防衛』編集長イーゴリ・コロトチェンコタス通信特派員との対談において、巡洋艦の新たなミサイル兵装「新たな戦闘特性を与え、この艦の生残性と火力を増加し、更には、様々な海上戦闘活動舞台における任務遂行の範囲を拡大します」と指摘した。

「ツィルコン」の性能は秘密である。
公表された情報によると、新たなミサイルの射程距離は400kmに達する事が可能であり、その飛翔速度は音速の5倍に相当する事が示されている。

「ピョートル・ヴェリキー」は、ロシア海軍で唯一行動可能な原子力巡洋艦であり、航空母艦を除き、世代最大の核動力装置を有する戦闘艦である。
現時点において巡洋艦の基本兵装は、対艦ミサイル「グラニート」高射ミサイルシステム「フォルト」(S-300の海上版)で構成されている。
現在、「ピョートル・ヴェリキー」と同型の巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化が実施されている。
同艦は2018年に復帰する見込みである。
以前、ロシア海軍は、「ピョートル・ヴェリキー」の近代化が2018年以降に計画されており、新たな兵装と通信システムを受け取る事を確認した。


[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは17歳になった]

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現在、セヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所では、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の大規模な近代化改装が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは船体構造の点検を終えた]

「アドミラル・ナヒーモフ」へ設置される新たな各種機器は既に発注されています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装終了後、続いて同型艦「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装が始まります。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは2010年代末に近代化改装を実施する]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装は2020年代初頭に完了する]

今回の「ロシア造船業界の情報提供者」によると、「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装は2019年秋~年末から始まり、2022年末までの完了が予定されているとの事です。

更に、近代化される「ピョートル・ヴェリキー」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対艦/対地有翼ミサイル「カリブル」に加え、新型の極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の装備が予定されているとの事です。

「ツィルコン」は、生産合同『機械製造』が2011年頃から開発している極超音速対艦ミサイルであり、2020年頃の実用化を目指しています。
一説によると、ロシア・インド共同開発極超音速ミサイル「ブラーモス-II」ロシア向けヴァージョンとの事です。
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黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦はロシア海軍地中海作戦連合部隊へ参加する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月18日14時0分配信
【地中海戦隊へ潜水艦「ワルシャワンカ」が補充される】
ゼレノドリスク(タタールスタン)、2月18日-ロシア通信社ノーボスチ

ミサイル複合体「カリブル」で武装する最新潜水艦プロジェクト636「ワルシャワンカ」ロシア連邦海軍地中海グループの一員として行動し、シリアでの作戦へ参加する。
ロシア通信社ノーボスチは木曜日に黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将より伝えられた。

(2015年)12月には、黒海艦隊潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」地中海で水中位置から有翼ミサイル「カリブル」の発射を実行し、シリアテロリスト「イスラム国」(ダーイシュ)の2つの重要拠点を攻撃した。

「ロストフ・ナ・ドヌーは既に地中海で任務を遂行しましたが、まだ多くの任務が有ります。
僕は、潜水艦が何処に居て何をするのかについて明らかにする事は有りません-それは国家機密ですからね。
ですが、概して、それ(潜水艦)は至る所で使用されておりますよ」

ヴィトコは、黒海艦隊潜水艦地中海戦隊のローテーションに関わっているのかという質問に答え、こう話した。

シリアのテロリスト施設へミサイル「カリブル」が成功裏に打撃を与えた件についてヴィトコ「我々のパートナーは目を覚ます」事を余儀なくされたと表現した。
これについてのニュースは「世界中に広がり」、そしてロシアミサイル複合体は称賛された事を提督は指摘した。

プロジェクト636「ワルシャワンカ」潜水艦は第3世代に属しており、排水量3950トン、速力20ノット、潜航深度300メートル、乗組員52名である。
それは、敵に探知されるよりも3-4倍の距離で目標を発見する事が出来る。
その隠密性により、同プロジェクト潜水艦はNATOから「ブラックホール」の呼び名を貰った。


[プロジェクト06363潜水艦]

プロジェクト06363潜水艦(有翼ミサイル「カリブル」6基搭載)は、現在までに4隻が就役しており、この内の2隻(1・2番艦)は2015年に黒海艦隊基地へ配備されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはセヴァストーポリへ回航された]

06363の2番艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は、黒海への回航途中だった昨年12月9日に地中海東部(シリア沖)からISIL拠点へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

06363の1番艦「ノヴォロシースク」は、2016年2月中旬のロシア南方軍管区(黒海艦隊を含む)の抜き打ち演習へ参加しています。
[ロシア海軍黒海艦隊は『抜き打ち演習』を実施する]


今回、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ提督は、これらの最新潜水艦地中海東部ロシア海軍作戦連合部隊へ参加するのかどうかについて明言は避けましたが、参加する可能性を否定はしませんでした。

ただ、仮に潜水艦「ノヴォロシースク」「ロストフ・ナ・ドヌー」地中海へ向かっても、黒海艦隊広報部から発表される事は無さそうです。

ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは起工された

本日(2016年2月18日)、ゼレノドリスク市で、ロシア連邦海軍の為のプロジェクト22160哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」が起工されました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月18日12時51分配信
【黒海艦隊の為の新たな哨戒艦はタタールスタンで起工された】
ゼレノドリスク、2月18日-ロシア通信社ノーボスチ

第3のプロジェクト22160哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場で起工された。
ロシア通信社ノーボスチ特派員は現地より伝えた。

2020年までにロシア海軍の為の計6隻のプロジェクト22160哨戒艦が建造され、黒海艦隊へ加入する。

「本日、私共は、パーヴェル・デルジャーヴィンと命名された第3のプロジェクト22160哨戒艦を起工いたしました。
私は、ロシア連邦に、更には、特に信頼を示してくれた海軍総司令部と黒海艦隊司令部へ感謝したいと思います」
ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場
総取締役レナート・ミスハトフは起工式典において表明した。

プロジェクト22160艦の排水量は約1300トン、自立航行期間-60日、最大速力-30ノット、乗組員-80名。
探索可能力の強化及び捜索救助活動の実施の為、艦には12トンのヘリコプターの駐留能力が提供される。
艦は標準的な兵装として、57mm砲、高射ミサイル複合体及び機関銃を有している。

プロジェクト22160のトップ艦「ワシーリー・ブイコフ」は2014年2月に起工された。
ドミトリー・ロガチョフ少将に敬意を表して命名された2番艦は2014年7月に起工された。
プロジェクト22160の3番艦は、大祖国戦争へ参加し、戦争中にはドナウ軍事小艦隊装甲艇旅団を指揮したソヴィエト連邦英雄・ソヴィエト社会主義共和国連邦海軍1等海佐パーヴェル・デルジャーヴィンに敬意を表して命名された。
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プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国ゼレノドリスク造船所です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】

プロジェクト22160哨戒艦には、有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22160哨戒艦は巡航ミサイル"カリブル"を装備する]

今年(2016年)には2隻の起工が予定されています。
[2016年にロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦2隻が起工される]
[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト22160哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは2016年2月18日に起工される]

そして2016年2月18日、プロジェクト22160哨戒艦の3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державинが起工されました。


プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに3隻が起工されており、少なくとも6隻の建造が予定されています。

「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2016年夏進水予定/2017年就役予定

「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2018年就役予定

「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工


プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル"カリブル"搭載艦24隻を受け取る]

ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルはシリアのタルトゥース港へ到着した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月18日11時16分配信
【ロシア海軍の小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」はシリアへ到着した】
ゼレノドリスク(タタールスタン)、2月18日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア黒海艦隊小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」シリアタルトゥース港へ到着した。
黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将は発表した。
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「ゼリョヌイ・ドルは昨日にタルトゥースへ到着し、与えられた任務を遂行します。
その後は、セルプホフと交代します」
ヴィトコ
はこう話したが、詳細は明らかにしなかった。

これは、彼がゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場で開催されたプロジェクト22160哨戒艦の第3のシリーズ「パーヴェル・デルジャーヴィン」の起工式典において表明した事である。


ロシア黒海艦隊プロジェクト21631小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(2015年12月12日就役)とプロジェクト266M海洋掃海艦「コヴロヴェツ」(1974年11月21日就役)は、2016年2月13日にセヴァストーポリを出航しました。
[巡航ミサイル"カリブル"を装備するロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルは掃海艦と共に地中海へ向かった]

2月14日にボスポラス海峡(イスタンブル)ダータネルス海峡を通過しました。


2月15日に2隻とも地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルと海洋掃海艦コヴロヴェツは地中海へ入った]

そして2月17日にはシリアタルトゥース港へ入港しました。
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タルトゥース港にはロシア海軍の補給物資供給所が置かれ、工作船1隻が常駐し、地中海東部で活動するロシア海軍艦船の支援に当たっています。

黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ提督によると、「ゼリョヌイ・ドル」は暫くの間地中海東部に滞在し、その後、同型艦「セルプホフ」と交代するとの事です。
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現在、地中海東部(シリア沖)には、太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を中核とする作戦部隊が展開しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で水中破壊工作員を撃退する演習を行なった]

この他に、現時点では、大型揚陸艦「アゾフ」、「ヤマル」(黒海艦隊)、「ミンスク」(バルト艦隊)「シリア・エクスプレス」(シリアへの輸送任務)の為に地中海東部へ派遣されています。

従って、現在、地中海東部に居るロシア海軍の艦船は、少なくとも10隻になります。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(太平洋艦隊、地中海作戦連合部隊旗艦)
大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ」(北方艦隊)
小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ヤマル」(黒海艦隊)
大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊)
海洋掃海艦「コヴロヴェツ(黒海艦隊)
中型海洋給油船「ドゥブナ」(北方艦隊)
救助曳船SB-406(北方艦隊)
工作船PM-56(黒海艦隊)



「ゼリョヌイ・ドル」の主兵装は有翼ミサイル「カリブル」ですが、既にこのミサイルは、シリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ向けて何度か発射されています。
この攻撃には、「ゼリョヌイ・ドル」の同型艦も参加しています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

地中海東部(シリア沖)からも、昨年12月9日にISIL拠点へ「カリブル」が発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

ロシア海軍の為のプロジェクト20385コルベット"グレミャーシチー"は2017年に進水し、航行試験を開始する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月17日13時2分配信
【最新コルベット「グレミャーシチー」は2017年に進水する】
モスクワ、2月17日-ロシア通信社ノーボスチ

最新のプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」は2017年に進水し、試験を開始する。
ロシア通信社ノーボスチ造船工場『北方造船所』広報秘書官オーリガ・ダニレフスカヤより伝えられた。

「グレミャーシチー」は2012年に『北方造船所』で起工された。
当初、プロジェクト20385コルベットは、動力装置を含めた輸入機器を使用して建造する計画であったが、ロシアに対する制裁措置導入後、同プロジェクトは輸入代替方針により完成させる事になった。

「現在、グレミャーシチーはメインエンジンの為の基礎の仕上げが進められています。
コルベットの船体と上部構造物は形成され、機械設備が取り付けられ、居住区の下地塗装と絶縁が行なわれています。
2016年第1クオーター(1-3月)末までに造船所は電気工事の開始を予定しています。
艦の進水と試験の開始は2017年になります」
ダニレフスカヤ
は話した。

彼女は、コロムナ工場で製造されるコルベットの為のメインエンジンは、2016年第1クオーター(1-3月)から造船所へ到着し始め、その供給は、輸入代替プログラムの枠組みで行なわれると付け加えた。
このシリーズのプロジェクトコルベットは、当初、ドイツMTU社のエンジンを設置する事になっていた。

「現在、プロジェクトの開発者である中央海洋設計局アルマーズは、エンジンの交換に関する製造者との調整を完了しています。
コロムナ工場にとって、このタイプの系列のエンジンは、信頼性の向上を含め、操作特性の面で多くの改良が導入されています」
『北方造船所』
公式代理人は指摘した。

彼女は更に、同社では計4隻のコルベットの建造が進められている事を思い起こした:2隻のプロジェクト20385(「グレミャーシチー」、「プロヴォールヌイ」)と2隻の改善されたプロジェクト20380(「リェチーヴイ」、「ストローギー」)

「プロヴォールヌイは、今後数ヶ月の内に船体の形成を完了します。
更に今年には、2隻のプロジェクト20380コルベットの船体形成も完了する見込みです。
海軍への引き渡しは2018年に計画されています」
ダニレフスカヤ
は表明した。


[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

この影響により「グレミャーシチー」の建造は予定よりも遅れてしまい、今回、建造元の『北方造船所』は、「グレミャーシチー」が2017年に進水し、航行試験を開始する事を明らかにしました。

ロシア海軍への引き渡し時期については明確にされていませんが、早くても2017年末か、あるいは2018年になるでしょう。


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なお、先代の親衛駆逐艦「グレミャーシチー」(プロジェクト956)は、2013年5月1日に海軍旗を降納しています。
[ソブレメンヌイ級駆逐艦「ベズジェルージュヌイ」、「グレミャーシチー」と改名]
[新「グレミャーシチー」<4代目>(旧ベズジェルージュヌイ)]
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親衛旗と親衛称号はプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」へ受け継がれる事になります。


記事中でも触れられていますが、この他に『北方造船所』では3隻のコルベットが建造されています。
2018年には全てロシア海軍へ引き渡されるようです。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
[ロシア海軍の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"はサンクトペテルブルクで起工された]


ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、計11隻が起工され(20380が9隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク「北方造船所」コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「北方造船所」建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017-2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2018年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工
太平洋艦隊に配備予定



今年(2016年)には、2隻のプロジェクト20380の起工が予定されています。
[2016年にロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦2隻が起工される]

将来的には、改良発展型であるプロジェクト20386の建造へ移行する事になりますが、現在の所、具体的な起工予定は明らかにされていません。
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]

ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル"カリブル"搭載艦24隻を受け取る

『インタファクス』より
2016年2月16日12時12分配信
【黒海艦隊は有翼ミサイル「カリブル」を有する新たな艦を受領する】
モスクワ、2月16日、インタファクス・ロシア

黒海艦隊は、全て有翼ミサイル「カリブル」を搭載する最新の小型ロケット艦、モジュールコルベット、潜水艦、フリゲートを受領する。
火曜日にロシア海軍総参謀部の情報提供者は伝えた。

「黒海艦隊への最新艦の供給計画は実行されており、近い将来に黒海艦隊は、200までの潜在的な敵目標をミサイル"カリブル"で一斉に攻撃する事が可能となります」
対談者は説明した。

彼は、近い内に最新の小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」が、このシリーズの艦で初めて地中海シリア沿岸のロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として戦闘勤務を開始する事を想い起した。

「今、黒海艦隊の戦闘編制には、2隻のプロジェクト21631小型ロケット艦が在り、計画では、更に少なくとも4隻が配備され、48基のミサイル"カリブル"を一度に発射できるようになります」
対談者は話した。

小型ロケット艦プロジェクト21631ゼレノドリスク造船工場で建造され、ゼレノドリスク計画設計局(統合造船業営団に加入している)が開発した。

「現在、ゼレノドリスク造船工場では2隻のモジュールコルベット・プロジェクト22160が建造されており、3隻目の起工は木曜日に予定されています。
黒海艦隊は、このタイプの艦を計6隻受領しなければならず、各艦は8基のミサイル"カリブル"を搭載します」

彼は付け加えた。

プロジェクト22160コルベット北方計画設計局が開発した。

「アドミラルティ造船所(統合造船業営団に加入している)は、既に海軍へ4隻のプロジェクト636.3潜水艦を引き渡しており、更に2隻が建造中です。
竣工した潜水艦の1隻ロストフ・ナ・ドヌーは、艦隊間移動を行なっている時にシリアのIS(イスラム国)の標的へ地中海エリアからミサイル"カリブル-PL"により打撃を与えました」

対談者は想い起した。

彼によると「黒海艦隊の潜水艦部隊は、全ての潜水艦を受領した後、36基のミサイル"カリブル"の一斉発射が可能になります」

プロジェクト636.3潜水艦は、統合造船業営団へ加入している海洋工学中央設計局「ルビーン」が開発した。

「3月上旬、沿バルト造船工場ヤンターリで建造されたプロジェクト11356フリゲートのトップ、アドミラル・グリゴロヴィチへ聖アンドレイ旗が掲げられます。
シリーズ(建造)が完了した場合-現在、6隻の船体の内の1隻は未だ起工されていませんが-、黒海艦隊は6隻の遠海ゾーン艦を受け取り、各艦は少なくとも8基の有翼ミサイル"カリブル-NK"を搭載できます」


プロジェクト11356フリゲート北方計画設計局が開発した。


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プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の4番艦「ゼリョヌイ・ドル」と5番艦「セルプホフ」は2015年12月12日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
(1-3番艦はカスピ小艦隊へ配備)
[巡航ミサイル"カリブル"を装備する最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]



「ゼリョヌイ・ドル」は、現在、地中海東部へ進出しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルと海洋掃海艦コヴロヴェツは地中海へ入った]

建造中の4隻も就役後は黒海艦隊へ配備され、計6隻のプロジェクト21631小型ロケット艦(有翼ミサイル「カリブル」8基搭載)が揃う事になります。


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プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに2隻が起工されており、2月18日には3番艦が起工されます。
[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト22160哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは2016年2月18日に起工される]

2020年までに計6隻のプロジェクト22160哨戒艦(有翼ミサイル「カリブル」8基搭載)が就役し、全て黒海艦隊へ配備されます。
22160有翼ミサイル「カリブル」を搭載します。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22160哨戒艦は巡航ミサイル"カリブル"を装備する]


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プロジェクト06363潜水艦(有翼ミサイル「カリブル」6基搭載)は、現在までに4隻が就役しており、この内の2隻(1・2番艦)は2015年に黒海艦隊基地へ配備されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはセヴァストーポリへ回航された]
今年には、既に就役している2隻(3・4番艦)が黒海へ回航され、更に2隻(5・6番艦)が就役し、最終的には6隻の06363黒海艦隊へ配備されます。

06363の2番艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は昨年12月9日に地中海東部(シリア沖)からISIL拠点へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


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プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)(有翼ミサイル「カリブル」8基搭載)は、現在までに5隻が起工され、この内の3隻が進水し、1番艦と2番艦は就役間近です。
[プロジェクト11356R警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは2016年3月上旬にロシア海軍へ就役する]
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは国家受領試験の為に抜錨した]

1番艦と2番艦は今年中に黒海へ回航され、3番艦も今年中に就役するでしょう。

最終的に黒海艦隊は計6隻のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)を受領します。


これらの新型艦は、何れも有翼ミサイル「カリブル」を搭載しており、全て(計24隻)が揃えば、黒海艦隊は強力な対地・対水上打撃力を有する事になります。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

ロシア海軍の為の第3のプロジェクト22160哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは2016年2月18日に起工される

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2016年2月15日16時24分配信
【ロシア海軍の為の第3の新世代哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」が起工される】

2月18日にA.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場(タタールスタン共和国)ロシア海軍の為の第3の(第2の生産艦)プロジェクト22160哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」が起工される。

海軍総司令官の指示により、艦は、大祖国戦争の時にはドナウ軍事小艦隊装甲艇旅団を指揮したソヴィエト連邦英雄パーヴェル・デルジャーヴィン1等海佐に敬意を表し、「パーヴェル・デルジャーヴィン」と命名された。
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起工式典には、海軍総司令部及び黒海艦隊司令部の代表が出席する。

2020年までにロシア海軍の為の計6隻のプロジェクト22160哨戒艦が建造され、黒海艦隊へ加入する。

プロジェクト22160哨戒艦は、海洋経済圏の保護と警護の為に意図されており、軍事行動の際には、基地周辺海域の防衛において海軍の戦力及び施設の安定性を保障する。

更には、護衛任務、対海賊活動及び独立での捜索救助機能を遂行しなければならない。
同プロジェクト艦の自立航行期間は60日間である。

プロジェクト22160哨戒艦は30ノットの速力の発揮が可能であり、排水量は約1300トン、乗組員は80名である。

艦は意図された任務を効率的に遂行する為、57mm砲、高射ミサイル複合体及び機関銃で武装し、ヘリコプターKa-27PSの駐留能力が提供される。
それは、最も近代的な電波技術兵装及び水中音響兵装が装備される。

同プロジェクトのトップ艦「ワシーリー・ブイコフ」は2014年2月26日に起工され、ドミトリー・ロガチョフ少将に敬意を表して命名された2隻目(最初の生産艦)は2014年7月25日に起工された。


プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国ゼレノドリスク造船所です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】

プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに2隻が起工されており、少なくとも6隻の建造が予定されています。
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「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2016年夏進水予定/2017年就役予定

「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2018年就役予定


プロジェクト22160哨戒艦には、有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22160哨戒艦は巡航ミサイル"カリブル"を装備する]

今年(2016年)には2隻の起工が予定されています。
[2016年にロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦2隻が起工される]

そして今回、ロシア海軍総司令部は、プロジェクト22160哨戒艦の3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державинが2月18日に起工される事を明らかにしました。

ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルと海洋掃海艦コヴロヴェツは地中海へ入った


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月15日12時37分配信
【情報筋:「カリブル」ミサイルを有する黒海艦隊の艦は地中海へ入った】
モスクワ、2月15日-ロシア通信社ノーボスチ

有翼ミサイル「カリブル」を搭載する黒海艦隊プロジェクト「ブヤン-M」小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は、前日夕方にボスポラス海峡及びダータネルス海峡を通過し、月曜日に地中海へ入った。
ロシア通信社ノーボスチ軍事-外交筋より伝えられた。

同プロジェクト艦は、2015年10月7日にカスピ海からシリアテロリスト有翼ミサイル「カリブル」による打撃を与えた。

「小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルは、近日中にシリア沖に滞在するロシア艦船グループへ合流します。
これは、地中海のロシア連邦海軍グループへの同プロジェクト艦の初参加となります」

対談者は話した。

彼は、同艦が2015年11月に海軍へ加入した事を想い起した。
これまでに同艦は砲射撃の為に出航し、2016年2月の南方軍管区抜き打ち査察へ参加した。
「シリア沿岸での同艦の目的は明らかにされておりませんが、同艦が長距離有翼ミサイルを搭載している事を考慮いたしますと、軍事作戦への参加は排除されません」
情報提供者は話した。

以前、軍事-外交筋は、地中海ロシア連邦海軍艦船グループの艦船が10隻から20隻に増加するとロシア通信社ノーボスチへ伝えた。

小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」は、「河川-海洋」クラスの多目的艦である。
「ブヤン-M」の排水量は949トン、全長74メートル、幅11メートル。
同プロジェクト艦は25ノットまでの速力発揮が可能であり、2500海里までの自立航行を行なう。
「ブヤン-M」の兵装には、口径100mmのA-190砲塔ミサイル複合体「カリブル」、更に、高射ミサイル複合体「ギブカ」が有る。


ロシア黒海艦隊プロジェクト21631小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(2015年12月12日就役)とプロジェクト266M海洋掃海艦「コヴロヴェツ」(1974年11月21日就役)は、2016年2月13日にセヴァストーポリを出航しました。
[巡航ミサイル"カリブル"を装備するロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルは掃海艦と共に地中海へ向かった]

2月14日にボスポラス海峡(イスタンブル)ダータネルス海峡を通過しました。


西側の注目は昨年末に就役したばかりの最新鋭艦「ゼリョヌイ・ドル」に集中していますが、無論、海洋掃海艦「コヴロヴェツ」も同時にボスポラス、ダータネルス海峡を通過しています。
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そして2月15日に2隻とも地中海へ入りました。

数日以内にはシリア沖へ到着します。
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「ゼリョヌイ・ドル」の主兵装は有翼ミサイル「カリブル」ですが、既にこのミサイルは、シリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ向けて何度か発射されています。
この攻撃には、「ゼリョヌイ・ドル」の同型艦も参加しています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

地中海東部(シリア沖)からも、昨年12月9日にISIL拠点へ「カリブル」が発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


小型ロケット艦「ブヤン-M」の艦内
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巡航ミサイル"カリブル"を装備するロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルは掃海艦と共に地中海へ向かった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年2月13日12時38分配信
【小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」と海洋掃海艦「コヴロヴェツ」は地中海で任務を遂行する為にセヴァストーポリから出た】
黒海艦隊小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」海洋掃海艦「コヴロヴェツ」は、地中海ロシア海軍常設グループの一員として任務を遂行する為、戦力の計画ローテーションに沿ってセヴァストーポリから出た。

2015年11月、A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場黒海艦隊の為に建造された小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は、国家受領試験を完了後にセヴァストーポリへ到着した。
12月12日、同艦は聖アンドレイ旗掲揚を祝った。
艦の乗組員が地中海で任務を遂行するのは初めてになる。

出航前に船員は、組織的な艦内勤務や海上で戦闘訓練活動を実施する為に成すべき錬成任務へ取り組んだが。

海洋掃海艦「コヴロヴェツ」は、以前には大西洋及びペルシャ湾で任務を遂行したが、長期中断に関連し、遠海ゾーンへの出航は、現在の乗組員にとっては初めてとなる。

2月8日から12日まで双方の艦は南方軍管区の部隊の戦闘準備態勢の抜き打ち査察活動に関わっていた。


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プロジェクト21631小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は、ロシア内陸部ゼレノドリスクA.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場で建造され、2015年12月12日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
就役から2ヶ月しか経っていない最新鋭艦です。
[巡航ミサイル"カリブル"を装備する最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

2016年2月8日から12日まで行なわれたロシア南方軍管区(黒海艦隊を含む)の抜き打ち演習では、上陸部隊の支援砲撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はクリミア半島で上陸演習を行なった]

抜き打ち演習を終えて帰港した翌日、今度は地中海東部へ行く事になりました。

無論、「ゼリョヌイ・ドル」にとっては初の地中海任務となります。

「ゼリョヌイ・ドル」の主兵装は有翼ミサイル「カリブル」ですが、既にこのミサイルは、シリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ向けて何度か発射されています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

地中海東部(シリア沖)からも、昨年12月9日にISIL拠点へ「カリブル」が発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

「ゼリョヌイ・ドル」ISIL拠点へ「カリブル」を発射する可能性は除外されないでしょう。


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「ゼリョヌイ・ドル」と共に出航したプロジェクト266M海洋掃海艦「コヴロヴェツ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)中部ネヴァ川造船工場で建造され、1974年11月21日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
こちらは就役から41年のオールドタイマーです。

就役後は大西洋(西アフリカ沖)の漁場でソ連漁船の警護任務に就き、1980年代のイラン・イラク戦争時にはペルシャ湾へ派遣されました。
1987年にはペルシャ湾で27隻のソ連商船を護衛し、1988年には32隻の商船(タンカー、貨物船)を護衛しました。

その後は黒海から出る事は有りませんでしたが、今回、28年ぶりに黒海を出る事になりました。

これまでロシア海軍地中海作戦連合部隊掃海艦が参加した事は有りませんでしたが、今回、初めて地中海東部(シリア沖)へ派遣される事になりました。
しかも、イラン・イラク戦争時にペルシャ湾へ派遣されたベテラン艦が。


現在、地中海東部には、太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を中核とする作戦部隊が展開しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で水中破壊工作員を撃退する演習を行なった]

この他に、現時点では、大型揚陸艦「アゾフ」、「ミンスク」、「ヤマル」「シリア・エクスプレス」(シリアへの輸送任務)の為に地中海東部へ派遣されています。

プロジェクト11356R警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは2016年3月上旬にロシア海軍へ就役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月12日14時44分配信
【カリーニングラードで3月上旬に「アドミラル・グリゴロヴィチ」へ(海軍)旗が揚がる】
カリーニングラード、2月12日-ロシア通信社ノーボスチ

カリーニングラード沿バルト造船工場「ヤンターリ」で建造されたプロジェクト11356警備艦のトップ「アドミラル・グリゴロヴィチ」への聖アンドレイ旗掲揚式典は、3月上旬に開催される。
金曜日、同社の広報秘書官セルゲイ・ミハイロフは記者団へ伝えた。

「沿バルト造船工場ヤンターリで建造された警備艦アドミラル・グリゴロヴィチのロシア海軍への引き渡しが準備されており、3月上旬にはプロジェクト11356のトップ艦へ聖アンドレイ旗が掲揚されているでしょう」
ミハイロフ
は話した。

彼は、バレンツ海での国家受領試験を完了して戻ってきた警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、2月11日にバルチースクの受け入れ基地から工場水域へ移動した事を指摘した。
金曜日に「アドミラル・グリゴロヴィチ」は船体の水中部分及び艦底止水弁の点検の為にドックへ置かれる。

「更に、検査、設備の最終仕上げと塗装が始まります。
その後、艦は、特性仕様を確認する為、海へ計画検査出航します」

工場の代理人は付け加えた。

警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、艦の国家受領試験は2015年12月30日に完了した。
これは、合資会社「北方計画設計局」が開発したプロジェクト11356シリーズのトップ艦である。
ロシア連邦国防省と署名した2つの契約により、沿バルト造船工場「ヤンターリ」は、プロジェクト11356警備艦シリーズ6隻を建造する。

このシリーズの第2の警備艦「アドミラル・エッセン」バルト海で国家受領試験を行なっている。

プロジェクト11356警備艦は、単独或いは連合部隊の一員としての水上艦及び潜水艦に対する戦闘行動、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。
これらは、汎用ミサイル砲兵装と、対潜及び対空防衛の為の現代的な電波技術装置を有している。
このシリーズの艦の排水量は約4000トン、全長125メートル、速力30ノット、乗員180名である。

沿バルト造船工場「ヤンターリ」は、ケーニヒスベルク造船会社「F.シハウ」をベースとして1945年7月8日に設立された。
小型-中型の軍用及び民間用の船舶の建造と艦船修理を専門としている。
工場は160隻の軍用艦と500隻以上の民間船を建造した。
工場の支配者持ち分株式は、国営の合資会社『統合造船業営団』に属している。


[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦の1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水しました。
[ロシア海軍の新型フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は進水した]

その後、2014年12月初頭から造船所の岸壁で係留試験が開始されました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月5日8時7分配信
【警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は係留試験を開始した】

12月21日にはガスタービンエンジンが初めて始動されました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月21日14時24分配信
【警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は初めてエンジンを始動した】

そして2015年2月17日、出航前の消磁作業の為、「ヤンターリ」浮きドックへ入りました。
[ロシア海軍の新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は消磁作業を開始した]

消磁作業は3月下旬に完了し、4月8日に「ヤンターリ」造船所の在るカリーニングラードからバルチースク海軍基地へ移動しました。

4月下旬に1回目の洋上試験が実施され、4月29日に完了しました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は2015年5月初頭から2回目の洋上試験を開始する]

そして5月5日に2回目の洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は2回目の洋上試験を開始した]

2回目の試験は5月7日には終わり、バルチースク基地へ戻りました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は2回目の洋上試験を終えた]

5月16日から3回目の洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は5月16日から洋上試験を再開する]

この3回目の洋上試験中、初めて「アドミラル・グリゴロヴィチ」の砲兵装~A-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲と、AK-630M 30mmガトリング砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは初めての砲撃試験を行なった]

5月28日、4回目の洋上試験へ出発しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは洋上試験を続ける]

7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]

8月27日、高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験が初めて実行されました。
[ロシア海軍最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはバルト海で対空ミサイルを発射した]

10月初頭に工場航行試験は完了しました。

10月14日から国家受領試験が開始され、10月16日にバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチの国家受領試験が始まる]
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは国家受領試験の為にバルト海へ出航した]

10月27日、バルト海A-190「ウニヴェルサール」100mm砲、AK-630 30mm機関砲、RBU-6000対水中ロケット爆雷の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはバルト海で砲撃を行なった]

10月29日、バルト海高射ミサイル複合体「シチーリ-1」を発射しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはバルト海で艦対空ミサイルを発射した]


しかし、「アドミラル・グリゴロヴィチ」の主要打撃兵装である有翼ミサイル「カリブル」(の対地攻撃型)の発射試験はバルト海では実施できない為、ロシア北方艦隊の担当海域(バレンツ海方面)へ回航して発射試験を行なう事になりました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはバレンツ海方面で巡航ミサイル"カリブル"の発射試験を行なう]

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「アドミラル・グリゴロヴィチ」バルチースクを出てクロンシュタットへ寄った後、12月13日頃に出航し、12月21日に北方艦隊基地へ到着しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは北方艦隊基地へ到着した]

12月30日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」バレンツ海有翼ミサイル「カリブル」の発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後、バルチースクへ戻り、2016年2月11日には「ヤンターリ」造船所へ移動しました。

造船所で艦の点検を行ない、最終チェックの為に海へ出た後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2015年3月上旬にロシア海軍へ就役します。


プロジェクト11356R警備艦は、現在までに5隻が起工され、この内の3隻が進水し、1番艦と2番艦は就役間近です。
6隻の建造が計画されており、全て黒海艦隊へ配備されます。

[プロジェクト11356R警備艦]
沿バルト造船工場「ヤンターリ」(カリーニングラード)で建造

「アドミラル・グリゴロヴィチ」Адмирал Григорович:工場番号01357
2010年12月18日起工/2014年3月14日進水/2016年3月就役予定

「アドミラル・エッセン」Адмирал Эссен:工場番号01358
2011年7月8日起工/2014年11月7日進水/2016年4月就役予定

「アドミラル・マカロフ」Адмирал Макаров:工場番号01359
2012年2月29日起工/2015年9月2日進水/2016年就役予定

「アドミラル・ブタコフ」Адмирал Бутаков:工場番号01360
2013年7月12日起工/2018年以降に就役予定

「アドミラル・イストミン」Адмирал Истомин:工場番号01361
2013年11月15日起工/2018年以降に就役予定


4番艦以降の建造工事は2015年春から凍結されていましたが、同年8月に再開されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356Rフリゲートの建造は再開された]

プロジェクト11356Rの4番艦以降には、ロシア国内で製造されるエンジンが載せられる事になります。
[ロシア海軍のアドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートはウクライナ製ガスタービンエンジンを代替する]
[ロシア海軍の為のプロジェクト11356Rフリゲートはウクライナ製の代わりにロシア製ガスタービンを装備する]
[ロシアはガスタービンエンジン供給中止に関してウクライナを訴える]

6番艦「アドミラル・コルニロフ」は、公式にはキャンセルはされていませんが(以前、一部でキャンセルされたと報じられ、造船所から否定された)、具体的な起工時期は明らかにされていません。
[ロシア海軍向けプロジェクト11356フリゲート6番艦はキャンセルされていない]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で水中破壊工作員を撃退する演習を行なった

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『タス通信』より
2016年2月12日10時48分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は地中海で「工作員」の攻撃を撃退した】
ムルマンスク、2月12日/タス通信

地中海ロシア海軍作戦連合部隊の一員として活動している大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の艦上では、対破壊工作防衛演習が実施された。
タス通信(北方)艦隊広報サービスより伝えられた。

「艦の乗組員は、水中物体を検出する為の水中音響複合体(ソナー)の使用へ取り組み、大型対潜艦の機雷-魚雷戦闘班の要員は、水中工作員部隊及び手段から艦を自衛する為に意図されている反応擲弾MRG-1を使用した実地擲弾射撃を実施しました」
広報サービスは話した。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の遠距離航海は(2015年)10月23日から続いている。
この間に北方艦隊船員は16500海里以上を航行し、リマソール港(キプロス)、カラチ港(パキスタン)、サラーラ港(オマーン)を訪れた。


[大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-)]

プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2015年10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]

それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]

11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った]

11月4日未明、ジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

11月5日~6日には艦載ヘリコプターKa-27の訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦載ヘリコプターKa-27は地中海で訓練を行なった]

11月9日、チュニス海峡(シチリア海峡)黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」からディーゼル燃料(軽油)真水の洋上補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはシチリア海峡付近で洋上補給を行なった]

その後、地中海東部へ向かい、11月13日にはキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはキプロスのリマソールを訪れた]

リマソール港を出た後、11月20日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。 
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

11月23日、紅海対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは紅海で対テロ演習を実施した]

11月26日にはアデン湾対テロ演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはアデン湾で対テロ演習を実施した]

11月末にオマーンサラーラ港へ寄港して物資を補充した後、アラビア海へと去りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオマーンのサラーラ港へ寄港した]

12月4日、パキスタンカラチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを訪れた]

12月6日にカラチを出航し、パキスタン海軍との麻薬密輸取締の為の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』アラビア海北部で始まりました。
[アラビア海でロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』が始まった]

12月8日には演習を終えてカラチへ戻りました。
[ロシア海軍とパキスタン海軍の合同演習『アラビアン・モンスーン-2015』は完了した]

12月10日にカラチを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはパキスタンを去った]

12月16日、再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは再びオマーンを訪れた]

サラーラ港を出た後、紅海へ向かい、その航路上で艦内演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは紅海で演習を実施した]

12月23日、スエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

その後も地中海東部に留まり、ここで2016年の新年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で2016年の元旦を迎える]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは地中海東部で新年を祝った]

地中海東部で就役34周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは就役34周年を迎えた]

現在は太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と共にシリア沖へ展開しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

1月22日には外国の報道陣の取材を受けました。
[シリア沖のロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフを外国メディアが取材した]

1月26日には艦の対空兵装(高射ミサイル複合体「キンジャール」、AK-100 100mm砲、AK-630 30mm機関砲)全てを使用する防空戦闘演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海で防空戦闘演習を行なった]

2月6日には実際に武器を使用しない防空演習や艦のダメージコントロール訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海東部で演習を実施した]

その後も地中海東部に滞在しており、2月12日には水中破壊工作員撃退の為の演習を実施しました。


今回の記事に登場する反応擲弾MRG-1は、ソ連邦時代の1971年に軍備採用されています。
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MRG-1は水中破壊工作員攻撃用であり、ランチャーの重量は60kgと比較的軽量であり、大小様々な水上艦船へ簡単に設置できます。
最大射程は500mであり、深度30mまでの水中工作員を攻撃できます。

ロシア海軍太平洋艦隊のキロ級潜水艦は日本海で訓練を行なう

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『タス通信』より
2016年2月12日8時39分配信
【沿海地方の太平洋艦隊のディーゼル潜水艦乗組員は海洋での錬成任務へ移行する】
ウラジオストク、2月12日/タス通信特派員ナタ―リヤ・ニクーリナ

沿海地方に駐留する太平洋艦隊ディーゼル潜水艦乗組員は、戦闘任務と習熟ノルマを自身で遂行する為の錬成任務への移行を始めた。
その後、彼等は魚雷射撃と対潜演習を実施する。
太平洋艦隊の公式代理人ローマン・マルトフは発表した。

沿海地方に駐留するディーゼル潜水艦連合部隊は、錬成任務L-2への移行の為の行動を始めた。
これは、各艦が様々な作戦-戦術的状況での戦闘実習の準備を行なう目的で任務を遂行する訓練プログラムを構成する一部分である。

錬成任務の実習準備後、「ワルシャワンカ」乗組員は魚雷射撃及び機雷源の設置、対潜演習及び仮想敵の探索グループからの回避を実行するとマルトフは説明した。


2月11日、太平洋艦隊航空隊対潜哨戒機は、日本海潜水艦の探知訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機は日本海で訓練飛行を行なった]

この訓練で「仮想敵」役を務める為、ウラジオストク南部ウリス湾に駐留するディーゼル潜水艦(プロジェクト877)日本海へ出航しました。
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出航した潜水艦は、そのまま引き続き日本海で航海訓練を行なうようです。

記事中に出てくる「錬成任務」とは、具体的には、こういう事です。

錬成任務L-1:潜水艦の戦闘及び出航の組織的な準備
錬成任務L-2:潜水艦の組織的な航行
錬成任務L-3:戦闘行動の実施



現在、太平洋艦隊には8隻のプロジェクト877通常動力潜水艦が在籍しており、5隻が稼働状態に在ります。

・B-260「チタ」(Б-260"Чита")
1981年2月22日起工/9月16日進水/12月30日就役

・B-445「奇蹟者聖ニコライ」(Б-445"Святитй Николай Чудотворец")
1987年3月21日起工/9月26日進水/1988年1月30日就役、予備役

・B-394「ヌルラト」(Б-394"Нурлат")
1988年4月15日起工/9月3日進水/12月30日就役、修理中

・B-464「ウスチ・カムチャツスク」(Б-464"Усть-Камчатск")
1989年5月26日起工/9月23日進水/1990年1月30日就役

・B-494「ウスチ・ボリシェレツク」(Б-494"Усть-Большерецк")
1990年5月5日起工/10月4日進水/12月30日就役

・B-187「コムソモリスク・ナ・アムーレ」(Б-187"Комсомольске-на-Амуре")
1991年5月7日起工/10月5日進水/12月30日就役、近代化改装中

・B-190「クラスノカメンスク」(Б-190"Краснокаменск")
1992年5月8日起工/9月25日進水/12月30日就役

・B-345「モゴーチャ」(Б-345"Могоча")
1993年4月22日起工/10月6日進水/1994年1月22日就役


今後、6隻のプロジェクト06363潜水艦太平洋艦隊向けに建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊は通常動力潜水艦を増強する]
[6隻のプロジェクト06363(改キロ級)潜水艦がロシア海軍太平洋艦隊の為に建造される]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦は2017年から建造を開始する]

ロシア海軍黒海艦隊はクリミア半島で上陸演習を行なった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年2月11日19時48分配信
【ヴィトコ:黒海艦隊の新たな艦の潜在力は古い艦の3倍になる】
オプーク射爆場クリミア共和国)、2月11日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊の新たな戦闘艦の潜在力は、前時代に建造された艦の2-3倍になる。
木曜日、黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将は、最高司令官ウラジーミル・プーチンとのビデオ会議において報告した。

「新たな戦闘艦の潜在力は、前時代に建造された艦の2-3倍になります。
それは、艦隊自身の能力を大幅に強化します」

艦隊司令官は、黒海艦隊が受領した新たなロケット艦潜水艦は、その長所を示したのかという最高司令官の質問に答え、こう話した。
ヴィトコ大将は、黒海艦隊が新たな戦闘ユニットを受領した事をウラジーミル・プーチンへ感謝した。

彼は、2月8日からの黒海艦隊の戦闘準備態勢の抜き打ち査察の枠組みにおいて、「充分な」戦闘準備が提供されたと報告した。
「クリミア防衛の為、陸上、海上、航空グループが形成されました」
艦隊司令官は話した。

彼は、航空宇宙軍及び空挺軍の連合部隊の参加により、艦隊の部隊は強化され、2月10日から戦術演習の実施へ着手され、この間に300以上の戦闘演習の実施が計画されていると報告した。

「現在、オプーク射爆場と、隣接するエリアにおいては双方の間の作戦-戦術演習が実施されており、この間に対立する双方は対揚陸防衛及び海洋揚陸部隊の上陸の課題を解決します」
ヴィトコ大将
は報告した。

彼は、演習の枠組みにおいて、沿岸防衛旅団は海岸を保持し、海軍歩兵大型揚陸艦から上陸し、海岸の橋頭堡の占領を目指していると説明した。
戦闘の間、揚陸部隊の上陸支援の為、艦船支隊及び襲撃航空隊による火力支援が行なわれた。
戦闘の最初の段階で、上陸部隊-海軍歩兵部隊を乗せた大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」「ツェーザリ・クニコフ」-を、「ゼリョヌイ・ドル」「セルプホフ」は直接援護した。

「新たな艦と潜水艦の使用は、海上グループの能力を大幅に強化します」
艦隊司令官は強調した。

彼は、上陸には、空挺軍部隊の空中強襲梯団と黒海艦隊特殊任務部隊(スぺツナズ)が参加した事を知らせた。

「沿岸ロケット部隊及び砲兵隊のミサイル及び砲射撃の計画実施は続きます。
抜き打ち査察の結果、各将兵の評価が定められます」
ヴィトコ大将
は指摘した。

「この演習は、軍種間グループの調整への習熟を可能にし、与えられた課題の確実な解決を可能にします」
黒海艦隊
司令官は最高司令官へ報告した。


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ロシア海軍黒海艦隊及びカスピ小艦隊も参加するロシア連邦軍南方軍管区「抜き打ち演習」は2016年2月8日から始まりました。

[ロシア海軍黒海艦隊は『抜き打ち演習』を実施する]

演習には、ロシア南方軍管区の将兵約8500名、軍用車両約900両、艦艇約50隻、航空機およびヘリコプター約200機が参加しています。

2月11日には、クリミア半島オプーク射爆場で上陸演習が行われ、大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」「ツェーザリ・クニコフ」を、昨年末に就役した小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」「セルプホフ」が援護しました。
[巡航ミサイル"カリブル"を装備する最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

上陸火力支援も、この2隻の最新鋭小型ロケット艦(と前線爆撃機Su-24)により行なわれたようです。

小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」
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小型ロケット艦「セルプホフ」
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A-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲
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ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機は日本海で訓練飛行を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年2月11日14時51分配信
【太平洋艦隊海軍航空隊の乗員は日本海で仮想敵の潜水艦を探知した】

沿海地方及びハバロフスク地方の飛行場に駐留する太平洋艦隊海軍航空隊の乗員は、クリル列島領域を含め、滞りなく訓練飛行の実施を続けている。

対潜航空機Il-38、Il-38N、Tu-142M3の飛行士は、1日の様々な時間帯に様々な飛行任務へ取り組んでいる。
仮想敵の潜水艦を発見する為の幾つかの演習が日本海で実施された。
仮想敵潜水艦の役割は、低騒音のディーゼルエレクトリック艦「ワルシャワンカ」が務めた。

また、飛行士は、未知の場所での飛行技量を向上させ、しばしば空中に10時間以上滞在し続ける。

近距離半径及び遠距離半径での飛行は、太平洋艦隊の部隊の戦闘訓練中の慣れた作業であり、空中領域使用に関する国際法規を遵守して行なわれている。

訓練飛行中には、太平洋艦隊の艦船のみならず、東方軍管区航空隊との連携の問題へ取り組む。


近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nは、沿海地方ニコラエフカに駐留しています。
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[ロシア海軍航空隊は2020年までに計28機の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領する]
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黒い機体がIl-38N、それ以外の4機は(近代化されていない)Il-38です。

対潜哨戒機Tu-142M3は、ハバロフスク地方カーメニ・ルチェイ飛行場に駐留しています。
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今回、太平洋艦隊航空隊に所属するこれらの対潜哨戒機は、日本海潜水艦の捜索訓練を行ないました。

この為に、ウラジオストクに駐留するプロジェクト877潜水艦「仮想敵」役として日本海へ出航しました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦ペレスウェートは上陸演習を行なう為に抜錨した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年2月11日13時15分配信
【太平洋艦隊の大型揚陸艦「ペレスウェート」は無防備の海岸へ揚陸部隊を上陸させる】

太平洋艦隊大型揚陸艦「ペレスウェート」は錬成任務K-2へ取り組むために海へ出た。

艦の乗組員は、ウラジオストク近郊の湾の1つで、確立された標準数の揚陸強襲中隊装甲車両を艦上へ受け入れる。

ピョートル大帝湾の上陸場所への移動時に、艦は海洋、空中、沿岸目標への複合砲射撃を実施する。

その後、クレルク射爆場海洋揚陸部隊は無防備の海岸へ上陸する。
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大型揚陸艦「ペレスウェート」は、昨年(2015年)8月のロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階においても、クレルク射爆場で揚陸演習を中国海軍と合同で実施しています。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

「ペレスウェート」は2015年4月にもクレルク射爆場で揚陸演習を実施しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵は沿海地方で演習を実施した]